JP2019001993A - プロピレン/α−オレフィン共重合体の製造方法 - Google Patents

プロピレン/α−オレフィン共重合体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】重合触媒に用いられる遷移金属化合物の改良に依らずとも分子量の高いプロピレン系共重合体を製造する方法を提供すること。【解決手段】所定の遷移金属化合物(A)、および前記遷移金属化合物(A)を担持する所定の固体状ポリアルミノキサン組成物からなる担体(B)を含むオレフィン重合用触媒の存在下でプロピレンとα−オレフィン(プロピレンを除く。)とを重合する重合工程を有するプロピレン/α−オレフィン共重合体の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、プロピレン/α−オレフィン共重合体の製造方法に関する。
プロピレン系共重合体は、熱可塑性樹脂として、または熱可塑性樹脂の改質剤として様々な用途で使用されている。プロピレン系共重合体を製造する際に使用される重合触媒としてはチタン系触媒、メタロセン系触媒等が知られている。しかし、チタン系触媒を使用してプロピレンを共重合する場合は、製造できるプロピレン共重合体の組成が限られる、あるいはプロピレン共重合体は広い分子量分布を有するため他樹脂と均一に相溶し難い、という問題があった。一方、メタロセン系触媒を使用してプロピレンを共重合する場合は、α−オレフィンとの共重合性に優れ、幅広い組成で重合可能であるという利点がある一方で、重合温度を高温化すると分子量が伸び難い、あるいは重合活性が低いため低コスト化の実現が難しい、という問題があった。
メタロセン系触媒が使用される場合の問題点を解決して高分子量のプロピレン系共重合体を製造するために、メタロセン系触媒を構成する遷移金属化合物(メタロセン化合物)の改良が盛んに行われている。たとえば、特許文献1〜3には、シクロペンタジエニル環とフルオレニル環とが架橋されてなる配位子を有する遷移金属化合物を含む触媒の存在下でのプロピレンと他のα−オレフィンとの共重合について記載されている。また、特許文献4には、2つのインデニル環が架橋されてなる配位子を有する遷移金属化合物を含む触媒の存在下でのプロピレンと他のα−オレフィンとの共重合について記載されている。
一方、特許文献5には、オレフィン重合体の製造用触媒の助触媒かつ触媒担体として有用な、所定の特性を有する固体状ポリアルミノキサン組成物が開示されている。
特開2004−161957号公報 国際公開第2006/025540号 特開2007−302853号公報 特開2004−352707号公報 国際公開第2014/123212号
このように、分子量の高いプロピレン系共重合体を製造するために、従来、重合触媒に用いられる遷移金属化合物の改良がなされてきたが、遷移金属化合物の改良は容易に達成できるものではない。このため、遷移金属化合物を改良せずにプロピレン系共重合体の分子量を高める技術が開発されれば、その利用価値は高い。
したがって本発明は、重合触媒に用いられる遷移金属化合物の改良に依らずとも分子量の高いプロピレン系共重合体を製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討を行った。その結果、遷移金属化合物として特定の遷移金属化合物を用い、かつ担体として固体状ポリアルミノキサン組成物を用いることにより、上記課題を解決できることを見い出し、本発明を完成するに至った。
本発明の要旨は以下のとおりである。
[1]
遷移金属化合物(A)および担体(B)を含むオレフィン重合用触媒の存在下でプロピレンとα−オレフィン(プロピレンを除く。)とを重合する重合工程を有するプロピレン/α−オレフィン共重合体の製造方法であって、
前記遷移金属化合物(A)は下記一般式[I]で表され、
Figure 2019001993
[式[I]中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R11、R12、R13、R14、R15およびR16は、それぞれ独立に水素原子、炭化水素基、ハロゲン含有基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、硫黄含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基およびスズ含有基から選ばれ、隣接する2個の基は互いに結合して環を形成していてもよく、
Mは第4族遷移金属原子であり、
Xは、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、ハロゲン含有炭化水素基、ケイ素含有基、酸素含有基、硫黄含有基、窒素含有基およびリン含有基から選ばれる原子または基であり、
Yは、二価の基であって、炭素数1〜20の炭化水素基、ならびにハロゲン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基およびスズ含有基から選ばれる基である。]
前記担体(B)は、下記式[II]で表される構造単位を含み、アルミニウム含量が36質量%以上である固体状ポリアルミノキサン組成物からなり、
Figure 2019001993
前記遷移金属化合物(A)は前記担体(B)に担持されてなる
プロピレン/α−オレフィン共重合体の製造方法。
[2]
前記α−オレフィンがエチレンである前記[1]のプロピレン/α−オレフィン共重合体の製造方法。
[3]
前記重合工程における重合方法が、プロピレンを溶媒として用いたバルク重合である前記[1]または[2]のプロピレン/α−オレフィン共重合体の製造方法。
[4]
前記固体状ポリアルミノキサン組成物が粒子状であり、体積基準のメジアン径(D50)が0.1〜100μmの範囲である前記[1]〜[3]のいずれかのプロピレン/α−オレフィン共重合体の製造方法。
[5]
前記固体状ポリアルミノキサン組成物が下記要件(i)および(ii)を満たす前記[1]〜[4]のいずれかのプロピレン/α−オレフィン共重合体の製造方法。
要件(i):以下の方法(i)により測定した25℃におけるn−ヘキサンに対する溶解度が2.0モル%未満である。
要件(ii):以下の方法(ii)により測定した25℃におけるトルエンに対する溶解度が2.0モル%未満である。
〔方法(i)〕
25℃に保持された50mLのn−ヘキサンに前記固体状ポリアルミノキサン組成物2gを加え、その後2時間の攪拌を行い、続いてろ過により、ろ液と残渣に分離して、ろ液中のアルミニウム濃度を、ICP発光分光分析法(ICP−AES)を用いて測定し、固体状ポリアルミノキサン組成物2gに相当するアルミニウム原子の量に対するろ液中に存在するアルミニウム原子の割合として溶解度を求める。
〔方法(ii)〕
n−ヘキサンの代わりにトルエンを用いる以外は前記方法(i)と同様の方法により、溶解度を求める。
[6]
前記固体状ポリアルミノキサン組成物が粒子状であり、前記組成物の下記式で表される均一性指数が0.45以下である前記[1]〜[5]のいずれかのプロピレン/α−オレフィン共重合体の製造方法。
均一性指数 = ΣXi|D50−Di|/D50ΣXi
[式中、Xiは粒子径分布測定における粒子iのヒストグラム値、D50は体積基準のメジアン径、Diは粒子iの体積基準径を示す。]
本発明の製造方法によれば、メタロセン系触媒に用いられる遷移金属化合物の改良に依らずとも、分子量の高いプロピレン系共重合体を製造することができる。
以下、本発明に係るプロピレン系共重合体の製造方法をさらに詳細に説明する。
[オレフィン重合用触媒]
本発明で使用されるオレフィン重合用触媒は、以下に説明する遷移金属化合物(A)および担体(B)を含んでいる。
〈遷移金属化合物(A)〉
本発明に用いられる遷移金属化合物(A)は、下記一般式[I]で表される。
Figure 2019001993
〈R 1 〜R 6 およびR 11 〜R 16
式[I]において、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R11、R12、R13、R14、R15およびR16は、それぞれ独立に水素原子、炭化水素基、ハロゲン含有基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、硫黄含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基およびスズ含有基から選ばれ、隣接する2個の基は互いに結合して環を形成していてもよい。
炭化水素基としては、たとえば、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基およびアリールアルキル基が挙げられる。
アルキル基としては、たとえばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、ノニル基、ドデシル基およびエイコシル基が挙げられる。
シクロアルキル基としては、たとえばシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基およびアダマンチル基が挙げられる。
アルケニル基としては、たとえばビニル基、プロペニル基およびシクロヘキセニル基などが挙げられる。
アリール基としては、たとえばフェニル基、トリル基、ジメチルフェニル基、トリメチルフェニル基、エチルフェニル基、プロピルフェニル基、ビフェニル基、α−またはβ−ナフチル基、メチルナフチル基、アントラセニル基、フェナントリル基、ベンジルフェニル基、ピレニル基、アセナフチル基、フェナレニル基、アセアントリレニル基、テトラヒドロナフチル基、インダニル基およびビフェニリル基が挙げられる。
アリールアルキル基としては、たとえばベンジル基、フェニルエチル基およびフェニルプロピル基が挙げられる。
ハロゲン含有基としては、たとえばトリフルオロメチル、ペンタフルオロフェニル、クロロフェニルなどの炭素原子数1〜20、好ましくは1〜10のハロゲン化炭化水素基が挙げられる。
酸素含有基としては、たとえばアルコシキ基、アリーロキシ基、エステル基、エーテル基、アシル基、カルボキシル基、カルボナート基、ヒドロキシ基、ペルオキシ基、およびカルボン酸無水物基が挙げられる。
酸素含有基のうち、アルコキシ基の好ましい例としては、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、イソブトキシ、およびtert-ブトキシが挙げられ、
アリーロキシ基の好ましい例としては、フェノキシ、2,6-ジメチルフェノキシ、および2,4,6-トリメチルフェノキシが挙げられ、
エステル基の好ましい例としては、アセチルオキシ、ベンゾイルオキシ、メトキシカルボニル、フェノキシカルボニル、およびp-クロロフェノキシカルボニルが挙げられ、
エーテル基の好ましい例としては、メトキシメチル基、アリルオキシメチル基、フェノキシメチル基、メトキシフェニル基、iso−プロポキシフェニル基、アリルオキシフェニル基、フェノキシフェニル基、フリル基、メチルフリル基、テトラヒドロフリル基、ピラニル基、テトラヒドロピラニル基、フロフリル基、ベンゾフリル基、およびジベンゾフリル基が挙げられ、
アシル基の好ましい例としては、ホルミル基、アセチル基、ベンゾイル基、p−クロロベンゾイル基、およびp-メトキシベンゾイル基が挙げられる。
窒素含有基としては、たとえばアミノ基、ピロリル基、ピリジル基、イミノ基、アミド基、イミド基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、イソシアノ基、シアン酸エステル基、アミジノ基、ジアゾ基、およびアミノ基がアンモニウム塩となったものが挙げられる。
窒素含有基のうち、アミノ基の好ましい例としては、ジメチルアミノ、エチルメチルアミノ、およびジフェニルアミノが挙げられ、
イミノ基の好ましい例としては、メチルイミノ、エチルイミノ、プロピルイミノ、ブチルイミノ、およびフェニルイミノが挙げられ、
アミド基の好ましい例としては、アセトアミド、N-メチルアセトアミド、およびN-メチルベンズアミドが挙げられ、
イミド基の好ましい例としては、アセトイミド、およびベンズイミドが挙げられる。
前記ホウ素含有基としては、たとえばボランジイル基、ボラントリイル基、ジボラニル基、ならびにアルキル基置換ホウ素、アリール基置換ホウ素、ハロゲン化ホウ素、およびアルキル基置換ハロゲン化ホウ素等の基が挙げられる。
アルキル基置換ホウ素の例としては、(Et)2B−、(iPr)2B−、(iBu)2B−、(Et)3B、(iPr)3B、または(iBu)3Bで表される基が挙げられ、
アリール基置換ホウ素の例としては、(C65)2B−、(C65)3B、(C65)3B、または(3,5-(CF3)263)3Bで表される基が挙げられ、
ハロゲン化ホウ素の例としては、BCl2−、またはBCl3で表される基が挙げられ、
アルキル基置換ハロゲン化ホウ素の例としては、(Et)BCl−、(iBu)BCl−、(C65)2BClで表される基が挙げられる。このうち三置換のホウ素については、配位結合した状態であることがある。ここで、Etはエチル基、iPrはイソプロピル基、iBuはイソブチル基を表す。
硫黄含有基としては、たとえばメルカプト基、チオエステル基、ジチオエステル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、チエニル基、ベンゾチエニル基、チオアシル基、チオエーテル基、チオシアン酸エステル基、イソチオシアン酸エステル基、スルホンエステル基、スルホンアミド基、チオカルボキシル基、ジチオカルボキシル基、スルホ基、スルホニル基、スルフィニル基、およびスルフェニル基が挙げられる。
硫黄含有基のうち、チオエステル基の好ましい例としては、アセチルチオ、ベンゾイルチオ、メチルチオカルボニル、フェニルチオカルボニルが挙げられ、
アルキルチオ基の好ましい例としては、メチルチオ、エチルチオが挙げられ、
アリールチオ基の好ましい例としては、フェニルチオ、メチルフェニルチオ、ナフチルチオが挙げられ、
スルホンエステル基の好ましい例としては、スルホン酸メチル、スルホン酸エチル、スルホン酸フェニルが挙げられ、
スルホンアミド基の好ましい例としては、フェニルスルホンアミド、N-メチルスルホンアミド、N-メチル-p-トルエンスルホンアミドが挙げられる。
前記リン含有基としては、たとえばホスフィド基、ホスホリル基、チオホスホリル基、およびホスファト基が挙げられる。
ケイ素含有基としては、たとえばシリル基、シロキシ基、炭化水素置換シリル基、および炭化水素置換シロキシ基が挙げられる。このうち炭化水素置換シリル基として具体的には、メチルシリル、ジメチルシリル、トリメチルシリル、エチルシリル、ジエチルシリル、トリエチルシリル、ジフェニルメチルシリル、トリフェニルシリル、ジメチルフェニルシリル、ジメチル-t-ブチルシリル、ジメチル(ペンタフルオロフェニル)シリルなどが挙げられる。これらの中では、メチルシリル、ジメチルシリル、トリメチルシリル、エチルシリル、ジエチルシリル、トリエチルシリル、ジメチルフェニルシリル、トリフェニルシリルなどが好ましい。特にトリメチルシリル、トリエチルシリル、トリフェニルシリル、ジメチルフェニルシリルが好ましい。炭化水素置換シロキシ基として具体的には、トリメチルシロキシなどが挙げられる。
ゲルマニウム含有基としては、たとえば上記ケイ素含有基においてケイ素をゲルマニウムに置換した基が挙げられる。
スズ含有基としては、たとえば上記ケイ素含有基においてケイ素をスズに置換した基が挙げられる。
〈Y〉
式[I]において、Yは、二つの配位子を結合する二価の基であり、具体的には、二価の基であって、炭素数1〜20の炭化水素基、ならびにハロゲン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基およびスズ含有基から選ばれる基であり、好ましくは、炭素数1〜20の二価の炭化水素基、または二価のケイ素含有基である。
二価の炭化水素基としては、アルキレン基、置換アルキレン基およびアルキリデン基が挙げられ、その具体例としては、
メチレン、エチレン、プロピレンおよびブチレンなどのアルキレン基;
イソプロピリデン、ジエチルメチレン、ジプロピルメチレン、ジイソプロピルメチレン、ジブチルメチレン、メチルエチルメチレン、メチルブチルメチレン、メチル−t−ブチルメチレン、ジヘキシルメチレン、ジシクロヘキシルメチレン、メチルシクロヘキシルメチレン、メチルフェニルメチレン、ジフェニルメチレン、ジトリルメチレン、メチルナフチルメチレン、ジナフチルメチレン、1−メチルエチレン、1,2−ジメチルエチレンおよび1−エチル−2−メチルエチレンなどの置換アルキレン基;ならびに
シクロプロピリデン、シクロブチリデン、シクロペンチリデン、シクロヘキシリデン、シクロヘプチリデン、ビシクロ[3.3.1]ノニリデン、ノルボルニリデン、アダマンチリデン、テトラヒドロナフチリデンおよびジヒドロインダニリデンなどのシクロアルキリデン基ならびにエチリデン、プロピリデンおよびブチリデンなどのアルキリデン基
が挙げられる。
二価のケイ素含有基としては、
シリレン;ならびに
メチルシリレン、ジメチルシリレン、ジイソプロピルシリレン、ジブチルシリレン、メチルブチルシリレン、メチル−t−ブチルシリレン、ジシクロヘキシルシリレン、メチルシクロヘキシルシリレン、メチルフェニルシリレン、ジフェニルシリレン、ジトリルシリレン、メチルナフチルシリレン、ジナフチルシリレン、シクロジメチレンシリレン、シクロトリメチレンシリレン、シクロテトラメチレンシリレン、シクロペンタメチレンシリレン、シクロヘキサメチレンシリレンおよびシクロヘプタメチレンシリレンなどのアルキルシリレン基
が挙げられ、特に好ましくは、ジメチルシリレン基およびジブチルシリレン基などのジアルキルシリレン基が挙げられる。
二価のハロゲン含有基としては、たとえば上記二価の炭素数1〜20の炭化水素基をハロゲン化したハロゲン化炭化水素基が挙げられる。
二価のゲルマニウム含有基の例としては、たとえば上記二価のケイ素含有基においてケイ素をゲルマニウムに置換した基が挙げられる。
二価のスズ含有基の例としては、たとえば上記二価のケイ素含有基においてケイ素をスズに置換した基が挙げられる。
〈M〉
式[I]において、Mは、第4族遷移金属原子であり、好ましくはTi、ZrまたはHfであり、より好ましくはZrまたはHfであり、特に好ましくはZrである。
〈X〉
式[I]において、Xは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、ハロゲン含有炭化水素基、ケイ素含有基、酸素含有基、硫黄含有基、窒素含有基およびリン含有基から選ばれる原子または基であり、少なくとも1つのX、好ましくはすべてのXは、ハロゲン原子または炭化水素基である。
ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素が挙げられ、特に好ましくは塩素が挙げられる。
炭化水素基、ハロゲン含有炭化水素基、ケイ素含有基、酸素含有基、硫黄含有基、窒素含有基およびリン含有基の例としては、上述したR1〜R6およびR11〜R16におけるこれらの基の具体例として挙げたものが挙げられる。
以上、前記遷移金属化合物(A)の構成、すなわちR1〜R16、Y、MおよびXについて、好ましい態様を説明した。本発明では、それぞれの好適態様の任意の組合せも好ましい態様である。
好ましい前記遷移金属化合物(A)としては、たとえば、特開平8−225605号の[0062]、[0073]および[0095]に列挙された化合物、特開2013−224408号の[0077]に列挙された化合物、より具体的には、たとえばrac-ジメチルシリレン−ビス[1-(2-メチル-4-フェニルインデニル)]ジルコニウムジクロリド、これらの化合物においてジルコニウムをチタンまたはハフニウムに置き換えたもの、ラセミ体をR型またはS型に替えたものが挙げられる。ただし、前記遷移金属化合物(A)は、上記例示の化合物に何ら限定されるものではない。
〈担体(B)〉
本発明に用いられる担体(B)は、前記遷移金属化合物(A)を担持する担体であり、下記式[II]で表される構造単位を含みAl含量が36質量%以上である固体状アルミノキサン組成物(以下「固体状ポリアルミノキサン組成物(B)」ともいう。)からなる。
Figure 2019001993
前記固体状ポリアルミノキサン組成物(B)は、たとえば、ポリアルキルアルミノキサンを含有し、かつトリアルキルアルミニウムまたはトリアリールアルミニウム(以下「トリアルキルアルミニウム等」ともいう。)を含有し、好ましくはプロピレン系共重合体の製造用触媒に対する助触媒性能が優れるとの理由から、前記式[II]で表される構成単位を含むポリアルキルアルミノキサンおよびトリメチルアルミニウムを含有し、より好ましくは、ポリメチルアルミノキサンおよびトリメチルアルミニウムを含有する。
前記固体状ポリアルミノキサン組成物(B)に含まれるポリアルキルアルミノキサンは、下記一般式[III]:
Figure 2019001993
[式中、Rは、通常、炭素原子数2〜20の炭化水素基を示し、好ましくは炭素原子数2〜15の炭化水素基を示し、より好ましくは炭素原子数2〜10の炭化水素基を示す。]
で表される単位を含んでいてもよい。
ポリアルキルアルミノキサンの構造は必ずしも明らかにされておらず、通常は、式[II]で表される単位および任意に一般式[III]で表される単位が2〜50程度繰り返されている構成を含むと推定される。また、その単位の繋がり様は、たとえば、線状、環状あるいはクラスター状と種々であり、ポリアルキルアルミノキサンは、通常、これらのうちの1種からなるか、または、これらの混合物であると推定されている。
式[III]におけるRとしての炭化水素基の具体例としては、エチル、プロピル、n−ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、2−メチルヘキシル、3−メチルヘキシル、2−エチルヘキシル、シクロヘキシル、シクロオクチル、フェニル、トリルが挙げられる。
トリアルキルアルミニウム等としては、メチル基を有するトリメチルアルミニウム、炭素原子数2〜20の炭化水素基を有するトリアルキルアルミニウムまたはトリアリールアルミニウムが挙げられる。
炭素原子数2〜20の炭化水素基を有するトリアルキルアルミニウムの具体例としては、トリエチルアルミニウム、トリ(n−ブチル)アルミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリペンチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリデシルアルミニウムなどのトリ(n−アルキル)アルミニウム;
トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ(sec−ブチル)アルミニウム、トリ(tert−ブチル)アルミニウム、トリ(2−メチルブチル)アルミニウム、トリ(3−メチルブチル)アルミニウム、トリ(2−メチルペンチル)アルミニウム、トリ(3−メチルペンチル)アルミニウム、トリ(4−メチルペンチル)アルミニウム、トリ(2−メチルヘキシル)アルミニウム、トリ(3−メチルヘキシル)アルミニウム、トリ(2−エチルヘキシル)アルミニウムなどのトリ分岐鎖アルキルアルミニウム;
トリシクロヘキシルアルミニウム、トリシクロオクチルアルミニウムなどのトリシクロアルキルアルミニウム
が挙げられる。
トリアリールアルミニウムとしては、たとえばトリフェニルアルミニウム、トリトリルアルミニウムが挙げられる。
前記トリアルキルアルミニウム等としては、ポリアルキルアルミノキサンの種類に関わらず、いずれのアルキル基を有するトリアルキルアルミニウムをも使用することができる。これらの中でも、トリメチルアルミニウムが、助触媒としての活性および原料調達の観点から好ましく用いられる。
前記固体状ポリアルミノキサン組成物(B)としては、たとえば国際公開2010/055652号や、国際公開2014/123212号に開示された固体状ポリアルミノキサン組成物が挙げられる。
本発明のプロピレン系共重合体の製造方法においては、担体として、従来使用されることの多かったSiO2からなる担体(以下「シリカ担体」ともいう。)ではなく、アルミニウム含量が36質量%以上の前記固体状ポリアルミノキサン組成物(B)が使用される。遷移金属化合物(A)とアルミニウム含量が36質量%以上の固体状ポリアルミノキサン組成物(B)からなる担体を使用する本発明のプロピレン系共重合体の製造方法によれば、同じ遷移金属化合物(A)を使用し、かつシリカ担体を使用する従来のプロピレン系共重合体の製造方法を実施した場合と比べて、分子量の高いプロピレン系共重合体を製造することができる。この理由としては、必ずしも定かではないが、アルミニウム含量が高い担体を使用すると、遷移金属化合物と助触媒成分であるアルミニウムとから形成されるカチオン錯体種の構造、例えば助触媒とカチオン錯体の距離等が変化し、モノマーのポリマー鎖への挿入反応が促進され、かつ/もしくはモノマーへの連鎖移動の割合が少なくなり分子量の向上に寄与していることが考えられる。
前記固体状ポリアルミノキサン組成物(B)のアルミニウム含量はポリアルミノキサン、およびトリアルキルアルミニウムの構造や、固体状ポリアルミノキサン組成物(B)中のポリアルミノキサンとトリアルキルアルミニウムとの割合により変動するが、上記観点からアルミニウム含量は36質量%以上であり、好ましくは40質量%以上であり、さらに好ましくは41質量%以上であり、特に好ましくは42質量%以上である。その上限は、たとえば47質量%であってもよい。
前記固体状ポリアルミノキサン組成物(B)は、好ましくは以下の要件(i)および(ii)を満たす。
要件(i):以下の方法(i)により測定した、25℃におけるn−ヘキサンに対する溶解度が2.0モル%未満、好ましくは1.0モル%以下、より好ましくは0.50モル%以下、特に好ましくは0.30モル%以下である。
要件(ii):以下の方法(ii)により測定した、25℃におけるトルエンに対する溶解度が2.0モル%未満、好ましくは1.0モル%以下、より好ましくは0.50モル%以下、特に好ましくは0.30モル%以下である。
〔方法(i)〕
25℃に保持された50mLのn−ヘキサンに固体状ポリアルミノキサン組成物2gを加え、その後2時間の攪拌を行い、続いてろ過により、ろ液と残渣に分離して、ろ液中のアルミニウム濃度を、ICP発光分光分析法(ICP−AES)を用いて測定し、固体状ポリアルミノキサン組成物2gに相当するアルミニウム原子の量に対するろ液中に存在するアルミニウム原子の割合として溶解度を求める。
〔方法(ii)〕
n−ヘキサンの代わりにトルエンを用いた以外は前記方法(i)と同様の方法により、溶解度を求める。具体的には、溶解度は、25℃に保持された50mLのトルエンに固体状ポリアルミノキサン組成物2gを加え、その後2時間の攪拌を行い、続いてろ過により、ろ液と残渣に分離して、ろ液中のアルミニウム濃度を、ICP発光分光分析法(ICP−AES)を用いて測定し、固体状ポリアルミノキサン組成物2gに相当するアルミニウム原子の量に対するろ液中に存在するアルミニウム原子の割合として溶解度を求める。
本発明で用いられる固体状ポリアルミノキサン組成物(B)は25℃に保持されたn−ヘキサンおよびトルエンに対する溶解度が低いことが好ましい。オレフィン重合反応工程および/またはその触媒調製工程において、助触媒成分、主触媒成分、ないしは主触媒成分と助触媒成分との反応組成物の反応溶媒への溶出は、不定形オレフィン重合物を生成し、重合反応器等でのファウリングの一因となる。したがって、該組成物は、オレフィン重合反応工程および/またはその触媒調製工程で使用されるn−ヘキサンに代表される脂肪族炭化水素溶媒、およびトルエンに代表される芳香族炭化水素溶媒に対する溶解度は小さいほど良い。
前記固体状ポリアルミノキサン組成物(B)は、好ましくは粒子状であり、比表面積が400〜900m2/gの範囲にあることが好ましい。担体の比表面積は、オレフィン重合反応における触媒活性に大きく影響を与えることが知られており、比表面積が小さいと、主触媒となる遷移金属錯体の活性化効率が低下し、触媒活性が低下するおそれがある。一方、比表面積が高すぎると、一般に担体の細孔直径が小さくなるため、主触媒である遷移金属錯体が、担体に均一に担持されなくなることがあるおそれがある。上記のことから、比表面積は、400〜900m2/gの範囲にあることが好ましく、420〜800m2/gの範囲にあることがより好ましい。前記比表面積は、BET吸着等温式を用い、固体表面におけるガスの吸着および脱着現象を利用して求めることができる。
粒子状の前記固体状ポリアルミノキサン組成物(B)は、体積基準のメジアン径(中位径、D50)が0.1〜100μmの範囲であることが好ましい。オレフィン重合(多量化)触媒成分として使用する場合、平均粒径が100μmより大きくなると、粗大ポリマー粒子が多く生成し、ポリマー排出口や、ポリマー移送ラインの閉塞などのトラブルを引き起こすおそれがある。一方、平均粒径が0.1μmより小さくなると、微小ポリマー粒子が多く生成し、静電気による帯電付着の問題が発生しやすくなるだけでなく、沈降性やろ過性の悪化により、生産効率が低下する問題が発生するおそれがある。上記のことから、体積基準のメジアン径(中位径、D50)は0.1〜100μmの範囲であることが好ましく、より好ましくは0.5〜80μmの範囲であり、更に好ましくは1.0〜60μmの範囲であり、特に好ましくは5.0〜55μmの範囲である。体積基準のメジアン径(中位径、D50)は、たとえば、Microtrac社製のMT3300EX IIを利用し、レーザー回折・散乱法により求めることができる。具体的な方法は、試験例に記載する。
国際公開第2010/055652号には、下式で示される粒子状の固体状ポリアルミノキサン組成物の粒子径の均一性を表す指標が記載されている。
均一性指数=ΣXi|D50−Di|/D50ΣXi
[Xiは粒子径分布測定における粒子iのヒストグラム値、D50は体積基準のメジアン径、Diは粒子iの体積基準径を示す。]
この指標では、値が大きくなるほど分布が広いことを示す。
本発明の製造方法において、重合工程の安定運転性の観点から、前記固体状ポリアルミノキサン組成物(B)の粒度分布は狭いほうが好ましく、前記均一性指数は、好ましくは、0.45以下、さらに好ましくは0.40以下、特に好ましくは0.27以下である。前記均一性指数の下限は、固体状ポリアルミノキサン組成物(B)が自己会合により粒子状に形成されることを考慮すると、例えば0.15でよい。
なお、前記担体(B)は、好ましくは固体状ポリアルミノキサン組成物(B)以外の固体状担体を含有しない。固体状ポリアルミノキサン組成物(B)以外の固体状担体としては、たとえば、シリカ、アルミナ、シリカ・アルミナ、塩化マグネシウムなどの固体状無機担体、またはポリスチレンビーズなどの固体状有機担体が挙げられる。
〔オレフィン重合用触媒〕
本発明で用いられるオレフィン重合用触媒は、前記遷移金属化合物(A)および前記担体(B)を含有する。前記遷移金属化合物(A)は、前記担体(B)に担持されている。
前記オレフィン重合用触媒は、さらに、
(C)(C−1)有機金属化合物、および(C−2)有機アルミニウムオキシ化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物(以下「化合物(C)」ともいう。)
を含有することが好ましい。
以下、化合物Cについて具体的に説明する。
〈化合物(C)〉
《有機金属化合物(C−1)》
有機金属化合物(C−1)としては、例えば、一般式(C−1a)で表される有機アルミニウム化合物(C−1a)、一般式(C−1b)で表される第1族金属とアルミニウムとの錯アルキル化物(C−1b)、一般式(C−1c)で表される第2族または第12族金属のジアルキル化合物(C−1c)等の、第1、2族および第12、13族の有機金属化合物が挙げられる。
(C−1a):RamAl(ORb)npq
式(C−1a)中、RaおよびRbはそれぞれ独立に炭素数1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基であり、Xはハロゲン原子であり、mは0<m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<3、qは0≦q<3を満たす数であり、かつm+n+p+q=3である。有機アルミニウム化合物(C−1a)としては、例えば、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム、ジイソブチルアルミニウムハイドライド等のジアルキルアルミニウムハイドライド、トリシクロアルキルアルミニウムが挙げられる。
(C−1b):M2AlRa4
式(C−1b)中、M2はLi、NaまたはKであり、Raは炭素数1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基である。錯アルキル化物(C−1b)としては、例えば、LiAl(C254、LiAl(C7154が挙げられる。
(C−1c):RaRbM3
式(C−1c)中、RaおよびRbはそれぞれ独立に炭素数1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基であり、M3はMg、ZnまたはCdである。化合物(C−1c)としては、例えば、ジメチルマグネシウム、ジエチルマグネシウム、ジn−ブチルマグネシウム、エチルn−ブチルマグネシウム、ジフェニルマグネシウム、ジメチル亜鉛、ジエチル亜鉛、ジn−ブチル亜鉛、ジフェニル亜鉛が挙げられる。
有機金属化合物(C−1)のなかでは、有機アルミニウム化合物(C−1a)が好ましい。
有機金属化合物(C−1)は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
《有機アルミニウムオキシ化合物(C−2)》
有機アルミニウムオキシ化合物(C−2)としては、例えば、従来公知のアルミノキサンであってもよく、特開平2−78687号公報に例示されているようなベンゼンに対して不溶性または難溶性の有機アルミニウムオキシ化合物であってもよい。従来公知のアルミノキサンは、例えば、下記(1)〜(4)の方法によって製造することができ、通常、炭化水素溶媒の溶液として得られる。
(1)吸着水を含有する化合物または結晶水を含有する塩類、例えば、塩化マグネシウム水和物、硫酸銅水和物、硫酸アルミニウム水和物、硫酸ニッケル水和物、塩化第1セリウム水和物等の炭化水素媒体懸濁液に、トリアルキルアルミニウム等の有機アルミニウム化合物を添加して、吸着水または結晶水と有機アルミニウム化合物とを反応させる方法。
(2)ベンゼン、トルエン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等の媒体中で、トリアルキルアルミニウム等の有機アルミニウム化合物に、直接水、氷または水蒸気を作用させる方法。
(3)デカン、ベンゼン、トルエン等の媒体中で、トリアルキルアルミニウム等の有機アルミニウム化合物に、ジメチルスズオキシド、ジブチルスズオキシド等の有機スズ酸化物を反応させる方法。
(4)トリアルキルアルミニウム等の有機アルミニウムと、アルコール、ケトン、およびカルボン酸等の炭素−酸素結合を持つ有機化合物とを反応させて生成する化合物を、熱分解反応等の非加水分解的転化をする方法。
なお、上記アルミノキサンは、少量の有機金属成分を含有してもよい。また、回収された上記アルミノキサンの溶液から溶媒または未反応有機アルミニウム化合物を蒸留して除去した後、溶媒に再溶解またはアルミノキサンの貧溶媒に懸濁させてもよい。
アルミノキサンを調製する際に用いられる有機アルミニウム化合物としては、具体的には、有機アルミニウム化合物(C−1a)として例示したものと同一の有機アルミニウム化合物が挙げられる。これらの中でも、トリアルキルアルミニウム、トリシクロアルキルアルミニウムが好ましく、トリメチルアルミニウムが特に好ましい。
その他、有機アルミニウムオキシ化合物(C−2)としては、例えば、修飾メチルアルミノキサンが挙げられる。修飾メチルアルミノキサンとは、トリメチルアルミニウムとトリメチルアルミニウム以外のアルキルアルミニウムとを用いて調製されるアルミノキサンである。このような化合物は、一般にMMAOと呼ばれている。MMAOは、米国特許第4960878号明細書および米国特許第5041584号明細書で挙げられている方法で調製することができる。また、東ソー・ファインケム社等からもトリメチルアルミニウムとトリイソブチルアルミニウムとを用いて調製された、Rがイソブチル基であるアルミノキサンが、MMAOやTMAOといった名称で商業生産されている。
このようなMMAOは、各種溶媒への溶解性および保存安定性を改良したアルミノキサンであり、具体的には上記のようなベンゼンに対して不溶性または難溶性のものとは違い、脂肪族炭化水素や脂環族炭化水素に溶解するという特徴を持つ。
さらに、有機アルミニウムオキシ化合物(C−2)としては、例えば、ホウ素原子を含む有機アルミニウムオキシ化合物や、国際公開第2005/066191号、国際公開第2007/131010号に例示されているようなハロゲンを含むアルミノキサン、国際公開第2003/082879号に例示されているようなイオン性アルミノキサンを挙げることもできる。
化合物(C-2)は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
〈各成分の使用法および添加順序〉
プロピレン共重合の際には、各成分の使用法、添加順序は任意に選ばれるが、以下のような方法が例示される。以下では、遷移金属化合物(A)、担体(B)および化合物(C)を、それぞれ「成分(A)〜(C)」ともいう。
(1)成分(A)を成分(B)に担持した触媒成分を重合器に添加する方法。
(2)成分(A)を成分(B)に担持した触媒成分と、
成分(C)とを任意の順序で重合器に添加する方法。
(3)成分(A)と成分(C)とを成分(B)に担持した触媒成分を重合器に添加する方法。
上記の各方法においては、各触媒成分の少なくとも2種は予め接触されていてもよい。
成分(C)が担持されている上記(3)の方法においては、必要に応じて担持されていない成分(C)を、任意の順序で添加してもよい。この場合、成分(C)は、同一でも異なっていてもよい。また、成分(B)に成分(A)が担持された固体触媒成分、成分(B)に成分(A)および成分(C)が担持された固体触媒成分においては、オレフィンが予備重合されていてもよく、予備重合された固体触媒成分上に、さらに触媒成分が担持されていてもよい。
成分(B)に成分(A)や成分(C)を担持させる方法は本発明の効果を奏する限り、特に限定されないが、成分(B)を溶媒中に分散させた状態で担持させることが好ましい。
溶媒としては極性溶媒、芳香族系溶媒、炭化水素系溶媒を挙げることができるが、特に芳香族系溶媒または炭化水素系溶媒が好ましい。極性溶媒としてはジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、シクロペンチルメチルエーテルなどを挙げることができる。芳香族系溶媒としてはベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等を挙げることができる。炭化水素系溶媒としてはペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ドデカン、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン等の溶媒を挙げることができる。2種以上溶媒を任意の割合で混合し使用しても良い。
成分(B)に成分(A)や成分(C)を担持させる際の温度は特に限定されないが、通常−50℃〜120℃であり、好ましくは−20℃〜100℃であり、最も好ましくは0℃〜70℃である。
成分(A)は、前記オレフィン重合用触媒の質量を基準とする割合〔すなわち、成分(A)の質量(g)/オレフィン重合用触媒の質量(g)×100(質量%)〕が0.01〜50質量%、好ましくは0.01〜30質量%、より好ましくは0.1〜20質量%、最も好ましくは0.5〜10質量%となる量で用いることができる。
[プロピレン系共重合体の製造方法]
本発明のプロピレン系共重合体の製造方法は、前記オレフィン重合用触媒の存在下でプロピレンとα−オレフィン(プロピレンを除く。)とを重合する工程(重合工程)を有する。また「オレフィン重合用触媒の存在下でプロピレンとα−オレフィン(プロピレンを除く。)とを重合する」とは、上記(1)〜(3)の各方法のように、任意の方法でオレフィン重合用触媒の各成分を重合器に添加してプロピレンとα−オレフィン(プロピレンを除く。)とを重合する態様を包含する。
好ましくは、前記オレフィン重合用触媒の存在下で、プロピレンと、エチレンおよび炭素数4〜30のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィンAとを重合することにより、プロピレン系共重合体を製造する。
本発明では、重合は、溶液重合、懸濁重合等の液相重合法または気相重合法のいずれにおいても実施できる。液相重合法において用いられる不活性炭化水素媒体としては、例えば、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、灯油等の脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン等の脂環族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;エチレンクロリド、クロルベンゼン、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素が挙げられる。不活性炭化水素媒体は1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。特に、重合に供給され得る液化オレフィン自身を溶媒として用いる、いわゆるバルク重合法が好ましい。
前記オレフィン重合用触媒を用いてオレフィンの重合を行うに際して、オレフィン重合用触媒を構成しうる各成分の使用量は以下のとおりである。
成分(A)は、反応容積1リットル当り、通常10-10〜10-2モル、好ましくは10-9〜10-3モルとなるような量で用いられる。成分(C−1)は、成分(C−1)と成分(A)中の全遷移金属原子(M)とのモル比〔(C−1)/M〕が通常1〜50,000、好ましくは10〜20,000、特に好ましくは50〜10,000となるような量で用いることができる。成分(C−2)は、成分(C−2)中のアルミニウム原子と成分(A)中の全遷移金属原子(M)とのモル比〔Al/M〕が通常10〜30,000、好ましくは20〜10,000となるような量で用いることができる。
本発明の製造方法において、前記重合工程における重合温度は、通常−50〜+200℃、好ましくは0〜180℃であり;重合圧力は、通常常圧〜10MPaゲージ圧、好ましくは常圧〜5MPaゲージ圧である。重合反応は、回分式、半連続式、連続式のいずれの方法においても行うことができる。さらに重合を反応条件の異なる二段以上に分けて行うこともできる。得られるプロピレン系共重合体の分子量は、重合系に水素等を存在させるか、重合温度を変化させるか、または成分(C)の使用量により調節することができる。
特に水素は、触媒の重合活性を向上させる効果や、重合体の分子量を増加または低下させる効果が得られることがあり、好ましい添加物であるといえる。系内に水素を添加する場合、その量はオレフィン1モルあたり0.00001〜100NL程度が適当である。系内の水素濃度は、水素の供給量を調整する以外にも、水素を生成または消費する反応を系内で行う方法や、膜を利用して水素を分離する方法、水素を含む一部のガスを系外に放出することによっても調整することができる。
本発明の製造方法は、重合中に系内に帯電防止剤を添加して実施してもよい。帯電防止剤としてはポリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコールジステアレート、エチレンジアミン-PEG-PPG-ブロックコポリマー、ステアリルジエタノールアミン、ラウリルジエタノールアミン、アルキルジエタノールアミド、ポリオキシアルキレン(例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールブロック共重合体(PEG-PPG-PEG))などが好ましく、特にポリオキシアルキレン(PEG-PPG-PEG)が好ましい。これらの帯電防止剤は、遷移金属化合物(A)中の遷移金属原子(M)の1モルに対する質量(g)の比(g/mol)が通常100〜10,000、好ましくは100〜1,000となるような量で用いられる。
本発明の製造方法で得られたプロピレン系共重合体に対しては、上記方法で合成した後に、必要に応じて公知の触媒失活処理工程、触媒残渣除去工程、乾燥工程等の後処理工程を行ってよい。
本発明のプロピレン系共重合体の製造方法によれば、前記オレフィン重合用触媒の存在下でプロピレンの単独重合を行った場合と比べ、得られるポリマー(共重合体)の分子量が高くなる傾向が見られる。
〈オレフィンA〉
本発明の製造方法において、プロピレンと共に重合反応に供給されるオレフィンは、好ましくはエチレンおよび炭素数4〜30のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィンAである。
前記オレフィンAとしては、エチレンおよび炭素数4〜20のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種がより好ましく、エチレンおよび炭素数4〜10のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種が特に好ましい。
前記α−オレフィンとしては、直鎖状または分岐状のα−オレフィンが挙げられる。直鎖状または分岐状のα−オレフィンとしては、例えば、1−ブテン、2−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−イコセンが挙げられる。
また、環状オレフィン、極性基を有するオレフィン、末端水酸基化ビニル化合物、および芳香族ビニル化合物から選ばれる少なくとも1種を反応系に共存させて重合を進めることもできる。また、ポリエンを併用することも可能である。また、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、ビニルシクロヘキサン等のその他の成分を共重合してもよい。
環状オレフィンとしては、例えば、シクロペンテン、シクロヘプテン、ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、テトラシクロドデセン、2−メチル−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレンが挙げられる。
極性基を有するオレフィンとしては、例えば、
アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、ビシクロ(2,2,1)−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸無水物等のα,β−不飽和カルボン酸、およびこれらのナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、亜鉛塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、アルミニウム塩等の金属塩;
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル等のα,β−不飽和カルボン酸エステル;
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、トリフルオロ酢酸ビニル等のビニルエステル類;アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、イタコン酸モノグリシジルエステル等の不飽和グリシジル;
が挙げられる。
末端水酸基化ビニル化合物としては、例えば、水酸化−1−ブテン、水酸化−1−ペンテン、水酸化−1−ヘキセン、水酸化−1−オクテン、水酸化−1−デセン、水酸化−1−ウンデセン、水酸化−1−ドデセン、水酸化−1−テトラデセン、水酸化−1−ヘキサデセン、水酸化−1−オクタデセン、水酸化−1−エイコセン等の直鎖状の末端水酸基化ビニル化合物;水酸化−3−メチル−1−ブテン、水酸化−3−メチル−1−ペンテン、水酸化−4−メチル−1−ペンテン、水酸化−3−エチル−1−ペンテン、水酸化−4,4−ジメチル−1−ペンテン、水酸化−4−メチル−1−ヘキセン、水酸化−4,4−ジメチル−1−ヘキセン、水酸化−4−エチル−1−ヘキセン、水酸化−3−エチル−1−ヘキセン等の分岐状の末端水酸基化ビニル化合物が挙げられる。
芳香族ビニル化合物としては、例えば、スチレン;o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、o,p−ジメチルスチレン、o−エチルスチレン、m−エチルスチレン、p−エチルスチレン等のモノもしくはポリアルキルスチレン;メトキシスチレン、エトキシスチレン、ビニル安息香酸、ビニル安息香酸メチル、ビニルベンジルアセテート、ヒドロキシスチレン、o−クロロスチレン、p−クロロスチレン、ジビニルベンゼン等の官能基含有スチレン誘導体;3−フェニルプロピレン、4−フェニルプロピレン、α−メチルスチレンが挙げられる。
ポリエンとしては、ジエンおよびトリエンから選ばれることが好ましい。重合反応に供給される全オレフィンに対して、ポリエンを0.0001〜1モル%の範囲内で用いることも好ましい態様である。
ジエンとしては、例えば、1,4-ペンタジエン、1,5-ヘキサジエン、1,4-ヘキサジエン、1,4-オクタジエン、1,5-オクタジエン、1,6-オクタジエン、1,7-オクタジエン、1,9-デカジエン等のα,ω−非共役ジエン;エチリデンノルボルネン、ビニルノルボルネン、ジシクロペンタジエン、7-メチル-1,6-オクタジエン、4-エチリデン-8-メチル-1,7-ノナジエン等の非共役ジエン;ブタジエン、イソプレン等の共役ジエンが挙げられる。これらの中でも、α,ω−非共役ジエンや、ノルボルネン骨格を有するジエンが好ましい。
トリエンとしては、例えば、6,10-ジメチル-1,5,9-ウンデカトリエン、4,8-ジメチル-1,4,8-デカトリエン、5,9-ジメチル-1,4,8-デカトリエン、6,9-ジメチル-1,5,8-デカトリエン、6,8,9-トリメチル-1,5,8-デカトリエン、6-エチル-10-メチル-1,5,9-ウンデカトリエン、4-エチリデン-1,6,-オクタジエン、7-メチル-4-エチリデン-1,6-オクタジエン、4-エチリデン-8-メチル-1,7-ノナジエン(EMND)、7-メチル-4-エチリデン-1,6-ノナジエン、7-エチル-4-エチリデン-1,6-ノナジエン、6,7-ジメチル-4-エチリデン-1,6-オクタジエン、6,7-ジメチル-4-エチリデン-1,6-ノナジエン、4-エチリデン-1,6-デカジエン、7-メチル-4-エチリデン-1,6-デカジエン、7-メチル-6-プロピル-4-エチリデン-1,6-オクタジエン、4-エチリデン-1,7-ノナジエン、8-メチル-4-エチリデン-1,7-ノナジエン、4-エチリデン-1,7-ウンデカンジエン等の非共役トリエン;1,3,5-ヘキサトリエン等の共役トリエンが挙げられる。これらの中でも、末端に二重結合を有する非共役トリエン、4,8-ジメチル-1,4,8-デカトリエン、4-エチリデン-8-メチル-1,7-ノナジエン(EMND)が好ましい。
ジエンまたはトリエンはそれぞれ1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、ジエンとトリエンとを組み合わせて用いてもよい。ポリエンの中でも、特にα,ω−非共役ジエンや、ノルボルネン骨格を有するポリエンが好ましい。
前記オレフィンAの少なくとも1種が、エチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテンおよび1−オクテンから選ばれる少なくとも1種であることがより好ましく、オレフィンAの少なくとも1種がエチレンであることがさらに好ましい。共重合の場合は、プロピレンとエチレンとの共重合が最も好ましい。
プロピレンと前記オレフィンAとの使用量比は、プロピレン:オレフィンA(モル比)で、通常1:10〜5000:1、好ましくは1:5〜1000:1である。
〔プロピレン系共重合体〕
本発明の製造方法により製造されるプロピレン系共重合体の一態様としては、プロピレン由来の構成単位を5〜99モル%、好ましくは10〜99モル%、さらに好ましくは30〜95モル%の範囲で含むプロピレン系共重合体が挙げられる。前記プロピレン系共重合体は、オレフィンA由来の構成単位を1〜90モル%、好ましくは1〜80モル%、さらに好ましくは2〜70モル%の範囲で含んでいる。ただし、プロピレン由来の構成単位の含量と前記オレフィンA由来の構成単位の含量との合計を100モル%とする。また、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、その他の構成単位を含んでいてもよい。これらの含量は、核磁気共鳴分光法や、基準となる物質がある場合には赤外分光法等により測定することができる。
プロピレン系共重合体の中でも、プロピレン/エチレン共重合体、プロピレン/1−ブテン共重合体、プロピレン/エチレン/1−ブテン共重合体、プロピレン/1−オクテン重合体、プロピレン/1−ヘキセン重合体、プロピレン/4−メチル−1−ペンテン重合体、プロピレン/エチレン/1−オクテン重合体、プロピレン/エチレン/1−ヘキセン重合体、プロピレン/エチレン/4−メチル−1−ペンテン重合体が特に好ましい。また、これらの重合体から選ばれる2種以上を混合または連続的に製造することによって得られる、いわゆるブロック共重合体(インパクトコポリマー)でもよい。
前記プロピレン系共重合体において、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法で測定される重量平均分子量は、好ましくは1万〜500万、より好ましくは4万〜400万、さらに好ましくは5万〜300万、より一層好ましくは5万〜100万、特に好ましくは8万〜50万、最も好ましくは9万〜40万である。重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比である分子量分布(Mw/Mn)は、好ましくは1.0〜8.0、より好ましくは1.0〜6.0、特に好ましくは1.5〜5.0である。
前記プロピレン系共重合体において、極限粘度[η]は、好ましくは0.1〜15dl/g、より好ましくは0.5〜12dl/g、さらに好ましくは0.5〜10dl/g、特に好ましくは0.7〜10dl/g、最も好ましくは0.7〜8dl/gである。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
〔各種物性の測定法〕
プロピレン/エチレン共重合体中のエチレン含量
日本分光社製フーリエ変換赤外分光光度計FT/IR−610を用い、プロピレンのメチル基に基づく横揺れ振動1155cm-1付近の面積とC−H伸縮振動による倍音吸収4325cm-1付近の吸光度とを求め、その比から検量線により、プロピレン/エチレン共重合体中のエチレン含量を算出した。検量線は、13C−NMRにて標定した標準試料を用いて作成した。
極限粘度([η])
離合社製自動動粘度測定装置VMR−053PCおよび改良ウベローデ型毛細管粘度計を用い、デカリン、135℃での比粘度ηspを求め、下記式より極限粘度([η])を算出した。
[η]=ηsp/{C(1+K・ηsp)}(C:溶液濃度[g/dl]、K:定数)
担持触媒中のジルコニウム含量
担持触媒中のジルコニウム含量は、島津製作所社製のICP発光分光分析装置(ICPS−8100型)を用いて測定した。サンプルは硫酸および硝酸にて湿式分解した後、定容(必要に応じてろ過および希釈を含む)したものを検液とし、濃度既知の標準試料を用いて作成した検量線から定量を行った。
担体中のアルミニウム含量
担体中のアルミニウム含量は、担体粒子を島津製作所社製ICPS(登録商標)−8100を用いたICP発光分光分析法(ICP−AES)に供して測定した。
担体の溶解度
担体として固体状ポリアルミノキサン組成物を用いた場合、固体状ポリアルミノキサン組成物の25℃におけるn−ヘキサンおよびトルエンに対する溶解度の測定は、特公平7−42301号公報に記載の方法に準じて実施した。具体的には、乾燥させた固体状ポリアルミノキサン組成物の、溶媒に対する溶解度を測定した。
n−ヘキサンに対する溶解度は、以下のように測定した。まず、25℃に保持された50mLのn−ヘキサンに固体状ポリアルミノキサン組成物2gを加え、その後2時間の攪拌を行い、続いてG−4グラス製フィルターを用いて溶液部を分離して、このろ液中のアルミニウム濃度を測定した。測定されたアルミニウム濃度と、することにより求めた。該方法で得られる溶解割合は、試料として用いた固体状ポリアルミノキサン組成物2gに相当するアルミニウム原子の量に対する上記ろ液中に存在するアルミニウム原子の割合として決定した。トルエンに対する溶解度は上記n−ヘキサンをトルエンに代えて測定した。
なお、固体状ポリアルミノキサン組成物を乾燥させるに際しては、25℃で減圧乾燥を行い、重量変化が認められない時点を乾燥の終点とした。
担体の体積基準のメジアン径D50および粒度分布
固体状ポリアルミノキサン組成物の体積基準のメジアン径(中位径、D50)および粒度分布は、Microtrac社製のMicrotrac MT3300EX IIを利用し、レーザー回折・散乱法により求めた。粒度分布測定には固体状ポリアルミノキサン組成物を、窒素流通下、湿潤デシケーター中で事前に失活させたサンプルを用いた。分散媒には主にメタノールを用いた。
担体粒子の均一性
担体粒子の均一性を下記式で表される均一性指数により評価した。
均一性指数 = ΣXi|D50−Di|/D50ΣXi
[式中、Xiは粒子径分布測定における粒子iのヒストグラム値、D50は体積基準のメジアン径、Diは粒子iの体積基準径を示す。]
担体粒子のXi、D50およびDiは、Microtrac社製のMT3300EX IIを利用し、レーザー回折・散乱法により測定した。
測定には固体状ポリアルミノキサン組成物を、窒素流通下、湿潤デシケーター中で事前に失活したサンプルを用いた。分散媒には主にメタノールを用いた。
特に断りのない限り、全ての実施例は乾燥窒素雰囲気下、乾燥溶媒を用いて行った。
〔遷移金属化合物の合成〕
[合成例1]
rac-ジメチルシリレン−ビス{1-(2-メチル-4-フェニルインデニル)}ジルコニウムジクロリド(以下「触媒A」ともいう。)の合成
特許第3737134号の[0085]〜[0091]の記載に従い、触媒Aを合成した。
[合成例2]
rac-ジメチルシリレン-ビス{1-(2-n-プロピル-4-(9-フェナントリル)インデニル)}ジルコニウムジクロリド(以下「触媒B」ともいう。)の合成
特許第4026846号の[0147]〜[0159]の記載に従い、触媒Bを合成した。
〔担持触媒の調製〕
[調製例1]
使用する固体状ポリアルミノキサン組成物は公知の手法(国際公開第2014/123212号)に基づいて調製した。具体的には、攪拌機付の200mLガラス製フラスコにトルエン57ml、アルベマール社製10wt%ポリメチルアルミノキサントルエン溶液(Al濃度=3.04mmol/ml、35mL、106.3mmol)を加えた後、撹拌しながら70℃に昇温した。続いてAcetophenone(1.79g、14.9mmol)のトルエン溶液(18.6ml)を120分かけて添加した。添加後70℃で60分間攪拌した後、1.0℃/分の昇温速度で95℃まで昇温し、95℃で8時間反応させた。80℃まで降温後、上澄み液(75ml)をデカンテーションで除去した。析出した固体状ポリアルミノキサンはトルエン(45ml)を用いて80℃で3回洗浄した後、トルエンを加えて全量を100mlに調製して、固体状ポリアルミノキサン組成物のトルエンスラリーを得た。得られたスラリーをフィルター濾過し、フィルター上の紛体を脱水ヘキサン20mlで3回洗浄した。洗浄後の紛体を6時間減圧乾燥して固体状ポリアルミノキサン組成物を得た。得られた固体状ポリアルミノキサン組成物中のアルミニウム含有量を測定したところ、アルミニウム含有量は44.4質量%であった。
得られた固体状ポリアルミノキサン組成物の溶媒に対する溶解度を測定した。25℃におけるn−ヘキサンに対する溶解度は0.04モル%未満、トルエンに対する溶解度は0.05モル%未満であった。
さらに粒度分布を測定した。体積基準のメジアン径D50は29.7μm、均一性は0.236であった。
次いで、充分に窒素置換した100mlの3口フラスコに攪拌棒を装着し、これに先の固体状ポリアルミノキサン組成物0.4966g及び脱水トルエン30mlを添加し、液温を35℃に加温した。ここに、合成例1で得られた触媒Aを15.8mg含むトルエン溶液4mlを加え、35℃で1時間攪拌した。得られたスラリーをフィルター濾過し、フィルター上の粉体を脱水トルエン10mlで1回、次いで脱水ヘキサン10mlで2回洗浄した。洗浄後の粉体を減圧乾燥して重量変化がない点を終点とし、0.450gの粉体からなる担持触媒を得た。乾燥した担持触媒の一部を秤量し空気中で徐々に失活させ、ICP発光分光分析装置によって分析した。担持触媒中のジルコニウム含量は、0.405質量%であった。担持触媒(オレフィン重合用触媒)中のジルコニウム錯体含有量は2.79質量%であった。分析に使用した以外の残りの担持触媒はミネラルオイルと混合して、担持触媒濃度が10.0wt%のスラリーを得た。
[比較調製例1]
十分に窒素置換した100mlの3口フラスコに攪拌棒を装着し、これに180℃、窒素気流下で6時間乾燥したシリカゲル(GRACE製)4.00gを添加した。ここに室温で脱水トルエン60ml、メチルアルミノキサンのトルエン溶液(アルベマール社製、20重量%)9.9mlを加え、95℃で4時間攪拌した。得られたスラリーをフィルターでろ過し、フィルター上の紛体を脱水トルエン25mlで3回、次いで脱水ヘキサン25mLで3回洗浄した。洗浄後の紛体を2時間減圧乾燥して、シリカ担持メチルアルミノキサンを得た。得られたシリカ担持メチルアルミノキサン中のAl濃度は14.4質量%であった。
充分に窒素置換した100mlの3口フラスコに攪拌棒を装着し、これにシリカ担持メチルアルミノキサン(Al濃度14.4質量%)0.995gを加えた。ここに室温で脱水トルエン30mlを加え、攪拌しながら合成例1で得られた触媒Aを11.1mg含むトルエン溶液5mlを加え、1時間撹拌した。得られたスラリーをフィルター濾過し、フィルター上の粉体を脱水トルエン10mlで1回、次いで脱水ヘキサン10mlで3回洗浄した。洗浄後の粉体を減圧乾燥して重量変化がない点を終点とし、0.917gの粉体からなる担持触媒を得た。乾燥した担持触媒の一部を秤量し空気中で徐々に失活させ、ICP発光分光分析装置によって分析した。担持触媒中のジルコニウム含量は0.143質量%であった。担持触媒(オレフィン重合用触媒)中のジルコニウム錯体含有量は0.985質量%であった。分析に使用した以外の残りの担持触媒はミネラルオイルと混合して、担持触媒濃度が10.0wt%のスラリーを得た。
[調製例2]
使用する固体状ポリアルミノキサン組成物は公知の手法(国際公開第2014/123212号)に基づいて調製した。具体的には、攪拌機付の1Lガラス製オートクレーブにトルエン55mL、アルベマール社製20wt%ポリメチルアルミノキサントルエン溶液(Al濃度=2.97mmol/mL、192mL、570.2mmol)を加えた後、撹拌しながら70℃に昇温した。続いてベンズアルデヒド(9.10g、85.8mmol)のトルエン溶液(24.5mL)を80分かけて添加した。添加後70℃で10分間攪拌した後、1.0℃/分の昇温速度で140℃まで昇温し、140℃で4時間反応させた。80℃まで降温後、上澄み液(125mL)をデカンテーションで除去した。析出した固体状ポリアルミノキサンはトルエン(400mL)を用いて80℃で2回洗浄した後、トルエンを加えて全量を300mLに調製して、固体状ポリアルミノキサン組成物のトルエンスラリーを得た。
得られたスラリーをフィルター濾過し、フィルター上の紛体を脱水ヘキサン20mLで3回洗浄した。洗浄後の紛体を6時間減圧乾燥して固体状ポリアルミノキサン組成物を得た。得られた固体状ポリアルミノキサン組成物中のアルミニウム含有量を測定したところ、アルミニウム含有量は43.3質量%であった。
得られた固体状ポリアルミノキサン組成物の溶媒に対する溶解度を測定した。25℃におけるn−ヘキサンに対する溶解度は0.05モル%未満、トルエンに対する溶解度は0.05モル%未満であった。
さらに粒度分布を測定した。体積基準のメジアン径(D50)は22.7μm、均一性指数は0.278であった。
次いで、先の固体状ポリメチルアルミノキサン組成物のトルエンスラリー(Al濃度=1.65mmol/mL、2.45mL、4.05mmol)およびトルエン16.5mLを反応器に採取した。ここに、合成例2で得られた触媒Bを10.0mg含むトルエン溶液1.00mLを加え、室温で1時間攪拌した。得られたスラリーをフィルター濾過し、フィルター上の粉体を脱水トルエン5mLで2回、次いで脱水ヘキサン5mLで2回洗浄した。洗浄後の粉体を2時間減圧乾燥して0.189gの粉体からなる担持触媒を得た。これをミネラルオイルと混合して、担持触媒濃度が5.01wt%のスラリーを得た。
〔プロピレン/エチレン共重合〕
[実施例1]
充分に窒素置換した内容量3,400mlのSUS製オートクレーブに液体プロピレン1.0Lを装入し、充分に撹拌しながら50℃まで加温し、次いでエチレンガスによって加圧してオートクレーブ内圧を3.5MPaGとした。続いて、オートクレーブに装着された、充分に窒素置換した内容量30mlの触媒挿入用ポットに、脱水ヘキサン3mlとトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(Al=1.0M)1mlとの混合溶液を加え、これを窒素でオートクレーブに加圧挿入した。次いで触媒挿入用ポットに、調製例1で調製した担持触媒のスラリー49mgとトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(Al=1.0M)1mlとの混合物を加え、これを窒素でオートクレーブに加圧挿入して重合を開始した。10分間重合を行った後、少量のメタノールを加えて重合を停止した。塩酸を添加した大過剰のメタノール中に得られたポリマーを加えて脱灰し、ポリマーを濾別した後、ポリマーに対して80℃で10時間、減圧乾燥を行った。結果を表1に示す。
[比較例1]
調製例1で得られた担持触媒のスラリーに替えて比較調製例1で得られた担持触媒スラリーを147mg使用したこと以外は実施例1と同様の操作を行った。結果を表1に示す。
[実施例2]
調製例1で得られた担持触媒スラリーに替えて調製例2で得られた担持触媒スラリー56mg使用したこと以外は、実施例1と同様の操作を行った。結果を表1に示す。
Figure 2019001993

Claims (6)

  1. 遷移金属化合物(A)および担体(B)を含むオレフィン重合用触媒の存在下でプロピレンとα−オレフィン(プロピレンを除く。)とを重合する重合工程を有するプロピレン/α−オレフィン共重合体の製造方法であって、
    前記遷移金属化合物(A)は下記一般式[I]で表され、
    Figure 2019001993
    [式[I]中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R11、R12、R13、R14、R15およびR16は、それぞれ独立に水素原子、炭化水素基、ハロゲン含有基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、硫黄含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基およびスズ含有基から選ばれ、隣接する2個の基は互いに結合して環を形成していてもよく、
    Mは第4族遷移金属原子であり、
    Xは、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、ハロゲン含有炭化水素基、ケイ素含有基、酸素含有基、硫黄含有基、窒素含有基およびリン含有基から選ばれる原子または基であり、
    Yは、二価の基であって、炭素数1〜20の炭化水素基、ならびにハロゲン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基およびスズ含有基から選ばれる基である。]
    前記担体(B)は、下記式[II]で表される構造単位を含み、アルミニウム含量が36質量%以上である固体状ポリアルミノキサン組成物からなり、
    Figure 2019001993
    前記遷移金属化合物(A)は前記担体(B)に担持されてなる
    プロピレン/α−オレフィン共重合体の製造方法。
  2. 前記α−オレフィンがエチレンである請求項1に記載のプロピレン/α−オレフィン共重合体の製造方法。
  3. 前記重合工程における重合方法が、プロピレンを溶媒として用いたバルク重合である請求項1または2に記載のプロピレン/α−オレフィン共重合体の製造方法。
  4. 前記固体状ポリアルミノキサン組成物が粒子状であり、体積基準のメジアン径(D50)が0.1〜100μmの範囲である請求項1〜3のいずれか一項に記載のプロピレン/α−オレフィン共重合体の製造方法。
  5. 前記固体状ポリアルミノキサン組成物が下記要件(i)および(ii)を満たす請求項1〜4のいずれか一項に記載のプロピレン/α−オレフィン共重合体の製造方法。
    要件(i):以下の方法(i)により測定した25℃におけるn−ヘキサンに対する溶解度が2.0モル%未満である。
    要件(ii):以下の方法(ii)により測定した25℃におけるトルエンに対する溶解度が2.0モル%未満である。
    〔方法(i)〕
    25℃に保持された50mLのn−ヘキサンに前記固体状ポリアルミノキサン組成物2gを加え、その後2時間の攪拌を行い、続いてろ過により、ろ液と残渣に分離して、ろ液中のアルミニウム濃度を、ICP発光分光分析法(ICP−AES)を用いて測定し、固体状ポリアルミノキサン組成物2gに相当するアルミニウム原子の量に対するろ液中に存在するアルミニウム原子の割合として溶解度を求める。
    〔方法(ii)〕
    n−ヘキサンの代わりにトルエンを用いる以外は前記方法(i)と同様の方法により、溶解度を求める。
  6. 前記固体状ポリアルミノキサン組成物が粒子状であり、前記組成物の下記式で表される均一性指数が0.45以下である請求項1〜5のいずれか一項に記載のプロピレン/α−オレフィン共重合体の製造方法。
    均一性指数 = ΣXi|D50−Di|/D50ΣXi
    [式中、Xiは粒子径分布測定における粒子iのヒストグラム値、D50は体積基準のメジアン径、Diは粒子iの体積基準径を示す。]
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