JP4066828B2 - サイアロン系酸窒化物蛍光体およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、照射光の一部を、それとは異なる波長の光に変換すると共に、変換しなかった照射光と混合して、色合いの異なる光に変換する機能を有する材料に関するものである。具体的には、青色発光ダイオード(青色LED)を光源とする白色発光ダイオード(白色LED)の高輝度化を実現する、希土類金属元素で賦活された酸窒化物蛍光体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ケイ酸塩、リン酸塩(たとえば、アパタイトなど)、アルミン酸塩を母体材料とし、これら母体材料に遷移金属もしくは希土類金属を賦活材として添加した蛍光体が、広く知られている。特に、近年、青色LEDが実用化されたことにより、この青色LEDを利用した白色光源の開発が精力的に行われている。白色LEDは、既存の白色光源に比べて消費電力が低く、長寿命であることが期待されることから、液晶パネル用バックライト、屋内照明器具、自動車のパネル用バックライトなどへの用途開発が進行している。
現在開発されている白色LEDは、青色LEDの表面にYAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)系の蛍光体を塗布したものであり、Ceで賦活されたYAG系蛍光体が青色LEDの青色光を黄色光に変換する。青色LEDが放射する波長450nmの青色光の一部は蛍光体層を透過し、残りは蛍光体に当たって黄色光に変換される。この青色、黄色の2色光が混ざり合って白色に見えることになる。
【0003】
しかしながら、YAG系蛍光体は、励起波長が400nmを超えるとスペクトル強度が低下するので青味がかった白色光となるばかりでなく、青色LEDの励起エネルギーとYAG系蛍光体の励起エネルギーとが一致しないので発光効率が低いという課題がある。また、コーティングされた蛍光体層の耐久性が不十分であるという問題もある。このため、波長変換に使用する蛍光体自体の性能改善が求められている。
【0004】
最近、構造的に安定で、励起光や発光を長波長側にシフトできる物質として、オキシナイトライドガラス、β−サイアロン、α−サイアロンなど、構造中に窒素を含む酸窒化物蛍光体が注目されるようになった。サイアロンは、窒化ケイ素にAlやOが固溶した固溶体であり、β−サイアロンとα−サイアロンの2種が知られ、共に、耐磨耗性や耐食性に優れた材料である。
α−サイアロンは、α型窒化ケイ素のSi位置にAlが、N位置にOが置換固溶すると同時に、格子間位置に変性用カチオンMが侵入固溶した物質であリ、一般式:MxSi12−(m+n)Al(m+n)OnN16−n(式中、0.3≦x<1.5,0.3≦m<4.5、0<n<2.25であり、金属Mの原子価をaとするときm=axである)で表わされる。このα−サイアロンは高硬度で、耐磨耗性材料として優れていることから、サイアロン基焼結体の製造方法が種々検討されてきた。α型窒化ケイ素に固溶して、その構造を安定化する金属Mとしては、Li,Mg,Ca,Yおよびランタニド金属が知られ、α型窒化ケイ素の単位格子内に存在する格子間位置に侵入固溶する。
【0005】
ランタニド金属のうちLa,Ceはイオン半径が大きく、α型窒化ケイ素の格子間位置に侵入固溶することが難しいと考えられていた。しかしながら、LaまたはCeを前記の金属元素と同時に添加することにより、LaまたはCeをα型窒化ケイ素の格子間位置に侵入固溶させようとする試みが行われるようになった。例えば、非特許文献1には、CeをYと同時に添加すると、CeとYの両方で安定化されたα−サイアロンが得られたことが報告されている。また、非特許文献2には、高温から急冷すると、Ceで安定化されたα−サイアロン(Ce−α−サイアロン)を合成できることが報告されている。しかしながら、Ce−α−サイアロンの含有率は20%程度であり、残りの大部分はβ−サイアロンであって、一部にはAlNのポリタイプである21R相の生成も確認されている。また、特許文献1には、Ceで安定化されたα−サイアロン以外にはβ−サイアロンおよび粒界のガラス相のみから構成された、高硬度で耐磨耗性に優れたサイアロン基焼結体が開示されている。
【0006】
しかしながら、上記の開示技術は、何れもサイアロン基焼結体の製造に関するものであり、粉末製造を目的とするものでもなく、ましてや、酸窒化物蛍光体の製造を目的とするものでもない。また、得られるサイアロン基焼結体中の金属不純物濃度の影響についても、全く注意が払われていない。
一方、特許文献2には、一般式:MxSi12−(m+n)Al(m+n)OnN16−n:Re1yRe2z(式中、0.3<x+y+z<1.5,0.01<y<0.7,0≦z<0.1,0.3<m<4.5、0≦n<1.5)で示され、α−サイアロンに固溶する金属M(Mは、Ca,Mg,Y、またはLa,Ceを除くランタニド金属から選ばれる少なくとも1種の金属)の一部または全てを、発光の中心となるランタニド金属Re1(Re1は、Ce,Pr,Eu,Er,Tb,Ybから選ばれる少なくとも1種のランタニド金属)、またはランタニド金属Re1と共賦活剤となるランタニド金属Re2(Re2はDy)の2種類のランタニド金属で置換することによって、希土類元素を賦活させた酸窒化物蛍光体が開示されている。しかしながら、同公報においても、希土類元素で賦活させた酸窒化物蛍光体の純度、結晶相、粒径分布などの粉体特性に関する記述は全く無いばかりか、酸窒化物蛍光体の製造原料として使用されるSi3N4,AlN、アルカリ金属および希土類金属の純度、結晶性、粒径などの粉体特性についても、全く注意が払われていない。
【0007】
本出願人は、特許文献3において、(a)非晶質窒化ケイ素粉末、(b)金属アルミニウムまたは窒化アルミニウム、(c)α−サイアロンの格子間に侵入型固溶する金属の酸化物あるいは熱分解によりこれら金属の酸化物を生成する金属塩類、(d)アルミニウムまたはケイ素の酸素含有化合物を原料物質とするα−サイアロン粉末の製法を提案している。
しかしながら、上記の中、耐磨耗性材料として機械的特性に優れたα−サイアロン系酸窒化物の開発を目的としたものではそれなりの効果をあげているが、光学材料として使用する観点からは特性的には十分なものではなく、実用化には更なる改良が必要であった。
【0008】
【特許文献1】
特開2001−261447号公報(全6ページ)
【特許文献2】
特開2002−363554号公報(全9ページ)
【特許文献3】
特開昭62−223009号公報(全4ページ)
【非特許文献1】
Journal of European Ceramic Society、第8巻、3〜9ページ(1991)
【非特許文献2】
Journal of Materials Science Letters、第15巻、1435〜1438ページ(1996)
【非特許文献3】
「粉末X線解析の実際---リートベルト法入門」、日本分析化学会X線分析研究懇談会編、中井泉、泉富士夫編著、朝倉書店(2002年)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、希土類元素で賦活させた、一般式:MxSi12−(m+n)Al(m+n)OnN16−n:Lny(式中、0.3≦x+y<1.5,0<y<0.7,0.3≦m<4.5、0<n<2.25、金属Mの原子価をa、ランタニド金属Lnの原子価をbとするとき、m=ax+byである)で表わされるα−サイアロンを主成分とする酸窒化物蛍光体において、青色LEDを光源とする白色LEDの高輝度化を実現できるフォトルミネッセンス蛍光体およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、構成成分以外の金属不純物の含有量を規制したα−サイアロン系酸窒化物が、目的とする、青色LEDを光源とする白色LEDの高輝度化を実現できるフォトルミネッセンス蛍光体となることを見出した。また、出発原料となる含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末の酸素含有量を調整すること、原料粉末に予め合成したα−サイアロン粉末を添加することも、目的とするα−サイアロン系酸窒化物フォトルミネッセンス蛍光体を製造する上で重要な要件であることを見出し、本発明を完成した。
【0011】
すなわち、本発明は、一般式 MxSi12−(m+n)Al(m+n)OnN16−n:Lny(式中、0.3≦x+y<1.5,0<y<0.7,0.3≦m<4.5、0<n<2.25、金属Mの原子価をa、ランタニド金属Lnの原子価をbとするとき、m=ax+byである。)で表わされ、α−サイアロンに固溶する金属M(Mは、Li,Ca,Mg,Y、またはLa,Ceを除くランタニド金属から選ばれる少なくとも1種の金属)の一部または全てが、発光の中心となるランタニド金属Ln(Lnは、Ce,Pr,Laから選ばれる少なくとも1種のランタニド金属)で置換されたα−サイアロンを75質量%以上含有し、構成元素である金属M、ランタニド金属Ln、シリコン、IIIA属元素(アルミニウム、ガリウム)、酸素、窒素以外の金属不純物の含有量が0.01質量%以下であって、酸素含有量が3.2重量%〜4.7重量%であることを特徴とする、粉末状態のα−サイアロン系酸窒化物蛍光体に関する。
【0012】
上記発明の好ましい態様は、粉末X線回折法により測定したα−サイアロンを90質量%以上含有し、残部が少量のβ−サイアロンと酸窒物ガラスであること、構成元素である金属M、ランタニド金属Ln、シリコン、IIIA属元素(アルミニウム、ガリウム)、酸素および窒素以外の金属不純物の含有量が0.001質量%以下であること、前記α−サイアロンにおいて、1.2≦n≦1.8であり、かつ 0.3≦x+y≦0.94であること、α−サイアロンに固溶する金属MがCa,Mg,Yから選ばれる少なくとも1種の金属であること、粒度分布曲線におけるメジアン径が8μm以下であるα−サイアロン系酸窒化物蛍光体であること及び粒度分布曲線における90%径が25μm以下であること から選ばれる一種以上の要件を具備していることである。
【0013】
また、本発明は、生成物が式 MxSi12−(m+n)Al(m+n)OnN16−n:Lny(Mは、Li,Ca,Mg,Y、またはLa,Ceを除くランタニド金属から選ばれる少なくとも1種の金属であり、Lnは、Ce,Pr,Laから選ばれる少なくとも1種のランタニド金属である。式中、0.3≦x+y<1.5,0<y<0.7,0.3≦m<4.5、0<n<2.25、金属Mの原子価をa、ランタニド金属Lnの原子価をbとするとき、m=ax+byである。)で表わされるとして計算した配合割合で、金属不純物量が0.01質量%以下となる様に、酸素含有量を1〜5質量%に調整した含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末と、AlNおよび/またはAl粉末と、金属Mの酸化物または熱分解により酸化物となる前駆体物質と、ランタニド金属Lnの酸化物または熱分解により酸化物となる前駆体物質とを組合わせた混合粉末を、窒素を含有する不活性ガス雰囲気中1400〜2000℃で焼成することを特徴とする、粉末状態のα−サイアロン系酸窒化物蛍光体の製造方法に関する。
【0014】
又、本発明は、生成物が式 MxSi12−(m+n)Al(m+n)OnN16−n:Lny(Mは、Li,Ca,Mg,Y、またはLa,Ceを除くランタニド金属から選ばれる少なくとも1種の金属であり、Lnは、Ce,Pr,Laから選ばれる少なくとも1種のランタニド金属である。式中、0.3≦x+y<1.5,0<y<0.7,0.3≦m<4.5、0<n<2.25、金属Mの原子価をa、ランタニド金属Lnの原子価をbとするとき、m=ax+byである。)で表わされるとして計算した配合割合で、金属不純物量が0.01質量%以下となる様に、酸素含有量を1〜5質量%に調整した含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末と、AlNおよび/またはAl粉末と、金属Mの酸化物または熱分解により酸化物となる前駆体物質と、ランタニド金属Lnの酸化物または熱分解により酸化物となる前駆体物質とを組合わせた混合粉末に、予め合成した一般式 MxSi12−(m+n)Al(m+n)OnN16−nまたは一般式 MxSi12−(m+n)Al(m+n)OnN16−n:Lny (Mは、Li,Ca,Mg,Y、またはLa,Ceを除くランタニド金属から選ばれる少なくとも1種の金属であり、Lnは、Ce,Pr,Laから選ばれる少なくとも1種のランタニド金属である。式中、0.3≦x+y<1.5,0<y<0.7,0.3≦m<4.5、0<n<2.25、金属Mの原子価をa、ランタニド金属Lnの原子価をbとするとき、m=ax+byである。)で表わされるα−サイアロン粉末を添加した混合物を、窒素を含有する不活性ガス雰囲気中1400〜2000℃で焼成することを特徴とする、粉末状態のα−サイアロン系酸窒化物蛍光体の製造方法に関わる。
【0015】
α−サイアロン系酸窒化物蛍光体の製造方法に係わる上記発明の好ましい態様は、含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末の比表面積が80〜600m2/gのものを使用すること 及び/又は、含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末に含まれる、最終目的物の構成成分以外の金属不純物含有量及び炭素含有量が夫々0.01質量%以下及び0.3質量%以下のものを使用することである。
【0016】
更に、本発明は、加圧窒素ガス雰囲気下、1600〜2000℃の温度範囲で焼成することを特徴とする前記のα−サイアロンを主成分とする酸窒化物蛍光体の製造方法に関わる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明について、詳細に説明する。
一般式:MxSi12−(m+n)Al(m+n)OnN16−n:Lnyで表される本発明の酸窒化物蛍光体においてα−サイアロンに侵入固溶する金属M及び発光の中心となるランタニド金属Lnは、(Si,Al)3(N,O)4の4式量を含むα−サイアロンの大きな単位胞1個当たり最高2個まで固溶するので、固溶限界の観点から、前記の一般式において、0.3≦x+y<1.5,0<y<0.7,0.3≦m<4.5、0<n<2.25となり、金属Mの原子価をa、ランタニド金属Lnの原子価をbとするとき、m=ax+byである。例えば、侵入金属M、Lnが総て2価のときは、0.6≦m<3.0かつ0<n<1.5であり、侵入金属M、Lnが総て3価のときは、0.9≦m<4.5かつ0<n<2.25である。
【0018】
蛍光体中に金属不純物が存在すると、金属不純物に固有のエネルギーレベルが形成されてスペクトルが変化し、発光された光の色調が変わるので好ましくない。可視光域に吸収を持つ遷移金属は、特に好ましくない。本発明のα−サイアロン系酸窒化物蛍光体では、金属不純物の含有量は0.01質量%以下に低減されているが、0.001質量%以下に低減されているものは更に好ましい。
【0019】
β−サイアロンは、発光の中心となるランタニド金属を固溶しないため、蛍光体の有する発光色および発光特性がα−サイアロンと異なるのでその存在は好ましくないものであり、また、酸窒化物ガラスも、蛍光体の有する発光色および発光特性が異なるので好ましいものではないが、α−サイアロンの合成においては、少量のこれら異相の存在は避けられない。
本発明のα−サイアロン系酸窒化物蛍光体においては、粉末X線回折法により測定したα−サイアロン含有率が75質量%以上である必要が在るが、90質量%以上のものが好ましく、95質量%以上のものは更に好ましい。
【0020】
本発明では、含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末の酸素含有量を1〜5質量%、好ましくは1.1〜3質量%に調整した後、AlNおよび/またはAl粉末、金属M及び発光の中心となるランタニド金属Lnの酸化物または熱分解により当該酸化物となる前駆体物質を添加した混合粉末を、窒素を含有する不活性ガス雰囲気中1400〜2000℃で焼成する方法で製造することによりα−サイアロン相以外の異相の生成を抑制し、α−サイアロン含有率が75質量%以上であるα−サイアロン系酸窒化物蛍光体を得ることができる。
【0021】
α−サイアロン系酸窒化物蛍光体の粒度分布曲線におけるメジアン径は8μm以下のものが好ましく、1〜6μmのものは特に好ましい。
また、90%径(d90)は、25μm以下のものが好ましく、2〜20μmのものは更に好ましい。メジアン径が8μm以上になると、アクリル樹脂や低融点ガラスなどの透光性媒体との混合物の成形体を発光ダイオード(LED)上に取り付けて光変換デバイスを作製した場合に、発光強度および色調にバラツキを生じることがある。90%径が25μm以上になると、粗大な凝集体が散在し、発光強度および色調の著しいバラツキを生じる。更に、本発明のα−サイアロン系酸窒化物蛍光体においては、粒度分布曲線における10%径(d10)と90%径(d90)との比率で定義される分散度d90/d10が7以下であることが好ましく、5以下であれば更に好ましい。d90/d10比を7以下に制御することにより、発光出力が均一かつ良好で、所望の色調を有するα−サイアロン系酸窒化物蛍光体と、これを用いた光変換デバイスを得ることができる。
【0022】
発光の中心となるランタニド金属Lnの固溶割合が減少すると、蛍光体の発光強度が低下するだけでなく、その発光色や発光特性が変化するので好ましくない。
一般式 MxSi12−(m+n)Al(m+n)OnN16−n:Lnyで示されるα−サイアロンにおける金属Mおよびランタニド金属Lnのα−サイアロン結晶格子の中へ侵入固溶率は、粉末回折パターン・フィッティング方式の角度分散型回折用リートベルト解析プログラムRIETAN−2000(例えば、非特許文献3)を使用して求められる(x+y)の値を、生成物の化学組成分析により測定した(x+y)の値と比較して求められる。
【0023】
本発明のα−サイアロン系酸窒化物蛍光体には、添加した金属Mおよびランタニド金属Lnのα−サイアロン結晶格子への固溶割合が80%以上と高いものが存在する。このα−サイアロンでは、金属Mおよびランタニド金属Lnの80%以上がα−サイアロン結晶格子の中へ侵入固溶し、残部がアモルファス状態の酸窒化物ガラス相に存在することになる。
【0024】
本発明のα−サイアロン粉末中の過剰酸素量は、一般式 MxSi12−(m+n)Al(m+n)OnN16−n:Lnyで規定される理論酸素量に対して、2.5質量%以下のものが好ましく、2.0質量%以下のものは更に好ましい。
【0025】
本発明のα−サイアロン粉末は、(a)含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末、(b)金属アルミニウムおよび/または窒化アルミニウム粉末、(c)α−サイアロンの格子間に侵入型固溶する金属Mの酸化物あるいは熱分解により当該金属の酸化物を生成する金属塩類、(d)金属元素Mの一部または全てを置換し、発光の中心となるランタニド金属Lnの酸化物あるいは熱分解により当該ランタニド金属の酸化物を生成する金属塩類、(e)アルミニウムまたはケイ素の酸素含有化合物を原料物質とし、これらの原料物質を所望のα−サイアロン組成になるように混合した混合物を窒素含有不活性ガス雰囲気中1400〜1800℃の範囲の温度で焼成することにより、得ることができる。
【0026】
主原料である含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末は、公知の方法、例えば、四塩化ケイ素、四臭化ケイ素、四沃化ケイ素などのハロゲン化ケイ素とアンモニアとを気相または液相状態で反応させることにより生成するシリコンジイミド等のSi−N−H系前駆体化合物を窒素またはアンモニアガス雰囲気下に600〜1200℃に加熱分解する方法、または気体状態のハロゲン化ケイ素とアンモニアとを高温で反応させる方法によって製造することができる。
【0027】
上述の方法で得られた含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末の平均粒子径は0.005〜0.05μmである。また、これらの含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末は、通常のX線回折法では、明確な回折ピークを示さず、いわゆるアモルファス状態にある。加熱処理条件によっては、微弱なX線回折ピークを示す粉末も得られるが、このような粉末も本発明で言う含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末に包含される。
【0028】
本発明では、生成物が式 MxSi12−(m+n)Al(m+n)OnN16−n:Lnyで表わされるとして計算した金属不純物量が0.01質量%以下となる様に、出発原料である含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末と、AlNおよび/またはAl粉末と、金属Mの酸化物または熱分解により酸化物となる前駆体物質と、ランタニド金属Lnの酸化物または熱分解により酸化物となる前駆体物質とを選択、組合わせるが、一つの原料に高純度のものを使用すれば、使用可能な他原料の選択範囲は当然広がる。
添加量の多い窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末並びにAlNおよび/またはAl粉末については、金属不純物の含有量が0.01質量%以下、好ましくは0.005質量%以下、更に好ましくは0.001質量%のものを使用する。金属Mの酸化物または熱分解により酸化物となる前駆体物質と、ランタニド金属Lnの酸化物または熱分解により酸化物となる前駆体物質についても、酸化物になった場合の金属不純物含有量が0.01質量%以下のものの使用が好ましい。
尚、金属不純物とは、サイアロンの構成成分とすることを目的として添加した金属成分およびGa以外の金属種を言う。
【0029】
また、含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末は、酸素含有量が1〜5質量%のものを使用する。酸素含有量1〜3質量%のものは更に好ましい。酸素含有量が1質量%未満のものでは、焼成過程での反応によるα−サイアロン相の生成が著しく困難となり、出発物質の結晶相の残存や21R等のAlNポロタイプの生成が起こり好ましくない。また、一方、酸素含有量が5質量%以上になると、α−サイアロン生成反応は促進される反面、β−サイアロンや酸窒化物ガラスの生成割合が増大する。
【0030】
更に、含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末の炭素含有量については0.3質量%以下のものの使用が好ましく、0.15質量%以下のものは更に好ましい。含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末中の炭素含有量が0.3質量%を超えたものを使用すると、生成するα−サイアロンを主成分とする酸窒化物蛍光体に固有のエネルギーレベルが形成されてスペクトルが変化し、発光された光の色調が変化する。
【0031】
また、含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末は、80〜600m2/gの比表面積を持つものの使用が好ましい。340〜500m2/gのものは更に好ましい。含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末の比表面積が340m2/gよりも小さくなると、不定形の粒子が増え、粒子形状が等軸結晶から崩れて、凝集が強くなる傾向にある。さらに、含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末の比表面積が80m2/g以下となると、粒子が30nm以上に粗大化し、サイアロン生成反応の活性が低下して、侵入金属を固溶しないα型窒化ケイ素相またはβ型窒化ケイ素相が生成し易くなる。また、比表面積が600m2/g以上になると、一次粒子の粒径が微細過ぎて、過度な凝集体が生成して、AlN、金属M,ランタニド金属Ln等との混合性が著しく低下し、α−サイアロン相生成反応が抑制されることになる。また、原因は良く分からないが、焼成後に生成するα−サイアロン粒子が著しく融着合体して、粗大化し、所望の粒度分布を有するα−サイアロン系酸窒化物蛍光体粉末を得ることが困難になる。
【0032】
アルミニウム源としては、金属アルミニウム粉末、窒化アルミニウム粉末の夫々を単独で使用しても良く、併用しても良い。窒化アルミニウム粉末は、酸素含有量が0.1〜8質量%、比表面積が1〜100m2/gの一般的なものを使用することができる。
熱分解により金属Mまたはランタニド金属Lnの酸化物を生成する金属塩類としては、夫々の炭酸塩、蓚酸塩、クエン酸塩、塩基性炭酸塩、水酸化物等を挙げることができる。
【0033】
前記した各出発原料を混合する方法については、特に制約は無く、それ自体公知の方法、例えば、乾式混合する方法、原料各成分と実質的に反応しない不活性溶媒中で湿式混合した後に溶媒を除去する方法などを採用することができる。混合装置としては、V型混合機、ロッキングミキサー、ボールミル、振動ミル、媒体攪拌ミルなどが好適に使用される。但し、含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末は、水分、湿気に対して極めて敏感であるので、出発原料の混合は、制御された不活性ガス雰囲気下で行うことが必要である。
【0034】
出発原料の混合物は、1気圧の窒素含有不活性ガス雰囲気中1400〜1800℃、好ましくは1500〜1800℃で焼成され、目的とするα−サイアロン粉末が得られる。焼成温度が1400℃よりも低いと、所望のα−サイアロン粉末の生成に長時間の加熱を要し、実用的でない。また、生成粉末中におけるα−サイアロン相の生成割合も低下する。焼成温度が1800℃を超えると、窒化ケイ素およびサイアロンが昇華分解し、遊離のシリコンが生成する好ましくない事態が起こる。
【0035】
出発原料混合粉末を、加圧窒素ガス雰囲気下1600〜2000℃、好ましくは1600〜1900℃の温度範囲で焼成することもできる。この場合には、窒素ガス加圧により、高温下での窒化ケイ素およびサイアロンの昇華分解が抑制され、短時間で所望のα−サイアロン系酸窒化物蛍光体を得ることができる。窒素ガス圧を高くすることで焼成温度を上げることができるが、例えば5気圧の窒素ガス加圧下では1600〜1850℃、10気圧の窒素ガス加圧下では1600〜2000℃で焼成することができる。
【0036】
粉末混合物の焼成に使用される加熱炉については、とくに制約は無く、例えば、高周波誘導加熱方式または抵抗加熱方式によるバッチ式電気炉、ロータリーキルン、流動化焼成炉、プッシャ−式電気炉などを使用することができる。
【0037】
上述の方法で、Li、Ca、Mg、Y、Eu、Dy、Er、Tb、Yb等のイオン半径が0.1nmより小さな金属は、サイアロン結晶格子ヘ容易に侵入固溶することから、α−サイアロン含有量が90質量%以上のα−サイアロン系酸窒化物蛍光体を容易に得ることができる。それに対し、0.1nmより大であるイオン半径を持つCe、Pr,Laは、元素単体でのα−サイアロンの結晶格子への固溶は困難である。イオン半径が0.1nm以下である前記金属元素を共存させることにより、Ce,Pr,Laを侵入固溶させたα−サイアロンの生成が可能となるが、所望濃度のCe,Pr,Laを固溶したα−サイアロン分率75質量%以上の酸窒化物蛍光体を得るには、細心の原料混合と、長時間の焼成過程を要し、工業的なサイアロン粉末製造法とは言えない。
【0038】
Ce,Pr,Laを固溶させる本発明の方法は、前記の出発原料組成に、予め合成した、一般式 MxSi12−(m+n)Al(m+n)OnN16−nまたは一般式 MxSi12−(m+n)Al(m+n)OnN16−n:Lnyで表わされるα−サイアロン粉末を添加することである。α−サイアロン相の成長核として、これらのα−サイアロン粒子を添加することにより、イオン半径が0.1nmを超えるCe,Pr,Laについても、α−サイアロン含有率75質量%以上の酸窒化物蛍光体が容易に得られる。
この場合の原料の混合や焼成は、含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末を出発原料とした際に使用される前述の方法がそのまま使用できる。
【0039】
本発明の希土類元素で賦活させたα−サイアロン系酸窒化物蛍光体は、公知の方法でアクリル樹脂や低融点ガラス等の透明媒体と混合されて被覆用薄層成形体が製造され、該薄層成形体で表面を被覆された発光ダイオードは、光変換素子として使用される。
【0040】
【実施例】
以下では具体的例を示し、本発明を更に詳細に説明する。
実施例1〜8
四塩化ケイ素とアンモニアとを室温以下の温度で反応させることにより得られた比表面積750m2/gのシリコンジイミドを700〜1200℃で加熱分解して、比表面積60〜460m2/gの含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末を得た。本材料は、反応容器材質および粉体取り扱い機器における粉体と金属との擦れ合い状態を改良する公知の方法により、含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末に混入する金属不純物の含有量が10ppm以下に低減されている。また、加熱炉に流通させる窒素ガス中の酸素濃度を20ppm〜1000ppmの範囲で変化させることにより、含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末中の酸素含有量が表1に記載の値になるように調整した。
実施例8では、比表面積が64m2/gと低い含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末を使用した例を示す。
【0041】
窒化アルミニウム(AlN)粉末は、全例において、酸素含有量1.0質量%、炭素含有量0.06質量%、比表面積3.8m2/g、Al,Si,Ca以外の金属不純物含有量が10ppm未満であるAlN粉末を使用した。
【0042】
実施例1〜4では、表1に示す配合割合の含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末、窒化アルミニウム粉末、および変性用金属元素Mの酸化物あるいは希土類元素Lnの酸化物粉末を、窒素ガス雰囲気下で振動ミルで1時間混合した。窒素パージされたグローブボックス中で粉末混合物を成形して、嵩密度0.70g/cm3の成形体とした。得られた成形体を炭化ケイ素製ルツボに充填して、抵抗加熱式電気炉内にセットし、窒素ガス雰囲気下で室温から1200℃までを2時間、1200℃から1440℃までを4時間、更に1440℃から1630℃までを2時間のスケジュールで昇温し、同温で1時間保持して結晶化させ、Ca−α−サイアロン,Mg−α−サイアロン、Y−α−サイアロン、およびDy−α−サイアロンを主成分とするα−サイアロン粉末を得た。
【0043】
実施例5〜8では、出発原料として使用する含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末、および窒化アルミニウム粉末の酸素含有量が所定の値になっていることを確認した後、表1に示す配合割合の含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末、窒化アルミニウム粉末、変性用金属元素Mの酸化物あるいは希土類元素Lnの酸化物粉末、および実施例1で予め調製したCa−α−サイアロン粉末を、窒素ガス雰囲気下で振動ミルで1時間混合した。窒素パージされたグローブボックス中で粉末混合物を成形して、嵩密度0.70g/cm3の成形体とした。得られた成形体を炭化ケイ素製ルツボに充填して、抵抗加熱式電気炉内にセットし、窒素ガス雰囲気下で室温から1200℃までを2時間、1200℃から1440℃までを4時間、更に1440℃から所定の温度までを2時間のスケジュールで昇温し、同温で1時間保持して結晶化させ、α−サイアロン粉末を得た。
【0044】
得られたα−サイアロン粉末は、粉末X線回折測定により結晶相を同定すると共に、リートベルト解析により、α−サイアロン相の生成割合と変性用金属元素Mあるいは希土類元素Lnの固溶量を求めた。変性用金属元素Mあるいは希土類元素Lnの固溶量は、一般式 MxSi12−(m+n)Al(m+n)OnN16−n、あるいはLnxSi12−(m+n)Al(m+n)OnN16−nにおけるX値を採用し、表1ではX1と表記した。
【0045】
次いで、加圧フッ酸分解法により生成粉末を溶解させた後、ICP分析により化学組成を分析した。生成粉末の窒素含有量はアルカリ溶融分解法により、酸素含有量は不活性ガス溶融分解法(LECO法)により求めた。比表面積はBET1点法により測定した。また、走査型電子顕微鏡により粒子形状を調べた。
【0046】
各実施例で得られたサイアロン粉末は平均粒径が2〜7μmの範囲で均一に分布しており、前記のX線回折分析および組成分析からα―サイアロンであることが確認された。
得られたα−サイアロン粉末の結晶相、化学組成、比表面積、粒子形状などの測定値を表2に示す。
【0047】
実施例9
ここでは、焼成時の窒素ガス圧と温度を変えた例を示す。10気圧の加圧窒素ガス雰囲気下に、室温から1200℃までを2時間、1200℃から1440℃までを2時間、さらに1440℃から1800℃までを3.6時間というスケジュールで昇温し、同温で1時間保持して結晶化させた以外は、実施例5とほぼ同様の方法でα−サイアロン粉末を得た。
出発原料のスペック及びそれらの配合比については表1に示し、実施例5〜8と同様の方法で得られたα−サイアロン粉末の結晶相、化学組成、比表面積、粒子形状等についての測定結果を2に示す。
【0048】
比較例1〜5
先ず、比表面積800m2/gのシリコンジイミドを500〜1100℃で加熱分解して、比表面積150〜550m2/gの含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末を得た。また、反応容器材質および粉体取り扱い機器における粉体と金属との擦れ合い状態を変える公知の方法により、混入金属不純物含有量の異なる含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末を得た。更に、加熱炉に流通させる窒素ガス中の酸素濃度を5〜3000ppmの範囲で変化させ、酸素含有量の小さな含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末や、酸素含有量の大きな含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末を得た。比較例1〜5においては、ここで得られた含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末を使用したが、α−サイアロン粉末の調整法、得られたα−サイアロン粉末特性の測定法は,実施例5〜8の場合とほぼ同様である。また、出発原料のスペック及びそれらの配合比については表1に示し、実施例5〜9と同様の方法で得られたα−サイアロン粉末の結晶相、化学組成、比表面積、粒子形状等についての測定結果を2に示す。
【0049】
比較例4では、含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末中の酸素量が少ない場合の例であり、比較例5は、酸素量が多い場合の例である。
また、比較例3では、焼成条件を1350℃に変えた例を示す。この場合には、到達温度を変えた以外は実施例5と同一の昇温速度で、昇温・焼成し、α−サイアロン粉末を得た。
【0050】
比較例3〜5は、予め調製されたサイアロン粉末を加えた例を示す。実施例1で調製したCa−α−サイアロン粉末を加え、実施例5とほぼ同様の方法でα−サイアロン粉末を得た。
【0051】
比較例6〜8
比較例6〜8では、出発原料として、比表面積が約10m2/gの結晶質窒化ケイ素粉末を使用した例を示す。各原料の混合は、エタノールを溶媒とする湿式ボールミルで行なった。出発原料中の金属不純物量は種々であるが、比較例6,8では、150ppmを超えている。
粉末混合物の成形体の嵩密度が1.2g/cm3前後の値に上昇していた。
【0052】
其の内、比較例6、8では、実施例5〜5、比較例3〜5同様、出発原料に実施例1で得られたCa−α−サイアロン粉末を加えた例である。
【0053】
実施例10〜23及び比較例9〜15について
以降の実施例10〜23及び比較例9〜15については、断わりのない限り共賦活剤としてDyを含んだ一般式:MxSi12−(m+n)Al(m+n)OnN16−n:LnyDyzで表されるα−サイアロン粉末についての例である。α−サイアロン粉末の調整法、生成α−サイアロン粉末の特性測定法は、各例に記載の在る事項以外は実施例5と同様である。また、α−サイアロン粉末の調整条件については表3に、生成α−サイアロン粉末の特性値については表4に夫々まとめて示されている。
【0054】
実施例10、11
出発原料として、変性用金属Mの酸化物(MO)、賦活物質となるランタニド金属Lnの酸化物(LnxOy)、共賦活剤となる酸化ディスプロシウム(Dy2O3)3種類の金属酸化物を使用し、第3表に示す配合割合の含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末、窒化アルミニウム粉末、侵入固溶する3種類の金属の酸化物粉末を窒素ガス雰囲気下に振動ミルで1時間混合した以外は、実施例5と同様の方法で、α−サイアロン粉末を得、得られたα−サイアロン粉末については実施例5と同様の方法で特性測定を行なった。
【0055】
実施例10
ここでは、酸素含有量を高めた含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末を使用して焼成した例を示す。
加熱炉に流通させる窒素ガス中の酸素濃度を1300ppmに上げて調製された、酸素含有量が3質量%で比表面積が380m2/g以上である含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末を使用し、窒化アルミニウム粉末、および侵入固溶する3種類の金属の酸化物粉末との混合物を、実施例8と同様の昇温プロファイルで焼成し、α−サイアロン粉末を得た。
【0056】
実施例11
ここでは、金属不純物量が実施例10より若干多い含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末を使用した例を示す。
【0057】
実施例12〜23
ここでは、出発原料の一つに、実施例1〜4で夫々得られたCa−α−サイアロン粉末(実施例1)、Mg−α−サイアロン粉末(同2)、Y−α−サイアロン粉末〈同3〉、Dy−α−サイアロン粉末〈同4〉を添加した例を示す。
実施例18では、比表面積800m2/gのシリコンジイミドを400℃で加熱分解して得られた比表面積620m2/gの含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末を使用した例を示す。
また、日本分光製FP−777型蛍光分光光度計を使用して、得られたα−サイアロン粉末の波長420nmの光に対する励起スペクトル、および波長355nmの励起光に対する発光スペクトルを測定した。実施例20で得られた組成式Ca0.66Y0.03Ce0.10Dy0.03Si9.3Al2.7O1.2N14.8で表されるα−サイアロン粉末の励起スペクトルおよび発光スペクトルチャートを、図1および図2に示す。
【0058】
実施例21,22
ここでは、出発原料の一つに、実施例2で調製したMg−α−サイアロン粉末(同21)、実施例7で調製したCe−α−サイアロン粉末〈同22〉を添加したものについて、10気圧の加圧窒素ガス雰囲気下、室温から1200℃までを2時間、1200℃から1440℃までを2時間、更に1440℃から1800℃までを3.6時間の昇温プロファイルで昇温した後、同温で1時間保持してα−サイアロン粉末を調製した例を示す。
実施例22では、出発原料として炭素含有量の高い含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末を使用した例を示す。
【0059】
実施例23
ここでは,出発原料として、比表面積820m2/gのシリコンジイミドを400℃で加熱分解して得られた比表面積650m2/gの含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末を使用したものについて、10気圧の加圧窒素ガス雰囲気下、最終焼成温度を1920℃に上げた以外は実施例21と同じ焼成プロファイルで焼成してα−サイアロン粉末を調製した例を示す。
【0060】
比較例9〜13
ここでは、出発原料として、金属不純物含有量が150ppm以上と高い含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末を使用した例を示す。比較例11では、加熱炉に流通させる窒素ガス中の酸素濃度を3000ppmとしたことから、含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末における酸素含有量も高くなっている。また、比較例例16では、比表面積が60m2/gと低い含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末を使用した例を示す。
【0061】
比較例14〜16
ここでは、出発原料として、金属不純物含有量150ppm前後と高いのに加え、比表面積が約10m2/gの結晶質窒化ケイ素粉末を使用した例を示す。原料の混合は、エタノールを溶媒とする湿式ボールミルで行なった。
【0062】
【0063】
蛍光体としての特性評価は次のように行なった。
透光性媒体として、融点が500℃の低融点ガラスを使用した。実施例または比較例として得られたα−サイアロン系酸窒化物蛍光体を低融点ガラスとを、質量比が5:100となるように混合して、蛍光体を分散させた混合物を得た。該混合物は加熱プレスにより成形され、光源である紫外発光LED上に取り付けて、蛍光を発する層として利用される。
光源としては、主発光ピークが350〜380nmの発光層を持つZnO/MgxZn(1−X)O系紫外発光LEDを用意した。図3に示す成形体パッケージ4の凹部に、この紫外発光LED2を機械的に固定した。35μmの金線を用いて、紫外発光LEDの各電極と各リード電極5とを、それぞれワイヤーボンディングして、電気的に接続した。
α−サイアロン系酸窒化物蛍光体を含有する低融点ガラス成形体を紫外発光LED2を配置した成形体パッケージ4の凹部に固定して、光源が蛍光層でカバーされた青色発光LEDを得た。
得られた青色発光LEDの各500個に対して発光特性を測定して、発光強度の平均値と標準偏差を調べ、素子毎の特性の変動状況を把握した。また、色調の変動状況についても調べた。
結果を表5に示す。
【0064】
【表1】
【0065】
【表2】
【0066】
【表3】
【0067】
【表4】
【0068】
【表5】
【0069】
本発明の方法では、一般式 MxSi12−(m+n)Al(m+n)OnN16−n:Lny(式中、0.3≦x+y<1.5,0<y<0.7,0.3≦m<4.5、0<n<2.25、金属Mの原子価をa、ランタニド金属Lnの原子価をbとするとき、m=ax+byである。)で表わされ、α−サイアロンに固溶する金属M(Mは、Li,Ca,Mg,Y、またはLa,Ceを除くランタニド金属から選ばれる少なくとも1種の金属)の一部または全てが、発光の中心となるランタニド金属Ln(Lnは、Ce,Pr,Laから選ばれる少なくとも1種のランタニド金属)で置換されたα−サイアロンを75質量%以上含有し、構成元素である金属M、ランタニド金属Ln、シリコン、IIIA属元素(アルミニウム、ガリウム)、酸素、窒素以外の金属不純物の含有量が0.01質量%以下のα−サイアロン系酸窒化物蛍光体が得られる。
【0070】
表5には、本発明のα−サイアロン系酸窒化物蛍光体を使用して製造された9種の白色発光LEDの発光特性を示すが、何れも発光強度が高く、個々のLED素子間の発光強度のバラツキが小さくて、良好な製品特性を持つ。また、色調も純白色で、良好であった。これに対して、比較例として示される本発明には含まれないα−サイアロン系酸窒化物蛍光体を用いて製造された5種の白色発光LEDは何れも発光強度が低く、個々のLED素子間の発光強度のバラツキも大きくて、製品特性上好ましいものではなかった。また、色調も青色を帯びており、色調不良と判断された。
【0071】
【発明の効果】
本発明のα−サイアロンを主成分とする酸窒化物蛍光体は、発光強度が高く、スペクトルも適正な波長であるため、紫外発光LEDを光源とする、高輝度で、信頼性の高い青色LEDとして使用することができる。母体材料がα−サイアロンであるので、熱的安定性、化学的安定性、および耐光性に優れており、苛酷な環境下においても動作が安定で長寿命なフォトルミネッセンス蛍光体として有益である。更に、本発明の方法によれば、この優れた特性の蛍光体を工業的規模で容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Ce2+イオンで賦活させたCa−α−サイアロン蛍光体の励起スペクトルを示すチャートである。
【図2】Ce2+イオンで賦活させたCa−α−サイアロン蛍光体の発光スペクトルを示すチャートである。
【図3】本発明のα−サイアロン系酸窒化物蛍光体が使用される発光装置の模式的断面構造例を示す図である。
【符号の説明】
1 蛍光体を含有した低融点ガラス成形体
2 青色LEDチップ
3 金ワイヤー
4 成形体パッケージ
5 リード電極
Claims (14)
- 一般式 MxSi12−(m+n)Al(m+n)OnN16−n:Lny(式中、0.3≦x+y<1.5,0<y<0.7,0.3≦m<4.5、0<n<2.25、金属Mの原子価をa、ランタニド金属Lnの原子価をbとするとき、m=ax+byである。)で表わされ、α−サイアロンに固溶する金属M(Mは、Li,Ca,Mg,Y、またはLa,Ceを除くランタニド金属から選ばれる少なくとも1種の金属)の一部または全てが、発光の中心となるランタニド金属Ln(Lnは、Ce,Pr,Laから選ばれる少なくとも1種のランタニド金属)で置換されたα−サイアロンを75質量%以上含有し、構成元素である金属M、ランタニド金属Ln、シリコン、IIIA属元素(アルミニウム、ガリウム)、酸素、窒素以外の金属不純物の含有量が0.01質量%以下であって、酸素含有量が3.2重量%〜4.7重量%であることを特徴とする、粉末状態のα−サイアロン系酸窒化物蛍光体。
- 粉末X線回折法により測定したα−サイアロン含有率が90質量%以上であり、残部が少量のβ−サイアロンと酸窒化物ガラスであることを特徴とする、請求項1に記載の、粉末状態のα−サイアロン系酸窒化物蛍光体。
- 構成元素である金属M、ランタニド金属Ln、シリコン、IIIA属元素(アルミニウム、ガリウム)、酸素、窒素以外の金属不純物の含有量が0.001質量%以下であることを特徴とする、請求項1または2に記載の、粉末状態のα−サイアロン系酸窒化物蛍光体。
- 一般式 MxSi12−(m+n)Al(m+n)OnN16−n:Lny(式中、0.3≦x+y<1.5,0<y<0.7,0.3≦m<4.5、0<n<2.25、金属Mの原子価をa、ランタニド金属Lnの原子価をbとするとき、m=ax+byである。)で表わされ、α−サイアロンに固溶する金属M(Mは、Li,Ca,Mg,Y,またはLa,Ceを除くランタニド金属から選ばれる少なくとも1種の金属)の一部または全てが、発光の中心となるランタニド金属Ln(Lnは、Ce,Pr,Laから選ばれる少なくとも1種のランタニド金属)で置換されたα−サイアロンにおいて、
1.2≦n≦1.8であり、かつ 0.3≦x+y≦0.94であることを特徴とする請求項2および請求項3に記載の、粉末状態のα−サイアロン系酸窒化物蛍光体。 - α−サイアロンに固溶する金属MがCa,Mg,Yから選ばれる少なくとも1種の金属であることを特徴とする請求項4に記載の、粉末状態のα−サイアロン系酸窒化物蛍光体。
- 粒度分布曲線におけるメジアン径が8μm以下であり、90%径が25μm以下であることを特徴とする、請求項1ないし5の何れかに記載の、粉末状態のα−サイアロン系酸窒化物蛍光体。
- 生成物が式 MxSi12−(m+n)Al(m+n)OnN16−n:Lny(Mは、Li,Ca,Mg,Y、またはLa,Ceを除くランタニド金属から選ばれる少なくとも1種の金属であり、Lnは、Ce,Pr,Laから選ばれる少なくとも1種のランタニド金属である。式中、0.3≦x+y<1.5,0<y<0.7,0.3≦m<4.5、0<n<2.25、金属Mの原子価をa、ランタニド金属Lnの原子価をbとするとき、m=ax+byである。)で表わされるとして計算した配合割合で、金属不純物量が0.01質量%以下となる様に、酸素含有量を1〜5質量%に調整した含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末と、AlNおよび/またはAl粉末と、金属Mの酸化物または熱分解により酸化物となる前駆体物質と、ランタニド金属Lnの酸化物または熱分解により酸化物となる前駆体物質とを組合わせた混合粉末を、窒素を含有する不活性ガス雰囲気中1400〜2000℃で焼成することを特徴とする、粉末状態のα−サイアロン系酸窒化物蛍光体の製造方法。
- 生成物が式 MxSi12−(m+n)Al(m+n)OnN16−n:Lny(Mは、Li,Ca,Mg,Y、またはLa,Ceを除くランタニド金属から選ばれる少なくとも1種の金属であり、Lnは、Ce,Pr,Laから選ばれる少なくとも1種のランタニド金属である。式中、0.3≦x+y<1.5,0<y<0.7,0.3≦m<4.5、0<n<2.25、金属Mの原子価をa、ランタニド金属Lnの原子価をbとするとき、m=ax+byである。)で表わされるとして計算した配合割合で、金属不純物量が0.01質量%以下となる様に、酸素含有量を1〜5質量%に調整した含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末と、AlNおよび/またはAl粉末と、金属Mの酸化物または熱分解により酸化物となる前駆体物質と、ランタニド金属Lnの酸化物または熱分解により酸化物となる前駆体物質とを組合わせた混合粉末に、予め合成した一般式 MxSi12−(m+n)Al(m+n)OnN16−nまたは一般式 MxSi12−(m+n)Al(m+n)OnN16−n:Lny(Mは、Li,Ca,Mg,Y、またはLa,Ceを除くランタニド金属から選ばれる少なくとも1種の金属であり、Lnは、Ce,Pr,Laから選ばれる少なくとも1種のランタニド金属である。式中、0.3≦x+y<1.5,0<y<0.7,0.3≦m<4.5、0<n<2.25、金属Mの原子価をa、ランタニド金属Lnの原子価をbとするとき、m=ax+byである。)で表わされるα−サイアロン粉末を添加した混合物を、窒素を含有する不活性ガス雰囲気中1400〜2000℃で焼成することを特徴とする、粉末状態のα−サイアロン系酸窒化物蛍光体の製造方法。
- 含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末の比表面積が80〜600m2/gであることを特徴とする、請求項7または8に記載の、粉末状態のα−サイアロン系酸窒化物蛍光体の製造方法。
- 含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末並びにAlNおよび/またはAl粉末に含まれるLi,Ca,Mg,Al,Si,Ga,Y、およびランタニド金属以外の金属不純物の含有量が0.01質量%以下であり、炭素含有量が0.3質量%以下であることを特徴とする、請求項7ないし9の何れかに記載の、粉末状態のα−サイアロン系酸窒化物蛍光体の製造方法。
- 含窒素シラン化合物および/またはアモルファス窒化ケイ素粉末並びにAlNおよび/またはAl粉末に含まれるLi,Ca,Mg,Al,Si,Ga,Y、およびランタニド金属以外の金属不純物の含有量が0.001質量%以下であり、炭素含有量が0.15質量%以下であることを特徴とする、請求項10に記載のα−サイアロンを主成分とする、粉末状態の酸窒化物蛍光体の製造方法。
- 1気圧の窒素含有不活性ガス雰囲気中1400〜1800℃で焼成することを特徴とする、請求項7ないし11の何れかに記載のα−サイアロンを主成分とする、粉末状態の酸窒化物蛍光体の製造方法。
- 加圧窒素ガス雰囲気下1600〜2000℃の温度範囲で焼成することを特徴とする、請求項7ないし11の何れかに記載のα−サイアロンを主成分とする、粉末状態の酸窒化物蛍光体の製造方法。
- 加圧窒素ガス雰囲気下1600〜1900℃の温度範囲で焼成することを特徴とする、請求項13に記載のα−サイアロンを主成分とする、粉末状態の酸窒化物蛍光体の製造方法。
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