JP2945805B2 - A/d変換器 - Google Patents

A/d変換器

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  • Theoretical Computer Science (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電圧転送方式を採用し
たA/D変換器と、容量による補間方式を採用したA/
D変換器とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】アナログ電圧値をデジタル電圧値に量子
化する機能を有するA/D変換器は、産業上の利用にお
いて、変換精度(分解能、微分非直線性誤差)、変換周
波数、消費電力が重要な特性となるが、これらの特性は
相反するため、それぞれの産業分野に適合する特性に合
わせてA/D変換器が開発されている。
【0003】近年になって画像処理分野におけるA/D
変換器の応用として携帯型ビデオカメラの信号処理に利
用されることが頻繁になってきた。この分野のA/D変
換器はイメージセンサの出力信号を処理するため20M
Hz近辺の変換周波数ながら電池駆動であり低消費電力
であることが必須の条件となっている。
【0004】図9に従来の構成のA/D変換器を示す。
保持容量と緩衝回路で構成された標本化回路77によ
ってアナログ電圧を標本化し、電圧増幅回路78は標本
化されたアナログ電圧と参照電圧との間の電圧差を増幅
する。増幅された電圧差は論理レベル増幅回路10によ
って論理電圧に増幅され、論理回路11によってA/D
変換出力12変換される。
【0005】これら画像処理用A/D変換器の一例とし
て図11に、CMOSトランジスタで構成されているモ
ノリシックA/D変換器を示す。変換動作を述べるに先
だって、構成要素の一つである電圧比較器の動作を説明
する。下位電圧比較器96のSW5、SW6、SW7、
SW8はスイッチであり、PMOS単体のトランスファ
ーゲート、NMOS単体のトランスファーゲート、CM
OSのトランスファーゲートから選択して適用できる。
SW6の一方の入力端子はアナログ信号1に接続され、
SW6の他方の端子は容量C1に接続されている。SW
5の一方の端子は基準抵抗列及びスイッチ列84に接続
され、SW5の他方の端子は容量C1の端子のうちSW
6が接続されている端子に接続されている。SW5、S
W6の接続されていない側の容量C1の端子は、インバ
ータ82の入力端子に接続されている。ところでインバ
ータ82、インバータ83、インバータ97はCMOS
インバータ、E/Dインバータ、E/Eインバータを選
択して適用できる。SW7の一方の端子はインバータ8
2の入力に接続され、SW7の他方の端子はインバータ
82の出力に接続されている。容量C2の一方の端子は
インバータ83の入力端子に接続され、容量C2の他方
の端子はインバータ82の出力端子に接続されている。
SW8の一方の端子はインバータ83の入力端子に接続
され、SW8の他方の端子はインバータ83の出力端子
に接続されている。インバータ83の出力端子は、イン
バータ97の入力端子に接続されている。以上が下位電
圧比較器96の構成である。
【0006】次に動作について説明する。図16はSW
5、SW6、SW7、SW8のタイミングチャートであ
る。このタイミングチャートではクロックがハイレベル
のときスイッチはON状態を、ローレベルのときスイッ
チはOFF状態を示している。サンプル期間ではSW
6、SW7、SW8がON状態となる。これによってア
ナログ信号1が容量C1に接続される。これによってア
ナログ信号1が接続されている容量C1の一方の端子は
アナログ信号1の電圧値となる。容量C1の他方の端子
の電圧値はVaとなる。SW7がON状態となっている
ので、インバータ82の入力端子及び出力端子の電圧値
は、インバータの入出力静特性曲線と、入力電圧と出力
電圧とが等しくなる直線との交点の電圧値Va(図19
を参照)となるからである。同様にしてSW8がON状
態となっているのでインバータ83の入力端子と出力端
子の電圧値はVaとなる。次にホールド期間ではSW
6、SW7、SW8がOFF状態になる。この時点での
アナログ電圧が容量C1に保持される。すなわち容量C
1の両端子の電圧はホールド期間に入った時点で保持さ
れたアナログ電圧とVaとの電圧差となって、容量C1
に保持されることになるわけである。
【0007】容量C1に保持された電圧差を電荷量Q1
として表す場合は平行平板型コンデンサの蓄積電荷と端
子電圧差の関係を適用することができ、次式で表せる。
【0008】 Q1=C1(Vin−Va) (1) C1 C1の容量値 Vin 保持されたアナログ電圧。
【0009】次に比較期間でSW5がON状態になると
インバータ82の入力端子の電圧Vbと参照電圧Vre
fとの電位差が、容量C1の両端子に印加される。S
W7はOFF状態でありインバータ82の入力端子は
MOSトランジスタのゲートであるため入力インピーダ
ンスが高くゲート電流の流入出が殆ど無視できるので、
インバータ82の入力端子の電荷がホールド期間から保
持される結果、 Q1=C1(Vref−Vb) (2) Vref 参照電圧 が成り立つ。式(2)に式(1)を代入して、Q1を消
去し、Vbについて解くと、 Vb=Vref−Vin+Va (3) となる。
【0010】インバータ82の入力端子はVaよりもV
ref−Vin(参照電圧と保持されたアナログ入力電
の差分)の電圧分が変化する。したがって、インバ
ータ82の出力電圧Vofは、 Vof=Gf(Vref−Vin)+Va (4) Gf <−1 Gf インバータ82の電圧利得 で表される(図19参照)。インバータ83においても
同じ動作で入力電圧を増幅する。インバータ83のVa
からの電圧変化量はインバータ82の出力電圧Vofの
うちVaからの変化分となるので出力電圧Vosは、 Vos=Gf・Gs(Vref−Vin)+Va (5) Gs<−1 Gs インバータ83の電圧利得 で表される。
【0011】式(5)からVosはVref−Vinに
比例していて、比例係数はGf・Gsとなっていること
がわかる。すなわち参照電圧Vrefとサンプリングさ
れたアナログ信号電圧Vinとの差電圧がGf・Gs倍
されて出力されていることがわかる。Vosに増幅され
た電圧はインバータ97によって論理電圧レベルまで更
に増幅されて、電圧比較結果として出力される。以上が
電圧比較器の動作である。
【0012】次に、図11のA/D変換器の全体構成に
ついて述べる。上位電圧比較範囲が2ビットであり、下
位電圧比較範囲が3ビット構成の5ビット直並列型A/
D変換器である。上位電圧比較範囲の電圧比較を行なう
上位比較器列79と、下位電圧比較範囲の電圧比較を行
なう下位比較器列80、94と、上位比較器列79によ
って判別された下位電圧比較範囲を下位比較器列80、
94に印加する機能を有する基準抵抗列及びスイッチ列
84と、上位論理回路86と、下位論理回路87、95
と、加算回路88とによって構成されている。各構成要
素の接続は次のようになる。上位比較器列79の構成要
素である上位電圧比較器群のSW2の2端子のうちの
量C1が接続されていない側の端子が、基準抵抗列98
によって分割された基準電圧2aと基準電圧2bとの1
/4、2/4、3/4の分割点にそれぞれ接続され、S
W1はアナログ信号1に接続されている。上位比較器列
79の出力端子は上位論理回路86に接続されている。
下位比較器列80の構成要素である下位電圧比較器群の
SW5はスイッチ列85、91〜93に接続され、SW
6はアナログ信号1に接続され、出力端子は下位論理回
路87に接続されている。さらに、下位比較器列94の
構成要素である電圧比較器も同様に接続されている。ス
イッチ列85、91〜93は上位電圧比較範囲の1/
8、2/8、3/8、・・・、7/8の分割点にスイッ
チがそれぞれ接続されている。上位論理回路86及び下
位論理回路87、95の出力端子は加算回路88に接続
されている。さらに加算回路88の出力結果がA/D変
換出力89となる。以上が従来の5ビット直並列型A/
D変換器の構成である。
【0013】上位電圧比較器群及び下位電圧比較器群の
動作内容を図16に示している。次に動作の説明を図1
6に従って行なうことにする。サンプル期間では上位電
圧比較器群のSW1、3、4及び下位電圧比較器群のS
W6、7、8がON状態になる。したがって、上位電圧
比較器群及び下位電圧比較器群は共通のアナログ信号電
圧をサンプリングする。次に、上位電圧比較器群は上位
比較期間にはいるが、この期間ではSW1、3、4がO
FF状態になり、SW2がON状態になる。前述の電圧
比較器の動作説明に従って上位電圧比較器群は上位比較
結果を出力し、上位論理回路は上位比較結果に従って
イッチ列85、91〜93のうちの一列を選択する信号
S1〜S4を出力する。上位電圧比較器群が上位比較期
間にあるとき第1の下位電圧比較器群はホールド期間に
あって上位電圧比較器群の比較結果が出力されることに
より下位電圧比較範囲が決定されるまでアナログ電圧を
ホールドする必要があるわけである。下位電圧比較範囲
が決定されると次に下位比較期間にはいることになる。
このとき第1の下位電圧比較器群のSW5は上位電圧比
較器群の比較結果に従って選択されたスイッチ列に接続
される。前述の電圧比較器の動作に従って第1の下位電
圧比較器群は下位比較結果を出力する。上位比較結果は
上位論理回路86によって2ビットのデータとなり、下
位比較結果は第1の下位論理回路87によって3ビット
のデータとなる。さらに加算回路88によって加算され
5ビットのA/D変換出力89として出力される。
【0014】以上の動作を実行するには上位電圧比較器
群が1サイクルの変換動作を行なうために基本クロック
の1周期を必要とし、下位電圧比較範囲が決定したのち
に下位電圧比較器群が変換動作を行なうために下位比較
器の比較期間は基本クロックの1周期が必要になる。し
たがって、アナログ信号電圧をサンプリングしてから上
位動作と下位動作が行なわれ、比較結果が出力されるま
で基本クロックの2周期が必要になるわけである。基本
クロックの1周期で上位及び下位の比較結果を出力する
ために第1の下位比較器列80に加えて第2の下位比較
器列94を備える必要があることになる。第1の下位比
較器列80と第2の下位比較器列94とは交互の動作を
行なっている。すなわち、第1の下位比較器列80が下
位比較期間にはいると第2の下位比較器列94はサンプ
ル期間にはいるこのとき上位比較器列79はすでに第
1の下位比較器列80の下位比較範囲を決定するための
上位比較結果を出力しているので上位比較器列79は
第2の下位比較器列94と共通のアナログ信号電圧をサ
ンプリングする。以下の動作は前述の上位比較器列79
及び第1の下位比較器列80と同様の動作を行なう。す
なわち2系列ある下位比較器列80、94が交互に動作
を行なうことで基本クロックの1周期ごとにA/D変換
出力89を出力することができるわけである。以上が図
11の5ビット直並列型A/D変換器の動作である。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】電圧比較器の比較精度
は、A/D変換器のデジタル出力結果の変化点のしきい
値電圧を決めている。比較精度の低下は、微分非直線性
を劣化させる。比較精度については、アナログ電圧と参
照電圧の電圧差を論理電圧レベルに増幅する論理レベ
ル増幅回路の増幅度を減少させることと、増幅時間を長
くとることが必要である。
【0016】さて、下位電圧比較器96の構成要素であ
るSW5、SW6、SW7、SW8は、NMOSトラン
スファーゲート、PMOSトランスファーゲートまたは
CMOSトランスファーゲートが適用される。これらト
ランスファーゲートはMOSトランジスタのゲートに印
加するクロック信号(以下スイッチ制御信号と呼ぶこと
にする)によってドレインとソースとの間のON状態
(導通状態)とOFF状態(非導通状態)を制御して
いる。トランスファーゲートの特徴のひとつとして、フ
ィードスルーと呼ばれる現象がある。フィードスルーと
は、MOSトランジスタのゲートとドレイン間(または
ゲートとソース間)の容量によってスイッチ制御信号が
ON状態電圧レベルからOFF状態電圧レベルに(また
はOFF状態電圧レベルからON状態電圧レベルに)遷
移するときに交流結合されドレイン(またはソース)
に電荷が注入されるというものである。ところで、サン
プル状態からホールド状態に遷移したときのアナログ入
力信号電圧Vinを保持する動作において、SW6、S
W7、SW8がOFF状態に遷移するときに、容量C1
とインバータ82との接続点と、容量C2とインバータ
83との接続点とに電荷が注入(または抽出)されVi
nに誤差電圧が発生する。フィードスルーによって注入
される電荷量はMOSトランジスタのドレイン(または
ソース)の電圧値や、ゲート長、ゲート幅、しきい値電
圧(以下デバイスパラメータと呼ぶことにする)に依存
する。A/D変換器には多数の電圧比較器が必要であ
り、微分非直線性誤差はこれらの電圧比較器のデバイス
パラメータの整合性のことであるが、それぞれの電圧比
較器に注入される電荷がデバイスパラメータのばらつき
によってばらつくことで、保持電圧にばらつきが生じ、
その結果として、微分非直線性誤差を劣化させることに
なる。
【0017】複数個の電圧比較器の保持電圧にばらつき
が存在するために1系統の下位比較器列でも微分非直線
性誤差が劣化することを述べたが、図11のように2系
統の下位比較器列を持つ場合には下位比較器列間でも保
持電圧がばらつくために微分非直線性誤差がさらに劣化
することが問題になっている。さらに、フィードスルー
による保持電圧誤差は電圧比較器群の電圧比較精度を劣
化させているので最小電圧比較範囲を決めることにな
り、その結果A/D変換器の分解能の限界を決めていた
という問題がある。さらに、電圧比較器に適用される3
個のインバータが、サンプル期間及びホールド期間にお
いて、すべてVa(図19を参照)にバイアスされてい
るため総貫通電流が増加し、消費電力が大きくなるとい
う問題があった。
【0018】本発明は、上述の課題に鑑み、デバイスパ
ラメータのばらつきによる微分非直線性誤差の劣化を緩
和することを目的とする。そして、電圧比較器の最小比
較電圧範囲を向上させてA/D変換器の分解能の限界値
を改善し、消費電力を減少させることを他の目的とす
る。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1〜6に
係るA/D変換器では、第1の標本化手段から第2の標
本化手段へアナログ入力電圧と参照電圧との差電圧をパ
イプライン動作によって転送することにより、該差電圧
から論理電圧への増幅時間に余裕を持たせることとし
た。具体的には、図1に例示するように、第1の標本化
手段(3)は、アナログ入力電圧を追従入力する動作
と、該追従入力したアナログ入力電圧をある時点で標本
化する動作と、該標本化したアナログ入力電圧を保持し
て該保持したアナログ入力電圧と参照電圧との差電圧に
向って変化する電圧を供給する動作とを順次繰り返すよ
うに構成される。そして、第2の標本化手段(9、1
0)は、第1の標本化手段から供給された電圧を追従入
力する動作と、該追従入力した電圧を標本化する動作
と、該標本化した電圧を保持して該保持した電圧を論理
電圧に増幅する動作とを順次繰り返すように構成され
る。第1の標本化手段は、第2の標本化手段が標本化し
た電圧を保持している時に、追従入力動作となる。
【0020】上記請求項1〜6に係る本発明のA/D変
換器によれば、第1の標本化手段(3)の出力電圧の確
定、すなわちアナログ入力電圧と参照電圧との差電圧の
確定(セトリング)を待たずに、第2の標本化手段
(9、10)が変化途中の差電圧を追従入力する。そし
て、第2の標本化手段は、該変化途中の差電圧を追従入
力したのち、該追従入力した差電圧を標本化し、該標本
化した差電圧を保持して論理電圧に増幅する。しかも、
第2の標本化手段が標本化した差電圧を保持している
時、第1の標本化手段が追従入力動作となる。したがっ
て、第1の標本化手段がアナログ入力電圧を標本化した
時点から、該第1の標本化手段が追従入力動作に移った
のちであっても、該第1の標本化手段が次にアナログ入
力電圧を標本化する時点までの時間は、論理電圧への増
幅にあてることができる。つまり、論理電圧への増幅に
使える時間を従来に比較して長く取ることができるの
で、増幅精度が向上し、A/D変換器の微分非直線性誤
差の劣化が緩和される。また、第1及び第2の標本化手
段のパイプライン動作の採用により、A/D変換動作が
高速化される。しかも、第1の標本化手段の出力電圧が
十分にセトリングしていないうちに該出力電圧が第2の
標本化手段によって標本化されても、アナログ入力電圧
と参照電圧との差電圧の正負に応じて論理電圧が正しく
確定する。第1の標本化手段と第2の標本化手段との間
に増幅手段を介在させれば、第2の標本化手段における
論理電圧への増幅度を減少させることができるので、増
幅精度がさらに向上する。
【0021】本発明の請求項7〜10に係るA/D変換
器では、2つの差電圧信号から見かけ上の中間参照電圧
を作り出すことにより、小さい回路規模でA/D変換器
の分解能を改善することとした。具体的には、図7に例
示するように、アナログ入力電圧Vinを標本化しかつ該
標本化したアナログ入力電圧と第1の参照電圧Vr1との
差電圧を供給するための第1の標本化手段(35、3
7)と、第1の標本化手段と同時に前記アナログ入力電
圧Vinを標本化しかつ該標本化したアナログ入力電圧と
前記第1の参照電圧とは異なる第2の参照電圧Vr2との
差電圧を供給するための第2の標本化手段(36、4
3)と、第1の標本化手段から供給された電圧をある増
幅度A2 で増幅した電圧を供給するための第1の増幅手
段(38)と 、第2の標本化手段から供給された電圧を
第1の増幅手段と同じ増幅度A2 で増幅した電圧を供給
するための第2の増幅手段(44)と、第1の標本化手
段から供給された電圧と第2の標本化手段から供給され
た電圧との中間電圧を第1の増幅手段と同じ増幅度A2
で増幅した電圧を供給するための第3の増幅手段(4
0、41、42)と、第1〜第3の増幅手段の各々から
供給された電圧に基づいて出力デジタル値を決定するた
めの出力手段(39、45〜52、10、11)とを備
えた構成を採用したものである。この構成のうち、出力
手段は、第1の増幅手段から供給された電圧をある増幅
度A3 で増幅した電圧を供給するための第4の増幅手段
(39)と、第2の増幅手段から供給された電圧を第4
の増幅手段と同じ増幅度A3 で増幅した電圧を供給する
ための第5の増幅手段(52)と、第3の増幅手段から
供給された電圧を第4の増幅手段と同じ増幅度A3 で増
幅した電圧を供給するための第6の増幅手段(48)
と、第1の増幅手段から供給された電圧と第3の増幅手
段から供給された電圧との中間電圧を第4の増幅手段と
同じ増幅度A3 で増幅した電圧を供給するための第7の
増幅手段(45、46、47)と、第2の増幅手段から
供給された電圧と第3の増幅手段から供給された電圧と
の中間電圧を第4の増幅手段と同じ増幅度A3 で増幅し
た電圧を供給するための第8の増幅手段(49、50、
51)と、第4〜第8の増幅手段の各々から供給された
電圧に基づいて出力デジタル値を決定するための手段
(10、11)とで構成できる。
【0022】上記請求項7〜10に係る本発明のA/D
変換器によれば、第1の標本化手段(35、37)は標
本化したアナログ入力電圧Vinと第1の参照電圧Vr1と
の差電圧A1 (Vr1−Vin)を、第2の標本化手段(3
6、43)は標本化したアナログ入力電圧Vinと第2の
参照電圧Vr2(例えば、Vr1>Vr2とする)との差電圧
A1 (Vr2−Vin)をそれぞれ供給する。ここに、A1
(ただし、A1 ≧1)は電圧利得である。第1の標本化
手段から供給された差電圧A1 (Vr1−Vin)は第1の
増幅手段(38)によりA1 ・A2 (Vr1−Vin)に、
第2の標本化手段から供給された差電圧A1 (Vr2−V
in)は第2の増幅手段(44)によりA1 ・A2 (Vr2
−Vin)にそれぞれ増幅される。また、第1の標本化手
段から供 給された差電圧A1 (Vr1−Vin)と第2の標
本化手段から供給された差電圧A1 (Vr2−Vin)と
は、第3の増幅手段(40、41、42)により平均化
されて、A1 ・A2 {(Vr2+Vr1)/2−Vin}に増
幅される。そして、Vr2より小さい電圧範囲と、Vr2と
(Vr2+Vr1)/2との間の電圧範囲と、(Vr2+Vr
1)/2とVr1との間の電圧範囲と、Vr1より大きい電
圧範囲とのいずれにアナログ入力電圧Vinが入るかに応
じて、出力デジタル値が決まる。したがって、第3の増
幅手段を設けない場合に比べてA/D変換器の分解能が
向上する。また、第4の増幅手段(39)はA1 ・A2
・A3 (Vr1−Vin)を、第5の増幅手段(52)はA
1 ・A2 ・A3 (Vr2−Vin)を、第6の増幅手段(4
8)はA1・A2 ・A3 {(Vr2+Vr1)/2−Vin}
を、第7の増幅手段(45、46、47)はA1 ・A2
・A3 {(Vr2+3Vr1)/4−Vin}を、第8の増幅
手段(49、50、51)はA1 ・A2 ・A3 {(3V
r2+Vr1)/4−Vin}をそれぞれ供給するので、Vr2
と(Vr2+Vr1)/2との間の電圧範囲と、(Vr2+V
r1)/2とVr1との間の電圧範囲とがそれぞれ細分化さ
れる結果、A/D変換器の分解能がさらに向上する。
【0023】本発明の請求項11、12に係るA/D変
換器では、請求項1〜6の発明と請求項7〜10の発明
との組み合わせにより、双方の利点を発揮させることと
した。具体的には、図8に例示するように、次のような
第1の標本化手段(21)と、第2の標本化手段(2
2)と、第3の標本化手段(53、57)と、第4の標
本化手段(65、76)と、第5の標本化手段(58、
64)と、出力手段(66〜75、10、11)とを備
えた構成を採用したものである。すなわち、第1の標本
化手段(21)は、アナログ入力電圧Vinを追従入力す
る動作と、該追従入力したアナログ入力電圧をある時点
で標本化する動作と、該標本化したアナログ入力電圧を
保持して該保持したアナログ入力電圧と第1の参照電圧
Vr1との差電圧に向って変化する電圧を供給する動作と
を順次繰り返すように構成される。第2の標本化手段
(22)は、前記アナログ入力電圧Vinを追従入力する
動作と、該追従入力したアナログ入力電圧を第1の標本
化手段と同時に標本化する動作と、該標本化したアナロ
グ入力電圧を保持して該保持したアナログ入力電圧と、
前記第1の参照電圧とは異なる第2の参照電圧Vr2との
差電圧に向って変化する電圧を供給する動作とを順次繰
り返すように構成される。第3の標本化手段(53、5
7)は、第1の標本化手段から供給された電圧を追従入
力する動作と、該追従入力した電圧を標本化する動作
と、該標本化した電圧を保持して該保持した電圧をある
増幅度A1 で増幅した電圧を供給する動作とを順次繰り
返すように構成される。第4の標本化手段(65、7
6)は、第2の標本化手段から供給された電圧を追従入
力する動作と、該追従入力した電圧を標本化する動作
と、該標本化した電圧を保持して該保持した電圧を第3
の標本化手段と同じ増幅度A1 で増幅した電圧を供給す
る動作とを順次繰り返すように構成される。第5の標本
化手段(58、64)は、第1の標本化手段から供給さ
れた電圧と第2の標本化手段から供給された電圧とをそ
れぞれ追従入力する動作と、該追従入力した両電圧を標
本化する動作と、該標本化した両電圧を保持して該保持
した両電圧の中間電圧を第3の標本化手段と同じ増幅度
A1 で増幅した電圧を供給する動作とを順次繰り返すよ
うに構成される。出力手段(66〜75、10、11)
は、第3〜第5の標本化手段の各々から供給された電圧
に基づいて出力デジタル値を決定するものである。
【0024】この構成のうち、出力手段は、次のような
第6の標本化手段(66、67)と、第7の標本化手段
(74、75)と、第8の標本化手段(70、71)
と、第9の標本化手段(68、69)と、第10の標本
化手段(72、73)と、第6〜第10の標本化手段の
各々から供給された電圧に基づいて出力デジタル値を決
定するための手段(10、11)とで構成できる。すな
わち、第6の標本化手段(66、67)は、第3の標本
化手段から供給された電圧を追従入力する動作と、該追
従入力した電圧を標本化する動作と、該標本化した電圧
を保持して該保持した電圧をある増幅度A2 で増幅した
電圧を供給する動作とを順次繰り返すように構成され
る。第7の標本化手段(74、75)は、第4の標本化
手段から供給された電圧を追従入力する動作と、該追従
入力した電圧を標本化する動作と、該標本化した電圧を
保持して該保持した電圧を第6の標本化手段と同じ増幅
度A2で増幅した電圧を供給する動作とを順次繰り返す
ように構成される。第8の標本化手段(70、71)
は、第5の標本化手段から供給された電圧を追従入力す
る動作と、該追従入力した電圧を標本化する動作と、該
標本化した電圧を保持して該保持した電圧を第6の標本
化手段と同じ増幅度A2 で増幅した電圧を供給する動作
とを順次繰り返すように構成される。第9の標本化手段
(68、69)は、第3の標本化手段から供給された電
圧と第5の標本化手段から供給された電圧とをそれぞれ
追従入力する動作と、該追従入力した両電圧を標本化
る動作と、該標本化した両電圧を保持して該保持した両
電圧の中間電圧を第6の標本化手段と同じ増幅度A2 で
増幅した電圧を供給する動作とを順次繰り返すように構
成される。第10の標本化手段(72、73)は、第4
の標本化手段から供給された電圧と第5の標本化手段か
ら供給された電圧とをそれぞれ追従入力する動作と、該
追従入力した両電圧を標本化する動作と、該標本化した
両電圧を保持して該保持した両電圧の中間電圧を第6の
標本化手段と同じ増幅度A2 で増幅した電圧を供給する
動作とを順次繰り返すように構成される。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例に係るA/D変換器に
ついて説明する。
【0026】(実施例1)図1に、 電圧転送方式を採用した本発明の第1の実施例
のA/D変換器の構成を示す。まず構成について説明す
る。第1の標本化回路3において、保持容量4aの第1
の端子は接地されており、第2の端子は第1の端子がア
ナログ信号1に接続されているスイッチ4の第2の端子
に接続されている。緩衝回路5の第1の入力端子はスイ
ッチ4の第2の端子と保持容量4aの第2の端子との接
続点に接続され、第2の端子は参照電圧2に接続されて
いる。この緩衝回路5の出力端子は、第2の標本化回路
9の入力端子であるスイッチ6の第1の端子に接続され
ている。スイッチ6の第2の端子と第1の端子が接地さ
れた保持容量7の第2の端子とは、緩衝回路8の入力端
子に接続されている。この緩衝回路8の出力端子は論理
レベル増幅回路10の入力端子に接続されており、該論
理レベル増幅回路10の出力端子は論理回路11の入力
端子に接続されている。12はA/D変換出力である。
【0027】動作について説明する。第1の標本化回路
3はアナログ信号1を標本化する。第2の標本化回路9
の出力は、第1の標本化回路3の出力電圧である標本化
されたアナログ電圧と参照電圧2との差電圧に追従して
変化する。第1の標本化回路3が標本化動作から追従動
作に移る前に、第2の標本化回路9は第1の標本化回路
3の出力電圧を標本化する。これにより、第1の標本化
回路3が追従動作に移ったのちにおいてもアナログ信号
1と参照電圧2との差電圧が論理レベル増幅回路10に
入力される。論理電圧に増幅された論理レベル増幅回路
10の出力は、論理回路11によってA/D変換出力1
2に変換される。
【0028】本実施例によれば、論理レベル増幅回路1
0の電圧増幅に必要な時間(増幅時間)を従来に比較し
て長く取ることができ、増幅精度が向上する。したがっ
て、A/D変換器の微分非直線性誤差が小さくなる。
【0029】(実施例2)図2に、 電圧転送方式を採用した本発明の第2の実施例
のA/D変換器の構成を示す。まず構成について説明す
る。第1の標本化回路13において、保持容量4aの第
1の端子は接地されており、第2の端子は第1の端子が
アナログ信号1に接続されているスイッチ4の第2の端
子に接続されている。緩衝回路14の入力端子はスイッ
チ4の第2の端子と保持容量4aの第2の端子との接続
点に接続されている。この緩衝回路14の出力端子は第
2の端子が参照電圧2に接続された電圧増幅回路15の
第1の端子に接続され、この電圧増幅回路15の出力端
子は、第2の標本化回路9の入力端子であるスイッチ6
の第1の端子に接続されている。第2の標本化回路9以
降の構成は第1の実施例と同様である。
【0030】動作について説明する。第1の標本化回路
13はアナログ信号1を標本化する。電圧増幅回路15
は、第1の標本化回路13の出力電圧である標本化され
たアナログ電圧と参照電圧2との差電圧を増幅して出力
する。第2の標本化回路9の出力は、電圧増幅回路15
の出力である増幅された差電圧に追従して変化する。第
1の標本化回路13が標本化動作から追従動作に移る前
に、第2の標本化回路9は電圧増幅回路15の出力電圧
を標本化する。これにより、第1の標本化回路13が追
従動作に移ったのちにおいてもアナログ信号1と参照電
圧2との差電圧を増幅した電圧が論理レベル増幅回路1
0に入力される。論理電圧に増幅された論理レベル増幅
回路10の出力は、論理回路11によってA/D変換出
力12に変換される。
【0031】本実施例によれば、論理レベル増幅回路1
0の電圧増幅に必要な時間を従来に比較して長く取るこ
とができるだけでなく、電圧増幅を電圧増幅回路15と
論理レベル増幅回路10とで分担することができるの
で、増幅精度が向上する。したがって、A/D変換器の
微分非直線性誤差が小さくなる。
【0032】(実施例3)図3に、 電圧転送方式を採用した本発明の第3の実施例
のA/D変換器の構成を示す。本実施例の構成は、図1
(実施例1)中の第1の標本化回路3の出力端子と第2
の標本化回路9の入力端子との間に、オフセット電圧を
差し引くための減算回路16を介在させたものである。
【0033】本実施例によれば、論理レベル増幅回路1
0の電圧増幅に必要な時間を従来に比較して長く取るこ
とができるだけでなく、第1の標本化回路3の出力に生
じるオフセット電圧を除去できるので、増幅精度が向上
する。したがって、A/D変換器の微分非直線性誤差が
小さくなる。
【0034】(実施例4)図4に、 電圧転送方式を採用した本発明の第4の実施例
のA/D変換器の構成を示す。本実施例の構成は、図2
(実施例2)中の電圧増幅回路15の出力端子と第2の
標本化回路9の入力端子との間に、オフセット電圧を差
し引くための減算回路16を介在させたものである。
【0035】本実施例によれば、論理レベル増幅回路1
0の電圧増幅に必要な時間を従来に比較して長く取るこ
とができるだけでなく、電圧増幅を電圧増幅回路15と
論理レベル増幅回路10とで分担することができ、かつ
電圧増幅回路15の出力に生じるオフセット電圧を除去
できるので、増幅精度が向上する。したがって、A/D
変換器の微分非直線性誤差が小さくなる。
【0036】(実施例5)図5に、 電圧転送方式を採用した本発明の第5の実施例
のA/D変換器の構成を示す。まず構成について説明す
る。第1の標本化回路24は、スイッチ25と、保持容
量26と、入出力端子間が短絡された第1の電圧増幅回
路27とを有する。第1の標本化回路24の出力端子す
なわちスイッチ25と保持容量26との接続点は、第2
の端子が参照電圧2に接続された第2の電圧増幅回路2
8の第1の端子に接続されている。第2の電圧増幅回路
28の出力端子は、第2の標本化回路9の入力端子に接
続されている。第2の標本化回路9以降の構成は第1の
実施例と同様である。
【0037】動作について説明する。第1の標本化回路
24は、入出力端子の短絡によりバイアスされる第1の
電圧増幅回路27のバイアス電圧とアナログ信号1の電
圧との差電圧を保持容量26で保持することにより、ア
ナログ信号1を標本化する。第2の電圧増幅回路28
は、第1の標本化回路24の出力電圧である標本化され
たアナログ電圧と参照電圧2との差電圧を増幅して出力
する。第2の標本化回路9の出力は、第2の電圧増幅回
路28の出力である増幅された差電圧に追従して変化す
る。第1の標本化回路24が標本化動作から追従動作に
移る前に、第2の標本化回路9は第2の電圧増幅回路2
8の出力電圧を標本化する。これにより、第1の標本化
回路24が追従動作に移ったのちにおいてもアナログ信
号1と参照電圧2との差電圧を増幅した電圧が論理レベ
ル増幅回路10に入力される。論理電圧に増幅された論
理レベル増幅回路10の出力は、論理回路11によって
A/D変換出力12に変換される。
【0038】本実施例によれば、論理レベル増幅回路1
0の電圧増幅に必要な時間を従来に比較して長く取るこ
とができるだけでなく、電圧増幅を第2の電圧増幅回路
28と論理レベル増幅回路10とで分担することができ
るので、増幅精度が向上する。したがって、A/D変換
器の微分非直線性誤差が小さくなる。
【0039】(実施例6)図6に、 電圧転送方式を採用した本発明の第6の実施例
のA/D変換器の構成を示す。まず構成について説明す
る。第1の標本化回路24は、スイッチ25と、保持容
量26と、入出力端子間が短絡された第1の電圧増幅回
路27とを有する。第1の標本化回路24の出力端子す
なわちスイッチ25と保持容量26との接続点は、第2
の端子が参照電圧2に接続された第2の電圧増幅回路2
8の第1の端子に接続されている。第2の電圧増幅回路
28の出力電圧は、第2の標本化回路31に供給され
る。第2の標本化回路31は、第1の標本化回路24と
同様に、スイッチ32と、保持容量33と、入出力端子
間が短絡された第3の電圧増幅回路34とを有する。第
2の標本化回路31の出力端子すなわちスイッチ32と
保持容量33との接続点は、第2の端子が第1の電圧増
幅回路27の出力端子に接続された第4の電圧増幅回路
30の第1の端子に接続されている。第4の電圧増幅回
路30の出力端子は論理レベル増幅回路10の入力端子
に接続されており、該論理レベル増幅回路10の出力端
子は論理回路11の入力端子に接続されている。12は
A/D変換出力である。
【0040】動作について説明する。第1の標本化回路
24は、入出力端子の短絡によりバイアスされる第1の
電圧増幅回路27のバイアス電圧とアナログ信号1の電
圧との差電圧を保持容量26で保持することにより、ア
ナログ信号1を標本化する。第2の電圧増幅回路28
は、第1の標本化回路24の出力電圧である標本化され
たアナログ電圧と参照電圧2との差電圧を増幅して出力
する。つまり、第2の標本化回路31の入力電圧は、ア
ナログ信号1と参照電圧2との差電圧に追従して変化す
る。第2の標本化回路31は、入出力端子の短絡により
バイアスされる第3の電圧増幅回路34のバイアス電圧
と第2の電圧増幅回路28の出力電圧との差電圧を保持
容量33で保持することにより、第1の標本化回路24
が標本化動作から追従動作に移る前に第2の電圧増幅回
路28の出力電圧を標本化する。第4の電圧増幅回路3
0は、第2の標本化回路31の出力電圧から第1の電圧
増幅回路27のバイアス電圧を差し引いた電圧を増幅し
て出力する。これにより、第1の標本化回路24が追従
動作に移ったのちにおいてもアナログ信号1と参照電圧
2との差電圧を増幅した電圧が論理レベル増幅回路10
に入力される。論理電圧に増幅された論理レベル増幅回
路10の出力は、論理回路11によってA/D変換出力
12に変換される。
【0041】本実施例によれば、論理レベル増幅回路1
0の電圧増幅に必要な時間を従来に比較して長く取るこ
とができるだけでなく、電圧増幅を第2及び第4の電圧
増幅回路28,30と論理レベル増幅回路10とで分担
することができ、増幅精度が向上する。したがって、A
/D変換器の微分非直線性誤差が小さくなる。
【0042】(実施例7) 図7に、容量による補間方式を採用した本発明の第7の
実施例のA/D変換器の構成を示す。まず構成について
説明する。アナログ信号1に接続された標本化回路35
の出力端子は、第2の入力端子が第1の参照電圧2aに
接続された電圧増幅回路37の第1の入力端子に接続さ
れている。同じくアナログ信号1に接続された標本化回
路36の出力端子は、第2の入力端子が第2の参照電圧
2bに接続された電圧増幅回路43の第1の入力端子に
接続されている。前記電圧増幅回路37の出力端子は
電圧増幅回路38の入力端子と第2の端子が電圧増幅
回路42の第1の端子に接続された補間容量40の第1
の端子に接続されている。前記電圧増幅回路43の出
力端子は、電圧増幅回路44の入力端子と、第2の端子
が前記電圧増幅回路42の第2の端子に接続された補間
容量41の第1の端子に接続されている。電圧増幅回
路38の出力端子は電圧増幅回路39の入力端子と
第2の端子が電圧増幅回路46の第1の端子に接続され
ている補間容量45の第1の端子に接続されている。
電圧増幅回路42の出力端子は電圧増幅回路48の入
力端子と第2の端子が電圧増幅回路46の第2の端子
に接続されている補間容量47の第1の端子と第2の
端子が電圧増幅回路50の第1の端子に接続されている
補間容量49の第1の端子とに接続されている。電圧増
幅回路44の出力端子は電圧増幅回路52の入力端子
第2の端子が電圧増幅回路50の第2の端子に接続
されている補間容量51の第1の端子に接続されてい
る。電圧増幅回路39、46、48、50、52の出力
端子は出力端子が論理回路11の入力端子に接続され
た論理レベル増幅回路10の入力端子に接続されてい
る。12はA/D変換出力である。
【0043】動作について説明する。標本化回路35、
36はアナログ電圧Vinをそれぞれ標本化する。標本化
されたアナログ電圧と電圧値Vr1の第1の参照電圧2a
との差電圧Vr1−Vin電圧増幅回路37(電圧増幅度
A1 )によってA1 (Vr1−Vin)に増幅され、標本化
されたアナログ電圧と電圧値Vr2(Vr1)の第2の参
照電圧2bとの差電圧電圧増幅回路43(電圧増幅度
A1 )によってA1 (Vr2−Vin)に増幅される。電圧
増幅回路38、44(各々の電圧増幅度A2 )は、前段
電圧増幅回路37、43の出力電圧をA1 ・A2 (Vr1
−Vin)、A1・A2 (Vr2−Vin)にそれぞれ増幅す
る。さらに、A1 (Vr1−Vin)とA1(Vr2−Vin)
の電圧補間容量40、41によって等分割され、A
1 {(Vr2+Vr1)/2−Vin}となる。等分割された
電圧は電圧増幅回路42(電圧増幅度A2 )によって
A1 ・A2 {(Vr2+Vr1)/2−Vin}に増幅され
る。すなわち、電圧増幅回路42は標本化アナログ電圧
Vinと第1の参照電圧と第2の参照電圧の中間電圧
(Vr2+Vr1)/2の差電圧を増幅することになり、
補間容量40、41によって第1の参照電圧と第2の参
照電圧の中間電圧が発生していることがわかる。同様
に、電圧増幅回路39(電圧増幅度A3 )の出力電圧は
A1 ・A2 ・A3 (Vr1−Vin)に、電圧増幅回路52
(電圧増幅度A 3 )の出力電圧はA1 ・A2 ・A3 (V
r2−Vin)に、電圧増幅回路48(電圧増幅度A3 )の
出力電圧はA1 ・A2 ・A3 {(Vr2+Vr1)/2−V
in}に、電圧増幅回路46(電圧増幅度A3 )の出力電
圧はA1 ・A2 ・A3 {(Vr2+3Vr1)/4−Vin}
に、電圧増幅回路50(電圧増幅度A3 )の出力電圧は
A1 ・A2 ・A3 {(3Vr2+Vr1)/4−Vin}にそ
れぞれなる。電圧増幅回路39、46、48、50、5
2の出力電圧は論理レベル増幅回路10によって論理電
圧レベルに電圧増幅され、論理回路11によってA/D
変換出力12として出力される。
【0044】本実施例によれば、第1、2の参照電圧間
を等分割した電圧点を前段の標本化回路の出力端子間に
接続された補間容量40、41と、前段の電圧増幅回路
の出力端子間に接続された補間容量45、47(49、
51)とによって発生させることで、A/D変換器の分
解能が向上する。
【0045】(実施例8)図8に、 電圧転送方式と容量による補間方式との双方を
採用した本発明の第8の実施例のA/D変換器の構成を
示す。まず構成について説明する。アナログ信号1に接
続された標本化回路21の出力端子は標本化回路53
の入力端子と標本化回路58の第1の入力端子に接続
されている。同じくアナログ信号1に接続された標本化
回路22の出力端子は標本化回路65の入力端子と標
本化回路58の第2の入力端子に接続されている。標
本化回路53はスイッチ54と保持容量55と入出力
の短絡によりバイアス電圧を発生する電圧増幅回路5
6とを構成要素とし、保持容量55によってバイアス電
圧と入力電圧との差電圧を標本化する機能を持ってい
る。標本化回路65は標本化回路53と同様の構成であ
る。標本化回路58はスイッチ59、61と保持容量
60、63と入出力端の短絡によりバイアス電圧を発生
する電圧増幅回路62を構成要素とし、保持容量60
によってバイアス電圧と第1の入力端子に入力された電
圧との差電圧を標本化し、保持容量63によってバイア
ス電圧と第2の入力端子に入力された電圧との差電圧
標本化する構成である。標本化回路53の出力端子と、
標本化回路66の入力端子と標本化回路68の第1の
端子との接続点との間には、電圧増幅回路57が接続
されている。標本化回路58の2つの出力端子と、標本
化回路68の第2の入力端子と標本化回路70の入力端
子と標本化回路72の第1の入力端子との接続点との間
には、電圧増幅回路64が接続されている。標本化回路
65の出力端子と、標本化回路72の第2の入力端子と
標本化回路74の入力端子との接続点との間には、電圧
増幅回路76が接続されている。標本化回路66、6
8、70、72、74の各々の出力端子は電圧増幅回路
67、69、71、73、75の各々の入力端子に接続
されている。電圧増幅回路67、69、71、73、7
5の各々の出力端子は、出力端子が論理回路11の入力
端子に接続された論理レベル増幅回路10の出力端子に
接続されている。12はA/D変換出力である。
【0046】動作について説明する。標本化回路21は
標本化されたアナログ電圧Vinと電圧値Vr1の第1の参
照電圧2aとの差電圧Vr1−Vinを出力する。標本化回
路22は標本化されたアナログ電圧と電圧値Vr2(
r1)の第2の参照電圧2bとの差電圧Vr2−Vinを出力
する。標本化回路21で標本化されたアナログ電圧と第
1の参照電圧との電圧差を標本化回路53が標本化し、
標本化回路22で標本化されたアナログ電圧と第2の参
照電圧との電圧差を標本化回路65が標本化する。同時
に、標本化回路21で標本化されたアナログ電圧と第1
の参照電圧の電圧差Vr1−Vinは保持容量60によっ
て標本化され、標本化回路22で標本化されたアナログ
電圧と第2の参照電圧の電圧差Vr2−Vinは保持容量
63によって標本化される。電圧増幅回路57、76
(電圧増幅度A1 )は標本化回路53、65の出力電圧
をA1 (Vr1−Vin),A1 (Vr2−Vin)に増幅す
る。電圧増幅回路64(電圧増幅度A1 )は、保持容量
60で標本化された電圧差Vr1−Vinと、保持容量63
で標本化された電圧差Vr2−Vinとの中間電圧を増幅
し、A1 {(Vr2+Vr1)/2−Vin}とする。すなわ
標本化されたアナログ電圧Vinと第1の参照電圧
と第2の参照電圧の中間電圧(Vr2+Vr1)/2との
差電圧を増幅する。同様の標本化及び増幅動作により、
電圧増幅回路67(電圧増幅度A2 )の出力電圧はA1
・A2 (Vr1−Vin)に、電圧増幅回路75 (電圧増幅
度A2 )の出力電圧はA1 ・A2 (Vr2−Vin)に、電
圧増幅回路71(電圧増幅度A2 )の出力電圧はA1 ・
A2 {(Vr2+Vr1)/2−Vin}に、電圧増幅回路6
9(電圧増幅度A2 )の出力電圧はA1 ・A2 {(Vr2
+3Vr1)/4−Vin}に、電圧増幅回路73(電圧増
幅度A2 )の出力電圧はA1 ・A2 {(3Vr2+Vr1)
/4−Vin}にそれぞれなる。電圧増幅回路67、6
9、71、73、75の出力電圧は、論理レベル増幅回
路10によって論理レベルに増幅され、論理回路11に
よってA/D変換出力12として出力される。
【0047】本実施例によれば、電圧転送方式の採用に
より論理レベル増幅回路10の電圧増幅に必要な時間を
従来に比較して長く取ることができるだけでなく、電圧
増幅を1段目の電圧増幅回路57、64、76と2段目
の電圧増幅回路67、69、71、73、75と論理レ
ベル増幅回路10とで分担することができ、増幅精度が
向上するので、A/D変換器の微分非直線性誤差が小さ
くなる。しかも、容量による補間方式の採用により、A
/D変換器の分解能が向上する。
【0048】(実施例9) 図10には、電圧転送方式を採用した本発明の第9の実
施例に係る5ビット直並列型A/D変換器の構成が示さ
れている。まず構成について説明する。下位比較器列8
0の構成要素である下位電圧比較器90の中のSW5、
SW6、SW7、SW8はスイッチであり、前述した構
成のMOSトランジスタによるトランスファーゲートで
ある。SW6の第1の端子はアナログ信号1に接続さ
れ、SW6の第2の端子は容量C1の第1の端子に接続
されている。SW5の第1の端子は基準抵抗列及びスイ
ッチ列84に接続され、SW5の第2の端子は容量C1
の第1の端子に接続されている。容量C1の第2の端子
はインバータ82の入力端子に接続される。インバータ
82、83は前述したMOSトランジスタによる構成で
ある。SW7はインバータ82と並列接続されている。
容量C2の第1の端子はインバータ83の入力端子に接
続され、容量C2の第2の端子はインバータ82の出力
端子に接続されている。SW8はインバータ83と並列
接続されている。以上が下位電圧比較器90の構成であ
る。なお、容量C1、スイッチSW7及びインバータ8
2は1段目電圧比較回路Xを構成し、容量C2、スイッ
チSW8及びインバータ83は2段目電圧比較回路Yを
構成する。
【0049】上位比較器列79を構成している上位電圧
比較器81は下位電圧比較器90と同等の構成である。
上位比較器列79の構成要素である上位電圧比較器群の
SW2の2端子のうちの容量C1が接続されていない側
の端子が、基準抵抗列98によって分割された基準電圧
2a(電圧Vr0)と基準電圧2b(電圧Vr32)の
1/4、2/4、3/4の分割点(端子電圧Vr8、V
r16、Vr24点)にそれぞれ接続され、SW1はア
ナログ信号1に接続されている。上位比較器列79の出
力端子は上位論理回路86に接続されている。下位比較
器列80の構成要素である下位電圧比較器群のSW5は
スイッチ列85、91〜93に接続され、出力端子は下
位論理回路87に接続され、SW6はアナログ信号1に
接続されている。
【0050】スイッチ列85の構成要素のスイッチ群は
基準電圧2aと基準電圧2bの1/32、2/32、3
/32、4/32、5/32、6/32、7/32の分
割点(端子電圧Vr1、Vr2、Vr3、Vr4、Vr
5、Vr6、Vr7点)に接続されている。スイッチ列
91の構成要素のスイッチ群は基準電圧2aと基準電圧
2bの9/32、10/32、11/32、12/3
2、13/32、14/32、15/32の分割点(端
子電圧Vr9、Vr10、Vr11、Vr12、Vr1
3、Vr14、Vr15点)に接続されている。スイッ
チ列92の構成要素のスイッチ群は基準電圧2aと基準
電圧2bの17/32、18/32、19/32、20
/32、21/32、22/32、23/32の分割点
(端子電圧Vr17、Vr18、Vr19、Vr20、
Vr21、Vr22、Vr23点)に接続されている。
スイッチ列93の構成要素のスイッチ群は基準電圧2a
と基準電圧2bの25/32、26/32、27/3
2、28/32、29/32、30/32、31/32
の分割点(端子電圧Vr25、Vr26、Vr27、V
r28、Vr29、Vr30、Vr31点)に接続され
ている。上位論理回路86の出力端子と下位論理回路8
7の出力端子とは加算回路88に接続されている。加算
回路88はA/D変換出力89を出力する。以上が5ビ
ット直並列型A/D変換器の構成である。
【0051】次に動作について詳しく説明する。図14
に、上位比較器列79と下位比較器列80のスイッチ
の動作タイミングを示す。上位電圧比較器群は待機期間
においてSW1〜4OFF状態となっている。待機期
間では、上位電圧比較器群は電圧比較器としての動作で
あるサンプル動作、ホールド動作、比較動作のいずれの
動作も行なっていない。次のサンプル期間に備えている
だけである。次の動作期間であるサンプル期間はSW
1、3、4がON状態となり前述における電圧比較器の
動作に従ってアナログ信号電圧をサンプリングする。次
の動作である上位比較期間では、SW2がON状態にな
り、上位電圧比較器群は出力結果を出力する。以上が上
位電圧比較器群の動作内容であり基本クロックの1周期
で1サイクルの動作が行なわれている。基本クロックと
外部からA/D変換器に入力されるクロックのこと
である。
【0052】次に下位電圧比較器群の動作について説明
する。1段目電圧比較回路群は上位電圧比較器群と同じ
期間においてサンプル期間となり、SW6、7ON状
態となってアナログ信号電圧をサンプリングする。次の
ホールド期間ではSW6、7OFF状態となりアナ
ログ信号電圧保持される。上位電圧比較器群と同等の
アナログ信号電圧を保持するわけである。次の下位比較
期間ではSW5がON状態になり、上位電圧比較器群の
比較結果に従って選択された下位電圧比較範囲が1段目
電圧比較回路に印加され比較動作が行なわれる。1段目
電圧比較回路の下位比較期間のときには2段目電圧比較
回路がサンプル期間となるようにSW8はON状態とな
り、2段目電圧比較回路は1段目電圧比較回路から出力
される比較電圧をサンプリングする。次の下位比較期間
は1段目電圧比較回路がサンプル期間に相当する期間で
あり、SW8がOFF状態、SW7がON状態となり、
2段目電圧比較回路がサンプリングした電圧と1段目電
圧比較回路のバイアス電圧Vaが比較される。次に待
機期間にはいる。以上のように1段目電圧比較回路及び
2段目電圧比較回路は基本クロックの1周期で1サイ
クルの動作が行なわれている。動作が開始する時間が異
なっておりパイプライン動作を行なっているわけであ
る。したがって、基本クロックの1周期ごとに下位比較
結果が出力される。
【0053】図10と図5との関係を説明すると、ON
状態のスイッチSW6、SW7(このときSW5はOF
F状態である)と、容量C1と、インバータ82とが第
1の標本化回路24を構成し、ON状態のスイッチSW
5(このときSW6、SW7はOFF状態である)と、
容量C1と、インバータ82とが電圧増幅回路28を構
成し、容量C2と、スイッチSW8と、インバータ83
とが第2の標本化回路9及び論理レベル増幅回路10を
構成するものである。
【0054】本実施例によれば、電圧転送方式の採用に
より、従来2系列の電圧比較器列を有するA/D変換器
では避け得なかった電圧比較器列間のしきい値電圧のば
らつきによる精度低下をなくすことができる。すなわち
微分非直線性誤差が小さくなる。
【0055】さらに、次のような効果がある。すなわ
ち、図24に示すように、従来の直並列型A/D変換器
(図11)では下位電圧比較器の比較電圧の不感帯時間
Tiが比較的大きいのに対して、本実施例の直並列型A
/D変換器では短い不感帯時間Tjとなる。不感帯時間
は次のような理由で生じる。下位電圧比較器が基準抵抗
列にスイッチ列によって接続された時点での基準抵抗か
らのパルス電流及び、SW5のフィードスルーによって
注入(または抽出)された電荷によるパルス電流によっ
て出力電圧が変動するが、この電圧変動の方向が比較電
圧のセトリング電圧と異なる場合は、異なる方向に移動
している時間が存在することになる。これが不感帯時間
となるわけである。従来方式では下位電圧比較器96は
下位比較器間においてインバータ3段の電圧利得のため
にパルス電流による電圧変動が大きくなり比較電圧のし
きい値であるVaにもどるのに多くの時間を要した。こ
れに対して本実施例(図10)によれば、パルス電流が
印加される時点では下位比較器間にあるのはインバータ
82、SW7、C1で構成される1段目電圧比較回路の
みであるため、1段のみの電圧利得でパルス電流による
小さな電圧変動が生じることになりVaにもどるのに必
要な時間は従来方式に比べて短い時間となる。したがっ
て、従来方式の不感帯時間Tiに比べて本実施例の場合
の不感帯時間Tjは短くなり、これによって変換速度が
向上する。
【0056】さらに、消費電力を削減できる。本実施例
の場合のクロックのタイミング(図14)と従来のクロ
ックのタイミング(図16)とを比較すると、従来は下
位電圧比較器の3段のインバータがサンプル期間とホー
ルド期間を合わせて基本クロックの1周期の間、貫通電
流が流れていたが、本実施例では1段目電圧比較回路は
サンプル期間とホールド期間を合わせて3/4周期の間
であり、2段目電圧比較回路では1/4周期の間であ
り、貫通電流が従来に較べて減少することがわかる。
【0057】(実施例10) 図12には、電圧転送方式と容量による補間方式との双
方を採用した本発明の第10の実施例に係る6ビット直
並列型A/D変換器の構成が示されている。まず構成に
ついて説明する。基準抵抗列及びスイッチ列84、上位
比較器列79、アナログ信号1、基準電圧2a、2b、
加算回路88は図10に示した構成と同等である。異な
る点は下位比較器列120の構成である。すなわちSW
5の第1の端子は基準抵抗列130に接続されており、
SW5の第2の端子は入力段110の出力端子となって
いる。SW6の第1の端子はアナログ信号1に接続され
ており、SW6の第2の端子は入力段110の出力端子
になっている。SW5の第2の端子とSW6の第2の端
とは、互いに接続されている。
【0058】容量C1の第1の端子が1段目電圧比較回
路111の入力端子になっており、その第2の端子がイ
ンバータ99の入力端子に接続されており、SW7とイ
ンバータ99は並列接続されており、インバータ99の
出力端子は1段目電圧比較回路111の出力端子となっ
ている。容量C2の第1の端子は2段目電圧比較回路1
12の入力端子となり、その第2の端子はインバータ1
00の入力端子と接続されており、SW8とインバータ
100は並列接続されており、インバータ100の出力
端子は2段目電圧比較回路112の出力端子となる。
対の容量C3のうちの一方の容量の第1の端子は2段目
電圧比較回路113の第1の入力端子となり、その第2
の端子はインバータ103の入力端子に接続されてお
り、他方の容量の第1の端子は2段目電圧比較回路11
3の第2の入力端子となり、その第2の端子はインバー
タ103の入力端子に接続されており、SW8とインバ
ータ103は並列接続されており、インバータ103の
出力端子は2段目電圧比較回路113の出力端子となっ
ている。2段目電圧比較回路114は2段目電圧比較回
路112と同等の構成をなしている。
【0059】容量C4の第1の端子が3段目電圧比較回
路115の入力端子になっており、その第2の端子がイ
ンバータ101の入力端子に接続されており、SW9と
インバータ101は並列接続されており、インバータ1
01の出力端子は3段目電圧比較回路115の出力端子
となる。1対の容量C5のうちの一方の容量の第1の端
子は3段目電圧比較回路116の第1の入力端子とな
り、その第2の端子はインバータ104の入力端子に接
続されており、他方の容量の第1の端子は3段目電圧比
較回路116の第2の入力端子となり、その第2の端子
はインバータ104の入力端子に接続されており、SW
9とインバータ104は並列接続されており、インバー
タ104の出力端子は3段目電圧比較回路116の出力
端子となっている。3段目電圧比較回路117、119
は3段目電圧比較回路115と同等の構成になってい
る。3段目電圧比較回路118は3段目電圧比較回路1
16と同等の構成になっている。
【0060】入力段110の出力端子は1段目電圧比較
回路111の入力端子に接続されており、1段目電圧比
較回路111の出力端子は2段目電圧比較回路112の
入力端子に接続されており、2段目電圧比較回路112
の出力端子は3段目電圧比較回路115の入力端子に接
続されており、3段目電圧比較回路115の出力端子は
下位論理回路109に接続されている。2段目電圧比較
回路113の第1の入力端子は1段目電圧比較回路11
1の出力端子に接続されており、第2の入力端子は1段
目電圧比較回路121の出力端子に接続され、2段目電
圧比較回路113の出力端子は3段目電圧比較回路11
7の入力端子に接続されており、3段目電圧比較回路1
17の出力端子は下位論理回路109に接続されてい
る。3段目電圧比較回路116の第1の入力端子は2段
目電圧比較回路112の出力端子に接続されており、第
2の入力端子は2段目電圧比較回路113の出力端子に
接続されており、3段目電圧比較回路118の第1の入
力端子は2段目電圧比較回路113の出力端子に接続さ
れており、第2の入力端子は2段目電圧比較回路114
の出力端子に接続されている。1段目電圧比較回路11
1、2段目電圧比較回路112、113、3段目電圧比
較回路115、116、117、118の構成をもつ下
位電圧比較器が隣接する下位電圧比較器間で構成され
て、下位比較器列120を構成している。
【0061】図15にスイッチのタイミングを示す。図
に従って動作の詳細な説明をする。上位電圧比較器群は
待機期間ではSW1〜4OFF状態である。サンプル
期間にはいるとSW1、3、4はON状態となる。上位
比較期間にはいるとSW2はON状態になる。以上の1
サイクルの動作で前述の電圧比較器の動作で説明したよ
うにアナログ信号電圧と参照電圧が比較される。下位
電圧比較器群における1段目電圧比較回路のサンプル期
間は上位電圧比較回路のサンプル期間と同等の期間であ
る。次にホールド期間がある。この時、上位電圧比較器
群と同等のアナログ信号電圧を保持するわけである。こ
のホールド期間に上位比較器列が上位比較結果を出力
し、下位電圧比較範囲を決定する。次の第1の下位比較
期間では、1段目電圧比較回路からアナログ信号電圧と
下位電圧比較範囲に相当する参照電圧との比較結果であ
る第1の比較電圧が出力される。1段目電圧比較回路が
第1の下位比較期間にあるとき、2段目電圧比較回路は
サンプル期間であり、第1の比較電圧がサンプリングさ
れる。次に2段目電圧比較回路の比較期間である第2の
下位比較期間にはいる。このとき1段目電圧比較回路は
サンプル期間であるから2段目電圧比較回路は第1の比
較電圧とバイアス電圧Vaとを比較することになり第2
の比較電圧を出力する。第2の下位比較期間において3
段目電圧比較回路はサンプル期間となっているから、第
2の比較電圧は3段目の電圧比較回路がサンプリングす
ることとなる。次に3段目電圧比較回路は比較期間であ
る第3の下位比較期間にはいる。このとき2段目電圧比
較回路はサンプル期間にはいっているので、第2の比較
電圧とバイアス電圧Vaとを比較して第3の比較電圧を
出力することになる。第3の比較電圧は下位論理回路1
09に入力されることになる。
【0062】図20〜図23に従って、2段目電圧比較
回路112〜114の電圧比較動作を説明する。図20
に示すように、時刻T4におけるアナログ電圧値Vi4
がA/D変換器にVin1としてサンプリングされるも
のとする。2段目電圧比較回路112〜114の入力端
子電圧の変化は図21(a)のように表される。1段目
電圧比較回路111の出力電圧VO2はアナログ信号電
圧Vin1がVr10<Vin1<Vr11の条件を満
たしているとき、参照電圧Vr11と比較するので、式
(4)を参照するとVaのオフセット電圧をもちGfを
比例係数としてVr11−Vin1に比例した電圧であ
ることが説明され、図21(a)において、Vr11を
通る直線で表される。次に1段目電圧比較回路121の
出力電圧VO1は参照電圧Vr10と比較することか
ら、Vaのオフセット電圧をもちGfを比例係数として
Vr10−Vin1に比例した電圧であることが説明さ
れ、図21(a)において、Vr10を通る直線で表さ
れる。容量C1〜C5には寄生容量が存在しないとする
と、VO1=VI1、VO2=VI2となり、VO1と
VO2とは1対の容量C3によって電圧分割されてVI
I1=1/2(VO2−VO1)となり、図21(a)
における1/2(Vr11−Vr10)すなわちA点を
通る直線になる。すなわち2段目電圧比較回路113の
しきい値電圧が1/2(Vr11−Vr10)となり、
見かけ上の参照電圧点が発生したことになることがわか
る。
【0063】ところで容量C1〜C5に寄生容量が存在
する場合はC2/C3=2のように2段目電圧比較回路
を構成するインバータの入力端子に付加される寄生容量
が等しくなるように容量C2、C3の容量比を決めれ
ば、容量C2、C3と寄生容量による電荷再分配が同
等に発生するので、インバータの見かけ上の電圧利得が
等しくなり、上述のしきい値電圧は1/2(Vr11−
Vr10)の電圧点に発生する。VII2についても同
様であり、VII2=1/2(VO3−VO2)とな
り、1/2(Vr12−Vr11)の電圧レベルである
B点に見かけ上の参照電圧点が発生することになる。3
段目電圧比較回路115、117、119の入力端子電
圧VI3、VI4、VI5は、上述のVI1とVI2の
電圧変化と同様の理由で変化するので、図21(b)に
示すように、1/4(Vr10−Vr11)、1/2
(Vr10−Vr11)、3/4(Vr10−Vr1
1)に見かけ上の参照電圧点が発生する。以上の電圧変
化によって、Vr10とVr11との間に4分割された
C、A、D点の参照電圧点が発生することがわかる。図
23において例えばE点とF点との間にアナログ信号電
圧が存在すると判定されると、上位ビットデジタル出力
は10(2進数)となり、下位ビットデジタル出力は0
010(2進数)となる。この結果は加算回路88によ
ってA/D変換出力100010(2進数)として出力
されるわけである。
【0064】以上のとおり、下位比較器列120は隣接
する1段目電圧比較回路間に印加される参照電圧及び4
分割された見かけ上の参照電圧点によって4ビットの変
換を行なうわけである。この様子を図22に示した。以
下、図22にしたがって説明をする。インバータの上位
比較電圧範囲と、上位電圧比較器群が比較結果を出力す
ることで選択される下位比較電圧範囲とが示されてい
る。さらに、電圧比較回路の構成要素であるインバータ
の電圧利得の作用によって次のようなことが言える。す
なわち、下位比較電圧範囲を変換する1〜3段目電圧比
較回路が各段で隣接する電圧比較回路間の比較電圧範囲
がインバータの電圧利得によって増大し、後段の電圧比
較回路の比較精度を緩和することになるので微分非直線
性誤差が小さくなるわけである。これによって分解能を
向上させることが可能となる。さらに容量による比較電
圧の分割によって見かけ上の参照電圧を発生させ、電圧
比較回路を減少させている。したがって、電圧比較回路
の構成要素であるインバータの個数を減少することがで
き、サンプル期間及びホールド期間におけるインバータ
の総貫通電流を減少することができ、その結果として消
費電力を減少することができる。これら参照電圧点はデ
バイスパラメータによるしきい値のばらつきを緩和して
いる。さらに、1段目電圧比較回路数が減少するために
入力容量数が減少し、A/D変換器の入力容量値が減少
し、A/D変換器の前段の回路の負荷容量を減少するこ
とになり、S/N比を向上することができる。
【0065】図12のA/D変換器の分解能は下位比
較器列120の3段目電圧比較回路の出力端子の後に、
本発明の構成の電圧比較回路列を縦続接続することで向
させることが可能となる。電圧比較回路の構成要素で
あるインバータの電圧利得直線領域は有限であるから、
次段のインバータの電圧利得直線領域に前段のインバー
タの出力電圧がはいるように前段のインバータの電圧利
得を調整する必要がある。このような調整可能な電圧増
幅器を適用することで分解能をさらに向上することが可
能になるわけである。電圧利得を調整することができる
電圧比較器を、図18(a)〜(c)に示した。これら
を本発明の第10の実施例である図12の6ビット直並
列型A/D変換器に適用することで分解能を向上するこ
とができる。
【0066】図18(a)の構成では、下位比較器列1
20における入力段110と1段目電圧比較回路111
の構成に加えて容量Csが加えられている。C1とC
電荷再分配によって電圧利得を調整することがで
きる。
【0067】図18(b)の構成では、下位比較器列1
20における入力段110と1段目電圧比較回路111
の構成に加えて反転増幅器129が付加されている。
スイッチのタイミングは図15で示されたものと同等で
ある。インバータ128は反転増幅器129の入力端
子をバイアス電圧Vaに設定する。反転増幅器129
PMOSの相互コンダクタンスとNMOSの相互コ
ンダクタンスの比によって例えば電圧利得を−1に設
定することができる。
【0068】図18(c)の構成では、容量C1の第1
の端子を入力端子とし、その第2の端子とソースフォロ
ア回路である非反転増幅回路125の入力端子が接続
されており、インバータ128とSW3は並列接続され
ておりインバータ128の入力端子は非反転増幅回路
125の入力端子に接続されている。インバータ128
はSW3がON状態となると非反転増幅器125がVa
にバイアスされ、電圧利得が1倍である非反転増幅器1
25によって電圧フォロアーされる。すなわち電圧利得
1倍に設定された電圧比較器となるわけである。スイッ
チのタイミングは図15で示されたものと同等である。
【0069】なお、図12の実施例は図15に示された
スイッチのタイミングで説明したが、SW9の動作をS
W8の動作と同等として図14に示したスイッチのタイ
ミングにおいても下位比較器列120の動作は可能であ
り、前述の効果を得ることが可能となる。さらに図12
の実施例は2、3段目電圧比較回路において容量による
隣接する前段電圧比較回路の比較電圧の分割電圧を用い
た電圧比較回路を適用しているが、2段目電圧比較回路
及び3段目電圧比較回路の一方の電圧比較回路について
適用しても動作は可能であり、前述の効果を得ることが
可能となる。
【0070】さらに図17に示したように、例えば4ビ
ット並列型A/D変換器に本発明の電圧比較器列X、
Y、Zを適用することができ、前述の効果を得ることが
できることは自明である。なお、図17において、2
a,2bは基準電圧、123は基準抵抗列、124は論
理回路、Ciは補間容量である。
【0071】図12の6ビット直並列型A/D変換器に
容量結合網を追加した変形例を図13に示す。すなわ
ち、隣接する電圧点間の電圧差が等しくなるように設計
された端子間に容量を接続するように、まず1段目電圧
比較回路群Xの構成要素である隣接インバータの入力端
子間を容量で結合する。また、2段目電圧比較回路群Y
の構成要素である隣接インバータの入力端子間を容量で
結合する。さらに、3段目電圧比較回路群Zの構成要素
である隣接インバータの入力端子間を容量で結合する。
1〜3段目電圧比較回路X、Y、Zには冗長電圧比較回
路を適用して終端の誤差電圧による効果を緩和すること
もできる。容量結合網N1、N2、N3採用により、
特に1段目電圧比較回路群Xではスイッチからのフィー
ドスルーによって注入される(抽出される)電荷量のば
らつきによる微分非直線性の劣化を緩和できる。2、3
段目電圧比較回路群Y、Zでは、フィードスルーによっ
て注入される電荷のばらつきが緩和され、1、2段目イ
ンバータの電圧利得のばらつきが緩和される。インバー
タの電圧利得のばらつきが緩和されることにより、微分
非直線性誤差が低減されるのである。なお、これら1〜
3段目電圧比較回路に接続されている容量結合網N1、
N2、N3はいずれかを接続しない場合、例えば2段目
電圧比較回路Yに接続されている容量結合網N2を接続
しない構成も可能である。
【0072】さらに、図12の直並列型A/D変換器は
インバータとスイッチと容量とで構成された1入力端
子、1出力端子の電圧比較器を採用したものであるが、
差動構成の電圧比較器を応用することも可能である。図
25に差動電圧比較器で構成された6ビット直並列型A
/D変換器を示す。上位比較器列132は容量とスイッ
チと差動増幅回路とで構成された電圧比較器である。下
位比較器列133は入力段と1〜3段目電圧比較回路と
で構成されている。
【0073】図25において、入力段Iは、アナログ信
号電圧と参照電圧を切り換えるスイッチで構成されて
いる。1段目電圧比較回路Xは、差動増幅回路136の
正転入力端子にソースフォロア134が接続され、反転
入力端子にソースフォロア135が接続され、ソースフ
ォロア134の入力端子に容量C5が接続されて第1の
入力端子となっており、ソースフォロア135の入力端
子に容量C5が接続されて第2の入力端子となってい
る。2段目電圧比較回路Y1、Y2は、差動増幅器の正
転入力端子と反転出力端子との間をスイッチで接続し、
反転入力端子と正転出力端子との間をスイッチで接続
し、1段目電圧比較回路の比較電圧をサンプリングする
回路と、隣接する1段目電圧比較回路の比較電圧を容量
で分割してサンプリングする回路とで構成されている。
3段目電圧比較回路Z1、Z2は、2段目電圧比較回路
Y1、Y2と同等の構成であり、2段目電圧比較回路の
比較電圧をサンプリングする回路と、隣接する2段目電
圧比較回路の比較電圧を容量で分割してサンプリングす
る回路とで構成されている。スイッチのタイミングを図
27及び図28に示した。アナログ電圧を転送すること
で下位電圧比較器を1系列にまとめており、さらに容量
補間によって電圧比較器の要求されるべき比較精度を緩
和している。微分非直線性誤差及び分解能が向上し、消
費電力が削減される。図26には容量結合を組み込んだ
変形例を示した。図26の構成によれば、スイッチのフ
ィードスルーに加えて差動増幅器の電圧利得のばらつき
が緩和され、微分非直線性が向上する。
【0074】
【発明の効果】以上説明してきたとおり、請求項1〜6
に係る本発明のA/D変換器によれば、アナログ入力電
圧と参照電圧との差電圧から論理電圧への増幅時間に余
裕を持たせるように、第1の標本化手段から第2の標本
化手段へ該差電圧をパイプライン動作によって転送する
こととしたので、増幅精度が向上し、A/D変換器の微
分非直線性誤差の劣化が緩和される。また、第1及び第
2の標本化手段のパイプライン動作の採用により、A/
D変換動作が高速化される効果も得られる。
【0075】請求項7〜10に係る本発明のA/D変換
器によれば、2つの差電圧信号から見かけ上の中間参照
電圧を作り出すこととしたので、小さい回路規模でA/
D変換器の分解能が改善される。
【0076】請求項11、12に係る本発明のA/D変
換器によれば、前段の標本化手段から後段の標本化手段
へパイプライン動作によって差電圧を転送し、かつ2つ
の差電圧信号から見かけ上の中間参照電圧を作り出すこ
ととしたので、A/D変換器の微分非直線性誤差の劣化
が緩和されると同時に、A/D変換器の分解能が改善さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例であるA/D変換器の構
成図である。
【図2】本発明の第2の実施例であるA/D変換器の構
成図である。
【図3】本発明の第3の実施例であるA/D変換器の構
成図である。
【図4】本発明の第4の実施例であるA/D変換器の構
成図である。
【図5】本発明の第5の実施例であるA/D変換器の構
成図である。
【図6】本発明の第6の実施例であるA/D変換器の構
成図である。
【図7】本発明の第7の実施例であるA/D変換器の構
成図である。
【図8】本発明の第8の実施例であるA/D変換器の構
成図である。
【図9】従来のA/D変換器の構成図である。
【図10】本発明の第9の実施例である5ビット直並列
型A/D変換器の構成図である。
【図11】従来の5ビット直並列型A/D変換器の構成
図である。
【図12】本発明の第10実施例である6ビット直並列
型A/D変換器の構成図である。
【図13】図12のA/D変換器に容量結合網を追加し
た変形例の構成図である。
【図14】図10のA/D変換器のタイミング図であ
る。
【図15】図12のA/D変換器のタイミング図であ
る。
【図16】図11のA/D変換器のタイミング図であ
る。
【図17】本発明の他の実施例である4ビット並列型A
/D変換器の構成図である。
【図18】(a)は容量比で電圧利得を設定できる電圧
比較回路の構成図、(b)は相互コンダクタンス比によ
って電圧利得を設定できる電圧比較回路の構成図、
(c)は電圧利得が1倍の電圧比較回路の構成図であ
る。
【図19】インバータの入出力静特性曲線を示す図であ
る。
【図20】A/D変換器のサンプリング動作を示す図で
ある。
【図21】(a)は2段目電圧比較回路のインバータ入
力端子電圧曲線を、(b)は3段目電圧比較回路のイン
バータ入力端子電圧曲線を各々示す図である。
【図22】直並列型A/D変換器の上位電圧比較範囲及
び下位電圧比較比較範囲を示す図である。
【図23】(a)はA/D変換器の上位ビットデジタル
データ出力を、(b)はA/D変換器の下位ビットデジ
タルデータ出力を示す各々示す図である。
【図24】本発明方式と従来方式の不感帯時間の違いを
説明するための図である。
【図25】本発明の第10の実施例の変形である差動電
圧比較器を用いた6ビット直並列型A/D変換器の構成
図である。
【図26】図25のA/D変換器に容量結合網を付加し
た変形例の構成図である。
【図27】図25のA/D変換器のタイミング図であ
る。
【図28】図25のA/D変換器の他のタイミング図で
ある。
【符号の説明】
1 アナログ信号 2 参照電圧2a 第1の参照電圧 2b 第2の参照電圧第1の標本化回路 4 スイッチ 4a 保持容量 5 緩衝回路 6 スイッチ 7 保持容量 8 緩衝回路 9 第2の標本化回路 10 論理レベル増幅回路 11 論理回路 12 A/D変換出力13 第1の標本化回路 14 緩衝回路 15 電圧増幅回路 16 減算回路 21、22 標本化回路 24 第1の標本化回路 25 スイッチ 26 保持容量 27 第1の電圧増幅回路 28 第2の電圧増幅回路 30 第4の電圧増幅回路 31 第2の標本化回路 32 スイッチ 33 保持容量 34 第3の電圧増幅回路 35、36 標本化回路 37〜39、42〜44、46、48、50、52 電
圧増幅回路 40、41、45、47、49、51 補間容量 53、58、65、66、68、70、72、74 標
本化回路 54、59、61 スイッチ 55、60、63 保持容量 56、62 電圧増幅回路 57、64、67、69、71、73、75、76 電
圧増幅回路
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−71336(JP,A) 特開 平4−264814(JP,A) 特開 昭58−170213(JP,A) 特開 昭63−59111(JP,A) 実開 平2−113443(JP,U) 実開 昭62−152523(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H03M 1/34 H03M 1/14

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アナログ入力電圧を追従入力する動作
    と、該追従入力したアナログ入力電圧をある時点で標本
    化する動作と、該標本化したアナログ入力電圧を保持し
    て該保持したアナログ入力電圧と参照電圧との差電圧に
    向って変化する電圧を供給する動作とを順次繰り返すよ
    うに構成された第1の標本化手段と、 前記第1の標本化手段から供給された電圧を追従入力す
    る動作と、該追従入力した電圧を標本化する動作と、該
    標本化した電圧を保持して該保持した電圧を論理電圧に
    増幅する動作とを順次繰り返すように構成された第2の
    標本化手段とを備え 前記第2の標本化手段が標本化した電圧を保持している
    時、前記第1の標本化手段が追従入力動作となる ことを
    特徴とするA/D変換器。
  2. 【請求項2】 アナログ入力電圧を追従入力する動作
    と、該追従入力したアナログ入力電圧をある時点で標本
    化する動作と、該標本化したアナログ入力電圧を保持し
    て該保持したアナログ入力電圧を供給する動作とを順次
    繰り返すように構成された第1の標本化手段と、 前記第1の標本化手段から供給された電圧と参照電圧と
    の増幅された差電圧に向って変化する電圧を供給するた
    めの増幅手段と、 前記増幅手段から供給された電圧を追従入力する動作
    と、該追従入力した電圧を標本化する動作と、該標本化
    した電圧を保持して該保持した電圧を論理電圧に増幅す
    る動作とを順次繰り返すように構成された第2の標本化
    手段とを備え 前記第2の標本化手段が標本化した電圧を保持している
    時、前記第1の標本化手段が追従入力動作となる ことを
    特徴とするA/D変換器。
  3. 【請求項3】 アナログ入力電圧を追従入力する動作
    と、該追従入力したアナログ入力電圧をある時点で標本
    化する動作と、該標本化したアナログ入力電圧を保持し
    て該保持したアナログ入力電圧と参照電圧との差電圧に
    向って変化する電圧を供給する動作とを順次繰り返すよ
    うに構成された第1の標本化手段と、 前記第1の標本化手段より供給された電圧から前記第1
    の標本化手段のオフセット電圧が差し引かれた電圧を供
    給するための減算回路手段と、 前記減算回路手段から供給された電圧を追従入力する動
    作と、該追従入力した電圧を標本化する動作と、該標本
    化した電圧を保持して該保持した電圧を論理電圧に増幅
    する動作とを順次繰り返すように構成された第2の標本
    化手段とを備え 前記第2の標本化手段が標本化した電圧を保持している
    時、前記第1の標本化手段が追従入力動作となる ことを
    特徴とするA/D変換器。
  4. 【請求項4】 アナログ入力電圧を追従入力する動作
    と、該追従入力したアナログ入力電圧をある時点で標本
    化する動作と、該標本化したアナログ入力電圧を保持し
    て該保持したアナログ入力電圧を供給する動作とを順次
    繰り返すように構成された第1の標本化手段と、 前記第1の標本化手段から供給された電圧と参照電圧と
    の増幅された差電圧に向って変化する電圧を供給するた
    めの増幅手段と、 前記増幅手段より供給された電圧から前記第1の標本化
    手段及び前記増幅手段のオフセット電圧が差し引かれた
    電圧を供給するための減算回路手段と、 前記減算回路手段から供給された電圧を追従入力する動
    作と、該追従入力した電圧を標本化する動作と、該標本
    化した電圧を保持して該保持した電圧を論理電圧に増幅
    する動作とを順次繰り返すように構成された第2の標本
    化手段とを備え 前記第2の標本化手段が標本化した電圧を保持している
    時、前記第1の標本化手段が追従入力動作となる ことを
    特徴とするA/D変換器。
  5. 【請求項5】 アナログ入力電圧を追従入力する動作
    と、該追従入力したアナログ入力電圧をある時点で標本
    化する動作と、該標本化したアナログ入力電圧を保持し
    て該保持したアナログ入力電圧を供給する動作とを順次
    繰り返すように構成された第1の標本化手段と、 前記第1の標本化手段から供給された電圧と参照電圧と
    の増幅された差電圧に向って変化する電圧を供給するた
    めの増幅手段と、 前記増幅手段から供給された電圧を追従入力する動作
    と、該追従入力した電圧を標本化する動作と、該標本化
    した電圧を保持して該保持した電圧を論理電圧に増幅す
    る動作とを順次繰り返すように構成された第2の標本化
    手段とを備え、 前記第1の標本化手段は、 前記アナログ入力電圧が供給される端子を有するスイッ
    チと、 前記スイッチの他方の端子に接続された端子を有する保
    持容量と、 前記保持容量の他方の端子に接続された入力端子と、バ
    イアス電圧を発生するように該入力端子に短絡された出
    力端子とを有する増幅器とを備え、 前記スイッチと前記保持容量との接続点の電圧が前記増
    幅手段へ供給され 前記第2の標本化手段が標本化した電圧を保持している
    時、前記第1の標本化手段が追従入力動作となる ことを
    特徴とするA/D変換器。
  6. 【請求項6】 アナログ入力電圧を追従入力する動作
    と、該追従入力したアナログ入力電圧をある時点で標本
    化する動作と、該標本化したアナログ入力電圧を保持し
    て該保持したアナログ入力電圧を供給する動作とを順次
    繰り返すように構成された第1の標本化手段と、 前記第1の標本化手段から供給された電圧と参照電圧と
    の増幅された差電圧に向って変化する電圧を供給するた
    めの第1の増幅手段と、 前記第1の増幅手段から供給された電圧を追従入力する
    動作と、該追従入力した電圧を標本化する動作と、該標
    本化した電圧を保持して該保持した電圧を供給する動作
    とを順次繰り返すように構成された第2の標本化手段と
    を備えたA/D変換器であって、 前記第1の標本化手段は、 前記アナログ入力電圧が供給される端子を有する第1の
    スイッチと、 前記第1のスイッチの他方の端子に接続された端子を有
    する第1の保持容量と、 前記第1の保持容量の他方の
    端子に接続された入力端子と、第1のバイアス電圧を発
    生するように該入力端子に短絡された出力端子とを有す
    る第1の増幅器とを備え、 前記第1のスイッチと前記第1の保持容量との接続点の
    電圧が前記第1の増幅手段へ供給され、 前記第2の標本化手段は、 前記第1の増幅手段から電圧が供給される端子を有する
    第2のスイッチと、 前記第2のスイッチの他方の端子に接続された端子を有
    する第2の保持容量と、 前記第2の保持容量の他方の端子に接続された入力端子
    と、第2のバイアス電圧を発生するように該入力端子に
    短絡された出力端子とを有する第2の増幅器とを備え、前記第2の標本化手段が標本化した電圧を保持している
    時、前記第1の標本化手段が追従入力動作となり、 前記A/D変換器は、 前記第2のスイッチと前記第2の保持容量との接続点の
    電圧と、前記第1の増幅器の入出力端子の第1のバイア
    ス電圧との差電圧を論理電圧に増幅するための第2の増
    幅手段をさらに備えたことを特徴とするA/D変換器。
  7. 【請求項7】 アナログ入力電圧を標本化し、かつ該標
    本化したアナログ入力電圧と第1の参照電圧との差電圧
    を供給するための第1の標本化手段と、 前記第1の標本化手段と同時に前記アナログ入力電圧を
    標本化し、かつ該標本化したアナログ入力電圧と、前記
    第1の参照電圧とは異なる第2の参照電圧との差電圧を
    供給するための第2の標本化手段と、 前記第1の標本化手段から供給された電圧をある増幅度
    で増幅した電圧を供給するための第1の増幅手段と、 前記第2の標本化手段から供給された電圧を前記第1の
    増幅手段と同じ増幅度で増幅した電圧を供給するための
    第2の増幅手段と、 前記第1の標本化手段から供給された電圧と前記第2の
    標本化手段から供給された電圧との中間電圧を前記第1
    の増幅手段と同じ増幅度で増幅した電圧を供給するため
    の第3の増幅手段と、 前記第1〜第3の増幅手段の各々から供給された電圧に
    基づいて出力デジタル値を決定するための出力手段とを
    備えたことを特徴とするA/D変換器。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のA/D変換器において、 前記第3の増幅手段は、前記第1の標本化手段から供給
    された電圧と前記第2の標本化手段から供給された電圧
    との中間電圧を生成するための2つの補間容量を有する
    ことを特徴とするA/D変換器。
  9. 【請求項9】 請求項7記載のA/D変換器において、 前記出力手段は、 前記第1の増幅手段から供給された電圧をある増幅度で
    増幅した電圧を供給するための第4の増幅手段と、 前記第2の増幅手段から供給された電圧を前記第4の増
    幅手段と同じ増幅度で増幅した電圧を供給するための第
    5の増幅手段と、 前記第3の増幅手段から供給された電圧を前記第4の増
    幅手段と同じ増幅度で増幅した電圧を供給するための第
    6の増幅手段と、 前記第1の増幅手段から供給された電圧と前記第3の増
    幅手段から供給された電圧との中間電圧を前記第4の増
    幅手段と同じ増幅度で増幅した電圧を供給するための第
    7の増幅手段と、 前記第2の増幅手段から供給された電圧と前記第3の増
    幅手段から供給された電圧との中間電圧を前記第4の増
    幅手段と同じ増幅度で増幅した電圧を供給するための第
    8の増幅手段と、 前記第4〜第8の増幅手段の各々から供給された電圧に
    基づいて出力デジタル値を決定するための手段とを有す
    ることを特徴とするA/D変換器。
  10. 【請求項10】 請求項9記載のA/D変換器におい
    て、 前記第7の増幅手段は、前記第1の増幅手段から供給さ
    れた電圧と前記第3の増幅手段から供給された電圧との
    中間電圧を生成するための2つの補間容量を有し、 前記第8の増幅手段は、前記第2の増幅手段から供給さ
    れた電圧と前記第3の増幅手段から供給された電圧との
    中間電圧を生成するための2つの補間容量を有すること
    を特徴とするA/D変換器。
  11. 【請求項11】 アナログ入力電圧を追従入力する動作
    と、該追従入力したアナログ入力電圧をある時点で標本
    化する動作と、該標本化したアナログ入力電圧を保持し
    て該保持したアナログ入力電圧と第1の参照電圧との差
    電圧に向って変化する電圧を供給する動作とを順次繰り
    返すように構成された第1の標本化手段と、 前記アナログ入力電圧を追従入力する動作と、該追従入
    力したアナログ入力電圧を前記第1の標本化手段と同時
    に標本化する動作と、該標本化したアナログ入力電圧を
    保持して該保持したアナログ入力電圧と、前記第1の参
    照電圧とは異なる第2の参照電圧との差電圧に向って変
    化する電圧を供給する動作とを順次繰り返すように構成
    された第2の標本化手段と、 前記第1の標本化手段から供給された電圧を追従入力す
    る動作と、該追従入力した電圧を標本化する動作と、該
    標本化した電圧を保持して該保持した電圧をある増幅度
    で増幅した電圧を供給する動作とを順次繰り返すように
    構成された第3の標本化手段と、 前記第2の標本化手段から供給された電圧を追従入力す
    る動作と、該追従入力した電圧を標本化する動作と、該
    標本化した電圧を保持して該保持した電圧を前記第3の
    標本化手段と同じ増幅度で増幅した電圧を供給する動作
    とを順次繰り返すように構成された第4の標本化手段
    と、 前記第1の標本化手段から供給された電圧と前記第2の
    標本化手段から供給された電圧とをそれぞれ追従入力す
    る動作と、該追従入力した両電圧を標本化する動作と、
    該標本化した両電圧を保持して該保持した両電圧の中間
    電圧を前記第3の標本化手段と同じ増幅度で増幅した電
    圧を供給する動作とを順次繰り返すように構成された第
    5の標本化手段と、 前記第3〜第5の標本化手段の各々から供給された電圧
    に基づいて出力デジタル値を決定するための出力手段と
    を備えたことを特徴とするA/D変換器。
  12. 【請求項12】 請求項11記載のA/D変換器におい
    て、 前記出力手段は、 前記第3の標本化手段から供給された電圧を追従入力す
    る動作と、該追従入力した電圧を標本化する動作と、該
    標本化した電圧を保持して該保持した電圧をある増幅度
    で増幅した電圧を供給する動作とを順次繰り返すように
    構成された第6の標本化手段と、 前記第4の標本化手段から供給された電圧を追従入力す
    る動作と、該追従入力した電圧を標本化する動作と、該
    標本化した電圧を保持して該保持した電圧を前記第6の
    標本化手段と同じ増幅度で増幅した電圧を供給する動作
    とを順次繰り返すように構成された第7の標本化手段
    と、 前記第5の標本化手段から供給された電圧を追従入力す
    る動作と、該追従入力した電圧を標本化する動作と、該
    標本化した電圧を保持して該保持した電圧を前記第6の
    標本化手段と同じ増幅度で増幅した電圧を供給する動作
    とを順次繰り返すように構成された第8の標本化手段
    と、 前記第3の標本化手段から供給された電圧と前記第5の
    標本化手段から供給された電圧とをそれぞれ追従入力す
    る動作と、該追従入力した両電圧を標本化する動作と、
    該標本化した両電圧を保持して該保持した両電圧の中間
    電圧を前記第6の標本化手段と同じ増幅度で増幅した電
    圧を供給する動作とを順次繰り返すように構成された第
    9の標本化手段と、 前記第4の標本化手段から供給された電圧と前記第5の
    標本化手段から供給された電圧とをそれぞれ追従入力す
    る動作と、該追従入力した両電圧を標本化する動作と、
    該標本化した両電圧を保持して該保持した両電圧の中間
    電圧を前記第6の標本化手段と同じ増幅度で増幅した電
    圧を供給する動作とを順次繰り返すように構成された第
    10の標本化手段と、 前記第6〜第10の標本化手段の各々から供給された電
    圧に基づいて出力デジタル値を決定するための手段とを
    有することを特徴とするA/D変換器。
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