JP4163339B2 - 水中油型乳化化粧料 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は特定のα−オレフィンオリゴマーと、疎水化処理粉体を含有する水中油型乳化化粧料に関し、更に詳しくは、べたつかず、みずみずしく、さっぱりとした使用感を有し、肌への密着性に優れ、化粧持続性と経時安定性に優れた水中油型乳化化粧料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、水中油型乳化化粧料は、みずみずしく、さっぱりとした使用感を品質特性とするため、乳液、クリーム、ファンデーション、日焼け止め等に用いられていた。しかし、水中油型乳化化粧料は、水中に油を分散させるため、乳化剤として親水性の界面活性剤が配合される、このため、肌に塗布して形成される化粧膜が水に馴染みやすい欠点を有していた。この欠点は、ファンデーションや日焼け止め等において、肌から分泌される汗により化粧崩れを生じるため、特に顕著であった。そこで、化粧持続性を向上させるため、水中油型乳化化粧料にシリコーン樹脂等の被膜形成剤を配合する方法や、ポリイソブチレン等の油溶性樹脂を配合する方法、粉体に付着性油剤や疎水性物質を処理して配合する方法等が用いられていた。また、化粧料を油中水型乳化化粧料にする方法も用いられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、水中油型乳化化粧料にシリコーン樹脂等の被膜形成剤を配合する方法では、肌上で樹脂による被膜が形成されるため、塗布時に重い伸び拡がりとなり、滑らかな使用感が得られなかった。また、ポリイソブチレン等の油溶性樹脂を配合した水中油型乳化化粧料は、付着性が向上するため、化粧持続性が向上するが、油溶性樹脂の粘度は温度依存性が高いため、低温条件下と高温条件下では使用性が異なる結果を招く場合があった。更に、粉体に付着性油剤や疎水性物質を処理して配合する方法では、肌への付着は向上するが、肌上で粉体が均一に拡がらず、また、滑らかな使用感が損なわれるものであった。また更に、油中水型乳化化粧料にした場合は、肌上で形成される化粧膜が疎水性になり、化粧持続性は向上するが、油によるべたつき感を生じる傾向が強く、みずみずしさや、さっぱり感が損なわれるものであった。
従って、べたつかず、みずみずしく、さっぱりとした使用感を有し、肌への密着性に優れ、化粧持続性と経時安定性に優れた水中油型乳化化粧料の開発が望まれていた。
【0004】
【課題を解決する為の手段】
かかる実情において、本発明者らは、鋭意研究した結果、特定のα−オレフィンオリゴマーと、疎水化処理粉体とを含有する水中油型乳化化粧料が、上記課題を解決することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】
すなわち本発明は、次の成分(a)〜(b);
(a)平均分子量5000〜60000で、且つ40℃の粘度が1000〜40000cpであるα−オレフィンオリゴマー
(b)疎水化処理粉体
を含有することを特徴とする水中油型乳化化粧料に関するものである。また、油相中の成分(a)の含有量が、0.1〜50重量%である前記水中油型乳化化粧料、更には、全組成中に成分(b)の含有量が、0.1〜50重量%である前記水中油型乳化化粧料に関するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられる成分(a)のα−オレフィンオリゴマーは、べたつき感が無く、肌への密着性に優れた油剤であり、エチレンを重合して得られる炭素数4〜24の直鎖脂肪族を重合し、その後、水素添加して得られる側鎖を有する炭化水素のうち、重量平均分子量が5000〜60000でかつ40℃における粘度が1000cp〜40000cpのα−オレフィンオリゴマーである。本発明の水中油型乳化化粧料において、α−オレフィンオリゴマーは、GPC法における重量平均分子量が、5000未満では、肌への密着性に劣り、均一な化粧膜を形成する特性に欠け、60000を超えると、べたつき感を生じるため好ましくない。また、40℃におけるB型回転粘度計の粘度値が1000cp未満であると、肌への密着性に劣り、均一な化粧膜を形成する特性に欠け、40000cpを超えると、べたつき感を生じるため好ましくない。また更に、本発明に用いられる特定のα−オレフィンオリゴマーは、ポリブテンやポリイソブチレンと比較して、加熱した時の原料臭が低いものであり、これを含有する水中油型乳化化粧料においても、原料臭が低減するものであり、低温と高温で粘度の差が少ないものである。
このような特定のα−オレフィンオリゴマーは、市販品としてPureSyn100(重量平均分子量:約6700、40℃における粘度値:1000cp)、PureSyn150(重量平均分子量:約9200、40℃における粘度値:1320cp)、PureSyn300(重量平均分子量:約14000、40℃における粘度値:2780cp)、PureSyn1000(重量平均分子量:約31000、40℃における粘度値:9000cp)、PureSyn3000(重量平均分子量:約55000、40℃における粘度値:31750cp)(何れも、Mobil社製)等が挙げられる。
【0007】
本発明の水中油型乳化化粧料の油相中における、成分(a)の含有量が0.1〜50重量%(以下、単に「%」と略す。)が好ましく、0.5〜40%が特に好ましい。含有量が、この範囲であれば、乳化安定性、使用感において、特に良好なものが得られる。また、全組成中の成分(a)の含有量は、0.1〜30%が好ましい。
【0008】
本発明に用いられる成分(b)の疎水化処理粉体は、粉体を通常公知の技術により疎水化したものである。粉体は、化粧品一般に使用される粉体であれば、球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造、等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、複合粉体類、等が挙げられる。具体的には、酸化チタン、黒酸化チタン、コンジョウ、群青、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化クロム、水酸化クロム、カーボンブラック、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、マイカ、合成マイカ、合成セリサイト、セリサイト、タルク、カオリン、炭化珪素、硫酸バリウム、ベントナイト、スメクタイト、窒化硼素等の無機粉体類、オキシ塩化ビスマス、雲母チタン、酸化鉄コーティング雲母、酸化鉄雲母チタン、有機顔料処理雲母チタン、アルミニウムパウダー等の光輝性粉体類、ナイロンパウダー、ポリメチルメタクリレート、アクリロニトリル−メタクリル酸共重合体パウダー、塩化ビニリデン−メタクリル酸共重合体パウダー、ポリエチレンパウダー、ポリスチレンパウダー、オルガノポリシロキサンエラストマーパウダー、ポリメチルシルセスキオキサンパウダー、ウールパウダー、シルクパウダー、結晶セルロース、N−アシルリジン等の有機粉体類、有機タール系顔料、有機色素のレーキ顔料等の色素粉体類、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体、等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。
【0009】
前記粉体を疎水化処理する処理剤としては、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、高粘度シリコーン、架橋型シリコーン、フッ素変性シリコーン、アクリル変性シリコーン、シリコーン樹脂等のシリコーン化合物による処理、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、非イオン界面活性剤等の界面活性剤による処理、金属石鹸による処理、ポリイソブチレン、ワックス、油脂等の油剤による処理、パーフルオロアルキルリン酸、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロポリエーテルアルキルリン酸等のフッ素化合物による処理、PVP−ヘキサデセンのコポリマー等のPVP変性ポリマーによる処理等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。前記処理剤を粉体に処理する方法は通常公知の方法が用いられ、例えば、溶媒を使用する湿式法、気相法、メカノケミカル法等が挙げられる。
【0010】
本発明に用いられる成分(b)の疎水化処理粉体は、分散性、安定性の観点より、下記一般式(1)又は(2)で示されるパーフルオロアルキルリン酸又は、その塩により処理された粉体が特に好ましい。
(CmF2m+1CH2CH2O)nP(=O)(OH)3-n……一般式(1)
(式中mは6〜18の整数、nは1〜2を表す。)
(CmF2m+1CH2CH2O)nP(=O)[ONH2(CH2CH2OH)2]3-n ……一般式(2)
(式中mは6〜18の整数、nは1〜2を表す。)
これら処理剤は、市販品として、アサヒガードAG530(旭硝子社製)等が挙げられる。
【0011】
本発明の水中油型乳化化粧料における成分(b)の疎水化処理粉体の含有量は、0.1〜50%が好ましく、3〜60%が更に好ましい。この範囲であると、肌を隠蔽するメーキャップ効果及び分散性がより良好となる。
【0012】
本発明の水中油型乳化化粧料に用いられる水は、特に制限されないが乳化安定性、感触等使用性の観点より、30〜95%が好ましい。
【0013】
本発明の水中油型乳化化粧料には、上記成分の他に乳化剤が配合される。配合可能な乳化剤としては、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、及びアルキル付加カルボキシビニルポリマー等の油を抱える能力のある水性物質等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。陰イオン性界面活性剤として、具体的には、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、ロジン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等の脂肪酸と、水酸化ナトリウムや水酸化カリウム、トリエタノールアミン等のアルカリ物質とにより形成される脂肪酸石鹸類、アシルグルタミン酸塩類、アルキルリン酸塩、ポリオキシアルキレン付加アルキルリン酸塩等が挙げられる。陽イオン性界面活性剤としては、具体的には、アルキルアミン塩、アルキル四級アンモニウム塩等が挙げられる。両性界面活性剤として、具体的には、レシチン、リン脂質等が挙げられる。非イオン性界面活性剤として、具体的には、ポリオキシエチレン6モル付加ソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレン20モル付加ソルビタントリオレート、ソルビタンセスキオレイン酸等のソルビタン脂肪酸エステル類、デカグリセリルジイソステアレート等のポリグリセリン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン10モル付加モノステアレート等のポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン5モル付加ノニルフェニルエーテル等のポリオキシアルキルフェニルエーテル類、デキストリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル等の糖脂肪酸エステル類、ポリオキシアリキレン変性オルガノポリシロキサン類等が挙げられる。本発明の水中油型乳化化粧料における、乳化剤の含有量は、乳化剤の種類、油の量及び質により変動するが、概ね0.1〜20%が好ましい。
【0014】
本発明の水中油型乳化化粧料には、成分(a)を希釈するためや、乳化安定性を向上させるため、粉体の粉っぽさを低減するため、肌にエモリエント感を付与するため等に油剤を配合することができる。ここで用いられる油剤としては、通常化粧料に用いられる油剤であれば特に限定されず、動物油、植物油、合成油等の起源及び、固形油、半固形油、液体油、揮発性油等の性状を問わず、炭化水素類、油脂類、ロウ類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類等の油剤が挙げられる。具体的には、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、パラフィンワックス、セレシンワックス、マイクロクリスタリンワックス、モクロウ、モンタンワックス、フィッシャトロプスワックス等の炭化水素類、オリーブ油、ヒマシ油、ホホバ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類、ミツロウ、ラノリン、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ゲイロウ等のロウ類、セチルイソオクタネート、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリオクタン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ジグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、トリベヘン酸グリセリル、ロジン酸ペンタエリトリットエステル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、コレステロール脂肪酸エステル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)等のエステル類、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類、低重合度ジメチルポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、フッ素変性シリコーン等のシリコーン類、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン等のフッ素系油剤類、ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体類、等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。本発明の水中油型乳化化粧料における油剤の含有量は、乳化安定性、感触等使用性の観点より、0.1〜50%が好ましい。
【0015】
本発明の水中油型乳化化粧料は、スキンケア化粧料、メーキャップ化粧料、頭髪化粧料の何れの化粧料にも応用可能であるが、特に効果が発現しやす化粧料は、ファンデーション、白粉、ほほ紅、口紅、アイ製品、日焼け止め化粧料、コンシーラー等である。また、本発明の水中油型乳化化粧料の形態は、クリーム状、ゲル状、乳液状、液状、固形状の何れでも良い。
【0016】
本発明の水中油型乳化化粧料には、上記成分に加え、目的に応じて本発明の効果を損なわない量的、質的範囲において、未処理粉体、水性物質、水溶性高分子、界面活性剤、油ゲル化剤、保湿剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、キレート剤、香料、美容成分等の通常粉体化粧料に汎用される成分の配合が可能である。
【0017】
水性成分は、保湿剤や防腐剤として、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセロール類、エタノール、イソプロピルアルコール等の低級アルコール類、アロエベラ、ハマメリス、キュウリ、レモン、ラベンダー、ローズ等の植物抽出液類等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。
【0018】
水溶性高分子は、乳化化安定剤や形状保持剤として、グアーガム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸、アラビアガム、アルギン酸ナトリウム、寒天、ゼラチン、カラギーナン等の天然系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の半合成系、カルボキシビニルポリマー、アルキル付加カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム等の合成系等の水溶性高分子類、カチオン交換能を有するベントナイト、ヘクトライト、スメクタイト等の水膨潤性粘土鉱物類が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。
【0019】
【実施例】
次に、実施例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0020】
実施例1〜6及び比較例1〜3:水中油型乳化ファンデーション
表1に示す組成の水中油型乳化ファンデーションを下記製法により調製し、「べたつき感の無さ」、「みずみずしさ」、「肌への密着性」、「化粧持続性」、「経時安定性」の各項目について以下に示す評価方法により評価し、結果を併せて表1に示した。
【0021】
【表1】
【0022】
注1:PureSyn150(Mobil社製)
注2:PureSyn1000(Mobil社製)
注3:PureSyn3000(Mobil社製)
注4:PureSyn6(重量平均分子量:約550、40℃における粘度値:30cp)〔Mobil社製〕
注5:ポリブテン300R(出光石油化学社製)
注6:アサヒガードAG530(旭硝子社製)により、固形分5%を処理した。
注7:シリコンKF9901(信越化学工業社製)を5%処理した。
注8:スクワラン(3%)及びロジン酸ペンタエリスリトール(2%)を処理した。
【0023】
(製法)
A:成分(1)〜(11)を加熱溶解する。
B:成分(12)〜(15)を、均一に加熱混合する。
C:AにBを添加して、乳化する。
D:Cを冷却後、成分(16)〜(36)を加え、均一に混合分散する。
D:Dを容器に充填して、水中油型ファンデーション乳化を得た。
【0024】
(「べたつき感の無さ」、「みずみずしさ」、「肌への密着性」、「化粧持続性」の評価)
実施例1〜6及び比較例1〜3の水中油型乳化ファンデーションについて、化粧品専門パネル20名に使用してもらい、下記基準により判定し、結果を表1に併せて示した。
評価基準 : 評点
非常によい 5点
良い 4点
普通 3点
やや悪い 2点
悪い 1点
判定基準
全パネルの評点の平均点 :判定
4.5点以上 : ◎
3.5点以上4.5点未満 : ○
2.5点以上3.5点未満 : △
2.5点未満 : ×
【0025】
(「経時安定性」の評価)
実施例1〜6及び比較例1〜3の水中油型乳化ファンデーションを、5℃、室温、50℃の3水準における一ヶ月後までの変化を以下の4段階評価にて評価した。
評価基準
経時変化状態 : 評価
各水準において変化無し : ◎
1水準において僅かに変化有るが、
使用性に問題無し : ○
1水準において変化有りあり、
使用性に僅かに問題有り : △
使用性に問題有る変化有り : ×
【0026】
表1の結果より、実施例1〜6の水中油型乳化ファンデーションは、「べたつき感の無さ」、「みずみずしさ」、「肌への密着性」、「化粧持続性」、「経時安定性」の全ての項目において優れていた。しかも、低温と高温で粘度の変化が少なく、原料臭が低減されていた。
【0027】
実施例7:肌色乳液
(処方) (重量%)
(1)N−ステアロイル−L−グルタミン酸 0.5
(2)セタノール 0.5
(3)ポリオキシエチレン(10モル)モノステアレート 0.8
(4)デカグリセリルモノイソステアレート 1.0
(5)セスキオレイン酸ソルビタン 0.4
(6)α−オレフィンオリゴマー(注3) 2
(7)アクリレートシリコーン溶液(注9) 5
(8)グリセリン 3
(9)1,3−ブチレングリコール 5
(10)キサンタンガム 0.1
(11)カラギーナン 0.05
(12)トリエタノールアミン 1
(13)パラオキシ安息香酸メチル 0.2
(14)精製水 残量
(15)フッ素化合物処理酸化チタン(注10) 2
(16)フッ素化合物処理タルク(注10) 2
(17)ベンガラ 0.5
(18)黄酸化鉄 1
(19)黒酸化鉄 0.1
(20)香料 適量
※注9:シリコンKP545(信越化学工業社製)
※注10:パーフルオロポリエーテルジアルキルリン酸を2.5%処理した。
【0028】
(製法)
A:成分(1)〜(7)を加熱溶解する。
B:成分(8)〜(14)を加熱混合する。
C:AにBを加え、乳化し、冷却後、成分(15)〜(19)及び(20)を加える。
D:Cを容器に充填して、肌色乳液を得た。
実施例7の肌色乳液は、べたつかず、みずみずしく、さっぱりとした使用感を有し、肌への密着性に優れ、化粧持続性と経時安定性に優れており、しかも、低温と高温で粘度の変化が少なく、原料臭が低減されていた。
【0029】
実施例8:下地クリーム
(処方) (重量%)
(1)ステアリン酸 1.5
(2)セタノール 1
(3)モノオレイン酸ポリオキシエチレン
(20モル)ソルビタン 0.8
(4)セスキオレイン酸ソルビタン 0.4
(5)α−オレフィンオリゴマー(注1) 5
(6)部分架橋型オルガノポリシロキサン溶液(注11) 5
(7)グリセリン 3
(8)1,3−ブチレングリコール 5
(9)アクリル酸・メタクリル酸アルキル
(C10−30)共重合体 0.1
(10)アクリル酸アルキル共重合体 1
(11)トリエタノールアミン 1
(12)パラオキシ安息香酸メチル 0.2
(13)精製水 残量
(14)フッ素化合物処理酸化チタン(注6) 2
(15)フッ素化合物処理タルク(注6) 2
(16)フッ素化合物処理ベンガラ(注6) 0.5
(17)フッ素化合物処理黄酸化鉄(注6) 1
(18)フッ素化合物処理黒酸化鉄 0.1
(19)香料 適量
※注11:シリコンKSG16(信越化学工業社製)
【0030】
(製法)
A:成分(1)〜(6)を加熱溶解する。
B:成分(7)〜(13)を加熱混合する。
C:AにBを加え、乳化し、冷却後、成分(14)〜(18)及び(19)を加える。
D:Cを容器に充填して、下地クリームを得た。
実施例8の下地クリームは、べたつかず、みずみずしく、さっぱりとした使用感を有し、肌への密着性に優れ、化粧持続性と経時安定性に優れており、しかも、低温と高温で粘度の変化が少なく、原料臭が低減されていた。
【0031】
実施例9:固形ファンデーション
(処方) (重量%)
(1)大豆リン脂質 0.5
(2)セスキオレイイン酸ソルビタン 2
(3)2−エチルヘキサン酸グリセリル 2
(4)マイクロクリスタリンワックス 1
(5)α−オレフィンオリゴマー(注2) 2
(6)防腐剤 適量
(7)1,3−ブチレングリコール 10
(8)寒天 1
(9)カルボキシビニルポリマー 0.2
(10)トリエタノールアミン 0.2
(11)精製水 残量
(12)シリコーン処理酸化チタン(注7) 7
(13)タルク 2
(14)マイカ 0.5
(15)ベンガラ 0.5
(16)黄酸化鉄 1
(17)黒酸化鉄 0.1
【0032】
(製法)
A:成分(1)〜(5)を加熱溶解する。
B:成分(6)〜(11)を加熱混合する。
C:AにBを加え、乳化し、冷却後、成分(12)〜(17)を加えて均一分散する。
D:Cを容器に充填して、固形ファンデーションを得た。
実施例9の固形ファンデーションは、べたつかず、みずみずしく、さっぱりとした使用感を有し、肌への密着性に優れ、化粧持続性と経時安定性に優れており、しかも、低温と高温で粘度の変化が少なく、原料臭が低減されていた。
【0033】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の水中油型乳化化粧料は、べたつかず、みずみずしく、さっぱりとした使用感を有し、肌への密着性に優れ、化粧持続性と経時安定性に優れており、しかも、低温と高温で粘度の変化が少なく、原料臭が低減されていた。
Claims (2)
- 次の成分(a)〜(b);
(a)エチレンを重合して得られる炭素数4〜24の直鎖脂肪族を重合した後水素添加し
て得られ、重量平均分子量が5000〜60000で、且つ40℃における粘度値
が1000cp〜40000cpであるα−オレフィンオリゴマー
0.1〜50重量%
(b)フッ素化合物により処理された疎水化処理粉体 0.1〜50重量%
を含有することを特徴とする水中油型乳化化粧料。 - フッ素化合物が、下記一般式(1)又は(2)
(CmF2m+1CH2CH2O)nP(=O)(OH)3-n …(1)
(式(1)中mは6〜18の整数、nは1〜2を表す。)
(CmF2m+1CH2CH2O)nP(=O)[ONH2(CH2CH2OH)2]3-n…(2)
(式(2)中mは6〜18の整数、nは1〜2を表す。)
で示されるパーフルオロアルキルリン酸又はその塩である請求項1記載の水中油型乳化化粧料。
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