JP5037204B2 - 溶接熱影響部の靭性に優れる降伏応力500MPa以上引張強さ570MPa以上の高強度鋼材の製造方法 - Google Patents

溶接熱影響部の靭性に優れる降伏応力500MPa以上引張強さ570MPa以上の高強度鋼材の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5037204B2
JP5037204B2 JP2007104945A JP2007104945A JP5037204B2 JP 5037204 B2 JP5037204 B2 JP 5037204B2 JP 2007104945 A JP2007104945 A JP 2007104945A JP 2007104945 A JP2007104945 A JP 2007104945A JP 5037204 B2 JP5037204 B2 JP 5037204B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
less
mpa
toughness
strength
affected zone
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007104945A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008261012A (ja
Inventor
昌毅 溝口
泰士 長谷川
政昭 藤岡
学 星野
洋一 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP2007104945A priority Critical patent/JP5037204B2/ja
Publication of JP2008261012A publication Critical patent/JP2008261012A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5037204B2 publication Critical patent/JP5037204B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Heat Treatment Of Steel (AREA)

Description

本発明は、建築、造船、橋梁、及び土木等の各分野に用いられる、溶接熱影響部の靭性に優れる降伏応力500MPa以上引張強さ570MPa以上の高強度鋼材の製造方法に関するものである。なお、本明細書中で用いる「570MPa級」とは、570MPa以上、720MPa以下の範囲の引張強さ(TS)を有するものを指すものとする。
近年、船舶や建築物等の鋼構造物において使用される鋼材の高強度化が進行している。高強度鋼材を使用することで鋼材の使用量を減らすことが可能となり、構造物内の空間の拡大や重量の低減といったメリットが得られる。
従来、高強度厚鋼板を製造するにあたっては、実機製造上で安定的に強度と靭性を得るために、熱間圧延、直接焼入れ、及び焼戻し熱処理を組合せたプロセスにて製造するのが一般的であった。
例えば、特許文献1、2及び3には、鋼板を熱間圧延後、オンラインで直接焼入れを行い、さらにオフラインで焼戻し熱処理を行う技術が示されている。しかし、オフラインの焼戻し熱処理を行うことは一般に製造時間の増大を招き、生産性の低下が問題となる。近年の高強度厚鋼板の需要の高まりに応えるためには、より生産性の高い製造方法が望まれる。
これに対し、従来も、高強度厚鋼板の生産性の向上を目的として、様々な技術開発がなされてきた。例えば、特許文献4、5及び6には、焼戻し熱処理を行うための加熱炉に誘導加熱方式を用いることで、焼戻し熱処理の加熱時間を短縮し、生産性を向上させる技術が示されている。
一方、生産性向上のために、焼戻し熱処理自体を省略し、熱間圧延ままにて製造する方法の開発も行われている。例えば、特許文献7には、Cを0.03〜0.20%、Siを0.10〜0.60%含む鋼を熱間圧延ままにて製造する方法が示されている。また、特許文献8には、Cを0.10〜0.20%、Siを0.03〜0.60%含む鋼を熱間圧延ままにて製造する方法が示されている。また、特許文献9には、Cを0.06%以下、Siを0.1〜0.6%含む鋼を熱間圧延ままにて製造する方法が示されている。
さらに、熱間圧延後に直接焼入れままで高強度厚鋼板を製造する方法も開発されている。例えば、特許文献10には、Cを0.030%以下、Siを0.60%以下含む鋼を熱間圧延した後、550℃以上の温度まで直接焼入れする製造方法が示されている。また、特許文献11には、Cを0.030%以下、Siを0.60%以下含む鋼を熱間圧延した後、550℃以上の温度まで直接焼入れする製造方法が示されている。また、特許文献12には、Cを0.04〜0.09%、Siを0.1〜0.5%含む鋼を熱間圧延した後、300〜600℃の温度範囲まで直接焼入れする製造方法が示されている。また、特許文献13には、Cを0.01〜0.03%、Siを0.05%〜1.0%含む鋼を熱間圧延した後、直接焼入れする製造方法が示されている。また、特許文献14には、Cを0.01〜0.06%含む鋼を熱間圧延した後、直接焼入れする製造方法が示されている。また、特許文献15には、Cを0.03〜0.07%、Siを0.1〜0.6%含む鋼を熱間圧延した後、600〜700℃の温度範囲まで直接焼入れする製造方法が示されている。また、特許文献16には、Cを0.01〜0.1%、Siを1.0%以下含む鋼を熱間圧延した後、直接焼入れする製造方法が示されている。また、特許文献17には、Cを0.05〜0.18%、Siを0.05〜0.5%含む鋼を熱間圧延後、620℃未満の温度まで直接焼入れする製造方法が示されている。また、特許文献18には、Cを0.03〜0.18%、Siを0.05〜0.5%含む鋼を熱間圧延後、(Ar3−300)〜(Ar3−50)℃の温度範囲まで直接焼入れする製造方法が示されている。
特開昭52−081014号公報 特開昭63−033521号公報 特開平02−205627号公報 特開2002−317227号公報 特開2003−82412号公報 特開2005−226106号公報 特開平5−171271号公報 特開平8−188823号公報 特開2005−76056号公報 特開平8−144019号公報 特開平11−269602号公報 特開2001−64723号公報 特開2004−143479号公報 特開2004−300567号公報 特開2005−126819号公報 特開2005−350691号公報 特開2006−249469号公報 特開2006−291348号公報
しかしながら、上記の特許文献1、2及び3に記載の方法では、鋼板の製造過程においてオフラインでの焼戻し熱処理が必要であり、そのために生産性の低下が避けられない。
また、特許文献4、5及び6に記載の方法では、誘導加熱によるオンラインでの焼戻しを行うために、強度範囲によらず生産性向上が図れる点において有利であるが、紹介されているオンライン誘導加熱炉の導入に非常に大きな設備投資が必要になるという問題がある。
また、特許文献7では、Cが0.03%以上、Siが0.10%以上と規定されており、本発明者らの検討ではこの様な成分系で熱間圧延ままで製造を行うと、降伏応力(YS)を低下させる島状MA(Martensite-Austenite constituent)が鋼材中に多量に生成することが分かっている。また、仕上温度がAr3点以下と規定されており、圧延ライン上で温度低下を待つ必要があるために生産性が著しく低下する。
特許文献8ではSiが0.05%以上、特許文献9の方法ではSiが0.10%以上とそれぞれ規定されており、島状MAの生成によりYSが低下すると考えられる。そのために、特許文献9では、特に降伏比80%以下の鋼を製造することを目的としている。
特許文献10及び11では、極低C成分系において、加速冷却ままで、高い降伏点を有する400MPa級以上の鋼を製造する方法が開示されている。しかし、実施例を見る限り、500MPa級以下の鋼材に関しては焼戻し熱処理を用いない非調質製造法にて製造が可能となっているが、本発明が目的とする570MPa級以上の鋼材に関しては、析出強化を得るための等温保持もしくは焼戻し熱処理が付加されており、生産性が高いとは言えない。さらに、特許文献10においては、実施例を見る限りAlの添加量が0.023%以上となっており、本発明者らの検討によれば、この多量のAlの添加が母材中の島状MAの生成を助長しYSの低下を招くため、この点においても、特に570MPa級の鋼材を加速冷却ままで製造に関して最適化されていないことが分かる。
特許文献12では、加速冷却を300〜600℃で停止する製造方法が示されている。しかし、Cが0.04〜0.09%且つSiが0.1〜0.5%とそれぞれ多いことにより島状MAが生成しYSが低下しやすい。また、極低C成分系では無く且つ必ずしも析出強化元素を用いることが明記されていないため、該製法では鋼材のTS及びYSの加速冷却の停止温度への依存性が大きくなり、実製造プロセス上で、鋼材の強度を安定的に570MPa級の範囲に収めることが困難であると考えられる。
特許文献13、17及び18ではSiが0.05%以上と規定されており、加速冷却ままの鋼材においてはYSを低下させる島状MAの生成量の増大を招く。そのためにこれらの製造法は降伏比80%以下の鋼材を目的としており、高いYSを得るためには合金添加量が増えるという問題がある。
特許文献14では、Cr添加が必須と規定されているが、本発明者らの検討によると、極低Cとなる様な成分系でCrを添加すると、加速冷却中のベイナイト変態開始温度と終了温度の差が大きくなり、この結果降伏比が低下するため、成分系最適化しコスト低減を図る観点から望ましくない。また、Crの添加により溶接の際の熱影響部の靭性が大きく低下することも問題である。
特許文献15では、Nbの析出強化を積極的に用いることで、加速冷却の停止温度に対する鋼材強度の変動を抑制する技術が示されているが、Nbの析出強化を強く利用するために、加速冷却の停止温度を600℃以上、700℃以下の狭い範囲に制限している。
特許文献16では、Siが実施例で0.1%以上であり、島状MAの生成を招きYSが低下することが問題である。また、Ti量が0.03%以上と規定されているため、溶接の際の熱影響部の靭性が低下すると予想される。
そこで、本発明は、上記の問題点を有利に解決することのできる、溶接熱影響部の靭性に優れる降伏応力500MPa以上引張強さ570MPa以上の高強度鋼材の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋼板を熱間圧延した後に直接加速冷却を行う製造方法において、焼戻し熱処理を行わない、非調質製造方法で、実機における熱間圧延温度や加速冷却停止温度の不可避的な変動を考慮しても、充分に高い安定性において、YSが500MPa以上、TSが570MPa以上、720MPa以下という、高い降伏比を持つ高強度鋼材を製造する方法に関して、実験と解析を通して研究開発を重ねた。
従来、570MPa級以上の高強度厚鋼板の非調質製造法では、鋼の焼入れ性を高めることを狙って合金元素の成分設計を行うのが一般的である。しかし、加速冷却を途中停止する製造方法においては、焼入れ性を高める合金元素は、特に加速冷却を500℃以上で停止する場合において、母材中の島状MAの生成を促進する傾向があり、それによりYSが低下するという問題がある。さらに、焼入れ性を高める合金元素の無差別の添加は、TSの加速冷却の停止温度への依存性を高めるという問題もある。
これらの問題を解決できない場合、570MPa級以上の鋼材製品を製造するにあたり、TS及びYSを目標とする範囲内に収めるためには、加速冷却の停止温度範囲を非常に狭く取らなくてはならないという問題が生じ、実機製造の際の安定性が失われることとなる。
従来、特にTSの加速冷却の冷却速度や停止温度の依存性を低減するための方法として、特許文献10及び11に開示されているように0.03%以下の極低C成分系を採用し、鋼材組織をベイナイト単相とする技術が提案されてきた。本発明者らはこの極低C成分系の利用する上で、さらに、特に500MPa以上の高いYSを確保しつつ570MPa級の高強度鋼材を安定的に製造するための条件について検討を重ねた。その結果、まず、本発明者らは、極低C成分系であっても、加速冷却の冷却速度や停止温度がTSに与える影響は合金元素の組合せによって異なることを見出し、特にC0.040%未満、Mn1.5%未満、Nb0.02%以上、B0.0005%以上、且つMo0.05%以上、という組合せを採用することで、加速冷却条件がTSに与える影響を極小化できることを実験により見出した。なお、この結果、鋼板の板厚方向の1/4位置と1/2位置のTSの差も5%以下と著しく小さくできることも分かった。
さらに、本発明の目的である、YSが500MPa以上、TSが570MPa以上、720MPa以下という、高強度鋼材の安定性の高い製造方法を実現するためには、以上の様なTSに関する追求だけでは不充分であり、YSの安定確保についても検討を重ねる必要があった。
一般に、加速冷却を途中停止する様な非調質製造方法で製造された鋼材は、焼戻し熱処理を適用した鋼に比べてTSの水準の割にYSが低くなる傾向があり、そのために、非調質製造方法は、降伏比の低い高強度鋼の製造方法として研究されることが多い。そのため、本発明者らは、特に、極低C系の非調質鋼材において、YSに影響を及ぼす鋼材内部の組織因子の影響を調査した上で、好ましいベイナイト組織形成と、そのために必要となる各種合金元素の組合せ、熱間圧延及び加速冷却の条件に関して、実験を繰り返し詳細に検討を重ねた。
まず、非調質鋼材においてYSを低下させる因子の一つとして、従来から指摘されているように、鋼材中の島状MA組織の存在が上げられる。これに対しては、本発明者らの検討により、極低C成分系を採用した上でさらに極低Si及び極低Alとすることで、加速冷却の停止温度が550℃以下の範囲で島状MA組織の生成を体積分率で1%以下まで抑制できることが明らかとなった。この結果、ベイナイト単相組織において島状MAによるYS低下を防ぐことは可能となったが、この様な島状MAを持たないベイナイト単相組織においても、さらに成分系に依存してYSに違いが生じることが新たに明らかとなった。
本発明者らは、この島状MAを持たないベイナイト単相組織におけるYS支配因子について、実験と解析により詳しく調査を行った。その結果、ベイナイト単相鋼中において、鋼材内部の局所的なベイナイト変態温度の違いに起因して、可動転位が多く生成していることを見出した。具体的には、TEM観察や微小硬度計での測定から、高温で変態したベイナイト組織とこれに対し相対的に低温で変態したベイナイト組織との間で、ベイナイト変態の際の体積膨張に起因する歪が可動転位として残り、この結果鋼材のマクロなYSが低下していることを示唆する結果を得た。即ち、島状MAを持たないベイナイト単相組織においては、ベイナイト変態の開始温度と終了温度の差を小さくすることが肝要であるという知見に至った。さらに、ベイナイト変態温度が高いほど、C及びN原子の可動転位への固着により、YSを向上し易いことを示唆する結果も得た。
以上から、島状MAを持たないベイナイト単相組織において、高い降伏比を得るための最も理想的な組織形成過程とは、ベイナイト変態の開始温度と終了温度の差が小さいこと、及び、変態温度全体が少しでも高温となること、であると明らかとした。また、以上のTSとYSに関する知見から得られた成分系を採用することにより、入熱10kJ/mmに相当する大入熱溶接を施した際の溶接熱影響部の靭性も著しく改善されることが判明した。これは、上述のTS対策として冷却条件の影響を抑え、且つ、YS対策として母材のベイナイト形成温度を均一化するために設計した成分系により、溶接熱影響部のベイナイト組織も均一化されたこと、及び、母材のYS低下を防ぐためにMA量を低減させたことが溶接熱影響部の靭性向上の点でも有利になったこと、等が原因と推察される。
さらに、本発明の成分系では、溶接割れ感受性を表すPCMが0.20以下と低い水準になっており、低温環境での溶接割れも問題にならない水準となっている。
本発明者らは、このように、570MPa級の高強度鋼材において、必要な特性を満足するための具体的要件を実験により明らかにし、さらに鋭意検討して本発明を成したものであり、その要旨は以下に述べる通りである。
(1) 質量%で、C:0.005%以上、0.040%未満、Si:0.05%未満、Mn:1.0%以上、1.5%未満、P:0.03%以下、S:0.01%以下、Mo:0.10%以上、0.50%以下、Nb:0.02%以上、0.08%以下、Ti:0.005%以上、0.020%以下、B:0.0005%以上、0.0030%以下、Al:0.001%以上、0.010%以下、N:0.0010%以上、0.0070%以下を含有し、下記式1で表されるTiとNの量の関係を満たし、残部がFe及び不可避的不純物からなる成分組成を有する鋼片を、1020℃以上、1300℃以下に加熱し、その後圧延するにあたり、1020℃以下、920℃超における累積圧下率が60%未満で、920℃以下、Ar3点超での累積圧下率が50%以上、90%以下となるように圧延し、圧延終了後60秒以内に冷却速度1℃/秒以上の加速冷却を開始し、550℃未満、300℃以上の温度範囲で加速冷却を停止し、その後放冷することを特徴とする、溶接熱影響部の靭性に優れる降伏応力500MPa以上引張強さ570MPa以上の高強度鋼材の製造方法。
なお、式1中の[ ]は各合金元素の添加量を質量%で表したものであり、以降も同様である。
式1:[B]/10.8≧[N]/14.0−[Ti]/47.9
(2) さらに、質量%で、W:0.05%以上、0.50%以下を含有することを特徴とする、上記(1)に記載の溶接熱影響部の靭性に優れる降伏応力500MPa以上引張強さ570MPa以上の高強度鋼材の製造方法。
(3) さらに、質量%で、Cu:0.01%以上、0.50%以下、Ni:0.01%以上、0.50%以下の1種または2種を含有することを特徴とする、上記(1)または(2)に記載の溶接熱影響部の靭性に優れる降伏応力500MPa以上引張強さ570MPa以上の高強度鋼材の製造方法。
(4) さらに、質量%で、Ca:0.001〜0.010%、Mg:0.001〜0.010%、Zr:0.001〜0.010%、Hf:0.001〜0.010%、REM:0.001〜0.010%の内の1種または2種以上を含有することを特徴とする、上記(1)ないし(3)のいずれか1項に記載の溶接熱影響部の靭性に優れる降伏応力500MPa以上引張強さ570MPa以上の高強度鋼材の製造方法。
本発明によれば、溶接熱影響部の靭性に優れる引張強さ570MPa級の高強度鋼板を、合金元素の少ない経済的成分系と生産性の高い非調質の製造方法にて得ることが可能となる。また、本発明は、実機における製造条件の変動に対しても安定的に品質が確保できる製造方法であり、その産業上の寄与は極めて大きい。
以下に、本発明における熱間圧延条件、加速冷却条件、及び成分組成の限定理由について述べる。
まず、本発明においては、先に述べたように、570MPa級の高強度鋼を製造するにあたり、極低Cをベースにした成分系を採用することでTSの加速冷却停止温度への依存性を低減し、且つ、島状MAの低減やベイナイト変態の均一化及び高温化を通じてYSを向上することにより、実機で想定される製造条件の大きな変化に対しても安定的に製造可能であることを実現したものであり、熱間圧延と加速冷却の条件に合わせて各種合金元素とその添加量の組合せを限定していることが特徴である。
まず、本発明における熱間圧延条件と加速冷却の条件について述べる。
本発明では、焼戻し熱処理を行わない非調質製造方法においても析出強化を利用するため、ベイナイト中での析出が最も速いNbとTiを析出強化元素としてYS向上のために利用する。この圧延段階でのNbとTiの析出は圧延歪によって促進される。しかし、高温のオーステナイト中での圧延中にNb、Tiの析出が起こると、これら析出物は急速に粗大化し、鋼板製造後の強度上昇には寄与しない無駄な析出となることが、特許文献15により明らかにされている。従って、このオーステナイト中での粗大析出によるロスを最小限に抑えるためには、920℃超、1020℃以下の温度範囲での圧延を極力行わないことが好ましい。
しかし、本発明では、製造安定性の向上のために特許文献15よりCの成分範囲を低く制限しており、そのためにオーステナイト中でのNb、Tiの析出が抑制されている。この結果、920℃超、1020℃以下での累積圧下量の制限を60%未満と規定する。
920℃以下での圧延に関しては、Ar3点より高い温度範囲で行い、可能な限り圧下率を大きく取ることで、ベイナイト変態温度を上昇させて鋼材中の可動転位密度を減少させることや組織を細粒化することでYS向上に有効である。
一般に、焼戻し熱処理を省略する製造方法ではTSの水準の割にYSが低くなる傾向があり、これを補うために、組織の微細化によるYS向上の効果も含めて50%以上の圧下が必要であるが、過度な圧下は焼入れ性を低下させてTSを低下させるので、上限を90%以下に規定する。
圧延終了後の加速冷却に関しては、ベイナイト単相組織を得るために最低でも1℃/秒以上の冷却速度を必要とする。なお、TSの変動が小さくなる5〜50℃/秒の範囲がより望ましい。
加速冷却の停止温度が300℃を下回ると、鋼材中の可動転位が著しく増加しYSが顕著に低下するので、加速冷却の停止温度は300℃以上と規定する。また、加速冷却の停止温度が550℃以上となると、鋼材中に島状MAが生成し易く、特に鋼材の厚さ方向の1/2tの位置においてYSが著しく低下するために、加速冷却の停止温度を550℃未満に規定する。
以下に、本発明における成分組成の限定理由について述べる。
Cは、鋼の組織強化に不可欠な元素であり0.005%以上の添加を行うが、本発明においては、鋼材のTSの加速冷却の停止温度への依存性の低減、鋼材中の島状MAの低減によるYS向上、及び、溶接熱影響部の靭性の向上のために、添加量を0.040%未満に抑える必要がある。なお、C添加量を0.005%未満に抑えるとオーステナイト中における固溶C量が極端に減少することで加速冷却時の組織強化が著しく小さくなり強度が低下するために、0.005%以上の添加が必要である。
Siは、強度上昇に有効な元素であるが、本発明においては、加速冷却の停止温度が500℃以上の領域においてYSを低下させる島状MAの生成を助長し、且つ、溶接時の熱影響部の組織においても、靭性を低下させる島状MAの生成を助長させるために、添加する場合にはその量を0.05%未満に抑制する必要がある。望ましくは積極的に添加せず、不可避不純物レベルとする。
Pは、靭性を著しく低下させるために、添加する場合にはその量を0.03%以下とし、望ましくは不可避不純物レベルとする。
Sは、靭性を著しく低下させるために、添加する場合にはその量を0.01%以下とし、望ましくは不可避不純物レベルとする。
Mnは、強度上昇に有効な元素であるため、1.0%以上の添加を行うが、多量に添加するとベイナイト変態開始温度と終了温度の差が開きやや降伏比が低下すること、及び、溶接熱影響部の靭性がやや低下することのため、添加量を1.5%未満に限定する。
Nbは、フェライトまたはベイナイト中での析出が速く、非調質の製造法においても析出強化を得るために重要な元素であり、また、組織の細粒化や組織強化にも寄与するために、0.02%以上の添加を行うが、0.08%超の添加では溶接熱影響部の靭性を著しく低下させるために、0.08%以下に限定する。
Bは、本発明の成分系と圧延・冷却方法においては、オーステナイト粒界からのフェライト生成を抑制し、組織をベイナイト単相組織にするために極めて有効であり、また、溶接熱影響部の旧オーステナイト粒界上に生成するフェライトの生成の抑制やNb、Ti等の析出物を微細化を通じて靭性を著しく向上させる効果を持つため、0.0005%以上の添加を行う。しかし0.0030%を超える過剰なBは溶接熱影響部の靭性を劣化させることから、上限を0.0030%に制限する。
Moは、本発明の成分系においてBと併用することにより、オーステナイト粒界からのフェライト生成の抑制効果を高めることができること、及び、Cと化合物を作ることでオーステナイト中の固溶C量を減らし、強度の加速冷却停止温度依存性を低減することができることのため、0.10%以上の添加を行うが、0.50%を超えて添加すると溶接熱影響部の靭性が低下するため、0.50%以下に限定する。
Alは、脱酸及び加速冷却前のオーステナイト粒径の細粒化等に有効な元素であり、0.001%以上の添加を行うが、本発明においては、Siと同様に、母材においてはYSを低下させる島状MAの生成を助長し、且つ、溶接熱影響部においては、靭性を低下させる島状MAの生成を助長するため、添加量を0.010%以下に制限する。
Nは、NbまたはTiと結合して、オーステナイト粒を微細化やベイナイト中での析出強化に有効な元素であるために0.0010%以上を添加するが、過剰な添加は溶接熱影響部の靭性を低下させるので、上限を0.0070%に限定する。
Tiは、ベイナイト中での析出が速いために、本発明の非調質製造法において析出強化を得るために重要な元素であること、組織の細粒化にも寄与すること、及び、鋼中のNやOと結合し靭性を向上させること、のために0.005%以上の添加が必要である。しかし、0.020%超の添加では溶接熱影響部の靭性を著しく低下させるために、0.020%以下に限定する。さらに、本発明においてはNと結合しないBを確保することが必要であり、そのために、Nと結合させる目的でTiを利用するため、式1に表されるようにN量と連動してTi添加量を制限する必要がある。
式1:[B]/10.8≧[N]/14.0−[Ti]/47.9
Wは、本発明に重要な元素であり、上記Bとの複合添加により、オーステナイト粒界からのフェライト生成の抑制効果を高めて組織強化による強度上昇に有効であり、明瞭な強度上昇を得るためには0.05%以上の添加を行うが、0.5%を超えて添加すると溶接熱影響部の靭性低下するため、Wを添加する場合は0.05%以上、0.5%以下に限定する。
Cuは、強度上昇に有効な元素であり、明瞭な強度上昇を得るためには0.01%以上の添加が必要であるが、0.50%以上の添加では、ベイナイト変態温度を著しく低下させること、及び溶接熱影響部の靭性を低下させることのため、Cuを添加する場合は0.01%以上、0.50%以下の範囲とする。
Niは、強度上昇に有効な元素であり、明瞭な強度上昇を得るためには0.01%以上の添加が必要である。しかし、本発明の成分系においては、過剰な添加はベイナイト変態終了温度を著しく低下させること、及び、溶接熱影響部の靭性が著しく低下することのために、添加する場合は0.50%以下に制限する。
Ca、Mg、Zr、Hf、及びREMに関しては、脱酸や靭性の向上のために添加を行うことができる。これらの効果を得るためには0.001%以上の添加が必要であるが、コストの問題から上限を0.010%に制限する。従って、Zr、Ca、Mg、Hf、及びREMを添加する場合は、0.001%以上、0.010%以下の範囲とする。
なお、本発明による成分系は、溶接熱影響部の靭性についても非常に良好な結果を示す。また、下記式2で示す溶接割れ感受性指数PCMも0.20%以下の水準に抑えており、溶接割れも防止される範囲となっている。
式2: PCM=[C]+[Si]/30+[Mn]/20+[Cu]/20+[Ni]/60+[Mo]/15+[V]/10+5[B]
なお、式2中の[ ]は各合金元素の添加量を質量%で表したものである。
表1に示す成分組成の溶鋼を真空溶解炉にて作製しインゴット形に鋳造した。その鋼片を圧延または切断して、厚さ80〜500mmの鋼片を作製し、そのスラブに対して、表2に示す条件の熱間圧延、加速冷却、及び焼戻し熱処理を行い、厚さ12〜50mmの厚鋼板とした。
これらの厚鋼板について、母材YS、母材TS、母材靭性、及び溶接熱影響部靭性を測定した結果を表2中に示す。
Figure 0005037204
Figure 0005037204
母材YS及びTSに関しては、JIS Z 2241に準拠の引張試験により測定した結果を表2中に示してある。引張試験片はJIS Z 2201に準拠の1A号全厚引張試験片もしくは4号丸棒引張試験片を用いた。
母材靭性に関しては、JIS Z 2242に規定の方法により−5℃にて測定した結果を表2中に示してある。衝撃試験片は、圧延方向に直角な方向の板厚中心部からJIS Z 2202に準拠の2mmVノッチ試験片を用いた。
溶接熱影響部靭性に関しては、JIS Z 2242に規定の方法により、−5℃にて測定した結果を表2中に示してある。衝撃試験片は、入熱10kJ/mmのサブマージアーク溶接時の熱影響部1mm位置(HAZ1)に相当する熱サイクルを与えたJIS Z 2202に準拠の2mmVノッチ試験片を用いた。
各特性の目標値は、YSが500MPa、TSが570MPa、母材靭性と溶接熱影響部靭性が吸収エネルギー共に100J以上であり、目標値を満たさない数値には下線を記してある。
表1、表2の結果から、本発明法に従った成分組成及び製造方法は、YS、TS、母材靭性及び溶接熱影響部靭性の全てが良好な結果を示すことがわかる。これに対し、本発明鋼の範囲を逸脱する比較鋼は、YS、TS及び溶接熱影響部靭性の基本特性が少なくとも一つ以上不充分であることが分かる。

Claims (4)

  1. 質量%で、
    C :0.005%以上、0.040%未満、
    Si:0.05%未満
    Mn:1.0%以上、1.5%未満、
    P :0.03%以下、
    S :0.01%以下、
    Mo:0.10%以上、0.50%以下、
    Nb:0.02%以上、0.08%以下、
    Ti:0.005%以上、0.020%以下、
    B :0.0005%以上、0.0030%以下、
    Al:0.001%以上、0.010%以下、
    N :0.0010%以上、0.0070%以下
    を含有し、下記式1で表されるTiとNの量の関係を満たし、残部がFe及び不可避的不純物からなる成分組成を有する鋼片を、1020℃以上、1300℃以下に加熱し、その後圧延するにあたり、1020℃以下、920℃超における累積圧下率が60%未満で、920℃以下、Ar3点超での累積圧下率が50%以上、90%以下となるように圧延し、圧延終了後60秒以内に冷却速度1℃/秒以上の加速冷却を開始し、550℃未満、300℃以上の温度範囲で加速冷却を停止し、その後放冷することを特徴とする、溶接熱影響部の靭性に優れる降伏応力500MPa以上引張強さ570MPa以上の高強度鋼材の製造方法。
    なお、式1中の[ ]は各合金元素の添加量を質量%で表したものであり、以降も同様である。
    式1:[B]/10.8≧[N]/14.0−[Ti]/47.9
  2. さらに、質量%で、
    W :0.05%以上、0.50%以下
    を含有することを特徴とする、請求項1に記載の溶接熱影響部の靭性に優れる降伏応力500MPa以上引張強さ570MPa以上の高強度鋼材の製造方法。
  3. さらに、質量%で、
    Cu:0.01%以上、0.50%以下、
    Ni:0.01%以上、0.50%以下
    の1種または2種を含有することを特徴とする、請求項1または2に記載の溶接熱影響部の靭性に優れる降伏応力500MPa以上引張強さ570MPa以上の高強度鋼材の製造方法。
  4. さらに、質量%で、
    Ca:0.001〜0.010%、
    Mg:0.001〜0.010%、
    Zr:0.001〜0.010%、
    Hf:0.001〜0.010%、
    REM:0.001〜0.010%
    の内の1種または2種以上を含有することを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の溶接熱影響部の靭性に優れる降伏応力500MPa以上引張強さ570MPa以上の高強度鋼材の製造方法。
JP2007104945A 2007-04-12 2007-04-12 溶接熱影響部の靭性に優れる降伏応力500MPa以上引張強さ570MPa以上の高強度鋼材の製造方法 Expired - Fee Related JP5037204B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007104945A JP5037204B2 (ja) 2007-04-12 2007-04-12 溶接熱影響部の靭性に優れる降伏応力500MPa以上引張強さ570MPa以上の高強度鋼材の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007104945A JP5037204B2 (ja) 2007-04-12 2007-04-12 溶接熱影響部の靭性に優れる降伏応力500MPa以上引張強さ570MPa以上の高強度鋼材の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008261012A JP2008261012A (ja) 2008-10-30
JP5037204B2 true JP5037204B2 (ja) 2012-09-26

Family

ID=39983707

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007104945A Expired - Fee Related JP5037204B2 (ja) 2007-04-12 2007-04-12 溶接熱影響部の靭性に優れる降伏応力500MPa以上引張強さ570MPa以上の高強度鋼材の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5037204B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011202210A (ja) * 2010-03-24 2011-10-13 Nippon Steel Corp 耐再熱脆化性及び低温靭性に優れた耐火鋼材並びにその製造方法
JP5494090B2 (ja) * 2010-03-24 2014-05-14 新日鐵住金株式会社 耐再熱脆化性及び低温靭性に優れた耐火鋼材並びにその製造方法
KR20180085791A (ko) 2015-12-04 2018-07-27 가부시키가이샤 고베 세이코쇼 용접 열영향부의 저온 인성 열화 및 용접 열영향부의 경도를 억제한 고항복강도를 갖는 비조질 강판
JP6579135B2 (ja) * 2017-03-10 2019-09-25 Jfeスチール株式会社 建築用低降伏比鋼板およびその製造方法

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6365021A (ja) * 1986-09-05 1988-03-23 Kawasaki Steel Corp 低温靭性の優れたb含有非調質高張力鋼板の製造方法
JP2002285238A (ja) * 2001-03-27 2002-10-03 Nippon Steel Corp 靭性と溶接性に優れた高張力鋼の製造方法
JP2004052063A (ja) * 2002-07-23 2004-02-19 Jfe Steel Kk 780MPa級非調質厚鋼板の製造方法
JP4449388B2 (ja) * 2003-09-25 2010-04-14 Jfeスチール株式会社 脆性亀裂伝播停止特性および超大入熱溶接熱影響部靱性に優れた高張力厚鋼板の製造方法
JP4926406B2 (ja) * 2004-04-08 2012-05-09 新日本製鐵株式会社 疲労き裂伝播特性に優れた鋼板
JP4226626B2 (ja) * 2005-11-09 2009-02-18 新日本製鐵株式会社 音響異方性が小さく溶接性に優れる、板厚中心部も含めて降伏応力450MPa以上かつ引張強さ570MPa以上の高張力鋼板およびその製造方法
JP4469353B2 (ja) * 2006-05-15 2010-05-26 新日本製鐵株式会社 溶接熱影響部の靭性に優れる引張強さ570MPa級高強度鋼材の製造方法
JP4469354B2 (ja) * 2006-05-15 2010-05-26 新日本製鐵株式会社 溶接熱影響部の靭性に優れる引張強さ780MPa級高強度鋼材の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008261012A (ja) 2008-10-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5522084B2 (ja) 厚鋼板の製造方法
JP6460292B1 (ja) 高Mn鋼およびその製造方法
JP6048626B1 (ja) 厚肉高靭性高強度鋼板およびその製造方法
JP6149368B2 (ja) 耐遅れ破壊特性に優れた高張力鋼板の製造方法
JP5659758B2 (ja) 優れた生産性と溶接性を兼ね備えた、PWHT後の落重特性に優れたTMCP−Temper型高強度厚鋼板の製造方法
JP5867381B2 (ja) 鋼板内の材質均一性に優れた大入熱溶接用高強度鋼板及びその製造方法
JP5741260B2 (ja) 歪付与後のctod特性に優れた極低温用鋼材およびその製造方法
JP6492862B2 (ja) 低温用厚鋼板及びその製造方法
JP5630322B2 (ja) 靭性に優れる高張力鋼板とその製造方法
JPH10306316A (ja) 低温靭性に優れた低降伏比高張力鋼材の製造方法
JP5037204B2 (ja) 溶接熱影響部の靭性に優れる降伏応力500MPa以上引張強さ570MPa以上の高強度鋼材の製造方法
CN111542621B (zh) 高强度高韧性的热轧钢板及其制造方法
JP2009280902A (ja) 銅を含んだ複合ベイナイト系の鋼材及びその製造方法
CN111051555B (zh) 钢板及其制造方法
JP4469353B2 (ja) 溶接熱影響部の靭性に優れる引張強さ570MPa級高強度鋼材の製造方法
JP2013129885A (ja) 脆性亀裂伝播停止特性に優れた高強度厚鋼板の製造方法
JP4469354B2 (ja) 溶接熱影響部の靭性に優れる引張強さ780MPa級高強度鋼材の製造方法
JP4770415B2 (ja) 溶接性に優れた高張力厚鋼板およびその製造方法
KR20130075034A (ko) 용접부 인성과 연성이 우수한 후강판의 제조방법 및 이를 이용한 용접구조물
KR101505261B1 (ko) 강재 및 그 제조 방법
JP5037203B2 (ja) 溶接熱影響部の靭性に優れる降伏応力470MPa以上引張強さ570MPa以上の高強度鋼材の製造方法
KR101455458B1 (ko) 강재 및 그 제조 방법
JP5151510B2 (ja) 低温靭性、亀裂伝搬停止特性に優れた高張力鋼の製造方法
JP4742597B2 (ja) 非調質高張力鋼の製造方法
JP4848651B2 (ja) 捻り剛性に優れた高強度薄鋼板およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090916

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120612

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120704

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150713

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5037204

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150713

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150713

Year of fee payment: 3

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150713

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees