JP2601193B2 - 光伝送方式 - Google Patents

光伝送方式

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スターカプラにより相
互に接続された光伝送方式に関する。本発明は、LAN
(ローカル・エリア・ネットワーク)に利用するに適す
る。
【0002】
【従来の技術】多数の光通信装置の入出力端にそれぞれ
光伝送路(光ファイバ)の一端が接続され、その光伝送
路の他端が一つ(または複数)のスターカプラにより相
互に接続され、どの光通信装置からどの光通信装置へも
光信号を伝送することができるように構成された光伝送
方式が知られている。このような光伝送方式は、一例と
して特開昭64−32734号公報に記載がある。この
ようにスターカプラにより相互に接続された通信装置の
一つが局装置であり、他の多数の通信装置が加入者装置
であるとすると、その一つの局装置が主通信網や主情報
処理装置に接続されると、このスターカプラにより接続
された光伝送方式は一つのLANを形成することにな
る。
【0003】ここで、加入者装置が主通信網や主情報処
理装置と通信を行う場合には、どの加入者装置が相手で
あっても局装置が利用されることから、このLANとし
て一定基準の信頼性を確保するために局装置を一つにす
るのではなく、現用系および予備系を装備して冗長化す
ることが考えられた。すなわち、同等の局装置を2個設
けて、いずれの局装置も上記スターカプラに接続してお
き、かりに一方の局装置が故障しても他方の局装置を利
用することにより、そのLAN全体が利用できなくなる
ような障害発生を少なくしようとするものである。
【0004】局装置およびその局装置からスターカプラ
までの伝送路を二重化して現用系および予備系を設けて
おき、そのいずれかを切替えて利用しようとするなら、
その二つの系がそれぞれ良好に動作しているか否かの監
視を行うことが必要である。図3はこのための従来例監
視方式の構成図である。この図は、主信号の伝送部分を
省いて監視方式のみを示してある。
【0005】この従来の光伝送システムは、局装置1−
1および1−2が光伝送路4−1および4−2を介して
スターカプラ3に接続され、このスターカプラ3に多数
の加入者装置2−1〜2−nが接続される。また、局装
置1−1、1−2、および加入者装置20−1〜20−
nのそれぞれには伝送路障害監視部10が備えられてい
る。
【0006】この伝送路障害監視部10には、伝送路障
害監視用のデータを挿入する伝送路障害監視用データ挿
入部11と、この伝送路障害監視用データ挿入部11か
らの電気信号を受けある一定波長の光信号に変換して出
力する電気/光変換回路12と、この電気/光変換回路
12からの光信号を通過させるとともに光伝送路4−
1、4−2および5−1、5−2、…、5−nから受信
した光信号を通過させるWDM(波長分割多重方式)フ
ィルタ13と、このWDMフィルタ13からの光信号を
電気信号に変換する光/電気変換回路14と、この光/
電気変換回路14からの信号を受け伝送路の障害を検出
する伝送路障害検出部15とが含まれる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような伝送路にス
ターカプラを用いた従来の光伝送システムでは、スター
カプラと局装置間との伝送路が冗長構成であるにもかか
わらず、局装置から送信する光信号の波長を局装置毎に
変えていないので、複数の局装置から送信される光信号
が衝突する可能性がある。そこで、この光信号の衝突を
避けるために現用系局装置からの送信信号のみを送信
し、予備系局装置からの送信信号を禁止する時分割的な
制御を行うほかない。この場合、予備系局装置からの送
信信号が禁止される都度に予備伝送路の監視ができず、
したがって二つの伝送路障害を常時検出することができ
ない問題がある。
【0008】本発明はこのような問題を解決するもの
で、局装置とスターカプラとの間の伝送路が冗長構成で
ある場合に予備系伝送路の監視を常時行うことができる
光伝送システムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、局装置と、n
個(nは自然数)の加入者装置とを備え、その局装置お
よびその加入者装置はその入出力端にそれぞれ光伝送路
の一端が接続され、その光伝送路の他端がスターカプラ
により相互に接続され、前記局装置と前記加入者装置の
少なくとも1つとの間に監視信号を送受信する手段を備
えた光伝送方式において、前記局装置およびその局装置
に接続された光伝送路は複数の冗長構成であり、前記監
視信号の波長はその冗長構成された複数の光伝送路毎に
異なることを特徴とする。
【0010】前記複数は2であり、前記監視信号は対応
する光伝送路の主信号の有無にかかわらずそれぞれ継続
的に送受信され、前記局装置と前記n個の加入者装置と
の間に前記スターカプラを介して伝送される主信号の光
波長帯(λp)に対して、前記監視信号の二つの波長
(λ0 およびλ1 )は前記主信号の光波長帯の外に設定
され、前記監視信号は前記局装置から前記加入者装置に
(下り)および前記加入者装置から前記局装置に(上
り)双方向に伝送され、また、監視用に設定された特別
なデータ信号であることが望ましく、前記監視信号を送
受信する手段を備えた加入者装置が複数であり、前記デ
ータ信号はその加入者装置毎に識別できるように構成す
ることができる。
【0011】
【作用】局装置と加入者装置との間で現用系および予備
系毎に波長の異なる光信号を送受信して障害を検出す
る。これにより局装置とスターカプラとの間の光伝送路
が現用および予備の冗長構成であっても予備系伝送路の
監視を常時行うことができる。
【0012】
【実施例】次に、本発明実施例を図面に基づいて説明す
る。図1は本発明実施例光伝送方式の全体構成を示すブ
ロック図、図2は本発明実施例光伝送方式における監視
方式の部分の構成を示すブロック図である。
【0013】図1において、n個の加入者装置2−1〜
2−nと、二つの局装置1−1、1−2とが、それぞれ
光ファイバを介して一つのスターカプラ3により相互に
接続されている。二つの局装置1−1、1−2は現用系
(0系)および予備系(1系)であり、この光伝送方式
を利用して行われる通信の主信号は、この局装置1−
1、1−2の一方と加入者装置2−1〜2−nとの間で
行われる。加入者装置2−1〜2−nはn個あり、この
n個の加入者装置2−1〜2−nが同時に一つの局装置
1−1または1−2と通信を行う場合(放送)もあり得
るし、このn個の加入者装置2−1〜2−nのうちの一
つが一つの局装置1−1または1−2と通信を行う場合
(個別)もある。
【0014】二つの局装置1−1、1−2には、それぞ
れ主信号送受信回路6−1、6−2を備えている。主信
号はここでは光波長帯域λpにより行われる。この二つ
の局装置1−1、1−2は常に同時に動作状態にある
が、その主信号は現用系予備系切替装置7によりその一
方が選択されて、図外の主通信網や主情報処理装置に接
続されている。かりに、現用系に障害が発生すると直ち
に予備系に切替が行われる。この切替制御については本
願発明とは直接に関係がないので、ここでは詳しい説明
を省略する。
【0015】この二つの局装置1−1、1−2には、主
信号送受信回路6の他に、この局装置1−1、1−2と
スターカプラ3とをそれぞれ接続する光伝送路を監視す
るために監視信号送受信回路8を備えている。この監視
信号送受信回路8は、加入者装置2−1〜2−nにその
相手方が設けられていて、この実施例では、この加入者
装置2−1〜2−nとの間に双方向の監視信号送受信が
行われている。
【0016】ここで本発明の特徴とするところは、この
二つの局装置1−1、1−2に設けられた監視信号送受
信回路8が送受信する光波長は、この0系と1系とで別
の波長に設定されたところにある。
【0017】すなわち、0系局装置1−1および1系局
装置1−2と、n個(nは自然数)の加入者装置2−1
〜2−nとを備え、その局装置1−1、1−2およびそ
の加入者装置2−1〜2−nはその入出力端にそれぞれ
光伝送路5−1、5−2および9−1〜9−nの一端が
接続され、その光伝送路5−1、5−2および9−1〜
9−nの他端がスターカプラ3により相互に接続され、
局装置1−1、1−2と加入者装置2−1〜2−nの少
なくとも1つとの間に監視信号を送受信する監視信号送
受信回路8を備え、局装置1−1、1−2およびその局
装置1−1、1−2に接続された光伝送路5−1、5−
2は二つの冗長構成であり、前記監視信号の波長はその
冗長構成された二つの光伝送路5−1、5−2毎に異な
る。
【0018】前記監視信号は対応する光伝送路5−1、
5−2および9−1〜9−nの主信号の有無にかかわら
ずそれぞれ継続的に送受信され、局装置1−1、1−2
とn個の加入者装置2−1〜2−nとの間にスターカプ
ラ3を介して伝送される主信号の光波長帯(λp)に対
して、前記監視信号の二つの波長(λ0 およびλ1 )は
前記主信号の光波長帯の外に設定される。また、前記監
視信号は局装置1−1、1−2から加入者装置2−1〜
2−nに(下り)および加入者装置2−1〜2−nから
局装置1−1、1−2に(上り)双方向に伝送され、そ
の監視信号は監視用に設定された特別なデータ信号であ
る。加入者装置2−1〜2−nには前記監視信号を送受
信する監視信号送受信回路が備えられ、前記データ信号
はその加入者装置2−1〜2−n毎に識別できるように
構成される。
【0019】局装置1−1、1−2および加入者装置2
−1〜2−nそれぞれには、図2に示すように、現用の
伝送路5−1および5−2を監視し障害を検出する伝送
路障害監視部10を備え、さらに、加入者装置2−1〜
2−nそれぞれに、伝送路5−1および5−2を系毎に
監視し異常を検出する0系伝送路障害監視部10aおよ
び1系伝送路障害監視部10bと、光伝送路5−1、5
−2の系毎に波長の異なる光信号を受信し障害を検出す
るとともに、その系毎に波長の異なる光信号を局装置1
−1、1−2毎に送信する加入者装置スターカプラ16
とを備える。
【0020】また、局装置1−1、1−2の伝送路障害
監視部10と、加入者装置2−1〜2−nの0系伝送路
障害監視部10aおよび1系伝送路障害監視部10bに
は、光伝送路の障害監視用データを挿入する伝送路障害
監視用データ挿入部11と、この伝送路障害監視用デー
タ挿入部11からの信号を入力して前記光伝送路5−
1、5−2毎に定められた波長の光信号を出力する電気
/光変換回路12と、この電気/光変換回路12からの
光信号を通過させるとともに受信した光信号のうちの伝
送路5−1および5−2毎に定められた波長の光信号を
通過させるWDM(波長分割多重方式)フィルタ13
と、このWDMフィルタ13からの光信号を電気信号に
変換する光/電気変換回路14と、この光/電気変換回
路14からの信号から光伝送路5−1および5−2の障
害を検出する伝送路障害検出部15とを備える。
【0021】次に、このように構成された本発明実施例
の動作について説明する。
【0022】局装置1−1の伝送路障害監視用データ挿
入部11が送信する光信号に伝送路障害監視用のデータ
を挿入し、電気/光変換回路12がその信号を伝送路毎
に定められた光信号に変換してWDMフィルタ13に送
出する。WDMフィルタ13は受信した光信号のうち伝
送路5−1および5−2毎に定められた波長の光信号を
通過させる。WDMフィルタ13を通過した光信号は、
定められた0系の光伝送路5−1または1系の光伝送路
5−2からスターカプラ3に送出され分岐されて所定の
加入者装置2−1〜2−nのいずれか、例えば加入者装
置2−1に送出される。
【0023】加入者装置2−1では、加入者装置スター
カプラ16がその光信号を受信し、それが0系の光伝送
路5−1から受信したものであれば0系伝送路障害監視
部10aに送出し、1系の光伝送路5−2から受信した
ものであれば1系伝送路障害監視部10bに送出する。
【0024】受信した光信号が0系の伝送路5−1から
のものであるとすると、0系伝送路障害監視部10aの
WDMフィルタ13がその光信号を受信して光/電気変
換回路14に送出する。光/電気変換回路14は電気信
号に変換して伝送路障害検出部15に送出する。伝送路
障害検出部15は受信した信号から伝送路障害監視用デ
ータを検出して伝送路障害があるか否かを監視する。
【0025】一方、加入者装置2−1内の1系伝送路障
害監視部10bの伝送路障害監視用データ挿入部11が
送信する信号に伝送路障害監視用のデータを挿入し送出
したとすると、電気/光変換回路12がその信号を伝送
路毎に定められた光信号に変換してWDMフィルタ13
に送出する。WDMフィルタ13は受信した光信号が伝
送路5−2を経て伝送されるものであれば通過させ、加
入者装置スターカプラ16、スターカプラ3、および1
系の光伝送路5−2を経由して局装置1−2に送信す
る。
【0026】局装置1−2では、その信号を受信しWD
Mフィルタ13が伝送路5−2からの光信号であれば通
過させて光/電気変換回路14に送出する。光/電気変
換回路14はこの光信号を電気信号に変換して伝送路障
害検出部15に送出する。伝送路障害検出部15ではそ
の信号から伝送路障害監視用データを検出して伝送路障
害があるか否かを監視する。
【0027】このような動作により、伝送路が冗長構成
であっても、1系伝送路、すなわち予備系伝送路の障害
監視を常時行うことができる。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、伝
送路の系毎に光信号の波長を変えることができるので、
冗長構成の伝送路においても予備系伝送の伝送路障害を
常時監視することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例光伝送方式の全体構成を示すブロ
ック図。
【図2】本発明実施例光伝送方式における監視方式の部
分の構成を示すブロック図。
【図3】従来例光伝送方式における監視方式の部分の構
成を示すブロック図。
【符号の説明】
1−1、1−2 局装置 2−1〜2−n、20−1〜20−n 加入者装置 3 スターカプラ 4−1、4−2 光伝送路 5−1 0系光伝送路 5−2 1系光伝送路 6 主信号送受信回路 7 現用系予備系切替装置 8 監視信号送受信回路 9−1〜9−n 光伝送路 10 伝送路障害監視部 10a 0系伝送路障害監視部 10b 1系伝送路障害監視部 11 伝送路障害監視用データ挿入部 12 電気/光変換回路 13 WDMフィルタ 14 光/電気変換回路 15 伝送路障害検出部 16 加入者装置スターカプラ

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二つの局装置とn個(nは自然数)の加
    入者装置とがスターカプラを介する光伝送路により相互
    に接続され、前記二つの局装置が現用系および予備系に
    使用される冗長構成の光伝送方式であり、 前記二つの局装置と前記加入者装置の少なくとも一つと
    は、その間を接続する光伝送路ごとに異なる波長の監視
    信号を送受信する手段を備えた 光伝送方式において、前記現用系および予備系に使用される光伝送路ごとに異
    なる監視信号の波長(λ 0 およびλ 1 )は、前記光伝送
    路を介して伝送される主信号の光波長帯(λp)の外に
    設定され、 前記二つの局装置は、それぞれの光伝送路で監視信号と
    して設定された波長により前記加入者装置との間で主信
    号の有無にかかわらず継続的に双方向で監視信号の送受
    信を行う手段を備え、 前記加入者装置は、監視信号として設定された前記二つ
    の波長によって前記二つの局装置との間で主信号の有無
    にかかわらず継続的に双方向で監視信号の送受信を行う
    手段を備えた ことを特徴とする光伝送方式。
  2. 【請求項2】 前記監視信号は、監視用に設定された特
    別なデータ信号である請求項記載の光伝送方式。
  3. 【請求項3】 前記監視信号を送受信する手段を備えた
    加入者装置が複数であり、前記データ信号はその加入者
    装置毎に識別できるように構成された請求項記載の光
    伝送方式。
  4. 【請求項4】 前記加入者装置は、監視信号の送受信を
    行う手段として現用系および予備系のそれぞれの光伝送
    路の障害監視を行う二つの伝送路障害監視部を備え、 この二つの伝送路障害監視部は、それぞれ対応する伝送
    路の障害を検出すると対応する局装置にその局装置との
    間の監視信号の波長として設定された波長により監視信
    号を送信する手段と、対応する局装置からその局装置と
    の間の監視信号の波長として設定された波長の監視信号
    を受信する手段と、受信した監視信号により伝送路障害
    が発生したことを検出する手段とを含む 請求項1ないし3のいずれか記載の光伝送方式。
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