JP4418941B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、従来の一般的なスロットマシンでは三つのリールを備え、各リールの外周面には複数(例えば21個)の図柄が設けられている。また、リールの外周面を照射可能なランプを内側に備えることによって、図柄を認識し易くしている。
ここで、スロットマシンにおける遊技は次のように行われる。すなわち遊技者が投入口に遊技媒体を投入して始動レバーを操作すると、三つのリールが回転し始める。遊技媒体としてはメダル,コイン,トークン等が該当するが、本明細書ではメダルを用いた例を説明する。リールの回転開始後に遊技者がリールの停止ボタンを操作すると、当該停止ボタンに対応するリールが回転を停止し、本体正面の表示窓に、当該リールの停止位置に対応する図柄が表示される。全てのリールについて回転を停止させると、本体正面の表示窓には図柄の組み合わせ(以下、停止図柄の組み合わせという。)が表示される。遊技媒体を投入することで設定された有効ライン上に「当たり」である所定の図柄の組み合わせ(例えば「赤7」,「赤7」,「赤7」)が表示されると、遊技者には、遊技媒体を多く獲得できる可能性のあるボーナスゲーム(ビッグボーナスゲームやレギュラーボーナスゲーム等)を行うことができたり、遊技媒体の払い出しを受ける等の特典が与えられる。
【0003】
さて、例えば、ビッグボーナスゲーム(以下BBゲームと略す。)やレギュラーボーナスゲーム(以下RBゲームと略す。)を獲得可能であるか否か、また、小役の「当たり」の所定の図柄の組み合わせを揃えることが可能か否かは、通常は遊技者が始動レバーを操作した時に決定している。例えば、始動レバーを操作した時に取得した乱数の値によって、BBフラグやRBフラグ(以下、単に「ボーナスフラグ」と呼ぶ。)や小役フラグがオンになる。これらのフラグの状態(内部状態)によって各リールの停止可能位置を決定するリール制御の態様が決定される。
【0004】
ボーナスフラグがオンになると、そのボーナスフラグは実際にボーナスゲームが開始した時にオフになる。ボーナスフラグがオンになっている状態(以下、ボーナスゲームの内部当たりという。)では、ボーナスゲームの「当たり」となる所定の図柄の組み合わせのいずれかで、リールが停止し易くなるように制御を行う。
また、小役フラグがオンになると、その小役フラグは当該ゲームが終了した時にオフになる。小役フラグがオンになっている状態(以下、小役の内部当たりという。)では、小役の「当たり」となる所定の図柄の組み合わせのいずれかで、リールが停止し易くなるように制御を行う。
【0005】
ここで、小役とは、遊技媒体の払出のあるボーナス以外の役である。通常、始動レバーが操作されて内部状態が決定される以前に、「差枚数カウンタ値」を閾値と比較することにより、小役高確率テーブルもしくは小役低確率テーブルを選択している。小役高確率テーブルには、小役の内部当たりとなる確率が高く設定されている。すなわち、遊技者が始動レバーを操作した時に取得した乱数値が小役の内部当たりであるか否かを判定するテーブルには、小役の当たりとなる値が多く含まれているため、小役フラグがオンする確率が高い。また、小役低確率テーブルには、小役の内部当たりとなる確率が低く設定されている。すなわち、遊技者が始動レバーを操作した時に取得した乱数値が小役の内部当たりであるか否かを判定するテーブルには、小役の当たりとなる値が少ないため、小役フラグがオンする確率が低い。
当該ゲーム中の差枚数カウンタ値は、例えば、以下の式で求める。
(差枚数カウンタ値)=(前回の差枚数カウンタ値)
+(遊技媒体の払出個数)×1
−(遊技媒体の消費個数)×(1未満の固定値)
ここで、差枚数カウンタを持つ多くのスロットマシンでは、差枚数カウンタ値は、ボーナスゲームが実行された時にリセット(例えば、「0」に設定)される。そして、例えば、閾値を0として、差枚数カウンタ値が0以上であれば、小役低確率テーブルを選択する。また、差枚数カウンタ値が0未満であれば、小役高確率テーブルを選択する。すなわち、多数の遊技媒体を消費しているにもかかわらず、遊技媒体の払出が少ない場合に、差枚数カウンタ値は0未満となり、小役の内部当たりとなる確率をあげる。これにより、目押しの技術を持たない初心者に対しても、消費したメダルに対して一定の払出を確保することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の遊技機では、小役の抽選確率の変更は、単に、消費したメダルに対して一定の払出を確保することができるものであり、何ら興趣を高めるものではなかった。そこで、本発明では、小役の抽選確率の変更を利用する新たなゲーム性を持つ遊技機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本明細書に開示する遊技機は、図柄表示部と始動手段と停止手段と制御基板を備えている。始動手段は、遊技媒体の掛数が設定された後に、図柄表示部に表示される図柄を変動させる。停止手段は、変動している図柄を停止させる。制御基板は、始動手段の操作により抽選を行い、その抽選結果と停止手段の操作に基づいて図柄表示部に表示させる図柄の変動を停止させ、停止した図柄の組合せが特定図柄の場合に、その特定図柄に対応する数の遊技媒体を放出して1ゲームを終了させる。制御基板は、遊技媒体の払出個数に第1の定数を乗じた値と遊技媒体の消費個数に第2の定数を乗じた値との差に基づく指標値を記憶する記憶手段を含んでいる。制御基板は、停止した図柄が所定の組合せのときに、連続した複数のゲームで構成される特典遊技を開始させる。制御手段は、その特典遊技中の1ゲームが終了する毎に、記憶手段に記憶されている指標値に、その終了したゲームの遊技媒体の払出個数に第1の定数を乗じた値を加えるとともに、その終了したゲームの遊技媒体の消費個数に第2の定数を乗じた値を減じて指標値を更新して記憶手段に格納する。制御手段はまた、更新後の指標値が、所定の閾値よりも小さいときは特定図柄を高確率で抽選し続ける。制御手段は、さらに、その特典遊技中に(1)ゲームを所定回数実施するか、あるいは、(2)指標値が所定の閾値以上に達すると特典遊技を終了させる。本明細書に開示する遊技機では、特典遊技の間は、第1の定数第2の定数よりも小さく設定されることにより特定図柄が高確率で抽選され続け、特典遊技以外のゲームの間は、第1の定数が第2の定数よりも大きく設定されている
上記の遊技機によれば、所定の条件を満たす時には、遊技者に特典を与える抽選確率を高確率(例えば、小役高確率モード)にし易くすることができる。これにより、初心者の遊技に対する興趣を高めることができる。また、遊技のバリエーションが増え遊技に対する興趣を高めることができる。
【0011】
また、本明細書で開示する遊技機は、さらに、指標値の変化の推移と所定の閾値を表示する手段を備えていてもよい。この遊技機によれば、遊技者自身が上記した指標値の値を認識することが容易である。このため、例えば、初心者でも遊技者に特典を与える抽選確率が高確率状態であるか否かを判別することが容易にできるので、遊技に対する興趣を一層高めることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。本実施の形態は遊技機の一つであるスロットマシンに本発明を適用した例である。ここで、図1は、一実施の形態の概略図であり、スロットマシンの外観を正面図で示す。
図1に示すスロットマシン10のフロントドア64には、遊技方法等を説明する案内部12、図柄の表示を行う図柄表示部14、遊技の際に操作を行うために必要なボタン等が配置された操作部42、遊技者へのメッセージ等を表示可能な表示器28等を有する。
案内部12には、例えば遊技の手順(遊び方)、ボーナスゲーム等の特定遊技を行うための図柄の組み合わせ、あるいはメダルを払い出す図柄の組み合わせやその払い出し枚数等を表示する。
表示器28には例えば液晶表示器を用いるが、7セグメントLEDやプラズマ表示器等のような他種の表示器を用いてもよい。
【0013】
図柄表示部14には、リールが静止した状態で縦方向に3つの図柄をそれぞれ認識可能な表示窓16,20,24、複数本(例えば5本)の有効ライン34ごとに対応し特定の図柄の組み合わせを形成可能な有効ラインを示す有効ラインランプ32等を備える。表示窓16からは左リール18が見え、同様に表示窓20,24からはそれぞれ中リール22,右リール26が見える。左、中、右リール18,22,26は光が透過可能な材質(例えば白色のプラスチック)で形成し、その左、中、右リールの外周面18c,22c,26cには印刷や貼付によって図柄を設ける。なお、左、中、右リール18,22,26について回転または停止等の作動をさせるための構成については後述する。
【0014】
操作部42には、1回のスロットゲームで掛けるメダルの枚数(以下、単に「掛数」と呼ぶ。)を設定するベットボタン36,38,40(BETボタン)、クレジット(貯留)しているメダルの返却を要求する貯留精算ボタン44、左、中、右リール18,22,26を回転させ始める始動レバー46、回転している左、中、右リール18,22,26をそれぞれ個別に停止させる停止ボタン48,50,52、メダルを投入する投入口30等を備える。なお、ベットボタン36,38,40と投入口30は台座部54に備える。またスロットマシン10によっては、ボタン,レバー,スイッチ等の種類を変えて用いることがある。
ベットボタン40は例えば掛数が1枚であって有効ライン34を真ん中の1ラインのみとし、ベットボタン38は例えば掛数が2枚であって有効ライン34を水平の3ラインとし、ベットボタン36は例えば掛数が3枚であって有効ライン34を5ライン全部とする。このうちベットボタン36は、通常の掛数は3枚であるが、例えばレギュラーボーナスゲーム中等では掛数を1枚にするMAXベットとしての機能を持たせたスロットマシン10もある。
【0015】
操作部42の下方には、タバコの吸い殻等を入れる灰皿56、音(音楽や効果音,音声等)を出すために内蔵したスピーカー58、メダルを一時的に貯めておける受皿62を備える。回転しているリールが特定の図柄の組み合わせで停止した際に払い出すメダルは、払出口60から出てくる。
【0016】
次に図2を参照して、フロントドア64を開けたときに見えるスロットマシン10の内部構造について説明する。
まず案内部12の裏側に相当する部位には、スロットマシン10による遊技を制御するメイン制御基板100や、表示器28の表示を制御する表示制御基板200等を備える。制御基板の構成例については後述する。
図柄表示部14の裏側に相当する部位には、左、中、右リール18,22,26を横一列に並べて備える。
取付台70の下方には投入口30から投入されたメダルを一時的に貯留するホッパー72や、メイン制御基板100,表示制御基板200等に電力を供給する電源ボックス74等を備える。ホッパー72に貯留されたメダルは払出機78によって所定枚数のメダルをメダル通路76から排出し、上記払出口60を通じて受皿62に払い出す。
【0017】
続いて図3,図4を参照して、左、中、右リール18,22,26の構成について説明する。なお、位置検出センサー18g,22gとマーカー18h,22hについてはリールによって隠れているので図示していない。
図3に示す左リール18内には、当該左リール18を回転させるモーター18a、図1に示す表示窓16に対応する位置に設けたランプボックス18b、左リール18に設けたマーカー18hを検出する位置検出センサー18g等を固定する。中リール22,右リール26内には、同様に当該中リール22,右リール26を回転させるモーター22a,26a、表示窓20,24に対応する位置に設けたランプボックス22b,26b、中リール22,右リール26に設けたマーカー22h,26hを検出する位置検出センサー22g,26g等をそれぞれ固定する。モーター18a,22a,26aには例えばパルスモーターを用いるが、サーボモーター等のような他種のモーターを用いてもよい。マーカー18h,22h,26hはリールに印刷や貼付によって印したものや、所定材質(例えば金属等)で形成した棒材等のように、リールの回転位置を検出可能なものであれば種類や材質等を問わない。
【0018】
ここで、左リール18,中リール22,右リール26のそれぞれについて外周面18c,22c,26cに設ける図柄の例を名称で図5に示す。当該図5に示す図柄と順序は後述するROM112等に予め記憶しておく。各リールが回転することにより、表示窓16、20、24には、20番〜0番の順序で図柄が表示される。
【0019】
次に、スロットマシン10によるスロット遊技を実現するメイン制御基板100(主制御基板)と、そのメイン制御基板100から送られた表示指令を受けて表示器28に図柄を表示する表示制御基板200とについて、これらの一構成例を示した図6を参照しながら説明する。
図6に示すメイン制御基板100は、CPU(プロセッサ)110を中心に構成する。当該メイン制御基板100は、遊技制御プログラムや所要のデータ(例えば当たり値等)を格納するROM112、各種乱数や信号等のデータを格納するRAM114、各種の入力装置から送られた信号を受けてメイン制御基板100内で処理可能なデータ形式に変換する入力処理回路102、CPU110から送られた表示データを受けて適宜に発光体による表示(点灯,点滅を含む。)を制御する点灯制御回路104、CPU110から送られた作動データを受けて各種の出力装置を作動させる出力処理回路106、表示制御基板200や払出機78等に所要の信号を送る通信制御回路116等を有する。これらの構成要素は、いずれもバス118に互いに結合している。
【0020】
CPU110はROM112に格納した遊技制御プログラムを実行してスロットマシン10による遊技を実現するが、当該遊技制御プログラムには後述する通常ゲーム処理,回転停止処理等の手続きを実現するためのプログラムを含む。ROM112にはEPROMを用い、RAM114にはDRAMを用いるが、他種のメモリ(例えばEEPROM,SRAM,フラッシュメモリ等)を任意に用いてもよい。入力処理回路102が検出信号等を受ける入力装置としては、例えば位置検出センサー18g,22g,26g、ベットボタン36,38,40、貯留精算ボタン44、始動レバー46、停止ボタン48,50,52などが該当する。出力処理回路106が信号を出力する出力装置としては、例えばモーター18a,22a,26a等がある。点灯制御回路104が表示制御する発光体としては、例えばランプ26d,26e,26fなどが該当する。通信制御回路116は、必要に応じてさらに図示しないホールコンピュータ等に対しても所要のデータを送ってもよい。
【0021】
表示制御基板200はメイン制御基板100と同様にCPU210を中心に構成し、表示制御プログラム,所要の表示データ(例えば表示指令に対応する表示情報や、種々の変動パターン等)を格納するROM202、表示指令,表示情報等のデータや入出力信号を格納するRAM204、メイン制御基板100から送られたデータを受信してCPU210やRAM204等に送る通信制御回路206、所要の図柄を予め記憶しておき表示指令等を受けると生成するキャラクタジェネレータ212、CPU210から送られた表示情報を受けて加工した図柄を表示器28に表示するVDP(Video Display Processor)214等を有する。これらの構成要素は、いずれもバス208に互いに結合している。
【0022】
CPU210はROM202に格納した表示制御プログラムを実行して表示器28に図柄を表示する。ROM202はEPROMを用い、RAM204にはDRAMを用いるが、上記他種のメモリを用いてもよい。キャラクタジェネレータ212が生成する表示データとしては、例えば文字(英数字や漢字等),図柄(特定の図柄等),静止画,動画(アニメーション等),映像などがある。VRAMやパレットRAM等を有するVDP214は、表示情報を受けてキャラクタジェネレータ212が生成した表示データを読み込み、配色指定及びスプライト処理等の画像編集を行なってVRAMやパレットRAMに表示データを展開した上で、最終的に映像信号や同期信号等を表示器28に出力する。スプライト処理を実行して実現するスプライト機能によって、図柄群の変動または停止などを容易に行うことができる。
なお、メイン制御基板100から送られた払出信号を受けてメダルを払い出す払出機78や、メイン制御基板100から送られた音信号を受けてスピーカー58から音を出す音制御基板300、その他の基板等については、本発明の要旨と関連しないために具体的な構成の図示や説明を省略する。
【0023】
次に、本実施の形態の動作について説明する。
本実施の形態のスロットマシン10には、2種類のBBゲームが設けられている。通常のBBゲームを第1BBゲームとし、第1BBゲームと比較して、小役高確率モードを長続きさせることが可能なBBゲームを第2BBゲームとする。
遊技者が始動レバー46を操作した時に、第1BBフラグがオンすると、第1BBゲームの内部当たりとなり、遊技者が各リール18、22、26に対応する停止ボタン48、50、52を操作して各リール18、22、26が停止した時に有効ライン上に第1BBゲームの「当たり」となる所定の図柄の組み合わせが揃い易くなる。そして、実際に遊技者が停止ボタン48、50、52を操作して各リール18、22、26が停止した時に、有効ライン上に第1BBゲームの「当たり」となる所定の図柄の組み合わせが揃えば、第1BBゲームの「当たり」となる。本実施の形態では、第1BBゲームの「当たり」となる所定の図柄の組み合わせを「赤7、赤7、赤7」とする。
また、第2BBフラグがオンすると、第2BBゲームの内部当たりとなり、遊技者が各リール18、22、26に対応する停止ボタン48、50、52を操作して各リール18、22、26が停止した時に有効ライン上に第2BBゲームの「当たり」となる所定の図柄の組み合わせが揃い易くなる。そして、実際に遊技者が停止ボタン48、50、52を操作して各リール18、22、26が停止した時に、有効ライン上に第2BBゲームの「当たり」となる所定の図柄の組み合わせが揃えば、第2BBゲームの「当たり」となる。本実施の形態では、第2BBゲームの「当たり」となる所定の図柄の組み合わせを「青7、青7、青7」とする。
スロットマシン10は、第2BBゲームの「当たり」となると、様々な報知態様で遊技者に第2BBゲームの「当たり」であることを報知する。例えば、スピーカー58から報知音を出力したり、ランプ26d、26e、26fを点滅させたりする。また、表示器28で、例えば、「小役が当たり易い第2BBゲームの当たりです!」というコメントを表示してもよい。このように、遊技者が、第2BBゲームの「当たり」であることを、第1BBゲームの場合と識別可能な報知態様で報知してもよいし、第1BBゲームの「当たり」であることと同じ報知態様で報知してもよい。
また、様々な報知態様で、第2BBゲームの内部当たりであることを報知してもよい。
【0024】
ここで、第1BBゲーム中でもなく、第2BBゲーム中でもなく、RBゲーム中でもない通常ゲーム中の場合の差枚数カウンタ値の演算方法について説明する。
当該ゲーム中の差枚数カウンタ値は、例えば、以下の式で求める。
(差枚数カウンタ値)=(前回の差枚数カウンタ値)
+(遊技媒体の払出個数)×1
−(遊技媒体の消費個数)×(1未満の値)
差枚数カウンタ値に基づいて、小役高確率テーブルもしくは小役低確率テーブルが選択される。
【0025】
一方、第2BBゲーム中は、差枚数カウンタ値の演算方法は、前記した差枚数カウンタ値の演算方法と変更される。
当該ゲーム中の差枚数カウンタ値は、例えば、以下の式で求める。
(差枚数カウンタ値)=(前回の差枚数カウンタ値)
+(遊技媒体の払出個数)×(1未満の値)
−(遊技媒体の消費個数)×1
差枚数カウンタ値は、本実施の形態において、第1BBゲームもしくは第2BBゲームが終了した時にリセット(例えば「0」にセット)される。すなわち、第1BBゲームもしくは第2BBゲームが終了するまではゲーム毎にクリアされることのない、累積値である。そして、例えば、閾値を「0」として、差枚数カウンタ値が「0」以上であれば、小役低確率テーブルを選択する。また、差枚数カウンタ値が0未満であれば、小役高確率テーブルを選択する。すなわち、多数の遊技媒体を消費しているにもかかわらず、特に遊技媒体の払出が少ない場合に、差枚数カウンタ値は0未満となり、小役の内部当たりとなる確率をあげる。第2BBゲーム中は、通常ゲーム中の場合とは異なり、(遊技媒体の払出個数)に(1未満の固定値)を乗じた値を加算し、(遊技媒体の消費個数)に1を乗じた値を減算ていることため、第2BBゲーム中以外の場合より差枚数カウンタ値が「0」未満を維持し易い。すなわち、小役高確率モードを維持し易い。
本実施の形態では、第2BBゲーム中は、差枚数カウンタ値の演算方法を変更する場合について説明するが、第2BBゲーム中は、差枚数カウンタ値を比較する閾値を変更してもよい。例えば、第2BBゲーム中は、閾値を「0」から「50」等に変更してもよい。このように閾値を大きい値に変更しても、小役高確率モードを維持し易い。また、差枚数カウンタ値の演算方法と閾値の両方を変更してもよい。また、差枚数カウンタ値の演算方法を変更する条件(請求項1の所定の条件)と、差枚数カウンタ値を比較する閾値を変更する条件(請求項3の所要の条件)は、別の条件であってもよいし、同じ条件であってもよい。
【0026】
また、第2BBゲームが始まると、図17及び図18に示すように表示器28に差枚数カウンタ値が表示される。
図17及び図18の横軸はゲーム数、縦軸は差枚数カウンタ値を表し、グラフ28aは、差枚数カウンタ値の推移を表している。本実施の形態では、第2BBゲームで遊技できるゲーム数の上限値が予め設定されている。例えば300ゲームに設定されている。また、差枚数カウンタ値が閾値、例えば、「0」以上になると、小役高確率モードは終了し、第2BBゲームも終了してしまう。そこで、小役高確率モードを維持し、第2BBゲームを300ゲームまで実施するためには、差枚数カウンタ値が0以上になりそうになったら、例えば、故意に小役をはずし、払出枚数を一時的に少なくして、差枚数カウンタ値を「0」未満に維持するとよい。
図17には、差枚数カウンタ値が「0」未満を維持している場合の例を示している。第2BBゲームに突入してから現在までのゲーム数を計算し、300ゲームから現在までのゲーム数を減算した値を用いて、「あと…ゲーム」のように残りゲーム数28bを表示している。また、順調である旨のコメント28cを「その調子!」と表示している。
また、図18は、差枚数カウンタ値が「0」以上になりそうな場合の例を示している。第2BBゲームに突入してから現在までのゲーム数を計算し、300ゲームから現在までのゲーム数を減算した値を用いて、「あと…ゲーム」のように残りゲーム数28bを表示している。また、小役高確率モードを維持するため「小役をはずして、高確率を維持しよう!」のようなコメント28cを表示している。
差枚数カウンタ値が「0」以上になった場合、もしくは300ゲームを消化した場合に第2BBゲームは終了し、もとの状態に戻る。
【0027】
ここで、本実施の形態の動作を実行するための処理を、図7〜11に示すフローチャート図を用いて説明する。
まず、通常ゲームの流れについて、図7、図8を参照しながら説明する。
ステップS10では、始動処理を行う。始動処理では、例えば、リール18,22,26が回転していない間に、ベットボタン36、38、40の操作、投入されたメダルの検出、クレジット枚数のカウント、有効ライン34の設定、始動フラグの設定等を行う。始動処理を行ったら、ステップS12に進む。
ステップS12では、始動フラグがオンしているか否かを判別する。始動フラグがオンしているか否かは、始動レバー46が操作されたか否かを示す。始動フラグがオンしていれば(YES)、ステップS14に進み、オフしていれば(NO)、ステップS10に戻る。
ステップS14では、次回のゲームに備えて始動フラグをオフにし、ステップS15に進む。
ステップS15では、当該ゲームにおける、差枚数カウンタの減算処理を実行する。例えば、
(差枚数カウンタ値)=(前回の差枚数カウンタ値)
−(遊技媒体の消費個数)×「減算傾斜値」
とする。ここで、「減算傾斜値」とは、1未満の所定の数値である(減算傾斜値<1)。そして、ステップS16に進む。
ステップS16では、差枚数カウンタ値が0未満であるか否か判別する。0未満であれば、ステップS17aに進む(YES)。0以上であれば、ステップS17bに進む(NO)。
ステップS17aでは、小役高確率テーブルを選択してステップS18に進む。
一方、ステップS17bでは、小役低確率テーブルを選択してステップS18に進む。
ステップS18では、乱数値を読み込み、ステップS20に進む。
一般的に、スロットマシン10では、ボーナスゲームあるいは小役の内部当たり等の内部状態(例えば、ボーナスフラグや小役フラグがオンしているか否か)を決定するために始動レバー46を操作したタイミングで、スロットマシン10内部で“内部状態を決定する抽選”を行う。例えば、あらかじめ取り得る値の範囲が決められた乱数を所定の乱数更新サイクルで更新し、抽選が必要とされた時点でこの乱数値を読み込む。
そして、ステップS20では、第1BBゲームもしくは第2BBゲームもしくは小役の内部当たりか否かを判別する。具体的には、前述のように、ステップS18で読み込んだ乱数値があらかじめ決められている第1BBゲームもしくは第2BBゲームもしくは小役の内部当たり値と一致するか否かを判別する。
ここで、ステップS17aにおいて小役高確率テーブルが選択されていれば、小役の内部当たり値となる数値が多く設定されている。ステップS17bにおいて小役低確率テーブルが選択されていれば、小役の内部当たり値となる数値が少なく設定されている。乱数値がいずれかの内部当たり値と一致し、第1BBゲームもしくは第2BBゲームもしくは小役の内部当たりであることを判別したら(YES)、第1BBゲームもしくは第2BBゲームに移行可能、もしくは小役で当たりが可能であるとし、ステップS22に進む。乱数値が第1BBゲームもしくは第2BBゲームもしくは小役の内部当たり値と一致せず、第1BBゲームもしくは第2BBゲームもしくは小役の内部当たりではないことを判別したら(NO)、ステップS24に進む。
ステップS22では、ステップS20で判別した乱数値が、第1BBゲームの内部当たり値であれば、第1BBフラグをオンする。また、第2BBゲームの内部当たり値であれば、第2BBフラグをオンする。また、小役の内部当たり値であれば、小役フラグをオンする。そして、ステップS24に進む。
ステップS24では、実際にリール18,22,26が回転し始めてから停止するまでの回転停止処理を行い、図8に示すステップS26に進む。回転停止処理の具体的な手続きの内容については周知であるので詳細な説明を省略する。
【0028】
図8に示す、ステップS26では、第1BBゲームを実行するか否かを判別する。具体的には、表示窓16,20,24の有効ライン34上に停止して表示されている図柄の組み合わせが、第1BBゲームの「当たり」となる所定の図柄の組み合わせと一致するか否かで判別する。第1BBゲームの「当たり」となる所定の図柄の組み合わせは、例えば中段横一列に、「赤7」、「赤7」、「赤7」が揃った場合である。停止図柄が第1BBゲームの「当たり」となる所定の図柄の組み合わせと一致したときは(YES)、ステップS28に進み、一致しないときには(NO)ステップS40に進む。
ステップS28では、第1BBゲームの「当たり」として所定の数のメダルを払い出し、ステップS30に進む。メダルの払い出しは、図6に示すCPU110から通信制御回路116を介して払出機78に払出信号を出力することにより実現する。この払出信号には、払い出しを指令するデータと払い出す枚数のデータとを含む。
ステップS30では、次回以降の処理に備えて第1BBフラグをオフにし、ステップS32に進む。
ステップS32では、RBゲームや小役ゲーム等を実現する第1BBゲーム処理を実行し、ステップS34に進む。
ステップS34では、差枚数カウンタを初期化する。具体的には、差枚数カウンタ値を0にする。そして、ステップS57に進む。
なお、第1BBゲームは、従来のビッグボーナスゲームと同様であり、処理の具体的な手続の内容については、周知であるので、詳細な説明を省略する。
【0029】
一方、ステップS40では、第2BBゲームを実行するか否かを判別する。具体的には、表示窓16,20,24の有効ライン34上に停止して表示されている図柄の組み合わせが、第2BBゲームの「当たり」となる所定の図柄の組み合わせと一致するか否かで判別する。第2BBゲームの「当たり」となる所定の図柄の組み合わせは、例えば中段横一列に、「青7」、「青7」、「青7」が揃った場合である。停止図柄が第2BBゲームの「当たり」となる所定の図柄の組み合わせと一致したときは(YES)、ステップS42に進み、一致しないときには(NO)ステップS50に進む。
ステップS42では、第2BBゲームの「当たり」として所定の数のメダルを払い出し、ステップS44に進む。
ステップS44では、次回以降の処理に備えて第2BBフラグをオフにし、ステップS46に進む。
ステップS46では、図9〜図11に示す第2BBゲーム処理を実行する。なお、第2BBゲーム処理の具体的な手続の内容については、詳細な説明を後述する。そして、ステップS48に進む。
ステップS48では、差枚数カウンタを初期化する。例えば、差枚数カウンタ値を0にする。そして、ステップS57に進む。
【0030】
一方、ステップS50では、小役の「当たり」であるか否かを判別する。具体的には停止図柄が小役の「当たり」の図柄と一致するか否かを判別する。当該小役の「当たり」の図柄は一図柄であってもよく、複数の図柄の組み合わせであってもよい。停止図柄が小役の「当たり」の図柄と一致したときは(YES)、ステップS52に進み、一致しなかったときは(NO)ステップS57に進む。
ステップS52では、小役の「当たり」として所定の枚数のメダルを払い出し、ステップS56に進む。
ステップS56では、当該ゲームにおける差枚数カウンタの加算処理を実行する。例えば、以下の式により差枚数カウンタ値を求める。
(差枚数カウンタ値)=(前回の差枚数カウンタ値)
+(遊技媒体の払出個数)×「加算傾斜値」
とする。ここで、「加算傾斜値」として、「1」を用いる(加算傾斜値=1)。そして、ステップS57に進む。
ステップS57では、次回以降の処理に備えて、小役フラグをオフして、リターンする。
これ以後は図7に示すステップS10から再度実行することによって、再び通常ゲームが始まる。
【0031】
すなわち、通常ゲームでは、例えば、第1BBゲームもしくは第2BBゲーム終了直後のゲームでは、第1BBゲームもしくは第2BBゲーム終了時に差枚数カウンタ値を「0」に初期化して、ステップS15で差枚数カウンタの減算処理を行うため、差枚数カウンタ値は「0」未満の値となり、ステップS16で小役高確率テーブルが選択される。そして、一般的に、小役が当たるとゲーム毎のメダルの払出枚数の方が消費枚数よりも多いので、小役が当たる毎に差枚数カウンタ値が増える。すなわち、ステップS56の処理により差枚数カウンタ値は累積加算され「0」以上になり易い。そして、差枚数カウンタ値が「0」以上の値になった時に、小役低確率テーブルが選択されるようになる。
【0032】
ここで、図12、図13に基づいて、ステップS18〜S22の“内部状態を決定する抽選”の結果と、第1BBフラグ及び第2BBフラグのオンあるいはオフのパターンについて説明する。
例えば、小役フラグは、当該ゲームが「ハズレ」の場合(第1BBゲームの「当たり」、第2BBゲームの「当たり」、小役の「当たり」のいずれでもない場合)、に、図8のステップS57でオフになる。しかし、一般的に、ボーナスフラグは「ハズレ」の場合、次のゲームに持ち越される。
そこで、ボーナスゲームとして、第1BBゲームと第2BBゲームを設けることにより、図12及び図13に示す第1BBフラグと第2BBフラグのオンあるいはオフのパターンがある。
図12は、第1BBフラグが前回のゲームから持ち越されてオンしている時に、当該ゲームの図7に示すステップS20で第2BBゲームの内部当たりであることが判別された場合(当該ゲームで始動レバー46を操作した時にステップS18で取得した乱数値が、ステップS20で第2BBゲームの内部当たり値であることが判別された場合)である。
本実施の形態では、図12の(1)に示すように、前回のゲームから持ち越されてオンしている第1BBフラグ及び当該ゲームで当たった第2BBフラグの両方をオンにする。
【0033】
図13は、第2BBフラグが前回のゲームから持ち越されてオンしている時に、当該ゲームの図7に示すステップS20で第1BBゲームの内部当たりであることが判別された場合(当該ゲームで始動レバー46を操作した時にステップS18で取得した乱数値が、ステップS20で第1BBゲームの内部当たり値であることが判別された場合)である。
本実施の形態では、図13の(4)に示すように、前回のゲームから持ち越されてオンしている第2BBフラグ及び当該ゲームで当たった第1BBフラグの両方をオンにする。
また、本実施の形態ではないが、第1BBフラグ、第2BBフラグに優先順位を決めて、図12の(2)、(3)、図13の(5)、(6)に示すようなパターンにしてもよい。
また、第1BBフラグ及び第2BBフラグが両方オンした場合には、更に違った特典を遊技者に付与するようにしてもよい。
【0034】
次に、図14〜図16に基づいて、第1BBフラグ及び第2BBフラグのオンあるいはオフのパターンと、第1BBゲームの「当たり」もしくは第2BBゲームの「当たり」の後の各フラグの処理のパターンについて説明する。
図14は、第1BBフラグがオフ及び第2BBフラグがオンしている場合である。停止図柄の組み合わせが第2BBゲームの「当たり」の図柄の組み合わせであれば、(7)に示すように、第2BBフラグをオフにする。
図15は、第1BBフラグがオン及び第2BBフラグがオフしている場合である。停止図柄の組み合わせが第1BBゲームの「当たり」の図柄の組み合わせであれば、(8)に示すように、第1BBフラグをオフにする。
【0035】
また、第1BBフラグも第2BBフラグも両方ともオンしている場合には、図16に示すような各フラグの処理のパターンがある。
本実施の形態では、図16の(9)に示すように、第1BBフラグも第2BBフラグも両方ともオンしている場合には、停止図柄の組み合わせが第1BBゲームの「当たり」の図柄の組み合わせであれば、第1BBフラグのみをオフにする。
また、本実施の形態ではないが、図16の(11)に示すように、第1BBフラグも第2BBフラグも両方ともオンしている場合には、停止図柄の組み合わせが第2BBゲームの「当たり」の図柄の組み合わせであれば、第2BBフラグのみをオフにする。
また、図16の(10)、(12)に示すように、第1BBフラグも第2BBフラグも両方ともオンしている場合には、停止図柄の組み合わせが第1BBゲームの「当たり」の図柄の組み合わせ、もしくは第2BBゲームの「当たり」の図柄の組み合わせである時、いずれかのBBゲームを実行後に、第1BBフラグも第2BBフラグも両方ともオフするようにしてもよい。
【0036】
次に、ステップS46の第2BBゲーム処理について、図9〜図11を参照に説明する。
ステップS60では、差枚数カウンタを初期化する。例えば、差枚数カウンタ値を0にする。そして、ステップS62に進む。
ステップS62では、終了判定フラグをオフにして、第2BBゲームを開始する準備をする。(次に終了判定フラグがオンした時に、第2BBゲームを終了する。)そして、ステップS64に進む。
ステップS64では、ゲーム数カウンタにゲーム数、例えば、300を入力する。これは、本実施例の第2BBゲームで実行することができるゲーム数の上限は300であることを示す。そして、ステップS66に進む。
ステップS66では、差枚数カウンタ値を演算する時の「減算傾斜値」と「加算傾斜値」を変更する。例えば、通常状態では、“1未満の値”であった「減算傾斜値」を“1”に変更する。また、通常状態では、“1”であった「加算傾斜値」を“1未満の値”に変更する。そして、ステップS68に進む。
ステップS68では、表示器28に、図17、図18に示すような差枚数カウンタ値を表示する。例えば、第2BBゲームにおいて、ゲームを実行する毎に変化する差枚数カウンタ値をグラフ28aで表示する。そして、ステップS70に進む。
ステップS70では、始動処理を行う。始動処理では、例えば、ベットボタンの操作、投入されたメダルの検出、クレジット枚数のカウント、有効ラインの設定、始動フラグの設定等を行う。始動処理を行ったら、ステップS72に進む。ステップS72では、始動フラグがオンしているか否かを判別する。始動フラグがオンしているか否かは、始動レバー46が操作されたか否かを示す。始動フラグがオンしていれば(YES)、ステップS74に進み、オフしていれば(NO)、ステップS70に戻る。
ステップS74では、次回のゲームに備えて始動フラグをオフにし、ステップS76に進む。
ステップS76では、乱数値を読み込み、ステップS78に進む。
そして、ステップS78では、小役の内部当たりか否かを判別する。例えば、ステップS76で読み込んだ乱数値があらかじめ決められている小役の内部当たり値と一致するか否かを判別する。小役の内部当たりであることを判別したら(YES)、小役の「当たり」が可能であるとし、ステップS80に進む。乱数値が小役の内部当たり値と一致せず、小役の内部当たりではないことを判別したら(NO)、ステップS82に進む。
ステップS80では、小役フラグをオンする。そして、ステップS82に進む。
ステップS82では、実際にリール18,22,26が回転し始めてから停止するまでの回転停止処理を行い、図10に示すステップS84に進む。回転停止処理の具体的な手続きの内容については周知であるので詳細な説明を省略する。
【0037】
図10に示す、ステップS84では、小役の「当たり」であるか否かを判別する。具体的には、停止図柄が小役の「当たり」図柄と一致するか否かを判別する。当該小役の「当たり」図柄は一図柄であってもよく、複数の図柄の組み合わせであってもよい。停止図柄が小役の「当たり」図柄と一致したときは(YES)、ステップS86に進み、一致しなかったときは(NO)ステップS90に進む。
ステップS86では、小役の「当たり」として所定の枚数のメダルを払い出し、ステップS88に進む。
ステップS88では、次回以降の処理に備えて、小役フラグをオフして、ステップS92に進む。
一方、ステップS90では、単に小役フラグをオフして、ステップS92に進む。
ステップS92では、当該ゲームにおける差枚数カウンタの加減算処理を実行する。例えば、以下の式により演算する。
(差枚数カウンタ値)=(前回の差枚数カウンタ値)
−(遊技媒体の消費個数)×「減算傾斜値」
+(遊技媒体の払出個数)×「加算傾斜値」
ここで、ステップS66で変更したように、「加算傾斜値」とは“1未満の値”である(加算傾斜値<1)。また、「減算傾斜値」とは“1”である(減算傾斜値=1)。そして、ステップS94に進む。
ステップS94では、差枚数カウンタ値が0未満であるか否か判別する。0未満であれば、ステップS96に進む(YES)。0以上であれば、ステップS98に進む(NO)。
ステップS96では、小役高確率テーブルを選択する。そして、図11に示すステップS100に進む。
一方、ステップS98では、小役低確率テーブルを選択する。そして、ステップS99に進む。
ステップS99では、終了判定フラグをオンする。これは、ステップS64で設定した第2BBゲームの数の上限値である300ゲームを実行する前に差枚数カウンタ値が0以上になったために、第2BBゲームを終了する場合である。そして、図11に示すステップS100に進む。
【0038】
ステップS100では、ステップS64で300に設定したゲーム数カウンタをデクリメントする。そして、ステップS102に進む。
ステップS102では、ゲーム数カウンタが0であるか否かを判別する。0であれば、第2BBゲームを300ゲーム実行したことを判別して、ステップS103で終了判定フラグをオンする。そして、ステップS104に進む。ゲーム数カウンタが0でなければ、そのままステップS104に進む。
ステップS104では、終了判定フラグがオンしているか否か判別する。終了判定フラグがオンするのは、差枚数カウンタ値が0以上になった時(ステップS99)、あるいは、設定された300ゲームを実行した時(ステップS103)のいずれかである。終了判定フラグがオンしていれば(YES)、ステップS106に進む。終了判定フラグがオンしていなければ(NO)、ステップS68に戻る。
ステップS106では、差枚数カウンタ値を演算する時の「減算傾斜値」と「加算傾斜値」を通常の値に戻す。例えば、ステップS66で“1”に変更した「減算傾斜値」を“1未満の値”に戻す。また、“1未満の値”に変更した「加算傾斜値」を“1”に戻す。そしてリターンする。
【0039】
本発明の構成及び動作は、本実施の形態で示すブロック図、フローチャート図に限定されるものではない。
また、加算傾斜値、減算傾斜値、閾値の値、及びその相互関係は、本実施の形態に限定されるものではなく、任意に決定できる。
また、ステップS94で、差枚数カウンタ値が0未満であれば小役高確率モードを、0以上であれば小役低確率モードを選択したが、小役の確率モードを3種類以上設けて、閾値を複数設け、多段階に切り換えても良い。
また、差枚数カウンタ値の演算方法は、本実施の形態で示した式に限定されるものではなく、消費個数や払出個数以外の項を設けてもよい。
また、差枚数カウンタ値の報知は、表示器28で表示しなくてもよい。例えば、音声等で報知してもよい。
また、表示器28の表示方法は、図17、図18の表示方法に限定されるものではない。
第2BBゲームの消化ゲーム数の上限は300ゲームではなくてもよい。
本実施の形態では、第2BBゲーム中に、遊技者に特典を与える抽選確率を高確率(例えば、小役高確率モード)に維持させることができるようにしたが、所定の条件に基づいて、通常ゲーム中やその他のゲーム中に実行できるようにしてもよい。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の遊技機によれば、所定の条件を満たす時には、遊技者に特典を与える抽選確率を高確率(例えば、小役高確率モード)にし易くすることができる。これにより、初心者の遊技に対する興趣を高めることができる。また、遊技のバリエーションが増え遊技に対する興趣を高めることができる。
また、請求項2に記載の遊技機によれば、遊技者の技量レベルに応じて、遊技者に特典を与える抽選確率を変更できる。
また、請求項3に記載の遊技機によれば、所要の条件を満たす時には、遊技者に特典を与える抽選確率を高確率(例えば、小役高確率モード)にし易くすることができる。これにより、初心者の遊技に対する興趣を高めることができる。また、遊技のバリエーションが増え遊技に対する興趣を高めることができる。
また、請求項4に記載の遊技機によれば、遊技者自身が、差枚数カウンタ値を認識することができる。このため、例えば、初心者でも遊技者に特典を与える抽選確率が高確率状態であるか否かを判別することができるので、遊技に対する興趣を一層高めることができる。
また、請求項5に記載の遊技機によれば、遊技者自身が差枚数カウンタ値を認識することが容易である。このため、例えば、初心者でも遊技者に特典を与える抽選確率が高確率状態であるか否かを判別することが容易にできるので、遊技に対する興趣を一層高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の遊技機の一実施の形態の概略図である。
【図2】本発明の遊技機の一実施の形態の概略図である。
【図3】リールの構成を示す図である。
【図4】リールの構成を示す図である。
【図5】各リールの図柄の例を示す表である。
【図6】制御部の構成を示すブロック図である。
【図7】本実施の形態の動作を示すフローチャート図である。
【図8】本実施の形態の動作を示すフローチャート図である。
【図9】本実施の形態の動作を示すフローチャート図である。
【図10】本実施の形態の動作を示すフローチャート図である。
【図11】本実施の形態の動作を示すフローチャート図である。
【図12】第1BBフラグと第2BBフラグのパターンを示す説明図である。
【図13】第1BBフラグと第2BBフラグのパターンを示す説明図である。
【図14】第1BBフラグ、第2BBフラグの処理のパターンを示す説明図である。
【図15】第1BBフラグ、第2BBフラグの処理のパターンを示す説明図である。
【図16】第1BBフラグ、第2BBフラグの処理のパターンを示す説明図である。
【図17】第2BBゲーム中の表示器28の表示例である。
【図18】第2BBゲーム中の表示器28の表示例である。
【符号の説明】
10 スロットマシン(遊技機)
12 案内部
14 図柄表示部
16,20,24 表示窓
18 左リール
22 中リール
26 右リール
28 表示器
36,38,40 ベットボタン
42 操作部
44 貯留精算ボタン
46 始動レバー(操作部)
48、50、52 停止ボタン
100 メイン制御基板
200 表示制御基板

Claims (2)

  1. 図柄表示部と、
    遊技媒体の掛数が設定された後に、図柄表示部に表示される図柄を変動させる始動手段と、
    変動している図柄を停止させる停止手段と、
    始動手段の操作により抽選を行い、その抽選結果と停止手段の操作に基づいて図柄表示部に表示させる図柄の変動を停止し、停止した図柄の組合せが特定図柄の場合に、その特定図柄に対応する数の遊技媒体を放出して1ゲームを終了させる制御基板と、
    を備えており、
    前記制御基板は、遊技媒体の払出個数に第1の定数を乗じた値と遊技媒体の消費個数に第2の定数を乗じた値との差に基づく指標値を記憶する記憶手段を含んでおり
    前記制御基板は、停止した図柄が所定の組合せのときに、連続した複数のゲームで構成される特典遊技を開始させるとともに、
    その特典遊技中の1ゲームが終了する毎に、記憶手段に記憶されている指標値に、その終了したゲームの遊技媒体の払出個数に第1の定数を乗じた値を加えるとともに、その終了したゲームの遊技媒体の消費個数に第2の定数を乗じた値を減じて指標値を更新して前記記憶手段に格納し、更新後の指標値が、所定の閾値よりも小さいときは前記特定図柄を高確率で抽選し続け、
    前記制御手段は、さらに、その特典遊技中に以下の(1)と(2)の条件、
    (1)前記ゲームを所定回数実施するか
    (2)前記指標値が、前記所定の閾値以上に達する
    のいずれか一方を満足すると特典遊技を終了させ、
    その特典遊技の間は、第1の定数第2の定数よりも小さく設定されることにより特定図柄が高確率で抽選され続け、特典遊技以外のゲームの間は、第1の定数が第2の定数よりも大きく設定されていることを特徴とする遊技機。
  2. 請求項1に記載の遊技機であって、さらに、前記指標値の変化の推移と前記所定の閾値を表示する手段を備えることを特徴とする遊技機。
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