JP2011005485A - 可逆的な水素貯蔵のための不安定化及び触媒された水素化ホウ素 - Google Patents

可逆的な水素貯蔵のための不安定化及び触媒された水素化ホウ素 Download PDF

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ジダン ラガイユ
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Abstract

【課題】水素貯蔵材料を形成する方法を提供する。
【解決手段】水素貯蔵材料を形成する方法は、式M(BH4xの第1の材料であって、式中、Mがアルカリ金属又はアルカリ土類金属である第1の材料を用意する工程、M(AlH4x、M(AlH4xとMClxの混合物、MClxとAlの混合物、MClxとAlH3の混合物、MHxとAlの混合物、Al、及びAlH3から選択される第2の材料を用意する工程を含む。第1及び第2の材料は、第1の材料よりも低い水素放出温度を有しかつ第2の材料よりも高い水素質量密度を有する第3の材料を形成する期間にわたって高温及び高水素圧で組み合わせられる。
【選択図】図1

Description

[関連出願とのクロスリファレンス]
本願は、2008年2月22日付け出願の米国出願第12/035,710号の一部継続であり、そして2005年5月17日付け出願の米国出願第11/130,750号の一部継続であり、2004年8月27日付け出願の米国仮出願第60/605,177号の便益を主張するものであり、それらの明細書は、その参照により本明細書に含められる。
[連邦政府支援研究開発から創出された発明の権利に関する陳述]
本発明は、米国エネルギー省によって締結された契約第DE−AC0996−SR18500号のもと、政府の支援とともに行なわれたものである。政府は、本発明において一定の権利を有するものである。
本発明は、水素貯蔵材料に関し、より詳しくは、熱力学特性が改善された水素貯蔵材料に関する。
ガス状水素の貯蔵に利用される現在の技術は、非常に高い圧力、例えば、5,000〜10,000psiの範囲の圧力でさえ、少量の貯蔵ガス密度によって制限されている。ガス状水素の単位体積当たりのエネルギー密度はガソリンのエネルギー密度よりも小さい。代替燃料としての水素の使用は、このより低いエネルギー密度のために制限されている。約20Kの温度における水素の極低温貯蔵は、ガスの貯蔵に比べて体積エネルギー密度を改善することができるが、ガソリンと比べた場合に得られるエネルギー量よりも依然として小さい。加えて、液体水素の生成は、水素の蒸発損失及び液体水素の他の制限を避けるための低温貯蔵により大量のエネルギーを消費しそして特別な配慮を要する。
水素化ホウ素などの固体において水素を化学的に貯蔵することで、加熱又は水とともに混合された場合に水素を放出することができる。しかしながら、固体の副生成物の形成又は通常は水素化ホウ素の融点を超える非常に高温での水素の放出のために、水素化ホウ素の使用が制限される。加えて、水素化ホウ素は、一般に、水素を放出した後、再び水素化物とすることはできない。
それゆえ、より低い温度で水素を放出しそして水素の放出後においても再び水素化物にすることができる改善された水素貯蔵材料に関するニーズが当技術分野において存在する。
1つの態様では、式M(BH4xの第1の材料であって、式中、Mがアルカリ金属又はアルカリ土類金属である第1の材料を用意する工程、M(AlH4x、M(AlH4xとMClxの混合物、MClxとAlの混合物、MClxとAlH3の混合物、MHxとAl又はAlH3の混合物、Al、及びAlH3から選択される第2の材料を用意する工程を含む、水素貯蔵材料を形成する方法が開示される。第1及び第2の材料は、第1の材料よりも低い水素放出温度を有しかつ第2の材料よりも高い水素質量密度を有する第3の材料を形成する期間にわたって高温及び高水素圧で組み合わせられる。
当業者にとってその最良の形態も含めた本発明の完全に実現可能な開示は、添付図面の参照も含めて本明細書の残りの部分においてより詳しく述べられる。
示される触媒作用を受けた水素化ホウ素と対照標準LiBH4の脱水素化特性を示すグラフである。 600℃及び100barにおける触媒作用を受けた水素化ホウ素の再水素化性能を示すグラフである。 示される温度におけるLiBH4 75%−TiO2 25%の第1及び第2サイクルの水素放出特性を示すグラフである。 400℃、300℃及び200℃の各温度におけるLiBH4 75%−TiO2 25%の脱着データを示すグラフである。 LiBH4の試料と比較したLiBH4 75%−TiO2 25%の特有の結晶構造を示すX線回折スペクトルである。 不安定化されたLiBH4材料と市販のLiBH4材料の脱水素化を比較するグラフである。 不安定化されたLiBH4材料と市販のLiBH4材料の間のラマンスペクトルの比較である。 置換材料がLiBH4+0.2モルのMgである部分的に置換されたLiBH4の第1、第2及び第3サイクルの水素放出特性を示すグラフである。 不安定化されたLiBH4と市販のLiBH4材料の脱水素化を比較するグラフである。 部分的に置換されたLiBH4材料に関する脱着データを示すグラフである。 600℃及び70barの圧力における部分的に置換された水素化ホウ素材料の再水素化性能を示すグラフである。 示される触媒とともに部分的に置換されたLiBH4に関する脱着データを示すグラフである。 部分的に置換された水素化ホウ素及び示される触媒の再水素化性能を示すグラフである。 0.2モルのアルミニウムで部分的に置換されたLiBH4に関する脱着データを示すグラフである。 600℃及び100barの水素圧力における図14において参照される部分的に置換されたLiBH4の再水素化性能を示すグラフである。 LiBH4+0.5LiAlH4に関する脱着データを示すグラフである。 0.5LiAlH4で部分的に置換されたLiBH4の再水素化性能を示すグラフである。
本発明の1つの態様では、水素貯蔵材料は、第1の材料、例えば、金属含有水素化ホウ素であって、当該金属がアルカリ金属又はアルカリ土類金属であることができる金属含有水素化ホウ素から形成することができる。第1の材料は、式M(BH4xを有することができ、式中、Mはアルカリ金属又はアルカリ土類金属であり、1≦x≦2である。
第1の材料は、第2の材料、例えば、式M(AlH4x(式中、1≦x≦2)の金属アラナート、該金属アラナートと金属塩化物の混合物、金属塩化物とアルミニウムの混合物、金属塩化物とアラン(AlH3)の混合物、式MHx(式中、1≦x≦2)の金属水素化物とアルミニウム又はアランの混合物、アルミニウム、及びアランと組み合わせることができる。
第1及び第2の材料は、第1の材料よりも低い水素放出温度を有しかつ第2の材料よりも高い水素質量密度を有する第3の材料を形成するための期間にわたって高温及び高水素圧で組み合わせることができる。
種々の水素化ホウ素金属が第1の材料として利用でき、例えば、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム、又はそれらの材料の組み合わせが挙げられる。加えて、種々のアルカリ土類金属を水素化ホウ素金属において含めることができ、それらは、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、及びそれらの2種以上から選択することができる。
種々の金属塩化物を上記の第2の材料において使用することができる。このような金属塩化物としては、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化ストロンチウム、塩化バリウム、塩化ジルコニウム、塩化チタン、及びそれらの組み合わせを挙げることができる。塩化物が幾つかの実施態様においてその使用を説明されるが、臭化物及びヨウ化物を含む種々の金属ハロゲン化物も同様に使用できると理解されるべきである。
種々の金属水素化物が上記の第2の材料において利用できる。このような金属水素化物としては、水素化マグネシウム、水素化カルシウム、水素化チタン、水素化ジルコニウム、及びそれらの組み合わせを挙げることができる。
上記のとおり、種々のアラナートが使用でき、金属はアルカリ金属又はアルカリ土類金属から選択され、式LiAlH4を有するリチウムアラナート、式NaAlH4を有するナトリウムアラナート、及び式Mg(AlH42を有するマグネシウムアラナートを挙げることができる。
1つの態様では、水素貯蔵材料を形成する方法は、第1及び第2の材料を組み合わせる工程の前に、第1及び第2の材料をボールミル粉砕する工程を含むことができる。ボールミル粉砕プロセスでは、第1及び第2の材料は、ボールミルに導入され、約50〜100ナノメートルの粒子サイズに粉砕することができる。
1つの実施態様では、第1の材料すなわち水素化ホウ素金属、例えば、水素化ホウ素リチウムと、第2の材料のアラナートをボール混合又はボールミル粉砕手順を用いて組み合わせることができる。ボールミル粉砕の手順に続いて、混合された材料は、最大24時間にわたり最大5,500psiの水素圧力下で最大300℃の温度において高温処理することができる。この方法から形成された第3の材料は、最初の水素化ホウ素金属材料に比べてより低い水素脱着温度とより速い脱着速度を有することができる。加えて、この方法の第3の材料は、最初の水素組成の放出後に可逆的に水素化することができる。この方法によって形成された第3の材料は、アラナートの金属カチオンで部分的に置換された水素化ホウ素リチウムの金属カチオン、又はアルミニウムで部分的に置換された水素化ホウ素のホウ素、又は水素化ホウ素中の置換されたカチオン及びホウ素を含有することができる。
別の実施態様では、第1の材料は、水素化ホウ素金属、例えば、水素化ホウ素リチウムであることができ、第2の材料は、ボール混合手順を用いて混合されうるアラナートと金属ハロゲン化物、例えば、塩化チタンを含むことができる。混合に続いて、第1及び第2の材料は、最大24時間にわたり最大5,500psiの水素圧力下で最大300℃の高温において組み合わせることができる。高温処理によって形成された第3の材料は、最初の水素化ホウ素材料に比べてより低い水素脱着温度とより速い脱着速度を有することができる。形成された第3の材料は、初期の水素が組成から取り出された場合に可逆的に水素化することができる。第3の材料は、アラナートの金属カチオンで部分的に置換された水素化ホウ素リチウムの金属カチオン、又はアルミニウムで部分的に置換された水素化ホウ素のホウ素、又は水素化ホウ素中の部分的に置換されたカチオン及びホウ素を含有することができる。
別の実施態様では、第1の材料は、水素化ホウ素金属、例えば、水素化ホウ素リチウムであることができ、第2の材料は、塩化ジルコニウム又は塩化チタン、塩化マグネシウム又は塩化カルシウムなどの金属ハロゲン化物、及びアルミニウム又はアランであることができ、それらはボール混合手順を用いて混合することができる。第1及び第2の材料は、最大24時間にわたり最大5,500psiの水素圧力下で最大300℃の高温において組み合わせることができる。高温処理によって形成された第3の材料は、最初の水素化ホウ素材料に比べてより低い水素脱着温度とより速い脱着速度を有することができる。加えて、この方法の第3の材料は、最初の水素組成の放出後に可逆的に水素化することができる。第3の材料は、ハロゲン化物のカチオンで部分的に置換された水素化ホウ素リチウムの金属カチオン、及び/又はアルミニウムで部分的に置換された水素化ホウ素のホウ素、又は水素化ホウ素中の部分的に置換されたカチオン及びホウ素を含むことができる。
別の実施態様では、第1の材料は、水素化ホウ素金属、例えば、水素化ホウ素リチウムであることができ、第2の材料は、アルカリ土類系水素化物、例えば、水素化マグネシウム、水素化カルシウム、又は遷移金属水素化物、例えば、水素化ジルコニウム、水素化チタンなどの水素化物、及びアルミニウム又はアラン(AlH3)であることができ、それらはボール混合及びボールミル粉砕手順を用いて混合することができる。第1及び第2の材料は、最大24時間にわたり最大5,500psiの水素圧力下で最大300℃の温度における高温処理で組み合わせることができる。先に記載した実施態様の場合と同様に、この方法の第3の材料は、第1の材料に比べてより低い水素脱着温度とより速い脱着速度を有することができ、可逆的に水素化することができる。第3の材料は、部分的に置換された水素化ホウ素のカチオン及び/又はアルミニウムで部分的に置換された水素化ホウ素のホウ素、又は水素化ホウ素中の部分的に置換されたカチオン及びアニオンの両方であることができる。
別の実施態様では、第1の材料は、水素化ホウ素金属、例えば、水素化ホウ素リチウムであることができ、第2の材料は、アランであることができ、ボール混合手順を用いて混合することができる。第1及び第2の材料は、最大24時間にわたり最大5,500psiの水素圧力下で最大300℃の温度における高温処理で組み合わせることができる。この方法の第3の材料は、第1の材料に比べてより低い水素脱着温度とより速い脱着速度を有することができる。加えて、第3の材料は可逆的に水素化することができる。第3の材料は、アルミニウムで部分的に置換された水素化ホウ素のカチオン、及び/又はアルミニウムで部分的に置換された水素化ホウ素のホウ素を含むことができる。
別の実施態様では、第1の材料は、水素化ホウ素金属、例えば、水素化ホウ素リチウムであることができ、第2の材料は、アルミニウムであることができ、ボール混合手順を用いて混合することができる。ボール混合手順に続いて、最大24時間にわたり最大5,500psiの水素圧力下で最大300℃の温度において高温処理することができる。この方法の第3の材料は、第1の材料に比べてより低い水素脱着温度とより速い脱着速度を有することができる。第3の材料はまた可逆的に水素化することができる。第3の材料は、アルミニウムで部分的に置換された水素化ホウ素のカチオン、及び/又はアルミニウムで部分的に置換された水素化ホウ素のホウ素を含むことができる。
ボールミル粉砕プロセスに続いて、約0.250g〜約0.500gの混合物試料を、5℃/分の加熱速度における周囲温度から600℃までの昇温脱離(TPD)を用いてシーベルト容積測定装置において評価した。脱着条件はP0=5.4mbarの背圧を含んでいた。水素の脱着の結果を、商業的に入手可能なLiBH4(100%)(試料6)の適切な対照標準とともに表1に対応する試料1〜5として図1に記載する。
水素の脱着に続いて、脱着材料を45分間にわたり600℃及び水素100barで再び水素化物にした。図2に示すとおり、示される材料について吸収された水素の割合はY軸上に反映される。
図3に示すとおり、LiBH4 75%−TiO2 25%の試料は、第1の脱水素化サイクル及び第2の脱水素化サイクルで材料の質量パーセントにおける容量によって示される可逆性の水素サイクル特性を示す。
実施例において記載されるデータによって示されるように、第3の材料は、400℃から200℃まで低減された水素放出開始温度を示す。加えて、第3の材料は、約6wt%〜約9wt%の水素の可逆容量を示した。
以下に記載するとおり、種々の金属、金属塩化物、金属水素化物、及び他の複合水素化物を、LiBH4中のLi原子又はB原子のいずれかの割合を置換してより低い脱水素化温度をもたらす方法において第2の材料として使用できることが実証された。部分的な不安定化が脱水素化及び再水素化の反応速度論において改善をもたらしうることも実証された。本方法は、種々の工程を含むことができ、以下の工程を含むことができる。
(工程1)市販のLiBH4の混合物が、Mg、Ca、Sr、Ba及びAlなどの金属、MgCl2、CaCl2、SrCl2、BaCl3などの金属塩化物、MgH2、CaH2、AlH3などの金属水素化物、又はLiAlH4、NaAlH4及びMg(AlH42などの他の複合水素化物と組み合わされ、それらが集合的にボールミル粉砕されて低減された粒子サイズを達成し、そして材料の均一な混合をもたらす。
(工程2)最初のボールミル粉砕及びボール混合に続いて、得られた混合物が最大300℃の温度で所与の水素雰囲気(100bar)において焼結され、水素圧が反応温度においてLiBH4の分解圧力よりも高くなるようにする。
(工程3)部分的に置換された材料の得られた焼結ブロックが、約20〜約100ナノメートル以下の最終的な平均粒子サイズを達成するように破砕及びボールミル粉砕される。以下に記載されるデータによって実証されるように、最終的なボールミル粉砕工程の際、TiCl3及びTiO2などの触媒を添加することができ、反応速度並びに水素の吸収及び放出特性における追加の改善を可能にする。
[例1]
上記の手順を用いて、LiBH4を0.2モルのマグネシウムと混合し、それにより部分的な置換を得た。図6〜8に関して見られるように、不安定化された材料LiBH4+0.2Mgは、325℃で水素を放出する市販の純粋なLiBH4と比べて60℃で水素を放出する。スペクトル2によって図7で示されるように、室温において、2つのラマン活性内部BH4 -1振動v4及びv’4がそれぞれ1253及び1287cm-1に現れ、それぞれ2240及び2274cm-1において2つの倍音2v4及び2v’4が現れている。しかしながら、v4、v’4及び2v4の伸縮は、不安定化されたLiBH4+0.2Mgを加えた後にスペクトルから消滅している。B−Hの結合強度が部分的なLi+1の置換によって低下していることをスペクトル1が示すように、2v’4の伸縮は弱められ、そして2300cm-1にシフトされている。弱められた結合はより低い脱水素化温度をもたらす。図8に関してさらに見られるように、部分的に置換されたLiBH4材料は、複数の再水素化サイクルを受けることができる。
[例2]
LiBH4を0.3MgCl2と0.2モルのTiCl3と組み合わせ、上記のプロセスにさらした。図9に記載のデータからわかるように、部分的に置換された生成物は、市販のLiBH4と比べた場合に温度及び500℃よりも低い温度で放出される水素の割合の観点で改善された水素脱着放出特性を有する。
図10及び11に記載されるように、データは、部分的に置換されたLiBH4の繰り返しの脱着及び再水素化性能をそれぞれ示すよう記載されている。
[例3]
LiBH4を0.5MgH2と0.007TiCl3と混合し、上記の工程に従って処理した。得られた生成物の示される温度における水素脱着データが図12に記載される。
図13では、部分的に置換されたLiBH4の再水素化データが記載される。
[例4]
80wt%のLiBH4を0.2モルのAlと組み合わせ、上記の手順で処理した。図14及び15に記載するように、それぞれ水素の脱着及び再水素化に関するデータが与えられる。
[例5]
LiBH4を0.5LiAlH4と組み合わせ、上記の手順にさらした。図16及び17に関して見られるように、それぞれ部分的に置換されたLiBH4の水素の脱着及び再水素化特性が与えられる。
上の例からわかるとおり、不安定化剤を使用してLiBH4中のLi原子又はB原子のいずれか(又は両方の原子)の割合を部分的に置換することが可能であり、それによって置換されていないLiBH4を用いて他の方法で可能なものよりも低い脱水素化温度を達成することが可能である。加えて、図面において記載されるデータによって示されるように、有利な脱水素化及び再水素化の反応速度は、TiCl3又はTiO2などの触媒の任意選択の添加とともに、部分的な置換手順を用いて得ることができる。
本発明の好ましい実施態様は、具体的な用語、装置、及び方法を用いて記載されたが、このような記載は例示のみを目的とするものである。用いられる語は、限定ではなく説明のためのものである。当業者は、特許請求の範囲に記載される本発明の趣旨又は範囲から逸脱することなく変更及び変形を行うことができると解されるべきである。加えて、種々の実施態様の特徴は、全体的又は部分的の両方において置き換えることができると解されるべきである。それゆえ、特許請求の範囲の趣旨及び範囲は、本明細書に含まれる好ましい態様の記載に限定されるべきではない。

Claims (13)

  1. 式M(BH4xの第1の材料であって、式中、Mがアルカリ金属又はアルカリ土類金属であり、1≦x≦2である第1の材料を用意する工程、
    M(AlH4x(式中、1≦x≦2)、M(AlH4x(式中、1≦x≦2)とMClx(式中、1≦x≦4)の混合物、MClx(式中、1≦x≦4)とAlの混合物、MClx(式中、1≦x≦4)とAlH3の混合物、MHx(式中、1≦x≦2)とAl又はAlH3の混合物、Al、及びAlH3から選択される第2の材料を用意する工程、
    前記第1及び第2の材料を前記第1の材料よりも低い水素放出温度を有する第3の材料を形成する期間にわたって高温及び高水素圧で組み合わせる工程
    を含む、水素貯蔵材料を形成する方法。
  2. 前記第3の材料が前記第2の材料よりも高い水素質量密度を有する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1及び第2の材料を組み合わせる工程の前に、前記第1及び第2の材料をボールミル粉砕する工程を含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記第1及び第2の材料が約50〜100ナノメートルの粒子サイズに粉砕される、請求項3に記載の方法。
  5. 前記第3の材料が可逆的に水素を貯蔵する、請求項1に記載の方法。
  6. 前記第3の材料が再水素化され、その後、前記第3の材料が少なくとも約6wt%の水素を可逆的に放出する、請求項1に記載の方法。
  7. 前記第1の材料が、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム、又はそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
  8. 前記アルカリ土類金属が、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、及びそれらの2種以上からなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
  9. MClxが、MgCl2、CaCl2、SrCl2、BaCl3、ZrCl4、TiCl3、及びそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
  10. MHxが、MgH2、CaH2、TiH2、ZrH2、及びそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
  11. M(AlH4xが、LiAlH4、NaAlH4、及びMg(AlH42からなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
  12. 式M(BH4xの第1の材料であって、式中、Mがアルカリ金属又はアルカリ土類金属であり、1≦x≦2である第1の材料を用意する工程、
    M(AlH4x(式中、1≦x≦2)、M(AlH4x(式中、1≦x≦2)とMClx(式中、1≦x≦4)の混合物、MClx(式中、1≦x≦4)とAlの混合物、MClx(式中、1≦x≦4)とAlH3の混合物、MHx(式中、1≦x≦2)とAl又はAlH3の混合物、Al、及びAlH3から選択される第2の材料を用意する工程、
    前記第1及び第2の材料を、可逆的に水素を貯蔵する第3の材料を形成する期間にわたって高温及び高水素圧で組み合わせる工程
    を含む、水素貯蔵材料を形成する方法。
  13. 式M(BH4xの第1の材料であって、式中、Mがアルカリ金属又はアルカリ土類金属であり、1≦x≦2である第1の材料を用意する工程、
    M(AlH4x(式中、1≦x≦2)、M(AlH4x(式中、1≦x≦2)とMClx(式中、1≦x≦4)の混合物、MClx(式中、1≦x≦4)とAlの混合物、MClx(式中、1≦x≦4)とAlH3の混合物、MHx(式中、1≦x≦2)とAl又はAlH3の混合物、Al、及びAlH3から選択される第2の材料を用意する工程、
    前記第1及び第2の材料を前記第1の材料よりも低い水素放出温度を有しかつ前記第2の材料よりも高い水素質量密度を有する第3の材料を形成する期間にわたって高温及び高水素圧で組み合わせる工程
    を含む、水素貯蔵材料を形成する方法。
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