JP2592627Y2 - 自動車用トランクリッドロック装置のカバー - Google Patents

自動車用トランクリッドロック装置のカバー

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JP2592627Y2
JP2592627Y2 JP3921293U JP3921293U JP2592627Y2 JP 2592627 Y2 JP2592627 Y2 JP 2592627Y2 JP 3921293 U JP3921293 U JP 3921293U JP 3921293 U JP3921293 U JP 3921293U JP 2592627 Y2 JP2592627 Y2 JP 2592627Y2
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明弘 斉藤
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Johnan Manufacturing Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は自動車用トランクリッド
ロック装置のカバーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車のトランクリッドのロック装置
は、基本的には、ストライカと係合する係合溝をもった
クローと、該クローの爪部に係合してロック状態とする
ディテントレバーと、該ディテントレバーを操作するオ
ペレーティングレバーと、これらの各構成部品を回動可
能に取付けるベースプレートとからなり、該ロック装置
をトランクリッドの下縁近傍の内側面に取付け、トラン
クリッドを閉めると上記クローが車体側に固着したスト
ライカに当って回動しつつその係合溝内にストライカが
係合すると共にクローの爪部にディテントレバーが係合
してクローの回動を拘止することによりロック状態と
し、運転席部からの遠隔操作又はトランクリッド外部か
らのキー操作にてオペレーティングレバーが回動して上
記ディテントレバーを回動させ該ディテントレバーとク
ローの爪部との係合が解除されることによって、クロー
はリターンスプリングのバネ力にてストライカとの係合
を解除する方向(ロック解除方向)に回動し、ロック解
除状態となるよう構成されているのが一般的である。又
上記ロック装置をトランクリッドの下縁近傍に取付けた
状態にて、該ロック装置のトランクリッドインナパネル
より突出した部分に合成樹脂製のカバーを嵌着し、ロッ
ク装置の下方突出部分とトランクリッドインナパネルの
ロック装置取付用の穴の周辺部を該カバーで覆うことに
より、該穴とロック装置との隙間を塞ぎ且つ荷物の出し
入れに際し衣服がロック装置の各種構成部品に引っかか
ったり或は衣服に油が付着したりすることがないように
しているのが普通である(例えば実開平4−63783
号公報,実開平5−1127号公報等参照)。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】上記トランクリッドロ
ック装置は、そのベースプレートの上方部分をトランク
リッドのインナパネルに設けた穴より挿し込みインナパ
ネルとアウタパネルとの間に固着したブラケットに取付
ボルトにて固定することにより、該ロック装置の下方部
分が上記インナパネルの穴より下方に突出し下端部が車
体側に取付けたストライカの上部に対向した状態にてト
ランクリッドに取付けられるものであり、カバーはその
上方フランジ部の上側に側外方へ突出した複数の係合爪
部を有し、該カバーをロック装置の下端部から押込みフ
ランジ部がインナパネルの穴の外側周辺部に接合した状
態において上記複数の係合爪部がインナパネルの穴の内
側周縁部に係合し、該カバーがロック装置の下方突出部
分を覆い且つフランジ部がインナパネルの穴周辺部を覆
った状態でインナパネルに固定されるものである。
【0004】上記のように従来のカバーは、フランジ部
とその上側に一体に形成した複数の係合爪部とでインナ
パネルの穴周辺部を挟みつけた状態にて固定されるもの
であるから、一旦取付固定したカバーを破損させること
なく取り外すことはほとんど不可能であり、ロック装置
の取換えに際しては該カバーを強引に引っ張るか又はこ
ねるかして係合爪部を壊して引き抜く、といった方法を
採っているのが一般的であり、取り外し作業が極めて厄
介であるばかりか上記のように壊して取り外したカバー
は廃棄せざるを得ず無駄であるという課題を有してい
る。
【0005】本考案は上記のような従来の課題に対処す
ることを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案は、上記のように
トランクリッドインナパネルのロック装置取付用の穴の
周縁部をフランジ部と係合爪部下端の係合面とで挟み付
けた状態にて取付けられる合成樹脂製のトランクリッド
ロック装置のカバーにおいて、フランジ部の上記インナ
パネルへの接合面に上記係合爪部下端の係合面にほぼ対
向する位置から該フランジ部の外側端縁に通ずる凹溝を
形成し、上記係合爪部下端の係合面の内側端部に該係合
面より下方へ突出し上記凹溝内に臨む下方突部を一体に
突設したことを特徴とするものである。
【0007】
【作用】上記のように構成したことによって、カバーを
取付けた状態でトランクリッドインナパネルとカバーの
フランジ部との接合部には凹溝により外側に通ずる所定
の隙間が形成され、この凹溝によって形成された隙間よ
り例えばマイナスドライバのような治具を挿し込みその
先端で凹溝内に臨んでいる下方突部を押圧し係合爪部を
内側に回動させることによって、該係合爪部下端の係合
面とインナパネルの穴周縁との係合を解除することがで
き、例えば部品交換等に際してカバーを損傷させること
なく容易に取り外すことができる。
【0008】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面を参照して説明
する。
【0009】図1(A)において、1はトランクリッ
ド、2はトランクリッドのロック装置であり、3は該ロ
ック装置2のカバーである。
【0010】該ロック装置2は基本的には、ベースプレ
ート21と、該ベースプレート21に回動可能に軸着さ
れ車体側に固着したストライカが嵌入係合する係合溝と
爪部とをもったクロー22と、ベースプレート21に回
動可能に軸着されクロー22の爪部に係合して該クロー
22の係合溝へのストライカ嵌入係合状態を保持するデ
ィテントレバーと、ベースプレート21に回動可能に軸
着されキー操作によって回動しディテントレバーをクロ
ーの爪部との係合解除方向に回動させるオペレーティン
グレバー23とからなるが、このロック装置自体の構造
は従来より一般に使用され公知となっているものと同じ
であるので、上記以上の詳しい説明は省略する。
【0011】上記ロック装置2は、トランクリッド1の
後端下縁部近傍に取付けられる。即ち、トランクリッド
1はインナパネル11とアウタパネル12とからなり、
該トランクリッド1の後端下縁部付近にはインナパネル
11とアウタパネル12との間にロック装置取付用のブ
ラケット13が固着され、該インナパネル11の該ブラ
ケット13に対向する位置にはロック装置取付用の穴1
1aが設けられ、ロック装置2のベースプレート21を
その穴11aより挿し込んで該ベースプレート21上方
部分の取付面21aをブラケット13に接合し取付ボル
トにて締付固定することにより、ロック装置2はその主
要部分がインナパネル11の穴11aより下方に突出し
た状態にてトランクリッド1に取付けられる。
【0012】カバー3は、図1(B)に示すように、ロ
ック装置2の上記穴11aより下方へ突出した部分を覆
う本体部分31と、該本体部分31の上方開口部付近の
外周に一体に形成されインナパネル11の穴11a周辺
部に接合するフランジ部32とをもち、且つ該フランジ
部32の上方において上記穴11aの左右両側端縁に接
触若しくは近接対向する左右のストッパ部33,33
と、該ストッパ部33の上端部に上端が一体に連結され
下部が該ストッパ部33より側外方に突出し下端の係合
面34aが上記フランジ部32の上面(インナパネル1
1との接合面)に所定の間隙δ(インナパネル11の板
厚にほぼ相当する間隙)をもって対向する左右の係合爪
部34,34とをもった構造に合成樹脂材にて一体に形
成される。尚、上記本体部分31の下方中央部にはスト
ライカが嵌入するためのスリット部31aが設けられて
いる。
【0013】そしてトランクリッド1に取付けられたロ
ック装置2の下端から本体部分31を嵌め込むことによ
り、側外方に突出した左右の係合爪部34,34がイン
ナパネルの穴11aの左右側縁部に押されて上端部のた
わみにて内側に回動しつつ穴11a内に嵌入し、フラン
ジ部32の上面がインナパネル11に接合した状態にて
該係合爪部34,34は穴11aの側縁部を越えて側外
方へ突出した元の状態に戻り下端の係合面34aがイン
ナパネル11の穴11a側縁の内側に係合し、本体部分
31がロック装置2の下方突出部分を覆いフランジ部3
2がインナパネルの穴11a周辺部を覆い且つストッパ
部33が穴11aの左右側縁に接触若しくは近接対向し
て左右方向の位置決めが行なわれた状態にてカバー3が
インナパネル11に固定される。尚35はフランジ部3
2の前縁部近傍に突設した複数のリブ状突起で、該リブ
状突起35がインナパネル11の穴11aの前端縁に係
合することによりフランジ部32の前縁部が穴11a前
縁周辺部に接合した状態に保持される。
【0014】上記した構成は従来のカバーと同じである
が、本考案では上記従来と同様のカバー3において、そ
のフランジ部32の係合爪部34下端の係合面34aに
対向する位置に該係合爪部34の下部付近からフランジ
部32の側端縁に通ずる凹溝32aを設けると共に、係
合爪部下端の係合面34aの内側端部に係合面34aよ
り下方に突出し上記凹溝32a内に臨む下方突部34b
を一体に形成したものである。
【0015】上記の構成を採ったことにより、カバー3
が上記のようにインナパネル11に取付固定された状態
において、図2に示すようにインナパネルの穴11a周
辺部とフランジ部32との接合部に上記凹溝32aによ
って外部に通ずる隙間が形成され、該隙間から適当な治
具(例えばマイナスドライバのようなもの)を挿し込み
該治具の先端で下方突部34bを押すことにより係合爪
部34が内側に回動して係合面34aと穴11a周縁部
との係合が解除され、容易にカバー3を取り外すことが
できるものである。
【0016】尚、図1において、4は車体側に固着した
ストライカであり、トランクリッド1を閉めるとロック
装置2のクロー22が該ストライカ4に当って回動しつ
つ該ストライカ4がクロー22の係合溝内に嵌入係合す
ると共にディテントレバーがクロー22の爪部に係合し
てロック状態となり、外側からのキー操作又は運転席部
からの遠隔操作によってオペレーティングレバー23を
回動させるとディテントレバーが回動してクローの爪部
との係合が解除され、クロー22を回動させつつその係
合溝からストライカ4が自由に抜け出せるロック解除状
態となるものであり、このロック作動及びロック解除作
動等は従来より一般に用いられているものと同じであ
る。
【0017】
【考案の効果】上記のように本考案によれば、カバーの
フランジ部のインナパネルへの接合面に凹溝を形成する
と共に、係合爪部の係合面の内側端部に下方に突出し上
記凹溝内に臨む下方突部を一体に突設しただけの極めて
簡単な構成によって、トランクリッドのインナパネルに
取付固定されているカバーを例えば部品交換等に際して
容易に取り外すことができ、又取り外しに際してカバー
が損傷する虞れは全くないので、例えばロック装置だけ
を交換してトランクリッドに取付けた後、さきに取り外
したカバーを新たに取付けたロック装置のカバーとして
再び使用することが可能となり、部品の無駄をなくする
ことができるもので、実用上多大の効果をもたらし得る
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例を示すもので、(A)はトラン
クリッドに取付けられたロック装置にカバーを装着した
状態を示す側面図、(B)は(A)のカバーをB矢印方
向から視た図である。
【図2】図1に示すカバーの係合爪部付近の詳細説明図
で、(A)は図1(B)のA矢視図、(B)は(A)の
側面図である。
【符号の説明】
1 トランクリッド 2 ロック装置 3 カバー 4 ストライカ 11 インナパネル 11a 穴 12 アウタパネル 13 ロック装置取付用のブラケット 31 本体部分 32 フランジ部 32a 凹溝 34 係合爪部 34a 係合面 34b 下方突部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トランクリッドのロック装置を覆う本体
    部分と、トランクリッドのインナパネルに設けられたロ
    ック装置取付用の穴の周辺部に接合するフランジ部と、
    下端の係合面が該フランジ部のインナパネルへの接合面
    に所定の間隙をもって対向する複数の係合爪部とをもっ
    た形状に合成樹脂材にて一体に形成され、トランクリッ
    ドに取付けられた上記ロック装置に本体部分を嵌め込む
    ことにより上記係合爪部がインナパネルの穴周縁に押さ
    れて内側に回動しつつ該穴を通過してフランジ部がイン
    ナパネルに接合した状態において係合爪部下端の係合面
    が該穴周縁の内側に係合してインナパネルに固定される
    トランクリッドロック装置のカバーにおいて、上記フラ
    ンジ部のインナパネルへの接合面に上記係合爪部下端の
    係合面にほぼ対向する位置から該フランジ部の外側端縁
    に通ずる凹溝を形成し、上記係合爪部下端の係合面の内
    側端部に該係合面より下方へ突出し上記凹溝内に臨む下
    方突部を一体に突設したことを特徴とする自動車用トラ
    ンクリッドロック装置のカバー。
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