JP2016164316A - 伸縮性合成皮革を有する縫製品の製造方法 - Google Patents

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由也 佐藤
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雅則 上本
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Abstract

【課題】伸縮性に優れた合成皮革を安定した形状で供給すること及び伸縮性に優れ、商品価値の高い縫製品とその製造方法を提供すること【解決手段】伸縮性合成皮革と補強用布帛との積層体を、目的とする縫製品の部材の各種形状に裁断し、前記積層体から補強用布帛を剥離した後、各種形状の伸縮性合成皮革を縫製して、縫製品を製造する。【選択図】なし

Description

本発明は合成皮革(人工皮革)を用いた縫製品の製造方法に関するものである。縫製品としてはゴルフ、野球用の手袋、肘や膝のサポーターに好適に用いられるものである。
ゴルフ用、野球用の手袋、肘や膝のサポーターは、関節部を曲げる動きに従って、伸縮することが求められる。一般的に合成皮革は、基布として縦編物が使用されるが、縦編物では横方向の伸縮性に優れているものの、縦方向の伸縮性には乏しい。基布としてポリウレタン繊維を含む編物を使用することにより、縦方向、横方向の伸縮性を有する合成皮革を作製することが可能である。しかし、編物、特にポリウレタン繊維を含む編物は、寸法変動が起こりやすい為、合成皮革を加工するときは、加工安定性を付与するために、補強用布帛を貼り合わせた基材を使用することが一般的である(特許文献1)。
補強用布帛としては、合成繊維や天然繊維で作った布帛が用いられる。縦方向張力負荷時の伸び率、凝固処理工程での水中浸漬時の収縮率の小さいものが好ましい。具体的には、ポリエステルタフタ、レーヨン寒冷紗等が例示される。
コーティング、表面処理等の加工終了後、補強用布帛を剥離して、巻き取って提供することが一般的である。縫製品の製造方法としては、補強用布帛を剥離した合成皮革を目的とする縫製品の各部材の形状に裁断し、それぞれの部材を縫製し、縫製品を製造することが一般的である。
合成皮革の生産過程で補強用布帛が剥離することを防止するために合成皮革基材と補強用布帛の接着強度は、一定以上の強度を有する必要がある。その為、量産機にて補強用布帛を剥がすためには、縦方向に一定の強いテンションがかかるので、縦方向の伸縮性に優れる合成皮革は、補強用布帛を剥離するときに縦方向に大きく伸びる。その後、幅出し工程にて、乾熱セットを行うが、縦方向に大きく伸びたことが原因で、セット後、縦方向の大きな伸縮歪みが残留する。
乾熱セット前に縦伸びを抑制するために、解反して縦方向の伸びを元の状態に戻すことは可能であるが、縦方向に強い張力がかかったことにより、横方向のカールが発生したり、樹脂や繊維の結晶化が起こったりする等、補強用布帛を剥がした後は、量産加工が非常に困難である。
手袋やサポーター等を縫製する前に、該合成皮革をそれぞれのパーツに裁断するが、、大きな伸縮歪みが残留していると、それぞれのパーツが小さい為に、縫製作業が非常に困難かつ非効率的である。縫製ができたとしても、大きな歪みが残留する。結果、縫製品にしわや歪みが目立ち、市販することのできる縫製品の品位に仕上げることが困難である。
伸縮性合成皮革の製造方法として、基材の寸法安定性を確保するために綿布を基材に貼り付け、コーティング加工後に前記の綿布を剥離する旨が特許文献2に記載されているが、その後の加工工程や加工安定性については、何ら記載されていない。
よって、縦方向の伸びが少ないものであれば補強用布帛を剥離しても、その後の加工は可能であるが、使える基布が限られてしまう。また、加工時の張力調整で不具合解消ができる範囲は狭く、使える基材は限られるし、この場合には、加工スピードが低下し、迅速に製造できない。また迅速に製造できないと、得られる合成皮革の価格が高くなり、実用性が薄れる。
伸縮性を有する合成皮革に関する先行技術文献は、例えば特許文献3や特許文献4のように挙げられるが、伸縮性合成皮革を有する手袋やサポーター等の縫製品を製造する簡便且つ効率的な方法は開示されていない。
特開平4−214473号公報 特開平10−60782号公報 特開2001−164477 特開2010−111989
本発明が解決しようとする課題は、伸縮性に優れた合成皮革を安定した形状で供給すること及び伸縮性に優れ、商品価値の高い縫製品とその製造方法を提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明は伸縮性合成皮革と補強用布帛との積層体を、目的とする縫製品の部材の各種形状に裁断し、前記積層体から補強用布帛を剥離した後、各種形状の伸縮性合成皮革を縫製して、縫製品を製造することにある。
本発明によると、所望の形態安定性を有し、且つ伸縮性に優れる縫製品が提供され、縫製品の縫製作業の効率化が実現可能である。
まず、本発明の実施形態に係る伸縮性合成皮革について詳細に説明する。なお、本明細書でいう繊度の単位、1デニールは、10/9dtexを意味する。
<基布>
本発明の合成皮革に用いる基布としては、使用目的等に応じて適当なものを用いることが可能であるが、ナイロン繊維やポリエステル繊維、ポリアミド繊維の如き合成繊維、アセテート繊維の如き半合成繊維、綿や麻や羊毛の如き天然繊維を単独、または2種以上を混合して、織物や編物、不織布等に限定することなく混合して用いることができる。好ましくは、ポリウレタン繊維を含有するものである。たとえばポリウレタン繊維を芯にして、その糸を延伸したところにナイロンの加工糸をS方向かZ方向にどちらか一方向に一重に巻きつけた糸であり、基布におけるポリウレタン繊維含有量は任意であるが、5〜40質量%、さらに10〜20質量%が好ましい。
<樹脂層>
樹脂層を形成する素材としては、塩化ビニル、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂が挙げられるが、柔軟性及び伸縮性に優れた合成皮革を実現するためには、ポリウレタン樹脂が好ましい。ポリウレタン樹脂の例を挙げると、ポリエステル共重合系、ポリエーテル共重合系、あるいはポリカーボネート共重合系のポリウレタン、ひまし油由来原料を共重合したポリウレタン、シリコーン、フッ素、アミノ酸等を共重合したポリウレタン樹脂がある。ポリウレタン樹脂の他には、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂などが挙げられ、これらを単独もしくは混合して用いることができる。
コーティング層の形成方法としては、基布にダイレクトにコーティングしたり、離型基材上にコーティング等で形成したポリウレタン樹脂を、接着剤を用いて、全面接着でコーティング層に接合させた後に離型基材を剥離したりする方法等があるが、そのいずれかに限定されるものではない。なお、コーティング方式としては、ナイフコーティング、ナイフオーバーロールコーティング、リバースロールコーティングなど各種のコーティング法を採用できる。
<合成皮革の製造>
本発明における合成皮革は、主としてポリウレタン樹脂を水に可溶な溶剤に溶解させてなるポリウレタン溶液を基布にコーティングし、これを湿式凝固させてなる多孔質層を形成したものを採用するのが好ましい。
上記コーティング方法では、ナイフコーティング、ナイフオーバーロールコーティング、リバースロールコーティングなどの各種のコーティング方法が使用可能である。
多孔質層上に無孔膜を積層する場合、表面層の無孔膜については、離型基材上にポリウレタン樹脂溶液をコーティングし、溶剤を乾燥させて形成したものを接着剤で全面接着する方法、あるいは無孔膜形成時に半乾燥状態で多孔質層形成後の基材に積層したのち、離型紙を剥離する方法があるが、これらに限定されない。本発明での伸縮性合成皮革の伸縮性としては、1.96N/cmの荷重をかけた時の定荷重伸度(JIS−L1096、C法)が、縦横それぞれ30〜150%、伸長回復率(JIS−L1096、B−1法)が、縦横それぞれ80%以上であることが好ましい。
<補強用布帛>
補強用布帛としては、合成繊維や天然繊維を使用した布帛が用いられる。補強用布帛は合成皮革の基布側に積層されるのが好ましい。タテ方向へ0.5N/cmの張力負荷時の伸び率が0〜5%、凝固処理工程での水中浸漬時の収縮率が0〜10%であることが好ましい。具体的には、ポリエステルタフタ、レーヨン織物等が例示される。
合成皮革基材にポリウレタン樹脂をコーティングした後、凝固の工程途中で補強用布帛が剥離することを防止するために、合成皮革基材と補強用布帛の接着強度は、一定以上の接着強度を有する必要がある。その後、縫製前に合成皮革と補強用布帛の積層体を裁断し、手で補強用布帛を剥離する作業性を低下させないために、一定以下の接着強度を有することが好ましい。よって、合成皮革基材と補強用布帛との接着強度は、0.1〜2.0N/cmが好ましい。より好ましくは、0.5〜1.3N/cmである。 接着強度の測定方法は以下の通りである。
幅30mm、長さ150mmの試験片を縦方向・横方向からそれぞれ3枚採取する。試験片の両端から補強用布帛を40mm剥離する。室温25±5℃、湿度65%±10%RHの状況下で、オリエンテック製“テンシロン”(登録商標)万能材料試験機RTC−1250Aを用いて、合成皮革基材と補強用布帛をつかみ、つかみ距離30mm、測定速度1000mm/minで補強用布帛を剥離した。剥離時の極大点の平均値と極小値の平均値を平均したものを測定値として、正方向・逆方向の測定値の平均値を結果とした。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例によって限定されるものではない。また、各々の評価は以下の方法にしたがった。尚、実施例に示す補強用布帛が付いたままの合成皮革については、補強用布帛を手で剥離後、各種評価を行った。
[定荷重伸度]
JIS−L1096、C法に準拠。幅50mm、長さ300mmの合成皮革の試験片を縦方向・横方向からそれぞれ3枚採取し、長さ200mm間隔に標線をつける。試験片の上部を装置の治具に標線の位置で固定する。荷重1.0kgfの治具を試験片下部の標線の位置に固定する。荷重を加えて1分間放置後の標線間隔(L)を測定する。定荷重伸度(%)は、次式で求められる。結果は平均値で表す。
定荷重伸度(%)=(L−200)/200×100
尚、人の手で伸縮性を評価した時に、伸縮性があると感じるのは、当測定方法では、30%以上であった。
[伸長回復率]
JIS−L1096B−1法に準拠。幅50mm、長さ300mmの合成皮革の試験片を縦方向・横方向からそれぞれ3枚採取し、長さ200mm間隔に標線をつける。試験片の上部を装置の治具に標線の位置で固定する。荷重1.0kgfの治具を試験片下部の標線の位置に固定する。荷重を加えて1分間放置後、荷重を外し、3分間放置する。これを10回繰り返した後、荷重が加わっている状態での標線間隔(L10)と、荷重を外し、3分間放置した後の標線間隔(L’10)を測定する。
伸長回復率(%)は、次式で求める。結果は平均値で表した。
伸長回復率(%)=(L10−L’10)/(L10−200)×100 。
[引張破断強度]
JIS−L1096A法に準拠し、測定した。試験機は、“テンシロン”(登録商標)万能材料試験機RTC−1250Aを用いた。結果は平均値で表す。
[引張破断伸度]
引張破断強度と同様にJIS−L1096A法に準拠し、測定した。試験機は、“テンシロン”(登録商標)万能材料試験機RTC−1250Aを用いた。結果は平均値で表す。
[合成皮革のカール性の評価]
得られた積層体から補強用布帛を剥離した合成皮革から縦10cm×横10cmの試験片を採取し、平らな面に放置した時のカールの有無を観察した。
[縫製品の歪みの有無]
縫製した縫製品の歪みの有無を確認した。
[実施例1]
基布として、ポリウレタン繊維を12質量%、ナイロン繊維を88質量%含む、片面起毛処理をした丸編物(密度:ウエル52本/in・コース92本/in、フロント;ナイロン70デニール/52フィラメント、バック;ポリウレタン30デニール)を準備した。この編物に加工時の通過性・寸法安定性を付与する目的で、補強用布帛としてレーヨン素材の織物(打ち込み本数90本/2.54cm)を起毛面とは逆の面に、アクリル/酢酸ビニル系のエマルジョン樹脂をバインダーとしてラミネートした複合素材を基布(以下「基布A」という)として使用した。
コーティングの前処理として基布Aを水に浸漬し、マングルにて基布Aの質量に対して80〜90%の水の付着となるよう調整した。
つぎにポリウレタン樹脂「レオコートU−2410H(東レコーテックス(株)製)」100.0質量部、N,N―ジメチルホルムアミド(以下「DMF」という。)120質量部、ノニオン系界面活性剤(大日精化工業(株)製、CUT−101)2.0質量部、顔料(DIC(株)製、DILAC WHITE L−6626D)6.5質量部を添加し、攪拌し、ポリウレタン樹脂配合溶液を得た(以下「溶液1」という。)。
前処理を行った基布Aにナイフオーバーロールコーターで800g/mの塗布量で丸編物面にコーティングし、DMF10質量%含有する水溶液を凝固浴とする30℃の浴槽に10分間浸漬して、ポリウレタン樹脂配合液を析出凝固させ、つぎに80℃の温水で、30分間浸漬洗浄を行い、120℃の熱風にて乾燥し、中間体を得た。
つぎに樹脂塗布した表面にエンボス加工を行い毛穴シボ調の凹凸部を付与した。エンボス加工は凹凸模様の金型ローラを使用した。150℃まで加温した金型ロールで熱圧縮することにより、凹凸部を付与した合成皮革を得た。
補強用布帛のレーヨン織物が付いた状態で、幅方向の長さを一定とするために、乾熱セットを行い、合成皮革と補強用布帛の積層体を得た。
得られた積層体から補強用布帛を剥離した伸縮性合成皮革の評価結果を表1に示した。
また、この積層体を、目的とする縫製品である手袋の各部材の形状に裁断し、前記積層体から補強用布帛を剥離した後、それぞれの部材を縫製し、縫製品を製造した。縫製品の歪みの有無を表1に示す。
[実施例2]
基布として、ポリウレタン繊維を10質量%、ナイロン繊維を90質量%含む、片面起毛処理をした丸編物(密度:ウエル40本/in・コース59本/in、フロント;ナイロン70デニール/52フィラメント、バック;ポリウレタン30デニール)に加工時の通過性・寸法安定性を付与する目的で補強用布帛としてレーヨン素材の織物(打ち込み本数90本/in)を起毛面とは逆の面に、アクリル/酢酸ビニル系のエマルジョン樹脂をバインダーとしてラミネートした複合素材を基布(以下、「基布B」という)として使用した。
コーティングの前処理として基布Bを水に浸漬し、マングルにて基布Bの重量に対して80〜90%の水の付着となるよう調整した。
前処理を行った基布Bにナイフオーバーロールコーターで800g/mの塗布量で溶液1を丸編物面にコーティングし、DMF10質量%含有する水溶液を凝固浴とする浴槽に30℃で10分間浸漬してポリウレタン樹脂配合液を析出凝固させ、つぎに80℃の温水で、30分間浸漬洗浄を行い、120℃の熱風にて乾燥し、中間体を得た。
つぎに樹脂塗布した表面にエンボス加工による毛穴シボ調の凹凸部を付与した。エンボス加工は凹凸模様の金型ローラを使用した。150℃まで加温した金型ロールで熱圧縮することにより、凹凸部を付与した合成皮革を得た。
補強用布帛のレーヨン織物が付いた状態で、幅方向の長さを一定とするために、乾熱セットを行い、合成皮革と補強用布帛の積層体を得た。
得られた積層体から補強用布帛を剥離した伸縮性合成皮革の評価結果を表1に示した。
またこの積層体を、目的とする縫製品である手袋の各部材の形状に裁断し、前記積層体から補強用布帛を剥離した後、それぞれの部材を縫製し、縫製品を製造した。縫製品の歪みの有無を表1に示す。
[実施例3]
基布として、ポリウレタン繊維を12質量%、ナイロン繊維を88質量%含む、片面起毛処理をした丸編物(密度:ウエル74本/in・コース92本/in、フロント;ナイロン70デニール/52フィラメント、バック;ポリウレタン30デニール)に加工時の通過性・寸法安定性を付与する目的で補強用布帛としてレーヨン素材の織物(打ち込み本数90本/in)を起毛面とは逆の面にアクリル/酢酸ビニル系のエマルジョン樹脂をバインダーとしてラミネートした複合素材を基布(以下「基布C」という)として使用した。
コーティングの前処理として基布Cを水に浸漬し、マングルにて基布Cの重量に対して80〜90%の水の付着となるよう調整した。
前処理を行った基布にナイフオーバーロールコーターで800g/mの塗布量で溶液1を丸編物面にコーティングし、DMF10質量%含有する水溶液を凝固浴とする浴槽に30℃で10分間浸漬してポリウレタン樹脂配合液を析出凝固させ、つぎに80℃の温水で、30分間浸漬洗浄を行い、120℃の熱風にて乾燥し、中間体を得た。
つぎに樹脂塗布した表面にエンボス加工による毛穴シボ調の凹凸部を付与した。エンボス加工は凹凸模様の金型ローラを使用した。150℃まで加温した金型ロールで熱圧縮することにより、凹凸部を付与した合成皮革を得た。
補強用布帛のレーヨン織物が付いた状態で、幅方向の長さを一定とするために、乾熱セットを行い、合成皮革と補強用布帛の積層体を得た。
得られた積層体から補強用布帛を剥離した伸縮性合成皮革の評価結果を表1に示した。
またこの積層体を、目的とする縫製品である手袋の各部材の形状に裁断し、前記積層体から補強用布帛を剥離した後、それぞれの部材を縫製し、縫製品を製造した。縫製品の歪みの有無を表1に示す。
[比較例1]
基布として、基布Aを使用した。
コーティングの前処理として基布Aを水に浸漬し、マングルにて基布Aの重量に対して80〜90%の水の付着となるよう調整した。
前処理を行った基布にナイフオーバーロールコーターで800g/mの塗布量で溶液1を丸編物面にコーティングし、DMFを10質量%含有する水溶液を凝固浴とする30℃の浴槽に10分間浸漬してポリウレタン樹脂配合液を析出凝固させ、つぎに80℃の温水で、30分間浸漬洗浄を行い、120℃の熱風にて乾燥し、中間体を得た。
つぎに樹脂塗布した表面に、エンボス加工により毛穴シボ調の凹凸部を付与した。エンボス加工は凹凸模様の金型ローラを使用した。150℃まで加温した金型ロールで熱圧縮することにより、凹凸部を付与した合成皮革を得た。
補強用布帛としたレーヨン織物を専用の機械で剥離して、巻き取った後、幅方向の長さを一定とするために、乾熱セットを行い、合成皮革を得た。得られた合成皮革の評価結果を表1に示した。
この合成皮革を目的とする縫製品である手袋の各部材の形状に裁断し、それぞれの部材を縫製し、縫製品を製造したが、安定した形態を保つことができなかった。
[比較例2]
基布として、基布Bを使用した。
コーティングの前処理として基布Bを水に浸漬し、マングルにて基布Bの重量に対して80〜90%の水の付着となるよう調整した。
前処理を行った基布にナイフオーバーロールコーターで800g/mの塗布量で溶液1を丸編物面にコーティングし、DMFを10質量%含有する水溶液を凝固浴とする30℃の浴槽に10分間浸漬してポリウレタン樹脂配合液を析出凝固させ、つぎに80℃の温水で、30分間浸漬洗浄を行い、120℃の熱風にて乾燥し、中間体を得た。
つぎに樹脂塗布した表面に、エンボス加工により毛穴シボ調の凹凸部を付与した。エンボス加工は凹凸模様の金型ローラを使用した。150℃まで加温した金型ロールで熱圧縮することにより、凹凸部を付与した合成皮革を得た。
補強用布帛としたレーヨン織物を専用の機械で剥離して、巻き取った後、幅方向の長さを一定とするために、乾熱セットを行い、合成皮革を得た。得られた合成皮革の評価結果を表1に示した。
この合成皮革を目的とする縫製品である手袋の各部材の形状に裁断し、それぞれの部材を縫製し、縫製品を製造したが、安定した形態を保つことができなかった。
[比較例3]
基布として、基布Cを使用した。
コーティングの前処理として基布Cを水に浸漬し、マングルにて基布Cの重量に対して80〜90%の水の付着となるよう調整した。
前処理を行った基布にナイフオーバーロールコーターで800g/mの塗布量で溶液1を丸編物面にコーティングし、DMFを10質量%含有する水溶液を凝固浴とする30℃の浴槽に10分間浸漬してポリウレタン樹脂配合液を析出凝固させ、つぎに80℃の温水で、30分間浸漬洗浄を行い、120℃の熱風にて乾燥し、中間体を得た。
つぎに樹脂塗布した表面に、エンボス加工により毛穴シボ調の凹凸部を付与した。エンボス加工は凹凸模様の金型ローラを使用した。150℃まで加温した金型ロールで熱圧縮することにより、凹凸部を付与した合成皮革を得た。
補強用布帛としたレーヨン織物を専用の機械で剥離して、巻き取った後、幅方向の長さを一定とするために、乾熱セットを行い、合成皮革を得た。得られた合成皮革の評価結果を表1に示した。
この合成皮革を目的とする縫製品である手袋の各部材の形状に裁断し、それぞれの部材を縫製し、縫製品を製造したが、安定した形態を保つことができなかった。
Figure 2016164316
本発明の合成皮革は、ゴルフ、野球等のスポーツ用手袋や肘や膝の関節をサポートするサポーターに利用することができる。

Claims (7)

  1. 基布および一層以上の樹脂層を有する伸縮性合成皮革と補強用布帛との積層体を、目的とする縫製品の部材の各種形状に裁断し、前記積層体から補強用布帛を剥離した後、各種形状の伸縮性合成皮革を縫製する、伸縮性合成皮革を有する縫製品の製造方法。
  2. 縫製品が手袋である請求項1に記載の縫製品の製造方法。
  3. 前記伸縮性合成皮革の基布が、ポリウレタン繊維を含有する基布である、請求項1または2に記載の縫製品の製造方法。
  4. 前記伸縮性合成皮革の定荷重伸度が、縦横それぞれ30〜150%である、請求項1〜3のいずれかに記載の縫製品の製造方法。
  5. 前記伸縮性合成皮革の伸長回復率が、縦横それぞれ80%以上である、請求項1〜4のいずれかに記載の縫製品の製造方法。
  6. 前記伸縮性合成皮革の基布と補強用布帛の接着強度が、0.1〜2.0N/cmである、請求項1〜5のいずれかに記載の縫製品の製造方法。
  7. 請求項1〜6の製造方法で得られた縫製品。
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