JP3664755B2 - 遊戯用乗物装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は遊園地や公園等の行楽, 歓楽地に設置して好適な遊戯用乗物装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
遊園地等に娯楽を目的とした各種遊戯施設が設置されているのは周知の通りである。そして、従来、遊戯者搭乗部と、この遊戯者搭乗部の上方に設けたパラシュートとを備えた乗物装置が知られている。この装置は、適宜巻上装置を用いてワイヤロープにより前記遊戯者搭乗部を所定高さまで吊り上げた後、適宜制動装置により落下速度を制御しながら、前記遊戯者搭乗部を降下せしめるというものであり、パラシュートを装飾的に用いたものである。而して、遊戯者は落下という日常生活では到底味わうことのできないスピード感やスリル感を味わうことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年、若者の間では趣味感や価値観が多様化し、従来にない感覚を体感できる遊戯装置が求められている。
本発明はかかる実情の下なされたものであり、従来の遊戯用乗物装置においては到底味わうことのできない感覚を体感することのできる遊戯用乗物装置の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく、本発明の請求項1に係る発明は、中央部に遊戯者搭乗部を有する移動構造体と、吊下用索条の一方端を支持し、該吊下用索条を介して前記移動構造体を懸下せしめる支持構造体とを備えるとともに、前記移動構造体は、前記吊下用の索条に係合する係合手段を端部に備え、前記索条を巻き取り又は繰り出す巻取手段を、前記遊戯者搭乗部を挟んで前記係合手段とは反対側の位置に備え、且つ上昇端に位置した際に前記係合手段の係合を解除する解除手段を備えてなり、前記巻取手段に巻かれた吊下用索条は、前記係合手段に係合した後、その一方端が前記支持構造体に支持された構成を備える。
【0005】
また、請求項2に係る発明は、中央部に遊戯者搭乗部を有する移動構造体と、吊下用索条の一方端を支持し、該吊下用索条を介して前記移動構造体を懸下せしめる支持構造体とを備えるとともに、前記移動構造体は、前記吊下用の索条に係合する係合手段を端部に備え、前記索条を巻き取り又は繰り出す巻取手段を備え、且つ上昇端に位置した際に前記係合手段の係合を解除する解除手段を備えてなり、前記巻取手段に巻かれた吊下用索条は、前記遊戯者搭乗部を挟んで前記係合手段とは反対側の位置に一旦経由した後、前記係合手段に係合して、その一方端が前記支持構造体に支持された構成を備える。
【0006】
また、請求項3に係る発明は、遊戯者搭乗部を有する移動構造体と、吊下用索条の一方端を支持し、該吊下用索条を介して前記移動構造体を懸下せしめる支持構造体とを備えてなり、前記遊戯者搭乗部は、前記移動構造体が前記吊下用索条によって懸下せしめられた状態において、水平軸中心に回動自在に設けられ、前記移動構造体は、前記索条を巻き取り又は繰り出す巻取手段、及び前記遊戯者搭乗部の回動を係止する係止手段を備え、且つ上昇端に位置した際に前記係止手段の係止を解除する解除手段を備えた構成を備える。
【0007】
【作用及び効果】
本発明の請求項1及び2の発明によれば、まず、遊戯者を遊戯者搭乗部に搭乗せしめた後、前記係合手段に係合した状態の吊下用索条を、巻取手段を駆動して巻き取る。これにより移動構造体は前記係合手段を上端にして支持構造体に懸下せしめられた状態で当該支持構造体に向って上昇する。この後、前記移動構造体が上昇端に至ると、解除手段が作動して前記係合手段と前記吊下用索条との係合関係が解除される。これにより、前記移動構造体が反転し、当該移動構造体は前記係合手段が下端になった姿勢となる。ついで、前記巻取手段より吊下用索条を繰り出し、前記移動構造体を降下せしめる。
【0008】
以上により、遊戯者は上昇, 降下するという日常では経験できない感覚を体感することができるとともに、上昇端において反転するという恐怖感の合わさったスリル感を味わうことができる。
【0009】
次に、請求項3の発明によれば、まず、遊戯者を遊戯者搭乗部に搭乗せしめ且つ、係止手段が前記遊戯者搭乗部の回動を係止した状態で巻取手段を駆動し、吊下用索条を巻き取る。これにより移動構造体は支持構造体に懸下せしめられた状態で当該支持構造体に向って上昇する。
【0010】
この後、前記移動構造体が上昇端に至ると、解除手段が作動して前記係止手段の係止作用が解除され、前記遊戯者搭乗部が水平軸を中心として回動し、当該搭乗部の向きが反転する。ついで、前記巻取手段より吊下用索条を繰り出し、前記移動構造体を降下せしめる。
【0011】
以上により、遊戯者は請求項1及び2の発明と同様に、上昇, 降下するという日常では経験できない感覚を体感することができるとともに、上昇端において反転するという恐怖感の合わさったスリル感を味わうことができる。
【0012】
尚、請求項1乃至3の発明において、移動構造体が上昇する際には遊戯者を上向きにし、反転して降下する際には下向きになるようにすれば、遊戯者は反転時及び降下する際に下方を視覚するので、遊戯者の感じる恐怖感は相当なものとなる。逆に移動構造体が上昇する際には遊戯者を下向きにし、反転して降下する際には上向きになるようにすれば、遊戯者は下方を視覚しながら上昇するので、このときに相当な恐怖感を覚える。
【0013】
【実施例】
以下、本発明の実施例について添付図面に基づき説明する。
【0014】
(実施例1)
図1は本発明の一実施例に係る遊戯用の乗物装置を示す斜視図であるが、同図に示すように、この乗物装置は、支持構造体(1)と、移動構造体(2)とを備えてなり、移動構造体(2)はさらに、搭乗部(3)と、巻取手段(6)と、係合手段(10)と、解除手段(14)とを備えてなる。以下、各部の詳細について説明する。
【0015】
前記支持構造体(1)は、トラス構造を有する構造体であり、例えば、柱状の構造体を立設し、上端部より梁状の構造体を延出せしめ、当該梁状の構造体を所定の高所に設けて構成することができる他、前記梁状の構造体をクレーン等の巻上装置により所定の高所に引き上げて構成することもできるが、本例では前者を採用し、図1には梁状の構造体の一部のみを図示した。そして、この支持構造体(1)の適宜部材に吊環(18)を介してワイヤロープ(19)の一端を固設し、移動構造体(2)を支持構造体(1)より懸下している。
【0016】
前記移動構造体(2)は、図1に示すように、卵を縦に半分に割った形状をした枠体で構成され、記述の如く、搭乗部(3), 巻取手段(6), 係合手段(10), 解除手段(14)を備えている。
【0017】
前記搭乗部(3)は前記移動構造体(2)の略中央に設けたもので、台座(4)と、座席(5)と、操作レバー(20)とを備えてなる。前記台座(4)は図示する如く、半円筒形をした部材であり、この台座(4)の外周面状に前記座席(5)を設けている。而して、支持構造体(1)が上昇するとき、座席(5)に着座した遊戯者(Y)は上方に向いた姿勢となる。また、前記操作レバー(20)は前記巻取手段(6)に接続し、当該巻取手段(6)の作動を操作するものである。尚、座席(5)にはシートベルトが備えられており、このシートベルトによって、遊戯者(Y)はしっかりと座席(5)に保持される。
【0018】
前記巻取手段(6)は、図1において示すように、前記搭乗部(3)の後方に設けたもので、ワイヤロープ(19)を巻回した巻取軸(7)と、モータ(8)と、駆動ベルト(9)とからなり、当該巻取軸(7)及びモータ(8)に設けたプーリに駆動ベルト(9)を巻き掛けて両者を連結している。また、巻取軸(7)は電磁クラッチを介してプーリに接続している。而して、当該電磁クラッチに電圧が作用しているとき、電磁クラッチのブレーキが解除され、モータの駆動力が駆動ベルト(9)を介して巻取軸(7)に伝達されて当該巻取軸(7)が巻き取り方向に回転し、ワイヤロープ(19)を巻き取る一方、電磁クラッチに電圧が作用していないとき、所定のブレーキ(制動)力が巻取軸(7)に作用する。尚、この制動力は、前記移動構造体(2)がワイヤロープ(19)に支えられた場合に、自重により徐々に降下する程度の制動力に設定している。そして、巻取軸(7)よりのワイヤロープ(19)は前記台座(4)の内側を通って、前記係合手段(10)に係合した後、前記吊環(18)に固設されている。尚、この例では、図1において、巻取手段(6)を移動構造体(2)の重心よりも下方に設けたが、これに限るものではなく、上方に設けても良い。但し、この場合には、前記重心よりも下方位置にプーリ等を設け、巻取軸(7)よりのワイヤロープ(19)を当該プーリに経由せしめる必要がある。
【0019】
前記係合手段(10)は巻取手段(6)とは反対側の、前記移動構造体(2)の端部に設けたもので、図2に示すように、リング部材(11)と、係合バー(12)と、バネ(13a)とからなるものである。リング部材(11)は前記移動構造体(2)の枠部材に固着したもので、一部が欠落した輪環状をなし、中空のパイプ部材で構成されている。そして係合バー(12)はリング部材(11)と同じ曲率を有する湾曲した部材で、その両端がそれぞれリング部材(11)の前記欠落部に嵌合し、矢示A−B方向に移動可能となっているとともに、矢示A側のリング部材(11)内及び係合バー(12)の端部にはストッパが設けられており、このストッパにより当該係合バー(12)の矢示A方向の移動が制限されている。また、バネ(13a)を矢示A側のリング部材(11)内設けており、これにより、係合バー(12)を矢示B方向に付勢している。而して、係合バー(12)が矢示A−B方向に移動することで、リング部材(11)の欠落部が開閉される。
【0020】
前記解除手段(14)は前記係合手段(10)と同じ側の前記移動構造体(2)の端部に設けたもので、図2に示す如く、解除バー(15)と、支持筒(16)と、バネ(13b)と、リンクワイヤ(17)とからなる。前記支持筒(16)は前記移動構造体(2)の枠部材に立設したもので、中空のパイプ部材よりなる。また、前記解除バー(15)は、上端にあらゆる方向に自転自在に設けた球体を有し、下端が前記枠部材を貫通した状態で、前記支持筒(16)に矢示C−D方向に移動自在に保持されている。そして、支持筒(16)内, その先端部及び解除バー(15)にはそれぞれストッパーを設けており、支持筒(16)内のストッパーと解除バー(15)のストッパーの間に前記バネ(13b)を設け、このバネ(13b)により解除バー(15)を矢示C方向に付勢している。尚、支持筒(16)の先端のストッパーと解除バー(15)のストッパーが係合して解除バー(15)の矢示C方向への移動が制限される。また、前記リンクワイヤ(17)は一端が前記解除バー(15)の下端に接続され、他端が前記枠部材に捜通されて前記係合バー(12)の矢示A側の端部に接続されている。而して、解除バー(15)が矢示D方向に移動して係合バー(12)が矢示A方向に移動し、解除バー(15)が矢示C方向に移動して係合バー(12)が矢示B方向に移動する。
【0021】
次に、以上の構成を備える実施例1の装置の作動状態について説明する。当初移動構造体(2)が適宜場所、例えば地上に載置され、図1おいて示す垂直状態から水平状態になっているものとし、巻取軸(7)よりのワイヤロープ(19)は係合手段(10)のリング部材(11)と係合バー(12)で構成される環内を通って支持構造体(1)に接続されているものとする。この状態でまず、遊戯者(Y)は搭乗部(3)の座席(5)に着座し、シートベルトを装着する。
【0022】
ついで、遊戯者(Y)は操作レバー(20)を操作して巻取手段(6)のモータ(8)を駆動し、巻取軸(7)にワイヤロープ(19)を巻き取る。これにより移動構造体(2)は図1に示す如く垂直状態になり、支持構造体(1)に向かって上昇する。尚、この際後部の底部を湾曲せしめて構成しているので、移動構造体(2)はスムーズに垂直状態になる。
【0023】
そして、移動構造体(2)が上昇端に至って、解除手段(14)の解除バー(15)が支持構造体(1)に接触すると、図3に示すように、解除バー(15)が矢示D方向に移動する結果、リンクワイヤ(17)が下方に引っ張られ、これに接続した係合バー(12)が矢示A方向に移動し、リング部材(11)の欠落部が開く。これにより、移動構造体(2)は、その重心位置とワイヤロープ(19)が自体を支える位置(即ち、巻取軸(7)の位置)との関係から、巻取軸(7)を中心として、図3に示す矢示E方向に反転し、図4に示すように、天地が逆さまになった状態となる。尚、この際解除バー(15)の先端に自転自在の球体を設けているので、支持構造体(1)と解除バー(15)との摩擦抵抗は極僅かである。そして、バネ(13a)及びバネ(13b)の付勢力により係合バー(12)及び解除バー(15)は図2に示す状態に戻る。
【0024】
ついで、遊戯者(Y)は操作レバー(20)を操作して、モータ(8)の駆動を停止するとともに、巻取軸(7)に設けた電磁クラッチを作動せしめる。この電磁クラッチは既述のように、移動構造体(2)の自重により徐々に移動構造体(2)が降下する程度の制動力に設定されており、移動構造体(2)は徐々に降下する。そして、移動構造体(2)は上昇前の元の位置に復帰し、水平状態になる。この際、移動構造体(2)の先端部を湾曲せしめているので、移動構造体(2)はスムーズに水平状態となる。
【0025】
以上により、遊戯者(Y)は上昇, 降下するという日常では経験できない感覚を体感することができるとともに、上昇端において反転するという恐怖感の合わさったスリル感を味わうことができる。また、反転した際に下方を向くので、このときのスリル感は相当なものである。
【0026】
(実施例2)
次に、実施例2の装置について図5乃至7に基づき説明する。
【0027】
図5に示すように、実施例2の装置は実施例1の装置とは移動構造体の構成が異なるものであり、支持構造体については同様の構成である。以下、移動構造体の詳しい構成について説明する。
【0028】
図5及び6に示すように、移動構造体(21)は卵形をした枠体で構成され、当該移動構造体(21)が水平状態にあるとき安定するように、脚部(21a)を備えており、更に、搭乗部(22)と、巻取手段(28)と、係止手段(31)と、解除手段(34)とを備えている。
【0029】
図6に示すように、前記搭乗部(22)は円盤状の台座(24)と、この台座(24)上(図示右側)に立設した座席(23)と、台座(24)上の外周縁に設けた保護枠(26)と、台座(24)の裏面(図示左側)に接続し、当該台座(24)を軸中心に回動自在に支持する支持軸(25)と、台座(24)の裏面の外周近くに設けたウエイト(27)と、巻取手段(28)に接続した操作レバー(図示せず)を備えてなる。尚、座席(23)にはシートベルトが設けられており、このシートベルトによって、遊戯者(Y)はしっかりと座席(23)に保持される。
【0030】
前記巻取手段(28)は、図6において前記移動構造体(2)の上端部に設けたものであって、基台(28a)に設けた巻取軸(29)とモータ(30)とを備えてなり、巻取軸(29)とモータ(30)は既述の実施例1におけると同様の電磁クラッチを介して相互に連結している。而して、当該電磁クラッチに電圧が作用しているとき、電磁クラッチのブレーキが解除され、モータ(30)の駆動力が巻取軸(29)に伝達されて当該巻取軸(29)が巻き取り方向に回転し、ワイヤロープ(19)を巻き取る一方、電磁クラッチに電圧が作用していないとき、所定のブレーキ(制動)力が巻取軸(29)に作用する。尚、この制動力は、前記移動構造体(2)がワイヤロープ(19)に支えられた場合に、自重により徐々に降下する程度の制動力に設定している。
【0031】
前記係止手段(31)は図6及び7に示すように、係止レバー(32)と前記ウエイト(27)に設けた係合穴(33)よりなる。係止レバー(32)は図6に示すように、略L字状をしたをした部材であり、略中央部が前記基台(28a)に軸着され、矢示F−G方向に回動自在となっている。而して、係止レバー(32)の先端が矢示G方向に移動して同部が前記係合穴(33)に挿入され、ウエイト(27)ひいては台座(24)及び座席(23)の回動が制止せしめられる。
【0032】
前記解除手段(34)は前記基台(28a)に、図6に示す如く設けたものであって、図7に示すように、解除レバー(35)と、支持筒(36)と、バネ(37)とを備えてなる。前記解除バー(35)は、上端にあらゆる方向に自転自在に設けた球体を有し、下端が前記前記係止レバー(32)の後端部に接続した状態で、前記支持筒(36)に矢示H−I方向に移動自在に保持されている。そして、支持筒(36)内, その先端部及び解除バー(35)にはそれぞれストッパーを設けており、支持筒(36)内のストッパーと解除バー(35)のストッパーの間に前記バネ(37)を設け、このバネ(37)により解除バー(35)を矢示H方向に付勢している。尚、支持筒(36)の先端のストッパーと解除バー(35)のストッパーが係合して解除バー(35)の矢示H方向への移動が制限される。而して、解除レバー(35)が矢示I方向に移動すると、係止レバー(32)が矢示F方向に回動せしめられ、ウエイト(27), 台座(24), 座席(23)の制止が解除される。即ち、これらが回動自在となる。
【0033】
次に、以上の構成を備える実施例2の装置の作動状態について説明する。当初移動構造体(2)が適宜場所、例えば地上に載置され、図5おいて示す垂直状態から水平状態になっているものとする。この状態でまず、遊戯者(Y)は搭乗部(21)の座席(23)に着座し、シートベルトを装着する。
【0034】
ついで、遊戯者(Y)は操作レバー(図示せず)を操作して巻取手段(28)のモータ(30)を駆動し、巻取軸(29)にワイヤロープ(19)を巻き取る。これにより移動構造体(2)は図6に示す如く垂直状態になり、支持構造体(1)に向かって上昇する。尚、この際後部の底部を湾曲せしめて構成しているので、移動構造体(2)はスムーズに垂直状態になる。
【0035】
そして、移動構造体(2)が上昇端に至って、解除手段(34)の解除バー(35)が支持構造体(1)に接触すると、図7に示すように、解除バー(35)が矢示I方向に移動する結果、台座(24)及び座席(23)は支持軸(25)の軸中心に回動自在となり、ウエイト(27)の作用により反転する。尚、この際解除バー(15)の先端に自転自在の球体を設けているので、支持構造体(1)と解除バー(15)との摩擦抵抗は極僅かである。
【0036】
ついで、遊戯者(Y)は操作レバー(20)を操作して、モータ(8)の駆動を停止するとともに、巻取軸(7)に設けた電磁クラッチを作動せしめる。この電磁クラッチは既述のように、移動構造体(2)の自重により徐々に移動構造体(2)が降下する程度の制動力に設定されており、移動構造体(2)は徐々に降下する。そして、移動構造体(2)は上昇前の元の位置に復帰し、水平状態になる。この際、移動構造体(2)の先端部を湾曲せしめているので、移動構造体(2)はスムーズに水平状態となる。
【0037】
以上により、実施例1の装置と同様に、遊戯者(Y)は上昇, 降下するという日常では経験できない感覚を体感することができるとともに、上昇端において反転するという恐怖感の合わさったスリル感を味わうことができる。また、反転した際に下方を向くので、このときのスリル感は相当なものである。
【0038】
以上、本発明の具体的実施例について説明したが、これはあくまでも一例として例示したものであって、本発明の具体的態様がこれに限られるものではないことは言うまでもない。特に付言するならば、実施例1及び2の座席の向きは、図1又は5に示す向きと正反対のものでも良い。この場合には、遊戯者(Y)は上昇する際に下方を向いた姿勢となり、上昇する際に恐怖感を感じることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例たる実施例1の装置を示す斜視図である。
【図2】 実施例1の装置における係合手段及び解除手段を示す斜視図である。
【図3】 係合手段及び解除手段の作用を説明するための斜視図である。
【図4】 実施例1の装置の作動を説明するための斜視図である。
【図5】 実施例2の装置を示す斜視図である。
【図6】 搭乗部、巻取手段、係止手段、解除手段を示す斜視図である。
【図7】 係止手段及び解除手段の作用を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1 支持構造体
2 移動構造体
3 搭乗部
4 台座
5 座席
6 巻取手段
7 巻取軸
8 モータ
9 駆動ベルト
10 係合手段
11 リング部材
12 係合バー
13a バネ
13b バネ
14 解除手段
15 解除バー
16 支持筒
17 リンクワイヤ
18 吊環
19 ワイヤロープ
20 操作レバー
21 移動構造体
22 搭乗部
23 座席
24 台座
25 支持軸
26 保護枠
27 ウエイト
28 巻取手段
29 巻取軸
30 モータ
31 係止手段
32 係止レバー
33 係合穴
34 解除手段
35 解除レバー
36 支持筒
37 バネ
Claims (3)
- 中央部に遊戯者搭乗部を有する移動構造体と、吊下用索条の一方端を支持し、該吊下用索条を介して前記移動構造体を懸下せしめる支持構造体とを備えるとともに、
前記移動構造体は、前記吊下用の索条に係合する係合手段を端部に備え、前記索条を巻き取り又は繰り出す巻取手段を、前記遊戯者搭乗部を挟んで前記係合手段とは反対側の位置に備え、且つ上昇端に位置した際に前記係合手段の係合を解除する解除手段を備えてなり、
前記巻取手段に巻かれた吊下用索条は、前記係合手段に係合した後、その一方端が前記支持構造体に支持されてなることを特徴とする遊戯用乗物装置。 - 中央部に遊戯者搭乗部を有する移動構造体と、吊下用索条の一方端を支持し、該吊下用索条を介して前記移動構造体を懸下せしめる支持構造体とを備えるとともに、
前記移動構造体は、前記吊下用の索条に係合する係合手段を端部に備え、前記索条を巻き取り又は繰り出す巻取手段を備え、且つ上昇端に位置した際に前記係合手段の係合を解除する解除手段を備えてなり、
前記巻取手段に巻かれた吊下用索条は、前記遊戯者搭乗部を挟んで前記係合手段とは反対側の位置に一旦経由した後、前記係合手段に係合して、その一方端が前記支持構造体に支持されてなることを特徴とする遊戯用乗物装置。 - 遊戯者搭乗部を有する移動構造体と、吊下用索条の一方端を支持し、該吊下用索条を介して前記移動構造体を懸下せしめる支持構造体とを備えてなり、
前記遊戯者搭乗部は、前記移動構造体が前記吊下用索条によって懸下せしめられた状態において、水平軸中心に回動自在に設けられ、
前記移動構造体は、前記索条を巻き取り又は繰り出す巻取手段、及び前記遊戯者搭乗部の回動を係止する係止手段を備え、且つ上昇端に位置した際に前記係止手段の係止を解除する解除手段を備えてなることを特徴とする遊戯用乗物装置。
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Publication number | Publication date |
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JPH0871255A (ja) | 1996-03-19 |
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