JP4145378B2 - Wet spraying method - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、吹付材料、急結性吹付コンクリート、及び吹付工法、特に、トンネル等の天井や壁の部分に吹付けるコンクリートの急結性や強度発現性を高めた、吹付材料、急結性吹付コンクリート、及び吹付工法に関する。
なお、本発明でいう吹付コンクリートとは、吹付用のセメントペースト、モルタル、及びコンクリートを総称するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】
従来よりトンネルの掘削時に、掘削面の落盤や湧水による崩壊を防ぐために、コンクリート等を吹付け、ライニングすることが一般に実施されている。
そして、トンネル工事では、掘削面にコンクリートを吹付ける一次吹付を行い、さらに、その吹付面にコンクリート壁を施工する二次覆工を行うことが多かったが、最近は、一次吹付だけで完了するシングルシェル方式が工程の簡略化やコスト低減の面から望まれている。
【0003】
コンクリートの吹付工法は、乾式法と湿式法の二工法に大別される。
乾式法とは、空練りした、セメント、骨材、及び急結材等の混合物を圧搾空気で輸送し、吹付直前に水を添加混合して、ノズルから施工面に吹付ける工法であり、湿式法とは、水と混練したコンクリートを輪送し、その途中で急結材を添加混合し、ノズルから吹付ける工法である。
【0004】
これら吹付工法に使用される急結材としては、カルシウムアルミネートとアルカリ金属の炭酸塩やアルミン酸塩とからなる組成物、仮焼明ばん石、石灰、及びアルカリ金属炭酸塩からなる組成物、並びに、アルカリ金属の炭酸塩、水酸化物、ケイ酸塩、及びアルミン酸塩からなる組成物等が提案されている(特公昭56− 27457号公報、特開昭60−260452号公報、及び特開平 3− 65546公報)。
これらの急結材は、通常、急激な凝結を得るために、水酸化物、炭酸塩、ケイ酸塩、及びアルミン酸塩等の形でナトリウムやカリウムなどの強アルカリ性を示すアルカリ金属成分を含むものである。
しかしながら、これらのアルカリ金属成分は強アルカリ性であるため、コンクリート中に含まれると、使用する骨材によってはアルカリ骨材反応が起こり、コンクリート構造物に異常膨張やそれに伴うひび割れが発生し悪影響を与えるという課題があった。
【0005】
また、これら強アルカリ性の成分は、水に溶解し、作業者の肌に直接触れると強い薬傷を起こす性質があり、掘削現場の作業環境を著しく悪化させ、さらに土壌中に含む水に溶解して周辺の環境汚染をまねくなどの課題があった。
さらに、吹付コンクリートに、これらの急結材を加えた急結性吹付コンクリートは、急結材を加えない吹付コンクリートに比べて、長期材齢での強度の伸びが低く、長期耐久性に劣るという課題があった。
【0006】
これら課題を解消する対策として、アルカリ金属成分の少ないあるいはほとんど含まない吹付用の急結材として、アルミン酸カルシウム、スルホアルミン酸カルシウム、及び塩基性アルミニウム塩等からなる凝結促進剤を使用することが提案されている(特開平 8− 48553号公報)。
しかしながら、これらの急結材を用いた吹付材料は急結性が充分でないという課題があった。
また、アルカリ金属成分を低減した急結材は、水和開始直後からセメントの水和反応を抑えてしまうため、特に材齢1日の強度が非常に低く、吹付施工した直後から数日までの間に急結性吹付コンクリートが剥離する危険性が高いという課題があった。
【0007】
本発明者は、前記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定の急結材とセメントを使用することにより、作業環境や周辺の環境を悪化することなく、優れた急結特性と強度を発現する急結性吹付コンクリートが得られるという知見を得て本発明を完成するに至った。
【0008】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、(1)水、SO3成分4.6〜6重量%含有のセメント、骨材を混合したコンクリートを輪送し、輸送する途中で、(2)カルシウムアルミネートガラスと硫酸アルミニウムを有効成分とし、かつ、急結材中のアルカリ金属成分の総量が酸化ナトリウム換算で0.75重量%以下である急結材を混合して急結性吹付コンクリートとし、この急結性吹付コンクリートを吹付けることを特徴とする湿式吹付工法である。
【0009】
以下、本発明を詳しく説明する。
【0010】
本発明で使用する吹付材料は、セメントと急結材とを含有してなるものであり、急結材がカルシウムアルミネートガラスと硫酸アルミニウムとを有効成分とするもので、セメントが SO3成分を3重量%以上含有するものである。
【0011】
本発明で使用するカルシウムアルミネートガラスは急結性付与のために必要であり、通常、カルシア原料とアルミナ原料などを混合し、電気炉等により、1,200 〜1,700 ℃程度の高温で生成した、例えば、3CaO・Al2O3 、12CaO ・7Al2O3、及びCaO ・Al2O3 等で示されるカルシウムアルミネート鉱物の溶融物を急冷してガラス化したものである。
カルシウムアルミネート鉱物の溶融物を急冷する方法としては、高圧空気で溶融物を吹き飛ばして冷却させる高圧空気法等が挙げられる。
カルシア原料としては、生石灰、消石灰、石灰石、及び炭酸カルシウム等が、また、アルミナ原料としては、アルミナ、ボーキサイト、ダイアスボア、長石、及び粘土等がそれぞれ使用可能であるが、アルカリ金属成分が少ない面から炭酸カルシウムやアルミナの使用が好ましい。
カルシウムアルミネートガラス(以下CAガラスという)中のCaO の含有量は35〜55重量%が好ましい。CaO の含有量がこの範囲外では良好な急結性が得られない場合がある。
CAガラスの粒度は特に限定されるものでないが、ブレーン値で3,000 〜9,000cm2/gが好ましい。3,000cm2/g未満では良好な急結性が得られない場合があり、9,000cm2/gを越えてもさらなる効果が期待できない。
本発明でいうガラスとは、通常ガラス分野で言われる「ガラス転移点を示すもの」である。
CAガラスは全てガラスである必要はなく、その程度を示すガラス化率が60%以上であれば良い。60%未満だと良好な急結性が得られない場合がある。
ガラス化率は、試料を1,000 ℃で2時間加熱後、5℃/分の冷却速度で徐冷し、粉末X線回析法により結晶鉱物のメインピークの面積Soを求め、このSoと試料中の結晶のメインピーク面積Sからガラス化率(%)=(1-S/So)×100 の式を用いて求めることが可能である。
【0012】
本発明で使用する硫酸アルミニウムは急結性向上のために必要なもので、一般に市販されている硫酸アルミニウムが使用可能であり、通常含まれる不純物には影響されるものではない。
また、硫酸アルミニウムには無水塩や結晶水を含むものがあるが、いずれもそのまま使用可能であり、結晶水の多少により限定を受けるものではない。
硫酸アルミニウムの粒度は特に限定されるものではないが、ブレーン値で3,000 〜9,000cm2/gが好ましい。3,000cm2/g未満だと良好な急結性が得られない場合があり、9,000cm2/gを越えてもさらなる効果が期待できない。
硫酸アルミニウムの使用量は、CAガラス 100重量部に対して、無水物換算で10〜30重量部が好ましく、15〜25重量部がより好ましい。この範囲外では良好な急結性や強度発現性が得られない場合がある。
【0013】
急結材のアルカリ金属成分の総量は、酸化ナトリウム(Na2O)換算でNa2O eq.0.75重量%以下が好ましい。0.75重量%を越えるとアルカリ骨材反応が起こり、コンクリート構造物に悪影響を与える場合がある。
なお、アルカリ金属量は原子吸光分析により測定し、ナトリウム以外のアルカリ金属をNa2Oに換算して積算し、Na2O eq.とした。
急結材の粒度は、使用する目的や使用方法に依存し特に限定されるものではないが、通常、ブレーン値で3,000 〜9,000cm2/gが好ましい。3,000cm2/g未満では急結性が低下する場合があり、9,000cm2/gを越えてもさらなる効果が期待できない。
急結材の使用量は、セメントと急結材とからなる吹付材料 100重量部中、3〜15重量部が好ましく、5〜10重量部がより好ましい。この範囲外では良好な急結性が得られない場合がある。
【0014】
本発明で使用するセメントは、その中の SO3成分が3重量%以上であるポルトランドセメントである。
ポルトランドセメントは、石灰石等のカルシア原料とケイ石等のシリカ原料などを配合してキルンで焼成するなどして得られたセメントクリンカーを粉砕して製造されるもので、鉱物組成としてエーライト(3CaO・SiO2)やビーライト(2CaO・SiO2)などのカルシウムシリケートを主要水硬性鉱物として含有するものである。
セメント中の SO3成分量(以下 SO3量という)は、3重量%以上であり、3重量%を越える量が好ましく、3.5 〜6重量%がより好ましい。SO3 成分が3重量%未満では良好な急結特性が得られるものの、強度発現性が不良であり、6重量%を越えて使用すると急結特性が低下する場合がある。
セメント中の SO3成分は、通常、エーライトなどの水和を制御する目的で、セッコウとして粉砕時にセメントクリンカーに加えられるものである。
【0015】
本発明では必要に応じ骨材を使用することが可能である。
ここで、骨材としては、セメントコンクリートの分野で使用されるものであれば特に制限されるものではない。通常、ケイ砂、天然砂、及び砂利等が使用可能である。
骨材の使用量は、セメント 100重量部に対して、100 〜300 重量部が好ましく、200 〜250 重量部がより好ましい。100 重量部未満ではひび割れが発生しやすく、300 重量部を越えると強度発現性が悪くなる場合がある。
【0016】
本発明では必要に応じて、例えば、凝結調整剤、AE剤、減水剤、AE減水剤、流動化剤、増粘剤、保水剤、防水剤、発泡剤、起泡剤、メチルセルロース等の水中不分離性混和剤、防凍剤、防錆剤、着色剤(顔料)、水酸化カルシウム等のカルシウム含有化合物、高分子ポリマーエマルジョン(ラテックス)、ガラス繊維、カーボン繊維、及び銅織維等の繊維物質、並びに、高炉スラグ、フライアッシュ、及びシリカフューム等の混和材等の一種又は二種以上の添加剤を本発明の目的を阻害しない範囲で併用することが可能である。
【0017】
本発明の吹付材料を製造する際は、例えば、傾胴ミキサー、オムニミキサー、V型ミキサー、ヘンシェルミキサー、及びナウターミキサー等の既存の混合・撹拌装置の使用が可能である。
また、混合はそれぞれの材料を施工時に混合しても良いし、あらかじめ一部又全部を混合しておいても差し支えない。
さらに、養生方法も特に限定されるものではなく、一般に行われている養生方法が適用可能である。
【0018】
本発明の吹付材料は、乾式法や湿式法いずれの吹付工法にも使用可能である。例えば、最大骨材寸法10mm程度の粗骨材を用い、水セメント比(W/C)45%、細骨材率(S/a)60%のコンクリート配合を用いることができる。
また、特に湿式法としては、例えば、水、セメント、細骨材、及び粗骨材をミキサーで混合したコンクリートを、10〜20m3/hrで空気圧送できる吹付機を使用して圧送したり、急結材は別にコンプレッサーを使用して圧送したりして、吹付機のノズル付近でコンクリートと混合して吹付ける工法が挙げられる。
【0019】
【実施例】
以下、実施例にて本発明を詳細に説明する。
【0020】
実施例1
カルシア原料とアルミナ原料とを混合し、1,600 ℃の電気炉で溶融した溶融物を高圧空気法で急冷し、さらに粉砕して、ブレーン値5,000 ±200cm2/gのCAガラスを調製した。CAガラス中のCaO は45重量%、Al2O3 は55重量%、及びNa2O eq.は0.01重量%以下であった。
調製したCAガラス 100重量部と、無水物換算の硫酸アルミニウムα20重量部とを混合して急結材を調製した。急結材中のNa2O eq.は0.04重量%であった。
セメント 100重量部と急結材7重量部を混合した吹付材料 700重量部と、細骨材 2,100重量部を小型卓上モルタルミキサーに投入し、低速で10秒間空練りし、その後、直ちに水 350重量部を添加して高速で10秒間混練してセメントモルタルとし、吹付材料として評価するために、その凝結の始発と終結をプロクター貫入抵抗で測定した。また、混練して得たモルタルの圧縮強度も測定した。結果を表1に併記する。
【0021】
<使用材料>
カルシア原料:炭酸カルシウム、市販品
アルミナ原料:酸化アルミニウム、市販品
硫酸アルミニウム:14〜18水塩、1級試薬、Na2O eq.0.04重量%
セメントA:ポルトランドセメント、SO3 量 5.8重量%、Na2O eq.0.72重量%
セメントB:ポルトランドセメント、SO3 量 4.6重量%、Na2O eq.0.50重量%
セメントC:ポルトランドセメント、SO3 量 3.6重量%、Na2O eq.0.43重量%
セメントD:ポルトランドセメント、SO3 量 3.1重量%、Na2O eq.0.55重量%
セメントE:ポルトランドセメント、SO3 量 2.1重量%、Na2O eq.0.60重量%
細骨材:新潟県姫川産川砂、比重2.62
水:水道水
【0022】
<測定方法>
アルカリ金属:原子吸光分析により測定。ナトリウム以外のアルカリ金属はNa2Oに換算して積算し、Na2O eq.とした。
プロクター貫入抵抗:20℃の恒温室内で、混練したモルタルを振動バイブレーター上にセットした型枠内に突き棒で突きながら素早く詰め、注水後から所定の時間後に、針頭面積1/40in2 の針を挿入し、ASTM C 403−65 Tに準じて挿入時の圧力を測定した。
圧縮強度:混練して得たモルタルを4×4×16cmの型枠に詰め、所定時間後に型枠から外し、その後20℃で水中養生し、所定の材齢で強度を測定した。
【0023】
【表1】
【0024】
実施例2
硫酸アルミニウムαの代わりに硫酸アルミニウムβを使用したこと以外は実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
【0025】
<使用材料>
硫酸アルミニウムβ:無水塩、1級試薬、Na2O eq.0.04重量%
【0026】
【表2】
【0027】
実施例3
セメントBと表3に示す硫酸アルミニウムαとを使用したこと以外は実施例1と同様に行った。結果を表3に併記する。
【0028】
【表3】
【0029】
実施例4
セメントBと表4に示す急結材とを使用したこと以外は実施例1と同様に行った。結果を表4に併記する。
【0030】
【表4】
【0031】
実施例5
実施例1で調製したCAガラス 100重量部と、無水物換算の表5に示す硫酸アルミニウム20重量部とを混合して急結材を調製し、セメント 100重量部に対して、7重量部混合した。
各材料の単位量を、セメント360kg/m3、細骨材1,130kg/m3、粗骨材756kg/m3、及び水162kg/m3とし、最大骨材寸法10mm、細骨材率60%のコンクリート配合で製造したコンクリートを、乾式吹付機又は湿式吹付機を用いて、高さ 3.5m、幅3mの模擬トンネルで吹付試験を実施し、リバウンド率を測定した。結果を表5に併記する。
なお、乾式では、空練りした、セメント、骨材、及び急結材の混合物を圧搾空気で輸送し、吹付直前に水を添加混合して、ノズルから施工面に吹付け、湿式法では、水と混練したコンクリートを輪送し、その途中で急結材を添加混合し、ノズルから吹付けた。
【0032】
<使用材料>
粗骨材:新潟県姫川産砂利、比重2.66
【0033】
<測定方法>
リバウンド率:吹付に使用した吹付材料の量と、吹付けたときに付着しないで 落下したコンクリートの跳ね返り量との比。
【0034】
【表5】
【0035】
【発明の効果】
本発明の吹付材料は、アルカリ金属成分量が少ないため作業境境や周囲の環境への悪影響がなく、しかも優れた急結特性や強度発現性を有する。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a spray material, a quick setting spray concrete, and a spray method, in particular, a spray material, a quick setting spray, which has improved the quick setting property and strength development property of concrete sprayed on a ceiling or a wall portion of a tunnel or the like. It relates to concrete and spraying method.
In addition, the sprayed concrete as used in the field of this invention is a general term for the cement paste for spraying, mortar, and concrete.
[0002]
[Prior art and its problems]
Conventionally, when excavating a tunnel, in order to prevent the excavation surface from collapsing due to falling rocks or springs, it is generally practiced to spray concrete and line it.
And in tunnel construction, primary spraying that sprays concrete onto the excavation surface, and secondary lining that constructs concrete walls on the spraying surface is often performed, but recently, only primary spraying is completed. The single shell method is desired from the viewpoint of simplification of the process and cost reduction.
[0003]
The concrete spraying method is roughly divided into two methods, a dry method and a wet method.
The dry method is a method of transporting an air-kneaded mixture of cement, aggregate, quick setting material, etc. with compressed air, adding and mixing water immediately before spraying, and spraying it from the nozzle onto the construction surface. The method is a method of transporting concrete mixed with water, adding a quick setting material in the middle, and spraying from a nozzle.
[0004]
As the quick setting material used in these spraying methods, a composition comprising calcium aluminate and an alkali metal carbonate or aluminate, a composition comprising calcined alumite, lime, and alkali metal carbonate, In addition, compositions comprising alkali metal carbonates, hydroxides, silicates, and aluminates have been proposed (Japanese Patent Publication Nos. 56-27457, 60-260452, and Kaihei 3-65546).
These rapid setting materials usually contain alkali metal components exhibiting strong alkalinity such as sodium and potassium in the form of hydroxides, carbonates, silicates, and aluminates in order to obtain rapid setting. It is a waste.
However, since these alkali metal components are strongly alkaline, when they are contained in concrete, an alkali aggregate reaction may occur depending on the aggregate used, and the concrete structure will be affected by abnormal expansion and accompanying cracks. There was a problem.
[0005]
In addition, these strongly alkaline components have the property of dissolving in water and causing strong chemical burns when touched directly on the skin of the worker. This significantly deteriorates the work environment at the excavation site and dissolves in the water contained in the soil. There were problems such as surrounding environmental pollution.
Furthermore, the quick setting sprayed concrete, in which these quick setting materials are added to the shotcrete, has a lower long-term strength and is inferior in long term durability than the shotcrete without adding the quick setting material. There was a problem.
[0006]
As a countermeasure to solve these problems, it is possible to use a setting accelerator composed of calcium aluminate, calcium sulfoaluminate, basic aluminum salt, etc. as a quick setting material for spraying with little or almost no alkali metal component. It has been proposed (JP-A-8-48553).
However, the spray material using these quick setting materials has a problem that the quick setting property is not sufficient.
In addition, the quick setting material with reduced alkali metal component suppresses the hydration reaction of cement immediately after the start of hydration, so the strength of the material age is particularly low, especially from just after spraying to several days. There was a problem that the quick-setting shotcrete had a high risk of peeling in the meantime.
[0007]
As a result of intensive studies to solve the above problems, the present inventor has achieved excellent quick setting characteristics and strength without deteriorating the working environment and surrounding environment by using a specific quick setting material and cement. The present invention has been completed by obtaining the knowledge that rapid setting sprayed concrete is obtained.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
That is, the present invention is as follows : ( 1 ) In the middle of transporting and transporting concrete containing a mixture of water and SO 3 component 4.6 to 6% by weight, and aggregate, ( 2 ) calcium aluminate glass and aluminum sulfate. The quick setting material is made by mixing the quick setting material, which is an active ingredient and the total amount of alkali metal components in the quick setting material is 0.75% by weight or less in terms of sodium oxide, and this quick setting spray concrete is sprayed. It is a wet spraying method characterized by this.
[0009]
The present invention will be described in detail below.
[0010]
The spray material used in the present invention contains cement and a quick setting material, the quick setting material contains calcium aluminate glass and aluminum sulfate as active ingredients, and the cement contains SO 3 component. It contains 3% by weight or more.
[0011]
The calcium aluminate glass used in the present invention is necessary for imparting quick setting properties. Usually, calcia raw material and alumina raw material are mixed and produced at a high temperature of about 1,200 to 1,700 ° C. by an electric furnace or the like. is obtained by vitrified by rapidly cooling a melt of calcium aluminate mineral represented by 3CaO · Al 2 O 3, 12CaO · 7Al 2 O 3, and CaO · Al 2 O 3 or the like.
Examples of a method for rapidly cooling a calcium aluminate mineral melt include a high-pressure air method in which the melt is blown off with high-pressure air and cooled.
As the calcia raw material, quick lime, slaked lime, limestone, calcium carbonate, etc. can be used, and as the alumina raw material, alumina, bauxite, diasbore, feldspar, clay and the like can be used, respectively, but from the aspect of few alkali metal components Use of calcium carbonate or alumina is preferred.
The content of CaO in calcium aluminate glass (hereinafter referred to as CA glass) is preferably 35 to 55% by weight. If the CaO content is outside this range, good quick setting may not be obtained.
The particle size of the CA glass is not particularly limited, but a brane value of 3,000 to 9,000 cm 2 / g is preferable. If it is less than 3,000 cm 2 / g, good quick setting may not be obtained, and even if it exceeds 9,000 cm 2 / g, further effects cannot be expected.
The glass as referred to in the present invention is a “glass transition point” generally referred to in the glass field.
The CA glass does not have to be all glass, and the vitrification rate indicating the degree may be 60% or more. If it is less than 60%, good quick setting may not be obtained.
The vitrification rate was determined by heating the sample at 1,000 ° C for 2 hours, slowly cooling the sample at a cooling rate of 5 ° C / min, and determining the area So of the main peak of the crystalline mineral by powder X-ray diffraction method. From the main peak area S of the crystal, the vitrification rate (%) = (1-S / So) × 100 can be obtained.
[0012]
The aluminum sulfate used in the present invention is necessary for improving rapid setting, and commercially available aluminum sulfate can be used, and is not affected by impurities usually contained.
In addition, some aluminum sulfates contain anhydrous salts and crystal water, but any of them can be used as it is, and is not limited by the amount of crystal water.
The particle size of aluminum sulfate is not particularly limited, but it is preferably 3,000 to 9,000 cm 2 / g in terms of brain value. If it is less than 3,000 cm 2 / g, good quick setting may not be obtained, and even if it exceeds 9,000 cm 2 / g, no further effect can be expected.
The amount of aluminum sulfate used is preferably 10 to 30 parts by weight, more preferably 15 to 25 parts by weight in terms of anhydride, with respect to 100 parts by weight of CA glass. Outside this range, good quick setting and strength development may not be obtained.
[0013]
The total amount of alkali metal components in the quick setting material is preferably Na 2 O eq. 0.75 wt% or less in terms of sodium oxide (Na 2 O). If it exceeds 0.75% by weight, an alkali aggregate reaction occurs, which may adversely affect the concrete structure.
The amount of alkali metal was measured by atomic absorption analysis, and the alkali metal other than sodium was converted to Na 2 O and integrated to obtain Na 2 O eq.
The particle size of the quick setting material is not particularly limited depending on the purpose and method of use, but it is usually preferably 3,000 to 9,000 cm 2 / g in terms of brain value. If it is less than 3,000 cm 2 / g, the quick setting may decrease, and if it exceeds 9,000 cm 2 / g, no further effect can be expected.
The amount of the quick setting material is preferably 3 to 15 parts by weight, more preferably 5 to 10 parts by weight, in 100 parts by weight of the spray material composed of cement and the quick setting material. Outside this range, good quick setting may not be obtained.
[0014]
The cement used in the present invention is Portland cement in which the SO 3 component is 3% by weight or more.
Portland cement is manufactured by pulverizing cement clinker obtained by calcining calcined raw materials such as limestone and silica raw materials such as silica and firing in kiln. As a mineral composition, Alite (3CaO · SiO 2) and belite (2CaO · SiO 2) are those containing calcium silicate, such as the main hydraulic mineral.
The amount of SO 3 component in the cement (hereinafter referred to as SO 3 amount) is 3% by weight or more, preferably over 3% by weight, and more preferably 3.5 to 6% by weight. If the SO 3 component is less than 3% by weight, good rapid setting characteristics can be obtained, but strength development is poor, and if it exceeds 6% by weight, the rapid setting characteristics may be deteriorated.
The SO 3 component in the cement is usually added to the cement clinker as a gypsum during pulverization for the purpose of controlling the hydration of alite or the like.
[0015]
In the present invention, an aggregate can be used as necessary.
Here, the aggregate is not particularly limited as long as it is used in the field of cement concrete. Usually, silica sand, natural sand, gravel and the like can be used.
The amount of aggregate used is preferably 100 to 300 parts by weight and more preferably 200 to 250 parts by weight with respect to 100 parts by weight of cement. If it is less than 100 parts by weight, cracks are likely to occur, and if it exceeds 300 parts by weight, the strength development may be deteriorated.
[0016]
In the present invention, if necessary, for example, a set modifier, an AE agent, a water reducing agent, an AE water reducing agent, a fluidizing agent, a thickener, a water retention agent, a waterproofing agent, a foaming agent, a foaming agent, methylcellulose and the like. Separable admixtures, antifreezes, rust inhibitors, colorants (pigments), calcium-containing compounds such as calcium hydroxide, polymeric polymer emulsions (latex), fiber materials such as glass fibers, carbon fibers, and copper fibers, In addition, one or more additives such as admixtures such as blast furnace slag, fly ash, and silica fume can be used in combination as long as the object of the present invention is not impaired.
[0017]
When producing the spray material of the present invention, it is possible to use existing mixing / stirring apparatuses such as a tilting cylinder mixer, an omni mixer, a V-type mixer, a Henschel mixer, and a Nauter mixer.
Moreover, mixing may mix each material at the time of construction, and may mix part or all beforehand.
Furthermore, the curing method is not particularly limited, and a generally-used curing method can be applied.
[0018]
The spray material of the present invention can be used for either a dry method or a wet method. For example, a coarse aggregate having a maximum aggregate size of about 10 mm can be used, and a concrete blend having a water cement ratio (W / C) of 45% and a fine aggregate ratio (S / a) of 60% can be used.
In particular, as a wet method, for example, concrete mixed with water, cement, fine aggregate, and coarse aggregate with a mixer is pumped using a spraying machine that can pneumatically feed at 10 to 20 m 3 / hr, The quick setting material may be pumped separately using a compressor, mixed with concrete near the spray nozzle, and sprayed.
[0019]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to examples.
[0020]
Example 1
A calcia raw material and an alumina raw material were mixed, and a melt melted in an electric furnace at 1,600 ° C. was rapidly cooled by a high-pressure air method and further pulverized to prepare CA glass having a brain value of 5,000 ± 200 cm 2 / g. CA CaO is 45 wt% in the glass, Al 2 O 3 is 55% by weight, and Na 2 O eq. Was less than 0.01 wt%.
A quick setting material was prepared by mixing 100 parts by weight of the prepared CA glass and 20 parts by weight of aluminum sulfate in terms of anhydride. Na 2 O eq. In the quick setting material was 0.04% by weight.
700 parts by weight of spray material mixed with 100 parts by weight of cement and 7 parts by weight of quick setting material and 2,100 parts by weight of fine aggregate are put into a small tabletop mortar mixer, kneaded at low speed for 10 seconds, and then immediately 350 weights of water In order to obtain cement mortar by kneading at a high speed for 10 seconds and evaluating as a spray material, the start and end of the setting were measured by proctor penetration resistance. Moreover, the compressive strength of the mortar obtained by kneading was also measured. The results are also shown in Table 1.
[0021]
<Materials used>
Calcia raw material: calcium carbonate, commercial alumina raw material: aluminum oxide, commercial aluminum sulfate: 14-18 hydrate, first grade reagent, Na 2 O eq.0.04 wt%
Cement A: Portland cement, SO 3 content 5.8% by weight, Na 2 O eq. 0.72% by weight
Cement B: Portland cement, SO 3 content 4.6% by weight, Na 2 O eq. 0.50% by weight
Cement C: Portland cement, SO 3 content 3.6% by weight, Na 2 O eq. 0.43% by weight
Cement D: Portland cement, SO 3 content 3.1% by weight, Na 2 O eq. 0.55% by weight
Cement E: Portland cement, SO 3 content 2.1 wt%, Na 2 O eq. 0.60 wt%
Fine aggregate: River sand from Himekawa, Niigata Prefecture, specific gravity 2.62
Water: Tap water [0022]
<Measurement method>
Alkali metal: Measured by atomic absorption analysis. Alkaline metals other than sodium were integrated and converted to Na 2 O to obtain Na 2 O eq.
Proctor penetration resistance: in a thermostatic chamber at a temperature of 20 ° C., thrust while packed quickly and goad the kneaded set mortar on the vibrating vibrator was mold frame, after a predetermined time after injection, the needle needle point area 1 / 40in 2 The pressure at the time of insertion was measured according to ASTM C 403-65 T.
Compressive strength: The mortar obtained by kneading was packed in a 4 × 4 × 16 cm mold, removed from the mold after a predetermined time, then cured in water at 20 ° C., and the strength was measured at a predetermined age.
[0023]
[Table 1]
[0024]
Example 2
The same procedure as in Example 1 was performed except that aluminum sulfate β was used instead of aluminum sulfate α. The results are shown in Table 2.
[0025]
<Materials used>
Aluminum sulfate β: anhydrous salt, primary reagent, Na 2 O eq. 0.04 wt%
[0026]
[Table 2]
[0027]
Example 3
The same procedure as in Example 1 was performed except that cement B and aluminum sulfate α shown in Table 3 were used. The results are also shown in Table 3.
[0028]
[Table 3]
[0029]
Example 4
The same procedure as in Example 1 was performed except that cement B and the quick setting material shown in Table 4 were used. The results are also shown in Table 4.
[0030]
[Table 4]
[0031]
Example 5
A quick setting material was prepared by mixing 100 parts by weight of the CA glass prepared in Example 1 and 20 parts by weight of aluminum sulfate shown in Table 5 in terms of anhydride, and mixing 7 parts by weight with respect to 100 parts by weight of cement. did.
The unit quantity of each material, cement 360 kg / m 3, fine aggregates 1,130kg / m 3, the coarse aggregate 756kg / m 3, and water 162 kg / m 3, the maximum aggregate size 10 mm, fine aggregate ratio of 60% Using a dry spraying machine or a wet spraying machine, the concrete produced with the above concrete blend was subjected to a spraying test in a simulated tunnel with a height of 3.5 m and a width of 3 m, and the rebound rate was measured. The results are also shown in Table 5.
In the dry process, a mixture of cement, aggregate, and quick-set material that has been kneaded is transported with compressed air, water is added and mixed immediately before spraying, and sprayed from the nozzle to the construction surface. The kneaded concrete was transported, and the quick-setting material was added and mixed on the way, and sprayed from the nozzle.
[0032]
<Materials used>
Coarse aggregate: Gravel from Himekawa, Niigata Prefecture, specific gravity 2.66
[0033]
<Measurement method>
Rebound rate: The ratio between the amount of spray material used for spraying and the amount of rebounding of concrete that has fallen without sticking when sprayed.
[0034]
[Table 5]
[0035]
【The invention's effect】
Since the spray material of the present invention has a small amount of alkali metal component, it has no adverse effect on the working environment and the surrounding environment, and has excellent quick setting characteristics and strength development.
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