JP4175739B2 - 位置計測作図用自動追尾装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に交通事故見分における現場見取図等を作成する位置計測作図装置に用いられ、計測ヘッド部を測定点指示部へ自動的に向けるための自動追尾装置の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
交通事故処理業務等において、事故現場の関係地点間の測定と見取図の作成を迅速かつ正確に行うために位置計測作図装置が用いられ、このような位置計測作図装置において計測部の位置決めのために自動追尾装置が用いられる。従来において自動追尾装置を適用した位置計測作図装置は、例えば図12に示される構成となっている。
【0003】
図12において、位置計測作図装置は事故処理車等に搭載される計測機1と道路等の測定地点にセットされる測定点指示部(ターゲット)2を備えており、この計測機1側では、俯仰方向、旋回方向に回動する計測ヘッド部1Aが車載架台1Bに取り付けられ、この計測ヘッド部1A内に、TVカメラ3や光波距離計4が配置される。この光波距離計4は、受光部5を有し、レーザー光等の測定光を出射しその反射光により距離を測定すると共に、対物光学系4Aを介して入射した追尾用の光を受光部5で検出するようになっている。
【0004】
一方、道路等の測定地点のターゲットとして配置される上記測定点指示部2は、指示棒8の所定の高さ位置に設けられたコーナーキューブ反射鏡9とこの反射鏡9の外周部に配置され、追尾用の光を出力するための複数の発光部(LED等)10を備えている。
【0005】
このような装置によれば、測定点指示部2をその反射鏡9が計測ヘッド部1Aの方へ向くように測定点に置くと、この発光部10から出力される追尾用の光S1が計測ヘッド部1A側の受光部5で受光されることになり、これによって計測ヘッド部1Aが反射鏡の正面を向くように回動制御される。そして、この計測ヘッド部1Aの位置決めが行われた後に、上記光波距離計4は測定光S2を出射し、上記反射鏡からの反射光を受光することにより、測定点指示部2までの距離を測定する。
【0006】
そうして、この距離データは、計測ヘッド部1Aの俯仰角度及び旋回角度情報と共に、不図示の作図演算コンピュータに入力され、このコンピュータでは3次元座標データを演算し、この3次元座標データに基づいて作図処理を行うことになり、この作図データはプロッタ等により出力することができ、これにより現場見取図を得ることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記位置計測作図装置用の自動追尾装置では、上述のように、光波距離計4の対物光学系4Aを利用して追尾光S1を同一の受光部へ導く構成となっていることから、追尾を精度よく実行できるという利点がある反面、追尾範囲が狭いという問題がある。即ち、上記対物光学系4Aは距離測定との関係から焦点距離fが比較的長いレンズ系を用いており、追尾のための検出領域が狭くなる。従って、自動追尾中に計測ヘッド部1Aと測定点指示部2との間に障害物が通過したりすると、追尾動作ができなくなる場合があり、この場合には計測者がTVモニタの映像を見ながら手動で指令を与えて計測ヘッド部1Aを動かし、検出可能領域に入るようにしなければならなかった。
【0008】
そこで、従来では、特開平10−197247号公報に示されるように、広範囲の追尾を可能とするために、焦点距離を短くした対物光学系及び横長の受光素子からなる受光部を設けることが行われている。図13に、この受光部の受光素子11の構成が示されており、この受光素子11では、4分割した受光領域(素子)A0〜D0の水平方向の長さ(横幅)を長くしたものであり、これによって受光できる水平方向の範囲、即ち追尾範囲を広くすることができる。
【0009】
しかし、上記の受光素子11で検出される範囲よりも広い範囲の自動追尾が要請されており、この追尾範囲の更なる拡張が可能となれば手動操作が少なくなり使い勝手のよい便利な位置計測作図装置を得ることができる。一方、図13の受光素子11において受光領域A0〜D0の横幅を更に大きくすることも可能であるが、この横幅の拡張には限界があり、これによって追尾光の検出精度が低下するという問題もある。
【0010】
また、交通事故処理業務等に使用される位置計測作図装置では、短時間の作業が求められており、自動追尾においても迅速な追尾動作が必要となる。
【0011】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、更なる広範囲の追尾を高精度の検出下に実現し、使い勝手のよい位置計測作図装置が得られるようにすると共に、追尾動作を迅速に行うことができる位置計測作図用自動追尾装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、測定点指示部から追尾用の光を出力する追尾光発光部と、計測ヘッド部に配置され、上記追尾光発光部からの追尾光を、標準用対物光学系を介して標準範囲で受光する標準追尾用受光部と、上記計測ヘッド部をその正面が上記測定点指示部へ向くように回転駆動する駆動部と、を備えた位置計測作図用自動追尾装置において、
上記標準追尾用受光部とは別個に配置され、広範囲用対物光学系を介して追尾光を受光する受光部であって、中心部配置の4分割素子からなり、上記標準範囲よりも広い第1広範囲で追尾光を検出する中心素子と、この中心素子の左右両側のそれぞれの方向へ多分割の縦長(垂直方向に長い)受光領域を持つように配置され、上記第1広範囲より左右方向外側の第2広範囲で追尾光を検出し、左右の追尾光出力方向の角度を判定する左右素子と、を有する広範囲追尾用受光部と、この広範囲追尾用受光部による追尾光検出に基づき、上記第2広範囲では、判定された追尾光出力方向の角度が小さくなる方向へ上記計測ヘッド部を駆動することにより追尾光が上記第1広範囲で検出できるように、この第1広範囲では、上記計測ヘッド部が上記測定点指示部へ向くように駆動することにより追尾光が上記標準範囲で検出できるように、上記駆動部を制御すると共に、上記標準追尾用受光部による標準範囲の追尾光検出に基づいて上記駆動部を制御し、上記計測ヘッド部正面が上記測定点指示部へ向くまでの駆動角度が大きいときは小さいときと比べて高速で上記計測ヘッド部を回転させる制御回路と、を設けたことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、上記広範囲追尾用受光部に、上記中心素子の上下両側に配置された横長の上下素子を設けたことを特徴とする。
【0013】
上記の構成によれば、標準範囲、第1広範囲だけでなく、左右素子によって左右の広い第2広範囲において追尾光が捉えられると共に、追尾光を受光した位置により、測定点指示部の方向に対し計測ヘッド部の正面が向く駆動角度が把握できることになる。そして、制御回路は、駆動すべき方向の信号に加え、角度の大小に応じた速度制御信号を駆動部に出力することになり、これによって駆動部は角度が大きい程、高速で計測ヘッド部を駆動する。従って、計測ヘッド部の正面が測定点指示部の方向から離れている場合でも、測定点指示部を向く位置に迅速に駆動可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1乃至図2には、実施形態の一例に係る位置計測作図用自動追尾装置の構成が示され、図4には位置計測作図装置が示されており、まずこの位置計測作図装置の全体構成を説明する。図4において、事故処理車等に搭載される計測機12側には、計測ヘッド部13が車載架台14により支持されており、この架台14によって計測ヘッド部13が水平状態に維持される。また、この架台14には回転機構を有する駆動部15が配置され、この駆動部15によって計測ヘッド部13が俯仰方向及び旋回方向へ回転駆動されることになり、この俯仰角度及び旋回角度は作図データとして当該ヘッド部13から出力される。
【0015】
この計測ヘッド部13内には、測定地点の周辺を撮影するTVカメラ16、対物光学系17Aと受光素子18を有する光波距離計17、広範囲追尾用受光部20が設けられる。この広範囲追尾用受光部20は、標準追尾用受光部(受光素子18)の標準範囲よりも広い第1広範囲の光を受光する中心素子及びこの中心素子の左右(水平方向)両側の第2広範囲の光を受光する左右素子から構成される。上記光波距離計17は、対物光学系17Aを介して測定光を出射し、その反射光を受光して距離を測定することができ、また同一の対物光学系17Aを介して入射した追尾光を受光素子18で捉えることにより、後述の反射鏡部を自動追尾する。
【0016】
更に、上記計測機12内には制御部21と、各部へ動作電力を供給する電源部22が配置され、上記制御部21内には、TVモニタ23、自動追尾回路24、作図演算部(コンピュータ)25、操作部26が設けられる。上記作図演算部25は、上記計測ヘッド部13で得られた距離等のデータに基づき、3次元座標上での各測定点の位置を演算し、また各測定点間の距離を求める等、作図のための演算処理をする。上記操作部26には、測定、作図のための操作スイッチが設けられ、作図モードや作図のためのデータも入力することができる。
【0017】
一方、上記計測機12から離れた測定地点には、測定点指示部(ターゲット)28が設けられ、この測定点指示部28は、指示棒29の途中に反射鏡部30を配置している。この反射鏡部30は、コーナーキューブ反射鏡31とこの外周部に配置された複数の発光部32を備えており、この発光部32により、計測ヘッド部13の自動追尾機能のための追尾光を出射する。なお、この発光部32は操作制御のための信号も同時に出力できるようになっており、例えば追尾光をビット情報に対応したパルス光とし、このビット情報を制御情報として利用する。
【0018】
図1及び図2には、追尾機能に関する構成が示されており、まず上述した光波距離計17では、図2のように、対物光学系17Aが焦点距離f1 のレンズ(又はレンズ群)からなり、受光素子18は全体をa〜dの領域(略正方形)に4分割した素子からなる。この受光素子18と上記対物光学系17Aは、距離測定のための受光部になると共に、標準追尾用受光部としても機能する。
【0019】
また、この光波距離計17の近傍に、広範囲追尾用受光部20が配置されており、この広範囲追尾用受光部20は、上記焦点距離f1 よりも小さい焦点距離f2 (f2 <f1 )を持つ対物光学(レンズ)系34と、第1広範囲と第2広範囲の光を受光する受光素子35から構成される。即ち、上記対物光学系34は、標準追尾用の対物光学系17Aよりも焦点距離を短くして、広範囲の視野を捉えることができるようになっている。
【0020】
更に、上記受光素子35は中心素子として4分割された素子(受光領域)A〜D、左右素子として縦長(上下方向が長い)の素子(受光領域)G1 〜G6 ,R1 〜R6 、上下素子として横長(水平方向が長い)の素子(受光領域)E,Fが配置されており、上記の中心素子A〜Dは受光領域(受光面)が上記受光素子18と比較して大きく形成され、対物光学系の焦点距離fが同じであった場合でも、広い範囲を検出できるものである。上記上下素子E,Fの受光面は、中心素子A〜Dの横幅の約2倍の横幅とされ、上記左右素子G,Rの受光面は上記の中心素子A〜Dと上下素子E,Fの配列部の高さと同一の縦幅とされる。なお、これら受光領域G,R,E,Fの数は任意である。
【0021】
このような受光部の構成によれば、例えば図7に示されるように、左右(水平)方向で説明すると、受光素子(a〜d)18を含む光波距離計17(標準追尾用受光部)では、角度αの範囲の追尾光を受光することになる。また、広範囲追尾用受光部20では、中心素子A〜Dにて角度βの範囲、左右素子G1 〜G6 ,R1 〜R6 にて角度γの範囲で角度βの外側の範囲の追尾光を受光し、全体ではγの広い範囲の追尾光を受光できることになる。ここで、上記角度は、α<β<γの関係にある。
【0022】
図1において、上記の受光素子18,35には図4で説明した自動追尾回路24が接続されており、この自動追尾回路24として、アンプ37A,37B、フィルタ回路38A,38B,38C、同期検波器39A,39B,39C、A/D変換器40A,40B,40C及びマイコン41が設けられる。即ち、上記フィルタ38A,38B,38C及び検波器39A,39B,39Cにより、上記測定点指示部28の発光部32から出力された発光パルス信号を抽出し、受光素子18ではa〜dの各素子の光量、受光素子35ではA〜F,G1 〜G6 ,R1 〜R6 の各素子の光量を検出する。
【0023】
そして、上記マイコン41では、4分割受光素子18,多分割受光素子35の検出光量により自動追尾制御のための追尾信号を演算し、上下(俯仰)方向へ上記計測ヘッド部13を回動させる上下方向追尾信号と、左右(旋回)方向へ回動させる左右方向追尾信号を計測ヘッド部13へ出力する。
【0024】
また、上記多分割受光素子35及びマイコン41によれば、図3に示されるように、計測ヘッド部(受光素子35)13の正面が測定点指示部28を向くまでの角度を判定することができる。即ち、図3では、各結像点毎の主光線が示されており、中心素子A〜D及び上下素子E,Fで追尾光を検出したときは、角度0〜θ0 の範囲であるが、例えば左右素子R1 〜R6 で検出したときは、左方向への角度θ1 〜θ6 、即ちR1 のときθ1 、R2 のときθ2 、R3 のときθ3 、R4 のときθ4 、R5 のときθ5 、R6 のときθ6 が把握され、逆に左右素子G1 〜G6 で検出したときは、右方向への角度θ1 〜θ6 が特定できることになる。
【0025】
図5には、上記計測ヘッド部13の回転機構の速度制御が示されており、上記マイコン41は駆動すべき角度θが大きい程、速い速度で計測ヘッド部13を回転させるような制御を行う。図5には、中心素子A〜Dから素子G1 〜G6 側の制御(素子R1 〜R6 の側も同様となる)が示されており、例えば追尾光(受光位置P)が素子G6 又はG5 で検出されたとき角速度V1 の制御信号を中心素子A〜Dの領域の境界位置に至るまで出力する。同様に、素子G4 又はG3 で検出されたとき角速度V3 、素子G2 又はG1 で検出されたとき角速度V5 の制御信号を出力し、中心素子A〜Dで追尾光が検出されたときは、角速度V7 の制御信号を出力する。
【0026】
なお、回転機構の制御範囲は両端のリミッタで設定されており、例えば追尾光Pが図のように検出外の位置にある場合は、何れかの方向に例えば角速度V1 回転させることになり、図示のように左側へ移動してリミッタ位置に到達したときは、モータを反転駆動して例えば角速度V1 で回転させることになる。
【0027】
実施形態例は以上の構成からなり、以下にその作用を説明する。図7には、計測ヘッド部13の追尾動作が示され、図8乃至図11には、上記マイコン41で実行される追尾処理制御が示されている。まず、現場見取図の作成では、図4の測定点指示部28の指示棒29の先端を測定点に置き、反射鏡部30を計測ヘッド部13へ向ける。このとき、この反射鏡部30の発光部32から追尾光(S1 )が出射されることになり、この追尾光を計測ヘッド部13の標準追尾用受光部(17A,18)と広範囲追尾用受光部20で受光し、図8の追尾処理を行う。
【0028】
図8において、ステップ101では、標準追尾用の受光素子18のa〜dの素子で検出された光量Sa,Sb,Sc,Sdがしきい値Jよりも大きいか否かが検出され、何れかの光量がJ値よりも大きい[Y(YES)]とき、ステップ102の標準範囲追尾制御(図9)へ移行する。また、J値よりも小さい[N(NO)]ときは、ステップ103にて、第1広範囲を追尾するための受光素子35のA〜Dの中心素子で検出された光量SA ,SB ,SC ,SD がしきい値jよりも大きいか否かが検出され、何れかの光量がj値よりも大きい(Y)ときは、ステップ104の第1広範囲追尾制御(図10)へ移行する。
【0029】
更に、上記ステップ103にて上記j値よりも小さい(N)ときは、ステップ105により、第2広範囲を追尾するための受光素子35のG1 〜G6 ,R1 〜R6の左右素子とE,Fの上下素子で検出された光量SG1〜SG6,SR1〜SR6,SE ,SF がしきい値iよりも大きいか否かが検出され、何れかの光量がi値よりも大きい(Y)ときは、ステップ106の第2広範囲追尾制御(図11)へ移行する。一方、何れの光量もi値より小さい[N]ときは、距離が遠いか或いは光路が遮られた場合で、ステップ107の検出外処理を行う。
【0030】
図9には、標準範囲追尾制御の動作、図10には第1広範囲追尾制御の動作、図11には第2広範囲追尾制御の動作が示されており、これらの動作を図7の(A)の状態から(C)の状態まで追尾されるものとして説明する。この図7(A)の状態では、上記図8の追尾処理にて図11の第2広範囲追尾制御が実行される。
【0031】
図11において、ステップ401では、(SG5−SR5)又は(SG6−SR6)がK4 (K4 :定数)以上であるか否かの判定が行われ、Yのとき、即ち左方向から追尾光が検出されたとき、左方向で角速度V1 の追尾信号を出力し(ステップ402)、ステップ403では、(SG3−SR3)又は(SG4−SR4)がK4以上であるか否かの判定が行われ、Yのとき、左方向で角速度V3 の追尾信号を出力し(ステップ404)、ステップ405では、(SG1−SR1)又は(SG2−SR2)がK4 以上であるか否かの判定が行われ、Yのとき、左方向で角速度V5 の追尾信号を出力する(ステップ406)。そして、上記各判定ステップ405でNのときは所定方向への追尾信号を出力しない(ステップ407)。
【0032】
次のステップ408は、右方向へ追尾するために上記ステップ401〜407と同様の動作を行う。即ち、ステップ408では、(SGn−SRn)[n=1〜6]が−K4 よりも小さいか否かの判定を行い、−K4 以下であるときは、右方向から追尾光が検出されているときであるから、右方向で受光位置(角度)に応じて上記角速度V1 ,V3 ,V5 の信号を出力することになる。そうして、上記制御信号に基づき、駆動部15は計測ヘッド部13を測定点指示部28に向くように回転させることになるが、図5に示されるように、追尾光Pが素子G6 又はG5で検出されたときは(θ4 <θ≦θ6 )、角度θ0 の位置まで速度V1 で回転駆動され、同様に素子G4 又はG3 で検出されたときは(θ2 <θ≦θ4 )、速度V3 で回転駆動され、素子G2 又はG1 で検出されたときは(θ0 <θ≦θ2 )、速度V5 で回転駆動される。従って、計測ヘッド部13が遠くの位置にある程、速い速度で追尾光を向く方向へ動かされることになる。
【0033】
次に、ステップ409では、(SE −SF )>K3 (K3 :定数)を満たすか否かの判定が行われ、Yのとき、即ち下方向から追尾光が検出されたとき、下方向への追尾信号を出力し(ステップ410)、ステップ412では(SE −SF )<−K3 を満たすか否かの判定が行われ、Yのとき、即ち上方向から追尾光が検出されたとき、上方向への追尾信号を出力する(ステップ413)。そして、上記各判定ステップ409,412でNのときは所定方向への追尾信号を出力しない(ステップ411,414)ことになり、このような動作による追尾信号に基づき、計測ヘッド部13は、図7(A)の角度γの範囲内から図7(C)の角度βの範囲内まで駆動され、この後に、図10の第1広範囲追尾制御が行われる。
【0034】
図10において、ステップ301では(SA +SB )−(SC +SD )>K1 (K1 :定数)を満たすか否かの判定が行われ、Yのとき、即ち下方向から追尾光が検出されたとき、下方向への追尾信号を出力し(ステップ302)、ステップ304では(SA +SB )−(SC +SD )<−K1 を満たすか否かの判定が行われ、Yのとき、即ち上方向から追尾光が検出されたとき、上方向への追尾信号を出力し(ステップ305)、ステップ307では(SA +SD )−(SB +SC )>K2 (K2 :定数)を満たすか否かの判定が行われ、Yのとき、即ち左方向から追尾光が検出されたとき、左方向への追尾信号を出力し(ステップ308)、ステップ310では(SA +SD )−(SB +SC )<−K2 を満たすか否かの判定が行われ、Yのとき、即ち右方向から追尾光が検出されたとき、右方向への追尾信号を出力する(ステップ311)。
【0035】
また、各判定ステップ301,304,307,310でNのときは追尾信号を出力しない(ステップ303,306,309,312)ことになり、このような動作によって計測ヘッド部13は、図6(B)の角度βの範囲内から図6(C)の角度αの範囲内まで駆動され、この後に、図9の標準範囲追尾制御が行われる。
【0036】
図9において、この標準範囲追尾制御動作も定数k1 ,k2 の相違があるだけで上記図10の動作と基本的には同じとなる。即ち、ステップ201にて(Sa+Sb)−(Sc+Sd)>k1を満たすか否かの判定が行われ、Yのとき、下方向への追尾信号を出力し(ステップ202)、ステップ204にて(Sa+Sb)−(Sc+Sd)<−k1の判定が行われ、Yのとき、上方向への追尾信号を出力し(ステップ205)、ステップ207では(Sa+Sd)−(Sb+Sc)>k2の判定が行われ、Yのとき、左方向への追尾信号を出力し(ステップ208)、ステップ210では(Sa+Sd)−(Sb+Sc)<−k2 の判定が行われ、Yのとき、右方向への追尾信号を出力する(ステップ211)。
【0037】
なお、各判定ステップ201,204,207,210でNのときは追尾信号を出力しない(ステップ203,206,209,212)ことになり、このような標準範囲追尾制御により、図7(C)に示されるように、上記計測ヘッド部13は測定点指示部28の反射鏡部30の正面を向くことになる。
【0038】
その後、上記光波距離計17において、図4に示されるように、測定光を出射し、コーナーキューブ反射鏡31から反射された反射光(S2 )を受光して距離測定が行われ、この距離測定値は上記の自動追尾の際に動かした計測ヘッド部13の現在の俯仰角度及び旋回角度と共に、作図演算部25へ出力される。そして、この作図演算部25からプロッターへ作図データを出力することにより、現場見取図が印刷される。
【0039】
図6には、検出された角度に基づいた速度制御の他の例が示されており、図6(A)の制御は、左右の素子(受光領域)G6 〜G1 のそれぞれで、θ0 まで回転させるための角速度V1 〜V6 を設定するものであり、追尾光が素子G6 で検出されたとき速度V1 、同様にG5 のときV2 、G4 のときV3 、G3 のときV4、G2 のときV5 、G1 のときV6 の制御信号が出力される。なお、各検出位置で一旦設定された速度は、図5の場合と同様に、追尾光が中央素子A〜Dで検出されるまで維持され、中央素子領域では速度V7 が設定される。
【0040】
図6(B)の制御は、追尾光が検出された各素子G6 〜G1 毎に速度を設定するものであり、素子G6 で検出されたとき速度V1 、同様にG5 のときV2 、G4 のときV3 、G3 のときV4 、G2 のときV5 、G1 のときV6 の制御信号が出力される。図6(C),(D)の制御は、所定のパターンで変化する速度を設定するものであり、図6(C)では素子G6 又はG5 で検出されたときパターンPa1、G4 又はG3 のときパターンPa2、G2 又はG1 のときパターンPa1の制御信号が出力される。また、図6(D)では素子G6 で検出されたときパターンPb1、同様にG5 のときパターンPb2、G4 のときパターンPb3、G3 のときパターンPb4、G2 のときパターンPb5、G1 のときパターンPb6の制御信号が出力される。
【0041】
このような各種の制御によっても、角度が大きい程、高速度の回転駆動が行われることになり、測定点指示部28の方向に対し計測ヘッド部13が大きく離れた方向を向いていても、この計測ヘッド部13の正面を測定点指示部28に迅速に対向させることが可能となる。
なお、上記実施例の速度制御は、左右素子のG1 〜G6 について説明したが、左右素子の他方のR1 〜R6 についても同様に適用される。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、標準追尾用受光部とは別個に、4分割中心素子とこの中心素子の左右両側に縦長の受光領域を持つように多分割配置された左右素子とを有する広範囲追尾用受光部を設け、この広範囲追尾用受光部による追尾光検出に基づき、第2広範囲では、判定された追尾光出力方向の角度が小さくなる方向へ計測ヘッド部を駆動することにより追尾光が第1広範囲で検出できるように、この第1広範囲では、計測ヘッド部が測定点指示部へ向くように駆動することにより追尾光が標準範囲で検出できるように、駆動部を制御すると共に、標準追尾用受光部による標準範囲の追尾光検出に基づいて駆動部を制御し、これら受光部での受光位置、即ち追尾の駆動角度の検出に基づき、この駆動角度が大きいときは小さいときと比べて高速で計測ヘッド部を回転させるように駆動制御したので、更なる広範囲の追尾を高精度の検出下に実現した使い勝手のよい位置計測作図装置が得られると共に、追尾動作を迅速に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態例に係る位置計測作図用自動追尾装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の自動追尾装置の受光部の構成を示し、図(A)は標準範囲追尾用受光部、図(B)は広範囲追尾用受光部の図である。
【図3】実施形態例の広範囲追尾用受光部で得られる追尾光に対する角度情報を示す図である。
【図4】実施形態例の位置計測作図装置の全体構成を示すブロック図である。
【図5】実施形態例の左右受光素子の受光位置に対応して設定される計測ヘッド部の駆動角速度を示すグラフ図である。
【図6】上記計測ヘッド部における角速度制御の他の例を示すグラフ図である。
【図7】図4の計測ヘッド部の追尾動作を示す図である。
【図8】図1のマイコンでの追尾処理を示すフローチャートである。
【図9】図8の追尾処理における標準範囲追尾制御動作を示すフローチャートである。
【図10】図8の追尾処理における第1広範囲追尾制御動作を示すフローチャートである。
【図11】図8の追尾処理における第2広範囲追尾制御動作を示すフローチャートである。
【図12】従来の位置計測作図装置の構成を示す図である。
【図13】従来の受光素子の構成を示す図である。
【符号の説明】
1B,14 … 車載架台、 1A,13 … 計測ヘッド部、
2,28 … 測定点指示部、
12 … 計測機、 15 … 駆動部、
17 … 光波距離計(追尾用受光素子を含む)、
17A,34 … 対物光学系、
18,35 … 受光素子、
20 … 広範囲追尾用受光部、
24 … 自動追尾回路、 30 … 反射鏡部、
32 … 発光部、 41 … マイコン、
A〜D … 中心素子、
G1 〜G6 ,R1 〜R6 … 左右素子、
E,F … 上下素子。
Claims (2)
- 測定点指示部から追尾用の光を出力する追尾光発光部と、計測ヘッド部に配置され、上記追尾光発光部からの追尾光を、標準用対物光学系を介して標準範囲で受光する標準追尾用受光部と、上記計測ヘッド部をその正面が上記測定点指示部へ向くように回転駆動する駆動部と、を備えた位置計測作図用自動追尾装置において、
上記標準追尾用受光部とは別個に配置され、広範囲用対物光学系を介して追尾光を受光する受光部であって、中心部配置の4分割素子からなり、上記標準範囲よりも広い第1広範囲で追尾光を検出する中心素子と、この中心素子の左右両側のそれぞれの方向へ多分割の縦長受光領域を持つように配置され、上記第1広範囲より左右方向外側の第2広範囲で追尾光を検出し、左右の追尾光出力方向の角度を判定する左右素子と、を有する広範囲追尾用受光部と、
この広範囲追尾用受光部による追尾光検出に基づき、上記第2広範囲では、判定された追尾光出力方向の角度が小さくなる方向へ上記計測ヘッド部を駆動することにより追尾光が上記第1広範囲で検出できるように、この第1広範囲では、上記計測ヘッド部が上記測定点指示部へ向くように駆動することにより追尾光が上記標準範囲で検出できるように、上記駆動部を制御すると共に、上記標準追尾用受光部による標準範囲の追尾光検出に基づいて上記駆動部を制御し、上記計測ヘッド部正面が上記測定点指示部へ向くまでの駆動角度が大きいときは小さいときと比べて高速で上記計測ヘッド部を回転させる制御回路と、を設けたことを特徴とする位置計測作図用自動追尾装置。 - 上記広範囲追尾用受光部に、上記中心素子の上下両側に配置された横長の上下素子を設けたことを特徴とする請求項1記載の位置計測作図用自動追尾装置。
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