JP2014220613A - 送信回路、送信方法、及び、伝送システム - Google Patents

送信回路、送信方法、及び、伝送システム Download PDF

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Abstract

【課題】EMIの規定を満たそうとして送信電力を落とさなくても、搬送波成分の放射を抑えることが可能な送信回路、送信方法、及び、当該送信回路(送信方法)を用いる伝送システムを提供する。【解決手段】送信データに基づいて搬送波の振幅を変化させる振幅遷移変調方式(ASK変調方式)を用いて送信データを送信する送信回路、あるいは、当該送信回路を用いる伝送システムにおいて、送信データに基づいて搬送波の位相を変化させることで、搬送波成分の放射を抑えるようにする。【選択図】 図2

Description

本開示は、送信回路、送信方法、及び、伝送システムに関する。
伝送システム、例えば、1つの機器内で信号の伝送を行うシステムでは、送信回路や受信回路の小型化や低消費電力化が求められる。この要求に応えるために、送信回路で信号を変調する変調方式として、小型で低消費電力なASK(Amplitude Shift Keying:振幅遷移)変調方式が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−77567号公報
一方で、ASK変調は、搬送波(キャリア)成分の放射が大きく、EMI(Electro Magnetic Interference:電磁妨害)の規定を満たすのが難しい。EMIの規定を満たそうとすると、送信電力を落とすことになる。そして、送信電力を落とすと、受信回路側での受信感度の低下を招く。また、妨害波にも弱くなる。
そこで、本開示は、EMIの規定を満たそうとして送信電力を落とさなくても、搬送波成分の放射を抑えることが可能な送信回路、送信方法、及び、当該送信回路(送信方法)を用いる伝送システムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本開示の送信回路は、
送信データに基づいて搬送波の振幅を変化させる振幅遷移変調回路と、
送信データに基づいて搬送波の位相を変化させる位相制御回路と、
を有する。
また、上記の目的を達成するための本開示の送信方法は、
送信データに基づいて搬送波の振幅を変化させる振幅遷移変調方式を用いて送信データを送信するに当たって、
送信データに基づいて搬送波の位相を変化させる。
また、上記の目的を達成するための本開示の伝送システムは、
送信回路と、
送信回路が送信した信号を受信する受信回路と、
を備え、
送信回路は、
送信データに基づいて搬送波の振幅を変化させる振幅遷移変調回路と、
送信データに基づいて搬送波の位相を変化させる位相制御回路と、
を有する。
上記の構成の送信回路、送信方法、あるいは、伝送システムにおいて、振幅遷移変調(ASK変調)は、搬送波の振幅に送信データの情報を乗せる変調方式であり、搬送波の位相は送信データの情報に関与していない。この情報が関与していない(情報が乗っていない)搬送波の位相を、送信データに基づいて変化させることで、送信データの情報が乗っている搬送波の振幅に影響を与えることなく、位相変調の原理に基づいて搬送波成分の周波数軸上のピークレベルを下げることができる。
本開示によれば、搬送波成分の周波数軸上のピークレベルを下げることができるため、EMIの規定を満たそうとして送信電力を落とさなくても、搬送波成分の放射を抑えることができる。
尚、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって、これに限定されるものではなく、また付加的な効果があってもよい。
図1Aは、本開示の技術が適用される伝送システムの構成の一例を示すブロック図であり、図1Bは、伝送システムにおける送信回路及び受信回路の具体的な構成の一例を示すブロック図である。 図2Aは、変調度=1のASK変調において、搬送波の位相を変化させない場合の変調信号及びI-Q平面上のベクトルを示す図であり、図2Bは、変調度=1のASK変調において、搬送波の位相を変化させる場合の変調信号及びI-Q平面上のベクトルを示す図であり、図2Cは、変調度<1のASK変調において、搬送波の位相を変化させない場合の変調信号及びI-Q平面上のベクトルを示す図であり、図2Dは、変調度<1のASK変調において、搬送波の位相を変化させる場合の変調信号及びI-Q平面上のベクトルを示す図である。 図3Aは、実施形態に係る送信回路の構成例を示すブロック図であり、図3Bは、実施形態に係る受信回路の構成例を示すブロック図である。 図4Aは、実施形態に係る伝送システムの構成例1を示すブロック図であり、図4Bは、実施形態に係る伝送システムの構成例2を示すブロック図である。 図5Aは、変調度=1のASK変調において、搬送波の位相を変化させない場合の変調信号を示す図であり、図5Bは、送信データのビットに対してランダムに位相を切り替える手法1を示す図であり、図5Cは、送信データの論理1に対して交互に位相を切り替える手法2を示す図であり、図5Dは、送信データの論理1のまとまりに対してランダムに位相を切り替える手法3を示す図であり、図5Eは、送信データの論理1のまとまりに対して交互に位相を切り替える手法4を示す図であり、図5Fは、送信データの論理1のまとまりに対して+(0度)と−(180度)の発生数が等しくなるように位相を切り替える手法5を示す図である。 図6Aは、変調度=1のASK変調において、搬送波の位相を変化させない場合の、変調信号の包絡線のアイパターンを示す図であり、図6Bは、変調信号の周波数成分を示す図であり、図6Cは、検波出力のアイパターンを示す図である。 図7Aは、変調度=1のASK変調において、送信データのビットに対してランダムに位相を切り替える手法1の場合の、変調信号の包絡線のアイパターンを示す図であり、図7Bは、変調信号の周波数成分を示す図であり、図7Cは、検波出力のアイパターンを示す図である。 図8Aは、変調度=1のASK変調において、送信データの論理1に対して交互に位相を切り替える手法2の場合の、変調信号の包絡線のアイパターンを示す図であり、図8Bは、変調信号の周波数成分を示す図であり、図8Cは、検波出力のアイパターンを示す図である。 図9Aは、変調度=1のASK変調において、送信データの論理1のまとまりに対してランダムに位相を切り替える手法3の場合の、変調信号の包絡線のアイパターンを示す図であり、図9Bは、変調信号の周波数成分を示す図であり、図9Cは、検波出力のアイパターンを示す図である。 図10Aは、変調度=1のASK変調において、送信データの論理1のまとまりに対して交互に位相を切り替える手法の場合の、変調信号の包絡線のアイパターンを示す図であり、図10Bは、変調信号の周波数成分を示す図であり、図10Cは、検波出力のアイパターンを示す図である。 図11Aは、変調度=1のASK変調において、送信データの論理1のまとまりに対して+(0度)と−(180度)の発生数が等しくなるように位相を切り替える手法5の場合の、変調信号の包絡線のアイパターンを示す図であり、図11Bは、変調信号の周波数成分を示す図であり、図11Cは、検波出力のアイパターンを示す図である。 図12Aは、送信データのビットに対してランダムに位相を切り替える手法1の場合の、変調信号の包絡線のアイパターンを示す図であり、図12Bは、自乗検波出力のアイパターンを示す図であり、図12Cは、LPF出力のアイパターンを示す図である。 図13Aは、送信データの論理1に対して交互に位相を切り替える手法2の場合の、変調信号の包絡線のアイパターンを示す図であり、図13Bは、自乗検波出力のアイパターンを示す図であり、図13Cは、LPF出力のアイパターンを示す図である。 図14Aは、送信データの論理1のまとまりに対してランダムに位相を切り替える手法3の場合の、変調信号の包絡線のアイパターンを示す図であり、図14Bは、自乗検波出力のアイパターンを示す図であり、図14Cは、LPF出力のアイパターンを示す図である。 図15Aは、変調度<1のASK変調において、搬送波の位相を変化させない場合の変調信号を示す図であり、図15Bは、送信データのビットに対してランダムに位相を切り替える手法6を示す図であり、図15Cは、送信データの論理1/論理0に対して交互に位相を切り替える手法7を示す図であり、図15Dは、送信データの論理1や論理0のまとまりに対してランダムに位相を切り替える手法8を示す図である。 図16Aは、変調度<1のASK変調において、送信データの論理1や論理0のまとまりに対して交互に位相を切り替える手法9を示す図であり、図16Bは、送信データの論理1や論理0のまとまりに対して+(0度)と−(180度)の発生数が等しくなるように位相を切り替える手法10を示す図である。 図17は、位相制御回路として用いられる符号化回路の構成の一例を示すブロック図である。 図18は、図17の符号化回路の動作説明に供する各回路部の入出力の論理値を示す図である。
以下、本開示の技術を実施するための形態(以下、「実施形態」と記述する)について図面を用いて詳細に説明する。本開示は実施形態に限定されるものではなく、実施形態における種々の数値などは例示である。以下の説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。尚、説明は以下の順序で行う。
1.本開示の送信回路、送信方法、及び、伝送システム、全般に関する説明
2.本開示の技術が適用される伝送システム
3.実施形態に係る伝送システム
<本開示の送信回路、送信方法、及び、伝送システム、全般に関する説明>
電磁波、特に、マイクロ波、ミリ波、テラヘルツ波などの高周波の信号を、導波管を媒体として伝送する伝送システムは、電子機器、情報処理装置、半導体装置などの各種の装置相互間の信号の伝送や、1つの装置(機器)における回路基板相互間の信号の伝送などに用いて好適なものである。この伝送システムにおいて、高周波の信号を伝送する導波管は、装置相互間や回路基板相互間を接続するケーブルとしての機能を持つことから、導波管ケーブルと呼称される。
高周波のうち、例えばミリ波は、周波数が30[GHz]〜300[GHz](波長が1[mm]〜10[mm])の電波である。ミリ波帯で信号伝送を行うことで、Gbpsオーダー(例えば、5[Gbps]以上)の高速な信号伝送を実現することができるようになる。Gbpsオーダーの高速な信号伝送が求められる信号としては、例えば、映画映像やコンピュータ画像などのデータ信号を例示することができる。また、ミリ波帯での信号伝送は、耐干渉性に優れており、装置相互間のケーブル接続における他の電気配線に対して妨害を与えずに済むという利点もある。
高周波の信号、例えばミリ波帯の信号を伝送する伝送システムにおいて、導波管ケーブルとしては、中空導波管から成る構成であってもよいし、誘電体導波路から成る構成であってもよいし、管内に誘電体を充填した導波管(以下、「誘電体導波管」と記述する)から成る構成であってもよい。但し、中空導波管よりも屈曲性に優れている誘電体導波管を用いるのが好ましい。誘電体導波管において、電磁波は、波長(周波数)等に応じた電磁界を形成しながら誘電体の中を伝播する。
本開示の送信回路にあっては、位相制御回路について、搬送波成分の周波数軸上のピークレベルを下げるように搬送波の位相を変化させる構成とすることができる。
上述した好ましい構成、形態を含む本開示の送信回路にあっては、位相制御回路について、送信データのビット毎に搬送波の位相を変化させる構成とすることができる。このとき、送信データのビットに対してランダムに位相を切り替える構成とすることができる。または、送信データの論理1に対して交互に、あるいは、論理0に対して交互に位相を切り替える構成とすることができる。
あるいは又、上述した好ましい構成、形態を含む本開示の送信回路にあっては、位相制御回路について、送信データの論理1や論理0のまとまり毎に搬送波の位相を変化させる構成とすることができる。このとき、送信データの論理1や論理0のまとまりに対してランダムに位相を切り替える構成とすることができる。または、送信データの論理1のまとまりに対して交互に、あるいは、論理0のまとまりに対して交互に位相を切り替える構成とすることができる。あるいは又、送信データの論理1や論理0のまとまりに対して+(0度)と−(180度)の発生数が等しくなるように位相を切り替える構成とすることができる。ここで、+と−は位相0度と180度を表しているが、差分が180度となる位相関係であれば、自由に設定することが出来る。
<本開示の技術が適用される伝送システム>
本開示の技術が適用される伝送システムの構成の一例について、図1A及び図1Bを用いて説明する。図1Aは、本開示の技術が適用される伝送システムの構成の一例を示すブロック図であり、図1Bは、伝送システムにおける送信回路及び受信回路の具体的な構成の一例を示すブロック図である。
図1に示すように、本適用例に係る伝送システム1は、高周波の信号を送信する送信回路(送信部)10と、高周波の信号を受信する受信回路(受信部)20と、送信回路10と受信回路20との間で高周波の信号を伝送する導波管ケーブル(導波管)30と、を備える構成となっている。
ここでは、高周波の信号として例えばミリ波帯の信号を、導波管ケーブルを用いて伝送する伝送システムを例に挙げて説明する。導波管ケーブルとしては、中空導波管から成る構成であってもよいし、誘電体導波管から成る構成であってもよい。
因みに、高周波の信号がミリ波帯の信号(ミリ波通信)であることで、次のような利点がある。
a)ミリ波通信は通信帯域を広く取れるため、データレートを大きくとることが簡単にできる。
b)伝送に使う周波数が他のベースバンド信号処理の周波数から離すことができ、ミリ波とベースバンド信号の周波数の干渉が起こり難い。
c)ミリ波帯は波長が短いため、波長に応じて決まる導波構造を小さくできる。加えて、距離減衰が大きく回折も少ないため電磁シールドが行ない易い。
d)通常の無線通信では、搬送波の安定度については、干渉などを防ぐために厳しい規制がある。そのような安定度の高い搬送波を実現するためには、高い安定度の外部周波数基準部品と逓倍回路やPLL(位相同期ループ回路)などが用いられ、回路規模が大きくなる。これに対して、ミリ波通信では、容易に外部に漏れないようにできるとともに、安定度の低い搬送波を伝送に使用することができ、回路規模の増大を抑えることができる。
ミリ波帯の信号を伝送する、本適用例に係る伝送システム1において、送信回路10は、伝送対象の信号をミリ波の信号に変換し、導波管ケーブル30へ出力する処理を行う。受信回路20は、導波管ケーブル30を通して伝送されるミリ波の信号を受信し、元の伝送対象の信号に戻す(復元する)処理を行う。
本適用例にあっては、送信回路10は第1の通信装置100内に設けられ、受信回路20は第2の通信装置200内に設けられる。この場合、導波管ケーブル30は、第1の通信装置100と第2の通信装置200との間で高周波の信号を伝送するということにもなる。導波管ケーブル30を通して信号の送受信を行う各通信装置100,200においては、送信回路10と受信回路20とが対となって組み合させて配置される。第1の通信装置100と第2の通信装置200との間の信号の伝送方式については、片方向(一方向)の伝送方式であってもよいし、双方向の伝送方式であってもよい。
送信回路10(第1の通信装置100)と受信回路20(第2の通信装置200)とは、予め定められた範囲内に配置される。ここで、「予め定められた範囲」とは、高周波の信号がミリ波の信号であるから、ミリ波の伝送範囲を制限できる限りにおいてであればよい。典型的には、放送や一般的な無線通信で使用される通信装置相互間の距離に比べて距離が短い範囲が「予め定められた範囲」に該当する。
送信回路10と受信回路20とが予め定められた範囲内に配置される形態としては、図1Aに示すように、別々の通信装置(電子機器)、即ち、第1の通信装置100と第2の通信装置200とに配置される形態の他、次のような形態を例示することができる。例えば、1つの電子機器内において別々の回路基板に送信回路10と受信回路20とが配置される形態で考えられる。この形態の場合、一方の回路基板が第1の通信装置100に相当し、他方の回路基板が第2の通信装置200に相当することになる。
その他に、1つの電子機器内において別々の半導体チップに送信回路10と受信回路20とが配置される形態が考えられる。この形態の場合、一方の半導体チップが第1の通信装置100に相当し、他方の半導体チップが第2の通信装置200に相当することになる。更に、同一の回路基板上における別々の回路部に送信回路10と受信回路20とが配置される形態が考えられる。この形態の場合、一方の回路部が第1の通信装置100に相当し、他方の回路部が第2の通信装置200に相当することになる。但し、これらの形態に限られるものではない。
一方、第1の通信装置100と第2の通信装置200との組み合わせとしては、一例として、次のような組み合わせが考えられる。但し、以下に例示する組み合わせは一例に過ぎず、これらの組み合わせに限られるものではない。
第2の通信装置200が携帯電話機、デジタルカメラ、ビデオカメラ、ゲーム機、リモートコントローラなどのバッテリ駆動機器である場合には、第1の通信装置100は、そのバッテリ充電器や画像処理などを行う、所謂ベースステーションと称される装置となる組み合わせが考えられる。また、第2の通信装置200が比較的薄いICカードのような外観を有する装置である場合には、第1の通信装置100は、そのカード読取/書込装置となる組み合わせが考えられる。カード読取/書込装置は更に、例えば、デジタル記録/再生装置、地上波テレビジョン受像機、携帯電話機、ゲーム機、コンピュータなどの電子機器本体と組み合わせて使用される。また、撮像装置への適用であれば、例えば、第1の通信装置100がメイン基板側で第2の通信装置200が撮像基板側になり、1つの装置(機器)内での信号伝送を行うことになる。
次に、図1Bを用いて、送信回路10及び受信回路20の具体的な構成の一例について説明する。
送信回路10は、例えば、伝送対象の信号を処理してミリ波の信号を生成する信号生成部11を有している。信号生成部11は、伝送対象の信号をミリ波の信号に変換する信号変換部であり、例えば、ASK(Amplitude Shift Keying:振幅偏移)変調回路から成る構成となっている。
具体的には、信号生成部11は、発振器111から与えられるミリ波の信号と、バッファ112を通して与えられる伝送対象の信号とを乗算器113で乗算することによってミリ波のASK変調波を生成し、バッファ114を介して出力する構成を採っている。尚、本例では、シングル入力としたが、バッファ112に代えて差動アンプを設けることで、差動入力とする構成を採ることもできる。送信回路10と導波管ケーブル30との間には、コネクタ装置40が介在している。
一方、受信回路20は、例えば、導波管ケーブル30を通して与えられるミリ波の信号を処理して元の伝送対象の信号を復元する信号復元部21を有している。信号復元部21は、受信したミリ波の信号を、元の伝送対象の信号に変換する信号変換部であり、例えば、自乗(二乗)検波回路から成る構成となっている。具体的には、信号復元部21は、バッファ211を通して与えられるミリ波の信号(ASK変調波)を乗算器212で自乗することによって伝送対象の信号に変換し、LPF(ローパスフィルタ)213を通して出力する構成を採っている。
ここでは、信号復元部21として、自乗検波回路を例示したが、自乗検波回路に限られるものではなく、包絡線検波回路であってもよい。自乗検波や包絡線検波に対応できる変調は、OOK(On Off Keying)変調を含むASK変調だけである。因みに、ASK変調の変調度=1の場合がOOK変調である。
導波管ケーブル30と受信回路20との間には、コネクタ装置50が介在している。導波管ケーブル30は、ミリ波を導波管内に閉じ込めつつ伝送する導波構造で構成し、ミリ波帯域の電磁波を効率よく伝送させる特性を有するものとする。導波管ケーブル30が誘電体導波管から成る場合には、例えば、一定範囲の比誘電率と一定範囲の誘電正接を持つ誘電体素材を含んで構成された誘電体導波管にするとよい。
ここで、「一定範囲」については、誘電体素材の比誘電率や誘電正接が、所望の効果が得られる程度の範囲であればよく、その限りにおいて予め定めた値のものとすればよい。但し、誘電体導波管の特性については、誘電体素材そのものだけで決められるものではなく、伝送路長やミリ波の周波数(波長)も特性を決めるのに関係してくる。従って、必ずしも、誘電体素材の比誘電率や誘電正接について明確に定められるものではないが、一例としては、次のように設定することができる。
誘電体導波管内にミリ波の信号を高速に伝送させるためには、誘電体素材の比誘電率は、2〜10(好ましくは、3〜6)程度とし、その誘電正接は0.00001〜0.01(好ましくは、0.00001〜0.001)程度とするのが望ましい。このような条件を満たす誘電体素材としては、例えば、アクリル樹脂系、ウレタン樹脂系、エポキシ樹脂系、シリコーン系、ポリイミド系、シアノアクリレート樹脂系から成るものを例示することができる。
<本開示の実施形態に係る伝送システム>
本実施形態に係る伝送システムは、高速シリアル・インタフェースに用いられる、8B10B等のDC成分や低周波数成分を抑圧する符号化方式を用いたシリアル伝送に適用されるのが望ましい。但し、当該シリアル伝送への適用に制約されるものではない。ここで、8B10Bは、8ビットのデータを10ビットのシンボルに変換して伝送する符号化方式である。本実施形態に係る伝送システムにあっては、導波管ケーブルを用いて、高周波の信号、例えば、ミリ波帯の信号を導波管内に閉じ込めつつ伝送する。そして、本実施形態に係る伝送システムにあっては、ASK変調回路を用いる送信回路において、送信データに基づいて搬送波の位相を変化させることを特徴としている。
ここで、搬送波の位相を変化させない場合と、変化させる場合の変調信号について具体的に説明する。
先ず、変調度=1のASK変調(即ち、OOK変調)について、図2A及び図2Bを用いて説明する。図2Aは、変調度=1のASK変調において、搬送波の位相を変化させない場合の変調信号及びI-Q平面上のベクトルを示す図であり、図2Bは、変調度=1のASK変調において、搬送波の位相を変化させる場合の変調信号及びI-Q平面上のベクトルを示す図である。
図2Aに示す搬送波の位相を変化させない場合には、変調信号は、送信データ0のとき0となり、送信データ1のときcos(2πfct)となる。このとき、I-Q平面上のベクトル図に×印で示すように、変調信号の時間平均が0よりも大きく、平均搬送波成分も0よりも大きくなる。
図2Bに示す搬送波の位相を変化させる(例えば、時間的に等確率で切り替える)場合には、変調信号は、送信データ0のとき0となり、送信データ1のときcos(2πfct)又は−cos(2πfct)となる。このとき、I-Q平面上のベクトル図に×印で示すように、変調信号の時間平均が略0となり、平均搬送波成分も略0となる。
次に、変調度<1のASK変調について、図2C及び図2Dを用いて説明する。図2Cは、変調度<1のASK変調において、搬送波の位相を変化させない場合の変調信号及びI-Q平面上のベクトルを示す図であり、図2Dは、変調度<1のASK変調において、搬送波の位相を変化させる場合の変調信号及びI-Q平面上のベクトルを示す図である。
図2Cに示す搬送波の位相を変化させない場合には、変調信号は、送信データ0のときAcos(2πfct)(但し、0<A<1)となり、送信データ1のときcos(2πfct)となる。このとき、I-Q平面上のベクトル図に×印で示すように、変調信号の時間平均が0よりも大きく、平均搬送波成分も0よりも大きくなる。
図2Dに示す搬送波の位相を変化させる(例えば、時間的に等確率で切り替える)場合には、変調信号は、送信データ0のときAcos(2πfct)又は−Acos(2πfct)となり、送信データ1のときcos(2πfct)又は−cos(2πfct)となる。このとき、I-Q平面上のベクトル図に×印で示すように、変調信号の時間平均が略0となり、平均搬送波成分も略0となる。
本実施形態にあっては、図3Aに示すように、ASK変調回路から成る信号生成部11を含む送信回路10に位相制御回路60を設ける。そして、位相制御回路60の作用によって、ベクトル和が時間平均で略0となるように、即ち、キャリアのピークレベルを打ち消すように搬送波の位相を変化させる。尚、上記の例では、搬送波の位相を0度(+)と180度(−)で変化させる場合を例示したが、これに限られるものではない。要は、ベクトル和が時間平均で0に近づくような位相関係であればよい。
ASK変調を用いる送信回路10において、情報が乗っていない搬送波の位相を、送信データに基づいて変化させることで、送信データの情報が乗っている搬送波の振幅に影響を与えることなく、位相変調の原理に基づいて搬送波成分の周波数軸上のピークレベルを下げることができる。搬送波成分の周波数軸上のピークレベルを低減できることで、EMIの規定を満たそうとして送信電力を落とさなくても、搬送波成分の放射を抑えることができる。また、搬送波の位相を変化させても、基本的には、OOK変調を含むASK変調なので、図3Bに示すように、受信回路20において、信号復元部21、即ち、自乗検波回路(あるいは、包絡線検波回路)をそのまま使用することができる。
次に、本実施形態に係る伝送システムの具体的な構成例について、図4A及び図4Bを用いて説明する。
[構成例1]
図4Aは、本実施形態に係る伝送システムの構成例1を示すブロック図である。構成例1に係る伝送システムにおいて、送信回路10は、ASK変調回路から成る信号生成部11に加えて、8B10B回路12、シリアライザ回路13、及び、位相制御回路60を備えている。8B10B回路12は、8ビットのデータを10ビットのデータに変換する処理を行う。シリアライザ回路13は、パラレルデータをシリアルデータに変換する処理を行う。位相制御回路60は、本実施形態の特徴である、送信データに基づいて搬送波の位相を変化させる回路部分であり、送信データに対して搬送波成分を抑えるための符号化処理を行う符号化回路から成る。構成例1では、位相制御回路60をシリアライザ回路13と信号生成部11との間に配置する構成を採っている。
一方、受信回路20は、自乗検波回路(あるいは、包絡線検波回路)から成る信号復元部21に加えて、CDR(Clock Data Recovery)回路22、デシリアライザ回路23、及び、10B8B回路24を備えている。CDR回路22は、受信したデータと当該データに重畳されているクロックとを分離する処理を行う。デシリアライザ回路23は、シリアルデータをパラレルデータに変換する処理を行う。10B8B回路24は、10ビットのデータを8ビットのデータに変換する処理を行う。
[構成例2]
図4Bは、本実施形態に係る伝送システムの構成例2を示すブロック図である。構成例1では、位相制御回路60をシリアライザ回路13と信号生成部11との間に配置する構成を採っているのに対して、構成例1では、位相制御回路60を8B10B回路12とシリアライザ回路13との間に配置する構成を採っている。それ以外の、送信回路10及び受信回路20の構成について、構成例1の場合と同様である。
上述したように、ASK変調回路を用いる送信回路10に、送信データに基づいて搬送波の位相を変化させる位相制御回路60を設けるに当たって、自乗検波回路(あるいは、包絡線検波回路)から成る信号復元部21を、回路的な変更を加えることなくそのまま使うことができる。従って、信号復元部21の後段のCDR回路22等についても回路的な変更を加えることなく、そのまま使用することができる。
位相制御回路60において、搬送波の位相を変化させる態様としては、送信データのビット毎に搬送波の位相を変化させる態様と、送信データの論理1や論理0のまとまり毎に搬送波の位相を変化させる態様とが考えられる。ここで言う「まとまり」とは、同じ論理が連続するビットの集合のことである。同じ論理が連続しない場合は、論理1あるいは論理0の1つのビットが「まとまり」となる。
以下に、これらの態様について、変調度=1のASK変調(OOK変調)の場合と、変調度<1のASK変調の場合とに場合別けして説明する。
[変調度=1のASK変調]
図5Aは、搬送波の位相を変化させない場合の変調信号を示す図である。これは図2Aに相当し、変調信号は、送信データ0のとき0となり、送信データ1のときcos(2πfct)となる。
送信データのビット毎に搬送波の位相を変化させる態様としては、図5Bに示す送信データのビットに対してランダムに位相を切り替える手法(手法1)や、図5Cに示す送信データの論理1(あるいは、論理0)に対して交互に位相を切り替える手法(手法2)などが考えられる。
搬送波の位相を変化させない場合の、変調信号の包絡線のアイパターン、変調信号の周波数成分及び検波出力のアイパターンを図6A、図6B及び図6Cにそれぞれ示す。送信データのビットに対してランダムに位相を切り替える手法1の場合の、変調信号の包絡線のアイパターン、変調信号の周波数成分及び検波出力のアイパターンを図7A、図7B及び図7Cにそれぞれ示す。送信データの論理1に対して交互に位相を切り替える手法2の場合の、変調信号の包絡線のアイパターン、変調信号の周波数成分及び検波出力のアイパターンを図8A、図8B及び図8Cにそれぞれ示す。
送信データの論理1や論理0のまとまり毎に搬送波の位相を変化させる態様としては、図5Dに示す送信データの論理1(あるいは、論理0)のまとまりに対してランダムに位相を切り替える手法(手法3)が考えられる。更に、図5Eに示す送信データの論理1(あるいは、論理0)のまとまりに対して交互に位相を切り替える手法(手法4)や、図5Fに示す送信データの論理1(あるいは、論理0)のまとまりに対して+(0度)と−(180度)の発生数が等しくなるように位相を切り替える手法(手法5)が考えられる。ここで、「+(0度)と−(180度)の発生数が等しくなるように」とは、「+(0度)と−(180度)の累積が0になるように」ということである。
送信データの論理1のまとまりに対してランダムに位相を切り替える手法3の場合の、変調信号の包絡線、変調信号の周波数成分及び検波出力を図9A、図9B及び図9Cにそれぞれ示す。送信データの論理1のまとまりに対して交互に位相を切り替える手法4の場合の、変調信号の包絡線、変調信号の周波数成分及び検波出力を図10A、図10B及び図10Cにそれぞれ示す。送信データの論理1のまとまりに対して+(0度)と−(180度)の発生数が等しくなるように位相を切り替える手法5の場合の、変調信号の包絡線、変調信号の周波数成分及び検波出力を図11A、図11B及び図11Cにそれぞれ示す。
搬送波の位相を変化させない場合には図6Bに○で示すようにピークが出ていたのに対して、上記の5通りの手法1〜5のいずれの場合も、ピークを落とすことができる。すなわち、いずれの場合も、搬送波の位相を送信データに基づいて変化させることで、搬送波成分の周波数軸上のピークレベルを下げることができる。また、送信データの論理1や論理0のまとまり毎に搬送波の位相を変化させる態様(後者の3つの手法3〜5)の方が、送信データのビット毎に(即ち、まとまりの途中で)搬送波の位相を変化させる態様(前者の2つの手法1,2)よりも、包絡線を抜き出したアイパターンがきれいであり、実用上好ましい。
また、送信データのビット毎に搬送波の位相を変化させる態様(前者の2つの手法1,2)については、論理1−論理0間の遷移に起因する急な変化分を、受信回路20の信号復元部21中のLPF213で削除する必要がある。そのためには、LPF213として、急峻な特性のフィルタを用いる必要がある。
送信データのビットに対してランダムに位相を切り替える手法1の場合の、変調信号の包絡線のアイパターン、自乗検波出力(低域側成分のみ)のアイパターン及びLPF出力のアイパターンを図12A、図12B及び図12Cにそれぞれ示す。送信データの論理1に対して交互に位相を切り替える手法2の場合の、変調信号の包絡線のアイパターン、自乗検波出力(低域側成分のみ)のアイパターン及びLPF出力のアイパターンを図13A、図13B及び図13Cにそれぞれ示す。参考として、送信データの論理1のまとまりに対してランダムに位相を切り替える手法3の場合の、変調信号の包絡線のアイパターン、自乗検波出力(低域側成分のみ)のアイパターン及びLPF出力のアイパターンを図14A、図14B及び図14Cにそれぞれ示す。
[変調度<1のASK変調]
図15Aは、搬送波の位相を変化させない場合の変調信号を示す図である。これは図2Cに相当し、変調信号は、送信データ0のときAcos(2πfct)となり、送信データ1のときcos(2πfct)となる。但し、係数Aは0<A<1である。
送信データのビット毎に搬送波の位相を変化させる態様としては、変調度=1のASK変調と同様に、2つの手法が考えられる。その1つは、図15Bに示す送信データのビットに対してランダムに位相を切り替える手法(手法6)である。他の1つは、図15Cに示す送信データの論理1(あるいは、論理0)に対して交互に位相を切り替える手法(手法7)である。
送信データの論理1や論理0のまとまり毎に搬送波の位相を変化させる態様としては、変調度=1のASK変調と同様に、3つの手法が考えられる。その1つは、図15Dに示す送信データの論理1(あるいは、論理0)のまとまりに対してランダムに位相を切り替える手法(手法8)である。この場合、論理1/論理0の個々のまとまりに対して、論理[1,0]のまとまりに対して、あるいは、論理[0,1]のまとまりに対してランダムに位相を切り替える手法が考えられ。
他の1つは、図16Aに示す送信データの論理1(あるいは、論理0)のまとまりに対して交互に位相を切り替える手法(手法9)である。この場合、論理1のまとまりと論理0のまとまりで別々に、論理[1,0]のまとまりに対して、あるいは、論理[0,1]のまとまりに対して交互に位相を切り替える手法が考えられる。残りの1つは、図16Bに示す送信データの論理1(あるいは、論理0)のまとまりに対して+(0度)と−(180度)の発生数が等しくなるように位相を切り替える手法(手法10)である。この場合、論理1のまとまりと論理0のまとまりで別々に、論理[1,0]のまとまりに対して、あるいは、論理[0,1]のまとまりに対して交互に位相を切り替える手法が考えられる。
[位相制御回路]
ここで、送信データに基づいて搬送波の位相を変化させる位相制御回路60、例えば、送信データに対して搬送波成分を抑えるための符号化処理を行う符号化回路の構成の一例について説明する。ここでは、一例として、図5Fに示す送信データの論理1のまとまりに対して+(0度)と−(180度)の発生数が等しくなるように位相を切り替える手法(手法5)に対応した回路構成を例示する。
図17は、位相制御回路60として用いられる符号化回路の構成の一例を示すブロック図である。本例では、送信回路10の信号生成部11の入力段が差動入力の場合に対応する回路構成を例示する。
図17に示すように、本例に係る符号化回路は、D−FF(フリップフロップ)から成る3つのラッチ回路61〜63、3つのAND回路64〜66、加算器67、判定回路68、及び、セレクタ69を有する構成となっている。
図4Aのシリアライザ13から与えられる送信データa1は、ラッチ回路61に入力されるとともに、AND回路64の正論理入力となる。ラッチ回路61の出力a2は、AND回路64の負論理入力となるとともに、AND回路65の正論理入力及びAND回路66の一方の正論理入力となる。AND回路64の出力b1は、セレクタ69の選択信号となる。AND回路65,66の出力c1,c2は、本符号化回路の差動出力となり、信号生成部11にその差動入力として供給される。
また、AND回路65の出力c1は、加算器67の一方の加算入力となり、AND回路66の出力c2は、加算器67の減算入力となる。加算器67の出力s1は、判定回路68及びラッチ回路62の各入力となる。ラッチ回路62の出力s2は、加算器67の他方の加算入力となる。判定回路68の出力f1は、セレクタ69の一方の入力となる。セレクタ69の出力f2は、ラッチ回路63の入力となる。ラッチ回路63の出力は、セレクタ69の他方の入力となるとともに、AND回路65の負論理入力及びAND回路66の他方の正論理入力となる。判定回路68は、S1>0のときに1、その他は0を出力する。
上記の回路構成の符号化回路、即ち、位相制御回路60によれば、送信データの論理1のまとまりに対して+(0度)と−(180度)の発生数が等しくなるように位相を切り替える動作を実現できる。これにより、送信データに対して搬送波成分を抑えるための符号化処理を行うことができる。図18に、図17に示す符号化回路における各回路部の入出力の論理値を示す。
尚、ここで例示した位相制御回路60の回路構成は一例に過ぎず、位相制御回路60としては、当該回路構成に限定されるものではない。また、ここでは、送信データの論理1のまとまりに対して+(0度)と−(180度)の発生数が等しくなるように位相を切り替える手法5に対応した回路構成を例示したが、他の手法に対しても、同様の考え方で回路を構築することができる。
尚、本開示は以下のような構成を取ることもできる。
[1]送信データに基づいて搬送波の振幅を変化させる振幅遷移変調回路と、
送信データに基づいて搬送波の位相を変化させる位相制御回路と、
を有する送信回路。
[2]位相制御回路は、搬送波成分の周波数軸上のピークレベルを下げるように搬送波の位相を変化させる上記[1]に記載の送信回路。
[3]位相制御回路は、送信データのビット毎に搬送波の位相を変化させる上記[2]に記載の送信回路。
[4]位相制御回路は、送信データのビットに対してランダムに位相を切り替える上記[3]に記載の送信回路。
[5]位相制御回路は、送信データの論理1に対して交互に、あるいは、論理0に対して交互に位相を切り替える上記[3]に記載の送信回路。
[6]位相制御回路は、送信データの論理1や論理0のまとまり毎に搬送波の位相を変化させる上記[2]に記載の送信回路。
[7]位相制御回路は、送信データの論理1や論理0のまとまりに対してランダムに位相を切り替える上記[6]に記載の送信回路。
[8]位相制御回路は、送信データの論理1のまとまりに対して交互に、あるいは、論理0のまとまりに対して交互に位相を切り替える上記[6]に記載の送信回路。
[9]位相制御回路は、送信データの論理1や論理0のまとまりに対して+(0度)と−(180度)の発生数が等しくなるように位相を切り替える上記[6]に記載の送信回路。
[10]搬送波は、高周波の信号である上記[1]〜上記[9]のいずれかに記載の送信方法。
[11]高周波の信号は、ミリ波帯の信号である上記[10]に記載の送信方法。
[12]送信データに基づいて搬送波の振幅を変化させる振幅遷移変調方式を用いて送信データを送信するに当たって、
送信データに基づいて搬送波の位相を変化させる送信方法。
[13]搬送波は、高周波の信号である上記[12]に記載の送信方法。
[14]高周波の信号は、ミリ波帯の信号である上記[13]に記載の送信方法。
[15]送信回路と、
送信回路が送信した信号を受信する受信回路と、
を備え、
送信回路は、
送信データに基づいて搬送波の振幅を変化させる振幅遷移変調回路と、
送信データに基づいて搬送波の位相を変化させる位相制御回路と、
を有する伝送システム。
[16]搬送波は、高周波の信号である上記[15]に記載の伝送システム。
[17]高周波の信号は、ミリ波帯の信号である上記[16]に記載の伝送システム。
1・・・伝送システム、10・・・送信回路、11・・・信号生成部、12・・・8B10B回路、13・・・シリアライザ回路、20・・・受信回路、21・・・信号復元部、30・・・導波管ケーブル、40,50・・・コネクタ装置、60・・・位相制御回路、61〜63・・・ラッチ回路、64〜66・・・AND回路、67・・・加算器、68・・・判定回路、69・・・セレクタ、100・・・第1の通信装置、111・・・発振器、113,212・・・乗算器、112,114,211・・・バッファ、200・・・第2の通信装置、213・・・LPF(ローパスフィルタ)

Claims (17)

  1. 送信データに基づいて搬送波の振幅を変化させる振幅遷移変調回路と、
    送信データに基づいて搬送波の位相を変化させる位相制御回路と、
    を有する送信回路。
  2. 位相制御回路は、搬送波成分の周波数軸上のピークレベルを下げるように搬送波の位相を変化させる請求項1に記載の送信回路。
  3. 位相制御回路は、送信データのビット毎に搬送波の位相を変化させる請求項2に記載の送信回路。
  4. 位相制御回路は、送信データのビットに対してランダムに位相を切り替える請求項3に記載の送信回路。
  5. 位相制御回路は、送信データの論理1に対して交互に、あるいは、論理0に対して交互に位相を切り替える請求項3に記載の送信回路。
  6. 位相制御回路は、送信データの論理1や論理0のまとまり毎に搬送波の位相を変化させる請求項2に記載の送信回路。
  7. 位相制御回路は、送信データの論理1や論理0のまとまりに対してランダムに位相を切り替える請求項6に記載の送信回路。
  8. 位相制御回路は、送信データの論理1のまとまりに対して交互に、あるいは、論理0のまとまりに対して交互に位相を切り替える請求項6に記載の送信回路。
  9. 位相制御回路は、送信データの論理1や論理0のまとまりに対して+(0度)と−(180度)の発生数が等しくなるように位相を切り替える請求項6に記載の送信回路。
  10. 搬送波は、高周波の信号である請求項1に記載の送信方法。
  11. 高周波の信号は、ミリ波帯の信号である請求項10に記載の送信方法。
  12. 送信データに基づいて搬送波の振幅を変化させる振幅遷移変調方式を用いて送信データを送信するに当たって、
    送信データに基づいて搬送波の位相を変化させる送信方法。
  13. 搬送波は、高周波の信号である請求項12に記載の送信方法。
  14. 高周波の信号は、ミリ波帯の信号である請求項13に記載の送信方法。
  15. 送信回路と、
    送信回路が送信した信号を受信する受信回路と、
    を備え、
    送信回路は、
    送信データに基づいて搬送波の振幅を変化させる振幅遷移変調回路と、
    送信データに基づいて搬送波の位相を変化させる位相制御回路と、
    を有する伝送システム。
  16. 搬送波は、高周波の信号である請求項15に記載の伝送システム。
  17. 高周波の信号は、ミリ波帯の信号である請求項16に記載の伝送システム。
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