JP2714907B2 - 電子写真感光体 - Google Patents
電子写真感光体Info
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Description
る。
は、感光体表面を一様に帯電させた後、露光によって画
像様に電荷を消去して静電潜像を形成し、その静電潜像
をトナーによって現像し、次いでそのトナー像を紙等に
転写、定着させる。
電、表面の清浄化が施され、長期に亘って反復使用され
る。
性および感度が良好で更に暗減衰が小さい等の電子写真
特性は勿論、加えて繰返し使用での耐刷性、耐摩耗性、
耐湿性等の物理的性質や、コロナ放電時に発生するオゾ
ン、露光時の紫外線等への耐性(耐環境性)においても良
好であることが要求される。 従来、電子写真感光体と
しては、セレン、酸化亜鉛、硫化カドミウム等の無機光
導電性物質を感光層主成分とする無機感光体が広く用い
られていた。
感光体の感光層の材料として利用することが近年活発に
開発、研究されている。
ニルカルバーゾールと2,4,7-トリニトロ-9-フルオレノ
ンを含有した感光層を有する有機感光体について記載さ
れている。しかしこの感光体は、感度及び耐久性におい
て必ずしも満足できるものではない。このような欠点を
改善するために、感光層において、電荷発生機能と電荷
輸送機能とを異なる物質に個別に分担させることによ
り、感度が高く耐久性の大きい有機感光体を開発する試
みがなされている。このようないわば機能分離型の電子
写真感光体においては、各機能を発揮する物質を広い範
囲のものから選択することができるので、任意の特性を
有する電子写真感光体を比較的容易に作製することが可
能である。
を用い、任意の電荷を発生する物質と高分子バインダー
とを併用することにより、すぐれた電子写真特性と被膜
強度とを有する電子写真感光体を得るための努力がなさ
れている。
繰り返し特性等の面でポリカーボネートが優れており中
でもビス・フェノールAを主要繰返し単位とするポリカ
ーボネートが代表的である。構造式を下記に示した。
下、BPAタイプと記す。)このポリカーボネートは、
ビスフェノールAの中心炭素原子に2つのメチル基が対
照的に結合した構造を有している。しかし、検討の結
果、上記ポリカーボネートには次の欠点が存在すること
が判明している。
が不充分で、有機感光体の高耐久化が困難である。
が悪く、CTMの結晶析出を生じ易く、塗膜にひび割れ
等を生ずる。
布等を行なうと、塗布液がゲル化し易い。
じクリーニング時トナーフィルミングを生じ画像欠陥を
生じ易い等の欠点を有している。
開昭60-172045号公報等には非結晶性のポリカーボネー
トとして嵩高な置換基を有するポリカーボネートまたは
中心炭素原子に環を形成したポリカーボネート(Zタイ
プ)等が提案された。前記嵩高の置換基を有するポリカ
ーボネート及びZタイプポリカーボネートを感光層のバ
インダーとして用いることにより、前BPAタイプポリ
カーボネートの場合に生じた欠点が改良された。しかし
ながら未だコロナ放電に発生するオゾン、その他像露光
時発生する活性種等による感光体の疲労劣化があるため
長期に亘る像形成の繰返し特性が不十分であった。そこ
で例えば特開平1-118137、特開平1-118138及び特開平1-
118139の各号公報には、前記嵩高な置換基を有するポリ
カーボネート若しくはAタイプ、Zタイプ等のポリカー
ボネート、またはそれらのポリカーボネートの構造単位
を共重合したポリカーボネートにヒンダードフェノール
構造単位及び/又はヒンダードアミン構造単位を有する
化合物から成る酸化防止剤を含有せしめることが提案さ
れた。
一層の画像品質の向上と高速複写が要請され、特に電子
写真感光体の高耐久性が要請されるようになり、従来の
前記電子写真感光体ではこのような要請に対応できず、
例えばセレン等の感光体に比してその耐久性が著しく悪
い。本発明者等は鋭意検討の結果、前記問題点を解決す
るには、バインダー樹脂の改良が必要不可欠であること
をつきとめ本発明を完成したのである。
耐摩耗性に優れ、高感度にして長期に亘る繰り返し特性
に優れた電子写真感光体を提供することにある。
荷発生物質、電荷輸送物質及びバインダー樹脂を含有す
る感光層を有する電子写真感光体において、前記感光層
がバインダー樹脂として下記一般式〔B1〕で表される
構造単位と下記一般式〔B2〕で表される構造単位を主
成分とする共重合体化合物を含有し、かつヒンダードフ
ェノール構造単位及び/又はヒンードアミン構造単位を
分子内に有する化合物を含有することを特徴とする電子
写真感光体によって達成される。
の炭素数1〜6のアルキル基、置換、無置換のアリール
基(例えばフェニル基、ナフチル基等)、R1とR2で形
成されるC4〜C10の環状炭化水素残基を表す。
ハロゲン原子(例えば、塩素、臭素、よう素等の原
子)、置換、無置換の炭素数1〜6のアルキル基、置
換、無置換のアリール基(例えばフェニル基、ナフチル
基)を表す。l,m,p,qは1〜4の整数である。
〔B1〕,〔B2〕の繰り返しの構造単位が以下のもので
ある共重合体化合物を含有する電子写真感光体である。
0、好ましくは50〜1000である。 本発明において、主要繰返し単位として前記一般式〔B
1〕及び一般式〔B2〕を構造組成に含む共重合体をバイ
ンダ樹脂として用いることにより皮膜物性に優れ、電荷
保持力、感度残留電位等の電子写真特性に優れ、かつ繰
返し使用に供した時にも疲労劣化が少ない安定した特性
を発揮する電子写真感光体を作成することができる。
を来さぬ範囲で他のバインダーを混合して用いることが
できる。この際の混入比率は50wt/%以下が好ましい。
(II)から選ばれるフェノール系化合物を用いて常法に従
い容易に合成される。
l,m,p及びqは前記一般式〔B1〕、〔B2〕で示し
たものと同じである。
は、具体的には塩化メチレン、1,2‐ジクロルエタン等
の不活性溶媒存在下、前記フェノール系化合物に、酸受
容体としてアルカリ水溶液或はピリジン等を入れ、ホス
ゲンを導入しながら反応させる方法が挙げられる。
は、触媒としてトリメチルアミン、トリエチルアミン等
の第3級アミン、あるいはテトラブチルアンモニウムク
ロリド、ベンジルトリブチルアンモニウムブロミド等の
第4級アンモニウム化合物を用いると、反応速度が増大
する。
ノール、p‐t‐ブチルフェノール等1価のフェノールを
共存させてもよい。触媒は最初から入れてもよいし、オ
リゴマーを造った後に入れて高分子量化する等任意の方
法がとれる。
系化合物を用いて共重合する方法としては、 (イ) 2種以上のフェノール系化合物を最初に同時にホ
スゲンと反応させて共重合する方法 (ロ) 一方をまずホスゲンと反応させ、ある程度反応を
行った後他方を入れて重合する方法 (ハ) 別々にホスゲンと反応させて重合する方法 等の
任意の方法がとれる。
造の具体例を挙げるが本発明はこれらに限定されるもの
ではない。
のものが挙げられるが本発明はこれらに限定されるもの
ではない。
率(共重合比)はx:y=95:5〜5:95の範囲であ
り、更に好ましくは95:5〜50:50の範囲である。
低下及び機械的強度が低下する為、したがいyの比率を
50モル%以下とすることが好ましい。
の共重合体化合物に併用して用いてもよいバインダとし
ては、例えば次のものを挙げることができる。
エン共重合体、スチレン-メタクリル酸メチル共重合
体、等) (9) アクリロニトリル系共重合体樹脂 (例えば、塩化
ビニリデン−アクリトロニトリル共重合体、等) (10) 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 (11) 塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合
体 (12) シリコーン樹脂 (13) シリコーン−アルキッド樹脂 (14) フェノール樹脂 (例えば、フェノールーホルムア
ルデヒド樹脂、クレゾールホルムアルデヒド樹脂、等) (15) スチレン−アルキッド樹脂 (16) ポリ-N-ビニルカルバゾール (17) ポリビニルブチラール (18) ポリビニルホルマール (19) ポリヒドロキシスチレン これらのバインダは、単独であるいは2種以上の混合物
として本発明に係る共重体化合物に併用することができ
る。
ノール構造単位を分子内に有する化合物について説明す
る。該化合物は、代表的なものとして下記一般式〔1
A〕、一般式〔2A〕、一般式〔3A〕、一般式〔4
A〕、一般式〔5A〕に示されるものが挙げられる。
ル基、R14、R15、R16は水素原子又はヒドロキシ基、
アルキル基、アリール基を表し、R15及びR16は相互に
連結して環を形成してもよい。R17は水素原子、アルキ
ル基又はアルキリデン基を表す。
ec-アルキル基が好ましい。
は、炭素数1〜40のものが好ましく、アリール基として
はフェニル、ナフチル、ピリジル基等が挙げられる。
ン環が好ましい。
しては、炭素数1〜40のものが好ましく、特に好ましい
のは、炭素数1〜18のものである。
有機残基である。〕〔一般式〔2A〕中、R18は水素原
子又はアルキル基、アリール基、アラルキル基、R19、
R23は分岐状アルキル基、R20、R21、R22及びR24、
R25、R26は水素原子又は置換基を表す。
は2〜4である。またWは連絡基である。
原子数1〜40個のアルキル基であって置換基を有しても
よい。R18に対する置換基としては、アリール基、アル
コキシ基、カルボキシル基、アミド基、ハロゲン原子等
任意のものが可能である。
フェネチル基等が挙げられる。
しては炭素数1〜40個の分岐状アルキル基であり、例え
ば(t)ブチル、(sec)ブチル、(sec)オクチル、(t)オクチ
ル基等が挙げられる。
基としては、例えばアリール基、アルコキシ基、カルボ
キシル基、アミド基、ハロゲン原子等が挙げられる。
化する。Wとしては例えばメチレン基、エチレン基、プ
ロピレン基、フェニレン基、スルフィド、ポリスルフィ
ド基が代表的なものとして挙げられる。
同士が直接結合する場合も含まれる。〕〔一般式〔3
A〕中、R27、R28及びR29で表される炭素原子数1〜
4のアルキル基は直鎖でも分岐していてもよく、具体的
には例えばメチル基、エチル基、プロピル基、i-プロピ
ル基、ブチル基、sec-ブチル基、t-ブチル基等が挙げら
れる。
い。R27、R28及びR29は同じでも異なっていてもよ
い。〕〔一般式〔4A〕中、R30及びR31は各々、アル
キル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基
又は複素環基を表し、R32、R33、R34及びR35は各
々、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル
基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、ア
ルキルチオ基、アリールオキシ基、アリールチオ基、ア
シル基、アシルアミノ基、アルキルアミノ基、アルコキ
シカルボニル基又はスルホンアミド基を表す。〕〔又、
一般式〔5A〕中、R36は炭素原子数1〜18のアルキル
基を表し、R37及びR38は各々、水素原子又は炭素原子
数1〜18のアルキル基を表す。R39は水素原子又は炭素
原子数1〜10のアルキル基を表す。
37及びR38で表される炭素原子数1〜18のアルキル基は
直鎖でも分岐でもよく、例えばメチル基、エチル基、プ
ロピル基、i-ブチル基、t-ブチル基、ペンチル基、オク
チル基、ドデシル基等を挙げることができる。
ル基は直鎖でも分岐でもよく、例えばメチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、t-ブチル基、sec-ペンチル
基、ヘキシル基、ノニル基等を挙げることができる。〕
前記一般式〔1A〕〜〔5A〕に含まれるヒンダードフ
ェノール構造単位を分子間に有する化合物のうち特に重
要な化合物例を以下に示す。
物例を挙げる。
ン構造単位を分子内に有する化合物としては、下記一般
式〔1B〕、一般式〔2B〕、一般式〔3B〕、一般式
〔4B〕、一般式〔5B〕及び一般式〔6B〕で示され
るものがある。
て、R13及びR14はアルキル基であって置換基を有して
もよい。但し、R13、R14のいずれか一方は分岐状のア
ルキル基である。
アルキル基、アリール基であり、好ましくは炭素数1〜
40個のアルキル基であって置換基を有してもよい。
ル基、アルコキシ基、カルボキシル基、アミド基、ハロ
ゲン原子等任意のものが可能である。
であり、好ましくは5員環、6員環を構成する原子団で
ある。好ましい環構造としては、ピペリジン、ピペラジ
ン、モルホリン、ピロリジン、イミダゾリジン、オキサ
ゾリジン、チアゾリジン、セレナゾリジン、ピロリン、
イミダゾリン、イソインドリン、テトラヒドロイソキノ
リン、テトラヒドロピリジン、ジヒドロピリジン、ジヒ
ドロイソキノリン、オキサゾリン、チアゾリン、セレナ
ゾリン、ピロール等の各環が挙げられ、特に好ましくは
ピペリジン、ピペラジン及びピロリジンの各環である。
の組の夫々の組の中の1つは、Zに二重結合を与えてZ
の中に組込まれてもよい。
子又は有機残基、好ましくは有機残基である。〕
ヒンダードアミン構造単位を分子内に有する化合物のう
ち特に重要な化合物例を以下に示す。
ノール構造単位とヒンダードアミン構造単位との共重合
成分を分子内に有する化合物としては下記一般式〔7
B〕で示されるヒンダードアミン構造単位と一般式〔6
A〕で表されるヒンダードフェノール構造単位の共重合
体から成る化合物〔C〕がある。
て、式中、R13、R14、R15及びR16は水素原子又はア
ルキル基、アリール基を表し、Zは含窒素脂環を構成す
るに必要な原子団を表す。またR13、R14の組及び
R15、R16の組の夫々の組においてその1つはZの中に
組込まれて二重結合を与えてもよい。
19及びR20は水素原子又はヒドロキシ基、アルキル基、
アリール基を表し、R19及びR20は相互に連結して環を
形成してもよい。R21は水素原子、アルキル基又はアル
キリデン基を表す。
は炭素数1〜40個のアルキル基であって、該アルキル基
は置換基を有してもよく置換基としては、例えばアリー
ル基、アルコキシ基、カルボキシル基、アミド基、ハロ
ゲン原子等任意のものが挙げられる。
であり、好ましくは5員環、6員環を構成する原子団で
ある。
ペラジン、モルホリン、ピロリジン、イミダゾリジン、
オキサゾリジン、チアゾリジン、セレナゾリジン、ピロ
リン、イミダゾリン、イソインドリン、テトラヒドロイ
ソキノリン、テトラヒドロピリジン、ジヒドロピリジ
ン、ジヒドロイソキノリン、オキサゾリン、チアゾリ
ン、セレナゾリン、ピロール等の各環が挙げられ、特に
好ましくはピペリジン、ピペラジン、モルホリン及びピ
ロリジンの各環である。
ec-アルキル基が好ましい。
は、炭素数1〜40のものが好ましく、アリール基として
はフェニル、ナフチル、ピリジル基等が挙げられる。
ン環が好ましい。
しては、炭素数1〜40のものが好ましく、特に好ましい
のは、炭素数1〜18のものである。〕前記一般式〔7
B〕に含まれるヒンダードアミン構造単位と前記一般式
〔6A〕に含まれるヒンダードフェノール構造単位との
共重合体から成る化合物〔C〕のうち特に重要な化合物
例としては、以下のものが挙げられる。
M)について説明する。
質(CTM)について説明する。
基、Ar3はフェニレン基を表し、Ar1,Ar3で環を形成
してもよい。R13,R14は水素原子、アルキル基、又は
芳香族基を表し、R15はアルキル基又はアリール基を表
す。
縮合多環を表し、Ar1,Ar2,Ar3,R13,R14,R15
で述べた、脂肪族基及び芳香族基にはアルキル基、アル
コキシ基、ハロゲン原子、アミノ基等の置換基を含んで
いてもよい、Ar1,Ar2でカルバゾール環、インドリン
環等の環を形成してもよく、又R14,R15のなす環は5
〜7員の炭素環又は複素環である。 前記化合物はCT
Mとして良好な性能を有し、感度増大に好都合である。
述べるが、これらに限定されるものではない。
質(CTM)について説明する。
フェニル基、置換もしくは無置換の続記3つの基;縮合
多環系炭化水素基、複素環基、縮合多環系複素環基を表
す。
フェニル基、置換もしくは無置換の続記3つの基;縮合
多環系炭化水素基、複素環基、縮合多環系複素環基を表
す。
るフェニル基、置換もしくは無置換の続記3つの基;縮
合多環系炭化水素基、複素環基、縮合多環系複素環基を
表す。
フェニル基、置換もしくは無置換の続記3つの基;縮合
多環系炭化水素基、複素環基、縮合多環系複素環基を表
し、又Ar4及びAr5と共同して環を形成してもよい。 R3は置換もしくは無置換アルキル基、フェニル基、ア
ルコキシ基、フェノキシ基及びシアノ基、ハロゲン原
子、カルボキシル基、アシル基、ヒドロキシル基、ニト
ロ基、アミノ基、更に置換もしくは無置換の続記6つの
基;アルキルアミノ基、アリールアミノ基、アラルキル
アミノ基、環状炭化水素基、縮合多環系炭化水素基、複
素環基を表す。
続記4つの基;アルキル基、フェニル基、アルコキシ
基、フェノキシ基及びシアノ基、ハロゲン原子、カルボ
キシル基、アシル基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミ
ノ基、更に置換もしくは無置換の続記6つの基;アルキ
ルアミノ基、アリールアミノ基、アラルキルアミノ基、
環状炭化水素基、縮合多環系水素基、複素環基を表す。
0〜4の整数を表す。〕以下に前記一般式〔T2〕の具
体的化合物例を示すが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。
しては、特に制限はないが、例えばオキサゾール誘導
体、オキサジアゾール誘導体、チアゾール誘導体、チア
ジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、イミダゾール
誘導体、イミダゾロン誘導体、イミダゾリジン誘導体、
ビスイミダゾリジン誘導体、スチリル化合物、ヒドラゾ
ン化合物、ピラゾリン誘導体、アミン誘導体、オキサゾ
ロン誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、ベンズイミダゾ
ール誘導体、キナゾリン誘導体、ベンゾフラン誘導体、
アクリジン誘導体、フェナジン誘導体、アミノスチルベ
ン誘導体、ポリ-N-ビニルカルバゾール、ポリ-1-ビニル
ピレン、ポリ-9-ビニルアントラセン等である。
照射時発生するホールの輸送能力が優れている外、前記
本発明に用いられる有機系顔料との組合せに好適なもの
が好ましい。本発明の電子写真感光体においては、電荷
発生物質(CGM)として次の代表例で示される様な有機
顔料が用いられる。
アゾ顔料、金属錯塩アゾ顔料等のアゾ顔料 (2) ペリレン酸無水物、ペリレン酸イミド等のペリレ
ン顔料 (3) アントラキノン誘導体、アントアントロン誘導
体、ジベンズピレンキノン誘導体、ピラントロン誘導
体、ビオラントロン誘導体及びイソビオラントロン誘導
体等多環キノン顔料 (4) インジゴ誘導体及びチオインジゴ誘導体等のイン
ジゴイド顔料 特に本発明の電子写真感光体においては、CGMとしてフ
ルオレノン系ジスアゾ顔料、多環キノン顔料、ペリレン
顔料、フタロシアニン顔料等の有機系顔料が用いられる
ことが好ましい。
ゾ顔料は、下記一般式〔F1〕で表される。
ン原子、アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、シアノ
基、ヒドロキシ基又は置換若しくは無置換のアミノ基を
表す。p及びqはそれぞれ0,1又は2の整数を表し、
p及びqが2のときは、X1及びX2はそれぞれ同一又は
異なる基であってもよい。
を示す。〕
基を有する芳香族炭素環基又は芳香族複素環基を表す。
Zは置換若しくは無置換の芳香族炭素環又は置換若しく
は無置換の芳香族複素環を形成するのに必要な非金属原
子群を表す。〕m及びnはそれぞれ0,1又は2の整数
を表す。但し、m及びnが同時に0となることはない。
ジスアゾ顔料の具体例を挙げるが、これによって限定さ
れるものではない。
表されるフルオレノン系ジスアゾ顔料は、公知の方法に
より容易に合成され、例えば特願昭62-304862号等の方
法により合成される。
下記一般式〔P1〕及び〔P2〕で表される。
無置換の芳香環を形成するのに必要な原子群を表す。〕
前述のZの好ましいものとしては例えばベンゼン環、ナ
フタレン環、アントラセン環、フェナンスレン環、ピリ
ジン環、ピラゾール環、アントラキノン環が挙げられ、
特に好ましいものはベンゼン環、ナフタレン環である。
ルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアシロ
キシ、アミノ、カルバモイル、ハロゲン、ニトロ、シア
ノ等の各基を挙げることができる。これらのペリレン化
合物はCu-Kα線に対するX線回折スペクトルにおい
て、ブラッグ角2θの 6.3°±0.2°、12.5°±0.2°、25.4°±0.2、27.2±0.
2 にピークを有するものが好ましい。
る化合物の具体例を示すが、これらに限られるわけでは
ない。
記一般式〔Q1〕〜〔Q3〕で表される。
シアノ基、アシル基、又はカルボキシ基を表し、nは0
〜4の整数を、mは0〜6の整数を表す。〕前記一般式
〔Q1〕〜〔Q3〕で示される本発明に用いられる多環キ
ノン顔料の具体例を下記に示すが、これに限定されるも
のではない。
ン顔料の具体的化合物例を挙げると次の通りである。
キノン顔料の具体的化合物例を挙げると次の通りであ
る。
料の具体的化合物例を挙げると次の通りである。
〔Q3〕で表される多環キノン顔料は、公知の方法によ
り容易に合成できる。
系顔料としては、光導電性を有する無金属フタロシアニ
ン及びその誘導体すべてが使用可能であるが、例えばα
型、β型、τ,τ′型、η,η′型、X型、及び特開昭62
-103651号で述べた結晶形及びその誘導体等を使用でき
る。特にτ,X,K/R−X型を使用することが望まし
い。X型無金属フタロシアニンについては米国特許3,35
7,989号に記載があり、τ型無金属フタロシアニンにつ
いては特開昭58-182639号に記載がある。K/R−X型
は特開昭62-103651号にあるように、CuKα、1.541Åの
X線に対するブラッグ角度(2θ±0.2度)において、
7.7,9.2,16.8,17.5,22.4,28.8度に主要なピークを
有し、且つ9.2度のピーク強度に対して16.8度のピーク
強度比が0.8〜1.0であり、また22.4度に対する28.8度の
ピーク強度比が0.4以上である事を特徴とするフタロシ
アニンである。 本発明で用いられるオキシチタニルフ
タロシアニンは、下記一般式〔TP〕で表される。
H,Cl又はBrを表し、n,m,l,kは各々独立に0
〜4の数字を表す。〕本発明に用いられるオキシチタニ
ルフタロシアニンのうち、特に好適なものは、特開昭64
-17066号に記載のオキシチタニルフタロシアニン(Y-Ti
OPc)チタニルクロロフタロシアニン(TiOPcCl)及び
それらの混合物である。
しては以下で示す特許で公開された結晶型の異なるもの
が知られている。例えば特開昭61-239248号、同62-6709
43号、同62-272272号、同63-116158号又は同64-17066号
等が挙げられる。
しては、例えばヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン等の炭化水素類、メチレンクロライド、メチレンブロ
マイド、1,2-ジクロルエタン、syn-テトラクロルエタ
ン、cis-1,2-ジクロルエチレン、1,1,2-トリクロルエタ
ン、1,1,1-トリクロルエタン、1,2-ジクロルプロパン、
クロロホルム、ブロモホルム、クロルベンゼン等のハロ
ゲン化炭化水素、アセトン、メチルエチルケトン、シク
ロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル等
のエステル類、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、ブタノール、シクロヘキサノール、ヘプタノール、
エチレングリコール、メチルセロソルブ、エチルセロソ
ルブ、酢酸セロソルブ等のアルコール及びこの誘導体、
テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、フラン、フルフ
ラール等のエーテル、アセタール類、ピリジンやブチル
アミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、イソプロ
パノールアミン等のアミン類、N,N-ジメチルホルムアミ
ド等のアミド類等の窒素化合物他に脂肪酸及びフェノー
ル類、二硫化炭素や燐酸トリエチル等の硫黄、燐化合物
等が挙げられる。
留電位〜反復使用時の疲労低減等を目的として、一種又
は二種以上の電子受容性物質を含有せしめることができ
る。
としては、例えば、無水琥珀酸、無水マレイン酸、ジブ
ロム無水マレイン酸、無水フタル酸、テトラクロル無水
フタル酸、テトラブロム無水フタル酸、3-ニトロ無水フ
タル酸、4-ニトロ無水フタル酸、無水ピロメリット酸、
無水メリット酸、テトラシアノエチレン、テトラシアノ
キノジメタン、o-ジニトロベンゼン、m-ジニトロベンゼ
ン、1,3,5-トリニトロベンゼン、パラニトロベンゾニト
リル、ピクリルクロライド、キノンクロルイミド、クロ
ラニル、ブルマニル、ジクロルジシアノパラベンゾキノ
ン、アントラキノン、ジニトロアントラキノン、2,7-ジ
ニトロフルオレノン、2,4,7-トリニトロフルオレノン、
2,4,5,7-テトラニトロフルオレノン、9-フルオレニリデ
ン[ジシアノメチレンマロノジニトリル]、ポリニトロ-9
-フルオレニリデン-[ジシアノメチレンマロノジニトリ
ル]、ピクリン酸、o-ニトロ安息香酸、p-ニトロ安息香
酸、3,5-ジニトロ安息香酸、ペンタフルオロ安息香酸、
5-ニトロサリチル酸、3,5-ジニトロサリチル酸、フタル
酸、メリット酸、その他の電子親和力の大きい化合物を
挙げることができる。又、電子受容性物質の添加割合
は、重量比で本発明に用いられる有機系顔料:電子受容
性物質=100:0.01〜200、好ましくは100:0.1〜1
00である。
重量比で全CTM:電子受容性物質=100:0.01〜100、好
ましくは100:0.1〜50である。
機能を改善する目的で有機アミン類を添加することがで
き、特に2級アミンを添加するのが好ましい。これらの
化合物は特開昭59-218447号、同62-8160号に記載されて
いる。
0重量部に対して0.1〜100重量部、好ましくは1〜50重
量部、特に好ましくは1〜25重量部である。
より感光層を保護する目的で紫外線吸収剤等を含有して
もよく、また感色性補正の染料を含有してもよい。
て導電性基体と感光層の間に中間層を設けることが出来
る。
層等として機能するもので、前記バインダ樹脂の外に、
例えばポリビニルアルコール、エチルセルロース、カル
ボキシメチルセルロース、塩化ビニル-酢酸ビニル共重
合体、塩化ビニル-酢酸ビニル-無水マレイン酸共重合
体、カゼイン、N-アルコキシメチル化ナイロン、澱粉
等が用いられる。
る導電性支持体としては、主として下記のものが用いら
れるが、これらにより限定されるものではない。 1)ア
ルミニウム板、ステンレス板などの金属板。 2)紙ある
いはプラスチックフィルムなどの支持体上に、アルミニ
ウム、パラジウム、金などの金属薄層をラミネートもし
くは蒸着によって設けたもの。
の支持体上に、導電性ポリマ、酸化インジウム、酸化錫
などの導電性化合物の層を塗布もしくは蒸着によって設
けたもの。
に示すように導電性支持体1上にCGMを主成分とするCGL
2と本発明に使用されるCTMを主成分として含有するCTL
3との積層体より成る感光層4を設ける。同図(3)及
び(4)に示すようにこの感光層4は、導電性支持体1
上に設けた中間層5を介して設けてもよい。このように
感光層4を二層構成としたときに最も優れた電子写真特
性を有する電子写真感光体が得られる。又、本発明にお
いては、同図(5)及び(6)に示すように前記CTM を
主成分とする層6中に微粒子状のCGM 7を分散してなる
感光層4を導電性支持体1上に直接あるいは、中間層5
を介して設けてもよい。
層8を設けてもよい。
L2とCTL 3のいずれを上層とするかは、帯電極性を
正、負のいずれに選ぶかによって決定される。すなわち
負帯電型感光層とする場合は、CTL 3を上層とするのが
有利であり、これは該CTL3中のCTMが、正孔に対して高
い輸送能を有する物質であるからである。
は、導電性支持体1もしくはCTL 3上に直接あるいは必
要に応じて接着層もしくはブロッキング層などの中間層
を設けた上に、次の方法によって形成することができ
る。
分散媒中で微細粒子状とし必要に応じて、バインダと混
合分散して得られる分散液を塗布する方法。
グ、CVD 等の気相堆積法あるいはデイッピング、スプレ
ー、ブレード、ロール法等の塗布方法が任意に用いられ
る。
0.01μm〜5μmであることが好しく、更に好しくは0.05
μm〜3μmである。
得るが通常5μm〜30μmであることが好ましい。このCT
L3における組成割合は、本発明のCTM1重量部に対して
バインダ0.1〜5重量部とするのが好ましいが、微粒子状
のCGM を分散せしめた感光層4を形成する場合は、CGM
1重量部に対してバインダを5重量部以下の範囲で用い
ることが好ましい。
構成する場合には、CGM 1重量部に対してバインダを5
重量部以下の範囲で用いることが好ましい。 本発明の感光体は以上のような構成であって、後述する
ような実施例からも明らかなように帯電特性、感度特
性、画像形成特性に優れたものである。特に反復転写式
電子写真方式に供したときにも疲労劣化が少なく耐久性
が優れたものである。
が本発明の実施の態様はこれにより限定されるものでは
ない。
M−8000(東レ社製)30gをメタノール900mlと1-ブタ
ノール100mlの混合溶媒中に投入し、50℃で加熱溶解し
た。得られた溶液を室温に降温後、前記ドラム上に浸漬
塗布して0.5μm厚の中間層を形成した。次いでポリビニ
ルブチラール樹脂エスレックBX−1(積水化学社製)
5gをメチルエチルケトン1000ml中に溶解し電荷発生物
質(CGM)(Q1−3) 10gを混合した後サンドミル
を用いて20時間分散を行った。得られた分散液を前記中
間層上に浸漬塗布して0.5μm厚の電荷発生層(CGL)
を形成した。次いで例示化合物電荷輸送物質(CT
M)(T−24) 200gと酸化防止剤(フェノール系AO
剤)例示(〔3A〕−1) 5gと共重合体化合物(B−
1) 200gをジクロロメタン1000ml中に溶解し、得られ
た溶液を前記CGL上に浸漬塗布して20μm厚の電荷輸
送層(CTL)を形成し、100℃で1時間加熱乾燥して
本実施例の感光体を得た。
2の如く変化した他は実施例1と同様にして実施例2〜
実施例10用の9種類の電子写真感光体を得た。 比較例1〜比較例4 バインダー樹脂及びAO剤の種類を表3の如く変化した
他は実施例1と同様にして比較例1〜比較例4用の4種
類の電子写真感光体を得た。
CTMとして(T−24)200gと例示化合物フェノール系A
O剤(〔3A〕−1) 10gとビスフェノールAタイプポ
リカーボネート、パンライトL−1250(帝人化成社製)
200gをジクロロメタン1000ml中に溶解し、得られた溶液
を前記中間層上に浸漬塗布して18μm厚のCTLを形成し
た。次いでバインダー樹脂(B−1) 5gとCTMとして
(T−24)3gと例示化合物フェノール系AO剤(〔3
A〕−1) 0.5gを溶剤ジクロロエタン1000ml中に溶解
し、CGM (Q1−3) 3gを混合した後サンドミルを用
いて20時間分散を行なった。得られた分散液を前記CTL
上に塗布して3μm厚のCGLを形成し、100℃で1時間加
熱乾燥して本実施例の電子写真感光体を得た。
ルフェノキシフォスフィン系のAO剤を用いた他は実施
例11と同様にして比較用感光体を得た。
感光体をコニカ社製U-Bix3035に装着し、10万回の
コピー実写テストを行い実写中のクラック発生その他画
像不良の目視判定を行うと共に、現像器をはずし、その
位置に電位計プローブを配置して、初期及び10万コピー
後の黒紙電位Vb、白紙電位VW、残留電位Vrを測定
し、それらの結果を表4に示した。
光体の実写では、帯電、転写の極性を負から正に代え、
正トナー現像剤を負トナー現像剤に変えて行なった。
紙原稿とし、上述の複写サイクルを実施した時の感光体
の表面電位を表し、白紙電位とは白紙を原稿としたとき
の感光体の表面電位を表す。
写中の電位の低下、残留電位の低下が僅小であって、10
万回に及び帯電、露光が繰り返し行われても感光体の疲
労劣化が少ないが比較例電子写真感光体では前記疲労劣
化が著しく大であることが理解される。
質の画像が得られるが、比較例ではかぶり、等が数万コ
ピー頃から発生して好ましい画像が得られないことがわ
かる。
感光体によれば、製膜性、機械的強度、耐摩耗性に優
れ、繰り返し像形成の過程で感光体の疲労劣化が少な
く、かぶりのない高濃度鮮明な画像が安定して得られる
等の効果が奏される。
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 導電性支持体上に電荷発生物質、電荷輸
送物質及びバインダー樹脂を含有する感光層を有する電
子写真感光体において、 前記感光層がバインダー樹脂として下記一般式〔B1〕
で表される構造単位と下記一般式〔B2〕で表される構
造単位を主成分とする共重合体化合物を含有し、かつヒ
ンダードフェノール構造単位及び/又はヒンダードアミ
ン構造単位を分子内に有する化合物を含有することを特
徴とする電子写真感光体。 【化1】 〔式中、R1,R2:水素原子、炭素数1〜6の置換、無
置換のアルキル基、置換、無置換アリール基、R1,R2
で形成するC4〜C10の環状炭化水素残基である。R3,
R4,R5及びR6は各々水素原子、ハロゲン原子、炭素数
1〜6の置換、無置換のアルキル基、置換、無置換のア
リール基を表す。またl,m,p,qは1〜4の整数で
ある。〕 - 【請求項2】 前記一般式〔B2〕が 【化2】 であることを特徴とする請求項1記載の電子写真感光
体。 - 【請求項3】 前記一般式〔B1〕が 【化3】 であることを特徴とする請求項2記載の電子写真感光
体。
Priority Applications (3)
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---|---|---|---|
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US08/602,990 US5863689A (en) | 1992-03-13 | 1996-02-16 | Electrophotographic photoreceptor |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|
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Family Applications (1)
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Country | Link |
---|---|
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Families Citing this family (3)
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JP3230177B2 (ja) * | 1994-05-12 | 2001-11-19 | コニカ株式会社 | 電子写真感光体 |
JP5492705B2 (ja) | 2010-08-30 | 2014-05-14 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 電子写真感光体、及び画像形成装置 |
-
1992
- 1992-03-13 JP JP5524692A patent/JP2714907B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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JPH05257299A (ja) | 1993-10-08 |
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