JP4567265B2 - セラミックシース形グロープラグ - Google Patents

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Description

【0001】
背景技術
本発明は、独立請求項の上位概念で述べた形式の、ディーゼルエンジンのためのセラミックのシース形グロープラグを起点としている。例えばドイツ連邦共和国特許出願公開4028859第号明細書により、外側に位置するセラミックの発熱体を備えたシース形グロープラグが公知である。さらに、例えばドイツ連邦共和国特許出願公開第2937884号明細書により公知の金属製のシース形グロープラグでは、金属製のグロー巻線がサーモエレメントに溶接されている。この場合、シース形グロープラグの運転中に熱応力の作用により、各シリンダの温度が測定される。しかしながらセラミックの発熱エレメントを備えたシース形グロープラグでは金属製のグロー巻線が設けられていない。
【0002】
ドイツ連邦共和国19844347号明細書により、グローシースにコンタクトエレメントを介して電気的に接続されている接続エレメントを備えたシース形グロープラグが公知である。このコンタクトエレメントは、図1に示されているようにばねとして形成されている。
【0003】
発明の効果
本発明の独立請求項に記載の特徴を有するセラミックシース形グロープラグは、グローシースの温度を測定することができるという利点を有している。セラミックシース形グロープラグにおいて、付加的な装置的な手間なしに、グローシースの温度を、グローシースの外面の選択された領域で直接的に測定することが初めて可能になる。温度の測定は、グローシース全体の容積に比して小さな選択された領域で行われる。これにより、大きな容積にわたって温度が分配されていることにより生じる、温度測定の際の誤差は減じることができる。さらに有利には、本発明によるシース形グロープラグでは、グローシースの選択された領域における発熱出力の集中が実現することができ、この場合、導電的な層の横断面は変わらないので、発熱出力の集中が行われるべき領域の表面は一定のままであり、従って相互作用面も一定に保たれる。さらに有利には、このような形式のセラミックの温度測定シース形グロープラグの製造は安価に行える。
【0004】
第1の独立請求項に従属する請求項に記載の特徴により、独立請求項に記載されたセラミックシース形グロープラグの有利な構成および改良形が得られる。特に、シース形グロープラグの種々異なる領域のために使用されるセラミック材料を適当に選択することにより、発熱体の機械的な安定性が損なわれないことが保証される。測定された温度数値を制御装置によって処理することにより、グローシースの選択された領域において温度を調節することができる。さらに有利には、本発明によるシース形グロープラグは、発熱作用を満たした後で、パッシブ運転において温度センサとして使用される。これにより各シリンダにおいて燃焼が正確に行われているかが確認できる。有利には、このような情報に基づき、燃焼に関するパラメータに影響を与えることができる。
【0005】
独立請求項14の特徴を有する本発明によるセラミックシース形グロープラグは、先行技術に対して次のような利点を有している。即ち、出力横断面がより大きなことに基づき、コンタクトエレメントの材料が熱的に破壊されることなしに、比較的高い電流が伝達され得るという利点を有している。コンタクト材料の表面積が大きいことにより、良好な導熱性を可能になりさらに有利である。弾性的なばね成分により、熱膨張係数が異なることによる周囲の構成部分の熱的な摺動を補償できることが保証される。
【0006】
請求項14に従属する請求項に記載された手段により、独立請求項に記載のセラミックシース形グロープラグの有利な別の構成および改良形が得られる。この場合、有利には、コンタクトエレメントが、グラファイトまたは導電性のセラミックパウダとして形成されている。何故ならばこのような材料は耐食性があるからである。さらに有利には、材料の主成分がグラファイトまたは導電性のセラミックまたはメタルパウダであればよい。何故ならば、ほぼ同じ特性でありながら高価な材料を節約できるからである。さらに有利には、本発明によるコンタクトエレメントを備えたシース形グロープラグは、下記の形式および方法で製造される。何故ならば、このようにすれば、プラグケーシング内に存在する構成部分を、短絡しないように配置することができるからである。さらに構成部分が一方では緩むことなしに、他方ではばね弾性的なエレメントの大きな反力により破壊されることなしにプレス固定されることが保証される。
【0007】
実施例の説明
図1には、本発明によるセラミックシース形グロープラグ1が縦断面図で概略的に示されている。このシース形グロープラグ1の燃焼室から離れた側の端部では、円形コネクタ2を介して電気的なコンタクトが行われている。円形コネクタ2はシール部材3によってプラグケーシング4から分離されており、円筒状の導体5に接続されている。プラグケーシング4における円筒状の導体5の位置固定は、メタルリング7と電気的に絶縁するセラミックスリーブ8とを介して行われる。円筒状の導体5はコンタクトピン10(この場合、円筒状の導体5は構成部分におけるコンタクトピン10と一体であってもよい)と、適当なコンタクトエレメント12とを介して、セラミックグローシース14に接続されている。前記コンタクトエレメント12は、有利にはコンタクトばねとしてまたは導電的なパウダーパッケージとしてまたは有利にはグラファイトから成る弾性的なばね成分を有した導電的なタブレットとして形成されている。グロープラグの内側ではシールパッケージ15によって燃焼室に対してシールされている。シールパッケージ15は導電的な炭素化合物から成っている。しかしシールパッケージ15は、金属、または炭素と金属の混合物、またはセラミックと金属の混合物から形成されていてもよい。グローシース14はセラミック発熱層18とセラミック給電層20,21とから成っている。両給電層20,21は発熱層18によって接続されており、この発熱層18と一緒に導電層を形成する。給電層20,21は任意の形状を有しており、発熱層18も任意の形状を有していてよい。有利には導電層がU字形に形成されている。給電層20,21は、同様にセラミック材料から成る絶縁層22によって分割されている。図1に示した実施例では、グローシース14は、給電層20,21と発熱層18とがグローシース14の外側に配置されているように形成されている。しかしながら少なくとも給電層20,21を、グローシースの内側に配置し、さらに外側に位置するセラミック絶縁層によってカバーするように配置することもできる。プラグケーシングの内側では、セラミックグローシースがガラス層(図示せず)によって、シース形グロープラグのその他の構成部分4,8,12,15から絶縁されている。コンタクトエレメント12と給電層20との間の電気的なコンタクトを形成するために、ガラス層は個所24で中断されている。ガラス層は同様に、給電層21とプラグケーシング4との間の電気的なコンタクトをシールパッケージ15を介して行うために個所26でも中断されている。この実施例では有利な構成として発熱層18がグローシースの先端に配置されている。しかしながら発熱層18が導電層の別の個所に配置されていることも考えられる。発熱層18は最も大きな発熱作用が得られる個所に配置されているのが望ましい。
【0008】
図2には再び、セラミックの発熱部材を側方から見た図が示されている。図1に示したように、発熱層18がグローシースの先端に位置している実施例が示されている。さらに給電層20,21と絶縁層22とが示されている。この側方図では、給電層20,21と発熱層18とから成る導電層がU字形形状を有している実施例が図示されている。
【0009】
グローシースが燃焼室内での燃焼を補助するために加熱される運転状態は、アクティブ運転と称す。この場合、このような加熱は、内燃機関の始動時に、および有利には3分以上継続する後グロー位相で、および内燃機関の運転中に燃焼室の温度が著しく下がった場合の中間グロー位相で行われる。
【0010】
本発明によるセラミックシース形グロープラグでは、発熱層18の材料は、発熱層18の絶対電気抵抗が、給電層20,21の絶対電気抵抗よりも大きいように選択される。(以下では、発熱とは、絶対電気抵抗を加えない抵抗の意味と解されたい。)給電層の間の横流を回避するために、絶縁層の抵抗は、発熱層18の抵抗および給電層20,21の抵抗よりも著しく大きいように選択されている。
【0011】
図3では、どの装置がシース形グロープラグ1に接続されているかが概略的に示されている。これはまず第1に、コンピュータユニットおよびメモリユニットを有したエンジン制御装置30である。エンジン制御装置30にはシース形グロープラグの、エンジンに依存したパラメータがメモリされる。これは例えば、エンジンの負荷および回転数に依存した抵抗温度特性マップであってよい。エンジン制御装置のメモリは、正確な燃焼のために単数または複数の温度基準値も有している。エンジン制御装置は燃焼に影響を与えるパラメータ、即ち例えば燃料の噴射継続時間、噴射開始時期、噴射終了時期などを制御する。制御装置32は、エンジン制御装置によって設定された電圧を調節する。この電圧は、シース形グロープラグのために使用される電圧全体である。制御装置32にはさらに、グローシースを介して流れる電流の強さを測定する電流測定装置が位置している。さらに制御装置32は、メモリユニットおよびコンピュータユニットを有している。エンジン制御装置30と制御装置32とは1つの装置に統一されていてもよい。
【0012】
図4では、シース形グロープラグにより生ぜしめられる抵抗が図解されている。値R20を有する抵抗41は、セラミック給電層20の抵抗である。値R1を有する抵抗43は、発熱層の抵抗を有している。値R21を有する抵抗45はセラミック給電層21の抵抗を有している。さらにこれにその他の供給路および帰路の抵抗が加わるが、これら全ては抵抗R20,R21に比して小さいので考慮しない。これらのその他の抵抗は図4に示さない。抵抗41,43,45は直列に接続されている。図4に基づく考察のために、場合によっては生じる横方向電流は考慮されない。従って全抵抗Rは、抵抗R20とR1とR21との和である。抵抗R1はこの場合、最大の被加数である。
【0013】
エンジン制御装置30によって、ここにメモリされているグローシースの特性マップと所望の温度に基づき、作用電圧が設定される。この作用電圧は制御装置32によって調節される。抵抗41,43,45の温度依存性に基づき、シース形グロープラグを介して、即ち抵抗Rを介して電流Iが発生し、この電流Iは制御装置32で測定される。全抵抗R=R20+R1+R21の温度依存性はこの場合主として、抵抗R1の温度依存性により生じる。何故ならばこの抵抗R1は最大の値を有しているからである。抵抗R20,R1,R21の温度依存性は、室温と約1400℃の温度の間の、シース形グロープラグの全運転範囲にわたってほぼ一定である。燃焼室の温度はシース形グロープラグの運転範囲内にある。
【0014】
測定された電流の強さIは、メモリされた特性マップに基づき制御装置32によって、抵抗R20,R21よりも著しく高い抵抗R1に基づき主として発熱層18の温度から生ぜしめられる温度に換算される。この温度がエンジン制御装置30に戻される。この場合、算出された温度に基づき、シース形グロープラグのための作用電圧が新たに設定される。
【0015】
グローシースの発熱層18の温度を別の方法で、例えばディスプレイに出力することもできる。さらに、例えばエンジン制御装置30にメモリされた単数または複数の基準温度を考慮して算出された温度に基づき、燃焼の品質に関する推論をシリンダごとに導き出すこともできる。燃焼が正確に行われない場合は、制御装置によってシリンダごとに、燃焼過程に影響を与え、再び正確な燃焼を行わせるような措置を講じることもできる。これにより例えば、燃料の噴射継続時間、噴射開始時期、噴射圧などを変化させることができる。
【0016】
別の実施例では、シース形グロープラグのパッシブ運転においても、即ち、シース形グロープラグがもはやアクティブ運転していない後グロー時間後に、燃焼室の温度を測定することができる。この場合、相応に低い作用電圧が設定され、アクティブ運転時と同様に、抵抗Rによって調節された電流Iが測定され、燃焼室の温度に相当する発熱領域の温度が推量される。アクティブ運転時と同様に、燃焼室の温度はシリンダごとに、エンジン制御装置内にメモリされた、正確な燃焼のための基準値と比較される。燃焼室の温度が、正確な燃焼のものと相応しない場合には、シース形グロープラグのアクティブ運転について説明したのと同様に、再び正確な燃焼を行うように措置を講じ、例えば燃料の噴射継続時間、噴射開始時間、噴射圧が変化される。
【0017】
抵抗R20,R1,R21の値とその温度依存性は、
R=ρ×l/A
であることにより、抵抗率ρの温度依存性により調節される。この場合、lは抵抗の長さを、Aは横断面を表す。この場合、この温度依存性は、
ρ(T)=ρ0(T0)×(1+α(T)×(T−T0))
から算出される。
【0018】
この場合、ρ(T)は温度Tの関数としての抵抗率を、ρ0は室温T0の場合の抵抗率を、α(T)は温度に依存している温度係数を表している。
【0019】
抵抗R1とは異なる、導線の抵抗R20,R21の種々異なる温度依存性を得るために、発熱層18の抵抗率を、発熱層18のρ0が給電層20,21のρ0よりも大きいように選択することができる。しかしまたは、発熱層18の温度係数αを、シース形グロープラグの運転範囲で、給電層20,21の温度係数αよりも大きく選択することもできる。また、シース形グロープラグの運転範囲の発熱層18のρ0とαとを、給電層20,21のρ0とαよりも大きく選択することもできる。
【0020】
有利な実施例では、発熱層18と給電層20,21との複合体を、給電層20,21のρ0が、発熱層18のρ0の少なくとも1/10よりも小さいように選択することができる。発熱層18の温度係数αと給電層20,21の温度係数αとはほぼ同じである。従ってシース形グロープラグの全運転範囲において、20ケルビンの温度測定の正確性が実現される。
【0021】
有利な実施例では、絶縁層22の抵抗率は、シース形グロープラグの全運転範囲において、加熱層18の抵抗率の少なくとも10倍である。
【0022】
有利な実施例では、発熱層と給電層と絶縁層とは、セラミックの複合体構造から成っている。この複合体構造は、化合物Al、MoSi、Si、Yの少なくとも2つを有している。この複合体構造は、一段階または多段階の焼結プロセスによって得られる。これらの層の抵抗率はこの場合、有利には、MoSiの含有量及び/又はMoSiの粒度により規定される。有利には給電層20,21のMoSi含有量は、発熱層18のMoSi含有量よりも大きい。この場合、発熱層18は絶縁層22よりも高いMoSiの含有量を有している。
【0023】
別の実施例では、発熱層18と、給電層20,21と、絶縁層22とは、種々異なる充填材料の成分を有した複合前駆物質セラミックから成っている。この材料のマトリックスはこの場合、ポリシロキサン(Ρolysiloxanen)、ポリシルセスキオキサン(Ρolysilsequionxanen)、ポリシラン(Ρolysilanen)、ポリシラザン(Ρolysilazanen)から成っている。これらはホウ素またはアルミニウムによってドーピングすることができ、熱分解によって製造される。個々の層のために、化合物Al、MoSi、SiCのうち少なくとも1つが充填材となっている。前述の複合体構造と同様に有利にはMoSiの含有量及び/又はMoSiの粒度が、各層の抵抗率を規定する。有利には、給電層20,21のMoSi含有量は、発熱層18のMoSi含有量よりも高く調節されており、発熱層18は、絶縁層22よりも高いMoSi含有量を有している。
【0024】
絶縁層と、給電層と、発熱層との複合体は上記実施例では、その個々の給電層、発熱層、絶縁層の熱膨張係数及び、焼結プロセスもしくは熱分解プロセス中に生じる収縮が同じであるように選択されるので、グローシースにおいて亀裂は生じない。
【0025】
図5には本発明の別の有利な実施例が、本発明のシース形グロープラグ1の概略的な縦断面図によって示されている。この場合、前述の図面で使用した同じ符号は同じ構成部分を示しており、ここで再度説明はしない。図1と同様に図5に示したシース形グロープラグは円形コネクタ2を有しており、この円形コネクタ2は円筒状の導体5と電気的にコンタクトされている。円筒状の導体5はコンタクトピン10とコンタクトエレメント12とを介してセラミックグローシース14に電気的に接続されている。円筒状の導体5、コンタクトピン10、コンタクトエレメント12、セラミックグローシース14は、この順序で相前後して図5に示したように、燃焼室の方向で配置されている。セラミックグローシース14は図5に示した有利な構成では、燃焼室から離れた側の端部にピン11を有している。このピン11は、グローシース14の延長部によって、燃焼室から離れた側の端部の方向で、セラミック給電層20,21と絶縁層22とを円筒状に外方へ引き出すことにより形成されている。この場合、ピン11は、燃焼室の方向で続いているグローシース14の部分、フランジ13よりも小さな外径を有している。さらにグローシース14が燃焼室側の端部で発熱層18を有している必要はない。有利な実施例では、両給電層20,21は、グローシース14の燃焼室側の端部でしか、発熱層18を介して接続されない。
【0026】
円筒状の導体5とコンタクトピン10とは一緒に接続エレメントを形成している。この接続エレメントは一体的に形成されててもよい。接続エレメントの燃焼室側の端部にはフランジが設けられており、このフランジはピン11と協働してコンタクトエレメント12をシース形グロープラグの軸線の方向で制限している。
【0027】
導電的な粉体から成るタブレットから成るコンタクトエレメント12は、有利にはグラファイトまたは金属粉または導電的なセラミックパウダから形成されている。別の有利な実施例では、導電的な粉体から成るタブレットが、少なくとも大部分がグラファイトまたは金属粉または導電的なセラミックパウダから成っていてもよい。コンタクトエレメント12を導電的な粉体として形成することに基づき、コンタクトエレメント12は、高い電流に熱的に破壊されることなしに耐え得るばね弾性的なコンタクトを保証する。粉体の表面積が大きいことにより、良好な熱伝導性が保証される。同じ理由から、良好な伝導性のもとでの僅かなコンタクト抵抗も実現できる。グラファイトとセラミック伝導的な材料とはさらに耐食性である。導電的な粉体から成るタブレットの弾性的なばね成分により、タブレットが、種々異なる熱膨張係数による構成部分の熱的な運動を補償する。
【0028】
導電的な粉体から成るタブレットは側方からは円筒状の緊締スリーブ9によって制限されている。この緊定スリーブ9はこの場合、図1に示したセラミックスリーブ8の代わりに独立した構成部分として設けられている。緊定スリーブ9はセラミックスリーブ8と同様に絶縁的な構成部分として設けられており、有利な実施例ではセラミック材料から成っている。シース形グロープラグの製造時には、導電的な粉体から成るタブレットは、燃焼室から離れた側の端面における接続エレメントのフランジと、燃焼室側の端面におけるグローシース14のピン11と、緊定スリーブ9との間に堅固に押し込まれている。これらの不動の構成部分の間のプレス嵌めにより、特に、セラミックスリーブ8に緊定スリーブ9が堅固に固定されていることにより、即ちプレス高さが制限されていることにより、取り囲む緊定スリーブ9が、コンタクトエレメント12のプレス固定に基づく大きすぎる内圧形成により裂断されることはない。導電的な粉体から成るタブレットの緊定により得られる、弾性的なばね成分の軸方向のプレロードは、熱膨張、シース形グロープラグの振動負荷時におけるずれ特性および振動負荷を補償することができる。
【0029】
導電的な粉体から成るタブレットをコンタクトエレメント12として有している図5のシース形グロープラグは次のように製造される。まず最初に、セラミックグローシース14の燃焼室側の先端からシールパッケージ15がセラミックグローシース14上に案内され、これが複合体としてプラグケーシング4内に燃焼室から離れた側の端部から挿入される。次いで、コンタクトエレメント12、緊定スリーブ9、接続エレメント5,10、セラミックスリーブ8、メタルリング7が保持エレメント内に配置され、次いで同様に燃焼室から離れた側の端部からプラグケーシング4に挿入される。次いで、メタルリング7の、燃焼室から離れた側の端部に加えられる軸方向の力によって、プラグケーシング内に位置する構成部分がプレス固定される。特に、導電的な粉体から成るタブレットから形成されたコンタクトエレメント12とシールパッケージ15とがプレス固定される。この場合、コンタクトエレメント12には、接続エレメント5,10のコンタクトピン10が完全に緊定スリーブ9内にプレス嵌めされ、セラミックスリーブ8の端面が緊定スリーブ9の端面に載置されるまで力が加えられればよい。導電的な粉体から成るタブレットのプレス固定によりさらに、タブレットの弾性的なばね成分にプレロードをかけられることを保証される。次いで、半径方向外側からプラグケーシング4に加えられる力によりメタルリング7はかしめ嵌めされる。次いでシール部材3と円形コネクタ2が組み付けられ、同様に半径方向外側からプラグケーシング4に加えられる力によりかしめ嵌められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるシース形グロープラグを示す縦断面図である。
【図2】 外側に位置するセラミック発熱体の前方部分を示す側方図である。
【図3】 制御装置を備えた本発明によるシース形グロープラグの配置図である。
【図4】 本発明によるセラミックシース形グロープラグと給電ラインとにおいて生じる抵抗を示す図である。
【図5】 本発明によるシース形グロープラグを示す縦断面図である。

Claims (2)

  1. シース形グロープラグ(1)を製造するための方法であって、該シース形グロープラグ(1)は、セラミックのグローシース(14)と、電流を供給するために働く接続エレメント(5,10)とを有しており、該接続エレメント(5,10)が、セラミックのグローシース(14)にコンタクトエレメント(12)を介して電気的に接続されていて、前記コンタクトエレメント(12)が、導電性の粉体から成るタブレットとして形成されている形式のものにおいて、
    (イ)セラミックのグローシース(14)の、燃焼室側の先端から、シールパッケージ(15)をセラミックのグローシース(14)上に挿入し、1つの複合体を形成し、この複合体をプラグケーシング(4)内に挿入し、
    (ロ)導電的な粉体から成るタブレットと、緊定スリーブ(9)と、接続エレメント(5,10)と、セラミックスリーブ(8)と、メタルリング(7)とを保持部材内に配置し、これをプラグケーシング(4)内に挿入し、
    (ハ)プラグケーシング(4)内に存在する前記構成部分を、メタルリング(7)の、燃焼室から離れた側の端部に加えられる軸方向の力によってプレス固定し、
    (ニ)半径方向外側からプラグケーシング(4)に加えられる力によってメタルリング(7)をかしめ嵌めることを特徴とする、シース形グロープラグを製造するための方法。
  2. 軸方向の力によって、プラグケーシング(4)内に存在する構成部分をプレス固定することにより、導電的な粉体から成るタブレットの弾性的なばね成分に対して軸方向のプレロードを付与する、請求項記載の方法。
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