JP2009174981A - ミシン - Google Patents

ミシン Download PDF

Info

Publication number
JP2009174981A
JP2009174981A JP2008013418A JP2008013418A JP2009174981A JP 2009174981 A JP2009174981 A JP 2009174981A JP 2008013418 A JP2008013418 A JP 2008013418A JP 2008013418 A JP2008013418 A JP 2008013418A JP 2009174981 A JP2009174981 A JP 2009174981A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
parameter
image
coordinates
calculated
sewing machine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008013418A
Other languages
English (en)
Inventor
Hitoshi Higashikura
仁 東倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2008013418A priority Critical patent/JP2009174981A/ja
Priority to US12/320,337 priority patent/US8091493B2/en
Publication of JP2009174981A publication Critical patent/JP2009174981A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • DTEXTILES; PAPER
    • D05SEWING; EMBROIDERING; TUFTING
    • D05BSEWING
    • D05B19/00Programme-controlled sewing machines
    • D05B19/02Sewing machines having electronic memory or microprocessor control unit
    • D05B19/04Sewing machines having electronic memory or microprocessor control unit characterised by memory aspects
    • D05B19/10Arrangements for selecting combinations of stitch or pattern data from memory ; Handling data in order to control stitch format, e.g. size, direction, mirror image
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T7/00Image analysis
    • G06T7/70Determining position or orientation of objects or cameras
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T2207/00Indexing scheme for image analysis or image enhancement
    • G06T2207/30Subject of image; Context of image processing
    • G06T2207/30244Camera pose

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Computer Vision & Pattern Recognition (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Sewing Machines And Sewing (AREA)
  • Image Processing (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)

Abstract

【課題】撮像手段の設置状態が変化しても、撮像手段で撮像された画像から正確な位置情報を取得することができるミシンを提供する。
【解決手段】ミシンに対して、イメージセンサのパラメータ補正指示がされると、イメージセンサで画像を撮像する(S1)。撮像画像から直線を抽出し、抽出した直線の交点の座標を算出する。交点のうち、特徴点に該当する点の座標を特徴点番号に対応させる(S2)。算出した二次元座標を特徴点番号に対応させ、特徴点三次元座標記憶エリアに特徴点番号に対応して記憶されている三次元座標と対応を取る。次いで、周知の方法でパラメータを算出する(S3)。次いで、S3で算出された比較パラメータと、使用中の内部パラメータとが夫々比較され、一致しないパラメータがあれば(S4:NO)、比較パラメータを新たなパラメータとする(S5)。
【選択図】図10

Description

本発明は、ミシンに関するものであり、詳細には、撮像手段の設けられたミシンに関するものである。
従来、種々の目的のために撮像手段の設けられたミシンが提案されている。例えば、特許文献1に記載の刺繍データ修正装置では、刺繍データに基づいて縫製を行うミシンに電子カメラが設けられている。そして、この電子カメラで撮影された画像は、縫目の針落ち位置を実際の縫製結果に合わせて修正するために利用されている。また、一般的に、空中写真を用いた測量など、カメラで撮影された画像を利用して撮影対象物の位置(座標)を取得して利用するような場合には、画像から撮影対象物の正確な位置を把握するためにカメラキャリブレーションが行われる。カメラキャリブレーションとは、焦点距離や主点座標などカメラ自身の構成により決定される内部パラメータと、カメラの撮影方向などカメラの設置状態により決定される外部パラメータとを算出することである。このカメラキャリブレーションにより算出されたパラメータを用いることにより、三次元座標上の点(現実の撮影対象物)が二次元座標(撮影画像)上に投影されるべき位置を知ることができる。よって、パラメータを用いることにより、撮影された画像のある点が正確に投影された場合にはどの位置(座標)となるかを知ることができる。したがって、撮像された画像における、カメラ自身の特性やカメラの設置状態による歪みを補正することができる。このカメラキャリブレーション(パラメータの算出)の方法については、様々な研究が行われており、例えば特許文献2に記載の視覚センサの自動キャリブレーション装置が提案されている。
特開平4−364884号公報 特許第3138080号公報
特許文献1に記載の刺繍データ修正装置のように、電子カメラで撮像された画像をそのまま使用したのでは、画像から取得した座標にずれが発生する可能性が高いという問題点がある。そこで、ミシンに設置された電子カメラで撮像された画像に対しても、キャリブレーションにより算出されたパラメータを用いて画像を補正する必要がある。しかしながら、ミシンに設置された電子カメラは、ミシン本体の振動により設置位置がわずかなりともずれる虞がある。また、利用者が誤って電子カメラに触れてしまい、設置位置がずれてしまう虞もある。そこで、ミシン出荷時に算出されたパラメータは、実際に撮像された画像にふさわしいパラメータとならないという問題点がある。よって、電子カメラで撮像された画像を使用して縫製のデータを修正したり、加工したりする場合に、撮像画像を正確に補正できず、美しい縫製結果を得られないという問題点がある。
本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであり、撮像手段がミシンに設けられており、撮像手段の設置状態が変化しても、撮像手段で撮像された画像から正確な位置情報を取得することができるミシンを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明のミシンでは、ミシンベッド上を撮像可能な位置に配置された撮像手段と、前記撮像手段により撮像可能な範囲に設けられた複数の特徴点を前記撮像手段により撮像された画像から抽出し、抽出された前記特徴点の二次元座標を特徴点座標として算出する特徴点座標算出手段と、予め計測された前記特徴点の三次元座標である基準座標を記憶する基準座標記憶手段と、前記基準座標記憶手段に記憶されている前記基準座標と、前記特徴点座標抽出手段により算出された前記特徴点座標とを対応付ける対応付け手段と、前記対応付け手段による対応付けの結果に基づいて、前記撮像手段のパラメータを算出するパラメータ算出手段と、前記パラメータ算出手段により算出されたパラメータを記憶するパラメータ記憶手段と、前記撮像手段により撮像された画像を比較画像として取得する比較画像取得手段と、前記比較画像取得手段により取得された前記比較画像に基づく情報である比較情報と前記パラメータ記憶手段に記憶されているパラメータを算出する際に使用された画像である基本画像に基づく情報であるパラメータ情報とが等しいか否かを判断する第一判断手段と、前記第一判断手段により前記比較情報と前記パラメータ情報とが等しいと判断されなかった場合には、パラメータを再算出する必要がある旨を報知する第一報知手段とを備え、前記一判断手段により等しいか否かを判断する前記比較情報と前記パラメータ情報は、前記比較画像と前記基本画像、前記比較画像から算出された前記特徴点の座標と前記基本画像から算出された前記特徴点の座標、又は、前記比較画像に基づいて算出されたパラメータと前記パラメータ記憶手段に記憶されているパラメータであることを特徴とする。
また、請求項2に係る発明のミシンでは、ミシンベッド上を撮像可能な位置に配置された撮像手段と、前記撮像手段により撮像可能な範囲に設けられた複数の特徴点を前記撮像手段により撮像された画像から抽出し、抽出された前記特徴点の二次元座標を特徴点座標として算出する特徴点座標算出手段と、予め計測された前記特徴点の三次元座標である基準座標を記憶する基準座標記憶手段と、前記基準座標記憶手段に記憶されている前記基準座標と、前記特徴点座標抽出手段により算出された前記特徴点座標とを対応付ける対応付け手段と、前記対応付け手段による対応付けの結果に基づいて、前記撮像手段のパラメータを算出するパラメータ算出手段と、前記パラメータ算出手段により算出されたパラメータを記憶するパラメータ記憶手段と、前記撮像手段により撮像された画像を比較画像として取得する比較画像取得手段と、前記比較画像取得手段により取得された前記比較画像に基づく情報である比較情報と前記パラメータ記憶手段に記憶されているパラメータを算出する際に使用された画像である基本画像に基づく情報であるパラメータ情報とが等しいか否かを判断する第一判断手段と、前記比較画像に対して前記特徴点座標算出手段により前記特徴点座標を算出し、前記対応付け手段により算出された前記特徴点座標を前記基準座標に対応付け、前記パラメータ算出手段により対応付けの結果に基づいて前記パラメータを算出するパラメータ再算出手段と、前記第一判断手段により前記比較情報と前記パラメータ情報とが等しいと判断されなかった場合には、前記パラメータ再算出手段により算出されたパラメータを前記パラメータ記憶手段に記憶する第一パラメータ補正手段とを備え、前記一判断手段により等しいか否かを判断する前記比較情報と前記パラメータ情報は、前記比較画像と前記基本画像、前記比較画像から算出された前記特徴点の座標と前記基本画像から算出された前記特徴点の座標、又は、前記比較画像に基づいて算出されたパラメータと前記パラメータ記憶手段に記憶されているパラメータであることを特徴とする。
また、請求項3に係る発明のミシンでは、加工布を保持する刺繍枠を駆動する刺繍装置と、ミシンベッド上を撮像可能な位置に配置された撮像手段と、前記撮像手段により撮像可能な範囲に設けられた複数の特徴点を前記撮像手段により撮像された画像から抽出し、抽出された前記特徴点の二次元座標を特徴点座標として算出する特徴点座標算出手段と、予め計測された前記特徴点の三次元座標である基準座標を記憶する基準座標記憶手段と、前記基準座標記憶手段に記憶されている前記基準座標と、前記特徴点座標抽出手段により算出された前記特徴点座標とを対応付ける対応付け手段と、前記対応付け手段による対応付けの結果に基づいて、前記撮像手段のパラメータを算出するパラメータ算出手段と、前記パラメータ算出手段により算出されたパラメータを記憶するパラメータ記憶手段と、刺繍縫製を行うために少なくとも縫目の座標を示した刺繍データを取得する刺繍データ取得手段と、前記刺繍データ取得手段により取得された刺繍データに基づいて前記刺繍枠が駆動される際の所定の移動に関する予定情報を算出する予定情報算出手段と、前記刺繍データ取得手段により取得された刺繍データに基づいて前記刺繍枠が駆動された際に、前記予定情報算出手段により前記予定情報が算出された前記所定の移動の前後に前記撮像手段により前記ミシンベッド上に配置された前記刺繍枠を撮像し、撮像された画像に基づいて、前記刺繍枠、前記加工布又は前記加工布に縫い付けられた縫目の移動に関する情報である移動情報を取得する移動情報取得手段と、前記移動情報取得手段により取得された前記移動情報と前記予定情報記憶手段に記憶されている前記予定情報とが等しいか否かを判断する第二判断手段と、前記第二判断手段により前記移動情報と前記予定情報とが等しいと判断されなかった場合には、パラメータを再算出する必要がある旨を報知する第二報知手段とを備えている。
また、請求項4に係る発明のミシンでは、加工布を保持する刺繍枠を駆動する刺繍装置と、ミシンベッド上を撮像可能な位置に配置された撮像手段と、前記撮像手段により撮像可能な範囲に設けられた複数の特徴点を前記撮像手段により撮像された画像から抽出し、抽出された前記特徴点の二次元座標を特徴点座標として算出する特徴点座標算出手段と、予め計測された前記特徴点の三次元座標である基準座標を記憶する基準座標記憶手段と、前記基準座標記憶手段に記憶されている前記基準座標と、前記特徴点座標抽出手段により算出された前記特徴点座標とを対応付ける対応付け手段と、前記対応付け手段による対応付けの結果に基づいて、前記撮像手段のパラメータを算出するパラメータ算出手段と、前記パラメータ算出手段により算出されたパラメータを記憶するパラメータ記憶手段と、刺繍縫製を行うために少なくとも縫目の座標を示した刺繍データを取得する刺繍データ取得手段と、前記刺繍データ取得手段により取得された刺繍データに基づいて前記刺繍枠が駆動される際の所定の移動に関する予定情報を算出する予定情報算出手段と、前記刺繍データ取得手段により取得された刺繍データに基づいて前記刺繍枠が駆動された際に、前記予定情報算出手段により前記予定情報が算出された前記所定の移動の前後に前記撮像手段により前記ミシンベッド上に配置された前記刺繍枠を撮像し、撮像された画像に基づいて、前記刺繍枠、前記加工布又は前記加工布に縫い付けられた縫目の移動に関する情報である移動情報を取得する移動情報取得手段と、前記移動情報取得手段により取得された前記移動情報と前記予定情報記憶手段に記憶されている前記予定情報とが等しいか否かを判断する第二判断手段と、前記第二判断手段により前記移動情報と前記予定情報とが等しいと判断されなかった場合には、前記撮像手段により画像を撮像し、前記特徴点座標算出手段により前記特徴点座標を算出して、前記対応付け手段により前記特徴点座標と前記基準座標とを対応付け、前記パラメータ算出手段によりパラメータを算出し、前記パラメータ算出手段により算出されたパラメータを前記パラメータ記憶手段に記憶する第二パラメータ補正手段とを備えている。
また、請求項5に係る発明のミシンでは、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記特徴点は、前記ミシンベッド上に設置される針板に設けられている四角形の穴の頂点、又は、円形の穴の中心点であることを特徴とする。
また、請求項6に係る発明のミシンでは、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記特徴点は、前記針板の表面に設けられている刻印上の点であることを特徴とする。
また、請求項7に係る発明のミシンでは、請求項1乃至6のいずれかに記載の発明の構成に加えて、加工布を保持する刺繍枠を前記ミシンベッド上に配置して駆動する刺繍装置を備え、前記特徴点は、前記刺繍枠上に設けられている刻印上の点、又は、前記刺繍枠に載置されるテンプレート上に設けられている刻印上の点であることを特徴とする。
また、請求項8に係る発明のミシンでは、請求項1乃至7のいずれかに記載の発明の構成に加えて、加工布を保持する刺繍枠を前記ミシンベッド上に配置して駆動する刺繍装置を備え、前記刺繍枠上又は前記刺繍枠に載置されるテンプレート上に少なくとも1つの点が設けられており、前記基準座標記憶手段は、前記刺繍装置により前記刺繍枠を駆動して前記ミシンベッド上の所定位置に配置した状態での前記点を前記特徴点とし、複数の所定位置におけるそれぞれの前記特徴点の基準座標を記憶しており、前記特徴点座標算出手段は、前記刺繍装置により前記刺繍枠を駆動して複数の所定の位置に移動させ、前記撮像手段により前記ミシンベッド上を撮像し、前記特徴点を抽出して、当該特徴点の二次元座標を算出することを特徴とする。
また、請求項9に係る発明のミシンでは、請求項1乃至8のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記パラメータ記憶手段に記憶されているパラメータを用いて、前記撮像手段により撮像された画像を加工する画像加工手段を備えている。
また、請求項10に係る発明のミシンでは、請求項1乃至9のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記パラメータ記憶手段に記憶されているパラメータを用いて、前記撮像手段により撮像された画像上の点の三次元座標を算出する三次元座標算出手段を備えている。
また、請求項11に係る発明のミシンでは、請求項1乃至10のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記パラメータ記憶手段に記憶されているパラメータを用いて、三次元座標で示された所定の点の座標を二次元座標系に投影した点の座標を算出する二次元座標算出手段を備えている。
また、請求項12に係る発明のミシンでは、請求項1乃至11のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記撮像手段はCMOSイメージセンサであることを特徴とする。
請求項1に係る発明のミシンでは、ミシンベッド上を撮像して、ミシンに備えられた撮像手段の内部パラメータ及び外部パラメータの少なくとも一方のパラメータを求めることができる。よって、他の装置でパラメータを算出することなく、ミシン自身でパラメータを算出することができる。また、パラメータ記憶手段に記憶され、使用中であるパラメータを算出した際の画像(基本画像)と現在の画像(比較画像)を比較する、又は、使用中のパラメータを算出した際の特徴点の座標と現在の画像(比較画像)における特徴点の座標とを比較する、又は、使用中のパラメータと現在の画像(比較画像)から算出したパラメータとを比較し、等しいか否かを判断することにより、使用中のパラメータの算出時の設置位置から撮像手段がずれたか否か、つまり、使用中のパラメータを補正する必要があるか否かを判断することができる。そして、ずれていた場合には、パラメータを再算出する必要がある旨を報知することができる。よって、撮像手段の設置位置がパラメータを算出した時と異なっており、ユーザが使用中のパラメータが適切でないことを知らずに撮像手段を使用し続けてしまうことがない。また、パラメータの補正をユーザに促すことができる。よって、ユーザがパラメータの補正を行えば、撮像手段により取得された画像から正確な位置情報を取得することができる。そして、画像から取得された位置情報を用いる処理を正確に行うことができる。
請求項2に係る発明のミシンでは、ミシンベッド上を撮像して、ミシンに備えられた撮像手段の内部パラメータ及び外部パラメータの少なくとも一方のパラメータを求めることができる。よって、他の装置でパラメータを算出することなく、ミシン自身でパラメータを算出することができる。また、パラメータ記憶手段に記憶され、使用中であるパラメータを算出した際の画像(基本画像)と現在の画像(比較画像)を比較する、又は、使用中のパラメータを算出した際の特徴点の座標と現在の画像(比較画像)における特徴点の座標とを比較する、又は、使用中のパラメータと現在の画像(比較画像)から算出したパラメータとを比較し、等しいか否かを判断することにより、使用中のパラメータの算出時の設置位置から撮像手段がずれたか否か、つまり、使用中のパラメータを補正する必要があるか否かを判断することができる。そして、ずれていた場合には、現在の撮像手段の設置位置でのパラメータを再算出しパラメータ記憶手段に記憶することができる。よって、ミシンの縫製動作による振動や使用者の撮像手段への接触により撮像手段の設置位置がずれてしまっても、ミシン自身で現在の撮像手段の設置位置に適合したパラメータを再算出して、補正することができる。したがって、撮像手段により取得された画像から正確な位置情報を取得することができる。そして、画像から取得された位置情報を用いる処理を正確に行うことができる。
また、請求項3に係る発明のミシンでは、縫製を行いながら、前記移動情報と前記予定情報とが等しいか否かにより、パラメータを再算出して、補正する必要があるか否かを判断することができる。そして、等しくなくパラメータを再算出して、補正する必要がある場合には、ユーザにそれを報知することができる。よって、ミシンの縫製動作による振動や使用者の撮像手段への接触により撮像手段の設置位置がずれてしまっても、ユーザが使用中のパラメータが適切でないことを知らずに撮像手段を使用し続けてしまうことがない。また、パラメータの補正をユーザに促すことができる。よって、ユーザがパラメータの補正を行えば、撮像手段により取得された画像から正確な位置情報を取得することができる。そして、画像から取得された位置情報を用いる処理を正確に行うことができる。
また、請求項4に係る発明のミシンでは、縫製を行いながら、前記移動情報と前記予定情報とが等しいか否かにより、パラメータを再算出する必要があるか否かを判断することができる。そして、等しくなくパラメータを再算出する必要がある場合には、パラメータを再算出して、補正することができる。よって、ミシンの縫製動作による振動や使用者の撮像手段への接触により撮像手段の設置位置がずれてしまっても、現在の撮像手段の設置位置に適合したパラメータをミシン自身で再算出することができる。たがって、撮像手段により取得された画像から正確な位置情報を取得することができる。そして、画像から取得された位置情報を用いる処理を正確に行うことができる。
また、請求項5に係る発明のミシンでは、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明の効果に加えて、ミシンにもともと設けられている針板によりパラメータを算出できるので、パラメータを算出するための特徴点を別途設ける必要がない。したがって、ミシンの製造者においても、ミシンの使用者においても同様に手軽にパラメータを算出したり、撮像手段の設置位置のずれを検出したりすることができる。よって、ミシンの使用者がミシンを使用してゆく中においても、撮像手段により取得された画像から正確な位置情報を取得することができ、画像から取得された位置情報を用いる処理を正確に行うことができる。
また、請求項6に係る発明のミシンでは、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明の効果に加えて、ミシンにもともと設けられている針板によりパラメータを算出できるので、パラメータを算出するための特徴点を別途設ける必要がない。したがって、ミシンの製造者においても、ミシンの使用者においても同様に手軽にパラメータを算出したり、撮像手段の設置位置のずれを検出したりすることができる。よって、ミシンの使用者がミシンを使用してゆく中においても、撮像手段により取得された画像から正確な位置情報を取得することができ、画像から取得された位置情報を用いる処理を正確に行うことができる。
また、請求項7に係る発明のミシンでは、請求項1乃至6のいずれかに記載の発明の効果に加えて、刺繍縫製を行うミシンにおいてもともと設けられている刺繍枠又はテンプレートを用いてパラメータを算出できる。よって、パラメータを算出するための特徴点を別途設ける必要がない。したがって、ミシンの製造者においても、ミシンの使用者においても同様に手軽にパラメータを算出したり、撮像手段の設置位置のずれを検出したりすることができる。よって、ミシンの使用者がミシンを使用してゆく中においても、撮像手段により取得された画像から正確な位置情報を取得することができ、画像から取得された位置情報を用いる処理を正確に行うことができる。
また、請求項8に係る発明のミシンでは、請求項1乃至7のいずれかに記載の発明の効果に加えて、刺繍縫製を行うミシンにおいてもともと設けられている刺繍枠又はテンプレートを用いてパラメータを算出できる。よって、パラメータを算出するための特徴点を別途設ける必要がない。したがって、ミシンの製造者においても、ミシンの使用者においても、同様に手軽にパラメータを算出したり、撮像手段の設置位置のずれを検出したりすることができる。よって、ミシンの使用者がミシンを使用してゆく中においても、撮像手段により取得された画像から正確な位置情報を取得することができ、画像から取得された位置情報を用いる処理を正確に行うことができる。また、刺繍枠を移動させ、所定の位置に刺繍枠が配置された状態における、刺繍枠上又はテンプレート上の点を特徴点とすることができる。よって、例えば、刺繍枠上又はテンプレート上の点が1つであっても、所定の位置が5箇所あれば5つの特徴点として捉えることができる。
また、請求項9に係る発明のミシンでは、請求項1乃至8のいずれかに記載の発明の効果に加えて、パラメータ記憶手段に記憶されているパラメータを用いて、撮像手段により撮像された画像を加工することができる。したがって、撮像された画像から撮像手段に固有の特性や撮像手段の設置状態の影響を排除し、現実の三次元座標系の点を正確に二次元座標に投影させた画像を得ることができる。
また、請求項10に係る発明のミシンでは、請求項1乃至9のいずれかに記載の発明の効果に加えて、パラメータ記憶手段に記憶されているパラメータを用いて、撮像手段により撮像された画像上の点の三次元座標を算出することができる。したがって、撮像手段に固有の特性や撮像手段の設置状態の影響を排除して、撮像された画像上の点を現実の三次元座標系の点として捉えることができる。よって、現実の三次元座標系での点の位置関係を把握したり、2点間の距離を取得したりすることに利用することができる。
また、請求項11に係る発明のミシンでは、請求項1乃至10のいずれかに記載の発明の効果に加えて、パラメータ記憶手段に記憶されているパラメータを用いて、三次元座標で示された所定の点の座標を二次元座標系に投影した点の座標を算出することができる。したがって、撮像手段に固有の特性や撮像手段の設置状態の影響を考慮して、三次元座標で示された点の二次元座標系での座標を取得することができる。
また、請求項12に係る発明のミシンでは、請求項1乃至11のいずれかに記載の発明の効果に加えて、撮像手段をCMOSイメージセンサとすることができる。したがって、撮像手段として小型且つ安価なCMOSセンサを使用することにより、撮像手段をミシンに設置するスペースが小さくて済むと共に、撮影手段のコストを低く抑えることが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1乃至図3を参照して、ミシン1の物理的構成及び電気的構成について説明する。図1はミシン1の上側からの斜視図であり、図2は、イメージセンサ50を示す模式図であり、図3は、ミシン1の電気的構成を示す模式図である。
まず、図1を参照して、本実施の形態におけるミシン1の物理的構成について説明する。図1に示すようにミシン1は、左右方向に長いミシンベッド2と、ミシンベッド2の右端部から上方へ立設された脚柱部3と、脚柱部3の上端から左方へ延びるアーム部4と、アーム部4の左先端部に設けられた頭部5とを有する。脚柱部3の正面部には、表面にタッチパネル16を備えた液晶ディスプレイ10が設けられている。液晶ディスプレイ10には、縫製模様や縫製条件の入力キー等が表示され、タッチパネル16においてこれらの入力キー等に対応した位置に触れることにより縫製模様や縫製条件等を選択可能になっている。ミシン1の内部には、ミシンモータ79(図3参照)、主軸(図示せず)、下端部に縫針7を装着した針棒6(図2参照)、この針棒6を上下動させる針棒上下動機構(図示せず)、針棒6を左右方向に針振りさせる針振り機構(図示せず)等が収納されている。尚、図1において、矢印Xの方向を右方向、その反対方向を左方向、矢印Yの方向を前方向、その反対方向を後方向と言う。
また、ミシンベッド2の上部には針板80(図8参照)が配設されている。ミシンベッド2の内部には、送り歯(図示せず)を駆動する送り歯前後動機構(図示せず)並びに送り歯上下動機構(図示せず)、送り歯による加工布の送り量を調整する送り量調整用パルスモータ78(図3参照)、及び下糸を巻回したボビン(図示せず)を格納した釜(図示せず)等が収納されている。また、ミシンベッド2の左端には補助テーブル8が嵌め込まれている。この補助テーブル8は取り外しが可能であり、補助テーブル8が取り外されたミシンベッド2には、刺繍装置30を装着することができる(図11参照)。
また、ミシン1の右側面には、手動で主軸を回転させ、前記針棒6を上下動させるプーリ(図示せず)が設けられている。また、頭部5及びアーム部4の正面に設けられている正面カバー59には、ミシン1の運転を開始及び停止する、即ち、縫製開始及び停止を指示する縫製開始・停止スイッチ41、加工布を通常とは逆方向である後方から前方へ送るための返し縫いスイッチ42、及びその他の操作スイッチが設けられている。さらに、主軸の回転速度を調整する速度調整摘み43が設けられている。さらに、正面カバー59の内部、縫針7から右斜め上方の位置には、イメージセンサ50(図2参照)が設置されており、針板80近傍を撮像することができる。ここで、縫製開始・停止スイッチ41は、ミシン1の停止中に押圧操作されると運転が開始され、ミシン1の運転中に押圧操作されると運転が停止するようになっている。
次に、図2を参照して、イメージセンサ50について説明する。図2は、イメージセンサ50を示す模式図である。イメージセンサ50は周知のCMOSイメージセンサであり、画像を撮像する。実施の形態では、図2に示すように、ミシン1の図示しないフレームに支持フレーム51が取り付けられている。そして、その支持フレーム51にイメージセンサ50が、針板80の全体を撮像できるように取り付けられている。以下、イメージセンサ50により撮像された画像を「撮像画像」という。なお、針落ち点とは、縫針7が針棒上下動機構により下方に移動され、加工布に刺さった点を指している。ここで、加工布を押さえる押え足47は、押え棒45の下端部に固定される押えホルダ46に装着されている。なお、CMOSイメージセンサはCCDカメラであってもよいし、他の撮像素子であってもよい。
次に、図3を参照して、ミシン1の主な電気的構成について説明する。図3に示すように、ミシン1は、CPU61,ROM62,RAM63,EEPROM64,カードスロット17,外部アクセスRAM68,入力インターフェイス65,出力インターフェイス66等を有し、これらはバス67により相互に接続されている。そして、入力インターフェイス65には、縫製開始・停止スイッチ41,返し縫いスイッチ42,速度調整摘み43,タッチパネル16,イメージセンサ50等が接続されている。一方、出力インターフェイス66には、送り量調整用パルスモータ78を駆動させる駆動回路71,主軸を回転駆動させるためのミシンモータ79を駆動させる駆動回路72,液晶ディスプレイ10を駆動させる駆動回路75が電気的に接続されている。カードスロット17には、メモリカード18を接続することができる。メモリカード18には、ミシン1で刺繍縫製を行うための刺繍データを記憶する刺繍データ記憶エリア181が設けられている。なお、刺繍データには、縫針7の針落ち位置を示す座標が示されている。この座標は後述するワールド座標系の三次元座標で記述されている。
CPU61は、ミシン1の主制御を司り、読み出し専用の記憶素子であるROM62の制御プログラム記憶領域に記憶された制御プログラムに従って、各種演算及び処理を実行する。RAM63は、任意に読み書き可能な記憶素子であり、CPU61が演算処理した演算結果を収容する各種記憶領域が必要に応じて設けられている。
次に、図4乃至図7を参照して、RAM63及びEEPROM64に設けられている記憶エリアについて説明する。図4は、RAM63に設けられている記憶エリアの構成を示す模式図である。図5は、RAM63に設けられている特徴点二次元座標記憶エリア632の構成を示す模式図である。図6は、EEPROM64に設けられている記憶エリアの構成を示す模式図である。図7は、EEPROM64に設けられている特徴点三次元座標記憶エリア641の模式図である。
まず、図4を参照して、RAM63に設けられている記憶エリアについて説明する。図4に示すように、RAM63には撮像画像記憶エリア631、特徴点二次元座標記憶エリア632、比較内部パラメータ記憶エリア633及び比較外部パラメータ記憶エリア634が設けられている。撮像画像記憶エリア631には、イメージセンサ50で撮像された画像が記憶される。特徴点二次元座標記憶エリア632には、イメージセンサ50で撮像された画像から抽出された特徴点の二次元座標が記憶される。そして、比較内部パラメータ記憶エリア633には、EEPROM64の内部パラメータ記憶エリア642に記憶されている使用中の内部パラメータと比較するための内部パラメータが記憶される。比較外部パラメータ記憶エリア634には、EEPROM64の外部パラメータ記憶エリア643に記憶されている使用中の外部パラメータと比較するための外部パラメータが記憶される。なお、図示しないが、RAM63にはその他の記憶エリアも設けられている。
ここで、図5を参照して、RAM63に設けられている特徴点二次元座標記憶エリア632について説明する。図5に示すように、特徴点二次元座標記憶エリア632には、特徴点番号に対応して、二次元座標(X座標,Y座標)が記憶されている。本実施の形態では、特徴点番号「0」〜「27」までの28個の特徴点が用いられる。なお、特徴点とは針板80に設けられた穴の角や刻印の端点などに定められた点である。詳細については、図8及び図9を参照して後述する。
次に、図6を参照して、EEPROM64に設けられている記憶エリアについて説明する。EEPROM64には、特徴点三次元座標記憶エリア641,内部パラメータ記憶エリア642及び外部パラメータ記憶エリア643が設けられている。特徴点三次元座標記憶エリア641には、予め算出されている特徴点のワールド座標系における三次元座標が記憶されている。ワールド座標系とは、主に三次元グラフィックスの分野で用いられる三次元の座標系であり、空間全体を示す座標系である。対象物の重心等の影響を受けることのない座標系である。よって、空間内での物体の位置を示したり、異なる物体に対する座標を比較したりする際に用いられる。特徴点三次元座標記憶エリア641には、ワールド座標系での特徴点の三次元座標が記憶されている。本実施の形態では、図1に示すように、ミシンベッド2の上面をXY平面とし、特徴点番号「0」の点(図9に示す特徴点100)を原点(0,0,0)としてワールド座標系が設定されている。そして、ミシン1の上下方向にZ軸、左右方向にX軸、前後方向にY軸を取っている。
そして、内部パラメータ記憶エリア642及び外部パラメータ記憶エリア643には、撮像された画像及び特徴点の三次元座標から算出された内部パラメータ及び外部パラメータが記憶される。内部パラメータ記憶エリア642には、X軸焦点距離記憶エリア6421,Y軸焦点距離記憶エリア6422,X軸主点座標記憶エリア6423,Y軸主点座標記憶エリア6424,第一歪み係数記憶エリア6425,第二歪み係数記憶エリア6426が設けられている。外部パラメータ記憶エリア643には、X軸回転ベクトル記憶エリア6431,Y軸回転ベクトル記憶エリア6432,Z軸回転ベクトル記憶エリア6433,X軸並進ベクトル記憶エリア6434,Y軸並進ベクトル記憶エリア6435,Z軸並進ベクトル記憶エリア6436が設けられている。これらのパラメータは、イメージセンサ50で撮像された画像を加工したり、三次元座標を二次元座標に変換したり、二次元座標を三次元座標に変換したりするのに用いられる。
次に、図7を参照して、EEPROM64に設けられている特徴点三次元座標記憶エリア641について説明する。図7に示すように、特徴点三次元座標記憶エリア641には、特徴点番号に対応して、ワールド座標系の三次元座標(X座標,Y座標,Z座標)が記憶されている。
次に、図8及び図9を参照して、針板80上に定められている特徴点について説明する。図8は、針板80の平面図であり、図9は、針板80の平面図上に特徴点を記した模式図である。図8に示すように、針板80は略長方形の形状をしている。そして、図1に示すように、ミシンベッド2の上面、押え足47や縫針7の直下に嵌め込まれる。図8に示すように、針板80には、送り歯穴90が設けられている。この送り歯穴90は、ミシンベッド2内に設けられている送り歯(図示せず)が出没するための穴である。そして、縫製時には、送り歯が前後方向及び上下方向に動作して、加工布を縫製方向へ送り出す。なお、図8における上下方向が送り歯の移動方向であり、加工布の縫製方向である。送り歯穴90は、送り歯の移動方向を長手方向とした略長方形の送り歯穴91〜96で構成されている。また、これらの送り歯穴91〜96に囲まれた位置に縫針7が挿通可能な針穴97が設けられている。そして、送り歯穴90の他にも穴81〜85が諸所に設けられている。これらの穴は、針板80に、送り歯穴91〜96を覆う針板カバー、加工布の布端を案内する案内定規、加工布を切断しながら縫製するサイドカッター、円形状の模様を縫製する円縫い装置等々の縫製補助アタッチメント(いずれも図示せず)を取り付けたり、針板80をミシンベッド2へ固定したりするための皿ネジ用の穴である。また、針板80には、加工布の端から針落ち位置までの距離を測る目安としたり、加工布をまっすぐに送るための目安としたりする基線87及び目盛り86が刻印されている。
次に、本実施の形態における特徴点の位置について説明する。図9では、黒色の点で特徴点を示している。図9に示すように、送り歯穴91〜96の頂点(四隅)及び針板80の頂点(四隅)に特徴点100〜127が配置されている。送り歯穴91の頂点に対して、左上、右上、左下、右下の順に特徴点107,106,123,122が配置されている。送り歯穴92の頂点に対して、左上、右上、左下、右下の順に特徴点105,104,111,110が配置されている。送り歯穴93の頂点に対して、左上、右上、左下、右下の順に特徴点114,115,121,120が配置されている。送り歯穴94の頂点に対して、左上、右上、左下、右下の順に特徴点113,112,119,118が配置されている。送り歯穴95の頂点に対して、左上、右上、左下、右下の順に特徴点103,102,109,108が配置されている。送り歯穴96の頂点に対して、左上、右上、左下、右下の順に特徴点101,100,117,116が配置されている。そして、針板80の頂点に対して、左上、右上、左下、右下の順に特徴点124,126,125,127が配置されている。なお、特徴点100〜127がそれぞれ特徴点番号「0」〜「27」に対応している。
次に、図10のフローチャートを参照して、パラメータ補正処理について説明する。このパラメータ補正処理は、ユーザにより「パラメータ補正」の指示がされた際に、ROM62に記憶されているパラメータ補正プログラムをCPU61が実行することにより、実施されるものである。パラメータ補正の指示は、液晶ディスプレイ10に指示ボタンを表示させ、タッチパネル16において指示ボタンに対応した位置をタッチすることにより受け付ければよい。また、専用のボタンを設けてもよい。また、定期的にミシン1が自動で実行させるようにしてもよい。例えば、ミシン1に電源が投入された際に実行させたり、縫製が終了した後の所定時間後に実行させたりしてもよい。または、針棒6が上下動する回数(即ち、針数)をカウントするようにして、その累積回数が所定の回数に到達する毎に実行させたりしてもよい。
まず、パラメータ算出に使用する画像が取得される(S1)。具体的には、イメージセンサ50により画像が撮像され、RAM63の撮像画像記憶エリア631に記憶される。次いで、特徴点が抽出され、その座標がRAM63の特徴点二次元座標記憶エリア632に記憶される(S2)。具体的には、まず、撮像画像記憶エリア631に記憶されている撮像画像から直線が抽出される。直線の抽出には、例えば、周知のハフ変換という手法が用いられる。撮像画像に対してゾーベルフィルタ処理を施し、エッジ強度画像(画像の濃度値が急激に変化する箇所を強調した画像)が作成される。さらに、エッジ強度画像を二値化してエッジ点列画像が作成される。このエッジ点列画像に対してハフ変換を施し、ハフ変換画像が作成される。そして、ハフ変換画像に対して非極大抑制処理が行われ、ハフ変換画像の局所的に(マスク内で)明るい点が抽出される。さらに、抽出された明るい点のうち、所定の閾値よりも明るい点のみを抽出する閾値処理が行われる。そして、逆ハフ変換処理が行われ、直線が抽出される。なお、直線が抽出できない場合には、「針板に物を載せないで下さい」等のアラームを液晶ディスプレイ10に出力する。
次いで、抽出された直線の交点の座標が算出される。そして、算出された交点のうち、特徴点に該当する点の座標が特徴点番号に対応させて特徴点二次元座標記憶エリア632に記憶される。なお、算出交点のうち、どの点がどの特徴点に該当するのかの判断は、例えば以下のように行う。特徴点は予め定められているので、ある段階(例えば、ミシンメーカにおいて出荷前)でイメージセンサ50で撮像した画像における特徴点の座標が特徴点番号に対応されてROM62,EEPROM64に記憶されている。又は、パラメータ算出プログラム中に特徴点の座標が比較値として記載されているものとする。そして、各特徴点の座標からもっとも近い点が撮像画像における特徴点の座標とされる。ここで、算出された二次元座標を特徴点番号に対応させることにより、特徴点三次元座標記憶エリア641において特徴点番号に対応して記憶されている三次元座標とも対応が取れる。なお、すべての特徴点番号に対して交点が割り当てられない場合には、「針板に物を載せないで下さい」等のアラームを液晶ディスプレイ10に出力する。
次いで、パラメータが算出され、RAM63の比較内部パラメータ記憶エリア633及び比較外部パラメータ記憶エリア634に記憶される(S3)。パラメータは、S2で算出された特徴点の二次元座標(図5参照)と、EEPROM64の特徴点三次元座標記憶エリア641に記憶されている特徴点の三次元座標(図7参照)との組み合わせに基づいて、周知のカメラキャリブレーションのパラメータの算出方法により算出される。パラメータの算出方法は、三次元座標が既知である点(特徴点)を含む対象物をカメラで撮像し、撮像された画像における特徴点の二次元座標を算出して、既知の三次元座標と算出された二次元座標とに基づいて射影行列を求め、射影行列からパラメータを求めるものである。この算出方法については、種々の研究がなされており、算出方法が提案されている(例えば、背景技術の特許文献2特許第3138080号公報参照)。本実施の形態では、いずれの算出方法を用いてもよいが、三次元座標が既知である点を含む対象物として針板80が用いられる。
内部パラメータは、イメージセンサ50の特性により生じる焦点距離のずれ,主点座標のずれ、撮像した画像の歪みを補正するためのパラメータである。本実施の形態では、X軸焦点距離,Y軸焦点距離,X軸主点座標,Y軸主点座標,第一歪み係数,第二歪み係数の6つの内部パラメータを算出する。ここで、イメージセンサ50により撮像された撮像画像を考える場合、次のような問題点がある。画像の中心がどこにあるか不明である。また、イメージセンサ50の画素が正方形でない場合、画像の2つの座標軸のスケールが異なる。画像の2つの座標軸は必ずしも直交しない。そこで、2つの座標軸のスケールが同じであり、かつ、2つの座標軸が直交しており、かつ、焦点から単位長の所に画像が撮像される「正規化カメラ」の概念を導入する。そして、イメージセンサ50で撮像された画像を、この正規化カメラで撮像した画像(正規化画像)に変換する。この正規化画像に変換する際に内部パラメータが用いられる。
X軸焦点距離は、イメージセンサ50のx軸方向の焦点距離のずれを示す内部パラメータであり、Y軸焦点距離は、y軸方向の焦点距離のずれを示す内部パラメータである。X軸主点座標は、イメージセンサ50のx軸方向の主点のずれを示す内部パラメータであり、Y軸主点座標は、y軸方向の主点のずれを示す内部パラメータである。第一歪み係数,第二歪み係数は、イメージセンサ50のレンズの傾きによる歪みを示す内部パラメータである。
また、外部パラメータは、ワールド座標系に対するイメージセンサ50の設置状態(位置や向き)を示すパラメータである。つまり、イメージセンサ50における3次元座標系(以下、「カメラ座標系」という)と、ワールド座標系とのずれを示すパラメータである。本実施の形態では、X軸回転ベクトル,Y軸回転ベクトル,Z軸回転ベクトル,X軸並進ベクトル,Y軸並進ベクトル,Z軸並進ベクトルの6つの外部パラメータを算出する。これらの外部パラメータを用いることにより、イメージセンサ50のカメラ座標系をワールド座標系に変換することができる。X軸回転ベクトルは、カメラ座標系のワールド座標系に対するx軸周りの回転を示し、Y軸回転ベクトルは、y軸周りの回転を示し、Z軸回転ベクトルは、z軸周りの回転を示している。そして、ワールド座標系からカメラ座標系へ変換する転換行列や、カメラ座標系からワールド座標系へ変換する転換行列を決定する際に使用される。X軸並進ベクトルはワールド座標系に対するカメラ座標系のx軸方向のずれを示し、Y軸並進ベクトルはy軸方向のずれを示し,Z軸並進ベクトルはz軸方向のずれを示している。そして、X軸並進ベクトル,Y軸並進ベクトル,Z軸並進ベクトルは、ワールド座標系からカメラ座標系へ変換する並進ベクトルや、カメラ座標系からワールド座標系へ変換する並進ベクトルを決定する際に使用される。
例えば、図5及び図7に示す例の特徴点の二次元座標及び三次元座標の組み合わせからは、次のようなパラメータが算出される。内部パラメータとしては、X軸焦点距離=724.99418、Y軸焦点距離=725.18331、X軸主点座標=326.51234、Y軸主点座標=246.694、第一歪み係数=0.2063882、第二歪み係数=−0.6730771である。そして、外部パラメータとしては、X軸回転ベクトル=2.8974873、Y軸回転ベクトル=0.0234429、Z軸回転ベクトル=0.0165490、X軸並進ベクトル=−1.5031760、Y軸並進ベクトル=−2.3138816、Z軸並進ベクトル=102.9899989である。
次いで、比較内部パラメータ記憶エリア633に記憶されている内部パラメータと、内部パラメータ記憶エリア642に記憶されている内部パラメータとがそれぞれ一致するか比較され、さらに、比較外部パラメータ記憶エリア634に記憶されている外部パラメータと、外部パラメータ記憶エリア643に記憶されている外部パラメータとがそれぞれ一致するか比較される(S4)。そして、すべてのパラメータが一致した場合には(S4:YES)、イメージセンサ50の位置ずれはなく、パラメータに変更はないということなので、このまま処理は終了する。また、1つでも一致しないパラメータがあった場合には(S4:NO)、イメージセンサ50の位置ずれが起こっている可能性がある。そこで、比較内部パラメータ記憶エリア633に記憶されている内部パラメータが内部パラメータ記憶エリア642に記憶され、比較外部パラメータ記憶エリア634に記憶されている外部パラメータが外部パラメータ記憶エリア643に記憶されて、パラメータが新しいパラメータに補正される(S5)。
以上のようにして、イメージセンサ50で針板80を撮像した撮像画像を用いて、針板80上の特徴点のカメラ座標系の二次元座標を抽出し、EEPROM64の特徴点三次元座標記憶エリア641に記憶されている特徴点のワールド座標系の三次元座標と対応させて、ミシン1自身でパラメータを算出することができる。よって、針板80というミシン1にもともと使用されている部材を用いて、パラメータを算出することができる。したがって、ミシン1では、特別な部材を用いることなく、簡単にパラメータを算出することができる。そして、パラメータに変化があった場合には、新しいパラメータに更新して、パラメータを補正することができる。したがって、イメージセンサ50が移動してしまった場合でも、その位置でのパラメータを算出して、現在のイメージセンサ50の位置に合ったパラメータに変更し、正しいパラメータを使用することができる。
次に、パラメータの使用例について説明する。パラメータは、ワールド座標系の点の三次元座標をカメラ座標系の撮像画像平面上の点の二次元座標に変換したり、カメラ座標系の撮像画像平面上の点の二次元座標をワールド座標系の点の三次元座標に変換したり、イメージセンサ50で撮像された画像を加工したりする際に使用される。
ここで、カメラ座標系の撮像画像上の点pの二次元座標を(u,v)とし、カメラ座標系の点pの三次元座標をM(X,Y,Z)とする。そして、点pをワールド座標系に変換した点Pのワールド座標系の三次元座標をM(X,Y,Z)とする。そして、内部パラメータのX軸焦点距離をfx,Y軸焦点距離をfy,X軸主点座標をcx,Y軸主点座標をcy,第一歪み係数をk,第二歪み係数をkとする。そして、外部パラメータのX軸回転ベクトルをr,Y軸回転ベクトルをr,Z軸回転ベクトルをr,X軸並進ベクトルをt,Y軸並進ベクトルをt,Z軸並進ベクトルをtとする。さらに、「R」を外部パラメータ(X軸回転ベクトルr,Y軸回転ベクトルr,Z軸回転ベクトルr)に基づいて決定される3×3の回転行列とし、「t」を外部パラメータ(X軸並進ベクトルt,Y軸並進ベクトルt,Z軸並進ベクトルt)に基づいて決定される3×1の並進ベクトルとする。
まず、ワールド座標系の点の座標M(X,Y,Z)をカメラ座標系の撮像画像平面上に投影した点の座標(u,v)を算出する処理について説明する。まず、ワールド座標系の点の座標M(X,Y,Z)がカメラ座標系の点の三次元座標M(X,Y,Z)に変換される。これは、「M=R×M+t」により算出される。次いで、算出されたカメラ座標系の点pの三次元座標がカメラ座標系の正規化画像上の座標(x',y')に変換される。この座標は、「x'=X/Z」,「y'=Y/Z」により算出される。さらに、内部パラメータである第一歪み係数k及び第二歪み係数kを用いて、正規化カメラに対してイメージセンサ50のレンズの歪みを加味した座標(x",y")が算出される。この座標は、「x"=x'×(1+k×r+k×r)」,「y"=y'×(1+k×r+k×r)」により算出される。なお、「r=x'+y'」である。次いで、正規化画像上の点にレンズの歪みを加味した座標(x",y")に、内部パラメータであるX軸焦点距離fx,Y軸焦点距離fy,X軸主点座標cx及びY軸主点座標cyを加味して、カメラ座標系の撮像画像上の座標(u,v)に変換される。この座標は「u=fx×x"+cx」,「v=fy×y"+cy」で算出される。なお、これらの処理を行うCPU61が「二次元座標算出手段」に相当する。
次に、イメージセンサ50により撮像された撮像画像上の点pの座標(u,v)から、その点pをワールド座標系の点に変換した点Pの三次元座標M(X,Y,Z)を算出する処理について説明する。まず、内部パラメータであるX軸焦点距離fx,Y軸焦点距離fy,X軸主点座標cx及びY軸主点座標cyを加味して、カメラ座標系の撮像画像上の点の座標(u,v)から、カメラ座標系の正規化画像上の座標(x",y")に変換される。この座標は、「x"=(u−cx)/fx」,「y"=(v−cy)/fy」により算出される。次いで、内部パラメータである第一歪み係数k及び第二歪み係数kを用いて、座標(x",y")からレンズの歪みを取り除いた正規化画像上の座標(x',y')に変換される。この座標は、「x'=x"−x"×(1+k×r+k×r)」,「y'=y"−y"×(1+k×r+k×r)」で算出される。そして、カメラ座標系の正規化画像上の座標がカメラ座標系の点の三次元座標M(X,Y,Z)へ変換される。ここで、X,Yは、「X=x'×Z」,「Y=y'×Z」の関係が成り立つ。また、カメラ座標系の三次元座標M(X,Y,Z)と、ワールド座標系の三次元座標M(X,Y,Z)との間には、「M=R (M−t)」の関係が成り立つ。なお、R はRの転置行列である。そこで、ワールド座標系のXY平面はミシンベッド2の上面に設定されているので、Z=0とし、「X=x'×Z」,「Y=y'×Z」,「M=R (M−t)」を連立で解く。これにより、Zが算出され、X,Yが算出され、M(X,Y,Z)が算出される。なお、これらの処理を行うCPU61が「三次元座標算出手段」に相当する。
次に、イメージセンサ50により撮像された撮像画像を加工する処理について説明する。ここでは、撮像画像を別の視点(別のカメラ位置)から撮像した画像(視点変更画像)に加工する処理について説明する。イメージセンサ50は針板80を上部から撮像する位置に取り付けられている(図2参照)。つまり、針板80に対して、上(Z軸のプラス方向)に視点がある。この視点を、例えば針板80の右斜め上に変更し、右斜め上から針板80を撮像した視点変更画像に撮像画像を加工する。
ここで、ワールド座標系上の点の三次元座標をM(X,Y,Z)、イメージセンサ50のカメラ座標系上の点の三次元座標をM(X,Y,Z)、移動させた視点の座標系(移動視点座標系)上の点の三次元座標をM(X,Y,Z)とする。そして、カメラ座標系の撮像画像平面上の点の二次元座標を(u,v)、移動視点座標系の視点変更画像平面上の点の二次元座標を(u,v)とする。そして、さらに、「R」は外部パラメータであるX軸回転ベクトルr,Y軸回転ベクトルr,及びZ軸回転ベクトルrに基づいて決定される3×3の回転行列、「t」は、外部パラメータであるX軸並進ベクトルt,Y軸並進ベクトルt及びZ軸並進ベクトルtに基づいて決定される3×1の並進ベクトルである。つまり、R,tは、ワールド座標系の三次元座標M(X,Y,Z)をカメラ座標系の三次元座標M(X,Y,Z)に変換する際に利用される。そして、ワールド座標系の三次元座標M(X,Y,Z)を移動視点座標系の三次元座標M(X,Y,Z)に変換する際には、Rw2(3×3の回転行列),tw2(3×1の並進ベクトル)が用いられる。これらの行列式は、移動先の視点がワールド座標系のどの点に該当するかにより決定される。そして、移動視点座標系の三次元座標M(X,Y,Z)を、カメラ座標系の三次元座標M(X,Y,Z)に変換する行列式を、R21(3×3の回転行列),t21(3×1の並進ベクトル)とする。
まず、移動視点座標系の三次元座標M(X,Y,Z)を、カメラ座標系の三次元座標M(X,Y,Z)に変換する行列式R21,t21を算出する。R,Rw2,R21,t,tw2,t21には、次のような関係が成り立つ。「M=R×M+t(ワールド座標系からカメラ座標系へ)」,「M=Rw2×M+tw2(ワールド座標系から移動視点座標系へ)」,「M=R21×M+t21(移動視点座標系からカメラ座標系へ)」である。これらをR21,t21について解くと、「R21=R×Rw2 」,「t21=−R×Rw2 ×tw2+t」となる。R,Rw2,t,tw2はすでに算出された固定値であるので、R21,t21は一意的に決定される。
次に、視点変更画像上の点の二次元座標(u,v)が、撮像画像上のどの二次元座標(u,v)となるかが算出される。そのために、視点変更画像上の二次元座標(u,v)が、視点変更座標系の正規化画像上の二次元座標(x",y")へ変換される。「x"=(u−cx)/fx」,「y"=(v−cy)/fy」である。ここで、内部パラメータであるX軸焦点距離fx,Y軸焦点距離fy,X軸主点座標cx及びY軸主点座標cyが用いられる。次いで、正規化画像上の二次元座標(x",y")にレンズの歪みを加味した座標(x',y')が算出される。「x'=x"−x"×(1+k×r+k×r)」,「y'=y"−y"×(1+k×r+k×r)」である。なお、「r=x'+y'」である。ここで、内部パラメータである第一歪み係数k及び第二歪み係数kが用いられる。
次いで、視点変更座標系の正規化画像上の二次元座標(x',y')から視点変更座標系の三次元座標M(X,Y,Z)が算出される。ここで、「X=x'×Z」,「Y=y'×Z」である。さらに、ミシンベッド2の上面をワールド座標系のXY平面としているので、「M=Rw2×M+tw2」においてZ=0とする。そして、連立方程式を解くことにより、視点変更座標系の三次元座標M(X,Y,Z)が算出される。
そして、移動視点座標系の三次元座標M(X,Y,Z)を、カメラ座標系の三次元座標M(X,Y,Z)に変換する。ここでは、式「M=R21×M+t21」にM(X,Y,Z)が代入され、M(X,Y,Z)が算出される。次いで、カメラ座標系の三次元座標M(X,Y,Z)からカメラ座標系の正規化画像上の二次元座標(x',y')へ変換される。ここで、「x'=x/z」,「y'=y/z」である。さらに、レンズの歪みが加味された二次元座標(x",y")が算出される。「x"=x'×(1+k×r+k×r)」,「y"=y'×(1+k×r+k×r)」により算出される。なお、「r=x'+y'」である。次いで、正規化画像上の二次元座標(x",y")から画像座標上の二次元座標(u,v)へ変換される。この座標は「u=fx×x"+cx」,「v=fy×y"+cy」で算出される。
このような処理を、視点変更画像のすべての画素について実施すれば、撮像画像のどの画素(u,v)が視点変更画像のどの画素(u,v)に対応するかがわかるので、撮像画像から視点変更画像を作成することができる。なお、これらの処理を行うCPU61が「画像加工手段」に相当する。
以上のようにして、ミシン1において算出されたパラメータを用いて、ワールド座標系の点の三次元座標をカメラ座標系の撮像画像平面上の点の二次元座標に変換したり、カメラ座標系の撮像画像平面上の点の二次元座標をワールド座標系の点の三次元座標に変換したり、イメージセンサ50で撮像された画像を加工したりできる。
なお、上記実施の形態におけるイメージセンサ50が「撮像手段」に該当する。EEPROM64の特徴点三次元座標記憶エリア641に記憶されている三次元座標が「基準座標」に該当し、特徴点三次元座標記憶エリア641が「基準座標記憶手段」に該当する。そして、RAM63の特徴点二次元座標記憶エリア632に記憶されている画像二次元座標が「特徴点座標」に該当する。図9に示すパラメータ補正処理のS2において特徴点の二次元座標を算出する処理を行うCPU61が「特徴点座標算出手段」に相当する。図9に示すパラメータ補正処理のS2において、算出された交点のうち、特徴点に該当する点の座標を特徴点番号に対応させて特徴点二次元座標記憶エリア632に記憶する処理を行うCPU61が「対応付け手段」に相当する。図9に示すパラメータ算出手段のS3でパラメータを算出する処理を行うCPU61が「パラメータ算出手段」に相当する。
そして、図9に示すパラメータ補正処理のS1において、イメージセンサ50により撮像された画像を取得する処理を行うCPU61が「比較画像取得手段」に相当し、ここで取得された画像が「比較画像」に該当する。そして、S4において、比較内部パラメータ記憶エリア633に記憶されている内部パラメータと、内部パラメータ記憶エリア642に記憶されている内部パラメータとがそれぞれ一致するかを比較し、比較外部パラメータ記憶エリア634に記憶されている外部パラメータと、外部パラメータ記憶エリア643に記憶されている外部パラメータとがそれぞれ一致するかを比較する処理を行うCPU61が「第一判断手段」に相当する。そして、内部パラメータ記憶エリア642に記憶されている内部パラメータ及び外部パラメータ記憶エリア643に記憶されている外部パラメータが「パラメータ情報」に該当し、比較内部パラメータ記憶エリア633に記憶されている内部パラメータ及び比較外部パラメータ記憶エリア634に記憶されている外部パラメータが「比較情報」に該当する。そして、S1〜S3において、比較画像のパラメータを算出する処理を行うCPU61が「パラメータ再算出手段」に相当する。そして、S5において、パラメータを補正する処理を行うCPU61が「第一パラメータ補正手段」に相当する。
なお、本発明のミシンは、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。上記実施の形態では、針板80に特徴点100〜127を設定してパラメータを算出したが、特徴点の位置及び数はこれに限らない。上記実施の形態では直線の交点のみを特徴点としたが、ハフ変換を用いて円の中心の座標を算出し、円の中心に特徴点を設定してもよい。円とは、例えば、穴81〜85である。また、直線の交点を用いる場合であっても、穴の形状は長方形に限らず、五角形や六角形の頂点としてもよい。また、特徴点は針板80上に設定されていなくともよい。例えば、図11に示すように刺繍装置30を備えられるミシンであれば、刺繍枠32上に特徴点を設定してもよい。
ここで、図11乃至図13を参照して、刺繍枠32上に特徴点を設定した場合について説明する。図11は、刺繍装置30が取り付けられたミシン1の上側からの斜視図であり、図12は、図11に示した刺繍枠32よりも小さいサイズの刺繍枠250の平面図である。図13は、刺繍枠32に載置されるテンプレート350の平面図であり、図14は、図13に示したテンプレート350の平面図に特徴点300〜312を配置した模式図である。
まず、刺繍装置30について説明する。図11に示すように、ミシン1のミシンベッド2の補助テーブル8を取り外して、刺繍装置30が装着される。このとき、刺繍装置30はミシン1に電気的に接続された状態となる。この刺繍装置30の上部には、前後方向に伸長するキャリッジカバー33が設けられる。このキャリッジカバー33の内部には、刺繍枠32を着脱可能に装着するキャリッジ(図示せず)を前後方向に移動する前後移動機構(図示せず)が設けられている。前記キャリッジの右方には、刺繍枠32を装着する装着部(図示せず)が設けられ、この装着部は、キャリッジカバー33の右側面よりも右方に突出するように配設されている。この装着部に、刺繍枠32の左側に設けられるガイド251(図12参照)が装着される。また、キャリッジ、前後移動機構、及びキャリッジカバー33は、刺繍装置30の本体内に設けられる左右移動機構(図示せず)により、左右方向に移動するように駆動される。これにより、刺繍枠32が、左右方向に移動するように駆動される。そして、前記前後移動機構と左右移動機構は、夫々、Y軸モータ(図示せず)及びX軸モータ(図示せず)により駆動される。そして、ミシン1のCPU61がY軸モータ及びX軸モータに駆動指令を出力することにより、刺繍枠32を前後方向及び左右方向に移動させることができる。なお、刺繍枠32は図11に示すサイズだけでなく、図12に示すように刺繍枠32よりも小さい刺繍枠250など様々なサイズの刺繍枠が備えられている。
ここで、図12を参照して、刺繍枠250について説明する。平面視略長方形のガイド251から平面視略楕円形の外枠255を支える支持棒252〜254が延設されている。ガイド251の下面の略中央には長手方向に沿って伸長する突出部(図示せず)が設けられている。この突出部が、刺繍装置30のキャリッジに設けられた前後方向に伸長するように設けられた嵌合溝(図示せず)と嵌合されて、刺繍枠250はキャリッジに装着される。また、このとき、キャリッジに設けられた弾性付勢バネ(図示せず)により、突出部が嵌合溝に押圧する方向に付勢されるので、刺繍枠250はキャリッジとガタ無く確実に嵌合した状態となり、一体的に移動する。また、外枠255の内側には、外周形状が外枠255の内周形状と略同形状に形成された内枠256が嵌め込まれる。そして、外枠255と内枠256との間に加工布を挟み、外枠255に設けられた調整機構257の調整ネジ258を締めて加工布を刺繍枠に保持する。また、内枠256の内周の下端部の4ヵ所には補強リブ2561が設けられている。この補強リブ2561の高さは内枠256の高さの約4分の1である。そして、この補強リブ2561の上には、内枠256の内周形状よりも僅かに小さい形状に形成されたテンプレート350(図13参照)が載置される。また、この補強リブ2561の略中央位置には、テンプレート350の位置決め用の切欠部351と係合する係合突起部2562が設けられている。この係合突起部2562と切欠部351が係合することにより、内枠256に対してテンプレート350が載置される位置が決まる。また、テンプレート350は透明樹脂のシート材であり、図13に示すように、その表面には格子状の複数の基線392が印刷されている。そして、ユーザが、外枠255と内枠256との間に加工布を挟む際に、基線392の特定の個所と加工布上に予めチャコペン(図示せず)等で付けた印を合わせるようにして加工布を刺繍枠250に取り付ける。このようにして、加工布上の所望の位置に所望の刺繍模様が縫製できるように準備をすることができる。
ここで、刺繍枠を用いた特徴点についての一例を説明する。図14に示すように、テンプレート350上に特徴点300〜312を配置する。そして、刺繍枠32を所定の位置へ移動させた際の特徴点300〜312の三次元座標を、予めEEPROM64の特徴点三次元座標記憶エリア641に記憶しておく。また、刺繍枠32を所定の位置へ移動させるためのX軸モータ及びY軸モータへの指令(移動量)もEEPROM64に記憶されている。そして、パラメータ算出プログラムでは、S1において画像を取得する際に、刺繍枠32を所定の位置へ移動させて、イメージセンサ50で画像を撮像する。その後の特徴点抽出(S2)やパラメータの算出(S3)は上記実施の形態と同様である。なお、テンプレート350上に特徴点を配置するのではなく、刺繍枠32上に特徴点を配置してもよい。
次に、刺繍枠を用いた特徴点についての別の一例を説明する。刺繍枠250に1つの特徴点を配置する。図12に示す例では、内枠256の上面に設けられている三角形の印の1つの頂点に特徴点200を配置する。この三角形の印は、外枠255との位置合わせの目安とするための印である。この印の三角形の辺が直線として抽出されるので、三角形の頂点の座標を算出可能である。そして、刺繍枠32を複数の所定の位置に移動させた際の特徴点200の三次元座標を、予めEEPROM64の特徴点三次元座標記憶エリア641に記憶しておく。この変形例の場合の特徴点三次元座標記憶エリア641には、図15に示すように、刺繍枠32を所定の位置へ移動させるためのX軸モータ及びY軸モータへの指令(移動量)も、三次元座標に対応させて記憶されている。つまり、特徴点200は1つしか配置されないが、刺繍枠250を移動させることにより、特徴点200の位置も移動される。よって、刺繍枠250の移動先が10個あれば、特徴点200の位置も10種類存在するので、10個の特徴点が配置されているのと同様になる。
そこで、パラメータ算出プログラムでは、刺繍枠32を1つ目の所定の位置へ移動させて、イメージセンサ50で画像を撮像し、特徴点200が抽出される。そして、2つ目の所定の位置へ刺繍枠32を移動させて、イメージセンサ50で画像を撮像し、特徴点200が抽出される。そして、このような画像の撮像,特徴点200の抽出の処理を繰り返し、すべての所定の位置における特徴点200の二次元座標が算出される。その後、すべての所定の位置における特徴点200の二次元座標と特徴点三次元座標記憶エリア641に記憶されている三次元座標とに基づいて、パラメータが算出される。
このように、刺繍枠32を移動させて特徴点を得る場合、刺繍枠上に設ける特徴は1つに限らない。例えば、最終的に30個の特徴点を得る場合、3つの特徴点を配置し、10箇所で画像を取得してもよい。
また、上記実施の形態では、内部パラメータ及び外部パラメータを算出しているが、内部パラメータは、ミシン1の出荷前にミシンメーカにおいて算出し、ROM62やEEPROM64に記憶させておき、外部パラメータのみをミシン1で算出させるようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、「比較情報」としてS3で算出された比較画像のパラメータを用い、「パラメータ情報」として現在使用中のパラメータを用いた。つまり、パラメータ同士を比較した。しかしながら、「比較情報」及び「パラメータ情報」はパラメータに限らない。例えば、特徴点の二次元座標や画像でもよい。つまり、「比較情報」として、S1で撮像した画像(比較画像)から抽出された特徴点の二次元座標を用い、「パラメータ情報」として現在使用中のパラメータを算出する際に用いた特徴点の二次元座標を用いてもよい。この場合、現在使用中のパラメータを算出した際に特徴点の二次元座標をEEPROM64に記憶しておく。また、「比較情報」として比較画像を用い、「パラメータ情報」として現在使用中のパラメータを算出する際に用いた画像を用いて、画像を比較してもよい。この場合、現在使用中のパラメータを算出した際に用いた画像をEEPROM64に記憶しておく。なお、画像を比較する際には、例えば、周知のブロックマッチングと呼ばれる手法を用いればよい。この手法では、2つの画像の違い(ずれ)をベクトルとして検出することができる。算出されたずれ(ベクトル)が長さを持っていれば、2つの画像が異なっている。そして、特徴点の二次元座標を用いる場合には、比較情報とパラメータ情報とが異なると判断された場合に、特徴点の二次元座標を用いて新たなパラメータが算出される。また、画像を用いる場合には、比較情報とパラメータ情報とが異なると判断された場合に、比較画像から特徴点を抽出し、新たなパラメータが算出される。
また、上記実施の形態では、イメージセンサ50の位置ずれがあるか否かの判断を、ユーザが指示したタイミングや所定のタイミング(例えば、電源投入時、縫製終了時、針数の累積値に応じて)で行い、変更がある場合には(S4:YES)、その場でパラメータの補正を行っている。しかしながら、パラメータの補正まで行わずに、イメージセンサ50の位置ずれがある場合にはその旨を報知するのみでもよい。この場合、図10に示すフローチャートのS5において、パラメータの補正を行うのではなく、液晶ディスプレイ10にメッセージを表示させたり、アラーム音やメッセージを出力させたりしてもよい。この報知処理を行うCPU61が「第一報知手段」に相当する。また、報知を行った後に、ユーザにパラメータを補正するか否かの選択をさせてもよい。
また、縫製中に随時、イメージセンサ50の位置ずれがあるか否かの判断を行い、ずれがある場合には報知を行うようにしてもよい。ここで、図16を参照して、縫製中にイメージセンサ50の位置ずれの判断を行う場合の処理について説明する。図16は、縫製中にイメージセンサ50の位置ずれの判断を行う場合の処理のフローチャートである。この処理は、縫製開始・停止スイッチ41が押下され、縫製が開始された際に開始される。つまり、縫製中にCPU61で実行されている。本変形例では、刺繍枠31を移動させる毎に画像を取得する。ここでは、先に取得された画像を「第一画像」、後から取得された画像を「第二画像」というものとする。RAM63には、第一画像記憶エリア(図示外)及び第二画像記憶エリア(図示外)が設けられており、第一画像記憶エリアには第一画像が記憶され、第二画像記憶エリアには第二画像が記憶される。そして、第一画像と第二画像とを比較して、刺繍枠31の移動量を算出する。そして、刺繍データからも刺繍枠31の移動量を算出する。そして、画像から算出された移動量(以下、「画像の移動量」という)と、刺繍データから算出された移動量(以下、「刺繍データの移動量」という)とを比較し、異なっていれば、イメージセンサ50の位置ずれが発生しているとして、液晶ディスプレイ10にアラームを出力する。
まず、縫製開始・停止スイッチ41が押下され、縫製終了の指示がされたか否かの判断が行われる(S11)。縫製終了の指示がされていなければ(S11:NO)、刺繍枠31の移動が完了したか否かの判断が行われる(S12)。移動が完了したら(S12:YES)、イメージセンサ50により画像が取得される(S13)。そして、第二画像記憶エリアに画像が記憶されておらず(S14:NO)、第一画像記憶エリアにも画像が記憶されていなければ(S15:NO)、1枚目の画像であるので、S13で撮像された画像が第一画像として第一画像記憶エリアに記憶される(S16)。そして、S11へ戻る。
そして、縫製終了指示がなされていなければ(S11:NO)、刺繍枠31の次の移動の完了が待機される(S12:NO、S11:NO)。そして、次の刺繍枠31の次の移動が完了したら(S12:YES)、イメージセンサ50により画像が取得される(S13)。ここでは、第二画像は記憶されてないが(S14:NO)、第一画像がS16で記憶されている(S15:YES)。そこで、S13で取得された画像が第二画像として第二画像記憶エリアに記憶される(S17)。そして、S11へ戻り、縫製終了指示がなされていなければ(S11:NO)、刺繍枠31の次の移動の完了が待機される(S12:NO、S11;NO)。そして、次の刺繍枠31の次の移動が完了したら(S12:YES)、イメージセンサ50により画像が取得される(S13)。
ここでは、第二画像はS16で記憶されているので(S14:YES)、第二画像記憶エリアに記憶されている画像が第一画像として第一画像記憶エリアに記憶され(S18)、S13で取得された画像が第二画像として第二画像記憶エリアに記憶される(S19)。そして、第一画像と第二画像との移動量が算出される(S20)。これには、例えば、周知のブロックマッチングと呼ばれる手法を用いればよい。この手法では、2つの画像の違いをベクトルとして検出することができる。ここでは、イメージセンサ50のカメラ座標系が用いられており、算出されたベクトルはカメラ座標系の画像平面上の二次元画像である。そして、算出された移動量(ベクトル)がワールド座標系の三次元座標に変換される(S21)。ここでは、移動方向を示す座標を(u,v)とし、そのワールド座標系に変換した三次元座標をMwm(Xwm,Ywm,Zwm)とする。まず、内部パラメータであるX軸焦点距離fx,Y軸焦点距離fy,X軸主点座標cx及びY軸主点座標cyを加味して、カメラ座標系の撮像画像上の点の座標(u,v)から、カメラ座標系の正規化画像上の座標(x",y")に変換される。この座標は、「x"=(u−cx)/fx」,「y"=(v−cy)/fy」により算出される。次いで、内部パラメータである第一歪み係数k及び第二歪み係数kを用いて、座標(x",y")からレンズの歪みを取り除いた正規化画像上の座標(x',y')に変換される。この座標は、「x'=x"−x"×(1+k×r+k×r)」,「y'=y"−y"×(1+k×r+k×r)」で算出される。そして、カメラ座標系の正規化画像上の座標がカメラ座標系の点の三次元座標M(X,Y,Z)へ変換される。ここで、X,Yは、「X=x'×Z」,「Y=y'×Z」の関係が成り立つ。また、カメラ座標系の三次元座標M(X,Y,Z)と、ワールド座標系の三次元座標Mwm(Xwm,Ywm,Zwm)との間には、「Mwm=Rwm (M−twm)」の関係が成り立つ。なお、Rwm はRwmの転置行列である。そこで、ワールド座標系のXY平面はミシンベッド2の上面に設定されているので、Z=0とし、「X=x'×Z」,「Y=y'×Z」,「Mwm=Rwm (M−twm)」を連立で解く。これにより、Zが算出され、X,Yが算出され、Mwm(Xwm,Ywm,Zwm)が算出される。
次いで、メモリカード18の刺繍データ記憶エリア181から、第一画像を撮像してから、第二画像を撮像する間に動かされた刺繍枠31の移動量(刺繍データの移動量)が算出される(S22)。前述したように、刺繍枠31は、ワールド座標系の三次元座標で針落ち点の座標が記述されている。そこで、先の針落ち位置からみた次の針落ち位置の三次元座標が刺繍データの移動量とされる。そして、S21で算出された画像の移動量とS22で算出された刺繍データの移動量とが一致するか否かの判断が行われる(S23)。移動量が一致していれば(S23:YES)、イメージセンサ50の位置ずれはないと判断され、S11へ戻り、縫製終了の指示を受け付けるまで、S12〜S23の処理が繰り返し実施される。なお、移動量の比較は、全く同一でなく、差が画像(又は、刺繍枠31)の移動量の所定割合(例えば5%)以内であれば一致すると判断させてもよい。一方、一致していないと判断された場合には(S23:NO)、液晶ディスプレイ10にアラームのメッセージが表示される(S24)。メッセージは、例えば「イメージセンサがずれています。パラメータの再算出を行って下さい。パラメータの再算出を行う場合には、刺繍枠を外してイメージセンサで針板が撮影できるようにして下さい。」という、パラメータの再算出をユーザに促すものである。なお、ミシン1にスピーカが付いている場合には、アラーム音を出力したり、メッセージを音声で出力したりしてもよい。また、アラームランプを設けて、点灯させたり、点滅させたりしてもよい。そして、S11へ戻り、縫製終了の指示を受け付けるまで(S11:YES)、S12〜S24の処理が繰り返し実施される。
このようにして、縫製中に随時、イメージセンサ50の位置ずれがあるか否かの判断を行うようにしてもよい。なお、上記変形例では、一針毎に画像の移動量と刺繍データの移動量とを比較したが、比較のタイミングは一針毎とでなくともよい。例えば、5針毎、110針毎であってもよいし、1秒毎等の所定時間毎であってもよい。ただし、第一画像に撮像された部分が第二画像にも撮像されている必要があるので、イメージセンサ50の撮像領域、縫製速度、縫目の長さとから適切なタイミングを用いる必要がある
また、上記実施の形態では、画像の移動量をワールド座標系の三次元座標に変換したが、画像の移動量を刺繍データの移動量に合わせるのではなく、刺繍データの移動量をカメラ座標系の二次元座標に変換してもよい。この場合には、刺繍データの移動量を示す三次元座標をMws(Xws,Yws,Zws)、カメラ座標系の撮像画像平面上に変換した二次元座標(u,v)とする。まず、ワールド座標系の点の座標Mws(Xws,Yws,Zws)がカメラ座標系の点の三次元座標M1s(X1s,Y1s,Z1s)に変換される。これは、「M1s=Rws×Mws+t」により算出される。次いで、算出されたカメラ座標系の三次元座標がカメラ座標系の正規化画像上の座標(x',y')に変換される。この座標は、「x'=X1s/Z1s」,「y'=Y1s/Z1s」により算出される。さらに、内部パラメータである第一歪み係数k及び第二歪み係数kを用いて、正規化カメラに対してイメージセンサ50のレンズの歪みを加味した座標(x",y")が算出される。この座標は、「x"=x'×(1+k×r+k×r)」,「y"=y'×(1+k×r+k×r)」により算出される。なお、「r=x'+y'」である。次いで、正規化画像上の点にレンズの歪みを加味した座標(x",y")に、内部パラメータであるX軸焦点距離fx,Y軸焦点距離fy,X軸主点座標cx及びY軸主点座標cyを加味して、カメラ座標系の撮像画像上の座標(u,v)に変換される。この座標は「u=fx×x"+cx」,「v=fy×y"+cy」で算出される。
なお、本変形例の刺繍データの移動量が「予定情報」に該当し、画像の移動量が「移動情報」に該当する。S22において、刺繍データ記憶エリア181から刺繍データを読み出す処理を行うCPU61が「刺繍データ取得手段」に該当し、刺繍データの移動量を算出する処理を行うCPU61が「予定情報算出手段」に相当する。そして、S20及びS21で画像の移動量を算出して、ワールド座標系の三次元座標に変換する処理を行うCPU61が「移動情報取得手段」に相当する。S23で予定情報と移動情報とが一致するか否かの判断を行うCPU61が「第二判断手段」に相当する。S24でアラームのメッセージを液晶ディスプレイ10に出力するCPU61が「第二報知手段」に相当する。
また、図16のフローチャートを参照して説明した変形例のように、イメージセンサ50のずれを報知するだけでなく、所定のタイミングでパラメータを自動で補正するようにしてもよい。例えば、イメージセンサ50のずれが発生していた場合には、刺繍縫製中の色換えのために糸駒(図示せず)を交換する際にパラメータを補正したり(図18参照)、縫製中に下糸がなくなって、ボビンを交換する際にパラメータを補正したり(図19参照)、縫製終了時にパラメータを補正したり、縫製開始時にパラメータを補正してもよい。
図17は、パラメータチェック処理の変形例のフローチャートである。図18は、糸色交換時にパラメータを補正する際に行われる糸交換処理のフローチャートであり、図19は、ボビンを交換する際にパラメータを補正する際に行われるボビン交換処理のフローチャートである。なお、図17に示すフローチャートにおいて、図16に示すフローチャートと同じ処理を行うステップには図16と同じステップ番号を付与している。つまり、図16と異なるステップ番号が付与されているステップが、これらの変形例特有の部分である。図17に示すフローチャートでは、S31が図16と異なるステップである。また、図19に示すフローチャートにおいては、図18に示すフローチャートと同じ処理を行うステップには図18と同じステップ番号を付与している。図19に示すフローチャートでは、S51が図17と異なるステップである。
図17に示すように、パラメータを自動で補正する場合には、ずれフラグが用いられる。パラメータチェック処理において、移動情報と予定情報とが一致しない場合には(S23:NO)、ずれフラグがONとされる(S32)。このずれフラグは、RAM63に記憶エリアが設けられており、例えば「1」が記憶されるとON,「0」が記憶されるとOFFと示す。
ここで、図18のフローチャートを参照して、刺繍データにおいて糸交換(糸駒交換)の指示が行われている場合について説明する。ミシン1では、図示外の縫製処理において、刺繍データに基づいて刺繍縫製が行われている。そこで、刺繍データに糸交換の指示があった場合に糸交換処理が呼び出されて実施される。図18に示すように、まず、駆動回路72に対してミシンモータ79の回転を停止させる指示が行われ、縫製が停止される(S41)。そこで、ずれフラグがONであり、パラメータを補正する必要があるか否かの判断が行われる(S42)。ずれフラグがONでなければ(S42:NO)、パラメータを補正する必要はないので、S49へ進み、糸交換を指示するメッセージが液晶ディスプレイ10に表示される(S49)。そして、縫製開始の指示が待機される(S50:NO、S50)。縫製開始・停止スイッチ41が押下され、縫製開始の指示がなされたら(S50:YES)、糸交換処理は終了して、縫製処理へ戻る。
また、ずれフラグがONであれば(S42:YES)、パラメータを補正する必要がある。そこで、刺繍枠31がパラメータを再算出するためにイメージセンサ50で撮像するための所定の位置へ移動される(S43)。そして、イメージセンサ50により画像が撮像され、パラメータ算出に使用する画像が取得される(S44)。次いで、撮像画像から特徴点が抽出され、その座標がRAM63の特徴点二次元座標記憶エリア632に記憶される(S45)。特徴点の二次元座標(図6参照)と、EEPROM64の特徴点三次元座標記憶エリア641に記憶されている特徴点の三次元座標(図7参照)との組み合わせに基づいて、周知のカメラキャリブレーションのパラメータの算出方法によりパラメータが算出される(S46)。そして、S46で算出されたパラメータがEEPROM64の内部パラメータ記憶エリア642及び外部パラメータ記憶エリア643に記憶され、パラメータが補正される(S47)。そして、ずれフラグがOFFとされる(S48)。そして、糸交換を指示するメッセージが液晶ディスプレイ10に表示される(S49)。そして、縫製開始の指示が待機される(S50:NO、S50)。縫製開始・停止スイッチ41が押下され、縫製開始の指示がなされたら(S50:YES)、糸交換処理は終了して、縫製処理へ戻る。
次に、図19のフローチャートを参照して、ボビンを交換する必要が生じた場合について説明する。ミシン1において、図示外の縫製処理において、刺繍データに基づいて刺繍縫製が行われている中で下糸がなくなった場合に、ボビンを交換する必要が生じる。そこで、ボビン交換処理が呼び出されて実施される。ここでは、糸交換処理と同様に、ずれフラグがONである場合に(S42:YES)、パラメータの補正が行われる(S43〜S47)。そして、ずれフラグがOFFとされる(S48)。そして、ボビン交換を指示するメッセージが液晶ディスプレイ10に表示される(S51)。そして、縫製開始の指示が待機される(S50:NO、S50)。縫製開始・停止スイッチ41が押下され、縫製開始の指示がなされたら(S50:YES)、糸交換処理は終了して、縫製処理へ戻る。
また、縫製が開始される際や、縫製が終了した際に、ずれフラグがONであるか否かを判断し、パラメータを補正してもよい。つまり、図19に示したS42〜S47の処理を行えばよい。これらの場合、ずれフラグがONである場合にパラメータを算出して、内部パラメータ記憶エリア642及び外部パラメータ記憶エリア643に記憶する処理(S42〜S48)を行うCPU61が「第二パラメータ補正手段」に相当する。このようにして、ミシン1自身でイメージセンサ50の位置ずれを検出して、パラメータを補正することができるので、イメージセンサ50で撮像された画像から正確な位置情報(座標)を取得することができる。よって、画像から取得された位置情報を用いる処理(例えば、画像の加工、針落ち位置の座標取得、縫目長の計測)を正確に行うことができる。
ミシン1の上側からの斜視図である。 イメージセンサ50を示す模式図である。 ミシン1の電気的構成を示す模式図である。 RAM63に設けられている記憶エリアの構成を示す模式図である。 RAM63に設けられている特徴点二次元座標記憶エリア632の構成を示す模式図である。 EEPROM64に設けられている記憶エリアの構成を示す模式図である。 EEPROM64に設けられている特徴点三次元座標記憶エリア641の模式図である。 針板80の平面図である。 針板80の平面図上に特徴点を記した模式図である。 パラメータ補正処理のフローチャートである。 刺繍装置30が取り付けられたミシン1の上側からの斜視図である。 図11に示した刺繍枠32よりも小さいサイズの刺繍枠250の平面図である。 刺繍枠32に載置されるテンプレート350の平面図である。 図13に示したテンプレート350の平面図である。 変形例の特徴点三次元座標記憶エリア641の構成を示す模式図である。 縫製中にイメージセンサ50の位置ずれの判断を行う場合の処理のフローチャートである。 パラメータチェック処理の変形例のフローチャートである。 糸色交換時にパラメータを補正する際に行われる糸交換処理のフローチャートである。 ボビンを交換する際にパラメータを補正する際に行われるボビン交換処理のフローチャートである。
符号の説明
1 ミシン
2 ミシンベッド
30 刺繍装置
32 刺繍枠
50 イメージセンサ
61 CPU
62 ROM
63 RAM
64 EEPROM
80 針板
81〜85 穴
86 目盛り
87 基線
91〜97 歯穴
100〜127 特徴点
200 特徴点
250 刺繍枠
255 外枠
256 内枠
300〜312 特徴点
350 テンプレート
392 基線
631 撮像画像記憶エリア
632 特徴点二次元座標記憶エリア
641 特徴点三次元座標記憶エリア
642 内部パラメータ記憶エリア
643 外部パラメータ記憶エリア
6421 X軸焦点距離記憶エリア
6422 Y軸焦点距離記憶エリア
6423 X軸主点座標記憶エリア
6424 Y軸主点座標記憶エリア
6425 第一歪み計数記憶エリア
6426 第二歪み係数記憶エリア
6431 X軸回転ベクトル記憶エリア
6432 Y軸回転ベクトル記憶エリア
6433 Z軸回転ベクトル記憶エリア
6434 X軸並進ベクトル記憶エリア
6435 Y軸並進ベクトル記憶エリア
6436 Z軸並進ベクトル記憶エリア
cx 主点座標
cy 主点座標
fx 焦点距離
fy 焦点距離
歪み係数
歪み係数
回転ベクトル
回転ベクトル
回転ベクトル
並進ベクトル
並進ベクトル
並進ベクトル

Claims (12)

  1. ミシンベッド上を撮像可能な位置に配置された撮像手段と、
    前記撮像手段により撮像可能な範囲に設けられた複数の特徴点を前記撮像手段により撮像された画像から抽出し、抽出された前記特徴点の二次元座標を特徴点座標として算出する特徴点座標算出手段と、
    予め計測された前記特徴点の三次元座標である基準座標を記憶する基準座標記憶手段と、
    前記基準座標記憶手段に記憶されている前記基準座標と、前記特徴点座標抽出手段により算出された前記特徴点座標とを対応付ける対応付け手段と、
    前記対応付け手段による対応付けの結果に基づいて、前記撮像手段のパラメータを算出するパラメータ算出手段と、
    前記パラメータ算出手段により算出されたパラメータを記憶するパラメータ記憶手段と、
    前記撮像手段により撮像された画像を比較画像として取得する比較画像取得手段と、
    前記比較画像取得手段により取得された前記比較画像に基づく情報である比較情報と前記パラメータ記憶手段に記憶されているパラメータを算出する際に使用された画像である基本画像に基づく情報であるパラメータ情報とが等しいか否かを判断する第一判断手段と、
    前記第一判断手段により前記比較情報と前記パラメータ情報とが等しいと判断されなかった場合には、パラメータを再算出する必要がある旨を報知する第一報知手段とを備え、
    前記第一判断手段により等しいか否かを判断する前記比較情報と前記パラメータ情報は、前記比較画像と前記基本画像、前記比較画像から算出された前記特徴点の座標と前記基本画像から算出された前記特徴点の座標、又は、前記比較画像に基づいて算出されたパラメータと前記パラメータ記憶手段に記憶されているパラメータであることを特徴とするミシン。
  2. ミシンベッド上を撮像可能な位置に配置された撮像手段と、
    前記撮像手段により撮像可能な範囲に設けられた複数の特徴点を前記撮像手段により撮像された画像から抽出し、抽出された前記特徴点の二次元座標を特徴点座標として算出する特徴点座標算出手段と、
    予め計測された前記特徴点の三次元座標である基準座標を記憶する基準座標記憶手段と、
    前記基準座標記憶手段に記憶されている前記基準座標と、前記特徴点座標抽出手段により算出された前記特徴点座標とを対応付ける対応付け手段と、
    前記対応付け手段による対応付けの結果に基づいて、前記撮像手段のパラメータを算出するパラメータ算出手段と、
    前記パラメータ算出手段により算出されたパラメータを記憶するパラメータ記憶手段と、
    前記撮像手段により撮像された画像を比較画像として取得する比較画像取得手段と、
    前記比較画像取得手段により取得された前記比較画像に基づく情報である比較情報と前記パラメータ記憶手段に記憶されているパラメータを算出する際に使用された画像である基本画像に基づく情報であるパラメータ情報とが等しいか否かを判断する第一判断手段と、
    前記比較画像に対して前記特徴点座標算出手段により前記特徴点座標を算出し、前記対応付け手段により算出された前記特徴点座標を前記基準座標に対応付け、前記パラメータ算出手段により対応付けの結果に基づいて前記パラメータを算出するパラメータ再算出手段と、
    前記第一判断手段により前記比較情報と前記パラメータ情報とが等しいと判断されなかった場合には、前記パラメータ再算出手段により算出されたパラメータを前記パラメータ記憶手段に記憶する第一パラメータ補正手段とを備え、
    前記一判断手段により等しいか否かを判断する前記比較情報と前記パラメータ情報は、前記比較画像と前記基本画像、前記比較画像から算出された前記特徴点の座標と前記基本画像から算出された前記特徴点の座標、又は、前記比較画像に基づいて算出されたパラメータと前記パラメータ記憶手段に記憶されているパラメータであることを特徴とするミシン。
  3. 加工布を保持する刺繍枠を駆動する刺繍装置と、
    ミシンベッド上を撮像可能な位置に配置された撮像手段と、
    前記撮像手段により撮像可能な範囲に設けられた複数の特徴点を前記撮像手段により撮像された画像から抽出し、抽出された前記特徴点の二次元座標を特徴点座標として算出する特徴点座標算出手段と、
    予め計測された前記特徴点の三次元座標である基準座標を記憶する基準座標記憶手段と、
    前記基準座標記憶手段に記憶されている前記基準座標と、前記特徴点座標抽出手段により算出された前記特徴点座標とを対応付ける対応付け手段と、
    前記対応付け手段による対応付けの結果に基づいて、前記撮像手段のパラメータを算出するパラメータ算出手段と、
    前記パラメータ算出手段により算出されたパラメータを記憶するパラメータ記憶手段と、
    刺繍縫製を行うために少なくとも縫目の座標を示した刺繍データを取得する刺繍データ取得手段と、
    前記刺繍データ取得手段により取得された刺繍データに基づいて前記刺繍枠が駆動される際の所定の移動に関する予定情報を算出する予定情報算出手段と、
    前記刺繍データ取得手段により取得された刺繍データに基づいて前記刺繍枠が駆動された際に、前記予定情報算出手段により前記予定情報が算出された前記所定の移動の前後に前記撮像手段により前記ミシンベッド上に配置された前記刺繍枠を撮像し、撮像された画像に基づいて、前記刺繍枠、前記加工布又は前記加工布に縫い付けられた縫目の移動に関する情報である移動情報を取得する移動情報取得手段と、
    前記移動情報取得手段により取得された前記移動情報と前記予定情報記憶手段に記憶されている前記予定情報とが等しいか否かを判断する第二判断手段と、
    前記第二判断手段により前記移動情報と前記予定情報とが等しいと判断されなかった場合には、パラメータを再算出する必要がある旨を報知する第二報知手段とを備えたことを特徴とするミシン。
  4. 加工布を保持する刺繍枠を駆動する刺繍装置と、
    ミシンベッド上を撮像可能な位置に配置された撮像手段と、
    前記撮像手段により撮像可能な範囲に設けられた複数の特徴点を前記撮像手段により撮像された画像から抽出し、抽出された前記特徴点の二次元座標を特徴点座標として算出する特徴点座標算出手段と、
    予め計測された前記特徴点の三次元座標である基準座標を記憶する基準座標記憶手段と、
    前記基準座標記憶手段に記憶されている前記基準座標と、前記特徴点座標抽出手段により算出された前記特徴点座標とを対応付ける対応付け手段と、
    前記対応付け手段による対応付けの結果に基づいて、前記撮像手段のパラメータを算出するパラメータ算出手段と、
    前記パラメータ算出手段により算出されたパラメータを記憶するパラメータ記憶手段と、
    刺繍縫製を行うために少なくとも縫目の座標を示した刺繍データを取得する刺繍データ取得手段と、
    前記刺繍データ取得手段により取得された刺繍データに基づいて前記刺繍枠が駆動される際の所定の移動に関する予定情報を算出する予定情報算出手段と、
    前記刺繍データ取得手段により取得された刺繍データに基づいて前記刺繍枠が駆動された際に、前記予定情報算出手段により前記予定情報が算出された前記所定の移動の前後に前記撮像手段により前記ミシンベッド上に配置された前記刺繍枠を撮像し、撮像された画像に基づいて、前記刺繍枠、前記加工布又は前記加工布に縫い付けられた縫目の移動に関する情報である移動情報を取得する移動情報取得手段と、
    前記移動情報取得手段により取得された前記移動情報と前記予定情報記憶手段に記憶されている前記予定情報とが等しいか否かを判断する第二判断手段と、
    前記第二判断手段により前記移動情報と前記予定情報とが等しいと判断されなかった場合には、前記撮像手段により画像を撮像し、前記特徴点座標算出手段により前記特徴点座標を算出して、前記対応付け手段により前記特徴点座標と前記基準座標とを対応付け、前記パラメータ算出手段によりパラメータを算出し、前記パラメータ算出手段により算出されたパラメータを前記パラメータ記憶手段に記憶する第二パラメータ補正手段とを備えたことを特徴とするミシン。
  5. 前記特徴点は、前記ミシンベッド上に設置される針板に設けられている四角形の穴の頂点、又は、円形の穴の中心点であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のミシン。
  6. 前記特徴点は、前記針板の表面に設けられている刻印上の点であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のミシン。
  7. 加工布を保持する刺繍枠を前記ミシンベッド上に配置して駆動する刺繍装置を備え、
    前記特徴点は、前記刺繍枠上に設けられている刻印上の点、又は、前記刺繍枠に載置されるテンプレート上に設けられている刻印上の点であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のミシン。
  8. 加工布を保持する刺繍枠を前記ミシンベッド上に配置して駆動する刺繍装置を備え、
    前記刺繍枠上又は前記刺繍枠に載置されるテンプレート上に少なくとも1つの点が設けられており、
    前記基準座標記憶手段は、
    前記刺繍装置により前記刺繍枠を駆動して前記ミシンベッド上の所定位置に配置した状態での前記点を前記特徴点とし、複数の所定位置におけるそれぞれの前記特徴点の基準座標を記憶しており、
    前記特徴点座標算出手段は、
    前記刺繍装置により前記刺繍枠を駆動して複数の所定の位置に移動させ、前記撮像手段により前記ミシンベッド上を撮像し、前記特徴点を抽出して、当該特徴点の二次元座標を算出することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のミシン。
  9. 前記パラメータ記憶手段に記憶されているパラメータを用いて、前記撮像手段により撮像された画像を加工する画像加工手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のミシン。
  10. 前記パラメータ記憶手段に記憶されているパラメータを用いて、前記撮像手段により撮像された画像上の点の三次元座標を算出する三次元座標算出手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のミシン。
  11. 前記パラメータ記憶手段に記憶されているパラメータを用いて、三次元座標で示された所定の点の座標を二次元座標系に投影した点の座標を算出する二次元座標算出手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載のミシン。
  12. 前記撮像手段はCMOSイメージセンサであることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載のミシン。
JP2008013418A 2008-01-24 2008-01-24 ミシン Pending JP2009174981A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008013418A JP2009174981A (ja) 2008-01-24 2008-01-24 ミシン
US12/320,337 US8091493B2 (en) 2008-01-24 2009-01-23 Sewing machine, and computer-readable storage medium storing sewing machine control program

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008013418A JP2009174981A (ja) 2008-01-24 2008-01-24 ミシン

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009174981A true JP2009174981A (ja) 2009-08-06

Family

ID=40897913

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008013418A Pending JP2009174981A (ja) 2008-01-24 2008-01-24 ミシン

Country Status (2)

Country Link
US (1) US8091493B2 (ja)
JP (1) JP2009174981A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2366823A2 (en) 2010-03-19 2011-09-21 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Sewing machine and non-transitory computer-readable medium storing sewing machine control program
US8463420B2 (en) 2010-03-19 2013-06-11 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Sewing machine and non-transitory computer-readable medium storing sewing machine control program
JP2018087715A (ja) * 2016-11-28 2018-06-07 キヤノン株式会社 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
WO2021005840A1 (ja) * 2019-07-08 2021-01-14 ブラザー工業株式会社 縫製システム及びミシン

Families Citing this family (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010201064A (ja) * 2009-03-05 2010-09-16 Brother Ind Ltd 刺繍データ作成装置、刺繍データ作成プログラムおよび刺繍データ作成プログラムを記憶した記憶媒体
JP2011161087A (ja) * 2010-02-12 2011-08-25 Brother Industries Ltd ミシン
JP2011244989A (ja) * 2010-05-26 2011-12-08 Brother Ind Ltd 刺繍データ作成装置、刺繍データ作成方法、及び刺繍データ作成プログラム
JP2012045020A (ja) 2010-08-24 2012-03-08 Brother Ind Ltd ミシン
JP2012179229A (ja) * 2011-03-01 2012-09-20 Brother Ind Ltd ミシン、縫目データ作成装置、及び縫目データ作成プログラム
JP2013099455A (ja) * 2011-11-09 2013-05-23 Brother Ind Ltd ミシン
JP5942389B2 (ja) * 2011-11-09 2016-06-29 ブラザー工業株式会社 ミシン
JP2014155579A (ja) 2013-02-15 2014-08-28 Brother Ind Ltd ミシン、ミシンプログラム、及びミシンシステム
JP2014155580A (ja) * 2013-02-15 2014-08-28 Brother Ind Ltd ミシン、ミシンプログラム、及びミシンシステム
JP2015167780A (ja) * 2014-03-10 2015-09-28 ブラザー工業株式会社 ミシン
JP2015223260A (ja) * 2014-05-27 2015-12-14 ブラザー工業株式会社 ミシン
JP6494953B2 (ja) * 2014-08-21 2019-04-03 蛇の目ミシン工業株式会社 刺繍ミシンの刺繍縫い変換装置、刺繍ミシンの刺繍縫い変換方法、刺繍ミシンの刺繍縫い変換プログラム
JP6587390B2 (ja) * 2015-01-23 2019-10-09 蛇の目ミシン工業株式会社 刺繍模様配置システム、刺繍模様配置装置、刺繍模様配置装置の刺繍模様配置方法、刺繍模様配置装置のプログラム、ミシン
JP6680539B2 (ja) * 2016-01-14 2020-04-15 Juki株式会社 ミシン
JP6732517B2 (ja) * 2016-04-26 2020-07-29 蛇の目ミシン工業株式会社 縫製データ生成装置、縫製データ生成方法、プログラムおよび縫製システム
JP6986333B2 (ja) * 2016-04-28 2021-12-22 株式会社ジャノメ 刺繍模様連結データ生成装置、刺繍模様連結データ生成方法、プログラムおよび縫製システム
JP6770782B2 (ja) * 2016-04-28 2020-10-21 蛇の目ミシン工業株式会社 縫製データ生成装置、縫製データ生成方法、プログラムおよび縫製システム
CN108589060A (zh) * 2018-04-09 2018-09-28 深圳市诺德机器人有限公司 一种视觉定位自动缝制系统以及缝制方法
JP7224112B2 (ja) * 2018-05-21 2023-02-17 Juki株式会社 縫製システム
US10683596B2 (en) * 2018-06-07 2020-06-16 Zeng Hsing Industrial Co., Ltd. Method of generating an image that shows an embroidery area in an embroidery frame for computerized machine embroidery
CN113123022A (zh) * 2021-04-16 2021-07-16 上海威士机械有限公司 一种基于视觉检测处理的袖克夫缝纫装置及其方法
DE102021212588A1 (de) * 2021-11-09 2023-05-11 Dürkopp Adler GmbH Verfahren zum Erstellen eines Näh-Datensatzes als Grundlage eines Nähprogramms zum Nähen eines Nahtverlaufes auf einem Nähgutstrukturen aufweisenden Nähgut

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0680404B2 (ja) 1985-06-03 1994-10-12 日本電信電話株式会社 カメラ位置姿勢校正方法
JPS6361903A (ja) 1986-09-03 1988-03-18 Nissan Motor Co Ltd 三次元座標変換装置
JPS642889A (en) 1987-06-23 1989-01-06 Omron Tateisi Electron Co Calibrating method for robot visual coordinate system
JPH04181106A (ja) 1990-11-15 1992-06-29 Komatsu Ltd 位置寸法計測装置のキャリブレーション装置
JPH04364884A (ja) 1991-06-11 1992-12-17 Brother Ind Ltd 刺繍データ修正装置
JP2940230B2 (ja) 1991-06-11 1999-08-25 ブラザー工業株式会社 刺繍データ作成装置
JP3138080B2 (ja) 1992-10-22 2001-02-26 株式会社豊田中央研究所 視覚センサの自動キャリブレーション装置
JPH07265569A (ja) 1994-03-31 1995-10-17 Juki Corp 柄合せ装置
JP3550185B2 (ja) 1994-07-12 2004-08-04 蛇の目ミシン工業株式会社 画像処理機能を有するミシン
JP3753445B2 (ja) 1994-09-09 2006-03-08 蛇の目ミシン工業株式会社 画像表示機能を有するミシン
JP3600378B2 (ja) 1996-07-24 2004-12-15 本田技研工業株式会社 車両の外界認識装置
JP3170238B2 (ja) * 1997-03-24 2001-05-28 洋 古舘 縫製システム及び縫製方法
DE50205513D1 (de) * 2001-12-19 2006-03-30 Gegauf Fritz Ag Verfahren und Vorrichtung zum Regeln des Stofftransportes bei einer Näh- oder Stickmaschine
JP2005279008A (ja) * 2004-03-30 2005-10-13 Brother Ind Ltd 刺繍データ作成装置、刺繍データ作成方法、刺繍データ作成制御プログラム及び刺繍方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2366823A2 (en) 2010-03-19 2011-09-21 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Sewing machine and non-transitory computer-readable medium storing sewing machine control program
US8463420B2 (en) 2010-03-19 2013-06-11 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Sewing machine and non-transitory computer-readable medium storing sewing machine control program
US8527083B2 (en) 2010-03-19 2013-09-03 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Sewing machine and non-transitory computer-readable medium storing sewing machine control program
JP2018087715A (ja) * 2016-11-28 2018-06-07 キヤノン株式会社 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
JP7179439B2 (ja) 2016-11-28 2022-11-29 キヤノン株式会社 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
WO2021005840A1 (ja) * 2019-07-08 2021-01-14 ブラザー工業株式会社 縫製システム及びミシン
US11885054B2 (en) 2019-07-08 2024-01-30 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Sewing system and sewing machine

Also Published As

Publication number Publication date
US8091493B2 (en) 2012-01-10
US20090188415A1 (en) 2009-07-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5315705B2 (ja) ミシン
JP2009174981A (ja) ミシン
JP2011194042A (ja) ミシン
JP4974044B2 (ja) 刺繍縫製可能なミシン
JP5942389B2 (ja) ミシン
JP5141299B2 (ja) ミシン
JP2014155578A (ja) 撮影装置のコントローラに実行させるためのプログラム、ミシンシステム及び刺繍枠
US8738173B2 (en) Sewing machine and non-transitory computer-readable storage medium storing sewing machine control program
US8594829B2 (en) Sewing machine and computer program product stored on non-transitory computer-readable medium
JP2011194043A (ja) ミシン
JP2011161087A (ja) ミシン
JP2014155579A (ja) ミシン、ミシンプログラム、及びミシンシステム
JP2014155580A (ja) ミシン、ミシンプログラム、及びミシンシステム
JP2011234959A (ja) ミシン
JP2012045020A (ja) ミシン
JP2011050635A (ja) ミシン
US8594830B2 (en) Computer controlled embroidery sewing machine with image capturing
CN111607910B (zh) 缝纫机
US8584607B2 (en) Sewing machine
JP2015093127A (ja) ミシン
JP2009172122A (ja) ミシン
JP2015175071A (ja) 保持部材
WO2018078958A1 (ja) ミシン及び保持部材
JP2015173774A (ja) ミシン
JP2011005180A (ja) ミシン