JP3259429B2 - 5−o−デソサミニルエリスロノライドa誘導体 - Google Patents
5−o−デソサミニルエリスロノライドa誘導体Info
- Publication number
- JP3259429B2 JP3259429B2 JP08969693A JP8969693A JP3259429B2 JP 3259429 B2 JP3259429 B2 JP 3259429B2 JP 08969693 A JP08969693 A JP 08969693A JP 8969693 A JP8969693 A JP 8969693A JP 3259429 B2 JP3259429 B2 JP 3259429B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- compound
- mmol
- group
- oxime
- acid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Saccharide Compounds (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は抗生物質5−O−デソサ
ミニルエリスロノライドAの新規誘導体およびその医薬
上許容される酸付加塩に関する。
ミニルエリスロノライドAの新規誘導体およびその医薬
上許容される酸付加塩に関する。
【0002】
【従来の技術】5−O−デソサミニルエリスロノライド
Aの3位ケトン誘導体についてはAntimicrob
ial Agents and Chemothera
pyVol.6,No.4,P479(1974)およ
びJournal ofMedicinal Chem
istry Vol.17,No.9,P953(19
74)に記載されているが、一般にこれらの抗菌活性は
極めて弱い。
Aの3位ケトン誘導体についてはAntimicrob
ial Agents and Chemothera
pyVol.6,No.4,P479(1974)およ
びJournal ofMedicinal Chem
istry Vol.17,No.9,P953(19
74)に記載されているが、一般にこれらの抗菌活性は
極めて弱い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、強い
抗菌力を有する新たな抗生物質を提供することである。
抗菌力を有する新たな抗生物質を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、5−O−
デソサミニル−6−O−メチルエリスロノライドA誘導
体の3位ケトン誘導体の抗菌力について種々検討した結
果、9位を「ハロゲン原子および炭素原子数1〜4個の
アルキル基」から選ばれる基の1〜5個で置換されてい
てもよいベンジルオキシム基に置換したある種の化合物
が強い抗菌活性を有することを見いだし、本発明を完成
した。
デソサミニル−6−O−メチルエリスロノライドA誘導
体の3位ケトン誘導体の抗菌力について種々検討した結
果、9位を「ハロゲン原子および炭素原子数1〜4個の
アルキル基」から選ばれる基の1〜5個で置換されてい
てもよいベンジルオキシム基に置換したある種の化合物
が強い抗菌活性を有することを見いだし、本発明を完成
した。
【0005】本発明は式
【0006】
【0007】[式中、R1は「ハロゲン原子および炭素
原子数1〜4個のアルキル基」から選ばれる基の1〜5
個で置換されていてもよいベンジル基を示し、Yは水素
原子を示すか、またはVとYは一緒になって11位の炭
素原子とともにカルボニルを示し、VおよびWはそれぞ
れ水酸基を示すか、またはVとWは11,12位の炭素
原子とともにサイクリックカーボネート基を示す。]で
表される5−O−デソサミニルエリスロノライドAの誘
導体およびその医薬上許容される酸付加塩である。
原子数1〜4個のアルキル基」から選ばれる基の1〜5
個で置換されていてもよいベンジル基を示し、Yは水素
原子を示すか、またはVとYは一緒になって11位の炭
素原子とともにカルボニルを示し、VおよびWはそれぞ
れ水酸基を示すか、またはVとWは11,12位の炭素
原子とともにサイクリックカーボネート基を示す。]で
表される5−O−デソサミニルエリスロノライドAの誘
導体およびその医薬上許容される酸付加塩である。
【0008】本発明においてハロゲン原子とはフッ素、
塩素、臭素およびヨウ素原子である。炭素数1〜4のア
ルキル基とは直鎖状または分枝鎖状のものを意味する。
医薬上許容される酸付加塩としては、たとえば酢酸塩、
プロピオン酸塩、酪酸塩、ギ酸塩、トリフルオロ酢酸
塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、ステアリン
酸塩、コハク酸塩、エチルコハク酸塩、ラクトビオン酸
塩、グルコン酸塩、グルコヘプトン酸塩、安息香酸塩、
メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、2−ヒドロ
キシエタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、パラ
トルエンスルホン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、
アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩、アジピン酸塩、シ
スティン塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、硫酸
塩、ヨウ化水素酸塩、ニコチン酸塩、シュウ酸塩、ピク
リン酸塩、チオシアン酸塩、ウンデカン酸塩、アクリル
酸ポリマー塩、カルボキシビニルポリマー塩などを挙げ
ることができる。
塩素、臭素およびヨウ素原子である。炭素数1〜4のア
ルキル基とは直鎖状または分枝鎖状のものを意味する。
医薬上許容される酸付加塩としては、たとえば酢酸塩、
プロピオン酸塩、酪酸塩、ギ酸塩、トリフルオロ酢酸
塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、ステアリン
酸塩、コハク酸塩、エチルコハク酸塩、ラクトビオン酸
塩、グルコン酸塩、グルコヘプトン酸塩、安息香酸塩、
メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、2−ヒドロ
キシエタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、パラ
トルエンスルホン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、
アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩、アジピン酸塩、シ
スティン塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、硫酸
塩、ヨウ化水素酸塩、ニコチン酸塩、シュウ酸塩、ピク
リン酸塩、チオシアン酸塩、ウンデカン酸塩、アクリル
酸ポリマー塩、カルボキシビニルポリマー塩などを挙げ
ることができる。
【0009】本発明の化合物は、たとえば次のようにし
て製造することができる。ただし、本発明の化合物の製
造方法は、下記に示す方法に限定されるものではない。
て製造することができる。ただし、本発明の化合物の製
造方法は、下記に示す方法に限定されるものではない。
【0010】[製造方法]6−O−メチルエリスロマイ
シンA 9−オキシムを出発原料とする方法 工程(1);6−O−メチルエリスロマイシンA 9−
オキシムを適当な有機溶媒中、0℃〜30℃で酸と反応
させて式(a)
シンA 9−オキシムを出発原料とする方法 工程(1);6−O−メチルエリスロマイシンA 9−
オキシムを適当な有機溶媒中、0℃〜30℃で酸と反応
させて式(a)
【0011】
【0012】で表される化合物を得る。ここで適当な有
機溶媒としては、メタノール、エタノール、プロピルア
ルコールなどの低級アルコールが用いられる。酸として
は、塩酸、臭化水素酸、硫酸などが用いられる。反応温
度は室温が好ましい。
機溶媒としては、メタノール、エタノール、プロピルア
ルコールなどの低級アルコールが用いられる。酸として
は、塩酸、臭化水素酸、硫酸などが用いられる。反応温
度は室温が好ましい。
【0013】工程(2);化合物(a)をN,N−ジメ
チルホルムアミドまたはテトラヒドロフランに溶解し、
氷冷下、式 R1−X (式中、R1は前記と同じであ
り、Xはハロゲン原子を示す。)で表される化合物と水
素化ナトリウム、水酸化カリウムなどの塩基を加えて反
応させて式(b)
チルホルムアミドまたはテトラヒドロフランに溶解し、
氷冷下、式 R1−X (式中、R1は前記と同じであ
り、Xはハロゲン原子を示す。)で表される化合物と水
素化ナトリウム、水酸化カリウムなどの塩基を加えて反
応させて式(b)
【0014】
【0015】(式中、R1は前記と同じである。)で表
される化合物を得る。ここで式 R1−X で表される
化合物としては、ベンジルブロマイド、2−フルオロベ
ンジルブロマイド、2,6−ジフルオロベンジルブロマ
イド、ベンジルクロライド、2,4,6−トリメチルベ
ンジルクロライド、2−クロルベンジルクロライドなど
が用いられる。
される化合物を得る。ここで式 R1−X で表される
化合物としては、ベンジルブロマイド、2−フルオロベ
ンジルブロマイド、2,6−ジフルオロベンジルブロマ
イド、ベンジルクロライド、2,4,6−トリメチルベ
ンジルクロライド、2−クロルベンジルクロライドなど
が用いられる。
【0016】工程(3);次に、化合物(b)を不活性
溶媒中、式 R2 2O (式中、R2はアルカノイル基を
示す。)で表される酸無水物、あるいは式 R2X
(式中、R2は前記と同じであり、Xはハロゲン原子を
示す。)で表される酸ハライドと塩基を0℃〜30℃で
反応させ2’位の水酸基を保護する。ここで適当な不活
性溶媒としては、ジクロルメタン、ジクロルエタン、ア
セトン、ピリジンなどが用いられる。酸無水物あるいは
酸ハライドとしては、酢酸、プロピオン酸、安息香酸の
無水物およびハライドなどが用いられる。塩基として
は、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、トリエチルアミン、ピリジン、トリブチルアミンな
どが用いられる。
溶媒中、式 R2 2O (式中、R2はアルカノイル基を
示す。)で表される酸無水物、あるいは式 R2X
(式中、R2は前記と同じであり、Xはハロゲン原子を
示す。)で表される酸ハライドと塩基を0℃〜30℃で
反応させ2’位の水酸基を保護する。ここで適当な不活
性溶媒としては、ジクロルメタン、ジクロルエタン、ア
セトン、ピリジンなどが用いられる。酸無水物あるいは
酸ハライドとしては、酢酸、プロピオン酸、安息香酸の
無水物およびハライドなどが用いられる。塩基として
は、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、トリエチルアミン、ピリジン、トリブチルアミンな
どが用いられる。
【0017】工程(4);次に、不活性溶媒中、クロム
酸、クロム酸−ピリジン、ピリジニウムクロロクロメー
ト、ピリジニウムジクロメート、活性化されたジメチル
スルホキサイドなどを用い−78℃〜30℃で酸化させ
て、分離操作することによって式(c)および式(d)
酸、クロム酸−ピリジン、ピリジニウムクロロクロメー
ト、ピリジニウムジクロメート、活性化されたジメチル
スルホキサイドなどを用い−78℃〜30℃で酸化させ
て、分離操作することによって式(c)および式(d)
【0018】
【0019】(式中、R1およびR2は前記と同じであ
る。)で表される化合物を得る。ここで適当な不活性溶
媒とは前記と同じである。ジメチルスルホキサイドの活
性化剤としては、無水酢酸、無水トリフルオロ酢酸、塩
化オキザリル、五酸化リン、ピリジンスルホン酸、ピリ
ジントリフルオロ酢酸、1,3−ジシクロヘキシルカル
ボジイミド、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3
−エチルカルボジイミド塩酸塩などが用いられる。化合
物(c)と化合物(d)の分離操作は、シリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーを用い、溶出溶媒は、アセトン、
ヘキサン、トリエチルアミンの混液などが用いられる。
なお、反応時間、反応温度、酸化剤の添加量等の反応条
件を変えることにより化合物(c)と化合物(d)の生
成する割合を変化させることができる。
る。)で表される化合物を得る。ここで適当な不活性溶
媒とは前記と同じである。ジメチルスルホキサイドの活
性化剤としては、無水酢酸、無水トリフルオロ酢酸、塩
化オキザリル、五酸化リン、ピリジンスルホン酸、ピリ
ジントリフルオロ酢酸、1,3−ジシクロヘキシルカル
ボジイミド、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3
−エチルカルボジイミド塩酸塩などが用いられる。化合
物(c)と化合物(d)の分離操作は、シリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーを用い、溶出溶媒は、アセトン、
ヘキサン、トリエチルアミンの混液などが用いられる。
なお、反応時間、反応温度、酸化剤の添加量等の反応条
件を変えることにより化合物(c)と化合物(d)の生
成する割合を変化させることができる。
【0020】工程(5);次に、化合物(c)または化
合物(d)を低級アルコールあるいは含水低級アルコー
ル中、ここで塩基を加えてもよく0℃〜100℃、好ま
しくは室温〜80℃で反応させて2’位の保護基を除去
し、化合物(c)からは式(e)、化合物(d)からは
式(f)
合物(d)を低級アルコールあるいは含水低級アルコー
ル中、ここで塩基を加えてもよく0℃〜100℃、好ま
しくは室温〜80℃で反応させて2’位の保護基を除去
し、化合物(c)からは式(e)、化合物(d)からは
式(f)
【0021】
【0022】(式中、R1は前記と同じである。)で表
される本発明の化合物を製造することができる。ここで
低級アルコールとしてはメタノール、エタノール、プロ
ピルアルコールなどが用いられる。塩基とは工程(3)
で用いられるものと同じである。
される本発明の化合物を製造することができる。ここで
低級アルコールとしてはメタノール、エタノール、プロ
ピルアルコールなどが用いられる。塩基とは工程(3)
で用いられるものと同じである。
【0023】工程(6);また、化合物(c)を適当な
不活性溶媒中、ホスゲンダイマーあるいはホスゲントリ
マーなどの試薬と塩基を用い、11,12−サイクリッ
クカーボネート体を得る。11,12位の水酸基のサイ
クリックカーボネート化は、3位の水酸基を酸化する前
後いずれの段階でも行なうことができ、ここで適当な不
活性溶媒とは工程(3)で用いられるものと同じであ
る。反応温度は−20℃〜30℃が好ましい。次に、こ
の化合物を工程(5)と同様な方法で反応させて2’位
の保護基を除去し、式(g)
不活性溶媒中、ホスゲンダイマーあるいはホスゲントリ
マーなどの試薬と塩基を用い、11,12−サイクリッ
クカーボネート体を得る。11,12位の水酸基のサイ
クリックカーボネート化は、3位の水酸基を酸化する前
後いずれの段階でも行なうことができ、ここで適当な不
活性溶媒とは工程(3)で用いられるものと同じであ
る。反応温度は−20℃〜30℃が好ましい。次に、こ
の化合物を工程(5)と同様な方法で反応させて2’位
の保護基を除去し、式(g)
【0024】
【0025】(式中、R1は前記と同じである。)で表
される本発明の化合物を製造することができる。
される本発明の化合物を製造することができる。
【0026】本発明の化合物は経口または非経口的に投
与することができる。その投与剤型は錠剤、カプセル
剤、粉剤、トローチ剤、軟膏、懸濁剤、坐剤、注射剤な
どであり、それらは慣用の製剤技術によって製造するこ
とができる。
与することができる。その投与剤型は錠剤、カプセル
剤、粉剤、トローチ剤、軟膏、懸濁剤、坐剤、注射剤な
どであり、それらは慣用の製剤技術によって製造するこ
とができる。
【0027】
【発明の効果】本発明の化合物は、エリスロマイシン感
受性菌および一部の耐性菌に対し強い抗菌活性を有し、
体内吸収性が良く、組織移行性に優れている。従って本
発明の化合物はヒト及び動物(農園動物を含む)におけ
る細菌感染症の治療のための抗菌剤として有用である。
受性菌および一部の耐性菌に対し強い抗菌活性を有し、
体内吸収性が良く、組織移行性に優れている。従って本
発明の化合物はヒト及び動物(農園動物を含む)におけ
る細菌感染症の治療のための抗菌剤として有用である。
【0028】試験例(試験管内抗菌活性) 感受性ディスク用培地(栄研化学製)を用い、本発明化
合物の各種試験菌に対する試験管内抗菌力を日本化学療
法学会MIC測定法に準じて測定した。比較薬剤として
6−O−メチルエリスロマイシンAを用いた。その結果
をMIC値(微生物生育最小阻止濃度 mcg/ml)
で表し、表1に示した。
合物の各種試験菌に対する試験管内抗菌力を日本化学療
法学会MIC測定法に準じて測定した。比較薬剤として
6−O−メチルエリスロマイシンAを用いた。その結果
をMIC値(微生物生育最小阻止濃度 mcg/ml)
で表し、表1に示した。
【0029】
【表1】
【0030】
【実施例】次に、実施例にて本発明をさらに詳細に説明
する。
する。
【0031】実施例13−デオキシ−3−オキソ−5−O−デソサミニル−6
−O−メチルエリスロノライドA 9−[O−(2,6
−ジフルオロベンジル)オキシム]の製造 製造法(I) (1) 6−O−メチルエリスロマイシンA 9−オキ
シム(500g,0.655モル)に1N塩酸1lを加
え室温で24時間放置した。水酸化ナトリウム溶液を加
えてpH10にし、析出した結晶をろ取した。結晶をジ
クロルメタンに溶解し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸
マグネシウム上で乾燥した。減圧下ジクロルメタンを留
去し、残渣をメタノールから結晶化させることにより5
−O−デソサミニル−6−O−メチルエリスロノライド
A 9−オキシム259.8gを白色結晶として得た。 (2) 上記(1)で得た化合物3.02g(5ミリモ
ル)をN,N−ジメチルホルムアミド30mlに溶解
し、氷冷下、2,6−ジフルオロベンジルブロマイド
1.55g(7.5ミリモル)と60%水素化ナトリウ
ム240mg(6ミリモル)を加えた。7時間攪拌後、
反応液を酢酸エチルで抽出し飽和食塩水で洗浄した。酢
酸エチル層を無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下
溶媒留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(溶出溶媒;クロロホルム:メタノール:25%ア
ンモニア水=20:1:0.1〜9:1:0.1)で精
製することにより5−O−デソサミニル−6−O−メチ
ルエリスロノライドA 9−[O−(2,6−ジフルオ
ロベンジル)オキシム]2.83gを白色泡状物質とし
て得た。 (3) 次に、上記(2)で得た化合物2.76g
(3.73ミリモル)をアセトン30mlに溶解し、氷
冷下、無水酢酸0.46ml(4.91ミリモル)を加
えた。除々に室温にもどし19時間攪拌後アセトンを減
圧下留去した。残渣を酢酸エチルで抽出し、飽和炭酸水
素ナトリウム溶液、ついで飽和食塩水で洗浄した。酢酸
エチル層を無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下溶
媒留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(溶出溶媒;クロロホルム:アセトン=1:1)で精
製することにより2’−O−アセチル−5−O−デソサ
ミニル−6−O−メチルエリスロノライドA 9−[O
−(2,6−ジフルオロベンジル)オキシム]2.05
gを白色泡状物質として得た。 (4) 次に、上記(3)で得た化合物2.01g
(2.60ミリモル)をジクロルメタン50mlに溶解
し、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチル
カルボジイミド・塩酸塩1.495g(7.80ミリモ
ル)とジメチルスルホキサイド1.81ml(26.0
0ミリモル)を加えた。氷冷下、ピリジニウムトリフル
オロアセテート1.506g(7.80ミリモル)を少
量ずつ加え、室温で22時間撹拌した。反応液をアンモ
ニア水で塩基性にしジクロルメタンで抽出した。ジクロ
ルメタン層を飽和炭酸水素ナトリウム溶液、ついで飽和
食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し減圧
下溶媒留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(溶出溶媒;アセトン:n−ヘキサン:トリエチ
ルアミン=4:10:0.1)で精製することにより
2’−O−アセチル−3−デオキシ−3−オキソ−5−
O−デソサミニル−6−O−メチルエリスロノライドA
9−[O−(2,6−ジフルオロベンジル)オキシ
ム]750mgを白色泡状物質として得た。 (5) 次に、上記(4)で得た化合物100mg
(0.13ミリモル)をメタノール5ml中2.5時間
加熱還流した後メタノールを減圧下留去した。残渣を酢
酸エチルで抽出し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液、つい
で飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥
した。減圧下酢酸エチルを留去し、標題化合物87mg
を白色泡状物質として得た。 Mass(FAB) m/z:729[MH]+ 1 H−NMR(200MHz,CDCl3) δ(pp
m):2.26(6H,s),2.47(3H,s),
3.33(1H,s),4.27(1H,s),5.0
9(2H,s),6.84〜6.93(2H,m),
7.18〜7.32(1H,m) IR(KBr,cm-1):3436,1746,162
7,1473,1171,1111,1053 製造法(II) 3−デオキシ−3−オキソ−5−O−デソサミニル−6
−O−メチルエリスロノライドA 9−オキシムを製造
法(I)の(2)と同様に、N,N−ジメチルホルムア
ミド中、2,6−ジフルオロベンジルブロマイド、60
%水素化ナトリウムと反応させることにより標題化合物
を得た。
−O−メチルエリスロノライドA 9−[O−(2,6
−ジフルオロベンジル)オキシム]の製造 製造法(I) (1) 6−O−メチルエリスロマイシンA 9−オキ
シム(500g,0.655モル)に1N塩酸1lを加
え室温で24時間放置した。水酸化ナトリウム溶液を加
えてpH10にし、析出した結晶をろ取した。結晶をジ
クロルメタンに溶解し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸
マグネシウム上で乾燥した。減圧下ジクロルメタンを留
去し、残渣をメタノールから結晶化させることにより5
−O−デソサミニル−6−O−メチルエリスロノライド
A 9−オキシム259.8gを白色結晶として得た。 (2) 上記(1)で得た化合物3.02g(5ミリモ
ル)をN,N−ジメチルホルムアミド30mlに溶解
し、氷冷下、2,6−ジフルオロベンジルブロマイド
1.55g(7.5ミリモル)と60%水素化ナトリウ
ム240mg(6ミリモル)を加えた。7時間攪拌後、
反応液を酢酸エチルで抽出し飽和食塩水で洗浄した。酢
酸エチル層を無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下
溶媒留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(溶出溶媒;クロロホルム:メタノール:25%ア
ンモニア水=20:1:0.1〜9:1:0.1)で精
製することにより5−O−デソサミニル−6−O−メチ
ルエリスロノライドA 9−[O−(2,6−ジフルオ
ロベンジル)オキシム]2.83gを白色泡状物質とし
て得た。 (3) 次に、上記(2)で得た化合物2.76g
(3.73ミリモル)をアセトン30mlに溶解し、氷
冷下、無水酢酸0.46ml(4.91ミリモル)を加
えた。除々に室温にもどし19時間攪拌後アセトンを減
圧下留去した。残渣を酢酸エチルで抽出し、飽和炭酸水
素ナトリウム溶液、ついで飽和食塩水で洗浄した。酢酸
エチル層を無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下溶
媒留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(溶出溶媒;クロロホルム:アセトン=1:1)で精
製することにより2’−O−アセチル−5−O−デソサ
ミニル−6−O−メチルエリスロノライドA 9−[O
−(2,6−ジフルオロベンジル)オキシム]2.05
gを白色泡状物質として得た。 (4) 次に、上記(3)で得た化合物2.01g
(2.60ミリモル)をジクロルメタン50mlに溶解
し、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチル
カルボジイミド・塩酸塩1.495g(7.80ミリモ
ル)とジメチルスルホキサイド1.81ml(26.0
0ミリモル)を加えた。氷冷下、ピリジニウムトリフル
オロアセテート1.506g(7.80ミリモル)を少
量ずつ加え、室温で22時間撹拌した。反応液をアンモ
ニア水で塩基性にしジクロルメタンで抽出した。ジクロ
ルメタン層を飽和炭酸水素ナトリウム溶液、ついで飽和
食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し減圧
下溶媒留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(溶出溶媒;アセトン:n−ヘキサン:トリエチ
ルアミン=4:10:0.1)で精製することにより
2’−O−アセチル−3−デオキシ−3−オキソ−5−
O−デソサミニル−6−O−メチルエリスロノライドA
9−[O−(2,6−ジフルオロベンジル)オキシ
ム]750mgを白色泡状物質として得た。 (5) 次に、上記(4)で得た化合物100mg
(0.13ミリモル)をメタノール5ml中2.5時間
加熱還流した後メタノールを減圧下留去した。残渣を酢
酸エチルで抽出し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液、つい
で飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥
した。減圧下酢酸エチルを留去し、標題化合物87mg
を白色泡状物質として得た。 Mass(FAB) m/z:729[MH]+ 1 H−NMR(200MHz,CDCl3) δ(pp
m):2.26(6H,s),2.47(3H,s),
3.33(1H,s),4.27(1H,s),5.0
9(2H,s),6.84〜6.93(2H,m),
7.18〜7.32(1H,m) IR(KBr,cm-1):3436,1746,162
7,1473,1171,1111,1053 製造法(II) 3−デオキシ−3−オキソ−5−O−デソサミニル−6
−O−メチルエリスロノライドA 9−オキシムを製造
法(I)の(2)と同様に、N,N−ジメチルホルムア
ミド中、2,6−ジフルオロベンジルブロマイド、60
%水素化ナトリウムと反応させることにより標題化合物
を得た。
【0032】実施例23−デオキシ−3−オキソ−5−O−デソサミニル−6
−O−メチルエリスロノライドA 9−[O−(2,6
−ジフルオロベンジル)オキシム] 11,12−サイ
クリックカーボネートの製造 (1) 実施例1の(4)で得た化合物640mg
(0.83ミリモル)をジクロルメタン20mlに溶解
し、氷冷下、ピリジン1.34ml(16.6ミリモ
ル)を加えた。同温度でトリクロロメチルクロロホルメ
ート0.30ml(2.49ミリモル)のジクロルメタ
ン溶液4mlを滴下し、5.5時間撹拌した。反応液に
冷水と飽和炭酸水素ナトリウム溶液を少量ずつ加えジク
ロルメタンで抽出した。ジクロルメタン層を飽和炭酸水
素ナトリウム溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸
マグネシウム上で乾燥後、減圧下溶媒留去した。残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;アセ
トン:n−ヘキサン:トリエチルアミン=3:10:
0.05)で精製し390mgの11,12−サイクリ
ックカーボネート体を得た。 (2) 次に、上記(1)で得た化合物390mgを実
施例1の(5)と同様の方法で脱アセチル化することに
より標題化合物310mgを淡黄色泡状物質として得
た。 Mass(FAB) m/z:755[MH]+ 1 H−NMR(200MHz,CDCl3) δ(pp
m):2.27(6H,s),2.53(3H,s),
4.28(1H,d,J=7Hz),4.71(1H,
s),5.12,5.13(2H,ABq),6.80
〜6.94(2H,m),7.17〜7.31(1H,
m) IR(KBr,cm-1):1812,1752,171
8,1628,1473,1168,1111,107
6,1050
−O−メチルエリスロノライドA 9−[O−(2,6
−ジフルオロベンジル)オキシム] 11,12−サイ
クリックカーボネートの製造 (1) 実施例1の(4)で得た化合物640mg
(0.83ミリモル)をジクロルメタン20mlに溶解
し、氷冷下、ピリジン1.34ml(16.6ミリモ
ル)を加えた。同温度でトリクロロメチルクロロホルメ
ート0.30ml(2.49ミリモル)のジクロルメタ
ン溶液4mlを滴下し、5.5時間撹拌した。反応液に
冷水と飽和炭酸水素ナトリウム溶液を少量ずつ加えジク
ロルメタンで抽出した。ジクロルメタン層を飽和炭酸水
素ナトリウム溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸
マグネシウム上で乾燥後、減圧下溶媒留去した。残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;アセ
トン:n−ヘキサン:トリエチルアミン=3:10:
0.05)で精製し390mgの11,12−サイクリ
ックカーボネート体を得た。 (2) 次に、上記(1)で得た化合物390mgを実
施例1の(5)と同様の方法で脱アセチル化することに
より標題化合物310mgを淡黄色泡状物質として得
た。 Mass(FAB) m/z:755[MH]+ 1 H−NMR(200MHz,CDCl3) δ(pp
m):2.27(6H,s),2.53(3H,s),
4.28(1H,d,J=7Hz),4.71(1H,
s),5.12,5.13(2H,ABq),6.80
〜6.94(2H,m),7.17〜7.31(1H,
m) IR(KBr,cm-1):1812,1752,171
8,1628,1473,1168,1111,107
6,1050
【0033】実施例33−デオキシ−3−オキソ−5−O−デソサミニル−6
−O−メチルエリスロノライドA 9−[O−(2,
4,6−トリメチルベンジル)オキシム]の製造 (1) 実施例1の(1)で得た化合物1.60g
(2.65ミリモル)と2,4,6−トリメチルベンジ
ルクロライド1.00g(5.96ミリモル),60%
水素化ナトリウム167mg(4.18ミリモル)を用
い実施例1の(2)と同様の方法で反応させ5−O−デ
ソサミニル−6−O−メチルエリスロノライドA 9−
[O−(2,4,6,−トリメチルベンジル)オキシ
ム]1.21gを得た。 (2) 次に、上記(1)で得た化合物1.20g
(1.63ミリモル)を実施例1の(3)と同様の方法
でアセチル化し2’−O−アセチル体1.18gを得
た。 (3) 次に、上記(2)で得た化合物1.18gを実
施例1の(4)と同様の方法で酸化することにより3位
ケトン体750mgを得た。 (4) 次に、上記(3)で得た化合物200mgを実
施例1の(5)と同様の方法で保護基を除去し、標題化
合物153mgを白色泡状物質として得た。 Mass(FAB) m/z:735[MH]+ 1 H−NMR(200MHz,CDCl3) δ(pp
m):2.25(3H,s),2.35(6H,s),
2.39(6H,s),2.64(3H,s),3.3
1(1H,s),4.43(1H,s),5.05(2
H,s),6.83(2H,s) IR(KBr,cm-1):3436,1746,171
7,1615,1456,1172,1111,105
2
−O−メチルエリスロノライドA 9−[O−(2,
4,6−トリメチルベンジル)オキシム]の製造 (1) 実施例1の(1)で得た化合物1.60g
(2.65ミリモル)と2,4,6−トリメチルベンジ
ルクロライド1.00g(5.96ミリモル),60%
水素化ナトリウム167mg(4.18ミリモル)を用
い実施例1の(2)と同様の方法で反応させ5−O−デ
ソサミニル−6−O−メチルエリスロノライドA 9−
[O−(2,4,6,−トリメチルベンジル)オキシ
ム]1.21gを得た。 (2) 次に、上記(1)で得た化合物1.20g
(1.63ミリモル)を実施例1の(3)と同様の方法
でアセチル化し2’−O−アセチル体1.18gを得
た。 (3) 次に、上記(2)で得た化合物1.18gを実
施例1の(4)と同様の方法で酸化することにより3位
ケトン体750mgを得た。 (4) 次に、上記(3)で得た化合物200mgを実
施例1の(5)と同様の方法で保護基を除去し、標題化
合物153mgを白色泡状物質として得た。 Mass(FAB) m/z:735[MH]+ 1 H−NMR(200MHz,CDCl3) δ(pp
m):2.25(3H,s),2.35(6H,s),
2.39(6H,s),2.64(3H,s),3.3
1(1H,s),4.43(1H,s),5.05(2
H,s),6.83(2H,s) IR(KBr,cm-1):3436,1746,171
7,1615,1456,1172,1111,105
2
【0034】実施例43−デオキシ−3−オキソ−5−O−デソサミニル−6
−O−メチルエリスロノライドA 9−[O−(2,
4,6−トリメチルベンジル)オキシム] 11,12
−サイクリックカーボネートの製造 実施例3の(3)で得た化合物550mg(0.71ミ
リモル)を実施例2の(1)ついで実施例2の(2)と
同様の方法で反応させることにより標題化合物240m
gを白色泡状物質として得た。 Mass(FAB) m/z:761[MH]+ 1 H−NMR(200MHz,CDCl3) δ(pp
m):1.52(3H,s),2.23(3H,s),
2.37(6H,s),2.38(6H,s),2.4
7(3H,s),4.12(1H,d,J=7Hz),
4.28(1H,d,J=6Hz),4.76(1H,
s),5.03(1H,dd,J=11Hz,2H
z),5.13(2H,s),6.80(2H,s) IR(KBr,cm-1):3436,1813,175
3,1719,1615,1457,1168,111
1,1077,1049
−O−メチルエリスロノライドA 9−[O−(2,
4,6−トリメチルベンジル)オキシム] 11,12
−サイクリックカーボネートの製造 実施例3の(3)で得た化合物550mg(0.71ミ
リモル)を実施例2の(1)ついで実施例2の(2)と
同様の方法で反応させることにより標題化合物240m
gを白色泡状物質として得た。 Mass(FAB) m/z:761[MH]+ 1 H−NMR(200MHz,CDCl3) δ(pp
m):1.52(3H,s),2.23(3H,s),
2.37(6H,s),2.38(6H,s),2.4
7(3H,s),4.12(1H,d,J=7Hz),
4.28(1H,d,J=6Hz),4.76(1H,
s),5.03(1H,dd,J=11Hz,2H
z),5.13(2H,s),6.80(2H,s) IR(KBr,cm-1):3436,1813,175
3,1719,1615,1457,1168,111
1,1077,1049
【0035】実施例53−デオキシ−3−オキソ−5−O−デソサミニル−6
−O−メチルエリスロノライドA 9−[O−(2−ク
ロルベンジル)オキシム]の製造 ジメチルスルホキサイド0.66ml(9.29ミリモ
ル)とジクロルメタン5mlをドライアイス−アセトン
で冷却し、無水トリフルオロ酢酸1.3ml(9.35
ミリモル)を加え20分攪拌した後、実施例1の(1)
で得た化合物と2−クロルベンジルクロライドを用い実
施例1の(2)、ついで実施例1の(3)と同様の方法
で反応させて得られた2’−O−アセチル−5−O−デ
ソサミニル−6−O−メチルエリスロノライドA 9−
[O−(2−クロルベンジルオキシム)]1.516g
(2ミリモル)のジクロルメタン溶液15mlを滴下
し、3.5時間攪拌した。トリエチルアミン2mlを加
え30分攪拌後、反応液を飽和炭酸ナトリウム溶液でp
H10にしジクロルメタンで抽出した。以下実施例1の
(4)と同様の方法で後処理し、残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(溶出溶媒;アセトン:n−ヘキ
サン:トリエチルアミン=2:10:0.2)を用い、
先に溶出する薄層クロマトグラフィー(展開溶媒;アセ
トン:n−ヘキサン:トリエチルアミン=6:10:
0.2)でRf値0.50のフラクションより2’位が
アセチル基で保護されている3位ケトン体220mgを
白色泡状物質として得、次に溶出するRf値0.46の
フラクションより2’位がアセチル基で保護されている
3位および11位ジケトン体460mgを白色泡状物質
として得た。次に、2’位がアセチル基で保護されてい
る3位ケトン体200mgを実施例1の(5)と同様の
方法で脱アセチル化することにより標題化合物170m
gを白色泡状物質として得た。 Mass(FAB) m/z:727[MH]+ 1 H−NMR(200MHz,CDCl3) δ(pp
m):2.40(6H,s),2.60(3H,s),
3.27(1H,s),4.26(1H,s),5.1
4(2H,ABq),7.16〜7.45(4H,m)13 C−NMR(75MHz,CDCl3) δ(pp
m):49.6(q),72.8(t),103.3
(d),126.6(s),129.0(s),12
9.4(s),129.9(s),133.5(s),
135.7(s),169.4(s),170.5
(s),205.6(s) IR(KBr,cm-1):3437,1716,162
8,1456,1174,1111,1076,105
1
−O−メチルエリスロノライドA 9−[O−(2−ク
ロルベンジル)オキシム]の製造 ジメチルスルホキサイド0.66ml(9.29ミリモ
ル)とジクロルメタン5mlをドライアイス−アセトン
で冷却し、無水トリフルオロ酢酸1.3ml(9.35
ミリモル)を加え20分攪拌した後、実施例1の(1)
で得た化合物と2−クロルベンジルクロライドを用い実
施例1の(2)、ついで実施例1の(3)と同様の方法
で反応させて得られた2’−O−アセチル−5−O−デ
ソサミニル−6−O−メチルエリスロノライドA 9−
[O−(2−クロルベンジルオキシム)]1.516g
(2ミリモル)のジクロルメタン溶液15mlを滴下
し、3.5時間攪拌した。トリエチルアミン2mlを加
え30分攪拌後、反応液を飽和炭酸ナトリウム溶液でp
H10にしジクロルメタンで抽出した。以下実施例1の
(4)と同様の方法で後処理し、残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(溶出溶媒;アセトン:n−ヘキ
サン:トリエチルアミン=2:10:0.2)を用い、
先に溶出する薄層クロマトグラフィー(展開溶媒;アセ
トン:n−ヘキサン:トリエチルアミン=6:10:
0.2)でRf値0.50のフラクションより2’位が
アセチル基で保護されている3位ケトン体220mgを
白色泡状物質として得、次に溶出するRf値0.46の
フラクションより2’位がアセチル基で保護されている
3位および11位ジケトン体460mgを白色泡状物質
として得た。次に、2’位がアセチル基で保護されてい
る3位ケトン体200mgを実施例1の(5)と同様の
方法で脱アセチル化することにより標題化合物170m
gを白色泡状物質として得た。 Mass(FAB) m/z:727[MH]+ 1 H−NMR(200MHz,CDCl3) δ(pp
m):2.40(6H,s),2.60(3H,s),
3.27(1H,s),4.26(1H,s),5.1
4(2H,ABq),7.16〜7.45(4H,m)13 C−NMR(75MHz,CDCl3) δ(pp
m):49.6(q),72.8(t),103.3
(d),126.6(s),129.0(s),12
9.4(s),129.9(s),133.5(s),
135.7(s),169.4(s),170.5
(s),205.6(s) IR(KBr,cm-1):3437,1716,162
8,1456,1174,1111,1076,105
1
【0036】実施例63,11−ジデオキシ−3,11−ジオキソ−5−O−
デソサミニル−6−O−メチルエリスロノライドA 9
−[O−(2−クロルベンジル)オキシム]の製造 実施例5で得た2’位がアセチル基で保護されている3
位および11位ジケトン体460mg(0.60ミリモ
ル)を実施例1の(5)と同様の方法で脱アセチル化す
ることにより、標題化合物400mgを白色結晶性粉末
として得た。 mp:197〜201℃ Mass(FAB) m/z:725[MH]+ 1 H−NMR(200MHz,CDCl3) δ(pp
m):2.32(6H,s),2.79(3H,s),
3.31(1H,s),4.90(1H,dd,J=1
0Hz,2Hz),5.08,5.16(2H,AB
q,J=14Hz),7.18〜7.36(4H,m)13 C−NMR(75MHz,CDCl3) δ(pp
m):51.0(q),72.7(t),104.2
(d),126.8(d),128.9(d),12
9.3(d),129.4(d),133.1(s),
135.9(s),168.5(s),168.9
(s),204.3(s),211.5(s) IR(KBr,cm-1):3575,3495,175
4,1714,1456,1163,1056
デソサミニル−6−O−メチルエリスロノライドA 9
−[O−(2−クロルベンジル)オキシム]の製造 実施例5で得た2’位がアセチル基で保護されている3
位および11位ジケトン体460mg(0.60ミリモ
ル)を実施例1の(5)と同様の方法で脱アセチル化す
ることにより、標題化合物400mgを白色結晶性粉末
として得た。 mp:197〜201℃ Mass(FAB) m/z:725[MH]+ 1 H−NMR(200MHz,CDCl3) δ(pp
m):2.32(6H,s),2.79(3H,s),
3.31(1H,s),4.90(1H,dd,J=1
0Hz,2Hz),5.08,5.16(2H,AB
q,J=14Hz),7.18〜7.36(4H,m)13 C−NMR(75MHz,CDCl3) δ(pp
m):51.0(q),72.7(t),104.2
(d),126.8(d),128.9(d),12
9.3(d),129.4(d),133.1(s),
135.9(s),168.5(s),168.9
(s),204.3(s),211.5(s) IR(KBr,cm-1):3575,3495,175
4,1714,1456,1163,1056
【0037】実施例73−デオキシ−3−オキソ−5−O−デソサミニル−6
−O−メチルエリスロノライドA 9−[O−(2−ク
ロルベンジル)オキシム] 11,12−サイクリック
カーボネートの製造 実施例5の(3)で得た化合物3.03g(4.0ミリ
モル)とトリクロロメチルクロロホルメート1.44m
l(12ミリモル)、ピリジン6.46ml(0.08
モル)、ジクロルメタン50mlを実施例2の(1)と
同様の方法で反応させ、11,12−サイクリックカー
ボネート体910mgを得た。このうち690mg
(0.866ミリモル)を実施例1の(4)と同様の方
法で酸化した後、実施例1の(5)と同様の方法で保護
基を除去し、標題化合物338mgを白色泡状物質とし
て得た。 Mass(FAB) m/z:753[MH]+ 1 H−NMR(200MHz,CDCl3) δ(pp
m):1.53(3H,s),2.28(6H,s),
2.45(3H,s),3.19(1H,dd,J=1
0Hz,7Hz),4.13(1H,d,J=7H
z),4.29(1H,d,J=8Hz),4.75
(1H,s),5.13,5.21(2H,ABq,J
=15Hz),7.13〜7.35(3H,m),7.
47〜7.53(1H,m) IR(KBr,cm-1):3437,1812,175
2,1718,1630,1454,1168,111
1,1077,1049
−O−メチルエリスロノライドA 9−[O−(2−ク
ロルベンジル)オキシム] 11,12−サイクリック
カーボネートの製造 実施例5の(3)で得た化合物3.03g(4.0ミリ
モル)とトリクロロメチルクロロホルメート1.44m
l(12ミリモル)、ピリジン6.46ml(0.08
モル)、ジクロルメタン50mlを実施例2の(1)と
同様の方法で反応させ、11,12−サイクリックカー
ボネート体910mgを得た。このうち690mg
(0.866ミリモル)を実施例1の(4)と同様の方
法で酸化した後、実施例1の(5)と同様の方法で保護
基を除去し、標題化合物338mgを白色泡状物質とし
て得た。 Mass(FAB) m/z:753[MH]+ 1 H−NMR(200MHz,CDCl3) δ(pp
m):1.53(3H,s),2.28(6H,s),
2.45(3H,s),3.19(1H,dd,J=1
0Hz,7Hz),4.13(1H,d,J=7H
z),4.29(1H,d,J=8Hz),4.75
(1H,s),5.13,5.21(2H,ABq,J
=15Hz),7.13〜7.35(3H,m),7.
47〜7.53(1H,m) IR(KBr,cm-1):3437,1812,175
2,1718,1630,1454,1168,111
1,1077,1049
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森本 繁夫 東京都豊島区高田3丁目24番1号 大正 製薬株式会社内 (72)発明者 畑山 勝男 東京都豊島区高田3丁目24番1号 大正 製薬株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−290893(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07H 17/08 CA(STN) CAOLD(STN) REGISTRY(STN)
Claims (1)
- 【請求項1】式 [式中、R1は「ハロゲン原子および炭素原子数1〜4
個のアルキル基」から選ばれる基の1〜5個で置換され
てもよいベンジル基を示す。)で表される基を示し、Y
は水素原子を示すか、またはVとYは一緒になって11
位の炭素原子とともにカルボニルを示し、VおよびWは
それぞれ水酸基を示すか、またはVとWは11,12位
の炭素原子とともにサイクリックカーボネート基を示
す。]で表される5−O−デソサミニルエリスロノライ
ドAの誘導体およびその医薬上許容される酸付加塩
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08969693A JP3259429B2 (ja) | 1992-04-22 | 1993-04-16 | 5−o−デソサミニルエリスロノライドa誘導体 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4-101492 | 1992-04-22 | ||
JP10149292 | 1992-04-22 | ||
JP08969693A JP3259429B2 (ja) | 1992-04-22 | 1993-04-16 | 5−o−デソサミニルエリスロノライドa誘導体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH069678A JPH069678A (ja) | 1994-01-18 |
JP3259429B2 true JP3259429B2 (ja) | 2002-02-25 |
Family
ID=26431104
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08969693A Expired - Fee Related JP3259429B2 (ja) | 1992-04-22 | 1993-04-16 | 5−o−デソサミニルエリスロノライドa誘導体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3259429B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
UA51730C2 (uk) * | 1996-09-04 | 2002-12-16 | Ебботт Лабораторіз | 6-o-заміщені кетоліди з антибактеріальною активністю, спосіб їх одержання (варіанти), фармацевтична композиція та спосіб регулювання бактеріальної інфекції у ссавців |
JP2003523938A (ja) * | 1999-04-16 | 2003-08-12 | コーサン バイオサイエンシーズ, インコーポレイテッド | マクロライド系抗感染剤 |
-
1993
- 1993-04-16 JP JP08969693A patent/JP3259429B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH069678A (ja) | 1994-01-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3099366B2 (ja) | 5−o−デソサミニルエリスロノライド誘導体 | |
US5591837A (en) | 5-O-desosaminylerythronolide a derivative | |
DE60123277T2 (de) | Makrolidantibiotika | |
JPH06199887A (ja) | 新規なエリスロマイシン誘導体、それらの製造法及びそれらの薬剤としての用途 | |
JPH053476B2 (ja) | ||
US5780605A (en) | 6,9-bridged erythromycin derivatives | |
US6140479A (en) | Erythromycin a derivatives | |
JP3259429B2 (ja) | 5−o−デソサミニルエリスロノライドa誘導体 | |
JPH0615557B2 (ja) | 2’―デオキシ―2’―メチリデンシチジンの2水和物結晶 | |
JPS5896098A (ja) | エリスロマイシンa誘導体 | |
US5602239A (en) | 5-O-desosaminylerythronolide derivatives | |
US5804565A (en) | Erythromycin A derivatives | |
JP2002543213A (ja) | 9−デオキソ−9a−アザ−9a−ホモエリスロマイシンAのハロ誘導体 | |
JPS6330920B2 (ja) | ||
JP2906663B2 (ja) | 5−0−デソサミニルエリスロノライドa誘導体 | |
JP3227871B2 (ja) | 6−o−メチルエリスロマイシンa誘導体 | |
JP3221955B2 (ja) | 3,4′−ジデオキシデスマイコシン | |
JP2943325B2 (ja) | 5−0−デソサミニルエリスロノライドa誘導体 | |
JP2003527347A (ja) | 6−o−アルキル−2−ノル−2−置換ケトリド誘導体 | |
JPH0150710B2 (ja) | ||
WO1998018808A1 (en) | Erythromycin a derivatives | |
JP2843695B2 (ja) | 10,11,12,13−テトラヒドロ−デスマイコシン誘導体、その製造法及びその医薬としての用途 | |
JPH11116592A (ja) | 4”−置換エリスロマイシンa誘導体 | |
JPH11116590A (ja) | 11−置換エリスロマイシンa誘導体 | |
JPH0113717B2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |