JP4240988B2 - Rare earth alloy granulated powder manufacturing method, rare earth alloy granulated powder manufacturing apparatus, and rare earth alloy sintered body manufacturing method - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、希土類合金の造粒粉の製造方法、希土類合金の造粒粉の製造装置および希土類合金焼結体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
希土類合金の焼結磁石(永久磁石)は、一般に、希土類合金の粉末をプレス成形し、得られた粉末の成形体を焼結し、時効処理することによって製造される。現在、希土類・コバルト系磁石と、希土類・鉄・ボロン系磁石の二種類が各分野で広く用いられている。なかでも、希土類・鉄・ボロン系磁石(以下、「R−Fe−B系磁石」と称する。RはYを含む希土類元素、Feは鉄、Bはボロンである。)は、種々の磁石の中で最も高い最大磁気エネルギー積を示し、価格も比較的安いため、各種電子機器へ積極的に採用されている。
【0003】
R−Fe−B系焼結磁石は、主にR2Fe14Bの正方晶化合物からなる主相、Nd等からなるRリッチ相、およびBリッチ相から構成されている。なお、Feの一部がCoやNiなどの遷移金属と置換されてもよく、ボロン(B)の一部が炭素(C)で置換されてもよい。本発明が好適に適用されるR−Fe−B系焼結磁石は、例えば、特許文献1および特許文献2に記載されている。
【0004】
このような磁石となるR−Fe−B系合金を作製するために、従来は、インゴット鋳造法が用いられてきた。一般的なインゴット鋳造法によると、出発原料である希土類金属、電解鉄およびフェロボロン合金を高周波溶解し、得られた溶湯を鋳型内で比較的ゆっくりと冷却することによって合金インゴットが作製される。
【0005】
近年、合金の溶湯を単ロール、双ロール、回転ディスク、または回転円筒鋳型の内面などと接触させることによって、比較的速く冷却し、合金溶湯から、インゴットよりも薄い凝固合金(「合金フレーク」と称することにする。)を作製するストリップキャスト法や遠心鋳造法に代表される急冷法が注目されている。このような急冷法によって作製された合金片の厚さは、一般に、約0.03mm以上約10mm以下の範囲にある。急冷法によると、合金溶湯は冷却ロールに接触した面(ロール接触面)から凝固し始め、ロール接触面から厚さ方向に結晶が柱状に成長してゆく。その結果、ストリップキャスト法などによって作製された急冷合金は、短軸方向のサイズが約0.1μm以上約100μm以下で、長軸方向のサイズが約5μm以上約500μm以下のR2Fe14B結晶相と、R2Fe14B結晶相の粒界に分散して存在するRリッチ相とを含有する組織を持つにいたる。Rリッチ相は希土類元素Rの濃度が比較的高い非磁性相であり、その厚さ(粒界の幅に相当する)は約10μm以下になる。
【0006】
急冷合金は、従来のインゴット鋳造法(金型鋳造法)によって作製された合金(インゴット合金)に比較して相対的に短い時間(冷却速度:102℃/秒以上、104℃/秒以下)で冷却されているため、組織が微細化され、結晶粒径が小さいという特徴を有している。また、粒界の面積が広く、Rリッチ相は粒界内に広く広がっているため、Rリッチ相の分散性にも優れるという利点がある。これらの特徴が故に、急冷合金を用いることによって、優れた磁気特性を有する磁石を製造することができる。
【0007】
また、Ca還元法(あるいは還元拡散法)と呼ばれる方法も知られている。この方法は以下の工程を含む。まず、希土類酸化物のうちの少なくとも1種と、鉄粉および純ボロン粉と、フェロボロン粉およびホウ素酸化物のうちの少なくとも1種とを所定の割合で含む混合粉、あるいは上記構成元素の合金粉または混合酸化物を所定の割合で含む混合粉に、金属カルシウム(Ca)および塩化カルシウム(CaCl)を混合し、不活性ガス雰囲気下で還元拡散処理を施す。得られた反応生成物をスラリー化し、これを水処理することによって、R−Fe−B系合金の固体が得られる。
【0008】
なお、本明細書において、固体合金の塊を「合金塊」と呼び、従来のインゴット鋳造法によって得られる合金インゴットおよびストリップキャスト法などの急冷法によって得られる合金フレークなどの溶湯を冷却して得られた凝固合金だけでなく、Ca還元法によって得られる固体合金など、種々の形態の固体合金を含むものとする。
【0009】
プレス成形に供される合金粉末は、これらの合金塊を、例えば水素吸蔵法および/または種々の機械的粉砕法(例えば、ディスクミルが用いられる)で粉砕し、得られた粗粉末(例えば、平均粒径10μm〜500μm)を例えばジェットミルを用いた乾式粉砕法で微粉砕することによって得られる。
【0010】
プレス成形に供せられるR−Fe−B系合金粉末の平均粒径は、磁気特性の観点から、1.5μm〜6μmの範囲内にあることが好ましい。なお、粉末の「平均粒径」は、特にことわらない限り、ここでは、FSSS粒径を指すことにする。しかしながら、このように平均粒径が小さな粉末を用いると流動性やプレス成形性(キャビティ充填性および圧縮性を含む)が悪く、生産性が悪い。
【0011】
この問題を解決する方法として、合金粉末粒子の表面を潤滑剤で覆うことが検討されている。例えば、特許文献3および特許文献4には、平均粒径10μm〜500μmのR−Fe−B系合金の粗粉末に、少なくとも1種の脂肪酸エステルを液状化した潤滑剤を、0.02質量%〜5.0質量%添加混合後、不活性ガスを用いたジェットミル粉砕を行い、R−Fe−B系合金の微粉末(例えば平均粒径1.5μm〜5μm)を作製する技術が開示されている。
【0012】
潤滑剤は、粉末の流動性や成形性(圧縮性)を改善するとともに、成形体に固さ(強度)を付与するためのバインダとして機能する一方、焼結体中に残存炭素として残留し磁気特性を低下させる原因となるので、優れた脱バインダ性が要求される。例えば、特許文献5には、脱バインダ性に優れた潤滑剤として、解重合ポリマ、解重合ポリマと炭化水素系溶剤の混合物、および解重合ポリマと低粘度鉱油と炭化水素系溶剤との混合物が開示されている。
【0013】
しかしながら、上述した潤滑剤を用いる方法によると、ある程度の改善効果は得られるものの、キャビティ内に均一に充填することは難しく、また充分な成形性が得られない。特に、ストリップキャスト法等の急冷法(冷却速度が102/秒〜104/秒)で作製された粉末は、インゴット法によって作製された粉末に比べて、平均粒径が小さいだけでなく粒度分布がシャープ(急峻)なので、特に流動性が悪い。そのため、キャビティに充填される粉末の量が許容範囲を超えてばらついたり、キャビティ内の充填密度が不均一になったりする。その結果、成形体の質量や寸法が許容範囲を超えてばらついたり、成形体に欠けや割れが生じることがある。
【0014】
R−Fe−B系合金粉末の流動性および成形性を改善するための他の方法として、造粒粉を用いる試みがなされている。
【0015】
例えば、特許文献6には、室温で液体状態のパラフィン混合物と脂肪族カルボン酸との混合物を粉末に対して0.4〜4.0質量%添加し、混練後、造粒することによって得られた造粒粉を用いることによって、成形性を改善できることが開示されている。また、造粒剤としてPVA(ポリビニルアルコール)を用いる方法も知られている。なお、造粒剤も潤滑剤と同様に成形体に強度を付与するバインダとして機能する。
【0016】
しかしながら、上記特許文献6に開示されている造粒剤を用いると、脱バインダ性が悪いため、R−Fe−B系焼結磁石の場合、焼結体中に残留する炭素によって磁気特性が低下するという問題がある。
【0017】
また、PVAを用いてスプレードライヤ法で製造された造粒粉は、逆に、結合力が強いので、得られた造粒粉が固すぎ、外部磁界を印加しても造粒粉が完全に崩壊しない。従って、1次粒子を充分に磁界配向させることができず、その結果、優れた磁気特性を有する磁石が得られないという問題がある。PVAも脱バインダ性が悪く、PVAに由来する炭素が磁石に残存しやすい。この問題を解決するために水素雰囲気下で脱バインダ処理を行う方法もあるが、充分に炭素を除去することは難しい。
【0018】
また、本願出願人は、造粒粉が配向磁界によって崩壊し難いという問題を解決するために、静磁界を印加した状態で造粒することによって、磁界配向した個々の粒子(1次粒子)が造粒剤で結合された造粒粉を製造する方法を提案した(特許文献7参照)。この造粒粉を用いると、磁界配向していない1次粒子を造粒剤で結合した造粒粉を用いた場合よりも、磁気特性は改善されるものの、プレス成形時に十分に磁界配向させることが困難なため、造粒していない希土類合金粉末を用いた場合よりも磁気特性が低い。
【0019】
【特許文献1】
米国特許第4,770,723号明細書
【特許文献2】
米国特許第4,792,368号明細書
【特許文献3】
特開平08−111308号公報
【特許文献4】
米国特許5、666、635号明細書
【特許文献5】
特開2000−306753号公報
【特許文献6】
特開昭63−237402号公報
【特許文献7】
特開平10−140202号公報
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、これまで種々の造粒剤や造粒方法が検討されてきたが、流動性やプレス成形性に優れ、且つ、優れた磁気特性を有する磁石を製造することが可能な希土類合金の造粒粉を工業的に生産できる方法は、まだ開発されていない。
【0021】
一方で、磁石の小型化・薄型化および高性能化へのニーズが高まっており、小型または薄型の高性能な磁石を高い生産効率で製造できる製造方法の開発が望まれている。一般に、希土類合金焼結体(またはこれを着磁した磁石)を機械加工すると加工ひずみの影響で磁気特性が低下するが、小型の磁石においてはこの磁気特性の低下を無視できない。従って、小型の磁石ほど、実質的に機械加工を必要としない程度の寸法精度で、使用される最終形状を有する焼結体を作製することが強く望まれる。このような背景からも、流動性やプレス成形性に優れた希土類合金粉末、特に、R−Fe−B系合金粉末に対する需要が一層強くなっている。
【0022】
本発明は、上記の諸点に鑑みてなされたものであり、流動性やプレス成形性に優れ、且つ、優れた磁気特性を有する磁石を製造することが可能な希土類合金の造粒粉の製造方法、および高品質の希土類合金焼結体を高い生産効率で製造する方法を提供することを主な目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
本発明の希土類合金の造粒粉の製造方法は、(a)残留磁化を有する希土類合金の粉末を通気性を有する台板上に載置された状態で槽内に用意する工程と、(b)前記台板の下から上に流れる第1ガス流を前記槽内に生成する工程と、(c)前記第1ガス流によって前記粉末の粒子に運動エネルギーを与え、前記粉末の残留磁化による凝集力と、前記運動エネルギーによる転動作用とを利用して、実質的にゼロ磁界下で造粒する工程と、(d)前記台板に対して上から下に向けた第2ガス流を前記槽内に生成する工程と、(e)前記粉末からなる粉末層を前記台板上に形成し、前記第2流気によって前記粉末層を圧縮する工程とを包含し、工程(d)の少なくとも一部と工程(b)の少なくとも一部とを同時に実行することを特徴とし、そのことによって上記目的が達成される。
【0024】
ある好ましい実施形態において、工程(d)と工程(b)とを同時に実行する期間は、前記第1ガス流の流量を減少させながら前記第2ガス流の流量を増加させる期間を含む。
【0025】
工程(a)は、残留磁化を有しない希土類合金の粉末を前記槽内に配置する工程と、前記槽内に配置された残留磁化を有しない前記粉末に磁界を印加することによって残留磁化を付与する工程とを包含してもよい。あるいは、工程(a)は、残留磁化を有する希土類合金の粉末を予め用意する工程と、残留磁化を有する前記粉末を前記槽内に配置する工程とを包含してもよい。
【0026】
ある好ましい実施形態において、工程(b)、工程(c)、工程(d)および工程(e)がこの順序で複数回繰り返される。
【0027】
ある好ましい実施形態において、前記繰り返しの間に、少なくとも1回の工程(e)の後に、(f) 前記第2ガス流を生成している状態で前記第1ガス流を一旦停止し、その後、前記第2ガス流を停止した状態で、工程(c)における前記第1ガス流の平均流量を超える流量の前記第1ガス流を生成させることによって、前記台板上に形成された前記粉末層を解砕する工程を包含する。
【0028】
ある好ましい実施形態において、前記希土類合金はR−Fe−B系合金である。
【0029】
ある好ましい実施形態において、前記粉末の平均粒径は1.5μm以上6μm以下の範囲内にある。
【0030】
ある好ましい実施形態において、平均粒径が0.05mm以上3.0mm以下の範囲内にある造粒粉が製造される。
【0031】
本発明による希土類合金焼結体の製造方法は、上記のいずれかの希土類合金の造粒粉の製造方法を用いて造粒粉を製造する工程と、前記造粒粉に脱磁磁界を印加することなく、前記造粒粉を含む希土類合金の粉末をキャビティに充填する工程と、前記造粒粉を含む希土類合金の粉末に配向磁界を印加した状態でプレス成形することによって成形体を形成する工程と、前記成形体を焼結する工程とを包含することを特徴とする。
【0032】
本発明による希土類合金の造粒粉の製造装置は、希土類合金の粉末を受容する台板が設けられた槽と、前記槽に接続され、前記台板の下から上に流れる第1ガス流を前記槽内に生成することができる第1流路と、前記槽に接続され、前記台板の上から下に流れる第2ガス流を前記槽内に生成することができる第2流路とを有し、前記第1流路と前記第2流路とは、前記槽に対して互いに独立に接続されていることを特徴とし、そのことによって上記目的が達成される。
【0033】
前記第1流路内に調温装置および送風装置を更に備えていることが好ましい。
【0034】
前記第2流路内にバッファタンクを更に備えている構成としてもよい。
【0035】
前記槽内のガスの温度を検出する温度計を有し、検出された温度が所定の温度を超えると少なくとも前記送風装置の動作を停止させる制御回路を備えることが好ましい。
【0036】
動作中に前記槽内が正圧に維持されることが好ましい。
【0037】
前記台板上に載置された前記粉末に磁界を印加することができる磁界発生手段を更に備えている構成としてもよい。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明による実施形態の造粒粉の製造方法ならびに希土類合金焼結体の製造方法を説明する。以下の実施形態の説明においては、磁気特性に優れる反面、特に流動性の低い、ストリップキャスト法で作製されたR−Fe−B系合金粉末を用いた焼結磁石の製造方法を例に本発明の特徴を説明するが、本発明はこれに限られず、他の方法によって製造された希土類合金粉末を用いてもよい。
【0039】
本発明による実施形態のR−Fe−B系合金焼結体の製造方法は、R−Fe−B系合金の粉末(以下、「原料粉末」または「1次粒子粉末」という。)を作製する工程と、原料粉末に残留磁化を付与する工程と、原料粉末の残留磁化による凝集力を利用して造粒する工程と、造粒粉を含むR−Fe−B系合金粉末に磁界を印加した状態でプレス成形することによって成形体を形成する工程と、成形体を焼結する工程とを包含する。得られた焼結体を公知の方法で着磁することによって、R−Fe−B系焼結磁石が得られる。なお、着磁工程は、焼結後の任意の時点で実行され、例えば、焼結磁石のユーザによって使用の直前に実行されてもよい。ここでは、未着磁のものも焼結磁石と呼ぶ。
【0040】
本発明による実施形態のR−Fe−B系合金焼結体の製造方法においては、原料粉末の残留磁化による凝集力を用いて造粒する。従って、造粒剤の添加量を低減したり、あるいは、従来よりも結合力が低い結合剤を用いることができる。さらには、造粒剤の添加を省略することすら可能になる。
【0041】
図1(a)、(b)および(c)を参照しながら、本発明の実施形態による造粒粉の製造方法および得られた造粒粉の特徴を説明する。図1の左側は造粒粉の構造を模式的に示す図であり、図1の右側はプレス成形のためのキャビティ内で配向磁界を印加された後の造粒粉の状態を模式的に示す図である。図1(a)は本発明の実施形態による造粒粉12a、(b)は造粒剤を用いた従来の造粒粉12b、(c)は上述の特許文献7に記載された方法によって得られた造粒粉12cをそれぞれ示している。
【0042】
図1(a)に示すように、本実施形態の造粒粉12aは、残留磁化を有する1次粒子10aが磁気的な凝集力によって弱く結合している。ここでは造粒剤を用いない場合を例示している。残留磁化を有する1次粒子10aは磁気的な閉回路を形成するように磁気的に結合し、造粒粉12aの残留磁化は僅か(例えば0mT超10mT以下(ミリテスラ)程度)である。造粒粉12a中の1次粒子10aの残留磁化の方向は、図1(c)に示す造粒粉12cとは異なり、ランダムに向いている。例えば、1次粒子10aの平均粒径は、1.5μm以上6.0μm以下であり、造粒粉12aの平均粒径は0.05mmから3.0mm程度である。残留磁化は、ガウスメータのプローブを造粒粉中に挿入して測定することができる。
【0043】
この造粒粉12aは適度な粒径を有するので、流動性に優れ、且つ残留磁化も低いので、ブリッジングを起こすことなくキャビティに容易に均一に充填される。さらに、1次粒子10aは磁気的な凝集力によって結合しているだけなので、図1(a)の左側に図示するように、配向磁界(例えば0.1T〜0.8T)の印加によって確実に1次粒子10aに崩壊し、1次粒子10aは磁界配向する。また、造粒剤を含まないので、焼結体の炭素含有量を増加させることもない。この造粒粉12aを用いて製造された焼結体を着磁することによって得られる磁石は、原料粉末(残留磁化は実質的にゼロ)を造粒せずに用いて得られる磁石と実質的に同じ磁気特性を有する。すなわち、本発明の実施形態の造粒粉を用いることによって、磁気特性を低下させること無く、流動性および成形性を改善することができる。勿論、成形体の強度を向上するためなどの目的で、造粒剤を添加しても良い。造粒剤は補助的に用いられるので強い結合力は不要であり、磁気特性を低下させないように、その量や種類を選択すればよい。
【0044】
これに対し、図1(b)に示したように、原料粉末の1次粒子10bを造粒剤14によって結合した造粒粉12bは、配向磁界では十分に崩壊せず、その結果、得られる焼結磁石の磁気特性が低下する。原料粉末を造粒せずに用いた場合に比べて、例えば、残留磁化は1%〜10%程度低下する。なお、図1(b)の造粒粉12b中の1次粒子10bは、残留磁化を有していないので、矢印を記載していない。
【0045】
また、図1(c)に示したように、静磁界中で1次粒子10cを配向させながら、造粒剤14で1次粒子10cを結合、固定した造粒粉12cを用いると、磁気特性の低下は抑制されるものの、造粒粉12cが完全に1次粒子10cまで崩壊しないので、原料粉末を造粒せずに用いた場合に比べて、例えば、残留磁化は1%〜数%程度低下する。また、図1(c)に模式的に示したように、造粒粉12cは磁極の方向に沿った細長い形状になり、流動性の観点から不利である。さらに、造粒粉12cは比較的大きな残留磁化を有しているので、一旦、脱磁(消磁)しないと、ブリッジングを起こすのでキャビティに充填できない。
【0046】
これに対し、本発明の実施形態による造粒粉12aは、球形に近く、且つ、残留磁化も小さいので脱磁を必要とせず、キャビティに容易に均一に充填することができる。従って、予め所定の質量の造粒粉を計量してからキャビティに充填する、いわゆる計量充填法を採用することができる。上述したように、本発明の実施形態の造粒粉12aは、流動性およびキャビティへの充填性に優れ、且つ、実質的に磁気特性の低下がない焼結磁石を製造することができる。
【0047】
本発明の実施形態の造粒粉は、残留磁化を有する原料粉末の粒子に運動エネルギーを与え、粒子が与えられた運動エネルギーによる転動作用によって成長する過程を含む造粒方法によって得られる。また、必要に応じて、造粒剤を添加しても良い。
【0048】
本発明の実施形態による造粒粉の製造方法において、原料粉末に残留磁化を付与する工程は、造粒装置の槽(造粒槽)に原料粉末を充填する前に行っても良いし、槽内に装填した後に行っても良い。但し、本実施形態による造粒粉12aの1次粒子10aは、残留磁化による磁気的な凝集力で結合しているので、外部から磁界を印加すると造粒粉12aは崩壊する。従って、粒子の成長過程は実質的にゼロ磁界下で行われるようにする。これは、図1(c)に示した造粒粉12cの製造方法では、造粒粉12が最終的に造粒剤14によって固定されるまで、1次粒子10cを配向させるために磁界を印加し続ける必要があるのと対照的である。なお、本明細書における「実質的なゼロ磁界」とは、粒子が転動作用によって成長する過程で、粉末の残留磁化によって磁気的な閉回路が形成された造粒粉が得られる程度および粉末の残留磁化に影響を及ぼさない程度の弱い磁界をいう。
【0049】
残留磁化を付与するために印加する磁界は種々の磁界を用いることができる。なお、1次粒子が有する残留磁化はわずかでよいので、交番減衰磁界を用いることが好ましい。なお、残留磁化を付与するための磁界は、交番減衰磁界に限られず、単調減衰磁界や他のパルス磁界や静磁界を用いてもよい。
【0050】
なお、残留磁化を付与しても原料粉末の保磁力が小さいと、最終的な造粒粉が得られるまでの間に消磁してしまい、造粒粉の形状を維持できないことがある。従って、原料粉末の保磁力が比較的高いものが好ましい。具体的には、原料粉末を嵩密度が2.0g/cm3となるように容器に充填し、BHトレーサで測定した保磁力の値を原料粉末の見掛け上の保磁力とすると、原料粉末は、70kA/m以上の保磁力を有することが好ましく、80kA/m以上の保磁力を有することがさらに好ましい。例えば、R−Fe−B系合金の場合には、Dyを2質量%以上、またはTbを1質量%以上、またはDyとTbとの合計を1質量%以上含む合金が好ましい。
【0051】
プレス成形に供せられるR−Fe−B系合金の粉末としては、上述のようにして製造された造粒粉のみを用いることが流動性や成形性の観点からは好ましいが、造粒粉と原料粉末(1次粒子粉末)とを混合して用いることもできる。但し、原料粉末の割合が増えると流動性が低下するので、造粒による流動性の改善効果を十分に得るためには、実質的に造粒粉のみを用いることが好ましい。また、造粒粉に混合して原料粉末を用いる場合には、粒子表面が潤滑剤で被覆されていることが好ましい。1次粒子の表面を潤滑剤で被覆することによって、R−Fe−B系粉末の流動性を改善することができるとともに、R−Fe−B系合金の酸化を防止することができる。また、磁界プレス工程における配向性も改善される。なお、本願明細書においては、実質的に希土類合金のみの粉末(表面の酸化物層は含み得る)だけでなく、希土類合金の粉末とともに造粒剤や潤滑剤を含むプレス成形に供せられる粉末も希土類合金の粉末と呼ぶことにする。
【0052】
本発明による実施形態のR−Fe−B系合金焼結体を用いた磁石の製造方法を工程順に説明する。
【0053】
まず、ストリップキャスト法を用いて、R−Fe−B系合金フレークを作製する(例えば、米国特許第5,383,978号参照)。具体的には、公知の方法によって製造された、R−Fe−B系合金を高周波溶解により溶湯とする。なお、R−Fe−B系合金としては、上記の他に、例えば米国特許第4,770,723号および米国特許第4,792,368号の明細書に記載されている組成のものを好適に用いることができる。R−Fe−B系希土類合金の典型的な組成では、RとしてNdまたはPrが主に用いられ、Feは部分的に遷移元素(例えばCo)に部分的に置換されてもよく、BはCによって置換されてもよい。
【0054】
この合金の溶湯を1350℃に保持した後、ロール周速度を約1m/秒、冷却速度500℃/秒、過冷度200℃の条件で単ロール上で急冷し、厚さ0.3mmの合金フレークを得る。この合金フレークに水素を吸蔵させ、脆化させることによって合金粗粉末を得る。この合金粗粉末をジェットミル装置を用いて窒素ガス雰囲気中で微粉砕することによって、例えば平均粒径が1.5μm〜6μmで、BET法による比表面積が約0.45m2/g〜約0.55m2/gの合金粉末(原料粉末)が得られる。この原料粉末の真密度は、7.5g/cm3である。
【0055】
次に、得られた原料粉末に残留磁化を付与する。ここでは、ピーク磁界が1.0Tの交番減衰磁界を印加する。
【0056】
次に、残留磁化を有する原料粉末を造粒する。ここでは、流動層造粒法を用いる。流動層造粒法を用いると、球形に近い形状の造粒粉を得ることができるとともに、適度な固さの造粒粉を得ることができる。造粒粉が球形に近い形状を有していると、流動性および成形性に優れる。また、造粒粉の固さは、造粒剤の影響も受けるが、上述したように固すぎても柔らか過ぎても不都合を生じる。
【0057】
なお、従来の流動槽造粒法においては、槽内を下から上に流れるガス流によって粉末を流動(「整流」ともいう。)させる工程(流動過程)と、上から下に流れるガス流によって粉末の層を圧縮する工程(圧密過程)とが独立して行われていた。例えば、特許第3019953号公報(例えば図3)に記載されている流動圧縮装置では、流動過程を行わせるためのガス流(「第1ガス流」ということにする。)と、圧密過程を行わせるためのガス流(「第2ガス流」ということにする。)とが切替えられる構成になっており、槽内に両方のガス流を発生させることができなかった。
【0058】
本発明者が種々実験を行った結果、流動過程を行わせる第1ガス流と、圧密過程を行わせる第2ガス流とを槽内に同時に存在させることによって、希土類合金の造粒粉をより効率的に製造できることがわかった。
【0059】
これは、希土類合金の真比重が7.5g/cm3と大きいこと、および/または、残留磁化という比較的弱い力を利用して造粒粉を製造するためと考えられる。これは、結合剤を用いない場合には、第1ガス流と第2ガス流とが槽内に共存した状態を経てから、圧密過程を実行しないと、造粒粉の製造歩留まりが低下するのに対し、結合剤を用いた場合には、従来法との優位差が確認されなかったという実験事実に基づいている。しかしながら、第1ガス流と第2ガス流とが共存することによって、造粒粉の製造効率が向上する理由は良くわかっていない。
【0060】
図2および図3をしながら、本発明の実施形態による造粒粉の製造方法および製造装置を詳細に説明する。
【0061】
図2は、本発明の実施形態による造粒粉の製造方法に好適に用いられる造粒粉の製造装置100の構造を模式的に示す図であり、図3(a)および(b)は、本発明の実施形態による造粒粉の製造方法における槽内の流気の状態(流量の時間変化)を模式的に示すグラフである。
【0062】
図2に示した造粒粉の製造装置100は、槽(流動槽)10と、槽10に接続され下から上に流れる第1ガス流を槽10内に生成することができる第1流路20(a)と、槽10に接続され上から下に流れる第2ガス流を槽10内に生成することができる第2流路30(b)とを有しており、第1流路20(a)と第2流路30(b)とは槽10に対して互いに独立に接続されている。なお、参照符号20および30は、それぞれ第1流路および第2流路を構成する物理的な構造を主に指す場合に用い、参照符号aおよびbは、それぞれ第1流路および第2流路におけるガス流の経路を主に指す場合に用いる。
【0063】
槽10は、その底部に希土類合金の粉末が充填された容器42を受容する構造を有している。容器42の底板(台板)42bは通気性を有しており、例えば網や布で形成され得る。作業性の観点から、上述のような容器42を用いることが好ましいが、槽10が通気性の台板を有していれば他の構造であってもよい。
【0064】
容器42の底板42b上に載置された希土類合金の粉末は、底板42bに対して下から上に流れる第1ガス流によって運動エネルギーが与えられ、流動化する。このとき、希土類合金の粉末の残留磁化による凝集力と、第1ガス流によって粉末に与えられた運動エネルギーによる転動作用とを利用して、実質的にゼロ磁界下で造粒過程が行われる。また、粉末の自重および/または第2ガス流によって底板42b上に粉末層が形成され、第2流気によってこの粉末層を圧縮することによって圧密過程が行われる。
【0065】
第1流路20は、調温装置22、送風装置(例えば送風用ブロア)24および配管26を有し、バルブ27および28によって槽10に接続(連結)されており、槽10内のガスを循環させる第1流路aを形成している(図2中の矢印A1およびA2参照)。希土類合金粉末の酸化を抑制するために、不活性ガス(希ガスまたは窒素ガス)を用いることが好ましく、ここでは窒素ガスを用いる。なお、ガスに含まれる酸素ガスの体積分率は0.1%以下に制御することが好ましい。
【0066】
また、希土類合金の粉末の温度が高くなりすぎると保磁力が低下し、粉末の凝集力が低下する結果、造粒粉が形成され難くなるため、および/または希土類合金の粉末の酸化を抑制するために、ガスの温度を10℃以上40℃以下の範囲内に制御することが好ましく、20℃以上30℃以下の範囲内に制御することがさらに好ましい。勿論、必要に応じて、ガスから水分を除去するために調湿装置を設けても良い。
【0067】
送風装置24は、調温装置22によって温度制御されたガスを用いて第1ガス流を生成する。槽10内に生成される第1ガス流の流量は、送風装置24の出力および/またはバルブ27の開度を調整することによって行われる。
【0068】
第2流路30は、バッファタンク32および配管36を有し、バルブ37および38によって槽10に接続(連結)されており、槽10内のガスを循環させる第2流路bを形成している(図2中の矢印B1およびB2参照)。なお、バッファタンク32はレギュレータ33を介して元配管(例えば工場用窒素ガス配管)34に接続されている。元配管34に供給される窒素ガスの圧力は例えば約7kg/cm2であり、レギュレータ33によって数kg/cm2に降圧されている。槽10内に生成される第2ガス流の流量は、バルブ37および38の開度を調整することによって行われる。
【0069】
第1流路20および第2流路30の両端はそれぞれ槽10に接続されており、ガスの流路は実質的にクローズとなっている。従って、槽10内の窒素ガスの状態(温度・湿度)などを効率良く制御できるとともに、窒素ガスの消費量を低減することができる。しかしながら、完全なクローズシステムとすると、ガス流の調節が難しいので、バルブ46を介して排気管44を槽10に接続し、所定の抵抗で槽10内の窒素ガスを排気する構成を採用することが好ましい。このとき、少なくとも動作時に、槽10内の圧力が槽10外の雰囲気の圧力(大気圧)よりも高く維持されるように、排気管44の抵抗を調整することが好ましい。
【0070】
さらに、希土類合金の粉末は酸化されやすいため、温度が異常に上昇すると爆発の危険すらある。従って、槽10内の温度を検出するための温度計18を設け、槽10内の温度が予め決められた温度を超えた場合に、少なくとも送風装置24の動作を停止する制御回路を設けることが好ましい。もちろん、バルブ27、28、37、38および46を電磁バルブで構成し、予め決められた温度を超えた場合にはこれらを閉じるように制御してもよい。種々の経験から、R−Fe−B系合金を用いる場合、50℃を超えると急激な酸化(発火や爆発を伴う場合もある)が起こる可能性が高くなるので、上記の停止動作を開始させる温度は50℃に設定することが好ましい。
【0071】
なお、槽10は、容器42を受容する底部およびその付近と、これらの上部に位置する胴体部において、内径が異なっている。図2に示したように、槽10の底部の内径D1は胴体部の内径D2よりも小さく、胴体部に近づくほど大きくなっている。このような構造の槽10を用いると、第1流路20によって槽10内に生成される第1流気の流速が、上方に行くに連れて低下するので、第1流気によって浮遊させられた粉末を効率良く落下させることができる。胴体部の内径D2よりも内径が小さい底部の長さ(高さ)は、例えば、槽10の全体の長さの20%程度であり、底部の内径D1の最小値(底板42bが位置する部分の内径)は、例えば、D2の50%程度である。
【0072】
造粒粉製造装置100は、容器42内に充填された希土類合金の粉末に磁界を印加することができる磁界発生手段40を更に備えている。磁界発生手段40は、例えば、コイルとヨークとを有する電磁石であり、交番減衰磁界を発生し得るものが好ましい。勿論、槽10の外部で残留磁化を与えた希土類合金の粉末を用いる場合には、磁界発生手段40を省略することができる。
【0073】
次に、図3(a)および(b)を参照しながら、本発明の実施形態における造粒粉の製造方法における槽10内の流気の状態を説明する。図3(a)は動作開始時点からの一連の工程(1サイクル)を示しており、図3(b)は解砕工程を含む一連の工程(1サイクル)を示している。
【0074】
まず、図3(a)を参照ながら、残留磁化を有する希土類合金の粉末が充填された容器42が装置100の所定の位置にセットされた後の槽10内の流気の状態を説明する。
【0075】
容器42がセットされた直後は、第1流気aの流量a0および第2流気の流量b0はいずれもゼロである。温調装置22および送風装置24の動作を開始し、バルブ27および28を開け、槽10内に第1流気aを生成させる。第1流気aの流量は徐々に上昇し、定常状態の流量a1に到達する。この状態で、粉末は槽10内で転動作用を受けながら残留磁化による凝集力によって造粒される。この間、槽10の中央付近に存在する粉末(造粒過程にある粒子を含む)は第1流気aによって重力に逆らいながら浮遊させられ、流速が低い弱い槽10の内壁付近の粉末は自重によって落下する。
【0076】
第1流気aの流量を所定の時間(例えば約20分間)だけほぼ一定に維持した状態で、バルブ37および38を開け、第2流気bの生成を開始する(開始点における流量b1)。第2流気bの流量を徐々に増加させ、定常的な流量b2に到達する前に、第1流気aの流量を減少させる(減少開始点の流量をa2)。すなわち、第1流気aの流量を減少させながら第2流気bの流量を増加させる期間(図3(a)におけるa2〜b2に相当する期間)がある。このように、第1流気aと第2流気bとが槽10内に同時に存在する期間が存在することによって、希土類合金の造粒粉をより効率的に製造できる。この理由は必ずしも明らかではないが、第1流気aを急激に停止したり、あるいは、第1流気aの流量に対して第2流気bの流量が多くなりすぎると造粒粉が急激に落下するので、衝撃によって造粒粉が破壊されるためと考えられる。また、第1流気aを完全に停止した後で、第2流気bの生成を開始すると、槽10内が負圧になり、圧力の制御が難しくなるので、好ましくない。
【0077】
上述したように、第1流気aの流量を徐々に減少させながら、第2流気bの流量を増加させると、造粒粉が底板42b上に落下した際に衝撃によって破壊されること無く、粉末層が形成され、その後、第2流気bによって圧縮され、粉末層が圧密化される。この圧密化過程によって造粒粉の固さが増加する。
【0078】
図3(a)に示したサイクルを繰り返すことによって、適度な固さの造粒粉を得ることができる。但し、2回目以降のサイクルの開始時点における第1流気aの流量は図3(a)に示したようにゼロ(a0)である必要は無く、図3(a)に示したサイクルの終了時点の流量a3であってもよい。
【0079】
図3(a)に示したサイクルを繰り返すだけでは、底板42b上で圧縮された粉末層を十分に解砕できず、粗大粒が生成されることがある。そこで、粉末層をより確実に解砕するために、図3(b)に示したサイクルを実行することが好ましい。
【0080】
図3(b)における点b1’以降の工程から説明する。ここでは、図3(b)における点b1’までは、図3(a)における点b1までの工程が実行され、その後に、図3(b)の工程が実行される場合を説明する。
【0081】
上述したのと同様にして、第2流気bの生成を開始(開始時点の流量b1’)し、第2流気bの流量が定常状態の流量b2’に到達する前に、第1流気aの流量を減少し始める(減少開始時点の流量a2’)。その後、バルブ27および28を閉じ、第1流気aを停止した状態を維持する(図3(a)中の点a3’〜点a4’:α分間)。この間に送風装置24を運転しつづけると送風装置24からバルブ27までの配管26内のガス圧が上昇する。逆に言うと、粉末層を解砕するための所定の圧力が得られるまでの間、バルブ27を閉じておく。その後、バルブ37および38を閉じて第2流気bを停止(図3(b)の点b0’)するとともに、バルブ27および28を開け、第1流気aを発生させる(図3(b)の点a0’)。このときに槽10内に生成される第1流気aの流量a0’は、図3(a)における定常的な第1ガス流aの流量a1(=a2)を超える流量となり、効率的に粉末層を解砕することができる。転動作用を得るための第1流気aの流量は、典型的には図3(a)に示したようにほぼ一定(a1=a2)に保たれるが、変動してもよい。この場合、粉末層を解砕するための第1流気aの流量は、転動作用を得るための第1流気aの平均流量よりも多いことが好ましい。
【0082】
上記の例では、バルブ37および38を操作することによって、流用a0’の第1流気aを生成させたが、送風装置24の送風能力を制御することによって第1流気aの流量を調節しても良いし、バルブ操作と組み合わせてもよい。なお、図3(b)中の流量a1’および流量a2’は、それぞれ図3(a)の流量a1および流量a2と同じであってよい。
【0083】
残留磁化を利用して形成される造粒粉は、ある適度大きくなると、磁気的な閉回路を形成するので、造粒粉間に働く磁気的な吸引力が弱くなるので、図3(b)に示した解砕用のサイクルが必要なくなる。従って、例えば、図3(a)の示した基本的なサイクルと、図3(b)に示した解砕用のサイクルとを合計で30回繰り返すことによって所定の造粒粉が得られるプロセスでは、最初の20回のサイクル内に、解砕用のサイクルを5回〜10回含めることが好ましい。
【0084】
なお、残留磁化を有する原料粉末を用いると、残留磁化を有しない原料粉末を用いた場合よりも短時間(例えば約半分の時間)で所望の造粒粉が得られる。これは、残留磁化を有する原料粉末を用いると、造粒粉を生成するための核が1次粒子間の磁気的な凝集力によって容易に生成されるためと推察される。
【0085】
造粒粉の平均粒径は0.05mm〜3.0mmの範囲内にあることが好ましい。一般に、造粒粉に含まれる1次粒子はわずかであり、また3次粒子以上の高次の造粒粉も非常に少ないので、実質的に2次粒子の平均粒径が造粒粉の平均粒径を代表するものとして扱うことができる。ここでは、造粒粉の平均粒径として、顕微鏡観察によって求めた2次粒子の平均粒径を用いる。造粒粉の平均粒径が0.05mmより小さいと、流動性の改善効果が低く、十分な密度で均一な成形体を得ることが難しい。一方、造粒粉の平均粒径が3mmより大きいと、キャビティへの充填性が低下し、十分な密度で均一な成形体を得ることが難しい。造粒粉の平均粒径は、0.1mm〜2.0mmの範囲内にあることがさらに好ましい。
【0086】
次に、得られた造粒粉をプレス成形することによって成形体を形成する。ここでは、造粒粉だけを用いて成形体を形成する。プレス成形には公知のプレス成形装置を用いることができ、典型的には、上下パンチで金型のキャビティ(ダイホール)内の粉末をプレスする一軸プレス成形装置が用いられる。造粒粉末の移送は、例えば、気密性の高い容器内に窒素ガスを充満または流気させた状態で、バッチごとに行う。
【0087】
一軸プレス成形機の金型のキャビティに造粒粉を充填する。造粒粉をキャビティに充填する工程は、例えば、ふるいを用いた充填方法や、特公昭59−40560号公報、特開平10−58198号公報、実開昭63−110521号公報や特開2000−248301号公報に開示されているようなフィーダボックスを用いた充填方法(これらを総称して「落とし込み方法」ということもある。)を用いて実行することができる。
【0088】
特に、小さい成形体を形成する場合、キャビティの内容積に対応する量の造粒粉を、キャビティを用いて計量することが好ましい。例えば、下方に開口部を有するフィーダボックスをキャビティ上に移動させ、造粒粉を重力落下(自然落下)させた後、キャビティに供給された余剰の造粒粉をすりきることによって、比較的均一に、所定量の造粒粉を充填することができる。勿論、別途計量した造粒粉を漏斗などを用いてキャビティに充填しても良い。
【0089】
キャビティ内に造粒粉を充填した後、一軸プレス装置の上パンチを降下し、キャビティの開口部を塞いだ状態で、配向磁界を印加し、造粒粉を1次粒子に崩壊させるとともに、1次粒子を磁界配向させる。本発明の実施形態による造粒粉は、0.1T〜0.8Tの比較的弱い磁界で確実に1次粒子に崩壊する。但し、充分な配向度を考慮すると、0.5T〜1.5T程度が望ましい。磁界の方向は、例えばプレス方向と垂直方向である。このように磁界を印加しながら、例えば98MPaの圧力で、上下パンチで粉末を一軸プレスする。その結果、相対密度(成形体密度/真密度)が0.5〜0.7の成形体が得られる。なお、磁界の方向は、必要に応じてプレス方向に対して平行としてもよい。
【0090】
次に、得られた成形体を、真空中または不活性ガス雰囲気中で、例えば約1000℃〜約1180℃の温度で、約1時間から6時間焼結する。本実施形態の造粒粉は、造粒剤を含まない、あるいは、焼結工程に実質的に除去され得る程度の造粒剤しか含まないので、脱バインダ工程を別途設ける必要がない。なお、従来の典型的な脱バインダ工程は、約200℃〜800℃の温度で、約2Paの圧力の不活性ガス雰囲気下で、約3時間〜約6時間実行されている。
【0091】
得られた焼結体を、例えば約450℃〜約800℃の温度で、約1時間〜8時間時効処理することによって、R−Fe−B系焼結磁石が得られる。この後、任意の段階で、着磁することによってR−Fe−B系焼結磁石が最終的に完成する。
【0092】
本発明によると、上述したように流動性および成形性に優れた造粒粉を用いるので、充填量のばらつきが少なく、且つキャビティ内に均一に充填される。従って、プレス成形によって得られた成形体の質量および寸法のばらつきが少ない。また、成形体に欠けや割れが発生することも少ない。
【0093】
さらに、本実施形態の造粒粉の1次粒子は、実質的に残留磁化の磁気的な凝集力によって結合しているので、配向磁界の印加によって1次粒子に確実に崩壊する。従って、1次粒子の配向度が低下することがない。また、造粒剤の炭素が焼結体中に残存することによる磁気特性の低下も最小限に抑制されるので、優れた磁気特性を有する焼結磁石を得ることができる。このように、本発明によると、高品質のR−Fe−B系合金焼結磁石を高い生産効率で製造することができる。
【0094】
【実施例】
以下、本発明の実施例を説明する。
【0095】
R−Fe−B系合金粉末を以下の様にして作製した。出発原料として、純度99.9%の電解鉄、Bを19.8%含有するフェロボロン合金、純度99.7%以上のNdおよびDyを用いて、合金溶湯を調製した。この合金溶湯からストリップキャスト法で30.0質量%Nd、5.0質量%Dy、64.0質量%Fe、1.0質量%Bの組成のR−Fe−B系合金のフレークを得た。これをジェットミルを使用し、不活性ガス(例えばN2ガス、ガス圧58.8MPa)中で微粉砕し、平均粒径が約3μmの原料粉末を得た。
【0096】
次に、実施例用の原料粉末に、交番減衰磁界(ピーク磁界1.0T)を印加し、残留磁化を付与した。
【0097】
次に、上述した製造装置100を用いて造粒粉を製造した。
【0098】
槽10の内径(D2)は、300mm、内容積は約7×104cm3、図3(a)および(b)における流量a1=a2=a1’=a2’は約1m3/min、流量a0’は約2.0m3/min、流量b2=b3=b2’=b3’は約0.75m3/minとした。希土類合金の原料粉末の投入量は、約5kgとし、窒素ガスの温度は約30℃に制御した。
【0099】
なお、実施例2から3および比較例2および3の造粒粉の製造には、本願出願人らによる特願2001−96572号に記載されているポリブテンとイソパラフィンを造粒剤として用いた。
【0100】
実施例および比較例のいずれの場合も、造粒粉の平均粒径が0.5mmとなるように条件を設定した。得られた造粒粉の残留磁化は0.2mT程度であった。実施例1から3の造粒工程は約15分であり、比較例2および3の造粒工程は約30分を要した。なお、比較例1は、原料粉末(磁界の印加を行っていない)を造粒することなしに用いた。実施例1から3および比較例1から3のそれぞれにプレス用粉末の調製条件を表1にまとめて示す。
【0101】
【表1】
【0102】
また、表1には、それぞれのプレス用粉末の安息角をあわせて示す。安息角が大きい粉末は流動性が悪く、安息角が小さいものほど流動性が優れている。比較例1として示したように、原料粉末を造粒しないと安息角は約52°と大きく、流動性が低い。これに対し、造粒を行った実施例1〜3、比較例2および3のいずれのプレス粉末も安息角は50°未満まで低下している。特に、実施例1および2のプレス粉末は、比較例2のプレス粉末(造粒剤の添加量1質量%)よりも安息角が小さく、流動性が優れている。すなわち、残留磁化を利用することによって、従来よりも少ない造粒剤の添加によって、流動性が改善されることがわかる。なお、造粒剤の添加量が2質量%の実施例3および比較例3では、流動性に差が見られなった。
【0103】
表1に示したそれぞれのプレス用粉末を、上述したフィーダボックスを用いた方法で、縦20mm、横15mm、深さ10mmのキャビティ内に充填し、一軸プレス成形(98MPa、配向磁界(0.8T)をプレス方向に直角に印加)を行った。この充填工程およびプレス成形工程は、全ての実施例および比較例について同じ条件で行った。なお、プレス条件を変えて成形体密度(グリーン密度)の異なる成形体を形成した。
【0104】
実施例1と比較例1のプレス成形体の質量ばらつき(%)と充填量ばらつき(σ)を評価した。成形体の質量ばらつきは、{(最大質量−最小質量)/平均質量(n=50)}×100(%)で求めた。また、充填量ばらつき(σ)は、50個の成形体の質量分布の標準偏差を示している。実施例1の成形体の質量ばらつきは約4%であり、比較例1の質量ばらつき約15%に比べて著しく改善されている。これは、充填量ばらつき(σ)についても同様で、比較例1の充填量ばらつき(σ)が約0.33であるのに対し、実施例1の充填量ばらつき(σ)は0.16と大きく改善されており、造粒によって流動性が改善されたことがわかる。勿論、造粒によって、成形性も同様に改善されており、成形体に欠けや割れが発生する割合も、比較例1に比べ著しく少なかった。これらの造粒の効果は、他の実施例についても確認された。
【0105】
得られた成形体をAr雰囲気中で、1060℃にて約4時間焼結したあと、600℃で1時間の時効処理を施し、焼結体を得た。さらに、この焼結体を2387kA/mの条件で着磁することによって、焼結磁石を得た。それぞれの実施例および比較例について、サンプル数は50個とした。
【0106】
得られた焼結磁石の残留磁化Br(T)を図4に示す。図4からわかるように、実施例1(図4中の黒丸)のBrは、比較例1(図4中の白丸)のBrと実質的な差異は認められず、優れた磁気特性を有している。造粒剤を添加した実施例2および実施例3のBrは、同量の造粒剤を添加し残留磁化を有していない原料粉末を用いた比較例2および比較例3のBrとほぼ同等であった。残留磁化を利用して造粒する場合においても、造粒剤はできるだけ少ない方が好ましい。
【0107】
上述したように、1次粒子の残留磁化による磁気的な凝集力を利用して造粒粉を作製することによって、造粒剤の結合力のみを用いて造粒粉を用いる場合に比べて、造粒剤の添加量を減らしても同等以上の流動性を得ることができるので、従来の同等以上の生産性で、従来よりも優れた磁気特性を有する焼結磁石を製造することができる。さらに、1次粒子の残留磁化のみを用いて造粒粉を作製すれば、磁気特性の低下を実質的に無くすことができる。
【0108】
【発明の効果】
本発明によると、流動性やプレス成形性に優れ、且つ、優れた磁気特性を有する磁石を製造することが可能な希土類合金の造粒粉の製造方法が提供される。この造粒粉を用いることによって、高品質の希土類合金焼結体を高い生産効率で製造する方法が提供される。
【0109】
本発明によると、磁気特性を低下させることなく、希土類合金粉末の流動性および成形性を改善することができるので、従来は磁気特性を犠牲にしていたプレス成形が困難な形状の焼結磁石の磁気特性を向上することができる。さらに、造粒時間の短縮や、脱バインダ工程の省略が可能となり、希土類焼結磁石の生産性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の実施形態による造粒粉の構造を模式的に示す図であり、(b)および(c)は比較のための従来の造粒粉の構造を模式的に示す図である。
【図2】本発明による実施形態のR−Fe−B系合金造粒粉の製造に用いられる造粒装置100を模式的に示す図である。
【図3】(a)および(b)は、本発明の実施形態による造粒粉の製造方法における槽内の流気の状態(流量の時間変化)を模式的に示すグラフである。
【図4】本発明の実施例の造粒粉および比較例の造粒粉を用いて得られた焼結磁石の残留磁束密度Brを示すグラフである。
【符号の説明】
10a、10b、10c 1次粒子
20a、20b、20c 造粒粉
10 槽(流動槽)
20 第1流路
22 調温装置
24 送風装置
26、36 配管
27、28 バルブ
30 第2流路
37、38 バルブ
40 磁界発生装置
42 容器
42b 底板
44 排気管
46 バルブ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing a granulated powder of a rare earth alloy, an apparatus for producing a granulated powder of a rare earth alloy, and a method of producing a rare earth alloy sintered body.
[0002]
[Prior art]
Sintered rare earth alloy magnets (permanent magnets) are generally manufactured by press molding rare earth alloy powder, sintering the resulting powder compact, and aging treatment. Currently, rare earth / cobalt magnets and rare earth / iron / boron magnets are widely used in various fields. Among them, rare earth / iron / boron magnets (hereinafter referred to as “R—Fe—B magnets”, R is a rare earth element including Y, Fe is iron, and B is boron) are various magnets. Since it has the highest maximum magnetic energy product among them and its price is relatively low, it is actively used in various electronic devices.
[0003]
R-Fe-B sintered magnets are mainly R 2 Fe 14 The main phase is composed of a B tetragonal compound, an R rich phase composed of Nd, and the like, and a B rich phase. A part of Fe may be substituted with a transition metal such as Co or Ni, and a part of boron (B) may be substituted with carbon (C). R-Fe-B based sintered magnets to which the present invention is suitably applied are described in Patent Document 1 and Patent Document 2, for example.
[0004]
Conventionally, an ingot casting method has been used in order to produce an R—Fe—B alloy to be such a magnet. According to a general ingot casting method, a rare earth metal, electrolytic iron, and ferroboron alloy as starting materials are melted at a high frequency, and the resulting molten metal is cooled relatively slowly in a mold to produce an alloy ingot.
[0005]
In recent years, the molten alloy is cooled relatively quickly by bringing it into contact with the inner surface of a single roll, twin roll, rotating disk, or rotating cylindrical mold, etc., and from the molten alloy, a solidified alloy (“alloy flake”) that is thinner than the ingot. The rapid cooling method typified by the strip casting method and the centrifugal casting method, which are used to produce the same), has attracted attention. The thickness of the alloy piece produced by such a rapid cooling method is generally in the range of about 0.03 mm to about 10 mm. According to the rapid cooling method, the molten alloy starts to solidify from the surface in contact with the cooling roll (roll contact surface), and crystals grow in a columnar shape from the roll contact surface in the thickness direction. As a result, the quenched alloy produced by the strip casting method has a short axis size of about 0.1 μm to about 100 μm and a long axis size of about 5 μm to about 500 μm. 2 Fe 14 B crystal phase and R 2 Fe 14 It has a structure containing an R-rich phase dispersed and present in the grain boundary of the B crystal phase. The R-rich phase is a nonmagnetic phase in which the concentration of the rare earth element R is relatively high, and its thickness (corresponding to the width of the grain boundary) is about 10 μm or less.
[0006]
The quenched alloy has a relatively short time (cooling rate: 10) compared with an alloy (ingot alloy) produced by a conventional ingot casting method (die casting method). 2 ℃ / second or more, 10 Four (C / sec or less), the structure is refined and the crystal grain size is small. Further, since the area of the grain boundary is wide and the R-rich phase spreads widely within the grain boundary, there is an advantage that the dispersibility of the R-rich phase is also excellent. Because of these characteristics, a magnet having excellent magnetic properties can be produced by using a quenched alloy.
[0007]
A method called Ca reduction method (or reduction diffusion method) is also known. This method includes the following steps. First, a mixed powder containing at least one of rare earth oxides, iron powder and pure boron powder, and at least one of ferroboron powder and boron oxide in a predetermined ratio, or an alloy powder of the above constituent elements Alternatively, metallic calcium (Ca) and calcium chloride (CaCl) are mixed with mixed powder containing a mixed oxide at a predetermined ratio, and reduction diffusion treatment is performed in an inert gas atmosphere. The obtained reaction product is slurried and treated with water to obtain an R—Fe—B alloy solid.
[0008]
In this specification, the solid alloy ingot is referred to as “alloy ingot” and obtained by cooling a molten metal such as an alloy ingot obtained by a conventional ingot casting method or an alloy flake obtained by a rapid cooling method such as a strip cast method. In addition to the obtained solidified alloy, various types of solid alloys such as a solid alloy obtained by a Ca reduction method are included.
[0009]
The alloy powder to be subjected to press molding is obtained by pulverizing these alloy ingots by, for example, a hydrogen storage method and / or various mechanical pulverization methods (for example, a disk mill is used). The average particle size is 10 μm to 500 μm), for example, by fine pulverization by a dry pulverization method using a jet mill.
[0010]
The average particle diameter of the R—Fe—B alloy powder used for press molding is preferably in the range of 1.5 μm to 6 μm from the viewpoint of magnetic properties. Note that the “average particle size” of the powder refers to the FSSS particle size unless otherwise specified. However, when such a powder having a small average particle diameter is used, fluidity and press formability (including cavity filling and compressibility) are poor, and productivity is poor.
[0011]
As a method for solving this problem, it has been studied to cover the surface of alloy powder particles with a lubricant. For example, Patent Document 3 and Patent Document 4 include 0.02% by mass of a lubricant in which at least one fatty acid ester is liquefied in a coarse powder of an R—Fe—B alloy having an average particle size of 10 μm to 500 μm. Disclosed is a technique for producing a fine powder (for example, an average particle diameter of 1.5 μm to 5 μm) of an R—Fe—B alloy by jet milling using an inert gas after adding and mixing by ˜5.0 mass%. ing.
[0012]
The lubricant improves the fluidity and moldability (compressibility) of the powder and functions as a binder for imparting hardness (strength) to the compact, while remaining as residual carbon in the sintered compact and magnetically. Since it becomes a cause of deteriorating the characteristics, an excellent binder removal property is required. For example, Patent Document 5 discloses a depolymerized polymer, a mixture of a depolymerized polymer and a hydrocarbon-based solvent, and a mixture of a depolymerized polymer, a low-viscosity mineral oil, and a hydrocarbon-based solvent as lubricants having excellent binder removal properties. It is disclosed.
[0013]
However, according to the method using the above-described lubricant, although a certain improvement effect can be obtained, it is difficult to uniformly fill the cavity, and sufficient moldability cannot be obtained. In particular, a rapid cooling method such as a strip casting method (with a cooling rate of 10 2 Per second to 10 Four Compared with powders produced by the ingot method, the powder produced by (/ sec) is not only small in average particle size but also sharp in particle size distribution, so that the fluidity is particularly poor. Therefore, the amount of powder filled in the cavity varies beyond the allowable range, and the filling density in the cavity becomes non-uniform. As a result, the mass and dimensions of the molded body may vary beyond the allowable range, and the molded body may be chipped or cracked.
[0014]
Attempts have been made to use granulated powder as another method for improving the fluidity and formability of R-Fe-B alloy powders.
[0015]
For example, Patent Document 6 is obtained by adding 0.4 to 4.0% by mass of a mixture of a paraffin mixture and an aliphatic carboxylic acid in a liquid state at room temperature to the powder, kneading, and granulating. It is disclosed that the moldability can be improved by using the granulated powder. A method using PVA (polyvinyl alcohol) as a granulating agent is also known. Note that the granulating agent also functions as a binder for imparting strength to the molded body, like the lubricant.
[0016]
However, when the granulating agent disclosed in Patent Document 6 is used, the binder removal property is poor, and in the case of an R—Fe—B based sintered magnet, the magnetic properties are reduced due to carbon remaining in the sintered body. There is a problem of doing.
[0017]
On the other hand, the granulated powder produced by the spray dryer method using PVA has a strong binding force, so that the obtained granulated powder is too hard and the granulated powder is completely applied even when an external magnetic field is applied. Does not collapse. Therefore, there is a problem that primary particles cannot be sufficiently magnetically oriented, and as a result, a magnet having excellent magnetic properties cannot be obtained. PVA also has poor binder removal properties, and carbon derived from PVA tends to remain in the magnet. To solve this problem, there is a method of performing a binder removal treatment in a hydrogen atmosphere, but it is difficult to sufficiently remove carbon.
[0018]
In addition, in order to solve the problem that the granulated powder does not easily collapse due to the orientation magnetic field, the applicant of the present application forms individual particles (primary particles) magnetically oriented by granulating in a state where a static magnetic field is applied. A method for producing granulated powder combined with a granulating agent was proposed (see Patent Document 7). When this granulated powder is used, the magnetic properties are improved compared to the case of using a granulated powder in which primary particles that are not magnetically oriented are combined with a granulating agent, but the magnetic field is sufficiently oriented during press molding. Therefore, the magnetic properties are lower than in the case of using a non-granulated rare earth alloy powder.
[0019]
[Patent Document 1]
U.S. Pat. No. 4,770,723
[Patent Document 2]
U.S. Pat. No. 4,792,368
[Patent Document 3]
Japanese Patent Laid-Open No. 08-111308
[Patent Document 4]
US Pat. No. 5,666,635
[Patent Document 5]
JP 2000-306753 A
[Patent Document 6]
JP 63-237402 A
[Patent Document 7]
JP-A-10-140202
[0020]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, various granulating agents and granulating methods have been studied so far, but rare earth alloys that are excellent in fluidity and press formability and that can produce magnets having excellent magnetic properties. No method has been developed yet for industrial production of granulated powder.
[0021]
On the other hand, there is an increasing need for magnets that are smaller, thinner, and higher in performance, and it is desired to develop a manufacturing method that can produce small or thin high-performance magnets with high production efficiency. In general, when a rare earth alloy sintered body (or a magnet magnetized with this) is machined, the magnetic characteristics are deteriorated due to the influence of processing strain, but this decrease in magnetic characteristics cannot be ignored in a small magnet. Therefore, it is strongly desired to produce a sintered body having a final shape to be used with a dimensional accuracy that does not require machining substantially for smaller magnets. Against this background, there is a growing demand for rare earth alloy powders excellent in fluidity and press formability, particularly R-Fe-B alloy powders.
[0022]
The present invention has been made in view of the above points, and a method for producing a granulated powder of a rare earth alloy capable of producing a magnet having excellent fluidity and press formability and having excellent magnetic properties. And a method for producing a high-quality rare earth alloy sintered body with high production efficiency.
[0023]
[Means for Solving the Problems]
The method for producing a granulated powder of the rare earth alloy of the present invention comprises: (a) preparing a rare earth alloy powder having remanent magnetization in a tank in a state of being placed on a breathable base plate; ) Generating a first gas flow flowing from below the base plate in the tank; and (c) providing kinetic energy to the particles of the powder by the first gas flow and agglomerating due to residual magnetization of the powder. Using a force and for rolling by the kinetic energy, granulating under a substantially zero magnetic field; (d) a second gas flow directed from top to bottom with respect to the base plate; And (e) forming a powder layer made of the powder on the base plate, and compressing the powder layer by the second air flow, and including at least the step (d) Performing part and at least part of step (b) at the same time, The above-mentioned object can be achieved by the.
[0024]
In a preferred embodiment, the period in which step (d) and step (b) are performed simultaneously includes a period in which the flow rate of the second gas flow is increased while the flow rate of the first gas flow is decreased.
[0025]
In step (a), a rare earth alloy powder having no remanent magnetization is disposed in the tank, and a remanent magnetization is applied by applying a magnetic field to the powder disposed in the tank and having no remanent magnetization. And may include a step of. Alternatively, the step (a) may include a step of preparing a rare earth alloy powder having residual magnetization in advance and a step of placing the powder having residual magnetization in the vessel.
[0026]
In a preferred embodiment, step (b), step (c), step (d) and step (e) are repeated a plurality of times in this order.
[0027]
In a preferred embodiment, during the repetition, after at least one step (e), (f) temporarily stopping the first gas flow while generating the second gas flow, The powder layer formed on the base plate by generating the first gas flow having a flow rate exceeding the average flow rate of the first gas flow in the step (c) with the second gas flow stopped. Crushing.
[0028]
In a preferred embodiment, the rare earth alloy is an R—Fe—B alloy.
[0029]
In a preferred embodiment, the average particle size of the powder is in the range of 1.5 μm to 6 μm.
[0030]
In a preferred embodiment, a granulated powder having an average particle size in the range of 0.05 mm to 3.0 mm is produced.
[0031]
A method for producing a sintered rare earth alloy according to the present invention includes a step of producing a granulated powder using any one of the above-described methods for producing a granulated powder of a rare earth alloy, and applying a demagnetizing magnetic field to the granulated powder. Without filling the cavity with the rare earth alloy powder containing the granulated powder, and forming the compact by press molding in the state of applying an orientation magnetic field to the rare earth alloy powder containing the granulated powder And a step of sintering the molded body.
[0032]
The apparatus for producing granulated powder of rare earth alloy according to the present invention includes a tank provided with a base plate for receiving the rare earth alloy powder, and a first gas flow connected to the tank and flowing upward from below the base plate. A first flow path that can be generated in the tank, and a second flow path that is connected to the tank and that can generate a second gas flow that flows from the top to the bottom of the base plate in the tank. And the first flow path and the second flow path are connected to the tank independently of each other, thereby achieving the above object.
[0033]
It is preferable that a temperature control device and a blower device are further provided in the first flow path.
[0034]
It is good also as a structure further equipped with the buffer tank in the said 2nd flow path.
[0035]
It is preferable to have a thermometer that detects the temperature of the gas in the tank, and to include a control circuit that stops at least the operation of the blower when the detected temperature exceeds a predetermined temperature.
[0036]
It is preferable that the inside of the tank is maintained at a positive pressure during operation.
[0037]
It is good also as a structure further equipped with the magnetic field generation means which can apply a magnetic field to the said powder mounted on the said base plate.
[0038]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, a method for producing granulated powder and a method for producing a rare earth alloy sintered body according to an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings. In the description of the following embodiments, the present invention is described by taking as an example a method for producing a sintered magnet using R-Fe-B alloy powder produced by a strip cast method, which is excellent in magnetic properties but low in fluidity. However, the present invention is not limited to this, and a rare earth alloy powder produced by another method may be used.
[0039]
The method for producing an R—Fe—B alloy sintered body according to an embodiment of the present invention produces an R—Fe—B alloy powder (hereinafter referred to as “raw material powder” or “primary particle powder”). Applying a magnetic field to the R-Fe-B alloy powder including the step, the step of imparting residual magnetization to the raw material powder, the step of granulating using the cohesive force due to the residual magnetization of the raw material powder, and the granulated powder It includes a step of forming a molded body by press molding in a state and a step of sintering the molded body. An R—Fe—B based sintered magnet is obtained by magnetizing the obtained sintered body by a known method. The magnetizing step is performed at an arbitrary time after sintering, and may be performed immediately before use, for example, by the user of the sintered magnet. Here, an unmagnetized magnet is also called a sintered magnet.
[0040]
In the manufacturing method of the R—Fe—B alloy sintered body according to the embodiment of the present invention, granulation is performed using the cohesive force due to the residual magnetization of the raw material powder. Therefore, the amount of granulating agent added can be reduced, or a binder having a lower binding strength than before can be used. Furthermore, it becomes possible to omit the addition of the granulating agent.
[0041]
With reference to FIG. 1 (a), (b) and (c), the manufacturing method of the granulated powder by embodiment of this invention and the characteristic of the obtained granulated powder are demonstrated. The left side of FIG. 1 is a diagram schematically showing the structure of the granulated powder, and the right side of FIG. 1 schematically shows the state of the granulated powder after an orientation magnetic field is applied in the cavity for press molding. FIG. 1A is a
[0042]
As shown in FIG. 1A, in the
[0043]
Since this
[0044]
On the other hand, as shown in FIG. 1B, the
[0045]
Further, as shown in FIG. 1C, when the
[0046]
On the other hand, the
[0047]
The granulated powder according to the embodiment of the present invention is obtained by a granulation method including a process in which kinetic energy is given to particles of raw material powder having remanent magnetization and the particles grow by rolling using the given kinetic energy. Moreover, you may add a granulating agent as needed.
[0048]
In the method for producing granulated powder according to the embodiment of the present invention, the step of imparting residual magnetization to the raw material powder may be performed before the raw material powder is filled in the tank (granulating tank) of the granulating apparatus. You may do it after loading in. However, since the
[0049]
Various magnetic fields can be used as the magnetic field applied to impart the residual magnetization. In addition, since the residual magnetization which a primary particle has may be very small, it is preferable to use an alternating attenuation magnetic field. The magnetic field for imparting residual magnetization is not limited to an alternating attenuation magnetic field, and a monotonous attenuation magnetic field, another pulse magnetic field, or a static magnetic field may be used.
[0050]
Even if the residual magnetization is applied, if the coercive force of the raw material powder is small, it may be demagnetized until the final granulated powder is obtained, and the shape of the granulated powder may not be maintained. Accordingly, it is preferable that the raw material powder has a relatively high coercive force. Specifically, the raw material powder has a bulk density of 2.0 g / cm. Three When the coercive force value measured with a BH tracer is the apparent coercive force of the raw material powder, the raw material powder preferably has a coercive force of 70 kA / m or more, and 80 kA / m It is more preferable to have the above coercive force. For example, in the case of an R—Fe—B alloy, an alloy containing 2% by mass or more of Dy, 1% by mass or more of Tb, or 1% by mass or more of the total of Dy and Tb is preferable.
[0051]
As the R—Fe—B alloy powder used for press molding, it is preferable to use only the granulated powder produced as described above from the viewpoint of fluidity and moldability. A raw material powder (primary particle powder) can also be mixed and used. However, since the fluidity decreases as the proportion of the raw material powder increases, it is preferable to substantially use only the granulated powder in order to sufficiently obtain the effect of improving the fluidity by granulation. Moreover, when using raw material powder mixed with granulated powder, it is preferable that the particle | grain surface is coat | covered with the lubricant. By coating the surfaces of the primary particles with a lubricant, the flowability of the R—Fe—B based powder can be improved, and oxidation of the R—Fe—B based alloy can be prevented. In addition, the orientation in the magnetic field pressing process is also improved. In the specification of the present application, not only a powder of a rare earth alloy substantially (which may include an oxide layer on the surface), but also a powder used for press molding containing a granulating agent and a lubricant together with a rare earth alloy powder. Is also called rare earth alloy powder.
[0052]
The magnet manufacturing method using the R—Fe—B alloy sintered body of the embodiment according to the present invention will be described in the order of steps.
[0053]
First, R—Fe—B based alloy flakes are prepared using a strip casting method (see, for example, US Pat. No. 5,383,978). Specifically, an R—Fe—B alloy produced by a known method is made into a molten metal by high frequency melting. As the R—Fe—B alloy, in addition to the above, those having the compositions described in, for example, US Pat. No. 4,770,723 and US Pat. No. 4,792,368 are suitable. Can be used. In a typical composition of R—Fe—B rare earth alloy, Nd or Pr is mainly used as R, Fe may be partially substituted with a transition element (eg, Co), and B is C May be substituted.
[0054]
After maintaining the molten metal of this alloy at 1350 ° C., it is rapidly cooled on a single roll under conditions of a roll peripheral speed of about 1 m / sec, a cooling rate of 500 ° C./sec, and a supercooling degree of 200 ° C., and an alloy having a thickness of 0.3 mm Get flakes. This alloy flake is occluded with hydrogen and embrittled to obtain a coarse alloy powder. By pulverizing this alloy coarse powder in a nitrogen gas atmosphere using a jet mill apparatus, for example, the average particle diameter is 1.5 μm to 6 μm and the specific surface area by the BET method is about 0.45 m. 2 / G to about 0.55m 2 / G alloy powder (raw material powder) is obtained. The true density of this raw material powder is 7.5 g / cm. Three It is.
[0055]
Next, residual magnetization is imparted to the obtained raw material powder. Here, an alternating attenuation magnetic field having a peak magnetic field of 1.0 T is applied.
[0056]
Next, the raw material powder having remanent magnetization is granulated. Here, a fluidized bed granulation method is used. When the fluidized bed granulation method is used, a granulated powder having a shape close to a spherical shape can be obtained, and a granulated powder having an appropriate hardness can be obtained. When the granulated powder has a shape close to a sphere, the fluidity and moldability are excellent. The hardness of the granulated powder is also affected by the granulating agent, but as described above, it is inconvenient if it is too hard or too soft.
[0057]
In the conventional fluidized tank granulation method, a process (flow process) in which powder flows (also referred to as “rectification”) with a gas flow flowing from the bottom to the top in the tank and a gas flow flowing from the top to the bottom. The process of compressing the powder layer (consolidation process) was performed independently. For example, in a fluid compression apparatus described in Japanese Patent No. 3019953 (for example, FIG. 3), a gas flow for performing a flow process (hereinafter referred to as “first gas flow”) and a consolidation process are performed. Gas flow (hereinafter referred to as “second gas flow”) for switching between the two gas flows cannot be generated in the tank.
[0058]
As a result of various experiments conducted by the inventor, the first gas flow for carrying out the flow process and the second gas flow for carrying out the consolidation process are simultaneously present in the tank, so that the granulated powder of the rare earth alloy can be further improved. It turned out that it can manufacture efficiently.
[0059]
This is because the true specific gravity of the rare earth alloy is 7.5 g / cm. Three It is considered that the granulated powder is produced by using a relatively large force and / or a relatively weak force of residual magnetization. If the binder is not used, the production yield of the granulated powder decreases unless the compaction process is performed after the first gas flow and the second gas flow coexist in the tank. On the other hand, when a binder is used, it is based on the experimental fact that the superiority difference from the conventional method was not confirmed. However, it is not well understood why the production efficiency of the granulated powder is improved by the coexistence of the first gas flow and the second gas flow.
[0060]
The granulated powder production method and production apparatus according to the embodiment of the present invention will be described in detail with reference to FIGS.
[0061]
FIG. 2 is a diagram schematically showing the structure of a granulated
[0062]
The granulated
[0063]
The
[0064]
The rare earth alloy powder placed on the
[0065]
The
[0066]
Further, if the temperature of the rare earth alloy powder becomes too high, the coercive force is lowered and the cohesive force of the powder is lowered. As a result, it becomes difficult to form granulated powder and / or the oxidation of the rare earth alloy powder is suppressed. Therefore, it is preferable to control the temperature of the gas within a range of 10 ° C. or more and 40 ° C. or less, and it is more preferable to control the temperature within a range of 20 ° C. or more and 30 ° C. or less. Of course, if necessary, a humidity control device may be provided to remove moisture from the gas.
[0067]
The
[0068]
The
[0069]
Both ends of the
[0070]
Furthermore, since rare earth alloy powders are easily oxidized, there is even an explosion risk if the temperature rises abnormally. Therefore, a
[0071]
The
[0072]
The granulated
[0073]
Next, referring to FIGS. 3A and 3B, the state of air flow in the
[0074]
First, with reference to FIG. 3A, the state of air flow in the
[0075]
Immediately after the
[0076]
With the flow rate of the first air flow a maintained substantially constant for a predetermined time (for example, about 20 minutes), the
[0077]
As described above, when the flow rate of the second air b is increased while gradually decreasing the flow rate of the first air a, the granulated powder is not destroyed by an impact when falling on the
[0078]
By repeating the cycle shown in FIG. 3A, a granulated powder having an appropriate hardness can be obtained. However, as shown in FIG. 3A, the flow rate of the first air flow a at the start of the second and subsequent cycles is zero (a 0 The flow rate a at the end of the cycle shown in FIG. Three It may be.
[0079]
By simply repeating the cycle shown in FIG. 3A, the powder layer compressed on the
[0080]
Point b in FIG. 1 'I will explain from the following steps. Here, the point b in FIG. 1 Up to ', the point b in FIG. 1 A case will be described in which the steps up to and including step (b) of FIG. 3 are subsequently performed.
[0081]
In the same manner as described above, the generation of the second flow b is started (the flow rate b at the start time). 1 ') And the flow rate of the second flow b is the steady flow rate b. 2 Before reaching ', the flow rate of the first flow a begins to decrease (the flow rate a at the start of the decrease). 2 '). Thereafter, the
[0082]
In the above example, by operating the
[0083]
When the granulated powder formed using the remanent magnetization becomes a certain size, a magnetic closed circuit is formed, so that the magnetic attractive force acting between the granulated powders is weakened. The crushing cycle shown in Fig. 1 is no longer necessary. Therefore, for example, in a process in which a predetermined granulated powder is obtained by repeating the basic cycle shown in FIG. 3A and the crushing cycle shown in FIG. In the first 20 cycles, it is preferable to include 5 to 10 cycles for crushing.
[0084]
In addition, when the raw material powder having residual magnetization is used, a desired granulated powder can be obtained in a shorter time (for example, about half the time) than when the raw material powder having no residual magnetization is used. This is presumably because when a raw material powder having residual magnetization is used, nuclei for generating granulated powder are easily generated by magnetic cohesion between primary particles.
[0085]
The average particle diameter of the granulated powder is preferably in the range of 0.05 mm to 3.0 mm. In general, the primary particles contained in the granulated powder are very few, and there are very few higher-order granulated powders of tertiary particles or more, so the average particle size of the secondary particles is substantially the average of the granulated powder. It can be treated as representative of particle size. Here, the average particle diameter of the secondary particles obtained by microscopic observation is used as the average particle diameter of the granulated powder. When the average particle diameter of the granulated powder is smaller than 0.05 mm, the effect of improving the fluidity is low, and it is difficult to obtain a uniform molded body with sufficient density. On the other hand, when the average particle diameter of the granulated powder is larger than 3 mm, the filling property into the cavity is lowered, and it is difficult to obtain a uniform compact with a sufficient density. The average particle diameter of the granulated powder is more preferably in the range of 0.1 mm to 2.0 mm.
[0086]
Next, a molded body is formed by press molding the obtained granulated powder. Here, a compact is formed using only the granulated powder. A known press molding apparatus can be used for the press molding, and typically, a uniaxial press molding apparatus that presses the powder in the cavity (die hole) of the mold with upper and lower punches is used. The granulated powder is transferred for each batch, for example, in a state in which nitrogen gas is filled or flowed in a highly airtight container.
[0087]
Fill the mold cavity of the uniaxial press molding machine with granulated powder. The step of filling the granulated powder into the cavity is, for example, a filling method using a sieve, Japanese Examined Patent Publication No. 59-40560, Japanese Unexamined Patent Publication No. 10-58198, Japanese Unexamined Utility Model Publication No. 63-110521, or Japanese Unexamined Patent Publication No. 2000-. It can be executed by using a filling method using a feeder box as disclosed in Japanese Patent No. 248301 (these may be collectively referred to as “dropping method”).
[0088]
In particular, when forming a small molded body, it is preferable to measure the amount of granulated powder corresponding to the internal volume of the cavity using the cavity. For example, a feeder box having an opening below is moved over the cavity, the granulated powder is dropped by gravity (natural fall), and then the excess granulated powder supplied to the cavity is ground to make it relatively uniform. In addition, a predetermined amount of granulated powder can be filled. Of course, the granulated powder weighed separately may be filled into the cavity using a funnel or the like.
[0089]
After filling the cavity with the granulated powder, the upper punch of the uniaxial press apparatus is lowered, and an orientation magnetic field is applied in a state where the opening of the cavity is closed, and the granulated powder is collapsed into primary particles. Next particles are magnetically oriented. The granulated powder according to the embodiment of the present invention surely collapses into primary particles in a relatively weak magnetic field of 0.1T to 0.8T. However, considering a sufficient degree of orientation, about 0.5T to 1.5T is desirable. The direction of the magnetic field is, for example, a direction perpendicular to the pressing direction. While applying the magnetic field in this way, the powder is uniaxially pressed with an upper and lower punch, for example, at a pressure of 98 MPa. As a result, a molded body having a relative density (molded body density / true density) of 0.5 to 0.7 is obtained. The direction of the magnetic field may be parallel to the press direction as necessary.
[0090]
Next, the obtained molded body is sintered in a vacuum or an inert gas atmosphere at a temperature of, for example, about 1000 ° C. to about 1180 ° C. for about 1 hour to 6 hours. Since the granulated powder of this embodiment does not contain a granulating agent or contains only a granulating agent that can be substantially removed during the sintering process, it is not necessary to provide a separate binder removal step. The conventional typical binder removal step is performed at a temperature of about 200 ° C. to 800 ° C. in an inert gas atmosphere at a pressure of about 2 Pa for about 3 hours to about 6 hours.
[0091]
By subjecting the obtained sintered body to an aging treatment at a temperature of about 450 ° C. to about 800 ° C. for about 1 hour to 8 hours, an R—Fe—B based sintered magnet is obtained. Thereafter, the R—Fe—B sintered magnet is finally completed by magnetizing at an arbitrary stage.
[0092]
According to the present invention, since the granulated powder having excellent fluidity and moldability is used as described above, there is little variation in the filling amount, and the cavity is uniformly filled. Therefore, there is little variation in the mass and dimensions of the molded body obtained by press molding. Further, the molded body is less likely to be chipped or cracked.
[0093]
Furthermore, since the primary particles of the granulated powder of this embodiment are substantially bonded by the magnetic cohesive force of residual magnetization, the primary particles are surely collapsed into primary particles by application of an orientation magnetic field. Therefore, the degree of orientation of primary particles does not decrease. Moreover, since the deterioration of the magnetic characteristics due to the carbon of the granulating agent remaining in the sintered body is suppressed to a minimum, a sintered magnet having excellent magnetic characteristics can be obtained. Thus, according to the present invention, a high-quality R—Fe—B alloy sintered magnet can be produced with high production efficiency.
[0094]
【Example】
Examples of the present invention will be described below.
[0095]
An R—Fe—B alloy powder was prepared as follows. A molten alloy was prepared using electrolytic iron having a purity of 99.9%, a ferroboron alloy containing 19.8% B, and Nd and Dy having a purity of 99.7% or more as starting materials. From this molten alloy, flakes of an R—Fe—B alloy having a composition of 30.0% by mass Nd, 5.0% by mass Dy, 64.0% by mass Fe and 1.0% by mass B were obtained by strip casting. . This is used with a jet mill and an inert gas (for example, N 2 Gas, gas pressure 58.8 MPa) to obtain a raw material powder having an average particle diameter of about 3 μm.
[0096]
Next, an alternating decay magnetic field (peak magnetic field: 1.0 T) was applied to the raw material powder for the examples to impart residual magnetization.
[0097]
Next, granulated powder was manufactured using the
[0098]
The internal diameter (D2) of the
[0099]
In the production of the granulated powders of Examples 2 to 3 and Comparative Examples 2 and 3, polybutene and isoparaffin described in Japanese Patent Application No. 2001-96572 by the applicants of the present application were used as granulating agents.
[0100]
In both the examples and the comparative examples, the conditions were set so that the average particle diameter of the granulated powder was 0.5 mm. The obtained granulated powder had a residual magnetization of about 0.2 mT. The granulation process of Examples 1 to 3 took about 15 minutes, and the granulation process of Comparative Examples 2 and 3 took about 30 minutes. In Comparative Example 1, the raw material powder (not applied with a magnetic field) was used without granulation. Table 1 summarizes the preparation conditions of the pressing powders in Examples 1 to 3 and Comparative Examples 1 to 3, respectively.
[0101]
[Table 1]
[0102]
Table 1 also shows the angle of repose of each press powder. A powder having a large angle of repose has poor fluidity, and a powder having a small angle of repose is excellent in fluidity. As shown in Comparative Example 1, if the raw material powder is not granulated, the angle of repose is as large as about 52 ° and the fluidity is low. On the other hand, the angle of repose of all the pressed powders of Examples 1 to 3 and Comparative Examples 2 and 3 subjected to granulation is reduced to less than 50 °. In particular, the press powders of Examples 1 and 2 have a smaller angle of repose and excellent fluidity than the press powder of Comparative Example 2 (addition amount of granulating agent 1% by mass). That is, it can be seen that by using the remanent magnetization, the fluidity is improved by adding less granulating agent than before. In Example 3 and Comparative Example 3 in which the addition amount of the granulating agent was 2% by mass, there was no difference in fluidity.
[0103]
Each press powder shown in Table 1 was filled into a cavity having a length of 20 mm, a width of 15 mm, and a depth of 10 mm by the method using the feeder box described above, and uniaxial press molding (98 MPa, orientation magnetic field (0.8 T ) Was applied at right angles to the pressing direction. This filling step and press molding step were performed under the same conditions for all examples and comparative examples. In addition, the press body was changed and the molded object from which a molded object density (green density) differs was formed.
[0104]
The mass variation (%) and filling amount variation (σ) of the press-formed bodies of Example 1 and Comparative Example 1 were evaluated. The mass variation of the molded body was determined by {(maximum mass−minimum mass) / average mass (n = 50)} × 100 (%). Further, the filling amount variation (σ) indicates the standard deviation of the mass distribution of 50 molded bodies. The mass variation of the molded body of Example 1 is about 4%, which is remarkably improved as compared with the mass variation of Comparative Example 1 of about 15%. This is the same for the filling amount variation (σ). The filling amount variation (σ) of Comparative Example 1 is about 0.33, whereas the filling amount variation (σ) of Example 1 is 0.16. It can be seen that the fluidity has been improved by granulation. Of course, the formability was improved by granulation as well, and the proportion of chipping and cracking in the molded product was significantly lower than in Comparative Example 1. These granulation effects were confirmed for other examples.
[0105]
The obtained molded body was sintered at 1060 ° C. for about 4 hours in an Ar atmosphere, and then subjected to an aging treatment at 600 ° C. for 1 hour to obtain a sintered body. Further, this sintered body was magnetized under the condition of 2387 kA / m to obtain a sintered magnet. For each example and comparative example, the number of samples was 50.
[0106]
FIG. 4 shows the residual magnetization Br (T) of the obtained sintered magnet. As can be seen from FIG. 4, the Br of Example 1 (black circle in FIG. 4) has no significant difference from the Br of Comparative Example 1 (white circle in FIG. 4), and has excellent magnetic properties. ing. The Br of Example 2 and Example 3 to which the granulating agent was added was almost equivalent to the Br of Comparative Example 2 and Comparative Example 3 in which the same amount of granulating agent was added and the raw material powder having no residual magnetization was used. Met. Even in the case of granulating using the residual magnetization, it is preferable that the granulating agent is as small as possible.
[0107]
As described above, by producing the granulated powder using the magnetic cohesive force due to the residual magnetization of the primary particles, compared to the case of using the granulated powder only using the binding force of the granulating agent, Even if the addition amount of the granulating agent is reduced, the fluidity equal to or higher than that can be obtained, so that a sintered magnet having magnetic properties superior to those of the conventional one can be manufactured with the productivity equivalent to or higher than the conventional one. Furthermore, if the granulated powder is produced using only the remanent magnetization of the primary particles, the deterioration of the magnetic properties can be substantially eliminated.
[0108]
【The invention's effect】
ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, the manufacturing method of the granulated powder of the rare earth alloy which can manufacture the magnet which is excellent in fluidity | liquidity and press moldability, and has the outstanding magnetic characteristic is provided. By using this granulated powder, a method for producing a high-quality rare earth alloy sintered body with high production efficiency is provided.
[0109]
According to the present invention, the fluidity and formability of the rare earth alloy powder can be improved without deteriorating the magnetic properties. Magnetic characteristics can be improved. Further, the granulation time can be shortened and the binder removal step can be omitted, and the productivity of the rare earth sintered magnet can be improved.
[Brief description of the drawings]
1A is a diagram schematically showing the structure of a granulated powder according to an embodiment of the present invention, and FIGS. 1B and 1C are diagrams schematically showing the structure of a conventional granulated powder for comparison. FIG.
FIG. 2 is a diagram schematically showing a
FIGS. 3A and 3B are graphs schematically showing the state of air flow (change in flow rate with time) in a tank in the method for producing granulated powder according to the embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a graph showing the residual magnetic flux density Br of sintered magnets obtained using the granulated powder of the example of the present invention and the granulated powder of the comparative example.
[Explanation of symbols]
10a, 10b, 10c primary particles
20a, 20b, 20c Granulated powder
10 tanks (fluidized tank)
20 First flow path
22 Temperature controller
24 Blower
26, 36 piping
27, 28 Valve
30 Second channel
37, 38 valves
40 Magnetic field generator
42 containers
42b Bottom plate
44 exhaust pipe
46 Valve
Claims (16)
(b)前記台板の下から上に流れる第1ガス流を前記槽内に生成する工程と、
(c)前記第1ガス流によって前記粉末の粒子に運動エネルギーを与え、前記粉末の残留磁化による凝集力と、前記運動エネルギーによる転動作用とを利用して、外部から磁界を印加することなく、造粒する工程と、
(d)前記台板に対して上から下に向けた第2ガス流を前記槽内に生成する工程と、
(e) 前記粉末からなる粉末層を前記台板上に形成し、前記第2流気によって前記粉末層を圧縮する工程と、
を包含し、
工程(d)の少なくとも一部と工程(b)の少なくとも一部とを同時に実行する、希土類合金の造粒粉の製造方法。(A) preparing a rare earth alloy powder having remanent magnetization in a tank in a state of being placed on a base plate having air permeability;
(B) generating a first gas flow flowing from below the base plate in the tank;
(C) Giving kinetic energy to the particles of the powder by the first gas flow, and using the cohesive force due to the residual magnetization of the powder and the rolling action by the kinetic energy without applying a magnetic field from the outside , comprising the steps of granulating,
(D) generating a second gas flow in the tank from the top to the bottom with respect to the base plate;
(E) forming a powder layer made of the powder on the base plate, and compressing the powder layer by the second air flow;
Including
A method for producing a granulated powder of a rare earth alloy, wherein at least a part of the step (d) and at least a part of the step (b) are simultaneously performed.
(f) 前記第2ガス流を生成している状態で前記第1ガス流を一旦停止し、その後、前記第2ガス流を停止した状態で、工程(c)における前記第1ガス流の平均流量を超える流量の前記第1ガス流を生成させることによって、前記台板上に形成された前記粉末層を解砕する工程、
を包含する請求項5に記載の造粒粉の製造方法。During the repetition, after at least one step (e),
(F) The average of the first gas flow in the step (c) in a state where the first gas flow is temporarily stopped in a state where the second gas flow is generated and then the second gas flow is stopped. Crushing the powder layer formed on the base plate by generating the first gas flow having a flow rate exceeding the flow rate;
The manufacturing method of the granulated powder of Claim 5 containing this.
前記造粒粉に脱磁磁界を印加することなく、前記造粒粉を含む希土類合金の粉末をキャビティに充填する工程と、
前記造粒粉を含む希土類合金の粉末に配向磁界を印加した状態でプレス成形することによって成形体を形成する工程と、
前記成形体を焼結する工程と、
を包含する、希土類合金焼結体の製造方法。A step of producing a granulated powder using the method for producing a granulated powder of a rare earth alloy according to any one of claims 1 to 9,
Filling a cavity with a rare earth alloy powder containing the granulated powder without applying a demagnetizing magnetic field to the granulated powder;
Forming a molded body by press-molding a rare earth alloy powder containing the granulated powder while applying an orientation magnetic field; and
Sintering the molded body;
The manufacturing method of the rare earth alloy sintered compact containing this.
前記槽に接続され、前記台板の下から上に流れる第1ガス流を前記槽内に生成することができる第1流路と、
前記槽に接続され、前記台板の上から下に流れる第2ガス流を前記槽内に生成することができる第2流路と、
を有し、
前記第1流路と前記第2流路とは、前記槽に対して互いに独立に接続されている、希土類合金の造粒粉の製造装置。A tank provided with a base plate for receiving rare earth alloy powder;
A first flow path connected to the tank and capable of generating a first gas flow in the tank flowing from below the base plate;
A second flow path connected to the tank and capable of generating a second gas flow in the tank flowing from the top to the bottom of the base plate;
Have
The apparatus for producing granulated powder of rare earth alloy, wherein the first flow path and the second flow path are independently connected to the tank.
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