JP3629898B2 - Toroidal continuously variable transmission - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車の変速機として使用されるトロイダル型無段変速機に関する。
【0002】
【従来の技術】
主に自動車用の変速機として従来より研究が進められているトロイダル型無段変速機は、互いに対向する面がそれぞれ円弧形状の凹断面を有する入力ディスク及び出力ディスクと、これらのディスク間に挟持される回転自在なパワーローラとを組み合わせた構造のトロイダル変速機構を備えている。このとき、入力ディスクは、トルク入力軸に対して一体的に回転可能に取り付けられ、一方出力ディスクは、トルク入力軸に対して相対的に回転可能かつ入力ディスクから離れる方向への移動が制限されるように入力ディスクと対向して取り付けられる。
【0003】
上述のようなトロイダル型変速機構においては、入力ディスクが回転するとパワーローラを介して出力ディスクが逆回転するため、トルク入力軸に入力される回転運動は、逆方向の回転運動として出力ディスクへと伝達され取り出される。この際、パワーローラの周面が入力ディスクの外周付近と出力ディスクの中心付近とにそれぞれ当接するようにパワーローラの回転軸の傾斜角度を変化させることでトルク入力軸から出力ギアへの増速が行なわれ、これとは逆に、パワーローラの周面が入力ディスクの中心付近と出力ディスクの外周付近とにそれぞれ当接するようにパワーローラの回転軸の傾斜角度を変化させることでトルク入力軸から出力ギアへの減速が行なわれる。さらに両者の中間の変速比についても、パワーローラの回転軸の傾斜角度を適当に調節することにより、ほぼ無段階に得ることができる。
【0004】
さらに、このようなトロイダル型変速機構を2組用意し、各々の出力ディスクが出力ギアを挟み込むように対向させて組み合わせた構造を持つダブルキャビティ式のトロイダル型無段変速機が考えられている。図8は、このようなダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機の一例を表している側方断面図である。入力ディスク11、パワーローラ12、及び出力ディスク13から構成される第1のトロイダル型変速機構1と、入力ディスク21、パワーローラ22、及び出力ディスク23から構成される第2のトロイダル型変速機構2とが、それぞれの出力ディスク13、及び23を向かい合わせるように取り付けられており、これらの出力ディスク13、23の間には出力ギア3が配置されている。また、第1のトロイダル型変速機構1と第2のトロイダル型変速機構2は、出力ギア3と一体的に形成された出力ギアシャフト4を介して結合されている。
【0005】
ここで例示したダブルキャビティ型のトロイダル型変速機構においても、先述のトロイダル型変速機構と同様の動作原理にしたがい、トルク入力軸7に入力される回転運動を逆方向の回転運動として出力ディスク13、23へと伝達し、出力ギア3から取り出すことができる。特にダブルキャビティ型のトロイダル型変速機構の場合、トルク入力軸7の回転トルクは2つのトロイダル型変速機構1、2に分散して負担されるため、より大きなトルクにも余裕を持って対応することができる利点がある。
【0006】
また、第1のトロイダル型変速機構1の出力ディスク13と出力ギア3の間、及び出力ギア3と第2のトロイダル型変速機構2の出力ディスク23の間には、それぞれアンギュラ軸受5、6が配置されていて、これらのアンギュラ軸受5、6によって、出力ギア3が回転する際の反力が支持される。アンギュラ軸受5、6においては、内輪51、61が、出力ディスク13、23の端面にプレート50、60を介して接すると共に、出力ギアシャフト4の側面及び出力ギア3の端面に接しており、さらに外輪52、62が、出力ギアケーシング8に接していて、外輪52、62と内輪51、61の間に挟持される保持器53、63に保持された複数個の転動体54、64の転動により、外輪52、62と内輪51、61の間の回転差を吸収する。
【0007】
動作時に高速で回転するトロイダル型変速機構では、回転部分の焼き付きを防止するために、図示しない潤滑ポンプから潤滑油が供給されるようになっている。中空のトルク入力軸7の中を通ってトロイダル型無段変速機部分へと圧送された潤滑油は、トルク入力軸7の側壁に設けられた油供給孔71を通じてトルク入力軸7の外へと送り出され、出力ディスク13、23や出力ギア4などの回転部分の潤滑を行った後、回収されて再利用される。
【0008】
トルク入力軸7の側壁の油供給孔71から送出された潤滑油は、さらに出力ギアシャフト4の側壁を貫通する油供給孔41を経てから、アンギュラ軸受5、6の内輪51、61に設けられた油供給溝55、65を通じて転動体54、64付近に供給される。図9は、このような従来のダブルキャビティ型トロイダル型無段変速機のアンギュラ軸受取付部付近の拡大図である。油供給溝55、65は、各アンギュラ軸受の内輪の出力ギアシャフト側面との接触面上、及び出力ギア端面との接触面上にそれぞれ形成されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
トロイダル型無段変速機の各部分は高速で回転するため、トルク入力軸側壁の油供給孔を通じて送出される潤滑油には強大な遠心力が作用している。一方、上述のような油供給溝を備えたアンギュラ軸受では、その構造上、油供給溝の出口がアンギュラ軸受の転動体よりも出力ギア寄りに位置することになる。このため、アンギュラ軸受内輪の油供給溝を通過した潤滑油の大部分はそのまま出力ギア端面に沿って半径方向へ短時間で拡散されてしまい、アンギュラ軸受の転動体への潤滑が十分に行われない。アンギュラ軸受は十分に潤滑されないまま大きな荷重を受けて高速回転させられると早期剥離を引き起こしてしまうため、トロイダル型無段変速機全体の信頼性の低下につながる。また、上述の油供給溝は、各アンギュラ軸受の内輪と出力ギアシャフト側面との接触面、及び各アンギュラ軸受の内輪と出力ギア端面との接触面に沿って連続的に形成されるため、部品加工量が多くなると共に加工工程が複雑化し、製造に要する手間や費用が増大する。
【0010】
さらに、出力ディスクとアンギュラ軸受内輪の間のプレートが出力ディスクからの過大な荷重を受けて変形し、一方で出力ディスク自身も変形するため、両者の間にはフレッティング摩耗が発生する。また、出力ディスクとアンギュラ軸受内輪の間にプレートを配置しない場合には、出力ディスクとアンギュラ軸受内輪の間の潤滑が十分には行われないため、やはりフレッティング摩耗が発生する。このようなフレッティング摩耗により生じる摩耗粉がアンギュラ軸受の転動体周辺に混入すると、異音発生や回転抵抗の原因となるばかりでなく、アンギュラ軸受の損壊を生じさせることもあるため、トロイダル型無段変速機が動作する上で問題となる。
【0011】
本発明は上述のような事情によりなされたものであり、本発明の目的は、アンギュラ軸受の転動体周辺の潤滑が確実に行えると共に、出力ディスクとアンギュラ軸受のフレッティング摩耗を抑えることができるトロイダル型無段変速機を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、トルク入力軸に対して一体的に回転可能に取り付けられる入力ディスクと、前記トルク入力軸に対して相対的に回転可能かつ前記入力ディスクから離れる方向への移動が制限されるように前記入力ディスクと対向して取り付けられる出力ディスクと、それぞれ円弧形状の凹断面を有する前記入力ディスク及び前記出力ディスクの互いに対向する面に当接するようにこれらのディスク間に挟持される回転自在なパワーローラとから成るトロイダル型変速機構を2組備えており、出力ギアと一体的に形成され前記トルク入力軸に対して相対的に回転可能なように取り付けられる出力ギアシャフトを介して前記2組のトロイダル型変速機構の出力ディスク同士が結合されていて、前記2組のトロイダル型変速機構の各出力ディスクと前記出力ギアの間に配置される2つのアンギュラ軸受の内輪が前記出力ディスク端面、前記出力ギアシャフト側面、及び前記出力ギア端面にそれぞれ接していると共に、前記2つのアンギュラ軸受の外輪が出力ギアケーシングに接しているトロイダル型無段変速機に関するものであり、本発明の上記目的は、半径方向に沿った油供給溝を前記2つのアンギュラ軸受の各内輪の出力ディスク側端面又は、2つの出力ディスクの前記出力ギア側端面上にそれぞれ形成して、各回転部位を潤滑するために中空の前記トルク入力軸中を通じて供給される潤滑油が、前記トルク入力軸の壁面及び前記出力ギアシャフトの壁面をそれぞれ貫通している油供給孔を経た後に、前記油供給溝を通って前記2つのアンギュラ軸受の転動体周辺へと送出されるようにすることで達成される。あるいは、前記半径方向に沿った油供給溝を前記2つのトロイダル型変速機構の出力ディスクの前記出力ギア側端面上にそれぞれ形成してもよい。またあるいは、前記半径方向に沿った油供給溝を前記2つのアンギュラ軸受の各内輪の出力ディスク側端面上にそれぞれ形成してもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明のトロイダル型無段変速機の一実施例を、図8の従来例と対比させて示した側方断面図であり、同一の機能を有する構成要素には図8で用いた符号と同じものを付してある。なお、本発明のトロイダル型無段変速機は、ダブルキャビティ型のトロイダル型無段変速機のアンギュラ軸受に設ける油供給溝の形状に特徴を有するものであり、これ以外の部分については従来のダブルキャビティ型トロイダル型無段変速機と同様に構成することができる。
【0014】
入力ディスク11、パワーローラ12、及び出力ディスク13から構成される第1のトロイダル型変速機構1と、入力ディスク21、パワーローラ22、及び出力ディスク23から構成される第2のトロイダル型変速機構2とが、それぞれの出力ディスク13、及び23を向かい合わせるように取り付けられており、これらの出力ディスク13、23の間には出力ギア3が配置されている。また、第1のトロイダル型変速機構1と第2のトロイダル型変速機構2は、出力ギア3と一体的に形成された出力ギアシャフト4を介して結合されている。
【0015】
さらに、第1のトロイダル型変速機構1の出力ディスク13と出力ギア3の間、及び出力ギア3と第2のトロイダル型変速機構2の出力ディスク23の間には、それぞれアンギュラ軸受5、6が配置されていて、これらのアンギュラ軸受5、6によって、出力ギア3が回転する際の反力が支持される。アンギュラ軸受5、6においては、内輪51、61が、出力ディスク13、23の端面に出力ギアシャフト4の側面及び出力ギア3の端面に接しており、外輪52、62が、出力ギアケーシング8に接している。また、外輪52、62と内輪51、61の間には、保持器53、63に保持された複数個の転動体54、64が挟持されており、各転動体54、64の転動によって外輪52、62と内輪51、61の間の回転差を吸収するようになっている。
【0016】
図2は、図1に示した本発明のダブルキャビティ型トロイダル型無段変速機の実施例のアンギュラ軸受取付部付近の拡大図であり、図9で示した従来例の構成要素と同一の機能を有する部分には同じ符号を付してある。また図3は、このアンギュラ軸受5、6をトロイダル型変速機構1、2の出力ディスク13、23側から見た正面図である。本発明のダブルキャビティ型トロイダル型無段変速機では、半径方向に沿った油供給溝55a、65aが、各アンギュラ軸受5、6の内輪51、61の出力ディスク13、23との接触面上に形成されている。本実施例では、内輪51、61の円周に亘ってそれぞれ3つの油供給溝55a、65aを設けているが、油供給溝55a、65aの個数に制限はない。また、従来例と同様にして、トルク入力軸7の側壁に設けられた油供給孔71から送出された潤滑油は、さらに出力ギアシャフト4の側壁を貫通する油供給孔41を通過した後、アンギュラ軸受5、6の内輪51、61に設けられた油供給溝55a、65aを通じて転動体54、64付近に供給される。
【0017】
このような場所に設けた油供給溝55a、65aの出口は、アンギュラ軸受5、6の転動体54、64よりも出力ディスク13、23寄りにある。したがって、トロイダル型無段変速機の高速回転により潤滑油に強大な遠心力が作用していても、油供給溝55a、65aを通過した潤滑油はアンギュラ軸受5、6の転動体54、64付近に確実に送出される。さらに、出力ディスク13、23とアンギュラ軸受5、6の内輪51、61の間に十分な量の潤滑油が供給されるため、出力ディスク13、23とアンギュラ軸受5、6の内輪51、61の間にプレートを配置する必要がなく、フレッティング摩耗も発生しない。
【0018】
また、図4は本発明のダブルキャビティ型トロイダル型無段変速機の他の実施例のアンギュラ軸受取付部付近の拡大図である。本実施例においては、各アンギュラ軸受5、6の内輪51、61の出力ディスク13、23との接触面上に形成されている油供給溝55a、65aに、出口側で開口面積が増大するテーパー形状の断面を持たせている。このようにすることで、潤滑油がさらに転動体54、64周辺に行き渡りやすくなる。
【0019】
図5は、本発明のダブルキャビティ型トロイダル型無段変速機のさらに別の実施例を、図8の従来例と対比させて示した側方断面図であり、図6は、図5に示したダブルキャビティ型トロイダル型無段変速機の実施例におけるアンギュラ軸受取付部付近の拡大図である。本実施例においては、各アンギュラ軸受5、6の内輪51、61に油供給溝55a、65aを設ける代わりに、トロイダル型変速機構1、2の出力ディスク13、23のアンギュラ軸受5、6の内輪51、61との接触面上に油供給溝131、231を形成している。図7は、この実施例でのトロイダル型変速機構の出力ディスクを出力ギア側から見た正面図である。本実施例のように出力ディスク13、23上に油供給溝131、231を設けた場合にも、アンギュラ軸受5、6の内輪51、61に設けた場合と同様、油供給溝131、231の出口がアンギュラ軸受5、6の転動体54、64よりもトロイダル型変速機構1、2側に位置するため、潤滑油がアンギュラ軸受5、6の転動体54、64付近に確実に送出される。また、本実施例では、出力ディスク13、23の円周に亘ってそれぞれ3つの油供給溝131、231を設けているが、油供給溝131、231の個数に制限はない。
【0020】
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明のトロイダル型無段変速機によれば、アンギュラ軸受の転動体周辺の潤滑が確実に行えると共に、出力ディスクとアンギュラ軸受のフレッティング摩耗を抑えることができる。また、油供給溝は、各アンギュラ軸受の内輪の一面上または、出力ディスク上にのみ形成されるため、部品加工量を減少させることができ、加工工程の簡略化、及び製造に要する手間や費用の削減が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトロイダル型無段変速機の一実施例を示した側方断面図である。
【図2】図1に示した本発明のトロイダル型無段変速機の実施例におけるアンギュラ軸受取付部付近の拡大図である。
【図3】図2に示した実施例のアンギュラ軸受をトロイダル型変速機構の出力ディスク側から見た正面図である。
【図4】本発明のトロイダル型無段変速機の他の実施例におけるアンギュラ軸受取付部付近の拡大図である。
【図5】本発明のトロイダル型無段変速機のさらに別の実施例を示した側方断面図である。
【図6】図5に示したトロイダル型無段変速機の実施例におけるアンギュラ軸受取付部付近の拡大図である。
【図7】図6に示した実施例のトロイダル型変速機構の出力ディスクを出力ギア側から見た正面図である。
【図8】従来のトロイダル型無段変速機の一例を示した側方断面図である。
【図9】図8に示した従来のトロイダル型無段変速機の例におけるアンギュラ軸受取付部付近の拡大図である。
【符号の説明】
1、2 トロイダル型変速機構
3 出力ギア
4 出力ギアシャフト
5、6 アンギュラ軸受
7 トルク入力軸
8 出力ギアケーシング
11、21 入力ディスク
12、22 パワーローラ
13、23 出力ディスク
41、71 油供給孔
50、60 プレート
51、61 内輪
52、62 外輪
53、63 保持器
54、64 転動体
55、55a、65、65a、131、231 油供給溝
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a toroidal-type continuously variable transmission used as a transmission for an automobile, for example.
[0002]
[Prior art]
A toroidal-type continuously variable transmission, which has been studied mainly as a transmission for automobiles, is sandwiched between an input disk and an output disk, each of which has an arcuate concave cross section on the surfaces facing each other. A toroidal transmission mechanism having a structure combined with a rotatable power roller. At this time, the input disc, is attach to the rotation available-integrally with the torque input shaft, while the output disk, moves in a direction away from the relatively rotatable and the input disc against the torque input shaft Is mounted opposite to the input disk so that is limited.
[0003]
In the toroidal transmission mechanism as described above, when the input disk rotates, the output disk rotates in reverse via the power roller. Therefore, the rotational motion input to the torque input shaft is converted to the output disk as a reverse rotational motion. Transmitted and taken out. At this time, the speed of rotation from the torque input shaft to the output gear is increased by changing the inclination angle of the rotating shaft of the power roller so that the peripheral surface of the power roller is in contact with the vicinity of the outer periphery of the input disk and the center of the output disk. On the contrary, the torque input shaft is changed by changing the tilt angle of the rotation shaft of the power roller so that the peripheral surface of the power roller is in contact with the vicinity of the center of the input disk and the vicinity of the outer periphery of the output disk. To the output gear. Further, an intermediate gear ratio can be obtained almost steplessly by appropriately adjusting the inclination angle of the rotating shaft of the power roller.
[0004]
Furthermore, a double-cavity toroidal continuously variable transmission having a structure in which two sets of such toroidal transmission mechanisms are prepared and each output disk is combined so as to sandwich the output gear is considered. FIG. 8 is a side sectional view showing an example of such a double cavity toroidal continuously variable transmission. A first toroidal transmission mechanism 1 including an input disk 11, a power roller 12, and an output disk 13, and a second toroidal transmission mechanism 2 including an input disk 21, a power roller 22, and an output disk 23. Are attached so that the output disks 13 and 23 face each other, and the output gear 3 is disposed between the output disks 13 and 23. The first toroidal transmission mechanism 1 and the second toroidal transmission mechanism 2 are coupled via an output gear shaft 4 formed integrally with the output gear 3.
[0005]
Also in the toroidal transmission mechanism of the double cavity type exemplified here, according to the same operating principle as the above-described toroidal transmission mechanism, the output disk 13 is configured such that the rotational motion input to the torque input shaft 7 is the reverse rotational motion. 23 and can be taken out from the output gear 3. In particular, in the case of a double cavity type toroidal type transmission mechanism, the rotational torque of the torque input shaft 7 is distributed and borne by the two toroidal type transmission mechanisms 1 and 2, so that a larger torque can be handled with a margin. There is an advantage that can be.
[0006]
Angular bearings 5 and 6 are provided between the output disk 13 and the output gear 3 of the first toroidal transmission mechanism 1 and between the output gear 3 and the output disk 23 of the second toroidal transmission mechanism 2, respectively. It is arrange | positioned and the reaction force at the time of the output gear 3 rotating is supported by these angular bearings 5 and 6. In the angular bearings 5 and 6, the inner rings 51 and 61 are in contact with the end surfaces of the output disks 13 and 23 via the plates 50 and 60, and are in contact with the side surfaces of the output gear shaft 4 and the end surface of the output gear 3. The outer rings 52 and 62 are in contact with the output gear casing 8, and the rolling elements 54 and 64 are held by the retainers 53 and 63 held between the outer rings 52 and 62 and the inner rings 51 and 61. Thus, the rotational difference between the outer rings 52 and 62 and the inner rings 51 and 61 is absorbed.
[0007]
In a toroidal transmission mechanism that rotates at high speed during operation, lubricating oil is supplied from a lubricating pump (not shown) in order to prevent seizure of the rotating portion. Lubricating oil pressure-fed through the hollow torque input shaft 7 to the toroidal-type continuously variable transmission portion is moved out of the torque input shaft 7 through an oil supply hole 71 provided in the side wall of the torque input shaft 7. After being sent out and lubricating the rotating parts such as the output disks 13 and 23 and the output gear 4, they are recovered and reused.
[0008]
The lubricating oil delivered from the oil supply hole 71 on the side wall of the torque input shaft 7 passes through the oil supply hole 41 penetrating the side wall of the output gear shaft 4 and then provided to the inner rings 51 and 61 of the angular bearings 5 and 6. The oil is supplied to the vicinity of the rolling elements 54 and 64 through the oil supply grooves 55 and 65. FIG. 9 is an enlarged view of the vicinity of an angular bearing mounting portion of such a conventional double cavity type toroidal continuously variable transmission. The oil supply grooves 55 and 65 are formed on the contact surface with the output gear shaft side surface of the inner ring of each angular bearing and on the contact surface with the output gear end surface.
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
Since each part of the toroidal-type continuously variable transmission rotates at a high speed, a strong centrifugal force acts on the lubricating oil delivered through the oil supply hole on the side wall of the torque input shaft. On the other hand, in the angular bearing having the oil supply groove as described above, the outlet of the oil supply groove is positioned closer to the output gear than the rolling element of the angular bearing because of its structure. For this reason, most of the lubricating oil that has passed through the oil supply groove of the inner ring of the angular bearing is diffused in the radial direction along the end face of the output gear in a short time, so that the rolling elements of the angular bearing are sufficiently lubricated. Absent. If the angular bearing is not sufficiently lubricated and receives a large load and is rotated at a high speed, the angular bearing causes early separation, which leads to a decrease in the reliability of the entire toroidal continuously variable transmission. The oil supply groove is formed continuously along the contact surface between the inner ring of each angular bearing and the side surface of the output gear shaft, and the contact surface between the inner ring of each angular bearing and the output gear end surface. As the amount of processing increases, the processing steps become complicated, and the labor and cost required for manufacturing increase.
[0010]
Further, the plate between the output disk and the inner ring of the angular bearing is deformed by receiving an excessive load from the output disk, and the output disk itself is also deformed, so that fretting wear occurs between them. Further, when a plate is not disposed between the output disk and the angular bearing inner ring, since the lubrication between the output disk and the angular bearing inner ring is not sufficiently performed, fretting wear also occurs. When wear powder generated by such fretting wear enters around the rolling elements of an angular bearing, it not only causes abnormal noise and rotational resistance, but also may cause damage to the angular bearing. This is a problem when the step transmission operates.
[0011]
The present invention has been made under the circumstances as described above, and an object of the present invention is toroidal that can reliably lubricate the periphery of the rolling element of the angular bearing and suppress fretting wear between the output disk and the angular bearing. The object is to provide a type continuously variable transmission.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
The present invention includes an input disk which is attach to the rotation available-integrally with the torque input shaft, to move in the direction away from the relatively rotatable and said input disc with respect to the torque input shaft is limited The output disk mounted opposite to the input disk, and the rotation of the input disk having an arcuate concave cross section and the rotation of the output disk held between the disks so as to contact each other. 2 sets of toroidal type speed change mechanisms comprising a flexible power roller are provided through an output gear shaft formed integrally with an output gear and mounted so as to be rotatable relative to the torque input shaft. The output disks of the two sets of toroidal transmissions are coupled to each other, and the output disks of the two sets of toroidal transmissions and the Inner rings of two angular bearings arranged between the force gears are in contact with the output disk end face, the output gear shaft side face, and the output gear end face, respectively, and the outer rings of the two angular bearings are connected to the output gear casing. The present invention relates to a toroidal-type continuously variable transmission that is in contact with each other, and an object of the present invention is to provide an oil supply groove along a radial direction of an output disk side end surface of each inner ring of the two angular bearings or two output disks. Lubricating oil formed on the output gear side end face and supplied through the hollow torque input shaft to lubricate each rotating part, respectively, on the wall surface of the torque input shaft and the wall surface of the output gear shaft. After passing through the oil supply hole penetrating, the oil is delivered to the periphery of the rolling elements of the two angular bearings through the oil supply groove. It is achieved by. Alternatively, oil supply grooves along the radial direction may be formed on the output gear side end surfaces of the output disks of the two toroidal transmission mechanisms, respectively. Alternatively, oil supply grooves along the radial direction may be formed on the output disk side end surfaces of the inner rings of the two angular bearings.
[0013]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
FIG. 1 is a side sectional view showing one embodiment of the toroidal type continuously variable transmission according to the present invention in contrast to the conventional example of FIG. 8, and is used in FIG. 8 for components having the same function. The same reference numerals are given. The toroidal type continuously variable transmission of the present invention is characterized by the shape of the oil supply groove provided in the angular bearing of the double cavity type toroidal type continuously variable transmission. The configuration can be the same as that of the cavity-type toroidal-type continuously variable transmission.
[0014]
A first toroidal transmission mechanism 1 including an input disk 11, a power roller 12, and an output disk 13, and a second toroidal transmission mechanism 2 including an input disk 21, a power roller 22, and an output disk 23. Are attached so that the output disks 13 and 23 face each other, and the output gear 3 is disposed between the output disks 13 and 23. The first toroidal transmission mechanism 1 and the second toroidal transmission mechanism 2 are coupled via an output gear shaft 4 formed integrally with the output gear 3.
[0015]
Further, between the output disk 13 and the output gear 3 of the first toroidal transmission mechanism 1 and between the output gear 3 and the output disk 23 of the second toroidal transmission mechanism 2, there are angular bearings 5 and 6, respectively. It is arrange | positioned and the reaction force at the time of the output gear 3 rotating is supported by these angular bearings 5 and 6. In angular bearing 5 and 6, the inner ring 51 and 61 is in contact with the end surface of the side and the output gear 3 of the output gear shaft 4 to the end surface of the output disk 13 and 23, the outer ring 52 and 62, the output gear casing 8 Is in contact with A plurality of rolling elements 54 and 64 held by the cages 53 and 63 are sandwiched between the outer rings 52 and 62 and the inner rings 51 and 61, and the outer rings are rolled by the rolling elements 54 and 64. The rotational difference between 52 and 62 and the inner rings 51 and 61 is absorbed.
[0016]
2 is an enlarged view of the vicinity of the angular bearing mounting portion of the embodiment of the double cavity type toroidal continuously variable transmission of the present invention shown in FIG. 1, and has the same functions as the components of the conventional example shown in FIG. The same reference numerals are given to the portions having. FIG. 3 is a front view of the angular bearings 5 and 6 as viewed from the output disks 13 and 23 side of the toroidal transmission mechanisms 1 and 2. In the double cavity type toroidal continuously variable transmission according to the present invention, the oil supply grooves 55a and 65a along the radial direction are formed on the contact surfaces of the inner rings 51 and 61 of the angular bearings 5 and 6 with the output disks 13 and 23, respectively. Is formed. In the present embodiment, three oil supply grooves 55a and 65a are provided along the circumferences of the inner rings 51 and 61, respectively, but the number of oil supply grooves 55a and 65a is not limited. Similarly to the conventional example, after the lubricating oil sent from the oil supply hole 71 provided on the side wall of the torque input shaft 7 passes through the oil supply hole 41 penetrating the side wall of the output gear shaft 4, It is supplied to the vicinity of the rolling elements 54 and 64 through oil supply grooves 55a and 65a provided in the inner rings 51 and 61 of the angular bearings 5 and 6, respectively.
[0017]
The outlets of the oil supply grooves 55a, 65a provided in such a place are closer to the output disks 13, 23 than the rolling elements 54, 64 of the angular bearings 5, 6. Therefore, even if a strong centrifugal force is acting on the lubricating oil due to the high-speed rotation of the toroidal continuously variable transmission, the lubricating oil that has passed through the oil supply grooves 55a and 65a is in the vicinity of the rolling elements 54 and 64 of the angular bearings 5 and 6. Surely sent out. Furthermore, since a sufficient amount of lubricating oil is supplied between the output disks 13 and 23 and the inner rings 51 and 61 of the angular bearings 5 and 6, the output disks 13 and 23 and the inner rings 51 and 61 of the angular bearings 5 and 6 There is no need to place a plate between them, and no fretting wear occurs.
[0018]
FIG. 4 is an enlarged view of the vicinity of the angular bearing mounting portion of another embodiment of the double cavity type toroidal continuously variable transmission according to the present invention. In this embodiment, the oil supply grooves 55a and 65a formed on the contact surfaces of the inner rings 51 and 61 of the angular bearings 5 and 6 with the output disks 13 and 23 are tapered to increase the opening area on the outlet side. It has a cross section of shape. By doing in this way, it becomes easier for lubricating oil to spread around the rolling elements 54 and 64.
[0019]
FIG. 5 is a side sectional view showing still another embodiment of the double cavity type toroidal continuously variable transmission according to the present invention in comparison with the conventional example of FIG. 8, and FIG. 6 is shown in FIG. FIG. 5 is an enlarged view of the vicinity of an angular bearing mounting portion in an embodiment of the double cavity type toroidal continuously variable transmission. In this embodiment, instead of providing the oil supply grooves 55a and 65a in the inner rings 51 and 61 of the angular bearings 5 and 6, the inner rings of the angular bearings 5 and 6 of the output disks 13 and 23 of the toroidal transmission mechanisms 1 and 2, respectively. Oil supply grooves 131 and 231 are formed on the contact surfaces with 51 and 61. FIG. 7 is a front view of the output disk of the toroidal transmission mechanism in this embodiment as viewed from the output gear side. Even when the oil supply grooves 131 and 231 are provided on the output disks 13 and 23 as in the present embodiment, the oil supply grooves 131 and 231 of the angular bearings 5 and 6 are provided in the same manner as when the oil supply grooves 131 and 231 are provided. Since the outlet is located closer to the toroidal transmission mechanisms 1 and 2 than the rolling elements 54 and 64 of the angular bearings 5 and 6, the lubricating oil is reliably delivered to the vicinity of the rolling elements 54 and 64 of the angular bearings 5 and 6. In this embodiment, three oil supply grooves 131 and 231 are provided over the circumference of the output disks 13 and 23, respectively, but the number of oil supply grooves 131 and 231 is not limited.
[0020]
【The invention's effect】
As described above, according to the toroidal type continuously variable transmission of the present invention, lubrication around the rolling elements of the angular bearing can be reliably performed, and fretting wear between the output disk and the angular bearing can be suppressed. Also, since the oil supply groove is formed only on one surface of the inner ring of each angular bearing or on the output disk, the amount of parts processed can be reduced, the processing process is simplified, and the labor and cost required for manufacturing are reduced. Reduction can be expected.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a side sectional view showing an embodiment of a toroidal continuously variable transmission according to the present invention.
FIG. 2 is an enlarged view of the vicinity of an angular bearing mounting portion in the embodiment of the toroidal type continuously variable transmission of the present invention shown in FIG. 1;
FIG. 3 is a front view of the angular bearing of the embodiment shown in FIG. 2 as viewed from the output disk side of the toroidal type transmission mechanism.
FIG. 4 is an enlarged view of the vicinity of an angular bearing mounting portion in another embodiment of the toroidal continuously variable transmission of the present invention.
FIG. 5 is a side sectional view showing still another embodiment of the toroidal continuously variable transmission according to the present invention.
6 is an enlarged view of the vicinity of an angular bearing mounting portion in the embodiment of the toroidal type continuously variable transmission shown in FIG. 5. FIG.
7 is a front view of the output disk of the toroidal transmission mechanism of the embodiment shown in FIG. 6 as viewed from the output gear side.
FIG. 8 is a side sectional view showing an example of a conventional toroidal-type continuously variable transmission.
9 is an enlarged view of the vicinity of an angular bearing mounting portion in the example of the conventional toroidal-type continuously variable transmission shown in FIG.
[Explanation of symbols]
1, 2 Toroidal transmission mechanism 3 Output gear 4 Output gear shaft 5, 6 Angular bearing 7 Torque input shaft 8 Output gear casing 11, 21 Input disk 12, 22 Power roller 13, 23 Output disk 41, 71 Oil supply hole 50, 60 Plate 51, 61 Inner ring 52, 62 Outer ring 53, 63 Cage 54, 64 Rolling element 55, 55a, 65, 65a, 131, 231 Oil supply groove

Claims (3)

トルク入力軸に対して一体的に回転可能に取り付けられる入力ディスクと、前記トルク入力軸に対して相対的に回転可能かつ前記入力ディスクから離れる方向への移動が制限されるように前記入力ディスクと対向して取り付けられる出力ディスクと、それぞれ円弧形状の凹断面を有する前記入力ディスク及び前記出力ディスクの互いに対向する面に当接するようにこれらのディスク間に挟持される回転自在なパワーローラとから成るトロイダル型変速機構を2組備えており、出力ギアと一体的に形成され前記トルク入力軸に対して相対的に回転可能なように取り付けられる出力ギアシャフトを介して前記2組のトロイダル型変速機構の出力ディスク同士が結合されていて、前記2組のトロイダル型変速機構の各出力ディスクと前記出力ギアの間に配置される2つのアンギュラ軸受の内輪が前記出力ディスク端面、前記出力ギアシャフト側面、及び前記出力ギア端面にそれぞれ接していると共に、前記2つのアンギュラ軸受の外輪が出力ギアケーシングに接しているトロイダル型無段変速機において、半径方向に沿った油供給溝を前記2つのアンギュラ軸受の各内輪の出力ディスク側端面上又は、2つの出力ディスクの前記出力ギア側端面上にそれぞれ形成して、各回転部位を潤滑するために中空の前記トルク入力軸中を通じて供給される潤滑油が、前記トルク入力軸の壁面及び前記出力ギアシャフトの壁面をそれぞれ貫通する油供給孔を経た後に、前記油供給溝を通って前記2つのアンギュラ軸受の転動体周辺へと送出されるようにしたことを特徴とするトロイダル型無段変速機。It said to be limited to move in the direction away an input disk which is attach to the rotation available-integrally, from a relatively rotatable and said input disc with respect to the torque input shaft with respect to torque input shaft An output disk that is mounted to face the input disk, and a rotatable power roller that is sandwiched between the input disk and the output disk, each having an arcuate concave section, so as to abut against the mutually facing surfaces of the output disk The two toroidal transmission mechanisms are formed via an output gear shaft that is integrally formed with an output gear and is rotatably attached to the torque input shaft. Output disks of the transmission mechanism are coupled to each other, and the output disks of the two sets of toroidal transmission mechanisms and the output gear The inner ring of the two angular bearings arranged on the toroidal is in contact with the output disk end face, the output gear shaft side face, and the output gear end face, respectively, and the outer ring of the two angular bearings is in contact with the output gear casing. In the type continuously variable transmission, oil supply grooves along the radial direction are respectively formed on the output disk side end surfaces of the inner rings of the two angular bearings or on the output gear side end surfaces of the two output disks , After the lubricating oil supplied through the hollow torque input shaft to lubricate the rotating part passes through the oil supply holes penetrating the wall surface of the torque input shaft and the wall surface of the output gear shaft, the oil supply groove A toroidal-type continuously variable transmission characterized by being sent to the periphery of the rolling elements of the two angular bearings. 前記半径方向に沿った油供給溝を前記2つのトロイダル型変速機構の出力ディスクの前記出力ギア側端面上にそれぞれ形成した請求項1に記載のトロイダル型無段変速機。The toroidal continuously variable transmission according to claim 1, wherein oil supply grooves along the radial direction are formed on the output gear side end surfaces of the output disks of the two toroidal transmission mechanisms, respectively. 前記半径方向に沿った油供給溝を前記2つのアンギュラ軸受の各内輪の出力ディスク側端面上にそれぞれ形成した請求項1に記載のトロイダル型無段変速機。2. The toroidal continuously variable transmission according to claim 1, wherein an oil supply groove along the radial direction is formed on an output disk side end surface of each inner ring of the two angular bearings.
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