JP2009008391A - 冷蔵庫 - Google Patents

冷蔵庫 Download PDF

Info

Publication number
JP2009008391A
JP2009008391A JP2008268297A JP2008268297A JP2009008391A JP 2009008391 A JP2009008391 A JP 2009008391A JP 2008268297 A JP2008268297 A JP 2008268297A JP 2008268297 A JP2008268297 A JP 2008268297A JP 2009008391 A JP2009008391 A JP 2009008391A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
food
temperature
space
cooling
cooled
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008268297A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4367574B2 (ja
Inventor
Mai Hashino
真衣 橋野
Yoshiko Yasunobu
淑子 安信
Yoshito Kimura
義人 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2008268297A priority Critical patent/JP4367574B2/ja
Publication of JP2009008391A publication Critical patent/JP2009008391A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4367574B2 publication Critical patent/JP4367574B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Devices That Are Associated With Refrigeration Equipment (AREA)

Abstract

【課題】例えば、冷蔵庫等の低温雰囲気内に温かい食品を入れると、収納されている食品がこの温かい食品からの熱影響によって品温が上昇してしまい、収納食品が品質劣化してしまう。
【解決手段】真空断熱材32と、真空断熱材32の上部に備えられた畜冷剤33と、蓄冷剤33の上部に備えられた熱伝導性の良い材質で形成されたプレート34とを有した冷却部材130と、冷却部材130を収納するケース222とを有することで、冷却ユニット内に温かい食品をいれても、真空断熱材32の断熱効果により冷却ユニット周辺の温度上昇を抑制し、さらに温かい食品の熱を熱伝導性の良い材質のプレート34で伝導し、その熱を蓄冷剤33ですばやく奪うことが可能となるので、冷却ユニット周辺の温度上昇を抑制するので収納していた食品の品質を保持することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、温かい食品を冷却することが可能な冷蔵庫に関するものである。
近年、食品を冷凍保存する機会が増加しており、特にご飯の冷凍は、調査によると8割以上のご家庭の冷凍室にはラップや容器で包装したご飯が冷凍されている。しかしながら、ラップで包んだ炊きたてもしくは保温していたご飯の温度は80℃程度あり、冷凍室にいれるまでに80分以上室温で少なくともご飯の温度が室温になるまで冷ましてから冷凍する方法が一般的であった。
上記、一般的な冷凍方法を解決する従来の冷蔵庫には、蓄冷体を有する蓄冷トレイを備えたケースを急冷室内に設けて冷凍を行なうものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図7は、従来の冷蔵庫で一般的な冷凍方法で冷凍した時のご飯の温度を示したもので、図8、図9は、特許文献1に記載された従来の冷蔵庫を示すものである。
図において、実線はご飯の温度で点線は冷凍室内の設定温度を示している。ご飯の初期温度は90℃あったが、室温で空冷し、ご飯の温度が25℃になるまでに約170分かかり、その後冷凍室に入れて、ご飯の温度が−20℃になるのに6時間以上かかった。
1は冷蔵室、2は氷(温)室、3はワイン室、野菜・冷蔵室、チルド室、ソフトフリージング室、冷凍室などに切り替え可能な切替室、4は野菜室、5は冷凍室、6は冷蔵室のハンドル、7は温度調節部、8は冷却器、9はファンである。各室は冷蔵室1の扉外部でハンドル6の上部に設置された温度調節部7で温度設定をしている。また、この温度調節部7では、各室の現在温度を確認することができる上、各室の急速冷凍(急冷)を何分間(何時間)運転する、または何時から何時まで運転する等と時間設定にて設定することができる。
図9は図8の切替室の断面図を示している。図において、1は冷蔵室、3は切替室、3aは切替室3に設けられた食品を収納するケース、3bは切替室3の床面に設けられた蓄冷トレイ、4は野菜室、12は切替室3の背面下部に設けられた吸込口、15は新たに切替室3に収納する温かい食品、16はすでに切替室3に収納されていた冷却後の食品である。
切替室3の内部にはケース3aがその中には蓄冷トレイ3bが設置されている。切替室3背面部と天井部には冷却器8で冷却されファン9で送風された冷気の吹出口12b、12aが設置されており、ケース3aを冷却した冷気はケース3a前面部の吸込口13よりケース外に放出され切替室3背面下部の吸込口14より冷却器8に戻るように構成されている。
この切替室3内に温かい食品15を収納し、温度調節部7によって切替室3の急冷を設定すると吹出口12より冷気が送られ食品15を上部より急速に冷やし、さらに蓄冷トレイ3bによる直接冷却作用で冷却される。蓄冷トレイ3bは斜線部で示されているが、その斜線部には蓄冷剤が入っていて、外郭は金属、例えばアルミ等のトレイによって構成されている。
特開2001−147081号公報
しかしながら、上記従来の構成では、温かい食品の急速冷凍を独立した切替室3で提案しているが、この切替室3はソフトフリージング室、冷凍室以外にも、ワイン室、野菜・冷蔵室、チルド室に切り替え可能である。そのため、例えばワイン室、野菜・冷蔵室、チルド室などに設定してワインや野菜、チルド食品の貯蔵に使用している場合などにおいては、これらの収納食品を他の冷蔵室や野菜室など保存に適した部屋に移動させてから、温かい食品を切替室にいれなければ、収納していた食品が凍結してしまうと瓶の破損などの危険性や野菜の凍結変性などによる無駄な廃棄が生じてしまうという課題を有していた。
また、ソフトフリージング室、冷凍室に設定していた場合でも、切替室は食品の収納保存のために使用される部屋であり、食品が収納された状態では蓄冷トレイ3bの表面に新しい食品を載置するスペースは存在しない場合が多く、温かい食品を新たに載置して急速冷凍させた場合には周囲の食品の温度が上昇して一時的に解凍されることによる品質劣化などの問題があった。
また従来の方法では、冷凍室に入れられる室温程度の温度まで冷ましてからいれるまでに約160分かかるため、家事時間が長くなり、ともすると忘れてしまったり、その後の作業が残るために精神的にも落ち着かず、束縛されるなどの課題があった。
上記従来の課題を解決するために、本発明の冷蔵庫は、冷蔵庫本体は、複数の貯蔵室と、前記複数の貯蔵室の前面開口部を閉塞する複数の扉とを備え、前記複数の貯蔵室の中で少なくとも一つは冷凍室であって、前記冷凍室は冷凍食品等が収納される空間と、温かい食品を冷却することが可能なスペースと、前記温かい食品を冷却することが可能なスペース内に収納した食品等の温度を非接触にて検知する温度検知手段とを有し、前記温かい食品を冷却することが可能なスペースは前記冷凍室の天面側に備えられるとともに、前記温かい食品を冷却することが可能なスペースの底面側に断熱材を備えることで温かい食品を収納することによる前記冷凍食品等が収納される空間の温度上昇を抑制するものである。
これによって、温かい食品を冷却することが可能なスペース内に温かい食品をいれても、断熱材の断熱効果により庫内の温度上昇を抑制することが可能となり、冷凍室内にある冷凍食品への悪影響が非常に少ない為、炊きたての温かいご飯等をすぐに冷凍室内の温かい食品を冷却することが可能なスペース内に入れることができる。
本発明の冷蔵庫は、温かい食品を冷凍室内の温かい食品を冷却することが可能なスペースに入れても、冷凍室内にある冷凍食品への悪影響が非常に少ない冷蔵庫を提供することができる。
請求項1に記載の冷蔵庫の発明は、冷蔵庫本体は、複数の貯蔵室と、前記複数の貯蔵室の前面開口部を閉塞する複数の扉とを備え、前記複数の貯蔵室の中で少なくとも一つは冷凍室であって、前記冷凍室は冷凍食品等が収納される空間と、温かい食品を冷却することが可能なスペースと、前記温かい食品を冷却することが可能なスペース内に収納した食品等の温度を非接触にて検知する温度検知手段とを有し、前記温かい食品を冷却することが可能なスペースは前記冷凍室の天面側に備えられるとともに、前記温かい食品を冷却することが可能なスペースの底面側に断熱材を備えることで温かい食品を収納することによる前記冷凍食品等が収納される空間の温度上昇を抑制するものである。
これによって、温かい食品を冷凍室内に備えられた温かい食品を冷却することが可能なスペースに入れても、冷凍室内にある冷凍食品への悪影響が非常に少ない為、炊きたての温かいご飯等をすぐに冷凍室内の温かい食品を冷却することが可能なスペース内に入れることができ、冷凍室内にある冷凍食品への悪影響が非常に少ない冷蔵庫を提供することができる。
また、温かい食品を冷却することが可能なスペース内に収納した食品等の温度を非接触にて検知する温度検知手段を有することで、使用者が食品自身の温度状態によって、食べごろ温度や使い勝手の良い温度帯で提供することが可能となる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明に加え温かい食品を冷却することが可能なスペース内は急速に冷却が行えるとともに、温度検知手段によって検知された前記温かい食品を冷却することが可能なスペース内に収納した食品自身の温度が目的の温度に到達した時点で強制冷却を終了するものである。
これによって、温かい食品は急速に冷却または冷凍された後、任意の設定温度で保持することができるため、食品を品質の良い状態で、かつ食べごろ温度などそれぞれの目的に応じた最適な温度で提供することが可能となる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明に加え、温かい食品を冷却することが可能なスペースは冷却器で冷却された冷気が直接送風される貯蔵室に備えられたものである。
これによって、温かい食品を冷却することが可能なスペースには大量の冷気が送られ温かい食品を急速に冷やし、強制冷却することが可能となる。
請求項4に記載の発明は、冷蔵庫本体は、最上部に冷蔵室が備えられており、前記冷蔵室の扉の表面部に温かい食品を冷却することが可能なスペース内の温度を確認することができる温度表示手段が備えられたものであり、現在の食品を冷却することが可能なスペース内の温度を確認することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。尚、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における冷蔵庫の縦断面図を示すものであり、図2は、同実施の形態による冷蔵庫の斜視図を示すものであり、図3は、同実施の形態による冷却ユニットの縦断面図を示すものである。
図において、冷蔵庫本体17は、上から冷蔵室18、野菜室19、切替室20、冷凍室21を区画形成しており、冷凍室21の天面には食品等を急速冷却するために使用される冷却ユニット22が備えられている。
冷却ユニット22は例えば、ABSなどの材質で形成された底面が幅300mm程度で奥行きが290mm程度、高さが50mm程度のものである。尚、冷却ユニット22のサイズは冷却調理のメニューを大きく左右するものであり、目的に応じて様々な材質またはサイズの冷却ユニットがあってもよい。また、冷却ユニット22の出し入れが容易にできるように冷却部材前方に例えば取っ手などをつけてもよい。
冷却ユニット22は冷凍室の天面に備えられ、冷凍室の食品が収納しにくいスペースが有効に使用することが可能となる。
また、冷凍室の天面にはレールを有するとともに、冷却ユニット22には前記レールと係合するフレームを有するもので、レールとフレームが摺動することで冷却ユニット22を引き出し式に移動させることができ、使い勝手を向上させることができる。
冷蔵室18の冷蔵室扉23の表面部には食品等の急速冷却のメニューを選択するための操作パネル24が備えられている。尚、操作パネル24の位置は冷蔵室扉23の表面部に限定されるものではなく、例えば冷凍室扉(図示せず)の表面部に備えられていても良いし、独立したリモコン式であっても良い。
冷蔵庫を冷却する冷凍サイクルにおいて、25は冷却器であり、冷却器25の上方で冷凍室21の後方には強制通風用の送風機26が設けられ、切替室20の後方には風路制御手段27を設け、風路制御手段27の内部に冷蔵室18、野菜室19、切替室20及び冷凍室21への冷気供給量を調節するダンパー(図示せず)を備えている。冷却器25で冷却された冷気は送風機26、風路制御手段27によって前記各室に送風される。
また、冷凍室21の天面に備えられた冷却部材22には強制冷却のための冷気吹出し口28が設けられている。前記、冷気吹き出し口28は、冷凍室と対向に設けられており、冷気は全て直接冷却部材22内に送風される。
冷凍サイクルには圧縮機は29、サイドコンデンサ30、キャピラリチューブ31が備えられている。
また図3に示すように、冷却部材22は断熱材32と、その上に蓄冷剤33が載置され、蓄冷剤33の上にアルミプレート34が配設されている。また、これらの冷却部材はケース222内に収納されている。
断熱材32は真空断熱材であり(以後、真空断熱材32という)、ボード状芯材と外皮材及び吸着剤とから構成される。ボード状芯材はガラスを主原料とする繊維をバインダとともに加熱圧縮成形したものであり、繊維およびバインダともに公知の材料を用いることができる。また、外皮材は少なくともガスバリア層および熱融着層を有するものであればよく、公知の材料を用いることができる。本実施の形態では、外皮材の両面の最外層にはアルミニウムフィルムを用い、真空断熱材32に難燃性を付与している。また、吸着剤は公知の材料を用いることが可能であり、本実施の形態では酸化カルシウムを主原料とする吸着剤を用いている。
真空断熱材32は、ボード状芯材および吸着材を外皮材に挿入し、真空排気後に熱溶着して外皮材内部を真空に保ったものである。このため、通常の断熱材に比較して約10倍の断熱性能を有し、非常に高性能な断熱特性を得ることができる。本発明の真空断熱材32の熱伝導率は、平均温度24℃において0.004W/mKであり、冷却ユニットを収納した冷凍室内の断熱及び収納空間の確保のために必要な真空断熱材32の厚みは3.5mmである。尚、この必要厚みは冷却ユニットを収納した冷凍室内の省スペース化に応じて任意に設定できる。一般に、真空断熱材の芯材としては硬質ウレタンフォームなどの発泡体を用いるが、本発明の真空断熱材32と比較して断熱性能に劣り、また真空断熱材としての成形に対する強度が高いため、屈曲などによる成形が不可能である。また、冷却部材は調理に火を使用するキッチンや食卓で使用をすることから、不燃性が要求されるため、本発明の真空断熱材32の外皮材は、そのラミネートフィルム構成の最外層に厚さ50μmのアルミニウム箔を用い、真空断熱材32に難燃性を付与している。
尚、真空断熱材が冷却部材22の貼り付け可能面積の30%以上の領域に適用されていることから、冷却部材22の高断熱化が可能であり、冷凍室空間の温度上昇を抑制し食品を高品質で保存することが可能である。
蓄冷剤33は厚みが2.0mmから7.0mmであり、例えば5mm程度である。尚、蓄冷剤の代りに、蓄冷剤と同じ熱容量をもたせた金属、例えばアルミやステンレス等を使用しても良い。
尚、冷却ユニット22が冷凍室天面に設置された際、冷凍室天面が冷却ユニット22に密着する形になり、冷却ユニット22の蓋として利用することができる。
アルミプレート34の上には食品等35が載置される。冷却ユニット22の上部には温度検知手段36が設けられている。
温度検知手段36は例えば赤外線センサーなどで、冷却ユニット22に収納された食品等30の温度を非接触で検知できるものである。尚、アルミプレート34の材質は熱伝導性の良い材質のものであれば良く、アルミに限定されるものではない。
図4において、操作パネル24には温度設定手段37と温度表示手段38を有し、現在の冷却ユニット22内の温度を確認することができる上、冷却ユニット22内に収納した食品等35の凍結終了温度と保存温度を自由に設定することができる。操作パネル24には冷却調理メニューボタン39があり、「熱いまんま冷凍」や「手作りアイスクリーム」、「茹で野菜冷却/冷凍」などの冷却調理を選択することができる。
尚、それぞれの冷却調理はそれぞれの目的に応じて終了温度が設定されており、目的の温度まで冷却が終了すると自動的に目的の温度で庫内温度が保持される。
温度検知手段36による食品等35の温度と温度設定手段37及び温度表示手段38の情報に基づいて圧縮機29および送風機26が設定温度に制御されるようにしている。
以上のように構成された冷蔵庫について、以下その動作、作用を説明する。
冷凍サイクルを構成する圧縮機29、サイドコンデンサ30、キャピラリチューブ31、冷却器25の運転、及び送風機26、風路制御手段27により、冷蔵室18、野菜室19、切替室20および冷凍室21は所定の温度に冷却される。
操作パネル24の冷却調理メニューボタン39を選択すると、圧縮機29が高速運転、送風機26も高速運転し、風路制御手段27により、冷気吹出し口28から強制的に冷却ユニット22内に大量の冷気を送風することで、冷却ユニット22に載置した食品等35を急速冷却または急速冷凍するものである。尚、温度検知手段36により、食品等35の温度は検知されており、目的の温度まで食品等35の温度が到達した時点で強制冷却を終了し、庫内温度が目的の温度に保持されるように制御しながら運転される。
例えば、炊飯したご飯を急速冷凍したい場合は、炊いたご飯は80℃前後と温かいので、冷却ユニット22に温かいご飯35を収納して、操作パネル24の冷却調理メニューボタン39で「熱いまんま冷凍」を選択すると冷気吹出し口28より大量の冷気が送られ温かいご飯35を急速に冷やし、さらにアルミプレート34によりすみやかに温かいご飯35の温度を蓄冷剤33に伝え、蓄冷剤33による直接冷却作用で冷却される。このとき、温かいご飯35の品温は温度検知手段36により検知されており、温かいご飯35の品温が−18℃以下になるまで強制冷却される。また、蓄冷剤33で熱を奪いきれず、スペース22内温度が上昇したとしても真空断熱材32により、冷凍室21内の温度上昇は抑制される。この時の温かいご飯の温度は図5の実線に示すように、初期温度が約90℃で、2℃/分の冷却速度で約40分後に0℃に達し、約0.25℃/分の凍結速度で約60分後に−5℃に達し、約80分後に−20℃に到達した。
従来であれば温かい食品を収納すると冷凍室内の庫内温度が上昇し、すでに収納されている冷凍食品に悪影響を与えるので、温かい食品をすぐに冷凍室に入れることはしなかった。そのため温かいご飯を冷凍する場合は、温かいご飯が室温程度になるまで冷ましてから冷凍室にいれる必要があった。その時の温かいご飯の温度は、初期温度が約90℃で約160分後に室温の25℃に達し、冷凍室21に入れて、0.4℃/分の冷却速度で約180分後に0℃に達し、約0.05℃/分の凍結速度で約280分後に−5℃に達し、約350分後に−20℃に到達した。
この方法では、冷凍室に入れられる室温程度の温度まで冷ましてからいれるまでに約160分かかるため、家事時間が長くなり、ともすると忘れてしまったり、その後の作業が残るために精神的にも落ち着かず、束縛されるなどの課題があった。また、ご飯をゆっくり冷ましている間にもご飯中の水分が蒸発し、表面部の乾燥によりご飯の食感が悪くなり、外観に皺がよるなどの劣化がみられる。また、ご飯が高温にさらされている時間が長くなるため、アミノカルボニル反応によるご飯が黄化するなどの劣化もみられる。
また、冷凍時に、0℃から−5℃までの最大氷結晶生成帯の通過速度が緩慢であると食品内にできた氷の結晶の体積が増え細胞膜と細胞壁が破れて細胞破壊が生じ、解凍した時に食感に弾力がなくなったり、破壊された細胞内部の水分が外部に流出することでドリップ量が多くなるために食感が悪くなったりするという課題があった。
また、上記従来の構成では、温かい食品の急速冷凍を独立した切替室3で提案しているが、この切替室3はソフトフリージング室、冷凍室以外にも、ワイン室、野菜・冷蔵室、チルド室に切り替え可能である。そのため、例えばワイン室、野菜・冷蔵室、チルド室などに設定してワインや野菜、チルド食品の貯蔵に使用している場合などにおいては、これらの収納食品を他の冷蔵室や野菜室など保存に適した部屋に移動させてから、温かい食品を切替室にいれなければ、収納していた食品が凍結してしまうと瓶の破損などの危険性や野菜の凍結変性などによる無駄な廃棄が生じてしまうという課題を有していた。
また、ソフトフリージング室、冷凍室に設定していた場合でも、切替室は食品の収納保存のために使用される部屋であり、食品が収納された状態では蓄冷トレイ3bの表面に新しい食品を載置するスペースは存在しない場合が多く、温かい食品を新たに載置して急速冷凍させた場合には周囲の食品の温度が上昇して一時的に解凍されることによる品質劣化などの問題があった。
また、温かい食品の急速冷凍のために、わざわざ常に蓄冷トレイ3bのスペースを半分あけておくのは収納スペースの無駄であった。
本実施の形態で示した方法では、従来のご飯の冷凍に比べ、解凍後も炊きたてと同様のおいしさが得られるものであり、大幅な家事の削減の効果がある。
また、温かい食品は急速に冷却または冷凍された後、任意の設定温度で保持することができるため、食品を品質の良い状態で、かつ食べごろ温度などそれぞれの目的に応じた最適な温度で提供することが可能となった。
温かい食品が炊きたてのご飯であった場合については、例えば夕方炊飯したジャーを朝まで保温した場合に比べて大幅に電気代が節約できる。また、ご飯の温度が冷却される過程で生じる水分蒸発が抑制されるために、解凍したときにふっくらした炊き立てのご飯のおいしさを再現することができる。
さらに、冷却調理メニューボタン39の「手作りアイスクリーム」を選択すると、今までの冷凍室21では面倒であったアイスクリームやシャーベットなども簡単に作ることができる。例えば、牛乳、生クリーム、砂糖、卵などの材料を加熱して温めながら砂糖を溶かしながらかき混ぜたものを、プリンカップなどにいれたものを、冷却ユニット22にいれ、操作パネル24の冷却調理メニューボタン39で「手作りアイスクリーム」を選択すると冷気吹出し口28より大量の冷気が送られプリンカップにいれたアイスクリーム35を急速に冷やし、さらにアルミプレート34によりすみやかにアイスクリーム35の温度を蓄冷剤33に伝え、蓄冷剤33による直接冷却作用で冷却される。アイスクリームの原液の初期温度は60℃ちかくあるが、すぐにスペースにいれることができる。
このとき、アイスクリーム35の品温は温度検知手段36により検知されており、アイスクリーム35の品温が食べごろ温度である−12℃以下になるまで強制冷却される。アイスクリームは−12℃で調度よい硬さでおいしく食べることができる。温度検知手段36がアイスクリーム35の品温が−12℃であることを検知すると、強制冷却を終了し、アラームなどの音声もしくは表示パネルなどで表示するなどの方法でアイスクリームができたことをお知らせする。
これにより、約1時間後にはおいしい手作りアイスクリームを食べることができるので、例えばお昼ご飯を食べ終わった後に片付けついでにアイスクリームをセットするとおやつの時間には手作りアイスクリームができていることとなり、無添加でおいしい手作りアイスクリームを子供に食べさせることも可能となる。
また、アイスクリームの凍結が終了し、強制冷却が終了した後も、スペース22内はアイスクリームの食べごろの温度である−12℃で維持されるため、すぐ食べない場合でもいつでも食べごろの温度で提供することができる。
従来であれば、牛乳、生クリーム、砂糖、卵などの材料を加熱して温めながら混ぜ合わせ、室温で冷ましてから、冷凍室に入れた後、氷結晶を細かく砕いて舌さわりを滑らかにするために、冷凍室から数回とりだして攪拌する必要があり、アイスクリームの作成時間が12時間以上と、大変な労力と時間を費やさなければ手作りアイスクリームを美味しく作ることはできなかった。
また、通常の冷凍室は−18℃以下に設定されているため、アイスクリームの品温が−18℃以下になってしまい、カチカチですぐには食べられなかった。
これにより、従来よりもアイスクリームの作成時間を大幅に短縮できると共に、おいしさも向上するというメリットがある。
さらに、冷却ユニットは取り出してキッチンや食卓、寝室など家の中のあらゆるところで使用することができる。
従来であれば、沸かしたての熱いお茶やシチューなどを冷蔵温度帯に設定された庫内にいれることは、他の食品に悪影響を与えるので、できなかった。
冷蔵温度帯に設定された庫内に移動して使用する場合、例えば沸かしたての熱いお茶やシチューなど調理直後の鍋を熱いまますぐに冷蔵温度帯に設定された庫内にセットしたケースの上にいれることができるので、時間短縮が図れる。従来であれば、熱いお茶は室温で冷ますか、流水で冷ますことが多く、後者の流水冷却では熱いお茶の温度が約40℃の一肌程度の温度に冷めるまでの時間は約24分かかっていた。しかし、熱いお茶をケースに載置した場合では約15分で40℃まで冷却されるので、お茶のサーバーをぬらさずに簡便にはやく冷却することができる。かつ、お茶が高温にさらされている時間が短縮されることで、お茶の色素の変色を抑制し、例えば緑茶であればきれいな緑色を呈した冷茶をつくることができ、熱に弱いビタミンCなどの損傷を防ぎ、栄養素の保持率が従来よりも高くなる。
また、従来であれば、熱い調理直後のシチュー鍋を室温で冷却する場合、調理直後の鍋の温度が85℃程度であったものが、40℃程度の一肌温度まで冷めるのに193分もかかっていたが、ケースの上に載置した場合では40℃まで約55分で冷却することができるので従来よりも約75%も時間短縮をすることができる。また、シチュー鍋の蓋をあけて、5分に1回程度攪拌することで40℃まで約17分で冷却することができ、大幅な時間短縮が期待できる。
また、従来は生クリームの攪拌をするときは、生クリームをいれたボールの下に氷をいれたボールをあてて生クリームを攪拌するのが一般的であったが、氷のストックがないときは攪拌がうまくいかなかったり、ボールを2つも使用しなければならず無駄に洗い物が増えるなど手間がかかったが、ケースの上に生クリームをいれたボールを載置して攪拌した場合、使い勝手がよく、生クリームを攪拌することができる。
また、お刺身や素麺、冷やし中華、冷奴、ジュースなど冷やして食べた方がおいしいものの冷却にはしばしば氷を使うことがあり、この方法では氷が溶けて水っぽい味になったりする場合があったが、これもケースを使うことで水っぽくならずにかつお刺身の場合で219分もの間7℃以下で保冷することができ、優れた保冷能力を発揮することができる。
以上のように、これまでは冷蔵庫の中にしか冷える空間はなかったが、冷却ユニットにより、結露水で水浸しになることなく、5時間以上の保冷冷却能力をもち、省エネルギーの冷える空間を家の中どこでもつくることが可能となる。
(実施の形態2)
図6は本発明の実施の形態2における冷却ユニットの縦断面図を示すものである。
図に示すように、冷却ユニットは冷却部材122とケース222とからなり、冷却部材122は、断熱材132(真空断熱材132)の上にアルミからなるプレート134で覆われた蓄冷剤133が載置され、ケース222の上に真空断熱材132、アルミからなるプレート134で覆われた蓄冷剤133が順に載置されている。
以上のように構成された冷却ユニットの作用を以下に説明する。
本実施の形態の冷却部材は、蓄冷剤133をアルミプレート134で覆っている為、実施の形態1に記載の冷却ユニットと比較して、蓄冷剤133が全面にわたってアルミのプレート134で覆われている為、固形の蓄冷剤が解けて変形しても、アルミからなるプレート134は形状が崩れることなく、冷却部材の形状変化を防ぐことができ、冷却部材の形状が安定している為、食品135の保持性にも優れている。
また、蓄冷剤133がアルミのプレート134で覆われている為、例えば、蓄冷剤を早く凍らしたい場合にはアルミプレート134の伝熱性が非常に良いことにより、アルミのプレート134に包まれた蓄冷剤133を冷凍庫に入れることで、蓄冷剤133をそのまま凍らせるよりも早い時間で蓄冷剤133を凍結させることができる。
以上のように、本発明にかかる冷蔵庫は、冷凍温度帯に設定された庫内に真空断熱材と蓄冷剤で構成された冷却ユニットを設けることで、冷却ユニット内に温かい食品等を直接収納でき、かつ冷却ユニットを薄肉化することで冷凍室内の省スペース化が図れる。この技術は冷蔵庫以外においても例えば、キッチンや食卓、床下収納、寝室などのあらゆるスペース、空間、物を冷やす等の用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1における冷蔵庫の縦断面図 同実施の形態の冷蔵庫の冷凍サイクル配管の透視図 同実施の形態の冷却ユニットの縦断面図 同実施の形態の冷蔵庫の操作パネルを示す図 同実施の形態の従来の食品の冷凍時の温度変化と冷凍設定温度の変化を示す特性図 本発明の実施の形態2における冷却ユニットの縦断面図 従来の食品の冷凍時の温度変化と冷凍設定温度の変化を示す特性図 従来の冷蔵庫の正面図 従来の冷蔵庫の切換え室の断面図
符号の説明
17 冷蔵庫
21 冷凍室
22 冷却ユニット
23 冷蔵室扉
24 操作パネル
28 冷気吹出し口
32 真空断熱材(断熱材)
33 蓄冷剤
34 プレート
36 温度検知手段

Claims (4)

  1. 冷蔵庫本体は、複数の貯蔵室と、前記複数の貯蔵室の前面開口部を閉塞する複数の扉とを備え、前記複数の貯蔵室の中で少なくとも一つは冷凍室であって、前記冷凍室は冷凍食品等が収納される空間と、温かい食品を冷却することが可能なスペースと、前記温かい食品を冷却することが可能なスペース内に収納した食品等の温度を非接触にて検知する温度検知手段とを有し、前記温かい食品を冷却することが可能なスペースは前記冷凍室の天面側に備えられるとともに、前記温かい食品を冷却することが可能なスペースの底面側に断熱材を備えることで温かい食品を収納することによる前記冷凍食品等が収納される空間の温度上昇を抑制する冷蔵庫。
  2. 温かい食品を冷却することが可能なスペース内は急速に冷却が行えるとともに、温度検知手段によって検知された前記温かい食品を冷却することが可能なスペース内に収納した食品自身の温度が目的の温度に到達した時点で強制冷却を終了する請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 温かい食品を冷却することが可能なスペースは冷却器で冷却された冷気が直接送風される貯蔵室に備えられた請求項1または2に記載の冷蔵庫。
  4. 冷蔵庫本体は、最上部に冷蔵室が備えられており、前記冷蔵室の扉の表面部に温かい食品を冷却することが可能なスペース内の温度を確認することができる温度表示手段が備えられた請求項1から3のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
JP2008268297A 2008-10-17 2008-10-17 冷蔵庫 Expired - Fee Related JP4367574B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008268297A JP4367574B2 (ja) 2008-10-17 2008-10-17 冷蔵庫

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008268297A JP4367574B2 (ja) 2008-10-17 2008-10-17 冷蔵庫

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004205662A Division JP2006029621A (ja) 2004-07-13 2004-07-13 冷却ユニットとそれを用いた冷蔵庫

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009008391A true JP2009008391A (ja) 2009-01-15
JP4367574B2 JP4367574B2 (ja) 2009-11-18

Family

ID=40323633

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008268297A Expired - Fee Related JP4367574B2 (ja) 2008-10-17 2008-10-17 冷蔵庫

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4367574B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20120025072A (ko) * 2010-09-06 2012-03-15 삼성전자주식회사 냉장고

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20120025072A (ko) * 2010-09-06 2012-03-15 삼성전자주식회사 냉장고
KR101697113B1 (ko) * 2010-09-06 2017-01-18 삼성전자주식회사 냉장고

Also Published As

Publication number Publication date
JP4367574B2 (ja) 2009-11-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI233479B (en) Refrigerator with a freezer compartment and method of using it
JP4367575B1 (ja) 冷蔵庫
JP6138708B2 (ja) 冷蔵庫
TW201010627A (en) Refrigerating method and refrigerator-freezer for food
JP2006090686A (ja) 冷蔵庫
TW548392B (en) Refrigerator
JP5502548B2 (ja) 冷蔵庫
JP5011267B2 (ja) 冷蔵庫
JP4135765B2 (ja) 冷蔵庫
JP2005226984A (ja) 冷蔵庫
JP2011017472A (ja) 冷蔵庫
JP2007101084A (ja) 冷蔵庫
JP2005180909A (ja) 冷蔵庫の化粧品受納装置
CN104075519A (zh) 具有变温室的冰箱以及其变温室温度控制方法
JP6460746B2 (ja) 冷蔵庫
JP4367574B2 (ja) 冷蔵庫
WO2002101306A1 (fr) Refrigerateur
JP2016090131A (ja) 冷蔵庫
JP4840469B2 (ja) 過冷却制御冷蔵庫
JP2005308294A (ja) 冷凍冷蔵庫
JP2006029621A (ja) 冷却ユニットとそれを用いた冷蔵庫
JPH071138B2 (ja) 冷蔵庫
JP4316408B2 (ja) 省スペース型冷蔵庫
JP6452378B2 (ja) 冷蔵庫
JP2006174730A (ja) 冷凍食品の解凍方法及び装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081110

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20090119

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20090126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090414

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090601

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090804

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090817

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4367574

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120904

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130904

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees