JP3089793U - 軸受シール材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋼板とエラストマーの層を有する軸受シール
材において、鋼板とエラストマーの層が分離してシール
効果が著しく低下することのない軸受シール材を提供す
る。 【解決手段】 鋼板１の表面を、リン酸亜鉛、リン酸亜
鉛カルシウム、リン酸マンガン、リン酸鉄等から選択さ
れるリン酸塩被膜３で覆い、更にリン酸塩被膜３の表面
に接着材層４を介してエラストマー５を接着し、軸受シ
ール材Ａを構成する。従来の軸受シール材は、鋼板１の
表面に亜鉛メッキ層を設けていたので雨水等により亜鉛
がイオン化して亜鉛メッキ層が腐蝕し、亜鉛メッキ層が
鋼板１より剥離し、鋼板１とエラストマー５の層が分離
し、シール効果の低下を来たしていたが、この亜鉛メッ
キ層を設けないで、鋼板１とエラストマー５の層が分離
し難くする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、鋼板とエラストマーの層を有する軸受シール材に関するものであ る。

【０００２】

【従来の技術】

従来の軸受シール材Ｂは、図２に示すように、鋼板１の表面に亜鉛メッキ層２ を設け、更に、亜鉛メッキ層２の表面をリン酸塩被膜３で覆い、更に、リン酸塩 被膜３の表面に接着剤層４を介してエラストマー５を接着している。

【０００３】

【考案により解決しようとする課題】

従来の軸受シール材Ｂは、鋼板１の表面を亜鉛メッキ層２で覆っている。亜鉛 は、鉄よりもイオン化傾向が大きいため、雨水や塩分を含んだ液体等に接すると 、亜鉛がイオン化して亜鉛メッキ層２が腐蝕され、亜鉛メッキ層２が鋼板１より 剥離し、鋼板１とエラストマー５の層が分離してしまい、シール効果を著しく低 下させる。 この考案は、鋼板１とエラストマー５の層が分離してシール効果が低下するこ とのない軸受シール材を提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

鋼板の表面をリン酸亜鉛、リン酸亜鉛カルシウム、リン酸マンガン、リン酸鉄 等から選択されるリン酸塩被膜で覆い、その上に接着剤層を介してエラストマー を接着して軸受シール材とする。

【０００５】

【考案の実施の形態】

この考案に係る軸受シール材の考案の実施の形態を図面により説明する。 この考案に係る軸受シール材Ａは、鋼板１の表面をリン酸塩被膜３で覆い、更 に、リン酸塩被膜３の表面に接着剤層４を介してエラストマー５を接着して構成 する。すなわち、本件軸受シール材Ａでは、従来の軸受シール材Ｂにある亜鉛メ ッキ層２を設けていない。

【０００６】

【考案の効果】

この考案に係る軸受シール材は、鋼板に亜鉛メッキ層を設けていないので、水 や塩分を含んだ液体に接する環境においても、鋼板とエラストマーの層が分離す ることがなく、その接着性に優れ、シール材としての密封性に優れており、かつ 、長期にわたり密封性を維持することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本件考案に係る軸受シール材の断面説明図であ
る。

【図２】従来の軸受シール材の断面説明図である。

【符号の説明】

Ａ、Ｂ 軸受シール材 １ 鋼板 ２ 亜鉛メッキ層 ３ リン酸塩被膜 ４ 接着剤層 ５ エラストマー

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 鋼板の表面をリン酸塩被膜で覆い、その
   上に接着剤層を介してエラストマーを接着してなる軸受
   シール材。