JP3525897B2 - 電子機器および電子機器の制御方法 - Google Patents

電子機器および電子機器の制御方法

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JP3525897B2
JP3525897B2 JP2000618790A JP2000618790A JP3525897B2 JP 3525897 B2 JP3525897 B2 JP 3525897B2 JP 2000618790 A JP2000618790 A JP 2000618790A JP 2000618790 A JP2000618790 A JP 2000618790A JP 3525897 B2 JP3525897 B2 JP 3525897B2
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electronic device
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electric energy
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照彦 藤沢
誠 桶谷
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    • GPHYSICS
    • G04HOROLOGY
    • G04GELECTRONIC TIME-PIECES
    • G04G19/00Electric power supply circuits specially adapted for use in electronic time-pieces
    • G04G19/12Arrangements for reducing power consumption during storage
    • GPHYSICS
    • G04HOROLOGY
    • G04GELECTRONIC TIME-PIECES
    • G04G19/00Electric power supply circuits specially adapted for use in electronic time-pieces
    • G04G19/08Arrangements for preventing voltage drop due to overloading the power supply

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  • Electric Clocks (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】(技術分野) 本発明は、電子機器及び電子機器の制御方法に係り、特
に電子機器の動作モードを駆動モードと節電モードとに
切換えられる電子機器及び電子機器の制御方法に関す
る。
【0002】(背景技術) 近年、電子機器の一例として電子式の腕時計があり、こ
の腕時計には電源手段が内蔵され、この電源手段は、回
転錘を有する発電装置と、該発電装置から発生する電気
エネルギを貯める蓄電手段(大容量コンデンサ)とによ
って大略構成されている。そして、この種の電子時計
は、コンデンサから放電される電気エネルギを用いて時
刻表示ユニットで時刻表示を行うことにより、電池交換
を行うことなく、長時間に亘って時計の動作を行うもの
である。
【0003】このように発電装置を有する電源手段を内
蔵した電子時計は、安定した電気エネルギを長時間に亘
って供給するため、発電装置が所定時間以上非発電状
態、または非携帯状態にある場合には、これらの状態を
検出して、当該電子時計の動作モードを、時刻表示を行
う駆動モード(表示モード)から時刻表示を行わない節
電モードに切換えるようにしていた。ここで、電子時計
における節電モードにおいては、時刻表示は行わずに、
現時刻をカウントするための制御回路にのみ電気エネル
ギを供給している。一方、通常の時刻表示を行う表示モ
ード(駆動モード)では、制御回路に電気エネルギを供
給すると共に、例えばアナログ時計の場合には、指針を
駆動する駆動回路にも電気エネルギを供給している。ま
た、節電モードにある電子時計を、ユーザが腕に付けて
再び発電を開始すると、節電モードから表示モードに切
換り、時刻表示ユニットでは、カウンタに記憶されたデ
ータを元にその表示を現時刻に復帰させるようにしてい
る。例えば、指針を用いたアナログ時計にあっては、こ
の指針を早送りして現時刻に素早く復帰させていた。
【0004】ところが、電子時計が節電モード(非発電
時間)を長時間に渡って続行した場合には、大容量コン
デンサに蓄電された電気エネルギが漸次消費され、大容
量コンデンサに電気エネルギが殆ど残っていない場合に
は、現時刻への復帰が不可能となるばかりでなく、時刻
表示ユニット自体が再起動するために必要な電気エネル
ギを蓄えるのに時間がかかってしまい、電子時計の起動
性が悪くなる虞れがあった。
【0005】本発明は、上述した事情に鑑みてなされた
ものであり、節電モード時で、現時刻復帰に必要な電気
エネルギが電源手段に残っていない場合には、電気エネ
ルギの消費を低減して電源手段の電気エネルギを保持
し、被駆動手段を迅速に再起動させることのできる電子
機器及び電子機器の制御方法を提供することにある。
【0006】(発明の開示) 本発明の第1の態様は、電気エネルギを供給する充電可
能な電源部と、該電源部から供給される電気エネルギに
よって作動し、駆動信号を出力する駆動制御部と、該駆
動信号を受けて駆動される被駆動部と、予め設定された
第1の条件に基づいて該被駆動部の動作モードを、通常
の駆動を行う駆動モードと節電モードとに切換えるモー
ド切換部と、該モード切換部によって節電モードにある
ときに、あらかじめ設定された第2の条件に基づいて電
源部に蓄えられている電気エネルギ量が所定の電気エネ
ルギ量よりも小さくなったと判定した場合に、駆動制御
部の動作を停止させる動作停止部とを具備することを特
徴としている。
【0007】本発明の第2の態様は、本発明の第1の態
様において、動作停止部は、駆動制御部の動作を停止さ
せるに際し、電源部から駆動制御部に向けて供給される
電気エネルギを停止することを特徴としている。
【0008】本発明の第3の態様は、本発明の第1の態
様において、駆動制御部は、電源部から供給される電気
エネルギによって作動し制御信号を出力する制御回路
と、電源部から供給される電気エネルギによって作動し
制御信号を受けて駆動信号を被駆動部に向けて出力する
駆動回路とによって構成し、モード切換部は、駆動モー
ドにおいては制御回路と駆動回路とに電気エネルギを供
給し、節電モードにおいては制御回路にのみ電気エネル
ギを供給することを特徴としている。
【0009】本発明の第4の態様は、本発明の第1の態
様において、電源部は、外部エネルギを電気エネルギに
変換する発電部と、該発電部から供給される電気エネル
ギを蓄えて、電気エネルギを駆動制御部に向けて供給す
る蓄電部とを具備することを特徴としている。
【0010】本発明の第5の態様は、本発明の第4の態
様は、本発明の第4の態様において、蓄電部は、二次電
源またはコンデンサによって構成したことを特徴として
いる。
【0011】本発明の第6の態様は、本発明の第4の態
様において、発電部が発電状態にあるか否かを検出する
発電状態検出部を設け、第1の条件は、該発電状態検出
部によって発電部が発電状態にあるか否かであることを
特徴としている。
【0012】本発明の第7の態様は、本発明の第6の態
様において、発電状態検出部は、発電部から出力される
電気エネルギの量が判定エネルギ量を越えたか否かを判
定するエネルギ量判定部と、 該エネルギ量判定部によ
って電気エネルギ量が判定エネルギ量を越えている継続
時間が判定時間値を越えているか否かを判定する発電時
間判定部とを備えることを特徴としている。
【0013】本発明の第8の態様は、本発明の第1の態
様において、当該電子機器が携帯状態にあるか否かを検
出する携帯状態検出部を設け、第1の条件は、被駆動部
の動作モードを駆動モードから節電モードに切換える際
には、該携帯状態検出部によって当該電子機器が非携帯
状態にあることを検出し、電子機器が非携帯状態にある
時間が所定時間を継続した場合であり、被駆動部の動作
モードを節電モードから駆動モードに切換える際には、
携帯状態検出部によって電子機器が非携帯状態から携帯
状態に切換った場合であることを特徴としている。
【0014】本発明の第9の態様は、本発明の第1の態
様において、電源部の電圧を検出する電圧検出部を設
け、第2の条件は電圧検出部によって検出される電源部
の電圧が所定の電圧を下回った場合であることを特徴と
している。
【0015】本発明の第10の態様は、本発明の第1の
態様において、電源部から供給される電気エネルギの量
を検出する電気エネルギ量検出部を設け、第2の条件
は、該電気エネルギ量検出部によって検出される電源部
により供給可能な電気エネルギ量が、被駆動部の動作モ
ードを節電モードから駆動モードに復帰するのに必要な
所定の電気エネルギ量よりも小さくなった場合であるこ
とを特徴としている。
【0016】本発明の第11の態様は、本発明の第4の
態様において、発電部が発電状態にあるか否かを検出す
る発電状態検出部を設け、さらに動作停止部によって駆
動制御部の動作が停止状態にあるときに、予め設定され
た第3の条件が満たされた場合に駆動制御部の動作を開
始する動作開始部を設け、記第3の条件は発電状態検出
部によって発電部が発電を開始した場合であることを特
徴としている。
【0017】本発明の第12の態様は、本発明の第11
の態様において、第3の条件による発電の開始は、発電
部から出力される電気エネルギの量が再起動可能なエネ
ルギ量を越え、この状態を所定時間継続した場合である
ことを特徴としている。
【0018】本発明の第13の態様は、本発明の第1の
態様において、当該電子機器が携帯状態にあるか否かを
検出する携帯状態検出部を設け、さらに動作停止部によ
って駆動制御部の動作が停止状態にあるときに、予め設
定された第3の条件に基づいて駆動制御部の動作を開始
する動作開始部を設け、動作開始部は、第3の条件とし
て携帯状態検出部によって当該電子機器が非携帯状態か
ら携帯状態に切換った場合を判定することを特徴として
いる。
【0019】本発明の第14の態様は、本発明の第13
態様において、非携帯状態から携帯状態への切換りは、
非携帯状態から携帯状態に切換った後に携帯状態にある
時間が所定時間継続した場合になされることを特徴とし
ている。
【0020】本発明の第15の態様は、本発明の第1の
態様において、ユーザが外部から操作する外部操作入力
部を設け、該外部操作入力部の操作状況に基づいて、モ
ード切換部による駆動モードと節電モードとの切換えを
行うことを特徴としている。
【0021】本発明の第16の態様は、本発明の第1の
態様において、ユーザが外部から操作する外部操作入力
部を設けると共に、動作停止部によって駆動制御部の動
作が停止状態にあるときに、該外部操作入力部の操作状
況に基づいて、駆動制御部の動作を開始する動作開始部
を設けることを特徴としている。
【0022】本発明の第17の態様は、本発明の第1乃
至第16のいずれかの態様において、被駆動部は、時刻
表示を行う時刻表示部を有することを特徴としている。
【0023】本発明の第18の態様は、本発明の第17
の態様において、駆動制御部にはモード切換部によって
被駆動部の動作モードを節電モードから駆動モードに切
換るとき、時刻表示を現時刻に復帰するための復帰動作
を行う現時刻復帰部を備えることを特徴としている。
【0024】本発明の第19の態様は、本発明の第18
の態様において、所定の電気エネルギ量は、現時刻復帰
部を用いて節電モードから現時刻に復帰するのに必要な
電気エネルギ量に設定することを特徴としている。
【0025】本発明の第20の態様は、本発明の第18
の態様において、復帰動作可能なエネルギ量は、駆動制
御部の動作を開始することにより、時刻表示部を用いて
時刻表示が可能となる最低限の量に設定することを特徴
としている。
【0026】本発明の第21の態様は、本発明の第18
態様において、時刻表示部は、時刻表示用の指針と、該
指針を運針するモータとを有し、現時刻復帰部は、モー
タによって指針の運針を通常運針速度よりも高速となる
高速運針速度で復帰させることを特徴としている。
【0027】本発明の第22の態様は、本発明の第1の
態様において、駆動制御部は、電源部から供給される電
気エネルギによって作動し制御信号を出力する制御回路
と、電源部から供給される電気エネルギによって作動し
制御信号を受けて駆動信号を被駆動部に向けて出力する
駆動回路とによって構成し、制御回路は、基本パルスを
発生する発振回路を備え、動作停止部は、該発振回路の
動作を停止することを特徴としている。
【0028】本発明の第23の態様は、本発明の第22
の態様において、動作停止部は、発振回路への電気エネ
ルギの供給を停止することを特徴としている。
【0029】本発明の第24の態様は、本発明の第1の
態様において、駆動制御部は、電源部から供給される電
気エネルギによって作動し制御信号を出力する制御回路
と、電源部から供給される電気エネルギによって作動し
制御信号を受けて駆動信号を被駆動部に向けて出力する
駆動回路とによって構成し、制御回路は、基本パルスを
発生する発振回路と、該発振回路から出力される基本パ
ルスを分周する分周回路と、を具備し、動作停止部は、
発振回路または分周回路の動作を停止することを特徴と
している。
【0030】本発明の第25の態様は、本発明の第24
の態様において、動作停止部は、発振回路と分周回路と
のうち少なくとも一方の回路を駆動させるため、電源電
圧よりも低い定電圧を発生する定電圧発生回路を具備
し、定電圧発生回路への電気エネルギの供給を停止する
ことを特徴としている。
【0031】本発明の第26の態様は、電気エネルギを
供給する充電可能な電源ユニットと、該電源ユニットか
ら供給される電気エネルギによって作動され、駆動信号
を出力する駆動制御ユニットと、該駆動制御ユニットか
ら出力される駆動信号を受けて駆動される被駆動ユニッ
トとを有する電子機器の制御方法であって、予め設定さ
れた第1の条件に基づいて該被駆動ユニットの動作モー
ドを、駆動モードと節電モードとに切換えるモード切換
工程と、該モード切換工程によって節電モードにあると
きに、あらかじめ設定された第2の条件に基づいて電源
ユニットに蓄えられた電気エネルギ量が所定の電気エネ
ルギ量よりも小さくなったと判定した場合に、駆動制御
ユニットの動作を停止させる動作停止工程とを具備する
ことを特徴としている。
【0032】本発明の第27の態様は、本発明の第26
の態様において、電源ユニットは、外部エネルギを電気
エネルギに変換する発電装置と、該発電装置から供給さ
れる電気エネルギを蓄えて、該電気エネルギを駆動制御
ユニットに供給する蓄電装置とを備え、発電装置が発電
状態にあるか否かを判定する発電状態検出工程を有し、
第1の条件は、該発電状態検出工程によって発電装置が
発電状態にあるか否かであることを特徴としている。
【0033】本発明の第28の態様は、本発明の第27
の態様において、 発電状態検出工程は、発電装置から
出力される電気エネルギの量が判定エネルギ量を越えた
か否かを判定するエネルギ量判定工程と、該エネルギ量
判定工程によって電気エネルギ量が判定エネルギ量を越
えている継続時間が判定時間値を越えているか否かを判
定する発電時間判定工程とを具備することを特徴として
いる。
【0034】本発明の第29の態様は、本発明の第26
の態様において、当該電子機器が携帯状態にあるか否か
を検出する携帯状態検出工程を有し、第1の条件は、被
駆動ユニットの動作モードを駆動モードから節電モード
に切換える際には、該携帯状態検出工程によって当該電
子機器が非携帯状態にあることを検出し、当該電子機器
が非携帯状態にある時間が所定時間を継続した場合であ
り、駆動ユニットの動作モードを節電モードから駆動モ
ードに切換える際には、携帯状態検出工程によって非携
帯状態から携帯状態に切換った場合であることを特徴と
している。
【0035】本発明の第30の態様は、本発明の第26
の態様において、電源ユニットから供給される電気エネ
ルギの量を検出する電気エネルギ量検出工程を有し、第
2の条件は、該電気エネルギ量検出工程によって検出さ
れる電源ユニットにより供給可能な電気エネルギ量が、
被駆動ユニットの動作モードを節電モードから駆動モー
ドに復帰するのに必要な所定の電気エネルギ量よりも小
さくなった場合であることを特徴としている。
【0036】本発明の第31の態様は、本発明の第26
の態様において、電源ユニットは、外部エネルギを電気
エネルギに変換する発電装置と、該発電装置から供給さ
れる電気エネルギを蓄えて、該電気エネルギを駆動制御
ユニットに供給する蓄電装置とを備え、発電装置が発電
状態にあるか否かを検出する発電状態検出工程を有し、
さらに動作停止工程によって駆動制御ユニットの動作が
停止状態にあるときに、予め設定された第3の条件に基
づいて駆動制御ユニットの動作を開始する動作開始工程
を設け、第3の条件は、発電状態検出工程によって発電
装置が発電を開始したことを検出した場合であることを
特徴としている。
【0037】本発明の第32の態様は、本発明の第26
の態様において、電源ユニットは、外部エネルギを電気
エネルギに変換する発電装置と、該発電装置から供給さ
れる電気エネルギを蓄えて、該電気エネルギを駆動制御
ユニットに供給する蓄電装置とを備え、当該電子機器が
携帯状態にあるか否かを検出する携帯状態検出工程を有
し、さらに動作停止工程によって駆動制御ユニットの動
作が停止状態にあるときに、予め設定された第3の条件
に基づいて駆動制御ユニットの動作を開始する動作開始
工程を設け、第3の条件は、携帯状態検出工程によって
当該電子機器が非携帯状態から携帯状態に切換った場合
であることを特徴としている。
【0038】(発明を実施するための最良な形態) 次に図面を参照して本発明の好適な実施形態について説
明する。 [1] 概要構成 図1に、本発明の一実施形態に係る電子時計1の概略構
成を示す。電子時計1は腕時計であって、ユーザは装置
本体に連結されたベルトを手首に巻き付けて使用するよ
うになっている。
【0039】本実施形態による電子時計1は、交流電力
を発電する発電部Aと、発電部Aから出力される交流電
圧を整流すると共に昇圧した電圧を蓄電し、各構成部分
へ電気エネルギを供給する電源部Bと、発電部Aの発電
状態を検出する発電状態検出部91(図2参照)と、該
発電状態検出部91から出力される検出結果に基づいて
装置全体を制御する制御回路23と、秒針55をステッ
ピングモータ10を用いて駆動する秒針運針機構CS
と、分針および時針をステッピングモータを用いて駆動
する時分針運針機構CHMと、前記制御回路23から出力
される制御信号を受けて秒針運針機構CSを駆動する秒
針駆動部30Sと、制御回路23から出力される制御信
号を受けて時分針運針機構CHMを駆動する時分針駆動部
30HMと、電子時計1の動作モードを時刻表示モードか
らカレンダ修正モード、時刻修正モード或いは強制的に
後述する節電モードに移行させるための指示操作を行う
外部入力装置100(図2参照)とを具備して大略構成
されている。
【0040】ここで、制御回路23は、発電部Aの発電
状態に応じて、制御回路23と運指機構CS,CHMの駆
動部30S ,30HM(駆動回路)に給電することによ
り、時刻表示を行う表示モード(動作モード)と、秒針
運針機構CSおよび時分針運針機構CHMへの給電を停止
して前記制御回路23に対してのみ給電を行う節電モー
ドとに切換えるようになっている。また、制御回路23
では、ユーザが電子時計1を手に持ってこれを振って発
電を行い、所定の発電電圧を越えたことが検出されるこ
とにより、節電モードから表示モードに切換るようにな
っている。
【0041】[2] 詳細構成 以下、電子時計1の各構成部分について説明する。な
お、制御回路23については機能ブロックを用いて後述
する。
【0042】[2.1] 発電部 まず、発電部Aについて説明する。発電部Aは、発電装
置40、回転錘45および増速用ギア46を備えて構成
されている。発電装置40としては、発電用ロータ43
が発電用ステータ42の内部で回転し発電用ステータ4
2に接続された発電コイル44に誘起された電力を外部
に供給できる電磁誘導型の交流発電装置が採用されてい
る。また、回転錘45は、発電用ロータ43に運動エネ
ルギを伝達する手段として機能する。そして、この回転
錘45の動きが増速用ギア46を介して発電用ロータ4
3に伝達される。この回転錘45は、腕時計型の電子時
計1では、ユーザの腕の動きなどを捉えて装置内で旋回
できるようになっており、ユーザの生活に関連した外部
のエネルギを利用して発電を行い、その電力を用いて電
子時計1を駆動している。
【0043】[2.2] 電源部 次に、電源部Bについて説明する。電源部Bは、過大電
圧が後段の回路に印加されるのを防止するためのリミッ
タ回路LMと、公知のショットキーダイオード、シリコ
ンダイオード、IC内蔵のMOSFETの寄生ダイオー
ドあるいはトランジスタなどのスイッチング素子を用い
た能動素子などで構成される半波整流回路または全波整
流回路などの整流回路47と、大容量コンデンサ48
(高容量2次電源)と、昇降圧回路49とを備えてい
る。昇降圧回路49は、複数のコンデンサ49a、49
bおよび49cを用いて構成され、入力される大容量コ
ンデンサ48の充電電圧Vcを受けて、多段階の昇圧お
よび降圧を行い低電位側電圧となる電源電圧Vssを出力
するようになっている。そして、昇降圧回路49は、制
御回路23から出力される制御信号φ11によって、充
電電圧Vcを電源電圧Vssに昇降圧し、この電源電圧Vs
sを、制御回路23のVss駆動部23A、パルス合成回
路22および秒針駆動部30S,時分針駆動部30HMに
供給するものである。ここで、電源部Bは、Vdd(高電
位側電圧)を基準電位(GND)に取り、Vss(低電位
側電圧)を電源電圧として生成している。
【0044】[2.3] 運針機構 次に運針機構CS、CHMについて説明する。 [2.3.1] 秒針運針機構 まず、秒針運針機構CSについて説明する。ここで、秒
針運針機構CSに用いられているステッピングモータ1
0は、パルスモータ、階動モータ或いはデジタルモータ
などとも称され、デジタル制御装置のアクチュエータと
して多用され、該ステッピングモータ10は、パルス信
号によって駆動されるものである。また近年、携帯に適
した小型の電子機器或いは情報機器用のアクチュエータ
として小型、軽量化されたこの種のステッピングモータ
が多く採用されている。また、このような電子機器とし
ては、電子時計、時間スイッチ、クロノグラフといった
ものが代表として上げられる。
【0045】本実施形態のステッピングモータ10は、
秒針駆動部30Sから供給される駆動パルスによって磁
力を発生する駆動コイル11と、この駆動コイル11に
よって励磁されるステータ12と、ステータ12の内部
において励磁される磁界により回転するロータ13とを
備えている。
【0046】また、ロータ13は、ディスク状の2極の
永久磁石を有するPM型(永久磁石回転型)で構成さ
れ、ステータ12には、駆動コイル11で発生した磁力
による異なった磁極が、ロータ13回りのそれぞれの相
(極)15および16に発生する磁気飽和部17が設け
られている。さらに、ロータ13の回転方向を規定する
ために、ステータ12内周の適当な位置には内ノッチ1
8が設けられており、コギングトルクを発生させてロー
タ13を適当な位置に停止させるようにしている。
【0047】そして、ステッピングモータ10によるロ
ータ13の回転は、ロータ13に噛合された秒中間車5
1および秒車(秒指示車)52からなる輪列50によっ
て秒針55に伝達され、該秒針55によって秒表示がな
されている。
【0048】[2.3.2] 時分運針機構 次に、時分針運針機構CHMについて説明する。時分運針
機構CHMに用いられているステッピングモータ60は、
ステッピングモータ10とほぼ同様の構成となってい
る。本実施形態のステッピングモータ60は、時分針駆
動部30HMから供給される駆動パルスによって磁力を発
生する駆動コイル61と、この駆動コイル61によって
励磁されるステータ62と、さらにステータ62の内部
において励磁される磁界により回転するロータ63とを
備えている。
【0049】また、ロータ63は、ディスク状の2極の
永久磁石を有するPM型(永久磁石回転型)で構成され
ている。さらに、ステータ62には、駆動コイル61で
発生した磁力による異なった磁極が、ロータ63回りの
それぞれの相(極)65および66に発生する磁気飽和
部67が設けられている。
【0050】さらに、ロータ63の回転方向を規定する
ために、ステータ62内周の適当な位置には内ノッチ6
8が設けられており、コギングトルクを発生させてロー
タ63を適当な位置で停止させるようにしている。そし
て、ステッピングモータ60のロータ63の回転は、ロ
ータ63に噛合された四番車71、三番車72、二番車
(分指示車)73、日の裏車74および筒車(時指示
車)75からなる輪列70によって各針に伝達される。
二番車73には分針76が接続され、さらに筒車75に
は時針77が接続されている。ロータ63の回転に連動
してこれらの各針によって時分が表示される。
【0051】なお、輪列70には、図示しない年月日
(カレンダ)などの表示を行うための伝達系(例えば、
日付表示を行う場合には、筒中間車、日回し中間車、日
回し車、日車等)を接続することも勿論可能である。こ
の場合、カレンダ修正系輪列(例えば、第1カレンダ修
正伝え車、第2カレンダ修正伝え車、カレンダ修正車、
日車等)を追加して設ければよい。
【0052】[2.4] 秒針駆動部及び時分針駆動部 次に、秒針駆動部30Sおよび時分針駆動部30HMにつ
いて説明する。ここでは、秒針駆動部30Sおよび時分
針駆動部30HMは同様の構成であるので、秒針駆動部3
0Sについてのみ、図1を参照しつつ説明する。ここ
で、秒針駆動部30Sは、制御回路23の制御下でステ
ッピングモータ10に様々な駆動パルスを供給するもの
である。
【0053】また、秒針駆動部30Sは、直列に接続さ
れたPチャンネル型のトランジスタ33aとNチャンネ
ル型のトランジスタ32a、およびPチャンネル型のト
ランジスタ33bとNチャンネル型のトランジスタ32
bによって構成されたブリッジ回路を備えており、秒針
駆動部30Sは、トランジスタ33aおよび33bとそ
れぞれ並列に接続された回転検出用抵抗35aおよび3
5bと、これらの抵抗35aおよび35bにチョッパパ
ルスを供給するためのサンプリング用のPチャンネル型
のトランジスタ34a,34bとを備えている。これに
より、秒針駆動部30Sは、これらのトランジスタ32
a,32b,33a,33b,34aおよび34bの各
ゲート電極に制御回路23からそれぞれのタイミングで
極性およびパルス幅の異なる制御パルスを印加すること
により、駆動コイル11に極性の異なる駆動パルスを供
給したり、或いはロータ13の回転検出用および磁界検
出用の誘起電圧を励起する検出用のパルスを供給してい
る。
【0054】[2.5] 制御回路 次に、制御回路23の構成について図2を参照しつつ説
明するに、この図2の機能ブロック図は、制御回路23
とその周辺構成を示している。ここで、制御回路23
は、パルス合成回路22、モード設定部90、時刻情報
記憶部96、駆動制御回路24等を具備している。ま
た、前記モード設定部90、時刻情報記憶部96、駆動
制御回路24等は電源電圧Vssで駆動されるVss駆動部
23Aによってチップ化され、該Vss駆動部23Aには
昇降圧回路49の電源電圧Vssが供給される。さらに、
パルス合成回路22には、定電圧発生回路(図示せず)
から出力される定電圧が供給される。なお、定電圧発生
回路は電源電圧Vssを受けて安定した定電圧を発生する
ものである。
【0055】また、パルス合成回路22は、水晶振動子
などの基準発振源21を用いて安定した周波数の基準パ
ルスを発振する発振回路と、基準パルスを分周する分周
回路と、分周パルスと基準パルスとを合成してパルス幅
やタイミングの異なるパルス信号を発生する合成回路と
を備えて構成されている。ここで、該パルス合成回路2
2には定電圧が供給され、該定電圧は、電源部Bから出
力される電源電圧Vss(充電電圧Vc)を受けて定電圧
を出力する定電圧回路(図示せず)から発生される。一
方、パルス合成回路22は、電源電圧(定電圧)の供給
が停止された場合には、パルス信号の発生を停止し、制
御回路23全体の動作を停止する。
【0056】次に、モード設定部90は、発電状態検出
部91と、発電状態の検出のために用いる設定値を切換
える設定値切換部95と、大容量コンデンサ48の充電
電圧Vcを検出する電圧検出回路92と、発電状態に応
じて時刻表示のモードを制御すると共に充電電圧Vcに
基づいて昇圧倍率を制御する中央制御回路93と、モー
ドを記憶するモード記憶部94とを備えて構成されてい
る。この発電状態検出部91は、発電装置40の起電圧
Vgenと設定電圧値V0とを比較することにより、発電状
態にあるか否かを判断する第1の検出回路97と、該第
1の検出回路97によって発電装置40が発電状態にあ
る時間を発電継続時間Tgenとして、この時間Tgenと設
定時間値T0とを比較することにより、安定した発電状
態を判断する第2の検出回路98とを備えている。
【0057】ここで、図10を参照しつつ発電状態検出
部91の具体的な回路構成について説明する。図10
は、全波整流を行う場合の発電検出回路の周辺の回路構
成例である。図10においては、発電状態検出部91
と、発電状態検出部91の周辺回路として、交流発電を
行う発電装置40と、発電装置40から出力される交流
電流を整流して直流電流に変換する整流回路47と、整
流回路47から出力される直流電流により蓄電する高容
量二次電源48と、を図示している。
【0058】発電状態検出部91は、発電装置40の第
1出力端子AG1の電圧V1と高容量二次電源48の高
電位側端子電圧VDDとを比較して、第1比較結果データ
DC1を出力する第1コンパレータCOMP1Aと、発電装置4
0の第2出力端子AG2の電圧V2と高容量二次電源4
8の高電位側端子電圧VDDとを比較して、第2比較結果
データDC2を出力する第2コンパレータCOMP2Aと、第1
比較結果データDC1と第2比較結果データDC2の論理和
をとって、発電検出データDDETとして出力するOR回
路OR1と、を備えて構成されている。
【0059】発電状態検出部91は、発電装置40によ
り発電がなされると、発電装置40の発電状態およびL
Mの動作状態に基づいて高容量二次電源48を充電可能
な発電がなされているか否かを判別し、発電周期に応じ
た周波数を有する発電検出データDDETを中央制御回路
93に出力することとなる。
【0060】次に、図3を参照しつつ発電状態検出部9
1の他の具体的な回路構成について説明する。この発電
状態検出部91は、高電位側電圧Vddを有する信号線と
低電位側電圧Vssを有する信号線との間に、直列接続さ
れたトランジスタ91Aおよびコンデンサ91Bと、該
コンデンサ91Bの両端に接続されたプルダウン抵抗9
1Cと、前記トランジスタ91Aとコンデンサ91Bと
の接続点91Dに接続された検出用インバータ91E
と、大容量コンデンサ48のプラス側とVddとの間に接
続された充電電流検出回路DETとから構成されている。
【0061】そして、整流回路47から大容量コンデン
サ48に向けて充電電流が流れることにより、充電電流
検出回路DETにも電流が流れ、例えば充電電流検出回路D
ETがダイオードによって構成されている場合には、順方
向電圧VFが発生する。この電圧VFがトランジスタ91
Aのしきい値電圧Vthよりも大きい場合には、該トラン
ジスタ91Aがオン状態となりコンデンサ91Bが充電
される。さらに、接続点91Dの電圧VAは、低電位側
電圧Vssから高電位側電圧Vddに近づき、プルダウン抵
抗91Cによって、ある程度この状態が継続することに
より、電圧VAの電位が検出用インバータ91Eのしき
い値を越えて、出力が“L”から“H”に切換る。
【0062】このように発電状態検出部91を構成する
ことにより、トランジスタ91Aのしきい値電圧Vth、
プルダウン抵抗91Cさらに検出用インバータ91Eの
しきい値を適宜に選択することで、後述する設定電圧値
V0と設定時間値T0とを設定し、発電装置40の発電状
態を検出するようにしている。そして、発電状態検出部
91では、第1の検出回路97と第2の検出回路98と
の両方の条件を満足すると、発電部Aが発電状態である
と判断するようになっている。ここで、設定電圧値V0
は、Vdd(=GND)を基準としたときの負電圧であ
り、Vddからの電位差を示している。
【0063】ここで、第1の検出回路97に用いられる
設定電圧値V0は、設定値切換部95によって切換制御
されるもので、該設定値切換部95は、表示モードから
節電モードに切換ると、第1の検出回路97に用いる設
定電圧値V0の値を変更する。即ち本例においては、表
示モードにあるときには設定電圧値Va、節電モードに
あるときには設定電圧値Vbとし、この関係はVa<Vb
に設定されている。従って、節電モードから表示モード
へ切換えるためには、大きな発電が必要とされる。な
お、設定値切換部95によって第2の検出回路98に用
いられる設定時間値T0を切換えるようにしてもよい。
【0064】ここで、図11を参照して電圧検出回路9
2の一例について説明する。電圧検出回路92は、高電
位側電源VDDと低電位側電源VSSとの間の電圧を所定の
分圧比で分圧して検出対象電圧VDETを生成する直列に
接続された抵抗R1、R2と、高電位側電源VDDから所
定の基準電圧VREFを生成する基準電圧生成部92A
と、抵抗R1と抵抗R2の接続点の電圧である検出対象
電圧VDETと基準電圧VREFを比較して、電圧検出データ
DVを中央制御回路93に出力するコンパレータ92B
と、中央制御回路93から出力されるサンプリング信号
SP(検出時“L”レベル)により電圧検出タイミング
においてオン状態となって抵抗R1、R2に電流を供給
する第1PチャネルMOSトランジスタ92Cと、中央
制御回路93から出力されるサンプリング信号SP(検
出時“L”レベル)により電圧検出タイミングにおいて
オン状態となってコンパレータ92Bのイネーブル端子
ENを“H”レベルとしてコンパレータ92Bを動作状
態とする第2PチャネルMOSトランジスタ92Dと、
を備えて構成されている。
【0065】電圧検出回路92に中央制御回路93から
“L”レベルのサンプリング信号SPが入力されると、
第1PチャネルMOSトランジスタ92Cおよび第2P
チャネルMOSトランジスタ92Dは、オン状態とな
る。これにより抵抗R1、R2に電源が供給され、抵抗
R1、R2は高電位側電源VDDと低電位側電源VSSとの
間の電圧を所定の分圧比で分圧して検出対象電圧VDET
を生成してコンパレータの反転入力端子に印加する。
【0066】一方、コンパレータ92Bのイネーブル端
子ENも“H”レベルとなり、コンパレータ92Bは、
検出対象電圧VDETと基準電圧VREFを比較して、電圧検
出データDVを中央制御回路93に出力することとな
る。また、中央制御回路93は、検出回路97,98で
発電が検出されない非発電時間Tnを計測する非発電時
間計測回路99を備えており、非発電時間Tnが所定の
設定時間以上継続すると表示モードから節電モードに移
行するようになっている(第1の条件)。
【0067】一方、節電モードから表示モードへの復帰
は、発電状態検出部91によって、発電部Aが発電状態
にあることが検出され、かつ、大容量コンデンサ48の
充電電圧Vcが節電モードから表示モードに復帰するの
に必要な電気エネルギが十分残っているという条件(第
1の条件)が整うと実行される。しかし、節電モードに
ある状態で、リミッタ回路が動作(オン)していると、
通常充電経路とは異なった短絡経路が作られて発電部A
は短絡状態となり、発電状態検出部91は、発電部Aが
発電状態にあってもそれを検出することができなくなっ
てしまい、節電モードから表示モードへ移行することが
できなくなってしまうことになる。
【0068】そこで、本実施形態においては、節電モー
ドにある場合には、発電部Aの発電状態に拘わらず、リ
ミッタ回路をオフ(開)状態として、発電状態検出部9
1は、発電部Aの発電状態を確実に検出することができ
るようにしている。また、本実施形態の電源部Bは昇降
圧回路49を備えているため、充電電圧Vcがある程度
低い状態でも昇降圧回路49を用いて電源電圧を昇圧さ
せることにより、運針機構CS,CHMを駆動させること
が可能となる。
【0069】一方、逆に充電電圧Vcがある程度高く、
運針機構CS,CHMの駆動電圧よりも高い状態でも昇降
圧回路49を用いて電源電圧を降圧することにより、運
針機構CS,CHMを駆動することが可能である。このた
め、中央制御回路93は、充電電圧Vcに基づいて昇降
圧倍率を決定し、昇降圧回路49を制御している。しか
し、充電電圧Vcがあまりに低いと、昇圧しても運針機
構CS、CHMを動作させることができる電源電圧を得る
ことができない。そのような場合に、節電モードから表
示モードに移行すると、正確な時刻表示を行うことがで
きず、また無駄な電力を消費してしまうことになる。
【0070】そこで、本実施形態においては、充電電圧
Vcを予め定められた設定電圧値Vbと比較することによ
り、充電電圧Vcが十分であるか否かを判断し、これを
節電モードから表示モードへ移行するための第1の条件
としている。さらに、中央制御回路93は、例えばユー
ザにより外部入力装置100が操作された場合、または
発電検出部91により非発電状態が検出された場合、予
め定めた強制的な節電モードへの移行の指示動作が所定
時間内に行われたか否かを監視するための節電モードカ
ウンタ101を備えている。このように設定されるモー
ドは、モード記憶部94に記憶され、その情報が駆動制
御回路24、時刻情報記憶部96および設定値切換部9
5に供給される。
【0071】ここで、駆動制御回路24では、表示モー
ドから節電モードに切換ると、秒針駆動部30Sおよび
時分針駆動部30HMに対して制御信号を供給するのを停
止し、秒針駆動部30Sおよび時分針駆動部30HMの動
作を停止させる。これにより、モータ10,60は回転
しなくなり、時刻表示は停止する。
【0072】さらに、中央制御回路93には、後述する
ような処理によって、電源電圧が節電モードから表示モ
ードに復帰するのに必要な所定の電気量よりも小さくな
った場合には、電源部Bから制御回路23および駆動部
30S,30HMに電圧を供給するのを停止する動作停止
手段の機能を備えている。そして、この処理により、大
容量コンデンサ48に節電モードから表示モードに復帰
させるだけの電気エネルギが残っていない場合であって
も、大容量コンデンサ48からの放電を低減し、電荷の
無駄な消費を極力なくしている。
【0073】次に、時刻情報記憶部96は、より具体的
にはアップダウンカウンタで構成されており(図示せ
ず)、表示モードから節電モードに切換ると、パルス合
成回路22によって生成された基準信号を受けて時間計
測を開始してカウント値をアップし(アップカウン
ト)、節電モードの継続時間がカウント値として計測さ
れる。また、節電モードから表示モードに切換ると、前
記アップダウンカウンタのカウント値をダウンし(ダウ
ンカウント)、ダウンカウント中は、駆動制御回路24
から秒針駆動部30Sおよび時分針駆動部30HMに供給
される早送りパルスを出力する。そして、アップダウン
カウンタのカウント値が零、即ち節電モードの継続時間
および早送り運針中の経過時間に相当する早送り運針時
間が経過すると、早送りパルスの送出を停止するための
制御信号を生成し、この制御信号を秒針駆動部30Sお
よび時分針駆動部30HMに供給している。この結果、時
刻表示は現在時刻に復帰される。このように時刻情報記
憶部96は、再表示された時刻表示を現在時刻に復帰さ
せる現時刻復帰復帰手段の一部の機能も備えている。
【0074】次に、駆動制御回路24は、パルス合成回
路22から出力される各種のパルスに基づいて、モード
に応じた駆動パルスを生成する。まず、節電モードにあ
っては、駆動パルスの供給を停止する。次に、節電モー
ドから表示モードへの切換が行われた直後には、再表示
された時刻表示を現時刻に復帰させるために、パルス間
隔が短い早送りパルスを駆動パルスとして秒針駆動部3
0Sおよび時分針駆動部30HMに供給する(現時刻復帰
手段)。さらに、早送りパルスの供給が終了した後に
は、通常のパルス間隔の駆動パルスを秒針駆動部30S
および時分針駆動部30HMに供給する。
【0075】なお、120は角速度センサ、熱センサ等
からなる携帯状態検出回路で、該携帯状態検出回路12
0は電子時計1がユーザの手首に巻き付けられているか
否かを検出することによって、発電装置40が発電状態
にあるか否かを間接的に検出するものである。また、携
帯状態検出回路120は、中央制御回路93内に設けら
れた非携帯時間計測回路121に接続され、この非携帯
時間計測回路121は、前述した非発電時間計測回路9
9とほぼ同様に、非携帯時間を計測している。ここで、
この携帯状態検出回路120と非携帯時間計測回路12
1は発電状態検出部91と非発電時間計測回路99の代
わりに適用されるものである。
【0076】[3] 実施形態の動作 図4に基づいて、本実施形態による電子時計1の動作処
理を示す。まず、制御回路23は、節電モード中である
か否かを判別する(ステップS1)。このステップS1
の判別において、電子時計1が節電動作モード中である
場合には(ステップS1;YES)、後述するステップ
S5の処理に移行する。一方、ステップS1の判別にお
いて節電モード中ではない、即ち表示モード中である場
合には(ステップS1;NO)、中央制御回路93は、
発電状態検出部91の検出信号に基づいて、電源電圧が
あるか否か、即ち発電装置40が発電しているか否かを
判別する(ステップS2)。このステップS2の判別に
おいて発電装置40が発電状態にあると判定した場合に
は、後述するステップS10の時刻表示処理を行う。
【0077】ステップS2の判別において発電装置40
が非発電状態にあると判別した場合には(ステップS
2;NO)、中央制御回路93の非発電時間計測回路9
9によって、非発電時間Tnのカウントアップを行う
(ステップS3)。そして、中央制御回路93は、非発
電時間Tnが所定の設定時間を越えて継続しているか否
かを判別する(ステップS4)。ステップS4の判別に
おいて、非発電時間Tnが所定の設定時間を越えて継続
していない場合には(ステップS4;NO)、処理を再
びステップS2に移行し、ステップS2からステップS
4の処理を繰り返す。
【0078】また、ステップS4の判別において、非発
電時間Tnが所定の設定時間を越えて継続している場合
には(ステップS4;YES)、節電モードに切換える
(ステップS5)。一方、節電モードにおいては、後述
する時刻復帰処理(ステップS9)を行うために、時刻
情報記憶部96では、節電モードの経過時間に対応する
時刻情報をカウントアップする(ステップS6)。そし
て、電源電圧(本実施形態では大容量コンデンサ48の
充電電圧Vc)が、節電モードから表示モードに復帰す
るのに必要な判定電圧V1よりも大きいか否かを判別す
る(ステップS7)(第2の条件)。このステップS7
の判別において、判定電圧V1よりも充電電圧Vcが大
きい場合(ステップ7;YES)、即ち節電モードから
表示モードに復帰可能な場合には、再び発電装置40が
発電しているか否かを判別する(ステップS8)。この
ステップS8で発電がないと判別した場合には(ステッ
プS8;NO)、ステップS6、S7の処理を繰り返
す。
【0079】また、ステップS8で発電が開始されたと
判別した場合には(ステップS8;YES)、節電モー
ドから表示モードに復帰して、時刻を時刻情報記憶部9
6のカウント値に基づいて復帰する時刻復帰処理を行
い、針55,76,77も通常通りに駆動させる(ステ
ップS10)。なお、節電モードから表示モードへの時
刻復帰処理は、通常の駆動動作よりも素早く行う、現時
刻復帰処理を行っている。
【0080】一方、ステップS7の判別において、大容
量コンデンサ48に蓄えられた充電電圧Vcが判定電圧
V1以下の場合(ステップS7;NO)、即ち大容量コ
ンデンサ48の充電電圧Vcが節電モードから表示モー
ドに復帰できない電圧まで低下した場合には、大容量コ
ンデンサ48から昇降圧回路49に供給される充電電圧
Vcの供給を停止し、昇降圧回路49から出力される電
源電圧Vssが、制御回路23のVss駆動部23A、パル
ス合成回路22および駆動部30S,30HMに供給され
るのを停止する(ステップS11)。
【0081】このステップS11で、制御回路23のV
ss駆動部23A、パルス合成回路22および駆動部30
S,30HMに電源電圧Vssの供給を停止することによ
り、パルス合成回路22におけるパルス信号の発生を停
止すると共に、時刻情報記憶部96でのカウントアップ
を中止する。これにより、制御回路23では、電気エネ
ルギの消費を零にする。例えば、節電モードを実行して
いるときの電気エネルギの消費量は、表示モードを実行
しているときの消費電力に対して約80%カットできる
が、この状態では、さらに99.5%までカットするこ
とができる。また、Vss駆動部23Aのうち、発電状態
検出部91だけは、電源電圧Vssの供給を停止せず、電
源電圧Vssの供給を継続しておくと再起動の際の回路動
作を安定させることができる。
【0082】さらに、ステップS12では、発電装置4
0が発電を再開したか否かを発電状態検出部91によっ
て監視し(第3の条件)、該発電状態検出部91で発電
が開始されたことを検出するまで、このステップS12
で待機する。ここで、発電状態検出部91で発電が再開
されたことを検出した場合(ステップS12;YE
S)、大容量コンデンサ48から供給される充電電圧V
cを昇降圧回路49に供給し、該昇降圧回路49から電
源電圧Vssを制御回路23のVss駆動部23A、パルス
合成回路22および駆動部30S,30HMに供給し、電
子時計1を再起動させる。
【0083】なお、このステップS12では、電圧検出
回路92から大容量コンデンサ48の充電電圧Vcを検
出して再起動するのに必要な最低限の電圧値を有してい
るか否かを判定し、この電圧値に達するまで充電電圧V
cの供給を停止させることにより、大容量コンデンサ4
8における充電を早めることができる。
【0084】またこの場合には、制御回路23も停止さ
せているため、時刻復帰処理を行うことはできないの
で、ユーザがマニュアルで時刻合わせを行う必要があ
る。さらに、具体的な数値を用いて説明すると、従来技
術では、大容量コンデンサ48の充電電圧Vcが約0.
45V程度まで低下した場合には、発電を開始してから
大容量コンデンサ48をフル充電状態にするために、電
子時計1を約300回程度振る必要があった。しかし、
本実施形態では、判定電圧V1を1Vに設定して、充電
電圧Vcが1Vよりも低下しにくくしているから、発電
を開始してから大容量コンデンサ48をフル充電状態に
するために、電子時計1を約100回程度振るだけで済
み、電子時計1を容易に再起動させることができる。
【0085】[4] 実施形態の効果 以上、説明した如く、本実施形態による電子時計1は、
該電子時計1が節電モード、即ち大容量コンデンサ48
から充電電圧Vcを昇降圧回路49に向けて出力し、該
昇降圧回路49から充電電圧Vcを昇降圧した電源電圧
Vssを制御回路23にのみ給電する節電モードにあると
き、大容量コンデンサ48の充電電圧Vcが節電モード
から表示モードに復帰させるのに必要な判定電圧V1以
下になった場合には、大容量コンデンサ48から昇降圧
回路47に向けて出力される充電電圧Vcの供給を停止
し、電源部B(昇降圧回路47)から制御回路23のV
ss駆動部23A、パルス合成回路22および駆動部30
S,30HMに向けて供給される電源電圧Vssの供給を停
止する。
【0086】これにより、大容量コンデンサ48におけ
る電気エネルギの無駄な消費をなくし、大容量コンデン
サ48の充電電圧Vcを保持することができる。この結
果、発電装置40が発電を開始したとき、大容量コンデ
ンサ48の充電電圧Vcを昇降圧回路49に向けて出力
することにより、該昇降圧回路49からは電源電圧Vss
を、制御回路23のVss駆動部23A、パルス合成回路
22および駆動部30S,30HMに供給し、電子時計1
を迅速に再起動させることができる。また、大容量コン
デンサ48の充電電圧Vcの無駄な消費を抑え、ユーザ
が電子時計1を携帯することにより発電装置40で発電
を開始すると、迅速に秒針55を作動させることがで
き、ユーザが電子時計1が故障していると早合点してし
まうのを防止することができる。
【0087】[5]実施形態の変形例 [5.1] 第1変形例 本第1変形例は、図5に示すように、定電圧駆動回路2
00(例えば、発振回路、分周回路等)に供給される電
圧を、定電圧発生回路201によって設定される定電圧
Vregとしたものである。ここで、定電圧発生回路20
1について説明する。図12に定電圧発生回路201の
構成図を示す。
【0088】定電圧発生回路201は、大別すると、定
電流IREFを生成するデプレショントランジスタなど
の定電流源220と、定電流IREFと同一の電流を生
成する第1カレントミラー回路221と、定電流IRE
Fが流れることによって生成される基準電圧V1と生成
電圧V2の差動増幅を行う差動増幅回路222と、差動
増幅回路222の各部を流れる電流を定電流とするため
の第2カレントミラー回路223と、差動増幅回路22
2の出力に基づいて定電圧VREGを生成し出力する定
電圧発生部224と、を備えて構成されている。
【0089】第1カレントミラー回路221は、ソース
Sが高電位側電源VDDに共通接続され、ゲート端子Gが
共通接続されたPチャネルMOSトランジスタMP1、
MP2、MP3を有し、PチャネルMOSトランジスタ
MP1はゲートGとドレインDが接続される飽和結線が
されている。
【0090】差動増幅回路222は、ソースSがPチャ
ネルMOSトランジスタMP2のドレインDに接続さ
れ、ゲートGがPチャネルMOSトランジスタMP1の
ドレインDに接続されたPチャネルMOSトランジスタ
MP4と、ソースSがPチャネルMOSトランジスタM
P2のドレインDに接続され、ゲートGがPチャネルM
OSトランジスタMP3のドレインDに接続されたPチ
ャネルMOSトランジスタMP5と、一端がPチャネル
MOSトランジスタのドレインに接続されたゲート電位
保持用コンデンサCGKと、を備えて構成されている。
【0091】第2カレントミラー回路223は、ドレイ
ンDがPチャネルMOSトランジスタMP4のドレイン
Dに接続され、ソースSが低電位側電源VSS側に接続さ
れたNチャネルMOSトランジスタMN3と、ゲートG
がNチャネルMOSトランジスタMN3のゲートGに接
続され、ドレインDがPチャネルMOSトランジスタM
P5のドレインDおよびNチャネルMOSトランジスタ
MN3のゲートGに接続され、ソースSが低電位側電源
VSS側に接続されたNチャネルMOSトランジスタMN
4と、を備えて構成されている。
【0092】定電圧発生部224は、ゲートGにドレイ
ンDが飽和結線され、ドレインDがPチャネルMOSト
ランジスタMP3のドレインDに接続され、ソースSが
ゲート電位保持用コンデンサCGKの他端に接続されたN
チャネルMOSトランジスタMN1と、NチャネルMO
SトランジスタMN1のソースSにドレインDが接続さ
れ、ソースSが低電位側電源VSSに接続され、ゲートG
がゲート電位保持用コンデンサCGKの一端に接続された
NチャネルMOSトランジスタMN2と、を備えて構成
されており、NチャネルMOSトランジスタMN1のソ
ースSとNチャネルMOSトランジスタMN2のドレイ
ンの接続点が定電圧VREGの出力端子となっている。
【0093】次に定電圧発生回路201の概要動作を説
明する。第1カレントミラー回路221は、定電流源2
20が生成する定電流IREFと同一の電流(図中、同
一符号IREFで示す。)をPチャネルMOSトランジ
スタMP3のソース−ドレイン電流として生成し、定電
圧発生部224に供給する。このときのPチャネルMO
SトランジスタMP1のドレイン電流Idsと、ゲート
電圧との関係は次式で表される。 Ids=β・W/(2・L)・(Vgs−Vth)2 ここで、βは、ゲイン定数である。
【0094】これと並行して、差動増幅回路222は、
基準電圧V1と電圧V2との差動増幅を行い、定電圧発
生部224に出力する。このとき、PチャネルMOSト
ランジスタMP4およびPチャネルMOSトランジスタ
MP5のソース−ドレイン電流は、第2カレントミラー
回路により同一の電流値となっている。定電圧発生部2
24は、差動増幅回路222の出力に基づいて、基準電
圧V1と電圧V2が、 V1=V2 となるようにフィードバック制御をすることとなる。こ
の結果、第1カレントミラー回路221を構成するPチ
ャネルMOSトランジスタMP1のしきい値電圧VT
P、定電圧発生部224のNチャネルMOSトランジス
タMN1のしきい値電圧VTNおよび定電流IREFで
定まる定電圧Vregが発生することとなる。
【0095】ところで、上述したように、定電圧駆動回
路200(例えば、発振回路、分周回路等)に供給され
る電圧を、定電圧発生回路201によって設定される定
電圧Vregとした場合、大容量コンデンサ48と中央制
御回路93との間には、ラッチ回路202と、該ラッチ
回路202の出力側と、高電位側Vddラインの途中との
間に接続されたPチャネル型トランジスタ203とによ
って構成され、これらの素子によって中央制御回路93
とは別個に動作停止手段を構成している。なお、高電位
側電圧Vddを基準電位(GND)とした場合には、低電
位電圧Vssが電源電圧となり、この電位差が充電電圧V
cとなる。また、発振回路および分周回路は、定電圧発
生回路201から出力される定電圧Vregによって駆動
される。
【0096】ここで、中央制御回路93では、節電モー
ドにあるときに、電圧検出回路92によって電源電圧
(大容量コンデンサ48の充電電圧Vc)を監視し、所
定の電圧値より下回ったら“L”をラッチ回路202に
向けて出力する。そして、ラッチ回路202では、発電
状態検出部91から出力される信号と中央制御回路93
から出力される信号を受けて、トランジスタ203に
“H”となる信号を出力し、該トランジスタ203をオ
フ状態にする。そして、大容量コンデンサ48の充電電
圧Vcが中央制御回路93、電圧検出回路92、定電圧
発生回路201等に向けて供給されるのを停止する。こ
れにより、定電圧発生回路201では、充電電圧Vcを
受けて出力される定電圧Vregが停止され、定電圧駆動
回路200の動作を停止する。さらに、節電モードで
は、駆動部30S,30HMは停止しており、回路の消費
電流の殆どは基準パルス信号発生のための発振回路、分
周回路等の定電圧駆動回路200および定電圧発生回路
201で消費されているから、定電圧駆動回路200へ
の定電圧Vregの供給を停止することで、定電圧駆動回
路200での消費電流を零にでき、さらに定電圧発生回
路201への電源電圧Vssの供給を停止させることによ
り、回路全体の消費電流をほぼ零にすることができる。
【0097】また、発電状態検出部91で発電部Aで発
電が開始されたことを検出して“H”となる信号がラッ
チ回路202に入力された場合には、トランジスタ20
3がオン状態となり、充電電圧Vcが、中央制御回路9
3,電圧検出回路92、定電圧発生回路201等に向け
て供給される。大容量コンデンサ48には発振開始に余
裕をもった電圧が保持されているため、発振起動の立ち
上がりを早くすることができる。これにより、当該電子
時計1を容易に再起動させることができる。なお、前記
トランジスタ203をオフ状態にして電源電圧Vssの供
給を停止しているとき、ラッチ回路202の出力が不安
定となる。このため、トランジスタ203を確実にオフ
状態とするために、トランジスタ203のゲート端子側
に高抵抗値を有するプルアップ抵抗を接続することが望
ましい。
【0098】[5.2] 第2変形例 次に、第1変形例ではトランジスタ203を高電位側電
圧Vddが供給されるラインの途中に接続して、供給され
る電流を遮断するようにしているため、該トランジスタ
203は容量の比較的大きなものを使用しなくてはなら
なかった。そこで、第2の変形例では、図6に示すよう
に動作停止手段を構成することによっても実現すること
ができる。なお、発振回路301、分周回路302、レ
ベルシフタ303は定電圧Vregによって駆動される定
電圧駆動回路200を具体化したものである。また、本
変形例では、高電位側電圧Vddを有するラインを基準ラ
インa、低電位側電圧Vssを有するラインを給電ライン
b,さらに定電位となる定電圧Vregを有するラインを
定電圧ラインcとする。
【0099】ここで、ラインa,c間にはPチャネル型
のトランジスタ304を接続し、ラインbと定電圧回路
92との間にはPチャネル型のトランジスタ305を接
続し、該トランジスタ305のゲートと中央制御回路9
3の出力側が接続されている。そして、トランジスタ3
04のゲートは中央制御回路93の出力側に接続されて
いる。なお、トランジスタ304およびトランジスタ3
05によって動作停止手段を構成している。このように
構成される第2変形例による回路構成では、電子時計1
が節電モードにあるとき、発電状態検出部91によって
発電部Aの発電状態を監視し、発電部Aが非発電状態に
なったときに、“L”となる信号をトランジスタ304
とトランジスタ305とに向けて出力する。これによ
り、トランジスタ304はオン状態となって基準ライン
aと定電圧ラインcとの間を短絡することにより、発振
回路301、分周回路302、レベルシフタ303に供
給される定電圧regを停止する。これとほぼ同時に、ト
ランジスタ305にも“L”となる信号が入力されるた
め、トランジスタ305がオフ状態となり、大容量コン
デンサ48から定電圧発生回路201に供給される充電
電圧Vcが停止し、定電圧Vregの供給も停止する。
【0100】一方、発電を開始した場合には、中央制御
回路93から“H”となる信号が出力され、トランジス
タ304をオフ状態にすると共に、トランジスタ305
をオン状態にして、定電圧発生回路201を作動させて
定電圧Vregを供給する。これにより、発振回路301
にも定電圧Vregが供給され、該発振回路301から基
準パルスを発生する。しかも、この回路構成では、トラ
ンジスタに比較的小さい耐圧のものを用いることができ
ると共に、充電電圧Vcの供給を停止することによっ
て、定電圧発生回路201における消費電流をほぼ零に
することができる。
【0101】なお、定電圧Vregの供給を停止するため
に、トランジスタ304をオン状態にするようにした
が、トランジスタを定電圧ラインcの途中に接続して該
トランジスタをオフ状態にして充電電圧の供給を停止す
るようにしてもよい。また、中央制御回路93に前記第
1変形例に示したラッチ回路202を内蔵してもよい。
また、以上の説明においては、トランジスタ304のオ
ン/オフ動作とトランジスタ305のオフ/オン動作を
同時に行っていたが、トランジスタ304のゲートの前
段に遅延回路を設け、トランジスタ305を先に動作さ
せるほうが好ましい。
【0102】[5.3] 第3変形例 次に、図7および図8を参照しつつ、第3変形例につい
て説明する。この変形例は、発振回路から発生する基準
パルスの発生を停止するものである。まず、電源周辺の
回路構成は、第2変形例とほぼ同様に構成されているも
のの、トランジスタ304およびトランジスタ305か
らなる動作停止手段は接続されず、中央制御回路93と
発振回路401とは、発振回路駆動信号が出力される信
号ラインdによって接続されている。
【0103】次に、図8に電子時計1に内蔵される発振
回路401の回路構成について説明する。水晶発振子4
02の両端には、ドレイン容量403とゲート容量40
4とを介して高電位側電圧Vddとなる基準ラインaが接
続され、さらにドレイン抵抗405と帰還抵抗406と
からなる直列回路が接続されている。また、基準ライン
aと定電圧ラインcとの間には、基準ラインa側からP
チャネル型トランジスタ407,Nチャネル型トランジ
スタ408,Pチャネル型トランジスタ409が順次接
続されている。さらに、トランジスタ407,408の
ゲートは、ゲート容量404と帰還抵抗406との接続
点に接続され、トランジスタ407のドレインとトラン
ジスタ408のドレインとは、ドレイン抵抗405に接
続され、さらにトランジスタ409のゲートは中央制御
回路93の出力側に接続されている。一方、ドレイン抵
抗405と帰還抵抗406との接続点は分周回路302
に接続されている。
【0104】なお、この発振回路401では、水晶発振
子402以外はICによって集積化され、水晶発振子4
02、トランジスタ409および帰還抵抗406を除く
回路素子によって発振インバータを構成している。この
ように構成される第3変形例による回路構成では、電子
時計1が表示モード、節電モードのときには、中央制御
回路93からトランジスタ409のゲートに向けて信号
ラインdを介して出力される発振回路駆動信号は“H”
となり、発振インバータに定電圧Vregを供給し、水晶
発振子402による固有振動を利用して基準パルスを分
周回路302に向けて出力する。
【0105】また、電子時計1が節電モードにあるとき
に、発電状態検出部91によって発電部Aの発電状態を
監視し、発電部Aが非発電状態となったときに、“L”
となる発振回路駆動信号をトランジスタ409のゲート
に向けて出力し、トランジスタ409をオフ状態とす
る。そして、発振インバータへの定電圧Vregの供給を
停止し、当該発振回路401から発生する基準パルスを
停止する。これにより、各回路における消費電流を低減
させることができる。
【0106】一方、発電状態検出部91によって発電部
Aが発電を開始したことを検出した場合には、中央制御
回路93から“H”となる発振回路駆動信号が信号ライ
ンdを介してトランジスタ409のゲートに出力され、
発振インバータに定電圧Vregを供給し、発振回路40
1から基準パルスを分周回路302に向けて出力する。
【0107】[5.4] 第4変形例 この第4変形例では、図9のフローチャートに示すよう
に、節電モードから電圧の供給停止に移るための判定電
圧を、前述した判定電圧V1(以下、第1の判定電圧V
1という)よりも低い第2の判定電圧V2(以下、第2
の判定電圧V2という)と、このときの判定カウンタ値
T1によって判定するようにしたもので、該第2の判定
電圧V2は、節電モードから表示モードに復帰するとき
に、針55,76,77がほぼ180度回動するのに必
要な電圧値、判定カウンタ値T1はこのときのカウンタ
値である。
【0108】ここで、ステップS21からステップS3
0までの処理は、図4中のステップS1からステップS
10までの処理とほぼ同様であるので、その説明は省略
する。ステップS27の判別において、大容量コンデン
サ48の充電電圧Vcが第1の判定電圧V1以下の場合
(ステップS27;NO)、即ち大容量コンデンサ48
の電圧が節電モードから表示モードに復帰できない電圧
になった場合には、時刻カウンタTの値が判定カウンタ
値T1を越えたか否かを判別する(ステップS31)。
【0109】このステップS31で、カウンタTの値が
判定カウンタ値T1を越えた場合には、ステップS33
に移って、ステップS33以降の処理を行い、越えてい
ない場合には、ステップS32の処理を行う。即ち、ス
テップS32では、充電電圧Vcが第2の判定電圧V2
よりも大きいか否かを判別し、充電電圧Vcが第2の判
定電圧V2よりも小さい場合(ステップS32;N
O)、即ち大容量コンデンサ48に針55,76,77
を復帰するのに十分な電気エネルギが残っていない場合
には、ステップS33で、制御回路23および駆動部3
0S,30HMへの電圧の供給を停止する。さらに、ステ
ップS34では、発電装置40が発電を開始したか否か
を発電状態検出部91によって監視し、該発電状態検出
部91で発電が開始されたことを検出するまで、このス
テップS34で待機する。一方、発電状態検出部91で
発電が開始されたことを検出した場合(ステップS3
4;YES)、大容量コンデンサ48から供給される充
電電圧Vcを制御回路23と駆動部30S,30HMとに供
給し、電子時計1を作動させる(ステップS35)。
【0110】一方、ステップS32の判別において、充
電電圧Vcが第2の判定電圧V2よりも大きい場合(ス
テップS32;YES)、即ち大容量コンデンサ48に
針55,76,77を復帰させるのに十分な電気エネル
ギが残っている場合には、ステップS36で時刻のカウ
ントアップを続行し、ステップS37では発電を開始し
たか否かを発電状態検出部91を介して監視し、発電状
態が検出されなければステップS31からの処理を繰り
返す。また、ステップS37の判別において、発電があ
った場合には、ステップS38に移って現時刻復帰の処
理を行う。このように、この変形例では、充電電圧Vc
が第1の判定電圧V1よりも小さくなった後に、さらに
時刻カウンタの値Tが判定カウンタ値T1よりも大きく
なるか、或いは充電電圧Vcが第2の判定電圧V2より
も小さくなったときに、電圧供給を停止するようになっ
ている。これにより、充電電圧Vcの供給を停止するた
めに時間の幅を持たせることができ、充電電圧Vcの供
給停止を極力抑えて、発電を開始したときに、節電モー
ドから現時刻を表示する表示モードに復帰するようにし
たものである。
【0111】[5.5] 第5変形例 上記実施形態においては、2つのモータで時分および秒
を表示する電子時計を例に説明しているが、時分および
秒を一つのモータを用いて時刻表示する電子時計につい
ても本発明の適用が可能である。逆に3個以上のモータ
(秒針、分針、時針、カレンダ、クロノグラフなどを個
別に制御するモータ)を有する電子時計についても本発
明の適用が可能である。
【0112】[5.6] 第6変形例 上記実施形態においては、表示モードから節電モードへ
は自動的に切換えるようにしたが、ユーザが外部入力装
置100を操作することにより、例えば、リュウズに対
し特定の操作を行ったことを検出して、強制的に表示モ
ードから節電モードへの切換え、節電モードから電圧供
給停止への切換えを行うようにしてもよい。さらに、電
源部Bからの電気エネルギの供給停止、開始を外部入力
装置100の操作状況によって行うようにしてもよい。
【0113】[5.7] 第7変形例 上記実施形態では、発電状態検出部91によって発電装
置40が発電状態にあるか非発電状態にあるかを監視す
るようにしたが、これに限らず、図2に示す携帯様態検
出回路120によって、非携帯状態にあるときには、発
電装置40が非発電状態にあるとして間接的に監視する
ようにしてもよい。
【0114】[5.8] 第8変形例 上記実施形態では、電圧検出回路92によって、大容量
コンデンサ48の充電電圧Vcを監視し、充電電圧Vcが
判定電圧V1以下になった場合に、電気エネルギの供給
を停止するようにしたが、本発明はこれに限らず、昇降
圧回路49から出力される電源電圧Vssを監視して電気
エネルギの供給停止を行うようにしてもよい。
【0115】[5.9] 第9変形例 上記実施形態では、腕時計型の電子時計1を一例として
説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、
腕時計以外にも、電卓、携帯電話、携帯用パソコン、P
DA、液晶テレビ、携帯型VTR等、各種携帯電子機器
に適用が可能である。
【0116】[5.10] 第10変形例 上記実施形態では、発電装置40として、回転錘45の
回転運動をロータ43に伝達し、該ロータ43の回転に
より出力用コイル44に起電力Vgenを発生させる電磁
発電装置を採用しているが、本発明はこれに限定される
ことなく、例えば、ゼンマイの復元力(外部のエネルギ
に相当)により回転運動を生じさせ、該回転運動で起電
力を発生させる発電装置や、外部或いは自励による振動
または変位(外部のエネルギに相当)を圧電体に加える
ことにより、圧電効果によって電力を発生させる発電装
置であってもよい。また、太陽光等の光エネルギ(外部
のエネルギに相当)を利用した光電変換により電力を発
生させる発電装置であっても良い。さらに、ある部位と
他の部位との温度差(熱エネルギー;外部のエネルギに
相当)による熱発電により電力を発生させる発電装置で
あっても良い。また、放送、通信電波などの浮遊電磁波
を受信し、そのエネルギ(外部のエネルギに相当)を利
用した電磁誘導型発電装置を用いるように構成すること
も可能である。
【0117】[5.11] 第11変形例 上記実施形態においては、基準電位(GND)をVdd
(高電位側電圧)に設定したが、基準電位(GND)を
Vss(低電位側電圧)に設定してもよいことは勿論であ
る。この場合には、設定電圧値V0およびVgen等は、V
ssを基準として、高電圧側に設定される検出レベルとの
電位差を示すものとなる。
【0118】[5.12] 第12変形例 上記実施形態においては、電源として、発電装置による
発電電力を蓄電する二次電池、コンデンサなどの充電可
能な蓄電装置を用いていたが、一次電池を用いるもので
もよく、さらには、充電可能な蓄電装置と一次電池を併
用したり、発電装置と一次電池を併用したりするもので
も構わない。
【0119】[5.13] 第13変形例 上記実施携帯の説明においては、アナログ電子時計の場
合を説明したが、液晶パネルなどのディジタル表示装置
(ディジタル表示手段)を有する電子機器にも適用が可
能である。この場合において、節電モードにおいては、
ディジタル表示装置に対する電源供給が停止され、表示
が行われないようになる。なお、表示が行われていない
状態において、ユーザが故障状態と謝ることがないよう
に、一部表示を行うようにすることが可能である。例え
ば、表示画面上で2〜3秒に1回程度点滅するマークな
どの表示のみを行うようにすればよい。 (図面の簡単な説明)
【0120】図1は、本発明の実施形態に係る電子時計
の概略構成を示す図である。 図2は、同実施形態に係る制御回路とその周辺構成を示
す機能ブロック図である。 図3は、発電状態検出部を具体化した回路図である。 図4は、実施形態の動作フローチャートである。 図5は、第1の変形例による電源周辺部分の構成を示す
ブロック図である。 図6は、第2の変形例による電源周辺部分の構成を示す
ブロック図である。 図7は、第3の変形例による電源周辺部分の構成を示す
ブロック図である。 図8は、発振回路を具体化した回路図である。 図9は、第4の変形例による動作を示すフローチャート
である。 図10は、発電検出回路の概要構成図である。 図11は、電圧検出回路の概要構成図である。 図12は、定電圧発生回路の概要構成図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−304555(JP,A) 特開 平11−223682(JP,A) 特開 昭55−63781(JP,A) 特開 昭58−60277(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G04C 3/14 G04C 10/00

Claims (22)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気エネルギを供給する充電可能な電源
    部と、 該電源部から供給される電気エネルギによって作動し、
    駆動信号を出力する駆動制御部と、 該駆動信号を受けて駆動される被駆動部と、 予め設定された第1の条件に基づいて該被駆動部の動作
    モードを、通常の駆動を行う駆動モードと節電モードと
    に切換えるモード切換部と、 該モード切換部によって節電モードにあるときに、あら
    かじめ設定された第2の条件に基づいて前記電源部に蓄
    えられている電気エネルギ量が所定の電気エネルギ量よ
    りも小さくなったと判定した場合に、前記駆動制御部の
    動作を停止させる動作停止部とを具備することを特徴と
    する電子機器。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電子機器において、 前記動作停止部は、前記駆動制御部の動作を停止させる
    に際し、前記電源部から前記駆動制御部に向けて供給さ
    れる電気エネルギを停止することを特徴とする電子機
    器。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の電子機器において、 前記駆動制御部は、前記電源部から供給される電気エネ
    ルギによって作動し制御信号を出力する制御回路と、前
    記電源部から供給される電気エネルギによって作動し制
    御信号を受けて駆動信号を前記被駆動部に向けて出力す
    る駆動回路とによって構成し、 前記モード切換部は、前記駆動モードにおいては前記制
    御回路と駆動回路とに電気エネルギを供給し、節電モー
    ドにおいては前記制御回路にのみ電気エネルギを供給す
    ることを特徴とする電子機器。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の電子機器において、 前記電源部は、外部エネルギを電気エネルギに変換する
    発電部と、該発電部から供給される電気エネルギを蓄え
    て、電気エネルギと前記駆動制御部に向けて供給する蓄
    電部とを具備することを特徴とする電子機器。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の電子機器において、 前記発電部が発電状態にあるか否かを検出する発電状態
    検出部を設け、 前記第1の条件は、該発電状態検出部によって前記発電
    部が発電状態にあるか否かであることを特徴とする電子
    機器。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の電子機器において、 前記発電状態検出部は、前記発電部から出力される電気
    エネルギの量が判定エネルギ量を越えたか否かを判定す
    るエネルギ量判定部と、 該エネルギ量判定部によって電気エネルギ量が判定エネ
    ルギ量を越えている継続時間が判定時間値を越えている
    か否かを判定する発電時間判定部とを備えることを特徴
    とする電子機器。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の電子機器において、 当該電子機器が携帯状態にあるか否かを検出する携帯状
    態検出部を設け、 前記第1の条件は、前記被駆動部の動作モードを前記駆
    動モードから前記節電モードに切換える際には、該携帯
    状態検出部によって当該電子機器が非携帯状態にあるこ
    とを検出し、電子機器が非携帯状態にある時間が所定時
    間を継続した場合であり、前記被駆動部の動作モードを
    前記節電モードから前記駆動モードに切換える際には、
    前記携帯状態検出部によって電子機器が非携帯状態から
    携帯状態に切換った場合であることを特徴とする電子機
    器。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の電子機器において、 前記電源部の電圧を検出する電圧検出部を設け、 前記第2の条件は前記電圧検出部によって検出される前
    記電源部の電圧が所定の電圧を下回った場合であること
    を特徴とする電子機器。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載の電子機器において、 前記電源部から供給される電気エネルギの量を検出する
    電気エネルギ量検出部を設け、 前記第2の条件は、該電気エネルギ量検出部によって検
    出される前記電源部により供給可能な電気エネルギ量
    が、前記被駆動部の動作モードを前記節電モードから前
    記駆動モードに復帰するのに必要な所定の電気エネルギ
    量よりも小さくなった場合であることを特徴とする電子
    機器。
  10. 【請求項10】 請求項4に記載の電子機器において、 前記発電部が発電状態にあるか否かを検出する発電状態
    検出部を設け、 さらに前記動作停止部によって前記駆動制御部の動作が
    停止状態にあるときに、予め設定された第3の条件が満
    たされた場合に前記駆動制御部の動作を開始する動作開
    始部を設け、 前記第3の条件は前記発電状態検出部によって前記発電
    部が発電を開始した場合であることを特徴とする電子機
    器。
  11. 【請求項11】 請求項1に記載の電子機器において、 当該電子機器が携帯状態にあるか否かを検出する携帯状
    態検出部を設け、 さらに前記動作停止部によって前記駆動制御部の動作が
    停止状態にあるときに、予め設定された第3の条件に基
    づいて前記駆動制御部の動作を開始する動作開始部を設
    け、 前記動作開始部は、前記第3の条件として前記携帯状態
    検出部によって当該電子機器が非携帯状態から携帯状態
    に切換った場合を判定することを特徴とする電子機器。
  12. 【請求項12】 請求項1に記載の電子機器において、 ユーザが外部から操作する外部操作入力部を設け、 該外部操作入力部の操作状況に基づいて、前記モード切
    換部による前記駆動モードと前記節電モードとの切換え
    を行うことを特徴とする電子機器。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至請求項12の何れかに記
    載の電子機器において、 前記被駆動部は、時刻表示を行う時刻表示部を有し、 前記駆動制御部には、モード切換部によって被駆動部の
    動作モードを前記節電モードから前記駆動モードに切換
    えるとき、時刻表示を現時刻に復帰するための復帰動作
    を行う現時刻復帰部を備えることを特徴とする電子機
    器。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の電子機器におい
    て、 前記時刻表示部は、時刻表示用の指針と、該指針を運針
    するモータとを有し、 前記現時刻復帰部は、前記モータによって指針の運針を
    通常運針速度よりも高速となる高速運針速度で復帰させ
    ることを特徴とする電子機器。
  15. 【請求項15】 請求項1に記載の電子機器において、 前記駆動制御部は、前記電源部から供給される電気エネ
    ルギによって作動し制御信号を出力する制御回路と、前
    記電源部から供給される電気エネルギによって作動し制
    御信号を受けて駆動信号を前記被駆動部に向けて出力す
    る駆動回路とによって構成し、 前記制御回路は、基本パルスを発生する発振回路を備
    え、 前記動作停止部は、該発振回路の動作を停止することを
    特徴とする電子機器。
  16. 【請求項16】 請求項1に記載の電子機器において、 前記駆動制御部は、前記電源部から供給される電気エネ
    ルギによって作動し制御信号を出力する制御回路と、前
    記電源部から供給される電気エネルギによって作動し制
    御信号を受けて駆動信号を前記被駆動部に向けて出力す
    る駆動回路とによって構成し、 前記制御回路は、基本パルスを発生する発振回路と、該
    発振回路から出力される基本パルスを分周する分周回路
    と、を具備し、 前記動作停止部は、前記発振回路または分周回路の動作
    を停止することを特徴とする電子機器。
  17. 【請求項17】 電気エネルギを供給する充電可能な電
    源ユニットと、 該電源ユニットから供給される電気エネルギによって作
    動され、駆動信号を出力する駆動制御ユニットと、 該駆動制御ユニットから出力される駆動信号を受けて駆
    動される被駆動ユニットとを有する電子機器の制御方法
    であって、 予め設定された第1の条件に基づいて該被駆動ユニット
    の動作モードを、駆動モードと節電モードとに切換える
    モード切換工程と、 該モード切換工程によって節電モードにあるときに、あ
    らかじめ設定された第2の条件に基づいて前記電源ユニ
    ットに蓄えられた電気エネルギ量が所定の電気エネルギ
    量よりも小さくなったと判定した場合に、前記駆動制御
    ユニットの動作を停止させる動作停止工程とを具備する
    ことを特徴とする電子機器の制御方法。
  18. 【請求項18】 請求項17に記載の電子機器の制御方
    法において、 前記電源ユニットは、外部エネルギを電気エネルギに変
    換する発電装置と、該発電装置から供給される電気エネ
    ルギを蓄えて、該電気エネルギを前記駆動制御ユニット
    に供給する蓄電装置とを備え、 前記発電装置が発電状態にあるか否かを判定する発電状
    態検出工程を有し、 前記第1の条件は、該発電状態検出工程によって前記発
    電装置が発電状態にあるか否かであることを特徴とする
    電子機器の制御方法。
  19. 【請求項19】 請求項17に記載の電子機器の制御方
    法において、 当該電子機器が携帯状態にあるか否かを検出する携帯状
    態検出工程を有し、 前記第1の条件は、前記被駆動ユニットの動作モードを
    前記駆動モードから前記節電モードに切換える際には、
    該携帯状態検出工程によって当該電子機器が非携帯状態
    にあることを検出し、当該電子機器が非携帯状態にある
    時間が所定時間を継続した場合であり、 前記駆動ユニットの動作モードを前記節電モードから前
    記駆動モードに切換える際には、前記携帯状態検出工程
    によって非携帯状態から携帯状態に切換った場合である
    ことを特徴とする電子機器の制御方法。
  20. 【請求項20】 請求項17に記載の電子機器の制御方
    法において、 前記電源ユニットから供給される電気エネルギの量を検
    出する電気エネルギ量検出工程を有し、 前記第2の条件は、該電気エネルギ量検出工程によって
    検出される前記電源ユニットにより供給可能な電気エネ
    ルギ量が、前記被駆動ユニットの動作モードを前記節電
    モードから前記駆動モードに復帰するのに必要な所定の
    電気エネルギ量よりも小さくなった場合であることを特
    徴とする電子機器の制御方法。
  21. 【請求項21】 請求項17に記載の電子機器の制御方
    法において、 前記電源ユニットは、外部エネルギを電気エネルギに変
    換する発電装置と、該発電装置から供給される電気エネ
    ルギを蓄えて、該電気エネルギを前記駆動制御ユニット
    に供給する蓄電装置とを備え、 前記発電装置が発電状態にあるか否かを検出する発電状
    態検出工程を有し、 さらに前記動作停止工程によって前記駆動制御ユニット
    の動作が停止状態にあるときに、予め設定された第3の
    条件に基づいて駆動制御ユニットの動作を開始する動作
    開始工程を設け、 前記第3の条件は、前記発電状態検出工程によって前記
    発電装置が発電を開始したことを検出した場合であるこ
    とを特徴とする電子機器の制御方法。
  22. 【請求項22】 請求項17に記載の電子機器の制御方
    法において、 前記電源ユニットは、外部エネルギを電気エネルギに変
    換する発電装置と、該発電装置から供給される電気エネ
    ルギを蓄えて、該電気エネルギを前記駆動制御ユニット
    に供給する蓄電装置とを備え、 当該電子機器が携帯状態にあるか否かを検出する携帯状
    態検出工程を有し、 さらに前記動作停止工程によって前記駆動制御ユニット
    の動作が停止状態にあるときに、予め設定された第3の
    条件に基づいて駆動制御ユニットの動作を開始する動作
    開始工程を設け、 前記第3の条件は、前記携帯状態検出工程によって当該
    電子機器が非携帯状態から携帯状態に切換った場合であ
    ることを特徴とする電子機器の制御方法。
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