JP4800008B2 - 肌の美しさの鑑別法 - Google Patents

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Description

本発明は、皮膚の鑑別法に関し、更に詳しくは、肌のレプリカ標本の表面粗さパラメータを用いた肌の美しさの鑑別法に関する。
美しい肌でありたいと願うのは、女性のみならず万人が思うところであり、このため、化粧料などを使用して肌の状態を好ましく保とうと多くの人が思っている現状がある。この肌の状態は、個人によって大きく異なるものであり、また、加齢や生活環境によっても大きく影響されるものである。化粧料などを選択する上で、自分の肌の状態やその美しさを定量的、且つ客観的に鑑別して知ることは、非常に重要な意味を持っている。これは、化粧料の種類により、その有している機能、効能が異なっており、適切な化粧料を選択すれば、その得られる効果は非常に大きなものとなるからである。このため、肌状態に関係する、水分、皮脂或いは柔軟性の計測・評価の技術開発に始まり、さらに、表面状態計測技術の進歩に伴って、近年では、肌の美しさとの関連性が高い皮膚表面形態や皮膚表面光学特性態等に着目した様々な計測や評価に注目が集まっている。
例えば、表面状態計測技術としては、レーザーを利用して、磁性塗膜等の測定対象物の表面状態の3次元形状データを得ようとする装置(特許文献1参照)や、更に皮膚表面やそのレプリカの3次元形状データを測定する装置等(特許文献2,3参照)が開示されている。実際の皮膚の凹凸状態を示す3次元形状データを得ることができるが、肌との関係を明らかにするためには、更なる高速処理や精度の向上が期待されていた。そのため、光学的計測を利用した、皮膚表面や不透明なレプリカに対する反射光の画像から得られた指標によるキメ等の皮膚の鑑別法(特許文献4参照)、サンプル皮膚表面の微細明暗分布の二次元画像の処理を行うシワ・キメ等の皮膚表面解析システム(特許文献5,6参照)が開示されている。これらはいずれも短時間での計測・解析が可能な手法であり、平均粗さや平均溝間隔の指標とキメ、シワ及び加齢との関係が明らかにされている。
更に、皮膚状態と肌の美しさとの関連については、コンピュータ処理速度や画像解析ソフトウェアの進歩も相俟って、メークアップされた皮膚の反射分光スペクトルの反射率を利用した皮膚状態の鑑別法(特許文献7参照)、2方向の可視光の対する皮膚の反射光スペクトルの各波長における反射率を指標とした皮膚の美しさの鑑別法(特許文献8参照)、偏光照明におけるデジタル画像を処理して得られる指標を利用した皮膚の美しさの評価方法(特許文献9参照)等、が開示されている。この様な検討が行われた背景には、主観的な概念である「肌の美しさ」を客観的な数値として捉えたいとの要望があったためである。これらの結果、肌の美しさとの関連も認められているが、その相関性は極めて良いというものではなく、実際上は当初の目的である、主観値の客観的数値への置き換えは実現されなかったと言える。実際の皮膚表面の微細な凹凸状態の3次元データではないため、例えば肌の美しさと凹凸状態の要素との関連性、更には肌を美しくするためには皮膚表面のどのような凹凸状態の要素を処理すれば良いか等、の検討・解明が困難であったこともその原因であると思われる。この大きな原因としては、「美しさ」なるものが、主観的な概念であり、肌の三次元構造とは相関性が高いものであるとは認識されていなかったことも、その一つに挙げられる。一方、実際の皮膚の凹凸状態を示す3次元形状データに基づく、肌の美しさの解明については全く知られていなかった。
特開平05−052539号公報 特開平05−146412号公報 特開平05−196436号公報 特開平05−329133号公報 特開平06−189942号公報 特開平07−231883号公報 特開平10−002798号公報 特開2003−161656号公報 特開2005−000429号公報
本発明はこのような状況下為されたものであり、肌状態の鑑別や化粧料の適切な選択に有用な情報を与えるべく、第三者の目に映る、肌の見た目の美しさを、客観的な数値に置換する技術を提供することを課題とする。
このような状況を鑑みて、本発明者らは、第三者の目に映る、肌の見た目の美しさを、客観的な数値に置換する技術を提供することを求めて、鋭意研究努力を重ねた結果、頬部の肌のレプリカ標本を用い、肌の見た目の美しさの解析のための因子として、肌のレプリカ標本のSmPmr及びRaを使用した目に見える肌の美しさを数値化する技術を見出し、発明を完成させるに至った。即ち、本発明は以下に示す通りである。
(1)第三者の目に映る肌の美しさの鑑別法であって、頬部の肌のレプリカ標本を用い、肌の見た目の美しさの解析のための因子として、肌のレプリカ標本のSmPmr及びRaを使用し、目に見える美しさが次の方法により数値化されるものであることを特徴とする、目に見える肌の美しさの鑑別法。
1)鑑別すべき性状値が充分に変域全体に分布した、30〜60の顔の頬部の写真と、該写真と対応した部位のレプリカ標本とを用意する。
2)第三者を代表するのに適当な4〜8名の評価者を選抜し、該評価者に前記顔の頬部の写真を呈示し、評価者の主観で判断される美しさの順位付けを行う。
3)1),2)の作業を独立して、4〜6回行う。
4)美しいものからの昇順の順位をスコアとし、写真ごとの平均スコアを算出し、美しさのスコアとする。
5)肌のレプリカ標本のSmPmr及びRaを計測する。
6)前記写真ごとの平均スコアと、前記肌のレプリカ標本のSmPmr及びRaとの相関関係とを求め、回帰式を作成する。
7)鑑別されるべき人の頬部の肌のレプリカ標本を作製し、該肌のレプリカ標本のSmPmr及びRaを計測する。
8)鑑別されるべき人の肌のレプリカ標本のSmPmr及びRaを、6)の回帰式に代入し、肌の美しさの平均スコア値を推定する。
9)前記8)で推定された肌の美しさの平均スコア値を指標に第三者の目に映る肌の美しさの程度を鑑別する。
(2)第三者の目に映る肌の美しさの鑑別法であって、鑑別されるべき人の頬部の肌のレプリカ標本のSmPmr及びRaを、予め標本集団より求められた第三者の目に映る肌の美しさのスコア値と、肌のレプリカ標本のSmPmr及びRaとの回帰式に代入し得られた第三者の目に映る肌の美しさのスコア値の推定値を指標とし、該スコア値の推定値
が高いほど、第三者の目に見える肌の美しさの程度が大きいと鑑別することを特徴とする、第三者の目に映る肌の美しさの鑑別法。
(3)鑑別されるべき人の頬部の肌のレプリカ標本のSmPmr及びRaを、予め標本集団より求められた第三者の目に映る肌の美しさのスコア値と、肌のレプリカ標本のSmPmr及びRaとの回帰式に代入することを含む、第三者の目に映る肌の美しさのスコア値の推定値の算出方法。
(4)皮膚外用剤の使用の前後の、(3)に記載の方法により算出される第三者の目に映る肌の美しさのスコア値の推定値を比較し、使用後の該スコア値の推定値の、使用前のスコア値の推定値に対する増大の程度を指標とし、該増大の程度が大きいほど有効性が高いと鑑別することを特徴とする、皮膚外用剤の評価法。
本発明によれば、肌の見た目の美しさの解析のために使用することができる、皮膚の凹凸状態を示す3次元形状データの指標を提供することできる。その結果、肌の見た目の美しさを鑑別でき、カウンセリングや化粧料の適切な選択において、有用な情報を与えることができる。

本発明は、第三者の目に映る、肌の見た目の美しさを、客観的な数値に置換する技術であり、頬部の肌のレプリカ標本を用い、肌の見た目の美しさの解析のための因子として、肌のレプリカ標本のSmPmr及びRaを使用した、目に見える肌の美しさを数値化することを特徴とする。以下に、更に詳細に説明を加える。
頬部から肌のレプリカ標本を採取し、皮膚の凹凸状態を示す該レプリカ標本を計測して得られた3次元形状データから、表面粗さパラメータPmr、Sm及びRaは、次のようなステップによって得ることができる。
(1)頬部に2×2c 2 の計測対象領域(図1参照)を設定し、洗顔後安静30分後に
、市販のレプリカ剤を用いて、レプリカ標本を採取する。レプリカ剤としては、例えば(有)アサヒバイオメッドのシリコンASB−01−WW等が例示できる。
(2)採取したレプリカ標本より、市販のレーザータイプの3次元表面粗さ計を利用して、図1の顔に対して水平及び垂直方向にレーザースキャンを行い、3次元形状データを得
る。かような3次元表面粗さ計としては、例えば、(株)サイエンスシステムズの高精度3次元画像処理装置LIP、(株)東京精密の3次元表面粗さ計SURFCOM、レーザーテック(株)VLH等が例示できる。
(3)3次元形状データより表面粗さパラメータPmr及びSmを算出する。表面粗さパラメータの算出は、JIS規格((財)日本規格協会の製品の幾何学特性仕様(GPS)−表面性状:輪郭曲線方式−用語,定義及び表面性状パラメータ,JIS B 0601参照)に基づいたものであれば、特に制限もなく用いることができ、3次元表面粗さ計に付属のソフトウェア、(有)アサヒバイオメッドのレプリカ解析ソフトASA−03−R等の汎用ソフトウェア、又は特注したソフトウェアを用いればよい。

前述したJIS規格の表面粗さパラメータの、Ra(算術平均粗さ、図2参照)、Sm(凹凸の平均間隔、図3参照)及びPmr(負荷長さ率、図4参照)は、JIS規格によって以下のように定義されている。
Ra=1/h∫0 |f(x)|dx、但し|f(x)|は高さの絶対値
Sm=(a1+a2+・・・+an)/h
Pmr=(a1+a2+・・・+an)/h
即ち、算術平均粗さRaは、水平及び/又は垂直方向毎の図2の塗りつぶし部分の面積合計をラインhについて平均したものであり、凹凸の平均間隔Smは、図3の各波長のピーク間距離a1〜anを平均したものであり、また、負荷長さ率Pmrは、図4の切断線によって切断される切断長さの和である。
表面粗さパラメータであるRaやSmが、加齢やキメ・シワ等と相関することは既に知られているが(特許文献4参照)、本発明者らは3次元形状データを用いて、Ra及び垂直方向のPmrが同様に加齢と共に単調に増加するのに対し、水平方向のSmとPmr及び垂直方向のSmが30才代で最大ピークを示し、このことが肌表面の凹凸の3次元構造特性に起因することを見出した(図5,6参照)。即ち、図6の代表的な加齢プロセスにおいて、肌表面に毛穴レベルの凹凸の形成・拡大に続いて、凹凸構造の縁の後退とたるみに基づく方向性によるトタン板状化という3次元構造の変化を確認し、その変化がSm、Pmr及びRaによって関連付けられることが推察された。
肌の見た目の美しさの鑑別は、以下の手順で行うことができる。
1)鑑別すべき性状値が充分に変域全体に分布した、30〜60の顔の頬部の写真と、該写真と対応した部位のレプリカ標本とを用意する。
2)第三者を代表するのに適当な4〜8名の評価者を選抜し、該評価者に前記顔の頬部の写真を呈示し、評価者の主観で判断される美しさの順位付けを行う。ここでいう第三者を代表するのに適当な評価者とは、性別や年齢は問わないが、ある程度以上の顔など評価の経験や感性を持った人であることが望ましい。尚、順位付けにおいて、差がない場合は同順位とすることもできる。
3)1),2)の作業を独立して、4〜6回行う。
4)美しいものからの昇順の順位をスコアとし、写真ごとの平均スコアを算出し、美しさのスコアとする。例えば、40枚の頬部の写真を用いた場合、1位の美しさに40のスコアを与え、美しさのスコアが大きいほど美しいことと定義する。
5)肌のレプリカ標本の水平方向及び垂直方向のSm及び/又はPmr及び/又Raを計測する。
6)前記写真ごとの平均スコアと、前記肌のレプリカ標本のSm及び/又はPmr及び/又Raとの相関関係とを求め、回帰式(予測式)を作成する。このとき、予測精度の高さと正確性から、重回帰分析(MRA)を行い、重回帰式(予測式)を用いて肌の美しさを予測することが好ましい。また、平均スコアとレプリカ標本のSm及び/又はPmr及び/又Raとの相関関係を構成する標本集団(データベース)のn数としては30以上であることが好ましく、50以上であれば十分である。また、使用する重回帰分析等は、市販されている統計処理用ソフトウェアを用いればよい。
7)鑑別されるべき人の頬部の肌のレプリカ標本を作製し、該肌のレプリカ標本のSm及び/又はPmr及び/又Raを計測する。このときのステップは前述した段落番号0011に従えばよい。
8)鑑別されるべき人の肌のレプリカ標本のSm及び/又はPmr及び/又Raを、6)の回帰式(予測式)に代入し、肌の美しさの平均スコア値を推定する。このとき、回帰式の基となる標本集団のn数が50以上であれば、推定される肌の美しさの平均スコア値を、偏差値として示すこともできる。偏差値=(10×(推定された肌の美しさの平均スコア値−平均スコアの標本集団の平均値)/平均スコアの標本集団の標準偏差+50)
9)前記8)で推定された肌の美しさの平均スコア値を指標に、第三者の目に映る肌の美しさの程度を鑑別する。このとき、肌の美しさの偏差値を指標として、第三者の目に映る肌の美しさの程度を鑑別することもできる。

前記推定された肌の美しさの平均スコア値又は偏差値を指標として、第三者の目に映る肌の美しさの鑑別において、例えば、皮膚外用剤を用いる前に、対象部位の肌のレプリカ標本のSm及び/又はPmr及び/又Raを計測し、標本集団(データベース)から得られた回帰式(予測式)を用いて、肌の美しさの平均スコア値及び偏差値を予め推定しておく。皮膚外用剤を使用した後に、同様の手順にしたがって、肌の美しさの平均スコア値及び偏差値を推定し、皮膚外用剤の使用前後の肌の美しさの平均スコア値及び偏差値の差違を比較する。このとき、皮膚外用剤使用後に、肌の美しさの平均スコア値及び偏差値が大きくなれば、肌が美しい方向への変化であり、その増大の程度が大きいほど皮膚外用剤の有効性が高いと鑑別でき、もし逆に肌の美しさの平均スコア値又は偏差値が小さくなれば、皮膚外用剤の効果がない、又は良くない作用があると鑑別できる。かかる鑑別は、客観的な数値としてその指標が現れるため、従前の評価者が変わることにより、評価値が変わるような現象を抑制できるし、変化量の小さい変化も的確に捉えることができる利点を有する。かような評価方法は、化粧品等にも適用できる。

以下に、本発明を、実施例などを参照して詳細に説明するが、これにより本発明の範囲が限定されることはない。
<肌レプリカ採取とPmr、Sm及びRaの算出>
10〜50代の40名の女性を対象に、洗顔後30分において、(有)アサヒバイオメッドのシリコンを用いて、頬部より2×2平方cm 2 の肌のレプリカ標本を採取した。次
に、(株)サイエンスシステムズの高精度3次元画像処理装置LIPを用いて、レプリカ標本の顔に対して水平及び垂直方向にレーザースキャンを行い、3次元形状データを得た後、付属のソフトウェアを利用して表面粗さパラメータPmr、Sm及びRaを算出した。

<目に見える肌の美しさのスコア値の算出>
第三者を代表するのに適当な6名の評価者を選抜して、前記の10〜50代の41名の女性の頬部の写真を呈示し、6名の評価者の主観で判断される美しさの順位付けを行う。これらの作業を独立して4回行い、美しいものからの昇順の順位に従って40から1までスコア化後、写真ごとの平均スコアを算出し、肌の美しさのスコアとした。
25才の女性頬部より肌レプリカを採取し、前記方法に従ってPmr、Sm及びRaを算出した。前記のようにして得られた写真ごとの平均スコアと肌のレプリカ標本の垂直方向のSmとの相関関係(n=41)を図7に示す。図7の有意で且つ高い相関関係(相関係数、r=0.777,P<0.01)から得られる回帰式(予測式)に、この女性の垂直方向のSm(0.912)を代入して得られた肌の美しさの平均スコア値は30.9であった。これより、第三者の目に映る肌の美しさは30.9と極めて美しく、年齢以上の肌の美しさのレベルにあることが推定された。
45才の女性頬部より肌レプリカを採取し、前記方法に従ってPmr、Sm及びRaを算出した。前記のようにして得られた写真ごとの平均スコアを目的変数として、肌のレプリカ標本の垂直及び水平方向のSm、Pmr及びRaを説明変数として重回帰分析を行い、重回帰式(予測式)を得た。肌の美しさの平均スコア値とSm、Pmr及びRaより構成される重回帰式からの期待値との相関関係(n=41)を図8に示す。図8の有意で且つ高い相関関係(重相関係数、r=0.933,P<0.01)から得られる重回帰式(予測式)に、この女性の垂直及び水平方向のSm、Pmr及びRaを代入して得られた肌の美しさの平均スコアは19.3であった。これより、第三者の目に映る肌の美しさは19.3と平均的な美しさで、年齢に比べてかなり美しいレベルにあることが推定された。
40〜50才の5名の女性を対象に、現在使用中のクリームに代えて、下記表1に示すコラーゲン線維束再構築剤入りの皮膚外用剤を用いて、1ヶ月間の実使用テストを行った。実使用テストの前後に、肌の頬部よりレプリカ標本を採取し、前記方法に従ってPmr、Sm及びRaを算出した後、実施例2の重回帰分析式(予測式)を用いて、第三者の目に映る肌の美しさのスコア値の推定値を求めた。実使用テスト前の三者の目に映る肌の美しさのスコア値の推定値は、20.3±3.3であったが、実使用テスト後は、23.5±1.7と増大した(対応あるt−検定で有意な差あり,P<0.01)。これより、皮膚外用剤は有効性があると鑑別された。
Figure 0004800008
本発明によって、第三者の目に映る肌の見た目の美しさを鑑別することができる。その結果、カウンセリングや化粧料の適切な選択における有用な情報の提供をはじめ、皮膚外用剤等の有効性の客観的な評価を行うことができる。
顔部位の計測対象領域である頬部を示す図である。 表面粗さパラメータRaを示す図である。 表面粗さパラメータSmを示す図である。 表面粗さパラメータPmrを示す図である。 代表的な年代別のステレオグラフを示す図である(図面代用写真)。 代表的な年代別の凹凸構造とSm及びPmrとの関係を示す図である。 写真ごとの平均スコアとSmとの相関関係を示す図である。 写真ごとの平均スコアとSm、Pmr及びRaによる予測値との相関関係(検量線)を示す図である。

Claims (4)

  1. 第三者の目に映る肌の美しさの鑑別法であって、頬部の肌のレプリカ標本を用い、肌の見た目の美しさの解析のための因子として、肌のレプリカ標本のSmPmr及びRaを使用し、目に見える美しさが次の方法により数値化されるものであることを特徴とする、目に見える肌の美しさの鑑別法。
    (1)鑑別すべき性状値が充分に変域全体に分布した、30〜60の顔の頬部の写真と、該写真と対応した部位のレプリカ標本とを用意する。
    (2)第三者を代表するのに適当な4〜8名の評価者を選抜し、該評価者に前記顔の頬部の写真を呈示し、評価者の主観で判断される美しさの順位付けを行う。
    (3)(1),(2)の作業を独立して、4〜6回行う。
    (4)美しいものからの昇順の順位をスコアとし、写真ごとの平均スコアを算出し、美しさのスコアとする。
    (5)肌のレプリカ標本のSmPmr及びRaを計測する。
    (6)前記写真ごとの平均スコアと、前記肌のレプリカ標本のSmPmr及びRaとの相関関係とを求め、回帰式を作成する。
    (7)鑑別されるべき人の頬部の肌のレプリカ標本を作製し、該肌のレプリカ標本のSmPmr及びRaを計測する。
    (8)鑑別されるべき人の肌のレプリカ標本のSmPmr及びRaを、(6)の回帰式に代入し、肌の美しさの平均スコア値を推定する。
    (9)前記(8)で推定された肌の美しさの平均スコア値を指標に第三者の目に映る肌の美しさの程度を鑑別する。
  2. 第三者の目に映る肌の美しさの鑑別法であって、鑑別されるべき人の頬部の肌のレプリカ標本のSmPmr及びRaを、予め標本集団より求められた第三者の目に映る肌の美しさのスコア値と、肌のレプリカ標本のSmPmr及びRaとの回帰式に代入し得られた第三者の目に映る肌の美しさのスコア値の推定値を指標とし、該スコア値の推定値が高いほど、第三者の目に見える肌の美しさの程度が大きいと鑑別することを特徴とする、第三者の目に映る肌の美しさの鑑別法。
  3. 鑑別されるべき人の頬部の肌のレプリカ標本のSmPmr及びRaを、予め標本集団より求められた第三者の目に映る肌の美しさのスコア値と、肌のレプリカ標本のSm
    mr及びRaとの回帰式に代入することを含む、第三者の目に映る肌の美しさのスコア値の推定値の算出方法。
  4. 皮膚外用剤の使用の前後の、請求項3に記載の方法により算出される第三者の目に映る肌の美しさのスコア値の推定値を比較し、使用後の該スコア値の推定値の、使用前のスコア値の推定値に対する増大の程度を指標とし、該増大の程度が大きいほど有効性が高いと鑑別することを特徴とする、皮膚外用剤の評価法。
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