JP4083457B2 - Propylene polymerization catalyst and propylene polymerization method - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はプロピレン重合用触媒および該触媒を使用するプロピレンの重合方法に関するものである。なお、本発明におけるプロピレン重合とはプロピレン単独重合は言うまでもないが、プロピレンと他のコモノマーとの共重合をも含む。
【0002】
【従来の技術】
層状珪酸塩をオレフィン重合用触媒成分として使用することは公知である。特に第4〜6族遷移金属化合物と組み合わせることによりオレフィン重合用触媒成分として機能することは、例えば特開平5−295022、特開平5−301917などに開示されている。これらの発明においては、層状珪酸塩の果たす役割として、単に触媒の担体としての機能だけでなく遷移金属化合物に重合活性を発現させるための助触媒としての機能を併せ持つことが述べられている。
【0003】
このような目的から、触媒活性を向上させたり、ポリマーの粒子性状を改善する手段として、層状珪酸塩の処理方法について種々の提案がなされている。例えば、層状珪酸塩に酸処理もしくは塩類処理を行うこと(特開平7−228621、特開平7−309906、特開平7−309907、特開平7−228621、特開平8−127613、特開平10−168109等)、層状珪酸塩を塩類処理した後で洗浄し引き続いて酸処理を行うこと(特開平7−228621)や、層状珪酸塩に酸処理した後で造粒し洗浄してから塩類処理を行うこと(特開平9−132613,特開平9−194517等)、層状珪酸塩を酸および塩類の共存下で処理を行うこと(特開平10−168110)等が提案されている。
またメタロセン化合物を層状珪酸塩に担持してから窒素あるいはリン含有化合物を添加することにより高分子量ポリマーを得る技術についても知られている(特開平11−140111)。
【0004】
しかし、層状珪酸塩の性質を制御することによってポリマーの融点を制御することについてはほとんど検討されていなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、層状珪酸塩の性質の制御により、重合によって得られたポリマーの融点が高いプロピレン重合用触媒を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、特定の化合物で層状珪酸塩を修飾し、これと第4〜6族遷移金属化合物と組み合わせることにより重合によって得られたポリマーの融点が高い触媒を見出した。
即ち、本発明は、下記成分[A]、[B]、[C]および必要に応じて使用する成分[D]からなるプロピレン重合用触媒に関する。
成分[A]:第4族遷移金属化合物
成分[B]:化学処理された層状珪酸塩
成分[C]:置換ピリジン化合物
成分[D]:有機アルミニウム化合物
【0007】
【発明の実施の形態】
重合触媒における層状珪酸塩の役割の一つとして第4〜6族遷移金属化合物を活性化することが挙げられる。活性化によって第4〜6族遷移金属化合物はカチオンになり、これが重合触媒として作用する中心部分になると考えられている。層状珪酸塩のもう一つの役割としてこのカチオンが安定に存在する雰囲気の提供が考えられる。
層状珪酸塩が持つ活性化能力はその触媒の重合活性に影響し、またカチオン安定化能力は活性点の性質を決めていると考えられる。したがって層状珪酸塩の性質の制御によって重合活性のみならず得られるポリマーの物性もコントロールできると考えられる。
層状珪酸塩を置換ピリジン化合物で修飾し性質を制御することによりポリマーの融点を向上させることが本発明のポイントである。
【0008】
(1)成分[B]の原料となる層状珪酸塩
層状珪酸塩とは、Si四面体とAlあるいはMg八面体を最小構成単位としており、イオン結合、その他弱い結合等によって構成される面が互いに平行に積み重なった結晶構造をとり、イオンが交換可能なものである。大部分の層状珪酸塩は、天然には主に粘土鉱物の主成分として産出するが、天然産のものに限らず、人工合成物であってもよい。
【0009】
層状珪酸塩の具体例としては、例えば、白水春雄著「粘土鉱物学」朝倉書店(1995年)等に記載される公知の層状珪酸塩であり、1:1型構造や2:1型構造をもつものが挙げられる。1:1型構造とは、1層の四面体シートと1層の八面体シートが組合わさっている1:1層構造の積み重なりを基本とする構造を示し、2:1型構造とは2層の四面体シートが1層の八面体シートを挟み込んでいる2:1層構造の積み重なりを基本とする構造を示す。
【0010】
1:1層が主要な構成層である層状珪酸塩の具体例としては、ディッカイト、ナクライト、カオリナイト、アノーキサイト、メタハロイサイト、ハロイサイト等のカオリン族、クリソタイル、リザルダイト、アンチゴライト等の蛇紋石族等が挙げられる。2:1層が主要な構成層である層状珪酸塩の具体例としては、モンモリロナイト、ザウコナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、スチーブンサイト等のスメクタイト族、バーミキュライト等のバーミキュライト族、雲母、イライト、セリサイト、海緑石等の雲母族、アタパルジャイト、セピオライト、パリゴルスカイト、ベントナイト、パイロフィライト、タルク、緑泥石群が挙げらる。これらは混合層を形成していてもよい。これらの中では、主成分が2:1型構造を有する層状珪酸塩が好ましい。より好ましくは、主成分がスメクタイト族であり、さらに好ましくは、主成分がモンモリロナイトである。
【0011】
(2)層状珪酸塩の化学処理
本発明において、成分[B]として、化学処理を施した層状珪酸塩が使用される。ここで化学処理とは、表面に付着している不純物を除去する表面処理、粘土の構造に影響を与える処理、細孔分布の特性を変化させる処理等のいずれをも用いることができる。具体的には、酸処理、アルカリ処理、塩類処理、有機物処理等が挙げられる。なかでも酸処理、塩類処理及びそれらの組合せ処理が好ましい。
【0012】
酸処理は表面の不純物を取り除くほか、結晶構造のAl、Fe、Mg等の陽イオンの一部または全部を溶出させることができる。酸処理で用いられる酸は、好ましくは塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、酢酸、シュウ酸から選択される。通常は、酸水溶液の形で用いられる。処理に用いる酸は、2種以上の混合物であってもよい。
酸による一般的な処理条件は、酸濃度が0.1〜50重量%、処理温度が室温〜沸点、処理時間が、5分〜24時間の条件を任意に選択できる。層状珪酸塩から成る群より選ばれた少なくとも一種の化合物を構成している物質の少なくとも一部を溶出する条件で行うことが好ましい。
【0013】
塩類処理とは層状珪酸塩中の陽イオンを交換することを目的におこなわれる処理をいう。塩類による処理条件は、特には制限されないが、塩類は、0.1〜50重量%、処理温度は室温〜沸点、処理時間は、5分〜24時間の条件を選択して、層状珪酸塩を構成している物質の少なくとも一部を溶出する条件で行うことが好ましい。また塩類は、トルエン、n−ヘプタン、エタノール等の有機溶媒中、または塩類が処理温度において液体状であれば、無溶媒で用いることもできるが、好ましくは水溶液として用いられる。ただし、塩の種類によっては酸処理と類似の効果を示すものもある。
塩類及び酸は、2種以上であってもよい。塩類処理と酸処理を組み合わせる場合においては、塩類処理を行った後、酸処理を行う方法、酸処理を行った後、塩類処理を行う方法、及び塩類処理と酸処理を同時に行う方法がある。
【0014】
その他の化合物による化学処理としては、LiOH、NaOH、KOH、Mg(OH)2、Ca(OH)2、Sr(OH)2、Ba(OH)2 などに代表されるアルカリ処理、トリメチルアンモニウム、トリエチルアンモニウム、等に代表される有機物処理がある。有機物処理剤を構成する陰イオンとしては、塩類処理剤を構成する陰イオンとして例示した陰イオン以外にも、例えばヘキサフルオロフォスフェート、テトラフルオロボレート、テトラフェニルボレートなどが例示されるが、これらに限定されるものではない。
【0015】
上記化学処理を実施した後に過剰の処理剤および処理により溶出したイオンの除去をすることが可能であり、また好ましい方法である。この際、一般的には、水や有機溶媒などの液体を使用する。脱水後は乾燥を行うが、一般的には、乾燥温度は100〜800℃で実施可能であり、構造破壊を生じるような高温条件(加熱時間にもよるが例えば800℃以上)は好ましくない。
【0016】
本発明の方法で処理された珪酸塩は、構造破壊されなくとも乾燥温度により特性が変化するために、用途に応じて乾燥温度を変えることが好ましい。乾燥時間は、通常1分〜24時間、好ましくは5分〜4時間であり、雰囲気は乾燥空気、乾燥窒素、乾燥アルゴン、または減圧下であることが好ましい。乾燥方法に関しては特に限定されず各種方法で実施可能である。
なお、本発明により化学処理されて得られる珪酸塩としては、原料の層状珪酸塩と同様にイオン交換性を有する層状の珪酸塩のみならず、該処理を加えることによって物理的、化学的な性質が変化してイオン交換性や層構造を有しなくなった珪酸塩も含まれる。
【0017】
(3)成分[A]:第4族遷移金属化合物
本発明で使用する成分[A]は、周期表第4族(IUPAC無機化学命名法(1990)による周期表を指す。)の遷移金属化合物である。遷移金属ハロゲン化物、遷移金属のメタロセン化合物、遷移金属のビスアミドまたはビスアルコキシド化合物、遷移金属のフェノキシイミン化合物が挙げられる。
特に好ましくは、共役五員環配位子を少なくとも一個有する第4族の遷移金属化合物である。かかる遷移金属化合物として好ましいものは、下記一般式(I)〜(III)で表される化合物である。これらの化合物は単独又は2種以上の混合物として用いられる。
【0018】
(C5H5-aR1 a)(C5H5-bR2 b)MXY ・・・・・・・(I)
Q(C5H5-cR1 c)(C5H5-dR2 d)MXY ・・・・・・(II)
Q’(C5H5-eR2 e)ZMXY ・・・・・・・(III)
【0019】
ここで、Qは二つの共役五員環配位子を架橋する結合性基を、Q’は共役五員環配位子とZ基を架橋する結合性基を、Mは周期表第4遷移金属を、XおよびYは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン基、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20の酸素含有炭化水素基、炭素数1〜20の窒素含有炭化水素基、炭素数1〜20のリン含有炭化水素基または炭素数1〜20の珪素含有炭化水素基を、Zは酸素、イオウ、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜40の珪素含有炭化水素基、炭素数1〜40の窒素含有炭化水素基または炭素数1〜40のリン含有炭化水素基を示す。Mは特にTi、Zr、Hf等の第4族遷移金属が好ましい。
【0020】
R1及びR2はそれぞれ独立して、炭素数1〜20の炭化水素基、ハロゲン基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、アルコキシ基、アリールオキシ基、珪素含有炭化水素基、リン含有炭化水素基、窒素含有炭化水素基又はホウ素含有炭化水素基を示す。また、隣接する2個のR1または2個のR2がそれぞれ結合してC4〜C10環を形成していてもよい。a、b、c、dおよびeは、それぞれ0≦a≦5、0≦b≦5、0≦c≦4、0≦d≦4、0≦e≦4を満足する整数である。)
【0021】
2個の共役五員環配位子の間を架橋する結合性基Qおよび共役五員環配位子とZ基とを架橋する結合性基Q’は、具体的には下記のようなものが挙げられる。メチレン基、エチレン基のようなアルキレン基、エチリデン基、プロピリデン基、イソプロピリデン基、フェニルメチリデン基、ジフェニルメチリデン基のようなアルキリデン基、ジメチルシリレン基、ジエチルシリレン基、ジプロピルシリレン基、ジフェニルシリレン基、メチルエチルシリレン基、メチルフェニルシリレン基、メチル−t−ブチルシリレン基、ジシリレン基、テトラメチルジシリレン基のような珪素含有架橋基、ゲルマニウム含有架橋基、アルキルフォスフィン、アミン等である。これらのうち、アルキレン基、アルキリデン基および珪素含有架橋基が特に好ましく用いられる。
【0022】
一般式(I)で表される化合物としては、例えば
(1)ビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、
(2)ビス(2−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、
(3)ビス(2−エチル−4−フェニル−4H−アズレニル)ハフニウムジクロリド、
(4)ビス(2−エチル−4−(p−クロロフェニル)−4H−アズレニル)ジルコニウムジクロリド、
一般式(II)で表される化合物としては、例えば
(5)ジメチルシリレンビス{1−(2−メチル−4−フェニルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、
(6)ジメチルシリレンビス{1−(2−エチルベンゾインデニル)}ジルコニウムジクロリド、
(7)ジメチルシリレンビス〔1−{2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル}〕ジルコニウムジクロリド、
(8)ジメチルシリレンビス〔1−{2−メチル−4−(4−フルオロフェニル)−4H−アズレニル}〕ジルコニウムジクロリド、
一般式(III)で表される化合物としては、例えば
(1)ジメチルシランジイル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(t−ブチルアミド)チタニウムジクロリド、
(2)ジメチルシランジイル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(シクロドデシルアミド)チタニウムジクロリド、
(3)ジメチルシランジイル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(トリメチルシリルアミド)チタニウムジクロリド、
(4)ジメチルシランジイル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(t−ブチルアミド)チタニウムジメチル、
(5)ジメチルシランジイル(2−メチルインデニル)(t−ブチルアミド)チタニウムジクロリド、
(6)ジメチルシランジイル(フルオレニル)(t−ブチルアミド)チタニウムジクロリド、
(7)ジメチルシランジイル(3,6−ジイソプロピルフルオレニル)(t−ブチルアミド)チタニウムジクロリド等が挙げられる。
【0023】
(4)成分[C]:置換ピリジン化合物
本発明で使用する置換ピリジン化合物は、ピリジン骨格に少なくとも1つの置換基を有する。置換基としてはアルキル基が好ましく、置換基の個数としては2〜3個が好ましい。例えば2−メチルピリジン、3−メチルピリジン、4−メチルピリジン、2,6−ジメチルピリジン、2,5−ジメチルピリジン、2,4−ジメチルピリジン、2,3−ジメチルピリジン、2,3,4−トリメチルピリジン、2,3,5−トリメチルピリジン、2,3,6−トリメチルピリジンなどが挙げられる。成分[C]の使用量は、通常、成分[B]1gあたり1〜10000μmol、好ましくは5〜1000μmol、特に好ましくは30〜500μmolである。上記の範囲より少なすぎると融点向上効果が小さく、また多すぎると重合活性に悪影響を与えるため好ましくない。
【0024】
(5)成分[D]:有機アルミニウム化合物
本発明のプロピレン重合用触媒は、上記した成分[A]、[B]、[C]および必要に応じて使用する成分[D]:有機アルミニウム化合物からなるものである。
かかる有機アルミニウム化合物としては、一般式、(AlRnX3-n)m、で表される化合物が挙げられる。式中、Rは、炭素数1〜20のアルキル基を表し、Xはハロゲン、水素、アルコキシ基、又はアミノ基を表し、nは1〜3の、mは1〜2の整数を各々表す。有機アルミニウム化合物は、単独であるいは複数種を組み合わせて使用することができる。
【0025】
有機アルミニウム化合物の具体例としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリノルマルプロピルアルミニウム、トリノルマルブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリノルマルヘキシルアルミニウム、トリノルマルオクチルアルミニウム、トリノルマルデシルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムセスキクロライド、ジエチルアルミニウムヒドリド、ジエチルアルミニウムエトキシド、ジエチルアルミニウムジメチルアミド、ジイソブチルアルミニウムヒドリド、ジイソブチルアルミニウムクロライド等が挙げられる。これらのうち、好ましくは、m=1、n=3のトリアルキルアルミニウム及びアルキルアルミニウムヒドリドである。さらに好ましくは、Rが炭素数1〜8であるトリアルキルアルミニウムである。
【0026】
(6)プロピレン重合用触媒の調製
a:予備重合
本発明の触媒は、上記成分[A]、成分[B]、成分[C]及び必要に応じて用いられる成分[D]を重合槽内であるいは重合槽外で接触させて調製される。好ましくは各成分の接触を、少量のオレフィンの存在下で実施し、予備重合することができる。オレフィンとは炭素間二重結合を少なくとも1個含む炭化水素をいい、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、3−メチルブテン−1、スチレン、ジビニルベンゼン等が例示されるが特に種類に制限はなく、これらと他のオレフィンとの混合物を用いてもよい。好ましくは炭素数3以上のオレフィンがよい。予備重合は、予備重合倍率(予備重合ポリマー量を固体触媒量で除した値)として、通常0.1〜100、好ましくは1〜10程度で実施される。
【0027】
b:各成分の使用量
前記成分[A]の使用量は、特に制限は無いが、成分[B]1gあたりで0.1〜10000μmol、好ましくは1〜1000μmol、より好ましくは5〜100μmolである。
成分[D]の使用量は、特に制限は無いが、成分[B]1gあたりで0〜100mmol、好ましくは0.1〜10mmol、より好ましくは1〜5mmolである。
【0028】
c:各成分接触の順序、方法
前記成分[A]、成分[B]、成分[C]、及び成分[D]を接触させる順番は任意である。これら3ないし4成分を同時に接触しても良いし、逐次2種類づつを接触しても良い。好ましくは成分[B]と[C]を接触した後で成分[A]を接触する方法である。また成分[A]、[B]、[C]、[D]をそれぞれ2種類以上組み合わせても良い。この場合種類の異なる成分[A]、[B]、[C]、[D]は同時に接触させても逐次接触しても良い。また接触後に溶媒等で洗浄してもよい。
接触する方法にも特に制限は無いが均一に接触できるように溶媒中で接触することが好ましい。溶媒としては脂肪族飽和炭化水素、芳香族炭化水素、脂肪族不飽和炭化水素やこれらのハロゲン化物、また予備重合モノマーなどが例示される。
【0029】
d:触媒の乾燥
本発明のプロピレン重合用触媒は予備重合後に乾燥を行っても良い。乾燥方法には特に制限は無いが、減圧乾燥や加熱乾燥、乾燥ガスを流通させることによる乾燥などが例示され、これらの方法を単独で用いても良いし2つ以上の方法を組み合わせて用いてもよい。乾燥工程において触媒を攪拌、振動、流動させてもよいし静置させてもよい。乾燥の程度としては触媒を粉体で取り扱う場合に取り扱いが容易となるように残存溶剤量が全重量の10重量%以下、好ましくは5重量%以下とすることが望ましい。
【0030】
e:重合(本重合)
本発明におけるプロピレン重合とはプロピレン単独重合は言うまでもないが、プロピレンと他のコモノマーとの共重合をも含む。前記成分[A]、成分[B]、成分[C]、及び必要に応じて用いられる成分[D]からなる重合触媒を用いて実施する重合は、プロピレン単独あるいはプロピレンと他のコモノマーとを混合接触させることにより行われる。共重合の場合、反応系中の各モノマーの量比は経時的に一定である必要はなく、各モノマーを一定の混合比で供給することも便利であるし、供給するモノマーの混合比を経時的に変化させることも可能である。また、共重合反応比を考慮してモノマーのいずれかを分割添加することもできる。
【0031】
共重合の場合、用いられるコモノマーの種類は、炭素数2〜20程度のものが好ましく、具体的にはエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、等を選択して用いることができる。本発明の触媒は、プロピレン単独重合体やプロピレンと他のモノマーの共重合体を製造する際に使用すると特に効果的である。中でもプロピレンとエチレンのランダム共重合体を製造するのに有利である。特にプロピレンの含量が90〜100mol%、好ましくは98〜100mol%の範囲にあるものを製造する際に有利である。
【0032】
重合様式は、触媒成分と各モノマーが効率よく接触するならば、あらゆる様式を採用しうる。具体的には、不活性溶媒を用いるスラリー法、不活性溶媒を実質的に用いずプロピレンを溶媒として用いるスラリー法、溶液重合法あるいは実質的に液体溶媒を用いず各モノマーをガス状に保つ気相法などが採用できる。また、連続重合、回分式重合、又は多段重合を行う方法等も適用される。
【0033】
スラリー重合の場合は、重合溶媒として、ヘキサン、ヘプタン、ペンタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等の飽和脂肪族又は芳香族炭化水素の単独又は混合物が用いられる。重合温度は0〜150℃であり、また分子量調節剤として補助的に水素を用いることができる。重合圧力は0〜2000kg/cm2G、好ましくは0〜60kg/cm2Gが適当である。
【0034】
【実施例】
次に実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はその要旨を逸脱しない限りこれらの実施例によって制約を受けるものではない。
なお本実施例におけるそれぞれの測定法は次の通りである。
(1)メルトフローレート(MFR):JIS−K−6758による
(2)結晶化温度(Tc):示差走査熱量計(セイコーインスツルメンツ社製DSC6200)を使用し、シート状にしたサンプル片を5mgアルミパンに詰め、室温から一旦200℃まで昇温速度100℃/分で昇温し、5分間保持した後に、10℃/分で40℃まで降温して結晶化させた時の結晶化最大ピーク温度(℃)として求めた。
(3)融点(Tm):示差走査熱量計(セイコーインスツルメンツ社製DSC6200)を使用し、シート状にしたサンプル片を5mgアルミパンに詰め、室温から一旦200℃まで昇温速度100℃/分で昇温し、5分間保持した後に、10℃/分で40℃まで降温して結晶化させた後に、10℃/分で200℃まで昇温させた時の融解最大ピーク温度(℃)として求めた。
【0035】
[実施例1]
(1−1)層状珪酸塩の化学処理
セパラブルフラスコ中で蒸留水2260gに96%硫酸(1500g)を加えその後、層状珪酸塩としてモンモリロナイト(水沢化学社製ベンクレイSL:平均粒径27μm)600gを加えた。このスラリーを0.5℃/分で1時間かけて90℃まで昇温し、90℃で390分反応させた。この反応スラリーを1時間で室温まで冷却し、蒸留水でpH3まで洗浄した。得られた固体を窒素気流下130℃で2日間予備乾燥後53μm以上の粗大粒子を除去し、更に215℃、窒素気流下、滞留時間10分の条件でロータリーキルン乾燥することにより、化学処理スメクタイト295gを得た。この化学処理スメクタイトの組成はAl:4.7重量%、Si:41.7重量%、Mg:0.70重量%、Fe:1.1重量%、Na<0.2重量%であり、Al/Si=0.117[mol/mol]であった。
【0036】
(1−2)触媒の調製及び予備重合
3つ口フラスコ(容積1L)中に上で得られた化学処理スメクタイト20gを入れトルエンを3重量%含有するヘプタン(116mL)を加えてスラリーとし、これにトリエチルアルミニウム(50mmol:濃度68mg/mLのヘプタン溶液を84mL)を加えて1時間攪拌後、ヘプタンで1/1000まで洗浄し、全容量を200mLとなるようにトルエンを3重量%含有するヘプタンを加えた。これに置換ピリジン化合物として2,6−ジメチルピリジンの0.2Mトルエン溶液を8ml、層状珪酸塩1gあたり80μmol加え10分間撹拌した。
また別のフラスコ(容積200mL)中で、トルエンを3重量%含有するヘプタン(87mL)に(ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド(0.3mmol)を加えてスラリーとした後、トリイソブチルアルミニウム(0.6mmol:濃度140mg/mLのヘプタン溶液を0.85mL)を加えて60分室温で攪拌し反応させた。この溶液を、上記の2,6−ジメチルピリジンと反応させた化学処理スメクタイトが入った3Lフラスコに加えて、室温で60分攪拌した。その後トルエンを3重量%含有するヘプタンを213mL追加し、このスラリーを1Lオートクレーブに導入した。
オートクレーブの内部温度を40℃にしたのちプロピレンを20g/時の速度でフィードし2時間40℃を保ちつつ予備重合を行った。その後、プロピレンフィードを止めて50℃で2時間残重合を行った。得られた触媒スラリーの上澄みをデカンテーションで除去し、残った部分に失活防止剤としてトリイソブチルアルミニウム(12mmol:濃度140mg/mLのヘプタン溶液を17mL)を加えて10分攪拌した。この固体を2時間減圧乾燥することにより乾燥予備重合触媒65.0gを得た。予備重合倍率(予備重合ポリマー量を固体触媒量で除した値)は2.25であった。
【0037】
(1−3)プロピレン重合
3Lオートクレーブにトリイソブチルアルミニウムのヘプタン溶液(140mg/mL)2.86mLを加え、水素102mL(標準状態での体積)、液体プロピレン750gを導入した後、70℃まで昇温した。その後、上記予備重合触媒を予備重合ポリマーを除いた重量で100mgを高圧アルゴンで重合槽に圧送し、70℃で1時間重合した。得られたポリマーのMFRは0.49g/10分、融点は149.7℃、結晶化温度は112.6℃であった。
以下の実施例を含めて、結果を表1に示した。表1中の略号は下記を意味する。
インデニルZr:ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド
アズレニルZr:ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−(p−クロロフェニル)ジヒドロアズレニル)ジルコニウムジクロリド
TEA:トリエチルアルミニウム
TIBA:トリイソブチルアルミニウム
【0038】
[実施例2]
(2−1)予備重合
置換ピリジン化合物である2,6−ジメチルピリジンの0.2Mトルエン溶液の量を20ml、層状珪酸塩1gあたり200μmolとした以外は実施例(1−2)と同様にして予備重合触媒を得た。予備重合倍率は0.24であった。
(2−2)プロピレン重合
上記予備重合触媒を用いた以外は実施例(1−3)と同様に重合した。得られたポリマーのMFRは1.75g/10分、融点は149.7℃、結晶化温度は113.4℃であった。
【0039】
[比較例1]
(比1−1)予備重合
置換ピリジン化合物の量をゼロとした以外は実施例(1−2)と同様に予備重合触媒を得た。予備重合倍率は1.81であった。
(比1−2)プロピレン重合
上記予備重合触媒を200mg(予備重合ポリマーを除いた重量)用いた以外は実施例(1−3)と同様に重合した。得られたポリマーのMFRは0.50g/10分、融点は147.4℃、結晶化温度は111.1℃であった。
【0040】
[実施例3]
(3−1)予備重合
ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリドの替わりに、ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−(p−クロロフェニル)ジヒドロアズレニル)ジルコニウムジクロリドを使用し、置換ピリジン化合物である2,6−ジメチルピリジンの0.2Mトルエン溶液の量を4ml、層状珪酸塩1gあたり40μmolとした以外は実施例(1−2)と同様に予備重合触媒を得た。予備重合倍率は0.61であった。
(3−2)プロピレン重合
上記予備重合触媒を用いた以外は実施例(1−3)と同様に重合した。得られたポリマーのMFRは2.62g/10分、融点は149.1℃、結晶化温度は111.1℃であった。
【0041】
[実施例4]
(4−1)予備重合
置換ピリジン化合物である2,6−ジメチルピリジンの0.2Mトルエン溶液の量を8ml、層状珪酸塩1gあたり80μmolとした以外は実施例(3−1)と同様に予備重合触媒を得た。予備重合倍率は0.53であった。
(4−2)プロピレン重合
上記予備重合触媒を用いた以外は実施例(1−3)と同様に重合した。得られたポリマーのMFRは2.65g/10分、融点は149.4℃、結晶化温度は111.1℃であった。
【0042】
[比較例2]
(比2−1)予備重合
置換ピリジン化合物の量をゼロとした以外は実施例(3−1)と同様に予備重合触媒を得た。予備重合倍率は2.28であった。
(比1−2)プロピレン重合
上記予備重合触媒を用いた以外は実施例(1−3)と同様に重合した。得られたポリマーのMFRは1.97g/10分、融点は148.6℃、結晶化温度は111.0℃であった。
【0043】
【表1】
【0044】
【発明の効果】
本発明を使用すれば、高融点なプロピレン系重合体が得られる。特にプロピレンの単独重合体に有効に適用される。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a catalyst for propylene polymerization and a method for polymerizing propylene using the catalyst. The propylene polymerization in the present invention includes propylene homopolymerization, but also includes copolymerization of propylene and other comonomers.
[0002]
[Prior art]
The use of layered silicates as catalyst components for olefin polymerization is known. It is disclosed in, for example, JP-A-5-295022 and JP-A-5-301917 that it functions as a catalyst component for olefin polymerization when combined with a Group 4-6 transition metal compound. In these inventions, it is stated that the role of the layered silicate has not only a function as a catalyst support but also a function as a promoter for causing the transition metal compound to exhibit polymerization activity.
[0003]
For these purposes, various proposals have been made regarding a method for treating a layered silicate as means for improving the catalytic activity and improving the particle properties of the polymer. For example, acid treatment or salt treatment is performed on a layered silicate (JP-A-7-228621, JP-A-7-309906, JP-A-7-309907, JP-A-7-228621, JP-A-8-127613, JP-A-10-168109). Etc.), washing after laminating the layered silicate followed by acid treatment (Japanese Patent Laid-Open No. 7-228621), or granulating and washing after laminating the layered silicate after acid treatment (Japanese Patent Laid-Open No. 9-136163, Japanese Patent Laid-Open No. 9-194517, etc.), and the treatment of layered silicates in the presence of acids and salts (Japanese Patent Laid-Open No. 10-168110) have been proposed.
Further, a technique for obtaining a high molecular weight polymer by supporting a metallocene compound on a layered silicate and then adding a nitrogen or phosphorus-containing compound is also known (Japanese Patent Laid-Open No. 11-140111).
[0004]
However, little consideration has been given to controlling the melting point of the polymer by controlling the properties of the layered silicate.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a propylene polymerization catalyst in which the polymer obtained by polymerization has a high melting point by controlling the properties of the layered silicate.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies on the above problems, the present inventors have modified a layered silicate with a specific compound, and combined it with a Group 4-6 transition metal compound to provide a catalyst having a high melting point of the polymer obtained by polymerization. I found.
That is, the present invention relates to a propylene polymerization catalyst comprising the following components [A], [B], [C] and a component [D] used as necessary.
Component [A]: Group 4 transition metal compound
Component [B]: chemically treated layered silicate
Component [C]: Substituted pyridine compound
Component [D]: Organoaluminum compound
[0007]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
One of the roles of the layered silicate in the polymerization catalyst is to activate the Group 4-6 transition metal compound. Upon activation, the Group 4-6 transition metal compound becomes a cation, which is considered to be a central part that acts as a polymerization catalyst. Another role of the layered silicate is to provide an atmosphere in which this cation is stably present.
The activation ability of the layered silicate influences the polymerization activity of the catalyst, and the cation stabilization ability is considered to determine the nature of the active site. Therefore, it is considered that not only the polymerization activity but also the physical properties of the polymer obtained can be controlled by controlling the properties of the layered silicate.
The point of the present invention is to improve the melting point of the polymer by modifying the layered silicate with a substituted pyridine compound to control the properties.
[0008]
(1) Layered silicate as a raw material for component [B]
The layered silicate has a Si tetrahedron and an Al or Mg octahedron as the smallest structural unit, and has a crystal structure in which planes composed of ionic bonds and other weak bonds are stacked in parallel to each other, and ions can be exchanged. Is. Most layered silicates are naturally produced mainly as the main component of clay minerals, but are not limited to natural ones, and may be artificial synthetic products.
[0009]
Specific examples of the layered silicate are known layered silicates described in, for example, Haruo Shiramizu “Clay Mineralogy” Asakura Shoten (1995), etc., and have a 1: 1 type structure or a 2: 1 type structure. There are things you have. The 1: 1 type structure is a structure based on the stacking of the 1: 1 layer structure in which one layer of tetrahedron sheet and one layer of octahedron sheet are combined, and the 2: 1 type structure is two layers. The structure based on the stacking | stacking of 2: 1 layer structure in which the tetrahedron sheet | seat pinched | interposed the octahedral sheet | seat of 1 layer is shown.
[0010]
Specific examples of layered silicates in which the 1: 1 layer is the main constituent layer include kaolins such as dickite, nacrite, kaolinite, anoxite, metahalloysite, and halloysite, serpentine such as chrysotile, risardite, and antigolite. Stone group and the like. Specific examples of layered silicates in which the 2: 1 layer is the main constituent layer include montmorillonite, sauconite, beidellite, nontronite, saponite, hectorite, stemite and other smectites, vermiculite and other vermiculites, mica, Examples include mica such as illite, sericite, sea chlorite, attapulgite, sepiolite, palygorskite, bentonite, pyrophyllite, talc, chlorite. These may form a mixed layer. In these, the layered silicate which a main component has a 2: 1 type structure is preferable. More preferably, the main component is a smectite group, and still more preferably, the main component is montmorillonite.
[0011]
(2) Chemical treatment of layered silicate
In the present invention, a layered silicate subjected to chemical treatment is used as component [B]. Here, the chemical treatment may be any of a surface treatment for removing impurities adhering to the surface, a treatment that affects the structure of the clay, and a treatment that changes the characteristics of the pore distribution. Specifically, acid treatment, alkali treatment, salt treatment, organic matter treatment and the like can be mentioned. Of these, acid treatment, salt treatment and a combination treatment thereof are preferable.
[0012]
In addition to removing impurities on the surface, the acid treatment can elute some or all of cations such as Al, Fe, and Mg having a crystal structure. The acid used in the acid treatment is preferably selected from hydrochloric acid, sulfuric acid, nitric acid, phosphoric acid, acetic acid, and oxalic acid. Usually, it is used in the form of an acid aqueous solution. The acid used for the treatment may be a mixture of two or more.
General treatment conditions with an acid can be arbitrarily selected from an acid concentration of 0.1 to 50% by weight, a treatment temperature of room temperature to a boiling point, and a treatment time of 5 minutes to 24 hours. It is preferable to carry out under the condition that at least a part of the substance constituting at least one compound selected from the group consisting of layered silicates is eluted.
[0013]
Salt treatment refers to treatment performed for the purpose of exchanging cations in the layered silicate. The treatment conditions with the salt are not particularly limited, but the salt is 0.1 to 50% by weight, the treatment temperature is from room temperature to boiling point, and the treatment time is from 5 minutes to 24 hours. It is preferable to carry out under conditions that elute at least a part of the constituent substances. Further, the salt can be used in an organic solvent such as toluene, n-heptane, ethanol, or the like as long as the salt is liquid at the treatment temperature, but it is preferably used as an aqueous solution. However, depending on the type of salt, there may be an effect similar to acid treatment.
Two or more salts and acids may be used. In the case of combining the salt treatment and the acid treatment, there are a method of performing the acid treatment after the salt treatment, a method of performing the salt treatment after the acid treatment, and a method of simultaneously performing the salt treatment and the acid treatment.
[0014]
As chemical treatment with other compounds, LiOH, NaOH, KOH, Mg (OH)2, Ca (OH)2, Sr (OH)2, Ba (OH)2 There are alkali treatments such as trimethylammonium and triethylammonium. Examples of the anion that constitutes the organic treatment agent include hexafluorophosphate, tetrafluoroborate, tetraphenylborate, and the like in addition to the anions exemplified as the anion that constitutes the salt treatment agent. It is not limited.
[0015]
After carrying out the chemical treatment, it is possible to remove excess treatment agent and ions eluted by the treatment, which is a preferable method. At this time, generally, a liquid such as water or an organic solvent is used. Although drying is performed after dehydration, in general, the drying temperature can be 100 to 800 ° C., and a high temperature condition (for example, 800 ° C. or higher depending on the heating time) that causes structural destruction is not preferable.
[0016]
Since the silicate treated by the method of the present invention changes its properties depending on the drying temperature even if it is not structurally destroyed, it is preferable to change the drying temperature according to the application. The drying time is usually 1 minute to 24 hours, preferably 5 minutes to 4 hours, and the atmosphere is preferably dry air, dry nitrogen, dry argon, or under reduced pressure. It does not specifically limit regarding a drying method, It can implement by various methods.
The silicate obtained by the chemical treatment according to the present invention includes not only a layered silicate having ion exchange properties as in the case of the raw layered silicate, but also physical and chemical properties by adding the treatment. Also included are silicates that have changed to no longer have ion exchange or layer structure.
[0017]
(3) Component [A]: Group 4 transition metal compound
Component [A] used in the present invention is a transition metal compound of Group 4 of the periodic table (refers to the periodic table according to IUPAC inorganic chemical nomenclature (1990)). Examples thereof include transition metal halides, transition metal metallocene compounds, transition metal bisamide or bisalkoxide compounds, and transition metal phenoxyimine compounds.
Particularly preferred are Group 4 transition metal compounds having at least one conjugated five-membered ring ligand. Preferred as such transition metal compounds are compounds represented by the following general formulas (I) to (III). These compounds are used alone or as a mixture of two or more.
[0018]
(CFiveH5-aR1 a) (CFiveH5-bR2 b) MXY (I)
Q (CFiveH5-cR1 c) (CFiveH5-dR2 d) MXY (II)
Q '(CFiveH5-eR2 e) ZMXY (III)
[0019]
Here, Q is a binding group that bridges two conjugated five-membered ring ligands, Q ′ is a binding group that bridges the conjugated five-membered ring ligand and the Z group, and M is the fourth transition of the periodic table. In the metal, X and Y are each independently hydrogen, a halogen group, a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, an oxygen-containing hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, or a nitrogen-containing hydrocarbon having 1 to 20 carbon atoms. Group, phosphorus-containing hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms or silicon-containing hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, Z is oxygen, sulfur, alkoxy group having 1 to 20 carbon atoms, silicon containing 1 to 40 carbon atoms A hydrocarbon group, a nitrogen-containing hydrocarbon group having 1 to 40 carbon atoms or a phosphorus-containing hydrocarbon group having 1 to 40 carbon atoms is shown. M is particularly preferably a Group 4 transition metal such as Ti, Zr, or Hf.
[0020]
R1And R2Are each independently a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, a halogen group, a halogen-containing hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, an alkoxy group, an aryloxy group, a silicon-containing hydrocarbon group, a phosphorus-containing hydrocarbon group, A nitrogen-containing hydrocarbon group or a boron-containing hydrocarbon group is shown. Two adjacent Rs1Or 2 R2May be bonded to each other to form a C4-C10 ring. a, b, c, d and e are integers satisfying 0 ≦ a ≦ 5, 0 ≦ b ≦ 5, 0 ≦ c ≦ 4, 0 ≦ d ≦ 4 and 0 ≦ e ≦ 4, respectively. )
[0021]
Specific examples of the binding group Q that bridges between two conjugated five-membered ring ligands and the binding group Q ′ that bridges the conjugated five-membered ring ligand and Z group are as follows. Is mentioned. Methylene group, alkylene group such as ethylene group, ethylidene group, propylidene group, isopropylidene group, phenylmethylidene group, alkylidene group such as diphenylmethylidene group, dimethylsilylene group, diethylsilylene group, dipropylsilylene group, diphenyl Silicon-containing crosslinking groups such as silylene group, methylethylsilylene group, methylphenylsilylene group, methyl-t-butylsilylene group, disilylene group, tetramethyldisylylene group, germanium-containing crosslinking group, alkylphosphine, amine, etc. . Of these, an alkylene group, an alkylidene group, and a silicon-containing crosslinking group are particularly preferably used.
[0022]
Examples of the compound represented by the general formula (I) include
(1) bis (tetrahydroindenyl) zirconium dichloride,
(2) bis (2-methylindenyl) zirconium dichloride,
(3) bis (2-ethyl-4-phenyl-4H-azurenyl) hafnium dichloride,
(4) bis (2-ethyl-4- (p-chlorophenyl) -4H-azurenyl) zirconium dichloride,
Examples of the compound represented by the general formula (II) include
(5) Dimethylsilylenebis {1- (2-methyl-4-phenylindenyl)} zirconium dichloride,
(6) Dimethylsilylenebis {1- (2-ethylbenzoindenyl)} zirconium dichloride,
(7) Dimethylsilylenebis [1- {2-methyl-4- (4-chlorophenyl) -4H-azulenyl}] zirconium dichloride,
(8) Dimethylsilylenebis [1- {2-methyl-4- (4-fluorophenyl) -4H-azulenyl}] zirconium dichloride,
Examples of the compound represented by the general formula (III) include
(1) Dimethylsilanediyl (tetramethylcyclopentadienyl) (t-butylamido) titanium dichloride,
(2) Dimethylsilanediyl (tetramethylcyclopentadienyl) (cyclododecylamide) titanium dichloride,
(3) Dimethylsilanediyl (tetramethylcyclopentadienyl) (trimethylsilylamide) titanium dichloride,
(4) Dimethylsilanediyl (tetramethylcyclopentadienyl) (t-butylamido) titanium dimethyl,
(5) Dimethylsilanediyl (2-methylindenyl) (t-butylamido) titanium dichloride,
(6) Dimethylsilanediyl (fluorenyl) (t-butylamido) titanium dichloride,
(7) Dimethylsilanediyl (3,6-diisopropylfluorenyl) (t-butylamide) titanium dichloride and the like.
[0023]
(4) Component [C]: Substituted pyridine compound
The substituted pyridine compound used in the present invention has at least one substituent on the pyridine skeleton. The substituent is preferably an alkyl group, and the number of substituents is preferably 2 to 3. For example, 2-methylpyridine, 3-methylpyridine, 4-methylpyridine, 2,6-dimethylpyridine, 2,5-dimethylpyridine, 2,4-dimethylpyridine, 2,3-dimethylpyridine, 2,3,4-trimethylpyridine, 2,3,5-trimethylpyridine, 2,3,Examples include 6-trimethylpyridine. The amount of component [C] used is usually 1 to 10,000 per gram of component [B].μmol, preferably 5 to 1000μmol, particularly preferably 30 to 500μmol. If the amount is less than the above range, the effect of improving the melting point is small, and if too large, the polymerization activity is adversely affected.
[0024]
(5) Component [D]: Organoaluminum compound
The propylene polymerization catalyst of the present invention comprises the above-described components [A], [B], [C] and a component [D] used as necessary: an organoaluminum compound.
Such an organoaluminum compound has a general formula: (AlRnX3-n) M. In formula, R represents a C1-C20 alkyl group, X represents a halogen, hydrogen, an alkoxy group, or an amino group, n represents 1-3, m represents the integer of 1-2, respectively. The organoaluminum compounds can be used alone or in combination.
[0025]
Specific examples of the organoaluminum compound include trimethylaluminum, triethylaluminum, trinormalpropylaluminum, trinormalbutylaluminum, triisobutylaluminum, trinormalhexylaluminum, trinormaloctylaluminum, trinormaldecylaluminum, diethylaluminum chloride, diethylaluminum. Examples thereof include sesquichloride, diethylaluminum hydride, diethylaluminum ethoxide, diethylaluminum dimethylamide, diisobutylaluminum hydride, and diisobutylaluminum chloride. Of these, trialkylaluminum and alkylaluminum hydride with m = 1 and n = 3 are preferable. More preferably, R is a trialkylaluminum having 1 to 8 carbon atoms.
[0026]
(6) Preparation of propylene polymerization catalyst
a: Prepolymerization
The catalyst of the present invention is prepared by bringing the component [A], the component [B], the component [C], and the component [D] used as necessary into contact with each other inside or outside the polymerization vessel. Preferably, the contacting of each component can be carried out in the presence of a small amount of olefin and prepolymerized. Olefin means a hydrocarbon containing at least one carbon-carbon double bond, and examples include ethylene, propylene, 1-butene, 1-hexene, 3-methylbutene-1, styrene, divinylbenzene, etc. Rather, a mixture of these and other olefins may be used. An olefin having 3 or more carbon atoms is preferable. The prepolymerization is usually carried out at a prepolymerization ratio (a value obtained by dividing the amount of the prepolymerized polymer by the amount of the solid catalyst) of usually 0.1 to 100, preferably about 1 to 10.
[0027]
b: Use amount of each component
Although the usage-amount of said component [A] does not have a restriction | limiting in particular, It is 0.1-10000 micromol per 1 g of component [B], Preferably it is 1-1000 micromol, More preferably, it is 5-100 micromol.
Although there is no restriction | limiting in particular in the usage-amount of component [D], It is 0-100 mmol per 1 g of component [B], Preferably it is 0.1-10 mmol, More preferably, it is 1-5 mmol.
[0028]
c: Order and method of contacting each component
The order in which the component [A], the component [B], the component [C], and the component [D] are contacted is arbitrary. These three to four components may be contacted at the same time, or two types may be sequentially contacted. Preferably, the component [A] is contacted after the components [B] and [C] are contacted. Moreover, you may combine 2 or more types of components [A], [B], [C], and [D], respectively. In this case, different types of components [A], [B], [C], and [D] may be contacted simultaneously or sequentially. Moreover, you may wash | clean with a solvent etc. after a contact.
The contacting method is not particularly limited, but it is preferable to contact in a solvent so that the contact can be made uniformly. Examples of the solvent include aliphatic saturated hydrocarbons, aromatic hydrocarbons, aliphatic unsaturated hydrocarbons, halides thereof, and prepolymerized monomers.
[0029]
d: Drying of catalyst
The catalyst for propylene polymerization of the present invention may be dried after preliminary polymerization. There are no particular restrictions on the drying method, but examples include vacuum drying, heat drying, and drying by circulating a drying gas. These methods may be used alone or in combination of two or more methods. Also good. In the drying step, the catalyst may be stirred, vibrated, fluidized, or allowed to stand. As for the degree of drying, it is desirable that the residual solvent amount is 10% by weight or less, preferably 5% by weight or less, based on the total weight so that the catalyst can be handled easily when powdered.
[0030]
e: Polymerization (main polymerization)
The propylene polymerization in the present invention includes propylene homopolymerization, but also includes copolymerization of propylene and other comonomers. Polymerization carried out using a polymerization catalyst comprising the component [A], the component [B], the component [C], and the component [D] that is used as necessary is carried out by mixing propylene alone or propylene and another comonomer. This is done by contacting them. In the case of copolymerization, the amount ratio of each monomer in the reaction system does not need to be constant over time, and it is convenient to supply each monomer at a constant mixing ratio. It is also possible to change it. Also, any of the monomers can be added in portions in consideration of the copolymerization reaction ratio.
[0031]
In the case of copolymerization, the type of comonomer used preferably has about 2 to 20 carbon atoms. Specifically, ethylene, propylene, 1-butene, 1-hexene, 1-octene, and the like are selected and used. Can do. The catalyst of the present invention is particularly effective when used in the production of a propylene homopolymer or a copolymer of propylene and another monomer. Among them, it is advantageous for producing a random copolymer of propylene and ethylene. In particular, it is advantageous when producing a propylene having a content of 90 to 100 mol%, preferably 98 to 100 mol%.
[0032]
As the polymerization mode, any mode can be adopted as long as the catalyst component and each monomer come into contact efficiently. Specifically, a slurry method using an inert solvent, a slurry method using substantially no inert solvent and propylene as a solvent, a solution polymerization method, or a gas that keeps each monomer in a gaseous state without using a liquid solvent. Phase method can be adopted. Further, a method of performing continuous polymerization, batch polymerization, or multistage polymerization is also applied.
[0033]
In the case of slurry polymerization, a saturated aliphatic or aromatic hydrocarbon such as hexane, heptane, pentane, cyclohexane, benzene, toluene, or the like is used alone or as a polymerization solvent. The polymerization temperature is 0 to 150 ° C., and hydrogen can be used as an auxiliary molecular weight regulator. The polymerization pressure is 0 to 2000 kg / cm.2G, preferably 0-60 kg / cm2G is appropriate.
[0034]
【Example】
EXAMPLES Next, although an Example demonstrates this invention concretely, this invention will not be restrict | limited by these Examples, unless it deviates from the summary.
In addition, each measuring method in a present Example is as follows.
(1) Melt flow rate (MFR): According to JIS-K-6758
(2) Crystallization temperature (Tc): Using a differential scanning calorimeter (DSC6200, manufactured by Seiko Instruments Inc.), a sample piece made into a sheet is packed in a 5 mg aluminum pan and once heated from room temperature to 200 ° C, the heating rate is 100 ° C / The temperature was raised in minutes, held for 5 minutes, and then obtained as the maximum crystallization peak temperature (° C.) when the temperature was lowered to 40 ° C. at 10 ° C./min for crystallization.
(3) Melting point (Tm): Using a differential scanning calorimeter (DSC6200, manufactured by Seiko Instruments Inc.), a sample piece made into a sheet is packed in a 5 mg aluminum pan and once heated from room temperature to 200 ° C. at a heating rate of 100 ° C./min. After raising the temperature and holding for 5 minutes, the temperature is lowered to 40 ° C. at 10 ° C./min to crystallize, and then calculated as the maximum melting peak temperature (° C.) when the temperature is raised to 200 ° C. at 10 ° C./min. It was.
[0035]
[Example 1]
(1-1) Chemical treatment of layered silicate
In a separable flask, 96% sulfuric acid (1500 g) was added to 2260 g of distilled water, and then 600 g of montmorillonite (Mizusawa Chemical Benclay SL: average particle size 27 μm) was added as a layered silicate. The slurry was heated to 90 ° C. over 1 hour at 0.5 ° C./minute, and reacted at 90 ° C. for 390 minutes. The reaction slurry was cooled to room temperature in 1 hour and washed to pH 3 with distilled water. The resulting solid was preliminarily dried at 130 ° C. for 2 days under a nitrogen stream, and then coarse particles of 53 μm or more were removed, and further dried at 215 ° C. under a nitrogen stream under a rotary kiln condition for 295 g of chemically treated smectite. Got. The composition of this chemically treated smectite is Al: 4.7 wt%, Si: 41.7 wt%, Mg: 0.70 wt%, Fe: 1.1 wt%, Na <0.2 wt%, Al /Si=0.117 [mol / mol].
[0036]
(1-2) Preparation of catalyst and prepolymerization
Into a three-necked flask (volume: 1 L), 20 g of the chemically treated smectite obtained above was put, and heptane (116 mL) containing 3% by weight of toluene was added to form a slurry, to which triethylaluminum (50 mmol: concentration 68 mg / mL) was added. 84 mL) of heptane solution was added and stirred for 1 hour, then washed with heptane to 1/1000, and heptane containing 3% by weight of toluene was added so that the total volume became 200 mL. To this, 8 ml of a 0.2M toluene solution of 2,6-dimethylpyridine as a substituted pyridine compound and 80 μmol per 1 g of layered silicate were added and stirred for 10 minutes.
In another flask (volume: 200 mL), (dimethylsilylene bis (2-methyl-4-phenylindenyl) zirconium dichloride (0.3 mmol) was added to heptane (87 mL) containing 3% by weight of toluene to prepare a slurry. Then, triisobutylaluminum (0.6 mmol: 0.85 mL of a 140 mg / mL concentration of heptane solution) was added, and the mixture was stirred for 60 minutes at room temperature to react with the above 2,6-dimethylpyridine. The mixture was added to the 3 L flask containing the chemically treated smectite and stirred at room temperature for 60 minutes, after which 213 mL of heptane containing 3 wt% toluene was added, and this slurry was introduced into a 1 L autoclave.
After the internal temperature of the autoclave was set to 40 ° C., propylene was fed at a rate of 20 g / hour and prepolymerization was performed while maintaining the temperature at 40 ° C. for 2 hours. Thereafter, propylene feed was stopped and residual polymerization was performed at 50 ° C. for 2 hours. The supernatant of the resulting catalyst slurry was removed by decantation, and triisobutylaluminum (12 mmol: 17 mL of a heptane solution having a concentration of 140 mg / mL) was added to the remaining portion as a deactivation inhibitor and stirred for 10 minutes. This solid was dried under reduced pressure for 2 hours to obtain 65.0 g of a dry prepolymerized catalyst. The prepolymerization ratio (a value obtained by dividing the amount of the prepolymerized polymer by the amount of the solid catalyst) was 2.25.
[0037]
(1-3) Propylene polymerization
To a 3 L autoclave, 2.86 mL of a heptane solution of triisobutylaluminum (140 mg / mL) was added, 102 mL of hydrogen (volume in a standard state) and 750 g of liquid propylene were introduced, and then the temperature was raised to 70 ° C. Thereafter, 100 mg of the above prepolymerized catalyst by weight excluding the prepolymerized polymer was pumped to the polymerization tank with high-pressure argon and polymerized at 70 ° C. for 1 hour. The obtained polymer had an MFR of 0.49 g / 10 min, a melting point of 149.7 ° C., and a crystallization temperature of 112.6 ° C.
The results are shown in Table 1, including the following examples. The abbreviations in Table 1 mean the following.
Indenyl Zr: Dimethylsilylenebis (2-methyl-4-phenylindenyl) zirconium dichloride
Azulenyl Zr: dimethylsilylenebis (2-methyl-4- (p-chlorophenyl) dihydroazurenyl) zirconium dichloride
TEA: Triethylaluminum
TIBA: Triisobutylaluminum
[0038]
[Example 2]
(2-1) Prepolymerization
A prepolymerized catalyst was obtained in the same manner as in Example (1-2) except that the amount of a 0.2M toluene solution of 2,6-dimethylpyridine, which is a substituted pyridine compound, was 20 ml and 200 μmol per 1 g of layered silicate. The prepolymerization ratio was 0.24.
(2-2) Propylene polymerization
Polymerization was conducted in the same manner as in Example (1-3) except that the prepolymerized catalyst was used. The obtained polymer had an MFR of 1.75 g / 10 min, a melting point of 149.7 ° C., and a crystallization temperature of 113.4 ° C.
[0039]
[Comparative Example 1]
(Ratio 1-1) Preliminary polymerization
A prepolymerized catalyst was obtained in the same manner as in Example (1-2) except that the amount of the substituted pyridine compound was zero. The prepolymerization ratio was 1.81.
(Ratio 1-2) Propylene polymerization
Polymerization was conducted in the same manner as in Example (1-3) except that 200 mg of the above prepolymerized catalyst (weight excluding the prepolymerized polymer) was used. The obtained polymer had an MFR of 0.50 g / 10 min, a melting point of 147.4 ° C., and a crystallization temperature of 111.1 ° C.
[0040]
[Example 3]
(3-1) Prepolymerization
Instead of dimethylsilylene bis (2-methyl-4-phenylindenyl) zirconium dichloride, dimethylsilylene bis (2-methyl-4- (p-chlorophenyl) dihydroazurenyl) zirconium dichloride is used, which is a substituted pyridine compound. A prepolymerized catalyst was obtained in the same manner as in Example (1-2) except that the amount of a 0.2M toluene solution of 2,6-dimethylpyridine was changed to 4 ml and 40 μmol per gram of layered silicate. The prepolymerization ratio was 0.61.
(3-2) Propylene polymerization
Polymerization was conducted in the same manner as in Example (1-3) except that the prepolymerized catalyst was used. The obtained polymer had an MFR of 2.62 g / 10 min, a melting point of 149.1 ° C., and a crystallization temperature of 111.1 ° C.
[0041]
[Example 4]
(4-1) Prepolymerization
A prepolymerized catalyst was obtained in the same manner as in Example (3-1) except that the amount of a 0.2M toluene solution of 2,6-dimethylpyridine, which is a substituted pyridine compound, was 8 ml and 80 μmol per gram of layered silicate. The prepolymerization ratio was 0.53.
(4-2) Propylene polymerization
Polymerization was conducted in the same manner as in Example (1-3) except that the prepolymerized catalyst was used. The obtained polymer had an MFR of 2.65 g / 10 min, a melting point of 149.4 ° C., and a crystallization temperature of 111.1 ° C.
[0042]
[Comparative Example 2]
(Ratio 2-1) Preliminary polymerization
A prepolymerized catalyst was obtained in the same manner as in Example (3-1) except that the amount of the substituted pyridine compound was zero. The prepolymerization ratio was 2.28.
(Ratio 1-2) Propylene polymerization
Polymerization was conducted in the same manner as in Example (1-3) except that the prepolymerized catalyst was used. The obtained polymer had an MFR of 1.97 g / 10 min, a melting point of 148.6 ° C., and a crystallization temperature of 111.0 ° C.
[0043]
[Table 1]
[0044]
【The invention's effect】
If this invention is used, a high melting point propylene polymer will be obtained. In particular, it is effectively applied to a propylene homopolymer.
Claims (9)
成分[A] :第4族遷移金属化合物
成分[B] :化学処理された層状珪酸塩
成分[C]:置換ピリジン化合物
成分[D]:有機アルミニウム化合物A propylene polymerization catalyst comprising the following components [A], [B], [C] and a component [D] used as necessary.
Component [A]: Group 4 transition metal compound component [B]: Chemically treated layered silicate component [C]: Substituted pyridine compound component [D]: Organoaluminum compound
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