JP2013053165A - 乱用耐性のオピオイド投薬形態 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】オピオイドアンタゴニストについての別のマトリックスは、オピオイドおよびオピオイドアンタゴニストに対する独立した放出速度が達成されることを可能にする。このアンタゴニストは、錠剤が経口的に摂取される場合、ゆっくりと放出され得るか、または完全に収容され得る。この錠剤を破砕することによって、アンタゴニストの完全な放出が可能となり、乱用を抑制する。乱用を抑制するアンタゴニストは、オピオイドアンタゴニスト、刺激物、別の適切なアンタゴニスト、またはこれらの組合せであり得る。本発明はまた、オピオイドおよびアンタゴニストの可変放出を可能にする。
【選択図】なし
Description
本発明は、乱用耐性オピオイド組成物に関する。
モルヒネ(古典的オピオイド)は、長年、非常に強力な鎮痛性化合物として知られている。乱用の標的としてのその潜在能は、長きにわたってほとんど知られている。モルヒネおよび他のオピオイドおよび誘導体は、麻酔性鎮痛薬、睡眠薬、鎮静薬、下痢止め薬、鎮痙薬、および鎮咳薬として、製薬産業において使用される。最もしばしば、それらは、強力な鎮痛薬として使用される。オピオイドは、さらなる効果を有することが周知である。嗜癖および乱用に対する潜在能にかかわらず、このようなオピオイドは、それらの優れた特性、強力な鎮痛特性に起因して、広範に使用される。このようなオピオイドとしては、以下が挙げられる:コデイン、ジヒドロコデイン、ヒドロコドン、ヒドロモルホン、レボルファノール、メペリジン、ブプレノルフィン、フェンタニール、フェンタニール誘導体、ジピパノン、ヘロイン、トラマドール、エトルフィン、ジヒドロエトルフィン、ブトルファノール、メタドン、モルヒネ、オキシコドン、オキシモルホン、およびプロポキシフェン。過去において、オピオイドの乱用は、一般に、不法な研究所において作製された違法な薬物に限られていた。薬学的オピオイドの乱用は、かなり限られていた。従って、過去において、薬学的オピオイドの製造業者による訴訟は、オピオイドの違法な乱用にわずかに影響を与えたかまたは全く影響を与えなかった。
本発明は、徐放性薬学的投薬形態に関し、この徐放性薬学的投薬形態は、単一の錠剤に含まれるオピオイドアゴニストおよびオピオイドアンタゴニストを含む。このアンタゴニストは、即時性形態および徐放性形態の両方である。アンタゴニストの一部は、アゴニストと同じマトリックス中およびアゴニストの一部から分離したマトリックス中にあり得る。
本発明は、以下の手段を提供する:
(項目1)
乱用耐性の経口薬学的投薬形態であって、以下:
第一のオピオイドアンタゴニストを含有する、第一のマトリックス;
オピオイドアゴニストを含有する、第二のマトリックス;および
第二のオピオイドアンタゴニストを含有する、コーティング;
を含有し、錠剤がインタクトである場合、USP XXIV Apparatus Iのバスケット法に従う、100rpmでの、溶解媒体として0.1N HClを使用する、37.5℃での溶解に基づいて、最初の1時間で総オピオイドアンタゴニストの少なくとも約30%を放出するよう適合されている、乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目2)
前記錠剤が破砕された場合、USP XXIV Apparatus Iのバスケット法に従う、100rpmでの、溶解媒体として0.1N HClを使用する、37.5℃での溶解に基づいて、最初の1時間で総オピオイドアンタゴニストの少なくとも約75%を放出するよう適合されている、項目1に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目3)
前記第二のオピオイドアンタゴニストが、前記第一のオピオイドアンタゴニストとは異なる、項目1に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目4)
前記第一のオピオイドアンタゴニストと第二のオピオイドアンタゴニストとが同じである、項目1に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目5)
前記第一のオピオイドアンタゴニストが、ナルトレキソンであり、そして前記第二のオピオイドアンタゴニストが、ナロキソンである、項目3に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目6)
前記錠剤が、前記最初の1時間で、総アンタゴニストの少なくとも約50%を放出するよう適合されている、項目1に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目7)
前記第一のマトリックスが、前記第二のマトリックス中に分散されている、項目1に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目8)
前記第一のマトリックスが、前記第一のオピオイドアンタゴニストの放出を防止するようにコーティングされている、項目7に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目9)
前記オピオイドアゴニストが、コデイン、ジヒドロコデイン、ヒドロコドン、ヒドロモルホン、レボルファノール、メペリジン、ブプレノルフィン、フェンタニール、フェンタニール誘導体、ジピパノン、ヘロイン、トラマドール、エトルフィン、ジヒドロエトルフィン、ブトルファノール、メタドン、モルヒネ、およびプロポキシフェン、ならびにこれらの薬学的に受容可能な塩からなる群より選択される、項目1に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目10)
前記オピオイドアゴニストが、オキシコドン、オキシモルホン、およびモルヒネからなる群より選択される、項目9に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目11)
前記オピオイドアンタゴニストのうちの少なくとも1つが、ナロキソンおよびナルトレキソンからなる群より選択される、項目10に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目12)
前記コーティングが、さらなるオピオイドアンタゴニストを含有する、項目1に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目13)
前記錠剤が、インタクトである場合、USP XXIV Apparatus Iのバスケット法に従う、100rpmでの、溶解媒体として0.1N HClを使用する、37.5℃での溶解に基づいて、最初の1時間で総オピオイドアンタゴニストの少なくとも約30%を放出し、そして12時間で約75%以下を放出するよう適合されている、項目1に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目14)
乱用耐性の経口薬学的投薬形態であって、以下:
第一のオピオイドアンタゴニストを含有する、第一のマトリックス;
オピオイドアゴニストを含有する、第二のマトリックス;および
第二のオピオイドアンタゴニストを含有する、第三のマトリックス;
を含有し、錠剤がインタクトである場合、USP XXIV Apparatus Iのバスケット法に従う、100rpmでの、溶解媒体として0.1N HClを使用する、37.5℃での溶解に基づいて、最初の1時間で総オピオイドアンタゴニストの少なくとも約30%を放出するよう適合されている、乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目15)
前記第一のマトリックスが、前記第二のマトリックス中に分散されている、項目14に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目16)
前記第一のマトリックスが、前記第一のオピオイドアンタゴニストの放出を防止するようにコーティングされている、項目15に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目17)
前記錠剤が破砕された場合、USP XXIV Apparatus Iのバスケット法に従う、100rpmでの、溶解媒体として0.1N HClを使用する、37.5℃での溶解に基づいて、最初の1時間で総オピオイドアンタゴニストの少なくとも約75%を放出するよう適合されている、項目14に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目18)
前記第一のオピオイドアンタゴニストと第二のオピオイドアンタゴニストとが同じである、項目14に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目19)
前記第一のオピオイドアンタゴニストが、ナルトレキソンであり、そして前記第二のオピオイドアンタゴニストが、ナロキソンである、項目14に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目20)
前記オピオイドアゴニストが、オキシコドン、オキシモルホン、およびモルヒネからなる群より選択される、項目14に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目21)
前記オピオイドアンタゴニストのうちの少なくとも1つが、ナロキソンおよびナルトレキソンからなる群より選択される、項目20に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目22)
コーティングが、さらなるオピオイドアンタゴニストを含有する、項目14に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目23)
前記錠剤が、インタクトである場合、USP XXIV Apparatus Iのバスケット法に従う、100rpmでの、溶解媒体として0.1N HClを使用する、37.5℃での溶解に基づいて、最初の1時間で総オピオイドアンタゴニストの少なくとも約30%を放出し、そして12時間で約75%以下を放出するよう適合されている、項目14に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目24)
乱用耐性の経口薬学的投薬形態であって、以下:
第一のオピオイドアンタゴニストを含有する、第一のマトリックス;
オピオイドアゴニストを含有する、第二のマトリックス;および
第二のオピオイドアンタゴニストを含有する、コーティング;
を含有し、錠剤がインタクトである場合、USP XXIV Apparatus Iのバスケット法に従う、100rpmでの、溶解媒体として0.1N HClを使用する、37.5℃での溶解に基づいて、最初の1時間で、少なくとも約0.3mgの該第二のオピオイドアンタゴニストを放出するよう適合されている、乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目25)
前記錠剤が破砕された場合、USP XXIV Apparatus Iのバスケット法に従う、100rpmでの、溶解媒体として0.1N HClを使用する、37.5℃での溶解に基づいて、最初の1時間で総オピオイドアンタゴニストの少なくとも約75%を放出するよう適合されている、項目24に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目26)
前記第一のオピオイドアンタゴニストと第二のオピオイドアンタゴニストとが同じである、項目24に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目27)
前記オピオイドアゴニストが、オキシコドン、オキシモルホン、およびモルヒネからなる群より選択される、項目24に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目28)
前記オピオイドアンタゴニストのうちの少なくとも1つが、ナロキソンおよびナルトレキソンからなる群より選択される、項目24に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目29)
前記コーティングが、さらなるオピオイドアンタゴニストを含有する、項目24に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目30)
前記コーティングが、さらなるオピオイドアンタゴニストを含有する、項目26に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目31)
乱用耐性の経口薬学的投薬形態であって、以下:
第一のオピオイドアンタゴニストを含有する、第一のマトリックス;および
オピオイドアゴニストを含有する、第二のマトリックス;および
第二のオピオイドアンタゴニストを含有する、第三のマトリックス;
を含有し、錠剤がインタクトである場合、USP XXIV Apparatus Iのバスケット法に従う、100rpmでの、溶解媒体として0.1N HClを使用する、37.5℃での溶解に基づいて、最初の1時間で、少なくとも約0.3mgの該第二のオピオイドアンタゴニストを放出するよう適合されている、乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目32)
前記錠剤が破砕された場合、USP XXIV Apparatus Iのバスケット法に従う、100rpmでの、溶解媒体として0.1N HClを使用する、37.5℃での溶解に基づいて、最初の1時間で総オピオイドアンタゴニストの少なくとも約75%を放出するよう適合されている、項目31に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目33)
前記第一のオピオイドアンタゴニストと第二のオピオイドアンタゴニストとが同じである、項目31に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目34)
前記オピオイドアゴニストが、コデイン、ジヒドロコデイン、ヒドロコドン、ヒドロモルホン、レボルファノール、メペリジン、ブプレノルフィン、フェンタニール、フェンタニール誘導体、ジピパノン、ヘロイン、トラマドール、エトルフィン、ジヒドロエトルフィン、ブトルファノール、メタドン、モルヒネ、およびプロポキシフェンからなる群より選択される、項目31に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目35)
前記オピオイドアゴニストが、オキシコドン、オキシモルホン、およびモルヒネからなる群より選択される、項目34に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目36)
前記オピオイドアンタゴニストの少なくとも1つが、ナロキソン、ナルトレキソン、ナロルフィン、ジプレノルフィン、レバロルファン、ペンタゾシン、メタゾシン、シクラゾシン、エタゾシン、N−シクロプロピルメチル−7,8−ジヒドロ−14−ヒドロキシノルモルフィノン、および21−シクロプロピルz,−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−6,14−エンド−エタノ−テトラヒドロオリパビン(すなわち、ジフェノルフィン)からなる群より選択される、項目31に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目37)
前記オピオイドアンタゴニストのうちの少なくとも1つが、ナロキソンおよびナルトレキソンからなる群より選択される、項目31に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目38)
前記コーティングが、さらなるオピオイドアンタゴニストを含有する、項目31に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目39)
前記コーティングが、さらなるオピオイドアンタゴニストを含有する、項目33に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目40)
オピオイドアゴニストおよびオピオイドアンタゴニストを含有する、乱用耐性の経口薬学的投薬形態であって、錠剤が、インタクトである場合、USP XXIV Apparatus Iのバスケット法に従う、100rpmでの、溶解媒体として0.1N HClを使用する、37.5℃での溶解に基づいて、最初の1時間で総オピオイドアンタゴニストの少なくとも約30%を放出し、そして12時間で約75%以下を放出するよう適合されている、乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目41)
前記錠剤が、インタクトである場合、最初の1時間で総オピオイドアンタゴニストの少なくとも約40%を放出し、そして12時間で65%以下を放出するよう適合されている、項目40に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目42)
前記錠剤が、破砕された場合、USP XXIV Apparatus Iのバスケット法に従う、100rpmでの、溶解媒体として0.1N HClを使用する、37.5℃での溶解に基づいて、最初の1時間で総オピオイドアンタゴニストの少なくとも約75%を放出するよう適合されている、項目40に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目43)
前記錠剤が、2種のオピオイドアンタゴニストを含有する、項目40に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目44)
前記オピオイドアゴニストが、オキシコドン、オキシモルホン、およびモルヒネからなる群より選択される、項目40に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目45)
前記オピオイドアンタゴニストのうちの少なくとも1つが、ナロキソンおよびナルトレキソンからなる群より選択される、項目43に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目46)
第一のオピオイドアンタゴニストを含有する第一のマトリックス、オピオイドアゴニストを含有する第二のマトリックス、および第二のオピオイドアンタゴニストを含有するコーティングを含有する、乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目47)
前記第一のオピオイドアンタゴニストおよび第二のオピオイドアンタゴニストが同じである、項目46に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目48)
前記コーティングが、2種の異なるオピオイドアンタゴニストを含有する、項目46に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目49)
前記コーティングが、2種の異なるオピオイドアンタゴニストを含有する、項目47に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目50)
前記アンタゴニストが、ナロキソン、ナルトレキソン、ナロルフィン、ジプレノルフィン、レバロルファン、ペンタゾシン、メタゾシン、シクラゾシン、エタゾシン、N−シクロプロピルメチル−7,8−ジヒドロ−14−ヒドロキシノルモルフィノン、および21−シクロプロピルz,−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−6,14−エンド−エタノ−テトラヒドロオリパビン(すなわち、ジフェノルフィン)からなる群より選択される、項目48に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目51)
前記アンタゴニストが、ナロキソンおよびナルトレキソンである、項目50に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目52)
第一のオピオイドアンタゴニストを含有する第一のマトリックス、オピオイドアゴニストを含有する第二のマトリックス、および第二のオピオイドアンタゴニストを含有する第三のマトリックスを含有する、乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目53)
前記第一のオピオイドアンタゴニストおよび第二のオピオイドアンタゴニストが同じである、項目52に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目54)
コーティングが2種の異なるオピオイドアンタゴニストを含有する、項目52に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目55)
コーティングが2種の異なるオピオイドアンタゴニストを含有する、項目53に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目56)
前記アンタゴニストが、ナロキソン、ナルトレキソン、ナロルフィン、ジプレノルフィン、レバロルファン、ペンタゾシン、メタゾシン、シクラゾシン、エタゾシン、N−シクロプロピルメチル−7,8−ジヒドロ−14−ヒドロキシノルモルフィノン、および21−シクロプロピルz,−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−6,14−エンド−エタノ−テトラヒドロオリパビン(すなわち、ジフェノルフィン)からなる群より選択される、項目54に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
(項目57)
前記アンタゴニストが、ナロキソンおよびナルトレキソンである、項目56に記載の乱用耐性の経口薬学的投薬形態。
本発明は、オピオイドが経口的にかまたは非経口的に乱用される場合、特定の物質が望ましくないという原理に依存する。このような物質の1つの群であるオピオイドアンタゴニストは、オピオイド応答を逆転しそしてブロックする。オピオイドアンタゴニストは、投与方法にかかわらず、応答をブロックするが、それらの数種は、経口的によりも非経口的に投与される場合に、より強力である。従って、任意のアンタゴニストが、意図される乱用者にオピオイドを含めた十分な量で導入された場合、このアンタゴニストは、所定の用量に依存する、所望の多幸性効果をブロックし、禁断症状を誘発し得る。このようなアンタゴニストが薬学的錠剤中に導入されると、一旦、乱用者がその錠剤が多幸性効果を生じず、禁断症状を誘発し得ると決めると、乱用者は、その錠剤が多幸性効果を得るという目的に到達する助けにならないので、その錠剤の乱用を中断し得る。錠剤が常用者に禁断症状を誘発すると、常用者は、禁断症状の誘発が特に邪魔な事象なので、錠剤を控える。オピオイド常用者に対して誘発される禁断症状は、それ自体が症状(悪心、嘔吐、冷汗、悪寒、不安、パラノイア、疼痛、痙攣、筋痙攣、および多数の他の不快な症状)とともに存在し得る。禁断症状を誘発する錠剤は、常用者にとっては望ましくない。従って、このような錠剤または他の投薬形態の製品は、乱用を抑制する。もちろん、この錠剤は、同時に、その治療的鎮痛効果のために、錠剤または他の投形態を取り込む患者に有効である。本明細書中で「錠剤」に対して参照がなされるが、当業者は、本発明が同様にカプセルまたは他の投薬形態で供給され得ることを認識する。
以下の実施例は、本発明の例示であり、いかなる様式においても、本発明を限定することを意図しない。
処方物A: 10mgオキシコドンHCl/20mgナロキソンHCl
プロセス:
ナロキソンNR顆粒A
1.ナロキソンおよび微晶質セルロースを混合する。
2.Eudragit RS30D(30%懸濁物)を流動層乾燥器中でこの粉末に噴霧する。60℃で乾燥する。
3.Surrelease(15%懸濁物)を流動層乾燥器中でこの顆粒に噴霧する。60℃で乾燥する。
1.ステアリン酸およびステアリン酸マグネシウムを除く、NR層の全ての賦形剤を混合する。
2.ステアリン酸およびステアリン酸マグネシウムを顆粒と混合する。
3.錠剤に圧縮する。
1.ナロキソンHClをOpadry Pink懸濁物(15%)中に溶解する。
2.錠剤Aに噴霧する。
溶解を、USP XXIV Apparatus II(パドル法)によって、75rpmで、溶解媒体として0.1N HClを使用して、実施した。浴の温度を37.5℃に設定する。HPLCパラメータを、以下のように設定する:カラム−Inertsil
ODS3、50mm×4.6mm、3μm粒径。移動相:80%の30mMヘキサンスルホン酸ナトリウム(pH3.0±1)、20%のアセトニトリル。注入量は、75μLである。カラム温度は35℃であり、流速を1.0mL/分に設定する。波長を225nmに設定する。実施時間は5.5分間である。
プロセス:
ナロキソンNR顆粒B
1.ナロキソンおよびリン酸二カルシウムを混合する。
2.Eudragit L30D−55(30%懸濁物)を流動層乾燥器中でこの粉末に噴霧する。60℃で乾燥する。
3.Eudragit R30D(30%懸濁物)を流動層乾燥器中でこの顆粒に噴霧する。60℃で乾燥する。
1.ステアリン酸マグネシウムを除く、NR層の全ての賦形剤を混合する。
2.ステアリン酸マグネシウムを顆粒と混合する。
3.錠剤を圧縮する。
1.ステアリン酸マグネシウムを除く、IR層の全ての賦形剤を混合する。
2.ステアリン酸マグネシウムをIRブレンドに添加し、そして混合する。
3.この即時放出層を錠剤B−NR層の頂部に圧縮して、二重層錠剤を形成する。
4.この錠剤を80℃で12時間硬化させる。
溶解を、USP XXIV Apparatus I(バスケット法)によって、100rpmで、溶解媒体として最初の1時間は酵素を含まない擬似胃液(pH1.2)(塩化ナトリウムを含む0.1N HCl)を使用して、そして2時間〜12時間は擬似腸液(pH6.8)(酵素を含まない10mMリン酸緩衝液)を使用して、実施した。浴の温度を37.5℃に設定する。HPLCパラメータを、以下のように設定する:カラム−Inertsil ODS3.50mm×4.6mm、3μm粒径。移動相:80%の30mMヘキサンスルホン酸ナトリウム(pH3.0±1)、20%のアセトニトリル。注入量は、75μLである。カラム温度は35℃であり、流速を1.0mL/分に設定する。波長を225nmに設定する。実施時間は5.5分間である。
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