JP2013241041A - 自動車の車体前部構造 - Google Patents

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【課題】フロントサスペンションからフロントサブフレームを介して車体側に伝達される振動により車室内に生じる不快な騒音を低減することができるようにする。
【解決手段】左右のフロントサイドフレーム4にフロントサブフレーム5を介してサスペンションアームを支持させた自動車の車体前部構造において、フロントサブフレームは、車体前後方向に延在する左右の縦メンバ21と、車体左右方向に延在する前後の横メンバ22,23とにより、平面視で略矩形状に構成され、左右の縦メンバは、サスペンションアームを支持するアーム支持部45を有し、左右のフロントサイドフレームの前端部を相互に連結する態様で車体左右方向に延在するクロスメンバ61と、このクロスメンバの左右の端部および前側の横メンバの中央部を相互に連結する態様で正面視でV字形状をなすように配置されたブレース62とが設けられた構成とする。
【選択図】図5

Description

本発明は、ダッシュボードパネルから車体前方に延出された左右のフロントサイドフレームにフロントサブフレームを介してサスペンションアームを支持させた自動車の車体前部構造に関するものである。
自動車の車体前部構造として、ダッシュボードパネルから車体前方に延出された左右のフロントサイドフレームの下方にフロントサブフレームを取り付けて、このフロントサブフレームにサスペンションアームを支持させた構成のものがある。
このような構成のものでは、車両の走行時に、フロントサブフレームにおけるサスペンションアームを支持するアーム支持部に振動が入力され、この振動は、フロントサブフレームからフロントサイドフレームをはじめとする車体骨格を構成する部材を介してダッシュボードパネルに伝達されて、ダッシュボードパネルを前後方向に振動させ、さらに振動がフロアパネルや窓ガラスなどの面部材に伝達することで、車室内に騒音(ロードノイズ)を生じさせる。特に荒れた路面を走行する際には、低中周波(約100〜500ヘルツ)の振動が伝達されることで、車室内に発生する騒音が乗員に不快感を与えるため、これを抑制することが商品性を向上させる上で課題となっている。
このような車両の走行時の車室内の騒音を低減するため、フロントカウルにおける車体側部部材に近い位置に、弾性的な屈曲点となるビードを設ける技術が知られている。この技術では、車体側部部材からフロントカウルに伝達される振動をビードが遮断することで、車体側部部材からフロントカウルを介してダッシュボードパネルに伝達される振動を抑制することができる。
特開2010−228718号公報
しかしながら、前記の従来の技術では、ビードにより特定の振動伝達経路上の振動の伝達を遮断することはできるが、ダッシュボードパネルには、車体側部に配置されたアッパメンバの他にサイドフレームなどを介して振動が入力され、このようなビードを経由しない振動伝達経路については振動の伝達を遮断することができない。また、ビードを設けても、鋼板製の部材が接続された状態に変わりはなく、特定の周波数を除いて振動エネルギーが伝達することに変わりはないため、車室内の騒音を十分に低減することができないという問題があった。
本発明は、このような従来技術の問題点を解消するべく案出されたものであり、その主な目的は、フロントサスペンションからフロントサブフレームを介して車体側に伝達される振動により車室内に生じる不快な騒音を低減することができるように構成された自動車の車体前部構造を提供することにある。
前記課題を解決するためになされた第1の発明は、車室とエンジンルームとを仕切るダッシュボードロアパネルと、このダッシュボードロアパネルから車体前方に延出された左右のフロントサイドフレームと、このフロントサイドフレームに支持されるとともにサスペンションアームを支持するフロントサブフレームとを備えた自動車の車体前部構造において、前記フロントサブフレームは、車体前後方向に延在する左右の縦メンバと、車体左右方向に延在する前後の横メンバとにより、平面視で略矩形状に構成され、前記左右の縦メンバは、前記サスペンションアームを支持するアーム支持部を有し、前記左右のフロントサイドフレームの前端部を相互に連結する態様で車体左右方向に延在するクロスメンバと、このクロスメンバの左右の端部および前記前側の横メンバの中央部を相互に連結する態様で正面視でV字形状をなすように配置されたブレースとが設けられた構成とする。
これによると、クロスメンバとブレースとにより車体前端部の剛性が高まるため、フロントサブフレームにおけるアーム支持部の近傍およびサブフレーム全体の上下方向、左右方向および前後方向の3方向の振動を抑制することができる。これにより、サスペンションアームから車体側に入力される振動エネルギーを低減すると同時に、フロントサイドフレームを介してダッシュボードロアパネルや、フロアパネルおよび窓ガラスなどの面部材に伝達する振動を抑制して、それらの面部材の振動を抑制することができるので、車室内に発生する不快な騒音を低減することができる。
また、第2の発明は、前記クロスメンバは、前後の側壁部と上壁部と下壁部とにより略矩形状の断面をなし、前記上壁部は、車体左右方向に略真直に延在し、前記下壁部は、左右両端において前記フロントサイドフレームに向けて斜め下向きに傾斜した状態に延在し、前記側壁部は、前記フロントサイドフレームに向けて車体上下方向の幅が次第に大きくなる拡幅部を左右両端に有し、この拡幅部に前記ブレースが接合された構成とする。
これによると、クロスメンバの拡幅部によりブレースの取付面積を大きく確保することができるため、クロスメンバに対するブレースの接合剛性を高めることができる。そして、このブレースが正面視でV字形状に配置されるため、フロントサイドフレームおよびフロントサブフレームの上下方向および左右方向の変形を抑制することができるので、サスペンションアームから車体側に入力される振動エネルギーを低減すると同時に振動の伝達を抑制することができる。
また、第3の発明は、前記ブレースの上端部は、前記クロスメンバの前面に固定され、前記ブレースの下端部は、前記横メンバの前方にブラケットを介して固定された構成とする。
これによると、ブレースを側面視で略垂直方向に配置することができるので、サスペンションアームから車体側に入力される振動エネルギーを低減すると同時に、サスペンションアームからの上下方向および左右方向の振動を抑制することができる。
また、第4の発明は、前記フロントサブフレームが連結される取付部が、前記フロントサイドフレームの前端部から下方に延出され、前記クロスメンバの左右両端部は、前記フロントサイドフレームの上壁部および内側の側壁部と、この内側の側壁部に連続した状態で形成された前記取付部の内側の側壁部とに接合された構成とする。
これによると、クロスメンバがフロントサブフレームの前端部に高い剛性をもって接合されるため、フロントサイドフレームの前端部において、フロントサイドフレームの上下方向および左右方向の変形を抑制することができ、サスペンションアームからの振動伝達をより一層抑制することができる。
また、第5の発明は、前記クロスメンバは、略矩形状の断面をなす閉断面部材であり、前記ブレースは、略ハット形状の断面をなす構成とする。
これによると、クロスメンバおよびブレースを小断面積で高剛性に構成することができるため、前方にラジエータを配置する際の支障とならないようにしながら、車体前端部の強度および剛性を向上させることができ、これにより車体前端部を経由する振動伝達を抑制することができ、さらに操縦安定性の向上ならびに衝突安全性の向上を図ることができる。
このように本発明によれば、クロスメンバとブレースとにより車体前端部の剛性が高まるため、フロントサブフレームにおけるアーム支持部の近傍およびサブフレーム全体の上下方向、左右方向および前後方向の3方向の振動を抑制することができる。これにより、サスペンションアームから車体側に入力される振動エネルギーを低減すると同時に、フロントサイドフレームを介してダッシュボードロアパネルや、フロアパネルおよび窓ガラスなどの面部材に伝達する振動を抑制して、それらの面部材の振動を抑制することができるので、車室内に発生する不快な騒音を低減することができる。
本実施形態に係る自動車の車体前部構造を示す斜視図である。 フロントサブフレーム5およびフロントサスペンション6の底面図である。 フロントサブフレーム5およびフロントサスペンション6の斜視図である。 図1に示した車体前部構造を車体左右方向に対して略直交する平面で切断して車体左側から見た縦断面図である。 図1に示した車体前部構造における車体前端部を示す斜視図である。 図5に示した車体前端部を車体左右方向に対して略直交する平面で切断して車体左側から見た縦断面図である。 ブラケット75を詳しく示す斜視図である。 図5に示した車体前端部を車体前後方向に対して略直交する平面で切断して車体正面から見た縦断面図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係る自動車の車体前部構造を示す斜視図である。この車体前部構造は、エンジンルーム1と車室2とを仕切るダッシュボードロアパネル3と、このダッシュボードロアパネル3から車体前方に延出された左右のフロントサイドフレーム4と、このフロントサイドフレーム4に支持されたフロントサブフレーム5とを備えており、フロントサブフレーム5にはフロントサスペンション6が支持されている。
フロントサイドフレーム4の車幅方向外側には、車体前後方向に延びた左右のアッパフレーム7が設けられている。フロントサイドフレーム4とアッパフレーム7との間には、ダンパハウジング8およびホイールハウス9が設けられている。ダンパハウジング8には、フロントサスペンション6のダンパ33が収容される。フロントサイドフレーム4およびアッパフレーム7の各前端部には、バンパビーム(図示せず)を取り付けるための取付ブラケット12が接合されている。
図2は、フロントサブフレーム5およびフロントサスペンション6の底面図である。図3は、フロントサブフレーム5およびフロントサスペンション6の斜視図である。
図2に示すように、フロントサブフレーム5は、車体前後方向に延在する左右の縦メンバ21と、車体左右方向に延在する前後の横メンバ22,23とにより、平面視で略矩形状に構成されている。
図3に示すように、フロントサスペンション6は、いわゆるストラット型のものであり、車輪(図示せず)を保持するナックル31と、ナックル31を回転自在に支持するサスペンションアーム32と、ナックル31を支持するとともに所要の減衰力を発生するダンパ(ストラットダンパ)33と、ダンパ33を付勢するスプリング34とを有している。
ナックル31には、ダンパ33が連結されるダンパ連結部35と、ブレーキキャリパ(図示せず)を支持するキャリパ支持部36と、タイロッド(図示せず)が連結されるタイロッド連結部37とが設けられている。ダンパ33の上端はダンパハウジング8の天壁部に支持されている。ダンパ33にはスタビライザブラケット38が設けられており、ここにスタビライザリンク39を介してスタビライザ40の端部が連結される。スタビライザ40は、ブラケット41を介してフロントサブフレーム5における後側の横メンバ23に支持されている。
図2に示したように、サスペンションアーム32は、ナックル31の枢支部42から二股に分岐したいわゆるA型アームであり、前側アーム部43と後側アーム部44とを有している。フロントサブフレーム5における左右の縦メンバ21は、サスペンションアーム32の前側アーム部43および後側アーム部44をそれぞれ支持するアーム支持部45,46を有している。
前側のアーム支持部45は、縦メンバ21における前後の横メンバ22,23との接合部の中間位置に設けられている。後側のアーム支持部46は、縦メンバ21における後側の横メンバ23との接合部の位置に設けられている。前側アーム部43および後側アーム部44はそれぞれアーム支持部45,46に弾性ブッシュ47,48を介して連結される(図3参照)。
図4は、図1に示した車体前部構造を車体左右方向に対して略直交する平面で切断して車体左側から見た縦断面図である。この図5には、車体右側を示すが、車体左側はこれと略対称に現れる。
フロントサイドフレーム4は、後側に、後端部51から斜め上向きに延出された傾斜部52を有し、前側に、略水平方向に延在する水平部53を有している。水平部53の前端には、下方に延出された垂下部54が設けられている。
フロントサブフレーム5は、左右の縦メンバ21における前端側および後端側とそれらの中間との合計3箇所に、フロントサイドフレームに対する連結部55,56,57を有している。
前端側の連結部55は、フロントサイドフレーム4の前端に設けられた垂下部54に連結される。後端側の連結部57は、フロントサイドフレーム4の後端部51に連結される。これらの連結部55,57にはそれぞれ略水平方向の取付面が形成され(図3参照)、これに対向するフロントサイドフレーム4側にも略水平方向の取付面が形成されており、これらの取付面を突き合わせた上で、例えばフロントサブフレーム5の下面側から略上下方向にボルトを螺入することで、フロントサブフレーム5とフロントサイドフレーム4とが締結される。
一方、中間の連結部56は、ブラケット58,59介してフロントサイドフレーム4と連結される。ブラケット58は中間の連結部56に予め接合されており、ブラケット59はフロントサイドフレーム4に予め接合されており、これらのブラケット58,59を互いに嵌合させた状態で略水平方向にボルト60を螺入することでブラケット58,59が互いに締結される。
図5は、図1に示した車体前部構造における車体前端部を示す斜視図である。
車体前端部には、左右のフロントサイドフレーム4の前端部を相互に連結する態様で車体左右方向に延在するクロスメンバ61と、このクロスメンバ61の左右の端部およびフロントサブフレーム5における前側の横メンバ22の中央部を相互に連結する態様で正面視でV字形状をなすように配置されたブレース62とが設けられている。
このようにクロスメンバ61およびブレース62を設けると、車体前端部の剛性が高まるため、フロントサブフレーム5におけるサスペンションアーム32を支持するアーム支持部45の近傍およびフロントサブフレーム5全体の上下方向、左右方向および前後方向の3方向の振動を抑制することができる。このため、サスペンションアーム32から車体側に入力される振動エネルギーを低減すると同時に、フロントサイドフレーム4を介してダッシュボードロアパネル3や、図示しないフロアパネルおよび窓ガラスなどの面部材に伝達する振動を抑制して、それらの面部材の振動を抑制することができるので、車室内に発生する不快な騒音である低中周波ロードノイズ(100〜500Hz)を低減することができる。
図6は、図5に示した車体前端部を車体左右方向に対して略直交する平面で切断して車体左側から見た縦断面図である。
クロスメンバ61は、前後の側壁部64,65と上壁部66と下壁部67とにより略矩形状の断面をなす閉断面部材である。特にここでは、上壁部66から車体前後方向に突出させた態様でフランジ部68が形成されている。このクロスメンバ61は、鋼板のプレス成形により得ることができ、例えば側壁部64,65、下壁部67およびフランジ部68を構成する略ハット形状の断面をなす部材に、上壁部66およびフランジ部68を構成する平板状の部材を接合することで得ることができる。
一方、ブレースは、底壁部71と上下の側壁部72,73とフランジ部74とにより略ハット形状の断面をなしている。このブレースは、鋼板のプレス成形により得ることができる。
このようにクロスメンバ61およびブレース62を構成すると、クロスメンバ61およびブレース62を小断面積で高剛性に構成することができるため、前方にラジエータ(図示せず)を配置する際の支障とならないようにしながら、車体前端部の強度および剛性を向上させることができ、これにより車体前端部を経由する振動伝達を抑制することができ、さらに操縦安定性の向上ならびに衝突安全性の向上を図ることができる。
また、ブレース62の上端部は、クロスメンバ61の前面、すなわち前側の側壁部64の外面に固定されている。一方、ブレース62の下端部は、フロントサブフレーム5における前側の横メンバ22の前方にブラケット75を介して固定されている。特にここでは、ブレース62が、フランジ部74が前側に位置するように配置され、底壁部71がクロスメンバ61および横メンバ22に接合される。
このように構成すると、ブレース62を側面視で略垂直方向に配置することができるので、サスペンションアーム32から車体側に入力される振動エネルギーを低減すると同時に、サスペンションアーム32からの上下方向および左右方向の振動を抑制することができる。
図7は、ブラケット75を詳しく示す斜視図である。ブラケット75は、底壁部91と左右の側壁部92とフランジ部93とにより略ハット形状の断面をなしている。底壁部91の前面にブレース62の取付面94が設けられる。フランジ部93は、円形状の断面をなす前側の横メンバ22の外周面に沿って円弧状に屈曲した形状に形成され、このフランジ部93の屈曲部分95が前側の横メンバ22に接合される。
また、図5に示したように、クロスメンバ61において、上壁部66は、車体左右方向に略真直に延在し、下壁部67は、左右両端においてフロントサイドフレーム4に向けて斜め下向きに傾斜した状態に延在し、側壁部64は、フロントサイドフレーム4に向けて車体上下方向の幅が次第に大きくなる拡幅部81を左右両端に有しており、この拡幅部81にブレース62の上端部が接合されている。
このようにクロスメンバ61の左右両端に拡幅部81を設けることにより、ブレース62の取付面積を大きく確保することができるため、クロスメンバ61に対するブレース62の接合剛性を高めることができる。そして、このブレース62が正面視でV字形状に配置されるため、フロントサイドフレーム4およびフロントサブフレーム5の上下方向および左右方向の変形を抑制することができるので、サスペンションアーム32から車体側に入力される振動エネルギーを低減すると同時に振動の伝達を抑制することができる。
図8は、図5に示した車体前端部を車体前後方向に対して略直交する平面で切断して車体正面から見た縦断面図である。
フロントサイドフレーム4の前端部は、内外の側壁部83,84と上壁部85と下壁部86とを有し、縦断面が略矩形状をなす角筒状に形成されている。このフロントサブフレーム5の前端部には、前記のように、フロントサブフレーム5の前端側の連結部55が連結される垂下部(取付部)54が下方に延出された態様で設けられている。この垂下部54は、内外の側壁部87,88と後側の側壁部89と前側の側壁部(図示せず)とを有し、横断面が略矩形状をなす角筒状に形成されている。この垂下部54の内側の側壁部87は、フロントサブフレーム5の内側の側壁部83に連続する状態で形成されている。
クロスメンバ61の左右両端部は、フロントサイドフレーム4の上壁部85および内側の側壁部83と、この内側の側壁部83に連続する状態で形成された垂下部54の内側の側壁部87とに接合されている。前記のように、クロスメンバ61は、車体上下方向の幅が次第に大きくなる拡幅部81を左右両端に有し、この拡幅部81では縦長の略矩形状の断面をなしている。これにより、クロスメンバ61は、フロントサイドフレーム4および垂下部54に接合される部分で大きな断面積を有し、フロントサイドフレーム4および垂下部54に対する接合面積も大きくなる。
このように構成すると、クロスメンバがフロントサブフレームの前端部に高い剛性をもって接合されるため、フロントサイドフレーム4の前端部において、フロントサイドフレーム4の上下方向および左右方向の変形を抑制することができ、サスペンションアーム32からの振動伝達をより一層抑制することができる。
なお、本実施形態では、図3に示したように、ストラット型のフロントサスペンション6を例に説明したが、本発明はこのような方式のフロントサスペンションに限定されるものではなく、例えばウイッシュボーン型などの他の方式のフロントサスペンションに適用することも可能である。
また、本実施形態では、図5に示したように、V字形状をなすように2本のブレース62を左右対称に配置して、各々を2つのブラケット75で横メンバ22に固定するようにしたが、ブレースをV字形状に一体的に形成して単一のブラケットで横メンバ22に固定する構成も可能である。
また、本実施形態では、図6に示したように、ブレース62を略ハット形状の断面をなすものとしたが、本発明はこのような形状のブレースに限定されるものではなく、例えば円形状や方形状の閉断面をなすものも可能である。
1 エンジンルーム
2 車室
3 ダッシュボードロアパネル
4 フロントサイドフレーム
5 フロントサブフレーム、83,84 側壁部、85 上壁部、86 下壁部
6 フロントサスペンション
21 縦メンバ
22 前側の横メンバ
23 後側の横メンバ
32 サスペンションアーム
43 前側アーム部
44 後側アーム部
45,46 アーム支持部
54 垂下部(取付部)、87,88 側壁部
55,56,57 連結部
61 クロスメンバ、64,65 側壁部、66 上壁部、67 下壁部
62 ブレース、71 底壁部、72,73 側壁部、74 フランジ部
75 ブラケット
81 拡幅部

Claims (5)

  1. 車室とエンジンルームとを仕切るダッシュボードロアパネルと、このダッシュボードロアパネルから車体前方に延出された左右のフロントサイドフレームと、このフロントサイドフレームに支持されるとともにサスペンションアームを支持するフロントサブフレームとを備えた自動車の車体前部構造において、
    前記フロントサブフレームは、車体前後方向に延在する左右の縦メンバと、車体左右方向に延在する前後の横メンバとにより、平面視で略矩形状に構成され、
    前記左右の縦メンバは、前記サスペンションアームを支持するアーム支持部を有し、
    前記左右のフロントサイドフレームの前端部を相互に連結する態様で車体左右方向に延在するクロスメンバと、
    このクロスメンバの左右の端部および前記前側の横メンバの中央部を相互に連結する態様で正面視でV字形状をなすように配置されたブレースとが設けられたことを特徴とする自動車の車体前部構造。
  2. 前記クロスメンバは、前後の側壁部と上壁部と下壁部とにより略矩形状の断面をなし、前記上壁部は、車体左右方向に略真直に延在し、前記下壁部は、左右両端において前記フロントサイドフレームに向けて斜め下向きに傾斜した状態に延在し、前記側壁部は、前記フロントサイドフレームに向けて車体上下方向の幅が次第に大きくなる拡幅部を左右両端に有し、この拡幅部に前記ブレースが接合されたことを特徴とする請求項1に記載の自動車の車体前部構造。
  3. 前記ブレースの上端部は、前記クロスメンバの前面に固定され、前記ブレースの下端部は、前記横メンバの前方にブラケットを介して固定されたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の自動車の車体前部構造。
  4. 前記フロントサブフレームが連結される取付部が、前記フロントサイドフレームの前端部から下方に延出され、
    前記クロスメンバの左右両端部は、前記フロントサイドフレームの上壁部および内側の側壁部と、この内側の側壁部に連続した状態で形成された前記取付部の内側の側壁部とに接合されたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の自動車の車体前部構造。
  5. 前記クロスメンバは、略矩形状の断面をなす閉断面部材であり、
    前記ブレースは、略ハット形状の断面をなすことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の自動車の車体前部構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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