JP4992763B2 - トナー回収装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、トナー回収装置及び画像形成装置に関する。
レーザプリンタ等の画像形成装置は、用紙の搬送や中間転写等を行うためのトナー担持体(例えば搬送ベルトなど)を備える。このトナー担持体には、例えば転写されなかったトナーが付着したまま残ることがあり、この残トナーがその後の画像形成に悪影響を及ぼすおそれがある。
そこで、従来より、上記トナー担持体上に付着したトナーを回収するトナー回収装置を備える画像形成装置がある。また、このような画像形成装置の中には、トナー回収装置内に回収されたトナー量が所定量に達したことを検知するトナー検知手段を備え、トナー回収装置からトナーが溢れ出ることを未然に防止する技術を備えるものがある。
具体的には、従来のトナー回収装置(下記特許文献1参照)は、回収されたトナーが進入する回収口を有し、当該回収口の直下に変位部材を有する。この変位部材はその周囲に溜まったトナー量で変位し、その変位を検知することによってトナー回収装置内のトナー量が所定量に達したと判断するようになっている。
また、別の従来のトナー回収装置(下記特許文献2参照)は、回収されたトナーが進入する回収口を有し、その回収口の近傍にトナー検知センサを備える。そして、回収口の直下に溜まったトナーをトナー検知センサにて検知し、その検知結果に基づきトナー回収装置内にトナーが満杯状態になったかどうかを判断するようになっている。
特開2004−77607公報 特開2001−324905公報
ところが、上述した従来のトナー回収装置のいずれも、回収口の直下をトナー検知手段の検知対象領域とする構成である。この構成では、トナー回収装置内のトナー収容量にかかわらず、回収口から回収されたトナーが常に上記検知対象領域内に進入することになる。このため、特に検知対象領域内に多くのトナーが溜まり易く、トナー回収装置のトナー収容量が未だ少ないにもかかわらず所定量に達したとの誤判断を生じるおそれがあった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、トナー収容量が所定量に達したとの誤判断がされることを抑制することが可能なトナー回収装置及び画像形成装置を提供するところにある。
上記の目的を達成するための手段として、第1の発明に係るトナー回収装置は、一端部寄りの上面部に回収口を有し、トナー担持体から除去され前記回収口から真下に落下したトナーを受ける第1トナー収容部と、前記第1トナー収容部の前記一端部側に配置され、当該一端部と連通しており、当該第1トナー収容部から溢れたトナーを収容し、その収容したトナーがトナー検知手段の検知対象とされる第2トナー収容部と、前記第1トナー収容部に設けられ、前記回収口から落下したトナーを、前記第2トナー収容部とは反対側に送る送り手段と、を備える。
本発明によれば、回収口に進入したトナーは第1トナー収容部に収容されるが、この第1トナー収容部に収容されたトナーは検知手段の検知対象とされない。一方、第2トナー収容部には、第1トナー収容部から進入したトナーが収容され、この第2トナー収容部に収容されたトナーが検知手段の検知対象とされる。従って、回収口の直下に検知対象領域を備えた従来のトナー回収装置に比べて、トナー収容量が少ないにもかかわらず所定量に達したとの誤判断がされることを抑制できる。
しかも、第1トナー収容部にトナーがある程度の量溜まるまでは、送り手段によりトナーが第2トナー収容部に進入することを抑制できる。
第2の発明は、第1の発明のトナー回収装置であって、前記送り手段は、基端側が前記回収口側にてクランク軸により回転運動することにより、先端側がトナーの送り方向に沿って往復運動する攪拌部材を有する構成である。
本発明によれば、効率的にトナーを送ることができる。
第3の発明に係る画像形成装置は、トナー担持体と、前記トナー担持体から除去されたトナーが回収される、第1または第2のトナー回収装置と、前記トナー回収装置の前記第2トナー収容部内のトナーを検知するトナー検知手段と、前記トナー検知手段の検知結果に基づき、前記トナー回収装置におけるトナー収容量が所定量に達したかどうかを判断する判断手段と、を備える。
本発明によれば、トナー収容量が所定量に達したとの誤判断がされることを抑制することができる。
次に本発明の一実施形態について図1から図12を参照して説明する。
1.プリンタの全体構成
図1は、本実施形態のプリンタ1(画像形成装置の一例)の概略構成を示す側断面図である。なお、以下の説明においては、図1の紙面左方向がプリンタ1の前方向であり、各図中ではF方向として示してある。また、プリンタ1は4色(ブラックK、イエローY、マゼンタM、シアンC)のトナーによりカラー画像を形成するカラープリンタであり、以下、各構成部品を色ごとに区別する場合には、その構成部品の符号末尾に各色を意味するK(ブラック)、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)を付すものとする。
プリンタ1は、本体ケーシング2を備えており、本体ケーシング2の上面には、開閉可能なカバー2Aが設けられている。本体ケーシング2の底部には、用紙3(被記録媒体の一例)が積載される供給トレイ4が設けられている。供給トレイ4の前端上方には給紙ローラ5が設けられており、この給紙ローラ5の回転に伴って供給トレイ4内の最上位に積載された用紙3がレジストローラ6へ送り出される。レジストローラ6は、用紙3の斜行補正を行った後、その用紙3を画像形成部10のベルトユニット11上へ搬送する。
画像形成部10は、ベルトユニット11、露光部18、プロセス部20、定着部31などを備えている。
ベルトユニット11は、前後一対のベルト支持ローラ12間に、ポリカーボネート等からなる環状のベルト13(トナー担持体の一例)を張架した構成となっている。そして、後側のベルト支持ローラ12が回転駆動されることにより、ベルト13が図示時計周り方向に循環移動し、ベルト13上面の用紙3が後方へ搬送される。また、ベルト13の内側には、後述するプロセス部20の各感光ドラム28とベルト13を挟んで対向する位置にそれぞれ転写ローラ14が設けられている。
さらに、ベルトユニット11の下側には、ベルト13表面に付着したトナー、紙粉、更には放電生成物等(以下、「付着物」という)を回収するクリーニング装置17が設けられている。クリーニング装置17(トナー回収装置の一例)については後で詳説する。
露光部18は、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの各色に対応した4つのLEDユニット18K,18Y,18M,18C(露光手段の一例)を備えている。各LEDユニット18K,18Y,18M,18Cは、図示しない支持手段によりカバー2A下面に支持されており、その下端部にLEDヘッド19K,19Y,19M,19Cを有している。LEDヘッド19K,19Y,19M,19Cは、LEDからなる複数の発光素子が左右方向に一列に並んで配置されたものである。各発光素子は、形成すべき画像データに基づいて発光制御され、各発光素子から出射された光が感光ドラム28の表面に照射され、その表面が露光される。
プロセス部20は、上記4色に対応した4つのプロセスカートリッジ20K,20Y,20M,20Cを備えている。各プロセスカートリッジ20K,20Y,20M,20Cは、カートリッジフレーム21と、このカートリッジフレーム21に対し着脱可能に装着される現像カートリッジ22K,22Y,22M,22Cとを備えている。カバー2Aを開放すると、各LEDユニット18K,18Y,18M,18Cがカバー2Aと共に退避して、各プロセスカートリッジ20K,20Y,20M,20Cは、本体ケーシング2に対して着脱可能になる。なお、本実施形態では、上記LEDユニット18K,18Y,18M,18C、プロセスカートリッジ20K,20Y,20M,20C及び各転写ローラ14により4組の形成手段が構成される。
各現像カートリッジ22K,22Y,22M,22Cは、現像剤である各色のトナーを収容するトナー収容室23を備え、その下側に供給ローラ24、現像ローラ25、層厚規制ブレード26、アジテータ27等を備えている。トナー収容室23から放出されたトナーは、供給ローラ24の回転により現像ローラ25に供給され、供給ローラ24と現像ローラ25との間で正に摩擦帯電される。さらに、現像ローラ25上に供給されたトナーは、現像ローラ25の回転に伴って、層厚規制ブレード26と現像ローラ25との間に進入し、ここでさらに十分に摩擦帯電されて、一定厚さの薄層として現像ローラ25上に担持される。
カートリッジフレーム21の下部には、表面が正帯電性の感光層によって覆われた感光ドラム28(感光体の一例)と、スコロトロン型の帯電器29とが設けられている。画像形成時には、感光ドラム28が回転駆動され、それに伴って感光ドラム28の表面が帯電器29により一様に正帯電される。そして、その正帯電された部分が露光部18からの光の高速走査により露光されて、感光ドラム28の表面に用紙3に形成すべき画像に対応した静電潜像が形成される。
次いで、現像ローラ25の回転により、現像ローラ25上に担持され正帯電されているトナーが、感光ドラム28に対向して接触するときに、感光ドラム28の表面上に形成されている静電潜像に供給される。これにより、感光ドラム28の静電潜像が可視像化され、感光ドラム28の表面には露光部分にのみトナーが付着したトナー像が担持される。
その後、各感光ドラム28の表面上に担持されたトナー像は、ベルト13によって搬送される用紙3が、感光ドラム28と転写ローラ14との間の各転写位置を通る間に、転写ローラ14に印加される負極性の転写電圧によって、用紙3に順次転写される。こうしてトナー像が転写された用紙3は、次いで定着器31に搬送される。
定着器31は、熱源を有する加熱ローラ31Aと、用紙3を加熱ローラ31A側へ押圧する加圧ローラ31Bとを備えており、用紙3上に転写されたトナー像を紙面に熱定着させる。そして、定着器31により熱定着された用紙3は、上方へ搬送され、カバー2Aの上面に排出される。
2.電気的構成
図2は、プリンタ1の電気的構成を示すブロック図である。
プリンタ1は、同図に示すように、CPU40(判断手段の一例)、ROM41、RAM42、NVRAM(不揮発性メモリ)43、ネットワークインターフェイス44を備え、これらに既述の画像形成部10、後述するトナー検知センサ15(トナー検知手段の一例)や、表示部45、操作部46などが接続されている。
ROM41には、印刷処理やトナー除去処理など、このプリンタ1の各種の動作を実行するためのプログラムが記憶されており、CPU40は、ROM41から読み出したプログラムに従って、その処理結果をRAM42またはNVRAM43に記憶させながら各部の制御を行う。ネットワークインターフェイス44は、通信回線47を介して図示しない外部のコンピュータ等に接続され、これにより相互のデータ通信が可能となっている。
3.クリーニング装置の構成
図3はクリーニング装置17を上から見た斜視図であり、図4はクリーニング装置17を下から見た斜視図であり、図5はクリーニング装置17のケース50部分の分解図である。なお、図1及び図5は、クリーニング装置17の内部構造が省略されており、図1はクリーニング装置17の外形が簡略化されている。
図1に示すように、クリーニング装置17は、扁平箱形のケース50を備えており、このケース50がベルト13の下側に設けられている。このケース50は、上面前端側に回収口51が形成され、この回収口51の近傍にクリーニングローラ52(除去部材の一例)が回転可能に設けられている。このクリーニングローラ52は、例えば金属製のローラ軸を導電性の発泡材料からなるローラ体で被覆することにより構成されたシリコーン発泡ローラである。なお、クリーニングローラ52の上方には、金属等の導電性部材からなるバックアップローラ56が回転可能に設けられ、このバックアップローラ56とクリーニングローラ52とで上下にベルト13を挟み込んだ状態になっている。
クリーニングローラ52の後側には、掻き取りローラ53がクリーニングローラ52に圧接させた状態で回転可能に設けられている。この掻き取りローラ53は、例えば金属等の硬質材料からなるメタルローラである。
更に、掻き取りローラ53の下側には、掻き取り部材としてのゴム製のブレード54が片持ち状に設けられ、その後端部がホルダ55に接着固定され、自由端となる前端部がブレード54本体の弾性力によって掻き取りローラ53の下面に圧接されている。
そして、トナー除去処理は、例えば印刷処理後に実行される。トナー除去処理が実行されると、クリーニングローラ52は図示しないモータからの駆動力により、図示時計回り方向に循環移動するベルト13に対しそれとの接触面において対向する方向、即ち図示時計回りに回転駆動されると同時に、掻き取りローラ53が図示反時計回りに回転駆動される。一方、バックアップローラ56は、ベルト13の循環移動に伴って、図示時計回りに連れ回りする。
また、バックアップローラ56のローラ軸は接地されており、トナー除去処理時には、クリーニングローラ52に負極性バイアス、掻き取りローラ53にはそれよりも更に低い負極性バイアスが与えられる。これにより、ベルト13に付着した付着物が、クリーニングローラ52とバックアップローラ56との対向位置付近でバイアス吸引力とクリーニングローラ52の接触力によってクリーニングローラ52に移動する。そして、クリーニングローラ52に担持された付着物は、バイアス吸引力で硬質な掻き取りローラ53に移動し、その掻き取りローラ53に担持された付着物が掻き取り用のブレード54によって掻き取られ、回収口51を介して最終的にケース50内に落下する。なお、負極性に帯電した紙粉を除去するためには、上記とは逆極性のバイアスをクリーニングローラ52などに印加すればよいことは勿論である。
(1)クリーニング装置のケース構造
ケース50は、図5に示すように第1フレーム57、第2フレーム58及び第3フレーム59の3つの部材から構成されている。
第1フレーム57は、上記クリーニングローラ52、掻き取りローラ53及びブレード54を支持する。具体的には、第1フレーム57は、左右幅がベルト31の横幅を超える長方形状をなし、前後方向の略中央位置には回収口51が開口形成されている。この回収口51は、左右方向に延びた長方形状を有し、その左右幅はベルト13の左右幅と同等以上である。また、第1フレーム57の前端部には取っ手部64が設けられている。
クリーニングローラ52、掻き取りローラ53及びブレード54は、いずれも全長がベルト13の左右幅と同等以上であり、上記回収口51の上方に掻き取りローラ53が配置されている。なお、実際には、現像カートリッジ22からトナーの漏れ想定幅よりもクリーニングローラ52の左右幅が大きい寸法に設計され、そのクリーニングローラ52の左右幅よりもベルト13の左右幅が大きい寸法に設計されている。クリーニングローラ52及び掻き取りローラ53の一端部(例えば左端部)にはそれぞれギア60,61が設けられ、これらのギア60,61が噛合っている。また、ギア61に入力ギア62が噛合っている。この入力ギア62は、クリーニング装置17を本体ケーシング2内に装着した状態で当該本体ケーシング2側の図示しない出力ギアと噛合う。そして、出力ギアが回転駆動されることでクリーニングローラ52及び掻き取りローラ53が回転駆動されるようになっている。なお、第1フレーム57には、図3等に示すように、ギアカバー63がギア60,61及び入力ギア62の一部を覆うように設けられており、これらのギア60,61及び入力ギア62が保護されている。また、第1フレーム57の左右端には、本体ケーシング2側に設けられた図示しない支持部に係止される位置決めボス65,65が突出形成されている。
第2フレーム58は、上記第1フレーム57の後方において当該第1フレーム57に隣接配置されている。第2フレーム58は、全体として左右方向に延びた長方形の平板形状を有する。
第3フレーム59は、クリーニングローラ52によって回収された付着物の受け皿となる。第3フレーム59は、上面全体が開口した箱形を有し、その開口部59Aが第1フレーム57及び第2フレーム58によって覆われている。また、第3フレーム59の後端側左右両面に、本体ケーシング2側に設けられた図示しない支持部に係止される位置決めボス66,66が突出形成されており、位置決めボス65,66によってクリーニング装置17が本体ケーシング2に対して位置決めされる。なお、第2フレーム58及び第3フレーム59の内部構造については後で詳説する。
そして、第1フレーム57、第2フレーム58及び第3フレーム59は、互いの縁部が噛み合わされた状態でネジ止めされている。例えば、図1及び後述する図8に示すように、第2フレーム58の縁部に設けられた凹凸部が、第1フレーム57及び第3フレーム59の縁部に設けられた凹凸部と噛み合っており、この第2フレーム58が第3フレーム59に対してネジ70,70によりネジ止めされている。
本実施形態によれば、第1フレーム57は例えばガラス繊維樹脂などの剛性材料で形成されているので、次のような効果がある。クリーニングローラ52、掻き取りローラ53、ブレード54及び各ギア60〜62はある程度の重量があるが、これらのクリーニングローラ52等を安定的に支持できる。また、クリーニングローラ52と掻き取りローラ53とを安定的に圧接させることができ、更に、掻き取りローラ53とブレード54とを、ベルト13の全幅に亘って均一に接触させることができるため、高い付着物回収能力を得ることができる。また、第1フレーム57のうちクリーニングローラ52及び掻き取りローラ53の回転軸の近傍に、上記位置決めボス65,65を設ける構成であるから、第1フレーム57を例えばポリスチレン樹脂(PS樹脂)等の軟性材料で形成した場合に比べて、本体ケーシング2とクリーニングローラ52及び掻き取りローラ53との位置関係の公差を小さくすることができる。
一方、第2フレーム58及び第3フレーム59は、PS樹脂等の軟性材料で形成されている。このように、特に剛性を要する第1フレーム57だけを比較的に高価なガラス繊維樹脂とし、これ以外の第2フレーム58及び第3フレーム59を比較的に安価なPS樹脂とすることで、クリーニング装置全体のコストの低減を図ることができる。
また、第3フレーム59は上面全体が開口した形状であるから、当該第3フレーム59の成形時において型抜きが容易になる。
ここで、仮に、第1フレーム57、第2フレーム58及び第3フレーム59を溶着にて組み付ける構成とすると、溶着後にクリーニングローラ52等を第1フレーム57に取り付けて位置調整をせざるを得ない。これに対して、本実施形態では、ケース50は、第1フレーム57、第2フレーム58及び第3フレーム59を、溶着ではなくネジ止めにより組み付ける構成である。このため、組み付け前に、クリーニングローラ52等を第1フレームに取り付けつつ位置調整を行うことができる。また、クリーニング装置17内に回収された付着物を廃棄したい場合には、第2フレーム58だけを取り外せばよいから、付着物の廃棄作業が容易になる。
しかも、第1フレーム57、第2フレーム58及び第3フレーム59は、互いの縁部が噛み合わされているから、第1フレーム57の第2フレーム58との間、第2フレーム58と第3フレーム59との間、第3フレーム59と第1フレーム57の間から付着物が漏れることを抑制できる。
また、本実施形態では、カバー2Aを開放し各プロセスカートリッジ20K,20Y,20M,20C及びベルトユニット11を取り外すことで、クリーニング装置17を本体ケーシング2から着脱できるようになっている。第1フレーム57はクリーニングローラ52等を支持しているため、他のフレーム58,59に比べて重くなり得る。そこで、本実施形態では、この第1フレーム57に着脱のための取っ手部64を設ける構成とした。これにより、クリーニング装置17全体としての重心が取っ手部64寄りになるため、クリーニング装置17が持ちやすくなる。
仮に、取っ手部64を回収口51とは反対側(クリーニング装置17の後端側)に設けると、この取っ手部64を把持してクリーニング装置17を持ち上げた場合に、回収口51がクリーニング装置17の下端側に位置することになり、回収した付着物が回収口51から漏れてしまうおそれがある。これに対して、本実施形態では、取っ手部64を回収口51側に設けたから、その取っ手部64を把持してクリーニング装置17を持ち上げた場合に、回収口51がクリーニング装置17の上端側に位置することになり、回収口51から付着物が漏れることを抑制できる。
(2)クリーニング装置の内部構造
図6は第3フレームの内部構造を示す斜視図であり、図7は第3フレームの内部構造を示す上面図である。また、図8〜図11は後述する攪拌部材71(アジテータ)の回動軌跡を示すクリーニング装置17の断面図であり、白抜き矢印は付着物が攪拌部材71によって送られる方向を示す。
第3フレーム59は、クリーニングローラ52によって回収され回収口51に進入した付着物を収容するトナー収容部72を有する。このトナー収容部72は、第1トナー収容部73と第2トナー収容部74とを備える。
第1トナー収容部73は、上記回収口51の真下に位置し、当該回収口51から進入した付着物を直接受ける。具体的には、図7,8等に示すように、第1トナー収容部73は、回収口51の真下付近から第3フレーム59の後壁までの収容空間である。また、第1トナー収容部73は、後壁に向かう途中で一段上がった形状になっている。つまり、後端部の底面は他の部分よりも一段高くなっている。
第1トナー収容部73には、回収口51から進入した付着物を第2トナー収容部74とは反対側(第3フレーム59の後壁)に送る送り手段が設けられている。具体的には、この送り手段は、攪拌部材71を有し、この攪拌部材71の前端部が回収口51側にてクランク軸75により回転運動することにより、攪拌部材71の後端部が前後に往復運動する構成になっている。攪拌部材71は、図6,7に示すように、全体として矩形平板状を有し、格子状に複数の穴71Aが貫通形成された部材である。
攪拌部材71の前端部は、クリーニングローラ52等と平行をなすクランク軸75によって回転可能になっている。クランク軸75の左端部にはギア76が設けられており、このギア76が前述の入力ギア62と噛合っている。攪拌部材71の後端部には、1対の突起部77,77が設けられており、各突起部77が第3フレーム59のガイド部78と第2フレーム58のガイド部79(図5参照)とによって上下動が規制されつつ前後に移動可能になっている。
入力ギア62が回転駆動すると、クランク軸75が図8の紙面時計周りに回転する。そして、攪拌部材71の前端部がクランク軸75を中心に周動し、これに伴って、後端部が前後に往復運動する。なお、本実施形態では、攪拌部材71の後端部は、クランク軸75の回転中心位置よりも高い位置において往復運動する。
回収口51から落下した付着物は、その回収口51の直下に蓄積して山形になる。そして、この山形の付着物の上部が攪拌部材71に接触するようになると、その上部の付着物が攪拌部材71によって後方に送り出される(図8,9参照)。その後、第1トナー収容部73内の付着物収容量が多くなり、当該第1トナー収容部73の後端側に大量の付着物が溜ってくると、その付着物が攪拌部材71の後端部に接触するようになり、第1トナー収容部73の中央側に送られるようになる(図10,11参照)。これにより、第1トナー収容部73全体に亘ってまんべんなく付着物を収容させることができる。
なお、攪拌部材71が最上位に位置するとき(図10参照)、天井となる第2フレーム58との間に隙間が存在する。これは第1トナー収容部73が付着物で満杯になっても攪拌部材71を円滑に動かすと共に、付着物がケース50から漏れることを防止するためである。
一方、第2トナー収容部74は、第1トナー収容部73内の付着物収容量が所定量になって当該第1トナー収容部73から溢れた付着物を受ける。具体的には、第2トナー収容部74は、回収口51の直下よりも前方に位置し、第1トナー収容部73と連通している(図6、図12参照)。第2トナー収容部74内には、オーガ80と、そのオーガ80によって送り出された付着物を収容する被検知部81とを備える。
オーガ80は、クリーニングローラ52等と平行をなす回転軸の外周に螺旋刃を有する構成である。オーガ80の左端部にはギア82が設けられており、アイドルギアを介して既述の入力ギア62にギア連結されている。入力ギア62が回転駆動されると、オーガ80は回転し、第2トナー収容部74内に蓄積された付着物を右方向(図7の紙面上方向)に送っていく。
そして、オーガ80の右端側には、図6に示すように一段上がった底上げ部83が形成され、その底上げ部83に上記被検知部81が開口形成されている。これにより、オーガ80によって送られて底上げ部83上に乗り上げた付着物だけが被検知部81に収容される。
被検知部81は、図4に示すように左右に扁平な形状で、且つ、光透過性を有する材料で形成されている。トナー検知センサ15は、例えばこの被検知部81を介して対向配置される投光部及び受光部を有する透過型センサであって、被検知部81内の付着物収容量が所定量以上になったときに遮光状態となる。上記CPU40は、トナー検知センサ15からの検知信号に基づき被検知部81内の付着物収容量が所定量、即ち、満杯(フル)状態或いは満杯に近い(ニアフル)状態に達したかどうかを判断する。
また、第1トナー収容部73と底上げ部83との間には、防止壁84が設けられており、この防止壁84により第1トナー収容部73内の付着物が被検知部81に直接進入することが防止される。
以上の構成によれば、回収口51に進入した付着物は第1トナー収容部73に収容されるが、この第1トナー収容部73に収容された付着物はトナー検知センサ15の検知対象とされない。一方、第2トナー収容部74には、第1トナー収容部73から進入した付着物が収容され、この第2トナー収容部74に収容された付着物がトナー検知センサ15の検知対象とされる。従って、回収口51の直下に検知対象領域を備えた従来のトナー回収装置に比べて、付着物収容量が少ないにもかかわらず所定量に達したとの誤判断がされることを抑制できる。
また、第1トナー収容部73に付着物がある程度の量溜まるまでは、上述の送り手段により付着物が第2トナー収容部74に進入することを抑制できる。従って、付着物収容量が少ないにもかかわらず所定量に達したとの誤判断がされることをより確実に抑制できる。
更に、回収口51に進入した付着物はトナー収容部72に収容され、その収容された付着物は、オーガ80の回転によって被検知部81に送り出される。そして、この被検知部に収容された付着物がトナー検知センサ15の検知対象とされる。ここで、例えばオーガ80の近傍の特定箇所(図7の符号Pが示す箇所)に多量の付着物が蓄積して山形になっていたとしても、この特定箇所Pの付着物がそのままトナー検知センサ15の検知対象になるわけではない。オーガ80は、回転することにより、上記特定箇所P及びこれ以外の箇所P'の付着物を、平準化させつつ回転軸方向に沿って送り出し、最終的に被検知部81に送り出された付着物がトナー検知センサ15の検知対象とされる。即ち、オーガ80は、多量の付着物が蓄積される箇所の相違にかかわらず、当該箇所の付着物を回転軸方向に送り出すことで、第2トナー収容部74内において付着物がオーガ80の略全長に亘って所定の高さまで蓄積されてきたときに、付着物が上記被検知部81に進入し始める。このため、多量の付着物が蓄積される箇所の相違によって検知結果にばらつきが生じることを抑制できる。
なお、仮に取っ手部64と被検知部81とをケース50において互いに反対側に配置した構成の場合、取っ手部64を把持してクリーニング装置17を傾けると、第1トナー収容部73内の付着物が被検知部81に進入してしまう。そうすると、そのクリーニング装置17を本体ケーシング2に再度装着したときには、クリーニング装置17の付着物収容量が少ないにもかかわらず所定量に達したとの誤判断がされるおそれがある。これに対して本実施形態では、取っ手部64と被検知部81とがケース50において同じ側に設けられているから、上記のような問題は生じ難い。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)「トナー担持体」として、上記実施形態では用紙搬送用のベルト13、即ち、用紙3の搬送を主目的とし、濃度パッチ或いは色ずれ検知用のレジマークを適当なタイミングでベルト13上に印刷し、その後にパッチ或いはレジマークをクリーニング装置17にて回収するようにしたベルト13を対象としたものであったが、これに限らず、トナー像の担持を主目的とした中間転写方式における中間転写ベルトや、感光体ベルトであってもよい。
(2)上記実施形態では、第2フレーム58はネジ70を取り外すことで着脱可能な構成とされていたが、これに限らず、圧入やロック機構等によって着脱可能な構成であってもよい。
(3)「トナー検知手段」として、上記実施形態では光学式のセンサであったが、これに以外の非接触式センサや、接触式センサなどであってもよい。
(4)「送り手段」として、上記実施形態では攪拌部材71を有する構成としたが、これに限らず、例えばクリーニングローラ52等と平行をなす断面楕円状の回転部材を回動させることによって付着物を送る構成であってもよい。また、単にトナー収容部72の底面を奥側に向かうに連れて下方に傾斜した形状とした構成であってもよい。
(5)「トナー回収装置」として、上記実施形態では、クリーニングローラ52、掻き取りローラ53及びブレード54等のクリーニング機構を備えたクリーニング装置17であったが、これに限らず、当該クリーニング機構の全部または一部を備えない構成であってもよい。
(6)上記実施形態では、クリーニング装置17は本体ケーシング2に対して着脱可能であったが、着脱不能な構成であってもよい。
(7)上記実施形態では、LEDにより感光体を露光するLEDプリンタ1を例に挙げて説明したが、電子写真方式の画像形成装置であればよく、例えばレーザ光により感光体を露光するレーザプリンタであってもよい。
本発明の一実施形態に係るプリンタの概略構成を示す側断面図 プリンタの電気的構成を示すブロック図 クリーニング装置を上から見た斜視図 クリーニング装置を下から見た斜視図 クリーニング装置のケース部分の分解図 第3フレームの内部構造を示す斜視図 第3フレームの内部構造を示す上面図 図4のX−X破断面におけるクリーニング装置の断面図(その1) 図4のX−X破断面におけるクリーニング装置の断面図(その2) 図4のX−X破断面におけるクリーニング装置の断面図(その3) 図4のX−X破断面におけるクリーニング装置の断面図(その4) 図4のY−Y破断面におけるクリーニング装置の断面図
1・・・プリンタ(画像形成装置)
13・・・ベルト(トナー担持体)
15・・・トナー検知センサ(トナー検知手段)
17・・・クリーニング装置(トナー回収装置)
40・・・CPU(判断手段)
52・・・クリーニングローラ(除去部材)
51・・・回収口
59A・・・開口部
71・・・攪拌部材
73・・・第1トナー収容部
74・・・第2トナー収容部
80・・・オーガ
81・・・被検知部

Claims (3)

  1. 水平方向における一端部寄りの上面部に回収口を有し、トナー担持体から除去され前記回収口から真下に落下したトナーを受ける第1トナー収容部と、
    前記第1トナー収容部の他端部から前記一端部に向かう方向において、前記第1トナー収容部よりも前記一端部側に配置され、前記一端部と連通しており、前記第1トナー収容部から溢れたトナーを収容し、その収容したトナーがトナー検知手段の検知対象とされる第2トナー収容部と、
    前記第1トナー収容部に設けられ、前記回収口から落下して前記第1トナー収容部と前記第2トナー収容部との連通部の手前に蓄積したトナーを、前記第2トナー収容部とは反対側に送る送り手段と、を備えるトナー回収装置。
  2. 請求項1に記載のトナー回収装置であって、
    前記送り手段は、基端側が前記回収口側にてクランク軸により回転運動することにより、先端側がトナーの送り方向に沿って往復運動する攪拌部材を有する構成であることを特徴とするトナー回収装置。
  3. トナー担持体と、
    前記トナー担持体から除去されたトナーが回収される、請求項1または請求項2に記載されたトナー回収装置と、
    前記トナー回収装置の前記第2トナー収容部内のトナーを検知するトナー検知手段と、
    前記トナー検知手段の検知結果に基づき、前記トナー回収装置におけるトナー収容量が所定量に達したかどうかを判断する判断手段と、を備える画像形成装置。
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