JP2011210861A - 太陽電池モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】信頼性を向上された太陽電池モジュールを提供する。
【解決手段】本発明の太陽電池モジュールは、透光性を有し、受光面と、該受光面の裏側に位置する裏面と、を有する樹脂基板2と、該樹脂基板2の裏面側に配置されており、複数の太陽電池素子5及び隣り合う太陽電池素子5同士を電気的に接続する長尺状の接続導体6を有してなる太陽電池ストリング7と、を備える。さらに、本発明の太陽電池モジュールは、樹脂基板2と太陽電池ストリング7との間に配置される充填材3と、樹脂基板2及び充填材3の少なくとも一方の内部に配置されるガラス繊維4と、を備える。そして、本発明の太陽電池モジュールにおいて、ガラス繊維4は、該ガラス繊維4の長手方向が、接続導体6の長手方向に沿うように配置されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は太陽電池モジュールに関するものである。
近年、環境保護の観点から、太陽電池モジュールが導入されている。また、このような太陽電池モジュールの中には、曲面形状を有する設置面に対応できるようにするため、樹脂等の可撓性を有する基板を用いて構成されているものがある。このような形態の一例としては、ポリイミド等の耐熱性樹脂フィルムの基板上にアモルファスシリコン薄膜等を積層し、裏面側を不飽和ポリエステル樹脂基板で保護する太陽電池モジュールがあげられる。また、この樹脂基板中には、各積層物の熱膨張率を均一にすることを目的として、ガラス繊維が分散されていた(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−246627号公報
しかしながら、特許文献1に記載の太陽電池モジュールでは、樹脂基板中にガラス繊維が分散されているだけで、該ガラス繊維の配置について考慮されていなかった。そのため、このような技術を、比較的細い長尺状の接続導体を用いて、複数の太陽電池素子同士を直列接続するようなスーパーストレート構造の太陽電池モジュールに適用した場合は、温度変化によって樹脂基板で生じる熱応力を十分に低減できず、接続導体が破断する可能性があった。また、上記熱応力をより低減すべく、ガラス繊維の分散量を増やした場合は、ガラス繊維によって入射光の一部が遮られ、発電効率が低下する可能性があった。
本発明は、上述した問題に鑑みて成されたものであり、その目的は温度変化に対して信頼性の高い太陽電池モジュールを提供することである。
本発明の太陽電池モジュールは、透光性を有し、受光面と、該受光面の裏側に位置する裏面と、を有する樹脂基板と、該樹脂基板の前記裏面側に配置されており、複数の太陽電池素子及び隣り合う前記太陽電池素子同士を電気的に接続する長尺状の接続導体を有してなる太陽電池ストリングと、を備える。さらに、本発明の太陽電池モジュールは、前記樹脂基板と前記太陽電池ストリングとの間に配置される充填材と、前記樹脂基板及び前記充填材の少なくとも一方の内部に配置されるガラス繊維と、を備える。そして、本発明の太陽電池モジュールにおいて、前記ガラス繊維は、該ガラス繊維の長手方向が、前記接続導体の長手方向に沿うように配置されている。
本発明の太陽電池モジュールによれば、樹脂基板及び充填材の少なくとも一方の内部に配置されるガラス繊維の長手方向が、接続導体の長手方向に沿うようにガラス繊維を配置することにより、樹脂基板から接続導体や太陽電池素子に伝わる熱応力をガラス繊維で効率良く低減することができる。その結果、本発明の太陽電池モジュールでは、温度変化に伴う樹脂基板からの熱応力によって接続導体の長手方向に沿った伸びにより生じる接続導体の破断や太陽電池素子のクラックの発生を低減し、信頼性を向上させることができる。
本発明の実施形態に係る太陽電池モジュールを示すものであり、(a)は受光面側から見た平面図、(b)は図1(a)をA−A’断面で見た断面図、(c)は図1(a)をB−B’断面で見た断面図を示す。 本発明の実施形態に係る太陽電池モジュールの積層構成を示す分解斜視図である。 本発明の実施形態に係る太陽電池モジュールの内部の熱膨張による変形を説明するモデル図である。 本発明の太陽電池モジュールの他の実施形態を説明する図面であり、(a)は受光面側から見た平面図を示し、(b)は図4(a)をC−C’断面で見た断面図を示す。 本発明の太陽電池モジュールの他の実施形態を説明する図面であり、(a)は受光面側から見た平面図を示し、(b)は図5(a)をD−D’断面で見た断面図を示す。 本発明の太陽電池モジュールの他の実施形態を説明する図面であり、(a)は受光面側から見た平面図を示し、(b)は図6(a)をE−E’断面で見た断面図を示す。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しつつ説明する。
(第一の実施形態)
本発明の第一の実施形態に係る太陽電池モジュール1Aは、図1から図3に示すように、受光面側から順に、太陽電池モジュール1Aの基板を兼ねる樹脂基板2と、充填材に相当する受光面側充填材3と、該受光面側充填材3の内部に配置されるガラス繊維4と、を有している。さらに、太陽電池モジュール1Aは、樹脂基板2の裏面側に配置される複数の太陽電池素子5と、隣り合う太陽電池素子5同士を電気的に接続してなる長尺状の接続導体6と、を有してなる太陽電池ストリング7を備えている。さらに、太陽電池モジュール1Aは、太陽電池ストリング7の受光面側の裏面に位置する部位に配置される非受光面側充填材8と、該非受光面側充填材8の裏面を保護する裏面保護材9と、裏面保護材9に接着され、出力を外部に取り出すための端子ボックス10と、を備えている。
次に、太陽電池モジュール1Aを構成する部材について説明する。
<樹脂基板>
樹脂基板2は、主として光が入射する受光面と、受光面側充填材3が接着される裏面と、を有している。このような樹脂基板2は、例えば、ポリカーボネート樹脂やアクリル樹脂などの合成樹脂を含んでなり、透光性を有するものが用いられる。なお、透光性とは、受光面から入射される太陽光が透過できるような性質を指す。また、樹脂基板2の形状は、平面を有する平板状に限られることなく、用途に合わせて曲面を有するような形状であってもよい。樹脂基板2の厚みは、平板状のものであれば、合成樹脂の場合は3mm〜8mm程度のものを使用することができる。また、ポリカーボネート樹脂及びアクリル樹脂の比重は約1.2であり、ガラスの比重は約2.5である。そのため、上述した合成樹脂を用いれば、ガラスで構成された基板に比べて、基板自体を軽量化できる。
一方で、ポリカーボネート樹脂及びアクリル樹脂の熱膨張率は、ガラスよりも大きい。例えば、硬質ガラスの熱膨張率は8.5×10−6/℃に対して、ポリカーボネート樹脂及びアクリル樹脂の熱膨張率は6〜9×10−5/℃である。このため、温度変化が40℃のときの1mあたりの熱膨張によって伸びる長さ(以下、熱膨張長さとする)を比べると、硬質ガラスの熱膨張長さ約0.34mmに対して、ポリカーボネートおよびアクリル
樹脂の熱膨張長さは2.4mm〜3.6mmと大きくなる。
また、ポリカーボネート樹脂やアクリル樹脂の合成樹脂の引張弾性率は、2000〜3200MPaであることから、仮に樹脂基板の縦寸×横寸×厚さが、150mm×150mm×5mmで、40℃の温度変化が生じた際、熱膨張に対して0.01mmの拘束があった場合、99.8〜160Nの熱応力が生じる。このように樹脂基板2は、一般的に熱膨張が大きいため、熱応力が生じる。
<受光面側充填材>
充填材に相当する受光面側充填材3は、太陽電池ストリング7の受光面側を外部から封止する役割を有する。さらに、受光面側充填材3は、弾性体としての性質を有しているため、樹脂基板2の熱膨張を吸収し、太陽電池ストリング7へ伝わる熱応力を緩和する役割を有する。受光面側充填材3としては、例えば、透光性を有するエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)やポリビニルブチラール(PVB)を主成分とする熱硬化性樹脂からなる有機化合物が用いられる。この受光面側充填材3は、Tダイと押出し機により、該有機化合物を厚さ0.4〜2mm程度のシート状に成形し、適宜のサイズに切断したものを熱硬化させることによって得られる。ここで、受光面側充填材3には架橋剤が含有されている。この架橋剤はEVAなどの分子間を結合させる役割を有するものである。架橋剤としては、例えば70℃〜180℃の温度で分解してラジカルを発生する有機過酸化物を用いることができる。有機過酸化物としては、例えば、2、5−ジメチル−2、5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンやtert−ヘキシルパーオキシピバレートなどが挙げられる。受光面側充填材3にEVAを用いる場合であれば、EVA100質量部に対し1質量部程度の割合で架橋剤を含有させることが好ましい。上述のEVAやPVB以外にも、熱硬化性樹脂もしくは、熱可塑性樹脂に架橋剤を含有して熱硬化の特性を持たせた樹脂であれば、受光面側充填材3として好適に利用可能である。そのため、受光面側充填材3としては、例えば、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂やEEA(エチレン−アクリル酸エチル共重合体)なども利用可能である。
また、太陽電池モジュール1Aにおいて、受光面側充填材3は、図1(c)に示すように、樹脂基板2側に位置する第1充填材層3aと、太陽電池ストリング7側に位置する第2充填材層3bと、を有している。なお、本実施形態では、受光面側充填材3が2層の構造を成しているが、3層以上の複数の充填材層で形成されてもよく、一方で、単層で形成されていてもよい。
<ガラス繊維>
ガラス繊維4は、樹脂基板2で発生する熱応力によって生じる受光面側充填材3の変位を抑制し、上記熱応力が受光面側充填材3を介して太陽電池ストリング7に伝わるのを低減する役割を有する。このようなガラス繊維4は、例えば、ケイ酸塩を主成分とするガラスを高温で溶解し、牽引して繊維状にし、単糸状や合撚糸状に加工して得ることができる。
そして、このガラス繊維4は、ガラス繊維4の長手方向が、接続導体6の長手方向に沿うように配置されている。太陽電池モジュール1Aでは、ガラス繊維4が接続導体6に対して、略平行になるように配置されている。
ガラス繊維4の長さは、特に限定されるものではないが、太陽電池ストリング7の長手方向(太陽電池素子の配列方向)の長さと略同じであれば、太陽電池ストリング7(太陽電池素子5及び接続導体6)に伝わる熱応力をより低減できる。また、ガラス繊維4の外径は、例えば、10〜350μmのものを適宜選択して使用できる。
また、ガラス繊維4の熱膨張率は、3×10−6〜9×10−6/℃程度である。そのため、例えば、温度変化が40℃のときの1mあたりのガラス繊維4の熱膨張長さは、0.12〜0.36mmであり、樹脂基板2よりも小さい。なお、ガラス繊維の熱膨張は、ガラス繊維4よりもヤング率が低い第2充填材3bの変形に吸収されるため、太陽電池ストリング7に伝わるガラス繊維4から生じる熱応力は低減される。
一方で、ガラス繊維4のヤング率は、受光面側充填材3よりも高く60〜80GPa程
度である。そのため、ガラス繊維4は、樹脂基板2の熱膨張によって受光面側充填材3に引張応力が発生しても、ガラス繊維4近傍の受光面側充填材3の変形を拘束できる。すなわち、太陽電池モジュール1Aでは、樹脂基板2からガラス繊維4よりも遠方に位置している第2充填材3bの変形(伸び)を抑制できるため、太陽電池ストリング7に伝わる樹脂基板2の熱膨張の影響を低減することができる。また、樹脂基板2に接着されている第1充填材3aは、ガラス繊維4による拘束力が弱いため、樹脂基板2の熱膨張に追従することにより、引張応力を緩和することができる。また、太陽電池モジュール1Aでは、熱硬化前にシート状の第1充填材層3aと第2充填材層3bとの間にガラス繊維4を容易に配置できるため、ガラス繊維4を精度よく位置決めすることができる。なお、受光面側充填材3が単層の場合、ガラス繊維4は、該単層の内部に埋設されている。このような形態において、ガラス繊維4は、樹脂基板2からの熱応力の影響を小さくすべく、樹脂基板2よりも太陽電池ストリング7に近接するように配置されるのが好ましい。
また、ガラス繊維4は、図1(a)に示すように、複数本設けられていてもよい。このとき、複数のガラス繊維4は、図1(c)に示すように、互いに同一平面上に配置されていることが好ましい。このような形態では、熱応力によって生じる受光面側充填材3の変形のムラを低減できるため、より効率良く受光面側充填材3を拘束できる。
なお、ガラス繊維4は、複数の繊維を縫成し、幅2〜4mmのリボン状として界面接着力を高めても良い。このような形態であれば、長期間使用して、繰り返し熱応力が加わる場合であっても受光面側充填材3とガラス繊維4の層間剥離を効率良く低減できる。
<太陽電池素子>
太陽電池素子5は、入射される太陽光を電気に変換する機能を有している。また、太陽電池モジュール1Aでは、複数の太陽電池素子5が、互いに接続導体6で電気的に直列接続されて構成される太陽電池ストリング7を有する。太陽電池素子5は、例えば、厚み0.1〜0.4mm程度の単結晶シリコンや多結晶シリコンなどからなる。
また、太陽電池素子5の内部には、PN接合が形成されるとともに、その受光面と裏面にはそれぞれ電極が設けられており、さらに受光面には反射防止膜を設けてもよい。太陽電池素子5の大きさとしては、多結晶シリコンであれば、約70〜160mm角程度である。
<接続導体>
接続導体6は、太陽電池素子5同士を電気的に接続する役割を有する。また、接続導体6は、長尺状を成している。このような接続導体6としては、例えば、厚さ0.2mm程度、幅1mm〜6mm程度の銅箔の全面をハンダコートしたものを、所定の長さに切断し、太陽電池素子5の電極上などにハンダ付けする形態が好適である。銅の熱膨張率は16.5×10−6/℃である。例えば温度変化が40℃のときの1mあたりの熱膨張長さは0.66mmである。
接続導体6は、太陽電池素子5とハンダ等で機械的に接続されているため、太陽電池素子5に引張応力が加わると、接続導体6に伝達される。また、太陽電池素子5よりも面積
と体積の小さい接続導体6は、小さい引張力で変形を生じやすいことから、応力集中を受けやすい。
<非受光面側充填材>
非受光面側充填材8は、受光面側充填材3と協働して太陽電池素子5を封止して保護する役割を有する。また、非受光面側充填材8の材質は、受光面側充填材3と同様の樹脂を用いることができる。また、非受光面側充填材8は、主として光が入射されないため、透明以外の樹脂を使用してもよい。例えば、白色に着色したEVAを用いれば、太陽電池モジュール1Aの発電量を高めることができる。また、太陽電池素子5と同系色の樹脂を用いれば、太陽電池モジュール1Aの意匠性を高めることができる。非受光面側充填材8の厚みは、太陽電池素子5を保護できるものであればよく、例えば太陽電池素子5の厚みが0.1mm〜0.3mmの場合、0.3mm〜0.8mmのものを使用すると良い。
<裏面保護材>
裏面保護材9は、太陽電池素子5、受光面側充填材3および非受光面側充填材8への透湿を低減する機能を有する。このような裏面保護材としては、例えば、アルミ箔を挟持した耐候性を有するフッ素系樹脂シートやアルミナまたはシリカを蒸着したポリエチレンテレフタレ−ト(PET)シートなどが用いられる。
<端子ボックス>
端子ボックス10は、太陽電池モジュールの発電電力を外部に出力できるようにする役割を有する。このような端子ボックス10としては、例えば、ポリフェニレンエーテル樹脂やABS樹脂などからなる箱体内に銅やステンレス等からなるターミナルを備え、外部へ
電線を引き出したものが用いられる。
次に、本実施形態に係る太陽電池モジュール1Aの効果について説明する。
太陽電池モジュール1Aは、太陽電池モジュール1Aの温度が上がった時に、他の部材に比べて熱膨張率の大きい樹脂基板2が大きく熱膨張する。樹脂基板2の熱膨張は、第1充填材3aを介してガラス繊維4に伝達される。図3に示すように、ガラス繊維4は、ガラス繊維4が配置された平面において、接続導体6と平行な方向の受光面側充填材3の変形を拘束する。そのため、太陽電池モジュール1Aでは、ガラス繊維4と樹脂基板2との間にある第1充填材3aをせん断変形させて熱応力を緩和し、ガラス繊維4と太陽電池ストリング7との間にある第2充填材3b側に伝わる熱応力を低減できる。このように、太陽電池モジュール1Aでは、樹脂基板2とガラス繊維4の間に弾性体である第1充填材3aが配置されていることから、第1充填材3aにより熱応力を緩和(吸収)できるため、樹脂基板2と第1充填材3aとの層間の剥離を低減できる。また、太陽電池モジュール1Aでは、ガラス繊維4が、太陽電池ストリング7とほぼ同じ長さの連続した長繊維であることから、応力に対する伸縮が極めて少なく、太陽電池ストリング7全長にわたり熱応力を効果的に抑制することができる。
そして、上述したように、第2充填材3bは、第1充填材3aで熱応力が吸収されていることから、樹脂基板2からの熱応力によるせん断変形が少なく、接続導体6や太陽電池素子5(太陽電池ストリング)に伝わる熱応力を抑制することができる。それゆえ、太陽電池モジュールでは、基板に熱膨張率の高い樹脂基板2を用いた場合であっても、接続導体6の破断や太陽電池素子5のクラック発生を抑制することができる。
例えば、接続導体6として、銅(C1020 R−1/2H)を用いた場合、その機械的性質は、引張り応力が315MPaで伸び10%である。そのため、厚さ0.2mm、幅2mmの接続導体6では、126Nで10%以上伸ばされると破断する可能性がある。
樹脂基板を用いた場合、接続導体と接触するように配置されている受光面側充填材3を介して接続導体に対して樹脂基板から伝達される熱応力は、接続導体が破断する引張強さと伸びを上まわっていった。
しかしながら、太陽電池モジュール1Aでは、図1(a)に示すように、ガラス繊維4が、接続導体6の長手方向に沿って略平行に配置されていることから、接続導体6に対する長手方向への引張の熱応力を低減することができる。これにより、太陽電池モジュール1Aでは、少量のガラス繊維4で応力集中が加わる接続導体6を効率良く保護できることから、太陽電池素子への透光量を確保し、発電効率を保つことができる。
さらに、ガラス繊維4は、受光面側充填材の内部の全体に亘って均一に分散されるのではなく、第1充填材3aと第2充填材3bとの間で接続導体6の長手方向に沿って平面的に配置されている。これにより、太陽電池モジュール1Aでは、受光面側充填材3の熱による膨張を過度に抑制せず、第1充填材3aの熱による伸縮を許容する構造となっている。それゆえ、太陽電池モジュール1では、樹脂基板2と第1充填材3aとの接着界面の近傍において、第1充填材3aがせん断変形できるため、接着界面の層間剥離を低減できる。
なお、樹脂基板2の熱膨張による影響をより緩和すべく、第1充填材3aの厚みを大きくするほうが好ましい。一方で、樹脂基板2からの熱応力を大きく受けない第2充填材3bの厚みを第1充填材3aよりも薄くすれば、コストを低減することができる。このような構造にするためには、例えば、太陽電池モジュールの製造時に、受光面側充填材3の裏面側からガラス繊維4を埋め込むように押付けて配置し、第2充填材3bを薄くする構造としてもよい。
さらに、ガラス繊維4は、太陽電池素子5の受光面側で接続されている接続導体6の直上に配置されることが好ましい。このような形態であれば、太陽電池素子5に入射される太陽光が接続導体6で遮られるが、ガラス繊維4を接続導体6の直上に配置することで、ガラス繊維4による遮光を低減することができる。
なお、上述した実施形態では、ガラス繊維4が太陽電池ストリング7の長手方向(太陽電池素子の配列方向)における長さと略同一のものを用いているが、当該長さよりも短いものを用いてもよい。
(第二の実施形態)
次に、本発明の第二の実施形態に係る太陽電池モジュールについて説明する。本実施形態に係る太陽電池モジュール1Bは、図4に示すように、接続導体6の長手方向に沿って配置される第1ガラス繊維4a(第一の実施形態のガラス繊維4に相当)に加え、第1ガラス繊維4aと直交する方向に交差ガラス繊維(第2ガラス繊維4b)が配置されており、ガラス繊維が網目状を成している点で第一の実施形態と相違する。太陽電池モジュール1Bでは、ガラス繊維による受光面側充填材3の変形を拘束する力をより大きくすることができるため、長期間の使用で繰り返し熱応力が加わる場合であっても、太陽電池ストリング7への熱応力の伝達を低減できる。このような太陽電池モジュール1Bは、ガラス繊維を配列して網目状にする以外に、ガラス繊維を予め網目状のシートに加工したものを用いてもよい。なお、網目状に配置されたガラス繊維間を太陽光が通過して、太陽電池素子5が受光しやすくするために、網目の間隔は5mm以上とするとよい。
(第三の実施形態)
次に、本発明の第三の実施形態に係る太陽電池モジュールについて説明する。本実施形態に係る太陽電池モジュール1Cは、図5に示すように、樹脂基板2を複数層(第1樹脂
層2a及び第2樹脂層2b)とし、第1樹脂層2aと第2樹脂層2bとの間に接着層11を介在させるようにした点で上述した実施形態と相違する。接着材11としては、例えば、透光性を有するエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)やポリビニルブチラール(PVB)を主成分とする熱硬化性樹脂からなる有機化合物を用いることができる。
さらに、本実施形態では、接着層11の内部において、接続導体6に沿うようにガラス繊維4(第1ガラス繊維部4a)を配置している。このような形態であれば、熱膨張の大きい樹脂基板2に対して直接、ガラス繊維4を接触させているため、樹脂基板2の熱膨張を直に拘束し、熱応力の伝達を効率良く低減できる。
(第四の実施形態)
次に、本発明の第四の実施形態に係る太陽電池モジュールについて説明する。本実施形態に係る太陽電池モジュール1Dは、図6に示すように、単層からなる樹脂基板2の内部の同一平面上にガラス繊維4(第1ガラス繊維4a及び第2ガラス繊維4b)を配置した点で前記実施形態と相違する。このような形態であれば、太陽電池モジュール1Cと同様の効果を得ることができるとともに、ガラス繊維4を予め樹脂基板2中に配置することができるため、製造工数を低減することができる。
1:太陽電池モジュール
2:樹脂基板
2a:第1樹脂基板
2b:第2樹脂基板
3:受光面側充填材
3a:第1充填材
3b:第2充填材
4:ガラス繊維
4a:第1ガラス繊維
4b:第2ガラス繊維
5:太陽電池素子
6:接続導体
7:太陽電池ストリング
8:非受光面側充填材
9:裏面保護材
10:端子ボックス
11:接着層

Claims (6)

  1. 透光性を有し、受光面と、該受光面の裏側に位置する裏面と、を有する樹脂基板と、
    該樹脂基板の前記裏面側に配置されており、複数の太陽電池素子及び隣り合う前記太陽電池素子同士を電気的に接続する長尺状の接続導体を有してなる太陽電池ストリングと、
    前記樹脂基板と前記太陽電池ストリングとの間に配置される充填材と、
    前記樹脂基板及び前記充填材の少なくとも一方の内部に配置されるガラス繊維と、を備え、
    前記ガラス繊維は、前記接続導体の長手方向に沿うように配置されていることを特徴とする太陽電池モジュール。
  2. 前記ガラス繊維の長手方向における長さは、前記太陽電池ストリングの長手方向における長さと略同一であることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  3. 前記ガラス繊維は、複数設けられており、
    複数の前記ガラス繊維は、前記樹脂基板及び前記充填材の少なくとも一方の内部において、互いに同一平面上に配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の太陽電池モジュール。
  4. 前記接続導体の長手方向と直交する方向に配置されている交差ガラス繊維をさらに有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の太陽電池モジュール。
  5. 前記充填材は、前記樹脂基板側に位置する第1充填材層と、前記太陽電池ストリング側に位置する第2充填材層と、を有し、
    前記ガラス繊維は、前記第1充填材層と前記第2充填材層との間に配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の太陽電池モジュール。
  6. 前記樹脂基板は、前記受光面側に位置する第1樹脂層と、前記裏面側に位置する第2樹脂層と、前記第1樹脂層と前記第2樹脂層との間に介在する接着層と、を有し、
    前記ガラス繊維は、前記接着層の内部に配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の太陽電池モジュール。
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