JP3890968B2 - 投射型表示装置及び表示装置とその駆動方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、投射型表示装置及び表示装置とその駆動方法に関し、特に映像表現力に優れ、使用環境や使用者の好みに合った明るさの映像が得られる投射型表示装置及び表示装置とその駆動方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、情報機器の発達はめざましく、解像度が高く、低消費電力でかつ薄型の表示装置の要求が高まり、研究開発が進められている。中でも液晶表示装置は液晶分子の配列を電気的に制御して、光学特性を変化させることができ、上記のニーズに対応できる表示装置として期待されている。このような液晶表示装置の一形態として、液晶ライトバルブを用いた光学系から射出される映像を、投射レンズを通してスクリーンに拡大投射する投射型液晶表示装置(液晶プロジェクタ)が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
投射型液晶表示装置は光変調手段として液晶ライトバルブを用いたものであるが、投射型表示装置には、液晶ライトバルブの他、デジタルミラーデバイス(Digital Mirror Device,以下、DMDと略記する)を光変調手段としたものも実用化されている。ところが、この種の従来の投射型表示装置は以下のような問題点を有している。
【0004】
(1)光学系を構成する様々な光学要素で生じる光漏れや迷光のため、充分なコントラストが得られない。そのため、表示できる階調範囲(ダイナミックレンジ)が狭く、陰極線管(Cathode Ray Tube, 以下、CRTと略記する)を用いた既存のテレビ受像機に比較すると、映像の品質や迫力の点で劣ってしまう。
【0005】
(2)各種の映像信号処理により映像の品質向上を図ろうとしても、ダイナミックレンジが固定されているために、充分な効果を発揮することができない。
【0006】
このような投射型表示装置の問題点に対する解決策、つまりダイナミックレンジを拡大する方法としては、映像信号に応じて光変調手段(ライトバルブ)に入射させる光の量を変化させることが考えられる。それを実現するのに最も簡便な方法は、ランプの光出力強度を変化させることである。投射型液晶表示装置において、メタルハライドランプの出力光の制御を行う方法が、特開平3−179886号公報に開示されている。
【0007】
しかしながら、投射型液晶表示装置に用いるランプとしては高圧水銀ランプが現在主流となっているが、高圧水銀ランプで光出力強度を制御するのは極めて困難である。したがって、ランプの光出力強度自体は変化させなくても、光変調手段への入射光量を映像信号に応じて変化させることのできる方法が求められている。
【0008】
さらに上記の問題点に加えて、現行の投射型表示装置では光源の光出力強度が固定されているため、例えば暗めの鑑賞環境においては画面が明るくなりすぎたり、また、投射距離や投射レンズのズーミングにより投射スクリーンサイズを変化させた際に、それに応じて画面の明るさが変化したりしまうという問題点もあった。
【0009】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、ランプの光出力強度を変化させることなく光変調手段への入射光量を変化させることができ、映像表現力や使用環境への順応性の面で優れた効果を発揮することのできる投射型表示装置又は表示装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の投射型表示装置は、照明手段と、前記照明手段から射出される光を変調する光変調手段と、前記光変調手段により変調された光を投射する投射手段とを有する投射型表示装置であって、前記照明手段は、光源と、前記光源から入射される光の照度分布を均一化する均一照明手段と、前記光源から射出される光の光軸上に設置され、前記光源からの射出光の強度を調節する調光用液晶素子とを備え、前記調光用液晶素子は、外部からの情報に基づいて1フレームにおける第1の透過率と第2の透過率との時間配分を制御する時分割駆動によって前記均一照明手段から1フレーム期間に射出される光量を調節可能であり、前記光変調手段は、前記調光用液晶素子に供給する信号に基づいて該光変調手段に印加する電圧を変更することで、前記調光用液晶素子によって生じる射出光の着色を当該光変調手段で色調補正可能としたことを特徴とする。
また本発明の投射型表示装置は、照明手段と、前記照明手段から射出される光を変調する光変調手段と、前記光変調手段により変調された光を投射する投射手段とを有する投射型表示装置であって、前記照明手段は、光源と、前記光源から入射される光の照度分布を均一化する均一照明手段と、前記光源から射出される光の光軸上に設置され、前記光源からの射出光の強度を調節する調光用液晶素子とを備え、前記調光用液晶素子は、外部からの情報に基づいて1フレームにおける第1の透過率と第2の透過率との時間配分を制御する時分割駆動によって前記均一照明手段から1フレーム期間に射出される光量を調節可能であり、前記光変調手段は、前記調光用液晶素子に供給する信号に基づいて該光変調手段に電圧を印加する期間を変更することで、前記調光用液晶素子によって生じる射出光の着色を当該光変調手段で色調補正可能としたことを特徴とする。
【0011】
本発明者は、光源の光出力強度を変化させることなく、映像に応じて光変調手段に入射される光の量を調節するための手段として、従来の投射型表示装置の照明装置に対して、外部からの情報に基づいて透過光量が調節される調光用液晶素子を付加すればよいことを見出した。上記の「外部からの情報」には、例えば、光変調手段に供給される映像信号に基づく情報、投射拡大率に基づく情報、使用環境下における明るさの状況に基づく情報、使用者の好みに基づく情報などが挙げられる。
【0012】
すなわち、本発明の投射型表示装置によれば、光源からの射出光の強度を調節する調光用液晶素子が備えられ、この調光用液晶素子が上記外部からの情報に基づいて制御される構成となっているため、投射型表示装置に用いたときに調光用液晶素子の作用により、例えば外部からの情報が映像信号に基づく情報の場合、その時の映像が明るい場面であれば、調光用液晶素子に電圧を印加する際、時分割駆動し、この時分割駆動の時間配分によって単位時間あたりの透過光量が調節され、照明手段から光変調手段に単位時間あたりに射出される光量が調節される。
例えば、ノーマリ・ホワイト表示の調光用液晶素子の1フレームにおける電圧無印加と電圧印加の時間配分をコントロールすることにより、透過率が100%と、透過率0%の2つの状態の時間配分(以下、透過率100%と透過率0%の時間配分)を自由に変更することができる。
また、このように透過率100%と透過率0%の時間配分を変更することで、調光用液晶素子から射出される光量を変更できるので、明るい場面であれば1フレームにおける透過率100%の時間配分を大きくし、透過率0%の時間配分を小さくすることにより光量が多くなるようにし、暗い場面であれば1フレームにおける透過率100%の時間配分を小さくし、透過率0%の時間配分を大きくすることにより光量が少なくなるようにすることで、光変調素子への射出光量がこの調光用液晶素子で調節される。
このようにして、光源の光出力強度が一定のままでも光変調手段において映像に応じた強度の光を得ることができ、投射型表示装置のダイナミックレンジの拡張に寄与することができる。同様に、投射拡大率、使用環境下における明るさの状況、もしくは使用者の好み等に応じた強度の光を得ることができる。
【0013】
従って、上記のような構成の本発明の投射型表示装置によれば、外部からの情報に基づいて上記調光用液晶素子を時分割駆動することによって上記均一照明手段から射出される単位時間あたりの光量を調節可能な照明装置が備えられているので、光源の光出力強度が一定のままでも光変調手段において所望の明るさの光が得られるため、投射型表示装置のダイナミックレンジを拡大することができ、映像表現力や使用環境への順応性に優れた投射型表示装置を実現することができる。
【0014】
ところで上記のように調光用液晶素子を用いて光源からの射出光の強度を調節する場合、この調光用液晶素子から上記光変調手段に出射される光のホワイトバランスが変化してしまう、言い換えれば、上記調光用液晶素子から上記光変調手段に出射される光が着色してしまうことがある。これは調光手段として用いた液晶素子は、液晶の複屈折性を利用しているために、印加電圧によりこの液晶素子を透過する光の色が変化してしまうからである。上記調光用液晶素子から上記光変調手段に出射される光が着色していると、光変調手段から出射される光も影響を受けるためこの光を投射して得られる映像も影響を受けてしまう。このため本発明の投射型表示装置では、上記光変調手段は、上記調光用液晶素子に供給する信号に基づいて上記光変調手段に印加する電圧を変更可能な構成とするか、あるいは上記調光用液晶素子に供給する信号に基づいて上記変調手段に電圧を印加する期間を変更可能な構成とし、これによって、上記調光用液晶素子から射出された光を該光変調手段で色調補正(ホワイトバランスの補正)可能にしている。
【0015】
例えば、上記調光用液晶素子における透過率が100%に近いとき(さらに具体的には透過率が98%)と透過率が0%に近いとき(さらに具体的には透過率が2%)にそれぞれ該調光用液晶素子から射出される光のホワイトバランスを示す2点から上記調光用液晶素子の透過率と該調光用液晶素子から射出される光のホワイトバランスとの関係(上記調光用液晶素子における透過率100%と透過率0%の時間配分と該調光用液晶素子から射出される光のホワイトバランスとの関係)を示す比例式が簡単に計算できる。そしてこの比例式を制御回路に予め記憶させておき、該調光用液晶素子から射出された光が所望のホワイトバランスになるように上記光変調手段に印加する電圧を簡単な計算により補正するか、あるいは上記光変調手段の電圧印加期間を簡単な計算により補正することで、該光変調手段で色調補正された光、例えば、求めているホワイトバランス条件下の光を射出させることが可能で、上記調光用液晶素子から射出された光の着色により光変調手段から出射される光に影響が出るのを防止できる。
【0016】
上記のように調光用液晶素子における透過率(あるいは調光用液晶素子から射出される光量)と該調光用液晶素子から射出される光のホワイトバランスとの関係は、線形的であるので、比例式により簡単に表すことができるので、上記調光用液晶素子に供給する信号に基づいて光変調手段に印加する電圧を簡単な計算により補正するか、あるいは光変調手段に電圧を印加する期間を簡単な計算により補正するだけでよいので色調補正し易く、また、制御回路の規模を小さくできる。
【0017】
従って、上記のような構成の本発明の投射型表示装置によれば、上記調光用液晶素子を外部からの情報に基づく時分割駆動によって上記均一照明手段から射出される光量を調節可能で、しかも上記調光用液晶素子に供給する信号に基づいて上記光変調手段に印加する電圧あるいは上記光変調手段に電圧を印加する期間を変更することによって色調補正可能であるので、光源の光出力強度が一定のままでも光変調手段において所望の明るさで、しかもホワイトバランスを補正した光が得られるため、投射型表示装置のダイナミックレンジを拡大でき、映像表現力や使用環境への順応性に優れた投射型表示装置の実現に有利である。
【0018】
上記調光用液晶素子の具体的な形態としては、一対の光透過性基板間に液晶層が挟持され、これら一対の光透過性基板の液晶層側の面にそれぞれ光透過性電極が形成され、さらにこれら光透過性電極の液晶層側の面に配向膜がそれぞれ形成されてなる液晶パネルが備えられたものを好適に用いることができ、この液晶パネルとしては、FLC(強誘電性液晶)方式、AFLC(反強誘電性液晶)方式、OCB(Optically Compensated Bend)方式、TN(Twisted Nematic)方式等の応答速度が速い方式のものを用いることが好ましい。
【0019】
上記均一照明手段の具体的な形態としては、上記光軸に沿って上記光源に近い側から順次配置された第1フライアイレンズ、第2フライアイレンズからなる2枚のフライアイレンズで構成されているものであってもよい。このように2枚のフライアイレンズからなる均一照明手段においては、第1フライアイレンズによって複数の2次光源像が形成され、この複数の2次光源像が第2フライアイレンズを通して光変調素子上に重畳されることにより元々の光源光が持っている照度分布を均一化することができる。
このように均一照明手段が第1フライアイレンズと第2フライアイレンズから構成されていると、上記光変調手段の被照明領域全面を照明する光量を調節するだけでなく、光変調手段における照度分布をよりきめ細かく制御できる。
【0020】
また、上記均一照明手段の他の具体的な形態としては、反射を利用して上記光源からの光束を複数の光束に分割して射出させるロッド状導光体であってもよい。ロッド状導光体の具体的な形態としては、ロッドレンズ等を用いることができる。このように均一照明手段がロッド状導光体であるならば、上記光変調手段の被照明領域全面を照明する光量を調節するだけでなく、上記光変調手段の被照明領域を複数のエリアに分割したとき各エリアをそれぞれ照明する光の光量を調節することも簡単に行うことが可能である。このような構成によれば、光変調手段における面内の照度分布を制御できる。
【0021】
本発明の表示装置は、照明手段と、前記照明手段から射出される光を変調する光変調手段とを有する表示装置であって、前記照明手段は、光源と、前記光源から入射される光の照度分布を均一化する均一照明手段と、前記光源から射出される光の光軸上に設置され、前記光源からの射出光の強度を調節する調光用液晶素子とを備え、前記調光用液晶素子は、外部からの情報に基づいて1フレームにおける第1の透過率と第2の透過率との時間配分を制御する時分割駆動によって前記均一照明手段から1フレーム期間に射出される光量を調節可能であり、前記光変調手段は、前記調光用液晶素子に供給する信号に基づいて該光変調手段に印加する電圧を変更することで、前記調光用液晶素子によって生じる射出光の着色を当該前記光変調手段で色調補正可能としたことを特徴とする。
また本発明の表示装置は、照明手段と、前記照明手段から射出される光を変調する光変調手段とを有する表示装置であって、前記照明手段は、光源と、前記光源から入射される光の照度分布を均一化する均一照明手段と、前記光源から射出される光の光軸上に設置され、前記光源からの射出光の強度を調節する調光用液晶素子とを備え、前記調光用液晶素子は、外部からの情報に基づいて1フレームにおける第1の透過率と第2の透過率との時間配分を制御する時分割駆動によって前記均一照明手段から1フレーム期間に射出される光量を調節可能であり、前記光変調手段は、前記調光用液晶素子に供給する信号に基づいて該光変調手段に電圧を印加する期間を変更することで、前記調光用液晶素子によって生じる射出光の着色を当該光変調手段で色調補正可能としたことを特徴とする。
この表示装置によれば、外部からの情報に基づく時分割駆動で上記調光用液晶装置の単位時間あたりの透過光量を制御することによって上記均一照明手段から単位時間に射出される光量を調節可能な照明手段が備えられているので、光源の光出力強度が一定のままでも光変調手段において所望の明るさの光が得られるため、投射型表示装置のダイナミックレンジを拡大することができ、映像表現力や使用環境への順応性に優れた表示装置を実現することができる。
また、上記光変調手段は、上記調光用液晶素子に供給する信号に基づいて該光変調手段に印加する電圧を変更することによって上記調光用液晶素子から射出された光を該光変調手段で色調補正可能としたものであり、あるいは上記光変調手段は、上記調光用液晶素子に供給する信号に基づいて該光変調手段に電圧を印加する期間を変更することによって上記調光用液晶素子から射出された光を上記光変調手段で色調補正可能としたものである。
【0022】
また、上記のいずれかの構成の本発明の投射型表示装置又は表示装置の駆動手段として、映像信号に基づいて上記調光用液晶素子を制御する制御信号を決定する制御信号決定手段と、上記制御信号に基づいて上記調光用液晶素子を制御する調光制御手段とを備えることが望ましい。
この構成によれば、まず制御信号決定手段において映像信号に基づいて調光用液晶素子を制御するための明るさ制御信号が決定され、上記調光制御手段が上記制御信号に基づいて調光用液晶素子における1フレームにおける透過率100%と透過率0%の時間配分を制御することにより、映像に応じて1フレームあたりの強度が変化した光を光変調手段に供給する。
この動作によって、投射型表示装置又は表示装置のダイナミックレンジを拡大することができ、映像表現力や使用環境への順応性に優れた投射型表示装置又は表示装置を実現することができる。
【0023】
上記のいずれかの構成の本発明の投射型表示装置又は表示装置には、制御手段として、上記調光用液晶素子を制御する制御信号に基づいて上記光変調手段を制御する制御信号を決定する光変調制御信号決定手段と、該光変調制御信号決定手段で決定した制御信号に基づいて上記光変調手段を制御する光変調制御手段が備えられていることが好ましい。
上記調光用液晶素子における透過率(あるいは上記調光用液晶素子から射出される光量)と該調光用液晶素子から出射される光のホワイトバランスとの関係を示す比例式(上記調光用液晶素子における透過率100%と透過率0%の時間配分と該調光用液晶素子から出射される光のホワイトバランスとの関係を示す比例式)とを光変調制御信号決定手段に予め記憶させておく。上記調光用液晶素子から光変調手段に射出された光がこの光変調手段で所望のホワイトバランスになるようにこの光変調制御信号決定手段で光変調手段に印加する電圧値あるいは光変調手段に電圧を印加する期間を簡単な計算により決定し、この該光変調制御信号決定手段で決定した電圧値あるいは決定した電圧印加期間に基づいて光変調制御手段から上記光変調手段に上記の決定した電圧を印加するか、あるいは決定した期間だけ電圧を印加する。この動作によって調光用液晶素子から光変調手段に射出された光を色調補正できる。
【0024】
本発明の投射型表示装置又は表示装置の駆動方法は、上記構成の投射型表示装置又は表示装置の駆動方法であって、
映像信号に基づいて上記調光用液晶素子を制御する制御信号を決定し、上記制御信号に基づいて上記調光用液晶素子を制御することにより上記光変調手段を照明する光量を調節することを特徴とする。
この構成によれば、投射型表示装置又は表示装置のダイナミックレンジを拡大することができ、映像表現力が高い映像を得ることができる。
上記の構成の投射型表示装置又は表示装置の駆動方法においては、さらに上記調光用液晶素子を制御する制御信号に基づいて上記光変調手段を制御する制御信号を決定し、該制御信号に基づいて上記光変調手段を制御することにより上記光変調手段から射出された光を上記光変調手段で色調補正することが好ましい。この方法によれば、調光用液晶素子から光変調手段に射出された光を色調補正できるので、上記調光用液晶素子から射出された光の着色により光変調手段から出射される光に影響が出るのを防止でき有利である。
【0025】
【発明の実施の形態】
[投射型表示装置]
以下、本発明の一実施の形態を、図面を参照して説明する。
まず最初に、本発明の投射型表示装置の一例である投射型液晶表示装置について図1〜図6を用いて説明する。
本実施の形態の投射型液晶表示装置は、R(赤)、G(緑)、B(青)の異なる色毎に透過型液晶ライトバルブを備えた3板式の投射型カラー液晶表示装置である。図1はこの投射型液晶表示装置を示す概略構成図であって、図中、符号1は照明装置、2は光源、3,4はフライアイレンズ(均一照明手段)、5dは偏光変換装置、5は調光用液晶素子、13,14はダイクロイックミラー、15,16,17は反射ミラー、22,23,24は液晶ライトバルブ(光変調手段)、25はクロスダイクロイックプリズム、26は投射レンズ(投射手段)を示している。
【0026】
本実施の形態における照明装置1は、光源2とフライアイレンズ3,4と偏光変換装置5dと調光用液晶素子5とから構成されている。光源2は高圧水銀ランプ等のランプ7とランプ7の光を反射するリフレクタ8とから構成されている。また、光源光の照度分布を被照明領域である液晶ライトバルブ22,23,24において均一化させるための均一照明手段として、光源2側から第1フライアイレンズ3、第2フライアイレンズ4が順次設置されている。各フライアイレンズ3,4は、複数(本実施の形態では例えば6×8個)のレンズ9,10から構成されており、光源2から射出された光の照度分布を被照明領域である液晶ライトバルブにおいて均一化させるための均一照明手段として機能する。この均一照明手段から偏光変換装置5dを介して調光用液晶素子5に光が出射される。本実施の形態の場合、光源2からの射出光量を調節する調光手段として、調光用液晶素子5が設置されている。
【0027】
偏光変換装置5dは、均一照明手段側に設けられた偏光ビームスプリッタアレイ(PBSアレイ)と、調光用液晶素子5側に設けられた1/2波長板アレイとから構成されている。この偏光変換装置5dは、上記均一照明手段と調光用液晶素子5との間に設けられている。
調光用液晶素子5は、一対のガラス基板(光透過性基板)間に液晶層が挟持され、これら一対のガラス基板の液晶層側の面にそれぞれ光透過性電極が形成され、さらにこれら光透過性電極の液晶層側の面に配向膜がそれぞれ形成されてなる液晶パネル5aと、この液晶パネル5aの両側に積層された偏光板5b、5cから概略構成されている。上記一対のガラス基板に挟まれる液晶としては、上記のFLC等の応答速度が大きいタイプのものが用いられている。
偏光板5b、5cのうち少なくとも光の出射側に設けられた偏光板5cは、耐光性を有するものであることが好ましい。このような耐光性を有する偏光板5cは、液晶層に入射する光の波長よりも小さいピッチでストライプ状に配列された複数のAl(アルミニウム)リブが入射側の面に設けられた構造複屈折型のものが好適である。このような複数の光反射体が設けられた偏光板5cは、特定の偏光のみを透過し、ある特定の偏光のみを反射することができる。
上記のような構成の調光用液晶素子5は、上記均一照明手段と、後述のダイクロイックミラー13の間に配置されている。
【0028】
この調光用液晶素子5は、後述する調光素子ドライバ34からの駆動信号を受けて光透過性電極に電圧を印加する際、1フレーム間における電圧無印加と電圧印加の時間配分を変更すると、透過率100%と透過率0%の時間配分を自由に変更することができ、また、このように透過率100%と透過率0%の時間配分を変更することで、調光用液晶素子5から1フレーム間の射出光量を変更できるので、明るい場面であれば1フレームにおける透過率100%の時間配分を大きくして透過率0%の時間配分を小さくすることにより1フレーム間の光量が多くなるようにし、暗い場面であれば1フレームにおける透過率100%の時間配分を小さくして透過率0%の時間配分を大きくすることにより光量が少なくなるようにすることで、照明装置1からの1フレーム間の射出光量(照明装置1から1フレーム間に射出される光量)がこの調光用液晶素子5で調節される。
透過率を100%と透過率0%の時間配分の具体例としては、例えば50%の透過光量を求める場合、図6(a)に示すように透過率を100%と透過率0%の時間配分をそれぞれ1/2フレームづつにする方法、図6(b)に示すように透過率を100%と透過率0%の時間配分をそれぞれ1/4フレームづつにしたものを交互に2回繰り返す方法等がある。図6(a)に示すような時間配分にした場合、各画像の1フレーム前半が透過率0%であり、後半が透過率100%であるので、前半の立ち上がり期間や残像期間等が表示されるのを防止でき、滑らかで良質の動画表示が得られる点で好ましい。図6(b)に示すように透過率を100%と透過率0%の時間配分を短くして、交互に繰り返すようにした場合、透過率を100%と透過率0%の時間配分を長くした場合に比べてフリッカを少なくできる点で好ましい。
【0029】
照明装置1の後段の構成を以下、各構成要素の作用とともに説明する。
青色光・緑色光反射のダイクロイックミラー13は、光源2からの光束のうちの赤色光LRを透過させるとともに、青色光LBと緑色光LGとを反射させるものである。ダイクロイックミラー13を透過した赤色光LRは反射ミラー17で反射されて赤色光用液晶ライトバルブ22に入射される。一方、ダイクロイックミラー13で反射した色光のうち、緑色光LGは緑色光反射用のダイクロイックミラー14によって反射され、緑色光用液晶ライトバルブ23に入射される。一方、青色光LBはダイクロイックミラー14も透過し、リレーレンズ18、反射ミラー15、リレーレンズ19、反射ミラー16、リレーレンズ20からなるリレー系21を経て青色光用液晶ライトバルブ24に入射される。
各液晶ライトバルブ22,23,24は、調光用液晶素子5に供給する信号に基づいてこれら液晶ライトバルブ22,23,24に印加する電圧を変更することより、調光用液晶素子5から液晶ライトバルブに射出された光を色調補正(ホワイトバランス補正)可能な構成となっている。例えば、調光用液晶素子5の1フレームにおける透過率100%と透過率0%のある時間配分(調光用液晶素子5のある透過率)により得られる光が黄色に着色している場合は、緑色光用液晶ライトバルブ23と赤色光用液晶ライトバルブ22に印加する電圧を上げることによりホワイトバランスを補正でき、調光用液晶素子5の1フレームにおける透過率100%と透過率0%の時間配分を上記の場合と変更(調光用液晶素子5の透過率あるいは光量を上記の場合と変更)することにより得られる光が青色に着色している場合は、青色光用液晶ライトバルブ24に印加する電圧を上げることによりホワイトバランスを補正できる。
【0030】
各液晶ライトバルブ22,23,24によって変調された3つの色光は、クロスダイクロイックプリズム25に入射される。このプリズムは4つの直角プリズムが貼り合わされ、その内面に赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが十字状に形成されている。これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成されてカラー画像を表す光が形成される。合成された光は投射光学系である投射レンズ26によりスクリーン27上に投射され、拡大された画像が表示される。
【0031】
次に、本実施の形態の投射型液晶表示装置30の駆動方法について説明する。
図2は本実施の形態の投射型液晶表示装置30の駆動回路の構成を示すブロック図である。調光機能を持たない従来の投射型液晶表示装置の場合、入力された映像信号は適当な補正処理を経て、そのまま液晶パネルドライバに供給されるが、調光機能と色調補正機能を有し、かつそれを映像信号に基づいて制御する本実施の形態の場合、基本的な構成として、以下に説明するようにデジタル信号処理ブロックであるDSP(1)〜DSP(3)などの回路が必要となる。
【0032】
本実施の形態では、図2に示すように、アナログ信号として入力された映像信号がADコンバータ31を経て第1のデジタル信号処理回路であるDSP(1)32(制御信号決定手段)に入力される。DSP(1)32では、映像信号から調光用液晶素子5を時分割駆動する際の1フレームにおける透過率100%と透過率0%の時間配分、即ち、調光用液晶素子の透過率(調光用液晶素子を透過する光量)を決める明るさ制御信号が決定される。
DSP(2)33(調光制御手段)では、明るさ制御信号に基づいて調光素子ドライバ34を制御し、最終的には調光素子ドライバ34が調光用液晶素子5を実際に時分割駆動する。ここでの時分割の時間配分としては、例えば図6(a)又は図6(b)に示すようにする。
【0033】
一方、このDSP(1)32で決定された明るさ制御信号は、映像信号とともにDSP(3)36(光変調信号決定手段及び光変調制御手段)にも入力される。
DSP(3)36に入力された映像信号は、DAコンバータ37により再びアナログ信号に変換された後、パネルドライバ38に入力され、パネルドライバ38から赤色光用液晶ライトバルブ22(図2中のRパネル)、緑色光用液晶ライトバルブ23(同、Gパネル)、青色光用液晶ライトバルブ24(同、Bパネル)のそれぞれに供給される。
【0034】
また、このDSP(3)36には、調光用液晶素子5の透過率(調光用液晶素子5の透過光量)と該調光用液晶素子5から射出される光のホワイトバランスとの関係(上記調光用液晶素子における透過率が100%と透過率が0%の時間配分と該調光用液晶素子から射出される光のホワイトバランスとの関係)を示す比例式が予め記憶されている。この比例式は、例えば、調光用液晶素子5における透過率が98%と透過率が2%のときにそれぞれ該調光用液晶素子から射出される光のホワイトバランスを示す2点から計算されたものである。
【0035】
そして、このDSP(3)36では、調光用液晶素子5から液晶ライトバルブ22、23、24に射出された光がこれら液晶ライトバルブで所望のホワイトバランスになるように各液晶ライトバルブ22、23、24に印加する電圧値あるいは各液晶ライトバルブ22、23、24に電圧を印加する期間を簡単な計算により求め、この計算値からホワイトバランス制御信号(制御信号)を決定する。
さらに、このDSP(3)36で決定したホワイトバランス制御信号は、DAコンバータ37を経てパネルドライバ38に入力されて、ホワイトバランス制御信号に基づいてパネルドライバ38を制御し、最終的にはパネルドライバ38が各液晶ライトバルブ22、23、24にホワイトバランス制御信号に基づいた電圧を印加するか、あるいはある期間電圧を印加し、各液晶ライトバルブ22、23、24を駆動する。この動作によって上記映像信号が補正され、映像のダイナミックレンジを拡大しつつ、滑らかな階調表現を実現することができる。
【0036】
ここで、照明装置1の制御方法に関しては、[1]表示映像適応型の制御、の他に、[2]投射拡大率による制御、[3]外部からの制御、などが考えられる。以下にそれぞれの方法について説明する。
[1]表示映像適応型の制御
まず、表示映像適応型の制御、すなわち明るいシーンでは光量が多くなり、暗いシーンでは光量が少なくなるような表示映像に適応した明るさ制御を行う場合について考える。この場合、上記で説明したように、DSP(1)32で映像信号に基づいて明るさ制御信号が決定されるが、その方法には例えば次の3通りが考えられる。
【0037】
(a)注目しているフレームに含まれている画素データのうち、明るさが最大の階調値を明るさ制御信号とする方法。
例えば0〜255の256ステップの階調数を含む映像信号を想定する。連続した映像を構成する任意の1フレームに着目した場合、そのフレームに含まれる画素データの階調値毎の出現度数分布(ヒストグラム)が、図3のようになったとする。この図の場合、ヒストグラムに含まれる最も明るい階調が190であるので、この階調190を明るさ制御信号とする。この方法は、入力される映像信号に対し、最も忠実に明るさを表現できる方法である。
【0038】
(b)注目しているフレームに含まれている階調値毎の出現度数分布(ヒストグラム)より、最大の明るさから出現数について一定の割合(例えば10%)となる階調数を明るさ制御信号とする方法。
例えば映像信号の出現度数分布が図4のようであった場合、ヒストグラムより明るい側から10%の領域をとる。10%に相当するところの階調が230であったとすると、この階調230を明るさ制御信号とする。図4に示したヒストグラムのように、階調255の近傍に突発的なデータがあった場合、上記(a)の方法を採用すれば、階調255が明るさ制御信号となる。しかしながら、この突発的なデータは画面全体における情報としてはあまり意味をなしていない。これに対して、階調230を明るさ制御信号とする本方法は、画面全体の中で情報として意味を持つ領域によって判定する方法と言うことができる。なお、上記の割合は1〜50%程度の範囲で変化させてもよい。
【0039】
(c)画面を複数のブロックに分割して、ブロック毎、含まれている画素の階調の平均値を求め、最大のものを明るさ制御信号とする方法。
例えば図5に示すように、画面をm×n個のブロックに分割し、それぞれのブロックA11,…,Amn毎の明るさ(階調)の平均値を算出し、そのうちで最大のものを明るさ制御信号とする。なお、画面の分割数は6〜200程度とすることが望ましい。この方法は、画面全体の雰囲気を損なうことなく、明るさを制御できる方法である。
上記(a)〜(c)の方法について、明るさ制御信号の判定を、表示領域全体に対して行う他に、例えば表示領域の中央部分など、特定の部分だけに上記方法を適用することもできる。この場合、視聴者が注目している部分から明るさを決定するような制御の仕方が可能となる。
【0040】
次にDSP(2)33において、上記の方法で決定した明るさ制御信号に基づいて調光素子ドライバ34を制御するが、この方法にも例えば次の2通りが考えられる。
【0041】
(a)出力された明るさ制御信号に応じてリアルタイムで制御する方法。
この場合はDSP(1)32から出力された明るさ制御信号をそのまま調光素子ドライバ34に供給すればよいため、DSP(2)33での信号処理は不要となる。この方法は映像の明るさに完全に追従する点で理想的ではあるが、映像の内容により画面の明暗が短い周期で変化することもあり、鑑賞時に余計なストレスを感じるなどの問題が発生する恐れがある。
【0042】
(b)出力された明るさ制御信号にLPF(ローパスフィルター)をかけ、その出力で制御する方法。
例えばLPFによって1〜30秒以下の明るさ制御信号の変化分をカットし、その出力によって制御する。この方法によれば、細かい時間の変化分はカットされるため、上記のような短い周期での明暗の変化を避けることができる。
【0043】
[2]投射拡大率による制御
投射レンズ26のズーミングに対応させて制御する。通常は液晶ライトバルブ(被照明領域)における単位面積あたりの光量が一定であるから、拡大側では画面が暗くなり、縮小側で明るくなる傾向にある。したがって、これを補正するように、拡大側に変化させた場合には光量が増えるように、縮小側に変化させた場合には光量が減るように調光用液晶素子5を制御する。
【0044】
[3]外部からの制御
使用者が好みに応じて調光用液晶素子5を制御できるようにする。例えば暗い鑑賞環境においては光量が少なく、明るい鑑賞環境においては光量が多くなるように調光用液晶素子5を制御する。この場合、使用者がコントローラを用いて、もしくは調光用液晶素子を直接操作するなどして調節する構成としてもよいし、明るさセンサなどを設けて自動的に制御される構成としてもよい。ただし、これら[2]、[3]の制御を行うためには、図2でDSP(1)32〜DSP(3)36のような回路が不要になるが、それ以外の回路構成は必要である。
【0045】
本実施形態の投射型表示装置30によれば、外部からの情報に基づいて上記調光用液晶素子5を時分割駆動することによって上記均一照明手段から射出される光量を調節可能で、しかも調光用液晶素子5に供給する信号に基づいて上記液晶ライトバルブに印加する電圧を変更することによって色調補正可能であるので、光源の光出力強度が一定のままでも液晶ライトバルブにおいて所望の明るさで、しかもホワイトバランスが補正された光が得られるため、投射型表示装置のダイナミックレンジを拡張することができ、映像表現力や使用環境への順応性に優れた投射型表示装置の実現に有利である。
【0046】
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば均一照明手段に関しては上記実施の形態のようなフライアイレンズ3、4に限ることなく、適宜変更が可能で、ロッドレンズ等のロッド状導光体を用いることもできる。また、上記実施の形態では光変調手段として液晶ライトバルブを用いた投射型液晶表示装置の例を挙げたが、光変調手段としてDMDを用いた投射型表示装置に本発明を適用することも可能である。また、上記実施の形態では、本発明を投射型表示装置に適用した場合について説明したが、直視型の表示装置に適用することも可能である。
また、上記実施の形態では、上記液晶ライトバルブ(光変調手段)の被照明領域全面を照明する光量を調節する場合について主に説明したが、上記液晶ライトバルブを複数エリアに分割したとき各エリアをそれぞれ照明する光量を調節することも可能である
【0047】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように本発明の投射型表示装置又は表示装置によれば、外部からの情報に基づいて上記調光用液晶素子を時分割駆動することによって上記均一照明手段から単位時間(例えば、1フレーム間)に射出される光量を調節可能な照明装置が備えられているので、光源の光出力強度が一定のままでも光変調手段において所望の明るさの光が得られるため、投射型表示装置又は表示装置のダイナミックレンジを拡大することができ、映像表現力や使用環境への順応性に優れた投射型表示装置又は表示装置を実現することができる。
また、本発明の投射型表示装置又は表示装置において、上記調光用液晶素子に供給する信号に基づいて上記光変調手段に印加する電圧あるいは上記光変調手段に電圧を印加する期間を変更可能な構成としたものにあっては、上記調光用液晶素子から射出された光を該光変調手段で色調補正できるので、上記調光用液晶素子から射出された光の着色により光変調手段から出射される光に影響が出るのを防止でき有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態の投射型液晶表示装置の概略構成を示す図である。
【図2】 同、投射型液晶表示装置の駆動回路の構成を示すブロック図である。
【図3】 同、投射型液晶表示装置において、映像信号から明るさ制御信号を決定する第1の方法を説明するための図である。
【図4】 同、第2の方法を説明するための図である。
【図5】 同、第3の方法を説明するための図である。
【図6】 本発明の実施例である投射型表示装置の調光用液晶素子を時分割駆動する際の透過率100%と透過率0%の時間配分の例を示す図である。
【符号の説明】
1 照明装置
2 光源
3 第1フライアイレンズ(均一照明手段)
4 第2フライアイレンズ(均一照明手段)
5 調光用液晶素子(調光手段)
5a 液晶パネル
5b,5c 偏光板
5d 偏光変換装置
22,23,24 液晶ライトバルブ(光変調手段)
26 投射レンズ(投射手段)
30 投射型液晶表示装置(投射型表示装置)
32 DSP(1)(制御信号決定手段)
33 DSP(2)(調光制御手段)
36 DSP(3)(光変調信号決定手段及び光変調制御手段)
Claims (10)
- 照明手段と、前記照明手段から射出される光を変調する光変調手段と、前記光変調手段により変調された光を投射する投射手段とを有する投射型表示装置であって、
前記照明手段は、光源と、前記光源から入射される光の照度分布を均一化する均一照明手段と、前記光源から射出される光の光軸上に設置され、前記光源からの射出光の強度を調節する調光用液晶素子とを備え、前記調光用液晶素子は、外部からの情報に基づいて1フレームにおける第1の透過率と第2の透過率との時間配分を制御する時分割駆動によって前記均一照明手段から1フレーム期間に射出される光量を調節可能であり、
前記光変調手段は、前記調光用液晶素子に供給する信号に基づいて該光変調手段に印加する電圧を変更することで、前記調光用液晶素子によって生じる射出光の着色を当該光変調手段で色調補正可能としたことを特徴とする投射型表示装置。 - 照明手段と、前記照明手段から射出される光を変調する光変調手段と、前記光変調手段により変調された光を投射する投射手段とを有する投射型表示装置であって、
前記照明手段は、光源と、前記光源から入射される光の照度分布を均一化する均一照明手段と、前記光源から射出される光の光軸上に設置され、前記光源からの射出光の強度を調節する調光用液晶素子とを備え、前記調光用液晶素子は、外部からの情報に基づいて1フレームにおける第1の透過率と第2の透過率との時間配分を制御する時分割駆動によって前記均一照明手段から1フレーム期間に射出される光量を調節可能であり、
前記光変調手段は、前記調光用液晶素子に供給する信号に基づいて該光変調手段に電圧を印加する期間を変更することで、前記調光用液晶素子によって生じる射出光の着色を当該光変調手段で色調補正可能としたことを特徴とする投射型表示装置。 - 前記均一照明手段が、前記光軸に沿って前記光源に近い側から順次配置された第1フライアイレンズ、第2フライアイレンズからなる2枚のフライアイレンズで構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の投射型表示装置。
- 前記均一照明手段は、反射を利用して前記光源からの光束を複数の光束に分割して射出させるロッド状導光体であることを特徴とする請求項1又は2に記載の投射型表示装置。
- 照明手段と、前記照明手段から射出される光を変調する光変調手段とを有する表示装置であって、
前記照明手段は、光源と、前記光源から入射される光の照度分布を均一化する均一照明手段と、前記光源から射出される光の光軸上に設置され、前記光源からの射出光の強度を調節する調光用液晶素子とを備え、前記調光用液晶素子は、外部からの情報に基づいて1フレームにおける第1の透過率と第2の透過率との時間配分を制御する時分割駆動によって前記均一照明手段から1フレーム期間に射出される光量を調節可能であり、
前記光変調手段は、前記調光用液晶素子に供給する信号に基づいて該光変調手段に印加する電圧を変更することで、前記調光用液晶素子によって生じる射出光の着色を当該前記光変調手段で色調補正可能としたことを特徴とする表示装置。 - 照明手段と、前記照明手段から射出される光を変調する光変調手段とを有する表示装置であって、
前記照明手段は、光源と、前記光源から入射される光の照度分布を均一化する均一照明手段と、前記光源から射出される光の光軸上に設置され、前記光源からの射出光の強度を調節する調光用液晶素子とを備え、前記調光用液晶素子は、外部からの情報に基づいて1フレームにおける第1の透過率と第2の透過率との時間配分を制御する時分割駆動によって前記均一照明手段から1フレーム期間に射出される光量を調節可能であり、
前記光変調手段は、前記調光用液晶素子に供給する信号に基づいて該光変調手段に電圧を印加する期間を変更することで、前記調光用液晶素子によって生じる射出光の着色を当該光変調手段で色調補正可能としたことを特徴とする表示装置。 - 映像信号に基づいて前記調光用液晶素子の1フレームにおける前記第 1の透過率と前記第2の透過率との時間配分を設定する制御信号を決定する制御信号決定手段を備えたことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の投射型表示装置又は表示装置。
- 前記調光用液晶素子を制御する制御信号に基づいて前記光変調手段を制御する制御信号を決定する光変調制御信号決定手段と、該光変調制御信号決定手段で決定した制御信号に基づいて前記光変調手段を制御する光変調制御手段とを備え、
前記光変調制御信号決定手段は、前記調光用液晶素子の前記第1の透過率における白バランスと前記第2の透過率における白バランスとの関係を示す比例式と、前記制御信号決定手段で決定した制御信号とに基づいて、前記光変調手段の印加電圧又は電圧印加期間を補正することを特徴とする請求項7に記載の投射型表示装置。 - 請求項1から6のいずれか一項に記載の投射型表示装置又は表示装置の駆動方法であって、
映像信号に基づいて前記調光用液晶素子の1フレームにおける前記第1の透過率と前記第2の透過率との時間配分を設定する制御信号を決定し、前記制御信号に基づいて前記調光用液晶素子を制御することにより前記光変調手段を照明する光量を調節するとともに、
前記調光用液晶素子を制御する制御信号に基づいて前記光変調手段を制御する制御信号を決定し、該制御信号に基づいて前記光変調手段を制御することにより前記調光用液晶素子によって生じる射出光の着色を前記光変調手段で色調補正することを特徴とする投射型表示装置又は表示装置の駆動方法。 - 前記色調補正に際して、前記調光用液晶素子の前記第1の透過率における白バランスと前記第2の透過率における白バランスとの関係を示す比例式と、前記調光用液晶素子を制御する制御信号とに基づいて、前記光変調手段の印加電圧又は電圧印加期間を補正することを特徴とする請求項9に記載の投射型表示装置又は表示装置の駆動方法。
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