JP2016125175A - 袖の構造体 - Google Patents

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Kanako Inagaki
佳菜子 稲垣
美予子 亀井
Miyoko Kamei
美予子 亀井
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Abstract

【課題】袖の構造体において、複数の生地を配置させて縫製することにより、保温性を高める以外の便利な用途をもつ機能を、簡易に費用をかけずに付加する。
【解決手段】少なくとも着用者の腕部を覆う長さを有し、上袖(1)、下袖(2)、大袖部材(3)、小袖部材(4)、を縫着して形成する袖の構造体において、
上袖(1)の下に下袖(2)を重ねて、上袖元(12)と下袖元(22)が一致するように上袖(1)と下袖(2)の左右の側部同士を縫着し、
上袖(1)の下に大袖部材(3)を重ねて、上袖口(11)と大袖部材袖口(31)とが一致するように、上袖(1)と大袖部材(3)の左右の側部同士を縫着し、
大袖部材(3)の下に小袖部材(4)を重ねて、大袖部材袖口(31)と小袖部材袖口(41)とを縫着し、かつ大袖部材袖口(31)と小袖部材袖口(41)の左右の側部同士を縫着する。
【選択図】図1

Description

本発明は、少なくとも着用者の腕部を覆う長さを有する袖の構造体に関するものである。
従来より、気温が低い環境下で、手袋を使わずに手元を保温するために、上衣の袖口を引き伸ばして手元を収納することが行われていた。そこで、袖口の構造や形状を工夫し、手元を保温する上衣について、従来より提案されている。例えば特許文献1には、手袋体を衣服体の袖部に沿設状態に設けた収納袋部に出し入れ自在に収納する構成とすることで、手袋体不使用時(収納時)の体裁も良好となる手袋付衣服について開示されている。
また特許文献2には、袖口及び裾口部に袋状部を設け、表裏反転させて被覆する事により手足を保温できる乳幼児用衣服について開示されている。
特開2005−226185号公報 登録実用新案第3105088号公報
しかし、特許文献1では、手袋体を収納袋部に収納させるが、手袋体を別途費用と手間をかけて作成する必要があり、さらには収納部には手袋体のみならず、他の用品を収納したり、保温性を高めるために携帯用カイロ等を収納することが開示されているが、収納できる物品に限りがあった。
また、特許文献2では、袖口及び裾口部の袋状部を表裏反転させて被覆し、手足を保温できるが、袋状部とその付近の構造におけるその他の活用用途については言及されていない。
本発明は、上記従来の課題を解決するため、袖の構造体において、複数の生地を配置させて縫製することにより、保温性を高める以外の便利な用途をもつ機能を、簡易に費用をかけずに実現させるものである。
本発明の袖の構造体は、少なくとも着用者の腕部を覆う長さを有する袖の構造体であり、
上袖1、下袖2、大袖部材3、小袖部材4、を縫着して形成し、
上袖1の下に下袖2を重ねて、上袖元12と下袖元22が一致するように上袖1と下袖2の左右の側部同士を縫着し、
上袖1の下に大袖部材3を重ねて、上袖口11と大袖部材袖口31が一致するように、左右の側部同士を縫着し、
大袖部材3の下に小袖部材4を重ねて、大袖部材袖口31と小袖部材袖口41、更には左右の側部同士を縫着したことを特徴とする。
本発明の袖の構造体は、着用者の腕部を覆う長さを有する袖の構造体であって、複数の生地を配置させて縫製することにより、保温性を高めるための手袋としての機能を、指の出し入れ等の機能でさらに充実させ、それ以外の小物を収納したり、袖部分もしくは衣服本体までも収納する等の機能を、簡易な構造で費用をかけずに実現させることができる。
図1Aは、本発明の袖の構造体10の一実施態様であり、袖を下側から見た場合を示した図であり、図1Bは、図1Aを横から見た場合の各生地の構成を示す断面図である。 図2Aは、本発明における袖の構造体の上袖1のパターンを表した図であり、図2Bは、下袖2のパターンを表した図であり、図2Cは、大袖部材3のパターンを表した図であり、図2Dは、小袖部材4のパターンを表した図であり、図2Eは、補助部材5のパターンを表した図である。 図3Aは、本発明における袖の構造体を、そのまま手元を外に出して着用した、使用方法1を示す図である。図3Bは、大袖部材上辺32と下袖口21との間に設けられた隙間、更には小袖部材上辺42と下袖口21との間に設けられた隙間から指を出して着用した、使用方法2を示す図である。図3Cは、図3Bにおける小袖部材上辺42を手先方向に折り返して、同時に大袖部材3と上袖1を裏返し、大袖部材3と上袖1が形成する第一袋部61に指先を入れて着用した、使用方法3を示す図である。図3Dは、大袖部材3と小袖部材4が形成する第二袋部62に小物を入れて収納する使用方法4を示す図である。図3Eは、図3Cにおける第一袋部61と、第一袋部61を形成したときに上袖1と小袖部材4にて同時に形成される第三袋部63と本発明における各々の袖、袖部材を含め、衣服本体までも収納する使用方法5を示す図である。 図4は、本発明における袖の構造体において、図3Cにおける第一袋部61と、第一袋部61を形成したときに同時に形成される第三袋部63を横から見た場合の各生地の構成を示す断面図である。
従来までの袖の構造体は、手袋等を使用せずに手元の保温機能を実現するために、袖口に別部材や袋状部材を設けることで、その効果を得ていたが、本発明における袖の構造体は、簡単な部材と構造で手元の保温機能に加え、付加的な使用方法を提供することができる。
上記手元の保温機能とは、具体的には、袖部と袖部材を組み合わせて、袖部材を折り返して袋状部を形成し、手袋として使用する機能をいう。
上記付加的な使用方法とは、具体的には、袖部と袖部材を組み合わせることにより、親指等を出し入れすることが可能になり、指を使った作業をしやすくしたり、
また、上記袋状部が設けられることで、その部分に小物を収納したり、
更には、上記袋状部に袖を含め衣服本体までもを収納し、
更には、補助部材を組み合わせることで、上記付加的な機能を使用しやすくするものをいう。
以下、図面に基づいて、本発明の袖の構造体について説明する。
図1Aは、本発明の袖の構造体10の一実施態様であり、袖を下側から見た場合を示した図である。
図1Bは、図1Aを横から見た場合の各生地の構成を示す断面図である。本発明の袖の構造体10は、上袖1、下袖2、大袖部材3、小袖部材4、及び補助部材5からなる。図1A、及び図1Bにおいて、重なる各部材の端部については、破線にて示している。また、図1B中、黒丸は生地の縫着部を表している。
上袖1、下袖2は、上下に構成された袖の構造体10を主として構成する部材である。
大袖部材3は、下袖2の袖口側に配置し、袖口までの下袖2の足りない部分の袖を補い、さらには小袖部材4の袖口と側部同士を縫着することで形成される手袋や小物の収納部、袖または衣服全体を収納する袋部を形成する目的で配置する部材である。
小袖部材4は、上記大袖部材3と対となり、上記のとおり大袖部材3の外側に配置し、袖口と側部同士を縫着することで、袋部を形成する目的で配置する部材である。
補助部材5は、上記小袖部材4の上辺に配置し、上辺と側部同士を縫着することで、上記手袋をフィットさせる目的でに引き上げるつまみにしたり、袋部に小物をいれる場合のストッパーにしたり、袖または衣服全体を収納する袋部の蓋を構成する目的で配置する部材である。
図2Aは本発明における袖の構造体10の上袖1、図2Bは下袖2、図2Cは大袖部材3、図2Dは小袖部材4、図2Eは補助部材5のパターンを表した図である。
下袖2は、上袖1よりも長手方向に短く、上袖1と袖元で位置合わせをした際に、下袖口21が上袖口11よりも袖元側に位置する。
上袖1と下袖2の各々袖口と、大袖部材3、及び小袖部材4とは、略同一幅である。
大袖部材3、小袖部材4の長さは任意とすることができるが、本実施の形態では大袖部材3が小袖部材4よりも長く、下袖2の上に重なり、下袖口21を袖元側へ越えて長くなるように形成している。
大袖部材4は下袖2の下に重なり、下袖口21を袖元側へ越えて長くなるように形成している。
図1A、Bに示すように、本発明の袖の構造体10の一実施態様は、上袖1の下に下袖2を重ねて、上袖元12と下袖元22とが一致するように上袖1と下袖2の左右の側部同士を縫着し、
上袖1の下に大袖部材3を重ねて、上袖口11と大袖部材袖口31が一致するように、左右の側部同士を縫着することで、本発明の袖構造10の袖元と袖口とを連通する筒状空隙が形成され、
小袖部材4の下に大袖部材3を重ねて、大袖部材袖口31と小袖部材袖口41、更には左右の側部同士を縫着することで、大袖部材袖口31と小袖部材41を底面とする第二袋部62が形成され、
補助部材5を、小袖部材4の上に重ねて、補助部材上辺52と小袖部材上辺42、更には左右の側部同士を縫着し、
上袖1と小袖部材4の左右側部は、大きめに作成して縫い縮めて、構成されている。
上記本発明の袖の構造体10の作成方法の一例としては、下記の通りであるが、下記の作成方法に限定されない。
補助部材5を、小袖部材4の上に重ねて、補助部材上辺52と大袖部材上辺42を縫着し上袖1と小袖部材4の左右側部を、大きめに作成して縫い縮め、
上袖1、大袖部材3、前記補助部材5を縫着した小袖部材4、下袖部材2を上から各々の袖口を重ねて、側部のみを同時に縫製している。
また、ここでは同時に縫製を行っているが、上記各部材の縫製を別々に行っても良い。
図3Aは、本発明における袖の構造体10を、そのまま手元を外に出して着用した、使用方法1を示す図である。
図3Bは、本発明における袖の構造体10を、大袖部材上辺32と下袖口21との間に設けられた隙間、更には小袖部材上辺42と下袖口21との間に設けられた隙間から指を出して着用した、使用方法2を示す図である。このように指を出して使用することで、指先以外の部分を保温しながら、指先を使った作業が容易になる。上記隙間から出す指としては、親指が一般的であり、袖口から出した他の指と同時に作業することを容易にするが、特に親指に限定されない。
図3Cは、本発明における袖の構造体10を、図3Bにおける小袖部材上辺42を手先方向に折り返して、連動する大袖部材3と上袖1も含めて裏返し、大袖部材3と上袖1が形成する第一袋部61に指先を入れて着用した、使用方法3を示す図である。
また、図3Cを横から見た場合の各生地の構成を示す断面図を、図4に示している。ここで図4中、黒丸は生地の縫着部を表している。このように使用することで、指先を完全に覆うことができる保温もしくは防護目的の手袋となり、さらには大袖部材上辺32と下袖口21との間に設けられた隙間から指を出すことにより、温まりすぎた第一袋部61内もしくは袖、衣服本体に空気を導入することが可能になり、衣服内の温度を下げることが可能になる。もしくは親指等を出すことにより、指先を使った作業が容易に行うことができる。ここで隙間から出す指についてはどの指でも任意であり、特に親指に限定されない。
図3Dは、本発明における袖の構造体10において、大袖部材3と小袖部材4が形成する第二袋部62に小物を入れて収納する使用方法4を示す図である。このように第二袋部62に小物を入れて収納することで、カイロを入れて手元をさらに温めたり、運動時にはタオルを入れて、汗をかいた場合に手早くタオルにてふき取ることが可能となる。このように第二袋部62に小物を入れることについては、上記カイロやタオルに限定されず、任意に選択できる。
図3Eは、本発明における袖の構造体10において、図3Cにおける第一袋部61と、第一袋部61を形成したときに上袖1と小袖部材4にて同時に形成される第三袋部63と本発明における各々の袖、袖部材を含め、衣服本体までも収納する使用方法5を示す図である。
図3Cにおける第一袋部61を形成する際には、図4に示すように、第三袋部63が同時に形成されることになる。この第一袋部61と第三袋部63を一つの袋体とすると、いずれか一方の袋体では収納することが困難な袖、更には衣服本体を収納することを容易にする。
次に、図1Bに示すように下袖2が、大袖部材3の下に重なるように、下袖口21が大袖部材上辺32を、大袖部材袖口31側に超えて長く形成されていることが好ましい。
このように形成されていることで図3Dに示す第二袋部62に小物を入れて収納する使用方法4において、大袖部材上辺32に小物が引っ掛からずに、スムーズに小物を入れることが可能となる。
又、下袖口21は大袖部材上辺32を、大袖部材袖口31側に超えて0.5〜4cm長く形成されていることが好ましい。0.5cmより短く形成されると、図3Dに示す使用方法4において、大袖部材上辺32に小物が引っ掛かる可能性が増すからである。また、4cmより長く形成されると、図3Bに示す使用方法2において、親指等を出す時に、下袖口21が邪魔になることがあり、親指等を出す動作が困難になる。
次に、図1Bに示すように小袖部材4が、下袖2の下に重なるように、小袖部材上辺42が、下袖口21を、下袖元22側に超えて長く形成されていることが好ましい。
このように形成されていることで図3Aに示す通常使用である使用方法1において、下袖口21と小袖部材上辺42間に形成された隙間から、運動時等に進行方向に対して風を受けずに、袖部もしくは衣服全体内部の温度低下を防止することができる。
さらには、図3Bに示す使用方法2において、親指等を出す時に、小袖部材上辺42が蓋となり、余分な風を入れることがない。
さらには、図3Dに示す使用方法4において、第二袋部62の上辺である小袖部材上辺42が小物を受け入れる形状となるため、小袖部材上辺42を無理に開かずともスムーズに小物を入れることが可能となる。
又、小袖部材上辺42が、下袖口21を、下袖元22側に超えて0.5〜3cm長く形成されていることが好ましい。0.5cmより短く形成されると、図3Dに示す使用方法4において、第二袋部62の上辺である小袖部材上辺42を開くときに下袖口21が邪魔になることがあり、第二袋部62の上辺をスムーズに開くことができない。また、3cmより長く形成されると、図3Bに示す使用方法2において、親指等を出す時に、小袖部材上辺42が邪魔になり、親指等を出す動作が困難になる。
次に、図1A、Bに示すように、補助部材5を、小袖部材4の上に重ねて、補助部材上辺52と小袖部材上辺42、更には左右の側部同士を縫着することが好ましい。
補助部材5については、小袖部材上辺42を所定の長さに折り返して、折り返し部分を縫製して形成しても良い。
このように形成されていることで、図3Dに示す使用方法4において、補助部材5が第二袋部62に小物を入れる際のつまみになり、第二袋部62の上辺を引き上げたり、開いたりする際の操作性が良好となる。また、第二袋部62に小物を入れる際、補助部材5と小袖部材4の間に小物を入れるようにすれば、激しい動作にて腕を振ったときにも、小物が脱落しないストッパーの役割となる。
さらには、図3Cに示す使用方法3において、補助部材5が第一袋部61に連結する第三袋部63の上端のつまみとなり、第一袋部61に入れた手元のフィット感を調節することが容易になる。
さらには、図3Eに示す使用方法5において、第一袋部61、第三袋部63に袖、衣服本体を収納する際に、折り返して蓋にすることが出来、収納した袖部、衣服本体が袋から脱落することを防止できる。
又、上袖1と小袖部材4の左右側部は、大きめに作成し、縫い縮めて縫製されていることが好ましい。
このように形成することで、図3Dにおける使用方法4において、第二袋部62が長手方向の中央部が幅方向に長い立体形状に形成されることで、入れられる小物の大きさの許容範囲を大きくすることができ、第二袋部62の入り口が狭く形成されていることで、激しい動作にて腕を振ったときにも入れた小物が脱落しにくくなる。
さらには、図3Eにおける使用方法5において、第一袋部61、第三袋部63が長手方向の中央部が幅方向に長い立体形状に形成されることで、袖部、衣服本体部を入れられる大きさの許容範囲を大きくすることができ、ある程度嵩があり、こわばった素材で作成されていても収納することが可能となる。
尚、縫い縮める場合は、小袖部材4にて縫い縮め分量を25〜50%とすることが好ましく、縫い縮め分量25〜50%とは、小袖部材4の元の左右側部長さより、25〜50%の長さを縫い縮めることをいう。また、上袖1の縫い縮め分量は、小袖部材4の縫い縮め分量に合わせることでよい。
この範囲であれば、第二袋部62、第三袋部63に収納される小物や、収納した袖部、衣服本体部の大きさに好適である。
さらに、ここでいう縫い縮めとは、ギャザー、タック、ダーツ、プリーツ等の縫製技術を指し、特定の技術に限定されない。
次に、大袖部材3の長手方向の平均長さは、8〜15cmであることが好ましい。この長さはサイズ展開や性別、子供用など、様々なサイズに適合するように決定しており、最小のサイズを想定した場合、8cmより短くなると、図3Bにおける使用方法2、もしくは図3Cにおける使用方法3において、特に親指を出そうとしたときに、適切に出せないことになる。
さらに図3Cにおける使用方法3において、第一袋部61が手のサイズに合わず、きつく感じることになる。
また最大のサイズを想定した場合、15cmより長く形成されても、上記図3Bにおける使用方法2、もしくは図3Cにおける使用方法3において、親指の位置が同様に適切でないこととなり、図3Cにおける使用方法3において、第一袋部61が手のサイズに合わず、大きすぎて違和感を生むこととなる。
次に、小袖部材4の長手方向の平均長さが、7〜14cmであることが好ましい。この長さは大袖部材3と同様、様々なサイズに適合するように決定しており、最小のサイズを想定した場合、7cmより短くなると、図3Bにおける使用方法2において、特に親指を出そうとしたときに、適切に出せないことになる。また図3Dにおける使用方法3において、入れられる小物の大きさの許容量が小さくなりすぎる。
また最大のサイズを想定した場合、14cmより長く形成されても、図3Bにおける使用方法2において、同様に親指の位置が適切でないこととなる。
また、左右の側部を縫い縮める場合は、縫い縮め分量が25%であれば、小袖部材4の長手方向の平均長さが、10〜19cmに、縫い縮め分量が50%であれば、小袖部材4の長手方向の平均長さが14〜28cmとなるように追加することとなる。
次に、上記補助部材5の袖(上下)方向の平均長さが、3〜7cmであることが好ましい。3cmより短くなると、図3Dにおける使用方法4において、小物のストッパーの役目を十分に果たさない。また、図3Eにおける使用方法5において、第一袋部61、第三袋部63の蓋の役割を十分に果たさない。
さらに、7cmより長くなると、図3Dにおける使用方法4において、小物のストッパーの役目を果たすが、小物を取り出しにくくなる。また、図3Eにおける使用方法5において、第一袋部61、第三袋部63の蓋の役割は果たすが、袋部から蓋を外す際に、外しにくくなる。そしてコストが増大する。
また、本発明の袖の構造体10を構成する部材の各々の袖口、上辺については、縁止めとして、別途長方形の生地を短辺の中央で折り返して縫製し、部材の袖口、上辺の生地のほつれを防いだり、意匠性を高めることが好ましい。さらには、伸縮性のある生地を用い、各々の袖口から出した手首や、上辺から出した指へフィットさせることが好ましい。
縁止めを用いる場合は、本発明の衣服の袖構造10を形成する各々袖部、袖部材を形成する長手方向の生地長さは、縁止めを含めた長さとする。
また、縁止め部材を折り返して縫製した片側の上下方向の幅は、1〜2cm程度が好ましいが、特に限定はされない。
本発明の袖の構造体10を形成する各々袖部、袖部材を形成する生地については、同じでも良いし、異なっていても良い。素材については、特に限定されないが、ポリエステルが好適であり、布帛素材のみの構成の場合、袖単体の質量としては12g〜15g程度となり、衣服全体としては85〜100g程度となる。
また、ニット素材のみの構成の場合は、袖単体の質量としては17〜20g程度となり、衣服全体としては130〜150g程度となる。
上記生地を構成する繊維としては、特に限定されず、ポリエステル繊維であれば、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなど、その他にはポリウレタン繊維、ポリアミド繊維、アセテート繊維、コットン繊維、レーヨン繊維、エチレンビニルアルコール繊維、ナイロン繊維などを用いることができる。
本発明の袖の構造体は、登山、トレッキング、ハイキング、スキー、スノーボード、スケート、野球、ゴルフ、ホッケー、サッカー、ジョギング、マラソン、テニス、バドミントン、スカッシュ、卓球などあらゆるスポーツにおける衣服に好適であるほか、一般の衣服にも有用である。
又、本発明が適用可能な袖の構造体の種類としては、ティーシャツ、ポロシャツ、ウインドブレーカー、ウォームアップ、ブルゾン、レインウェア等が挙げられ、さらには袖単体で使用するアームウォーマーや簡易な手袋構造体等も挙げられる。
1 上袖
2 下袖
3 大袖部材
4 小袖部材
5 補助部材
10 袖の構造体
11 上袖口
12 上袖元
21 下袖口
22 下袖元
31 大袖部材袖口
32 大袖部材上辺
41 小袖部材袖口
42 小袖部材上辺
51 補助部材下辺
52 補助部材上辺
61 第一袋部
62 第二袋部
63 第三袋部

Claims (11)

  1. 少なくとも着用者の腕部を覆う長さを有し、上袖(1)、下袖(2)、大袖部材(3)、小袖部材(4)、を縫着して形成する袖の構造体において、
    上袖(1)の下に下袖(2)を重ねて、上袖元(12)と下袖元(22)が一致するように上袖(1)と下袖(2)の左右の側部同士を縫着し、
    上袖(1)の下に大袖部材(3)を重ねて、上袖口(11)と大袖部材袖口(31)とが一致するように、上袖(1)と大袖部材(3)の左右の側部同士を縫着し、
    大袖部材(3)の下に小袖部材(4)を重ねて、大袖部材袖口(31)と小袖部材袖口(41)とを縫着し、かつ大袖部材袖口(31)と小袖部材袖口(41)の左右の側部同士を縫着したことを特徴とする袖の構造体。
  2. 前記下袖(2)が、前記大袖部材(3)の下に重なるように、前記下袖口(21)が大袖部材上辺(32)を、大袖部材袖口(31)側に超えて長く形成されていることを特徴とする請求項1に記載の袖の構造体。
  3. 前記小袖部材(4)が、前記下袖(2)の下に重なるように、小袖部材上辺(42)が、下袖口(21)を、下袖元(22)側に超えて長く形成されていることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の袖の構造体。
  4. 前記下袖(2)が、前記大袖部材(3)の下に重なるように、前記下袖口(21)が大袖部材上辺(32)を、大袖部材袖口(31)側に超えて0.5〜4cm長く形成されていることを特徴とする請求項2に記載の袖の構造体。
  5. 前記小袖部材(4)が、前記下袖(2)の下に重なるように、小袖部材上辺(42)が、下袖元(22)側に超えて0.5〜3cm長く形成されていることを特徴とする請求項3に記載の袖の構造体。
  6. 補助部材(5)を、小袖部材4の上に重ねて、補助部材上辺(52)と前記小袖部材上辺(42)、更には左右の側部同士を縫着したことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の袖の構造体。
  7. 補助部材(5)を、小袖部材上辺(42)を所定の長さに折り返して、折り返し部分と、折り返し部分の側部を縫製して形成したことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の袖の構造体。
  8. 前記上袖(1)と前記小袖部材(4)の左右側部を、縫い縮めていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の袖の構造体。
  9. 上記大袖部材(3)の長手方向の平均長さが、8〜15cmである請求項1〜8のいずれか1項に記載の袖の構造体。
  10. 上記小袖部材(4)の長手方向の平均長さが、7〜14cmである請求項1〜9のいずれか1項に記載の袖の構造体。
  11. 上記補助部材(5)の袖方向の平均長さが、3〜7cmである請求項1〜10のいずれか1項に記載の袖の構造体。
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