JP4967365B2 - 化学増幅型レジスト組成物の酸発生剤用の塩 - Google Patents
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Description
リソグラフィにおいては、レイリー(Rayleigh)の回折限界の式で表されるように、原理的には露光波長が短いほど解像度を上げることが可能である。半導体の製造に用いられるリソグラフィ用露光光源としては、波長436nmのg線、波長365nmのi線が用いられてきたが、最近、波長248nmのKrFエキシマレーザー、波長193nmのArFエキシマレーザーと短波長が用いられるようになり、さらに波長157nmのF2エキシマレーザー、その後は波長13nm以下の軟X線(EUV)が光源として提案されている。
このような状況下、KrFエキシマレーザー以降の短い波長の光源を用いると、照度が低いため、レジストの感度を高める必要があり、レジスト組成物に酸発生剤を含有させ、該酸発生剤から露光により発生する酸をレジスト組成物中の樹脂に触媒的に作用させる化学増幅型レジストが提案されている。
しかしながら、かかる短い波長を用いたリソグラフィプロセスでは、線幅が狭くなるにつれて、レジストの性能面においては、解像度の向上に加えて、パターン形状に対する改良が課題となっている(例えば、非特許文献1参照)。
最近、トリフェニルスルホニウム 1−アダマンタンメトキシカルボニルジフルオロメタンスルホナート及びp−トリルジフェニルスルホニウム パーフルオロオクタンスルホネートなどを酸発生剤として使用すると、高い透過率、良好な感度及び解像度を有することが例示されている(特許文献5)。
(式中、Q1、Q2は互いに独立にフッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表し、Xは−OH又は−Y−OHを表し、nは1〜9の整数を表し、A+は有機対イオンを表す。Yは炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキレン基を表す。)
(式中、Q1、Q2は互いに独立にフッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表し、Xは−OH又は−Y−OHを表し、nは1〜9の整数を表し、Mは、Li、Na、K又はAgを表す。Yは炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキレン基を表す。)
(式中、X及びnは前記と同じ意味を表す。)
式(V)で示されるカルボン酸とをエステル化反応させることを特徴とする(VI)で示される塩の製造方法を提供する。
(式中、Q1、Q2は互いに独立にフッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表し、Mは、Li、Na、K又はAgを表す。)
(式中、A+は、前記と同じ意味を表し、ZはF、Cl、Br、I、BF4、AsF6、SbF6、PF6又はClO4を表す。)
本発明の塩を酸発生剤として用いることにより、上記のとおり良好なパターン形状を有するパターンを作製することができ、高い解像度を示す化学増幅型レジスト組成物を製造することができるので、本発明は工業的に極めて有用である。
ここで、式中、Q1、Q2は互いに独立にフッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表し、Xは−OH又は−Y−OHを表し、nは1〜9の整数を表し、A+は有機対イオンを表す。Xに含まれる連結基Yは、炭素数1〜6の直鎖又は分岐アルキレン基を表す。
Q1、Q2としてはフッ素原子である場合が好ましく、nとしては1〜2である場合が好ましい。
Yとしては、例えば、次の(Y−1)〜(Y−12)などが挙げられ、中でも、(Y−1)及び(Y−2)が、製造が容易であることから好ましい。
式(IIa)中、P1〜P3は互いに独立に、水素原子、水酸基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表し、該アルキル基及び該アルコキシ基は、直鎖でも分岐していてもよい。
該アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基などが挙げられ、アルコキシ基の例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基などが挙げられる。
式(IIe)中、P22〜P24は、互いに独立に、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基を表し、該アルキル基は、直鎖でも分岐していてもよい。
式(IIb)中、P4、P5は、互いに独立に、水素原子、水酸基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。該アルキル基及び該アルコキシ基は、式(IIa)のアルキル基及びアルコキシ基と同じ意味を表す。
式(IIc)中、P6、P7は、互いに独立に、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基を表し、該アルキル基は、直鎖でも分岐していてもよい。該アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基などが挙げられる。該シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロデシル基などが挙げられる。また、P6とP7とが結合して、アルキレン基などの炭素数3〜12の2価の炭化水素基であってもよい。P8は水素原子を表し、P9は炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、またはフェニル基、ベンジル基などの置換されていてもよい芳香環基を表すか、P8とP9とが結合して、アルキレン基などの炭素数3〜12の2価の炭化水素基を表す。P9がアルキル基の場合、該アルキル基は、直鎖でも分岐していてもよい。該アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基などが挙げられる。P9がシクロアルキル基の場合、該シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロデシル基などが挙げられる。ここで、式(IIc)における2価の炭化水素基に含まれる炭素原子は、いずれも、カルボニル基、酸素原子、硫黄原子に置換されていてもよい。
式(IId)中、P10〜P21は、互いに独立に、水素原子、水酸基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。該アルキル基及び該アルコキシ基は、式(IIa)のアルキル基及びアルコキシ基と同じ意味を表す。Bは、硫黄原子又は酸素原子を表す。mは、0又は1を表す。
(式中、P22〜P24は前記と同じ意味を表す。)
(式中、Q1、Q2は互いに独立にフッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表し、Xは−OH又は−Y−OHを表し、nは1〜9の整数を表し、Mは、Li、Na、K又はAgを表す。Yは炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキレン基を表す。)
式(VII)で示されるオニウム塩とを、
(式中、A+は、有機対イオンを表し、ZはF、Cl、Br、I、BF4、AsF6、SbF6、PF6又はClO4を表す。)
例えば、アセトニトリル、水、メタノール、クロロホルム、塩化メチレン等の不活性溶媒中にて、0℃〜150℃程度の温度範囲、好ましくは、0℃〜100℃程度の温度範囲にて撹拌して反応させて、式(I)で示される塩を得る方法などが挙げられる。
式(VII)で示されるオニウム塩の使用量としては、通常、式(VI)で示されるエステル体1モルに対して、0.5〜2モル程度である。該塩(I)は再結晶で取り出してもよいし、水洗して精製してもよい。
(式中、Xは−OH又は−Y−OHを表し、nは1〜9の整数を表す。Yは炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキレン基を表す。)
で示されるアルコールと、式(V)
(式中、Q1、Q2は互いに独立にフッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表し、Mは、Li、Na、K又はAgを表す。)
で示されるカルボン酸とをエステル化反応させて、式(VI)で示されるエステル体塩を得る方法などが挙げられる。
酸触媒を用いたエステル化反応は、ディーンスターク装置を用いるなどして、脱水しながら実施すると、反応時間が短縮化される傾向があることから好ましい。
エステル化反応における式(V)で示されるカルボン酸の使用量としては、式(IV)で示されるアルコール1モルに対して、0.2〜3モル程度、好ましくは0.5〜2モル程度である。エステル化反応における酸触媒は式(IV)で示されるアルコール1モルに対して、触媒量でも溶媒に相当する量でもよく、通常、0.001モル程度〜5モル程度である。エステル化反応における脱水剤は式(IV)で示されるアルコール1モルに対して、0.2〜5モル程度、好ましくは0.5〜3モル程度である。
ここで、4級炭素原子とは、水素原子以外の置換基と結合していて水素とは結合していない炭素原子を意味し、酸に不安定な基としては、エーテル結合のα位の炭素原子が3つの炭素原子と結合した4級炭素原子であることが好ましい。
かかるモノマーとしては、酸に不安定な基として、2−アルキル−2−アダマンチル基、1−(1−アダマンチル)−1−アルキルアルキル基などのような脂環式構造などの嵩高い基を含むモノマーが、得られるレジストの解像度が優れる傾向があることから好ましい。
具体的な嵩高い基を含むモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸2−アルキル−2−アダマンチル、(メタ)アクリル酸1−(1−アダマンチル)−1−アルキルアルキル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸2−アルキル−2−アダマンチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−(1−アダマンチル)−1−アルキルアルキル、α−クロロアクリル酸2−アルキル−2−アダマンチル、α−クロロアクリル酸1−(1−アダマンチル)−1−アルキルアルキルなどが挙げられる。
具体的には、(メタ)アクリル酸2−アルキル−2−アダマンチルとしては、例えば、アクリル酸2−メチル−2−アダマンチル、メタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル、アクリル酸2−エチル−2−アダマンチル、メタクリル酸2−エチル−2−アダマンチル、アクリル酸2−n−ブチル−2−アダマンチルなどが挙げられ、α−クロロアクリル酸2−アルキル−2−アダマンチルとしては、例えば、α−クロロアクリル酸2−メチル−2−アダマンチル、α−クロロアクリル酸2−エチル−2−アダマンチルなどが挙げられる。
これらの中でも(メタ)アクリル酸2−エチル−2−アダマンチル又は(メタ)アクリル酸2−イソプロピル−2−アダマンチルを用いた場合、得られるレジストの感度が優れ耐熱性にも優れる傾向があることから好ましい。
具体的には、アクリル酸やメタクリル酸のような遊離のカルボン酸基を有するモノマーに由来する構造単位、無水マレイン酸や無水イタコン酸のような脂肪族不飽和ジカルボン酸無水物に由来する構造単位、2−ノルボルネンに由来する構造単位、(メタ)アクリロニトリルに由来する構造単位、エーテル基のα位が2級炭素原子または3級炭素原子のアルキルエステルや1−アダマンチルエステルである(メタ)アクリル酸エステル類に由来する構造単位、p−又はm−ヒドロキシスチレンなどのスチレン系モノマーに由来する構造単位、ラクトン環がアルキル基で置換されていてもよい(メタ)アクリロイロキシ−γ−ブチロラクトンに由来する構造単位などを挙げることができる。尚、1−アダマンチルエステルは、エーテル結合のα位が4級炭素原子であるが、酸に安定な基であり、1−アダマンチルエステルには水酸基などが結合していてもよい。
R5及び/又はR6が−COOUである場合は、カルボキシル基がエステルとなったものであり、Uに相当するアルコール残基としては、例えば、置換されていてもよい炭素数1〜8程度のアルキル基、2−オキソオキソラン−3−又は−4−イル基などを挙げることができる。ここで、該アルキル基は、水酸基や脂環式炭化水素残基などが置換基として結合していてもよい。
R5及び/又はR6がアルキル基である場合の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基などが挙げられ、水酸基が結合したアルキル基の具体例としては、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基などが挙げられる。
2−ノルボルネン、
2−ヒドロキシ−5−ノルボルネン、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸メチル、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸2−ヒドロキシ−1−エチル、
5−ノルボルネン−2−メタノール、
5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物。
更に、該アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、又はアルコキシ基上の水素原子の少なくとも1個は、それぞれ独立に、ヒドロキシル基、アミノ基、又は1〜6個程度の炭素原子を有するアルコキシ基で置換されていてもよい。該アミノ基上の水素原子の少なくとも1個は、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基で置換されていてもよい。
また、R11〜R20において、直鎖構造と分岐構造の両方をとり得るものについては、そのいずれでもよい。
また、化学増幅型レジスト組成物としてクエンチャーである塩基性化合物を用いる場合は、レジスト組成物の全固形分量を基準に、0.01〜1重量%程度の範囲で含有するのが好ましい。
レジスト組成物としては、さらに、必要に応じて、増感剤、溶解抑止剤、他の樹脂、界面活性剤、安定剤、染料など、各種の添加物を少量含有することもできる。
例えば、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートのようなグリコールエーテルエステル類、プロピレングリコールモノメチルエーテルのようなグリコールエーテル類、乳酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル及びピルビン酸エチルのようなエステル類、アセトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン及びシクロヘキサノンのようなケトン類、γ−ブチロラクトンのような環状エステル類などを挙げることができる。これらの溶剤は、それぞれ単独で、又は2種以上組み合わせて用いることができる。
また、化合物の構造はNMR(日本電子製GX−270型またはEX−270型)、質量分析(LCはAgilent製1100型、MASSはAgilent製LC/MSD型またはLC/MSD TOF型)で確認した。
(1)ジフルオロ(フルオロスルホニル)酢酸メチルエステル100部、イオン交換水250部に、氷浴下、30%水酸化ナトリウム水溶液230部を滴下した。100℃で3時間還流し、冷却後、濃塩酸88部で中和した。得られた溶液を濃縮することによりジフルオロスルホ酢酸 ナトリウム塩を164.8部得た(無機塩含有、純度62.6%)。
(2)ジフルオロスルホ酢酸 ナトリウム塩2.5部(純度62.6%)、1,3−アダマンタンジメタノール3.1部、ジクロロエタン62部を仕込み、p−トルエンスルホン酸(p−TsOH)1.5部を加え、5時間加熱還流した。その後、濃縮してジクロロエタンを留去した後、アセトニトリル100部添加撹拌後ろ過し、濃縮することによりジフルオロスルホ酢酸−3−ヒドロキシメチル−1−アダマンチルメチルエステル ナトリウム塩を3.5部得た。
B1のMS(ESI(+)Spectrum):M+ 263.0(C18H15S+=263.09)
MS(ESI(−)Spectrum):M− 353.0(C14H19F2O6S-=353.09)
(1)ジフルオロ(フルオロスルホニル)酢酸メチルエステル100部、イオン交換水150部に、氷浴下、30%水酸化ナトリウム水溶液230部を滴下した。100℃で3時間還流し、冷却後、濃塩酸88部で中和した。得られた溶液を濃縮することによりジフルオロスルホ酢酸 ナトリウム塩を164.4部得た(無機塩含有、純度62.7%)。
(2)ジフルオロスルホ酢酸 ナトリウム塩1.9部(純度62.7%)、N,N−ジメチルホルムアミド9.5部に、1,1’−カルボニルジイミダゾール1.0部を添加し2時間撹拌した。この溶液を、3−ヒドロキシアダマンチルメタノール1.1部、N,N−ジメチルホルムアミド5.5部に、水素化ナトリウム0.2部を添加し、2時間撹拌した溶液に添加した。15時間撹拌後、生成したジフルオロスルホ酢酸−3−ヒドロキシ−1−アダマンチルメチルエステル ナトリウム塩をそのまま次の反応に用いた。
B2のMS(ESI(+)Spectrum):M+ 263.07(C18H15S+=263.09)
MS(ESI(−)Spectrum):M− 339.10(C13H17F2O6S-=339.07)
(1)ジフルオロ(フルオロスルホニル)酢酸メチルエステル100部、イオン交換水250部に、氷浴下、30%水酸化ナトリウム水溶液230部を滴下した。100℃で3時間還流し、冷却後、濃塩酸88部で中和した。得られた溶液を濃縮することによりジフルオロスルホ酢酸 ナトリウム塩を164.8部得た(無機塩含有、純度62.6%)。
(2)ジフルオロスルホ酢酸 ナトリウム塩39.4部(純度62.6%)、1−アダマンタンメタノール21.0部、ジクロロエタン200部を仕込み、p−トルエンスルホン酸24.0部を加え、7時間加熱還流した。その後、濃縮してジクロロエタンを留去し、tert−ブチルメチルエーテル250部添加し、リパルプ後、濾過した。残渣にアセトニトリル250部添加撹拌後ろ過し、濃縮することにより、ジフルオロスルホ酢酸−1−アダマンチルメチルエステル ナトリウム塩を32.8部得た。
MS(ESI(+)Spectrum):M+ 263.2(C18H15S+=263.09)
C1のMS(ESI(−)Spectrum):M− 323.0(C13H17F2O5S-=323.08)
メタクリル酸2−エチル−2−アダマンチル、メタクリル酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチル、及びα−メタクリロイロキシ−γ−ブチロラクトンを、5:2.5:2.5のモル比で仕込み、全モノマーに対して2重量倍のメチルイソブチルケトンを加えて、溶液とした。そこに、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルを全モノマー量に対して2モル%添加し、80℃で約8時間加熱した。その後、反応液を大量のヘプタンに注いで沈殿させる操作を3回行い、精製した。その結果、重量平均分子量が約 9,200の共重合体を得た。この共重合体は、次式で示される各単位を有するものであり、これを樹脂A1とする。
酸発生剤B1:
酸発生剤B2:
酸発生剤C1:
酸発生剤C2:トリフェニルスルホニウム パーフルオロブタンスルホナート
<クエンチャー>
クエンチャーQ1:2,6−ジイソプロピルアニリン
<溶剤>
溶剤Y1:
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 51.5部
2−ヘプタノン 35.0部
γ−ブチロラクトン 3.5部
以下の各成分を混合して溶解し、さらに孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過して、レジスト液を調製した。
酸発生剤(種類及び量は表1記載)
クエンチャー(種類及び量は表1記載)
溶剤(種類は表1記載)
露光後は、ホットプレート上にて表1の「PEB」の欄に示す温度で60秒間ポストエキスポジャーベークを行い、さらに2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間のパドル現像を行った。
有機反射防止膜基板上のもので現像後のダークフィールドパターンを走査型電子顕微鏡で観察し、その結果を表2に示した。なお、ここでいうダークフィールドパターンとは、外側にクロム層(遮光層)をベースとしてライン状にガラス面(透光部)が形成されたレチクルを介した露光及び現像によって得られ、したがって露光現像後は、ラインアンドスペースパターンの周囲のレジスト層が残されるパターンである。
プロファイルT/B:0.13μmのライン断面の上辺の長さ(Tと示す)と底辺(Bと示す)の長さの比で表示した。1に近いほどプロファイルが良好であることを表す。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
例No. 樹脂 酸発生剤 クエンチャー 溶剤 PB/PEB
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例1 A1/10部 B1/0.27部 Q1/0.0325部 Y1 130℃/130℃
実施例2 A1/10部 B2/0.27部 Q1/0.0325部 Y1 130℃/130℃
──────────────────────────────────────
比較例1 A1/10部 C1/0.26部 Q1/0.0325部 Y1 130℃/130℃
比較例2 A1/10部 C2/0.25部 Q1/0.0325部 Y1 130℃/130℃
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
例 No. 解像度 プロファイル
(μm) T/B
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例1 0.12 1.00
実施例2 0.12 0.95
────────────────────
比較例1 0.13 0.83
比較例2 0.13 0.71
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
Claims (11)
- 式(I)で示される塩。
(式中、Q1、Q2はフッ素原子を表し、Xは−OH又は−CH 2 OHを表し、nは1又は2を表し、A+は式(IIa)、式(IIb)、式(IIc)又は式(IId)のいずれかで示されるカチオンからなる群から選ばれる少なくとも1種のカチオンを表す。)
(式(IIa)中、P 1 〜P 3 は、互いに独立に、水素原子、水酸基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表し、該アルキル基及び該アルコキシ基は、直鎖でも分岐していてもよい。)
(式(IIb)中、P 4 、P 5 は、互いに独立に、水素原子、水酸基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表し、該アルキル基及び該アルコキシ基は、直鎖でも分岐していてもよい。)
(式(IIc)中、P 6 、P 7 は、互いに独立に、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基を表し、該アルキル基は、直鎖でも分岐していてもよい。又はP 6 とP 7 とが結合して炭素数3〜12の2価の炭化水素基を表す。P 8 は水素原子を表し、P 9 は炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基もしくは置換されていてもよい芳香環基を表すか、又はP 8 とP 9 が結合して炭素数3〜12の2価の炭化水素基を表す。ここで、2価の炭化水素基に含まれる炭素原子は、いずれも、カルボニル基、酸素原子、硫黄原子に置換されていてもよい。)
(式(IId)中、P 10 〜P 21 は、互いに独立に、水素原子、水酸基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表し、該アルキル基及び該アルコキシ基は、直鎖でも分岐していてもよい。Bは、硫黄原子又は酸素原子を表す。mは、0又は1を表す。) - 請求項1〜4のいずれかに記載の塩を有効成分とすることを特徴とする酸発生剤。
- 式(VI)で示されるエステル体と式(VII)で示される化合物とを反応させることを特徴とする式(I)で示される塩の製造方法。
(式中、Q 1 、Q 2 は互いに独立にフッ素原子を表し、Xは−OH又は−CH 2 OHを表し、nは1又は2を表し、Mは、Li、Na、K又はAgを表す。)
(式中、A+は式(IIa)、式(IIb)、式(IIc)又は式(IId)のいずれかで示されるカチオンからなる群から選ばれる少なくとも1種のカチオンを表し、ZはF、Cl、Br、I、BF4、AsF6、SbF6、PF6又はClO4を表す。)
(式(IIa)中、P 1 〜P 3 は、互いに独立に、水素原子、水酸基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表し、該アルキル基及び該アルコキシ基は、直鎖でも分岐していてもよい。)
(式(IIb)中、P 4 、P 5 は、互いに独立に、水素原子、水酸基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表し、該アルキル基及び該アルコキシ基は、直鎖でも分岐していてもよい。)
(式(IIc)中、P 6 、P 7 は、互いに独立に、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基を表し、該アルキル基は、直鎖でも分岐していてもよい。又はP 6 とP 7 とが結合して炭素数3〜12の2価の炭化水素基を表す。P 8 は水素原子を表し、P 9 は炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基もしくは置換されていてもよい芳香環基を表すか、又はP 8 とP 9 が結合して炭素数3〜12の2価の炭化水素基を表す。ここで、2価の炭化水素基に含まれる炭素原子は、いずれも、カルボニル基、酸素原子、硫黄原子に置換されていてもよい。)
(式(IId)中、P 10 〜P 21 は、互いに独立に、水素原子、水酸基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表し、該アルキル基及び該アルコキシ基は、直鎖でも分岐していてもよい。Bは、硫黄原子又は酸素原子を表す。mは、0又は1を表す。)
(式中、Q 1 、Q 2 、X、n及びA + は前記と同じ意味を表す。) - 請求項1〜4のいずれかに記載の塩と樹脂とを含有する化学増幅型レジスト組成物であって、該樹脂は酸に不安定な基を有し、アルカリ水溶液に不溶又は難溶な樹脂であり、酸と作用した該樹脂はアルカリ水溶液で溶解し得る樹脂であることを特徴とする化学増幅型レジスト組成物。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の塩と樹脂と塩基性化合物とを含有する化学増幅型レジスト組成物であって、該樹脂は酸に不安定な基を有し、アルカリ水溶液に不溶又は難溶な樹脂であり、酸と作用した該樹脂はアルカリ水溶液で溶解し得る樹脂であることを特徴とする化学増幅型レジスト組成物。
- 樹脂が嵩高い基及び酸に不安定な基を有するモノマーに由来する構造単位を含む樹脂である請求項9又は10に記載の化学増幅型レジスト組成物。
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