JP2013165607A - 作業車両の電力変換装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ケーシング内を隅々まで冷却することにより、ケーシング内にスイッチング素子を効率よく配置して全体の小型化を図る。
【解決手段】 ケーシング22には多数個のスイッチング素子25を設け、このスイッチング素子25と接触し冷却流体が流通する2本の冷却流体通路33,34を備えた管体32を設ける。各冷却流体通路33,34の流入口33A,34Aと流出口33B,34Bを管体32の前面32Bと後面32Cとに設ける。この上で、ケーシング22の外部には、第1の冷却流体通路33と第2の冷却流体通路34とを接続する接続管35を設け、この接続管35によって各冷却流体通路33,34を直列に接続する構成としている。従って、各冷却流体通路33,34を接続する接続管35を、ケーシング22の外部に配置したことにより、この分だけケーシング22を小型化できる。
【選択図】 図7
【解決手段】 ケーシング22には多数個のスイッチング素子25を設け、このスイッチング素子25と接触し冷却流体が流通する2本の冷却流体通路33,34を備えた管体32を設ける。各冷却流体通路33,34の流入口33A,34Aと流出口33B,34Bを管体32の前面32Bと後面32Cとに設ける。この上で、ケーシング22の外部には、第1の冷却流体通路33と第2の冷却流体通路34とを接続する接続管35を設け、この接続管35によって各冷却流体通路33,34を直列に接続する構成としている。従って、各冷却流体通路33,34を接続する接続管35を、ケーシング22の外部に配置したことにより、この分だけケーシング22を小型化できる。
【選択図】 図7
Description
本発明は、例えば電動式のアクチュエータを駆動するために設けられた作業車両の電力変換装置に関する。
作業車両としての油圧ショベルは、エンジンを動力源として油圧ポンプを駆動する機械式油圧ショベルと、エンジンと電動モータを動力源として併用したハイブリッド式油圧ショベルと、電動モータを動力源として油圧ポンプを駆動する電動式油圧ショベルの3種類が知られている。
いずれの形式の油圧ショベルも、自走可能な下部走行体と、該下部走行体上に旋回軸受装置を介して旋回可能に設けられた上部旋回体と、該上部旋回体の前側に俯仰動可能に設けられた作業装置とにより構成されている。
これら各形式の油圧ショベルのうち、ハイブリッド式油圧ショベルと電動式油圧ショベルでは、電動モータを駆動したり、蓄えられた電力を使用するときに、直流と交流を変換する必要がある。そこで、ハイブリッド式油圧ショベルと電動式油圧ショベルには、インバータと呼ばれる電力変換装置が設けられている。この電力変換装置は、上部旋回体に搭載されるケーシングと、該ケーシング内に収容され、多数のスイッチング素子を組合せることにより構成されるインバータ、チョッパにより電力変換する複数組の電子回路部品とにより構成されている。
ここで、電力変換装置は、各スイッチング素子が発熱するから、温度上昇を抑制するために冷却する必要がある。そこで、従来技術の電力変換装置には、スイッチング素子と接触状態または近接状態で冷却流体通路を設け、この冷却流体通路に水等の冷却流体を流通させることによりスイッチング素子等を冷却する構成としている。電力変換装置の冷却流体通路は、略平行に延びる2つの直線通路部と、該各直線通路部の先端部を接続する円弧状の曲線通路部とにより構成されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。
ところで、各特許文献による電力変換装置は、略平行に延びる2本の直線通路部を、円弧状の曲線通路部によって接続することにより、全体としてU字形状の冷却流体通路を形成している。この場合、曲線通路部は、冷却流体が効率よく流れるように円弧状に形成しているから、曲線通路部はケーシングの角隅から離れてしまい、ケーシングの角隅付近を冷却することができない。このために、曲線通路部側にはスイッチング素子を配置することができないから、ケーシング内の空間のうち曲線通路部側の一部が無駄な空間となり、ケーシングが大型化してしまう。従って、上部旋回体がコンパクトに形成されている昨今の油圧ショベルでは、大きな電力変換装置は搭載することができないという問題がある。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、ケーシング内を隅々まで冷却することにより、ケーシング内にスイッチング素子を効率よく配置して全体を小型化できるようにした作業車両の電力変換装置を提供することにある。
請求項1の発明による作業車両の電力変換装置は、電動式のアクチュエータを制御するために作業車両に搭載された作業車両の電力変換装置であって、箱体として形成されたケーシングと、前記ケーシング内に位置して設けられ多数のスイッチング素子を組合せることにより構成されるインバータまたはチョッパとして電力変換する複数組の電子回路部品と、該各組の電子回路部品と接触状態または近接状態で設けられ内部を冷却流体が流通すると共に前記ケーシングの外面の異なる位置に流入口と流出口を有する複数本の冷却流体通路と、前記複数本の冷却流体通路を直列に接続するために前記ケーシングの外部に位置して一の冷却流体通路の流出口と他の冷却流体通路の流入口とを接続する接続管とにより構成してなる。
請求項2の発明は、前記複数本の冷却流体通路の流出口と流入口とは、前記ケーシングに設けられた一の面に並んで配置し、前記接続管は、前記ケーシングの一の面に配置する構成としたことにある。
請求項3の発明は、前記複数本の冷却流体通路は、扁平で広幅な管体として形成し、前記各組の電子回路部品は、前記広幅な管体に並べて配置し、前記管体には、冷却流体の流通方向に延びる複数枚の整流板を設ける構成としたことにある。
請求項4の発明は、前記管体は、金属材料を用いた鋳造手段によって成形する構成としたことにある。
請求項1の発明によれば、ケーシングには、複数組の電子回路部品と接触状態または近接状態で、内部を冷却流体が流通する複数本の冷却流体通路を設け、この複数本の冷却流体通路の流入口と流出口を前記ケーシングの外面の異なる位置に設ける構成としている。この上で、前記ケーシングの外部には、一の冷却流体通路の流出口と他の冷却流体通路の流入口とを接続する接続管を設け、この接続管によって複数本の冷却流体通路を直列に接続する構成としている。
従って、一の冷却流体通路と他の冷却流体通路とを接続する接続管を、ケーシングの外部に配置したことにより、この接続管の分だけケーシングを小型化することができる。この場合、冷却効率の悪い接続部分を外部に配置したことで、ケーシング内の角隅も効率よく冷却できるから、ケーシング内の全体のスペースを利用してスイッチング素子を配設することができる。
この結果、ケーシングは、冷却効果が期待できない無駄な空間を無くすことができるから、冷却性能を向上しつつ全体を小型化することができる。これにより、コンパクトに形成されている昨今の作業車両に対しても、小型化した電力変換装置を搭載することができる。
請求項2の発明によれば、複数本の冷却流体通路の流出口と流入口とは、ケーシングの一の面に並んで配置しているから、接続管を用いて前記流出口と流入口とを簡単に接続することができる。しかも、接続管を短く形成できるから、この点でも電力変換装置を小型化することができる。
請求項3の発明によれば、複数本の冷却流体通路は、扁平で広幅な管体として形成しているから、冷却流体によって広い範囲を冷却することができ、管体に並べられた各組の電子回路部品を効果的に冷却することができる。しかも、管体には、冷却流体の流通方向に延びる複数枚の整流板を設けているから、冷却流体通路の幅方向の全体で冷却流体を安定して流通させることができ、この点においても広い範囲を冷却することができる。
請求項4の発明によれば、冷却流体通路としての管体は、金属材料を用いた鋳造手段によって成形する構成としているから、金属材料は熱伝導率がよく、電子回路部品を効果的に冷却することができる。一方、管体を鋳造手段によって成形する場合には、冷却流体通路の部分に中子を配置して成形するが、冷却流体通路は流入口と流出口とを有しているから、2つの開口から中子を粉砕した屑を容易に取出すことができ、鋳造作業を効率よく行うことができる。
以下、本発明の実施の形態に係る作業車両の電力変換装置として、ハイブリッド式油圧ショベルと電動式油圧ショベルのうち、エンジンとアシスト発電モータを併用したハイブリッド式油圧ショベルに搭載された電力変換装置を例に挙げ、添付図面に従って詳細に説明する。
なお、実施の形態では、アシスト発電モータで発電した電力によって旋回用モータを駆動する構成を例示するが、本発明はこれに限るものではなく、走行用モータ等の他のモータを駆動するものであってもよい。また、電動式油圧ショベルとして構成した場合、エンジンに代えて電動モータのみを用いればよいものである。
図1ないし図9は本発明の第1の実施の形態を示している。図1において、1は作業車両の代表例としてのハイブリッド式油圧ショベルで、該油圧ショベル1は、自走可能なクローラ式の下部走行体2と、該下部走行体2上に設けられた旋回軸受装置3と、前記下部走行体2上に該旋回軸受装置3を介して旋回可能に搭載された上部旋回体4と、該上部旋回体4の前側に俯仰動可能に設けられ、土砂の掘削作業等を行う作業装置5とにより大略構成されている。
下部走行体2は、トラックフレーム2Aと、該トラックフレーム2Aの左,右両側に設けられた駆動輪2Bと、該駆動輪2Bと前,後方向の反対側に位置して前記トラックフレーム2Aの左,右両側に設けられた遊動輪2Cと、前記駆動輪2Bと遊動輪2Cに巻回された履帯2D(いずれも左側のみ図示)とにより大略構成されている。左,右の駆動輪2Bは油圧モータからなる左,右の走行用モータ2E,2F(図9参照)によって回転駆動される。一方、トラックフレーム2Aの中央部の上側には、筒体2Gが設けられ、該筒体2G上には、旋回軸受装置3が取付けられている。
作業装置5は、後述する旋回フレーム6に俯仰動可能に取付けられたブーム5Aと、該ブーム5Aの先端部に俯仰動可能に取付けられたアーム5Bと、該アーム5Bの先端部に回動可能に取付けられたバケット5Cと、これらを駆動する油圧シリンダからなるブームシリンダ5D、アームシリンダ5E、バケットシリンダ5Fとにより構成されている。
上部旋回体4は、後述の旋回フレーム6が旋回軸受装置3を介して下部走行体2上に旋回自在に搭載され、この旋回フレーム6上には、後述のキャブ7、カウンタウエイト8、蓄電装置9、エンジン10、油圧ポンプ11、アシスト発電モータ12、熱交換装置13、旋回用モータ14、電力変換装置21等が設けられている。
6は上部旋回体4の支持構造体を形成する旋回フレームである。旋回フレーム6の前側には、作業装置5のブーム5Aのフート部が俯仰動可能に取付けられている。旋回フレーム6の中央には、下面側に位置して旋回軸受装置3が取付けられている。
7は旋回フレーム6の左前側に設けられたキャブである。このキャブ7内には、オペレータが着座する運転席が設けられ、該運転席の周囲には、後述のコントロールバルブ16に接続された走行用の操作レバー、作業用の操作レバー等(いずれも図示せず)が配設されている。8は作業装置5との重量バランスをとるために旋回フレーム6の後端部に取付けられたカウンタウエイトである。
9は旋回フレーム6上に位置して設けられた第1の実施の形態による蓄電装置で、該蓄電装置9は、例えば電気二重層のキャパシタを用いて構成され、後述のアシスト発電モータ12等からの電荷を蓄電するものである。蓄電装置9は、後述の旋回用モータ14と接続され、この旋回用モータ14に対して給電するものである。蓄電装置9は、後述する熱交換装置13を冷却するための冷却風の流れ方向で、該熱交換装置13よりも上流側位置に配設されている。これにより、蓄電装置9は、熱交換装置13を通過する前の冷えた冷却風によって冷却することができる。なお、蓄電装置9としては、キャパシタ以外にも、例えばリチュウムイオンバッテリを用いることもできる。
10はキャブ7とカウンタウエイト8との間に位置して旋回フレーム6上に設けられたエンジン(図2参照)で、該エンジン10の右側には、油圧ポンプ11とアシスト発電モータ12とが接続されている。ここで、油圧ポンプ11は、下部走行体2の走行用モータ2E,2Fと作業装置5の各シリンダ5D,5E,5Fを駆動するための動力源として、作動油を昇圧して吐出するものである。一方、アシスト発電モータ12は、エンジン10によって回転駆動させることにより発電し、またはエンジン10に加えて油圧ポンプ11の駆動を補助するものである。エンジン10の左側には、エンジン冷却水を冷却するラジエータ、作動油を冷却するオイルクーラ等からなる熱交換装置13が設けられている。
14は旋回フレーム6の中央に設けられた旋回用モータである。図9に示すように、この旋回用モータ14は、電動モータからなり、減速機構15を介して旋回軸受装置3に噛合した歯車(図示せず)を回転駆動することにより、旋回軸受装置3を介して下部走行体2上で上部旋回体4を旋回動作することができる。一方、旋回用モータ14は、旋回動作を減速するときに発生するエネルギを電気エネルギに変換し、蓄電装置9に蓄えることができる。
16は旋回フレーム6上に設けられたコントロールバルブで、該コントロールバルブ16は、下部走行体2の走行用モータ2E,2F、作業装置5の各シリンダ5D,5E,5Fを制御する複数個の油圧制御弁により形成されている。コントロールバルブ16は、油圧ポンプ11から供給される圧油を作業用の操作レバーの操作に応じ、この操作に対応したアクチュエータに圧油を供給するものである。
17は例えば旋回フレーム6の右側に設けられた作動油タンクで、この作動油タンク17は、油圧ポンプ11に供給する作動油を貯えるものである。18は作動油タンク17の近傍に位置して旋回フレーム5上に設けられた燃料タンクで、この燃料タンク18は、エンジン10に供給する燃料を貯えるものである。
次に、第1の実施の形態の特徴部分となる電力変換装置21について説明する。この電力変換装置21は、電動式の旋回用モータ14を制御するために油圧ショベル1に搭載されたものである。
図2において、21は旋回フレーム6上に設けられた第1の実施の形態による電力変換装置を示している。この電力変換装置21は、例えばキャブ7と熱交換装置13との間に位置して旋回フレーム6上に配設されている。電力変換装置21は、蓄電装置9とアシスト発電モータ12と旋回用モータ14との間で電力(直流、交流)を変換するものである。さらに、図3ないし図9に示すように、電力変換装置21は、後述するケーシング22、第1のインバータ26、第2のインバータ27、チョッパ28、管体32、接続管35により構成されている。なお、各インバータ26,27、チョッパ28は、それぞれ電子回路部品を構成している。
22は電力変換装置21の外形を形成するケーシングである。このケーシング22は、内部に第1のインバータ26、第2のインバータ27、チョッパ28等を収容するもので、直方体状の箱体として形成されている。ケーシング22は、ケース本体23と蓋体24とにより構成されている。なお、電力変換装置21は、前,後、左,右、上,下のいずれの方向にも自由に取付けることができるが、構成を明確に説明するために、冷却流体の流入、流出側を前側とし、閉塞された底部側を下側として説明するものとする。ケーシング22は、剛性を有しつつ軽量で、さらに熱を伝え易い金属材料、例えばアルミニウムの合金材等を用いた鋳造手段によって所望の形状に形成されている。
図5、図6に示すように、ケース本体23は、上側に開口した有底状の箱体として形成されている。詳しくは、ケース本体23は、前,後方向に長尺な長方形状の底板部を形成する後述の管体32と、該管体32の長さ方向の一方の端縁から上側に延びた前板部23Aと、該前板部23Aと対面するように前記管体32の長さ方向の他方の端縁から上側に延びた後板部23Bと、前記前板部23Aと後板部23Bとの間に位置して管体32の側端縁から上側に延びた左側板部23C,右側板部23Dとにより構成されている。
ケース本体23は、前板部23A、後板部23B、左側板部23C、右側板部23Dおよび管体32を鋳造手段を用いて一体成形することにより直方体状の容器として形成されている。なお、前板部23A、後板部23B、左側板部23C、右側板部23Dと管体32とを別個に設け、溶接手段等を用いて一体化する構成とすることもできる。
24はケース本体23の上側を閉塞して設けられた長方形状の蓋板で、該蓋板24は、例えばケース本体23と同様のアルミニウムの合金材または樹脂材料から形成されている。蓋板24の上側には、ステップ状の突部24Aが左,右方向の一方側に設けられ、該突部24Aの側面には後述のコネクタ31が設けられている。
25はケーシング22内に設けられた多数のスイッチング素子で、これらのスイッチング素子25は、例えば絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)として構成されている。スイッチング素子25は、後述する第1のインバータ26、第2のインバータ27、チョッパ28等の一部を構成するものである。
ここで、各スイッチング素子25は、動作時に熱を発生するために、温度上昇する。そこで、各スイッチング素子25は、後述する管体32の素子取付面32A上に取付けられ、各冷却流体通路33,34を流通する冷却流体によって冷却することができる。この場合、図7に示すように、スイッチング素子25は、均等に効率よく冷却できるように、2本の冷却流体通路33,34に沿うように、左,右方向で2列に配設されている。このときに、各スイッチング素子25は、後述する理由によってケーシング22内の壁際にも配置することができる。
26は複数のスイッチング素子25等を組合せることにより構成された第1のインバータ(図9参照)である。この第1のインバータ26は、例えばIGBTと呼ばれる6個のスイッチング素子25等を組合せることにより構成され、アシスト発電モータ12の発電時には、該アシスト発電モータ12による交流の発電電力を直流電力に変換して蓄電装置9に供給する。一方、アシスト発電モータ12のモータ駆動時には、第1のインバータ26は、蓄電装置9からの直流電力を交流の駆動電力に変換してアシスト発電モータ12に供給する。
27は同じく例えばIGBTと呼ばれる6個のスイッチング素子25等を組合せることにより構成された第2のインバータである。この第2のインバータ27は、旋回用モータ14の回生時には、旋回用モータ14による交流の回生電力を直流電力に変換して蓄電装置9に供給する。一方、旋回用モータ14の旋回駆動時には、第2のインバータ27は、蓄電装置9からの直流電力を交流の駆動電力に変換して旋回用モータ14に供給する。
28は同じく例えばIGBTと呼ばれる2個のスイッチング素子25、リアクトル28Aおよびコンデンサ28B等を組合せることにより構成されたチョッパである。蓄電装置9の充電時には、チョッパ28は、降圧チョッパとして機能し、例えばアシスト発電モータ12からインバータ26を介して供給される直流電力を降圧して蓄電装置9に供給する。一方、アシスト発電モータ12や旋回用モータ14の駆動時には、チョッパ28は、昇圧チョッパとして機能し、蓄電装置9から供給される直流電力を昇圧してアシスト発電モータ12や旋回用モータ14に供給する。また、チョッパ28と各インバータ26,27との間には、直流電力を平滑化する平滑コンデンサ29が設けられている。
30は各スイッチング素子25の上方に位置してケーシング22内に設けられた回路基板(図5、図6参照)である。この回路基板30には、各種の電子部品30A〜30Fが取付けられ、これらの電子部品30A〜30Fは、前述した第1のインバータ26、第2のインバータ27、チョッパ28の一部(制御回路)を構成するものである。回路基板30は、ケース本体23の前板部23Aに設けられたコネクタ31Aに適宜に接続されている。一方、主回路を構成するスイッチング素子25等は、蓋板24の突部24A側面に設けられた各コネクタ31Bに適宜に接続されている。
次に、多数のスイッチング素子25を冷却するためにケーシング22に設けられた第1の実施の形態による管体32、第1の冷却流体通路33、第2の冷却流体通路34および接続管35について述べる。
即ち、32はケーシング22を構成するケース本体23の底部に設けられた管体を示している。図5、図6に示すように、この管体32は、ケーシング22の下側を閉塞する底板部を兼ねるもので、ケース本体23と同様の金属材料(アルミニウムの合金材)からなり、鋳造手段を用いてケース本体23と一体成形されている。管体32は、左,右方向に広幅に形成されることで長方形の厚肉な板状の外形を有し、その内部は左,右方向に並んだ広幅な2本の冷却流体通路33,34となっている。
広幅な管体32の上面は、ケーシング22内で各スイッチング素子25を取付けるための平坦な素子取付面32Aとなっている。管体32の前側は、ケース本体23の前板部23Aと同一面をなす前面32Bとなり、管体32の後側は、ケース本体23の後板部23Bと同一面をなす後面32Cとなっている。
33は管体32の内部空間として形成された一の冷却流体通路としての第1の冷却流体通路で、該第1の冷却流体通路33は、水、油、ガス等の冷却流体を流通させるものである。図6、図8に示すように、第1の冷却流体通路33は、左,右方向に広幅な扁平通路として形成され、管体32の右側寄りに位置して長さ方向に直線状に延びている。第1の冷却流体通路33の上流側は、管体32の前面32Bから前方に突出する円筒状の流入口33Aとなっている。一方、第1の冷却流体通路33の下流側は、管体32の後面32Cから後方に突出する円筒状の流出口33Bとなっている。流入口33Aは冷却流体の供給源に配管、ホース等(いずれも図示せず)を介して接続されている。
第1の冷却流体通路33内には、冷却流体の流通方向、即ち前,後方向に延びる複数枚の整流板33Cが左,右方向に所定の間隔をもって立設されている。該各整流板33Cは、冷却流体と管体32との伝熱面積を増大させて冷却効果を高めると共に、第1の冷却流体通路33内で冷却流体を広範囲に亘って整然と流通させるものである。
34は第1の冷却流体通路33と並ぶように管体32の内部空間として形成された他の冷却流体通路としての第2の冷却流体通路である。第2の冷却流体通路34は、第1の冷却流体通路33とほぼ同様に、左,右方向に広幅な扁平通路として形成され、左側寄りに位置して長さ方向に直線状に延びている。第2の冷却流体通路34の上流側は、管体32の後面32Cから突出して流入口34Aとなっている。一方、第2の冷却流体通路34の下流側は、管体32の前面32Bから突出して流出口34Bとなっている。この流出口34Bは配管、ホース等を介して冷却流体のタンク(いずれも図示せず)に接続されている。第2の冷却流体通路34内には、第1の冷却流体通路33の整流板33Cと同様に形成された複数枚の整流板34Cが設けられている。
ここで、管体32および各冷却流体通路33,34は、金属材料を用いた鋳造手段によって成形されている。詳しく述べると、ケース本体23と管体32の外形を持った外型を用意し、この外型内に各冷却流体通路33,34と同じ形状を持った中子(いずれも図示せず)を配置する。この状態で、外型と中子との間に溶融した金属材料を注ぎ込み、冷却後に外型と中子を取外すことにより、管体32、各冷却流体通路33,34をケース本体23と一体成形することができる。
この鋳造作業では、各冷却流体通路33,34を中空にするために中子を粉砕し、その中子の粉砕屑を各冷却流体通路33,34から排出している。第1の実施の形態による各冷却流体通路33,34は、流入口33A,34A、流出口33B,34Bとなって両方の端部が開口しているから、それぞれ2箇所の開口から中子の粉砕屑を効率よく排出することができる。
管体32の素子取付面32Aに各スイッチング素子25を直接的に取付けた状態では、各冷却流体通路33,34が各スイッチング素子25と接触状態で設けられている。従って、各スイッチング素子25が発生する熱は、管体32を介して各冷却流体通路33,34を流通する冷却流体に放出することができ、各スイッチング素子25を効果的に冷却することができる。
しかも、従来技術ではケーシング内に円弧状の接続部分を設けたことで冷却効果が及ばない部分があったが、各冷却流体通路33,34は、管体32の前面32Bから後面32Cに亘って直線状に配置することにより、ケーシング22内の隅々まで冷却することができる。
35はケース本体23の外部となる管体32の後面32Cに位置して設けられた接続管を示している。図8に示すように、この接続管35は、冷却流体が連続して流れるように、第1の冷却流体通路33と第2の冷却流体通路34とを直列に接続するものである。接続管35は、樹脂材料、金属材料またはこれらの複合材からなり、両端部の接続口35Aが同一方向を向くように屈曲した略コ字状の配管として形成されている。これにより、接続管35は、一方の接続口35Aを第1の冷却流体通路33の流出口33Bに接続し、他方の接続口35Aを第2の冷却流体通路34の流入口34Aに接続することができる。
このように構成された電力変換装置21では、第1の冷却流体通路33、接続管35、第2の冷却流体通路34で冷却流体を流通させることにより、管体32の素子取付面32A上の多数個のスイッチング素子25を冷却することができる。
さらに、第1の冷却流体通路33と第2の冷却流体通路34とを接続する接続管35を、ケーシング22の外部に配置したことにより、このケーシング22を小型化することができる。この場合、ケーシング22には、長さ方向の全長に亘って第1の冷却流体通路33と第2の冷却流体通路34とを配置できるから、管体32の素子取付面32A上で冷却可能な範囲をケーシング22内の隅々まで広げることができる。従って、スイッチング素子25はケーシング22内の壁際にも配置することができるから、ケーシング22を小型化した状態でも、冷却性能を低下させることなく、規定数のスイッチング素子25を収容することができる。
第1の実施の形態による油圧ショベル1は上述の如き構成を有するもので、次に、この油圧ショベル1の動作について説明する。
まず、オペレータは、キャブ7に搭乗して運転席に着座する。この状態で走行用の操作レバー(いずれも図示せず)を操作することにより、コントロールバルブ16から下部走行体2の走行用モータ2E,2Fに圧油を供給し、左,右の駆動輪2Bを駆動して油圧ショベル1を前進または後退させることができる。また、運転席に着座したオペレータは、作業用の操作レバー(図示せず)を操作することにより、旋回軸受装置3によって上部旋回体4を旋回させたり、作業装置5を俯仰動させたりして土砂の掘削作業等を行うことができる。
ここで、油圧ショベル1の運転時には、アシスト発電モータ12、旋回用モータ14等が駆動されるから、これらを制御している第1のインバータ26、第2のインバータ27、チョッパ28の一部をなすスイッチング素子25が発熱して温度上昇する。そこで、電力変換装置21は、第1の冷却流体通路33、接続管35、第2の冷却流体通路34の順で冷却流体を流通させることにより、管体32に設けた多数個のスイッチング素子25を冷却することができる。
かくして、第1の実施の形態によれば、電力変換装置21のケーシング22には、多数個のスイッチング素子25を設け、この多数個のスイッチング素子25と接触し冷却流体が流通する2本の冷却流体通路33,34を備えた管体32を設ける。前記各冷却流体通路33,34の流入口33A,34Aと流出口33B,34Bをケーシング22の外面の異なる位置、即ち、管体32の前面32Bと後面32Cとに設ける。この上で、ケーシング22の外部には、第1の冷却流体通路33の流出口33Bと第2の冷却流体通路34の流入口34Aとを接続する接続管35を設け、この接続管35によって各冷却流体通路33,34を直列に接続する構成としている。
従って、第1の冷却流体通路33と第2の冷却流体通路34とを接続する接続管35を、ケーシング22の外部に配置したことにより、この接続管35の分だけケーシング22を小型化することができる。この場合、従来技術で述べた冷却効率の悪い通路の接続部分を外部に配置したことで、ケーシング22内は角隅まで効率よく冷却できるから、ケーシング22内の全体のスペースを利用してスイッチング素子25を配設することができる。
この結果、電力変換装置21は、冷却効果が期待できない無駄な空間を無くすことができるから、冷却性能を向上しつつケーシング22を小型化することができる。これにより、コンパクトに形成されている昨今の油圧ショベル1に対しても、小型化した電力変換装置21を搭載することができる。
また、第1の冷却流体通路33の流出口33Bと第2の冷却流体通路34の流入口34Aとは、ケーシング22の一の面となる管体32の後面32Cに並んで配置している。従って、近くに配置された流出口33Bと流入口34Aに対し、接続管35を簡単に接続することができる。しかも、接続管35を短く形成でき、この点でも全体を小型化することができる。
各冷却流体通路33,34は、扁平で広幅な管体32として形成しているから、冷却流体によって広い範囲を冷却することができ、管体32の素子取付面32Aに並べられた各スイッチング素子25を効果的に冷却することができる。しかも、各冷却流体通路33,34には、冷却流体の流通方向に延びる複数枚の整流板33C,34Cを設けているから、冷却流体通路33,34の幅方向の全体で冷却流体を整然と流通させることができ、この点においても広い範囲を安定的に冷却することができる。
各冷却流体通路33,34を備えた管体32は、金属材料を用いた鋳造手段によって成形する構成としている。この場合、金属材料は熱伝導率がよいから、各冷却流体通路33,34を流通する冷却流体によって各スイッチング素子25を効果的に冷却することができる。一方、管体32を鋳造手段によって成形する場合には、各冷却流体通路33,34の部分に中子を配置して成形するが、各冷却流体通路33,34は流入口33A,34Aと流出口33B,34Bとを有しているから、2つの開口から粉砕した中子の屑を容易に取出すことができ、鋳造作業を効率よく行うことができる。
次に、図10は本発明の第2の実施の形態を示している。本実施の形態の特徴は、管体に冷却流体通路を3本設け、この3本の冷却流体通路を2本の接続管によって直列に接続する構成としたことにある。なお、第2の実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
図10において、41は第2の実施の形態による管体で、該管体41は、第1の実施の形態による管体32とほぼ同様に、金属材料を用いた鋳造作業によって左,右方向に広幅に形成され、その内部は左,右方向に並んだ広幅な3本の冷却流体通路42,43,44となっている。管体41の上面は、各スイッチング素子25を取付けるための素子取付面(図示せず)となり、管体41の前側は前面41Aとなり、後側は後面41Bとなっている。
42は管体41の内部空間として形成された第1の冷却流体通路で、該第1の冷却流体通路42は、左,右方向に広幅な扁平通路として形成され、管体41の右側寄りに位置して長さ方向に直線状に延びている。第1の冷却流体通路42の上流側は、管体41の前面41Aで流入口42Aとなり、下流側は、管体41の後面41Bで流出口42Bとなっている。第1の冷却流体通路42内には、複数枚の整流板42Cが立設されている。
43は第1の冷却流体通路42の左側に並ぶように管体41の中央部に形成された第2の冷却流体通路である。この第2の冷却流体通路43は、第1の冷却流体通路42と同様に、左,右方向に広幅な扁平通路として直線状に延びている。第2の冷却流体通路43の上流側は、管体41の後面41Bで流入口43Aとなり、下流側は、管体41の前面41Aで流出口43Bとなっている。第2の冷却流体通路43内には、複数枚の整流板43Cが立設されている。
さらに、44は第2の冷却流体通路42の左側に並ぶように管体41に形成された第3の冷却流体通路である。この第3の冷却流体通路44は、第1,第2の冷却流体通路42,43と同様に、左,右方向に広幅な扁平通路として直線状に延びている。第3の冷却流体通路44の上流側は、管体41の前面41Aで流入口44Aとなり、下流側は、管体41の後面41Bで流出口44Bとなっている。第3の冷却流体通路44内には、複数枚の整流板44Cが立設されている。
45はケース本体23の外部となる管体41の後面41Bに位置して設けられた第1の接続管を示している。この第1の接続管45は、第1の実施の形態による接続管35とほぼ同様に、樹脂材料、金属材料等を用いて略コ字状の配管として形成されている。第1の接続管45は、第1の冷却流体通路42の流出口42Bと第2の冷却流体通路43の流入口43Aとを接続することにより、第1の冷却流体通路42と第2の冷却流体通路43とを直列に配置している。
46は管体41の前面41Aに位置して設けられた第2の接続管で、該第2の接続管46は、第1の接続管45と同様に、樹脂材料、金属材料等を用いて略コ字状の配管として形成されている。第2の接続管46は、第2の冷却流体通路43の流出口43Bと第3の冷却流体通路44の流入口44Aとを接続することにより、第2の冷却流体通路43と第3の冷却流体通路44とを直列に配置している。
かくして、このように構成された第2の実施の形態においても、前述した第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。特に、第2の実施の形態によれば、管体41に3本の冷却流体通路42,43,44を設け、この3本の冷却流体通路42,43,44を2本の接続管45,46によって直列に接続する構成としている。従って、管体41の大部分を冷却流体通路42,43,44とすることができるから、第1の冷却流体通路42、第1の接続管45、第2の冷却流体通路43、第2の接続管46、第3の冷却流体通路44で冷却流体を流通させることにより、管体41上の多数個のスイッチング素子25を効果的に冷却することができる。
次に、図11は本発明の第3の実施の形態を示している。本実施の形態の特徴は、ケーシングと管体とを別体に設け、該管体に設けた冷却流体通路を外部の接続管で接続する構成としたことにある。なお、第3の実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
図11において、51は第3の実施の形態によるケーシング、52は該ケーシング51のケース本体を示している。このケース本体52は、前板部52A、後板部52B、左側板部52C、右側板部(図示せず)および底板部52Dによって有底状の箱体として形成されている。
53はケース本体52内の底部側に設けられた第3の実施の形態による管体を示している。この管体53は、第1の実施の形態による管体32とほぼ同様に、金属材料を用いた鋳造手段によって左,右方向に広幅で長方形の厚肉な板状の外形を有している。しかし、第3の実施の形態による管体53は、ケース本体52と別体に設けられ、該ケース本体52内の底部側に取付けられている点で、第1の実施の形態による管体32と相違している。管体53の内部は、左,右方向に並んだ広幅な2本の冷却流体通路54(1本のみ図示)となっている。管体53の上面は、各スイッチング素子25を取付けるための素子取付面53Aとなっている。
54は管体53の内部空間として形成された第1の冷却流体通路で、該第1の冷却流体通路54は、左,右方向に広幅な扁平通路として直線状に延びている。第1の冷却流体通路54の上流側は、ケース本体52の前板部52Aから突出した流入口54Aとなり、下流側は、ケース本体52の後板部52Bから突出した流出口54Bとなっている。第1の冷却流体通路54内には、複数枚の整流板54Cが立設されている。
55はケース本体52の後板部52Bの外側に位置して設けられた接続管で、該接続管55は、第1の実施の形態による接続管35とほぼ同様に、第1の冷却流体通路54の流出口54Bと該第1の冷却流体通路54と並んで設けられた第2の冷却流体通路の流入口(図示せず)とを接続するものである。
かくして、このように構成された第3の実施の形態においても、前述した第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。特に、第3の実施の形態によれば、ケーシング51と管体53とを別体に設け、該管体53に設けた各冷却流体通路54を外部の接続管55で接続する構成としている。従って、ケーシング51と管体53とは、それぞれ簡単な鋳型によって鋳造することができ、ここの部品の製造コストを低減することができる。
次に、図12は本発明の第4の実施の形態を示している。本実施の形態の特徴は、管体と電子回路部品との間に回路基板を設けることにより、電子回路部品と近接状態で管体を設ける構成としたことにある。なお、第4の実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
図12において、61は管体32の素子取付面32A上に設けられた回路基板を示している。この回路基板61の上面には、各スイッチング素子25が取付けられている。これにより、管体32と各スイッチング素子25とは、回路基板61を介して近接状態で配置されている。回路基板61は、熱伝導性の良好な材料を用いて形成されている。さらに、回路基板61は、管体32と別個に設けることにより、多数のスイッチング素子25を別の場所で予め取付けることができる。
かくして、このように構成された第4の実施の形態においても、前述した第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。特に、第4の実施の形態によれば、回路基板61は、良好な熱伝導性を有しているから、各スイッチング素子25が発生した熱を管体32の各冷却流体通路33,34に伝えることができる。しかも、管体32と別個に設けた回路基板61には、作業がし易い別の場所で予め各スイッチング素子25を取付けることができるから、各スイッチング素子25を管体32上に取付けるときの作業性を向上することができる。
次に、図13は本発明の第5の実施の形態を示している。本実施の形態の特徴は、電力変換装置を熱交換装置よりも冷却風の流れ方向の上流側に配設する構成としたことにある。なお、第5の実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
図13において、71は第5の実施の形態による電力変換装置で、該電力変換装置71は、熱交換装置13よりも冷却風の流れ方向の上流側に位置して旋回フレーム6上に配設されている。これにより、外部から吸込まれた冷却風は、電力変換装置71の周囲を通って熱交換装置13へと流通する。
かくして、このように構成された第5の実施の形態においても、前述した第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。特に、第5の実施の形態によれば、電力変換装置71を熱交換装置13よりも冷却風の流れ方向の上流側に配置しているから、外部から吸込まれた冷えた冷却風を電力変換装置71に供給でき、該電力変換装置71内の電子回路部品を外部から冷却することができる。
なお、第1の実施の形態では、管体32に2本の冷却流体通路33,34を設け、第2の実施の形態では、管体41に3本の冷却流体通路42,43,44を設けた場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば管体に4本以上の冷却流体通路を設ける構成としてもよい。この場合、4本以上の冷却流体通路を全て直列に接続してもよく、また、2本以上の冷却流体通路を直列に接続したものを1組とし、これを管体に並列状態で複数組設ける構成としてもよい。これらの構成は、第3以降の実施の形態にも同様に適用することができるものである。
また、第1の実施の形態では、スイッチング素子25を用いた電子回路部品として、インバータ26,27とチョッパ28とを設けた場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、インバータまたはチョッパのいずれかを設ける構成としてもよい。この構成は、他の実施の形態にも同様に適用することができるものである。
一方、第1の実施の形態では、蓄電装置9として、電気二重層のキャパシタを用いた場合を例示した。しかし、本発明はこれに限らず、蓄電装置9として、例えばリチュウムイオンバッテリ等を用いる構成としてもよい。この構成は、他の実施の形態にも同様に適用することができるものである。
また、第1の実施の形態では、インバータ26,27をそれぞれ6個のスイッチング素子25を用いて構成し、チョッパ28を2個のスイッチング素子25を用いて構成した場合を例示している。しかし、本発明はこれに限らず、インバータ26,27は、例えば12個、18個等(6個倍数)のスイッチング素子25を用いて構成してもよい。同様に、チョッパ28は、例えば4個、6個等(2個倍数)のスイッチング素子25を用いて構成してもよい。これらの構成は、他の実施の形態にも同様に適用することができるものである。
また、第1の実施の形態では、アシスト発電モータ12で発電した電力によって上部旋回体4の旋回用モータ14を駆動する構成を例示した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、アシスト発電モータ12で発電した電力によって下部走行体2の走行用モータ2E,2F等の他のモータを駆動する構成としてもよい。この構成は、他の実施の形態にも同様に適用することができるものである。
さらに、各実施の形態では、作業車両の電力変換装置として、クローラ式の下部走行体2を備えたハイブリッド式油圧ショベル1を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えばホイール式の下部走行体を備えたハイブリッド式油圧ショベルに適用してもよい。この他にも、電動モータによって油圧ポンプを駆動する電動式油圧ショベルに適用することもできる。さらに、作業車両の電力変換装置として、ホイールローダ、リフトトラック、フォークリフト等の電力変換装置にも広く適用することができる。
1 油圧ショベル(作業車両)
4 上部旋回体
6 旋回フレーム
10 エンジン
11 油圧ポンプ
12 アシスト発電モータ
14 旋回用モータ
21,71 電力変換装置
22,51 ケーシング
23,52 ケース本体
25 スイッチング素子
26 第1のインバータ(電子回路部品)
27 第2のインバータ(電子回路部品)
28 チョッパ(電子回路部品)
32,41,53 管体
32A,53A 素子取付面
33,42,54 第1の冷却流体通路
33A,34A,42A,43A,44A,54A 流入口
33B,34B,42B,43B,44B,54B 流出口
33C,34C,42C,43C,44C,54C 整流板
34,43 第2の冷却流体通路
35,55 接続管
44 第3の冷却流体通路
45 第1の接続管
46 第2の接続管
4 上部旋回体
6 旋回フレーム
10 エンジン
11 油圧ポンプ
12 アシスト発電モータ
14 旋回用モータ
21,71 電力変換装置
22,51 ケーシング
23,52 ケース本体
25 スイッチング素子
26 第1のインバータ(電子回路部品)
27 第2のインバータ(電子回路部品)
28 チョッパ(電子回路部品)
32,41,53 管体
32A,53A 素子取付面
33,42,54 第1の冷却流体通路
33A,34A,42A,43A,44A,54A 流入口
33B,34B,42B,43B,44B,54B 流出口
33C,34C,42C,43C,44C,54C 整流板
34,43 第2の冷却流体通路
35,55 接続管
44 第3の冷却流体通路
45 第1の接続管
46 第2の接続管
Claims (4)
- 電動式のアクチュエータを制御するために作業車両に搭載された作業車両の電力変換装置であって、
箱体として形成されたケーシングと、
前記ケーシング内に位置して設けられ多数のスイッチング素子を組合せることにより構成されるインバータまたはチョッパとして電力変換する複数組の電子回路部品と、
該各組の電子回路部品と接触状態または近接状態で設けられ内部を冷却流体が流通すると共に前記ケーシングの外面の異なる位置に流入口と流出口を有する複数本の冷却流体通路と、
前記複数本の冷却流体通路を直列に接続するために前記ケーシングの外部に位置して一の冷却流体通路の流出口と他の冷却流体通路の流入口とを接続する接続管とにより構成してなる作業車両の電力変換装置。 - 前記複数本の冷却流体通路の流出口と流入口とは、前記ケーシングに設けられた一の面に並んで配置し、
前記接続管は、前記ケーシングの一の面に配置する構成としてなる請求項1に記載の作業車両の電力変換装置。 - 前記複数本の冷却流体通路は、扁平で広幅な管体として形成し、
前記各組の電子回路部品は、前記広幅な管体に並べて配置し、
前記管体には、冷却流体の流通方向に延びる複数枚の整流板を設ける構成としてなる請求項1または2に記載の作業車両の電力変換装置。 - 前記管体は、金属材料を用いた鋳造手段によって成形する構成としてなる請求項3に記載の作業車両の電力変換装置。
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