JP3619753B2 - 移動体の後方視界表示装置 - Google Patents

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  • Instrument Panels (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体の後方視界表示装置に係り、特に、移動体後方の視界を表示画面に表示する移動体の後方視界表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば特許番号第2610146号に開示される如く、車両後方の視界を運転席近傍のモニタ画面に表示する車両の後方視界表示装置が知られている。この装置は、車両後方の視界が表示されているモニタ画面上に、実際の舵角に対応した後進予想軌跡を重畳表示すると共に、車両の最大許容舵角に対応した後進予想軌跡を重畳表示する。このため、上記従来の装置によれば、例えば車庫入れ時等の車輪の切り返しが必要となる場合にも、乗員に車両をあとどの程度まで操舵可能かを判断させることが可能となり、その結果、不慣れな乗員でも適切なステアリング操作を行うことが可能となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、車両後方の視界を撮影するカメラには焦点距離のバラツキが存在し、また、車体には個体差や部品特性等により上下方向のバラツキ等が存在する。このため、カメラによる車両後方の視界は、車両に対する所望の後方領域のものから僅かにずれている場合がある。この場合、仮に、車両の最大舵角に対応した後進予想軌跡が、モニタ画面に後方視界に重畳して表示されるものとすると、車両が最大舵角でその後進予想軌跡に沿って移動し始めたとしても実際にはその後進予想軌跡からずれることがあり、その後に車両を後進予想軌跡へ軌道修正しようとしてもそれ以上舵角を大きくすることができない事態が生ずる。このように、上記従来の装置では、車両が最大舵角に対応した後進予想軌跡からずれた場合に修正操舵を行うことができない場合があるので、乗員が実際に車両を操舵するうえで好適な予想軌跡が表示されているものとは言い難かった。
【0004】
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、移動体において許容される舵角に対応し、移動体がその軌跡から僅かにずれても修正操舵を行うことが可能となる移動予想軌跡を表示画面に表示し得る移動体の後方視界表示装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、請求項1に記載する如く、移動体後方の視界を表示画面に表示する移動体の後方視界表示装置であって、
実舵角に対応した第1の後方移動予想軌跡を前記表示画面に重畳表示する第1の表示手段と、
移動体の最大許容舵角(δ max よりも所定角(β;β>0)だけ小さい所定の舵角(δ 1 =δ max −β)に対応した、修正操舵を行うことが可能な第2の後方移動予想軌跡を前記表示画面に重畳表示する第2の表示手段と、
を備えることを特徴とする移動体の後方視界表示装置により達成される。
【0006】
請求項1記載の発明において、移動体の後方視界が表示される表示画面には、実舵角に対応した第1の後方移動予想軌跡が重畳表示されると共に、移動体の最大許容舵角よりも所定だけ小さい所定の舵角に対応した修正操舵が可能な第2の後方移動予想軌跡が重畳表示される。このため、仮に移動体が第2の後方移動予想軌跡に沿って移動し始めた後にその軌跡からずれる場合にも、移動体は更に大きな舵角へ修正操舵され得るので、移動体を所望の位置に到達させることが可能となる。
【0007】
上記の目的は、請求項2に記載する如く、移動体後方の視界を表示画面に表示する移動体の後方視界表示装置であって、
実舵角に対応した第1の後方移動予想軌跡を前記表示画面に重畳表示する第1の表示手段と、
移動体の最小旋回半径よりも大きく、移動体の旋回半径を更に小さくすることが許容され、修正操舵を行うことが可能な旋回半径の第2の後方移動予想軌跡を前記表示画面に重畳表示する第2の表示手段と、
を備えることを特徴とする移動体の後方視界表示装置により達成される。
【0008】
請求項2記載の発明において、移動体の後方視界が表示される表示画面には、実舵角に対応した第1の後方移動予想軌跡が重畳表示されると共に、移動体の最小旋回半径よりも大きく、該移動体の旋回半径を更に小さくすることが許容される修正操舵が可能な旋回半径の第2の後方移動予想軌跡が重畳表示される。このため、仮に移動体が第2の後方移動予想軌跡に沿って移動し始めた後にその軌跡からずれる場合にも、移動体は更に小さな旋回半径で移動することができるので、移動体を所望の位置に到達させることが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施例である車両の後方視界表示装置のシステム構成図を示す。本実施例の装置は、バックガイドモニタ用電子制御ユニット(以下、単にECUと称す)20を備えており、ECU20により制御される。
【0016】
ECU20には、ステアリングセンサ22、ヨーレートセンサ24、及び、車速センサ26が接続されている。ステアリングセンサ22は、乗員が操作するステアリングホイールの操舵角(以下、ステア角θと称す)に応じた信号を発生する。ヨーレートセンサ24は、車両の重心回りの回転角速度(以下、ヨーレートωと称す)に応じた信号を発生する。また、車速センサ26は、車速に応じた周期でパルス信号を発生する。
【0017】
ステアリングセンサ22の出力信号、ヨーレートセンサ24の出力信号、及び、車速センサ26の出力信号は、それぞれECU20に供給されている。ECU20は、ステアリングセンサ22の出力信号に基づいてステア角θを検出すると共に、そのステア角に基づいて車両(具体的には、車輪)に生ずる舵角δを検出する。また、ヨーレートセンサ24の出力信号に基づいて車両の重心回りに生じているヨーレートωを検出すると共に、車速センサの出力信号に基づいて車速SPDを検出する。そして、ECU20は、ステア角θ、ヨーレートω、及び、車速SPDに基づいて、実際に車両に生じている旋回半径Rを推定する。
【0018】
ECU20には、また、リバースシフトスイッチ28が接続されている。リバースシフトスイッチ28は、乗員が操作する変速機レバーが後退位置に位置する場合にオン信号を出力し、それ以外に位置する場合にオフ状態を維持する。ECU20は、リバースシフトスイッチ28の出力信号に基づいて、車両が後退する状況にあるか否かを判別する。
【0019】
ECU20には、また、車両の後部中央に配設されたバックモニタカメラ30、及び、車室内に設けられた表示モニタ32が接続されている。バックモニタカメラ30は、車両後方を撮影し、その映像情報をECU20に供給する機能を有している。ECU20は、車両が後退する状況にあると判別する場合に、バックモニタカメラ30の撮影した映像情報が表示モニタ32に表示されるように表示モニタ32に対して指令信号を供給する。
【0020】
ECU20は、また、上記の如く推定された旋回半径Rに基づいて車両の外側後輪が移動すると予想される軌跡(以下、第1の予想移動軌跡と称す)を演算すると共に、車両が後退する過程においてその第1の予想移動軌跡が車両後方の映像情報に重畳して表示されるように表示モニタ32に対して指令信号を供給する。ECU20は、更に、仮に車両が許容されている車両の最大許容舵角δmaxに比して所定角β(>0)だけ小さい舵角δ(=δmax−β)で移動したものとした場合の軌跡(以下、第2の予想移動軌跡と称す)を演算すると共に、その第2の予想移動軌跡が車両後方の映像情報に重畳して表示されるように表示モニタ32に対して指令信号を供給する。尚、所定角βは、個体差や部品特性による車体の上下方向のバラツキやバックモニタカメラ30の焦点距離のバラツキ等を考慮した微小な値に設定されている。
【0021】
次に、本実施例の後方視界表示装置の使用方法について説明する。
【0022】
図2(A)乃至図5(A)は、車両50が2本の白線52間に車庫入れされる際の状況を時系列順に並べた図である。また、図2(B)乃至図5(B)は、それぞれ、同図(A)に示す状況における表示モニタ32の画面32aを模式的に表した図である。尚、図2乃至図5には、第1の予想移動軌跡Xが実線で、第2の予想移動軌跡Yが破線で、それぞれ示されている。
【0023】
本実施例において、車両50が後退しつつ白線52間に車庫入れされる場合は、乗員は、まず、右操舵時及び左操舵時における第2の予想移動軌跡Yのうち白線52間に向いている第2の予想移動軌跡Yが、2本の白線52のうち車両50から遠くに位置する白線52にほぼ重なるまで車両50を後退させる。そして、図2(B)に示す如く第2の予想移動軌跡Yが白線52にほぼ重なった場合、図3(B)に示す如く第1の予想移動軌跡Xが第2の予想移動軌跡に一致するまでステアリング操作を行い、そのステア角θを維持しつつ車両50を後退させる。そして、図4(B)に示す如く後退途中の適当な時期にステアリングホイールを戻し始め、車両50の向きが白線52に対して平行になった場合にステア角θを中立位置にして車両50を図5(B)に示す如く所望の位置まで後退させる。
【0024】
図6(A)乃至図9(A)は、車両50が第1車両60と第2車両62との間に縦列駐車される際の状況を時系列順に並べた図である。また、図6(B)乃至図9(B)は、それぞれ、同図(A)の状況における表示モニタ32の画面32aを模式的に表した図である。尚、図9には、第1の予想移動軌跡Xが実線で示されている。
【0025】
本実施例においては、車両50が第1車両60と第2車両62との間に縦列駐車される状況下で所定条件が成立する場合、車両50に対して所定の相対位置関係にある鉛直ポールZ、及び、現時点でのステア角θが確保された場合に車両が移動し得る縦列駐車可能スペース枠Sが表示モニタ32に表示される。尚、この鉛直ポールZは、車両50が最大許容舵角で操舵された場合、すなわち、最小旋回半径で移動した場合に到達し得るか否かを区別する境界位置として車両50の斜め後方の位置に設定される。
【0026】
車両50が縦列駐車される状況下において図6(B)に示す状況が実現されている場合は、乗員は、まず、右操舵時及び左操舵時における鉛直ポールZのうち所望の駐車位置側に位置する鉛直ポールZが第1車両60の後端部に重なるまで車両50を後退させる。そして、図7(B)に示す如く鉛直ポールZが第1車両60の後端部に重なった場合、車両50を停止させた後にステアリング操作を行うことにより、図8(B)に示す如く縦列駐車可能スペース枠Sを所望の駐車位置に合わせる。そして、車両50の停止を解除し、車両50を後退させる。この際、表示モニタ32の画面32aには、図9(B)に示す如く、縦列駐車可能スペース枠Sに代わって、第1の予想移動軌跡Xが表示される。そして、後退途中の適当な時期にステアリングホイールを戻し始め、車両50の向きが路肩に対して平行になった場合にステア角θを中立位置にして車両50を所望の駐車位置まで後退させる。
【0027】
このように、本実施例の後方視界表示装置は、表示モニタ32に車両後方の映像情報に第1及び第2の予想移動軌跡等を重畳して表示することにより、車庫入れ時や縦列駐車時等の車両後退時において乗員に対してステアリング操作の支援を行う。このため、かかる装置によれば、車両後退時に不慣れな乗員でも適切なステアリング操作を行うことが可能となっている。
【0028】
ところで、バックモニタカメラ30には焦点距離のバラツキが存在し、また、車両においては個体差や部品特性または乗車人員等により車高が変動する。このため、バックモニタカメラ30による後方の映像情報は、車両に対する所望の後方領域のものから僅かにずれている場合がある。この場合、仮に、車両50の最大許容舵角に対応した予想移動軌跡が表示モニタ32に表示されるものとすると、車両50が最大許容舵角でその予想移動軌跡に沿って移動し始めたとしても実際にはその予想移動軌跡に沿って移動できなくなることがあるため、その後に車両をその予想移動軌跡へ軌道修正しようとしても舵角を更に大きくすることはできないので、かかる場合には車両を予想移動軌跡へ軌道修正することができなくなってしまう。
【0029】
これに対して、本実施例においては、表示モニタ32に、車両の最大許容舵角δmaxに比して所定角βだけ小さい舵角δに対応した車両50の予想移動軌跡(第2の予想移動軌跡)が、後方の映像情報に重畳して表示される。このため、仮に車両50が第2の予想移動軌跡に沿って移動し始めた後にその軌跡からずれる場合にも、車両50は更に所定角βだけ大きな舵角で操舵されることができることとなる。このように、本実施例によれば、バックモニタカメラ30による車両後方の映像情報が車両に対する所望の後方領域のものからずれていることに起因して、車両50が第2の予想移動軌跡から僅かにずれてしまう場合にも、車両50の修正操舵を行うことが可能であるので、車両50を所望の軌跡に沿って移動させ、所望の位置に到達させることが可能となる。
【0030】
図10は、ステア角θと、乗員がステアリングホイールに作用させるべき必要操舵力Fとの関係を表した図を示す。尚、図10においては、右操舵時のステア角θを正の値とし、左操舵時のステア角θを負の値とし、また、右操舵時における必要操舵力を正の値としている。図10に示す如く、右操舵時及び左操舵時共にステア角θが所定の値を超えると、そのステア角θを維持するために乗員がステアリングホイールに作用させるべき操舵力Fが増大する。特に、ステア角θが最大ステア角θmax近傍に達した場合は、その操舵力Fはかなり大きな値となる(F=Fmax)。
【0031】
本実施例においては、車両後退時、表示モニタ32に、車両の最大許容舵角δmaxに比して所定角βだけ小さい舵角δに対応した車両50の第2の予想移動軌跡が後方の映像情報に重畳して表示される。乗員が、車両50がその第2の予想移動軌跡に沿って移動するようにステアリング操作を行うこととすると(図10においてステア角θ)、乗員はステアリングホイールに大きな操舵力Fを作用させる必要はなくなり(F=F<Fmax)、車両50が最大許容舵角δmaxで後退する頻度は少なくなる。このため、本実施例によれば、車両後退時に乗員の負担を軽減することが可能となると共に、ステアリング操作において車両50の動力を用いてパワーアシストが行われている場合にはそのアシスト量を小さくすることができ、車両50の燃費の悪化を防止することが可能となっている。
【0032】
ところで、上記図2〜図9に示す如く、表示モニタ32には、第1及び第2の予想移動軌跡X,Y、鉛直ポールZ、及び、縦列駐車可能スペース枠Sが線として表されている。上述の如く、バックモニタカメラ30の焦点距離のバラツキや個体差や乗車人員等に起因する車高のバラツキ等が存在するため、それらの線が車両後方の映像情報に重畳して表示されると、表示モニタ32の画面32a上における車体に対するそれらの位置が現実のものと異なっている場合がある。この場合、それらの線を基準にして乗員が車両を後退させるものとしても、実際には車両が所望の軌跡に沿って移動することができない等の事態が生じる。従って、第1及び第2の予想移動軌跡X,Y、鉛直ポールZ、及び、縦列駐車可能スペース枠Sを線として表示する必要はなく、所定幅が付け加えられた帯状にして表示することとしても何ら問題は生じない。
【0033】
図11は、第1の予想移動軌跡Xを帯状にした際の、図4(A)に示す状況における表示モニタ32の画面32aを模式的に表した図を示す。図12は、鉛直ポールZを帯状にした際の、図7(A)に示す状況における表示モニタの画面を模式的に表した図を示す。また、図13は、縦列駐車可能スペース枠Sを帯状にした際の、図8(A)に示す状況における表示モニタ32の画面32aを模式的に表した図を示す。更に、図14は、図11に示す画面32a上の線分A−A間における帯状ラインの色の濃度を表した図を示す。
【0034】
かかる変形例において、ECU10は、第1の予想移動軌跡Xを線として演算した後、車両に対して所定の相対位置関係にある鉛直ポールZを線として演算した後、及び、現時点でのステア角θが確保された場合に車両が移動し得る縦列駐車可能スペース枠Sを線として演算した後、その演算結果としての基準線に対して左右に所定幅ΔLずつ付け加えた帯状ラインが車両後方の映像情報に重畳して表示されるように、表示モニタ32に対して指令信号を供給する。
【0035】
この際、帯状ラインの所定幅ΔLは、バックモニタカメラ30の焦点距離のバラツキや個体差や乗車人員等に起因する車高のバラツキ等を考慮して設定される。また、帯状ラインは、表示モニタ32の画面32a上において、図14に示す如く、上記の基準線からの幅方向距離に応じて色の濃淡が変化するように、すなわち、上記の基準線から幅方向に遠ざかるに従って色が薄くなるように彩色されて表示されると共に、その背後の映像情報が乗員に視認されるように透過表示される。尚、帯状ラインの色は、上記の基準線から幅方向に遠ざかるに従って一律に薄くするのではなく、例えば車両が到達する可能性が高い地点では濃く、その可能性が低い地点では薄くすることとしてもよい。
【0036】
このように、第1の予想移動軌跡X、鉛直ポールZ、及び縦列駐車可能スペース枠Sが図11〜図13に示す如く帯状ラインで表示される場合は、乗員が厳密に軌跡等を一致させる必要はないため、それらが線で表示される場合に比して乗員の負担を軽減することが可能となると共に、乗員にバックモニタカメラ30の焦点距離のバラツキや個体差や乗車人員等に起因する車高のバラツキ等が生じることを認識させつつ車両後退時のステアリング操作を行わせることが可能となる。
【0037】
また、この変形例においては、第1の予想移動軌跡X、鉛直ポールZ、及び縦列駐車可能スペース枠Sについての帯状ラインは、上述の如く、その演算結果としての基準線から幅方向に遠ざかるに従って色が薄くなるように彩色表示されるので、表示モニタ32の画面32a上において帯状ラインにおける元の基準線の位置が明確となり、その元の基準線を乗員に認識させることが可能となっている。また、帯状ラインは、上述の如く透過表示されるので、その背後が死角になることはなく、その背後の映像情報を乗員に視認させることが可能となっている。尚、上記の実施例においては、車両50が特許請求の範囲に記載した「移動体」に、表示モニタ32の画面32aが特許請求の範囲に記載した「表示画面」に、第1の予想移動軌跡Xが特許請求の範囲に記載した「第1の後方移動予想軌跡」に、第2の予想移動軌跡Yが特許請求の範囲に記載した「第2の後方移動予想軌跡」に、ECU10が演算した第1の予想移動軌跡X、鉛直ポールZ、及び縦列駐車可能スペース枠Sが特許請求の範囲に記載した「所定の基準線」に、それぞれ相当している。
【0038】
また、上記の実施例においては、ECU10が、第1及び第2の予想移動軌跡X,Yが表示モニタ32の画面32aに重畳表示されるように表示モニタ32に対して指令信号を供給することにより特許請求の範囲に記載した「第1の表示手段」及び「第2の表示手段」が、演算結果としての第1の予想移動軌跡X、鉛直ポールZ、及び縦列駐車可能スペース枠Sに対して左右に所定幅ΔLずつ付け加えた帯状ラインが重畳表示されるように表示モニタ32に対して指令信号を供給することにより特許請求の範囲に記載した「表示手段」が、それぞれ実現されている。
【0039】
【発明の効果】
上述の如く、請求項1及び2記載の発明によれば、移動体において許容される舵角に対応し、移動体がその軌跡から僅かにずれても修正操舵を行うことが可能となる移動予想軌跡を表示画面に表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である移動体の後方視界表示装置のシステム構成図である。
【図2】図2(A)は、車両が白線間に車庫入れされる際の状況を示した図である。また、図2(B)は、図2(A)に示す状況における表示モニタの画面を模式的に表した図である。
【図3】図3(A)は、車両が白線間に車庫入れされる際の状況を示した図である。また、図3(B)は、図3(A)に示す状況における表示モニタの画面を模式的に表した図である。
【図4】図4(A)は、車両が白線間に車庫入れされる際の状況を示した図である。また、図4(B)は、図4(A)に示す状況における表示モニタの画面を模式的に表した図である。
【図5】図5(A)は、車両が白線間に車庫入れされる際の状況を示した図である。また、図5(B)は、図5(A)に示す状況における表示モニタの画面を模式的に表した図である。
【図6】図6(A)は、車両が縦列駐車される際の状況を示した図である。また、図6(B)は、図6(A)に示す状況における表示モニタの画面を模式的に表した図である。
【図7】図7(A)は、車両が縦列駐車される際の状況を示した図である。また、図7(B)は、図7(A)に示す状況における表示モニタの画面を模式的に表した図である。
【図8】図8(A)は、車両が縦列駐車される際の状況を示した図である。また、図8(B)は、図8(A)に示す状況における表示モニタの画面を模式的に表した図である。
【図9】図9(A)は、車両が縦列駐車される際の状況を示した図である。また、図9(B)は、図9(A)に示す状況における表示モニタの画面を模式的に表した図である。
【図10】ステア角θと、乗員がステアリングホイールに作用させるべき必要操舵力との関係を表した図である。
【図11】本発明の変形例において、図4(A)に示す状況における表示モニタの画面を模式的に表した図である。
【図12】本発明の変形例において、図7(A)に示す状況における表示モニタの画面を模式的に表した図である。
【図13】本発明の変形例において、図8(A)に示す状況における表示モニタの画面を模式的に表した図である。
【図14】図11に示す表示モニタの画面上の線分A−A間における帯状軌跡の色の濃度を表した図である。
【符号の説明】
20 バッグガイドモニタ用電子制御ユニット(ECU)
30 バックモニタカメラ
32 表示モニタ
X 第1の予想移動軌跡
Y 第2の予想移動軌跡
Z 鉛直ポール
S 縦列駐車可能スペース枠

Claims (2)

  1. 移動体後方の視界を表示画面に表示する移動体の後方視界表示装置であって、
    実舵角に対応した第1の後方移動予想軌跡を前記表示画面に重畳表示する第1の表示手段と、
    移動体の最大許容舵角(δ max よりも所定角(β;β>0)だけ小さい所定の舵角(δ 1 =δ max −β)に対応した、修正操舵を行うことが可能な第2の後方移動予想軌跡を前記表示画面に重畳表示する第2の表示手段と、
    を備えることを特徴とする移動体の後方視界表示装置。
  2. 移動体後方の視界を表示画面に表示する移動体の後方視界表示装置であって、
    実舵角に対応した第1の後方移動予想軌跡を前記表示画面に重畳表示する第1の表示手段と、
    移動体の最小旋回半径よりも大きく、移動体の旋回半径を更に小さくすることが許容され、修正操舵を行うことが可能な旋回半径の第2の後方移動予想軌跡を前記表示画面に重畳表示する第2の表示手段と、
    を備えることを特徴とする移動体の後方視界表示装置。
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