JP2947040B2 - 車両用補助舵角制御装置 - Google Patents

車両用補助舵角制御装置

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JP2947040B2
JP2947040B2 JP33267793A JP33267793A JP2947040B2 JP 2947040 B2 JP2947040 B2 JP 2947040B2 JP 33267793 A JP33267793 A JP 33267793A JP 33267793 A JP33267793 A JP 33267793A JP 2947040 B2 JP2947040 B2 JP 2947040B2
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  • Steering-Linkage Mechanisms And Four-Wheel Steering (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フィードフォワード制
御+ヨーレイトフィードバック制御等により補助舵角を
与える車両用補助舵角制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、フィードフォワード制御+ヨーレ
イトフィードバック制御により後輪に補助舵角を与える
車両用補助舵角制御装置としては、例えば、特開平2−
18168号公報に記載の装置が知られている。
【0003】この従来出典には、所望のヨーレイト応答
モデルである規範モデルを持ち、車速と操舵角と規範モ
デルを用いてヨーレイト目標値を決め、このヨーレイト
目標値に遅れ要素を介在させて得られた値をヨーレイト
フィードバック系で用いるヨーレイト推定値とすること
で、フィードバック系は主に外乱やパラメータ変動を吸
収する場合でのみ作動するようにした技術が開示されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の車両用補助舵角制御装置にあっては、フィードフォ
ワード分により操舵されるアクチュエータの動特性やヨ
ーレイトセンサの動特性が考慮されていないため、これ
らの動特性を原因としてヨーレイト推定値とヨーレイト
センサによるヨーレイト検出値とに偏差を生じ、ヨーレ
イトフィードバック系が作動してしまうというように、
精度の高いヨーレイトフィードバック制御ができないと
いう問題を残している。
【0005】すなわち、電動アクチュエータのゲイン・
位相の周波数応答特性をみると、図6に示すように、高
周波数ほど低下する特性を示すし、ヨーレイトセンサの
ゲイン・位相の周波数応答特性をみると、図12に示す
ように、高周波数ほど低下する特性を示す。したがっ
て、補助舵角を急激に与えようとすればするほど、ま
た、車両に発生するヨーレイトの変動が急であるほど、
これらの動特性を原因としてヨーレイト推定値に誤差を
生じてしまう。
【0006】本発明は、上記のような問題に着目してな
されたもので、第1の目的とするところは、フィードフ
ォワード制御+ヨーレイトフィードバック制御等により
補助舵角を与える車両用補助舵角制御装置において、補
助舵角アクチュエータの動特性の影響を受けない精度の
高いフィードバック制御を達成することにある。
【0007】第2の目的とするところは、補助舵角アク
チュエータの動特性及び運動状態量検出手段の動特性の
影響を受けない精度の高いフィードバック制御を達成す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るため請求項1記載の第1の発明では、図1のクレーム
対応図に示すように、車速検出手段aと、ステアリング
舵角検出手段bと、車速検出値とステアリング舵角検出
値に基づいて補助舵角フィードフォワード目標値を算出
する補助舵角フィードフォワード目標値算出手段cと、
自車に生じる運動状態量を推定する運動状態量推定手段
dと、推定される運動状態量と同種の運動状態量を検出
する運動状態量検出手段eと、運動状態量検出値と運動
状態量推定値との偏差に基づく補償により補助舵角フィ
ードバック目標値を算出する補助舵角フィードバック目
標値算出手段fと、補助舵角フィードフォワード目標値
と補助舵角フィードバック目標値との和により補助舵角
目標値を算出する補助舵角目標値算出手段gと、補助舵
角目標値が得られる制御指令を補助舵角アクチュエータ
hに出力する補助舵角制御手段iとを備えている車両用
補助舵角制御装置において、前記運動状態量推定手段d
は、アクチュエータ動特性を用いて補助舵角フィードフ
ォワード目標値により実際に補助舵角アクチュエータh
が動作する量を推定するアクチュエータモデルd1と、
この補助舵角推定値と車速検出値とステアリング舵角検
出値と線形2自由度平面車両モデルを用いて運動状態量
を推定する車両モデルd2とを有することを特徴とす
る。
【0009】上記第2の目的を達成するため請求項2記
載の第2の発明では、図1のクレーム対応図に示すよう
に、請求項1記載の車両用補助舵角制御装置において、
前記運動状態量推定手段dは、アクチュエータモデルd
1と車両モデルd2に加え、運動状態量検出手段eの動
特性を用いて車両モデルd2から出力される運動状態量
推定値を補正する運動状態量検出手段モデルd3が設け
られていることを特徴とする。
【0010】
【作用】第1の発明の作用を説明する。
【0011】車両走行時、補助舵角フィードフォワード
目標値算出手段cにおいて、車速検出手段aからの車速
検出値とステアリング舵角検出手段bからのステアリン
グ舵角検出値に基づいて補助舵角フィードフォワード目
標値が算出される。
【0012】一方、運動状態量推定手段dにおいて、自
車に生じる運動状態量が推定され、運動状態量検出手段
eにおいて、推定される運動状態量と同種の運動状態量
が検出され、補助舵角フィードバック目標値算出手段f
において、運動状態量検出値と運動状態量推定値との偏
差に基づく補償により補助舵角フィードバック目標値が
算出される。
【0013】そして、補助舵角目標値算出手段gにおい
て、補助舵角フィードフォワード目標値と補助舵角フィ
ードバック目標値との和により補助舵角目標値が算出さ
れ、補助舵角制御手段iにおいて、補助舵角目標値が得
られる制御指令が補助舵角アクチュエータhに出力され
る。
【0014】上記運動状態量推定手段dで自車に生じる
運動状態量を推定するにあたっては、アクチュエータモ
デルd1において、アクチュエータ動特性を用いて補助
舵角フィードフォワード目標値により実際に補助舵角ア
クチュエータhが動作する量が推定され、車両モデルd
2において、この補助舵角推定値と車速検出値とステア
リング舵角検出値と線形2自由度平面車両モデルを用い
て運動状態量が推定される。
【0015】したがって、車両モデルd2以外にアクチ
ュエータモデルd1を用いて運動状態量を推定するよう
にしていることで、補助舵角アクチュエータhの動特性
の影響を受けない精度の高いフィードバック制御が達成
される。
【0016】第2の発明の作用を説明する。
【0017】運動状態量推定手段dで自車に生じる運動
状態量を推定するにあたっては、アクチュエータモデル
d1において、アクチュエータ動特性を用いて補助舵角
フィードフォワード目標値により実際に補助舵角アクチ
ュエータhが動作する量が推定され、車両モデルd2に
おいて、この補助舵角推定値と車速検出値とステアリン
グ舵角検出値と線形2自由度平面車両モデルを用いて運
動状態量が推定され、運動状態量検出手段モデルd3に
おいて、運動状態量検出手段eの動特性を用いて車両モ
デルd2から出力される運動状態量推定値が補正され
る。
【0018】したがって、車両モデルd2以外にアクチ
ュエータモデルd1と運動状態量検出手段モデルd3を
用いて運動状態量を推定するようにしていることで、補
助舵角アクチュエータhの動特性及び運動状態量検出手
段eの動特性の影響を受けない精度の高いフィードバッ
ク制御が達成される。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0020】構成を説明する。
【0021】図2は本発明実施例の車両用補助舵角制御
装置が適用された四輪操舵車両を示す全体システム図で
ある。
【0022】図2において、前輪1,2の操舵は、ステ
アリングハンドル3と機械リンク式ステアリング機構4
によって行なわれる。これは、例えば、ステアリングギ
ア、ピットマンアーム、リレーロッド、サイドロッド
5,6、ナックルアーム7,8等で構成される。
【0023】そして、後輪9,10の転舵は、電動式ス
テアリング装置11(補助舵角アクチュエータhに相
当)によって行なわれる。この後輪9,10間は、ラッ
クシャフト12、サイドロッド13,14、ナックルア
ーム15,16により連結され、ラック12が内挿され
たラックチューブ17には、減速機構18とモータ19
とフェイルセーフソレノイド20が設けられ、このモー
タ19とフェイルセーフソレノイド20は、車速センサ
21(車速検出手段aに相当),前輪舵角センサ22
(ステアリング舵角検出手段bに相当),リア舵角サブ
センサ23,リア舵角メインセンサ24,ヨーレイトセ
ンサ25(運動状態量検出手段eに相当)等からの信号
を入力するコントローラ26により駆動制御される。
【0024】図3は電動式ステアリング装置11の具体
的な構成を示す断面図である。
【0025】図3において、ラック12が内挿されたラ
ックチューブ17はブラケットを介して車体に固定され
ている。そして、ラック12の両端部には、ボールジョ
イント30,31を介してサイドロッド13,14が連
結されている。減速機構18は、モータ19のモータ軸
に連結されたモータピニオン32と、該モータピニオン
32に噛合するリングギア33と、該リングギア33に
固定されると共にラックギア12aに噛み合うラックピ
ニオン35とによって構成されている。従って、モータ
19のモータ軸が回転すると、モータピニオン32→リ
ングギア33→ラックピニオン35へと回転が伝達さ
れ、回転するラックピニオン35とラックギア12aと
の噛み合いによりラックシャフト12が軸方向へ移動し
て後輪9,10の転舵が行なわれる。この後輪9,10
の転舵量は、ラックシャフト12の移動量、即ち、モー
タ軸の回転量に比例する。
【0026】前記ラックピニオン35には、その回転量
により後輪舵角を検出するポテンショメータ構造のリア
舵角メインセンサ24が設けられている。
【0027】前記フェイルセーフソレノイド20には、
ロックピン20aが進退可能に設けられていて、電子制
御系等のフェイル時には、ラックシャフト12に形成さ
れたロック溝12bにロックピン20aを嵌入させるこ
とでラックシャフト12を、後輪9,10が中立舵角位
置を保つ位置に固定するようにしている。
【0028】作用を説明する。
【0029】[後輪舵角制御作動]図4はコントローラ
26で行なわれる後輪舵角制御作動の流れを示すフロー
チャートであり、以下、各ステップについて説明する。
【0030】ステップ40では、車速Vとステアリング
舵角θと実ヨーレイトψ'sとリア舵角メインセンサ値δ
rsとが読み込まれる。
【0031】ここで、実ヨーレイトψ'sは、ヨーレイト
センサ25からのヨーレイトセンサ値Vψ' と、温度ド
リフトによる影響を取り除く検出ヨーレイト補正処理に
よって得られた最新のヨーレイトゼロ補正メモリ値V
ψ'om により算出される。
【0032】ステップ41では、車速Vとステアリング
舵角θを用いた位相反転ディレイ制御方式に基づく下記
の式により後輪舵角フィードフォワード目標値δRFF
*(以下、*は目標値を表すものとする。)が算出され
る(補助舵角フィードフォワード目標値算出手段cに相
当)。
【0033】δRFF*=Kθ+τθ+τ’θ ステップ42では、アクチュエータモデルを用い、後輪
舵角フィードフォワード目標値δRFF*を与えた場合、実
際に後輪舵角アクチュエータが後輪を操舵する量である
後輪舵角推定値δRFF#(以下、#は推定値を表すものと
する。)が算出される(アクチュエータモデルd1に相
当)。詳しくは後述するが、アクチュエータモデルは、
後輪舵角指令値に対し実際のアクチュエータを駆動させ
て得られる実後輪舵角の伝達特性で与えられる。
【0034】ステップ43では、車両モデルを用い、車
速Vとステアリング舵角θと後輪舵角推定値δRFF#を与
えての走行を想定した場合のヨーレイト推定値ψ'#が算
出される(車両モデルd2に相当)。詳しくは後述する
が、車両モデルとしては、線形2自由度平面車両モデル
が用いられる。
【0035】ステップ44では、ヨーレイトセンサモデ
ルを用い、ヨーレイト推定値ψ'#から推定ヨーレイト
ψ's# が算出される(運動状態量検出手段モデルd3に
相当)。詳しくは後述するが、ヨーレイトセンサモデル
は、センサの周波数応答等のセンサ動特性の実験結果に
基づく伝達関数で与えられる。
【0036】尚、ステップ42〜44は、運動状態量推
定手段dに相当する。
【0037】ステップ45では、実ヨーレイトψ'sと推
定ヨーレイトψ's# との差によりヨーレイト偏差ψ'eが
算出される。
【0038】ステップ46では、一次遅れのフィルタを
構成するフィードバック補償器−1により、ヨーレイト
センサ25の出力に含まれる高周波ノイズが除去され
る。
【0039】このフィードバック補償器−1の入力信号
はψ'eであり、出力信号はψ'ec1である。
【0040】ステップ47では、1次/1次のフィルタ
を構成するフィードバック補償器−2により、外乱に対
する車両の過渡応答が調整される。
【0041】このフィードバック補償器−2の入力信号
はψ'ec1と車速Vであり、出力信号はψ'ec2である。
【0042】ステップ48では、フィードバック比例ゲ
インKpによりフィードバック後輪舵角指令値δRFBO*
が算出される。
【0043】この比例ゲインの入力信号はψ'ec2と車速
Vであり、出力信号はδRFBO* である。
【0044】ステップ49では、車速Vに応じて、フィ
ードバック後輪舵角指令値δRFBO*の最大値を滑らかに
制限したフィードバック後輪舵角制限指令値δRFBL*
算出される。
【0045】この舵角リミッタの入力信号はδRFBO*
車速Vであり、出力信号はδRFBL* である。
【0046】ステップ50では、フィードバック後輪舵
角制限指令値δRFBL* にヒステリシスを設け、フィード
バックによる微小なヨーレイトの振動を取り除いたフィ
ードバック後輪舵角制限指令値δRFBH* が算出される。
【0047】この微小変化吸収器の入力信号はδRFBL*
と後輪舵角フィードバック目標値δRFB*であり、出力信
号はδRFBH* である。
【0048】ステップ51では、2次/2次のフィルタ
を構成するアクチュエータ位相補償器により、アクチュ
エータ制御系で設定されている伝達特性を希望する伝達
特性に変更して後輪舵角フィードバック目標値δRFB*
算出される。
【0049】このアクチュエータ位相補償器の入力信号
はδRFBH* であり、出力信号はδRFB*である。
【0050】尚、ステップ45〜51は、補助舵角フィ
ードバック目標値算出手段fに相当する。
【0051】ステップ52では、後輪舵角フィードフォ
ワード目標値δRFF*と後輪舵角フィードバック目標値δ
RFB*との和により後輪舵角目標値δR*が算出される(補
助舵角目標値算出手段gに相当)。
【0052】ステップ53では、リア舵角メインセンサ
値δrsとロバストモデルマッチング手法を用いて後輪舵
角目標値δR*が得られる指令(PWMによるモータ制御
電流)が出力される(補助舵角制御手段iに相当)。
【0053】[推定ヨーレイト算出処理]図5はヨーレ
イト推定値算出部を示すブロック図で、ヨーレイト推定
値算出部は、アクチュエータモデル60と、車両モデル
61と、ヨーレイトセンサモデル62とによって構成さ
れていて、以下、各モデルについて説明する。
【0054】*アクチュエータモデル アクチュエータモデルは、後輪舵角フィードフォワード
目標値δRFF*を入力し、実際に後輪舵角アクチュエータ
である電動式ステアリング装置11が後輪9,10を操
舵する量を推定する。
【0055】図6の実線特性は、ロバストモデルマッチ
ング制御により駆動される電動式ステアリング装置11
での後輪舵角指令値δR#に対する実後輪舵角δR の周波
数特性であり、この特性に近似させた下記の伝達関数G
ACT(S)をアクチュエータモデルとしている。
【0056】GACT(S)=δR /δR#=(ω2nACT )/
(S2 +2ζACT・ωnACT+ω2nACT ) よって、後輪舵角指令値δR#として後輪舵角フィードフ
ォワード目標値δRFF*を上記伝達関数の式に与えた場
合、電動式ステアリング装置11の動特性の影響を取り
除いた後輪舵角推定値δRFF#を算出することができる。
【0057】*車両モデル 車両モデルは、車速Vとステアリング舵角θと後輪舵角
推定値δRFF#を入力し、ヨーレイト推定値ψ'#を算出す
る。
【0058】この車両モデルは、図7に示すように、高
横G非線形マップ61aと、線形2自由度平面車両モデ
ル61bと、ステアリングニュートラル付近ゲイン調整
器61cと、車速ヨーレイトゲイン調整器61dと、無
駄時間調整器61eとによって構成されている。そし
て、基本的には線形2自由度平面車両モデル61bを用
いてヨーレイト推定値ψ'#が算出されるが、ステアリン
グ機構やタイヤの動特性等の高周波のダイナミクスの影
響については無駄時間により近似し、また、実車が有す
る非線形特性による影響を取り除くべく各種定常特性調
整器61a,61c,61dにより調整する。
【0059】(高横G非線形マップ61a)線形2自由
度平面車両モデルからの出力であるヨーレイト推定値
は、タイヤのコーナリングフォースが飽和するような高
横G領域においても、操舵に対する応答が中低横G領域
と変わることはない。したがって、高横G領域では実車
両のヨーレイトと車両モデルのヨーレイトに偏差を生
じ、後輪舵角フィードバック目標値δRFB*により後輪舵
角フィードフォワード目標値δRFF*が大きく修正され、
ドライバに違和感を与える可能性がある。
【0060】そこで、車速Vとステアリング舵角θによ
り定常線形横加速度推定値Go を算出し、この横加速度
推定値Go に基づきステアリング舵角θ及び後輪舵角推
定値δRFF#に制限を設け、高横G領域のヨーレイト非線
形性を車両モデルで表現できるようにしている。以下、
制限方法について述べる。
【0061】Go ={V2 /(1+AM・V2 )・LM }
{(θ/NM )−Kθ} ただし、 Kθ;後輪舵角フィードフォワード目標値δRFF*の定常
値 K;後輪舵角フィードフォワード目標値δRFF*の算出用
係数(比例項) である。
【0062】図8に示す1変数マップからGo に対応す
る定常横G推定修正値G1 を求め、下記の式により操舵
角制限値θLIM を算出する。
【0063】θLIM ={G1・(1+AM・V2 )LM }/
{(1/NM −K)V2 } 次に、後輪舵角推定制限値δRFFL# は、 δRFFL# =(θLIM /θ)δRFF# により算出する。
【0064】尚、図8に示す1変数マップは、線形域と
非線形域の2つの領域からなり、線形域は、Go =G1
であり制限を与えない。非線形域ではGo に対応するG
1 が、 G1 =G11+(G12−G11){1−exp [− (Go −
11)/(G12−G11)]} で与えられ、対数関数カーブで滑らかにつないだ値とな
るように算出され、操舵角及び後輪舵角推定値に制限が
与えられる。
【0065】(線形2自由度平面車両モデル61b)線
形2自由度平面車両モデル61bは、車両のヨーイング
運動と横方向からなり、次式に示すように、線形化して
表すことができる。
【0066】IZM・ψ'#=2LFM・CFM−2LRM・CRM MM・V'yM#=−MM・V・ψ'#+2CFM+2CRM ただし、 CFM=eKFM{θLIM /NM −(VyM# +LFMψ'#)/
V} CRM=KRM{δRFFL# −(VyM#・θLIM −LRMψ'#)/
V} IZM:ヨー慣性モーメント LFM:重心点〜前車軸間距離 LRM:重心点〜後車軸間距離 CFM:前輪コーナリングフォース CRM:後輪コーナリングフォース MM :車両モデル質量 V'yM#:横方向加速度 V:横方向速度 ψ'#:ヨーレイト推定値 eKFM:前輪等価コーナリングパワー KRM:後輪等価コーナリングパワー (ステアリングニュートラル付近ゲイン調整器61c)
ステアリングニュートラル付近(±10°以下)は、ホ
イールアライメント等の影響により、一般走行で頻繁に
使われる中舵域とヨーレイトゲインが異なっている。車
両モデルがステアリングニュートラル付近におけるヨー
レイトゲインの調整を行なわないと、操舵の切り始め等
でヨーレイト偏差が生じてしまい、下記のような問題が
発生することがある。
【0067】1)路面外乱等により車両が敏感になり、直
進性が悪化する。
【0068】2)操舵に対するヨー,横Gの応答が悪化す
る。
【0069】3)ヨー,横Gのバランスおよびロールモー
ドが崩れる。
【0070】そこで、図9に示す1変数マップを作成
し、操舵角に対応したヨーレイトゲインKψ'Sが設定で
きるようにする。
【0071】したがって、本調整器61cの出力は、車
両モデル61bからのヨーレイト推定値ψ'#とヨーレイ
トゲインKψ'Sから下記の式で算出される。
【0072】ψ'STR# =Kψ'S×ψ'# (車速ヨーレイトゲイン調整器61d)以下に示す理由
で、車速により車両モデルのヨーレイトゲインの調整を
行なえるようにする。
【0073】1)スタビリティファクタの変化への対応車
両モデルは車速によらずスタビリティファクタが一定で
あるが、実際の車両においては車速により若干スタビリ
ティファクタが変化するのが一般である。
【0074】2)安定した車両モデルのデジタル演算を実
行するための対応車速20km/h以下では車両の固有振動
数は非常に高く、サンプリングタイム5msの単純なオイ
ラー積分では、線形2自由度車両モデルでの計算が収束
せず発散することがある。そこで、車速20km/h以下で
は、線形2自由度車両モデルに入力される車速は20km
/hとし、ヨーレイトゲインKψ'Vを車速に応じて修正す
るようにする。
【0075】上記1),2)は全く別要件であるが、図10
に示すマップにより両者に対応している。
【0076】(無駄時間調整器61e)線形2自由度平
面車両モデルでは考慮できない高周波のダイナミクスの
影響により、実車においては操舵角に対するヨーレイト
の応答に遅れがある。車両モデルではこのヨーレイトの
遅れについて、無駄時間で近似的に表現する。
【0077】図11のヨーレイト−操舵角周波数応答比
較結果に示すように、「線形2自由度平面車両モデル+
無駄時間」による計算値と実験値は、ゲイン,位相共に
非常によく一致しており、ヨーレイトの遅れについて無
駄時間で近似することが妥当であることが分かる。
【0078】*ヨーレイトセンサモデル ヨーレイトセンサモデルは、ヨーレイトセンサ25の動
特性が車両の動特性に対して無視することができない場
合に設定されるもので、ヨーレイト推定値ψ'#を入力
し、推定ヨーレイトψ's# を算出する。
【0079】図12の実線特性は、この制御システムに
用いたヨーレイトセンサ25の周波数応答実験結果であ
り、この特性をカーブフィッテングで同定した一次遅れ
の下記の伝達関数GSEN(S)をヨーレイトセンサモデルと
している。
【0080】 GSEN(S)=ψ's#(S)/ψ'#(S) =1/(TSEN・S+1) よって、ヨーレイト推定値ψ'#を上記伝達関数の式に与
えた場合、ヨーレイトセンサ25の動特性影響を取り除
いた推定ヨーレイトψ's# を算出することができる。
【0081】[後輪舵角制御作用]走行時の後輪舵角制
御作用は、図4に示すフローチャートにしたがって実行
される。
【0082】すなわち、ステップ41において、車速V
とステアリング舵角θを用いた位相反転ディレイ制御方
式に基づく式により後輪舵角フィードフォワード目標値
δRFF*が算出される。
【0083】一方、ステップ42〜ステップ44におい
て、各モデルを用い自車に生じる推定ヨーレイトψ's#
が算出され、ステップ45〜ステップ51において、ヨ
ーレイトセンサ25からのヨーレイトセンサ値Vψ' に
基づく実ヨーレイトψ'sと推定ヨーレイトψ's# との差
であるヨーレイト偏差ψ'eに基づく補償により後輪舵角
フィードバック目標値δRFB*が算出される。
【0084】そして、ステップ52において、後輪舵角
フィードフォワード目標値δRFF*と後輪舵角フィードバ
ック目標値δRFB*との和により後輪舵角目標値δR*が算
出され、ステップ53において、後輪舵角目標値δR*
得られる制御指令が電動式ステアリング装置11のモー
タ19に出力される。
【0085】上記ステップ42〜ステップ44で自車に
生じる推定ヨーレイトψ's# を推定するにあたっては、
ステップ42のアクチュエータモデル60において、後
輪舵角フィードフォワード目標値δRFF*から電動式ステ
アリング装置11の動特性の影響を取り除いた後輪舵角
推定値δRFF#が算出され、ステップ43の車両モデル6
1において、この後輪舵角推定値δRFF#と車速Vとステ
アリング舵角θと線形2自由度平面車両モデルを用いて
ヨーレイト推定値ψ'#が算出され、ステップ44のヨー
レイトセンサモデル62において、ヨーレイトセンサ2
5の動特性を用いてステップ43から出力されるヨーレ
イト推定値ψ'#を補正した推定ヨーレイトψ's# が算出
される。
【0086】したがって、車両モデル61以外にアクチ
ュエータモデル60とヨーレイトセンサモデル62を用
いて推定ヨーレイトψ's# を算出するようにしているこ
とで、後輪ステアリング装置11の動特性及びヨーレイ
トセンサ25の動特性の影響を受けない精度の高いフィ
ードバック制御が達成される。言い換えると、推定ヨー
レイトψ's# が正確に算出されることで、通常走行時に
おいて、外乱の影響を受けない限りフィードバック制御
が働かないことになる。
【0087】効果を説明する。
【0088】(1)フィードフォワード制御+ヨーレイ
トフィードバック制御により後輪舵角を与える車両用補
助舵角制御装置において、自車に生じる推定ヨーレイト
ψ's#を推定するにあたって、後輪舵角フィードフォワ
ード目標値δRFF*から電動式ステアリング装置11の動
特性の影響を取り除いた後輪舵角推定値δRFF#を算出す
るアクチュエータモデル60と、この後輪舵角推定値δ
RFF#と車速Vとステアリング舵角θと線形2自由度平面
車両モデルを用いてヨーレイト推定値ψ'#を算出する車
両モデル61とを用いて行なう装置としたため、電動式
ステアリング装置11の動特性の影響を受けない精度の
高いフィードバック制御を達成することができる。
【0089】(2)自車に生じる推定ヨーレイトψ's#
を推定するにあたって、アクチュエータモデル60と車
両モデル61に加え、ヨーレイトセンサ25の動特性を
用いてヨーレイト推定値ψ'#を補正した推定ヨーレイト
ψ's# を算出するヨーレイトセンサモデル62を用いて
行なう装置としているため、電動式ステアリング装置1
1の動特性及びヨーレイトセンサ25の動特性の影響を
受けない精度の高いフィードバック制御を達成すること
ができる。
【0090】(3)車両モデル61には、線形2自由度
平面車両モデル61b以外に無駄時間調整器61fを設
けた装置としているため、ステアリング機構やタイヤの
動特性等の高周波のダイナミクスの影響を取り除くこと
ができる。
【0091】(4)車両モデル61には、線形2自由度
平面車両モデル61b以外に各種定常特性調整器61
a,61c,61dを設けた装置としているため、ステ
アリングニューラル付近や高横G領域等での実車が有す
る非線形特性による影響を取り除くことができる。
【0092】以上、実施例を図面により説明してきた
が、具体的な構成は実施例に限られるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加等があ
っても本発明に含まれる。
【0093】例えば、実施例では、後輪のみに補助舵角
を与える補助舵角制御装置の例を示したが、前輪のみあ
るいは前後輪に補助舵角を与えるような補助舵角制御装
置にも適用することができる。
【0094】実施例では、運動状態量としてヨーレイト
を用いる例を示したが、横速度や横加速度やこれらを複
合的に表したヨー運動量を用いるようにしてもよい。
【0095】実施例では補助舵角アクチュエータとし
て、電動式ステアリング装置を用いる例を示したが、油
圧や空圧式ステアリング装置であっても適用できる。
【0096】
【発明の効果】請求項1記載の第1の発明にあっては、
フィードフォワード制御+ヨーレイトフィードバック制
御等により補助舵角を与える車両用補助舵角制御装置に
おいて、運動状態量推定手段を、アクチュエータ動特性
を用いて補助舵角フィードフォワード目標値により実際
に補助舵角アクチュエータが動作する量を推定するアク
チュエータモデルと、この補助舵角推定値と車速検出値
とステアリング舵角検出値と線形2自由度平面車両モデ
ルを用いて運動状態量を推定する車両モデルとを有する
手段としたため、補助舵角アクチュエータの動特性の影
響を受けない精度の高いフィードバック制御を達成する
ことができるという効果が得られる。
【0097】請求項2記載の第2の発明にあっては、請
求項1記載の車両用補助舵角制御装置において、運動状
態量推定手段を、アクチュエータモデルと車両モデルに
加え、運動状態量検出手段の動特性を用いて車両モデル
から出力される運動状態量推定値を補正する運動状態量
検出手段モデルが設けられている手段としたため、補助
舵角アクチュエータの動特性及び運動状態量検出手段の
動特性の影響を受けない精度の高いフィードバック制御
を達成することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両用補助舵角制御装置を示すクレー
ム対応図である。
【図2】実施例の車両用補助舵角制御装置が適用された
四輪操舵車両を示す全体システム図である。
【図3】実施例装置の電動式ステアリング装置の断面図
である。
【図4】実施例装置のコントローラで行なわれる後輪舵
角制御作動の流れを示すフローチャートである。
【図5】実施例装置のヨーレイト推定値算出部を示すブ
ロック図である。
【図6】アクチュエータモデルを設定するにあたって用
いられた電動式ステアリング装置の周波数特性図であ
る。
【図7】車両モデルの詳細構成を示すブロック図であ
る。
【図8】高横G非線形マップ図である。
【図9】操舵角に対するヨーレイトゲインマップ図であ
る。
【図10】車速に対するヨーレイトゲインマップ図であ
る。
【図11】ヨーレイト−操舵角周波数応答比較結果図で
ある。
【図12】ヨーレイトセンサの周波数応答実験結果図で
ある。
【符号の説明】
a 車速検出手段 b ステアリング舵角検出手段 c 補助舵角フィードフォワード目標値算出手段 d 運動状態量推定手段 d1 アクチュエータモデル d2 車両モデル d3 運動状態量検出手段モデル e 運動状態量検出手段 f 補助舵角フィードバック目標値算出手段 g 補助舵角目標値算出手段 h 補助舵角アクチュエータ i 補助舵角制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−7666(JP,A) 特開 平5−229443(JP,A) 特開 平2−18168(JP,A) 特開 平5−185946(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B62D 6/00 B62D 7/14

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車速検出手段と、 ステアリング舵角検出手段と、 車速検出値とステアリング舵角検出値に基づいて補助舵
    角フィードフォワード目標値を算出する補助舵角フィー
    ドフォワード目標値算出手段と、 自車に生じる運動状態量を推定する運動状態量推定手段
    と、 推定される運動状態量と同種の運動状態量を検出する運
    動状態量検出手段と、運動状態量検出値と運動状態量推
    定値との偏差に基づく補償により補助舵角フィードバッ
    ク目標値を算出する補助舵角フィードバック目標値算出
    手段と、 補助舵角フィードフォワード目標値と補助舵角フィード
    バック目標値との和により補助舵角目標値を算出する補
    助舵角目標値算出手段と、 補助舵角目標値が得られる制御指令を補助舵角アクチュ
    エータに出力する補助舵角制御手段とを備えている車両
    用補助舵角制御装置において、 前記運動状態量推定手段は、アクチュエータ動特性を用
    いて補助舵角フィードフォワード目標値により実際に補
    助舵角アクチュエータが動作する量を推定するアクチュ
    エータモデルと、この補助舵角推定値と車速検出値とス
    テアリング舵角検出値と線形2自由度平面車両モデルを
    用いて運動状態量を推定する車両モデルとを有すること
    を特徴とする車両用補助舵角制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の車両用補助舵角制御装置
    において、前記運動状態量推定手段は、アクチュエータ
    モデルと車両モデルに加え、運動状態量検出手段の動特
    性を用いて車両モデルから出力される運動状態量推定値
    を補正する運動状態量検出手段モデルが設けられている
    ことを特徴とする車両用補助舵角制御装置。
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