JP3392630B2 - スペクトル拡散通信装置 - Google Patents

スペクトル拡散通信装置

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JP3392630B2 JP09186096A JP9186096A JP3392630B2 JP 3392630 B2 JP3392630 B2 JP 3392630B2 JP 09186096 A JP09186096 A JP 09186096A JP 9186096 A JP9186096 A JP 9186096A JP 3392630 B2 JP3392630 B2 JP 3392630B2
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  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車電話及び携帯電話
等のディジタル無線通信に用いるスペクトル拡散方式を
使用したスペクトル拡散通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車電話及び携帯電話等のセルラー無
線システムにおいては、同一の周波数帯域で複数の局が
同時に通信を行う送信信号の多元アクセス方式として、
FDMA方式及びTDMA方式等が知られているが、近
年、FDMA方式及びTDMA方式等の技術と比較して
高い周波数利用が図れ、より多くの利用者を収容できる
方式としてCDMA方式(コード分割多重アクセス方
式)が採用されるようになってきた。
【0003】また、セルラーシステムの移動局と基地局
間において、上り回線と下り回線の双方向に送信データ
を伝送する伝送方式としては、FDD方式とTDD方式
とがある。FDD方式は上り回線と下り回線で異なる周
波数帯を利用する方式であり、TDD方式は同一の周波
数帯を利用し上り回線と下り回線を時分割で伝送する方
式である。従って、CDMA/TDD方式はCDMA方
式で伝送する信号の処理を行い、上り回線と下り回線の
伝送は時分割多重方式(TDD)で行う方式である。
【0004】従来のCDMA/TDD方式のスペクトル
拡散通信装置としては、図3に示すようなものがあっ
た。図3は従来のCDMA/TDD方式のスペクトル拡
散通信装置の移動局の構成を示すブロック図である。以
下、図3を参照して、従来のCDMA/TDD方式のス
ペクトル拡散通信装置の移動局の構成について説明す
る。
【0005】図3において、20は電波を受信するアン
テナ、21はRF信号を送信または受信に切替える切替
器、22は受信したRF信号をベースバンドの信号に変
換するRF受信部、23はベースバンドの信号を量子化
するAD変換器、24はAD変換されたデータを逆拡散
して相関値データを出力する相関器、25は相関値デー
タを復号する復号器、26は相関器24に対し同期信号
を出力し、タイミング生成回路27に対しフレーム同期
信号を出力する同期回路、27はフレーム同期信号の制
御により切替器21における切替動作を制御するタイミ
ング生成回路である。
【0006】また、30は送信データと制御データのフ
レーム構成の組立てを行い送信データ29に対する誤り
訂正の符号化を行う符号化器、31は符号化されたデー
タをスペクトル拡散して各チャンネルを多重化する拡散
多重回路、32はスペクトル拡散多重されたディジタル
データをアナログ信号に変換するDA変換器、33はス
ペクトル拡散多重したアナログ信号をRF信号に変換す
るRF送信部、34はRF信号の送信電力を制御する送
信電力制御回路である。
【0007】また、34は制御回路35からの制御信号
によりRF送信部33の送信電力の制御を行う送信電力
制御回路、35は復号データから制御データを取り出し
送信電力制御回路34に制御信号を送出し送信電力の制
御を行うとともに、送信する制御データを符号化器30
に対して出力する制御回路である。
【0008】以下、図3を参照して、従来のCDMA/
TDD方式のスペクトル拡散通信装置の移動局の動作に
ついて説明する。図3の受信側において、アンテナ20
は交信先の装置から送信されたRF信号をの電波を受信
し、切替器21はアンテナ20で受信したRF信号を入
力するために受信に切替えて受信する。RF受信部22
は受信したRF信号をベースバンドの信号に変換または
検波してAD変換器23に出力する。AD変換器23は
ベースバンドの信号を量子化して相関器24と同期回路
26に出力する。相関器24はAD変換されたデータを
同期回路26からの同期信号を用い逆拡散して相関値デ
ータを復号器25に出力し、復号器25が相関値データ
を復号して復号データ28を出力する。
【0009】その際、復号データ28は制御回路35及
び同期回路26にも出力され、また、同期回路26はA
D変換器23の出力からチップ同期及びシンボル同期を
とり相関器24に対して同期信号を出力し、復号データ
28からフレーム同期信号を生成してタイミング生成回
路27へ出力する。タイミング生成回路27はフレーム
同期信号の制御により切替器21におけるRF信号の切
替えを制御する。
【0010】図3の送信側において、符号化器30は制
御回路35からの制御信号の基づき送信データと制御デ
ータのフレーム構成の組立てを行うとともに送信データ
29に対する誤り訂正の符号化を行い拡散多重回路31
に出力する。拡散多重回路31は符号化されたデータを
スペクトル拡散して送信する各チャンネルを多重化しD
A変換器51に出力する。DA変換器32はスペクトル
拡散多重されたディジタルデータをアナログ信号に変換
してRF送信部33に出力し、RF送信部33はスペク
トル拡散多重したアナログ信号をRF信号に変換または
変調する。
【0011】そこで、送信電力制御回路34は制御回路
35からの制御信号によりRF送信部33の送信電力の
制御を行い、切替器21は送受信を送信に切り替えてR
F信号をアンテナ20から出力する。また、制御回路3
5は復号データから制御データを取り出し送信電力制御
回路34に制御信号を送出して送信電力の制御を行うと
ともに、送信する制御データを符号化器30に対して出
力する。
【0012】上記、図3に示す従来のCDMA/TDD
方式の移動局においては、アンテナ20、RF受信部2
2、AD変換器23、相関器24、復号器25を通して
基地局からの送信信号を受信及び復号し、符号化器3
0、拡散多重回路31、DA変換器32、RF送信部3
3、アンテナ20を通して基地局に対しデータを送信す
るようにしている。その際、フレーム同期信号により送
信及び受信の切り替えを行う。このように、上記従来の
CDMA/TDD方式の移動局においても1つの基地局
に対して電波の届く範囲であれば交信可能であった。ま
た、装置全体を制御する制御回路35が送受信周波数と
か送受信において利用する拡散符号を切り替えるよう制
御することにより他の基地局との交信も可能であった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のCDMA/TDD方式のスペクトル拡散通信装置
は、移動局が移動するにつれての基地局を切替えなけれ
ばならないが、その切替えを高速で行う有効なハンドオ
ーバー方式がなかった。そのため、上記の従来例におい
ては、移動局が他の基地局に入る際、迅速に基地局を切
り替えることができず、交信を一時中断しなければなら
ないという問題があった。
【0014】本発明は、上記従来の問題を解決するため
になされたもので、CDMA/TDD方式スペクトル拡
散通信装置の移動局が移動する際、利用者、すなわち、
移動局に対し基地局の切替えにおいて何ら影響を与ええ
ることなく基地局の切替えを短時間で行うことができる
とともに、移動局が2つのセルの境界付近にある場合に
おいても伝送特性が劣化しないスペクトル拡散通信装置
を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明によるスペクトル
拡散通信装置は、移動局周辺の基地局からの電波(RF
信号)の受信状態を監視する手段を設け、その受信状態
に応じて交信中の基地局(主基地局とよぶ)と他の基地
局(従基地局とよぶ)とに対し同時に交信する制御情報
を主基地局に送信する手段を設け、その制御信号により
従基地局から送信された電波と主基地局から送信された
電波とを同時に受信し、主基地局と従基地局とに同一の
電波を送信する手段を設けて同時交信を行うようにし
た。
【0016】この時、主基地局に対して送信電力の制御
やタイムアライメント(基地局からの距離が異なる移動
局間の送信バーストの基地局に対する到達時間のずれを
各移動局の送信タイミング調整で補正する)を行う。ま
た、この状態から従基地局の受信状態が主基地局より良
くなった場合はそれぞれ2つの基地局、すなわち、主基
地局と従基地局とを切替える手段を備え、さらに主基地
局の受信状態が良い場合は主基地局のみとの交信に切り
替える制御信号を送信して主基地局のみと交信するよう
に基地局を切替える手段を備えるようにしたものであ
る。このように構成したことにより、移動局が主基地局
と従基地局とに同時に交信している状態から基地局の切
り替えを行うようにしたため、逆拡散のための同期捕
捉、送信電力制御、タイムアライメントなどの処理が短
時間ですみ、基地局の切り替えに要する時間が短くてよ
い。それは、主基地局になる基地局を従基地局として交
信している間に従基地局における受信状態とかタイムア
ライメントに必要な情報を得ることができるためであ
る。
【0017】本発明によれば、CDMA/TDD方式ス
ペクトル拡散通信装置の移動局の移動につれて発生する
基地局の切り替えを、基地局の切り替えに対する影響を
移動局に与ええることなく短時間で行うことができると
ともに、移動局が2つのセルの境界付近にある場合にお
いても伝送特性が劣化することのないスペクトル拡散通
信装置を得ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の移動局装置は、ハンドオ
ーバ時に現在通信中の基地局装置である主基地局及び次
に通信を行う基地局装置である従基地局の双方と交信す
る移動局装置であって、周辺の基地局装置から送信され
た信号の受信電力を検出する受信電力検出回路と、前記
主基地局及び前記従基地局の受信電力の大小関係に基づ
いてタイムアライメントの対象となる基地局装置を決定
する制御回路と、この制御回路の指示により送信タイミ
ングを制御してデータ送信を行う送信系列と、を具備す
る構成を採る。本発明の移動局装置は、互いに異なる拡
散符号を用いて互いに異なる基地局装置から送信された
信号を逆拡散して相関値データを得る2つの相関器と、
前記各相関器から出力された相関値データから受信電力
を検出する受信電力検出回路と、受信電力の大きさに基
づいて現在通信中の基地局装置である主基地局及び次に
通信を行う基地局装置である従基地局を選択し、タイム
アライメントの対象となる基地局装置を決定する制御回
路と、この制御回路の指示により送信タイミングを制御
してデータ送信を行う送信系列と、前記制御回路の指示
により前記各相関器で用いられる拡散符号を選択する拡
散符号選択回路と、前記制御回路の指示により前記2つ
の相関器の1又は両方から出力された相関値データを利
用して復号データを得る復号器と、を具備する構成を採
る。本発明の移動局装置における前記制御回路は、前記
主基地局の受信電力が前記従基地局のものより大きいと
きに前記主基地局に対してタイムアライメントを行い、
前記従基地局からの受信電力が前記主基地局のものより
大きくなったときに従基地局に対してタイムアライメン
トを行い、その後、従基地局であった基地局装置を新た
な主基地局として通信を継続する構成を採る。本発明の
移動局装置における前記制御回路は、基地局装置から送
られたタイムアライメントの制御情報に基づいてデータ
の送信タイミングを決定する構成を採る。
【0019】本発明のハンドオーバ方法は、移動局装置
が、現在通信中の基地局装置である主基地局及び次に通
信を行う基地局装置である従基地局の双方と交信する工
程と、前記主基地局及び前記従基地局の受信電力の大小
関係に基づいてタイムアライメントの対象となる基地局
装置を決定する工程と、タイムアライメントのためにデ
ータの送信タイミングを制御する工程と、を具備する。
本発明のハンドオーバ方法は、移動局装置が、現在通信
中の基地局装置である主基地局とタイムアライメントを
行う工程と、ハンドオーバ時に前記主基地局と次に通信
を行う基地局装置である従基地局の双方と交信する工程
と、前記従基地局からの受信電力が前記主基地局のもの
より大きくなったときに前記従基地局に対してタイムア
ライメントを行う工程と、前記従基地局であった基地局
装置を新たな主基地局として通信を継続する工程と、
具備する。
【0020】これにより、ハンドオーバ後にタイミング
調整を行う必要がなくなるので、主基地局から従基地局
への切り替えを迅速に円滑に行うことができる。
【0021】以下、添付図面、図1及び図2に基づき、
本発明の一実施の形態について詳細に説明する。図1は
本発明の一実施の形態におけるCDMA/TDD方式の
スペクトル拡散通信装置の移動局の構成を示すブロック
図、図2は図1に示すスペクトル拡散通信装置の移動局
が移動する際に行われる基地局の切替動作を示す図であ
る。
【0022】以下、図1を参照して、本発明の一実施の
形態におけるCDMA/TDD方式のスペクトル拡散通
信装置の移動局の構成について説明する。図1におい
て、1は電波を受信するアンテナ、2は送受信するRF
信号の送受信を切り替える切替器、3はRF信号をベー
スバンド信号に変換するRF受信部、4はベースバンド
信号を量子化して相関器5と相関器6と同期回路8と同
期回路11とに出力するAD変換器、5、6はそれぞれ
拡散符号選択回路10で選択された拡散符号を用い、A
D変換された受信データを逆拡散して相関し相関値デー
タを復号器7に出力する相関器である。
【0023】また、7は相関値データを復号して復号デ
ータ12を出力する復号器、8、11は相関器5、6に
対し逆拡散に用いる同期信号を出力する同期回路であ
り、同期回路8は、さらに復号データ12からフレーム
同期信号を生成してタイミング生成回路9へ出力する。
9はフレーム同期信号の制御により切替器2における送
受信の切替動作を制御するタイミング生成回路、13は
相関器5及び相関器6から出力した相関値データから移
動局周辺の基地局からの送信信号の電力の大きさを監視
し制御回路19に対して受信した送信信号の電力の大き
さを示すデータを出力して主基地局と従基地局とを選択
または識別する受信電力検出回路、10は制御回路19
の制御信号により相関器5、相関器6で使用する拡散符
号を選択するための信号を出力する拡散符号選択回路で
ある。
【0024】また、15は送信データ14に対する誤り
訂正の符号化を行い、制御回路19からの制御信号によ
り送信データ14と制御データのフレーム構成の組立て
を行うほか、タイムアライメントのため符号化されたデ
ータの出力タイミングをずらすよう制御する符号化器、
16は符号化されたデータを制御回路19からの制御信
号で選択された拡散符号を使用してスペクトル拡散し各
チャンネルを多重して出力する拡散多重回路、17はス
ペクトル拡散多重されたディジタルデータをアナログ信
号に変換するDA変換器である。また、18はアナログ
信号をRF信号に変換するRF送信部であり、RF信号
は切替器2が送信に切替えられているときにアンテナ1
から出力される。
【0025】また、19は装置全体の制御を行う制御回
路であり、特に、受信電力検出回路13において相関値
データから検出された送信信号の電力の大きさを監視し
主基地局と従基地局とを選択し、各基地局に対し切替え
情報を送信するため、符号化器15に対して制御信号を
送出するほか、拡散符号選択回路10に対し相関器5及
び相関器6の拡散符号を選択するための制御信号を出力
する。
【0026】次に、図1を参照して、本発明の一実施の
形態におけるCDMA/TDD方式のスペクトル拡散通
信装置の移動局の動作について説明する。まず受信の動
作を説明する。切替器2が受信に選択されている場合、
アンテナ1は基地局から送信された送信信号を受信して
RF信号を出力する。RF受信部3はRF信号をベース
バンドの信号に変換してAD変換器4に出力する。AD
変換器4はベースバンドの信号を量子化し相関器5と相
関器6と同期回路8と同期回路11とに出力する。
【0027】相関器5及び相関器6は基地局からの送信
信号を逆拡散するための相関器でAD変換されたデータ
を逆拡散しそれぞれ拡散符号選択回路10で選択された
拡散符号に対する相関値データを復号器7に出力する。
そのとき、同期回路8、11から出力された同期信号に
より同期がとられる。復号器7は相関器5、6の出力で
ある相関値データを復号し復号データ12を出力する。
復号の際、制御回路19の制御信号により、相関器5と
相関器6のうち1つまたは両方からの相関値データを利
用して復号データを得る。
【0028】また、復号データ12は制御回路19と同
期回路8へも出力される。同期回路8ではAD変換器4
の出力から同期信号を生成して相関器5に出力するとと
もに、復号器7の復号データ12からフレーム同期信号
を生成して、タイミング生成回路9へ出力する。タイミ
ング生成回路9は、同期回路8からのフレーム同期信号
により切替器2を制御して送受信の切替えを行わせる。
切替器2はタイミング生成回路9の制御信号により送信
と受信を切り替える。
【0029】同期回路11はAD変換器4の出力から同
期信号を生成して相関器6に出力する。受信電力検出回
路13は相関器5、6の出力から移動局周辺の基地局か
らの受信電力をモニタし、制御回路19に対し受信電力
の大きさを示すデータを出力する。拡散符号選択回路1
0は制御回路19からの制御信号に従い、相関器5及び
相関器6に対しそれぞれの拡散符号を選択する信号を出
力する。
【0030】次に、送信の動作を説明する。符号化器1
5は送信データ14に対する誤り訂正の符号化を行うと
ともに、制御回路19の制御信号に従い、送信データ1
4と制御データのフレーム構成の組立てを行い拡散多重
回路16に出力する。更に、符号化器15は、タイムア
ライメントのため、制御回路19の制御信号に従い符号
化されたデータの出力タイミングをずらして出力する。
拡散多重回路16は符号化されたデータをスペクトル拡
散し送信する各チャンネルを多重しDA変換器17に出
力する。
【0031】そのとき拡散に利用される拡散符号は制御
回路19の制御信号により選択される。DA変換器17
はスペクトル拡散多重されたディジタルデータをアナロ
グ信号に変換してRF送信部18に出力する。RF送信
部18はスペクトル拡散多重したアナログ信号をRF信
号に変換する。RF信号は切替器2が送信に選択されて
いるときにアンテナ1から出力される。また、RF送信
部18は制御回路19の制御信号により送信電力の制御
を行う。
【0032】制御回路19は装置全体の制御を行うほ
か、受信電力検出回路13における受信電力の検出に基
づき周辺の基地局からの受信信号の電力を監視して主基
地局と従基地局との選択を行うとともに、各基地局に対
し基地局の切替情報を送信するため、符号化器15に対
し従基地局と交信するための制御信号、主基地局と従基
地局の機能を切り替えるための制御信号、切り替えられ
た従基地局との交信を停止するための制御信号を送出す
る。
【0033】制御回路19は、また、拡散符号選択回路
10に対し相関器5及び相関器6の拡散符号を選択する
ための制御信号を出力し、また、拡散多重回路16に対
し拡散符号を選択するための制御信号を送出し、また、
復号器7に対し従基地局と交信する場合主基地局と従基
地局の両方の相関値データを利用し復号することを指示
するための制御信号を送出し、また、RF送信部に対し
送信電力を制御するための制御信号を送出する。ここ
で、送信電力の制御は基地局から送られた制御情報を利
用する。
【0034】また、基地局から送られたタイムアライメ
ントの情報により符号化器15に対し制御信号を送出し
てデータ送信のタイミングを制御する。送信電力制御と
タイムアライメントは主基地局に対して行われるが、主
基地局と従基地局が切り替わるときには、基地局が切り
替わる前に従基地局の送信電力とタイムアライメント情
報を基地局から受けて、その情報から制御回路による主
基地局と従基地局との切り替えを迅速に行うことができ
る。
【0035】次に、以上説明したように構成されたスペ
クトル拡散通信装置について、図2を用い、移動局の基
地局切替えの動作について詳細に説明する。図2のに
示すように、移動局が基地局Aに近い位置にあるときは
基地局Aと交信を行う。そのとき、移動局は基地局Aと
基地局Bの受信信号の電力の大きさを受信電力検出回路
13で監視しながら基地局Aと拡散符号Aを用いて交信
する。交信先の基地局Aからの受信電力を検出するため
には相関器5の相関値出力を利用し、周辺基地局からの
受信電力を検出するためには相関器6の相関器出力を利
用するものとする。この時、制御回路19は交信先の基
地局Aに対し送信電力制御及びタイムアライメントの制
御を行う。
【0036】移動局が次第に基地局Bの方向に移動し、
図2のに示すように、基地局Aと基地局Bの中間付近
に近づき、受信電力検出回路13により基地局Bの電波
が強くなったことが検出されると、移動局は制御回路1
9から交信中の基地局Aに対し基地局Bを従基地局とし
て交信するための制御情報を送出する。基地局Aはその
制御情報を受信して基地局Bに対しこの移動局の従基地
局として動作させるための制御情報を送出する。基地局
Bはこの制御情報を受けて、移動局からの送信信号を受
信し、主基地局Aと異なる拡散符号Bを用いて基地局A
と同一の情報を送信する。
【0037】移動局は基地局Aを主基地局としてRF受
信部3、AD変換器4、相関器5を通して相関値データ
を得るとともに、基地局Bを従基地局としてRF受信部
3、AD変換器4、相関器6を通して相関値データを得
るように動作する。そして、主基地局Aと従基地局Bの
相関値データを利用し復号データ12を得る。移動局か
らの送信信号は、今までどうり、基地局Aの拡散符号を
用いて送信する。送信電力制御及びタイムアライメント
も主基地局Aに対し行う。このように、主基地局Aと交
信しながら、それに加えて従基地局Bとも交信を開始す
る。
【0038】さらに、移動局が基地局Bの方向に移動
し、図2のに示すように、基地局Aと基地局Bの中間
付近を越えて基地局Bの方に近づき、基地局Bの送信信
号が強くなると、基地局Aを従基地局とし基地局Bを主
基地局にするための制御信号を制御回路19から基地局
A及びBに送出する。基地局A及びBはそれを受信し
て、基地局Bは主基地局として交信するために送信電力
及びタイムアライメントの制御情報を移動局に送信す
る。その後、基地局Aは従基地局になり拡散符号Bを用
いて移動局から受信信号を得て、送信信号は拡散符号A
を用いて送信する。
【0039】基地局Bは主基地局になり拡散符号Bを用
いて受信信号を得て、送信信号は拡散符号Bを用いて送
信される。移動局は基地局Bを主基地局としてRF受信
部3、AD変換器4、相関器6を通して相関値データを
得る。また、移動局は基地局Aを従基地局としてRF受
信部3、AD変換器4、相関器5を通して相関値データ
を得る。
【0040】主基地局と従基地局の相関値データから復
号データ12を得る。このとき、制御回路19は復号器
7に対し主基地局Bの相関値データが相関器6の出力
で、従基地局Aの相関値データが相関器5の出力である
ことの情報を送出する。制御回路19は拡散多重回路1
6に制御信号を送り送信信号は主基地局Bの拡散符号B
を用いて送信するようにする。また制御回路19は基地
局Bに対しタイムアライメント及び送信電力の制御を行
うため、符号化器15に基地局Bのタイムアライメント
の情報を送出し、RF送信部18に基地局Bに対する送
信電力の制御情報を送出する。
【0041】この基地局の切替えでは、基地局A、Bと
も既に同期が取れているので同期捕捉の必要がなく、送
信電力の制御情報及びタイムアライメントの制御情報
は、基地局Bが従基地局であったときに交信していたと
きから、既に基地局から移動局に伝送されているので基
地局の切替えは短時間で済むことになる。
【0042】さらに、移動局が基地局Bの方向に移動
し、図2のに示すように、基地局Bに近い位置にある
場合、移動局は主基地局Bのみと交信を行い、従基地局
Aとの交信を停止するための制御信号を制御回路19か
ら基地局Bに対して送出する。その信号により、基地局
Aは従基地局の動作を停止する。
【0043】本実施の形態によるスペクトル拡散通信装
置の特性と従来のスペクトル拡散通信装置の特性を下記
〔表1〕で比較する。
【0044】
【表1】
【0045】この〔表1〕から明らかなように、本発明
の実施の形態によるスペクトル拡散通信装置は、移動局
の移動に伴う基地局の切替えに要する時間を短縮するこ
とができる。また、移動局が2つのセルの境界付近な
ど、基地局から遠い位置にある場合の伝送特性が従来の
スペクトル拡散通信装置の特性特性より良好になるとい
う結果が得られる。
【0046】以上説明したように、本発明の実施の形態
によれば、CDMA/TDD方式の移動局の移動にとも
なう基地局の切替えにおいて、周辺の基地局からの送信
信号の受信状態を受信電力検出回路13で監視し、交信
中の基地局以外の基地局の電波が強くなると、交信中の
基地局(主基地局)以外の基地局(従基地局)と自局を
同時に交信をさせるための制御情報を交信中の主基地局
に送信する。そして、主基地局と従基地局からの送信信
号とを相関器5及び相関器6で同時に受信し、主基地局
と従基地局に対し同一の送信信号を送信する。その後、
従基地局の受信状態がさらに良くなると主基地局と従基
地局とを切り替えるための制御情報を送信し、基地局を
切り替えて交信をする。
【0047】このように、2つの基地局と同時に交信し
た状態から切替えがスムーズに行われるので、同期の捕
捉、送信電力制御及びタイムアライメント等に要する時
間を短縮することができので、基地局の切替えに要する
時間が短縮されるとともに、移動局が2つのセルの境界
付近など基地局から遠い位置にある場合でも、2つの基
地局と同時交信できるため、伝送特性が良好になるとい
う優れた効果を得ることができる。
【0048】
【発明の効果】本発明によるスペクトル拡散通信装置
は、上記のように構成し、特に、主基地局の送信信号と
それ以外の基地局(従基地局)からの送信信号とを同時
に交信する手段と、受信信号の状態に応じて交信中の2
つの基地局の主基地局と従基地局の機能を入れ替えて交
信する手段とを設け、基地局の切替えが2つの基地局同
時に交信する状態から引続き行われるので、同期の捕
捉、送信電力の制御及びタイムアライメントに要する時
間を短縮することができるので、基地局の切替えに要す
る時間が短縮されるとともに、移動局が2つのセルの境
界付近など基地局から遠い位置にある場合でも、2つの
基地局と同時交信できるため、伝送特性が良好になると
いう優れた効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態におけるCDMA/TD
D方式スペクトル拡散通信装置の移動局の構成を示すブ
ロック図
【図2】図1に示すスペクトル拡散通信装置の移動局が
移動する際に行われる基地局の切替動作を示す図
【図3】従来のCDMA/TDD方式のスペクトル拡散
通信装置の移動局の構成を示すブロック図
【符号の説明】
1、20 アンテナ 2、21 切替器 3、22 RF受信部 4、23 AD変換器 5、24 相関器 6 相関器 7、25 復号器 8、26 同期回路 9、27 タイミング生成回路 10 拡散符号選択回路 11 同期回路 12、28 復号データ 13 受信電力検出回路 14、29 送信データ 15、30 符号化器 16、31 拡散多重回路 17、32 DA変換器 18、33 RF送信部 19、35 制御回路 34 送信電力制御回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特表 平4−502845(JP,A) 国際公開95/8901(WO,A1) 国際公開95/32594(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 7/24 - 7/26 H04Q 7/00 - 7/38

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハンドオーバ時に現在通信中の基地局装
    置である主基地局及び次に通信を行う基地局装置である
    従基地局の双方と交信する移動局装置であって、 周辺の基地局装置から送信された信号の受信電力を検出
    する受信電力検出回路と、前記主基地局及び前記従基地
    局の受信電力の大小関係に基づいてタイムアライメント
    の対象となる基地局装置を決定する制御回路と、この制
    御回路の指示により送信タイミングを制御してデータ送
    信を行う送信系列と、を具備することを特徴とする移動
    局装置。
  2. 【請求項2】 互いに異なる拡散符号を用いて互いに異
    なる基地局装置から送信された信号を逆拡散して相関値
    データを得る2つの相関器と、前記各相関器から出力さ
    れた相関値データから受信電力を検出する受信電力検出
    回路と、受信電力の大きさに基づいて現在通信中の基地
    局装置である主基地局及び次に通信を行う基地局装置で
    ある従基地局を選択し、タイムアライメントの対象とな
    る基地局装置を決定する制御回路と、この制御回路の指
    示により送信タイミングを制御してデータ送信を行う送
    信系列と、前記制御回路の指示により前記各相関器で用
    いられる拡散符号を選択する拡散符号選択回路と、前記
    制御回路の指示により前記2つの相関器の1又は両方か
    ら出力された相関値データを利用して復号データを得る
    復号器と、を具備することを特徴とする移動局装置。
  3. 【請求項3】 前記制御回路は、前記主基地局の受信電
    力が前記従基地局のものより大きいときに前記主基地局
    に対してタイムアライメントを行い、前記従基地局から
    の受信電力が前記主基地局のものより大きくなったとき
    に従基地局に対してタイムアライメントを行い、その
    後、従基地局であった基地局装置を新たな主基地局とし
    て通信を継続することを特徴とする請求項1又は請求項
    2に記載の移動局装置。
  4. 【請求項4】 前記制御回路は、基地局装置から送られ
    たタイムアライメントの制御情報に基づいてデータの送
    信タイミングを決定することを特徴とする請求項1から
    請求項3のいずれかに記載の移動局装置。
  5. 【請求項5】 移動局装置が、現在通信中の基地局装置
    である主基地局及び 次に通信を行う基地局装置である従
    基地局の双方と交信する工程と、前記主基地局及び前記
    従基地局の受信電力の大小関係に基づいてタイムアライ
    メントの対象となる基地局装置を決定する工程と、タイ
    ムアライメントのためにデータの送信タイミングを制御
    する工程と、を具備することを特徴とするハンドオーバ
    方法。
  6. 【請求項6】 移動局装置が、現在通信中の基地局装置
    である主基地局とタイムアライメントを行う工程と、ハ
    ンドオーバ時に前記主基地局と次に通信を行う基地局装
    置である従基地局の双方と交信する工程と、前記従基地
    局からの受信電力が前記主基地局のものより大きくなっ
    たときに前記従基地局に対してタイムアライメントを行
    う工程と、前記従基地局であった基地局装置を新たな主
    基地局として通信を継続する工程と、を具備することを
    特徴とするハンドオーバ方法。
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