JP3664667B2 - コーティング組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は着色されたベースコート上のクリアーコーティングとして特に有用なコーティング組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
米国特許第5279862号には自動車のクリアーコート/カラーコート仕上げのクリアーコートとして使用することができるクリアーコーティング組成物が開示されている。このクリアーコーティング組成物は、フィルム形成性結合剤および揮発性有機液体キャリヤを有しており、この結合剤は、ヒドロキシ官能性のアクリル性ポリマーおよび有機ポリイソシアナートを含んでおり、この組成物は速やかに硬化して粘着性がなく、塗布後3時間〜4時間程度の迅速さでバフ仕上げでき、塗装工場の生産性を向上させることができる仕上げを形成することにより特徴づけられる。
【0003】
塗装工場の生産性をさらに向上するためには、より一層速いクリアーコートの硬化が望まれる。ヒドロキシ−イソシアナート架橋反応用の触媒、典型的には有機スズ化合物がクリアーコーティング組成物中に存在する。硬化を加速するためにこの触媒の量を増加した場合、可使時間の減少およびコーティング品質の低下を含む他の問題が発生する。後者には、より早い硬化によって液体キャリヤが乾燥したクリアーコーティング中にとらえられて、そのコーティングが光沢および像の鮮明度の低下を起こす原因となる。
【0004】
生産性の向上を示すものが他にある。たとえば、塗布後どのくらい速くフィルムコーティングがダストフリーとなるまで乾燥し、塗装された製品(車両)を塗装ブースから移動し、次の車両を塗装するための場所をつくることができるかということである。車両は、ウォータースポットによる損傷がないようにフィルムコーティングがさらに乾燥した後にのみ、塗装工場の外、すなわち、屋外に移動することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、(a)急速にダストフリーおよびウォータースポット耐性となること、および/または、バフ仕上げするために十分なように急速に硬化することが、すべて周囲温度(20℃)で起こるという1つまたは複数の特徴によって決定される改善された生産性を提供するフィルムコーティングを形成するコーティング組成物と、(b)(a)で使用する新規な結合剤成分と、(c)(b)で使用する新規な構成成分とを提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のコーティング組成物(a)は、フィルム形成性結合剤および揮発性有機液体キャリヤを含有しており、該結合剤は、
(A)ヒドロキシル含有アクリル性ポリマー、および、ポリヒドロキシル第三級アミンを有機ポリイソシアナートと共に反応させて調製されるポリオールであって、該ポリヒドロキシル第三級アミンが少なくとも2個の炭素原子を含有する分子鎖を介して前記アミンの窒素原子に間接的に結合している少なくとも2個のヒドロキシル基を有しており、前記有機ポリイソシアナートの本質的に全てのイソシアナート基が前記アミンのヒドロキシル基と反応しているポリオールと、
(B)有機ポリイソシアナートであって、(A)中のヒドロキシル基の当量当たりの、(B)中のイソシアナートの当量の比が0.5/1から3.0/1の範囲にある有機ポリイソシアナートと、
(C)前記組成物を硬化させるのに有効な量の触媒とを含有する。
【0007】
本発明の新規な結合剤成分(b)は、好ましくはまた揮発性有機液体キャリヤ中に含有された、上記で成分(A)として説明されたヒドロキシル含有アクリル性ポリマーおよびポリオールの組み合わせであり、該ヒドロキシル含有アクリル性ポリマーおよびポリオールの組み合わせはまた、フィルム形成性結合剤を構成する。成分(A)および(B)は、別々にパッケージングされ、塗布の直前に組み合わせる。なぜなら、成分(B)は組み合わされた成分を架橋するからである。成分(C)は、架橋反応を加速するが、(A)、(B)の一部として、または別の成分として架橋反応に供される。少なくとも、組み合わされた成分の可使時間は、コーティングされる基体、典型的には車体全体を含めた車体部分に、組み合わせた成分を、典型的にはスプレー塗装によって、塗布するのに十分である。
【0008】
組成物を塗布し、フィルムコーティングを形成した後の該組成物の硬化は、(B)のイソシアナート基が、(A)のアクリル性ポリマーおよびポリオールの両方のヒドロキシル基と反応してウレタン結合を形成することによって起こり、これによって硬化したコーティングフィルムはポリウレタンとなる。このポリオールは、触媒(C)と同様に硬化反応を加速すると共に、そのヒドロキシル基とイソシアナート基との反応によって架橋構造の一部となる。したがって、このポリオールは、該組成物の硬化の間の架橋反応速度を増大するのに有効な量で存在する。前記アクリル性ポリマーの量は、好ましくは、(A)の全重量に基づいて40重量%〜99重量%であり、ポリオールの量は1重量%〜60重量%である。
【0009】
本発明の新規な構成成分(c)は、成分(A)のポリオールである。このポリオールには、このポリオールとヒドロキシル含有アクリル性ポリマーが組み合わされて成分(A)となるときにこれらの間で目立った反応が起きないように本質的にイソシアナート基がないことが望ましい。さもないと、成分(A)の架橋が早すぎ、このことはスプレーによるようなこのコーティング組成物の塗布を妨害し、スプレーはできたとしても欠陥のあるコーティングを与えることになる。成分(A)のポリオールを形成するポリヒドロキシル第三級アミンとポリイソシアナートの間の反応は自発的である。すなわち、これらの構成成分を周囲温度および大気圧下で互いに単に混合するだけで反応が起こる。このポリオール反応生成物は、様々な数のアミン分子が単一のポリイソシアナート分子と反応した反応生成物、および、1個のアミン分子が複数のポリイソシアナート分子と反応している反応生成物の混合物である。この反応においてポリイソシアナートのイソシアナート基が基本的に全て使い尽くされるという事実、および、反応生成物がポリオールであるという事実は、この反応においてポリヒドロキシル第三級アミンによって提供されるヒドロキシル基が過剰に存在することを示す。ポリオール中のこれらヒドロキシル基はアミンの窒素に対してポリヒドロキシル第三級アミン反応物におけるものと同じ関係にある。
【0010】
本発明の組成物(a)から形成されるフィルムコーティングは、一般に、10分以内そして5分以内にもダストフリーとなり、30分以内にウォータースポットの損傷から開放されるようになり、かつ塗布後3時間未満および可能性としては1時間という早さでバフ仕上げすることができる。これらはすべて周囲温度での乾燥と硬化であり、コーティング組成物を塗布することの容易さを犠牲にすること、または、クリアーコートの最終的な品質を犠牲にすることがない。もちろんバフ仕上げが可能となる前に、このフィルムコーティングはタックフリーになる。したがって、本発明のコーティング組成物は、このコーティング組成物を再仕上げ用クリアーコートとして用いて、車両のクリアーコート/カラーコート仕上げを修理するのに極めて有用であり、その方法は、塗布後短時間で車両を外に移動することを可能にし、必要なら、研磨をする(湿式または乾式)か、バフ仕上げをするか、または、磨き上げをするための仕上げをして、小さな欠点を取り除き、光沢を高めることを可能にする。これによって同じ時間またはより短時間でより多くの車両を処理することが可能となり再仕上げ作業の生産性が大幅に改善される。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明のコーティング組成物(a)は、低VOC(揮発性有機物含量)の組成物であって自動車の再仕上げにおけるクリアーコートとして使用するのに特に適しているものである。この組成物は、フィルム形成性結合剤と通常はその結合剤のための溶媒である有機液体キャリヤを含有する。本発明は低VOC組成物を指向しているので、液体キャリヤ部分に使用される有機溶媒の量は、ASTM D−3960に規定されている手順で測定した場合、この組成物は、この組成物1リットル当たり0.6キログラム(1ガロン当たり5ポンド)未満、好ましくは、この組成物1リットル当たり約0.25キログラム〜約0.53キログラム(1ガロン当たり2.1ポンド〜4.4ポンド)の範囲の有機溶媒のVOC含量を有する組成物となる。これは、通常、約25重量%〜約90重量%のフィルム形成性結合剤含量(成分(A)+成分(B)+成分(C))および約10重量%〜約75重量%の有機液体キャリヤ含量、好ましくは、約30重量%〜約55重量%の結合剤および約45重量%〜約70重量%のキャリヤと換言できる。成分(A)は、それ自身有機液体キャリヤ中において、成分(A)中に成分(C)が存在しても、または存在しなくても、その同じ固形分含量を有することができる。本明細書で用いる「固形分含量」とは、組成物中のフィルム形成性結合剤の含量を指す。すなわち、結合剤はキャリヤ中で溶液であるが、キャリヤが蒸発すれば結合剤の固体コーティングフィルムが残留する。
【0012】
結合剤のヒドロキシル成分中に使用されるヒドロキシル官能性アクリル性ポリマーは、従来の溶液重合技術によって調製され、この重合技術においては、モノマーと、溶媒と、重合触媒とを従来の重合反応容器に入れ、約0.5時間〜約6時間にわたって約60℃〜約200℃に加熱し、好ましくは約2,000〜約13,000、より好ましくは約3,000〜約11,000の重量平均分子量(Mw)を有するポリマーを形成する。
【0013】
本明細書で開示する分子量は全て、他に断りがない限り、ポリメタクリル酸メチル標準を使用したGPC(ゲル浸透クロマトグラフィ)によって測定した。
【0014】
かくして形成されたアクリル性ポリマーはまた、一般に、少なくとも20℃、好ましくは、約40℃〜約80℃のガラス転位温度(Tg)を有する。
【0015】
本明細書で開示するガラス転位温度は全て、DSC(示差走査熱量測定法)によって測定した。
【0016】
典型的には、有用な重合触媒は、アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シアノシクロヘキサン)のようなアゾタイプの触媒、過酢酸t−ブチルのようなアセテート、過酸化ジ−t−ブチルのような過酸化物、過安息香酸t−ブチルのような安息香酸エステル、過オクタン酸t−ブチルのようなオクタノエートなどである。
【0017】
使用することができる典型的な溶媒は、メチルアミルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトンのようなケトン類、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素、プロピレンカーボネートのようなアルキレンカーボネート、n−メチルピロリドン、エーテル類、酢酸ブチルのようなエステル、および上記の任意の混合物である。
【0018】
ヒドロキシル官能性アクリル性ポリマーは、好ましくは、互いに共重合して所望の塗布特性および硬化コーティングフィルム特性を与えるモノマー、主として(メタ)アクリル性モノマーの混合物を重合することにより構成される。本発明によれば、該アクリル性ポリマーはまた、アクリル性ポリマーを形成するために使用される1個または複数のコモノマーによって与えられるヒドロキシル基を含有することが重要である。好ましいコモノマー混合物は、スチレンと、メタクリル酸メチル、メタクリル酸イソボルニル、メタクリル酸シクロヘキシル、またはこれらモノマーの混合物のいずれかであるメタクリレートと、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸エチルヘキシル、またはこれらモノマーの混合物のいずれかである第2のメタクリレートモノマーと、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ヒドロキシブチル、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシブロピル、アクリル酸ヒドロキシブチルなどのようなアルキル基に1個〜8個の炭素原子を有するメタクリル酸ヒドロキシアルキルまたはアクリル酸ヒドロキシアルキルとである。
【0019】
好ましいアクリル性ポリマーは、約5重量%〜30重量%のスチレンと、1重量%〜50重量%のメタクリレートと、30重量%〜60重量%の第2のメタクリレートと、10重量%〜40重量%のメタクリル酸ヒドロキシアルキルを含有する。ポリマー中のモノマーの百分率の合計は100%に等しい。特に好ましいアクリル性ポリマーの1つは、上記の百分率範囲内で以下の構成要素、すなわち、スチレン、メタクリル酸メチル、メタクリル酸イソブチル、およびメタクリル酸ヒドロキシエチルを含有する。別の好ましいアクリル性ポリマーは、上記の百分率範囲内で以下の構成要素、すなわち、スチレン、メタクリル酸イソボルニル、メタクリル酸エチルヘキシル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、およびメタクリル酸ヒドロキシプロピルを含有する。さらに別の好ましいアクリル性ポリマーは、上記の百分率範囲内で以下の構成要素、すなわち、スチレン、メタクリル酸メチル、メタクリル酸イソボルニル、メタクリル酸エチルヘキシル、メタクリル酸イソブチル、およびメタクリル酸ヒドロキシエチルを含有する。最も好ましくは、上記アクリル性ポリマー2つ以上の相溶性のあるブレンドを使用する。
【0020】
任意で、このアクリル性ポリマーには、アクリル性ポリマーの重量に基づいて約0.5重量%〜約2重量%のN−第三級ブチルアクリルアミドまたはN−第三級ブチルメタクリルアミドのようなアクリルアミドまたはメタクリルアミドをアクリル性ポリマーと共重合させて含有させることができる。
【0021】
成分(A)中のポリオール構成成分は、上で述べたように、有機ポリイソシアナートとポリヒドロキシル第三級アミンを互いに混合して得られる反応生成物であり、結果として生ずるポリオールはアクリル性ポリマーとの混合物として液体キャリヤ中に溶液状態で(A)中に存在する。
【0022】
ポリヒドロキシル第三級アミン反応物に関しては、その本質的な成分には、少なくとも1個の第三級アミンの窒素原子と複数のヒドロキシル基が存在し、少なくとも2個のヒドロキシル基は、少なくとも2個の炭素原子を含有する二官能性の基を介して少なくとも1個のその窒素原子に結合している。すなわち−OH置換基は窒素原子に対してβ位より接近していることはない。−OH置換基とアミン窒素原子とのこの位置関係は、ポリオール反応生成物に持ち越される。この二官能性の基は好ましくは2個〜12個の炭素原子を含有する脂肪族基であり得る。第三級アミンが2個の窒素原子を有するときは、好ましくは少なくとも1個の−OH基が各窒素原子に上述のように間接的に置換されている。このポリオールはアクリル性ポリマーとは非反応性であり、本発明の組成物中に、単一のポリイソシアナート/ポリヒドロキシル第三級アミン反応生成物として、または、異なるポリイソシアナート/ポリヒドロキシル第三級アミン反応生成物の混合物として使用することができる。
【0023】
本発明のポリオールの製造に使用することができるポリヒドロキシル第三級アミンとしては、次式で表されるものが含まれる。
【0024】
【化5】
【0025】
式中、Rは炭素原子0個から6個を含有するアルキレンまたはオキシアルキレンであり、XおよびYは独立してR1Hであり、ただし、R1は、−(CH2CH2O)n−または−(CH2C(CH3)HO)n−であり、ただし、nは1〜3の整数であり、AはR−X、R−Y、R2、またはZであり、ただし、R2は炭素原子1個〜20個を含有するアルキル基であり、Zは
【0026】
【化6】
【0027】
であり、R 3 は炭素原子1個から10個を含有するアルキレン基であり、上記第三級アミンには、少なくとも2個、好ましくは少なくとも3個の−OH基(R 1 Hによって与えられる)があることを条件とする。好ましくは、Rは、存在するときは、炭素原子2個から4個を含有するアルキレンであり、R1は−(CH2CH2O)n−であり、ただしnは1または2であり、R2は炭素原子1個〜4個または炭素原子8個から20個を含有するアルキル基であり、R3は炭素原子2個から6個を含有するアルキレン基である。RとR1の組み合わせは−OH基を窒素原子に間接的に結合する脂肪族基の1形態を形成する。
【0028】
ポリヒドロキシル第三級アミンの例には、N,N−ジエタノールアルキルアミン、トリエタノールアミンのような単純な化合物と、Akzo Nobel社から市販されているEthomeen(登録商標)(第三級アミン窒素原子1個)化合物およびEthoduomeen(登録商標)(第三級アミン窒素原子2個)化合物のようなオリゴマーとみなすことができるより複雑な化合物が含まれる。第三級アミン窒素がただ1個だけあるこれらの化合物の例は、次式で表される。
【0029】
【化7】
【0030】
式中、R2、R、X、Yは上で述べたものと同じ意味を有し、R2は、好ましくは、炭素原子8個から20個を有する。基R2の例は、獣脂、オレイル、やし油、大豆油由来である。好ましい化合物群は、次式によって特徴づけられるジエトキシレート類である。
【0031】
【化8】
【0032】
式中、R2は、炭素原子8個〜20個を含有する。2個の第三級アミン窒素原子を含有する化合物の例には、次式
【0033】
【化9】
【0034】
を有する化合物、および次式
【0035】
【化10】
【0036】
(ただし、mは0、1、2の群から独立に選択される整数であり、oは1から4までの整数である)を有する化合物のようなEthoduomeen類が含まれる。
【0037】
Ethomeen(登録商標)およびEthoduomeen(登録商標)化合物類が含有するR2の基に関して、このような基は次の表Aに示されるアルキル基の混合物である。
【0038】
【表1】
【0039】
本発明のポリオールを製造するための有機ポリイソシアナート反応物は、単一のポリイソシアナートまたは異なるポリイソシアナートのブレンドであってもよく、次式によって表すことができる。
【0040】
【化11】
【0041】
式中、Bはポリイソシアナートの脂肪族または芳香族の核であり、pは整数であり、少なくとも2である。一般にpは6より大きくない整数である。
【0042】
通常の芳香族および脂肪族ジイソシアナート、3官能性イソシアナート、およびポリオールとジイソシアナートのイソシアナート官能性付加化合物のどれも本発明のポリオールを製造するための反応物として使用できる。その脂肪族ポリイソシアナートは脂環式であり得る。
【0043】
以下を見れば核Bは幅広く様々なものであり得ることがわかろう。一般には、有用なジイソシアナートは、1,6−ヘキサメチレンジイソシアナート、イソホロンジイソシアナート、4,4’−ビフェニレンジイソシアナート、トルエンジイソシアナート、ビスシクロヘキシルジイソシアナート、テトラメチレンキシレンジイソシアナート、エチルエチレンジイソシアナート、2,3−ジメチルエチレンジイソシアナート、1−メチルトリメチレンジイソシアナート、1,3−シクロペンチレンジイソシアナート、1,4−シクロヘキシレンジイソシアナート、1,3−フェニレンジイソシアナート、1,5−ナフタレンジイソシアナート、ビス(4−イソシアナトシクロヘキシル)−メタン、4,4’−ジイソシアナトジフェニルエーテル、その他である。
【0044】
使用されうる一般的な3官能性イソシアナートは、トリフェニルメタントリイソシアナート、1,3,5−ベンゼントリイソシアナート、2,4,6−トルエントリイソシアナート、その他である。「デスモジュール(Desmodur)」N−3300若しくはN−3390、または、「トロネート(Tolonate)」HDT若しくはHDT−LVの商品名のもとで販売されているヘキサメチレンジイソシアナート(HDI)の三量体のような他のジイソシアナートの三量体も使用することができる。イソホロンジイソシアナート(IPDI)の三量体もまた使用することができる。イソホロンジイソシアナートからの三量体の形成においては、イソシアナート基の1つがイソシアヌレート基を形成する。しかしながら、結果として得られる三量体はイソシアナート基3個を有する。一般には、有用なIPDIの三量体は、「デスモジュール(Desmodur)」Z−4470BAまたはSN/BAまたはSNまたはMPA/Xの商品名のもとで販売されている。IPDIの三量体は硬化するとそれによって得られるコーティングに優れた硬度を与える。
【0045】
イソシアナート官能性付加化合物もまた使用することが可能であり、これは有機ポリイソシアナートとポリオールから形成される(付加化合物を形成する反応はポリオールの−OH基を消費し尽くす)。前述のポリイソシアナートはいずれもポリオールと共に使用して付加化合物を形成することができる。トリメチロールプロパンまたはトリメチロールエタンのようなトリメチロールアルカン類のようなポリオールを使用することができる。1つの有用な付加物は、テトラメチルキシリデンジイソシアナートとトリメチロールプロパンの反応生成物であり、「Cythane3160」の商品名で販売されている。
【0046】
ポリイソシアナートとポリヒドロキシル第三級アミンの間の反応は、周囲温度および大気圧で単にこれらの原料を混合することで起こるが、この反応は窒素での覆い下のような不活性ガス雰囲気中で行うのが好ましい。この反応は、ポリヒドロキシル第三級アミンの1分子がポリイソシアナートのイソシアナート基1個のみと反応することにより起こるのが好ましく、この場合ポリオール反応生成物は次の式で表される。
【0047】
【化12】
【0048】
式中、A、B、Y、R、R1、pは上で述べたものと同じ意味を有する。反応物を共に混合する過程で、アミン反応物を過剰量(アミン分子対イソシアナート分子)となるように維持する場合、反応はこの反応生成物の形成に有利であり、これによって反応生成物全体としてはこの有利な反応生成物を少なくとも50モル%含有するであろう。アミン反応物は、ポリヒドロキシル第三級アミン反応物溶液中にポリイソシアナート反応物をゆっくり加え、その結果起こる反応によって基本的に全てのイソシアナート基が反応できるように一定の時間をおくようにすることによって、過剰状態に維持することができる。このゆっくりした添加は滴下による添加であり得る。好ましくは、このポリイソシアナートの添加は、アミン反応物にポリイソシアナートを100重量%加えるまで、20重量%/分を超えない、より好ましくは、10重量%/分を超えない速さで行う。このゆっくりした添加方法であっても、ポリヒドロキシル第三級アミンの1分子がポリイソシアナート反応物の同一分子の複数のイソシアナート基に付加して次式で表される反応生成物を形成し得る。
【0049】
【化13】
【0050】
式中、Bは上記と同じ意味を有する。ポリヒドロキシル第三級アミン1分子のヒドロキシル基がポリイソシアナート反応物の異なる分子のイソシアナート基と反応する可能性はさらに高い。
【0051】
以下に記載する、ポリイソシアナート(成分(B))で架橋される本発明のヒドロキシル基含有アクリル性ポリマーとポリオールの組み合わせ(成分(A))は、透明でタフな光沢のあるフィルムコーティングを生成する。迅速な硬化と共にこの結果を生み出すために必要なアクリル性ポリマーとポリオールの比率は、選択される個々のアクリル性ポリマーとポリオールに依存し、ある程度までは成分(B)として選択される個々のポリイソシアナートに依存する。しかしながら好ましくは、コーティングを塗布し、続いて周囲温度(20℃)で乾燥したのち1時間後にはウォータースポットの損傷が起こらないように硬化時間を短縮するために、本発明のポリオールの有効な量を存在させる。典型的には、この目標を達成するために必要なポリオールの量は、成分(A)の1重量%から20重量%までである。
【0052】
成分(A)はさらに、重量平均分子量(Mw)が約3,000を超えず(オリゴマー)、好ましくは、約200〜2,000であり、多分散性(MwをMnで除したもの)が約1.7未満であるようなヒドロキシル末端のポリエステルを含有してもよい。
【0053】
一般的には、有用なそのようなオリゴマーには、末端ヒドロキシル基を含有するカプロラクトンオリゴマーが含まれ、これはスズ触媒存在下で従来の溶液重合技術により、カプロラクトンと、環状ポリオール特に脂環式ポリオールとの重合を開始することによって調製することができる。このようなカプロラクトンオリゴマーはよく知られており、1994年10月11日に発行されたAndersonらの米国特許第5354797号に詳細に記載されている。カプロラクトン成分としては、一般的には、イプシロン(ε)−カプロラクトンが脂環式ジオールと1/1〜5/1のモル比で使用される。一般的には、有用な脂環式ポリオールモノマーには、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、および2,2’−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンが含まれる。好ましいカプロラクトンオリゴマーは、ε−カプロラクトンと1,4−シクロヘキサンジメタノールとからモル比2/1から3/1で反応させて形成される。
【0054】
その他の有用なオリゴマーには、末端ヒドロキシル基を含有するアルキレンオキシドポリエステルオリゴマーが含まれる。これらは、化学量論量の脂環式単量体酸無水物と直鎖または分岐ポリオールを、高温の溶液中スズ触媒の存在下で、標準的な技法を用いて反応させ、次いでそのように形成された酸オリゴマーを1官能性のエポキシ類、特にアルキレンオキシドと、大気圧より上であるが約200psi(約1,400kPa)を超えない圧力下、60℃〜200℃の温度で1時間から24時間かけてキャッピングすることによって製造することができる。そのようなアルキレンオキシドオリゴマーはよく知られており、Barsotti他の、1999年5月14日に刊行されたPCT特許出願No.US98/23337号に詳細に記載されている。
【0055】
ヘキサヒドロ無水フタル酸およびメチルヘキサヒドロ無水フタル酸のような環状脂肪族無水物モノマーが、典型的には、上記のアルキレンオキシドオリゴマーに使用される。無水コハク酸または無水フタル酸のような脂肪族または芳香族無水物もまた、上記の無水物と共に使用することができる。一般的には、有用な直鎖または分岐ポリオールには、ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトールが含まれる。有用な1官能性エポキシ類には、炭素原子2個から12個のアルキレンオキシドが含まれる。エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドが好ましいが、エチレンオキシドが最も好ましい。Exxon Chemicalsから供給される「Cardura」E−5または「Cardura」E−10グリシジルエーテルのような、他のエポキシ類も上記の1官能性エポキシ類と共に使用することができる。特に好ましいアルキレンオキシドオリゴマーは、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸と、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトールのいずれかと、エチレンオキシドとを化学量論量で反応させて形成する。
【0056】
前述の任意のヒドロキシル末端ポリエステルの相溶性ブレンドも、結合剤のヒドロキシル成分(A)中に使用することができる。成分(A)の全重量に基づいてヒドロキシル末端ポリエステルは、通常、0%から39%を加えるが、好ましくは、その量は1%から20%である。
【0057】
本結合剤コーティング組成物のポリイソシアナート成分(B)には、架橋剤としての有機ポリイソシアナートが含まれる。その有機ポリイソシアナートは、単一のポリイソシアナートまたは異なるポリイソシアナートのブレンドであり得る。
【0058】
従来の芳香族ジイソシアナート、脂肪族ジイソシアナート、環状脂肪族ジイソシアナート、芳香族トリイソシアナート、脂肪族トリイソシアナート、環状脂肪族トリイソシアナート、ポリオールとジイソシアナートのイソシアナート官能性付加化合物のどれも、ポリイソシアナート成分(B)としてまたはそのような成分(B)中に使用することができる。
【0059】
成分(B)中に使用することができる一般的に有用なジイソシアナート、トリイソシアナート、イソシアナート官能性付加化合物は、本発明のポリオールを形成するためのポリヒドロキシル第三級アミンとの反応物として上で開示したものと同じである。本発明のポリオール形成の場合と全く同様に、成分(B)中で使用するポリイソシアナートがIPDI三量体を含有するとき、得られるコーティングは硬化して改善された硬度を示す。したがって、IPDI三量体は、成分(A)中の本発明のポリオールか、成分(B)の一部か、または両方のいずれかによって、コーティング組成物中に組み込むことができる。
【0060】
本発明において、ポリイソシアナート成分(B)は、成分(B)の重量に基づいて、0%であるが、しかし、好ましくは重量で少なくとも3%から約50%まで、より好ましくは重量で約5%〜30%のIPDI三量体を含有する。IPDI三量体が多すぎると、フィルムコーティングがもろくなり過ぎる原因となる傾向があり、それによってコーティングフィルムは、時間が経つとひび割れが発生することになる。
【0061】
1つの特に好ましいポリイソシアナート架橋成分は、成分(B)の全重量に基づいて、重量で約5%〜約45%のIPDI三量体と重量で約55%〜約95%のHDI三量体の混合物を含む。HDI三量体と組み合わせて使用するIPDI三量体の好ましい量は、5重量%から30重量%である。通常では、コーティングフィルムの柔軟性を保持するためには、IPDI三量体との組み合わせで、HDI三量体を使用するのが好ましい。
【0062】
ヒドロキシルおよびポリイソシアナート成分(A)および(B)はそれぞれ、好ましくは、イソシアナート基とヒドロキシル基の当量比0.8/1から2.0/1で使用される。
【0063】
コーティング組成物はまた組成物を周囲温度で硬化させるのに十分な量の触媒(成分(C))を含有する。IPDI三量体が存在するときは、室温におけるIPDI三量体の硬化速度を加速し、それから形成されるコーティングフィルムの可使時間の減少またはつや引けがほとんどないかまたは全くなく、比較的短時間のうちにIPDIによって与えられる高度なフィルムの硬度を達成する一定の触媒の組み合わせが好ましい。このように加速された硬化速度であってさえも、コーティング組成物は、周囲温度において少なくとも30分は操作可能なままであり、粘度調整の必要がなく、再仕上げの仕事を完了するのに十分な時間を与え、これから形成される光沢度の高いコーティングフィルムは、時間が経ってもつや引けして鈍くぼやけた仕上がりになる兆しを事実上示さない。
【0064】
触媒は、少なくとも1種の有機スズ化合物と、任意で少なくとも1種の第三級アミンと、任意で少なくとも1種の有機酸を以下(触媒システム)に示す量で含む。
【0065】
一般的には、有用な有機スズ化合物には、有機スズカルボキシレート、特に脂肪族カルボン酸のジアルキルスズカルボキシレート、例えばジブチルスズジラウレート(DBTDL)、ジブチルスズジオクトエート、ジブチルスズジアセテートなどが含まれる。好ましくはないが、他の通例の有機スズ触媒または有機金属(Zn、Cd、Pb)触媒のどれでも使用することができる。本コーティング組成物に使用される有機スズ触媒の量は、個々の結合剤システムおよび要求される初期硬度の程度に依存してかなり変化し得る。しかしながら、コーティング組成物は、その組成物を周囲温度で硬化するには十分であるが、一方同時に、つや引けをひき起こすには不十分な量の有機スズ化合物を含有することが重要である。
【0066】
通常は、結合剤の重量(成分(A)+成分(B)+成分(C))に基づいて重量で約0.005%〜約0.2%の有機スズ触媒で、要求される特性を付与するのには十分である。上限の0.2%より多いと硬化反応が速過ぎてその結果つや引けがおこることがわかっている。0.005%より少ないと、硬化反応が遅過ぎて不十分な硬度と機械的特性の発現が貧弱となる。有機スズ触媒は、それ自身単独の触媒成分として使用することができる。
【0067】
成分(A)においてポリオールを形成するために使用されるポリヒドロキシル第三級アミンとは区別される、触媒成分(C)中の共触媒として使用できる一般的に有用な第三級アミンには、第三級脂肪族モノアミンまたはジアミンが含まれ、特に、トリアルキレンジアミン類、例えばトリエチレンジアミン(DABCO)、N,N,N’−トリメチル−N’−獣脂−1,3−ジアミノプロパンのようなN−アルキルトリメチレンジアミンなど、ならびに、トリドデシルアミン、トリヘキサデシルアミンなどのようなトリアルキルアミン類、N,N’−ジメチルドデシルアミンなどのようなN,N’−ジメチルアルキルアミンであって、すべて−OH基を含まないものが含まれる。これらアミン類のアルキルまたはアルキレン部分は直鎖または分岐であり、炭素原子1個〜20個を含有しうる。湿度の高い条件における曇りを低下させるために特に好ましいのはアルキルまたはアルキレン部分の少なくとも1個に少なくとも6個の炭素原子を含有するアミンである。
【0068】
コーティング組成物に使用される触媒システムにおける第三級アミンの量は、有機スズ化合物の量におけるように、かなり変化し得る。第三級アミンが存在する場合には、第三級アミンは成分(A)を含めた上記のものと共に、組成物が周囲温度で3時間以内、好ましくは2時間以内に硬化(バフ仕上げするのに十分なまで)できるようにする量で存在することのみが望まれる。通常は、結合剤の重量に基づいて重量で約0.01%〜約1%の第三級アミンが要求される特性を付与するには十分である。上限の約1%より多いと第三級アミンはダスト乾燥時間をより長くし、かつフィルムの硬度が不十分なものとなる。約0.01%より少ないと、触媒効果が通常不十分である。
【0069】
可使時間を延ばすためには触媒システム中に有機酸も含ませる。
【0070】
周囲温度において少なくとも30分の可使時間があれば再仕上げの仕事を完了するには通常十分である。一般的には、有用な酸触媒は、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、ヘキサン酸、および任意の他の脂肪族カルボン酸などである。通常は、結合剤の重量に基づいて約0.005%〜約1%の酸を使用する。
【0071】
上記の3成分触媒システムは有機スズ、アミン、または酸単独よりも高い硬化の反応を付与することがわかった。
【0072】
組成物の耐候性を改良するために結合剤の重量に基づいて重量で約0.1%〜約10%の紫外光安定剤、紫外光遮蔽剤、紫外線消光剤、酸化防止剤を添加することができる。一般的な紫外光遮蔽剤および安定剤には以下のものが含まれる。
【0073】
ヒドロキシドデシルオキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、スルホン酸基を含有するヒドロキシベンゾフェノン類などのようなベンゾフェノン類。
【0074】
ジフェニロールプロパンのジベンゾエート、ジフェニロールプロパンのターシャリーブチルベンゾエートなどのようなベンゾエート類。
【0075】
トリアジンの3,5−ジアルキル−4−ヒドロキシフェニル誘導体、ジアルキル−4−ヒドロキシフェニルトリアジンの硫黄含有誘導体、ヒドロキシフェニル−1,3,5−トリアジンなどのようなトリアジン類。
【0076】
2−フェニル−4−(2,2’−ジヒドロキシベンゾイル)−トリアゾール、ヒドロキシフェニルトリアゾール等のような置換ベンゾトリアゾールなどのようなトリアゾール類。
【0077】
ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニルセバケート)、ジ[4(2,2,6,6,テトラメチルピペリジニル)]セバケートなどのようなヒンダードアミン類、ならびに上で述べたいずれかの任意の混合物。
【0078】
通常、組成物には、ポリアクリル酸、ポリアルキルアクリレート、ポリエーテル変性ジメチルポリシロキサン共重合体、ポリエステル変性ポリジメチルシロキサンのような流れ調整剤を、結合剤の重量に基づいて重量で約0.01%〜約5%の量で使用する。
【0079】
クリアーコーティングとして使用するときは、乾燥されたコーティングと同じ屈折率を有する顔料をクリアーコーティング組成物中に使用するのが望ましい。一般的には、有用な顔料は、約0.015ミクロン〜約50ミクロンの粒径を持ち、顔料対結合剤の重量比約1:100〜約10:100で使用される、屈折率約1.4〜約1.6を有する無機シリカ顔料等のような珪酸質の顔料である。
【0080】
本発明のコーティング組成物はまた、有機液体キャリヤ部分に通例の有機溶媒を含有する。すでに述べたように、有機溶媒(単独または複数)の添加量は、組成物の所望される結合剤濃度ならびに所望されるVOCの量に依存する。一般的な有機溶媒は、石油ナフサまたはキシレン等の芳香族炭化水素類、メチルアミルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、またはアセトンのようなケトン類、酢酸ブチルまたは酢酸ヘキシルのようなエステル類、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートのようなグリコールエーテルエステル類からなる。組成物のVOCに寄与しない溶媒の例には、酢酸メチル、アセトン、1−クロロ−4−トリフルオロメチルベンゼン、および可能性として、酢酸t−ブチルが含まれる。
【0081】
本発明のコーティング組成物は、好ましくは、「2成分型」または「2パック型」コーティング組成物として調製され、2つの反応性結合剤成分(A)および(B)を別の容器に入れて一般的には密封して保存する。触媒(成分(C))、有機溶媒、および他の通常の添加剤は、組成物の意図される用途に応じて、ヒドロキシル成分または架橋成分のいずれか一方または両方に加える。しかしながら、これらの添化剤(いくつかの溶媒は除いて)は、好ましくは、ヒドロキシル成分(A)と同じ容器中で保存される。ヒドロキシル成分の容器とイソシアナート成分の容器の中味は、使用直前に所望のNCO/OH比で混合し、限定された可使時間を有する活性化コーティング組成物を形成する。混合は通常塗布直前に室温で単に撹拌するだけで達成される。そのコーティング組成物を次に、所望の厚さの層として、車体全体を含む自動車車体の一部のような、基材表面に塗布する。塗布後、この層を乾燥ならびに硬化して、基材表面に所望のコーティング特性を有するコーティングを形成する。
【0082】
本発明のコーティング組成物は、通常は、自動車の再仕上げにおけるクリアーコートとして使用されるが、クリアーコート仕上げとしても使用でき、または、従来の顔料で着色され、クリアーコート/カラーコート仕上げまたは再仕上げにおけるモノコートとしてまたはベースコートとして使用できることも理解すべきである。
【0083】
自動車またはトラックの車体またはその一部のような車両の一部分に対するクリアーコート再仕上げ剤としてのコーティング組成物の塗布においては、溶剤型組成物または水性組成物のいずれかであるベースコートを最初に塗布し、次いで十分に乾燥させ、クリアーコートのための安定したベースコートを形成した後に、クリアーコートを従来のスプレー塗装によって、通常はウェットオンウェットで塗布する。静電スプレーを使用することもできる。再仕上げ塗布において、組成物は、好ましくは、周囲温度で乾燥および硬化されるが、熱源を装備したペイントブース中で、通常は、約30℃〜約100℃、好ましくは、約35℃〜約65℃の若干高めにしたブース温度で、約3分〜約30分、好ましくは約5分〜約15分の短時間で強制的に乾燥および硬化させることもできる。そのようにして形成されたコーティングは、一般に約0.5ミル〜約5ミル(0.012mm〜0.12mm)の厚さである。
【0084】
このような再仕上げ塗布においては、特に、本発明のクリアーコートは、再仕上げ作業の生産性を大幅に改善することがわかった。ヒドロキシル含有ポリアクリル性樹脂と、本発明のポリオールと、好ましくはIPDI三量体をいくらか含有するポリイソシアナートと、有効な触媒との混合物を組み込むことによって、該組成物はクリアーコートとして使用したとき、予想外に、可使時間の減少が最小であり、つや引けを引き起こすこともなく、塗布後比較的短時間で乾燥ならびに硬化して、ダストフリー、耐水性、および研磨(湿式または乾式)またはバフ仕上げするのに十分硬い状態になり、そして、車両をバフ仕上げし、じゃまにならないところに移動することができ、かつ、従来のクリアーコート組成物によれば翌日となるのに比べて、塗布したその日のうちに顧客に引き渡すことが可能となる。本発明の組成物は、特に、周囲温度において可使時間が少なくとも30分であること、周囲温度においてダストフリー時間が10分以内であること、および、周囲温度においてウォータースポットから開放されて湿式研磨またはバフ仕上げが可能となる時間が3時間未満、好ましくは2時間未満、そして1時間程度の速さでさえあることを示す。前記の特性は、一般に基材のピーク温度が約55℃〜65℃となる少し高めの温度で約3分〜10分、好ましくは、約60℃で約6分硬化させることによって、はるかに速く達成することができ、それによって、驚くべきことに、冷却直後に透明仕上げを研磨またはバフ仕上げすることが可能となる。そのうえ、その仕上げは1週間までの数日間は研磨またはバフ仕上げが可能な状態が存続し、その後タフで硬く耐久性のある自動車の外面仕上げとなる。
【0085】
本発明のコーティング組成物は、予め塗装しておく金属基材、冷間圧延鋼、電着プライマー、アルキッド樹脂補修用プライマーなどのような従来のプライマーをコートした鋼、ポリエステル強化ファイバーグラス、熱可塑性オレフィン(TPO)、反応射出成形ウレタンおよび部分結晶性ポリアミド等のようなプラスチックタイプの基材、ならびに、木材およびアルミニウム基材のような様々な基材の塗装または補修に使用することができる。
【0086】
【実施例】
試験手順
コーティングの評価には以下の試験方法を用いた。
【0087】
フィルム硬度は、コーティングフィルムが、研磨、バフ仕上げまたはつや出しの準備ができたときを示す別の指標である。コーティングフィルムは、単独で、予め何も塗布してない冷間圧延鋼(Q)パネル上で測定した時に、これが研磨、バフ仕上げまたはつや出しされうる前に、フィルムの厚さが2.2ミルにおいて、少なくとも35秒(カウント)、好ましくは、約40カウント〜約150カウントの範囲のペルソー硬度(Persoz hardness)を持たなければならず、これが実施例において用いる標準値であり、試験条件である。ペルソー硬度は、ドイツのBYK Chemieにより製造され、フロリダ州ポンパノビーチのPaul N.Gardness Company,Inc.によって販売されている、GARDCO(登録商標)振子式硬度計モデルHA−5854(Pendulum Hardness Tester ModelHA−5854)によって測定した。
【0088】
コーティングはまた、湿式研磨または雨中に保存する準備が整う前に、ウォータースポットから開放されなければならない。フィルム上にウォータースポットの損傷が形成される場合、それは、硬化が完全ではなく、フィルムを湿式研磨するか、または、雨の気象条件に曝す前にさらなる硬化が必要であることの指標である。ウォータースポットから開放される時間は、再仕上げフィルム上に水滴を15分毎に24時間まで置くことによって測定した。水はフィルムが硬化していない場合は損傷を与える。その結果、水滴は再仕上げパネル上に損傷の輪を形成する。損傷の程度を1〜10の尺度で評価する。10の得点は損傷なしを示し、1はひどいウォータースポットを示す。
【0089】
つや引けは、当業界の熟練技術者が目視で決定した。当業界の熟練技術者は、コーティングフィルムの初期光沢およびDOI(distinctness of image 像の鮮鋭性)を、そのフィルムを一夜乾燥させたままにした後の光沢およびDOIと比較する。コーティングフィルムが鈍くぼやけた外観を有するような、光沢およびDOIのレベルに有意な低下がある場合は、つや引けが生じると言う。
【0090】
実施例1
加熱用マントル、かくはん機、温度計、添加漏斗、窒素パージおよび還流冷却器を備えた重合反応器に以下の成分を入れ、ヒドロキシル基含有アクリル性ポリマー(アクリル性ポリマー1)を調製した。
【0091】
【表2】
【0092】
部分1を反応器に入れ、その還流温度まで加熱した。部分2および部分3を共に3時間かけて均一な速度で反応器に加え、その間、得られた反応混合物をその還流温度に維持した。反応混合物は還流状態にさらに1時間保持した。得られたアクリル性ポリマー溶液は、約60%のポリマー固形分含量を有していた。そのポリマーは、約10,500の重量平均分子量(Mw)と約58℃のガラス転位温度を有していた。
【0093】
高圧反応容器に以下の構成成分を仕込み、140℃まで加熱し、テトラヒドロキシル末端ポリエステルオリゴマー(オリゴマー1)を調製した。
【0094】
【表3】
【0095】
反応容器に、続いてメチルヘキサヒドロ無水フタル酸645gを1時間かけて加えた。このバッチを140℃で6時間保持した。次にそのバッチを25℃まで冷却し、次いで反応容器を密閉し、エチレンオキシド173gを加え、続いてそのバッチを110℃まで加熱し、その温度で6時間保持した。次にバッチを窒素パージして過剰のエチレンオキシドを除去した。得られたオリゴマー(固形分)の酸価は10mgKOH/gであった。得られたオリゴマー1の溶液は、重量で80%の固形分含量を有していた。このオリゴマーはテトラヒドロキシル置換されており、それらは全て第一級官能基であった。そのオリゴマーはまた、約1,000のMw、約0℃のTg、約1.1の多分散性(Pd)を有していた。
【0096】
この実施例で使用したポリヒドロキシル第三級アミンは、アクゾノーベル社(Aczo Nobel Co.)からEthoduomeen(登録商標)T/13として入手できるトリエトキシル化N−獣脂−1,3−ジアミノプロパンである。これは3個のヒドロキシル基と2個の第三級アミンを有する。簡便のため、これをオリゴマー2と呼ぶ。
【0097】
本発明のポリオールは、オリゴマー2とIPDIの三量体から以下のようにして調製した。周囲温度において、機械かくはん機を備えた1クォート(約0.95リットル)の反応容器に124gのオリゴマー2と53.1gの酢酸ブチルを加えた。続いてデスモジュール(登録商標)Z−4470BAとして入手できるIPDI三量体(酢酸ブチル中固形分70重量%)89.9gをその反応容器にゆっくり加えた。すなわち、この添加を15分間にわたって実質的に均一に行った。反応容器の中味を、この添加の間およびその後の2時間、窒素雰囲気中でかくはんした。反応容器をその後7日間放置したままにして反応を完結させた。すなわち、IPDIのイソシアナート基はすべてオリゴマー2のヒドロキシル基の少なくとも1個と反応し、過剰のヒドロキシル基は化合物すなわちポリオールの末端基として残した。この実施例においてこのポリオールはオリゴマー3と呼ぶ。オリゴマー3は分離不可能な反応生成物の混合物であって、その中で、そのポリオールの約70モル%はポリヒドロキシル第三級アミンの1分子だけがポリイソシアナートの各イソシアナート基に付加しているものであるが、オリゴマー2の分子は、そのオリゴマー2の1個、2個および3個のヒドロキシル基によってIPDI三量体と反応している。このことは、GPC分析(Mn2840のところに主ピーク)によって確認した。
【0098】
クリアーコーティング組成物を、最初に成分1および成分2を形成し、次いでこれらの成分を共に混合することによって製造した。成分1は最初に濃縮物1を以下のように調合することによって調製した。
【0099】
【表4】
【0100】
濃縮物1は次に以下の組成を有する成分1を形成するために使用した。
【0101】
【表5】
【0102】
【表6】
【0103】
【表7】
【0104】
クリアーコーティング組成物のポリイソシアナート成分(成分2)を、以下の組成物として調製した。
【0105】
【表8】
【0106】
クリアーコーティング組成物を上記の成分1および成分2を共に混合して製造し、続いてそれらを試験パネルにスプレー塗装して周囲温度で乾燥した。成分1と成分2の重量比は以下の通りである。
【0107】
【表9】
【0108】
これらの組成物はそれぞれ結合剤固形分含量37重量%およびVOC含量4.26(0.51kg溶媒/組成物1リットル)を有していた。各組成物のさらなる詳細および塗布後のそれらの試験結果については、下記表1(組成物3が本発明のコーティング組成物の1例である)に示す。
【0109】
【表10】
【0110】
本発明の組成物3は、比較の組成物よりも改善されたウォータースポットに対する早期の耐性ならびにはるかに優れた早期の硬度を示し、塗布後約1時間〜1/2時間でバフ仕上げが可能であることを示した。24時間後の硬度は3つの組成物全てが大体同じであった。組成物3のフィルムコーティングはまた、組成物1および組成物2のフィルムコーティングよりもダストフリーになるのが速かった。すなわち、組成物1および組成物2の約10分に比べて組成物3は約5分であった。
【0111】
実施例2
実施例1におけるオリゴマー3を、トリエトキシル化N−獣脂−1,3−ジアミノプロパンとIPDIの三量体とを共に反応させて製造した。この実施例2においては、異なるポリヒドロキシル第三級アミンとIPDI三量体とを反応させて、実施例1で説明したものと同じ手順を使用してポリオールの溶液(固形分70重量%)であるオリゴマー4シリーズを得る。反応系に存在する各構成成分の重量の割合は以下の通りであった。
【0112】
【表11】
【0113】
この表において、C、S、O、Tはそれぞれ、やし油、大豆、オレイル、獣脂を意味し、「12」は上記の表Aにおけるような炭素原子の数ではなく、以下の意味を有する。すなわち、「12」において、「1」は−CH2CH2O−基の数を指し、「2」は窒素原子からのCH2CH2O分岐の数を指す。したがって、EthomeenC−12は次の式を有する。
【0114】
【化14】
【0115】
*組成物4〜6に使用したポリヒドロキシル第三級アミンは、構成成分の混合物で、次の重量割合のものである。オリゴマー1(37)/オリゴマー2(30)/Ethomeen(登録商標)C−12(30)/IPDI三量体(58.3)/酢酸ブチル(31.4)。
【0116】
この実施例における成分1は、以下の濃縮物を用いて製造した。
【0117】
【表12】
【0118】
成分1は濃縮物2とオリゴマー4とを以下のように混合して製造する。
【0119】
【表13】
【0120】
【表14】
【0121】
ポリイソシアナート成分(成分2)は、以下の組成を有するものを調製した。
【0122】
【表15】
【0123】
固形分がそれぞれ37重量%であるクリアーコーティング組成物を形成するために、成分1および成分2を以下の割合で互いに混合した。組成物1〜組成物4および組成物6はそれぞれ187.2/35であり、組成物5はそれぞれ188.3/35である。これら組成物は、1.08と1.12のあいだのNCO/OHの当量を有し、各組成物のVOCは4.3(0.52kg/l)未満であった。これらの組成物を試験パネルに塗布し周囲温度で乾燥した。組成物のさらなる詳細および試験結果を表2に示す。
【0124】
【表16】
【0125】
これら組成物から形成されたコーティングフィルムは全て、ウォータースポットの損傷からの開放と硬度を抜群に早く示した。フィルムコーティングはすべて約1時間〜1/2時間でバフ仕上げが可能であり、5分未満でダストフリーになった。
【0126】
実施例3
この実施例においては、コーティング組成物中に本発明のポリオールを加えることによって、塗布後1時間(周囲温度にて乾燥)でバフ仕上げができるフィルムコーティングを与えた。
【0127】
この実施例においてコーティング組成物のヒドロキシル成分は、以下の組成を有していた。
【0128】
【表17】
【0129】
組成物2は以下の組成を有していた。
【0130】
【表18】
【0131】
成分1および成分2をともに混合して以下のコーティング組成物を調製した。
【0132】
【表19】
【0133】
これらの組成物は以下のものを含有する。
【0134】
【表20】
【0135】
ケース8の組成物は本発明の1つの組成物である。この組成物を試験パネル上にスプレイ塗装し、空気乾燥させた後1時間以内で、得られたコーティングフィルムは、バフ仕上げおよび湿式研磨の両方とも可能であった。これは、コーティングフィルムが非常に早くダストフリーとなり(5分以内)、ウォータースポットから開放され、少なくとも35秒のペルソー硬度を有していたことを示す。これと比較して、成分1としてケース7の組成物を使用したコーティングフィルムは、塗布後1時間ではバフ仕上げをするには軟らか過ぎ、塗布後多くの時間が経つまでバフ仕上げの準備はできなかった。乾燥は、コーティングフィルムの両方とも周囲温度で行った。
【0136】
実施例4
以下の濃縮物を調製した。
【0137】
【表21】
【0138】
最初に成分1と成分2を形成し、次にそれらの成分を互いに混合してクリアーコーティング組成物を製造した。成分1は、以下の組成を有する。
【0139】
【表22】
【0140】
【表23】
【0141】
【表24】
【0142】
成分2は以下の組成を有する。
【0143】
【表25】
【0144】
成分1および成分2を以下の割合で共に混合してクリアーコーティング組成物を形成した(VOC含量0.51kg/l、固形分37重量%)。
【0145】
【表26】
【0146】
これらのコーティング組成物を続いて試験パネルに塗布し、周囲温度で乾燥した。さらに詳細な組成と試験結果を以下の表に示す。
【0147】
【表27】
【0148】
組成物ケース11は、本発明の組成物である。この組成物のコーティングフィルムは、その他の組成物と比較して改善されたウォータースポット耐性を示し、約1時間〜1/2時間でバフ仕上げ可能を達成するという極めて優れた硬化速度を示す。組成物11のコーティングフィルムは、塗布後約5分でダストフリーとなった。
Claims (4)
- ポリヒドロキシル第三級アミンを有機ポリイソシアナートと共に反応させることにより調製されるポリオールであって、該ポリヒドロキシル第三級アミンが、2個の第三級アミン窒素原子を含有し、各々の窒素原子が、少なくとも2個の炭素原子を含有する分子鎖を介して前記アミンの窒素原子に間接的に結合している少なくとも1個のヒドロキシル基を有しており、前記有機ポリイソシアナートのイソシアナート基の全てが本質的に前記アミンのヒドロキシル基と反応していることを特徴とするポリオール。
- 前記ポリヒドロキシル第三級アミンが下式(1)を有することを特徴とする請求項1に記載のポリオール。
- 下式(4)を有する化合物を含むことを特徴とする請求項3に記載のポリオール。
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