JP4437348B2 - 太陽電池封止材料及び太陽電池モジュール - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、太陽電池モジュールにおける太陽電池素子の封止材料及びそれを用いた太陽電池モジュールに関する。さらに詳しくは、太陽電池モジュールの形成が容易で、透明性、耐熱性、接着性等に優れた封止材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
クリーンなエネルギー源として注目されている太陽電池は、近年、一般住宅用に利用されるようになってきたが、未だ充分に普及するには至っていない。その理由として、太陽電池そのものの性能が充分優れているとは言い難いためモジュールを大きくせざるを得ないこと、モジュール製造における生産性が低いこと、その結果高価につくことなどが挙げられる。
【0003】
太陽電池モジュールは、一般にシリコン、ガリウムー砒素、銅ーインジウムーセレンなどの太陽電池素子を上部透明保護材と下部基板保護材とで保護し、太陽電池素子と保護材とを封止材で固定し、パッケージ化したものである。このため太陽電池封止材料としては、透明性や上下の各保護材との接着性が良好であることが要求されている。
【0004】
例えば現在、太陽電池モジュールにおける太陽電池素子の封止材料としては、柔軟性、透明性等の観点から、酢酸ビニル含量の高いエチレン・酢酸ビニル共重合体が使用されている。しかしながら、その耐熱性、接着性が不足しているところから、有機過酸化物やシランカップリング剤などを併用する必要があった。この場合、これらの添加剤を配合したエチレン・酢酸ビニル共重合体のシートを作成し、得られたシートを用いて太陽電池素子を封止するという2段階の工程を採用する必要があった。このシートの製造段階では、有機過酸化物が分解しないような低温度での成形が必要であるため、押出成形速度を大きくすることができず、また太陽電池素子の封止段階では、ラミネーターにおいて数分乃至十数分かけて仮接着する工程と、オーブン内において有機過酸化物が分解する高温度で数十分ないし1時間かけて本接着する工程とからなる2段階の時間をかけての接着工程を経る必要があった。そのため太陽電池モジュールの製造には手間と時間がかかり、その製造コストを上昇させる要因の一つとなっていた。
【0005】
このような問題に対し、本発明者らは特願平10−294354号において、有機過酸化物を使用しなくてもガラスや金属等の保護材に対して優れた接着性を示し、また透明性、耐熱性にも優れる代替材料として、不飽和カルボン酸含量が4重量%以上であって、融点が85℃以上のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体もしくはそのアイオノマーを用いることを提案した。
【0006】
しかしながら太陽電池使用時には最高90〜100℃まで温度上昇することがあり、上記提案の材料では貯蔵弾性率の低下により、封止材が流動、変形する恐れがあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明者らは、透明性や接着性を実質的に損なうことなく高温域での貯蔵弾性率を向上させ、太陽電池モジュールの温度上昇時においても流動、変形し難い改良処方につき、鋭意検討を行った。その結果、後記する材料が高温域での貯蔵弾性率が優れ、また透明性や接着性が損なわれないことを見出し、本発明に到達した。
【0008】
したがって本発明の目的は、透明性、耐熱性、接着性等に優れた太陽電池封止材料を提供することにある。本発明の他の目的は、このような太陽電池封止材料を使用した太陽電池モジュールを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、不飽和カルボン酸含量が4重量%以上であって、融点が85℃以上のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体もしくはそのアイオノマーと、厚みが0.05〜1.0mmガラス繊維マットとを、ガラス繊維マットが表層に現れないように積層した積層体からなる太陽電池モジュールにおける太陽電池素子封止材料である。本発明はまた、太陽電池素子封止材料として上記のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体もしくはそのアイオノマーとガラス繊維マットの積層体を用いた太陽電池モジュールである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の封止材料は、太陽電池モジュールにおいて、太陽電池素子と上部透明保護材及び下部基板保護材とを封止して太陽電池モジュールを形成させるものである。
【0011】
上記本発明で用いられるエチレン・不飽和カルボン酸共重合体又はそのアイオノマーは、不飽和カルボン酸含量が4重量%以上、好ましくは5〜20重量%で、DSCによる融点が85℃以上、好ましくは90〜105℃のものである。かかる共重合体又はそのアイオノマーは、エチレン・酢酸ビニル共重合体の場合のように、コモノマー含量の高いエチレン共重合体を使用しなくても優れた透明性を有しているという利点がある。
【0012】
ここに不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸などであり、とくにアクリル酸又はメタクリル酸が好ましい。上記エチレン・不飽和カルボン酸共重合体としては、柔軟性付与に効果的であるところから、ビニルエステルや(メタ)アクリル酸エステルなどが共重合されたものを使用してもよいが、一般的にはこれら共重合成分を含むものは融点が低くなるので、多量に含有するものは使用できない。
【0013】
本発明におけるエチレン・不飽和カルボン酸共重合体のアイオノマーとしては、その金属種として、リチウム、ナトリウムなどのアルカリ金属、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、アルミニウムなどの多価金属などを例示することができる。このようなアイオノマーを使用する利点は透明性が優れることであり、その中和度としては、例えば80%以下程度のものを使用することが望ましいが、接着性等を勘案するとあまり中和度の高いものを使用するのは得策ではなく、例えば中和度が60%以下、とくに30%以下程度のものを使用するのが好ましい。
【0014】
不飽和カルボン酸含量が4重量%より少ないような上記共重合体又はそのアイオノマーを使用した場合には透明性が優れたものが得られず、また接着性についても不充分なものとなる。また不飽和カルボン酸含量が大きくなると、透明性に関してはより優れたものが得られるが、融点が低くなったり、吸湿性が増すなどの問題がでてくる。本発明においては融点が85℃以上のものと規定しているため、その含量には自ずから限度がある。
【0015】
本発明においては、上記共重合体やアイオノマーとして、融点が85℃より低いものを使用した場合には後述する処方を施しても耐熱性が充分でなく、太陽電池素子封止材料に用いた場合、太陽電池使用時における温度上昇により変形の恐れがあり、また太陽電池モジュールを加熱圧着法で製造するときに、これら封止材料が必要以上に流れ出してバリを生じる恐れがあるので好ましくない。
【0016】
上記共重合体又はそのアイオノマーとしてはまた、190℃、2160g荷重におけるメルトフローレート(MFR)が0.1〜500g/10分、とくに1〜200g/10分のものを使用するのが好ましい。MFRが低いものを使用した場合には、若干低めの融点のものを使用しても上記のような封止材料の流れによるトラブルが生じ難いという利点はあるが、あまりMFRの低いものを使用すると加工性が悪くなる。一方、あまりMFRの高すぎるものを使用すると、モジュール作成時に端部からはみ出してラミネート内に付着する量が多くなり、それを取り除く作業に手間がかかり、生産効率が悪くなる。
【0017】
本発明で使用されるガラス繊維マットは、ガラス繊維をベースにした補強材であり、ガラスチョップドストランドマット、ガラスロービングクロス、ガラスクロス、ガラスサーフェシングマットなどを例示することができる。ガラス繊維マットとしては、厚みが0.05〜1.0mm、好ましくは0.1〜0.6mmのものを使用する。すなわちその厚みがあまりに薄くなると、積層シートの高温域での貯蔵弾性率を充分高くすることができず、またその厚みが厚くなりすぎると透明性が著しく低下するようになるからである。
【0018】
エチレン・不飽和カルボン酸共重合体もしくはそのアイオノマーとガラス繊維マットの積層は種々の方法で行うことができる。いずれにしても封止材料として両面の良好な接着性を確保するため、ガラス繊維マットは表層に現れないように積層される。そして積層は、太陽電池モジュール作成前に予め行っておいてもよく、あるいは太陽電池モジュール作成と同時に行ってもよい。例えばガラス繊維マットを基材としてエチレン・不飽和カルボン酸共重合体もしくはそのアイオノマーを押出しコーティングすることによって行うことができる。この場合、押出しコーティングをガラス繊維マットの両面に逐次行うことにより、中央にガラス繊維マットが封止された積層シートが作成できる。この場合は積層シート成形の工程が増えるので、ガラス繊維マットの片面のみに上記押出しコーティングを行って積層シートを作成し、別途作成しておいたエチレン・不飽和カルボン酸共重合体もしくはそのアイオノマーの単層シートをこの積層シートのガラス繊維側に重ねて太陽電池モジュール作成時に熱圧着することによって、積層と同時に太陽電池の封止を行うことができる。さらには上記のように予めエチレン・不飽和カルボン酸共重合体もしくはそのアイオノマーとガラス繊維マットとの積層体を作成することなく、上記共重合体もしくはそのアイオノマーの2枚のシートの間にガラス繊維マットを挟み、太陽電池モジュール作成時に熱圧着して積層と同時に太陽電池の封止を行うことができる。
【0019】
この場合、エチレン・不飽和カルボン酸共重合体もしくはそのアイオノマーの1層の厚みとしては、0.05〜0.5mm、とくに0.1〜0.4mmの範囲とするのが好ましく、また積層体の全厚みとしては任意であるが、例えば0.1〜1mmの範囲とすることができる。
【0020】
本発明の封止材料は、それだけで高温域での貯蔵弾性率が優れているが、さらに高温域での弾性率を向上させるために、エチレン・不飽和カルボン酸共重合体もしくはアイオノマーの層に、該共重合体又はそのアイオノマーとの屈折率の差異が0.15以下の範囲にある無機フィラーを配合してもよい。この場合、無機フィラーの配合量を少なくすると弾性率の向上効果が少なく、多すぎると透明性が著しく低下するので、エチレン・不飽和カルボン酸共重合体又はアイオノマー100重量部当たり、例えば1〜30重量部、特には3〜15重量部配合するのが好ましい。
【0021】
本発明の封止材料のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体もしくはアイオノマーの層には、必要に応じ、種々の添加剤を配合することができる。このような添加剤としては、太陽電池素子の受光側の封止材に配合する場合は、その透明性を損なうものは好ましくないが、太陽電池素子の受光側の反対面の封止材に配合する場合にはそのような制約を受けない。このような添加剤として具体的には、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、着色剤、光拡散剤、難燃剤、変色防止剤、シランカップリング剤などを例示することができる。
【0022】
本発明の封止材料を用い、太陽電池素子を上下の保護材で固定することにより太陽電池モジュールを製作することができる。このような太陽電池モジュールとしては、種々のタイプのものを例示することができる。例えば上部透明保護材/封止材/太陽電池素子/封止材/下部保護材のように太陽電池素子の両側から封止材で挟む構成のもの、下部基板保護材の内周面上に形成させた太陽電池素子上に封止材と上部透明保護材を形成させるような構成のもの、上部透明保護材の内周面上に形成させた太陽電池素子上に封止材と下部保護材を形成させるような構成のものなどを挙げることができる。
【0023】
太陽電池素子としては、単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスシリコンなどのシリコン系、ガリウムー砒素、銅ーインジウムーセレン、カドミウムーテルルなどのIIIーV族やIIーVI族化合物半導体系等の各種太陽電池素子を用いることができ、本発明の封止材料はこれらいずれの太陽電池素子の封止にも適用することができる。
【0024】
太陽電池モジュールを構成する上部保護材としては、ガラス、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリエステル、フッ素含有樹脂などを例示することができる。また下部保護材としては、金属や各種熱可塑性樹脂フイルムなどの単体もしくは多層のシートであり、例えば、錫、アルミ、ステンレススチールなどの金属、ガラス等の無機材料、ポリエステル、無機物蒸着ポリエステル、フッ素含有樹脂、ポリオレフィンなどの1層もしくは多層のシートを例示することができる。本発明の封止材料は、これらの上部又は下部保護材に対して良好な接着性を示す。
【0025】
太陽電池モジュールの製造に当たっては、本発明の封止材料である積層シートを予め作っておき、封止材料が溶融する温度で圧着するという従来同様の方法によって、すでに述べたような構成のモジュールを形成することができる。あるいはすでに述べたように積層シートの代わりに積層シートの構成材料を配しておくことにより、同様な方法でモジュールを形成することができる。この場合、封止材料に有機過酸化物を含有していないので、封止材料のシート成形を高温で生産性よく行うことができるとともに、モジュールの形成においても2段階の接着工程を経る必要はなく、高温度で短時間に完結することができる。かくして本発明の封止材料を使用すれば、モジュールの生産性を格段に改良することができる。
【0026】
上記本発明の封止材料のシートを予め作る場合においては、エチレン・不飽和カルボン酸共重合体もしくはそのアイオノマーの層のガラス繊維マットと接する面の反対側に接着層を設けた多層構造とすることができる。すなわち本発明の封止材料は充分な接着力を有しているが、吸湿などの影響で若干の接着力の低下が懸念される場合がある。この場合は、高温域での貯蔵弾性率に影響を与えないように、5〜100μm厚み程度の接着層を上下のいずれか一方あるいは双方に設けて接着力の低下を抑えることができる。この場合、接着層厚みが5μmより薄いと接着力の改善は充分でなく、また成形も難しくなる。また接着層厚みを100μmを超えるほど厚くすると、高温域での弾性率の低下を招く恐れが出てくる。このような目的に使用できる接着剤としては、耐水性に優れたものが好ましく、例えば、オレフィン系重合体のシラン変性体や無水マレイン酸変性体などが例示できる。
【0027】
【実施例】
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、実施例及び比較例に用いた原料及び物性の評価方法は以下の通りである。
【0028】
1.原料
(1)エチレン・メタクリル酸共重合体(EMAA)
メタクリル酸含量15重量%、MFR25g/10分
(2)ガラス繊維マット
旭ファイバーグラス(株)製 サーフェシングマット 厚み0.21mm
【0029】
2.物性評価方法
(1)貯蔵弾性率(E’)
貯蔵弾性率を下記の装置を用い、下記条件で測定した。
装置:レオロジー社製 DVE−V4 FT−レオスペクトラー
条件:引張モード、周波数10Hz、振幅2μm、正弦波、昇温速度3℃/分
測定温度120℃、140℃、150℃
プレスシートサンプル厚み2mm
【0030】
(2)全光線透過率
スガ試験機製ヘーズメーターを用いて、JIS K7105の方法で評価した。 シートサンプル厚み:0.5mm
【0031】
(3)接着性評価
(A)対ガラス
太陽電池用の上部透明保護材である透明ガラス板とPETフイルムとの間に、後記する方法で作成した0.5mm厚みのプレスシートを挟んで真空ラミネーター内に仕込み、160℃に温調したホットプレート上に載せて15分間加熱し、ガラス板/プレスシート/PETフイルムの積層体を作成した。この積層体について、ガラスとシート間を手で剥がしてその剥がれ具合を観察し、下記2段階で評価した。
○:接着性良好 ×:接着性不良
【0032】
(B)対アルミ板
アルミ板とPETフイルムとの間に後記する方法で作成した0.5mm厚みのプレスシートを挟んで真空ラミネーター内に仕込み、160℃に温調したホットプレート上に載せて15分間加熱し、アルミ板/プレスシート/PETフイルムの積層体を作成した。この積層体について、アルミ板とプレスシート間を手で剥がしてその剥がれ具合を観察し、下記2段階で評価した。
○:接着性良好 ×:接着性不良
【0033】
[実施例1]
プレス成形(成形温度160℃)により厚さ0.3mm及び1mmのエチレン・メタクリル酸共重合体(EMAA)シートを作成した。次いでプレスシート/サーフェシングマット/プレスシートの構成で重ね合わせて再びプレス成形(成形温度160℃)により、それぞれ厚さ0.5mm及び2mmのプレスシートを作成した。これらのシートを用いて上記(1)〜(3)の方法により、貯蔵弾性率、全光線透過率、接着性を評価した。結果を表1に示す。
【0034】
[比較例1]
実施例1で用いたEMAAを用いてプレス成形(成形温度160℃)により、厚さ0.5mm及び2mmのプレスシートを作成し、同様に評価を行った。結果を表1に併記する。
【0035】
【表1】
【0036】
表1に示すように、本発明に係る封止材料はエチレン・メタクリル酸共重合体単体に比較して、耐熱性、透明性は同等であり、高温域での弾性率が優れている。
【0037】
【発明の効果】
本発明の封止材料は、エチレン・不飽和カルボン酸共重合体及びそのアイオノマーが有する優れた透明性、耐熱性を実質的に損なうことなく、高温域での弾性率が改善されている。例えば、150℃における貯蔵弾性率が1.0×103Pa以上、好ましくは5.0×103Pa以上で、光線透過率が90%以上、好ましくは91%以上の封止材料を容易に得ることができる。したがって本発明によれば、太陽電池モジュールの使用時に温度上昇しても、封止材料が流動したり変形したりするトラブルを回避することが可能であり、太陽電池の外観を損なうことも無い。また過酸化物やシランカップリング剤を使用しなくても優れた接着性を有することから、このような添加剤の添加が省略できると共に、太陽電池モジュール製造工程における生産性を著しく高めることが可能であり、太陽電池モジュールの製造コストを大幅に低減させることが可能である。
Claims (3)
- 不飽和カルボン酸含量が4重量%以上であって、融点が85℃以上のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体もしくはそのアイオノマーと、厚みが0.05〜1.0mmガラス繊維マットとを、ガラス繊維マットが表層に現れないように積層した積層体からなる太陽電池モジュールにおける太陽電池素子封止材料。
- 150℃における貯蔵弾性率が103Pa以上であって、全光線透過率が90%以上である請求項1記載の太陽電池素子封止材料。
- 請求項1〜2記載の太陽電池素子封止材料を用いた太陽電池モジュール。
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