JP2015512388A - 併用療法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、MEK阻害剤化合物6−(4−ブロモ−2−フルオロフェニルアミノ)−7−フルオロ−3−メチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(2−ヒドロキシエチオキシ)−アミドまたはその薬学的に許容される塩と、IGF1R阻害剤抗体Aとを含む薬学的組み合わせ、そのような組み合わせを含む薬学的組成物、治療有効量のそのような組み合わせをそれを必要とする対象に投与することを含む癌を治療するための方法、および癌の治療のためのそのような組み合わせの使用に関する。

Description

本発明は、MEK阻害剤化合物6−(4−ブロモ−2−フルオロフェニルアミノ)−7−フルオロ−3−メチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(2−ヒドロキシエチオキシ)−アミドまたはその薬学的に許容される塩と、IGF1R阻害剤抗体Aとを含む薬学的組み合わせ、そのような組み合わせを含む薬学的組成物;治療有効量のそのような組み合わせをそれを必要とする対象に投与することを含む癌を治療するための方法、および癌の治療のためのそのような組み合わせの使用に関する。
関連出願
本出願は、2012年3月20日に出願された米国仮特許出願第61/613,046号および2013年2月12日に出願された米国仮特許出願第61/763,767号に対する優先権を主張するものであり、参照により、両方とも全体が本明細書に組み込まれる。
RAS/RAF/MEK/ERK経路は、成長因子によって媒介される増殖シグナル伝達に関与する。この経路は、RAS低分子量グアニジントリホスファターゼ(GTPase)によって活性化され、今度はそれがRAFを活性化し、今度はそれがMEKをリン酸化および活性化し、今度はそれが細胞外シグナル制御キナーゼ(ERK)を活性化する、進化的に保存されたシグナル伝達カスケードを含む。様々な転写因子のERK媒介リン酸化は、増殖、分化、遊走、生存、および血管新生を含む、いくつかの重要な細胞活動を調節する。
RAS/RAF/MEK/ERK経路を通る異常なシグナル伝達は、非拘束性細胞増殖および細胞形質転換を引き起こし、多くの癌に特徴的な特性である。RAS経路の不適切な活性化は、KRASにおける活性化突然変異、NRASにおける活性化突然変異、およびセリン/スレオニンキナーゼBRAFを含む、いくつかの異なる機構を通して起こり得る。結腸直腸癌(CRC)(40%のKRAS突然変異)、膵癌(KRASの70〜90%の突然変異)、および非小細胞性肺癌(NSCLC)(30%のKRAS突然変異)を含むヒトの癌の約15%が、活性化RAS突然変異を有する。BRAFにおける活性化突然変異は、固形腫瘍の7〜8%、ならびに悪性黒色腫の60%、CRCの8〜15%、および膵癌の症例の3%に起こる。BRAFおよびNRASにおける体細胞突然変異は、それぞれ、皮膚黒色腫の50〜60%および15〜20%に起こる。一般に、そのようなKRAS、NRAS、およびBRAFの活性化突然変異は、決定的に重要な悪性腫瘍のプロモーターであると考えられる。
さらに、インスリン様成長因子1受容体(IGF1R)である膜貫通型チロシンキナーゼは、正常組織に広く発現される。受容体は、天然リガンドIGF1およびIGF2の結合によって活性化され、PI3K/AKTおよびRAS/RAF/MEK/ERK経路の活性化を引き起こす。ホスファチジルイノシトール3’キナーゼ(PI3K)を通したシグナル伝達は、タンパク質合成および糖代謝、細胞の生存および成長、増殖、細胞の復元力および修復、細胞遊走、ならびに血管新生を含む、多様な細胞機能を調節する。活性化されると、PI3Kは、脂質「セカンドメッセンジャー」PIP3を産生し、今度はそれが、恐らくは最も理解されているPI3Kの下流エフェクターであるセリン/スレオニンキナーゼAKT(PKB)を活性化する。PI3Kシグナル伝達は、二重特異性タンパク質ホスファターゼ/3−PIホスファターゼ、すなわち腫瘍抑制因子PTENの作用によって負に調節される。
IGF1Rシグナル伝達の増加と関連するPI3K/AKT経路の活性化は、膵癌、結腸直腸癌、および黒色腫等の種々の癌型に起こることが分かっている。IGF1Rは、しばしば、癌細胞株およびヒト癌によって過剰発現されることが分かっており、多くの癌細胞株は、IGFの生理的濃度に分裂促進的に応答する。しかしながら、IGF1Rの過剰発現は、他の受容体であるチロシンキナーゼ受容体とは対照的に、遺伝子増幅または遺伝子突然変異と関連していないと考えられる。IGF1Rは、インスリン成長因子結合タンパク質の発現の欠損によりEGFRが増幅した腫瘍において、上皮成長因子受容体(EGFR)阻害剤に対する耐性を確立することが分かっている。
多くの癌、特に、EGFR増幅、KRAS突然変異、またはBRAF突然変異を有する癌は、それぞれ、上皮成長因子受容体(EGFR)阻害剤、IGF1R阻害剤、および/またはBRAF阻害剤を用いた治療に適している。しかしながら、多くの場合、これらの癌は、これらの選択された治療薬に対する耐性を獲得し、最終的には治療に不応性となる。
癌患者のための数多くの治療選択肢にもかかわらず、効果的かつ安全な治療剤の必要性、および併用療法におけるそれらの選択的使用の必要性が依然として存在する。具体的には、癌、特に、EGFR増幅、EGFR活性化突然変異、IGF1R活性化の兆候(例えば、IGF1Rの過剰発現、IGF−1の高い循環レベル、もしくは高レベルのIGFBP1)を有する癌、KRAS変異、NRAS変異、またはBRAF突然変異癌、特に、現在の治療に耐性を示した、かつ/または不応性であった癌を治療する新規方法が、当該技術分野において必要とされている。
E.W.Martinの「Remington’s Pharmaceutical Sciences」
本発明は、(a)化合物6−(4−ブロモ−2−フルオロフェニルアミノ)−7−フルオロ−3−メチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(2−ヒドロキシエチオキシ)−アミド(化合物A)またはその薬学的に許容される塩と、(b)配列1に記載の重鎖アミノ酸配列および配列2に記載の軽鎖アミノ酸配列を含むIGF1R阻害剤である抗体Aとを含む薬学的組み合わせに一部関する。
一実施形態において、本発明は、それを必要とする対象における癌の治療に使用するための、化合物6−(4−ブロモ−2−フルオロフェニルアミノ)−7−フルオロ−3−メチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(2−ヒドロキシエチオキシ)−アミドまたはその薬学的に許容される塩と、IGF1R阻害剤抗体Aとを含む薬学的組み合わせを含む。本発明の組み合わせは、例えば、EGFR増幅、EGFR活性化突然変異、IGF1R活性化の兆候(例えば、IGF1Rの過剰発現、IGF−1の高い循環レベル、または高レベルのIGFBP1)、KRAS突然変異、NRAS突然変異、およびBRAF突然変異を有する癌に苦しむ対象を治療するために使用することができる。好適な癌は、限定されないが、膵癌、例えば、局所進行性膵癌およびKRAS変異膵癌を含む。
さらなる実施形態において、本発明は、それを必要とする対象において、現在利用可能な治療薬に耐性を示すかまたは不応性である癌、例えば、EGFR阻害剤、IGF1R阻害剤、またはBRAF阻害剤に耐性を示すかまたは不応性であるEGFR増幅、KRAS突然変異癌、NRAS変異およびBRAF突然変異癌の治療に使用するための、化合物6−(4−ブロモ−2−フルオロフェニルアミノ)−7−フルオロ−3−メチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(2−ヒドロキシエチオキシ)−アミドまたはその薬学的に許容される塩と、IGF1R阻害剤抗体Aとを含む薬学的組み合わせを含む。
さらなる実施形態において、本発明は、相乗効果を示す6−(4−ブロモ−2−フルオロフェニルアミノ)−7−フルオロ−3−メチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(2−ヒドロキシエチオキシ)−アミド(化合物A)またはその薬学的に許容される塩と、抗体Aとの組み合わせを含む。
本発明は、治療的有効量または治療的有効用量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩と抗体Aとの組み合わせを、そのような治療を必要とする対象に投与することによって、対象(例えば、患者)における癌を治療する方法を提供する。
一実施形態において、本発明は、ある量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩と、共同して前記治療に治療的に有効である抗体Aとを、そのような治療を必要とする対象に投与することによって癌を治療する方法を提供する。
さらなる実施形態において、化合物Aおよび抗体Aは、単一の製剤または単位投薬形態中に存在する。さらなる実施形態において、化合物Aおよび抗体Aは、別個の製剤または単位投薬形態中に存在する。
さらなる実施形態において、化合物Aおよび/または抗体Aは、実質的に同時に投与される。さらなる実施形態において、化合物Aおよび/または抗体Aは、異なる時間に投与される。さらなる実施形態において、化合物Aは、抗体Aの投与前に対象に投与される。さらなる実施形態において、抗体Aは、化合物Aの投与前に対象に投与される。
さらなる実施形態において、化合物Aは、約15〜60mg、例えば、15〜60mgの投与量で投与される。さらなる実施形態において、モノクローナル抗体Aは、約9〜20mg/kg、例えば、9〜20mg/kgの投与量で投与される。
本発明は、治療有効量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩および抗体Aを、それを必要とする対象に投与することを含む、EGFR調節因子、IGF1R阻害剤、またはBRAF阻害剤を用いた以前の治療に耐性を示すかまたは不応性である癌を治療するための方法を提供する。
本発明は、治療有効量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩を投与することによって、IGF1R阻害剤抗体Aを用いた治療に耐性を示すかまたは不応性である癌を治療するための方法をさらに提供する。
本発明は、癌の治療のための薬学的調製物または薬物の製造のための、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩と抗体Aとを含む薬学的組み合わせの使用を提供する。
本発明は、EGFR調節因子、IGF1R阻害剤、またはBRAF阻害剤を用いた治療に耐性を示すかまたは不応性である癌の治療のための薬学的調製物または薬物の製造のための、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩と抗体Aとを含む薬学的組み合わせの使用をさらに提供する。
本発明は、IGF1R阻害剤抗体Aを用いた治療に耐性を示すかまたは不応性である癌の治療のための化合物Aまたはその薬学的に許容される塩の使用をさらに提供する。
一実施形態において、本発明は、(a)化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、および(b)抗体A、ならびに任意選択的に1つ以上の薬学的に許容される担体を含む薬学的組成物または薬学的製剤に関する。
さらなる実施形態において、本発明は、癌の治療に使用するための、(a)化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、および(b)抗体A、ならびに任意選択的に1つ以上の薬学的に許容される担体を含む薬学的組成物または薬学的製剤にさらに関する。
さらなる実施形態において、本発明は、別個の薬学的組成物においてそれを必要とする対象に投与される、(a)化合物Aまたはその薬学的に許容される塩を含む薬学的組み合わせ、および(b)抗体Aを含む薬学的組成物に関する。
化合物Aおよび抗体Aの組み合わせが、100ng/ml IGF1の非存在下または存在下においてMiapaca−2およびAsPC−1細胞増殖に与える影響を決定するための実験の結果を表す図である。
本発明は、化合物6−(4−ブロモ−2−フルオロフェニルアミノ)−7−フルオロ−3−メチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(2−ヒドロキシエチオキシ)−アミド(化合物A)またはその薬学的に許容される塩と、IGF1R阻害剤抗体Aとの薬学的組み合わせに関する。
本明細書において使用される特定の用語を以下に記載する。本発明の化合物および抗体は、標準的な命名法を使用して記載される。別途定義されない限り、本明細書において使用される全ての技術用語および科学用語は、本発明が属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。
本明細書において使用される「薬学的組み合わせ」という用語は、1つの単位投薬形態中の固定の組み合わせ、または非固定の組み合わせ、または併用投与のための部品のキットのいずれかを指し、この場合、2つ以上の治療剤を時間間隔内に同時にまたは別々に独立して投与することができ、特に、これらの時間間隔により、組み合わせパートナーは共同的効果、例えば相乗効果を示すことができる。
「併用療法」という用語は、本開示に記載される治療的な状態または障害を治療するための2つ以上の治療剤の投与を指す。そのような投与は、一定比率の活性成分を有する単一のカプセルにおいて、または各活性成分のための複数のもしくは別々の容器において(例えば、カプセルおよび/または静注製剤)等、実質的に同時の様式でこれらの治療薬を同時投与することを包含する。さらに、そのような投与はまた、ほぼ同時かまたは異なる時点のいずれかの連続様式における、それぞれの種類の治療剤の使用も包含する。いずれの場合も、治療計画は、本明細書に記載される状態または障害を治療する上で、薬物の組み合わせの有益な効果を提供する。
本明細書において使用される「MEK阻害剤」という用語は、MEKセリンキナーゼの少なくとも1つの活性を標的にする、低下させる、または阻害する化合物を指す。例示的なMEK阻害剤は、国際PCT出願第WO2003/0077914号に開示されており、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本明細書において使用される「IGF1R阻害剤」という用語は、インスリン成長因子−1受容体の少なくとも1つの活性を標的にする、低下させる、または阻害する化合物を指す。例示的なIGF1R阻害剤は、米国特許第7,871,611号に開示されており、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本明細書において使用される「薬学的に許容される」という用語は、健全な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応、および他の問題となる合併症を起こさない、温血動物、例えば、哺乳動物またはヒトの組織との接触に好適な、妥当な利益/危険比に見合った化合物、抗体、材料、組成物、および/または投薬形態を指す。
本明細書において使用される「固定の組み合わせ」、「固定用量」、および「単一の製剤」という用語は、癌の治療のために共同して治療的に有効な量の両方の治療剤を患者に送達するように配合された、単一の担体またはビヒクルまたは投薬形態を指す。単一のビヒクルは、任意の薬学的に許容される担体または賦形剤とともに、薬剤の各々の量を送達するように設計される。いくつかの実施形態において、ビヒクルは、錠剤、カプセル、丸薬、またはパッチである。他の実施形態において、ビヒクルは、溶液または懸濁液である。
「非固定の組み合わせ」または「部品のキット」という用語は、活性成分、例えば、化合物Aおよび抗体Aの両方が、同時に(simultaneously)、同時に(concurrently)、または特定の時間制限なく連続的に、別々の物体として患者に投与されることを意味し、そのような投与は、それを必要とする温血動物の体内で2つの化合物の治療的に有効なレベルを提供する。後者はまた、カクテル療法、例えば、3つ以上の活性成分の投与にも適用される。
「単位用量」という用語は、両方の薬剤を1つの投薬形態中に一緒にして、治療を受ける患者に同時に投与することを意味するために本明細書において使用される。いくつかの実施形態において、単位用量は、単一の製剤である。特定の実施形態において、単位用量は、各ビヒクルが、薬学的に許容される担体および賦形剤とともに、薬剤のうちの少なくとも1つの有効量を含むように、1つ以上のビヒクルを含む。いくつかの実施形態において、単位用量は、同時に患者に投与される1つ以上の錠剤、カプセル、丸剤、またはパッチである。
「経口投薬形態」は、経口投与のために処方されるかまたは企図される単位投薬形態を含む。
「治療する」という用語は、対象における疾患の少なくとも1つの症状を軽減する、減少させる、または緩和するための手段を指して本明細書において使用される。本発明の意味の範囲内で、「治療する」という用語はまた、疾患の症状の発生または悪化を阻止する、発症(すなわち、疾患の臨床兆候または疾患の症状が現れる前の期間)を遅らせる、および/またはリスクを減少させることも意味する。
治療剤の組み合わせの「有効量」または「治療有効量」とは、該組み合わせを用いて治療される障害の臨床的に観察可能な兆候および症状のベースラインを上回る、目に見える改善を提供するのに十分な量である。
本明細書において使用される「共同して治療的に活性」または「共同治療効果」という用語は、治療剤が、好ましくは、治療を受ける温血動物、特にヒトにおいて、なおも(好ましくは相乗的な)相互作用(共同治療効果)を示すような時間間隔で別々に投与されてもよい(時間的にずれた様式で、特に、順序特異的な様式で)ことを意味する。そうであるかどうかは、とりわけ、少なくとも特定の時間間隔の間、治療を受けるヒトの血中に両方の化合物が存在することを示す血中レベルを追跡することによって決定することができる。
「対象」という用語は、動物を含むことが企図される。対象の例として、哺乳動物、例えば、ヒト、イヌ、ウシ、ウマ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ネコ、ネズミ、ウサギ、ラット、およびトランスジェニック非ヒト動物が挙げられる。特定の実施形態において、対象は、ヒト、例えば、癌に苦しむか、苦しむリスクがあるか、または潜在的に苦しむ可能性があるヒトである。
「含む(comprising)」および「含む(including)」という用語は、別途記載のない限り、それらの制約のない非限定的な意味で本明細書において使用される。
本発明を説明する文脈中(特に、以下の特許請求の範囲の文脈中)の「a」、「an」、および「the」という用語、および同様の言及は、本明細書において別途指示のない限り、または文脈上明らかに矛盾しない限り、単数および複数の両方を包含すると解釈されるべきである。化合物、塩等に複数形が使用される場合、これは、単一の化合物、塩等も意味するものと解釈される。
「約」または「およそ」という用語は、通常、所与の値または範囲の20%以内、より好ましくは10%以内、最も好ましくは5%以内さえも意味する。代替として、特に生物系において、「約」という用語は、およその対数(すなわち、桁数)内、好ましくは、所与の値の2の因数以内を意味する。
本発明の薬学的組み合わせは、以下の化学式(A)またはその薬学的に許容される塩を有するMEK阻害剤化合物を含む:
Figure 2015512388
式(A)の化合物はまた、化合物質6−(4−ブロモ−2−フルオロフェニルアミノ)−7−フルオロ−3−メチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(2−ヒドロキシエチオキシ)−アミド(これ以降「化合物A」と称される)としても知られる。化合物Aは、PCT出願第WO 03/077914号(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に記載されており、その調製方法は、例えば本明細書の実施例18に記載されている。
本明細書において使用される場合、「薬学的に許容される塩」という用語は、化合物Aの非毒性の酸性塩またはアルカリ性塩およびアルカリ土類金属塩を指す。これらの塩は、化合物の最終的な単離および精製の間に原位置で、または、塩基性もしくは酸性の官能基を好適な有機もしくは無機の酸もしくは塩基と、それぞれ別々に反応させることによって調製することができる。
化合物Aの薬学的に許容される酸付加塩を調製するために使用することができる酸は、非毒性の酸付加塩、すなわち、アセテート、ベンゼンスルホネート、ベンゾエート、ビカルボネート、ビスルフェート、ビタルトレート、ボレート、ブロミド、カルシウム、カムシレート、カルボネート、クロリド、クラブラネート、シトレート、ジヒドロクロリド、エジシレート、エストレート、エシレート、エチルスクシネート、フマレート、グルセプテート、グルコネート、グルタメート、グリコリルアルサニレート、ヘキシルレソルシネート、ヒドラバミン、ヒドロブロミド、ヒドロクロリド、ヨウ化物、イソチオネート、ラクテート、ラクトビオネート、ラウレート、マレート、マレエート、マンデレート、メシレート、メチルスルフェート、ムケート、ナプシレート、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩(エンボネート)、パルミテート、パントテネート、ホスフェート/ジホスフェート、ポリガラクツロネート、サリチレート、ステアレート、サブアセテート、スクシネート、タンネート、タルトレート、テオクレート、トシレート、トリエチオジド(triethiodode)、および吉草酸塩等の、薬学的に許容されるアニオンを含有する塩を形成する酸である。
酸性部分に関して、好ましい無機塩は、リチウム、ナトリウム、カリウム、バリウム、およびカルシウム等のアルカリ金属およびアルカリ土類金属を用いて形成される無機塩である。好ましい有機塩基塩は、例えば、アンモニウム、ジベンジルアンモニウム、ベンジルアンモニウム、2−ヒドロキシエチルアンモニウム、ビス(2−ヒドロキシエチル)アンモニウム、フェニルエチルベンジルアミン、ジベンジル−エチレンジアミン等の塩を含む。他の酸性部分の塩は、例えば、プロカイン、キニーネ、およびN−メチルグルソアミンを用いて形成される塩、ならびにグリシン、オルニチン、ヒスチジン、フェニルグリシン、リジン、およびアルギニン等の塩基性アミノ酸を用いて形成される塩を含むことができる。特に好ましい塩は、本発明の化合物のナトリウム塩またはカリウム塩である。
塩基性部分に関して、好ましい無機塩は、酸性化合物、特に無機酸を用いて形成される無機塩、例えば、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、リン酸等の塩である。この種類の好ましい有機塩は、例えば、ギ酸、酢酸、コハク酸、クエン酸、乳酸、マレイン酸、フマル酸、パルミチン酸、コール酸、パモ酸、粘液酸、D−グルタミン酸、D−樟脳酸、グルタル酸、グリコール酸、フタル酸、酒石酸、ラウリン酸、ステアリン酸、サリチル酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、ソルビン酸、プリン酸、安息香酸、桂皮酸等の有機酸を用いて形成される塩を含むことができる。この種類の特に好ましい塩は、塩酸塩または硫酸塩である。
別途特定されない限り、または文脈上明らかに矛盾しない限り、本発明の併用療法において有用である化合物への言及は、化合物Aの遊離塩基と、化合物Aの薬学的に許容される全ての塩との両方を含む。
本発明の薬学的組み合わせは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第7,871,611号に開示されるIGF1R阻害剤抗体、抗体Aをさらに含む。具体的には、抗体Aは、本明細書に記載される配列1に記載の重鎖アミノ酸配列と、配列2に記載の軽鎖アミノ酸配列とを含む。
抗体Aの重鎖
QVQLQESGPGLVKPSGTLSLTCAVSGGSISSSNWWSWVRQPPGKGLEWIGEIYHSGSTNYNPSLKSRVTISVDKSKNQFSLKLSSVTAADTAVYYCARWTGRTDAFDIWGQGTMVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSRDELTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(配列番号1)
抗体Aの軽鎖
DVVMTQSPLSLPVTPGEPASISCRSSQSLLHSNGYNYLDWYLQKPGQSPQLLIYLGSNRASGVPDRFSGSGSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCMQGTHWPLTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC(配列番号2)
また、抗体Aの変異体も、本明細書に記載される併用療法および方法において使用することができる。一実施形態において、変異体は、配列番号3に記載の重鎖可変領域のアミノ酸配列を含む抗体である。別の実施形態において、変異体は、配列番号4に記載の軽鎖可変領域のアミノ酸配列を含む抗体である。別の実施形態において、変異体は、それぞれ配列番号3および配列番号4に記載の重鎖および軽鎖可変領域のアミノ酸配列を含む抗体である。さらに別の実施形態において、変異体は、それぞれ配列番号5、6、および7に記載の重鎖CDR1、2、および3のアミノ酸配列を含む抗体である。別の実施形態において、変異体は、それぞれ配列番号8、9、および10に記載の軽鎖CDR1、2、および3のアミノ酸配列を含む抗体である。さらなる実施形態において、変異体は、それぞれ配列番号5、6、および7に記載の重鎖CDR1、2、および3のアミノ酸配列と、それぞれ配列番号8、9、および10に記載の軽鎖CDR1、2、および3のアミノ酸配列とを含む抗体である。
抗体Aの例示的な変異体の抗体可変領域およびCDRアミノ酸配列を以下に記載する:
QVQLQESGPGLVKPSGTLSLTCAVSGGSISSSNWWSWVRQPPGKGLEWIGEIYHSGSTNYNPSLKSRVTISVDKSKNQFSLKLSSVTAADTAVYYCARWTGRTDAFDIWGQGTMVTVSS(配列番号3)

DVVMTQSPLSLPVTPGEPASISCRSSQSLLHSNGYNYLDWYLQKPGQSPQLLIYLGSNRASGVPDRFSGSGSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCMQGTHWPLTFGQGTKVEIK(配列番号4)

SSNWWS(配列番号5)

EIYHSGSTNYNPSLKS(配列番号6)

WTGRTDAFDI(配列番号7)

RSSQSLLHSNGYNYLD(配列番号8)

LGSNRAS(配列番号9)

MQGTHWPLT(配列番号10)
本明細書において使用される場合、「薬剤の組み合わせ」、「本発明の組み合わせ」、および同様の用語は、2種類の薬剤の組み合わせを指す:(1)MEK阻害剤化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、および(2)IGF1R阻害剤抗体A。
本明細書において提供されるのは、MEK阻害剤(例えば、化合物A)阻害剤とIGF1R阻害剤(例えば、抗体A)とを含む併用療法である。化合物Aと抗体Aとの組み合わせの投与は、単一の製剤もしくは単位投薬形態における組み合わせの投与、組み合わせの個々の薬剤の同時ではあるが別々の投与、または任意の好適な経路による連続的な組み合わせの個々の薬剤の投与を含む。組み合わせの個々の薬剤の投与量は、組み合わせの他方の薬剤(複数可)と比較して、薬剤(複数可)のうちの一方のより頻繁な投与を必要とし得る。したがって、適切な投薬を可能にするために、包装された医薬製品は、薬剤の組み合わせを含有する1つ以上の投薬形態、および、薬剤の組み合わせのうちの一方を含有するが、組み合わせのうちの他方の薬剤(複数可)は含有しない1つ以上の投薬形態を含有することができる。
一実施形態において、本発明は、それを必要とする対象における癌の治療に使用するための、化合物6−(4−ブロモ−2−フルオロフェニルアミノ)−7−フルオロ−3−メチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(2−ヒドロキシエチオキシ)−アミドまたはその薬学的に許容される塩と、IGF1R阻害剤抗体Aとを含む薬学的組み合わせを含む。本発明の組み合わせは、例えば、EGFR増幅、EGFR活性化突然変異、IGF1R活性化の兆候(例えば、IGF1Rの過剰発現、IGF−1の高い循環レベル、または高レベルのIGFBP1)、KRAS突然変異、NRAS突然変異、およびBRAF突然変異を有する癌に苦しむ対象を治療するために使用することができる。
さらなる実施形態において、本発明は、それを必要とする対象において、現在利用可能な治療薬に耐性を示すかまたは不応性である癌、例えば、EGFR阻害剤、IGF1R阻害剤、またはBRAF阻害剤に耐性を示すかまたは不応性であるEGFR増幅、KRAS突然変異癌、NRAS変異およびBRAF突然変異癌の治療に使用するための、化合物6−(4−ブロモ−2−フルオロフェニルアミノ)−7−フルオロ−3−メチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(2−ヒドロキシエチオキシ)−アミドまたはその薬学的に許容される塩と、IGF1R阻害剤抗体Aとを含む薬学的組み合わせを含む。
一実施形態において、6−(4−ブロモ−2−フルオロフェニルアミノ)−7−フルオロ−3−メチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(2−ヒドロキシエチオキシ)−アミド(化合物A)またはその薬学的に許容される塩と、本明細書に記載される抗体Aとの組み合わせは、相乗効果を示す。本明細書において使用される「相乗効果」という用語は、例えば、各薬物をそれらだけで投与した場合の効果の単純加算を上回る、癌またはその症状の病勢進行の遅延等の効果をもたらす、例えば、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩および抗体A等の2つの薬剤の作用を指す。相乗効果は、例えば、Sigmoid−Emax方程式(Holford,N.H.G. and Scheiner,L.B.,Clin.Pharmacokinet.fuzzy6:429−453(1981))、Loewe相加性の方程式(Loewe,S. and Muischnek,H.,Arch.Exp.Pathol Pharmacol.114:313−326(1926))、および半有効方程式(Chou,T.C. and Talalay,P.,Adv.Enzyme Regul.22:27−55(1984)).等の好適な方法を使用して計算することができる。上で言及した各方程式は、薬物の組み合わせの効果を評価する上で役立つ対応するグラフを作製するために、実験データに適用することができる。上で言及した方程式に関連する対応するグラフは、それぞれ、濃度−効果曲線、アイソボログラム曲線、および組み合わせ指数曲線である。
MEK阻害剤およびIGF1R阻害剤の組み合わせを使用した治療方法
本発明は、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩と抗体との組み合わせを、それを必要とする対象に投与することによって、それを必要とする対象における癌を治療する方法を提供する。
一実施形態において、本発明は、治療的有効量または治療的有効用量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩と抗体Aとの組み合わせを、そのような治療を必要とする対象に投与することによって、対象(例えば、患者)における癌を治療する方法を提供する。
さらなる実施形態において、本発明は、ある量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩と、共同して前記治療に治療的に有効である抗体Aとを、そのような治療を必要とする対象に投与することによって癌を治療する方法を提供する。
本発明の組み合わせを用いて治療することができる癌の種類の例として、限定されないが、肺癌、骨癌、CMML、膵癌、皮膚癌、頭頸部癌、皮膚または眼内黒色腫、子宮癌、中枢神経系の癌(CNS)、卵巣癌、直腸癌、肛門領域の癌、胃癌、結腸癌、乳癌、黒色腫、結腸直腸癌、精巣、婦人科腫瘍(例えば、子宮肉腫、卵管癌、子宮内膜癌、子宮頸癌、膣癌、または外陰癌)、ホジキン病、食道癌、小腸癌、内分泌系癌(例えば、甲状腺、副甲状腺、または副腎の癌)、軟組織肉腫、尿道癌、陰茎癌、前立腺癌、慢性または急性白血病、小児固形腫瘍、リンパ球性リンパ腫、膀胱癌、腎癌または尿管癌(例えば、腎細胞癌、腎盂癌)が挙げられる。特定の実施形態において、癌は固形腫瘍である。
本発明の組み合わせを用いて治療することができる癌の種類のさらなる例として、限定されないが、副腎皮質癌、AIDS関連癌、小児小脳星細胞腫、小児大脳星細胞腫、基底細胞癌、肝外胆管癌、骨肉腫/悪性線維性組織球腫骨癌、脳腫瘍(例えば、脳幹神経膠腫、小脳星状細胞腫、大脳星状細胞腫/悪性神経膠腫、上衣腫、髄芽腫、テント上原始神経外胚葉性腫瘍、視覚路および視床下部神経膠腫)、気管支腺腫/カルチノイド、カルチノイド腫瘍、消化管カルチノイド腫瘍、原発性中枢神経系、小脳星状細胞腫、大脳星状細胞腫/悪性神経膠腫、子宮頸癌、小児癌、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性骨髄増殖性疾患、上衣腫、ユーイング腫瘍ファミリー、頭蓋外胚細胞性腫瘍、性腺外胚細胞性腫瘍、肝外胆管癌、眼球内黒色腫眼癌、網膜芽細胞腫眼癌、胆嚢癌、消化管カルチノイド腫瘍、胚細胞性腫瘍(例えば、頭蓋外、性腺外、および卵巣)、妊娠性絨毛性腫瘍、神経膠腫(例えば、成人、小児脳幹、小児大脳星細胞腫、小児視覚路および視床下部)、ヘアリー細胞白血病、肝細胞癌、下咽頭癌、視床下部および視覚路神経膠腫、膵島細胞癌(膵島)、カポジ肉腫、喉頭癌、白血病(例えば、急性リンパ性、急性骨髄性、慢性リンパ性、慢性骨髄性、およびヘアリー細胞)、口唇および口腔癌、非小細胞性肺癌、小細胞性肺癌、リンパ腫(例えば、AIDS関連、バーキット、皮膚T細胞、非ホジキン、および原発性中枢神経系)、ワルデンストレーム高ガンマグロブリン血症、骨の悪性線維性組織球腫/骨肉腫、髄芽腫、メルケル細胞癌、中皮腫、原発不明の転移性頸部扁平上皮癌、多発性内分泌腫瘍症候群、多発性骨髄腫/形質細胞腫、菌状息肉症、骨髄異形成症候群、骨髄異形成/骨髄増殖性疾患、骨髄性白血病、鼻腔および副鼻腔癌、上咽頭癌、神経芽細胞腫、口腔癌、中咽頭癌、卵巣上皮癌、卵巣胚細胞性腫瘍、卵巣低悪性度潜在的腫瘍、膵癌、島細胞膵癌、副甲状腺癌、褐色細胞腫、松果体芽腫、下垂体腫瘍、胸膜肺芽細胞腫、尿管移行上皮癌、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、唾液腺癌、セザリー症候群、非黒色腫皮膚癌、メルケル細胞皮膚癌、扁平上皮癌、精巣癌、胸腺腫、妊娠性絨毛性腫瘍、ならびにウィルムス腫瘍が挙げられる。
好ましい実施形態において、本発明の組み合わせを用いて治療することができる癌は、限定されないが、結腸直腸癌、膵癌、卵巣癌、および黒色腫を含む。
治療される癌は、RAS/RAF/MEKシグナル伝達経路に、例えば、HRAS、KRAS、NRAS、またはBRAFの突然変異または遺伝子増幅等の遺伝子変異を有し得る。一実施形態において、治療される癌は、KRAS突然変異を有し、例えば、KRAS変異型の結腸直腸癌、膵癌、卵巣癌、および黒色腫である。さらなる実施形態において、治療される癌は、BRAF突然変異(例えば、BRAFV600)を有し、例えば、黒色腫である。
特定の実施形態において、癌は、EGFR増幅、KRAS突然変異、NRAS突然変異、またはBRAF突然変異癌である。好適なKRAS突然変異、NRAS突然変異、およびBRAF突然変異(例えば、BRAFV600)癌は、限定されないが、結腸直腸癌、膵癌、卵巣癌、および黒色腫を含む。
特定の実施形態において、癌は、KRAS変異型の結腸直腸腺癌、転移性膵臓腺癌、および/または変異BRAFV600黒色腫からなる群から選択される。
「KRAS突然変異癌」という用語は、癌細胞が、RASファミリーの低分子量グアニジントリホスファターゼ(GTPase)であるKRASに活性化突然変異を含む癌を指す。
「NRAS突然変異癌」という用語は、癌細胞が、RASファミリーのキナーゼである低分子量グアニジントリホスファターゼ(GTPase)であるNRASに活性化突然変異を含む癌を指す。NRASはまた、神経芽細胞腫RASウイルス(v−ras)ホモログとしても知られる。
「BRAF突然変異癌」という用語は、癌細胞が、セリン/スレオニン−タンパク質キナーゼであるB−Rafに活性化突然変異を含む癌を指す。
「BRAF阻害剤」という用語は、BRAFキナーゼのアイソフォームまたは変異株のいずれかの少なくとも1つの活性を阻害、減少、低下、または軽減させる化合物または薬剤を指す。BRAF阻害剤の例として、限定されないが、GSK2118436、PLX4720、およびPLX4032が挙げられる。
「EGFR増幅癌」という用語は、癌細胞が、上皮成長因子受容体(EGFR)のチロシンキナーゼドメイン、例えば、EGFR1、EGFR2、またはEGFR3の増幅を含む癌を指す。
「EGFR阻害剤」という用語は、上皮成長因子受容体(EGFR)の少なくとも1つの活性を阻害、減少、低下、または軽減させる化合物を指す。EGFR阻害剤の例として、限定されないが、[6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)−4−キナゾリン−4−イル]−(3−エチニルフェニル)アミン(OSI−774としても知られる)、エルロチニブ、CI−1033(以前はPD183805として知られていた)、AG−1478、CGP−59326、PKI−166、EKB−569、ラパチニブまたはラパチニブジトシレート;ならびにゲフィチニブ、AG490(チロホスチン)、ARRY−334543、BIBW−2992、EKB−569、ZD6474、BMS−599626(Bristol−Myers Squibb)、セツキシマブ、およびMDX−447が挙げられる。
コード番号、一般名、または商品名によって識別される活性薬剤の構造は、標準的な商品名要覧「The Merck Index」の実際版から、またはデータベース、例えば、Patents International(例えば、IMS World Publications)から抜粋することができる。その対応する内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
一実施形態において、本発明は、ある量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩と、共同して前記治療に治療的に有効である抗体Aとを、そのような治療を必要とする対象に投与することによって癌を治療する方法を提供する。
さらなる実施形態において、化合物Aおよび抗体Aは、単一の製剤または単位投薬形態中に存在する。さらなる実施形態において、化合物Aおよび抗体Aは、別個の製剤または単位投薬形態中に存在する。
さらなる実施形態において、化合物Aおよび/または抗体Aは、実質的に同時に投与される。さらなる実施形態において、化合物Aおよび/または抗体Aは、異なる時間に投与される。さらなる実施形態において、化合物Aは、抗体Aの投与前に対象に投与される。さらなる実施形態において、抗体Aは、化合物Aの投与前に対象に投与される。
本発明は、治療有効量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩を、それを必要とする対象に投与することを含む、EGFR調節因子、IGF1R阻害剤、またはBRAF阻害剤を用いた治療に耐性を示すかまたは不応性である癌を治療するための方法をさらに提供する。
一実施形態において、本発明は、治療有効量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩を、それを必要とする対象に投与することを含む、IGF1R阻害剤抗体Aを用いた治療に耐性を示すかまたは不応性である癌を治療するための方法を提供する。
本発明は、治療有効量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩を投与することによって、IGF1R阻害剤抗体Aを用いた治療に耐性を示すかまたは不応性である癌を治療するための方法をさらに提供する。
本発明は、癌の治療のための薬学的調製物または薬物の製造のための、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩と抗体Aとを含む薬学的組み合わせの使用をさらに提供する。一実施形態において、治療される癌は上記の癌であり、これらは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本発明は、EGFR調節因子、IGF1R阻害剤、またはBRAF阻害剤を用いた治療に耐性を示すかまたは不応性である癌の治療のための薬学的調製物または薬物の製造のための、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩と抗体Aとを含む薬学的組み合わせの使用をさらに提供する。一実施形態において、治療される癌は上記の癌であり、これらは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本発明は、IGF1R阻害剤抗体Aを用いた治療に耐性を示すかまたは不応性である癌の治療のための化合物Aの使用をさらに提供する。
本発明は、それを必要とする対象において、現在利用可能な治療薬に耐性を示すかまたは不応性である癌、例えば、EGFR阻害剤、IGF1R阻害剤、またはBRAF阻害剤に耐性を示すかまたは不応性であるEGFR増幅、KRAS突然変異癌、NRAS変異およびBRAF突然変異癌の治療に使用するための、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩と、IGF1R阻害剤抗体Aとを含む薬学的組み合わせを含む。
投与量
疾患の治療のための薬剤の組み合わせの最適な用量は、既知の方法を使用して各個体について経験的に決定することができ、限定されないが、疾患の進行程度;個体の年齢、体重、一般的健康状態、性別、および食生活;投与期間および投与経路;ならびに個体が服用している他の薬物を含む多様な要因に依存する。最適な投与量は、ルーチンテストおよび当該技術分野で周知の手順を用いて確立することができる。
単一投薬形態を生成するために担体材料と組み合わせることができる薬剤の組み合わせの量は、治療を受ける個体および特定の投与様式に依存して変化する。いくつかの実施形態において、本明細書に記載されるような薬剤の組み合わせを含有する単位投薬形態は、薬剤が単独で投与される場合に典型的に投与される組み合わせの各薬剤の量を含有する。
投薬頻度は、使用される化合物および治療または予防される特定の状態に依存して変化し得る。一般に、効果的な治療を提供するのに十分な最低投与量の使用が好ましい。通常、当業者が精通している治療または予防される状態に好適なアッセイを使用して、治療有効性について患者を監視することができる。
投薬形態は、製剤の化学の当業者には容易に理解される従来の混合、粉砕、および製造技術によって調製することができる。
薬剤の組み合わせまたは薬剤の組み合わせの個々の薬剤を含有する経口投薬形態はカプセル、例えば、ゼラチンカプセル内に封入されたマイクロ錠剤の形状であってもよい。これには、Pfizerから入手可能なCAPSUGELとして知られる硬質ゼラチンカプセル等の薬学的製剤に用いられるようなゼラチンカプセルを使用することができる。
本明細書において有用な経口投薬形態の多くは、薬剤の組み合わせまたは薬剤の組み合わせの個々の薬剤を粒子の形態で含有する。そのような粒子は、味覚マスキング投薬形態、圧縮コーティング投薬形態、もしくは腸溶コーティング投薬形態等のコーティング投薬形態のコア要素中に存在する錠剤に圧縮されてもよいか、またはカプセル、浸透圧ポンプ投薬形態、もしくは他の投薬形態中に含有されてもよい。
本発明の薬物化合物(例えば、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩および抗体A)は、本明細書に開示される組み合わせ(固定もしくは非固定)、投薬形態、薬学的組成物、および薬学的製剤中に、100:1〜1:100の範囲の比率で存在する。例えば、化合物A:抗体Aの比率は、1:100〜1:1の範囲、例えば、1:100、1:90、1:80、1:70、1:60、1:50、1:40、1:30、1:20、1:10、1:5、1:2、または1:1であってもよい。別の例において、抗体A:化合物Aの比率は、1:100〜1:1の範囲、例えば、1:100、1:90、1:80、1:70、1:60、1:50、1:40、1:30、1:20、1:10、1:5、1:2、または1:1であってもよい。
毒性を示すことなく有効性をもたらす最適な比率、個々のおよび併せた投与量、ならびに薬物化合物の濃度は、活性成分の部位標的利用能力の動態に基づいており、当業者に周知の方法を使用して決定される。
本明細書において提供される薬学的組成物または組み合わせ(すなわち、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩および抗体A)は、臨床試験において検査することができる。好適な臨床試験は、例えば、癌に苦しむ患者における非盲検用量漸増試験であり得る。そのような試験は、特に、本発明の組み合わせの活性成分の相乗作用を証明する。癌に対する有益な効果は、それ自体が当業者に既知であるこれらの試験の結果によって直接的に決定することができる。そのような試験は、特に、活性成分を使用した単剤療法の効果と、本発明の組み合わせの効果を比較するのに好適である。一実施形態において、化合物Aの用量は、最大最終用量に達するまで漸増され、抗体Aは、固定用量で投与される。代替として、化合物Aが固定用量で投与されてもよく、抗体Aの用量が漸増されてもよい。各患者は、毎日または間欠的に化合物の用量を投与されてもよい。治療の有効性は、そのような試験において、例えば、6週毎の症状スコアの評価によって、12週、18週、または24週後に決定することができる。
本発明の併用療法の投与は、例えば、有益な効果、例えば、症状の緩和、進行遅延、または阻害に関する相乗的な治療効果をもたらすだけではなく、例えば、本発明の組み合せにおいて使用される薬学的に活性な成分のうちの1つのみを適用する単剤療法と比較して、少ない副作用、生活の質の改善、罹患率の減少といった、さらなる驚くべき有益な効果ももたらすことができる。
さらなる利益は、より少ない用量の本発明の組み合せの活性成分が使用できることであり、例えば、投与量は、多くの場合より少なくてもよいだけではなく、より少ない頻度で適用されもよく、これによって副作用の発生率または重症度を低減することができる。これは、治療を受ける患者の要求および要件と合致する。
癌、例えば、EGFR増幅、KRAS突然変異、NRAS突然変異、またはBRAF突然変異癌を標的とするかまたは予防するのに共同して治療的に有効であり得る量を含む薬学的組み合わせを提供することは、本発明の1つの目的である。この組み合わせにおいて、化合物Aおよび抗体Aは、1つの組み合わせた単位投薬形態において、または2つの別個の単位投薬形態において、一緒に、順々に、または別々に投与することができる。単位投薬形態はまた、固定の組み合わせであってもよい。
両方の化合物の別個の投与(もしくは非固定用量)のための、または固定の組み合わせで投与するための薬学的組成物、すなわち、本発明による両方の化合物を含む単一の組成物は、それ自体を既知の様式で調製することができ、ヒトを含む哺乳動物(温血動物)への経口または直腸等の経腸投与、および非経口投与に好適な組成物であり、治療有効量の少なくとも1つの薬理学的に活性な組み合せパートナーを、例えば、上記のように単独で含むか、または、特に経腸もしくは非経口適用に好適な1つ以上の薬学的に許容される担体もしくは希釈剤と組み合わせて含む。
一実施形態において、本発明は、(a)化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、および(b)抗体A、ならびに任意選択的に1つ以上の薬学的に許容される担体を含む薬学的組成物または薬学的製剤に関する。
さらなる実施形態において、本発明は、癌の治療に使用するための、(a)化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、および(b)抗体A、ならびに任意選択的に1つ以上の薬学的に許容される担体を含む薬学的組成物または薬学的製剤にさらに関する。
さらなる実施形態において、本発明は、別個の薬学的組成物においてそれを必要とする対象に投与される、(a)化合物Aまたはその薬学的に許容される塩を含む薬学的組み合わせ、および(b)抗体Aを含む薬学的組成物に関する。
製剤
本明細書に提供される薬物の組み合わせは、薬学的製剤の技術分野の当業者には明白である様々な方法によって製剤化することができる。上述のように、化合物Aおよび抗体Aは、同じ薬学的組成物に、または個々の投与のための別個の薬学的組成物に製剤化することができる。好適な製剤は、例えば、錠剤、カプセル剤、圧縮コーティング製剤、静注液または懸濁液、および他の容易に投与される製剤を含む。
一方または両方の組み合わせパートナーが、1つ以上の薬学的に許容される担体を含む薬学的製剤中で投与され得る。「担体」という用語は、化合物がともに投与される稀釈剤、アジュバント、賦形剤、またはビヒクルを指す。そのような薬学的担体は、落花生油、大豆油、鉱物油、ゴマ油等の石油、動物、野菜、または合成起源のものを含む、水および油等の滅菌液であってもよい。水または水溶液、生理食塩水、ならびにブドウ糖およびグリセリン水溶液が、特に、注射液のための担体として好ましく用いられる。好適な薬学的担体は、E.W.Martinの「Remington’s Pharmaceutical Sciences」に記載されている。
好適な薬学的製剤は、例えば、約0.1%〜約99.9%、好ましくは約1%〜約60%の活性成分(複数可)を含有することができる。経腸投与または非経口投与のための併用療法用の薬学的製剤は、例えば、糖衣錠、錠剤、カプセル剤もしくは坐剤、またはアンプル剤等の単位投薬形態である。別途指示のない場合、これらは、例えば、従来の混合、造粒、糖衣、溶解、または凍結乾燥プロセスによって、それ自体が既知の様式で調製される。複数の投薬単位の投与によって必要とされる有効量に達し得るため、各投薬形態の個々の用量に含有される組み合せパートナーの単位内容量が、それ自体で有効量を構成する必要はないことを認識されたい。
本発明によれば、本発明の組み合わせの組み合わせパートナーの各々の治療有効量を、同時にまたは連続的に任意の順序で投与することができ、その構成成分は、別々にまたは固定の組み合わせとして投与されてもよい。代替として、本発明の組み合わせの各組み合わせパートナーの、癌の治療に共同して治療的に有効な量を、同時にまたは連続的に任意の順序で投与することができ、その構成成分は、別々にまたは固定の組み合わせとして投与されてもよい。
例えば、本発明による疾患の治療方法は、同時にまたは連続的に任意の順序で、共同して治療的に有効な量で、好ましくは相乗的に有効な量で、例えば、本明細書に記載される量に対応する1日投与量または間欠的投与量で、(i)遊離形態または薬学的に許容される塩の形態の第1の薬剤の投与、および(ii)遊離形態または薬学的に許容される塩の形態の第2の薬剤の投与を含むことができる。本発明の組み合わせの個々の組み合わせパートナーは、治療の過程において異なる時点で別々に投与されてもよいか、または分割されたもしくは単一の組み合わせ形態において同時に投与されてもよい。さらに、「投与する」という用語はまた、生体内で組み合せパートナー自体に変換する組み合せパートナーのプロドラッグの使用も包含する。したがって、本発明は、同時または交互の治療等の全てのそのような計画を包含すると理解されるべきであり、用語「投与する」は、それに応じて解釈されるべきである。
本発明の組み合せに用いられる組み合せパートナーの各々の有効投与量は、用いられる特定の化合物または薬学的組成物、投与様式、治療される状態、治療される状態の重症度に依存して変化し得る。よって、本発明の組み合せの投与計画は、投与経路ならびに患者の腎機能および肝機能を含む様々な要因に従って選択される。通常の技術を有する臨床医または医師は、状態の進行を緩和するか、それに対抗するか、またはそれを阻止するのに必要な単一の活性成分の有効量を容易に決定して処方することができる。また、通常の技術を有する臨床医または医師は、Response Evaluation Criteria In Solid Tumors(RECIST)ガイドラインを使用して有効投与量を容易に決定することもできる(例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるTherasse et al.2000,JNCI 92:2,205を参照のこと)。
本明細書に記載される方法において使用される化合物Aの好適な投与量は、約0.1mg〜約200mg(例えば、約0.1、0.3、0.5、0.7、1、3、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、90、95、100、120、140、160、180、200、または220mg)である。好ましい実施形態において、化合物Aは、約15mg、30mg、45mg、または60mgの投与量で対象に投与される。
本明細書に記載される方法において使用される抗体Aの好適な投与量は、約1mg/kg〜約1mg/kg(例えば、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、90、95、または100mg/kg)である。好ましい実施形態において、抗体Aは、約9、12、または20mg/kgの投与量で対象に投与される。
本明細書に記載される方法において使用される化合物Aまたは抗体Aの好適な投与頻度は、1日当たり約10回〜1ヶ月当たり約1回(例えば、1日当たり約10、9、8、7、6、5、4、3、2、1回〜1ヶ月当たり約31、30、29、28、27、26、25、24、23、22、21、20、19、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2、または1回)である。
一実施形態において、約15〜約60mgの化合物Aが、1日2回対象に経口投与される。別の実施形態において、抗体Aは、約9〜約20mg/kgで1ヶ月当たり2回静脈内投与される。
本発明は、以下の実施例によりさらに例示される。実施例は、さらに限定するものであると解釈されるべきではない。本発明の組み合わせの有益な効果は、当業者に既知の他の試験モデルによっても決定することができる。
実施例1化合物Aの合成
化合物Aの合成は、国際特許出願第WO 03/077914(PCT/US03/07864)号に記載されており、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。この化合物の合成を以下に記載する。
2,3,4−トリフルオロ−5−ニトロ−安息香酸2
3リットルの三つ口丸底フラスコに、125mlのHSOを入れる。発煙硝酸を加え(8.4ml、199mmol)、混合物を緩やかに撹拌する。2,3,4−トリフルオロ安息香酸1(25g、142mmol)を5gの分量で90分にわたって加える。暗褐色がかった黄色い溶液を60分間撹拌し、その時点で反応が終了する。反応混合物を1リットルの氷:水の混合物に注ぎ入れ、ジエチルエーテル(3×600ml)で抽出する。併せた有機抽出物を乾燥し(MgSO)、減圧下で濃縮して黄色の固体を得る。固体をヘキサンに懸濁し、30分間撹拌した後で濾過し、29g(92%)の精製された所望の生成物を灰黄色の固体として得る:MS APCI(−)m/z220(M−1)が検出される。
4−アミノ−2,3−ジフルオロ−5−ニトロ−安息香酸3
水酸化アンモニウム溶液(水中で約30%)(35ml、271mmol)を、水30ml中の2,3,4−トリフルオロ−5−ニトロ−安息香酸2(15g,67.8mmol)の溶液に0℃で撹拌しながら加える。水酸化アンモニウムの添加が終了したら、反応混合物を撹拌しながら室温まで加温する。2.5時間後、反応混合物を0℃まで冷却し、反応混合物のpHが0付近になるまで濃縮HClを注意深く加える。反応混合物を水(30ml)で希釈し、ジエチルエーテル(3×50ml)で抽出する。併せた有機抽出物を乾燥し(MgSO)、減圧下で濃縮して、14g(95%)の純粋な所望の生成物を得る:MS APCI(−)m/z217(M−1)が検出される。
4−アミノ−2,3−ジフルオロ−5−ニトロ−安息香酸メチルエステル4
ヘキサン中のTMSジアゾメタンの2M溶液(6.88ml、13.75mmol)を、4:1 THF:MeOH(25ml)中の4−アミノ−2,3−ジフルオロ−5−ニトロ−安息香酸3の懸濁液(2.00g,9.17mmol)に、窒素雰囲気下0℃で加える。添加が終了したら、反応混合物を室温まで加温する。0.5時間後、酢酸を注意深く加えることにより過剰なTMSジアゾメタンを破壊する。次いで、反応物を減圧下で濃縮し、真空中で乾燥して、1.95g(92%)の純粋な所望の生成物を得る:MS APCI(−)m/z231(M−1)が検出される。
Figure 2015512388
6−(4−ブロモ−2−フルオロ−フェニルアミノ)−7−フルオロ−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸メチルエステル(8d)
ステップA:4−アミノ−3−フルオロ−2−(2−フルオロ−フェニルアミノ)−5−ニトロ−安息香酸メチルエステル5b
4−アミノ−2,3−ジフルオロ−5−ニトロ−安息香酸メチルエステル4(1.50g、6.46mmol)をキシレン(7.5mL)に懸濁し、2−フルオロ−フェニルアミン(6.24mL、64.6mmol)を加える。反応混合物をN下、140℃で撹拌する。6日間撹拌した後、反応が終了する。反応混合物を室温まで冷却し、塩化メチレンで希釈し、塩化メチレン(1L)で溶出しながらシリカゲルプラグを通して濾過し、橙色の濾液を得た。濾液を濃縮乾固し、次いでジエチルエーテルで粉砕して明黄色の固体を得る。研和を繰り返す。黄色固体を収集して1.08g(52%)の純粋な所望の生成物を得る。MS APCI(−)m/z322(M−1)が検出される。
ステップB:6−(4−ブロモ−2−フルオロ−フェニルアミノ)−7−フルオロ−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸メチルエステル8d
4−アミノ−3−フルオロ−2−(2−フルオロ−フェニルアミノ)−5−ニトロ−安息香酸メチルエステル5bを、還元/環化および臭素化法により変換して所望の生成物を得る。MS ESI(+)m/z382,384(M+,Brパターン)が検出される。
6−(4−ブロモ−2−フルオロフェニルアミノ)−7−フルオロ−3−メチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(2−ヒドロキシエチオキシ)−アミド
ジメチルホルムアミド中の6−(4−ブロモ−2−フルオロ−フェニルアミノ)−7−フルオロ−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸メチルエステル(8d)、ヨードメタン、および炭酸カリウムの溶液を、75℃で1時間撹拌する。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和含水炭酸カリウム(2×)、鹹水で洗浄し、乾燥した(NaSO)。フラッシュカラムクロマトグラフィー(20:1塩化メチレン/酢酸エチル)により、3−メチル−3H−ベンゾイミダゾール化合物を提供される。
3−メチル−3H−ベンゾイミダゾール化合物を2:1THF/水に溶解し、NaOH(1.0M水溶液)を加える。2時間撹拌した後、回転蒸発により反応物を最初の体積の4分の1まで減らし、残りを水で希釈する。1.0M水性HClの添加により水溶液をpH2に酸性化し、1:1テトラヒドロフラン/酢酸エチルで抽出し(3×)、乾燥し(NaSO)、減圧下で濃縮して純粋なカルボン酸を灰白色の固体として得る。
カルボン酸、O−(2−ビニルオキシ−エチル)−ヒドロキシルアミン、HOBt、トリエチルアミン、およびEDCIを、ジメチルホルムアミドに溶解し、室温で48時間撹拌する。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水(3×)、飽和炭酸カリウム(2×)、飽和塩化アンモニウム(2×)、鹹水で洗浄し、乾燥し(NaSO)、減圧下で濃縮して6−(4−ブロモ−2−フルオロ−フェニルアミノ)−7−フルオロ−3−メチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(2−ビニルオキシ−エトキシ)−アミドの灰白色の固体を得る。
エタノール中の先の化合物の懸濁液に塩酸(14mL、1.0M水溶液、14mmol)を加え、反応混合物を24時間撹拌させる。反応混合物を回転蒸発により濃縮乾固し、3:1酢酸エチル/テトラヒドロフランと飽和炭酸カリウムとの間で固体を分配する。水相を3:1酢酸エチル/テトラヒドロフランで抽出し(3×)、併せた有機物を乾燥し(NaSO)、濃縮して6−(4−ブロモ−2−フルオロ−フェニルアミノ)−7−フルオロ−3−メチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(2−ヒドロキシ−エトキシ)−アミドを灰白色の固体として得る。
実施例2.選択された進行固形腫瘍に苦しむ成人患者における、MEK阻害剤化合物Aおよびインスリン様成長因子1受容体(IGF1R)阻害剤抗体Aの組み合わせの第Ib/II相非盲検多施設試験
選択された進行固形腫瘍に苦しむ成人患者において、MEK阻害剤である化合物Aと、インスリン様成長因子1受容体(IGF1R)阻害剤である抗体Aとの組み合わせの有効性および安全性を評価する多施設非盲検第Ib/II相試験を行う。最初に、用量漸増第Ib相試験を行い、患者におけるMEK阻害剤化合物Aおよびインスリン様成長因子1受容体(IGF1R)阻害剤抗体Aの組み合わせについて、最大最終用量(複数可)(MTD)を推定し、かつ/または推奨第II相用量(複数可)(RP2D)を特定する。次に、第II相を行って臨床有効性を評価し、選択された患者におけるこの組み合わせの安全性をさらに評価する。
用量漸増試験
進行したKRASまたはBRAF突然変異癌、例えば、結腸直腸癌(CRC)、膵癌および黒色腫もしくは他の進行固形腫瘍、または膵癌(KRASもしくはBRAFV600の変異状態にかかわらず)が確認された患者が登録される。登録された各患者が、以下に記載する特定の組み入れ/除外基準を満たすことを確認する。この用量漸増試験には、約15〜25人の患者が登録される。
この試験では、化合物Aが、28日サイクルで1日2回(BID)経口錠剤として投与される。抗体Aは、全てのサイクルの1日目および15日目に、2週間ごと(Q2W)の静注溶液として投与される。
全ての患者は、30mg(BID)の化合物Aと、12mg/kg(Q2W)の抗体Aとの組み合わせの出発用量を投与される。MTD(複数可)/RP2D9s)に達するまで継続的に用量を漸増する。患者は、化合物Aを一律に投与され、患者は、体重に応じて抗体Aを投与される。漸増中、1度に1つの治験薬のみが次のように漸増される:
Figure 2015512388
試験の用量漸増部分は、ベイズのロジスティック回帰分析モデル(BLRM)を指針とする。適応BLRMでは、全ての決定時点で、観察された用量制限毒性(DLT)に基づく用量増加の変更が可能である。15mg未満(BID)の化合物Aまたは9 mg/kg(Q2W)未満の抗体Aの投与量は許容されない。
National Cancer Institute(NCI)Common Toxicity Criteria for Adverse Events(CTCAE)4.03版を使用してDLTを評価する。患者について監視したパラメータは、例えば、臨床検査、血管系およびリンパ系疾患、心疾患、血管障害、全身疾患および投与部位の状態、皮膚および皮下組織疾患(例えば、発疹または光過敏性)、高血糖症、消化器疾患、血中ビリルビン、ASTまたはALTレベル、血清アルカリホスファターゼ、血清リパーゼおよび/または血清アミラーゼ(無症候性)、血清クレアチン、血清CK/CPK、ANC、血小板数、ECG QTc間隔、眼疾患(例えば、網膜症、かすみ目、閃光症、飛蚊症)、難聴、ならびに他の血液毒性および非血液毒性である。
MTDは、最初の治療サイクルで治療を受けた患者の35%超に医学的に許容されないDLTを引き起こさない、最も高い併用薬物投与量として定義される。いくつかの組み合わせがこの定義に該当し得るため、異なる用量の治験薬を用いて1つ以上のMTDを特定することができる。適用した適応Bayesian方法論は、MTDを超過しない化合物Aと抗体Aとの組み合わせの推測値を提供する。典型的には、MTDは、標的とする毒性の最大確率(16%〜35%のDLT率)を有する試験用量である。EWOC原則を使用して、潜在的な次の用量がMTDを超過するリスクを抑える(セクション10.4.2)。
次の場合は患者の治験を中断する:(a)企図される次の予定投与日から連続21日超の化合物Aの用量遅延および/もしくは連続2日超の抗体Aの用量遅延、または(b)有害事象もしくは異常な臨床検査値。有害事象または臨床的に重要な意味を有する検査上の問題のために治療が妨害されるかまたは途中で中断されるいずれの患者についても、少なくとも4週間、週に1回の経過観察を行う。最高2回の用量減少が可能であり、用量を減少させると、再度用量を漸増することは認められない。
組み入れおよび除外基準
患者の組み入れ基準は次の通りである:
・年齢18歳以上
・(a)腫瘍組織において体細胞KRASもしくはBRAFV600の突然変異が確認された進行固形腫瘍(限定されないが結腸直腸癌(CRC)、膵癌および黒色腫、ならびに他の固形腫瘍を含む)、または(b)KRASもしくはBRAFV600の変異状態を問わない転移性膵臓腺癌のいずれかに苦しむ男性または女性患者。第II相では、この基準は次のように変更される:(a)治療群1のみ:KRAS変異結腸直腸腺癌に苦しむ患者、(b)治療群2のみ:転移性膵臓腺癌(KRASまたはBRAFV600の変異状態を問わない腺癌)に苦しむ患者、および(c)治療群3のみ:変異BRAFV600黒色腫に苦しむ患者。
・標準的治療の後に再発したもしくは進行の見られた患者、または治験責任医師の評価による標準的な抗癌療法がない患者。
・RECIST v1.1によって決定されるような測定可能な疾患。World Health Organization(WHO)Performance Status(PS)が2以下であること。以前に照射した領域内の標的病変は、そのような病変における進行の明確な証拠が存在しない限り選択されるべきではない。
・以下によって定義されるような十分な臓器機能および検査パラメータ:好中球絶対数(ANC)≧1.5×109/L;ヘモグロビン(Hgb)≧9g/dl;初回治療前21日以内に輸血なしで血小板(PLT)≧100×109/L;AST/SGOTおよび/またはALT/SGPT≦2.5×ULN(正常値の上限)もしくは≦5×ULN(肝臓転移が認められる場合);血清ビリルビン≦2×ULN;血清クレアチニン≦1.5×ULNまたは算出されたもしくは直接測定されたCrCl≧50% LLN(正常値の下限);血清妊娠テストが陰性であること。
・手術および放射線療法を含む以前の抗癌治療による全ての有害事象(脱毛症を除く)から、ベースラインまたはCTCAEグレード1以下まで回復していること。
・閉経前の女性および閉経開始後12ヶ月未満の女性全員において、治験治療開始前72時間以内に血清妊娠テスト(β hCG)が陰性であること。
患者の除外基準は次の通りである:
・いずれかのMEK阻害剤またはIGF1R阻害剤を用いた以前の治療。
・中心性漿液性網膜症(CSR)、網膜静脈閉塞(RVO)、または網膜変性疾患の既往または最新の証拠。
・モノクローナル抗体に対する既知の重篤な輸注反応の既往を有する患者。
・原発性CNS腫瘍またはCNS腫瘍の浸潤を有する患者:患者が転移性CNS腫瘍に罹患しており、以下のさらなる基準を満たしている場合を除く:(a)(放射線治療および/もしくは手術を含む)前回の治療終了から4週間経過していること、(b)治験登録の時点でCNS腫瘍に関して臨床的に安定していること、(c)ステロイド療法を受けていないこと、(d)(脳転移のために開始された)抗痙攣薬を服用していないこと。
・以下の時間枠内に前の全身抗癌治療を受けた患者:(a)治験治療開始前にその治療に用いられたサイクルの長さよりも短い期間内の周期的化学療法(例えば、ニトロソウレア、マイトマイシンCを6週間)、および(b)生物学的療法(例えば、抗体)、継続的もしくは間欠的な低分子治療薬、または治験治療開始前の5以下のT1/2もしくは4週間以内(いずれか短い方)の期間内の任意の他の被験薬。
・治験薬開始前4週間以内に放射線治療を受けた患者で、そのような治療の副作用から回復していない、および/または骨髄の30%以上が照射された患者。
・治験治療開始前4週間以内に大きな手術を受けた患者、またはそのような手技の副作用から回復していない患者。
・登録前のいかなるときも最高用量の抗凝固療法を必要とする、血栓塞栓性事象の既往。
・臨床的に重要な意味を有する心疾患または心臓機能障害。
インスリン治療を必要とする、および/または臨床徴候を有するかもしくは160mg/dL(8.9mmol/L)より高い空腹時血糖値を有する、糖尿病患者。
・末梢神経障害のCTCAEグレード2以上の患者。
・下痢のCTCAEグレード2以上の患者。
・急性または慢性膵炎に苦しむ患者。
・外部胆管流出を有する患者。
・治験責任医師の判断において、臨床試験手技の安全性の懸念またはコンプライアンスに起因する、患者の臨床試験への参加の禁忌となる任意の他の条件、例えば、感染/炎症、腸閉塞、経口摂取不能、社会的/心理学的合併症。
・経口化合物Aの吸収を著しく変化させる可能性がある消化管機能障害または消化管疾患(例えば、海洋性疾患、制御不能な悪心、嘔吐、下痢、吸収不良症候群、または小腸切除)。
・治験薬開始前の2週間以内に造血コロニー刺激因子(例えば、G−CSF、GM−CSF、M−CSF)による治療を受けた患者。エリスロポエチンまたはダルベポエチンアルファは、治験登録の少なくとも2週間前に開始されている場合に限り、許可される。
・治験薬開始前の2週間以内に全身性副腎皮質ステロイドを投与された患者、またはそのような治療の副作用から完全に回復していない患者。
・2年以内に別の悪性腫瘍の既往があること(治癒した皮膚基底細胞癌または切除された子宮頸部上皮内癌を除く)。
・HIV、活動性肝炎B、および/または活動性肝炎C感染の既知の血清学的検査陽性。
・妊娠中または授乳中(泌乳中)の女性:妊娠は、hCG臨床検査が陽性(5mIU/mL超)であることによって確認される、受胎後かつ妊娠期間終了時までの女性の状態として定義される。
・妊娠の可能性がある女性は、生理学的に妊娠することが可能な全ての女性として定義され、治験を通しておよび治験薬の中止後30日間、非常に効果的な避妊方法を使用する場合を除いて、この治験に参加することは許可されない。
有効性試験
MTD/RP2Dの判定後、組み合わせの有効性を評価するために、患者を3つの第II相治療群に登録する:(a)治療群1は、KRAS変異結腸直腸腺癌に苦しむ患者からなり、(b)治療群2は、転移性膵臓腺癌に苦しむ患者からなり、(c)治療群3は、変異BRAFV600黒色腫に苦しむ患者からなる。約20〜30人の患者を、投与群1、2、および3の各々に登録する。
用量漸増第Ib相試験で定義したような化合物Aおよび抗体Aの組み合わせの好適な投与量を患者に投与する。
ベースライン/スクリーニングからの腫瘍進行の比較により、投与した化合物Aおよび抗体Aの組み合わせの有効性を評価する。放射線技術(例えば、CTもしくはMRI撮像)または理学的検査(例えば、皮下結節および測定可能な皮膚病変)により、ベースライン/スクリーニングで全ての潜在的な腫瘍病変の部位を評価する。測定方法は、RECIST Version 1.1の固形腫瘍に関する基準に従う。本試験に登録する一方で、6週間の治療(サイクル2、15日目)、10週間の治療(サイクル3、15日目)、16週間の治療(サイクル5、1日目)、22週間の治療(サイクル6、15日目)、28週間の治療(サイクル14、1日目)終了後、およびそれ以降12週毎に(各3サイクル目の始め)、ならびに治療のための来院の最後に、経過観察の腫瘍評価を行う。
疾患の進行、許容できない毒性の発生、またはインフォームドコンセントの撤回のいずれかが最初に起こるまで、患者を治療する。全ての患者の経過観察を行う:最低でも、患者は、治験薬の最後の投与から30日後に、安全性に関する経過観察評価を終了しなければならない。治験治療の中止時点で進行が認められなかった患者については、放射線学的に病態追跡調査を行い、第II相の患者については生存追跡調査を行う。組み合わせを用いた治療を受けた最後の患者の追跡期間の終了時に治験が終了する。しかしながら、組み合わせの安全性および有効性は、試験終了前に得られた臨床試験データを用いて評価する。
実施例3.化合物Aおよび抗体Aの組み合わせがKRAS変異膵癌細胞株の増殖に与える影響
細胞増殖アッセイを行って、化合物Aおよび抗体Aの組み合わせが、インスリン様成長因子1(IGF1)によって誘導されるKRAS変異細胞株Miapaca−2およびAsPC−1の増殖に与える活性を調査した。偏りのない様式で組み合わせ効果を評価するために、また異なる濃度での相乗効果を同定するために、「用量マトリックス」スキーム(後の詳述する)を用いて試験を行った。以下に記載するこれらの実験の結果は、化合物Aおよび抗体Aの組み合わせが、各薬剤が単独で作用した場合と比較して、IGF1によって誘導されるMiapaca−2およびAsPC−1の増殖をIGF1の非存在下で相乗的に阻害したことを証明した。
化合物溶液の調製
化合物A(10mM)を−20℃でアリコートで保存した。抗体A(1% BSA中0.2mM)を4℃でアリコートで保存した。インスリン様成長因子1(IGF1:R&D Systemカタログ番号291−G1)を滅菌リン酸緩衝食塩水(PBS)中100ug/mLで再構築した。
細胞培養
KRAS変異膵癌細胞株Miapaca−2およびAsPC−1を、10%ウシ胎仔血清(FBS:Invitrogenカタログ番号10099−141)を含有するDMEM培地(ATCCカタログ番号30−2002)およびRPMI−1640(ATCCカタログ番号30−2001)中で、供給者に推奨される通りに培養した。標準的な細胞培養技術を用いてT−150フラスコ中で細胞を培養し、80%の培養密度に達したところで分配した。全ての細胞解離には、TryPLE Express(Invitrogen番号12604−013、フェノールレッドを含まない)を使用した。ViCellカウンター(Beckman−Coulture)を用いたTrypan色素排除試験を用いて細胞数および細胞生存率を測定した。PCR検出法を用いて、細胞がマイコプラズマを含まないことを確認した(www.radil.missouri.edu)。
細胞生存率アッセイおよび細胞増殖アッセイ
TryPLE Expressを使用してMiapaca−2およびAsPC−1細胞をトリプシン処理し、透明底384ウェル黒色プレート(Greiner)に3通り(1200細胞/ウェル)播種した(細胞培地中30μL/ウェル)。一晩細胞を付着させた後、IGF1の存在下または非存在下で、種々の濃度の阻害剤または薬剤の組み合わせを用いて120時間インキュベーションした(10μL/ウェル)。CellTiter−Glo(登録商標)(CTG)発光細胞生存率アッセイ(Promega)を使用してATP含量を測定することにより、細胞生存率を決定した。それぞれの単剤治療および組み合わせ治療を、対照、すなわち等体積の培地で処理した細胞と比較した。化合物治療の最後に等しい体積のCTG試薬を各ウェルに加え、Envisionプレートリーダー(Perkin Elmer)で発光を記録した。未処理の(対照)細胞に対する発光シグナル値の減少および増加(応答)を算出した。
化合物Aおよび抗体Aの組み合わせの有効性を計算するための方法
偏りのない様式で化合物Aおよび抗体Aの抗増殖活性を評価するために、また異なる濃度での相乗効果を同定するために、「用量マトリックス」を用いて試験を行った。この用量マトリックスには、連続希釈した単剤(例えば、化合物Aおよび抗体A)の異なる並べ替えを用いた。組み合わせアッセイにおいて、薬剤を同時に適用し、IGF1の存在下または非存在下で評価した。化合物Aを、7用量の3×連続稀釈に供した(高用量2.6μMおよび低用量約3.5nM)。抗体Aを、6用量の3×連続稀釈に供した(高用量566nMおよび低用量約2.3nM)。
化合物Aと抗体Aの相乗的相互作用(Chaliceソフトウェア[CombinatoRx、Cambridge MA]を使用して分析した)は、薬物自体の用量相加参照モデルに対して、組合せの応答をその薬剤単独の応答と比較することによって算出した。用量相加性からの偏差は、組み合わせ効果の全体的な強度を定量化するCombination Index(CI)を用いて数値的に評価した。この計算(本質的には体積スコア)は次の通りである:VHSA=ΣX,Y lnfX lnfY(Idata−IHSA)。CIは、データと最も高い単剤表面との間で算出し、単剤の希釈係数に対して正規化した(例えば、Lehar J et al(2009), “Synergistic drug combinations tend to improve therapeutically relevant selectivity”, Nature Biotechnology 27:659−66(2009)を参照のこと)。
全てのデータ評価およびグラフ作成は、Microsoft ExcelソフトウェアおよびChaliceソフトウェアを使用して行った。
結果
各用量マトリックス条件下における、IGF1によって誘導されるMiapaca−2およびAsPC−1細胞の増殖の阻害率を図1に記載する。化合物Aは、IGF1の存在下および非存在下の両方で、濃度依存性の抗増殖活性を示し、IGF1の添加は、化合物Aの単剤活性を若干弱めると考えられた。抗体Aは、IGF1の存在下または非存在下において、ほぼ完全に不活性であった。各薬剤単独によって示された細胞増殖の阻害における差によっても明らかなように、化合物Aおよび抗体Aの組み合わせは、IGF1の非存在下でMiapaca−2細胞に適用された時に相乗効果を示した。288nM〜2.6μMの化合物Aを189nM〜566nMの抗体Aと組み合わせた時に、増殖阻害の増強が観察された(図1を参照のこと)。対照的に、IGF1の存在下において、相乗作用または増殖阻害の増強は観察されなかった。
これらのデータは、化合物Aおよび抗体Aの組み合わせが、IGF1シグナル伝達の非存在下においてKRAS変異膵癌の増殖を相乗的に阻害することを証明するものである。よって、化合物Aおよび抗体Aの組み合わせは、KRAS変異膵癌のための改善された治療を意味する。

Claims (21)

  1. a)化合物6−(4−ブロモ−2−フルオロフェニルアミノ)−7−フルオロ−3−メチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(2−ヒドロキシエチオキシ)−アミド(化合物A)またはその薬学的に許容される塩と、
    b)抗体Aと、を含む、薬学的組み合わせ。
  2. それを必要とする対象における癌の治療に使用するための、請求項1に記載の薬学的組み合わせ。
  3. 前記癌は、肺癌、骨癌、CMML、膵癌、皮膚癌、頭頸部癌、皮膚または眼内黒色腫、子宮癌、中枢神経系の癌(CNS)、卵巣癌、直腸癌、肛門領域の癌、胃癌、結腸癌、乳癌、黒色腫、結腸直腸癌、精巣、婦人科腫瘍(例えば、子宮肉腫、卵管癌、子宮内膜癌、子宮頸癌、膣癌、または外陰癌)、ホジキン病、食道癌、小腸癌、内分泌系癌(例えば、甲状腺、副甲状腺、または副腎の癌)、軟組織肉腫、尿道癌、陰茎癌、前立腺癌、慢性または急性白血病、小児固形腫瘍、リンパ球性リンパ腫、膀胱癌、腎癌または尿管癌(例えば、腎細胞癌、腎盂癌)、副腎皮質癌、AIDS関連癌、小児小脳星細胞腫、小児大脳星細胞腫、基底細胞癌、肝外胆管癌、骨肉腫/悪性線維性組織球腫骨癌、脳腫瘍(例えば、脳幹神経膠腫、小脳星状細胞腫、大脳星状細胞腫/悪性神経膠腫、上衣腫、髄芽腫、テント上原始神経外胚葉性腫瘍、視覚路および視床下部神経膠腫)、気管支腺腫/カルチノイド、カルチノイド腫瘍、消化管カルチノイド腫瘍、原発性中枢神経系、小脳星状細胞腫、大脳星状細胞腫/悪性神経膠腫、子宮頸癌、小児癌、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性骨髄増殖性疾患、上衣腫、ユーイング腫瘍ファミリー、頭蓋外胚細胞性腫瘍、性腺外胚細胞性腫瘍、肝外胆管癌、眼球内黒色腫眼癌、網膜芽細胞腫眼癌、胆嚢癌、消化管カルチノイド腫瘍、胚細胞性腫瘍(例えば、頭蓋外、性腺外、および卵巣)、妊娠性絨毛性腫瘍、神経膠腫(例えば、成人、小児脳幹、小児大脳星細胞腫、小児視覚路および視床下部)、ヘアリー細胞白血病、肝細胞癌、下咽頭癌、視床下部および視覚路神経膠腫、膵島細胞癌(膵島)、カポジ肉腫、喉頭癌、白血病(例えば、急性リンパ性、急性骨髄性、慢性リンパ性、慢性骨髄性、およびヘアリー細胞)、口唇および口腔癌、非小細胞性肺癌、小細胞性肺癌、リンパ腫(例えば、AIDS関連、バーキット、皮膚T細胞、非ホジキン、および原発性中枢神経系)、ワルデンストレーム高ガンマグロブリン血症、骨の悪性線維性組織球腫/骨肉腫、髄芽腫、メルケル細胞癌、中皮腫、原発不明の転移性頸部扁平上皮癌、多発性内分泌腫瘍症候群、多発性骨髄腫/形質細胞腫、菌状息肉症、骨髄異形成症候群、骨髄異形成/骨髄増殖性疾患、骨髄性白血病、鼻腔および副鼻腔癌、上咽頭癌、神経芽細胞腫、口腔癌、中咽頭癌、卵巣上皮癌、卵巣胚細胞性腫瘍、卵巣低悪性度潜在的腫瘍、膵癌、島細胞膵癌、副甲状腺癌、褐色細胞腫、松果体芽腫、下垂体腫瘍、胸膜肺芽細胞腫、尿管移行上皮癌、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、唾液腺癌、セザリー症候群、非黒色腫皮膚癌、メルケル細胞皮膚癌、扁平上皮癌、精巣癌、胸腺腫、妊娠性絨毛性腫瘍、ならびにウィルムス腫瘍からなる群から選択される、請求項2に記載の薬学的組み合わせ。
  4. 前記癌は、結腸直腸癌、膵癌、卵巣癌、および黒色腫からなる群から選択される、請求項2に記載の薬学的組み合わせ。
  5. 前記癌は、膵癌である、請求項4に記載の薬学的組み合わせ。
  6. 前記膵癌は、局所進行性膵癌である、請求項5に記載の薬学的組み合わせ。
  7. 前記膵癌は、KRAS変異膵癌である、請求項5に記載の薬学的組み合わせ。
  8. 治療有効量の化合物6−(4−ブロモ−2−フルオロフェニルアミノ)−7−フルオロ−3−メチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(2−ヒドロキシエチオキシ)−アミド(化合物A)またはその薬学的に許容される塩および抗体Aを、それを必要とする対象に投与することを含む、対象における癌を治療する方法。
  9. 化合物Aまたはその薬学的に許容される塩と、抗体Aとは、単一の製剤または単位投薬形態中に存在する、請求項8に記載の方法。
  10. 化合物Aまたはその薬学的に許容される塩と、抗体Aとは、別個の製剤または単位投薬形態中に存在する、請求項8に記載の方法。
  11. 化合物Aもしくはその薬学的に許容される塩および/または抗体Aは、実質的に同時に投与される、請求項8に記載の方法。
  12. 化合物Aもしくはその薬学的に許容される塩および/または抗体Aは、異なる時間に投与される、請求項8に記載の方法。
  13. 前記癌は、請求項3〜7において特定される癌である、請求項8〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記癌は、EGFR阻害剤、IGF1R阻害剤、またはBRAF阻害剤を用いた治療に耐性を示すかまたは不応性である、請求項8〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 癌の治療のための薬学的調製物または薬物の製造のための、請求項1に記載の薬学的組み合わせの使用。
  16. 治療的有効量の化合物6−(4−ブロモ−2−フルオロフェニルアミノ)−7−フルオロ−3−メチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(2−ヒドロキシエチオキシ)−アミド(化合物A)またはその薬学的に許容される塩を、それを必要とする対象に投与することを含む、IGF1R阻害剤抗体Aを用いた治療に耐性を示すかまたは不応性である癌を治療する方法。
  17. 化合物Aまたはその薬学的に許容される塩および抗体A、ならびに任意選択的に1つ以上の薬学的に許容される担体を含む、薬学的組成物。
  18. 化合物Aは、約15〜60mgの投与量で投与される、請求項8〜14及び16のいずれか1項に記載の方法。
  19. 化合物Aは、15〜60mgの投与量で投与される、請求項8〜14、16及び18のいずれか1項に記載の方法。
  20. モノクローナル抗体Aは、約9〜20mg/kgの投与量で投与される、請求項8〜14、16、18及び19のいずれか1項に記載の方法。
  21. モノクローナル抗体Aは、9〜20mg/kgの投与量で投与される、請求項8〜14、16及び18〜20のいずれか1項に記載の方法。
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