JP2752788B2 - 感染および過剰増殖障害の為の組換え療法 - Google Patents

感染および過剰増殖障害の為の組換え療法

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Description

【発明の詳細な説明】 記載 関連出願 本願は、本明細書に参考としてその全てが援用されて
いる、1989年1月23日に出願された同時係属中の米国特
許第300,637号の一部継続である。
技術分野 本発明は、遺伝子工学に関し、そして過剰増殖障害お
よび感染の処置に関する。
発明の背景 ウィルス感染の療法は、まだ初期の段階である。細菌
感染は、感染生物と宿主の代謝の違いを利用して、例え
ば抗生物質のような物質で代表的には処置される。しか
しウィルスは、その複製を行うにあたって、宿主自身の
酵素を大いに用いる為、薬理学的介入の余地があまりな
い。ウィルスは、強力な調節エレメントを用いることに
より、宿主の遺伝子を犠牲にして、自分の転写および翻
訳を行う。
哺乳類中では、細菌毒性のTリンパ球が、ウィルス感
染を自然に防いでいる。このTリンパ球は、宿主細胞の
表面に発現したウィルスのタンパク質を認識し、感染し
た細胞を溶解する。感染細胞を破壊することで、ウィル
スの新たな複製は防がれる。他の防御には、タンパク質
の合成とウィルスの出芽を阻害するインターフェロンの
発現、および体液から遊離ウィルス粒子を取り除く抗生
物質の発現が含まれる。しかし、これらの自然の機構を
誘導するには、ウィルスタンパク質を免疫系に曝す必要
がある。例えば単純ヘルペスウィルス1(HSV−1)の
ような多くのウィルスは、休止期あるいは潜伏期があ
り、その間、タンパク質合成はほとんど、あるいは全く
行われない。ウィルス感染は、このような時期において
は、実質的に免疫系から認識されない。
レトロウィルスは、RNA鎖の形で、感染性のゲノムを
有している。感染によって、RNAゲノムはDNAに逆転写さ
れ、次に代表的には、宿主の染色体DNAの中にランダム
に組み込まれる。時によって組み込みは、必須の細胞レ
セプターあるいは成長因子をコードする遺伝子を切断す
る様な部位に起こるか、またはそのような遺伝子を、強
力なウィルスのシス作用調節エレメントの下流に配置す
るような部位に起こる。後者の場合、細胞は、悪性の状
態へと形質転換される。
ウィルスはまた、宿主細胞調節配列へのトランス作用
調節因子の作用によっても、腫瘍形成性であり得る。実
際、腫瘍形成性は、最初にヒトに感染することが知られ
たレトロウィルスの発見の手がかりとなった特徴であっ
た。HTLV−IおよびHTLV−II(ヒトT−リンパ栄養性ウ
ィルスIおよびII)は、成人T細胞白血病(ATL)の患
者の血液細胞の中に確認され、トランス作用調節因子の
リンパ球プロモーター領域に及ぼす作用によって、腫瘍
形成の形質転換を誘発すると思われている。HTLV−Iお
よびIIは、ヒトリンパ球に選択的に感染し、時によっ
て、それを形質転換で悪性に変える。それ以来、さらに
2つのヒトに感染するレトロウィルス:エイズの原因物
質であるHIV−IおよびHIV−II、が見つけられた。しか
し、HIV−IおよびIIは、その免疫抑制効果によっての
み、がんに寄与するようである。
HIV−IおよびIIは、CD4表面タンパク質を発現する細
胞に感染するようである。このタンパク質は、胸線細胞
およびあるT−リンパ球に豊富に存在し、ある抗原存在
細胞にもある程度存在する。HIV感染は、インフルエン
ザ様の症状に始まり、その後5年から10年続く長い潜伏
期に入る。活動期にはいると、HIV感染は、「ヘルパ
ー」T−リンパ球(TH)の数の急激な減少を招く。この
ことは、通常T4+/T8+(CD4+/CD8+)T−リンパ球の割合
の減少によって認識される。患者は典型的には、激しい
下痢を経験し、もし中枢神経系に感染したなら、痴呆症
になる。TH細胞の消耗により免疫系が機能しなくなり、
患者は、例えば、P.cariniiあるいはサイトメガロウィ
ルスあるいはカポシ肉腫などのような日和見感染に倒れ
る。自然の免疫系は、潜伏期の間、典型的には、中和血
清抗体価が存在するにもかかわらず、HIV感染に対抗す
ることは全くできないように見える。
M.S.Hirschの、J Infect Dis(1988)157:427−31
で、GM−CSF(顆粒球単球コロニー刺激因子)あるいは
αインターフェロンとAZTとの組み合せによるHIVへの共
同作用的な阻害が報告されてはいるが、HIV感染自体に
対する現在の療法は、主にウィルスの進行を阻害するAZ
Tの投与に限られている。AZT(3′−アジド−3′−デ
オキシチミジン)は、ジデオキシヌクレオシド(ddN)
抗ウィルス物質の群の代表である、これらの物質は、宿
主DNAポリメラーゼがddNを拒否する能力、およびウィル
スのポリメラーゼがddNを受け入れて、複製しているポ
リヌクレオチド中に取り込む傾向に依存している。ddN
が取り込まれると、次のホスホジエステル結合に必要な
3′側の水酸基が欠如しているために、重合反応が停止
する。ddNは、代表的には、投与されるときは不活性型
であり、活性型三リン酸ddNTPへの変換は、宿主細胞の
酵素によるリン酸化に依存する。
H.Mitsuyaらは、Nature(1987)325:773−78で、HIV
ゲノムの構成を開示し、HIV療法の開発のための様々な
戦略を提案した。予想される療法には、ウィルスの転写
を阻害するためにアンチセンスRNA(遊離の鎖として
か、あるいは「アンチウィルス」にコードされる)を投
与すること、グリコシル化阻害剤を投与すること、ウィ
ルスの出芽を阻害するためにインターフェロンを投与す
ること、およびウィルスの複製を阻害するためにジデオ
キシヌクレオシドのアナローグを投与することが含まれ
る。HIV療法に有用なジデオキシヌクレオシドアナロー
グ(例えばAZT、ddCなど)は、リン酸化による活性化の
ための宿主細胞の酵素によって決まる。D.Baltimore
は、Nature(1988)335:395−96で、骨髄細胞を、感染
している被験体から取り除き、骨髄の抽出物中の造血細
胞に、HIVの増殖を防ぐことのできるRNAあるいはタンパ
ク質をコードしているDNAあるいはウィルスをトランス
フェクションすることによって、エイズを治療すること
を提案している。このDNAは、HIV調節タンパク質、アン
チセンスRNA、変異ウィルスポリペプチド、あるいは調
節機能の欠如したウィルスDNA結合タンパク質に結合す
るRNAをコードし得る。トランスフェクションされた細
胞は、次に被験体に再び導入され、広く行き渡るような
選択的な利点を提供される。
A.i.Daytonらは、Cell(1986)44941−47で、HIVのta
t遺伝子が、ウィルスタンパク質の合成と複製に必須で
あることを開示した。Daytonは、あるものは、tatを妨
げることによって、それ以外には宿主の細胞に影響を与
えることなく、HIVを阻害し得ることを示した。M.A.Mue
singらは、Cell(1987)48:691−701で、tatタンパク質
(tatのmRNA単独ではなく)が、トランス活性化に必須
であることを開示した。Muesingはまた、tat−art融合
(tatのC末端に、7個のヌクレオチドを欠失させるこ
とによって融合させた114個のアミノ酸を持つ)は、tat
の活性を完全に持っていることを見つけた。A.D.Franke
lらは、Science(1988)240:70−73で、tatが、インビ
トロにおいて金属に結合したダイマーを形成することを
開示し、エイズの為の可能性のある処置法には、金属イ
オンのキレート化あるいはtatモノマー結合の拮抗を含
み得ることを提案した。A.D.Frankelらは、Proc Nat Ac
ad Sci USA(1988)85:6297−30で、tatの金属結合性を
保持しているHIV−1 tat断片の合成を開示した。この
断片は、原型のtatとヘテロダイマーを形成し、ホモダ
イマーのtatに置き換わり得る。Frankelは、tat断片をt
atの二量体形成を阻害するために用いること、リポソー
ムをペプチドあるいはtat断片遺伝子を輸送するために
用いることを提案した。HIV−1の株の1つからのtatで
報告されているアミノ酸の配列は以下の通りである: 類似のタンパク質が、HIV−2でも見つけられている。
シスに作用し、HIV tatによって調節されているtar
配列は、HIV−1ゲノムの中のヌクレオチドのおよそ+1
9位から+82位に見つけられた。この配列は、二つの広
範なインバーテッド繰り返しを含み、従って、ステムル
ープ構造を形成し得ると予想される(Muessing,前
出)。HIV−2は、類似の領域を持つ。
Haseltineは、米国特許第4,738,922号で、HTLV Iお
よびII LTRプロモーター領域を開示し、そしてそれら
をトランス活性因子(luk)と共にベクターに用い、異
種のタンパク質の発現を増幅し、クロラムフェニコール
アセチルトランスフェラーゼ(CAT)によって、例証す
ることを開示した。HTLV−I LTRは、構成的な発現を
促進し、そしてこれは更に、HTLV−I lukの存在によ
って増幅される一方、HTLV−II LTRは、発現のためにH
TLV−II lukを必要としているようである。Haseltine
は、ウィルスのトランス作用因子は、宿主細胞の遺伝子
およびウィルス遺伝子の発現を変え得ると述べた。Hase
ltineはまた、異種の遺伝子に融合したHTLV LTRを有す
るベクターを、HTLVゲノムを有する細胞にいれると、異
種遺伝子のトランス活性化およびその産物の過剰発現が
起こるという考えを開示した。Haseltineは、空のキャ
プシドワクチンを産生するために、lukの非存在下で、H
TLV LTRを利用すること開示し、そしてモノクローナル
あるいはポリクローナル抗体による細胞の破壊を招くよ
うに、抗原の発現にHTLV LTRを用いることを提案し
た。
E.A.Dzierzakらは、Nature(1988)331:35−41で、マ
ウスの基本的な遺伝子療法を開示した。Dzierzakは、マ
ウスから骨髄細胞を取り出し、そのマウスを致死的な放
射線に曝し、そしてヒトβ−グロビン(BG)遺伝子を、
レトロウィルスベクターであるpSV(X)neoを用いて、
その取り出した骨髄に導入した。このBG遺伝子は、プロ
ウィルスの転写とは逆方向から読まれるように挿入さ
れ、ウィルスLTRエンハンサー領域の存在および非存在
の両方の構築物が調製された。次にマウスに造血幹細胞
を含む組換え体の骨髄を再導入した。Dzierzakは、ヒト
βグロビンが、上記の結果生じた組換えマウスの中で発
現されたこと、および発現は、赤血球系列の細胞の中で
のみ見いだされたことを発見した。J−K Yeeらは、P
roc Nat Acad Sci USA(1987)84:5197−201で、メタロ
チオネインプロモーターあるいはヒトサイトメガロウィ
ルス(hCMV)プロモーターのどちらの制御のもとでもHP
RTをコードするレトロウィルスベクターの構築について
開示した。Yeeは、転写調節配列がレトロウィルスLTRの
U3領域から削られたときに、HPRTの発現は2倍になるこ
とを見いだした。
S.−F.Yuらは、Proc Nat Acad Sci USA(1986)83:31
94−98で、自己不活性(self−inactivating、“SIN")
レトロウィルス遺伝子伝達ベクターの構築を開示した。
SINベクターは、3′側LTRのU3領域からプロモーター配
列およびエンハンサー配列を取り除くことによって構築
された。5′側LTRの機能的なU3領域は、組換えウィル
スゲノムが、適当なパッケージング細胞の中で発現でき
るようにする。しかし、このゲノムRNAの発現、およびc
DNAへの逆転写によって、もとのプロウィルスの5′側L
TRのU3領域は、削除され、3′側LTRのU3領域に置き換
えられる。従って、SINベクターが組み込みを行うと
き、機能しない3′側LTRのU3領域が、機能的な5′側L
TRのU3領域に置き換わり、ウィルスは、完全な長さのゲ
ノム転写産物を発現できなくなる。Yuは、Mo−MuLV LT
R領域と、パッケージング(psi)配列を用いて組換えウ
ィルスを構築した。そして、選択マーカーとしてネオマ
イシン耐性(Neo)遺伝子をメタロチオネインプロモー
ター(ウィルスMT−N)、HSV tkプロモーター(ウィ
ルスTK−N)、あるいはSV40プロモーター(ウィルスSV
−N)のいずれかの制御の下流に挿入した。Yuはまた、
ヒトメタロチオネインプロモーター(hMT)の制御下の
ヒトc−fos遺伝子をTK−Nに挿入し、組換えウィルス
で感染させた後に,NIH 3T3細胞のなかでc−fosの転写
が誘導されることを示した。
S.L.Mansourらは、Nature(1988)336:348−52で、直
鎖状トランスフェクションベクターで、相同組換えの後
に細胞を選抜する方法を開示した。直鎖状のベクター
は、目的の遺伝子と相同性の領域、相同性の領域のエク
ソンに挿入したネオマイシン耐性遺伝子、および相同的
な領域以外にHSV−tk遺伝子を持つように調製した。特
異的相同組換えによって、形質転換された細胞には、目
的の領域およびHSV−tkの表現型は現れず、ネオマイシ
ン耐性の表現型は現れる(目的部位への相同組換えによ
って、目的部位の遺伝子は中断され、tk遺伝子の取り込
みはできなくなる)。相同組換えを持つ細胞と非特異的
組み込みを持つ細胞との表現型の違いは、後者は、目的
の遺伝子、HSV−tkおよびネオマイシン耐性の表現型を
示すことである。ネオマイシン耐性は、ネオマイシンの
中で細胞を培養することによって確かめられ、一方tk+
は、ガンシクロビア(tkによる毒性の産物におおわれて
いる)の中で培養するとによって確かめられる。
R.D.Palmiterらは、Cell(1987)80:435−43で、エラ
スターゼプロモーターの制御のもとにあるジフテリアA
鎖をコードするDNA構築物を有するトランジェニックマ
ウスの調製を開示した。エステラーゼプロモーターは、
膵臓線房細胞の中でのみ活性があり、エステラーゼの発
現を促進する。DNA構築物は、マウス卵子にマイクロイ
ンジェクトされ、できた子供を調べた。この構築物が活
性型であるトランスジェニックマウスでは、正常な膵臓
組織を形成できなかった。
M.E.Selstedらは、J Clin Invest(1985)76:1436−3
9で、3つの関連した、ヒト好中球抗菌ペプチド(HNP
s)と呼ばれる、ヒト細胞毒性エフェクターペプチドの
アミノ酸一次配列を開示した。3つのHNPは、29−30個
のアミノ酸残基を有し、細菌、菌類および単純ヘルペス
ウィルスに対抗する活性を持つ(T.Gantzら、J Clin In
vest(1985)76:1427−35)。
T.L.Wasmoenらは、J Biol Chem(1988)263:12559−6
3で、ヒト好酸球顆粒主要塩基性タンパク質(MBP)のア
ミノ酸一次配列を開示した。MBPは、117個のアミノ酸残
基を有し、pIが10.9のエフェクターポリペプチドで、哺
乳類の細胞および寄生体に対し細胞毒性活性を持つ。
M.A.Adamらは、J Virol(1988)62:3802−06で、psi
+配列を持ち、効率的なRNAパッケージングを行う、レ
トロウィルスベクターを開示した。R.D.Coneらは、Mol
Cell Biol(1987):887−97で、ヒトβ−グロビン遺
伝子を含むレトロウィルスベクター(pSVX)の構築およ
びヒトβ−グロビンの発現をマウス赤白血病細胞の中で
行わせるための、そのベクターの利用を開示した。A.D.
Millerらは、Mol Cell Biol(1986):2895−902で、
不完全複製レトロウィルスベクターのパッケージングに
有用な細胞株を開示した。
Guildらは、J Virol(1988)62:3795−801で、Mo−Mu
LVLTRsおよびpsi(パッケージング)配列を用い、遺伝
子全体を哺乳類の細胞に移入するのに有用なレトロウィ
ルスベクターを開示した。Guildは、βアクチンおよび
ヒストンプロモーター(本質的に全ての細胞内で活性が
ある)を用いてneor(選択マーカーとして)の転写を行
なわせた。neorの発現は、ウィルス感染した骨髄細胞を
致死量の放射線を浴びたマウスの再構成に用いた後、イ
ンビボで行われた。
A.D.Friedmanらは、Nature(1988)335:452−54で、t
k-マウス細胞のHSV−1 tkおよびHSV−1 VP16発現の
プラスミドによる形質転換を開示した。VP16は、単純ヘ
ルペスウィルス(HSV−1)の極初期遺伝子の転写の為
のトランスアクティベーターとして作用する。VP16プラ
スミド上では、プロモーターはMo−MSVプロモーターに
置き換えられ、VP16のC末端は除去された。その結果生
じたプラスミドは変異VP16タンパク質をコードし、この
タンパク質は、野生型のVP16とDNA結合において拮抗す
る。形質転換した細胞は、その後の感染によるHSV−1
の複製に耐性を示す。Friedmanは、HIVトランスアクチ
ベータータンパク質(tat)の優性変異体の形質転換に
よって、HIVへの耐性を誘導し得ることを提案した。
J.Sodroskiらは、Science(1985)229:74−77で、HIV
tat遺伝子の位置を開示した。J.Sodroskiらは、Scien
ce(1985)227:171−73で、HIV LTRの制御のもとにCAT
を有するプラスミドの構築を開示した。HIV LTRは、ta
tによって誘導されるトランス活性化領域(tar)遺伝子
を含む。Sodroskiは、トランス活性化因子がHIV LTRの
制御のもとにある遺伝子の転写を誘導することを見いだ
した。B.M.Peterlinらは、Proc Nat Acad Sci USA(198
6)83:9734−38で、HIVtar遺伝子を持つプラスミド、お
よび、tatによるトランス活性化に及ぼされるtarの配向
および位置の影響を開示した。Peterlinは、tarは、プ
ロモーターおよびエフェクターの下流に位置している時
に、最もよく機能することを見いだした。tatの活性化
によって、RNAへの転写が高まった。G.J.Nabelらは、Sc
ience(1988)2391299−302で、HIV tat−III−CAT融
合プラスミドがHSVおよびアデノウィルストランス作用
因子によって活性化され得ることを開示した。
B.K.Felberらは、Science(1988)239:184−87で、HI
VLTRの制御のもとにあるクロラムフェニルコールアセチ
ルトランスフェラーゼ(CAT)遺伝子でトランスフェク
ションを行ったCD4発現細胞株を用いたHIVの為のアッセ
イを開示した。HIVの感染によって、トランスフェクシ
ョンされた細胞株は、ウィルスの存在量に比例して、CA
Tを発現する。Felberは、このアッセイを、ウィルス増
殖を阻害する能力を持つ可能性のある抗HIV剤のスクリ
ーニング、および抗tat剤の同定の為の手段として用い
ることを提案した。
発明の開示 本発明の1つは、感染あるいは過剰増殖障害の宿主細
胞を処置する方法である。この方法は、DNAの転写を制
御し得る調節因子の発現、調節因子によって活性化され
る調節領域を持つポリヌクレオチド構築物の宿主細胞へ
の挿入、およびその細胞を防御あるいは破壊に対して感
受性にする、調節領域の制御のもとにあるエフェクター
遺伝子、によって特徴づけられる。その遺伝子産物は、
細胞毒の場合のように直接細胞を破壊し得るか、あるい
は細胞の薬理学的な物質による破壊への感受性を高め得
る。その他には、その遺伝子産物は、直接、例えば結合
部位への拮抗、アンチセンスRNAの結合、タンパク質阻
害剤あるいは抗体の発現、配列特異的リボザイムの発
現、および抗ウィルス化合物を活性化する酵素の発現等
によって、感染性あるいは悪性の物質を阻害し得る。例
えば、活性化領域は、HIV tar領域に相同であり得、エ
フェクター遺伝子は、リシンAあるいはHSV−1チミジ
ンキナーゼをコードし得る。HIVによる感染で、HIV ta
tタンパク質は、tar領域を活性化し、リシンAの転写と
発現を誘導し、結果として細胞が死ぬか、あるいはHSV
−1tkの転写と発現の誘導で、ガンシクロビアのような
ジデオキシヌクレオシド剤で処置されたとき、結果とし
て細胞毒性となる。本発明の他の1つは、本発明の方法
を成し遂げるDNA構築物である。
本発明の他の1つは、本発明のDNA組成物を宿主細胞
に導入するのに有用な構成物である。
本発明の他の1つは、ある生物の特定の細胞集団を、
その集団の細胞の中に、シス作用調節配列を含むポリヌ
クレオチド構築物を挿入することによってウィルス感染
から防御する方法である。このシス作用調節配列は、実
質的に選抜された細胞集団にしか見いだされないトラン
ス作用調節因子が存在するときにのみ近くの遺伝子の発
現を促進し、そしてこのシス作用調節配列の制御のもと
には、細胞を防御するかあるいは防御に対して感受性に
するエフェクター遺伝子が存在する。好ましくは、この
シス作用調節配列は宿主に由来する。このエフェクター
遺伝子は、好ましくはHSV−1チミジンキナーゼのよう
なヌクレオシドキナーゼである。
本発明の他の1つは、選抜された細胞集団を感染から
防御するのに有用なポリヌクレトチド構築物である。こ
の構築物は、実質的に選抜された細胞集団にしか見いだ
されないトランス作用調節因子が存在するときにのみ近
くの遺伝子の発現を促進するようなシス作用調節配列を
含み、そしてこのシス作用調節配列の制御のもとには、
細胞を防御するかあるいは防御に対して感受性にするエ
フェクター遺伝子が存在する。好ましくは、このシス作
用調節配列は宿主に由来する。このエフェクター遺伝子
は、好ましくはHSV−1チミジンキナーゼのようなヌク
レオシドキナーゼである。
図面の簡単な説明 第1図は、本発明の一般的なポリヌクレトチド構築物
の図である。
第2図は、ベクターpTB1の図である。
第3図は、ベクターpMXSVNeo−tar/tkの図である。
第4図は、実施例5に記載の実験の結果をグラフにし
たものである。
第5図は、実施例4に記載の実験の結果をグラフにし
たものである。
発明の実施態様 A.定義 本明細書の用語「処置」は、被験体の症状を減少ある
いは緩和すること、症状の悪化あるいは進行を防ぐこ
と、原因物質の阻害あるいは除去を行うこと、または症
状のない被験体の感染あるいは障害を防ぐことを意味す
る。従って、例えばがん患者の処置とは、腫瘍の大きさ
を減少させること、悪性の細胞を除去すること、転移の
防止をすること、あるいは治癒した患者の再発を防ぐこ
とであり得る。感染の処置には、感染物質の破壊、成長
あるいは成熱の阻害または妨害、および病的な影響の中
和などが含まれる。
本明細書の用語「感染」は、ウィルス、細菌、菌類、
または住血鞭毛虫およびマラリア寄生体のような他の寄
生体による感染を包含する。本発明の範囲で「感染性物
質」とは、HIV−I、HIV−II、HTLV−I、HTLV−II、単
純ヘルペスウィルス(HSV)、サイトメガロウィルス(C
MV)、エプスタインバールウィルス(EBV)、ヒトパピ
ローマウィルス(HPV)、B型肝炎ウィルス(HBV)、C
型肝炎ウィルス(HCV)、およびポリオウィルス等のよ
うなウィルス;B.pertussis、および破傷風、ジフテリ
ア、コレラのような細菌;M.tuberculosisのようなマイ
コバクテリア、およびらい病の原因物質;C.albicans
よびP.cariniiの様な酵母および菌類;マラリアのPlasm
odia、およびgiardiaの様な寄生体を含む。本発明のあ
る方法および構築物は、ウィルス、マラリアなどのよう
な細菌内感染性物質に最も適しており、他の方法および
構築物は、細胞外感染に適している。
用語「過剰増殖障害」は、例えばがん、乾せん、過形
成等のような細胞の異常な、あるいは病的な増殖によっ
て特徴付けられる障害を言う。
用語「シス作用調節配列」は、トランス作用調節因子
に反応し得、シス配置の遺伝子の転写を高め得るポリヌ
クレオチド配列のことを言う。最も適当なシス作用調節
配列は、これから対抗する感染性の物質の由来である。
例えば、HIV−1 LTRのtar領域は、HIV−1の処置に適
するシス作用調節配列である。細胞の型に特異的な発現
が望まれる場合、例えば、T細胞には、CD2抗原(Genba
nk HUMATCCD2)、IL−2(Genbank HUMIL2A)、IL−2
受容体(Genbank HUMIL2R1)、CD1抗原(Genbank HUMHT
A1)、CD3抗原(Genbank HUMATCT31)、CD4抗原(Genba
nk HUMATCT4)、T細胞プロテアーゼ(Genbank MUSSPTC
S);B細胞には、IgG(Genbank HUMIGCA1)、MHC−1抗
原(Genbank HUMMHA2);マクロファージには、Mac−1
抗原(Genbank HUMLAP)、IL−1(Genbank HUMIL1P)
などの様なシス作用調節配列を用い得る。シス作用調節
配列は、内性的なシス作用調節部位との拮抗性を高める
ために、多数の連なったコピーで用い得る。過剰増殖障
害(特にがん)の処置に適する配列は、知られている腫
瘍形成タンパク質の結合部位から得られるか、あるいは
発現が腫瘍形成遺伝子によって変更されることが知られ
ているタンパク質の同定によって得られる。シス作用調
節配列は、細胞が、防御あるいは破壊に感受性になるに
十分なエフェクター遺伝子の発現をさせ得るものである
必要がある。この時、この調節配列は、トランス作用調
節因子不在下では実質的な構成的発現を行なわず、トラ
ンス作用調節因子によって活性化される。シス作用調節
配列の選択は、処置するべき感染あるいは障害と関連し
ているトランス作用調節因子、および選択したエフェク
ター遺伝子に依存する。例えば、HIV LTRは、HIV tat
に特異性の高いtar領域および内性的な核因子NF−kBに
よって活性化される領域(LTRはNF−kB結合領域の連な
りを有する)の両方を含む。tar配列は、tatの非存在下
では、発現を強く抑制している(例えばMuesing、Peter
lin、前出)が、tar配列の上流にあるシス作用エレメン
トは、tatの不在中に起こる構成的発現(漏れ)の程度
に影響を与える。tat不在下における漏れの程度は、HIV
−1 LTRの中のシス作用エレメント(例えばNF−kB結
合部位)の欠失あるいは置換によって制御し得る。tar
配列をリシンA(細胞内の非常に低い濃度で効果的であ
る)のようなエフェクター遺伝子と共に用いるために、
宿主細胞にベクターを導入する前にNF−kB結合部位を制
限酵素を用いて取り除き得る。これに対して、エフェク
ター遺伝子が宿主細胞に対して特に毒性がないような産
物をコードする(例えば、休止期のTリンパ球に見いだ
されたrpt−1タンパク質:Patarca,前出を参照のこと)
が、ウィルスの阻害に影響するためにはより高い濃度を
必要とする場合、誘導によって強力な発現を行うような
シス作用調節配列を用いる必要があるが、ある程度の低
いレベルの構成的発現は有り得る。
「防御あるいは破壊に対して感受性がある」という言
葉は、感染あるいは過剰増殖障害の発生において、宿主
細胞のエフェクター遺伝子の存在が、細胞を以下のいず
れかの状態にする:(a)感染性の物質あるいは過剰増
殖の状態を阻害し得る、あるいは(b)エフェクター遺
伝子が宿主細胞を殺すかあるいは細胞を追加の外来性毒
性物質に対して感受性にする。追加の「毒性物質」に
は、宿主の免疫系あるいは抗体は含まれない。これは、
免疫が、感染あるいは過剰増殖の疾患に対して、抑制さ
れるかあるいは効果がないことが多いからである。感染
の阻害は、感染性物質にとって必要な栄養あるいは代謝
物(たとえばプリンヌクレオチドあるいはピリミジンヌ
クレオチド、炭水化物、リン酸塩など)、感染性物質に
必要な負の調節を行う宿主の酵素(たとえば、リボゾー
ム群の酵素、内在性プロテアーゼ、タンパク質折りたた
み酵素、輸送タンパク質など)、感染性物質に用いられ
る負の調節を行う宿主細胞調節因子(例えば、活性化リ
ンパ球に見いだされ、HIV−1転写の正の調節をするNFk
B核因子)、宿主細胞を有糸分裂のサイクルにおける静
止期にとどめおく(あるウィルスおよび過剰増殖障害に
おいて)ことによって、ウィルス遺伝子の発現を抑制す
るようなウィルスあるいは宿主細胞の正の調節を行う因
子、等の細胞内におけるレベルを減らすことによってな
され得る。
阻害はまた、例えば、重要な感染物質調節因子に結合
して阻害あるいは不活性化を起こすような因子を発現す
ること、感染物質の発現の負の調節を行うような宿主調
節因子あるいは感染物質調節因子を発現すること(例え
ば、潜伏期のあるウィルスは、強力な調節領域によっ
て、構成的発現を防ぐ因子を持つ必要がある。)、非感
染性で、感染性物質のコート、エンベローブ、あるいは
キャプシドタンパク質の欠陥変異体を発現すること、ポ
リヌクレオチド結合配列の多数のコピーをコードするこ
と(その配列が、感染性物質調節物質と結合を拮抗し、
その結果その物質の転写を制限するように)、感染性物
質のタンパク質、脂質、あるいは炭水化物を破壊するよ
うな(好中球好微生物タンパク質、好酸球顆粒主要塩基
性タンパク質など)、または感染性物質酵素群によるプ
ロセッシングを阻害あるいは防止するような因子の発現
などのような、感染性物質の生活環を妨害することによ
ってもなされ得る。その他には、感染性物質を妨害する
あるいは阻害し得る、または例えばインターフェロン、
インターロイキン、腫瘍懐死因子、コロニー刺激因子、
形質転換成長因子(αおよびβ)、表皮成長因子等のよ
うな細胞毒性で有り得るサイトカインをコードし得る。
サイトカインの発現はまた、過剰増殖障害の処置に有用
である。例えば、サイトカインは、腫瘍を直接阻害ある
いは殺し得、または最終(悪性でない)段階への分化を
誘導し得る。過剰増殖障害はまた、適当な任意の前記の
他の方法を用いても処置され得る。例えば、細胞機能
(例えば有糸分裂のサイクル、蛋白の発現など)の阻害
は、増殖を阻害し得る。
細胞毒性技術には、リシンA、ジフテリア毒等のよう
な細胞毒の直接の発現が含まれ得るか、あるいは前記の
方法のいずれかを細胞を死なせる程度に用い得る(例え
ば細胞の呼吸の完全な阻害)。その他では、細胞を、付
加する物質に対して感受性にするような酵素あるいはタ
ンパク質を発現し得るかあるいはAZTのような抗ウィル
ス物質の効力を高め得る。前者の例としては、例えばヌ
クレオシドキナーゼの発現が高められると、宿主細胞
は、ガンシクロビアあるいはアシクロビアの作用に対し
て感受性になる。AZT、ジデオキシシチジン、アシクロ
ビア、ガンシクロビアなどのようなジデオキシヌクレオ
シドアナローグ(ddN)は、リン酸化されていない形で
は比較的毒性が少ない。しかし、特異的なウィルスある
いは細胞内酵素は、ddNを対応する三リン酸化物の形に
変え得、その時その物質は、転写あるいは複製の途中
で、鎖の停止反応を起こす。ddNの利用は、以下の事実
に基づく:(1)ウィルスのポリメラーゼは、哺乳類の
ポリメラーゼより、ddNに対して高い親和性を示す;お
よび(2)あるウィルスヌクレオシドキナーゼは、哺乳
類のキナーゼより、ddNのリン酸化を高い割合で行う。
従って、ウィルス酵素(およびそれに一致するウィルス
遺伝子)は、哺乳類の酵素および遺伝子よりも鎖の停止
反応が起こりやすい。HSV−1チミジンキナーゼ(HSV−
1 tk)は、効率よくddNを対応する三リン酸化物に変
え、従って、活性型HSV−1 tkを持つ細胞を、ddNに対
してより感受性に変える。
用語「エフェクター遺伝子」とは、発現(トランス作
用調節因子のシス作用調節配列上に及ぼす作用による)
すると、上記に定義されているように、宿主細胞を防御
あるいは破壊に対して感受性にするようなポリヌクレオ
チド配列のことをいう。本発明の範囲において、細胞毒
性タンパク質とは、通常のウイルス調節領域によって制
御される毒性になり得るウイルスのタンパク質を含まな
い。エフェクター遺伝子は、使用するシス作用調節領域
に自然には制御されない遺伝子でなければならない。適
切なエフェクター遺伝子の一クラスには、ヌクレオキシ
ドキナーゼをコードする遺伝子が含まれる。このキナー
ゼは、ジデオキシヌクレオシドアナローグをリン酸化し
得るし、その活性は宿主細胞のヌクレオシドキナーゼよ
り高い。例としては、HSV−1チミジンキナーゼ、グア
ニンキナーゼ、植物ヌクレオシドホスホトランスフェラ
ーゼ、Leishmania donovaniのプリン2′−デオキシリ
ボヌクレオシダーゼ、L.donovaniのヒポキサンチン−グ
アニンホスホリボシルトランスフェラーゼ、およびヌク
レオシド抗ウイルス剤あるいは化学療法剤を活性化し得
るヌクレオシドの代謝に関与している他の適切な酵素が
挙げられる。エフェクター遺伝子の他のクラスには、ア
ンチセンスmRNA、およびリボザイムのようなmRNAレベル
で機能する遺伝子が含まれる(V.Walbotら、Nature(19
88)334:196−97)。エフェクター遺伝子の別のクラス
には、抗ウイルスあるいは抗過剰増殖障害に有用なサイ
トカイン、例えば、腫瘍懐死因子、αインターフェロ
ン、βインターフェロン、γ−インターフェロン、トラ
ンスフォーミング成長因子−β、阻害ペプチド、および
インターロイキン2、をコードする遺伝子が含まれる。
本発明における他のエフェクター遺伝子には、必須タン
パク質のプロセシングを阻害し得るプロテアーゼインヒ
ビター、およびウイルスのタンパク質におけるグリコシ
ル化、リン酸化、あるいはミリスチル化の阻害剤が含ま
れる。リボヌクレアーゼも適当である。代わりに、多数
のシス作用調節配列を強い終結配列と共に供給すること
によってトランス作用調節因子を「中和」し得る。
細胞特異的発現という面においては、エフェクター遺
伝子は細胞に対し、破壊にではなく防御に対する感受性
を与えなければならない。すなわち、TH細胞のクラスの
ようなクラスの全細胞の削除が避けられる。この技術が
AZTのような特定の抗ウイルスおよび化学療法剤の治癒
比を高めるのに用いられ得る。例えば、AZTはHIVの複製
を阻害するが、骨髄細胞に対して比較的毒性である。T
リンパ球はHIV感染で通常感染し、AZTに対してより耐性
である。Tリンパ球中でのみ、例えば、HSV−1 tkを
発現するポリヌクレオチド構築物(例えば、CD4抗原プ
ロモーターの制御下に)を、骨髄吸引液にトランスフェ
クションして、これらの細胞を被検体へ再導入して、そ
して通常の投与量より少量のAZTを投与することによ
り、(骨髄内の)感受性幹細胞内のリン酸化AZTのレベ
ルを増加させることなく、耐性Tリンパ球におけるリン
酸化AZTの細胞内濃度を高め得る。
本発明のポリヌクレオチド構築物は、シス作用配列お
よびエフェクター遺伝子を用いることによって、自己免
疫疾患の処置のためにも設計され得る。用いられるシス
作用配列は、処置される特定の自己免疫疾患に関係する
特殊な免疫細胞に特徴的なトランス作用調節因子に応答
し、用いられるエフェクター遺伝子は、これらの細胞の
活性を抑制する。
用語「アンチセンスmRNA」とは、mRNAの「センス」鎖
と相補的であり、それと2本鎖RNA複合体を形成し得るm
RNAのことをいう。mRNAのハイブリッド形成は、mRNAが
タンパク質に翻訳されることを阻害する。従って、アン
チセンスmRNAは、非常に特異的なタンパク質合成の阻害
剤として作用する。アンチセンスmRNAは、例えば、ウイ
ルスタンパク質のmRNAあるいは活性型腫瘍遺伝子から転
写されるmRNAに相補的ならば、防御的に機能し得る。ア
ンチセンスmRNAは、例えば、有効な代替経路を有しない
ハウスキーピング酵素のような宿主細胞の必須の酵素に
相補的である場合、あるいは宿主細胞を代替経路を阻害
する薬剤に対し感受性にする場合、破壊的であり得る。
オリゴデオキシヌクレオチドを用いてレトロウイルスの
複製および腫瘍増殖を阻害することを開示している。G.
ZonらのEP288,163も参照。
用語「リボザイム」とは、特定の配列におけるRNA切
断を触媒し得る触媒的なRNAポリヌクレオチドのことを
いう。リボザイムは特殊なmRNA分子を攻撃するのに有用
である。例えば、慢性骨髄性白血病では、bcrおよびabl
遺伝子(フィラデルフィア染色体)に関係する染色体の
転座によって、bcr−abl融合タンパク質が発現する。こ
れにより、abl腫瘍タンパク質が異常に機能する結果と
なると考えられる。bcrおよびabl遺伝子の融合が2つの
イントロンのうちの1つに起こるため、スプライシング
されたbcr−abl融合転写産物はbcrとablエキソンの間の
スプライシング接合の所にただ2つの可能な配列を含有
する。bcr−abl mRNAはこの腫瘍形成性染色体転座が起
こったリンパ細胞だけに存在するため、bcr−abl融合mR
NAの2つのスプライシング接合箇所のいずれかに特異的
なリボザイムが調製され、従って、対応する腫瘍タンパ
ク質の発現を阻害し得る。
本明細書の用語「ベクター」は、シス作用調節配列お
よび選択されたエフェクター遺伝子をコードし得、これ
らの遺伝子を適当な標的細胞に導入し得るポリヌクレオ
チド構築物のことを指す。ベクターは、直鎖状あるいは
環状であり、2本鎖あるいは1本鎖であり得る。ベクタ
ーは、DNA、RNA、DNA/RNAハイブリッド、および化学的
に修飾された塩基をもつDNAおよび/あるいはRNAポリヌ
クレオチドを含み得る。本発明の範囲内の適切なベクタ
ーには、直鎖状2本鎖DNA断片、プラスミド、組換えウ
イルス(例えば、組換えワクシニアウイルス、アデノウ
イルス、アデノ関連ウイルス、など)、複製欠陥レトロ
ウイルスベクター(ヒト、サル、ネズミ、などを含
む)、複製能力のあるレトロウイルスベクターの適切な
非病原性誘導体、その他が含まれる。複製欠陥レトロウ
イルスベクターは、ここで好ましい。
B.一般的な方法 ポリヌクレオチド構築物の調製は、当分野において一
般的に知られている方法を用いて行われる。感染性物質
あるいは過剰増殖障害が処置するために選択されたなら
ば、第一の段階は関連のトランス作用調節因子、適当な
シス作用調節配列およびエフェクター遺伝子を同定する
ことである。
いくつかのウイルスのトランス作用因子は既に知ら
れ、性質が調べられている。他のウイルスのトランス作
用因子はクローン化されたウイルスゲノムの欠損解析に
より同定され得る。例えば、新規のウイルスが、標準的
な技術を用いてクローン化され、塩基配列が決定され
得、読み取り枠が同定され得る。次に、欠損突然変異体
が制限酵素を用いて調製され、突然変異ウイルスが適切
な宿主細胞における転写能力がアッセイされる。非常に
低いmRNAの転写を示す突然変異体はおそらく、トランス
作用調節因子をコードする遺伝子あるいはシス作用調節
配列のいずれかを欠損している。欠損がトランス作用調
節因子あるいはシス作用調節配列のどちらに影響を与え
ているかは、ゲノム配列の位置および成分を調べること
により一般的に決定され得る(例えば、ウイルスのシス
作用調節配列は一般的に読み取り枠の上流に存在す
る)。ウイルスのシス作用領域の配列は既知のシス作用
領域との相同性が比較され得る。相同のシス作用配列は
同一のトランス作用調節因子と作用し得るので、従って
適切な内在性トランス作用調節因子が同定され得る。あ
るいはウイルスのタンパク質が適切な宿主(例えば、バ
クテリア、酵母、哺乳類動物培養細胞)で組換え体によ
って発現し、精製した抽出液を標識し、そしてウイルス
のゲノムライブラリーに対する結合性を指標にスクリー
ニングし得る。このようにして、適切なトランス作用調
節因子/シス作用調節配列の組合わせが同定され得る。
その組合わせの適合性は以下においておよび実施例にお
いて詳述されるCAT発現アッセイ法を用いて評価され得
る。これらのアッセイでは、シス作用配列が適切なベク
ターにクローン化され、そして適切なレポーター遺伝子
(例えば、CAT、βガラクトシダーゼ、など)が、シス
制御を与えるためにそのシス作用調節配列に連結され
る。次に、テスト構築物が適切な宿主細胞(例えば、哺
乳類動物培養細胞)に導入され、トランス作用調節因子
の存在下および非存在下においてレポーター遺伝子の発
現がアッセイされる。適切なエフェクター遺伝子は当分
野において知られているか、あるいは標準的な技術を用
いてクローン化され得る。
細胞内寄生体(ウイルスを含む)がインターフェロン
の発現をしばしば誘導する。従って、インターフェロン
のシス作用配列の単離によって抗寄生体応答に関与する
トランス作用因子の同定、および本発明の適切なポリヌ
クレオチド構築物の調製が可能になる。
過剰増殖障害は不適切な遺伝子制御あるいは遺伝子産
物の活性によって特徴づけられる。これらは代表的には
細胞増殖あるいは分化因子を含み、そして時には構造タ
ンパク質をコードする遺伝子を含む。不適切な遺伝子制
御は、機能不全のトランス作用調節因子(例えば、先端
の切断あるいは突然変異が因子による阻害を除去した因
子、あるいは不可逆的に結合する因子、など)の発現、
トランス作用調節因子あるいはレセプターの大量発現
(例えば、転座により強力なプロモーターに並置される
ため)、あるいは他の欠陥により引き起こされ得る。い
ずれにせよ、この障害の特徴は、トランス作用調節因子
が正常細胞に存在する因子と異なるか、あるいは異常に
大量に存在することにある。過剰増殖障害と関連するウ
イルス(例えば、HTLV−I、HTLV−II、HPV16型および1
8型のE6およびE7遺伝子)にコードされているトランス
作用調節因子は、ここで記述されているように、エフェ
クター遺伝子の発現を制御するにも用いられ得る。影響
を受けたシス作用調節配列が同定されたならば、適切な
エフェクター遺伝子が選択され得る。特徴的なトランス
作用調節因子は一般的に正常なトランス作用調節因子と
少なくともある程度相同であるので、シス作用配列は正
常細胞の内在性のトランス作用調節因子によりおそらく
ある程度制御される。従って、過剰増殖障害の位置に好
ましいエフェクター遺伝子は、低濃度では宿主細胞に対
し比較的毒性のないものである。しかしながら、過剰増
殖細胞においてはトランス作用調節因子の活性は構成的
に高くなり得るが、一方正常細胞では活性は(細胞周期
の間のように)より低く、変動し得る。この相違を利用
して、エフェクター遺伝子産物を過形成細胞中に高レベ
ルに蓄積させ得る。
同様にして、多くの細胞型特異的トランス作用調節因
子およびシス作用調節配列は既に発見され、文献に記載
されている。さらに多くのシス作用調節配列は上記に概
略した方法を用いて決定され得る。いくつかの例におい
ては、過剰増殖障害と関連するトランス作用調節因子お
よびそのシス作用調節配列が正常な細胞型特異的トラン
ス作用調節因子および調節配列と同一であり得ることに
留意されたい。このような場合には、過剰増殖障害は代
表的には過剰濃度のトランス作用調節因子によって引き
起こされる。従って、エフェクター遺伝子は注意深く選
択されなければならない。
図1に、本発明の一般的なレトロウイルスベクターが
示されている。このベクターは、レトロウイルスの5′
側LTRおよびプライマー結合部位()、psiエンキャプ
シデーション(パッケージング)シグナル配列()、
任意の3′RNAプロセシングシグナル配列()、エフ
ェクター遺伝子()、プロモーターを含む5′シス作
用調節配列()、任意のプロモーター()および選
択マーカー遺伝子()、およびレトロウイルスの3′
側LTRおよびプライマー結合部位()を包含する。配
はベクターのレトロウイルス部分を構成し、配
は代表的にはプラスミド由来であり、培養細胞にお
けるベクターの保持に機能する。5′側LTR()およ
び3′側LTR()は逆転写およびベクターの宿主細胞
ゲノムへの挿入に働く。適切なLTRはモロニーマウス白
血病ウイルス(Mo−MuLV)(Shinnickら、Nature(198
1)293:543)、ハーヴェイマウス肉腫ウイルス(Ha−MS
V)(Van Beveranら、Cell(1981)27:97)、HTLV−
I、HTLV−II、HIV−1、およびHIV−2由来のものを含
む。複製欠陥レトロウイルスでは、3′側LTR()のU
3領域が不活性化されている。ベクターがパッケージン
グ細胞株で産生されるウイルスキャプシドに包まれるた
めに、psi配列()は含まれなければならない。その
代わりに、一旦宿主ゲノムに組み込まれるとこの配列は
不活性になる。適切なpsi配列は、Cepkoら(Cell(198
4)37:1053−62)、Guildら(前記)およびKrieglerら
Cell(1984)38:483)によって述べられている。ベク
ターがレトロウイルス性でなく、感染ではなくトランス
フェクションにより挿入される場合、LTR配列およびpsi
配列は省略され得る。エフェクター遺伝子()は上述
の通りである。「内部プロモーター」を有する組換えレ
トロウイルスベクターにおいては、エフェクター遺伝子
)は自分自身のプロモーター/シス作用調節配列
(5)および終結配列/ポリアデニル化配列(4)が供
給されている(ただし、終結配列およびポリアデニル化
配列はエフェクター遺伝子由来であり得る)。
エフェクター遺伝子はいずれの方向にも配置され得る
が、通常はLTR読み取り枠の反対方向に配置される。
「エンハンサー置換」を有する組換えレトロウイルスベ
クターにおいては、エフェクター遺伝子()はLTRと
同方向に配置され、別のシス作用調節配列()あるい
は終結配列/ポリアデニル化配列()が供給されてい
ない。その代わりに、シス作用調節配列が3′側LTR
)のU3領域内に供給される。その結果、逆転写の後
にのみエフェクター遺伝子はシス作用調節領域により制
御される。
選択マーカー()が存在する場合、トランスフェク
ションされた細胞を選抜する条件下において、そのマー
カー配列を発現している細胞の生存を可能にする形質を
コードする。選択マーカーは代表的には抗生物質、例え
ば、クロラムフェニコール、ネオマイシン(Southern
ら、J Mol Appl Gen(1982):327−41)、あるいはヒ
グロマイシン(Gritzら、Gene(1983)25:179−88)に
対する耐性を与える酵素をコードする。選択マーカー
は、使用された場合、通常トランスフェクションした/
感染した細胞の選抜時にマーカー遺伝子を発現させる自
分自身のプロモーター()をもつ。適切なマーカー遺
伝子のプロモーターにはヒストンプロモーター、HSV−1
tkプロモーター、およびメタロチオネインプロモータ
ーが含まれる。
配列は、ポリヌクレオチド保持配列であり、産生細
胞内でのベクターの安定な保持に働く。代表的には、配
はプラスミド由来であり、複製起点(例えば、pBR3
22 ori、あるいは酵母 2μ origin)、および(通
常)抗生物質耐性マーカーを与える。適切な保持配列
は、pXf3、pBR322、pUC18、pMLなどを含む。標的挿入に
使用される直鎖状DNA断片の場合、ベクターは配列
の1カ所で直鎖化され得る。LTR領域およびは、所
望の標的とする組換えの配列と相同な配列で置き換えら
れる。配列は削除される。配列は、微生物宿主にお
いて保持および複製に機能するポリヌクレオチド配列を
含み、さらに(非特異的組み込みが起きたトランスフェ
クションされた宿主細胞を除くように働く)対抗選択マ
ーカーを含む。
薬剤活性化システムの開発 細胞毒性薬剤の活性化のための原型システムとして、
単純ヘルペスウイルス1型のチミジンキナーゼ遺伝子
(HSV−1 tk)を選んだ。HSV−1 tkは、種々のジデ
オキシヌクレオシドアナローグ(ddN)を(5′)モノ
ホスフェート類に変換することで活性化し得る。ddNMP
は細胞内のヌクレオチドあるいはヌクレオシドキナーゼ
の拮抗阻害剤として働き、細胞内のヌクレオチドプール
を枯渇させ得る。ddNMPは細胞内酵素によってトリホス
フェート類に変換された後、ddNTPは合成中のDNA鎖(お
よび時にはRNA鎖)に取り込まれ、核酸鎖の伸長の終結
を引き起こし得る。
HSV−1 tkによって活性化される最もよく調べられ
たddNの1つはアシクロビア(acyclo−G)である。ア
シクロビアの安全性および効能は、主にHSV−1 tkに
よる選択的活性化に基づいている。細胞内のチミジンキ
ナーゼよりHSV−1チミジンキナーゼ(tk)の方が、数
千倍効率よくacyclo−Gをacyclo−GMPに変換する(HSV
−1 tkのKm=0.005X Km Vero tk;Vrel HSV−1
tk=3,000,000X Vrel Vero tk)。細胞内酵素は次に
acyclo−GMPをacyclo−GTPに変換し、acyclo−GTPはHSV
−1 DNAポリメラーゼによりDNAに取り込まれ、ウイル
スDNA合成の終結を引き起こす。acyclo−GTPは、細胞内
DNA合成を同様に阻害するのに必要な濃度の約1/20の濃
度で、HSV−1DNA合成を阻害する(P.A.Furmanら、J Vir
ol(1979)32:72−77)。
シス作用調節配列が同定されると、その配列はモデル
システムにおける効果が調べられる。例えば、シス作用
調節配列は、CATあるいはβガラクトシダーゼのような
適切なレポーター遺伝子をもつプラスミドにクローン化
され得る。次に、このプラスミドを適切な細胞株(例え
ば、CHO細胞、HeLa,HUT78、など)にトランスフェクシ
ョンする。トランス作用調節因子は、トランス作用因子
を発現する宿主細胞株を選抜することによるか、あるい
は異なる(誘導的あるいは構成的)プロモーターの制御
下にトランス作用調節因子をコードするプアスミドで宿
主細胞株を同時にトランスフェクションすることによっ
て供給され得る。さらに、このトランスフェクションさ
れた宿主細胞はレポーター遺伝子の発現についてアッセ
イされる。
HSV−1 tkのようなエフェクター遺伝子の適合性
は、適切なプラスミド内に選択したシス作用調節領域の
制御下にこの遺伝子をクローン化することによって評価
される。このプラスミドは、好ましくは選択マーカーも
有し、ベクターにより遺伝的に形質転換された細胞を選
抜することを可能にする。
チミジンキナーゼベクターの一般的な構造 組換えレトロウイルスを形成するのに用いられ得る、
シス作用調節エレメントに連結するエフェクター遺伝子
を有するレトロウイルスベクターの一般的な構造は図1
に示されている。HSV−1 tkを発現させるための基礎
的なレトロウイルスベクターはモロニーマウス白血病ウ
イルス(Mo−MuLV)由来である。完全な複製欠陥ウイル
スを産生するのに、全てのMo−MuLV遺伝子(gag、polお
よびenv)がベクターから除去された。残りの成分は、
ウイルスRNAの発現およびパッケージング、逆転写およ
び組み込み、標的細胞でのtk遺伝子(および、所望なら
ばマーカー遺伝子)の転写のために必要とされる。これ
らの成分は、Mo−MuLVのLong Terminal Repeats(LT
R)、プラスおよびマイナス鎖のプライマー結合部位、
およびRNAエンキャプシデーションシグナル(Psi配列)
からなる。
HSV−1 tkの細胞型特異的発現を調節するために、
ハイブリッド転写単位が構築される。このハイブリッド
転写単位では、細胞型特異的転写単位のコード配列がHS
V−1 tkをコードする配列に置き換えられている。
これらのベクターを用いたHSV−1 tk遺伝子の発現
は2通りの方法で達成され得る。最初のベクター型は、
HSV−1 tkの発現を調節するために別のエンハンサー
/調節エレメントを用いる。この型のベクターでは、HS
V−1 tkの転写がプロウイルスのプラス−センスに対
して逆方向に進行する(図1参照)。tk遺伝子は自分自
身のポリアデニル化シグナルを有し、そして所望なら
ば、tkをコードする配列とポリアデニル化シグナルの間
にイントロンを有することも可能である。この最初のク
ラスのベクターにおいて、このベクターの3′側LTRか
らエンハンサー/調節エレメント配列を除去することに
よって、転写干渉の可能性が減少され得る。3′側LTR
のU3配列のみがウイルスRNAに転写されるので、これら
の配列が結果として生じるプロウイルスの両方のLTRを
形成する。これにより、プロウイルスcDNAが挿入される
が、プロウイルスの両方のLTRからエンハサーおよび調
節エレメントが欠失する結果となる。
第2のベクター型(エンハンサー置き換えベクター)
では、Mo−MLVのLTRは、HSV−1 tk遺伝子の発現を制
御するエンハサーおよび調節エレメント配列を有する。
Mo−MLVのLTRは種々の細胞型(造血幹細胞を除いて)に
おいて異種遺伝子の発現を起こさせるが、T細胞におい
て最も効率が良い。HSV−1 tkの細胞型特異的遺伝子
発現の制御は、3′側Mo−MLVのLTR内のエンハンサー/
調節エレメント配列を特定のエンハンサー/調節エレメ
ント配列で置換することによって達成され得る。5′側
Mo−MLVのLTRは感染性ウイルスを産生するのに用いられ
るパッケージング細胞株でのウイルスRNAの発現を効率
よく行わせるため、ベクターに保持される。
形質転換細胞のインビトロ選抜を可能にするために、
選択マーカー遺伝子がこれらのベクターのHSV−1 tk
遺伝子の3′側に組み込まれ得る。マーカー遺伝子の発
現は自分自身の調節エレメントによって与えられる。一
般的に、この調節エレメントは、全ての組織において構
成的に発現する適度の活性を有する細胞内遺伝子由来の
ものである。細胞質βアクチンプロモーター、ヒストン
プロモーター類、および解糖酵素のプロモーター類はこ
のような調節エレメントの例である。
第2のベクター型はHSV−1 tkの発現を調節するた
めに異なるエンハンサー/調節エレメント配列を用い
る。このベクター型では、HSV−1 tkの転写がプロウ
イルスのプラス−センスの逆方向に進行する。このtk遺
伝子は自分自身のポリアデニル化シグナルを有し、そし
て所望ならば、tkをコードする配列とポリアデニル化シ
グナルとの間にイントロンも有し得る。この第2クラス
のベクターの転写干渉の可能性を、このベクターの3′
側LTRからエンハンサー/調節エレメント配列を除去す
ることによって、減少させ得る。これにより、プロウイ
ルスcDNAが組み込まれるが、プロウイルスの両方のLTR
からエンハサーおよび調節エレメントが欠失する結果と
なる。
選択マーカーが、最初のベクターのクラスと同様に、
供給され得、HSV−1 tkの逆方向に転写される。従っ
て、組み込まれたプロウイルスの中心から転写が始ま
り、ヒトアデノウイルス類のE2/E3遺伝子の転写と類似
する挙動で、逆方向に進行する。
調合および投与 本発明のポリヌクレオチド構築物は構築物の形態によ
って調合され得る。例えば、ベクターが効力のある(感
染性)ウイルスである時、生ウイルスワクチンと同様に
調合され得る。このような調合物は、代表的には、注射
用の緩衝剤で処理した生理食塩水、あるいは緩衝化剤処
理の経口調合物であり、いずれも必要に応じて抗生物質
を含有し得る。リポソーム調合物は標準的な方法で調製
され得る。例えば、クロロホルム中に脂質を浮遊させ、
容器の壁上にこの脂質を乾燥し、そしてこのポリヌクレ
オチド構築物の含む溶液で脂質を水和する。適切な脂質
は当分野では知られており、ホスファチジルセリン、ホ
スファチジルグリセロール、レジシン、などが含まれ
る。ポリヌクレオチドトランスフェクションのための特
に有用な合成脂質はN−[1−(2,3−ジオレロキシ)
プロピル]−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロライ
ドであり、LipofectinRという商品名で市販され(BRL,G
aithersburg,MDから市販されている)、P.L.Felgnerら
Proc Nat Acad Sci USA(1987)84:7413)によって記
述されている。
組換えレトロウイルスベクターは、インビボ投与のた
めにも調合され得る(複製欠陥の場合)。HIV−1ある
いはHIV−2に基づくベクターは、原型のウイルスと同
様の細胞向性(tropism)を示し、従ってHIV−1あるい
はHIV−2による感染の処置において、適切な細胞集団
をインビボ標的にするための効率的な広範囲の手段を供
給する。HIVに基づくベクターは、異種遺伝子の発現制
御のために、HIV LTRプロモーター、tar配列、およびt
at遺伝子を使用し得る。ベクターの標的細胞特異性は適
切なパッケージング構築物(例えば、env遺伝子)の選
択によって改良され得る。例えば、HIV−1SF162株(M.Q
uirogaら、“Modern Approaches to New Vaccines"(19
89,Cold Spring Harbor Laboratories)p.80)は、自然
にマクロファージに感染し、そのため、HIV−1SF162
来のエンベロープ内にベクターをパッケージングするこ
とによって、マクロファージへのターゲッティングを実
行し得る。同様に、B型肝炎ウイルス(あるいはHAV、
あるいはHCV)由来のエンベロープあるいはキャプシド
由来の配列を組み込む組換えエンベロープ遺伝子を用い
て、ベクターをパッケージングすると肝細胞への標的配
達が得られる。HIV−2由来のエンベロープタンパク質
を発現するパッケージング細胞株を用いることによっ
て、本発明のベクターを、gp160envのCD4+に対する親和
性(Smithら、Science(1987)238:1704−06)により、
TH細胞防御の有効な方法に用い得る。
本発明のポリヌクレオチド構築物の投与形態はベクタ
ーの性質に依存している。例えば、レトロウイルスベク
ターは接種、非経口あるいは経口によって投与され得
る。ベクターが感染性組換えウイルスである場合、腸管
外注射、経口投与あるいは鼻内投与、およびその他によ
って投与され得る。リポソーム調合物は、好ましくは鼻
内噴霧あるいは静脈注射によって投与される。ここで好
ましい投与の方法は、欠陥レトロウイルスベクターを自
己骨髄細胞あるいはTリンパ球吸引液と生体外(ex viv
o)インキュバートした後、処理された細胞を標準的な
技術で再導入することである。簡単に説明すると、骨髄
細胞移植の分野で知られている技術により骨髄細胞を吸
引し、一般的には骨髄から吸引する。所望ならば(特
に、白血病および他の過形成障害の処置では)、感染し
た細胞あるいは過剰増殖細胞による苦しみを軽減するた
めに、被験体を骨髄吸引の後に化学療法あるいは放射線
療法で処置し得る。好ましくない物質(例えば、腫瘍細
胞、バックテリア、ウイルス粒子、など)を除去するた
め、吸引物を、例えば、免疫沈降法、免疫吸着法、補体
結合免疫反応、蛍光活性化細胞選別(FACS)およびその
他の方法によってスクリーニングし得る。理想的には、
幹細胞特異的モノクロナール抗体を用いて、造血幹細胞
が標識され、単離される。スクリーニングされた吸引物
を、次に本発明の構築物によってトランスフェクション
するか、あるいは感染される。1つの感染の方法では、
吸引した細胞を、効率的な接種が確実に得られるのに充
分な期間、感染し得る力価の複製欠陥レトロウイルスベ
クターと接触させ培養する。造血細胞の成長因子(例え
ば、IL−3)を同時培養中に添加し得る(E.A.Dzierza
k、前記)。マウス細胞で知られているリン酸カルシウ
ムによるトランスフェクション技術を利用し得る(例と
して、E.A.Dzierzak、前記;S−F.Yuら、Proc Nat Acad
Sci USA(1986)83:3194−98を参照)。構築物はエレク
トロポレーションによっても導入され得る(S.Mansou
r、前記)。あるいは、LipofectinRのようなトランスフ
ェクション用薬剤が用いられ得る。ベクターがマーカー
を含有する時、所望ならば、感染細胞をスクリーニング
あるいは選抜し得る。感染細胞を次に、自己骨髄移植に
用いられる方法、代表的には、静脈注入あるいは注射に
よって被験体へ再導入する。本発明の構築物を用いて、
リンパ球をインビボあるいは生体外のいずれかでトラン
スフェクションあるいは感染する。MLVに基づく構築物
を用いる場合、このウイルスのエンベロープがヒト補体
によって不活性化されるため、感染は好ましく生体外で
行われる。モノクロナール抗体を用いて所望のサブセッ
トを選別するか、あるいは当分野に知られている他の方
法によって、リンパ球細胞集団の特定のサブセットを選
択し得る(P.W.Kantoffら、Proc Nat Acad Sci USA(19
86)83:6563−67を参照)。
所望ならば、gag−polおよびenvをコードするウイル
ス遺伝子の発現を可能にする独立の構築物を挿入した
後、本発明のベクターを挿入することによって、いくつ
かのリンパ球あるいは骨髄細胞をパッケージング細胞に
転換し得る(O.Danosら、Proc Nat Acad Sci USA(198
8)85:6460−64)。自己パッケージング細胞が被験体に
再導入される時、複製欠陥レトロウイルスが細胞の生活
環中で連続的に発現し、本発明の治療用の構築物を多数
の宿主細胞に伝達する結果となる。
実施例1 組換えレトロウイルスベクター 組換えDNA操作の標準技術(T.Maniatisら、Molecular
Cloning:A Laboratory Manual(New York,Cold Spring
Harbor Laboratory,1982))を使用して、レトロウイ
ルスを構築した。レトロウイルスベクターの構築に使用
したプラスミドは、以下から得た。pMX1112SVNeoは、M.
McMann(UCSF)から譲渡されたものであり、SV−Nは、
E.Gilboaから譲渡されたものである(Yuの前出に記載さ
れている方法で構築した)。
neorに連結したSV40初期プロモーターのCla−Cla断片
をプラスミドpMX1112に挿入することによって(A.M.C.B
rownら、“DNA Cloning":a practical approach,vol.3
(D.M.Glover編、IRL Press,1987)の“Retroviral Vec
tors",pp.189−212に記載されているように)プラスミ
ドpMX1112SVNeoを構築する。SV40−neor遺伝子を、プラ
スミド上のpsiパッケージング配列と3′側 Mo−MuLV
LTR領域との間に配置する。5′側Mo−MuLV LTRの上流
にあるEcoR I部位を除去し、Xho I部位にEcoR Iリンカ
ーを挿入し、新しいEcoR I部位とHind III部位との間に
pUC18ポリリンカーを加えることによって、プラスミドp
MXSVNeo18をpMX1112SVNeoから調製した。プラスミドpTA
R1は、HIV 5′側LTR(tar配列を含む)、CATをコードす
る遺伝子、およびSV40ポリアデニル化シグナルとt イ
ントロンを含み、HIV−1(SF2)(R.Sanchez−Pescado
rら、Science(1982)227:484−92)Xho I−Nar I断片
をpMLにクローニングすることにより構築した。合成ポ
リリンカーをNar I部位に加え、CAT遺伝子およびSV40RN
Aプロセッシングシグナルを含むpSV2CAT(C.M.Gorman
ら、Proc Nat Acad Sci USA(1982)79:6777−81)のSt
ul−BamH I断片を挿入してpTAR1を得た。pTAR1をAsp718
とXho Iで切断し、得られた断片をpMXSVNeo18にクロー
ニングして、第2図に示したpTB1を得た。SV40 EPの制
御下にHIV tat遺伝子を入れ、SV40ポリアデニル化シグ
ナルを側面に配置して、プラスミドpTAT1を構築した(P
eterlinら、前出)。プラスミドpRTは、HSV−1 tk遺伝
子、プロモーター、およびRNAプロセッシングシグナル
を含む。プラスミドptar/tkは、CAT遺伝子の代わりにpR
TのBgl II−EcoR I断片をpTAR1にクローニングすること
によって、調製した。プラスミドpMXSVNeo−tar/tkは、
ptar/tkのAsp718−EcoR I部分をpMXSVNeo18ポリリンカ
ーにクローニングすることによって、構築した(pMXSVN
eo−tar/tkは、第3図に示される)。
ヒト細胞に感染し得る両屈性の(amphotropic)レト
ロウイルスを標準技術(R.Mannら、Cell(1983)33:153
−59)によって調製した。すなわち、CaPO4共沈技術
(R.Grahamら、Virol(1973)52:456−67)を使用し
て、両屈性のパッケージング細胞株PA−317(Miller
ら、Mol Cell Biol(1986):2895−902;ATCC CRL 907
8)をプラスミドベクターによってトランスフェクショ
ンした。CaPO4との共沈物として、10μgのプラスミド
ベクターと25μgのサケの精子DNAキャリアを、60mm組
織培養皿中の5×105のPA−317細胞に8から16時間あて
がった。沈澱物を除去し、単層をダルベッコリン酸緩衝
溶液で洗浄した。新鮮な培地(10%の胎児ウシ血清およ
び抗生物質を添加したダルベッコ変法イーグル培地、DM
EM)を用意し、細胞を増殖させて2日後に回収した。次
いで、トランスフェクションした細胞をトリプシンで処
理し、150mm2Tフラスコに移し、0.8mg/ml G418を含む培
地中で10−14日増殖させた。得られたG418耐性コロニー
をトリプシンで処理し、96ウェル組織培養プレート中で
限界希釈法によってクローニングした。個々のクローン
によって生産された組換えレトロウィルスを、ウィルス
力価を測定するためにヒト細胞株(HeLa,ATCC CCL 2:HU
T78,ATCC TIB 161)に感染させ、そして正確なプロウィ
ルス構造物の生成を行うことによって特徴付けた。
PA−317の代わりに外屈性(Ecotropic)のパッケージ
ング細胞株Psi−2(R.Mann、前出)を使用したこと以
外は上記と同様に、外屈性の組換えレトロウィルスを調
製した。
実施例2 組換えレトロウィルスによる細胞の感染 標準の手法(R.Mann、前出)を使用して、細胞株を組
換えレトロウィルスで感染した。すなわち、5×106
の細胞を60mm組織培養皿に蒔き、16時間増殖させた。プ
ラスミドベクターを含むパッケージング細胞から得た、
細胞を含まない上清を、8μg/mLのポリプレンの存在下
で、6から8時間目的の細胞にあてがった。G418耐性マ
ーカーを持つウィルスの場合、細胞を増殖させ、選択
し、上記のパッキングクローン調製で記載したようにク
ローニングした。HSV−1 tkを持つが、G418耐性マーカ
ーを欠くレトロウィルスをtk−細胞株:外屈性ウィルス
にはL−M(tk−)(ATCC CCL 1.3)、両屈性のウィル
スには143 B細胞(ATCC CRL 8303)を使用して力価を測
定した。HAT培地を使用して、tk+コロニーを選択した。
実施例3 HIV tatによるトランス活性化のアッセイ HIV tarシス作用調節配列の制御の下でCATをコードす
る、プラスミドpTAR1、pTB1およびpTB2(pTB1とは反対
方向のHIV LTR領域を有する)をHeLa細胞にトランスフ
ェクションした。HIV tatトランス作用物質を発現する
プラスミドpTAT1を、HeLa細胞の半分にトランスフェク
ションした。48時間後、細胞を溶解し、14C−クロラム
フェニコールを溶解物とインキュベートした。生産物を
EtOAcで抽出し、薄層クロマトグラフィーによって分析
した。
その結果、tarをコードするプラスミドおよびtatをコ
ードするプラスミドの両方を含むHeLa細胞中では、CAT
が発現されたが、pTAT1プラスミドを欠くHeLa細胞中で
はCATが発現されなかったことが示された。pTAR1、pTB1
およびpTB2の間では構成的発現(漏れ)レベルはほとん
ど差がないが、pTAR1(Mo−MuLV LTRsおよびSV40エンハ
ンサーを欠く)細胞中よりもpTB1およびpTB2を含む細胞
中の方が、HIV tatに応答するCAT発現率は高かった。
実施例4 抗ウィルス細胞毒性エフェクター遺伝子 両屈性MXSVNeo−tar/tkレトロウィルスを生産し、HUT
78細胞(ATCC TIB 161)を感染するのに使用した。1mg/
mLのG418を使用して形質転換細胞(HUT−tk細胞)を選
択した。大量培養したHUT−tk細胞のアシクロビアに対
する感受性を、様々な濃度の薬物を含む培地中で増殖さ
せることによって決定した。pMXSVNeo−tar/tk(HUT−t
k細胞)を含むHUT78細胞を沈澱させ、ポリブレン(2μ
g/ml)に37℃で30分間さらした。次いで、細胞を沈澱さ
せ、1mL当り105個の細胞を再懸濁し、HIV−1(SF2)に
37℃で1.5時間さらした。次いで、細胞を沈澱させ、10
%のウシ胎児血清および抗生物質を含むRPMI 1640培地
中で50μL当り104個の細胞を再懸濁した。次いで、4
5、100または200μM アシクロビアを有する1mLの培地
を含む24ウェルプレートのウェルに、50μLの細胞懸濁
液を分配した。HIV−SF2を(7日間のインキュベーショ
ンの後、p25 gag ELISA中に3 ODを提供するのに十分な
量で)加え、7日間増殖させ、次いで抗p25gag ELISAに
よってアッセイした。通常のHUT78細胞を、HSV−1 tkの
影響のコントロールとして用いた。これらの実験の結果
を第5図に示す。
HUT78細胞中のHIVの複製は、アシクロビアによってあ
まり影響されなかったが、複製は、HUT−tk細胞中のア
シクロビアによってかなり(100μM acyclovirで約60
%)阻害された。細胞変性/細胞毒性効果は、両方の細
胞型において明白であった(データは示されていな
い)。HUT−tkの単一細胞クローンの分析によって、ア
シクロビアに対する感受性の相違を示したが、大量培養
されたHUT−tk細胞は、ウィルス複製をかなり制限し得
た。
実施例5 HIV複製阻害のアッセイ HSV−1 tk陽性表現型に形質転換されたHIV感染性細胞
は、抗ウィルス活性および細胞毒性のあるヌクレオチド
アナローグをスクリーニングするために使用され得る
(Mitsuya、前出)。
pMXSVNeo−tar/tk(HUT−tk細胞)を含むHUT78細胞を
限界希釈法によってクローニングし、構成的tk発現の測
定として、様々な濃度のアシクロビアに対する感受性を
アッセイした。特に感受性の強いクローンをTK.5と名付
け、高レベルのtkを発現して、AZTを活性化し、HIV感染
に抵抗する細胞の能力をテストするために選択した。
HUT78、大量培養されたHUT−tk(実施例4から得
た)、およびTK.5細胞を沈澱させ、ポリブレン(2μg/
mL)に37℃で30分間さらした。次いで、細胞を沈澱さ
せ、1mL当り105個の細胞を再懸濁し、HIV−1(SF2)に
37℃で1.5時間さらした。次いで、細胞を沈澱させ、血
清および抗生物質を含むRPMI 1640培地中で、50μL当
り105個の細胞を再懸濁した。次いで、50μLの細胞懸
濁液を、0、1、5または10μM AZTを含む1mLの培地を
含む24ウェルプレートの個々のウェルに分配した。感染
細胞を7日間培養し、次いで、ウィルス複製を抗p25gag
ELISAによってアッセイした。結果を図4に示す。
実施例6 特異的チミジンキナーゼベクターの構築 HSV−1 tkを含む様々なレトロウィルスベクターの構
造を第1図に示す。これらのベクターの機能的特性およ
び処置上の応用を以下に説明する。
SIN−tar/tk−H4Neo:このベクターは、HIV tarシス作
用調節配列およびHSV−1 tkエフェクター遺伝子を使用
し、H4シストンプロモーターの制御下でネオマイシン耐
性を含む、Yuによって記載されている自己不活性ベクタ
ーを使用する。このプラスミドは、HIVで感染した細胞
のddNsに対する感受性を供与する。
SIN−CD4/tk(−H4Neo):このベクターは、tarシス
作用調節配列が、TH細胞中のCD4抗原の発現を促進する
シス作用調節配列と置換されていることを除いて、上記
のSIN−tar/tk−H4Neoベクターと同一である。ヒストン
プロモーター/ネオマイシン耐性マーカーは、任意であ
る。このベクターは、すべてのCD4 +細胞のddNsに対する
感受性を供与する。CD4抗原は、現在、HIVへの侵入形態
として重要であると思われるため、このベクターもま
た、HIV感染の処置に有用であり得る。
SIN−Macl/tk(−H4Neo):このベクターは、HIV tar
シス作用調節配列が、マクロファージにおいてMacl抗原
発現を調節するシス作用調節配列によって置換されてお
り、SIN−tar/tk−H4Neoと同様である。ヒストンプロモ
ーター/ネオマイシン耐性マーカーは、任意である。こ
のベクターは、HIVに対して宿主細胞としての役割を果
たす、すべてのマクロファージにddNsに対する感受性を
供与する。
SIN−tar/rA−H4Neo:このベクターは、リシンAエフ
ェクター遺伝子を制御するHIV−1 tarシス作用調節配列
を使用し、選択し得るマーカーといてneorを使用する。
SIN−fos/ppt:このベクターは、Yuによって記載され
る自己不活性ベクターを使用し、植物ホスホトランスフ
ェラーゼエフェクター遺伝子を使用するfos腫瘍形成遺
伝子シス作用調節配列(R.Treisman Cell(1986)46:56
7−74)を使用する。このベクターは、ddNと組み合わせ
ると、fos型悪性腫瘍の処置に有用であり得る。
SIN−pcna/tnf:このベクターは、増殖細胞核抗原(J.
E.Selis,Leukemia(1988):561−601)および腫瘍壊
死因子エフェクター遺伝子を調節するシス作用調節配列
を使用する。PCNAは、すべての細胞において発現される
が、この発現は一時的なものであり、細胞分化中におい
てのみ発生する。従って、ベクターで感染した通常の細
胞は、有毒な濃度のTNFを生産することはないが、常に
細胞分裂の状態である悪性過剰増殖細胞は、有毒な濃度
を発現し得る。
SIN−acg/ifn:このベクターは、β−インターフェロ
ンエフェクター遺伝子と共にαコリオゴナドトロピン
(S.E.Goelz、Science(1985)228:187−90)を発現す
るシス作用調節配列を使用する。このベクターは、前述
のベクターのように、acgが通常細胞においてあまり頻
繁に発現されないという事実に依存しており、がんの処
置には有用であり得る。
SIN−IgG/Rbz:このベクターは、慢性骨髄性白血病(C
ML)において発生するbcl/ablスプライス部位に特異的
なリボザイムエフェクター遺伝子と共に、IgGからのシ
ス作用調節配列を使用する。IgGは、B細胞において発
現されるため、CMLに対する細胞型の保護が得られる。
SIN−e7/Ld:このベクターは、Leishmania donovani
リン2′−デオキシリボヌクレオシダーゼ遺伝子と共に
あるヒトパピローマウィルス16型(HPV16)のE7遺伝子
に応答するシス作用配列を使用する。HPV16 E7遺伝子の
発現は、子宮頸のがんと関連しており(Phelpsら、Cell
(1988)53:539−47)、このベクターは(薬物6−メチ
ルプリン2−デオキシリボシドと組み合わさって)E7遺
伝子が発現される細胞を破壊する。
HIV−2/tk:このベクターは、HIV−2由来でありpsi
(キャプシドに包まれた)シグナルおよびenv遺伝子か
らのrev応答エレメントに重なるgag遺伝子の部分を除い
て、すべての内部遺伝子が欠失しているHIV−2から得
られる。HSV−1 tk遺伝子をpsi配列の3′側に挿入し、
HIV−2 LTRの制御下で発現させる。所望されるなら、HI
V−1 tar配列をHIV−2 tar配列と交換してもよい。この
ベクターは、HIV gag配列ATGコドンを欠失または改変し
(Guildら、前出)、ATG開始コドンからHSV−1 tk遺伝
子の発現を得ることによって、ゲノムの長さのRNAからH
SV−1 tkを発現させるのに用い得る。あるいは、gag開
始コドンを改変させることなく、HSV−1 tk遺伝子の
5′側にHIV−2 envスプライスアクセプターを含み得、
このようにして、スプライスしたサブゲノムmRNAを介し
てHSV−1 tkの発現を得る。いずれの場合においても、H
SV−1 tkの発現は、常在性HIV−1プロウィルスまたは
重複感染HIV−1ウィルスからのtatによる相補に依存す
る。ACVまたはGCVの投与と組み合わせてtkを発現させる
と、抗ウィルス剤の有毒なレベルが活性化され、このよ
うにして感染細胞が破壊される。これらの構築物は、HI
V−2エンベロープまたはHIV−1SF162エンベロープのい
ずれかにパッケージングされ得、後者は、感染したマク
ロファージを標的とし破壊するのに有用である。
HIV−2/TCR−tk:この構築物は、内部にT細胞受容体
プロモーターを取り入れてHSV−1 tkの発現を促進し、H
IV−2 gag遺伝子の5′末端側にenvおよびpsiシグナル
からのRREを含む。グルココルチコイド応答MoMLVの構築
についてのJ.Overhauserら、J Virol(1985)54:133−3
4によって記載される原理に従って、TCR α不変領域エ
ンハンサー配列を(Hoら、Proc Nat Acad Sci USA(198
9)86:6714によって記載されるように)挿入することに
よって、ベクターの3′側LTRを修飾する。HIV−2/TCR
−tkベクターは、インビボでCD4 +細胞に感染し、そして
遺伝的にトランスフェクションするのに使用され得る。
通常、ベクターもT4細胞もtatを含まないため、ウィル
スLTR中で開始する転写産物の発現は、HIVによる感染が
なくては起こらない。転写の開始(tkの発現)は、内部
TCRプロモーターから起こる。このプロモーターからの
発現は、プロウィルスLTRに導入されたTCR αエンハン
サーの存在によって促進される。このベクターは、遺伝
子に形質転換されたTHリンパ球においてtkの構成的発現
を提供し、抗ウィルス物質(すなわち、ACV、ddC等)を
活性化する。これによって、ACVおよび細胞中の関連化
合物は、それらが通常は効力を発揮しない細胞において
使用され得る。第4図に示されるように、低濃度でのAZ
Tの効力も高められる。様々な抗ウィルス剤を使用する
には、HIVによる薬物耐性の増加の可能性を減少させな
ければならない。類似ベクターは、使用されるHIV配列
の代わりにMLVウィルス成分を使用し、MLV両屈性パッケ
ジング細胞株を使用することによって調製され得る。
実施例7 構築物のインビボ投与 (A)HIV−ベースのベクターのパッケージング細胞株
は、以下のように構築される: gag−polコード配列を、HIV−1またはHIV−2から単
離し、発現ベクターのヒトサイトメガロウィルス(CM
V)主要極初期(MIE)プロモーター制御下に挿入する。
適切なポリアデニル化配列、例えば、SV40ポリAコード
配列のように、gag−pol挿入体の3′側に提供する。核
持ち出しを行うために、gag−polおよびenv配列は両方
とも、envコード領域に存在するrev応答エレメント(RR
E)を含んでいなければならない(M.H.Malimら、Nature
(1989)338:254−57)。
最終的に生じるベクターの最終特異性を決定するenv
配列(RREを含む)を、選択されたHIV−1、HIV−2ま
たはSIV−1株から得、別々の発現ベクターのCMV MIEプ
ロモーターの制御下に挿入する。この構築において、β
−グロビンポリA配列を使用する。マーカーまたはリポ
ーター遺伝子(例えば、neor)のコード配列を任意に含
むenvコード配列の5′側にイントロンを挿入する。
個々の類似ベクターを構築して、SV40初期プロモータ
ーの制御下に、tat cDNAおよびrev cDNAを挿入する。こ
れらのベクターは、SV40 ポリA配列を使用する。gag
−pol、env、tatおよびrevのコード配列を分離すること
によって、機能HIVウィルスを再生するための組換えの
可能性が最小になる。
次いで、発現ベクターを使用して、例えばNIH−3T3、
HeLa等の適切な細胞株をトランスフェクションすること
によって、パッケージング細胞株を構築する。HIV−2/T
CR−tkのような本発明のレトロウィルスベクターでトラ
ンスフェクションすると、真のHIV感染中(主として、T
H細胞)に感染する宿主細胞の集団を感染し得る本発明
の保護構築物が調製される。AZZ、ACV、ddC等の適切な
抗ウィルス物質と共に投与すると、この処置物は、感染
HIV複製から感染細胞を保護する。
(B)マクロファージ/単球栄養性構築物を上記のセク
ションAの手法に従って、但し、envタンパクを提供す
るためにHIV−1SF162env遺伝子を使用して調製する。HI
V−2/tkのような本発明のベクターでトランスフェクシ
ョンすると、HIVと感染の保有宿主細胞、特にマクロフ
ァージおよび単球を重複感染および破壊し得る除去構築
物(ablative construct)が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−157985(JP,A) 特表 平3−504079(JP,A) Science,Vol,227(1988) p.172−173 Science,Vol,239(1988) p.184−187 Nafure,Vol,331(1988) p.35−41 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C12N 15/86 C12N 5/10 A61K 48/00 WPI(DIALOG) BIOSYS(DIALOG) MEDLINE(STN)

Claims (25)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】過剰増殖障害または感染性物質による感染
    について、宿主細胞を生体外で処置することにより得ら
    れる細胞であって、該感染または過剰増殖障害が、遺伝
    子の発現を調節し得るヒト疾患関連トランス作用調節因
    子により特徴づけられ、 該得られる細胞は、該トランス作用調節因子によりコン
    トロールされ得るシス作用調節配列;およびその発現が
    該細胞を防御あるいは破壊に対して感受性にする、該シ
    ス作用調節配列のコントロール下にあるエフェクター遺
    伝子を含むポリヌクレオチド構築物を含み、該エフェク
    ター遺伝子が、サイトカインである遺伝子産物をコード
    する、細胞。
  2. 【請求項2】前記エフェクター遺伝子産物が、α−イン
    ターフェロン、β−インターフェロン、γ−インターフ
    ェロン、トランスフォーミング成長因子β、インターロ
    イキン2、またはそれらの組合せから選択されるサイト
    カインである、請求項1に記載の細胞。
  3. 【請求項3】前記エフェクター遺伝子産物が、γ−イン
    ターフェロンである、請求項2に記載の細胞。
  4. 【請求項4】前記シス作用調節配列が前記エフェクター
    遺伝子に動作可能に連結された少なくとも2つの連なっ
    たコピーで存在する、請求項1から3のいずれかに記載
    の細胞。
  5. 【請求項5】請求項1から4のいずれかに記載の細胞で
    あって、前記エフェクター遺伝子がポリヌクレオチド配
    列の少なくとも2つのコピーおよび強力な終結領域に動
    作可能に連結され、 該ポリヌクレオチド配列の少なくとも2つのコピーが、
    前記感染性物質または前記過剰増殖障害の調節エレメン
    ト領域に相同であって、そして、該感染性物質または該
    過剰増殖障害に関連するトランス作用調節因子に結合す
    る能力を有し、 該相同なポリヌクレオチド配列が、該トランス作用調節
    因子について、該感染性物質または該過剰増殖障害の該
    調節エレメント領域と拮抗する、細胞。
  6. 【請求項6】前記感染性物質がHIV−1またはHIV−2を
    含み、そして前記トランス作用調節因子がtatを含む、
    請求項5に記載の細胞。
  7. 【請求項7】過剰増殖障害または感染性物質による感染
    について、宿主細胞を処置するためのポリヌクレオチド
    構築物であって、該感染または該過剰増殖障害が、DNA
    の発現を調節し得るヒト疾患関連トランス作用調節因子
    により特徴づけられ、 該トランス作用調節因子によりコントロールされ得るシ
    ス作用調節配列;およびその発現が該細胞を防御あるい
    は破壊に対して感受性にする、該シス作用調節配列のコ
    ントロール下にあるエフェクター遺伝子を含み、該エフ
    ェクター遺伝子が、サイトカインである遺伝子産物をコ
    ードする、構築物。
  8. 【請求項8】前記エフェクター遺伝子が、α−インター
    フェロン、β−インターフェロン、γ−インターフェロ
    ン、トランスフォーミング成長因子β、インターロイキ
    ン2、またはそれらの組合せから選択されるサイトカイ
    ンをコードする、請求項7に記載の構築物。
  9. 【請求項9】前記エフェクター遺伝子が、γ−インター
    フェロンをコードする、請求項8に記載の構築物。
  10. 【請求項10】哺乳動物細胞内で前記構築物を安定に保
    持するたのポリヌクレオチド保持配列をさらに含む、請
    求項7から9のいずれかに記載の構築物。
  11. 【請求項11】前記保持配列がウイルスベクターまたは
    遺伝子標的ベクターを含む、請求項10に記載の構築物。
  12. 【請求項12】ワクシニア、HIV−1、HIV−2、アデノ
    ウイルス、およびアデノ関連ウイルスから選択される組
    み換えウイルスベクターを含む、請求項7から11のいず
    れかに記載の構築物。
  13. 【請求項13】複製欠陥レトロウイルスベクターを含
    む、請求項7から11のいずれかに記載の構築物。
  14. 【請求項14】前記複製欠陥レトロウイルスベクター
    が、HIV−1またはHIV−2由来のgp160env糖タンパク質
    コード配列をさらに含む、請求項13に記載の構築物。
  15. 【請求項15】前記シス作用調節配列がHIV tatタンパ
    ク質に応答し得る、請求項7から14のいずれかに記載の
    構築物。
  16. 【請求項16】前記シス作用調節配列が前記エフェクタ
    ー遺伝子に動作可能に連結された少なくとも2つの連な
    ったコピーで存在する、請求項7から15のいずれかに記
    載の構築物。
  17. 【請求項17】過剰増殖障害または感染性物質による感
    染について宿主細胞を処置するための組成物であって、
    請求項7から16のいずれかに記載のポリヌクレオチド構
    築物、および薬学的に受容され得るキャリアを含有す
    る、組成物。
  18. 【請求項18】前記薬学的に受容され得るキャリアがリ
    ポソームを包含する、請求項17に記載の組成物。
  19. 【請求項19】前記リポソームが処置されるべき宿主細
    胞に特異的な抗体をさらに含有する、請求項18に記載の
    組成物。
  20. 【請求項20】ヒトまたは動物体の処置または治療方法
    に用いるための、請求項7から16のいずれかに記載の構
    築物または請求項17から19のいずれかに記載の組成物。
  21. 【請求項21】前記治療が、生物内の選択された細胞集
    団を感染または過剰増殖性の形質転換から防御するため
    である、請求項20に記載の使用のための構築物または組
    成物。
  22. 【請求項22】生物内の選択された細胞集団を感染また
    は過剰増殖性の形質転換から防御するためのポリヌクレ
    オチド構築物であって、 実質的に選択された該細胞集団にのみ見出されるヒト疾
    患関連トランス作用調節因子の存在下でのみエフェクタ
    ー遺伝子の発現を促進させるシス作用調節配列;および
    その発現が該細胞集団の細胞を防御または破壊に対して
    感受性にする、該シス作用調節配列のコントロール下に
    あるエフェクター遺伝子を含み、該エフェクター遺伝子
    が、サイトカインである遺伝子産物をコードする、構築
    物。
  23. 【請求項23】前記エフェクター遺伝子が、α−インタ
    ーフェロン、β−インターフェロン、γ−インターフェ
    ロン、トランスフォーミング成長因子β、インターロイ
    キン2、またはそれらの組合せから選択されるサイトカ
    インをコードする、請求項22に記載の構築物。
  24. 【請求項24】前記エフェクター遺伝子が、γ−インタ
    ーフェロンをコードする、請求項23に記載の構築物。
  25. 【請求項25】前記シス作用調節配列が前記エフェクタ
    ー遺伝子に動作可能に連結された少なくとも2つの連な
    ったコピーで存在する、請求項22から24のいずれかに記
    載の構築物。
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