JP4425193B2 - モータの位置センサレス制御装置 - Google Patents

モータの位置センサレス制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4425193B2
JP4425193B2 JP2005235720A JP2005235720A JP4425193B2 JP 4425193 B2 JP4425193 B2 JP 4425193B2 JP 2005235720 A JP2005235720 A JP 2005235720A JP 2005235720 A JP2005235720 A JP 2005235720A JP 4425193 B2 JP4425193 B2 JP 4425193B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
axis
current
motor
superimposed
voltage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005235720A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007053829A5 (ja
JP2007053829A (ja
Inventor
仁夫 富樫
宏 鷹尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP2005235720A priority Critical patent/JP4425193B2/ja
Priority to US11/503,247 priority patent/US7245104B2/en
Priority to CN2009101354892A priority patent/CN101534088B/zh
Priority to CNB2006101149292A priority patent/CN100499351C/zh
Publication of JP2007053829A publication Critical patent/JP2007053829A/ja
Publication of JP2007053829A5 publication Critical patent/JP2007053829A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4425193B2 publication Critical patent/JP4425193B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P21/00Arrangements or methods for the control of electric machines by vector control, e.g. by control of field orientation
    • H02P21/22Current control, e.g. using a current control loop

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Control Of Ac Motors In General (AREA)
  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)

Description

本発明は、回転子位置センサを用いることなくモータを駆動制御するモータの位置センサレス制御装置に関する。また、この位置センサレス制御装置を有するモータ駆動システムに関する。
従来より、モータの回転子位置を、センサを用いることなく検出しようとする技術が開発されている。そのような技術の中で、高周波回転電圧または高周波回転電流の注入を利用した技術が提案されている。
例えば、下記特許文献1には、高周波回転電圧をモータに印加し、電流ベクトル軌跡の楕円の長軸方向から回転子位置を推定する技術が開示されている。また、下記特許文献2に記載の技術では、高周波回転電圧をモータに印加し、モータに流れる電流をα−β軸上の電流に変換する。そして、その電流のα軸成分とβ軸成分のピーク値と位相を検出することにより、α軸から楕円長軸(d軸)までの角度を求める。
また、下記特許文献3に記載の技術では、高周波の同相磁束ベクトルと鏡相磁束ベクトルとの成す角の中間角の余弦及び正弦の推定値を、ベクトル回転器の回転信号として利用している。また、下記特許文献4に記載の技術では、正相軸と、逆相軸の写像を利用して回転子位置を推定している。
特開2003−219682号公報 特開2004−80986号公報 特開2002−51597号公報 特開2003−153582号公報
しかしながら、上記特許文献1〜4に記載の技術は何れも、回転子位置を推定できる信号を得るために、抽出した信号に複雑な処理を施す必要があった。つまり、位置センサレス制御を行うために複雑な処理が必要であった。
そこで本発明は、非常に簡単な処理(演算量)にて位置センサレス制御を実現できるモータの位置センサレス制御装置及びこれを有するモータ駆動システムを提供することを目的とする。
上記目的を実現するために本発明の第1の構成は、回転子を構成する永久磁石が作る磁束に平行な軸をd軸、d軸に対応する制御上の推定軸をγ軸、γ軸から電気角で90度進んだ推定軸をδ軸とし、d軸とγ軸との軸誤差が小さくなるようにモータを制御するモータの位置センサレス制御装置であって、前記モータを駆動する駆動電流に、該駆動電流とは異なる周波数の重畳電流を重畳する重畳部と、前記モータに供給したモータ電流から前記重畳電流のγ軸成分とδ軸成分を抽出する重畳成分抽出部と、抽出された前記重畳電流のγ軸成分とδ軸成分の積に基づいて前記モータを制御することにより、前記軸誤差を小さくする制御部と、を備えたことを特徴とする。
上記のように構成すれば、非常に簡単な処理(演算量)で前記軸誤差を小さくすることができる。
具体的には例えば、上記第1の構成において、前記重畳部は、前記駆動電流を流すために前記モータへ印加する駆動電圧に、前記重畳電流に応じた重畳電圧を重畳することによって、前記駆動電流に前記重畳電流を重畳する。
また例えば、上記第1の構成において、前記制御部は、前記積の直流成分に基づいて前記モータを制御することにより、前記軸誤差を小さくする。
また例えば、上記第1の構成において、前記制御部は、前記直流成分がゼロに収束するように前記モータを制御することにより、前記軸誤差を小さくする。
また例えば、上記第1の構成において、前記重畳電圧のγ−δ軸上での電圧ベクトル軌跡は、γ軸またはδ軸を基準として対象性を有する図形を成す。
また例えば、上記第1の構成において、前記重畳電圧のγ−δ軸上での電圧ベクトル軌跡は、真円、γ軸を短軸もしくは長軸とする楕円、またはγ軸もしくはδ軸上の線分を成す。
また例えば、上記第1の構成において、前記モータは非突極性を有するモータであり、前記重畳部は、前記重畳電流のγ軸成分に起因する磁気飽和によって前記モータのインダクタンスのd軸成分が変化するような電圧を、前記重畳電圧として前記駆動電圧に重畳するようにしてもよい。
このように、上記第1の構成に係る位置センサレス制御装置は、非突極性を有するモータにも適用可能である。
また、上記目的を実現するために本発明の第2の構成は、回転子を構成する永久磁石が作る磁束に平行な軸をd軸、d軸に対応する制御上の推定軸をγ軸、γ軸から電気角で90度進んだ推定軸をδ軸とし、d軸とγ軸との軸誤差が小さくなるようにモータを制御するモータの位置センサレス制御装置であって、前記モータを駆動する駆動電流に、該駆動電流とは異なる周波数の重畳電流を重畳する重畳部と、前記駆動電流に前記重畳電流を重畳するために前記モータへ印加する重畳電圧のγ軸成分とδ軸成分を抽出する重畳成分抽出部と、抽出された前記重畳電圧のγ軸成分とδ軸成分の積に基づいて前記モータを制御することにより、前記軸誤差を小さくする制御部と、を備えたことを特徴とする。
上記のように構成すれば、非常に簡単な処理(演算量)で前記軸誤差を小さくすることができる。
また例えば、上記第2の構成において、前記制御部は、前記積の直流成分に基づいて前記モータを制御することにより、前記軸誤差を小さくする。
また例えば、上記第2の構成において、前記制御部は、前記直流成分がゼロに収束するように前記モータを制御することにより、前記軸誤差を小さくする。
また例えば、上記第2の構成において、前記重畳電流のγ−δ軸上での電流ベクトル軌跡は、γ軸またはδ軸を基準として対象性を有する図形を成す。
また例えば、上記第2の構成において、前記重畳電流のγ−δ軸上での電流ベクトル軌跡は、真円、γ軸を短軸もしくは長軸とする楕円、またはγ軸もしくはδ軸上の線分を成す。
また例えば、上記第2の構成において、前記モータは非突極性を有するモータであり、前記重畳部は、前記重畳電流のγ軸成分に起因する磁気飽和によって前記モータのインダクタンスのd軸成分が変化するような電流を、前記重畳電流として前記駆動電流に重畳するようにしてもよい。
このように、上記第2の構成に係る位置センサレス制御装置は、非突極性を有するモータにも適用可能である。
また、上記目的を実現するために本発明に係るモータ駆動システムは、モータと、前記モータを駆動するインバータと、前記インバータを制御することにより前記モータを制御する上記第1又は第2の構成の位置センサレス制御装置と、を備えたことを特徴とする。
上述した通り、本発明に係るモータの位置センサレス制御装置及びこれを有するモータ駆動システムによれば、非常に簡単な処理(演算量)にて位置センサレス制御を実現できる。
<<第1実施形態>>
以下、本発明の第1実施形態につき、詳細に説明する。図1は、本発明を適用したモータ駆動システムのブロック構成図である。1は、永久磁石を回転子(不図示)に、電機子巻線を固定子(不図示)に設けた三相永久磁石同期モータ1(以下、単に「モータ1」と記すことがある)である。モータ1として、突極機(突極性を有するモータ)及び非突極機(非突極性を有するモータ)の何れをも採用可能である。後に非突極機を採用した場合における動作も説明するが、主としてモータ1が突極機(例えば、埋込磁石形同期モータ)である場合を例にとり説明を行う。
2は、PWM(Pulse Width Modulation)インバータであり、モータ1の回転子位置に応じてモータ1にU相、V相及びW相から成る三相交流電圧を供給する。このモータ1に供給される電圧をモータ電圧(電機子電圧)Vaとし、インバータ2からモータ1に供給される電流をモータ電流(電機子電流)Iaとする。
3は、位置センサレス制御装置であり、モータ電流Iaを用いてモータ1の回転子位置等を推定し、モータ1を所望の回転速度で回転させるための信号をPWMインバータ2に与える。この所望の回転速度は、図示されないCPU(中央処理装置;Central Processing Unit)等から位置センサレス制御装置3にモータ速度指令値ω*として与えられる。
図2は、モータ1の解析モデル図である。以下の説明において、電機子巻線とはモータ1に設けられているものを指す。図2には、U相、V相、W相の電機子巻線固定軸が示されている。1aは、モータ1の回転子を構成する永久磁石である。永久磁石1aが作る磁束と同じ速度で回転する回転座標系において、永久磁石1aが作る磁束の方向をd軸にとり、d軸に対応する制御上の推定軸をγ軸とする。また、図示していないが、d軸から電気角で90度進んだ位相にq軸をとり、γ軸から電気角で90度進んだ位相に推定軸であるδ軸をとる。回転座標系はd軸とq軸を座標軸に選んだ座標系であり、その座標軸をd−q軸と呼ぶ。制御上の回転座標系(推定回転座標系)はγ軸とδ軸を座標軸に選んだ座標系であり、その座標軸をγ−δ軸と呼ぶ。
d−q軸は回転しており、その回転速度を実モータ速度ωと呼ぶ。γ−δ軸も回転しており、その回転速度を推定モータ速度ωeと呼ぶ。また、ある瞬間の回転しているd−q軸において、d軸の位相をU相の電機子巻線固定軸を基準としてθ(実回転子位置θ)により表す。同様に、ある瞬間の回転しているγ−δ軸において、γ軸の位相をU相の電機子巻線固定軸を基準としてθe(推定回転子位置θe)により表す。そうすると、d軸とγ軸との軸誤差Δθ(d−q軸とγ−δ軸との軸誤差Δθ)は、Δθ=θ―θeで表される。
以下の記述において、モータ電圧Vaのγ軸成分、δ軸成分、d軸成分及びq軸成分を、それぞれγ軸電圧vγ、δ軸電圧vδ、d軸電圧vd及びq軸電圧vqで表し、モータ電流Iaのγ軸成分、δ軸成分、d軸成分及びq軸成分を、それぞれγ軸電流iγ、δ軸電流iδ、d軸電流id及びq軸電流iqで表す。
また、以下の記述において、Raは、モータ抵抗(モータ1の電機子巻線の抵抗値)であり、Ld、Lqは、夫々d軸インダクタンス(モータ1の電機子巻線のインダクタンスのd軸成分)、q軸インダクタンス(モータ1の電機子巻線のインダクタンスのq軸成分)であり、Φaは、永久磁石1aによる電機子鎖交磁束である。尚、Ld、Lq、Ra及びΦaは、モータ駆動システムの設計時において予め設定される値である。また、後に示す各式において、sはラプラス演算子を意味する。
図3は、図1の位置センサレス制御装置3の内部構成を詳細に表した、モータ駆動システムの構成ブロック図である。位置センサレス制御装置3は、電流検出器11、座標変換器12、減算器13、減算器14、電流制御部15、磁束制御部16、速度制御部17、座標変換器18、減算器19、位置・速度推定器(以下、単に「推定器」という)20、重畳電圧生成部21、加算器22及び23を有して構成される。位置センサレス制御装置3を構成する各部位は、必要に応じて位置センサレス制御装置3内で生成される値の全てを自由に利用可能となっている。
電流検出器11は、例えばホール素子等から成り、PWMインバータ2からモータ1に供給されるモータ電流IaのU相電流iu及びV相電流ivを検出する。座標変換器12は、電流検出器11からのU相電流iu及びV相電流ivの検出結果を受け取り、それらを推定器20から与えられる推定回転子位置θeを用いて、γ軸電流iγ及びδ軸電流iδに変換する。この変換には、下記式(1)を用いる。
Figure 0004425193
推定器20は、推定回転子位置θe及び推定モータ速度ωeを推定して出力する。推定回転子位置θe及び推定モータ速度ωeの推定手法については、後に詳説する。
減算器19は、推定器20から与えられる推定モータ速度ωeを、モータ速度指令値ω*から減算し、その減算結果(速度誤差)を出力する。速度制御部17は、減算器19の減算結果(ω*−ωe)に基づいて、δ軸電流指令値iδ*を作成する。このδ軸電流指令値iδ*は、モータ電流Iaのδ軸成分であるδ軸電流iδが追従すべき電流の値を表す。磁束制御部16は、推定器20から与えられる推定モータ速度ωeと速度制御部17から与えられるδ軸電流指令値iδ*を用いて、γ軸電流指令値iγ*を作成する。このγ軸電流指令値iγ*は、モータ電流Iaのγ軸成分であるγ軸電流iγが追従すべき電流の値を表す。
減算器13は、磁束制御部16が出力するγ軸電流指令値iγ*から、座標変換器12が出力するγ軸電流iγを差し引いて、電流誤差(iγ*−iγ)を算出する。減算器14は、速度制御部17が出力するδ軸電流指令値iδ*から、座標変換器12が出力するδ軸電流iδを差し引いて、電流誤差(iδ*−iδ)を算出する。
電流制御部15は、減算器13及び14にて算出された各電流誤差、座標変換器12からのγ軸電流iγ及びδ軸電流iδ、並びに推定器20からの推定モータ速度ωeを受け、γ軸電流iγがγ軸電流指令値iγ*に追従するように、且つδ軸電流iδがδ軸電流指令値iδ*に追従するように、γ軸電圧指令値vγ*とδ軸電圧指令値vδ*を出力する。
重畳電圧生成部21は、γ軸電圧指令値vγ*及びδ軸電圧指令値vδ*に重畳するための重畳電圧を出力する。重畳電圧は、γ軸成分のγ軸重畳電圧vhγとδ軸成分のδ軸重畳電圧vhδとから成る。この重畳電圧については後に詳説する。
加算器22は、電流制御部15からのγ軸電圧指令値vγ*と重畳電圧生成部21からのγ軸重畳電圧vhγとの和(vγ*+vhγ)を算出する。加算器23は、電流制御部15からのδ軸電圧指令値vδ*と重畳電圧生成部21からのδ軸重畳電圧vhδとの和(vδ*+vhδ)を算出する。座標変換器18は、推定器20から与えられる推定回転子位置θeに基づいて、γ軸重畳電圧vhγが重畳されたγ軸電圧指令値vγ*及びδ軸重畳電圧vhδが重畳されたδ軸電圧指令値vδ*の逆変換を行い、モータ電圧VaのU相成分、V相成分及びW相成分を表すU相電圧指令値vu *、V相電圧指令値vv *及びW相電圧指令値vw *から成る三相の電圧指令値を作成して、それらをPWMインバータ2に出力する。この逆変換には、下記の2つの等式から成る式(2)を用いる。
Figure 0004425193
PWMインバータ2は、モータ1に印加されるべき電圧を表す三相の電圧指令値(vu *、vv *及びvw *)に基づいてパルス幅変調された信号を作成し、該三相の電圧指令値に応じたモータ電流Iaをモータ1に供給してモータ1を駆動する。γ軸電圧指令値vγ*及びδ軸電圧指令値vδ*は、元々、それぞれモータ電圧Vaのγ軸成分及びδ軸成分であるγ軸電圧vδ及びδ軸電圧vδが追従すべき電圧の値を表すのであるが、上記重畳電圧の重畳により、γ軸電圧vδ及びδ軸電圧vδは、それぞれ、(vγ*+vhγ)及び(vδ*+vhδ)に追従することになる。
γ軸重畳電圧vhγ及びδ軸重畳電圧vhδが共にゼロである場合、モータ電流Iaはγ軸電流指令値iγ*及びδ軸電流指令値iδ*にのみ従ったものとなる。このγ軸電流指令値iγ*及びδ軸電流指令値iδ*にて表される電流は、モータ1を駆動する駆動電流である。また、γ軸電圧指令値vγ*及びδ軸電圧指令値vδ*は、モータ1を所望の回転速度(ω*)で駆動させるべく、γ軸電流指令値iγ*及びδ軸電流指令値iδ*に従って作成されたものである。従って、γ軸電圧指令値vγ*及びδ軸電圧指令値vδ*にて表される電圧は、モータ1に上記駆動電流を流すためにモータ1へ印加される駆動電圧である。
ゼロではない重畳電圧(γ軸重畳電圧vhγ及びδ軸重畳電圧vhδ)を、γ軸電圧指令値vγ*及びδ軸電圧指令値vδ*に重畳するということは、上記駆動電圧に上記重畳電圧を重畳することに相当する。この重畳電圧の重畳によって、上記駆動電流に上記重畳電圧に応じた重畳電流が重畳されることになる。
重畳電圧生成部21によって生成される重畳電圧は、高周波の回転電圧である。ここで、「高周波」とは、その重畳電圧の周波数が駆動電圧の周波数よりも十分に大きいことを意味している。従って、この重畳電圧に従って重畳される上記重畳電流の周波数は、上記駆動電流の周波数よりも十分に大きい。また、「回転電圧」とは、図4や図11に示す如く電圧ベクトルの軌跡がγ−δ軸上で(γ−δ座標上で)円を成すような電圧を意味する。例えば、上記回転電圧は3相で考えた場合における3相平衡電圧であり、3相平衡電圧の場合、その電圧ベクトルの軌跡は、図4の電圧ベクトル軌跡のようにγ−δ軸上で原点を中心とする真円を成すことになる。この回転電圧は、モータ1に同期しない高周波の電圧であるため、この回転電圧の印加によってモータ1が回転することはない。
また、モータ1が埋込磁石形同期モータ等であってLd<Lqが成立するとき、電圧ベクトル軌跡70を成す重畳電圧によってモータ1に流れる重畳電流の電流ベクトルの軌跡は、図5の電流ベクトル軌跡71に示す如く、γ−δ軸(γ−δ座標)上で原点を中心とし、γ軸方向を長軸方向且つδ軸方向を短軸方向とする楕円となる。但し、電流ベクトル軌跡71は、軸誤差Δθがゼロの場合の電流ベクトル軌跡である。軸誤差Δθがゼロでない場合における重畳電流の電流ベクトル軌跡は、電流ベクトル軌跡72にて表される楕円のようになり、その長軸方向(又は短軸方向)はγ軸方向(又はδ軸方向)と一致しない。即ち、軸誤差Δθがゼロでない場合は、γ−δ軸(γ−δ座標)上で原点を中心として電流ベクトル軌跡71が傾き、電流ベクトル軌跡72を描くようになる。
重畳電流のγ軸成分及びδ軸成分を、夫々γ軸重畳電流ihγ及びδ軸重畳電流ihδとすると、それらの積(ihγ×ihδ)には、電流ベクトル軌跡72にて表される楕円の傾きに依存した直流成分が存在する。積(ihγ×ihδ)は、電流ベクトル軌跡の第1及び第3象限で正の値をとる一方で第2及び第4象限で負の値をとるため、楕円が傾いていない時は(電流ベクトル軌跡71の場合は)直流成分を含まないが、楕円が傾くと(電流ベクトル軌跡72の場合は)直流成分を含むようになる。尚、図5等におけるI、
II、III及びIVは、γ−δ軸(γ−δ座標)上での第1、第2、第3及び第4象限を表している。
図6に、時間を横軸にとり、軸誤差Δθがゼロの場合における積(ihγ×ihδ)とその積の直流成分を夫々曲線60及び61にて表す。図7に、時間を横軸にとり、軸誤差Δθがゼロではない場合における積(ihγ×ihδ)とその積の直流成分を夫々曲線62及び63にて表す。図6及び図7からも分かるように、積(ihγ×ihδ)の直流成分は、Δθ=0°の場合にゼロとなり、Δθ≠0°の場合にゼロとならない。また、この直流成分は、軸誤差Δθの大きさが増大するにつれて大きくなる(軸誤差Δθに概ね比例する)。従って、この直流成分がゼロに収束するように制御すれば、軸誤差Δθはゼロに収束するようになる。
推定器20は、この点に着目し、積(ihγ×ihδ)の直流成分がゼロに収束するようにγ−δ軸に修正を加えて、推定回転子位置θe及び推定モータ速度ωeを推定する。図8は、推定器20の内部構成の一例を表すブロック図である。図8の推定器20は、バンドパスフィルタ(以下「BPF」と記す)31及び32と、掛算器33と、ローパスフィルタ(以下「LPF」と記す)34と、比例積分演算器35と、積分器36と、を有して構成される。
BPF31は、座標変換器12から出力されるγ軸電流iγの値から、重畳成分であるγ軸重畳電流ihγを抽出する。同様に、BPF32は、座標変換器12から出力されるδ軸電流iδの値から、重畳成分であるδ軸重畳電流ihδを抽出する。掛算器33は、BPF31及び32によって抽出されたγ軸重畳電流ihγとδ軸重畳電流ihδの積(ihγ×ihδ)を算出する。LPF34は、この積(ihγ×ihδ)から高周波成分を除去して、積(ihγ×ihδ)の直流成分ihDを抽出する。
比例積分演算器35は、PLL(Phase Locked Loop)から成り、位置センサレス制御装置3を構成する各部位と協働しつつ比例積分制御を行って、LPF34から出力される直流成分ihDがゼロに収束するように(即ち、軸誤差Δθがゼロに収束するように)推定モータ速度ωeを算出する。積分器36は、比例積分演算器35から出力される推定モータ速度ωeを積分して推定回転子位置θeを算出する。比例積分演算器35が出力する推定モータ速度ωeと積分器36が出力する推定回転子位置θeは、共に推定器20の出力値として、その値を必要とする位置センサレス制御装置3の各部位に与えられる。
図3及び図8のように構成すれば、軸誤差Δθがゼロに収束するようになる。また、従来技術と比べて回転子位置を推定するための処理(演算量)が簡単であり、容易に実現できるため実用性が高い。特にモータ1の停止状態や低速運転状態において、良好に回転子位置を推定できる。当然、当該モータ駆動システムから位置センサ(不図示)を省略可能であり、低コスト化等も期待できる。
また、図9に示す如く、LPF34に代えて、重畳電圧のn周期分(但し、nは1以上の整数)の積(ihγ×ihδ)を積分するn周期積分器37を用いて直流成分ihDを抽出するようにしてもよい。更に、n周期積分器37を、重畳電圧のn周期分の積(ihγ×ihδ)の移動平均から直流成分ihDを算出する移動平均部(不図示)に置換するようにしてもよい。また、積(ihγ×ihδ)から直流成分ihDを抽出する手法として、LPF、積分(n周期積分)及び移動平均等の内の、複数の手法を組み合わせたものを採用しても良い。例えば、図10に示す如く、図8におけるLPF34を、LPF38と移動平均部39に置換する。LPF38は、LPF34と同様のものである。移動平均部39は、LPF38によって高周波成分を除去された積(ihγ×ihδ)の移動平均(重畳電圧のn周期分の移動平均)を算出して、直流成分ihDを算出する。尚、図9及び図10において、図8と同一の部分には同一の符号を付してあり、重複する部分の説明は省略する。
また、重畳電圧の電圧ベクトル軌跡が、図4の電圧ベクトル軌跡70のように、γ−δ軸上で原点を中心とした真円を成す例を上述したが、重畳電圧として2相の回転電圧を重畳する場合、その回転電圧におけるγ軸重畳電圧vhγの振幅とδ軸重畳電圧vhδの振幅は異なっていても構わない。図11に、δ軸重畳電圧vhδの振幅をγ軸重畳電圧vhγの振幅に対して相対的に大きくした場合における、重畳電圧としての2相の回転電圧の電圧ベクトル軌跡73を示す。電圧ベクトル軌跡73は、γ−δ軸(γ−δ座標)上で原点を中心とし、γ軸方向を短軸方向且つδ軸方向を長軸方向とする楕円を成す。
電圧ベクトル軌跡73で表される重畳電圧を重畳した場合、対応して流れる重畳電流の電流ベクトル軌跡は、図12に示す如くδ軸方向に伸びた楕円となる。この場合も、軸誤差Δθがゼロならば、重畳電流の電流ベクトル軌跡は電流ベクトル軌跡74のようにγ−δ軸(γ−δ座標)上で原点を中心とし且つγ軸方向を短軸方向又は長軸方向とする楕円を成す(場合によっては、真円も成す)ため、積(ihγ×ihδ)は直流成分を持たない。一方、軸誤差Δθがゼロでなくなると、重畳電流の電流ベクトル軌跡は電流ベクトル軌跡74から電流ベクトル軌跡75のように原点を中心として傾くこととなるため、積(ihγ×ihδ)は直流成分を持つようになる(但し、重畳電流の電流ベクトル軌跡が真円を成す場合を除く)。このため、図8等に示した推定器20によって回転子位置を推定可能である。
更にまた、重畳電圧として1相の交番電圧を採用しても良い。例えば、γ軸重畳電圧vhγとδ軸重畳電圧vhδの内、δ軸重畳電圧vhδのみをゼロとするとγ軸電圧の成分のみを持つ1相の高周波電圧(γ相の高周波の交番電圧)が重畳電圧となり、γ軸重畳電圧vhγのみをゼロとするとδ軸電圧の成分のみを持つ1相の高周波電圧(δ相の高周波の交番電圧)が重畳電圧となる。この1相の交番電圧も、モータ1に同期しない高周波の電圧であるため、この交番電圧の印加によってモータ1が回転することはない。
例えば、γ軸重畳電圧vhγとδ軸重畳電圧vhδの内、γ軸重畳電圧vhγのみをゼロとした場合、重畳電圧の電圧ベクトル軌跡は、γ−δ軸(γ−δ座標)上で原点を中点とするδ軸上の線分を成す。この場合も、軸誤差Δθがゼロならば、重畳電流の電流ベクトル軌跡は図13の電流ベクトル軌跡77のようにγ−δ軸(γ−δ座標)上で原点を中点とする線分を成すため、積(ihγ×ihδ)は直流成分を持たない。一方、軸誤差Δθがゼロでなくなると、重畳電流の電流ベクトル軌跡は電流ベクトル軌跡77から電流ベクトル軌跡78のように原点を中心として傾くこととなるため、積(ihγ×ihδ)は直流成分を持つようになる。このため、図8等に示した推定器20によって回転子位置を推定可能である。
重畳電圧として2相の回転電圧を採用した場合にγ軸重畳電圧vhγの振幅とδ軸重畳電圧vhδの振幅との関係をどのように設定するかや、重畳電圧としてどのような1相の交番電圧を採用するかは、モータ1の特性やモータ駆動システムの適用場面等に応じて適宜選ぶことができる。2相の回転電圧におけるγ軸重畳電圧vhγの振幅を相対的に大きくすれば(δ軸重畳電圧vhδの振幅を相対的に小さくすれば)、トルクに関与する電流成分が減るため重畳に起因するトルク脈動の発生が抑制できる一方で、トルクに関与しない電流成分が増えるため重畳に起因する磁気飽和の影響があらわれやすくなる。これは、γ軸電圧の成分のみを持つ1相の高周波電圧を重畳電圧として採用した場合も同様である。
逆に、2相の回転電圧におけるδ軸重畳電圧vhδの振幅を相対的に大きくすれば(γ軸重畳電圧vhγの振幅を相対的に小さくすれば)、トルクに関与しない電流成分が減るため重畳に起因する磁気飽和の影響があらわれにくくなる一方で、トルクに関与する電流成分が増えるため重畳に起因するトルク脈動が発生しやすくなる。これは、δ軸電圧の成分のみを持つ1相の高周波電圧を重畳電圧として採用した場合も同様である。
また、重畳電圧としてγ軸重畳電圧vhγの振幅とδ軸重畳電圧vhδの振幅が異なる2相の回転電圧を採用すれば、或いは重畳電圧として1相の交番電圧を採用すれば、図4に示す真円を成す回転電圧を採用する場合よりも、重畳に起因する消費電力増大の抑制が可能である。軸誤差Δθを精度良くゼロに保つことができるように、ある程度の大きさの重畳電流を重畳する必要があるが、γ軸重畳電圧vhγの振幅とδ軸重畳電圧vhδの振幅との関係をモータ1の特性等に応じて適切に設定することにより、又はモータ1の特性等に応じて1相の交番電圧を採用することにより、重畳に起因する消費電力増大は抑制される。
また、重畳電圧として2相の回転電圧を得るためには、γ軸重畳電圧vhγ及びδ軸重畳電圧vhδを正弦波とする必要があるが、γ軸重畳電圧vhγ及び/又はδ軸重畳電圧vhδを正弦波とする必要は必ずしもない。重畳電圧のγ−δ軸(γ−δ座標)上での電圧ベクトル軌跡が原点を内包し且つγ軸またはδ軸を基準として対象性を有する図形を描くならば、γ軸重畳電圧vhγ及びδ軸重畳電圧vhδとしてどのような波形を選んでも構わない。重畳電圧のγ−δ軸(γ−δ座標)上での電圧ベクトル軌跡が原点を内包し且つγ軸またはδ軸を基準として対象性を有する図形を描くならば、重畳電圧として2相の回転電圧を採用した場合と同様、軸誤差Δθ=0°のときに積(ihγ×ihδ)は直流成分を持たず、軸誤差Δθの大きさが0°から増大するに従って積(ihγ×ihδ)の直流成分がゼロを起点として増大するからである。
尚、「原点を内包し」とは、上記「対象性を有する図形」の内部にγ−δ軸(γ−δ座標)上における原点が存在することを意味する。また、「γ軸を基準として対象性を有する」とは、γ−δ軸(γ−δ座標)上における電圧ベクトル軌跡の、第1象限及び第2象限の部分の図形と第3象限及び第4象限の部分の図形との間にγ軸を軸とする線対称の関係が成立していること意味する。また、「δ軸を基準として対象性を有する」とは、γ−δ軸(γ−δ座標)上における電圧ベクトル軌跡の、第1象限及び第4象限の部分の図形と第2象限及び第3象限の部分の図形との間にδ軸を軸とする線対称の関係が成立していること意味する。
例えば、図14に示す如く、γ軸重畳電圧vhγ(実線82)及びδ軸重畳電圧vhδ(破線83)は矩形波であっても良い。この場合、その電圧ベクトル軌跡は、図15の電圧ベクトル軌跡84のように、γ−δ軸(γ−δ座標)上で原点を中心とする長方形を成し、対応して流れる重畳電流の電流ベクトル軌跡は、図16に示す如く(略)菱形となる。重畳電流の電流ベクトル軌跡が描くその菱形は、軸誤差Δθがゼロならば電流ベクトル軌跡85のようになり、積(ihγ×ihδ)は直流成分を持たない。ところが、軸誤差Δθがゼロでなくなると、重畳電流の電流ベクトル軌跡は電流ベクトル軌跡85から電流ベクトル軌跡86のように変化し、菱形が崩れて積(ihγ×ihδ)は直流成分を持つようになる。このため、図8等に示した推定器20によって回転子位置を推定可能である。
また、モータ1として、非突極機である表面磁石形同期モータを採用することも可能である。但し、モータ1として非突極機を採用した場合において、重畳電圧のγ−δ軸(γ−δ座標)上の電圧ベクトル軌跡が図4の電圧ベクトル軌跡70のように真円を成す場合(即ち、回転電圧におけるγ軸重畳電圧vhγの振幅とδ軸重畳電圧vhδの振幅が等しい場合)、重畳電流のγ−δ軸(γ−δ座標)上の電流ベクトル軌跡も、図17の電流ベクトル軌跡80のように原点を中心とする真円となる(但し、磁気飽和がない場合)。重畳電流の電流ベクトル軌跡が真円であると、軸誤差Δθがゼロでないことに起因して該真円が傾いても、その傾きを捉えることはできない。
このような場合、永久磁石1aによる電機子鎖交磁束Φaの向きと同じ向きの磁束が増大する方向に重畳電流のγ軸成分を増大させることによって、意図的にモータ1に磁気飽和を起こさせると良い。磁気飽和が起こるとd軸インダクタンスLdが減ってγ軸重畳電流ihγが流れやすくなるため、電圧ベクトル軌跡が真円を成すような重畳電圧を重畳した場合でも重畳電流の電流ベクトル軌跡は真円とならず、その電流ベクトル軌跡は電流ベクトル軌跡81のようにγ軸方向にふくらむことになる。そうすると、Δθ≠0°の時に積(ihγ×ihδ)の直流成分がゼロでない値を持つことになるため、上述と同様の手法にて回転子位置を推定可能となる。
具体的には、非突極機であるモータ1のd軸インダクタンスLdがγ軸重畳電流ihγに起因する磁気飽和によって変化するような重畳電圧を重畳すればよい。尚、高周波の重畳電圧と重畳電流を考えた場合、γ軸重畳電圧vhγとγ軸重畳電流ihγは略比例関係にあり、δ軸重畳電圧vhδとδ軸重畳電流ihδは略比例関係にある。モータの電圧方程式は下記式(3a)及び(3b)を満たすが、高周波においては下記式(3a)及び(3b)の夫々の右辺において、第2項が支配的になり他の項は無視できるからである。式(3a)及び(3b)におけるpは、微分演算子である。
Figure 0004425193
勿論、モータ1として非突極機を採用した場合でも、γ軸重畳電圧vhγの振幅とδ軸重畳電圧vhδの振幅が異なる2相の回転電圧を重畳電圧として採用しても良いし、1相の交番電圧を重畳電圧として採用しても良い。但し、γ軸重畳電流ihγに起因する磁気飽和を利用するためには、γ軸重畳電圧vhγ(γ軸重畳電流ihγ)はゼロであってはならない。
また、電流制御部15は下記の2つの等式から成る式(4a)及び(4b)を用いて必要な演算を行う。また、磁束制御部16、速度制御部17及び比例積分演算器35は、夫々下記式(5)、(6)及び(7)を用いて必要な演算を行う。
Figure 0004425193
Figure 0004425193
Figure 0004425193
Figure 0004425193
ここで、Kcp、Ksp及びKpは比例係数、Kci、Ksi及びKiは積分係数であり、それらはモータ駆動システムの設計時において予め設定される値である。
また、上述の例では、重畳電圧を座標変換器18の入力側(即ち、vγ*及びvδ*)に重畳するようにしているが、座標変換器18の出力側(即ち、vU *、vV *及びvW *)で重畳電圧を重畳するようにしても構わない。この場合、γ軸重畳電圧vhγとδ軸重畳電圧vhδを三相電圧に変換した値を、三相の電圧指令値(vU *、vV *及びvW *)に重畳すればよい。
<<第2実施形態>>
次に、本発明の第2実施形態につき、詳細に説明する。図18は、第2実施形態に係るモータ駆動システムの詳細な構成ブロック図である。第2実施形態に係るモータ駆動システムは、モータ1と、インバータ2と、位置センサレス制御装置3aと、を有して構成される。位置センサレス制御装置3aは、図3の位置センサレス制御装置3における重畳電圧生成部21並びに加算器22及び23を重畳電流生成部24並びに加算器25及び26に置換すると共に、図3の位置センサレス制御装置3における位置・速度推定器20、電流制御部15及び座標変換器18を、それぞれ位置・速度推定器20a(以下、「推定器20a」という)、電流制御部15a及び座標変換器18aに置換した点で図3の位置センサレス制御装置3と相違しており、その他の点では基本的に位置センサレス制御装置3と一致している。図18において、図3と同一の部分には同一の符号を付し、原則として同一の部分に関する重複する説明を省略する。
第2実施形態においても、モータ1として、突極機(突極性を有するモータ)及び非突極機(非突極性を有するモータ)の何れをも採用可能である。主としてモータ1が突極機(例えば、埋込磁石形同期モータ)である場合を例にとり説明を行う。
第2実施形態においては、推定器20aが推定回転子位置θe及び推定モータ速度ωeを推定して出力する。このため、位置センサレス制御装置3aを構成する各部位は、推定器20aによって推定された推定回転子位置θe及び推定モータ速度ωeを必要に応じて用い、必要な演算を行うことになる。位置センサレス制御装置3aを構成する各部位は、必要に応じて位置センサレス制御装置3a内で生成される値の全てを自由に利用可能となっている。
減算器19は、推定器20aから与えられる推定モータ速度ωeを、モータ速度指令値ω*から減算し、その減算結果(速度誤差)を出力する。速度制御部17は、減算器19の減算結果(ω*−ωe)に基づいて、δ軸電流指令値iδ*を作成する。磁束制御部16は、推定器20aから与えられる推定モータ速度ωeと速度制御部17から与えられるδ軸電流指令値iδ*を用いて、γ軸電流指令値iγ*を作成する。
重畳電流生成部24は、γ軸電流指令値iγ*及びδ軸電流指令値iδ*に重畳するための重畳電流を出力する。重畳電流は、γ軸成分のγ軸重畳電流ihγとδ軸成分のδ軸重畳電流ihδとから成る。この重畳電流については後に詳説する。
加算器25は、磁束制御部16からのγ軸電流指令値iγ*と重畳電流生成部24からのγ軸重畳電流ihγとの和(iγ*+ihγ)を算出する。加算器26は、速度制御部17からのδ軸電流指令値iδ*と重畳電流生成部24からのδ軸重畳電流ihδとの和(iδ*+ihδ)を算出する。
減算器13は、加算器25の算出結果(iγ*+ihγ)から、座標変換器12が出力するγ軸電流iγを差し引いて、電流誤差(iγ*+ihγ−iγ)を算出する。減算器14は、加算器26の算出結果(iδ*+ihδ)から、座標変換器12が出力するδ軸電流iδを差し引いて、電流誤差(iδ*+ihδ−iδ)を算出する。
電流制御部15aは、減算器13及び14にて算出された各電流誤差、座標変換器12からのγ軸電流iγ及びδ軸電流iδ、並びに推定器20aからの推定モータ速度ωeを受け、γ軸重畳電流ihγの重畳されたγ軸電流指令値iγ*にγ軸電流iγが追従するように、且つδ軸重畳電流ihδの重畳されたδ軸電流指令値iδ*にδ軸電流iδが追従するように、γ軸電圧指令値vγ*とδ軸電圧指令値vδ*を出力する。このため、これらのγ軸電圧指令値vγ*及びδ軸電圧指令値vδ*には、重畳電流に応じた重畳電圧(重畳成分)が含まれている。その重畳電圧のγ軸成分及びδ軸成分を、それぞれγ軸重畳電圧vhγ及びδ軸重畳電圧vhδとする。γ軸重畳電圧vhγはγ軸重畳電流ihγに応じた値を持ち、δ軸重畳電圧vhδはδ軸重畳電流ihδに応じた値を持つ。
座標変換器18aは、推定器20aから与えられる推定回転子位置θeに基づいて、重畳電圧を含むγ軸電圧指令値vγ*及びδ軸電圧指令値vδ*の逆変換を行い、モータ電圧VaのU相成分、V相成分及びW相成分を表すU相電圧指令値vu *、V相電圧指令値vv *及びW相電圧指令値vw *から成る三相の電圧指令値を作成して、それらをPWMインバータ2に出力する。この逆変換には、下記の2つの等式から成る式(8)を用いる。勿論、式(8)におけるvγ*及びvδ*は、電流制御部15aの出力した値である(図3におけるvγ*及びvδ*とは異なる)。
Figure 0004425193
PWMインバータ2は、モータ1に印加されるべき電圧を表す三相の電圧指令値(vu *、vv *及びvw *)に基づいてパルス幅変調された信号を作成し、該三相の電圧指令値に応じたモータ電流Iaをモータ1に供給してモータ1を駆動する。
第1実施形態と同様、本実施形態においても、γ軸電流指令値iγ*及びδ軸電流指令値iδ*にて表される電流は、モータ1を駆動する駆動電流である。但し、本実施形態においては、γ軸電圧指令値vγ*及びδ軸電圧指令値vδ*にて表される電圧は、「モータ1に上記駆動電流を流すためにモータ1へ印加される駆動電圧」に、「モータ1に重畳電流生成部24が生成した重畳電流を流すためにモータ1へ印加される重畳電圧」を加えたものとなっている。
重畳電流生成部24によって生成される重畳電流は高周波の回転電流である。ここで、「高周波」とは、その重畳電流の周波数が駆動電流の周波数よりも十分に大きいことを意味している。また、「回転電流」とは、図19のような電流ベクトルの軌跡がγ−δ軸上で(γ−δ座標上で)円を成すような電流を意味する。この回転電流は、モータ1に同期しない高周波の電流であるため、この回転電流の重畳によってモータ1が回転することはない。また、重畳電流生成部24によって生成されるγ軸重畳電流ihγとδ軸重畳電流ihδは、それぞれ第1実施形態において重畳されることが期待されるγ軸重畳電流ihγとδ軸重畳電流ihδと同様(或いは同じ)になるように設定されている。
モータ1が埋込磁石形同期モータ等であってLd<Lqが成立する場合において、重畳電流の電流ベクトルの軌跡が、図19の電流ベクトル軌跡90のようにγ−δ軸上で原点を中心とする真円を成すとき、γ軸電圧指令値vγ*及びδ軸電圧指令値vδ*に含まれる重畳電圧の電圧ベクトルの軌跡は、図20の電圧ベクトル軌跡91に示す如く、γ−δ軸(γ−δ座標)上で原点を中心とし、γ軸方向を短軸方向且つδ軸方向を長軸方向とする楕円となる。但し、電圧ベクトル軌跡91は、軸誤差Δθがゼロの場合の電圧ベクトル軌跡である。軸誤差Δθがゼロでない場合における重畳電圧の電圧ベクトル軌跡は、電圧ベクトル軌跡92にて表される楕円のようになり、その短軸方向(又は長軸方向)はγ軸方向(又はδ軸方向)と一致しない。即ち、軸誤差Δθがゼロでない場合は、γ−δ軸(γ−δ座標)上で原点を中心として電圧ベクトル軌跡91が傾き、電圧ベクトル軌跡92を描くようになる。
従って、第1実施形態に類似した手法にて回転子位置の推定が可能となる。つまり、推定器20aは、積(vhγ×vhδ)の直流成分がゼロに収束するようにγ−δ軸に修正を加えて、推定回転子位置θe及び推定モータ速度ωeを推定すればよい。図21に、推定器20aの内部構成の一例を表すブロック図を示す。図21の推定器20aは、BPF(バンドパスフィルタ)31a及び32aと、掛算器33aと、LPF(ローパスフィルタ)34aと、比例積分演算器35aと、積分器36aと、を有して構成される。
BPF31aは、電流制御部15aから出力されるγ軸電圧指令値vγ*の値から、重畳成分であるγ軸重畳電圧vhγを抽出する。同様に、BPF32aは、電流制御部15aから出力されるδ軸電圧指令値vδ*の値から、重畳成分であるδ軸重畳電圧vhδを抽出する。掛算器33aは、BPF31a及び32aによって抽出されたγ軸重畳電圧vhγとδ軸重畳電圧vhδの積(vhγ×vhδ)を算出する。LPF34aは、この積(vhγ×vhδ)から高周波成分を除去して、積(vhγ×vhδ)の直流成分vhDを抽出する。
比例積分演算器35aは、PLL(Phase Locked Loop)から成り、位置センサレス制御装置3aを構成する各部位と協働しつつ比例積分制御を行って、LPF34aから出力される直流成分vhDがゼロに収束するように(即ち、軸誤差Δθがゼロに収束するように)推定モータ速度ωeを算出する。積分器36aは、比例積分演算器35aから出力される推定モータ速度ωeを積分して推定回転子位置θeを算出する。比例積分演算器35aが出力する推定モータ速度ωeと積分器36aが出力する推定回転子位置θeは、共に推定器20aの出力値として、その値を必要とする位置センサレス制御装置3aの各部位に与えられる。
図18及び図21のように構成すれば、軸誤差Δθがゼロに収束するようになる。また、従来技術と比べて回転子位置を推定するための処理(演算量)が簡単であり、容易に実現できるため実用性が高い。特にモータ1の停止状態や低速運転状態において、良好に回転子位置を推定できる。当然、当該モータ駆動システムから位置センサ(不図示)を省略可能であり、低コスト化等も期待できる。
また、第1実施形態と同様、LPF34aを、重畳電流のn周期分(但し、nは1以上の整数)の積(vhγ×vhδ)を積分して直流成分vhDを算出するn周期積分器(不図示)に置換してもよいし、重畳電流のn周期分の積(vhγ×vhδ)の移動平均から直流成分vhDを算出する移動平均部(不図示)に置換してもよい。また、第1実施形態と同様、積(vhγ×vhδ)から直流成分vhDを抽出する手法として、LPF、積分(n周期積分)及び移動平均等の内の、複数の手法を組み合わせたものを採用しても良い。
また、重畳電流として2相の回転電流を重畳する場合、その重畳電流に応じた重畳電圧の電圧ベクトル軌跡がγ−δ軸(γ−δ座標)上で原点を中心とする楕円を成す限り、その回転電流におけるγ軸重畳電流ihγの振幅とδ軸重畳電流ihδの振幅を異ならせても構わない。それらの振幅を異ならせても、積(vhγ×vhδ)の直流成分は軸誤差Δθに従って変化するからである。γ軸重畳電流ihγの振幅の方がδ軸重畳電流ihδの振幅よりも相対的に大きい場合、重畳電流の電流ベクトル軌跡は、γ−δ軸(γ−δ座標)上で原点を中心とし、γ軸方向を長軸方向且つδ軸方向を短軸方向とする楕円を成す。逆に、γ軸重畳電流ihγの振幅の方がδ軸重畳電流ihδの振幅よりも相対的に小さい場合、重畳電流の電流ベクトル軌跡は、γ−δ軸(γ−δ座標)上で原点を中心とし、γ軸方向を短軸方向且つδ軸方向を長軸方向とする楕円を成す。
更にまた、重畳電流として1相の交番電流を採用しても良い。この場合も、積(vhγ×vhδ)の直流成分は軸誤差Δθに従って変化するからである。例えば、γ軸重畳電流ihγとδ軸重畳電流ihδの内、δ軸重畳電流ihδのみをゼロとするとγ軸電流の成分のみを持つ1相の高周波電流(γ相の高周波の交番電流)が重畳電流となり、γ軸重畳電流ihγのみをゼロとするとδ軸電流の成分のみを持つ1相の高周波電流(δ相の高周波の交番電流)が重畳電流となる。この1相の交番電流も、モータ1に同期しない高周波の電流であるため、この交番電流の印加によってモータ1が回転することはない。例えば、γ軸重畳電流ihγとδ軸重畳電流ihδの内、γ軸重畳電流ihγのみをゼロとした場合、重畳電流の電流ベクトル軌跡はγ−δ軸(γ−δ座標)上で原点を中点とするδ軸上の線分を成す。勿論、δ軸重畳電流ihδのみをゼロとしても構わない。
重畳電流として2相の回転電流を採用した場合にγ軸重畳電流ihγの振幅とδ軸重畳電流ihδの振幅との関係をどのように設定するかや、重畳電流としてどのような1相の交番電流を採用するかは、モータ1の特性やモータ駆動システムの適用場面等に応じて適宜選ぶことができる。
また、重畳電流として2相の回転電流を得るためには、γ軸重畳電流ihγ及びδ軸重畳電流ihδを正弦波とする必要があるが、γ軸重畳電流ihγ及び/又はδ軸重畳電流ihδを正弦波とする必要は必ずしもない。重畳電流のγ−δ軸(γ−δ座標)上での電流ベクトル軌跡が原点を内包し且つγ軸またはδ軸を基準として対象性を有する図形を描くならば、γ軸重畳電流ihγ及びδ軸重畳電流ihδとしてどのような波形を選んでも構わない。重畳電流のγ−δ軸(γ−δ座標)上での電流ベクトル軌跡が原点を内包し且つγ軸またはδ軸を基準として対象性を有する図形を描くならば、重畳電流として2相の回転電流を採用した場合と同様、軸誤差Δθ=0°のときに積(vhγ×vhδ)は直流成分を持たず、軸誤差Δθの大きさが0°から増大するに従って積(vhγ×vhδ)の直流成分がゼロを起点として増大するからである。例えば、i軸重畳電流ihγ及びδ軸重畳電流ihδは矩形波であっても良い。
尚、「原点を内包し」とは、上記「対象性を有する図形」の内部にγ−δ軸(γ−δ座標)上における原点が存在することを意味する。また、「γ軸を基準として対象性を有する」とは、γ−δ軸(γ−δ座標)上における電流ベクトル軌跡の、第1象限及び第2象限の部分の図形と第3象限及び第4象限の部分の図形との間にγ軸を軸とする線対称の関係が成立していること意味する。また、「δ軸を基準として対象性を有する」とは、γ−δ軸(γ−δ座標)上における電流ベクトル軌跡の、第1象限及び第4象限の部分の図形と第2象限及び第3象限の部分の図形との間にδ軸を軸とする線対称の関係が成立していること意味する。
また、モータ1として、非突極機である表面磁石形同期モータを採用することも可能である。但し、モータ1として非突極機を採用した場合において、重畳電流のγ−δ軸(γ−δ座標)上の電流ベクトル軌跡が図19の電流ベクトル軌跡90のように真円を成す場合(即ち、回転電流におけるγ軸重畳電流ihγの振幅とδ軸重畳電流ihδの振幅が等しい場合)、重畳電圧のγ−δ軸(γ−δ座標)上の電圧ベクトル軌跡も原点を中心とする真円となる(但し、磁気飽和がない場合)。重畳電圧の電圧ベクトル軌跡が真円であると、軸誤差Δθがゼロでないことに起因して該真円が傾いても、その傾きを捉えることはできない。
このような場合、永久磁石1aによる電機子鎖交磁束Φaの向きと同じ向きの磁束が増大する方向に重畳電流のγ軸成分を増大させることによって、意図的にモータ1に磁気飽和を起こさせると良い。磁気飽和が起こるとd軸インダクタンスLdが減ってγ軸重畳電流ihγが流れやすくなるため、電流ベクトル軌跡が真円を成すような重畳電流を重畳した場合でも重畳電圧の電圧ベクトル軌跡は真円とならない。そうすると、Δθ≠0°の時に積(vhγ×vhδ)の直流成分がゼロでない値を持つことになるため、上述と同様の手法にて回転子位置を推定可能となる。具体的には、非突極機であるモータ1のd軸インダクタンスLdがγ軸重畳電流ihγに起因する磁気飽和によって変化するような重畳電流を駆動電流に重畳すればよい。
勿論、モータ1として非突極機を採用した場合でも、γ軸重畳電流ihγの振幅とδ軸重畳電流ihδの振幅が異なる2相の回転電流を重畳電流として採用しても良いし、1相の交番電流を重畳電流として採用しても良い。但し、γ軸重畳電流ihγに起因する磁気飽和を利用するためには、当然ではあるがγ軸重畳電流ihγはゼロであってはならない。
また、電流制御部15aは、上記式(4a)の右辺の(iγ*−iγ)を(iγ*+ihγ−iγ)に置換した式と、上記式(4b)の右辺の(iδ*−iδ)を(iδ*+ihδ−iδ)に置換した式を用いて必要な演算を行う。また、比例積分演算器35aは、上記式(7)の右辺のihDをvhDに置換した式を用いて必要な演算を行う。
第1実施形態において、重畳電圧生成部21並びに加算器22及び23は、重畳部(電圧重畳部)を構成している。第1実施形態において、BPF31及び32並びに掛算器33は、重畳成分抽出部を構成している。この重畳成分抽出部に、直流成分ihDを出力する部位が含まれていると考えても構わない。即ち、例えば、重畳成分抽出部にLPF34、n周期積分器37又は移動平均部(不図示)が含まれていると考えても構わないし、LPF38及び移動平均部39が含まれていると考えても構わない。第1実施形態において、位置センサレス制御装置3から上記重畳部を構成する部位と上記重畳成分抽出部を構成する部位を除いた部分は、制御部を構成している。
第2実施形態において、重畳電流生成部24並びに加算器25及び26は、重畳部を構成している。第2実施形態において、BPF31a及び32a並びに掛算器33aは、重畳成分抽出部を構成している。この重畳成分抽出部に、直流成分vhDを出力する部位が含まれていると考えても構わない。即ち、例えば、重畳成分抽出部にLPF34a、n周期積分器(不図示)又は移動平均部(不図示)が含まれていると考えても構わない。第2実施形態において、位置センサレス制御装置3aから上記重畳部を構成する部位と上記重畳成分抽出部を構成する部位を除いた部分は、制御部を構成している。
また、第1及び第2実施形態における電流検出器11は、図3等に示す如く、直接モータ電流を検出する構成にしてもいいし、それに代えて、電源側のDC電流の瞬時電流からモータ電流を再現し、それによってモータ電流を検出する構成にしてもよい。
また、本明細書において下記の点に留意すべきである。上記の数m(mは1以上の整数)と表記した墨付きかっこ内の式(式(1)等)の記述において、所謂下付き文字として表現されているγ及びδは、それらの墨付きかっこ外において、下付き文字でない標準文字として表記されている。このγ及びδの下付き文字と標準文字との相違は無視されるべきである。
Figure 0004425193
本発明は、モータを用いるあらゆる電気機器に好適である。例えば、モータの回転によって駆動する電気自動車や、空気調和機等に用いられる圧縮機等に好適である。
本発明に係るモータ駆動システムの全体的構成を示すブロック図である。 図1のモータの解析モデル図である。 本発明に第1実施形態に係るモータ駆動システムの構成ブロック図である。 図3の重畳電圧生成部から出力される重畳電圧の電圧ベクトル軌跡の一例を示す図である(真円の電圧ベクトル軌跡)。 図4に示す重畳電圧に応じて流れる重畳電流の電流ベクトル軌跡を示す図である。 重畳電流のγ軸成分とδ軸成分の積と、その積の直流成分を表す波形図である(但し、軸誤差がゼロの場合)。 重畳電流のγ軸成分とδ軸成分の積と、その積の直流成分を表す波形図である(但し、軸誤差がゼロでない場合)。 図3の位置・速度推定器の内部構成の一例を表すブロック図である。 図3の位置・速度推定器の内部構成の他の例を表すブロック図である。 図3の位置・速度推定器の内部構成の他の例を表すブロック図である。 図3の重畳電圧生成部から出力される重畳電圧の電圧ベクトル軌跡の他の例を示す図である(楕円の電圧ベクトル軌跡)。 図11に示す重畳電圧に応じて流れる重畳電流の電流ベクトル軌跡を示す図である。 図3の重畳電圧生成部から出力される重畳電圧が1相の交番電圧である場合における、重畳電流の電流ベクトル軌跡を示す図である。 図3の重畳電圧生成部から出力される重畳電圧の波形図(矩形波)の一例を示す図である。 図14の波形図に対応する電圧ベクトル軌跡を示す図である。 図15に示す重畳電圧に応じて流れる重畳電流の電流ベクトル軌跡を示す図である。 図3のモータが非突極機である場合における、重畳電流の電流ベクトル軌跡を示す図である。 本発明に第2実施形態に係るモータ駆動システムの構成ブロック図である。 図18の重畳電流生成部から出力される重畳電流の電流ベクトル軌跡の一例を示す図である(真円の電流ベクトル軌跡)。 図19に示す重畳電流に応じて印加される重畳電圧の電圧ベクトル軌跡を示す図である。 図18の位置・速度推定器の内部構成の一例を表すブロック図である。
符号の説明
1 モータ
2 PWMインバータ
3、3a 位置センサレス制御装置
11 電流検出器
12 座標変換器
13、14、19 減算器
15、15a 電流制御部
16 磁束制御部
17 速度制御部
18、18a 座標変換器
20、20a 位置・速度推定器
21 重畳電圧生成部
22、23 加算器
24 重畳電流生成部
25、26 加算器
31、32、31a、32b バンドパスフィルタ
33、33a 掛算器
34、34a ローパスフィルタ
35、35a 比例積分演算器
36、36a 積分器
37 n周期積分器
38 ローパスフィルタ
39 移動平均部
ω* モータ速度指令値
ωe 推定モータ速度
θe 推定回転子位置
u * U相電圧指令値
v * V相電圧指令値
w * W相電圧指令値
vγ* γ軸電圧指令値
vδ* δ軸電圧指令値
iγ* γ軸電流指令値
iδ* δ軸電流指令値
iγ γ軸電流
iδ δ軸電流
d d軸電流
q q軸電流
vhγ γ軸重畳電圧
vhδ δ軸重畳電圧
ihD 直流成分
ihγ γ軸重畳電流
ihδ δ軸重畳電流
vhD 直流成分

Claims (10)

  1. 回転子を構成する永久磁石が作る磁束に平行な軸をd軸、d軸に対応する制御上の推定軸をγ軸、γ軸から電気角で90度進んだ推定軸をδ軸とし、
    d軸とγ軸との軸誤差が小さくなるようにモータを制御するモータの位置センサレス制御装置であって、
    前記モータを駆動する駆動電流に、該駆動電流とは異なる周波数の重畳電流を重畳する重畳部と、
    前記モータに供給したモータ電流から前記重畳電流のγ軸成分とδ軸成分を抽出する重畳成分抽出部と、
    抽出された前記重畳電流のγ軸成分とδ軸成分の積に基づいて前記モータを制御することにより、前記軸誤差を小さくする制御部と、を備え
    前記制御部は、前記積の直流成分が所定の値に収束するように前記モータを制御することにより、前記軸誤差を小さくする
    ことを特徴とする位置センサレス制御装置。
  2. 前記重畳部は、前記駆動電流を流すために前記モータへ印加する駆動電圧に、前記重畳電流に応じた重畳電圧を重畳することによって、前記駆動電流に前記重畳電流を重畳することを特徴とする請求項1に記載の位置センサレス制御装置。
  3. 前記重畳電圧のγ−δ軸上での電圧ベクトル軌跡は、γ軸またはδ軸を基準として対象性を有する図形を成す
    ことを特徴とする請求項2に記載の位置センサレス制御装置。
  4. 前記モータは非突極性を有するモータであり、
    前記重畳部は、前記重畳電流のγ軸成分に起因する磁気飽和によって前記モータのインダクタンスのd軸成分が変化するような電圧を、前記重畳電圧として前記駆動電圧に重畳する
    ことを特徴とする請求項2又は請求項に記載の位置センサレス制御装置。
  5. 前記制御部は、前記直流成分がゼロに収束するように前記モータを制御することにより、前記軸誤差を小さくする
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載の位置センサレス制御装置。
  6. 回転子を構成する永久磁石が作る磁束に平行な軸をd軸、d軸に対応する制御上の推定軸をγ軸、γ軸から電気角で90度進んだ推定軸をδ軸とし、
    d軸とγ軸との軸誤差が小さくなるようにモータを制御するモータの位置センサレス制御装置であって、
    前記モータを駆動する駆動電流に、該駆動電流とは異なる周波数の重畳電流を重畳する重畳部と、
    前記駆動電流に前記重畳電流を重畳するために前記モータへ印加する重畳電圧のγ軸成分とδ軸成分を抽出する重畳成分抽出部と、
    抽出された前記重畳電圧のγ軸成分とδ軸成分の積に基づいて前記モータを制御することにより、前記軸誤差を小さくする制御部と、を備え
    前記制御部は、前記積の直流成分が所定の値に収束するように前記モータを制御することにより、前記軸誤差を小さくする
    ことを特徴とする位置センサレス制御装置。
  7. 前記制御部は、前記直流成分がゼロに収束するように前記モータを制御することにより、前記軸誤差を小さくする
    ことを特徴とする請求項に記載の位置センサレス制御装置。
  8. 前記重畳電流のγ−δ軸上での電流ベクトル軌跡は、γ軸またはδ軸を基準として対象性を有する図形を成す
    ことを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の位置センサレス制御装置。
  9. 前記モータは非突極性を有するモータであり、
    前記重畳部は、前記重畳電流のγ軸成分に起因する磁気飽和によって前記モータのインダクタンスのd軸成分が変化するような電流を、前記重畳電流として前記駆動電流に重畳する
    ことを特徴とする請求項〜請求項の何れかに記載の位置センサレス制御装置。
  10. モータと、
    前記モータを駆動するインバータと、
    前記インバータを制御することにより前記モータを制御する請求項1〜請求項の何れかに記載の位置センサレス制御装置と、を備えた
    ことを特徴とするモータ駆動システム。


JP2005235720A 2005-08-16 2005-08-16 モータの位置センサレス制御装置 Expired - Fee Related JP4425193B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005235720A JP4425193B2 (ja) 2005-08-16 2005-08-16 モータの位置センサレス制御装置
US11/503,247 US7245104B2 (en) 2005-08-16 2006-08-14 Position-sensorless motor control device
CN2009101354892A CN101534088B (zh) 2005-08-16 2006-08-14 电动机的无位置传感器控制装置
CNB2006101149292A CN100499351C (zh) 2005-08-16 2006-08-14 电动机的无位置传感器控制装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005235720A JP4425193B2 (ja) 2005-08-16 2005-08-16 モータの位置センサレス制御装置

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009216771A Division JP2010022188A (ja) 2009-09-18 2009-09-18 モータの位置センサレス制御装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2007053829A JP2007053829A (ja) 2007-03-01
JP2007053829A5 JP2007053829A5 (ja) 2009-08-13
JP4425193B2 true JP4425193B2 (ja) 2010-03-03

Family

ID=37738269

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005235720A Expired - Fee Related JP4425193B2 (ja) 2005-08-16 2005-08-16 モータの位置センサレス制御装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US7245104B2 (ja)
JP (1) JP4425193B2 (ja)
CN (2) CN100499351C (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2851524A1 (en) 2013-09-20 2015-03-25 Panasonic Corporation Power generation control system, power generation apparatus, and control method for rankine cycle system

Families Citing this family (59)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB0517907D0 (en) * 2005-09-02 2005-10-12 Melexis Gmbh Improvements in or relating to driving brushless DC (BLDC) motors
JP4716118B2 (ja) * 2006-03-29 2011-07-06 株式会社ジェイテクト モータ制御装置
JP5109416B2 (ja) * 2007-03-06 2012-12-26 株式会社デンソー 回転機の制御装置
JP2008220096A (ja) * 2007-03-06 2008-09-18 Toshiba Corp 同期電動機のセンサレス制御装置
JP5176406B2 (ja) * 2007-05-24 2013-04-03 日本電産株式会社 交流電動機の回転子位相速度推定装置
JP4297953B2 (ja) * 2007-06-22 2009-07-15 三洋電機株式会社 モータ制御装置及び圧縮機
JP5176420B2 (ja) 2007-08-02 2013-04-03 株式会社ジェイテクト ブラシレスモータのセンサレス制御装置
JP2009055748A (ja) 2007-08-29 2009-03-12 Sanyo Electric Co Ltd 電流検出ユニット及びモータ制御装置
JP5172286B2 (ja) * 2007-11-16 2013-03-27 日立オートモティブシステムズ株式会社 モータ制御装置およびハイブリッド自動車用制御装置
US8179065B2 (en) * 2008-04-30 2012-05-15 Rockwell Automation Technologies, Inc. Position sensorless control of permanent magnet motor
JP5534292B2 (ja) 2008-06-30 2014-06-25 株式会社ジェイテクト 車両用操舵装置
DE502008002884D1 (de) * 2008-07-07 2011-04-28 Baumueller Nuernberg Gmbh Verfahren und Anordnung zur Beobachtung der Antriebsgeschwindigkeit eines Permanentmagnet-Läufers in einem Antriebsregelkreis
JP5376856B2 (ja) * 2008-08-01 2013-12-25 キヤノン株式会社 通信システム及び受信装置、並びにそれらの制御方法
JP5324159B2 (ja) * 2008-08-20 2013-10-23 三洋電機株式会社 モータ制御装置
GB0815672D0 (en) * 2008-08-28 2008-10-08 Melexis Nv Improvements of accuracy of rotor position detection relating to the control of brushless dc motors
JP5281339B2 (ja) * 2008-09-01 2013-09-04 株式会社日立製作所 同期電動機の駆動システム、及びこれに用いる制御装置
CN102224664A (zh) 2008-09-23 2011-10-19 威罗门飞行公司 用于开口三角形h桥驱动的高效无铁芯永磁电机的预测脉冲宽度调制
CA2740404C (en) * 2008-09-23 2014-07-22 Aerovironment, Inc. Sensorless optimum torque control for high efficiency ironless permanent magnet machine
US8076877B2 (en) * 2008-10-17 2011-12-13 Oteman David G System and method for controlling power balance in an electrical/mechanical system
GB0822515D0 (en) * 2008-12-10 2009-01-14 Melexis Nv Operation of BLDC motors
JP2010154598A (ja) * 2008-12-24 2010-07-08 Aisin Aw Co Ltd センサレス電動機制御装置および駆動装置
JP5151965B2 (ja) * 2008-12-24 2013-02-27 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 センサレス電動機制御装置
JP5376215B2 (ja) 2009-01-30 2013-12-25 株式会社ジェイテクト モータ制御装置
JP5402106B2 (ja) * 2009-03-10 2014-01-29 日産自動車株式会社 電動機の制御装置及び電動機状態推定方法
JP5402105B2 (ja) * 2009-03-10 2014-01-29 日産自動車株式会社 電動機の制御装置及び電動機状態推定方法
JP5333839B2 (ja) * 2009-03-12 2013-11-06 株式会社ジェイテクト モータ制御装置
JP5495018B2 (ja) 2009-03-12 2014-05-21 株式会社ジェイテクト モータ制御装置
JP5561516B2 (ja) 2009-07-06 2014-07-30 株式会社ジェイテクト モータ制御装置および車両用操舵装置
GB0916543D0 (en) * 2009-09-21 2009-10-28 Melexis Tessenderlo Nv Control of sinusoidally driven brushless dc (bldc) motors
JP5532295B2 (ja) 2009-11-12 2014-06-25 株式会社ジェイテクト モータ制御装置および車両用操舵装置
JP5440846B2 (ja) 2009-11-16 2014-03-12 株式会社ジェイテクト モータ制御装置および車両用操舵装置
JP5614583B2 (ja) 2009-11-17 2014-10-29 株式会社ジェイテクト モータ制御装置および車両用操舵装置
JP2011135641A (ja) * 2009-12-22 2011-07-07 Denso Corp モータ制御装置
JP5692569B2 (ja) 2010-08-23 2015-04-01 株式会社ジェイテクト 車両用操舵装置
US8531143B2 (en) 2010-09-10 2013-09-10 Wisconsin Alumni Research Foundation Permanent magnet motor with stator-based saliency for position sensorless drive
JP5194083B2 (ja) * 2010-09-22 2013-05-08 山洋電気株式会社 電気機器の永久磁石の劣化判定方法及び装置
FR2986389B1 (fr) * 2012-01-31 2014-03-14 Hispano Suiza Sa Commande d'une machine electrique a aimants permanents
EP2819299B1 (en) * 2012-02-22 2020-02-05 Kabushiki Kaisha Yaskawa Denki Magnetic-pole position estimation device for motor, and control apparatus using same
JP5877733B2 (ja) * 2012-02-28 2016-03-08 カルソニックカンセイ株式会社 電動モータの制御装置
JPWO2014010020A1 (ja) * 2012-07-09 2016-06-20 株式会社安川電機 モータ制御装置及びモータシステム
CN103840725B (zh) * 2012-11-26 2016-05-18 台达电子工业股份有限公司 永磁同步电机转子位置偏差测量装置及方法
CN105432015A (zh) * 2013-08-09 2016-03-23 株式会社安川电机 电机驱动系统以及电机控制装置
FR3016256B1 (fr) 2014-01-07 2016-01-22 Leroy Somer Moteurs Procede pour determiner la polarite d'un pole de rotor de machine electrique tournante
JP2015136237A (ja) * 2014-01-17 2015-07-27 株式会社安川電機 回転電機制御装置、回転電機制御方法、及び制御マップの作成方法
CN203708009U (zh) * 2014-01-26 2014-07-09 中山大洋电机股份有限公司 一种外置控制卡的直流永磁同步电机及应用其的hvac控制系统
CN104935222B (zh) * 2015-06-03 2017-06-20 华中科技大学 一种无刷双馈感应发电机转速估计系统
KR102596568B1 (ko) * 2016-08-17 2023-11-01 현대모비스 주식회사 전동기의 회전자 각도 추정 장치 및 방법
CH712829A1 (de) * 2016-08-22 2018-02-28 Lakeview Innovation Ltd Verfahren zur sensorlosen Steuerung eines PMSM-Motors.
JP6623987B2 (ja) * 2016-09-09 2019-12-25 株式会社デンソー シフトレンジ制御装置
US10830610B2 (en) 2016-09-26 2020-11-10 Analog Devices, Inc. Method and apparatus for motor rotor position determination
DE102017207296A1 (de) * 2017-05-02 2018-11-08 Robert Bosch Gmbh Verfahren und Vorrichtung zum Bestimmen des Lagewinkels eines Rotors einer elektrischen Synchronmaschine
US10879821B2 (en) 2018-07-10 2020-12-29 Texas Instruments Incorporated Rotor position estimation
US10797629B2 (en) * 2018-11-23 2020-10-06 Texas Instruments Incorporated Low speed sensorless rotor angle estimation
US11251703B2 (en) 2019-01-14 2022-02-15 Texas Instruments Incorporated Methods and apparatus to facilitate multiple modes of converter operation
EP3723270B1 (en) * 2019-04-09 2024-05-01 Nabtesco Corporation Actuator for airplane, method of driving actuator for airplane, and actuator system for airplane
US11705834B2 (en) 2019-12-27 2023-07-18 Texas Instruments Incorporated Sensorless angle estimation for trapezoidal control
US11196371B2 (en) 2020-01-10 2021-12-07 DRiV Automotive Inc. Sensorless position detection for electric motor
CN112019118B (zh) * 2020-08-25 2022-04-15 科诺伟业风能设备(北京)有限公司 一种直驱风电变流器无定子电压测量矢量控制方法
CN114221588B (zh) * 2021-11-03 2023-08-29 中冶南方(武汉)自动化有限公司 一种永磁同步电机初始相位辨识的方法及系统

Family Cites Families (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3454210B2 (ja) * 1999-11-30 2003-10-06 株式会社日立製作所 同期モータの位置センサレス制御方法
US6552509B2 (en) * 2000-05-10 2003-04-22 Gti Electroproject B.V. Method and a device for sensorless estimating the relative angular position between the stator and rotor of a three-phase synchronous motor
US6639380B2 (en) * 2000-07-14 2003-10-28 Sul Seung-Ki Method and system of sensorless field orientation control for an AC motor
JP4560698B2 (ja) 2000-08-03 2010-10-13 有限会社シー・アンド・エス国際研究所 同期電動機のベクトル制御方法
US6388420B1 (en) * 2000-11-03 2002-05-14 General Electric Company System and method for sensorless rotor tracking of induction machines
JP4687846B2 (ja) * 2001-03-26 2011-05-25 株式会社安川電機 同期電動機の磁極位置推定方法および制御装置
JP3687590B2 (ja) 2001-11-14 2005-08-24 株式会社明電舎 Pmモータの制御方法、および制御装置
ITMI20012835A1 (it) * 2001-12-28 2003-06-28 Abb Service Srl Procedimento per la determinazione della posizione del rotore di una macchina sincrona a corrente alternata a magneti permanenti
JP2003219682A (ja) 2002-01-21 2003-07-31 Daikin Ind Ltd 電動機回転子の磁極位置検出方法およびその装置
JP4370754B2 (ja) * 2002-04-02 2009-11-25 株式会社安川電機 交流電動機のセンサレス制御装置および制御方法
JP4063166B2 (ja) 2002-07-31 2008-03-19 日産自動車株式会社 電動機の制御装置
US6763622B2 (en) * 2002-10-10 2004-07-20 General Motors Corporation Amplitude detection method and apparatus for high frequency impedance tracking sensorless algorithm
US6894454B2 (en) * 2002-10-10 2005-05-17 General Motors Corporation Position sensorless control algorithm for AC machine
ITTO20040399A1 (it) * 2004-06-16 2004-09-16 Univ Catania Sistema e metodo di controllo per azionamenti elettrici con motori in corrente alternata.
JP4459778B2 (ja) * 2004-10-19 2010-04-28 本田技研工業株式会社 Dcブラシレスモータのロータ角度検出方法及びdcブラシレスモータの制御装置
DE602004020349D1 (de) * 2004-10-28 2009-05-14 Abb Oy Verfahren zum Schätzen der Rotorgeschwindigkeit und Position einer Permanentmagnetsynchronmaschine
US7088077B2 (en) * 2004-11-09 2006-08-08 General Motors Corporation Position-sensorless control of interior permanent magnet machines
KR100645807B1 (ko) * 2004-12-06 2007-02-28 엘지전자 주식회사 모터 기동 제어장치 및 그 방법
JP4589093B2 (ja) * 2004-12-10 2010-12-01 日立オートモティブシステムズ株式会社 同期モータ駆動装置及び方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2851524A1 (en) 2013-09-20 2015-03-25 Panasonic Corporation Power generation control system, power generation apparatus, and control method for rankine cycle system

Also Published As

Publication number Publication date
CN101534088B (zh) 2012-04-18
CN1917356A (zh) 2007-02-21
US7245104B2 (en) 2007-07-17
US20070040528A1 (en) 2007-02-22
JP2007053829A (ja) 2007-03-01
CN101534088A (zh) 2009-09-16
CN100499351C (zh) 2009-06-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4425193B2 (ja) モータの位置センサレス制御装置
JP4480696B2 (ja) モータ制御装置
JP4198162B2 (ja) モータ制御装置
JP4413185B2 (ja) モータの駆動制御装置
JP4687846B2 (ja) 同期電動機の磁極位置推定方法および制御装置
JP4895703B2 (ja) モータ制御装置
JP4059039B2 (ja) 同期電動機の制御装置
JP5761243B2 (ja) モータ制御装置および磁極位置推定方法
JP6324627B2 (ja) 交流回転機の制御装置および電動パワーステアリングの制御装置
JP4383442B2 (ja) モータ制御装置及びモータ駆動システム
JP5351859B2 (ja) ベクトル制御装置、及び電動機制御システム
JP2007097263A (ja) 同期モータの磁極位置推定方法
JP2010051078A (ja) モータ制御装置
JP4972135B2 (ja) モータ制御装置
JP6015486B2 (ja) 同期電動機の可変速制御装置
JP5428202B2 (ja) 永久磁石形同期電動機の制御装置
JP5321792B2 (ja) 永久磁石形同期電動機の制御装置
JP2015136237A (ja) 回転電機制御装置、回転電機制御方法、及び制御マップの作成方法
JP2008220096A (ja) 同期電動機のセンサレス制御装置
JP5543388B2 (ja) 永久磁石同期電動機の制御装置
JP5493536B2 (ja) 電動機の制御装置
JP4425091B2 (ja) モータの位置センサレス制御回路
JP2010166638A (ja) 回転電機の制御装置
JP2008220169A (ja) モータ制御装置
JP7196469B2 (ja) 同期リラクタンスモータの制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090625

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090709

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090721

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090918

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091110

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091208

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4425193

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121218

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131218

Year of fee payment: 4

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D03

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees