JP3493934B2 - N,n−ビス(トリメチルシリル)アリルアミンの製造方法 - Google Patents
N,n−ビス(トリメチルシリル)アリルアミンの製造方法Info
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- JP3493934B2 JP3493934B2 JP03719197A JP3719197A JP3493934B2 JP 3493934 B2 JP3493934 B2 JP 3493934B2 JP 03719197 A JP03719197 A JP 03719197A JP 3719197 A JP3719197 A JP 3719197A JP 3493934 B2 JP3493934 B2 JP 3493934B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アミノ基を有する
シランカップリング剤等の有機ケイ素化合物の合成原料
として有用なN,N−ビス(トリメチルシリル)アリル
アミン化合物の新規な製造方法に関する。
シランカップリング剤等の有機ケイ素化合物の合成原料
として有用なN,N−ビス(トリメチルシリル)アリル
アミン化合物の新規な製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】3−ア
ミノプロピルアルコキシシラン化合物は、有機材料と無
機材料の界面の接着性を改善し、FRP積層板、レジン
コンクリート、樹脂封止剤、人工大理石、プラスチック
マグネット等の複合材料の機械的強度、耐水性、耐熱性
を改良するために使用される汎用シランカップリング剤
として有用であり、また、アミノ基の吸着能力を生かし
て繊維処理剤、つや出し剤、塗料添加剤及び樹脂改質用
オイル等の用途で広く使用されているアミノ変性シリコ
ーンオイル等の原料としても多用されている。
ミノプロピルアルコキシシラン化合物は、有機材料と無
機材料の界面の接着性を改善し、FRP積層板、レジン
コンクリート、樹脂封止剤、人工大理石、プラスチック
マグネット等の複合材料の機械的強度、耐水性、耐熱性
を改良するために使用される汎用シランカップリング剤
として有用であり、また、アミノ基の吸着能力を生かし
て繊維処理剤、つや出し剤、塗料添加剤及び樹脂改質用
オイル等の用途で広く使用されているアミノ変性シリコ
ーンオイル等の原料としても多用されている。
【0003】上記3−アミノプロピルアルコキシシラン
化合物は、N,N−ビス(トリメチルシリル)アリルア
ミンの二重結合にハイドロジェンアルコキシシランを付
加した後、脱トリメチルシリル化することにより容易に
製造できるもので、このため、N,N−ビス(トリメチ
ルシリル)アリルアミンは工業的に有用な化合物であ
る。
化合物は、N,N−ビス(トリメチルシリル)アリルア
ミンの二重結合にハイドロジェンアルコキシシランを付
加した後、脱トリメチルシリル化することにより容易に
製造できるもので、このため、N,N−ビス(トリメチ
ルシリル)アリルアミンは工業的に有用な化合物であ
る。
【0004】このN,N−ビス(トリメチルシリル)ア
リルアミンは、アリルアミンとヘキサメチルジシラザン
を反応させることにより合成できることは公知である
が、この反応の場合、モノシリル化合物であるN−トリ
メチルシリルアリルアミンが主生成物であり、目的とす
るN,N−ビス(トリメチルシリル)アリルアミンは非
常に低い収率でしか得られないという欠点があった。
リルアミンは、アリルアミンとヘキサメチルジシラザン
を反応させることにより合成できることは公知である
が、この反応の場合、モノシリル化合物であるN−トリ
メチルシリルアリルアミンが主生成物であり、目的とす
るN,N−ビス(トリメチルシリル)アリルアミンは非
常に低い収率でしか得られないという欠点があった。
【0005】そこで、上記問題の解決策として、トリエ
チルアミンの存在下、アリルアミンとトリメチルクロロ
シランを溶媒中加圧下に反応させる方法(特開平6−3
40919号公報)、同様な試薬を使用し、塩化チタン
や塩化アルミニウム等のルイス酸触媒を使用して反応さ
せる方法(Phosphorus,Sulfur,an
d Silicon,68,25−35(1992)、
特開平8−134078号公報)が報告されている。
チルアミンの存在下、アリルアミンとトリメチルクロロ
シランを溶媒中加圧下に反応させる方法(特開平6−3
40919号公報)、同様な試薬を使用し、塩化チタン
や塩化アルミニウム等のルイス酸触媒を使用して反応さ
せる方法(Phosphorus,Sulfur,an
d Silicon,68,25−35(1992)、
特開平8−134078号公報)が報告されている。
【0006】しかしながら、これらの方法は、N,N−
ビス(トリメチルシリル)アリルアミンの収率はかなり
改善されるものの、高価かつ反応容積を占めるトリエチ
ルアミンや溶媒を使用するため、コスト高で低生産性と
なる上、回収等の処置が必要であり、工程が面倒であ
る。更に、上記方法では、大量のトリエチルアミン塩酸
塩が副生するため、その除去のために濾過等の煩雑な処
理を行う必要があり、工業的製造方法として満足いく方
法とは言えなかった。
ビス(トリメチルシリル)アリルアミンの収率はかなり
改善されるものの、高価かつ反応容積を占めるトリエチ
ルアミンや溶媒を使用するため、コスト高で低生産性と
なる上、回収等の処置が必要であり、工程が面倒であ
る。更に、上記方法では、大量のトリエチルアミン塩酸
塩が副生するため、その除去のために濾過等の煩雑な処
理を行う必要があり、工業的製造方法として満足いく方
法とは言えなかった。
【0007】従って、上記問題のない工業的に有利な
N,N−ビス(トリメチルシリル)アリルアミンの製造
方法の開発が望まれていた。
N,N−ビス(トリメチルシリル)アリルアミンの製造
方法の開発が望まれていた。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、安価かつ簡便に、しかも高収率で生産性よくN,N
−ビス(トリメチルシリル)アリルアミンを製造するこ
とができるN,N−ビス(トリメチルシリル)アリルア
ミンの製造方法を提供することを目的とする。
で、安価かつ簡便に、しかも高収率で生産性よくN,N
−ビス(トリメチルシリル)アリルアミンを製造するこ
とができるN,N−ビス(トリメチルシリル)アリルア
ミンの製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結
果、N−トリメチルシリルアリルアミンを触媒の存在下
に不均化反応させると共に、副生するアリルアミンを随
時反応系外へ留出させることにより、N−トリメチルシ
リルアリルアミンの不均化反応が非常に高い不均化率で
進行し、N,N−ビス(トリメチルシリル)アリルアミ
ンを高収率で得ることができる上、回収したアリルアミ
ンの再利用も可能で廃液処理の必要がなく、それ故、安
価な原料から簡便かつ容易に、しかも効率的に生産性よ
くN,N−ビス(トリメチルシリル)アリルアミンを製
造できること、更に、アリルアミンとヘキサメチルジシ
ラザンを触媒の存在下に反応させてN−トリメチルシリ
ルアリルアミンを生成させた後、このN−トリメチルシ
リルアリルアミンを引き続いて不均化反応させると共
に、副生するアリルアミンを随時反応系外へ留出するこ
とにより、同一触媒の存在下で連続して前記二段階の反
応を行うことができ、工業的により有利となることを知
見し、本発明をなすに至った。
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結
果、N−トリメチルシリルアリルアミンを触媒の存在下
に不均化反応させると共に、副生するアリルアミンを随
時反応系外へ留出させることにより、N−トリメチルシ
リルアリルアミンの不均化反応が非常に高い不均化率で
進行し、N,N−ビス(トリメチルシリル)アリルアミ
ンを高収率で得ることができる上、回収したアリルアミ
ンの再利用も可能で廃液処理の必要がなく、それ故、安
価な原料から簡便かつ容易に、しかも効率的に生産性よ
くN,N−ビス(トリメチルシリル)アリルアミンを製
造できること、更に、アリルアミンとヘキサメチルジシ
ラザンを触媒の存在下に反応させてN−トリメチルシリ
ルアリルアミンを生成させた後、このN−トリメチルシ
リルアリルアミンを引き続いて不均化反応させると共
に、副生するアリルアミンを随時反応系外へ留出するこ
とにより、同一触媒の存在下で連続して前記二段階の反
応を行うことができ、工業的により有利となることを知
見し、本発明をなすに至った。
【0010】 従って、本発明は、
(1)N−トリメチルシリルアリルアミンを、ルイス酸
を含む酸化合物又はその塩からなる触媒の存在下に不均
化反応させると共に、副生するアリルアミンを随時反応
系外へ留出させ、N,N−ビス(トリメチルシリル)ア
リルアミンを分取することを特徴とするN,N−ビス
(トリメチルシリル)アリルアミンの製造方法、 (2)アリルアミンとヘキサメチルジシラザンを、ルイ
ス酸を含む酸化合物又はその塩からなる触媒の存在下に
反応させてN−トリメチルシリルアリルアミンを生成さ
せた後、引き続いて該N−トリメチルシリルアリルアミ
ンを前記と同じ触媒の存在下、不均化反応させると共
に、副生するアリルアミンを随時反応系外へ留出させ、
N,N−ビス(トリメチルシリル)アリルアミンを分取
することを特徴とするN,N−ビス(トリメチルシリ
ル)アリルアミンの製造方法を提供する。
を含む酸化合物又はその塩からなる触媒の存在下に不均
化反応させると共に、副生するアリルアミンを随時反応
系外へ留出させ、N,N−ビス(トリメチルシリル)ア
リルアミンを分取することを特徴とするN,N−ビス
(トリメチルシリル)アリルアミンの製造方法、 (2)アリルアミンとヘキサメチルジシラザンを、ルイ
ス酸を含む酸化合物又はその塩からなる触媒の存在下に
反応させてN−トリメチルシリルアリルアミンを生成さ
せた後、引き続いて該N−トリメチルシリルアリルアミ
ンを前記と同じ触媒の存在下、不均化反応させると共
に、副生するアリルアミンを随時反応系外へ留出させ、
N,N−ビス(トリメチルシリル)アリルアミンを分取
することを特徴とするN,N−ビス(トリメチルシリ
ル)アリルアミンの製造方法を提供する。
【0011】以下、本発明について更に詳しく説明する
と、本発明のN,N−ビス(トリメチルシリル)アリル
アミンの製造方法は、N−トリメチルシリルアリルアミ
ンを触媒の存在下に不均化反応させると共に、副生する
アリルアミンを随時反応系外へ留出させ、N,N−ビス
(トリメチルシリル)アリルアミンを分取することを特
徴とするものである。
と、本発明のN,N−ビス(トリメチルシリル)アリル
アミンの製造方法は、N−トリメチルシリルアリルアミ
ンを触媒の存在下に不均化反応させると共に、副生する
アリルアミンを随時反応系外へ留出させ、N,N−ビス
(トリメチルシリル)アリルアミンを分取することを特
徴とするものである。
【0012】本発明方法の原料であるN−トリメチルシ
リルアリルアミンとしては、いずれの方法で製造したも
のを使用してもよいが、特にアリルアミンとヘキサメチ
ルジシラザンを不均化反応と同様の後述するような触媒
の存在下に反応させることで得ることができるN−トリ
メチルシリルアリルアミンを使用すると、このN−トリ
メチルシリルアリルアミンの合成反応で使用した触媒を
不均化反応で共通して使用できる上、この反応による副
生物がほとんどないことから、生成したN−トリメチル
シリルアリルアミンを一旦蒸留単離することなく、この
合成反応に引き続いて不均化反応を行うことが可能であ
り、非常に効率が良い。
リルアリルアミンとしては、いずれの方法で製造したも
のを使用してもよいが、特にアリルアミンとヘキサメチ
ルジシラザンを不均化反応と同様の後述するような触媒
の存在下に反応させることで得ることができるN−トリ
メチルシリルアリルアミンを使用すると、このN−トリ
メチルシリルアリルアミンの合成反応で使用した触媒を
不均化反応で共通して使用できる上、この反応による副
生物がほとんどないことから、生成したN−トリメチル
シリルアリルアミンを一旦蒸留単離することなく、この
合成反応に引き続いて不均化反応を行うことが可能であ
り、非常に効率が良い。
【0013】上記N−トリメチルシリルアリルアミンの
合成反応において、アリルアミンとヘキサメチルジシラ
ザンとの使用割合は、アリルアミンに対してヘキサメチ
ルジシラザンを0.1〜10モル当量、特に0.5〜2
モル当量とすることが好適である。
合成反応において、アリルアミンとヘキサメチルジシラ
ザンとの使用割合は、アリルアミンに対してヘキサメチ
ルジシラザンを0.1〜10モル当量、特に0.5〜2
モル当量とすることが好適である。
【0014】アリルアミンとヘキサメチルジシラザンと
の反応条件は、特に限定されないが、還流温度で1〜1
0時間反応させることが好ましい。
の反応条件は、特に限定されないが、還流温度で1〜1
0時間反応させることが好ましい。
【0015】 本発明方法で使用される触媒としては、
ルイス酸を含む酸化合物及びその塩が有効であり、具体
的にはベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ドデ
シルベンゼンスルホン酸、トルイジンスルホン酸、メタ
ニル酸、スルファニル酸、ペリ酸、ジアミノベンジルス
ルホン酸、ベンゼンスルホン酸アンモニウム、トルエン
スルホン酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸
アンモニウム、トルイジンスルホン酸アンモニウム、メ
タニル酸アンモニウム、スルファニル酸アンモニウム、
ペリ酸アンモニウム、ジアミノベンジルスルホン酸アン
モニウム等のアリールスルホン酸化合物及びその塩が好
ましい。
ルイス酸を含む酸化合物及びその塩が有効であり、具体
的にはベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ドデ
シルベンゼンスルホン酸、トルイジンスルホン酸、メタ
ニル酸、スルファニル酸、ペリ酸、ジアミノベンジルス
ルホン酸、ベンゼンスルホン酸アンモニウム、トルエン
スルホン酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸
アンモニウム、トルイジンスルホン酸アンモニウム、メ
タニル酸アンモニウム、スルファニル酸アンモニウム、
ペリ酸アンモニウム、ジアミノベンジルスルホン酸アン
モニウム等のアリールスルホン酸化合物及びその塩が好
ましい。
【0016】上記触媒の使用量は、N−トリメチルシリ
ルアリルアミンに対して0.01〜20重量%、特に
0.5〜5重量%が好ましく、0.01重量%に満たな
いと反応が非常に遅くなる場合があり、20重量%を超
えるとコスト高となる場合がある。
ルアリルアミンに対して0.01〜20重量%、特に
0.5〜5重量%が好ましく、0.01重量%に満たな
いと反応が非常に遅くなる場合があり、20重量%を超
えるとコスト高となる場合がある。
【0017】本発明に係る不均化反応は本質的に溶媒は
不要であるが、必要に応じてトルエン、キシレン、ヘキ
サン、イソオクタン、テトラヒドロフラン等の非プロト
ン性溶媒を使用してもよい。
不要であるが、必要に応じてトルエン、キシレン、ヘキ
サン、イソオクタン、テトラヒドロフラン等の非プロト
ン性溶媒を使用してもよい。
【0018】また、不均化反応は常圧、減圧、加圧いず
れの条件で行うことも可能であるが、反応速度の観点か
ら常圧又は加圧下で行うことが好ましい。
れの条件で行うことも可能であるが、反応速度の観点か
ら常圧又は加圧下で行うことが好ましい。
【0019】本発明方法において、N−トリメチルシリ
ルアリルアミンの不均化反応により副生するアリルアミ
ンの留去は、1〜20時間程度かけて留出除去すること
が好ましい。なお、この留去により得られたアリルアミ
ンは、N−トリメチルシリルアリルアミンの原料として
再利用可能であり、本発明の方法においては、処分すべ
き廃液がほとんど発生しない。
ルアリルアミンの不均化反応により副生するアリルアミ
ンの留去は、1〜20時間程度かけて留出除去すること
が好ましい。なお、この留去により得られたアリルアミ
ンは、N−トリメチルシリルアリルアミンの原料として
再利用可能であり、本発明の方法においては、処分すべ
き廃液がほとんど発生しない。
【0020】不均化反応終了後は、得られた反応液から
通常の方法、例えば減圧蒸留等により目的物質である
N,N−ビス(トリメチルシリル)アリルアミンを得る
ことがてきる。
通常の方法、例えば減圧蒸留等により目的物質である
N,N−ビス(トリメチルシリル)アリルアミンを得る
ことがてきる。
【0021】
【発明の効果】本発明のN,N−ビス(トリメチルシリ
ル)アリルアミンの製造方法によれば、シランカップリ
ング剤、アミノ変性シリコーンオイルの中間原料として
有用な3−アミノプロピルアルコキシシラン化合物の製
造原料として有効なN,N−ビス(トリメチルシリル)
アリルアミンを安価な原料から簡便かつ容易に、しかも
高収率で生産性よく工業的に有利に製造することでき
る。
ル)アリルアミンの製造方法によれば、シランカップリ
ング剤、アミノ変性シリコーンオイルの中間原料として
有用な3−アミノプロピルアルコキシシラン化合物の製
造原料として有効なN,N−ビス(トリメチルシリル)
アリルアミンを安価な原料から簡便かつ容易に、しかも
高収率で生産性よく工業的に有利に製造することでき
る。
【0022】
【実施例】以下、実施例、比較例及び参考例を示し、本
発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制
限されるものではない。
発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制
限されるものではない。
【0023】〔実施例1〕蒸留塔及び温度計を備えた5
00mlフラスコにN−トリメチルシリルアリルアミン
387.9g(3.0mol)及びドデシルベンゼンス
ルホン酸10.5g(0.03mol)を加え、加熱し
て還流させた後、8時間かけて生成するアリルアミンを
留出除去した。得られた反応液から、減圧蒸留により8
9〜90℃/40mmHgの留分を分取することによ
り、N,N−ビス(トリメチルシリル)アリルアミン2
84.8gを得た(収率94.2%)。
00mlフラスコにN−トリメチルシリルアリルアミン
387.9g(3.0mol)及びドデシルベンゼンス
ルホン酸10.5g(0.03mol)を加え、加熱し
て還流させた後、8時間かけて生成するアリルアミンを
留出除去した。得られた反応液から、減圧蒸留により8
9〜90℃/40mmHgの留分を分取することによ
り、N,N−ビス(トリメチルシリル)アリルアミン2
84.8gを得た(収率94.2%)。
【0024】〔実施例2〕蒸留塔、撹拌機、温度計及び
滴下ロートを備えた500mlフラスコにヘキサメチル
ジシラザン193.7g(1.2mol)及びドデシル
ベンゼンスルホン酸7.0g(0.02mol)を仕込
み、そこへ滴下ロートよりアリルアミン114.2g
(2.0mol)を内温70℃で1時間かけて滴下し、
3時間還流して反応させた後、引き続いてアリルアミン
を8時間かけて留出除去した。得られた反応液から、減
圧蒸留により89〜90℃/40mmHgの留分を分取
することにより、N,N−ビス(トリメチルシリル)ア
リルアミン192.0gを得た(収率95.3%)。
滴下ロートを備えた500mlフラスコにヘキサメチル
ジシラザン193.7g(1.2mol)及びドデシル
ベンゼンスルホン酸7.0g(0.02mol)を仕込
み、そこへ滴下ロートよりアリルアミン114.2g
(2.0mol)を内温70℃で1時間かけて滴下し、
3時間還流して反応させた後、引き続いてアリルアミン
を8時間かけて留出除去した。得られた反応液から、減
圧蒸留により89〜90℃/40mmHgの留分を分取
することにより、N,N−ビス(トリメチルシリル)ア
リルアミン192.0gを得た(収率95.3%)。
【0025】〔比較例〕撹拌機、温度計及び滴下ロート
を備えた500mlフラスコにヘキサメチルジシラザン
322.8g(2.0mol)及びドデシルベンゼンス
ルホン酸7.0g(0.02mol)を仕込み、そこへ
滴下ロートよりアリルアミン114.2g(2.0mo
l)を内温70℃で1時間かけて滴下し、6時間還流し
て反応させた後、得られた反応液から、減圧蒸留により
89〜90℃/40mmHgの留分を分取したところ、
N,N−ビス(トリメチルシリル)アリルアミンの収量
は68.5gであった(収率17%)。
を備えた500mlフラスコにヘキサメチルジシラザン
322.8g(2.0mol)及びドデシルベンゼンス
ルホン酸7.0g(0.02mol)を仕込み、そこへ
滴下ロートよりアリルアミン114.2g(2.0mo
l)を内温70℃で1時間かけて滴下し、6時間還流し
て反応させた後、得られた反応液から、減圧蒸留により
89〜90℃/40mmHgの留分を分取したところ、
N,N−ビス(トリメチルシリル)アリルアミンの収量
は68.5gであった(収率17%)。
【0026】〔参考例1〕3−アミノプロピルトリエト
キシシランの合成 撹拌機、還流冷却器、温度計及び滴下ロートを備えた1
リットルのガラスフラスコ中にN,N−ビス(トリメチ
ルシリル)アリルアミン201.5g(1.0mol)
及びH2PtCl6・6H2Oの4%イソプロピルアルコ
ール溶液0.98gを仕込み、そこに滴下ロートよりト
リエトキシシラン164.3g(1.0mol)を70
〜80℃にて3時間かけて滴下し、そのまま2時間熟成
して反応させた。この反応液へエタノール460.7g
を加え、還流して脱トリメチルシリル化後、得られた反
応液をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、3
−アミノプロピルトリエトキシシランの生成が確認さ
れ、その異性体の生成は確認されなかった。この反応液
から減圧蒸留により67〜68℃/3mmHgの留分を
分取することにより、3−アミノプロピルトリエトキシ
シラン194.8gを得た(収率88%)。
キシシランの合成 撹拌機、還流冷却器、温度計及び滴下ロートを備えた1
リットルのガラスフラスコ中にN,N−ビス(トリメチ
ルシリル)アリルアミン201.5g(1.0mol)
及びH2PtCl6・6H2Oの4%イソプロピルアルコ
ール溶液0.98gを仕込み、そこに滴下ロートよりト
リエトキシシラン164.3g(1.0mol)を70
〜80℃にて3時間かけて滴下し、そのまま2時間熟成
して反応させた。この反応液へエタノール460.7g
を加え、還流して脱トリメチルシリル化後、得られた反
応液をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、3
−アミノプロピルトリエトキシシランの生成が確認さ
れ、その異性体の生成は確認されなかった。この反応液
から減圧蒸留により67〜68℃/3mmHgの留分を
分取することにより、3−アミノプロピルトリエトキシ
シラン194.8gを得た(収率88%)。
【0027】〔参考例2〕1,3−ビス(3−アミノプ
ロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン
の合成 撹拌機、還流冷却器、温度計及び滴下ロートを備えた1
リットルのガラスフラスコ中にN,N−ビス(トリメチ
ルシリル)アリルアミン201.5g(1.0mol)
及びH2PtCl6・6H2Oの4%イソプロピルアルコ
ール溶液0.98gを仕込み、そこに滴下ロートよりジ
メチルエトキシシラン104.2g(1.0mol)を
70〜80℃にて3時間かけて滴下し、そのまま2時間
熟成して反応させた。この反応液へエタノール460.
7gを加え、脱トリメチルシリル化後、得られた反応液
をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、3−ア
ミノプロピルジメチルエトキシシランの生成が確認さ
れ、その異性体の生成は確認されなかった。この反応液
から生成したトリメチルエトキシシラン並びにエタノー
ルを留出除去した後、水を加えて加水分解し、減圧蒸留
により99〜101℃/2mmHgの留分を分取するこ
とにより、1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,
1,3,3−テトラメチルジシロキサン102.3gを
得た(収率82%)。
ロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン
の合成 撹拌機、還流冷却器、温度計及び滴下ロートを備えた1
リットルのガラスフラスコ中にN,N−ビス(トリメチ
ルシリル)アリルアミン201.5g(1.0mol)
及びH2PtCl6・6H2Oの4%イソプロピルアルコ
ール溶液0.98gを仕込み、そこに滴下ロートよりジ
メチルエトキシシラン104.2g(1.0mol)を
70〜80℃にて3時間かけて滴下し、そのまま2時間
熟成して反応させた。この反応液へエタノール460.
7gを加え、脱トリメチルシリル化後、得られた反応液
をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、3−ア
ミノプロピルジメチルエトキシシランの生成が確認さ
れ、その異性体の生成は確認されなかった。この反応液
から生成したトリメチルエトキシシラン並びにエタノー
ルを留出除去した後、水を加えて加水分解し、減圧蒸留
により99〜101℃/2mmHgの留分を分取するこ
とにより、1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,
1,3,3−テトラメチルジシロキサン102.3gを
得た(収率82%)。
─────────────────────────────────────────────────────
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(72)発明者 沼波 和敏
新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28−1
信越化学工業株式会社 合成技術研究
所内
(56)参考文献 特開 平8−99979(JP,A)
独国特許出願公開4041645(DE,A
1)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
C07F 7/10
Claims (3)
- 【請求項1】 N−トリメチルシリルアリルアミンを、
ルイス酸を含む酸化合物又はその塩からなる触媒の存在
下に不均化反応させると共に、副生するアリルアミンを
随時反応系外へ留出させ、N,N−ビス(トリメチルシ
リル)アリルアミンを分取することを特徴とするN,N
−ビス(トリメチルシリル)アリルアミンの製造方法。 - 【請求項2】 アリルアミンとヘキサメチルジシラザン
を、ルイス酸を含む酸化合物又はその塩からなる触媒の
存在下に反応させてN−トリメチルシリルアリルアミン
を生成させた後、引き続いて該N−トリメチルシリルア
リルアミンを前記と同じ触媒の存在下、不均化反応させ
ると共に、副生するアリルアミンを随時反応系外へ留出
させ、N,N−ビス(トリメチルシリル)アリルアミン
を分取することを特徴とするN,N−ビス(トリメチル
シリル)アリルアミンの製造方法。 - 【請求項3】 触媒がアリールスルホン酸化合物又はそ
の塩である請求項1又は2記載のN,N−ビス(トリメ
チルシリル)アリルアミンの製造方法。
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