JP4624579B2 - 感光性平版印刷版 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光重合性感光性平版印刷版に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータに入力し編集されたデジタルデータをレーザー走査線により直接感光性平版印刷版上に出力する製版システム(CTP)の実用化が進み、光重合性組成物からなる感光層を用いた感光性平版印刷版の成長も著しい。従来の光重合性感光性平版印刷版は酸素による重合阻害を受けやすいため、充分な感度を保有させるために、実用上は感光層上に酸素による重合阻害作用を防止するための酸素遮断層(保護層)が設けられている。
しかしながら、今後のプロッターのレーザー強度の向上等の露光機技術の進歩により、酸素遮断層としての保護層の必要性は少なくなってくると予想される。保護層の省略が可能であれば、製造上の手間やコストの削減、さらには現像処理の簡略化や現像廃液のクリーン化にも繋がる。
【0003】
一方、従来の光重合性感光性平版印刷版は、保護層を有さない場合、数日以内にカブリ(暗反応が進行し、現像による非画像部の除去が出来なくなる現象)が生じてしまうため、保護層は上記酸素遮断層としての役割だけではなく、保存安定性を維持させる役割も担っている。
従って、この様に露光技術の改良で保護層が不要となったとしても、保存安定性が確保されない限り実用上問題となる。
一方、光重合性感光性組成物での重合開始系の組み合わせは種々知られていて、アミンは古くから重合加速剤としての効果が認められており、例えば特定のラジカル発生剤と3級アミンとの組み合せが高感度であることが知られている(特公昭59−28326)。
但し、この場合も、具体例は保護層を使用している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明は、保護層のない状態でも充分な保存安定性を確保することで、従来、実用レベルでは必須であった保護層を不要とした感光性平版印刷版を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、感光層に特定のアミンを含有し、かつ、感光層上に保護層を有さない感光性平版印刷版が、前記目的を達成し得ることを見出し本発明を完成したものである。
即ち、本発明は、支持体上に、(A)エチレン性不飽和化合物、(B)光重合開始剤及び(C)高分子結合剤、を含有する光重合性感光層を有する感光性平版印刷版において、該感光層が(D)25℃におけるpKbが7以下であるアミンを含有し、且つ、該感光層上に保護層を有さないことを特徴とする感光性平版印刷版に存する。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の感光性平版印刷版は、支持体上に光重合性組成物からなる感光層が設けられたものである。
【0007】
支持体としては、例えば、アルミニウム、マグネシウム、銅、亜鉛、クロム、ニッケル、鉄等の金属又はそれらを主成分とした合金の板、それらの金属又は合金をメッキ又は蒸着した金属板、それらの金属の箔を貼着した紙、上質紙、アート紙、剥離紙等の紙、ガラス、セラミックス等の無機質板、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリアミド、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、セルローストリアセテート、セルロースアセテートブチレート等のプラスチックシート、それらのプラスチックを塗布した紙等が挙げられ、中で、アルミニウム板(アルミニウム合金板も含む)が特に好ましく、その厚さは、通常、0.01〜10mm程度、好ましくは0.05〜1mm程度である。
【0008】
アルミニウム板支持体としては、その表面への光重合性組成物からなる感光層の形成に先立ち、通常、脱脂処理、粗面化処理(砂目立て処理)、デスマット処理、陽極酸化処理、封孔処理、下引き処理等が施されたものが用いられる。
【0009】
ここで、脱脂処理は、溶剤を用いて拭き取り、浸漬、又は蒸気洗浄する方法、アルカリ水溶液を用いて浸漬、又は噴霧した後、酸水溶液で中和する方法、界面活性剤を用いて浸漬、又は噴霧する方法等の常法に従ってなされる。
【0010】
又、粗面化処理(砂目立て処理)は、ボール研磨法、ブラシ研磨法、ブラスト研磨法、ホーニング研磨法、バフ研磨法等の機械的処理方法、或いは、電解エッチング法、化学エッチング法等の常法により、JIS B0601に規定される平均粗さRaが0.1〜1.5μm程度、好ましくは0.2〜1.0μm程度となるようになされる。
【0011】
又、必要に応じてなされるデスマット処理は、硫酸、硝酸、塩酸、燐酸、クロム酸等の酸、又は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、メタ珪酸ナトリウム、燐酸ナトリウム、ピロ燐酸ナトリウム、燐酸カリウム、アルミン酸ナトリウム等のアルカリの水溶液を用いて浸漬、又は噴霧する等の常法に従ってなされる。
【0012】
又、陽極酸化処理は、通常、硫酸単独、又は硫酸を主体とし、修酸、燐酸、クロム酸、マロン酸等を含む水溶液を電解液とし、アルミニウム板を陽極として電解を行うことによりなされ、これにより形成される酸化皮膜量は、1〜100mg/dm2 、特には10〜50mg/dm2 であるのが好ましい。
【0013】
又、必要に応じてなされる封孔処理は、沸騰水、水蒸気、珪酸ナトリウム水溶液、重クロム酸塩水溶液等を用いて浸漬、又は噴霧する等の常法に従ってなされる。
【0014】
又、必要に応じてなされる下引き処理は、カチオン性4級アンモニウム塩基を有する樹脂、ポリビニルホスホン酸、澱粉、セルロース等の水溶性高分子、フッ化ジルコン酸等の金属塩の水溶液等を用いて浸漬、又は噴霧する等の常法に従ってなされる。
【0015】
前記支持体上に形成される感光層を構成する光重合性組成物としては、(A)エチレン性不飽和化合物、(B)光重合開始剤、(C)高分子結合剤、(D)25℃におけるpKbが7以下であるアミン、を必須成分として含有するものである。
【0016】
成分(A)としてのエチレン性不飽和化合物とは、光重合性組成物が活性光線の照射を受けたときに、光重合開始剤系の作用により付加重合し、場合により架橋、硬化するようなエチレン性不飽和結合を有する単量体を言う。尚、ここで言う単量体の意味するところは、いわゆる重合体に相対する概念であって、狭義の単量体以外にも、二量体、三量体、その他オリゴマーをも包含するものとする。
【0017】
本発明において、エチレン性不飽和化合物としては、エチレン性不飽和結合を1分子中に1個有する化合物、具体的には、例えば、アクリル酸、メタクリル酸(尚、以降、「アクリル」及び「メタクリル」を纏めて「(メタ)アクリル」と言う場合がある。)、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸等の不飽和カルボン酸、及びそのアルキルエステル、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、スチレン等、であってもよいが、エチレン性不飽和結合を1分子中に2個以上有する化合物が好ましい。
【0018】
エチレン性不飽和化合物としては、(a)不飽和カルボン酸と脂肪族ポリヒドロキシ化合物とのエステル類、(b)アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基含有ホスフェート類、(c)ウレタン(メタ)アクリレート類、(d)エポキシ(メタ)アクリレート類等が挙げられる。
不飽和カルボン酸と脂肪族ポリヒドロキシ化合物とのエステル類としては前記の如き不飽和カルボン酸と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,3−ブタンジオール、テトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ヘキサメチレングリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセロール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビトール等の脂肪族ポリヒドロキシ化合物とのエステル類があり、具体的には、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ソルビトールトリ(メタ)アクリレート、ソルビトールテトラ(メタ)アクリレート、ソルビトールペンタ(メタ)アクリレート、ソルビトールヘキサ(メタ)アクリレート、及び同様のクロトネート、イソクロトネート、マレエート、イタコネート、シトラコネート等が挙げられる。
アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基含有ホスフェート類としては、特に、下記一般式(Ia)又は(Ib)で表されるものが好ましい。
【0019】
【化1】
【0020】
〔式(Ia)及び(Ib)中、R1 は水素原子又はメチル基を示し、nは1〜25の整数、mは1、2、又は3である。〕
【0021】
ここで、nは1〜10、特に1〜4であるのが好ましく、これらの具体例としては、例えば、メタクリロイルオキシエチルホスフェート、ビス(メタクリロイルオキシエチル)ホスフェート、メタクリロイルオキシエチレングリコールホスフェート等が挙げられ、これらはそれぞれ単独で用いても混合物として用いてもよい。
【0022】
ウレタン(メタ)アクリレート類としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の脂環式ポリイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート等のポリイソシアネート化合物と、ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールエタントリ(メタ)アクリレート等の不飽和ヒドロキシ化合物とのウレタン(メタ)アクリレート類があり、具体的には、例えば、ヘキサメチレンビス〔(メタ)アクリロイルオキシメチルウレタン〕、ヘキサメチレンビス〔(メタ)アクリロイルオキシエチルウレタン〕、ヘキサメチレンビス{トリス〔(メタ)アクリロイルオキシメチル〕メチルウレタン}、ヘキサメチレンビス{トリス〔(メタ)アクリロイルオキシメチル〕エチルウレタン}等が挙げられる。
【0023】
エポキシ(メタ)アクリレート類としては、例えば、(ポリ)エチレングリコールポリグリシジルエーテル、(ポリ)プロピレングリコールポリグリシジルエーテル、(ポリ)テトラメチレングリコールポリグリシジルエーテル、(ポリ)ペンタメチレングリコールポリグリシジルエーテル、(ポリ)ネオペンチルグリコールポリグリシジルエーテル、(ポリ)ヘキサメチレングリコールポリグリシジルエーテル、(ポリ)トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、(ポリ)グリセロールポリグリシジルエーテル、(ポリ)ソルビトールポリグリシジルエーテル等のポリエポキシ化合物と、ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物とのエポキシ(メタ)アクリレート類が挙げられる。
【0024】
更に、上記以外のエチレン性不飽和化合物としては、例えば、前記の如き不飽和カルボン酸と、メチレンジアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ヘキサメチレンジアミン等の脂肪族ポリアミン化合物とのアミド類があり、具体的には、例えば、メチレンビス(メタ)アクリルアミド、エチレンビス(メタ)アクリルアミド、ジエチレントリアミントリス(メタ)アクリルアミド、ヘキサメチレンビス(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
【0025】
更に、例えば、ヒドロキノンジ(メタ)アクリレート、レゾルシンジ(メタ)アクリレート、ピロガロールトリ(メタ)アクリレート等の芳香族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステル類、エチレングリコールの(メタ)アクリロイルエチレンオキシド付加物、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンの(メタ)アクリロイルジエチレンオキシド付加物等の(メタ)アクリルヒドロキシ化合物類、及び、エチレングリコールと(メタ)アクリル酸とフタル酸との縮合物、ジエチレングリコールと(メタ)アクリル酸とマレイン酸との縮合物、ペンタエリスリトールと(メタ)アクリル酸とテレフタル酸との縮合物、ブタンジオールとグリセリンと(メタ)アクリル酸とアジピン酸との縮合物等のポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸と多価カルボン酸との縮合物類等が挙げられる。
【0026】
上記の中で(メタ)アクリロイルオキシ基含有ホスフェート類を含有するのが好ましく、光重合性組成物の一成分としての前記エチレン性不飽和化合物全体に占めるその含有量は、1〜60重量%、特には2〜40重量%であるのが好ましい。この範囲においては、感光層としての露光感度、耐刷性が向上すると共に、現像性(非画線部の汚れ)が改善される。
【0027】
又、本発明において、光重合性組成物の成分(B)としての光重合開始剤は、通常、ラジカル発生剤と増感剤、場合により、更に重合加速剤を含む。ラジカル発生剤は、光重合性組成物が活性光線の照射を受けたときに、活性ラジカルを発生し、前記エチレン性不飽和化合物を重合に到らしめる化合物であって、例えば、特開昭59−152396号、特開昭61−151197号、特開昭63−41484号、特開平2−249号、特開平2−4705号、特開平5−83588号各公報等に記載されるチタノセン化合物、特公平6−29285号公報等に記載されるヘキサアリールビイミダゾール化合物、特開昭53−133428号公報、特開平4−31863号公報、特開平6−43633号公報、英国特許1388492号明細書、若林等;Bull.Chem.Soc.Japan;42,2924(1969)、F.C.Schaefer等;J.Org.Chem.;29,1527(1964)等に記載されるs−トリアジン化合物、特開昭62−143044号公報、特開昭62−150242号公報、特開平5−5988号公報、特開平5−197069号公報等に記載される有機ホウ素化合物、ジアリールヨードニウム塩、カルボニル化合物、及び有機過酸化物等が挙げられる。中で、光重合性組成物としての感度、プロッターへの適応波長、支持体に対する密着性、及び、保存安定性等の面から、チタノセン化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、s−トリアジン化合物、及び有機ホウ素化合物が好ましく、チタノセン化合物及びs−トリアジン化合物が特に好ましい。
【0028】
ここで、チタノセン化合物としては、具体的には、例えば、ジシクロペンタジエニルチタニウムジクロライド、ジシクロペンタジエニルチタニウムビスフェニル、ジシクロペンタジエニルチタニウムビス(2,4−ジフルオロフェニル)、ジシクロペンタジエニルチタニウムビス(2,6−ジフルオロフェニル)、ジシクロペンタジエニルチタニウムビス(2,4,6−トリフルオロフェニル)、ジシクロペンタジエニルチタニウムビス(2,3,5,6−テトラフルオロフェニル)、ジシクロペンタジエニルチタニウムビス(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル)、ジ(メチルシクロペンタジエニル)チタニウムビス(2,6−ジフルオロフェニル)、ジ(メチルシクロペンタジエニル)チタニウムビス(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル)、ジシクロペンタジエニルチタニウムビス〔2,6−ジフルオロ−3−(1−ピロリル)フェニル〕等のジシクロペンタジエニル構造、或いはジシクロペンタジエニル構造とビフェニル構造を有するチタン系化合物が挙げられ、ビフェニル構造がハロゲン原子で置換されているのが好ましい。
【0029】
又、ヘキサアリールビイミダゾール化合物としては、具体的には、例えば、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(p−クロロフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(o,p−ジクロロフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(o,p−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(o,p−ジクロロフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(p−フルオロフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(o,p−ジブロモフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(o−ブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(o,p−ジクロロフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(o−ブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(p−ヨードフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(o−ブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(o−クロロ−p−メトキシフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(p−クロロナフチル)ビイミダゾール等のハロゲン置換芳香族環を有するヘキサアリールビイミダゾール化合物が挙げられる。
【0030】
又、s−トリアジン化合物としては、例えば、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−エトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−エトキシカルボニルナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等のハロメチル化s−トリアジン化合物が挙げられる。
本発明においてラジカル発生剤として用いられる有機ホウ素化合物は下記式(II)で表される基本構造を有する化合物である。
【0031】
【化2】
【0032】
〔式(II)中、R2 、R3 、R4 、及びR5 は各々独立して、置換基を有して いてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいアルカリール基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有していてもよいアルキニル基、置換基を有していてもよい脂環式基、又は置換基を有していてもよい複素環基を示し、これらは互いに連結して環状構造を形成していてもよく、X+ は対カチオンを示す。〕
ここで、R2 、R3 、R4 、及びR5 のアルキル基、及び脂環式基としては、炭素数が1〜10のものが、アルケニル基、及びアルキニル基としては、炭素数が1〜15のものが、又、アリール基、アラルキル基、及びアルカリール基としては、炭素数が6〜20のものが、それぞれ好ましく、アリール基としてはフェニル基が特に好ましい。又、それらの置換基としてはアルキル基、アルコキシ基、カルボキシ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ハロゲン化アルキル基、又はハロゲン原子等が挙げられ、ハロゲン原子が特に好ましい。
安定性並びに高重合活性の観点からR2 〜R5 の内3個が置換基を有してもよいアリール基、1個が置換基を有していてもよいアルキル基であるトリアリールアルキルホウ素化合物が好ましい。
【0033】
また、ホウ素と結合したアリール基同士が下記式(IIIa)、(IIIb)のように化学結合を有したものも好ましい。なお、ここで、Rはアルキル基である。
【0034】
【化3】
【0035】
これらの有機ホウ素化合物における好ましいアニオンの具体例としては、例えば、n−ブチル−トリフェニルホウ素アニオン、n−ブチル−トリス(p−メチルフェニル)ホウ素アニオン、n−ブチル−トリス(2,4,6−トリメチルフェニル)ホウ素アニオン、n−ブチル−トリス(p−メトキシフェニル)ホウ素アニオン、n−ブチル−トリス(p−クロロフェニル)ホウ素アニオン、n−ブチル−トリス(m−フルオロフェニル)ホウ素アニオン、n−ブチル−トリス(p−フルオロフェニル)ホウ素アニオン、n−ブチル−トリス(2,6−ジフルオロフェニル)ホウ素アニオン、n−ブチル−トリス(2,4,6−トリフルオロフェニル)ホウ素アニオン、n−ブチル−トリス(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル)ホウ素アニオン、n−ブチル−トリス(m−トリフルオロメチルフェニル)ホウ素アニオン、n−ブチル−トリス(3,5−ジ−トリフルオロメチルフェニル)ホウ素アニオン、n−ブチル−トリス(2,6−ジフルオロ−3−ピロリルフェニル)ホウ素アニオン、n−ヘキシル−トリス(m−フルオロフェニル)ホウ素アニオン等が挙げられる。
対カチオンとしては特開昭62−143044号公報、特開昭62−150242号公報に記載のカチオン染料のような可視光領域に吸収のあるものは安定性の点で劣るため、できるだけ可視光領域に吸収の無いものが好ましい。例えば、アンモニウム、ホスホニウム、アルソニウム、スチボニウム、オキソニウム、スルホニウム、セレノニウム、スタンノニウム、ヨードニウム等のオニウムカチオン基、遷移金属配位カチオン錯体等を挙げることができる。中でも、アンモニウムカチオンが好ましく、テトラアルキル(炭素数1〜10)アンモニウムカチオンが特に好ましい。
上記条件を満たす有機ホウ素化合物としては、例えば、特開平9−188686号公報、特開平9−188685号公報、特開平9−188710号公報、特開平9−106242号公報、特開平8−217813号公報に記載の有機ホウ素アンモニウム錯体、特開平6−157623号公報、特開平6−175564号公報、特開平6−175561号公報に記載の有機ホウ素スルホニウム錯体あるいは有機ホウ素オキソスルホニウム錯体、特開平6−175554号公報、特開平6−175553号公報に記載の有機ホウ素ヨードニウム錯体、特開平9−188710号公報に記載の有機ホウ素ホスホニウム錯体、特開平6−348011号公報、特開平7−128785号公報、特開平7−140589号公報、特開平7−306527号公報、特開平7−292014号公報等の有機ホウ素遷移金属配位錯体等を具体例として挙げることができる。
このような化合物の具体例としては、例えば以下の化合物を挙げることができる。なお、以下の例示において、Meはメチル基を、Etはエチル基を、Buはブチル基をそれぞれ示す。
【0036】
【化4】
【0037】
【化5】
【0038】
【化6】
【0039】
又、活性光線の照射時に前記ラジカル発生剤を活性化して効果的に活性ラジカルを発生させるための増感剤としては、照射する活性光線の波長に応じて適宜選択されるが、例えば、米国特許第3479185号明細書に開示されるロイコクリスタルバイオレットやロイコマラカイトグリーン等のトリフェニルメタン系ロイコ色素、エリスロシンやエオシンY等の光還元性染料、米国特許第3549367号、同第3652275号各明細書に開示されるミヒラーズケトンやアミノスチリルケトン等のアミノフェニルケトン類、米国特許第3844790号明細書に開示されるβ−ジケトン類、米国特許第4162162号明細書に開示されるインダノン類、特開昭52−112681号公報に開示されるケトクマリン類、特開昭59−56403号公報に開示されるアミノスチレン誘導体やアミノフェニルブタジエン誘導体、米国特許第4594310号明細書に開示されるアミノフェニル複素環類、米国特許第4966830号明細書に開示されるジュロリジン複素環類、特開平5−241338号公報に開示されるピロメテン系色素、及び、フタロシアニン系色素、シアニン系色素、アントラキノン系色素、アミニウム系色素、イミニウム系色素、ジインモニウム系色素、チオールニッケル系色素、ナフトキノン系色素、フルギド系色素等の化合物が挙げられる。
【0040】
又、光重合開始能力を高めるための重合加速剤として、例えば、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトベンズオキサゾール、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール等のメルカプト基含有化合物類、N,N−ジアルキルアミノ安息香酸エステル(尚、このエステルとしては、メチル、エチル、プロピル、ベンジル等、置換基を有していてもよいアルキル基のエステルが好ましい。)、N−フェニルグリシン、又はそのアンモニウムやナトリウム塩等の塩、同上のエステル等の誘導体、アニリノプロピオン酸、又はそのアンモニウムやナトリウム塩等の塩、同上のエステル等の誘導体等の芳香族核を有するアミノ酸又はその誘導体類等の水素供与性化合物であって、好ましくは分子量が2000以下、特に好ましくは1000以下の化合物が挙げられる。
【0041】
光重合性組成物の成分(C)としての高分子結合剤として、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、マレイン酸、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニリデン、マレイミド等の単独又は共重合体、並びに、ポリアミド、ポリエステル、ポリエーテル、ポリウレタン、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、アセチルセルロース等が挙げられるが、中で、アルカリ現像性の面から、カルボキシル基含有重合体が好適であり、具体的には、(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸エステルを共重合成分として含有する共重合体が好ましく、このカルボキシル基含有重合体の酸価は10〜250が好ましい。
又、特開平10−312055号公報に記載されるカルボキシル基及び不飽和結合を有するものも好ましい。
【0042】
更に、本発明においては、高分子結合剤として、側鎖にエチレン性不飽和結合を有するものが感度、画像強度の点で好適であり、そのエチレン性不飽和結合として、特に、下記一般式(IVa) 、(IVb) 、又は(IVc) で表されるものが好ましい。
【0043】
【化7】
【0044】
〔式(IVa) 、(IVb) 、及び(IVc) 中、R6 は水素原子又はメチル基を示し、R7 、R8 、R9 、R10、及びR11は各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、スルホ基、ニトロ基、シアノ基、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアルキルアミノ基、置換基を有していてもよいアルキルスルホニル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基、置換基を有していてもよいアリールアミノ基、又は、置換基を有していてもよいアリールスルホニル基を示し、Zは酸素原子、硫黄原子、イミノ基、又は、アルキルイミノ基を示す。〕
【0045】
ここで、R7 〜R11におけるアルキル基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、アルキルスルホニル基、アリール基、アリールオキシ基、アリールアミノ基、アリールスルホニル基の置換基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アミノ基、ジアルキルアミノ基、ニトロ基、シアノ基、フェニル基、及び、ハロゲン原子等が挙げられる。
【0046】
前記式(IVa) で表されるエチレン性不飽和結合を側鎖に有する高分子結合剤は、カルボキシル基含有重合体に、アリルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレート、α−エチルグリシジル(メタ)アクリレート、グリシジルクロトネート、グリシジルイソクロトネート、クロトニルグリシジルエーテル、イタコン酸モノアルキルモノグリシジルエステル、フマール酸モノアルキルモノグリシジルエステル、マレイン酸モノアルキルモノグリシジルエステル等の脂肪族エポキシ基含有不飽和化合物、又は、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート等の脂環式エポキシ基含有不飽和化合物等を、80〜120℃程度の温度、1〜50時間程度の時間で、カルボキシル基含有重合体の有するカルボキシル基の5〜90モル%、好ましくは30〜70モル%程度を反応させることにより得られる。
【0047】
又、前記式(IVb) で表されるエチレン性不飽和結合を側鎖に有する高分子結合剤は、アリル(メタ)アクリレート、3−アリルオキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、シンナミル(メタ)アクリレート、クロトニル(メタ)アクリレート、メタリル(メタ)アクリレート、N,N−ジアリル(メタ)アクリルアミド等の2種以上の不飽和基を有する化合物と、又、前記式(IVc) で表されるエチレン性不飽和結合を側鎖に有する高分子結合剤は、ビニル(メタ)アクリレート、1−クロロビニル(メタ)アクリレート、2−フェニルビニル(メタ)アクリレート、1−プロペニル(メタ)アクリレート、ビニルクロトネート、ビニル(メタ)アクリルアミド等の2種以上の不飽和基を有する化合物と、それぞれ、(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸、又は更に不飽和カルボン酸エステルとを、前者の不飽和基を有する化合物の全体に占める割合を10〜90モル%、好ましくは30〜80モル%程度となるように共重合させることにより得られる。
尚、本発明の高分子結合剤の重量平均分子量としては、通常0.5万〜200万であり、好ましくは3.5万〜150万である。
【0048】
本発明の光重合性感光層は、成分(D)として25℃におけるpKb(解離定数)が7以下であるアミンを含有することが特徴である。該アミンとしては、pKbが7以下であれば脂肪族、脂環式、又は芳香族アミンのいずれでもよく、該アミン中の炭化水素基は置換基を有していてもよい。又、モノアミンに限定されず、ジアミン、トリアミン等のポリアミンであってもよく、又、第1アミン、第2アミン、第3アミンのいずれであってもよい。但し、pKbの点から実質的には、置換基を有していてもよい炭化水素基を有する脂肪族アミンから選択される。
【0049】
具体的にはブチルアミン、ジブチルアミン、トリブチルアミン、アミルアミン、ジアミルアミン、トリアミルアミン、ヘキシルアミン、ジヘキシルアミン、トリヘキシルアミン、ベンジルアミン、ジベンジルアミン、トリベンジルアミン、トリエタノールアミン、アリルアミン、ジアリルアミン、トリアリルアミン等の、水酸基又はフェニル基で置換されていてもよい脂肪族アミンが挙げられる。
pKbは、好ましくは5以下である。アミンのpKbの下限は好ましくは3以上である。アミンのpKbが本発明の範囲より大きい場合には、感光性平版印刷版の保存性に劣り実用上問題となる。
一方本発明のアミンとしては、実用上感光層を塗布・乾燥した際、感光層に残る必要があること、又臭気等の取り扱い性上問題が無い必要があることから、常圧下での沸点は80℃以上のものが好ましく、沸点が150℃以上で且つ常温(25℃)で固体であれば特に好ましい。その点を踏まえ、入手し易さなども考慮すれば、例えばトリベンジルアミンが好ましい例として挙げられる。
【0050】
本発明において、光重合性感光層を構成する光重合性組成物としての前記エチレン性不飽和化合物、前記光重合開始剤、前記高分子結合剤、及び前記25℃におけるpKbが7以下であるアミンの重量比は、光重合性組成物全体を100重量%とした場合、エチレン性不飽和化合物については、好ましくは10〜50重量%、特に好ましくは15〜40重量%である。
光重合開始剤として、ラジカル発生剤については、好ましくは0.1〜30重量%、特に好ましくは0.5〜20重量%、増感剤については、好ましくは0.01〜20重量%、特に好ましくは0.05〜10重量%、重合加速剤については、好ましくは0.01〜30重量%、特に好ましくは0.05〜20重量%である。
【0051】
又、高分子結合剤については、好ましくは30〜90重量%、更に好ましくは50〜80重量%である。
さらに、25℃におけるpKbが7以下であるアミンについては、好ましくは0.05〜20重量%、特に好ましくは0.07〜10重量%である。
【0052】
更に、本発明における光重合性組成物としては、各種添加剤、例えば、ヒドロキノン、p−メトキシフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール等の熱重合防止剤を成分(A)〜(D)の混合物100重量部に対して5重量部以下、有機又は無機の染顔料からなる着色剤を同じく20重量部以下、ジオクチルフタレート、ジドデシルフタレート、トリクレジルホスフェート等の可塑剤を同じく10重量部以下、三級アミンやチオール等の感度特性改善剤、フッ素系等の界面活性剤等の塗布性改良剤や現像促進剤を同じく10重量部以下、色素前駆体を同じく20重量部以下等の割合で、含有していてもよい。
尚、感光性ジアゾ化合物の架橋反応を利用したネガ型感光層に光重合系を併用した系も一般的に知られているが、本発明はこれらと一線を画するものであり、本発明の光重合性感光層に感光性ジアゾ化合物を含まない場合に特に有利である。
【0053】
本発明の光重合性感光層は上記成分により構成されるが、全構成成分の重量平均分子量が3.5万以上であると感光層の物理的強度が強く感光層にキズがつきにくく、又、感光性平版印刷版とした場合に合紙が貼りつきにしい点で好ましい。又、上限は特に限定されないが、現像性の点で150万以下が好ましい。
又、光重合性感光層中の、分子量が5000以下の成分が50重量%以下であると、上記と同様の目的で好ましい。上記重量平均分子量及び分子量は、光重合性感光層を形成する光重合性組成物の構成成分及び配合比を調整することで得ることができ、又、光重合性組成物をゲルパーミエーションクロマトグラフィーによりポリスチレン換算重量平均分子量分布を測定することにより求められる。
【0054】
本発明の感光性平版印刷版において、前記光重合性感光層は、通常、前記各成分を適当な溶媒に溶解した溶液として前記支持体表面に塗布された後、加熱、乾燥されることにより、支持体上に該光重合性組成物からなる感光層が形成される。
【0055】
ここで、その溶媒としては、使用成分に対して十分な溶解度を持ち、良好な塗膜性を与えるものであれば特に制限はないが、例えば、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート等のセロソルブ系溶媒、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールジメチルエーテル等のプロピレングリコール系溶媒、酢酸ブチル、酢酸アミル、酪酸エチル、酪酸ブチル、ジエチルオキサレート、ピルビン酸エチル、エチル−2−ヒドロキシブチレート、エチルアセトアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル等のエステル系溶媒、ヘプタノール、ヘキサノール、ジアセトンアルコール、フルフリルアルコール等のアルコール系溶媒、シクロヘキサノン、メチルアミルケトン等のケトン系溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等の高極性溶媒、或いはこれらの混合溶媒、更にはこれらに芳香族炭化水素を添加したもの等が挙げられる。溶媒の使用割合は、光重合性組成物の総量に対して、通常、重量比で1〜20倍程度の範囲である。
【0056】
又、その塗布方法としては、従来公知の方法、例えば、回転塗布、ワイヤーバー塗布、ディップ塗布、エアーナイフ塗布、ロール塗布、ブレード塗布、及びカーテン塗布等を用いることができる。塗布量は用途により異なるが、乾燥膜厚として、0.1〜20g/m2 の範囲とするのが好ましく、0.5〜5g/m2 の範囲とするのが更に好ましい。尚、その際の乾燥温度としては、例えば、30〜150℃程度、好ましくは40〜110℃程度、乾燥時間としては、例えば、5秒〜10分間程度、好ましくは10秒〜5分間程度が採られる。
【0057】
従来実用的に用いられている感光性平版印刷版は、ポリビニルアルコール等の水溶性ポリマー等からなる保護層を有するが、本発明の感光性平版印刷版は、感光層上に他の層を有さず、感光層が最表面に存する状態にある。
かかる本発明の感光性平版印刷版は、前記光重合性組成物からなる感光層を画像露光した後、現像処理することにより、支持体表面に画像が形成され、平版印刷版とされる。
【0058】
その際の露光光源としては、例えば、カーボンアーク、高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハライドランプ、蛍光ランプ、タングステンランプ、ハロゲンランプ、ヘリウムカドミウムレーザー、アルゴンイオンレーザー、YAGレーザー、ヘリウムネオンレーザー、半導体レーザー等の従来公知の活性光源が用いられ、露光方法としては、密着露光、投影露光法、レーザー直接露光法等従来公知の各露光方法が可能であるが、特に投影露光法や紫外から赤外でのレーザー直接露光法が本発明を有効活用する上で好ましい。
【0059】
又、その際の現像液としては、例えば、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、珪酸リチウム、珪酸アンモニウム、メタ珪酸ナトリウム、メタ珪酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、第二燐酸ナトリウム、第三燐酸ナトリウム、第二燐酸アンモニウム、第三燐酸アンモニウム、硼酸ナトリウム、硼酸カリウム、硼酸アンモニウム等の無機アルカリ塩、又は、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、モノブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン等の有機アミン化合物等の0.1〜10重量%程度の水溶液からなるアルカリ現像液が用いられる。
【0060】
又、前記現像液には、画質向上、現像時間の短縮等を目的として、必要に応じて、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルエステル類、ソルビタンアルキルエステル類、モノグリセリドアルキルエステル類等のノニオン系、アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アルキル硫酸塩類、アルキルスルホン酸塩類、スルホコハク酸エステル塩類等のアニオン系、アルキルベタイン類、アミノ酸類等の両性の界面活性剤、イソプロピルアルコール、ベンジルアルコール、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、フェニルセロソルブ、プロピレングリコール、ジアセトンアルコール等の水溶性有機溶剤、水酸基又はカルボキシル基を有する低分子化合物、消泡剤、EDTA等の硬水軟化剤等を添加することができる。現像液のpHは、8〜14とするのが好ましい。
【0061】
尚、現像は、浸漬現像、スプレー現像、ブラシ現像、超音波現像等の公知の現像法により、通常、好ましくは10〜60℃程度、更に好ましくは15〜45℃程度の温度でなされる。尚、現像の前後に加熱処理したり、現像後に全面露光したりすることも可能である。
【0062】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1〜4、比較例1〜3
(1)支持体の製造
アルミニウム板(厚さ0.24mm)を3重量%水酸化ナトリウム水溶液で脱脂した後、18.0g/リットル硝酸浴中で、25℃、80A/dm2 の電流密度で15秒間、電解エッチングした。次いで50℃の1重量%水酸化ナトリウム水溶液で5秒間デスマット処理した後、25℃の10重量%硝酸水溶液で5秒間中和し、水洗後、30重量%硫酸浴中で、30℃、10A/dm2 の電流密度で16秒間、陽極酸化処理し、水洗、乾燥して支持体を得た。
【0063】
(2)感光性平版印刷版1〜7の製造
上記支持体の表面に、表−1記載の成分及び配合比で調製した感光液を、バーコーターを用いて乾燥膜厚が2g/m2 となるように塗布し、70℃で3分間乾燥させて感光性平版印刷版1〜7を作製した。
尚、表−1に記載の各成分は下記の通りである。実施例1〜4及び比較例1〜3のいずれの感光層も、全構成成分の重量平均分子量は、3.5万以上である。
(A)エチレン性不飽和化合物
A−1;メタクリロイルオキシエチルホスフェートとビス(メタクリロイルオキシエチル)ホスフェートとの1:1の混合物
A−2;テトラメチロールメタンテトラアクリレート(新中村化学工業(株)製「NKエステル」)
A−3;トリメチロールプロパントリアクリレート
【0064】
(B)光重合開始剤
B−1(ラジカル発生剤);ジシクロペンタジエニルチタニウムビス〔2,6−ジフルオロ−3−(1−ピロリル)フェニル〕
B−2(ラジカル発生剤);2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン
B−3(増感剤);4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン
B−4(増感剤);下記のシアニン系色素
【0065】
【化8】
【0066】
(C)高分子結合剤
C−1;2−ヒドロキシ−3−アリルオキシプロピルメタクリレート(40モル%)/ビニルメタクリレート(30モル%)/アクリロニトリル(15モル%)/メタクリル酸(15モル%)共重合体(重量平均分子量70万)
(D)アミン
D−1;トリベンジルアミン (pKb =約4.6 /b.p.= 230℃(13mmHg))
D−2;ジアミルアミン (pKb =約3.5 /b.p.= 200〜210 ℃)
D−3;トリフェニルアミン (pKb =約9.5 /b.p.= 365℃)
青インク(現像可視画剤)
顔料(P.B.15:6)と分散剤(ビックケミー社製「Disperbyk 161」)とを、重量比2:1にてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに分散したもの(固形分30%)
溶剤
S−1;シクロヘキサノン
S−2;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
S−3;プロピレングリコールモノメチルエーテル
【0067】
(3)評価
得られた各感光性平版印刷版について、以下に示す方法で、保存安定性を評価し、結果を表−1に示した。
(3−1)保存時感度安定性の評価1(実施例1〜3、比較例1〜2)
各感光性平版印刷版を、25℃、40%の湿度下、感光層表面に天然パルプ製の合い紙を挟み、重ね合わせた状態で、表−1に示した日数保存した。得られた感光性平版印刷版を回折分光照射装置(ナルミ社製「RM−23」)を用いて露光後、三菱化学(株)製の現像液「DR−51」を所定の条件にて希釈したものを用い、現像液温度は30℃、浸漬時間は20秒でバットを揺すってバット中で現像を行った。現像後、水洗して得られた画像の高さより、波長400nmの光による光硬化に要するエネルギー量を求めた。
(3−1’)保存時感度安定性の評価2(実施例4、比較例3)
各感光性平版印刷版を、25℃、40%の湿度下、感光層表面に天然パルプ製の合い紙を挟み、重ね合わせた状態で、表−1に示した日数保存した。得られた感光性平版印刷版を、直径7cmのアルミニウム製回転ドラムに光重合性感光層が外側になるように固定した後、830nm、30mWの半導体レーザー(アプライトテクノ社製)のビームを20μmに集光したビームスポットを用いて、50〜800rpmの各種回転数にて走査露光し、次いで、三菱化学(株)製の現像液「DR−51」を所定の条件にて希釈したものを用い、現像液温度は30℃、浸漬時間は20秒でバットを揺すってバット中で現像を行い、水洗することにより走査線画像を形成させた。線画像が形成される露光ドラムの最高回転数が高いほど、高感度であることとなる。
【0068】
(3−2)保存時現像安定性の評価
各感光性平版印刷版を、25℃、40%の湿度下、感光層表面に天然パルプ製の合い紙を挟み、重ね合わせた状態で、表−1に示した日数保存した。その後、それぞれの条件で保存した感光性平版印刷版を現像処理した後、メチルセロソルブを1滴落として乾燥させ、引き続いて現像インク(富士写真フィルム社製「PI−2」)でインク盛りをした。尚、現像処理は三菱化学(株)製現像液「DR−51」を所定の条件にて希釈したものを用い、三菱化学(株)製の自動現像機「HL−860X」にて、液温30℃、搬送速度60cm/分の条件で現像処理を行った。評価基準は下記の通り。
○;インクが全く付着しないレベル。
△;メチルセロソルブ滴下跡にインクが付着するレベル(非画線部に感光層が少し残存していることを示す)。
×;目視で感光層が支持体表面に残っているレベル。
【0069】
尚、上記評価は、印刷時の汚れ発生の間接指標であり、○は印刷物の非画線部に汚れが生じることなく2万枚以上の良好な印刷が可能であることを、△は印刷初期から印刷物の非画線部に汚れが発生することを、×は印刷初期から印刷物の非画線物に著しく汚れが発生することを示す。
【0070】
【表1】
【0071】
【発明の効果】
本発明によれば、感光層上に保護層を設けなくても、カブリを生じない保存安定性に優れた、光重合性感光性平版印刷版を提供することができる。
Claims (5)
- 支持体上に、(A)エチレン性不飽和化合物、(B)光重合開始剤及び(C)高分子結合剤、を含有する光重合性感光層を有する感光性平版印刷版において、該感光層が(D)25℃におけるpKbが7以下であるアミンを含有し、且つ、該感光層上に保護層を有さず、そして光重合性感光層の全構成成分の重量平均分子量が3.5万以上であることを特徴とする感光性平版印刷版。
- 該アミンの常圧下での沸点が80℃以上であることを特徴とする請求項1記載の感光性平版印刷版。
- 光重合性感光層中における、分子量5000以下の成分が50重量%以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の感光性平版印刷版。
- エチレン性不飽和化合物が、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基含有ホスフェート類を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の感光性平版印刷版。
- 光重合開始剤がチタノセン化合物又はs−トリアジン化合物を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の感光性平版印刷版。
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