JP3961434B2 - 燃料電池用セパレータの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電極に隣接して設けられる燃料電池用セパレータの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
固体高分子型燃料電池は、イオン交換膜からなる電解質、およびその両側に設けた電極、さらにその両側に配置されたセパレータからなるセルを複数積層することにより構成されている。セパレータは、両電極に水素等の燃料ガスおよび酸素等の酸化剤ガスをそれぞれ供給する溝状の流通路を有し、前記電極に接して電流を導出する集電部材として作用する。
このためセパレータに求められる性能としては、燃料ガスと酸化剤ガスを完全に分離して供給するためのガス不透過性、電圧降下による性能低下を防ぐための良導電性および低接触抵抗、またpHが3以下の酸性雰囲気であることから耐食性、衝撃等による破損を防ぐための機械的特性等が重要になる。そしてセパレータは1個の燃料電池に、数十から数百個使用されることから、安価で生産性に優れることが要求される。
上記セパレータは、一般には緻密性グラファイトや、ステンレス鋼、アルミニウム合金などの金属材料で構成されている。しかしながら、緻密性グラファイトは脆い材料であることから、溝状のガス流通路の切削加工等の機械加工で形成することは容易ではなく、加工コストが非常に高いこと等から量産性が劣るという問題がある。一方、金属材料からなるセパレータは、強度・延性に優れることからプレス加工等によるガス流通路の成型が可能であり、加工コストが低く大量生産に適している。
【0003】
しかしながら、セパレータの使用環境は、前記したようにpHが約3の酸性雰囲気であり、耐食性に劣る金属材料製のセパレータでは、容易に腐食されて金属イオンが溶出し電極が劣化するという問題点がある。そのため、セパレータにステンレス鋼等の耐食性の優れる金属材料を使用することが考えられるが、耐食性が優れる金属材料であっても、金属表面に生成される抵抗率の大きな不動態皮膜が、セパレータと電極との接触抵抗を増大させ、セパレータの集電性能を低下させるという問題点がある。
これらの問題に対処すべく、金属材料製セパレータの表面を、接触抵抗および耐食性に優れるAu等の貴金属材料やカーボン製の導電性被覆層(特許文献1等)で被覆する対策が考えられている。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−283880
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記対策において貴金属の被覆材は非常に高価であり、これを数多く使用する燃料電池では当然にコストが上昇するという問題がある。また、カーボン製の導電性被覆層を形成するものでは、被覆層を基材に固着するために粗面化を行っており製造効率が悪いという問題があり、また、導電性被覆層から樹脂成分を分離除去するために非酸化性雰囲気中で加熱を行っており、製造効率が悪化し、コストが増大するという問題がある。
【0006】
本発明は、上述の問題点を解決するために、量産性に優れた金属材料を基材とし、その基材表面に接触抵抗および耐食性に優れた被覆を施して、安価で量産性に優れた燃料電池用セパレータを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明の燃料電池用セパレータの製造方法うち、請求項1記載の発明は、不動態皮膜が形成された金属材料からなる基材表面の上層に電解重合法により導電性高分子膜を形成することを特徴とする。
【0012】
請求項2記載の燃料電池用セパレータの製造方法は、請求項1記載の発明において、金属材料からなる基材に曲げ加工により溝状のガス流通路を形成した後、該基材表面の上層に電解重合法により導電性高分子膜を形成することを特徴とする
【0013】
請求項3記載の燃料電池用セパレータの製造方法は、請求項1記載の発明において、金属材料からなる基材に曲げ加工により溝状のガス流通路を形成した後、該基材の表面に不動態皮膜を形成し、さらに該不動態皮膜の上層に電解重合法により導電性高分子膜を形成することを特徴とする。
【0014】
請求項4記載の燃料電池用セパレータの製造方法は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、前記基材を電解重合用電極にして電解重合を行うことを特徴とする。
【0015】
すなわち、本発明によれば、金属材料を基材として、その表面の上層に導電性高分子膜が形成された構造のセパレータが得られるので、金属材料により機械的特性、ガス不透過性に優れた特性が得られる。そして金属材料表面の上層に形成した導電性高分子膜は、燃料電池使用環境において金属基材表面に生成する抵抗率の大きな不動態皮膜の成長を抑止し、セパレータと電極との接触抵抗の増大を抑制して、良好な集電性能を保つことができる。さらに導電性高分子膜は、耐食性に優れ、金属基材の腐食を防止し、電極に有害な作用を及ぼす金属イオンの溶出を抑制する。導電性高分子膜を表面上層に形成した金属製セパレータは、材料および被覆費用が安価であり、かつ優れた量産性を有する特徴がある。
【0016】
また、導電性高分子膜は、塗装法や電解重合法により形成できるが、特に電解重合法によれば、焼付処理が不要であり、焼付時に発生しやすい基材の不動態化を避けることができる。該不動態化により生成される不動態皮膜は導電性を低下させる特性を有している。また、電解重合法により、基材表面に緻密な皮膜が形成され、基材の腐食を一層効果的に防止する。導電性高分子膜の重合法としては、塗装・焼付法(以下塗布法という)も考えられる。前記塗布法では、例えば化学的重合法等により予め合成しておいた導電性高分子であるポリアニリンを、有機溶媒に溶解し、これを基材表面に塗布し、乾燥・加熱(焼付け)することにより導電性高分子膜を得る方法である。
【0017】
しかし、電解重合法は塗装・焼付法に比べて皮膜欠陥が少なく、導電性が良く、生産性に優れ、安定した品質を有する皮膜が得られる。導電性高分子膜は、若干の非常に微小な欠陥を有するが、電解重合法は塗布法に比べて欠陥の少ない皮膜が得られる。また、良好な導電性を得るためには皮膜厚さは薄い方が好ましいが、電解重合法は塗布法に比べて薄く強固な皮膜が得られ、金属材料との密着性も良く、安定した皮膜厚さが得られる。生産性においては、電解重合法は電気化学的に金属表面に導電性高分子膜を直接合成するために、塗布法に比べて、工程数が格段に少なく、また有機溶媒等の廃液量が少ない利点を有する。このため、導電性高分子膜の形成方法としては電解重合法を採用する。
【0018】
電解重合法においては、基材を電極にして電解することにより、基材表面に上記皮膜を均一に形成することができる。電解重合法は、例えばポリアニリンの皮膜を形成する場合には、モノマーとしてアニリンを溶解した水溶液中で、セパレータ金属基材を陽極として電解することにより、導電性高分子であるポリアニリンの皮膜を金属表面に電気化学的に直接合成して導電性高分子膜を得る。
【0019】
また、導電性高分子膜を表面上層に形成したセパレータはそれだけでも十分な性能を発揮するが、金属材料からなる基材と導電性高分子膜の間に導電性および耐食性に優れた不動態皮膜を形成すると、該金属材料の耐食性や該金属材料と該導電性高分子膜の密着性を補強強化することができるだけでなく、導電性高分子膜が若干の非常に微少な欠陥を有したり使用中に損傷したとしても、導電性高分子膜の下地に不動態皮膜を形成しているので、金属基材の腐食を防止し、電極に有害な作用を及ぼす金属イオンの溶出を抑制することができる。また、導電性高分子膜は、不動態皮膜を保護する皮膜としての作用も果たし、両者が相乗的に作用して導電性および耐食性に優れた皮膜を形成する。
なお、不動態皮膜を形成した基材では、基材両面に形成した不動態皮膜の両方に導電性高分子膜を形成するほか、片方の不動態皮膜の上層に形成するものでも良い。
【0020】
なお、導電性および耐食性に優れた不動態皮膜の形成方法としては、硝酸、クロム酸、重クロム酸ソーダ、過マンガン酸カリ溶液等への浸漬処理が挙げられるが、本発明としては、これらに限定されるものでなく、その他の形成方法、例えば酸液中での電解処理あるいは陽極分極処理などもよい。なお、不動態皮膜の形成に際しては、溶液の種別、溶液温度、浸漬時間等を調整することによって導電性を有する皮膜が形成されるように制御する。該不動態皮膜の導電性は、燃料電池使用環境において金属基材表面に生成する不動態皮膜よりも十分に高い導電性を有するものであることが必要であり、例えば、10mΩcm2以下の接触抵抗を有するのが望ましい。
なお、不動態皮膜の形成に際しては、前処理として基材表面を酸、アルカリ等によって洗浄を行って新生面を形成しておくのが望ましい。
【0021】
また、電解重合前および不動態皮膜形成前に、基材にプレス加工等の曲げ加工により溝状のガス流通路を形成しておけば、該流通路の形成に際し、導電性高分子膜および不動態皮膜を損傷することがなく、該導電性高分子膜および該不動態皮膜の作用を確実に得ることができる。なお、電解重合に際し、上記のように基材を電極にして電解を行えば、上記のようにガス流通路の形成により基材表面が凹凸面となっておいても上記導電性高分子膜および上記不動態皮膜を均等に形成することが可能になり、安定した性能が得られる。
【0022】
なお、本発明の基材に用いる金属材料として、ステンレス鋼、アルミニウム、チタン等の耐食性に優れた材料が好ましいが、これら以外の材料、例えばニッケル、銅、鉄およびこれらの合金等にも適用でき、金属材料全般に適用できる。
また、導電性高分子としては、ポリアニリン、ポリピロール等の導電性を有する高分子が挙げられるが、本発明としては、これらに限定されるものでなく、その他の導電性高分子、例えばポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリフェニレンビニレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリペリナフタレン、ポリアクリロニトリル、ポリオキサジアゾール、ポリ[Feフタロシアニン(テトラジン)]なども使用できる。
【0023】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の一実施形態を添付図に基づいて説明する。
図1に示すように、適宜の金属材料からなる板形状の基材1を用意する。金属材料としては、ステンレス鋼、鉄、アルミニウム、チタン、ニッケル、銅およびこれらの合金等が挙げられる。
この基材1に対し、溝状のガス流通路1aを形成するようにプレス加工する。次いで、該基板1の表面に導電性を有する高分子膜を被覆するが、被覆前の下地処理として、酸洗等の表面洗浄により金属基材表面を清浄にし、新生面を出すことが望ましい。これは接触抵抗を増大する金属表面の酸化皮膜を取り除くことと、安定した不動態皮膜を形成するためである。
次に、上記基材1に不動態皮膜を形成する。不動態皮膜の形成方法は、例えば酸液に基材1を浸漬することにより、不動態皮膜3を基材1の表面に形成する。
【0024】
次に、不動態皮膜3が形成された上記基材1に導電性高分子の被覆を電解重合法により形成する。電解重合法は、例えばポリアニリンの皮膜を形成する場合には、モノマーとしてアニリンを溶解した水溶液中で、基材1を陽極として電解することにより、導電性高分子であるポリアニリンの皮膜を基材1の金属表面に電気化学的に直接合成して導電性高分子膜2を得る。上記の工程により燃料電池用セパレータ13が製造される。
【0025】
セパレータ13は、図2に示すようにイオン交換膜からなる電解質11と、その両側に設けた電極12a、12bにより構成されるセル間に配置され、該セルが複数積層されて固体高分子型燃料電池が得られる。該構成においてセパレータ13は、溝状のガス流通路1aを介して両電極12a、12bに水素等の燃料ガスおよび酸素等の酸化剤ガスをそれぞれ供給する。また、前記電極12a、12bに接して電流を導出する集電部材として作用する。
【0034】
【実施例】
次に、本発明の実施例を比較例と比較しつつ説明する。
金属基材としてステンレス鋼SUS304を用いた。SUS304基材は1mm厚さの光輝焼鈍材であり、不動態皮膜形成前の下地処理として、25℃の7%塩酸水溶液中に、SUS304基材を30分間浸漬して酸洗処理を施した。SUS304基材は酸洗処理後、水で十分に洗浄を行い、乾燥した。
【0035】
不動態皮膜の形成は、60℃の40%硝酸水溶液中に、酸洗処理を施したSUS304基材を30分間浸漬して行った。SUS304基材は不動態皮膜形成後、水で十分に洗浄を行い、乾燥した。該基材は、さらに上層に導電性高分子膜を形成した。
導電性高分子膜の形成方法には、電解重合法を使用した。電解液は、1%アニリン水溶液とした。電解浴の温度は20℃とした。脱気した電解液に上述の酸洗後、不動態皮膜を形成したSUS304基材を浸漬し、対極に白金板を使用し、SUS304基材を陽極としてポリアニリンの電解重合を行った。電解条件は0.25mA/cm 2 、20分とした。電解終了後、SUS304基材表面には緻密なポリアニリン皮膜が形成された。このポリアニリンで被覆したSUS304基材を電解液から引き上げ、水で十分に洗浄後、乾燥した。
また、比較のために、SUS304基材表面にAuメッキを施した比較材1と、不動態皮膜の形成および導電性高分子膜の被覆をしていない比較材2とを用意した。
【0036】
上述の方法で作製した不動態皮膜形成後にポリアニリンを被覆したSUS304基材、メッキ基材および単独基材の接触抵抗の評価を行った。接触抵抗の評価として、SUS304基材の被覆面またはメッキ面もしくは単独基材の表面にAuメッキした銅板を重ね、両者の間にはカーボンペーパーを挟み、加圧器でこれらを加圧しながら、SUS304基材と銅板の間に定電流を印加したときの電圧値を計測した。
図3は電圧値の測定結果から算出した接触抵抗を示すものである。図から明らかなように、不動態皮膜形成後にポリアニリンを被覆したSUS304基材は、不動態皮膜およびポリアニリン皮膜を形成しない場合に比べて、接触抵抗値が非常に小さく、接触抵抗の良好なAuメッキを被覆した場合とほぼ同程度の接触抵抗値であり、非常に良好な接触抵抗を有していた。
以上、実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではないことは当然である。
【0037】
【発明の効果】
以上のように、本発明の燃料電池用セパレータの製造方法によれば、金属材料からなる基材の表面に電解重合法により導電性高分子膜を被覆するので、焼付時に発生しやすい基材の抵抗率を大きくする不動態化を避けることができ、基材表面に緻密な皮膜が形成され、基材の腐食を一層効果的に防止する。また、導電性高分子膜の下地に導電性および耐食性に優れた不動態皮膜を形成しているので、導電性高分子膜が若干の非常に微少な欠陥を有していたり、導電性高分子膜が使用中に損傷したとしても、金属基材の腐食を防止し、電極に有害な作用を及ぼす金属イオンの溶出を効果的に抑制することができる。また安価でかつ生産性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態におけるセパレータの製造工程を示すフロー図である。
【図2】 本発明のセパレータを使用した燃料電池の断面図である。
【図3】 本発明の実施例による接触抵抗の測定結果である。
【符号の説明】
1 基材
1a 溝状のガス流通路
2 導電性高分子膜
3 不動態皮膜
11 電解質
12a、12b 電極
13 セパレータ
Claims (4)
- 不動態皮膜が形成された金属材料からなる基材表面の上層に電解重合法により導電性高分子膜を形成することを特徴とする燃料電池用セパレータの製造方法。
- 金属材料からなる基材に曲げ加工により溝状のガス流通路を形成した後、該基材表面の上層に電解重合法により導電性高分子膜を形成することを特徴とする請求項1記載の燃料電池用セパレータの製造方法。
- 金属材料からなる基材に曲げ加工により溝状のガス流通路を形成した後、該基材の表面に不動態皮膜を形成し、さらに該不動態皮膜の上層に電解重合法により導電性高分子膜を形成することを特徴とする請求項1記載の燃料電池用セパレータの製造方法。
- 前記基材を電解重合用電極にして電解重合を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の燃料電池用セパレータの製造方法。
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