JP2008036968A - 画像記録装置及び画像記録方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】記録媒体の搬送速度が変動しても記録画像にムラや色ずれといった画像劣化を発生させない画像記録装置及び画像記録方法を提供する。
【解決手段】ベルト33に形成されたテストパターンを読み取り、その読取結果に基づいて求められたベルト33の速度変動データを予め記憶しておく。画像記録時には速度変動データを読み出して記録タイミングの補正が行われる。ベルト33にテストパターンを形成する代わりに記録紙16上にテストパターンを形成し、該テストパターンを吸着ベルト搬送部とは別に設けられたテストパターン読取部によって読み取り、その読取結果から記録紙16の速度変動データを求めて記憶しておく態様も可能である。また、転写方式において中間転写体にテストパターンを形成し、該テストパターンを読み取り、その読取結果から中間転写体の速度変動データを求め、記憶しておく態様も可能である。
【選択図】 図1
【解決手段】ベルト33に形成されたテストパターンを読み取り、その読取結果に基づいて求められたベルト33の速度変動データを予め記憶しておく。画像記録時には速度変動データを読み出して記録タイミングの補正が行われる。ベルト33にテストパターンを形成する代わりに記録紙16上にテストパターンを形成し、該テストパターンを吸着ベルト搬送部とは別に設けられたテストパターン読取部によって読み取り、その読取結果から記録紙16の速度変動データを求めて記憶しておく態様も可能である。また、転写方式において中間転写体にテストパターンを形成し、該テストパターンを読み取り、その読取結果から中間転写体の速度変動データを求め、記憶しておく態様も可能である。
【選択図】 図1
Description
本発明は画像記録装置及び画像記録方法に係り、特にメディア上に画像を形成する画像記録装置の構成及び画像形成技術に関する。
記録媒体や中間転写体を搬送ベルトなどの搬送機構に固定して搬送しながら、ヘッドからインクを吐出させて記録媒体等に画像を形成するインクジェット記録装置において、搬送負荷抵抗の変動や振動等により記録媒体等の搬送速度にバラつきが生じると、記録媒体等に記録された画像にはムラや色ずれといった画像劣化が発生する。このような記録媒体等の搬送に起因するムラや色ずれを防止する様々な技術が提案されている。
特許文献1に記載された発明では、搬送ベルトの縁に設けられたスリットの有無を検知するエンコーダを備え、エンコーダから出力される出力パルス信号に同期させて印字ヘッドの吐出を制御し、実際の搬送速度に対応して各色の印字を行い、副走査方向に対する色ズレを防止している。
特許文献2に記載された発明では、記録手段に色順をkcmyとし、k色の印字記録と同時に一定感間隔で記録紙にレジストマークを記録し、レジストマークの読み取り情報から記録紙の移動速度変位を演算し、演算された記録紙の移動速度変位に基づいてcmy色の印字タイミングを制御し、記録紙ローラの偏芯による色ずれや画像ドットの疎密による色むらを解消している。
特開2004−17458号公報
特開2003−211770号公報
しかしながら、特許文献1に記載された発明では、エンコーダの出力パルスに同期させて吐出を制御するので、検出と吐出との間に一定時間の遅れが生じてしまい、特に短時間で変化するような速度変動に対する補正は困難である。
特許文献2に記載された発明では、k色の印字記録時の記録紙の挙動がレジストマークに反映されてしまうので、k色でムラが生じるとcmy色にk色のムラが重畳されてしまいムラを解消することが困難になる。例えば、記録紙が搬送ローラに圧接される際或いは搬送ローラから離間する際の衝撃により記録画像にムラが発生してしまう。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、記録媒体の搬送速度が変動しても記録画像にムラや色ずれといった画像劣化を発生させない画像記録装置及び画像記録方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために本発明に係る画像記録装置は、記録媒体上に画像記録体を付与する記録手段と、記録媒体を保持しながら前記記録媒体を前記記録手段に対して所定の搬送方向に搬送する搬送媒体を有するとともに、前記搬送媒体の前記記録媒体の保持領域の外側に前記搬送方向に沿って形成された読取パターンを有する記録媒体搬送手段と、前記搬送媒体に記録媒体を保持した状態で前記読取パターンを読み取る読取手段と、前記読取手段の読取結果から前記搬送媒体の速度変動データを求める演算手段と、前記演算手段によって求められた速度変動データを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記搬送媒体の速度変動データに基づいて前記記録手段の記録タイミングを補正する記録タイミング補正手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、記憶手段に記憶された搬送媒体の速度変動データに基づいて記録媒体が保持された搬送媒体に生じる急激な速度変動が補正されるので、搬送媒体の急激な速度変動に起因する記録画像のムラの発生が防止される。また、搬送媒体の速度変動の補正には、予め記憶手段に記憶されている速度変動データが用いられるので、搬送媒体の挙動を検出しながら搬送媒体の速度変動を補正するシステムに比べて検出時間や処理時間による遅れが生じない。
画像記録体には、カラー画像を形成するカラーインクや、パターン形状を形成するレジストなどがある。
記録媒体は、記録手段から付与される画像記録体を受容する媒体であり、連続用紙、カット紙、シール用紙などの紙類や、樹脂シート、フィルム、布、金属シート、その他材質や形状を問わず様々な媒体が含まれる。
搬送媒体には、複数のローラに巻き掛けられた無端状のベルトや、搬送機構によって所定の方向に移動可能な板状の部材などが含まれる。搬送媒体の材質は樹脂や金属が好適に用いられる。
読取パターンは、記録媒体の搬送方向に対して少なくとも搬送媒体の記録媒体を保持する領域に対応する位置にのみ設けられていればよい。もちろん、記録媒体の搬送方向の全域にわたって設けられていてもよい。
読取手段は、読取パターンを検出し検出信号を出力する検出手段と、検出信号に所定の信号処理(ノイズ除去、増幅等)を施す信号処理手段と、を含む態様がある。
本発明における「画像」には、写真画や絵などのいわゆる画像だけでなく、プリント配線基板上に形成される配線パターンや、基材に立体形状を形成する際のマスクパターンなどを含んでいる。
請求項2に係る発明は、請求項1記載の画像記録装置の一態様に係り、前記記録媒体搬送手段に記録媒体を供給する供給手段と、前記記録媒体搬送手段から記録媒体を排出する排出手段と、を備え、前記読取手段は、前記供給手段から記録媒体が離間するタイミングと、前記排出手段に記録媒体が当接するタイミングを含む期間において前記読取パターンを読み取ることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、記録媒体が供給手段から離間するときに搬送媒体に生じる速度変動や、記録媒体が排出手段に当接するときに搬送媒体に生じる速度変動による画像劣化を回避することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2記載の画像記録装置の一態様に係り、前記記録タイミング補正手段は、前記搬送媒体の実際の搬送距離と理論上の搬送距離との誤差を打ち消すように前記記録手段の記録タイミングを補正することを特徴とする。
即ち、記録タイミングを示すトリガ信号の周期を補正することで、各記録タイミング間における搬送媒体の搬送距離を理論上の搬送距離に合致させることができる。実際の搬送距離が理論上の搬送距離よりも大きい場合には、トリガ信号の周期が短くなるように記録タイミングが補正され、実際の搬送距離が理論上の搬送距離よりも小さい場合には、トリガ信号の周期が長くなるように、記録タイミングが補正される。
請求項4に記載の発明は、請求項1、2又は3記載の画像記録装置の一態様に係り、前記読取手段による読取パターン読取時に前記記録媒体搬送手段により搬送される記録媒体は、実画像記録時に使用される記録媒体と同一種類及び同一サイズであることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、読取パターンの読取時に実画像記録時に使用される記録媒体を用いることで、実画像形成時に発生する搬送媒体の速度変動を正確に検出及び補正することができ、好ましい記録画像を得ることが可能である。
記録媒体の種類には、記録媒体の材質及び記録媒体の厚み、記録媒体の形状のうち少なくとも何れか1つを含む態様がある。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のうち何れか1項に記載の画像記録装置の一態様に係り、前記読取パターンは、写真方式により形成されることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、読取パターンを高精度に形成することができ、速度変動の検出精度の向上が見込まれる。
写真方式とは、パターンが穴加工されたマスクを通し、感光材料を露光することで感光材料のパターンを形成する方式である。写真方式では、光学的に倍率を変えて露光することで微細なパターンを形成することができる特徴を有している。なお、本発明に適用されるテストパターン37の形成方法には、感光材料を露光する写真方式以外にも微細パターンが形成されたマスクを用いて樹脂液などの感光材料を含まない液体によりパターンを形成し、加熱や冷却、化学的手法により該液体を硬化させる方式も適用可能である。
また、上記目的を達成するために請求項6に係る画像記録装置は、記録媒体上に画像記録体を付与する記録手段と、前記記録媒体を保持しながら前記記録媒体を前記記録手段に対して所定の搬送方向に搬送する記録媒体搬送手段と、前記記録手段から付与された画像記録体によって記録媒体上に形成された読取パターンを読み取った読取結果に基づいて求められた前記記録媒体の速度変動データを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記記録媒体の速度変動データに基づいて前記記録手段の記録タイミングを補正する記録タイミング補正手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項6に係る発明によれば、記憶手段に記憶された記録媒体の速度変動データに基づいて記録媒体に生じる急激な速度変動や、搬送媒体の伸び及び損傷、記録媒体と搬送媒体とのスリップ時などにより搬送媒体に生じる急激な速度変動による記録媒体の速度変動が補正され、記録媒体の急激な速度変動に起因する記録画像のムラの発生が防止される。また、記録媒体の速度変動の補正には、予め記憶手段に記憶されている速度変動データが用いられるので、搬送媒体や記録媒体の挙動を検出しながら記録媒体の速度変動を補正するシステムに比べて検出時間や処理時間による遅れが生じない。
請求項7に記載の発明は、請求項6記載の画像記録装置の一態様に係り、前記記録媒体に形成された読取パターンを読み取る読取手段と、前記読取パターンが形成された記録媒体と前記読取手段とを相対的に移動させる移動手段と、前記読取手段の読取結果から前記搬送媒体に保持された状態の記録媒体の速度変動データを求める演算手段と、を備えた読取装置によって前記記憶手段に記憶される速度変動データが求められることを特徴とする。
請求項7に記載の発明によれば、画像記録に用いられる搬送系以外の場所で読取パターンの読み取りが行われるので、読取パターンの読み取り時に画像記録に用いられる搬送系の振動等の影響を受けることなく、好ましい読取パターンの読み取りが行われる。
請求項7に記載した読取装置を画像記録装置の内部に備えてもよいし、画像記録装置の外部に設けてもよい。なお、該読取装置を画像記録装置の内部に備える態様では、該読取装置を画像記録装置と分離可能に構成してもよい。
請求項8に記載の発明は、請求項6又は7記載の画像記録装置の一態様に係り、前記記録タイミング補正手段は、前記記録媒体の実際の搬送距離と理論上の搬送距離との誤差を打ち消すように前記記録手段の記録タイミングを補正することを特徴とする。
即ち、記録タイミングを示すトリガ信号の周期を補正することで、各記録タイミング間における記録媒体の搬送距離を理論上の搬送距離に合致させることができる。実際の搬送距離が理論上の搬送距離よりも大きい場合には、トリガ信号の周期が短くなるように記録タイミングが補正され、実際の搬送距離が理論上の搬送距離よりも小さい場合には、トリガ信号の周期が長くなるように、記録タイミングが補正される。
請求項9に記載の発明は、請求項6、7又は8記載の画像記録装置の一態様に係り、前記記録手段によって読取パターンが形成される記録媒体は、実画像記録時に使用される記録媒体と同一種類及び同一サイズであることを特徴とする。
請求項9に記載の発明によれば、読取パターンの形成時に実画像記録時に使用される記録媒体を用いることで、実画像形成時に発生する記録媒体の速度変動を正確に検出及び補正することができ、好ましい記録画像を得ることが可能である。
請求項10に記載の発明は、請求項6乃至9のうち何れか1項に記載の画像記録装置の一態様に係り、前記記録媒体搬送手段へ記録媒体を供給する供給手段と、前記記録媒体搬送手段から記録媒体を排出する排出手段と、を備え、前記記録手段は、記録媒体の前記記録媒体搬送手段の搬送方向の長さをP、前記記録部の前記排出手段側の端部から前記排出手段までの距離をXa、前記供給手段から前記記録部の前記供給手段側の端部までの距離をXbとするときに、次式P≧Xa及び、次式P≧Xbのうち少なくとも何れか一方の条件を満たす長さPを有する記録媒体を用いて、前記記録媒体の長さPの全長にわたって読取パターンを形成することを特徴とする。
請求項10に記載の発明によれば、記録媒体が供給手段から離間するとき及び記録媒体が排出手段に当接するときに記録媒体に対して画像記録が行われるようなサイズの記録媒体を用いる場合にも、記録媒体が供給手段から離間するとき及び記録媒体が排出手段に当接するときに記録媒体に生じる記録媒体の速度変動を補正することが可能である。
請求項11に記載の発明は、請求項6乃至9のうち何れか1項に記載の画像記録装置の一態様に係り、前記記録媒体搬送手段へ記録媒体を供給する供給手段と、前記記録媒体搬送手段から記録媒体を排出する排出手段と、を備え、前記記録手段は、前記記録部の前記排出手段側の端部から前記排出手段までの距離をXa、前記供給手段から前記記録部の前記供給手段側の端部までの距離をXb、前記記録部の前記記録媒体搬送手段の搬送方向の長さをW、複数の記録媒体を連続搬送する場合の先行の記録媒体の先端部から前記先行の記録媒体の次に搬送される後続の記録媒体の先端部との距離をQとするときに、次式Q<W+Xa及び、次式Q<W+Xbのうち何れか一方の条件を満たす複数の記録媒体を用いて、前記複数の記録媒体のそれぞれの前記記録媒体搬送手段の搬送方向の全長にわたって読取パターンを形成することを特徴とする。
請求項11に記載の発明によれば、複数の記録媒体を連続搬送して画像を記録する態様において、他の記録媒体が供給手段から離間する場合或いは排出手段に当接する場合に当該記録媒体に生じる速度変動を補正することが可能である。
請求項12に記載の発明は、請求項6乃至9のうち何れか1項に記載の画像記録装置の一態様に係り、前記記録媒体搬送手段へ記録媒体を供給する供給手段と、前記記録媒体搬送手段から記録媒体を排出する排出手段と、を備え、前記記録手段は、前記記録部の前記排出手段側の端部から前記排出手段までの距離をXa、前記供給手段から前記記録部の前記供給手段側の端部までの距離をXb、前記記録部の前記記録媒体搬送手段の搬送方向の長さをW、n枚(但し、nは2以上の自然数)の記録媒体を連続搬送する場合の最初の記録媒体の先端部から最後の記録媒体の後端部との距離をRnとするときに、次式Rn<W+Xa及び、次式Rn<W+Xbのうち何れか一方の条件を満たすn枚の記録媒体を用いて、前記n枚の記録媒体のそれぞれの前記記録媒体搬送手段の搬送方向の全長にわたって読取パターンを形成することを特徴とする。
請求項12に記載の発明によれば、n枚の記録媒体を連続搬送して画像を記録する態様において、他の記録媒体が供給手段から離間する場合或いは排出手段に当接する場合に当該記録媒体に生じる速度変動を補正することが可能である。
請求項13に記載の発明は、請求項6乃至9のうち何れか1項に記載の画像記録装置の一態様に係り、前記記録媒体搬送手段へ記録媒体を供給する供給手段と、前記記録媒体搬送手段から記録媒体を排出する排出手段と、を備え、前記記録手段は、先行する第1の記録媒体の前記記録媒体搬送手段の搬送方向の長さをP1、前記第1の記録媒体の次に搬送される第2の記録媒体の前記記録媒体搬送手段の搬送方向の長さをP2、前記第1の記録媒体の前記第2の記録媒体側の端部から前記第2の記録媒体の前記第1の記録媒体側の端部までの距離をPd、前記記録部の前記排出手段側の端部から前記排出手段までの距離をXa、前記供給手段から前記記録部の前記供給手段側の端部までの距離をXb、前記記録部の前記記録媒体搬送手段の搬送方向の長さをW、とするときに、P1≧Xa及びP2≧Xa、P1≧Xb、P2≧Xb、P1+P2+Pd<Xa+Xb+Wを満たす第1の記録媒体及び第2の記録媒体を用いて、前記第1の記録媒体及び前記第2の記録媒体の全長にわたって読取パターンを形成することを特徴とする。
請求項13に記載の発明によれば、2枚の記録媒体を用いて複数の記録媒体を連続搬送して画像を記録する態様における速度変動要因のすべてに対応した速度変動データを求めることができる。
請求項14に記載の発明は、請求項6乃至9のうち何れか1項に記載の画像記録装置の一態様に係り、前記記録手段は、複数の異なる画像記録体に対応する複数の記録ヘッドを備え、前記記録ヘッドに対応して前記記録媒体の領域を分けて、それぞれの領域に対して対応する記録ヘッドから読取パターンが形成されることを特徴とする。
請求項14に記載の発明によれば、複数の記録ヘッドを備える態様では、記録ヘッドごとに同一タイミングにおける記録媒体上の記録位置が異なるので、記録ヘッドごとに速度変動データを求めることで、各記録ヘッドの記録媒体上の記録位置の違いを含めた記録媒体の速度変動の補正が可能である。
異なる画像記録体には、色別のカラーインクが含まれ、異なる画像記録体に対応する複数の記録ヘッドには、複数色に対応する色ごとの記録ヘッドが含まれる。
請求項15に記載の発明は、請求項6乃至14のうち何れか1項に記載の画像記録装置の一態様に係り、前記記録媒体の搬送路上の前記記録手段の位置から前記記録媒体に形成される読取パターンの記録媒体の速度変動に対応する位置を算出する速度変動位置算出手段と、前記速度変動位置算出手段の算出結果に基づいて前記読取パターンの記録媒体の速度変動に対応する位置を選択的に読み取るように前記読取手段を制御する読取制御手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項15に記載の発明によれば、読取手段による読取データの容量を削減することができるので、速度変動データを求める演算手段の処理負荷の低減や、速度変動データを記憶する記憶手段の記憶容量の低減化に寄与し、装置全体のコストダウンに寄与する。
また、上記目的を達成するために請求項16に記載の発明に係る画像記録装置は、中間転写体上に画像記録体を付与する記録手段と、前記中間転写体と記録媒体とを押圧しながら相対的に移動させて前記中間転写体上に形成された画像を前記記録媒体に転写する転写手段と、前記記録手段から付与された画像記録体によって前記中間転写体上に形成された読取パターンを読み取る読取手段と、前記読取手段の読取結果から前記中間転写体の速度変動データを求める演算手段と、前記演算手段によって求められた速度変動データを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記中間転写体の速度変動データに基づいて前記記録手段の記録タイミングを補正する記録タイミング補正手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項16に記載の発明によれば、いわゆる転写方式を用いた画像記録装置において、中間転写体から記録媒体への転写時に、中間転写体に画像を形成する態様において、転写による中間転写体に生じる速度変動が補正され、中間転写体にはムラのない好ましい画像を形成することができる。
転写方式を用いる画像記録装置では、記録媒体が給紙されるとき或いは排紙されるときに記録媒体に発生する速度変動は、中間転写体への画像記録には影響しない。
請求項17に記載の発明は、請求項16記載の画像記録装置の一態様に係り、前記記録手段は、前記中間転写体と記録媒体とを押圧しながら相対的に移動させた状態で前記中間転写体上に読取パターンを形成することを特徴とする。
請求項17に記載の発明によれば、中間転写体上に実画像を形成するときと同一条件で読取パターンを形成するので、実画像形成時に中間転写体に生じる速度変動を性格に検出することができ、好ましい記録タイミングの補正が可能である。
請求項18の記載の発明は、請求項16又は17記載の画像記録装置の一態様に係り、前記記録タイミング補正手段は、前記中間転写体の実際の搬送距離と理論上の搬送距離との誤差を打ち消すように前記記録手段の記録タイミングを補正することを特徴とする。
即ち、記録タイミングを示すトリガ信号の周期を補正することで、各記録タイミング間における中間転写体の搬送距離を理論上の搬送距離に合致させることができる。実際の搬送距離が理論上の搬送距離よりも大きい場合には、トリガ信号の周期が短くなるように記録タイミングが補正され、実際の搬送距離が理論上の搬送距離よりも小さい場合には、トリガ信号の周期が長くなるように、記録タイミングが補正される。
請求項19に記載の発明は、請求項16、17又は18記載の画像記録装置の一態様に係り、前記記録手段による読取パターン形成時に用いられる記録媒体は、実画像記録時に使用される記録媒体と同一種類及び同一サイズであることを特徴とする。
請求項19に記載の発明によれば、読取パターンの形成時に実画像記録時に使用される記録媒体を用いることで、実画像形成時に発生する中間転写体の速度変動を正確に検出及び補正することができ、好ましい記録画像を得ることが可能である。
請求項20に記載の発明は、請求項1乃至19のうち少なくとも何れか1項に記載の画像記録装置の一態様に係り、前記記録媒体の搬送路上の温度及び湿度のうち少なくとも何れか一方を含む環境条件を検出する環境条件検出手段を備え、前記記憶手段には、環境条件に関連付けされた速度変動データが記憶されるとともに、前記記録タイミング補正手段は、前記環境条件検出手段の検出結果に対応する速度変動データを前記記憶手段から読み出して、前記記録手段の記録タイミングを補正することを特徴とする。
請求項20に記載の発明によれば、温度及び湿度などの環境条件の違いにより記録媒体の厚みや剛性が変化した場合にも、好適な記録タイミングの補正を行うことができる。
また、本発明は上記目的を達成するための方法発明を提供する。即ち、請求項21に記載の画像記録方法は、記録媒体上に画像記録体を付与する記録手段と、前記記録媒体を保持しながら前記記録媒体を前記記録手段に対して所定の搬送方向に搬送する搬送媒体を有する記録媒体搬送手段と、を備えた画像記録装置の画像形成方法であって、前記搬送媒体の前記記録媒体の保持領域の外側に前記搬送方向に沿って形成された読取パターンを読み取るとともに、読取結果から前記搬送媒体の速度変動データを求めて記憶手段に記憶しておき、前記記憶手段に記憶された前記搬送媒体の速度変動データを読み出し、読み出された前記速度変動データに基づいて前記記録手段の記録タイミングを補正し、補正された記録タイミングに基づいて記録媒体上に前記記録手段から画像記録体を付与して画像を形成することを特徴とする。
また、請求項22に記載の画像記録方法は、記録媒体上に画像記録体を付与する記録手段と、前記記録媒体を保持しながら前記記録媒体を前記記録手段に対して所定の搬送方向に搬送する搬送媒体を有する記録媒体搬送手段と、を備えた画像記録装置の画像形成方法であって、前記記録手段から付与された画像記録体によって記録媒体上に形成された読取パターンを読み取るとともに、読取結果から前記記録媒体の速度変動データを求めて記憶手段に記憶しておき、前記記憶手段に記憶された前記記録媒体の速度変動データを読み出し、読み出された前記速度変動データに基づいて前記記録手段の記録タイミングを補正し、補正された記録タイミングに基づいて記録媒体上に前記記録手段から画像記録体を付与して画像を形成することを特徴とする。
また、請求項23に記載の画像記録方法は、中間転写体上に画像記録体を付与する記録手段と、前記中間転写体と記録媒体とを押圧しながら相対的に移動させて前記中間転写体上に形成された画像を前記記録媒体に転写する転写手段と、を備えた画像記録装置の画像形成方法であって、前記記録手段から付与された画像記録体によって中間転写体上に形成された読取パターンを読み取るとともに、読取結果から前記中間転写体の速度変動データを求めて記憶手段に記憶しておき、前記記憶手段に記憶された前記中間転写体の速度変動データを読み出し、読み出された前記速度変動データに基づいて前記記録手段の記録タイミングを補正し、補正された記録タイミングに基づいて中間転写体上に前記記録手段から画像記録体を付与して画像を形成し、前記転写手段によって前記中間転写体から記録媒体へ画像を転写することを特徴とする。
本発明によれば、記憶手段に記憶された搬送媒体の速度変動データに基づいて記録媒体が保持された搬送媒体に生じる急激な速度変動が補正されるので、搬送媒体の急激な速度変動に起因する記録画像のムラの発生が防止される。また、搬送媒体の速度変動の補正には、予め記憶手段に記憶されている速度変動データが用いられるので、搬送媒体の挙動を検出しながら搬送媒体の速度変動を補正するシステムに比べて検出時間や処理時間による遅れが生じない。
また、記憶手段に記憶された記録媒体の速度変動データに基づいて記録媒体に生じる急激な速度変動や、搬送媒体の伸び及び損傷、記録媒体と搬送媒体とのスリップ時などにより搬送媒体に生じる急激な速度変動による記録媒体の速度変動が補正され、記録媒体の急激な速度変動に起因する記録画像のムラの発生が防止される。
いわゆる転写方式を用いた画像記録装置において、中間転写体から記録媒体への転写時に、中間転写体に画像を形成する態様において、転写による中間転写体に生じる速度変動が補正され、中間転写体にはムラのない好ましい画像を形成することができる。
以下添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
〔インクジェット記録装置の全体構成、第1実施形態〕
図1は本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置(画像記録装置)の全体構成図である。同図に示したように、このインクジェット記録装置10は、インクの色ごとに設けられた複数の記録ヘッド12K,12C,12M,12Yを有する記録部12(記録手段)と、各記録ヘッド12K,12C,12M,12Yに供給するインクを貯蔵しておくインク貯蔵/装填部14と、記録紙16を供給する給紙部18と、記録紙16のカールを除去するデカール処理部20と、前記記録部12のノズル面(インク吐出面)に対向して配置され、記録紙16の平面性を保持しながら記録紙16を搬送する吸着ベルト搬送部22(搬送手段)と、記録部12による印字結果を読み取る印字検出部24と、記録紙16を保持しながら搬送する搬送ベルト33の記録紙保持面に形成されたテストパターン(図1中不図示、図2に符号37で図示)を読み取るテストパターン読取部25と、印画済みの記録紙(プリント物)を外部に排紙する排紙部26と、を備えている。
図1は本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置(画像記録装置)の全体構成図である。同図に示したように、このインクジェット記録装置10は、インクの色ごとに設けられた複数の記録ヘッド12K,12C,12M,12Yを有する記録部12(記録手段)と、各記録ヘッド12K,12C,12M,12Yに供給するインクを貯蔵しておくインク貯蔵/装填部14と、記録紙16を供給する給紙部18と、記録紙16のカールを除去するデカール処理部20と、前記記録部12のノズル面(インク吐出面)に対向して配置され、記録紙16の平面性を保持しながら記録紙16を搬送する吸着ベルト搬送部22(搬送手段)と、記録部12による印字結果を読み取る印字検出部24と、記録紙16を保持しながら搬送する搬送ベルト33の記録紙保持面に形成されたテストパターン(図1中不図示、図2に符号37で図示)を読み取るテストパターン読取部25と、印画済みの記録紙(プリント物)を外部に排紙する排紙部26と、を備えている。
図1では、給紙部18の一例としてロール紙(連続用紙)のマガジンが示されているが、紙幅や紙質等が異なる複数のマガジンを併設してもよい。また、ロール紙のマガジンに代えて、又はこれと併用して、カット紙が積層装填されたカセットによって用紙を供給してもよい。
複数種類の記録紙を利用可能な構成にした場合、紙の種類情報を記録したバーコード或いは無線タグなどの情報記録体をマガジンに取り付け、その情報記録体の情報を所定の読取装置によって読み取ることで、使用される用紙の種類を自動的に判別し、用紙の種類に応じて適切なインク吐出を実現するようにインク吐出制御を行うことが好ましい。なお、記録紙情報はユーザインターフェイスを用いてユーザが入力可能に構成してもよい。
給紙部18から送り出される記録紙16はマガジンに装填されていたことによる巻きクセが残り、カールする。このカールを除去するために、デカール処理部20においてマガジンの巻きクセ方向と逆方向に加熱ドラム30で記録紙16に熱を与える。このとき、多少印字面が外側に弱いカールとなるように加熱温度を制御するとより好ましい。
ロール紙を使用する装置構成の場合、図1のように、裁断用のカッター(第1のカッター)28が設けられており、該カッター28によってロール紙は所望のサイズにカットされる。カッター28は、記録紙16の搬送路幅以上の長さを有する固定刃28Aと、該固定刃28Aに沿って移動する丸刃28Bとから構成されており、印字裏面側に固定刃28Aが設けられ、搬送路を挟んで印字面側に丸刃28Bが配置される。なお、カット紙を使用する場合には、カッター28は不要である。
デカール処理後、カットされた記録紙16は、吸着ベルト搬送部22へと送られる。吸着ベルト搬送部22は、ローラ31、32間に無端状のベルト33(搬送媒体)が巻き掛けられた構造を有し、少なくとも記録部12のノズル面及び印字検出部24のセンサ面に対向する部分が水平面(フラット面)をなすように構成されている。
ベルト33は、記録紙16の幅よりも広い幅寸法を有しており、図示は省略するが、ベルト面には多数の吸引穴が形成されている。図1に示したとおり、ローラ31、32間に掛け渡されたベルト33の内側において記録部12のノズル面及び印字検出部24のセンサ面に対向する位置には吸着チャンバ34が設けられており、この吸着チャンバ34をファン35で吸引して負圧にすることによってベルト33上の記録紙16が吸着保持される。即ち、ベルト33の吸引口が形成されている領域は記録紙16の保持領域として機能する。なお、ベルト33上に記録紙16を保持する態様はエアー吸着に限定されず、ベルト33と記録紙16との間に静電気を発生させて静電気力によって記録紙16をベルト33に吸着する静電吸着など、他の方法を適宜適用可能である。
ベルト33が巻かれているローラ31,32の少なくとも一方にモータ(図1中不図示、図6中符号88として記載)の動力が伝達されることにより、ベルト33は図1上の時計回り方向に駆動され、ベルト33上に保持された記録紙16は図1の左から右へと搬送される。
縁無しプリント等を印字するとベルト33上にもインクが付着するので、ベルト33の外側の所定位置(印字領域以外の適当な位置)にベルト清掃部36が設けられている。ベルト清掃部36の構成について詳細は図示しないが、例えば、ブラシ・ロール、吸水ロール等をニップする方式、清浄エアーを吹き掛けるエアーブロー方式、或いはこれらの組み合わせなどがある。清掃用ロールをニップする方式の場合、ベルト線速度とローラ線速度を変えると清掃効果が大きい。
なお、吸着ベルト搬送部22に代えて、ローラ・ニップ搬送機構を用いる態様も考えられるが、印字領域をローラ・ニップ搬送すると、印字直後に用紙の印字面をローラが接触するので画像が滲み易いという問題がある。したがって、本例のように、印字領域では画像面を接触させない吸着ベルト搬送が好ましい。
図1に示す吸着ベルト搬送部22の記録紙16の送り方向(以下、紙搬送方向という)の上流側(カッター28と吸着ベルト搬送部22との間)には、給紙部18から送られてくる記録紙16をベルト33上に導き入れる給紙ローラ38A,38Bが設けられている。記録紙16の画像が記録される記録面(図1の上側)に当接する給紙ローラ38A及び、記録紙16のベルト33に保持される保持面(図1の下側)に当接する給紙ローラ38Bの何れか一方を回動させると、給紙ローラ38A,38Bの間に圧接される記録紙16は給紙ローラ38A,38Bの回動に同期してベルト33へ送られ、ベルト33の記録紙保持領域に導かれる。
吸着ベルト搬送部22により形成される用紙搬送路上の最上流位置には、記録紙16の有無を検出する(記録紙16の先端部が吸着ベルト搬送部22へ達したか否かを判断する)給紙センサ39が設けられている。給紙センサ39は、記録紙16をはさんで光源(例えば、LED)と受光素子が配置された構造を有し、受光素子に入射した光量に比例した検出信号が出力される。光源と受光素子との間に記録紙16が存在すると、記録紙16が存在しないときに比べて受光素子に入射する光量が減少するので、受光素子に入射する光量(即ち、検出信号の大小)で記録紙16の有無が判断される。
また、給紙センサ39の出力信号を連続的に記憶(カウント)することで、記録紙16の紙搬送方向の長さを求めることができる。即ち、給紙センサ39のセンシング領域を記録紙16が通過する時間に記録紙16の搬送速度を乗じると、記録紙16の紙搬送方向の長さとなる。なお、光源から出された光の記録紙16による反射光を受光するように光源と受光素子とを記録紙16に対して同じ側に配置してもよい。
給紙センサ39の次段(紙搬送方向下流側)には、温度・湿度検出部40が設けられている。温度・湿度検出部40は、温度を検出する温度検出素子と、湿度を検出する湿度検出素子と、温度検出素子から出力される温度信号及び湿度検出素子から出力される湿度信号に対して、ノイズ除去、増幅などの所定の信号処理を施す信号処理部から構成される。
温度・湿度検出部の次段(紙搬送方向下流側)には、加熱ファン41が設けられている。加熱ファン41は、印字前の記録紙16に加熱空気を吹き付け、記録紙16を加熱する。印字直前に記録紙16を加熱しておくことにより、インクが着弾後乾き易くなる。
加熱ファン41の次段(紙搬送方向下流側)に設けられる記録部12は、最大紙幅に対応する長さを有するライン型ヘッドを紙送り方向と直交方向(主走査方向)に配置した、いわゆるフルライン型のヘッドとなっている(図2参照)。
詳細な構造例は後述するが、各記録ヘッド12K,12C,12M,12Yは、図2に示したように、本インクジェット記録装置10が対象とする最大サイズの記録紙16の少なくとも一辺を超える長さにわたってインク吐出口(ノズル)が複数配列されたライン型ヘッドで構成されている。
記録紙16の送り方向に沿って上流側から黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の順に各色インクに対応した記録ヘッド12K,12C,12M,12Yが配置されている。記録紙16を搬送しつつ各記録ヘッド12K,12C,12M,12Yからそれぞれ色インクを吐出することにより記録紙16上にカラー画像を形成し得る。
このように、紙幅の全域をカバーするフルラインヘッドがインク色ごとに設けられてなる記録部12によれば、副走査方向について記録紙16と記録部12を相対的に移動させる動作を一回行うだけで(即ち、1回の副走査で)、記録紙16の全面に画像を記録することができる。これにより、記録ヘッドが主走査方向に往復動作するシャトル型ヘッドに比べて高速印字が可能であり、生産性を向上させることができる。
なお、本例では、KCMYの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組み合わせについては本実施形態に限定されず、必要に応じて淡インク、濃インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタなどのライト系インクを吐出する記録ヘッドを追加する構成も可能である。
図2は、記録部12及び記録紙16の搬送系の要部を記録紙16の記録面側から見た平面図である。図2に示すように、ベルト33の記録紙保持領域の外側には、複数の長方形形状のパターンから成るテストパターン37(読取パターン)が写真方式によって形成されている。
テストパターン37を構成する複数のパターンは、同一形状を有するとともに紙搬送方向に沿って等間隔に並べられている。ベルト33に記録紙16を保持した状態で、画像記録と同じ搬送速度で記録紙16を搬送し、即ち、画像記録と同じ搬送条件で図1に示すテストパターン読取部25を用いてテストパターン37を読み取り、その読取結果からベルト33の速度が測定される。
ここで言う写真方式とは、レジストなどの感光材料を含む液体をベルト33の所定の位置に塗布し、マスクを介して所定の光源を用いて該レジストに感光処理を施し、感光処理後には不要なレジストを除去することで、所定のテストパターンを形成する方式である。写真方式を用いると、テストパターンよりも大きなマスクを用いて光学的に倍率を変えて露光することで、精度のよい微細パターンを形成可能である。
なお、テストパターン37の形成には、感光材料を含まない樹脂液等の液体をテストパターンと等倍のマスクを用いてベルト33に塗布し、加熱や冷却、化学的手法により該液体を硬化させる態様を適用することができる。
詳細は後述するが、本例に示すインクジェット記録装置10では、ベルト33(記録紙16)の速度変動データを予め求めて記憶しておき、該速度変動データに応じて画像記録時のインク吐出タイミングを補正する吐出制御が行われる。なお、本実施形態では、記録紙16とベルト33との間にスリップ等が発生せず、記録紙16の搬送速度とベルト33の記録領域における速度は同一であるものとする。
即ち、ベルト33の速度変動により記録画像に生じるムラの視認性の観点から、テストパターン37のパターン配置ピッチは100μm〜1mmであり、各パターンのパター幅は前記パターンの配置ピッチの略1/2であることが好ましい。
図2には、ベルト33の紙送り方向と略直交する幅方向の一方の端部(図2の下側端部)近傍にテストパターン37を備える態様を示したが、テストパターン37はベルト33の幅方向の他方の端部(例えば、図2の上側端部)に備えられてもよいし、ベルト33の幅方向の両端部に備えられてもよい。
なお、本例では、写真方式によりベルト33にテストパターン37を形成する態様を例示したが、ベルト33にスリットを形成し、テストパターンとする態様も可能である。ベルトにスリットを形成する態様では、高精度のスリットを形成する穴加工が難しく、スリットを形成することによるベルト33の変形が懸念されるので、写真方式によりテストパターン37を形成する態様が好ましい。
図1に示したように、インク貯蔵/装填部14は、各記録ヘッド12K,12C,12M,12Yに対応する色のインクを貯蔵するタンクを有し、各タンクは不図示の管路を介して各記録ヘッド12K,12C,12M,12Yと連通されている。また、インク貯蔵/装填部14は、インク残量が少なくなるとその旨を報知する報知手段(表示手段、警告音発生手段等)を備えるとともに、色間の誤装填を防止するための機構を有している。
また、図1に示す給紙部18は、記録紙16の種類などの記録紙情報(記録媒体情報)が格納された情報記憶体を読み取り、記録紙16の種類などを把握することができる。例えば、ロール状の記録紙の巻き芯部分に記録紙の種類、量(長さ)、製造年月日などの記録紙情報が記憶されたICタグが取り付けられ、給紙部18に取り付けられた読取装置によってICタグの情報を読み出し、読み取られた記録紙情報は制御系(図6参照)に送られる。
本例の印字検出部24は、記録紙16に印字された画像を読み取り、所定の信号処理などを行って印字状況(吐出の有無、打滴のバラつきなど)を検出し、制御系(例えば、図6のプリント制御部80)に提供する印字検出手段として機能する。本例の印字検出部24は、ベルト33の全幅(紙搬送方向と直交する方向の長さ)よりも幅の広い受光素子列を有するラインセンサで構成される。このラインセンサは、赤(R)の色フィルタが設けられた光電変換素子(画素)がライン状に配列されたRセンサ列と、緑(G)の色フィルタが設けられたGセンサ列と、青(B)の色フィルタが設けられたBセンサ列と、からなる色分解ラインCCDセンサで構成されている。なお、ラインセンサに代えて、受光素子が二次元配列されて成るエリアセンサを用いることも可能である。
テストパターン読取部25は、ベルト33のテストパターン形成面側に設けられたLED素子などの光源及び光電変換素子などの受光素子を有し、該光源からベルト33に形成されたテストパターンに光を照射し、その反射光を受光素子で受光し、受光素子からは入射した光量に比例した検出信号が出力される。なお、ベルト33を透明(或いは、半透明部材)とし、ベルト33をはさんで光源と受光素子とを配置して、光源から放射された光の透過光を受光素子で受光するように構成してもよい。
また、本例に適用されるテストパターン読取部25は、テストパターン37を1パターンずつ読み取り可能な読取分解能を有している。なお、テストパターン読取部25と印字検出部24と兼用することも可能である。
テストパターン読取部25の後段には、後乾燥部42が設けられている。後乾燥部42は、印字された画像面を乾燥させる手段であり、例えば、加熱ファンが用いられる。印字後のインクが乾燥するまでは印字面と接触することは避けたほうが好ましいので、熱風を吹き付ける方式が好ましい。
多孔質のペーパに染料系インクで印字した場合などでは、加圧によりペーパの孔を塞ぐことでオゾンなど、染料分子を壊す原因となるものと接触することを防ぐことで画像の耐候性がアップする効果がある。
後乾燥部42の後段には、加熱・加圧部44が設けられている。加熱・加圧部44は、画像表面の光沢度を制御するための手段であり、画像面を加熱しながら所定の表面凹凸形状を有する加圧ローラで加圧し、画像面に凹凸形状を転写する。
加熱・加圧部44の後段(即ち、吸着ベルト搬送部22の紙搬送方向下流側)には、排紙ローラ45A,45Bが設けられている。排紙ローラ45A,45Bは、上述した給紙ローラ38A,38Bと同様の構造を有し、画像記録が終了した記録紙16が排紙ローラ45A,45Bの間に到達すると、記録紙16は排紙ローラ45A,45Bの間に圧接しながら排出される。
排紙ローラ45A,45Bの後段には、記録紙16の有無を検出する(記録紙16の後端部が吸着ベルト搬送部22から抜け出したか否かを判断する)排紙センサ46が設けられている。排紙センサ46の構成は上述した給紙センサ39と同一の構成が適用される。
こうして生成されたプリント物は排紙部26から排出される。本来プリントすべき本画像(目的の画像を印刷したもの)と印字検出用の画像とは分けて排出することが好ましい。このインクジェット記録装置10では、本画像のプリント物と、印字検出用のプリント物とを選別してそれぞれの排紙部26A、26Bへと送るために排紙経路を切り替える不図示の選別手段が設けられている。なお、大きめの用紙に本画像とテスト印字とを同時に並列に形成する場合は、カッター(第2のカッター)48によってテスト印字の部分を切り離す。カッター48は、排紙部26の直前に設けられており、画像余白部にテスト印字を行った場合に本画像とテスト印字部を切断するためのものである。カッター48の構造は前述した第1のカッター28と同様であり、固定刃48Aと丸刃48Bとから構成される。
また、図1には示さないが、本画像の排紙部26Aには、オーダ別に画像を集積するソーターが設けられる。なお、符号26Aは本画像排出部であり、符号26Bは印字検出用画像排出部である。
〔記録ヘッドの構造の説明〕
次に、記録ヘッドの構造について説明する。インク色ごとに設けられている各記録ヘッド12K,12C,12M,12Yの構造は共通しているので、以下、これらを代表して符号50によって記録ヘッドを示すものとする。
次に、記録ヘッドの構造について説明する。インク色ごとに設けられている各記録ヘッド12K,12C,12M,12Yの構造は共通しているので、以下、これらを代表して符号50によって記録ヘッドを示すものとする。
図3(a) は記録ヘッド50の構造例を示す平面透視図であり、図3(b) はその一部の拡大図である。また、図3(c) は記録ヘッド50の他の構造例を示す平面透視図である。記録紙面上に印字されるドットピッチを高密度化するためには、記録ヘッド50におけるノズルピッチを高密度化する必要がある。本例の記録ヘッド50は、図3(a) 〜(c)に示すように、インクが出されるノズル51と、各ノズル51に対応する圧力室52等からなる複数のインク室ユニット53を千鳥でマトリックス状に配置させた構造を有し、これにより見かけ上のノズルピッチの高密度化を達成している。
即ち、本実施形態における記録ヘッド50は、図3(a),(b) に示すように、インクを吐出する複数のノズル51が紙搬送方向と略直交する方向に記録紙16の全幅に対応する長さにわたって配列された1列以上のノズル列を有するフルラインヘッドである。
また、図3(c) に示すように、短尺の2次元に配列されたヘッド50’を千鳥状に配列して繋ぎ合わせて、記録紙16の全幅に対応する長さとしてもよい。また、図示は省略するが短尺のヘッドを直線状につなぎ合わせてもよい。
図3(a)〜(c)示すように、各ノズル51に対応して設けられている圧力室52は、その平面形状が概略正方形となっており、対角線上の両隅部にノズル51と供給口54が設けられている。また、各圧力室52は供給口54を介して共通液室(図3(a)〜(c)には不図示、図4に符号55で図示)と連通されている。
かかる構造を有する多数のインク室ユニット53を図3(b)に示す如く、主走査方向に沿う行方向及び主走査方向に対して直交しない一定の角度θを有する斜めの列方向とに沿って一定の配列パターンで格子状に配列させた構造になっている。主走査方向に対してある角度θの方向に沿ってインク室ユニット53を一定のピッチdで複数配列する構造により、主走査方向に並ぶように投影されたノズルのピッチPはd× cosθとなる。
即ち、主走査方向については、各ノズル51が一定のピッチPで直線状に配列されたものと等価的に取り扱うことができる。このような構成により、主走査方向に並ぶように投影されるノズル列が1インチ当たり2400個(2400ノズル/インチ)におよぶ高密度のノズル構成を実現することが可能になる。以下、説明の便宜上、ヘッドの長手方向(主走査方向)に沿って各ノズル51が一定の間隔(ピッチP)で直線状に配列されているものとして説明する。
なお、用紙の全幅に対応したノズル列を有するフルラインヘッドで、ノズルを駆動する時には、(1)全ノズルを同時に駆動する、(2)ノズルを片方から他方に向かって順次駆動する、(3)ノズルをブロックに分割して、ブロックごとに片方から他方に向かって順次駆動する等が行われ、用紙の幅方向(用紙の搬送方向と直交する方向)に1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るラインを印字するようなノズルの駆動を主走査と定義する。
特に、図3(a)〜(c)に示すようなマトリクスに配置されたノズル51を駆動する場合は、上記(3)のような主走査が好ましい。一方、上述したフルラインヘッドと用紙とを相対移動することによって、上述した主走査で形成された1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るラインの印字を繰り返し行うことを副走査と定義する。
即ち、用紙の幅方向に1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るラインを印字するようなノズル駆動を主走査といい、前記主走査で形成された1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るラインの印字を繰り返し行うことを副走査という。なお、本発明の実施に際してノズルの配置構造は図示の例に限定されない。
図4は、記録ヘッド50(図3(a)〜(c)に示すインク室ユニット53)の立体構造を示す断面図(図3(a),(b) 中の4−4線に沿う断面図)である。圧力室52の天面を構成している加圧板56には個別電極57を備えた圧電素子58が接合されており、加圧板56は圧電素子58の共通電極と兼用されている。個別電極57に駆動電圧を印加することによって圧電素子58にたわみ変形が生じて圧力室52が変形し、インクがノズル51から吐出される。ノズルからインクが吐出されると、共通液室55から供給口54を通って新しいインクが圧力室52に供給される。
本実施形態では、ピエゾ素子に代表される圧電素子58の変形によってインクを加圧する方式が採用されている。本発明の実施に際して、圧電素子58にはピエゾ素子以外の他のアクチュエータを適用してもよい。
また、本例では、ノズルがマトリクス状に並べえられた記録ヘッドを例示したが、ノズル配置はマトリクス配置に限定されず、紙搬送方向と直交する方向に沿ってノズルを1列に並べる態様や、2列のノズル列を千鳥状に配置する態様も可能である。
本例では、記録紙16の幅方向に対応する長さの吐出口列を有するフルライン型の記録ヘッドを例示したが、記録紙16の幅方向の長さよりも短い長さを有する短尺ヘッドを記録紙16の幅方向に走査させながら、記録紙16の幅方向の印字を行い、記録紙16を紙搬送方向に送りながら記録紙16の幅方向の印字を繰り返す方式のシリアルヘッドにも適用可能である。
〔インク供給系の説明〕
次に、インクジェット記録装置10のインク供給系の概略構成について説明する。図5はインクジェット記録装置10におけるインク供給系の構成を示した概要図である。
次に、インクジェット記録装置10のインク供給系の概略構成について説明する。図5はインクジェット記録装置10におけるインク供給系の構成を示した概要図である。
インク供給タンク60はインクを供給するための基タンクであり、図1で説明したインク貯蔵/装填部14に設置される。インク供給タンク60の形態には、インク残量が少なくなった場合に、不図示の補充口からインクを補充する方式と、タンクごと交換するカートリッジ方式とがある。使用用途に応じてインク種類を変える場合には、カートリッジ方式が適している。この場合、インクの種類情報をバーコード等で識別して、インク種類に応じた吐出制御を行うことが好ましい。
図5に示すように、インク供給タンク60と記録ヘッド50の中間には、異物や気泡を除去するためにフィルタ62が設けられている。フィルタ・メッシュサイズは、ノズル径と同等若しくはノズル径以下(一般的には、20μm程度)とすることが好ましい。
なお、記録ヘッド50の近傍又は記録ヘッド50と一体にサブタンク(不図示)を設ける構成も好ましい。サブタンクは、圧力室52や共通液室55の内圧変動を防止するダンパ効果及びリフィルを改善する機能を有する。
サブタンクにより共通液室55内圧を制御する態様には、大気開放されたサブタンクと記録ヘッド50内の圧力室52とのインク水位の差により圧力室52内の内圧を制御する態様や、密閉されたサブタンクに接続されたポンプによりサブタンク及び圧力室52の内圧を制御する態様などがあり、何れの態様を適用してもよい。
〔ヘッドのメンテナンスの説明〕
図5に示すように、インクジェット記録装置10にはノズル51の乾燥防止又はノズル51近傍のインク粘度上昇を防止するための手段としてのキャップ64が設けられ、ノズル51が形成されるノズル形成面のクリーニング(ワイピング)を行うための手段としてブレード66が設けられている。
図5に示すように、インクジェット記録装置10にはノズル51の乾燥防止又はノズル51近傍のインク粘度上昇を防止するための手段としてのキャップ64が設けられ、ノズル51が形成されるノズル形成面のクリーニング(ワイピング)を行うための手段としてブレード66が設けられている。
キャップ64やブレード66を含むメンテナンスユニットは、不図示の移動機構によって記録ヘッド50に対して相対移動可能であり、必要に応じて所定の退避位置から記録ヘッド50下方の位置に移動される。
図5に示すキャップ64は、記録ヘッド50のノズル形成面を全面にわたって覆うことができるサイズを有している。キャップ64は、図示せぬ昇降機構によって記録ヘッド50に対して相対的に昇降変位される。電源OFF時や印刷待機時にキャップ64を所定の上昇位置まで上昇させ、記録ヘッド500(記録ヘッド50のノズル形成面)に密着させることにより、ノズル形成面をキャップ64で覆う。
印字中又は待機中において、特定のノズル51の使用頻度が低くなり、ある時間以上インクが吐出されない状態が続くと、ノズル近傍のインク溶媒が蒸発してインク粘度が高くなってしまう。このような状態になると、圧電素子58が動作してもノズル51からインクを吐出できなくなってしまう。
このような状態になる前に(圧電素子58の動作により吐出が可能な粘度の範囲で)圧電素子58を動作させ、その劣化インク(粘度が上昇したノズル近傍のインク)を排出すべくキャップ64(インク受け)に向かって予備吐出(パージ、空吐出、つば吐き)が行われる。
この吸引動作は、初期のインクのヘッドへの装填時、或いは長時間の停止後の使用開始時にも粘度が上昇して固化した劣化インクの吸い出しが行われる。なお、吸引動作は圧力室52内のインク全体に対して行われるので、インク消費量が大きくなる。したがって、インクの粘度上昇が小さい場合には予備吐出を行う態様が好ましい。なお、圧力室52に気泡が存在すると、圧電素子58を動作させたときに圧力損失が発生するので、圧力室52内の気泡を排除する目的でノズル吸引が実行される。
ブレード66は、ノズル形成面に当接させながら移動してノズル形成面の汚れを除去する払拭手段として機能し、硬質ゴムなどの材料が好適に用いられる。即ち、ブレード66は所定の強度(剛性)及び所定の弾力性を有し、その表面はインク液滴をはじく所定の撥水性能を有している。ブレード66はノズル形成面に付着したインク(固まってノズル形成面に固着したインク)や紙粉、その他の異物を払拭除去可能な部材で構成される。
また、図5には図示しないが、インクジェット記録装置10のヘッドメンテナンス機構(ヘッドメンテナンス手段)には、該ブレード66を上下方向に移動させてノズル形成面に接触させる/接触させない(非接触)を切り換えるブレード上下機構(不図示)や、ブレード66に付着した異物を除去するクリーニング手段が備えられている。
〔制御系の説明〕
次に、本例に示すインクジェット記録装置10の制御系について説明する。図6はインクジェット記録装置10のシステム構成を示す要部ブロック図である。インクジェット記録装置10は、通信インターフェース70、システムコントローラ72、メモリ74、搬送駆動制御部(モータドライバ)76、ヒータドライバ78、プリント制御部80、画像バッファメモリ82、ヘッドドライバ84等を備えている。
次に、本例に示すインクジェット記録装置10の制御系について説明する。図6はインクジェット記録装置10のシステム構成を示す要部ブロック図である。インクジェット記録装置10は、通信インターフェース70、システムコントローラ72、メモリ74、搬送駆動制御部(モータドライバ)76、ヒータドライバ78、プリント制御部80、画像バッファメモリ82、ヘッドドライバ84等を備えている。
通信インターフェース70は、ホストコンピュータ86から送られてくる画像データを受信するインターフェース部である。通信インターフェース70にはUSB(Universal Serial Bus)、IEEE1394、イーサネット(登録商標)、無線ネットワークなどのシリアルインターフェースやセントロニクスなどのパラレルインターフェースを適用することができる。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリを搭載してもよい。ホストコンピュータ86から送出された画像データは通信インターフェース70を介してインクジェット記録装置10に取り込まれ、一旦メモリ74に記憶される。メモリ74は、通信インターフェース70を介して入力された画像を一旦格納する記憶手段であり、システムコントローラ72を通じてデータの読み書きが行われる。メモリ74は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなど磁気媒体を用いてもよい。
システムコントローラ72は、通信インターフェース70、メモリ74、搬送駆動制御部76、ヒータドライバ78等の各部を制御する制御部である。システムコントローラ72は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、ホストコンピュータ86との間の通信制御、メモリ74の読み書き制御等を行うとともに、搬送系のモータ88やヒータ89を制御する制御信号を生成する。
搬送駆動制御部76は、システムコントローラ72からの指示にしたがって搬送駆動系のモータ88を駆動するドライバー(駆動回路)である。搬送駆動制御部76は、モータ88以外にも、給紙ローラ38A(38B)及び排紙ローラ45A(45B)などの搬送系に関するモータを制御する。
ヒータドライバ78は、システムコントローラ72からの指示にしたがって後乾燥部42等のヒータ89を駆動するドライバーである。図6に示すヒータ89には、図1の後乾燥部42に用いられるヒータ、各記録ヘッド50の温度調節ヒータなどのヒータが含まれる。
プリント制御部80は、システムコントローラ72の制御に従い、メモリ74内の画像データから印字制御用の信号を生成するための各種加工、補正などの処理を行う信号処理機能を有し、生成した印字制御信号(印字データ)をヘッドドライバ84に供給する制御部である。プリント制御部80において所要の信号処理が施され、該画像データに基づいてヘッドドライバ84を介して各記録ヘッド50のインク液滴の吐出量や吐出タイミングの制御が行われる。これにより、所望のドットサイズやドット配置が実現される。
プリント制御部80には画像バッファメモリ82が備えられており、プリント制御部80における画像データ処理時に画像データやパラメータなどのデータが画像バッファメモリ82に一時的に格納される。なお、図6において画像バッファメモリ82はプリント制御部80に付随する態様で示されているが、メモリ74と兼用することも可能である。また、プリント制御部80とシステムコントローラ72とを統合して一つのプロセッサで構成する態様も可能である。
ヘッドドライバ84は、プリント制御部80から与えられる印字データに基づいて各色の記録ヘッド50の圧電素子58(図4参照)を駆動する。ヘッドドライバ84にはヘッドの駆動条件を一定に保つためのフィードバック制御系を含んでいてもよい。
プログラム格納部90には、インクジェット記録装置10の制御プログラムが格納され、システムコントローラ72はプログラム格納部90に格納されている種々の制御プログラムを適宜読み出し、制御プログラムを実行する。
印字検出部24は、図1で説明したように、ラインセンサを含むブロックであり、記録紙16に印字された画像を読み取り、所要の信号処理などを行って印字状況(吐出の有無、打滴のばらつき)を検出し、その検出結果をプリント制御部80に提供する。プリント制御部80は、必要に応じて印字検出部24から得られる情報に基づいて記録ヘッド52に対する各種補正を行う。
テストパターン読取部25は、ベルト33に形成されたテストパターン37(図2参照)をセンサによって読み取り、該読取信号はプリント制御部80に送出される。テストパターン読取部25には、プリント制御部80から送られる制御信号に基づいてセンサの読取制御を行う読取制御部(読取制御手段)が含まれる。
プリント制御部80の機能ブロックの1つである速度演算部92では、テストパターン37の読取信号からベルト33の速度変動データが算出され、該速度変動データはプリント制御部80に付随する速度変動データ記憶部94に記憶される。
速度変動データ記憶部94に記憶されたベルト33の速度変動データは、プリント制御部80の機能ブロックの1つである吐出タイミング補正部96によって適宜読み出される。吐出タイミング補正部96は、ベルト33の速度変動データに基づいてインク吐出タイミングを補正し(補正された吐出タイミングを示すトリガ信号をヘッドドライバ84に送り)、補正された吐出タイミングでインクの吐出が行われる。
図1に示す給紙センサ39及び排紙センサ46から出力される検出信号は、システムコントローラ72に送出され、ベルト33の記録紙搬送路上に記録紙16があるか否かが判断されるとともに、システムコントローラ72の機能ブロックの1つである記録紙演算部(カウンター)98において、給紙センサ39の検出信号から記録紙16の搬送路上の長さや、複数の記録紙16が連続的に搬送される場合の各記録紙間の間隔(先の記録紙の後端部と次の記録紙の先端部との間の距離)が算出される。
なお、図6にはメモリ類を記憶される情報の内容によって分類して記載したが、これらのメモリ類は適宜共通化或いは分離することが可能である。また、システムコントローラ72やプリント制御部80に付随して設けられる態様に限らず、システムコントローラ72やプリント制御部80を構成するプロセッサの内蔵メモリを用いてもよい。
〔吐出タイミング補正の説明〕
次に、記録ヘッド50のインク吐出タイミングの補正について説明する。本例に示すインクジェット記録装置10は、ベルト33に形成されたテストパターン37をテストパターン読取部25によって読み取り、その読取結果からベルト33の速度変動データを算出するとともに該速度変動データを記憶しておき、画像記録時にはベルト33の速度変動データ基づいて記録ヘッド50のインク吐出タイミングが補正される。
次に、記録ヘッド50のインク吐出タイミングの補正について説明する。本例に示すインクジェット記録装置10は、ベルト33に形成されたテストパターン37をテストパターン読取部25によって読み取り、その読取結果からベルト33の速度変動データを算出するとともに該速度変動データを記憶しておき、画像記録時にはベルト33の速度変動データ基づいて記録ヘッド50のインク吐出タイミングが補正される。
テストパターン37の読み取り及びベルト33の速度変動データの算出並びに記憶は装置の立ち上げ時などに1度だけ実施すればよい。但し、ベルト33の交換などの搬送系のメンテナンスが行われた場合や、速度変動データが記憶されていない種類の記録紙16を用いる場合などには、適宜、テストパターン37の読み取り及びベルトの速度変動データの算出並びに記憶を行うことが好ましい。更に、温度及び湿度などの環境条件に対応した速度変動データを予め準備しておき、温度や湿度に応じて速度変動データを切り換えるとよい。温度及び湿度に応じて速度変動データを切り換える態様は、温度係数や湿度係数を予め準備しておき、速度変動データに対して温度係数及び湿度係数を演算する態様も含まれる。
つぎに、ベルト33の搬送速度と吐出タイミングとの関係について説明する。図7(a)は、速度変動がない場合のベルト33の搬送速度(即ち、理論上の搬送速度)を示し、図7(b)は、理論上の(補正処理が施されていない)吐出タイミングを示すトリガ信号108を示す。図7(a)に示すt1〜t4は、記録ヘッド50の吐出タイミングを表している。なお、図7(b)に示す各吐出タイミングでは、複数のノズルから同時にインク吐出が行われてもよい。
また、ベルト33の搬送速度をある吐出タイミングと次の吐出タイミングとの時間間隔(例えば、t1〜t2間)の区間で積分した値(図7(a)中、符号100、102、104、106で示した矩形の面積)が、各吐出タイミング間におけるベルト33の移動距離(即ち、記録紙16の搬送距離)を表している。
言い換えると、符号100で示す部分の面積は、タイミングt0からタイミングt1までのベルト33の移動距離を表し、同様に、符号102、104、106で示す部分の面積は、それぞれt1〜t2間、t2〜t3間、t3〜t4間におけるベルト33の移動距離を表している。
図7(b)に示すトリガ信号108は正論理パルス信号であり、このトリガ信号108の立ち上がりエッジ(リーディングエッジ)のタイミング(t1、t2、t3、t4)でインク吐出動作が行われる。なお、図7(b)には、リーディングエッジが立ち上がりエッジとなる正論理パルス信号を示したが、リーディングエッジが立ち下がりエッジとなる負論理パルス信号を適用してもよい。
図8(a)には、ベルト33に速度変動が生じる場合のベルト33の搬送速度を示す。図7(a)に示すような理想的なベルト33の搬送が行われることはごく稀であり、実際には、記録紙16が給紙ローラ38A(図1参照)から離間するときや、記録紙16の先端部が排紙ローラ45A(図1参照)に衝突するときなどにベルト33に速度変動が発生し、例えば、図8(a)に示すような速度変動が生じた結果、記録紙16に位置ずれが発生してしまう。
本例に示すインクジェット記録装置10は、上述したようなベルト33の速度変動をキャンセルするように吐出タイミングを補正することで、ベルト33の速度変動に起因する記録ヘッド50に対する記録紙16の位置ずれが解消される。
即ち、インクジェット記録装置10では、図8(a)に示す速度変動が生じるベルト33に対して、各吐出タイミング間におけるベルト33の移動距離が理論上の移動距離と一致するように吐出タイミングが変更される。具体的には、図7(a)の符号100で示す記録紙16の搬送距離(理論上のベルト33の移動距離、図8(a)では破線で図示)と、図8(a)の符号120で示すベルト33の移動距離(実際のベルト33の移動距離)が等しくなるように、吐出タイミングがt1からt11へ変更される。同様に、図7(a)の符号104、106、108で示すベルト33の移動距離と、図8(a)の符号122、124、126で示すベルト33の移動距離が等しくなるように、理論上の吐出タイミングt2、t3、t4が吐出タイミングt12、t13、t14へ変更される。
即ち、実際の搬送速度が理論上の搬送速度よりも遅くなる場合には、理論上の吐出タイミングよりも実際の吐出タイミングが早くなるように吐出タイミングが補正され、実際の搬送速度が理論上の搬送速度よりも速くなる場合には、理論上の吐出タイミングよりも実際の吐出タイミングが遅くなるように吐出タイミングが補正される。図8(b)には、上述した吐出タイミングが補正されたトリガ信号128を示す。
なお、テストパターン37の読み取り時には、画像記録に用いる記録紙16と同一(同じ種類、同じサイズ)の記録紙をベルト33に保持し、画像記録と同じ搬送速度で記録紙16が搬送される。即ち、ベルト33の搬送条件を画像記録時と同じ条件とすることで、画像記録時に起こり得るベルト33の搬送速度の変動を好適に検出することができる。
また、画像記録に使用される記録紙16が複数ある場合や、複数の搬送速度が設定可能な場合(例えば、低画質モードの高速印字と高画質モードの低速印字とを切換可能な構成)には、記録紙の種類、サイズ、搬送速度(画像記録モード)等のパラメータに対応付けられた複数の速度変動データが図6の速度変動データ記憶部94に記憶される。吐出タイミングの補正処理では、これら複数の速度変動データをパラメータに応じて適宜読み出される。
ここで、ベルト33の速度変動要因について説明する。記録紙16が図1に示す排紙ローラ45A,45Bに接触(当接)し、排紙ローラ45A,45B間に圧接されると、記録紙16に速度変動が生じるので、記録紙16の速度変動に同期してベルト33に速度変動が生じる。
同様に、記録紙16が給紙ローラ38A,38Bから離間するときにも、記録紙16に生じた速度変動に同期してベルト33には速度変動が生じる。複数の記録紙16が連続して搬送される場合があり、このような場合には、記録紙16の紙搬送方向の長さによって、先行の記録紙が排紙ローラ45A,45Bに接触するタイミングで後続する記録紙に対して画像記録が行われている場合には、先行の記録紙の速度変動によるベルト33の速度変動が後続の記録紙の速度変動を起こし、後続する記録紙の画像品質に影響を与えてしまう。また、後続する記録紙が給紙ローラ38A,38Bから離間するタイミングで先行の記録紙に対して画像記録が行われている場合には、後続の記録紙16の速度変動によるベルト33の速度変動が先行の記録紙の画像品質に影響を与えてしまう。
したがって、複数枚の連続画像記録では、実際の画像記録と同じ種類、サイズ、枚数の記録紙を搬送させて、実際の搬送条件と同一条件でベルト33の速度変動データを求め、他の記録紙の速度変動によってベルト33に速度変動が生じて間接的な速度変動を検出する必要がある。なお、複数枚の連続画像記録では、同一サイズの記録紙を用いて同一画像を記録する場合、ベルト33に生じる速度変動は周期性を有している(ある速度変動パターンの繰り返しとなる)と考えられるので、基準となる速度変動パターン(吐出タイミングの補正パターン)を求めて、基本パターンを繰り返すように速度変動パターン全体を構成してもよい。
上記の如く構成されたインクジェット記録装置10は、記録紙16を保持しながら搬送するベルト33に設けられたテストパターン37をテストパターン読取部25によって読み取り、その読取結果からベルト33の速度変動データを求めて記憶しておき、実際の画像記録時には、予め記憶された速度変動データに基づいて記録ヘッド50の吐出タイミングが補正される。したがって、記録紙16が給紙ローラ38A,38Bから離間するときや記録紙16が排紙ローラ45A,45Bに圧接されるときの急激な速度変動が発生しても、吐出タイミングが補正されて記録紙16上の画像形成位置(ドット形成位置)にはズレが生じないので、記録画像にムラや色ずれなどの画像劣化が防止される。
〔第2実施形態〕
次に、本発明に係る第2実施形態について説明する。第2実施形態では、実際の画像記録と同一の搬送条件で記録紙16を搬送しながら、記録紙16上にテストパターン(図9中不図示、図11に符号220で図示)を形成し、テストパターンが形成された記録紙16を画像記録の搬送系とは別の搬送系に移動して、当該別の搬送系によってテストパターンが形成された記録紙16を搬送しながら記録紙16上のテストパターンを読み取り、その読取結果から記録紙16の速度変動データを算出し、該速度変動データを所定の記憶部に記憶する。画像記録時には、前記記憶部に記憶されている記録紙16の速度変動データを読み出して、吐出タイミングの補正が行われる。
次に、本発明に係る第2実施形態について説明する。第2実施形態では、実際の画像記録と同一の搬送条件で記録紙16を搬送しながら、記録紙16上にテストパターン(図9中不図示、図11に符号220で図示)を形成し、テストパターンが形成された記録紙16を画像記録の搬送系とは別の搬送系に移動して、当該別の搬送系によってテストパターンが形成された記録紙16を搬送しながら記録紙16上のテストパターンを読み取り、その読取結果から記録紙16の速度変動データを算出し、該速度変動データを所定の記憶部に記憶する。画像記録時には、前記記憶部に記憶されている記録紙16の速度変動データを読み出して、吐出タイミングの補正が行われる。
図9は、本発明の第2実施形態に係るインクジェット記録装置200の概略構成を示す全体構成図である。なお、図9中、図1と同一または類似する部分には同一の符号を付し、その説明は省略する。また、図9では、本実施形態の主たる構成以外の構成は省略されている。
図9に示すインクジェット記録装置200は、画像記録を行う画像記録ブロック202と、記録紙16の搬送速度の変動を検出する速度検出ブロック204と、を有し、画像記録ブロック202によって記録紙16上にテストパターンが形成され、速度検出ブロック204では、画像記録ブロックから送られてきたテストパターン記録済みの記録紙16のテストパターンが読み取られる。更に、その読取結果から記録紙16の速度変動データが算出され、算出された記録紙16の速度変動データは、画像記録ブロック202の速度変動データ記憶部に各記録ヘッドに対応付けされて記憶され、画像記録ブロック202では、この速度変動データに基づいて、各記録ヘッドの画像記録時の吐出タイミングが補正される。
図9に示す画像記録ブロック202は、KCMYインクの各色に対応する記録ヘッド12K,12C,12M,12Yを備えた記録部12と、記録紙16を保持しながら記録紙16を紙搬送方向へ搬送する吸着ベルト搬送部22と、記録紙16を吸着ベルト搬送部22のベルト33上へ導入する給紙ローラ38A,38Bと、画像記録済みの記録紙16を排出する排紙ローラ45A,45Bと、を備えている。
図9の吸着ベルト搬送部22は、図1の吸着ベルト搬送部22と同一構成を有し、ローラ31,32に無端状のベルト33が巻き掛けられた構造を有し、モータ88を回動させてローラ31,32を時計回り方向に回動させると、ベルト33が図9の左から右へ(図9に矢印線Aで図示)移動するとともに、記録紙16は図9の左から右へ移動する。
また、図9に示す速度検出ブロック204は、KCMY各色のパターンから構成されるテストパターン(図11(a)に符号22で図示)が形成された記録紙16を保持するとともに所定の方向へ搬送する無端状のベルト210と、ベルト210が巻き掛けられるローラ212,214と、ローラ214を駆動するモータ216と、から構成される搬送系と、前記搬送系の搬送領域において記録紙16を保持する面と対向して設けられ、記録紙16上に形成されたドットパターンを読み取るテストパターン読取部218と、前記搬送系の紙搬送方向の上流側に設けられ、ベルト210上に記録紙16が存在するか否かを検出する記録紙検出センサ211と、を備えている。
図9に示すテストパターン読取部218は、記録紙16の全幅(紙搬送方向と直交する方向の長さ)よりも幅の広い受光素子列を有するラインセンサで構成され、テストパターン読取部218によってテストパターンの濃度が読み取られる。
なお、テストパターン読取部218に適用されるラインセンサには、赤(R)の色フィルタが設けられた光電変換素子(画素)がライン状に配列されたRセンサ列と、緑(G)の色フィルタが設けられたGセンサ列と、青(B)の色フィルタが設けられたBセンサ列と、からなる色分解ラインCCDセンサを用いてもよい。テストパターン読取部218に色分解ラインCCDセンサを適用すると、KCMYインクを用いて形成されるテストパターンを色ごとに読み取ることが可能になる。ラインセンサに代えて、受光素子が二次元配列されて成るエリアセンサを用いることも可能である。
また、図示は省略するが、画像記録ブロック202は、速度検出ブロック204のテストパターン読取部218から得られた検出信号に基づいて、各色の記録ヘッドに対応した記録紙16の速度変動データを求める速度演算部(図6参照)を備えている。なお、速度演算部を速度検出ブロック204に備える態様も可能である。
速度検出ブロック204における記録紙16の搬送では、ローラ等による圧接、離間などの衝撃がなく、搬送における振動等の速度変動がない状態が好ましい。即ち、テストパターン読取部218によるテストパターンの読取時において、テストパターンが記録されている記録紙16’に速度変動が生じると読取結果にも誤差が生じてしまい、吐出タイミングの補正結果にこの誤差が影響してしまうので、テストパターン読取部218の読取領域では、記録紙及び搬送系の速度変動要因が排除される。
テストパターン読取部218における速度変動要因を回避する一例を挙げると、ベルト210に静電力を付与し、テストパターンが記録された記録紙’をベルト210に密着させ、更に、テストパターンが記録された記録紙16’の搬送時の振動が最小となるような搬送速度で該記録紙16’を搬送する態様がある。
また、速度検出ブロック204をインクジェット記録装置200から分離可能に構成することも可能である。本例に示す速度検出ブロック204は、記録紙16の速度変動データを算出するときにのみ使用されるので、画像記録時にはインクジェット記録装置200から分離してもよい。
図10に、速度検出ブロック204の制御系の構成を示す。図10は速度検出ブロック204のシステム構成を示す要部ブロック図である。なお、図9の画像記録ブロック202の制御系には、図6に示す本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録装置10の制御系の構成(テストパターン読取部25及び速度演算部92は省略)を適用できるので、ここでは説明を省略する。
図10に示すように、速度検出ブロック204の制御系は、通信インターフェース240、コントローラ242、メモリ244、搬送駆動制御部(モータドライバ)246等を備えている。
通信インターフェース240は、外部から送られてくるデータを受信するインターフェース部である。通信インターフェース240には、図6に示す通信インターフェース70と同一構成を適用可能である。
メモリ244は、コントローラ242の演算領域や、データを一旦格納する記憶領域として機能する記憶手段であり、コントローラ242を通じてデータの読み書きが行われる。メモリ244は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなど磁気媒体を用いてもよい。
コントローラ242は、速度検出ブロック204の制御系を統括する制御部であり、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、外部との間の通信制御、メモリ244の読み書き制御等を行うとともに、搬送系のモータ216を制御する制御信号を生成する。搬送駆動制御部246は、コントローラ242からの指示にしたがって搬送駆動系のモータ216を駆動するドライバー(駆動回路)である。
プログラム格納部250には、速度検出ブロック204の制御プログラムが格納され、コントローラ242はプログラム格納部250に格納されている種々の制御プログラムを適宜読み出し、制御プログラムを実行する。
テストパターン読取部218は、図9で説明したように、ラインセンサを含むブロックであり、記録紙16に記録されたテストパターンを読み取り、その読取信号を速度演算部252に提供する。テストパターン読取部218には、前記ラインセンサの読取制御を行う読取制御部(読取制御手段)が含まれる。
速度演算部252では、テストパターン読取部218の読取信号から記録紙16の速度変動データが求められ、該速度変動データは一旦メモリ244に記憶される。メモリ244に記憶された記録紙16の速度変動データは、コントローラ242を介して、画像記録ブロック202の速度変動データ記憶部に記憶される。なお、速度検出ブロック204の速度演算部252を画像記録ブロック202の制御系に備える態様も可能である。即ち、速度検出ブロック204のテストパターン読取部218から得られる読取信号を画像記録ブロック202に送出するように構成してもよい。
図9に示す記録紙検出センサ211から出力される検出信号は、コントローラ242に送出され、コントローラ242では、記録紙搬送路上に記録紙16があるか否かが判断されるとともに、記録紙検出センサ211の検出信号に基づいてテストパターン読取部218の読取開始タイミング及び読取終了タイミングが決められる。
次に、テストパターンについて説明する。図11(a)には、記録紙16に形成されるテストパターン220を示し、図11(b)には、図11(a)のテストパターン220の丸で囲まれた部分222を拡大して示す。
図11(a)に示すように、テストパターン220は、記録部12の各色の記録ヘッド12K,12C,12M,12Yの決められたノズルから一定時間間隔ごとにインクを吐出して、記録紙16の全面にわたって形成される。
即ち、テストパターン220は、Kインクによって形成されるKインクパターン220Kと、Cインクによって形成されるCインクパターン220Cと、Mインクによって形成されるMインクパターン220Mと、Yインクによって形成されるYインクパターン220Yと、から構成され、同一色パターンが紙搬送方向に沿って形成されるとともに、異なる色のパターンが紙搬送方向と略直交する方向に沿って並べられる。
言い換えると、記録紙16の紙搬送方向と略直交する方向に分割された領域には、紙搬送方向に沿ってKインクパターン220K、Cインクパターン220C、Mインクパターン220M、Yインクパターン220Yがそれぞれ形成されている。
図11(a)に示すように、各色の記録ヘッドごとに記録紙16上で領域を分けてテストパターンを形成すると、記録ヘッドごとに記録紙16の速度変動データを求めることができるので好ましい。
記録ヘッドの記録紙搬送路上の位置によっては記録紙16に速度変動が生じてもその影響を受けないことがあり得る。したがって、記録ヘッドごとに速度変動データを持つことで、各記録ヘッドの位置が記録紙搬送路上で異なることによる補正誤差が回避される。
図11(b)には、図11(a)に示すテストパターン220の拡大図(図11(a)に符号222で示す丸で囲んだ部分)を示す。記録紙16が給紙ローラ38A,38Bから離間するときや、記録紙16が排紙ローラ45A,45Bに圧接されるときなどに、記録紙16の搬送速度に変動が生じる場合には、図11(b)に示すように、パターンの間隔が等間隔にならずに、バラつきを持った間隔でテストパターン220が記録される。
記録紙16の搬送速度が理論上の搬送速度よりも遅くなると、パターン224とパターン226との間隔d1のように理論上のパターン間隔d(不図示)よりもその間隔は長くなり(即ち、d1>d)、一方、記録紙16の搬送速度が理論上の搬送速度よりも速くなると、パターン226とパターン228との間隔d2のように、理論上のパターン間隔よりも短くなる(即ち、d2<d)。
次に、複数の記録紙16が連続搬送される画像記録について説明する。図12は、複数の記録紙16(16−1、16−2、16−3、…)が連続的に搬送され、画像記録が行われている状態を表した概念図である。なお、図12には3枚の記録紙を図示したが、2枚の記録紙や4枚以上の記録紙を連続的に搬送して画像記録を行う態様も可能である。
記録紙16の速度変動要因には、記録紙16自体が変形しないことを想定すると、記録紙16が給紙ローラ38A,38B間に圧接されている状態から離間するときに、従動ローラ38Aが図12に破線で示す38A’の状態(記録紙16の厚み分だけ上側に押し上げられた状態)から実線で示す38Aの状態に下げられるときに、給紙ローラ38Aが下降する力によって記録紙16(図12では、符号16−3)が加速されることや、記録紙16(図12では、符号16−1)が排紙ローラ45A,45Bに圧接される際に排紙ローラ45Aを紙厚分だけ押し上げる力が記録紙16の負荷となってベルト33と記録紙16との間に速度差が生じることが挙げられる。
また、記録紙16の速度変動は、記録紙16自体に速度変動が生じる場合と、ベルト33の速度変動の影響を受けて記録紙16に速度変動が生じる場合がある。
記録紙16自体に速度変動が生じる場合には、(1)記録紙16とベルト33との間にスリップが生じることが挙げられる。また、ベルト33の速度変動の影響を受けて記録紙16に速度変動が生じる場合には、(2)ベルト33と駆動ローラ32(駆動軸)との間でスリップが生じることや、駆動モータ(図9の符号88)と駆動ローラ32との間の伝達機構(ギア、ベルトなど)のバックラッシやスリップが挙げられる。
記録紙16の保持力(記録紙16とベルト33との密着力)が弱い場合には、記録紙16の速度変動は上記(1)のみが発生するが、記録紙16を通常の保持力によってベルト33に保持している場合には、上記(1)及び(2)が発生するので、上記(1)及び(2)を考慮する必要がある。
また、図12に示すように、記録紙16を連続して搬送する場合には、ベルト33に速度変動が生じるとベルト33に保持される複数の記録紙16に速度変動が生じるので、ある記録紙(例えば、図12の記録紙16−1)の速度変動によってベルト33に速度変動が生じ、更に、ベルト33の速度変動によって他の記録紙(例えば、図12の記録紙16−2や記録紙16−3)に速度変動が生じてしまう。したがって、記録紙16の速度変動を検出するには、記録紙16自体の速度変動と、ベルト33の速度変動による記録紙16の速度変動の両方を検出する必要がある。
なお、記録紙16を搬送する搬送媒体に不動体(例えば、プラテン)を適用することも可能である。搬送媒体に不動体を適用する場合には、記録紙16の長さが給紙ローラ38A,38Bと排紙ローラ45A,45Bとの間の距離よりも長くなるので、給紙ローラ38A,38Bから離間するときや、排紙ローラ45A,45Bに圧接されるときに該搬送媒体には速度変動が生じない。しかし、記録紙16の摩擦による磨耗が生じ、交換等のメンテナンスが必要であり、搬送媒体にはベルトを適用する態様が好ましい。
記録紙16を連続搬送する場合における記録紙16の速度変動要因をまとめると、次の(A)〜(D)となる。
(A)記録紙16が排紙ローラ45A,45Bに圧接されることによって直接記録紙16の速度が変動する。
(B)記録紙16が給紙ローラ38A,38Bから離間することによって直接記録紙16の速度が変動する。
(C)他の記録紙が排紙ローラ45A,45Bに圧接されることによってベルト33の速度が変動し、間接的に記録紙16の速度が変動する。
(D)他の記録紙が給紙ローラ38A,38Bから離間することによってベルト33の速度が変動し、間接的に記録紙16の速度が変動する。
なお、ベルト33(記録紙16の搬送路上)に他のローラや剥離爪などの負荷変動要因となる部材が存在する系では、これらの負荷変動要因となる部材による負荷変動を考慮して記録紙16の速度変動を検出することが好ましい。
次に、図13〜図18を用いて、記録紙16の長さによる記録紙16の速度変動要因について説明する。
図13に示すように、記録部12の長さ(記録ヘッド12K,12C,12M,12Yの紙搬送方向の長さ+各ヘッド間の距離)をW、記録部12の紙搬送方向の最下流部(記録部の先端部)と排紙ローラ45A,45B(記録紙16の先端部の排紙ローラ45A,45Bによる圧接開始位置)との距離をXa、記録部12の紙搬送方向の最上流部(記録部の後端部)と給紙ローラ38A,38B(記録紙16の後端部が給紙ローラ38A,38Bから離間する位置)との距離をXbとし、記録紙16の紙搬送方向の長さをPとする。
図14(a)に示す、記録紙16がベルト33上に1枚だけ、且つ、P<Xaの場合には、記録紙16の先端部の排紙ローラ45A,45Bによる圧接開始タイミングでは記録紙16の全体が記録領域の外側(記録領域よりも紙搬送方向の下流側)にあるので、記録紙16自体の速度変動(上記(A)による記録紙16の速度変動)は記録画質に影響しない。即ち、記録紙16の画像記録中には記録紙16自体の速度変動が発生しないと考えられる。
また、図14(b)に示すように、記録紙16がベルト33上に1枚だけ、且つ、P<Xbの場合には、記録紙16の後端部が給紙ローラ38A,38Bから離間するタイミングでは、記録紙16の全体が記録領域の外側(記録領域よりも紙搬送方向の上流側)にあるので、記録紙16自体の速度変動(上記(B)による記録紙16の速度変動)は記録画質に影響しない。即ち、記録紙16の画像記録中には記録紙16自体の速度変動が発生しないと考えられる。
次に、複数の記録紙16を連続搬送する態様について説明する。図15(a)に示すように、先行する記録紙16−1の先端部260と、後続する次の記録紙16−2の先端部262との距離をQとし、Q>W+Xaの場合には、先行の記録紙16−1の先端部260の排紙ローラ45A,45Bによる圧接開始タイミングでは、次の記録紙16−2は記録領域の外側にあるので、先行の記録紙16−1の速度変動は次の記録紙16−2の記録画質に影響しない。即ち、上記(C)による記録紙(図15(a)では記録紙16−2)の速度変動は生じないと考えられる。
また、図15 (b)に示すように、先行する記録紙16−1の後端部264と、後続する次の記録紙16−2の後端部266との距離をRとすると、R<W+Xbの場合には、次の記録紙16−2が給紙ローラ38A,38Bから離間するタイミングでは、先行の記録紙16−1の後端部264は記録領域の外側(記録領域よりも紙搬送方向の上流側)にあるので、次の記録紙16−2の速度変動は先行の記録紙16−1の記録画質に影響しない。即ち、上記(D)による記録紙(図15(b)では記録紙16−1)の速度変動は生じないと考えられる。
但し、図15(a),(b)に示す場合にも、記録領域にある記録紙(図15(a)では記録紙16−1、図15(b)では記録紙16−2)自体の速度変動が発生する。
図16(a)には、記録領域に複数の記録紙16(16−1、16−2、16−3、16−4、16−5)がある場合を示す。
図16(a)に示すように、記録紙16−5に対して4枚の記録紙16−1、16−2、16−3、16−4が先行している。先頭の記録紙16−1の先端部から最後尾の記録紙16−5の先端部との距離をQnとすると、Qn<W+Xaの場合には、先頭の記録紙16の排紙ローラ45A,45Bによる圧接開始タイミングでは、後続の4枚の記録紙16−2、16−3、16−4、16−5の記録画質に影響を与える。即ち、記録紙16−5には、他の記録紙16−1〜16−4の速度変動による速度変動(即ち、上記(C)の速度変動)が複数回生じることになる。
これを一般化すると、ベルト33上に複数枚の記録紙16i(i=1、2、…)が存在し、注目する記録紙16iの先端部と、記録紙16iに対してn枚先行する記録紙16i−nの先端部との距離をQnとすると、Qn<W+Xaの場合には、記録紙16iには先行する記録紙の枚数(本例ではn枚)と同じ回数だけ速度変動が生じることになる。但し、注目する記録紙16iの後端部と、記録紙16iに対してn枚先行する記録紙16i−nの先端部との距離をRnとすると、Rn<Xaの場合には、記録紙16iに先行する記録紙16i−1、16i−2、…、の速度変動は記録紙16iの記録画質に影響を与えない。
また、図16(b)には、図16(a)と同様に記録紙16−1に対して4枚の記録紙16−2、16−3、16−4、16−5が後続している。先頭の記録紙16−1の先端部と最後尾の記録紙16−5の後端部との距離をRnとすると、Rn<W+Xbの場合には、先頭の記録紙16−1には、後続する4枚の記録紙16−2〜16−5が給紙ローラ38A,38Bから離間するタイミングで4回の速度変動が生じる。
これを一般化すると、ベルト33にn枚の記録紙16i(i=1、2、…、n)が存在し、注目する記録紙16iの先端部と記録紙16iに対してn枚後ろにある記録紙16i−nの後端部との距離をRnとすると、Rn<W+Xbの場合には、記録紙16iには後続する記録紙の枚数(本例ではn枚)と同じ数だけ速度変動が生じることになる。但し、Rn<Xbの場合には、記録紙16iに後続する記録紙16i+1、16i+2、…、の速度変動は先行する記録紙16iの記録画質に対して影響を与えない。
図17には、記録部12にKCMY各色に対応する記録ヘッド12K,12C,12M,12Yがそれぞれ分離している態様を示す。特に、ライン型ヘッドを備える記録部12では、各色の記録ヘッドが分離して、所定の配置間隔で配置されている。図17に示すように、独立した複数の記録ヘッドを備える態様では、各記録ヘッドに対して当該記録ヘッドの先端部から排紙ローラ45A,45Bまでの距離Xaと、各記録ヘッドの後端部から給紙ローラ38A,38Bまでの距離Xbが規定される。
即ち、KCMY各色の記録ヘッド12K,12C,12M,12Yの紙搬送方向の長さをそれぞれWK,WC,WM,WY、各記録ヘッド12K,12C,12M,12Yの先端部(紙搬送方向上流側の端部)から排紙ローラ45A,45Bまでの距離をそれぞれXaK,XaC,XaM,XaYとし、各記録ヘッド12K,12C,12M,12Yの後端部(紙搬送方向下流側の端部)から給紙ローラ38A,38Bまでの距離をそれぞれXbK,XbC,XbM,XbYとし、上述したように、記録紙16の長さ、数量が既知であれば、速度変動がどのように発生するかを求めることができる。
上述したように、記録部12の構成、記録紙16のサイズ及び記録紙16の数量の条件に応じて求められた記録紙16の速度変動データを求めて、諸条件に関連付けして記憶しておくことで、様々な記録条件に対応した好ましい吐出タイミングの補正が可能になる。
次に、図18及び図19を用いて、複数の記録紙16を連続搬送する際の速度変動データ算出について詳述する。
図18は、2枚の記録紙16−1,16−2を用いて、上述した記録紙16の速度変動要因(A)〜(D)による記録紙16の速度変動データを求める方法を説明する図である。
図18に示した記録部12の紙搬送方向の長さWと、記録部12の先端部(紙搬送方向上流側の端部)と排紙ローラ45A,45Bとの距離Xaと、記録部12の後端部(紙搬送方向下流側の端部)と給紙ローラ38A,38Bとの距離Xbが既知であるとする。
先行する記録紙16−1の紙搬送方向の長さをP1、後続の記録紙16−2の紙搬送方向の長さをP2、記録紙16−1の後端部と記録紙16−2の先端部との距離をPDとし、P1>Xa、P1>Xb、P2>Xa、P2>Xb、P1+P2+Pd<Xa+W+Xbのすべての条件を満たす2枚の記録紙16−1、16−2を用いて、記録紙16-1、16−2の速度を検出し、記録紙16の速度変動要因(A)〜(D)による記録紙16の速度変動データを求めることができる。
先行する記録紙16−1の紙搬送方向の長さP1、後続の記録紙16−2の紙搬送方向の長さP2は既知であり、キーボードなどのユーザインターフェイスを用いて入力してもよいし、給紙部18(図1参照)に装填するときに記録紙情報が格納されている情報記録体から自動的に読み取るように構成してもよい。また、記録紙16−1の後端部と記録紙16−2の先端部の距離PDは、給紙センサ39及び不図示のカウンタを用いて測定される。
図19には、図11にも示した記録紙16に記録されるテストパターン220(220K,220C,220M,220Y)の詳細を示す。なお、図19には、各色の記録ヘッド12K,12C,12M,12Yのノズル配置を簡略化して図示するが、実際には、図3(a)に示すマトリクス配置が適用される。また、テストパターン220の記録は、記録部12の記録領域を記録紙16−1及び記録紙16−2が紙搬送方向に一度だけ移動(走査)するシングルパス動作により行われる。
図19に示すテストパターン220は、Yインクのパターン220Yと、Mインクのパターン220Mと、Cインクのパターン220Cと、Kインクのパターン220Kとから構成され、各色のパターンはそれぞれ記録紙16の紙搬送方向と直交する方向(記録紙16の幅方向)に分割された領域に記録される。
即ち、テストパターン220は、記録紙16の幅方向に沿って図19の左側からYインクのパターン220Y、Mインクのパターン220M、Cインクのパターン220C、Kインクのパターン220Kの順に並ぶように記録紙16に記録される。なお、図19には、各色インクのテストパターンが紙搬送方向に所定の間隔だけ位置をずらして記録される態様を例示したが、各色インクのテストパターンは、紙搬送方向の同一位置に記録してもよい。
図19に示すテストパターン220を記録する際には、各色の記録ヘッド12K,12C,12M,12Yの決まったノズルから各色のインクを吐出するように各色の記録ヘッド12K,12C,12M,12Yのインク吐出が制御される。Yヘッド12Yでは、図19の符号270で示す領域内の複数のノズル(ノズル群N1)が使用される。ノズル群N1は同一タイミングでインクを吐出した場合に、記録紙16の紙搬送方向の同一位置にドットを形成するノズルである。
同様に、Mヘッド12Mでは、符号272で示す領域のノズル群N2が使用され、Cヘッド12Cでは、符号274で示す領域のノズル群N3が使用され、Kヘッド12Kでは、符号276で示す領域のノズル群N4が使用される。
記録ヘッド12K,12C,12M,12Yの記録領域(記録部12の記録領域)は紙搬送方向に所定の長さを有しているので、記録領域に先行の記録紙16−1と後続の記録紙16−2が同時に存在する場合に各記録ヘッド12K,12C,12M,12Yから同一タイミングインクで吐出されたインクは、先行する記録紙16−1に吐出されるものと、後続の記録紙16−2に吐出されるものがある。各記録ヘッド12K,12C,12M,12Yにおいて、紙搬送方向の先端のノズル群N1と、後端のノズル群N4と、を同時に用いることで、先行する記録紙16−1及び後続の記録紙16−2に対して上記(A)〜(D)による速度変動時のテストパターンを漏れなく記録することができる。
例えば、上記(C)により記録紙16に速度変動が生じるときに、前記先端のノズル群N1のみからインクを吐出していると後続の記録紙16−2には速度変動が生じた時のテストパターンを記録できない。同様に、前記後端のノズル群N4のみからインクを吐出していると、上記(D)により記録紙16に速度変動が生じるときに、先行する記録紙16−1に速度変動が生じた時のテストパターンを記録できない。本例に示すテストパターンの記録では、このような問題が生じないので好ましい。
また、図19に示すテストパターン220は、紙搬送方向に所定の長さを有するとともに紙搬送方向に所定の配置ピッチで記録される。図19に示すように、各パターンの幅を85μmとする態様が好ましく、各パターンの配置ピッチを略170μmとする態様が好ましい。
図20は、上述したテストパターン記録の制御の流れを示すフローチャートであり、図21(a)〜(k)は、テストパターン記録の各状態を模式的に図示した概念図である。以下に、図21(a)〜(k)を参照しながら、図20に示すテストパターン記録を説明する。
テストパターン記録が開始されると(ステップS10)、給紙ローラ38A,38B及び排紙ローラ45A,45Bの駆動が開始され(ステップS12)、ステップS14に進む。
図21(a)は、最初の記録紙16が待機位置に送られ、給紙ローラ38A,38B及び排紙ローラ45A,45Bが駆動を開始した状態を示している。待機位置にある記録紙16−1は給紙ローラ38A,38Bの間に圧接され、給紙ローラ38A,38Bの回動により記録紙16−1は所定の搬送方向へ移動する。
図20のステップS14では、給紙センサ39によって記録紙16−1の先端部の検出が行われ、記録紙16−1の先端部が検出されない場合には(NO判定)、記録紙16−1の先端部の検出が継続される。一方、記録紙16−1の先端部が検出されると(YES判定)、ステップS18に進む。図21(b)には、給紙センサ39によって記録紙16−1の先端部が検出された状態を示す。
図20のステップS18では、記録紙16−1が記録部12の記録領域に達すると、記録部12からインクが吐出されて、記録紙16−1に所定のテストパターンが記録される(ステップS18)。テストパターン記録中は、給紙センサ39によって記録紙16−1の後端部の検出が行われ(ステップS20)、記録紙16−1の後端部が検出されない場合には(NO判定)、記録紙16−1の後端部検出が継続され、記録紙16−1の後端部が検出されると(YES判定)、ステップS24に進む。
図21(c)にはテストパターン記録開始時を示し、図21(d)にはテストパターン記録中に記録紙16−1が給紙ローラ38A,38Bから離間し、上述した速度変動要因(B)の速度変動が発生する状態を示す。
図20のステップS24では、先行の記録紙16−1と後続する次の記録紙16−2との間隔(距離)PD(先行の記録紙16−1の後端部と次の記録紙16−2の先端部との距離)のカウントが開始される(ステップS24)。
図21(e)には、記録紙16−1の後端部が検出され、後続する記録紙16−2との間隔のカウントが開始される状態を示す。なお、先行の記録紙16−1と後続の記録紙16−2との間隔はカウンタ280を用いてカウントされる。
先行の記録紙16−1と後続する記録紙16−2との間隔のカウント中は、後続の記録紙16−2の先端部の検出が行われる(図20のステップS26)。ステップS26において、記録紙16−2の先端部が検出されない場合には(NO判定)、記録紙16−2の先端部検出が継続され、記録紙16−2の先端部が検出されると(YES判定)、先行の記録紙16−1の後端部と後続する記録紙16−2の先端部との間隔のカウントが終了され(ステップS28)、ステップS32に進む。図21(f)には、後続する記録紙16−2の先端部が検出された状態を示す。
図20のステップS32では、所定タイミングで記録紙16−2のテストパターン記録が開始される。記録紙16−2のテストパターン記録中は記録紙16−2の後端部の検出が行われ(ステップS32)、記録紙16−2の後端部が検出されない場合には(NO判定)、記録紙16−2の後端部検出が継続される。一方、ステップS32において、記録紙16−2の後端部が検出されると(YES判定)、ステップS36に進む。
図21(g)には、記録紙16−1及び記録紙16−2に対してテストパターンの記録が行われている状態を示し、図21(h)には、記録紙16−2の後端部が検出される状態を示す。
ステップS36では、停止時間TENDの計測が開始され(ステップS36)、記録紙16−2に後続する記録紙がない場合には、給紙ローラ38A,38Bが停止され(ステップS38)、ステップS40に進む。
ステップS36で計測が開始される停止時間TENDは、記録紙16−2の後端部が検出されてから印字部12を通過するまでの時間である。
ステップS40では、停止時間TENDが記録紙16−2の紙搬送方向の長さP2と記録紙16−2の搬送速度(ベルト33の搬送速度)から求められる規定時間(給紙センサ39から排紙ローラ45A,45Bまでの距離を記録紙16−2の搬送速度で除算した値)に達しているか否かが判断され、停止時間TENDが規定時間に達していない場合には(NO判定)、停止時間TENDの計測が継続される。一方、停止時間TENDが規定時間に達した場合には(YES判定)、テストパターン記録が終了されるとともに(ステップS42)、排紙ローラ45A,45Bの駆動が停止され(ステップS44)、テストパターン記録が終了される(ステップS46)。
図21(i)には、先行の記録紙16−1が排紙ローラ45A,45Bに圧接されることで、記録紙16−1には上記(A)の速度変動要因による速度変動が発生し、後続の記録紙16−2には上記(C)の速度変動要因による速度変動が発生する状態を示し、図21(j)には、記録紙16−2が排紙ローラ45A,45Bに圧接されることで、記録紙16−2に上記(A)の速度変動要因による速度変動が発生する状態を示す。また、図21(k)には、記録紙16−2が排紙された状態を示す。
このようにして2枚の記録紙16−1,16−2に記録されたテストパターンは、図9に示す速度検出ブロック204のテストパターン読取部218によって読み取られ、その読取結果に基づいて画像記録ブロック202における記録紙16−1,16−2の速度変動データが算出される。速度変動データの算出方法は、第1実施形態における速度変動データの算出方法が適用される。
即ち、図9に示す画像記録ブロック202において、所定のサイズ及び所定の枚数の記録紙16に所定の記録方法でテストパターンが記録されると(テストパターン記録工程)、図9に示す速度検出ブロック204において、テストパターン読取部218を用いてテストパターンの読み取りが行われ(テストパターン読取工程)、速度変動データが算出される(速度変動データ算出工程)。算出された速度変動データは所定の記憶部に記憶される(速度変動データ記憶工程)。
次に、図22(a),(b)を用いて、テストパターン読取工程について説明する。図22(a)には、図20及び図21(a)〜(k)に示すテストパターン記録工程で記録紙16−1及び記録紙16−2に記録されたテストパターン220−1,220−2を示し、図22(b)は、テストパターンを記録するノズルの記録紙16の搬送路上の位置を表す概念図である。
図22(a)に示すテストパターン220−1,220−2は、紙搬送方向と直交する方向に領域を分けて記録され、各領域には各色の記録ヘッド12K,12C,12M,12Yから吐出された各色インクによってパターン220−1,220−2が記録される。
図22(b)には、記録部12(各色の記録ヘッド12K,12C,12M,12Y)のテストパターンを記録するノズル群N1〜N4の記録紙16の搬送路上の位置を図示する。なお、ノズル群N1〜N4は紙搬送方向直交する方向に並べられた複数のノズルが含まれる(図19参照)。図22(b)に示すノズル群N1〜N4の記録紙16の搬送路上の位置は、予め図10のメモリ244にデータとして記憶されている。
図22(b)のノズル群N1〜N4は、それぞれYインク、Mインク、Cインク、Kインクに対応し、図22(a)に示すパターン群220Y−1,220Y−2はYインクによって記録され、パターン群220M−1,220M−2はMインクによって記録されている。また、パターン群220C−1,220C−2はCインクによって記録され、パターン群220K−1,220K−2はKインクによって記録されている。
テストパターン読取工程では、テストパターン220を上記(A)〜(D)の速度変動要因ごとに個別に読み取り、それぞれの速度変動要因ごとに速度変動データが算出され、上記(A)〜(D)の速度変動要因ごとに記憶される。
テストパターン220−1、220−2を記録するノズル群N1〜N4の記録紙16の搬送路上の紙搬送方向における位置は既知であるので、記録紙16上における記録紙16の速度変動が発生する位置を予測(算出)することができる。
図22(a)に示す記録紙16−1に記録されたテストパターン220−1には、パターン群220K−1の符号300で示す位置に(B)の速度変動要因による速度変動が発生する位置があり、パターン群220M−1の符号302で示す位置には、(D)の速度変動要因による速度変動が発生する位置があり、パターン群220K−1の符号304で示す部分に(A)の速度変動要因による速度変動が発生する位置がある。
記録紙16−2に記録されたテストパターン220−2では、パターン群220K−1の符号310で示す部分に(B)の速度変動要因による速度変動が発生する位置があり、パターン群220C−2の符号312で示す部分に(C)の速度変動要因の速度変動が発生する位置があり、パターン群220Y−2の符号314で示す部分に(A)で示す速度変が発生する位置がある。
図22(b)に示すように、給紙ローラ38A,38Bからノズル群N1〜N4までの距離をそれぞれXb1〜Xb4とし、排紙ローラ45A,45Bからノズル群N1〜N4までの距離をそれぞれXa1〜Xa4とし、給紙ローラ38A,38Bからノズル群N4までの距離は給紙ローラ38A,38Bから記録部12の後端部までの距離と同一(Xa4=Xa)であり、排紙ローラ45A,45Bからノズル群N1までの距離は排紙ローラ45A,45Bから記録部12の先端部までの距離と同一(Xb1=Xb)とする。これらのパラメータは、図10のメモリ244に記憶されている。
例えば、給紙ローラ38A,38Bから記録紙16−1が離間するときにCインクヘッド12C及びKインクヘッド12Kを用いて記録紙16−1にテストパターンを記録しているとすると、給紙ローラ38A,38Bからノズル群N3,N4までの紙搬送方向の距離Xa3,Xa4をそれぞれ記録紙16−1の後端部からの距離に置き換えると、記録紙16−1における(B)による速度変動位置300を求めることができる。
記録紙16−1が排紙ローラ45A,45Bに圧接されるときにYインクヘッド12Y及びMインクヘッド12Mを用いて記録紙16−1にテストパターンを記録しているとすると、排紙ローラ45A,45Bからノズル群N1,N2までの紙搬送方向の距離Xb1,Xb2をそれぞれ記録紙16−1の先端部からの距離に置き換えると、記録紙16−1における(A)の速度変動位置304を求めることができる。記録紙16−2についても同様の方法で、速度変動要因(A)による速度変動位置314及び速度変動要因(B)による速度変動位置310を求めることができる。
また、給紙ローラ38A,38Bから記録紙16−2が離間するときにYインクヘッド12Y及びMインクヘッド12Mを用いて記録紙16−1にテストパターンを記録しているとすると、給紙ローラ38A,38Bからノズル群N1,N2までの紙搬送方向の距離Xa1,Xa2から記録紙16−2の紙搬送方向の長さP2及び記録紙16−1の後端部から記録紙16−1の先端部までの距離PDを減算した値(Xa1−(P2+PD)),(Xa2−(P2+PD))をそれぞれ記録紙16−1の後端部からの距離に置き換えると、記録紙16−1における(D)による速度変動位置302を求めることができる。
排紙ローラ45A,45Bに記録紙16−1が圧接されるときにCインクヘッド12C及びKインクヘッド12Kを用いて記録紙16−2にテストパターンを記録しているとすると、排紙ローラ45A,45Bからノズル群N3,N4までの紙搬送方向の距離Xb3,Xb4から記録紙16−1の紙搬送方向の長さP1及び記録紙16−1の後端部から記録紙16−1の先端部までの距離PDを減算した値(Xb3−(P1+PD)),(Xb4−(P1+PD))をそれぞれ記録紙16−2の先端部からの距離に置き換えると、記録紙16−2における(C)による速度変動位置312を求めることができる。
即ち、上述した各パラメータを予めメモリ244(図10参照)に記憶しておき、記録紙16−1及び記録紙16−2の紙搬送方向の長さP1,P2、記録紙16−1の後端部と記録紙16−2の先端部との距離PDのデータを得ると、図10のメインコントローラ246によって記録紙16−1及び記録紙16−2上における速度変動位置が求められる。
本例のテストパターン読取工程では、速度変動が発生する位置を予測して、速度変動が発生する位置のテストパターンが選択的に読み取られる。
即ち、図10のメインコントローラ242で算出された速度変動位置のデータを参照して、テストパターン読取部218は読取制御を実行する。なお、図9に示す画像記録ブロック202のローラ31,32の弾性変形や、記録紙16とベルト33とのスリップ、ベルト33の振動によって、記録紙16の速度変動はある幅を持って生じることが多い。したがって、予測された速度変動位置の周辺も速度変動部分として読み取る態様が好ましい。
即ち、速度変動が発生する位置のテストパターンを読み取る際には、速度変動が発生する位置を中心として紙搬送方向の前後に所定の幅を持って読み取りが行われる。この読取幅の最適値は、画像記録ブロック202の吸着ベルト搬送部22の構成によって適宜決められる。
テストパターンの読取データは所定のしきい値を用いて2値化された後に、該2値化データに基づいて速度変動データ(図8(a)参照)が算出される。テストパターンは選択的に読み取られており、算出された速度変動データもテストパターンの読取位置に応じた部分的なデータとなっている。
速度変動データは、上述したように速度変動の発生位置がわかっているので、例えば、実画像の記録において、記録紙16の先端位置が検出されてから速度変動が発生するまでの時間及び、速度変動が終了するまでの時間を算出することが可能であり、速度変動データは、記録紙16の先端位置から速度変動の補正を開始するまでの時間(記録紙16の先端位置から速度変動が始まるまでの時間)と、該補正を終了するまで時間(速度変動が終了するまでの時間)と、を関連付けして保存される。
画像記録用の記録紙16が搬送されたときには、該記録紙16の先端位置が検出されてから時間がカウントされ、速度変動データに関連付けられて保存されている速度変動開始時間を経過すると速度変動データに基づいてトリガ信号を補正して吐出タイミングを補正する。また、速度変動データの終了時間が経過すると速度変動データに基づくトリガ信号の補正を終了し、元のトリガ信号に基づく吐出が行われる。なお、補正データは1枚のプリント中に2回から4回発生するために、その都度吐出タイミングが補正される。
このようにテストパターンの中で速度変動が発生する位置を特定し、速度変動が発生しる位置のテストパターンを読み取り、その読取結果から吐出タイミングを補正する態様によれば、読取データ量を最小にすることができ、読取時間及び処理時間を短縮することも可能である。また、記憶される速度変動データのデータ量も削減することができるので、図6に示す速度変動データ記憶部94の記憶容量を削減することができ、コストダウンに寄与する。
上記の如く構成されたインクジェット記録装置200では、画像記録ブロック202で記録紙16にテストパターン220を記録し、速度検出ブロック204のテストパターン読取部218を用いて記録紙16に記録されたテストパターン220を読み取るので、記録紙16とベルト33との間に速度差が生じる場合にも、記録紙16の速度変動を正確に検出することができる。また、テストパターンの記録ブロックとテストパターンの読取ブロックを分離するので、テストパターンの読取精度の向上が見込まれる。
更に、複数の記録紙16を連続搬送して画像記録を行う態様において、他の記録紙の速度変動によってベルト33に速度変動が生じた結果、当該記録紙に速度変動が生じる場合にも当該記録紙の速度変動を正確に把握することが可能である。
複数枚の連続画像記録において、記録紙16の速度変動要因ごとに速度変動位置のテストパターンを読み取り、記録紙16の速度変動要因ごとに速度変動データを算出するので、テストパターンの読取時間を短縮できるとともに、速度変動データを記憶するための記憶容量の低減化に寄与する。
〔応用例〕
図23には、上述した第2実施形態の応用例を示す。なお、図23中、図9と同一又は類似する部分には同一の符号を付し、その説明は省略する。
図23には、上述した第2実施形態の応用例を示す。なお、図23中、図9と同一又は類似する部分には同一の符号を付し、その説明は省略する。
図23に示すインクジェット記録装置200’は、画像記録ブロック202’に記録紙16の種類やサイズを判別する記録紙判別部290を備えている。記録紙判別部290によって画像記録が行われる記録紙16の種類及びサイズのうち少なくとも何れか一方を判別し、その記録紙16の使用実績があるか否かが判断される。
使用実績のない記録紙の場合には、その記録紙16にテストパターンを記録して、速度検出ブロック204にてテストパターンを読み取り、読取結果から速度変動データが算出され、該速度変動データは所定の記憶ブロックに記憶される。
一方、使用実績のある記録紙の場合には、図6に示す速度変動データ記憶部94から対応する速度変動データが読み出され、読み出された速度変動データに基づいて吐出タイミングが補正される。
記録紙判別部290の構成には、CCDなどの撮像素子を用いて記録紙の表面を撮像し、撮像結果から記録紙の種類(例えば、表面性や色)を判別する構成や、厚みを検出するセンサや質量を検出するセンサによって厚みや質量を検出する構成などがある。上記構成を適宜組み合わせてもよい。
また、キーボード、マウス、タッチパネル等のユーザインターフェイスからユーザが記録紙情報を入力するように構成してもよい。更に、記録紙のストッカー(カット紙の場合)やロールの巻芯(連続紙の場合)などに記録紙情報(種類、色、厚み、質量、サイズなど)が記憶されている情報記憶体(ICタグ)を備え、記録紙を装置に装填する際に前記情報記憶体から記録紙情報を自動的に読み出すように構成する態様も可能である。
本応用例によれば、記録紙の種類及びサイズが変更された場合にも、その記録紙に適した吐出タイミングの補正が行われる。
本応用例では、記録紙の種類を判別する態様を例示したが、温度や湿度など環境条件に応じた速度変動データを予め準備しておき、環境条件に応じて適宜速度変動データを切り換える態様も可能である。環境条件により速度変動データを切り換える態様によれば、記録紙16の収縮やベルト33の収縮による吐出タイミングの補正誤差を低減することができる。
〔第3実施形態〕
次に、本発明に係る第3実施形態について説明する。図24は、本発明の第3実施形態に係るインクジェット記録装置300の主要部分の構成を示す概略図であり、図25は、インクジェット記録装置300の制御系の概略構成を示すブロック図である。なお、本実施形態と、上述した第1、第2実施形態と同一または類似する部分には同一の符号を付し、その説明は省略する。
次に、本発明に係る第3実施形態について説明する。図24は、本発明の第3実施形態に係るインクジェット記録装置300の主要部分の構成を示す概略図であり、図25は、インクジェット記録装置300の制御系の概略構成を示すブロック図である。なお、本実施形態と、上述した第1、第2実施形態と同一または類似する部分には同一の符号を付し、その説明は省略する。
図24に示すインクジェット記録装置300には、いわゆる転写方式が適用される。即ち、記録部12から中間転写体302上にインクを吐出させて画像を形成し、中間転写体302の画像形成面(画像形成領域)302Aと記録紙16の画像記録面16Aとを接触させるとともに、中間転写体302と記録紙16とを一体に移動させながら、転写ローラ304,306によって押圧することで、中間転写体302に形成された画像は記録紙16に転写される。
本例では、中間転写体302から記録紙16への転写が行われる時に、中間転写体302に生じる速度変動を検出し、中間転写体302の速度変動に応じて吐出タイミングを補正するように構成される。生産効率を向上させるために、中間転写体302から記録紙16への転写時に中間転写体302への画像記録が行われる態様において、転写によって起こる中間転写体の速度変動に起因する画像劣化を防止することができ、好ましい画像形成が実現される。
中間転写体302は、無端状のベルトがローラ308,310及び転写ローラ304に巻きかけられた構造を有し、駆動ローラ308をモータ312によって駆動し、駆動ローラ308を時計回り方向に回動させると、駆動ローラ308の回動に同期して中間転写体302は時計回り方向に移動する。
記録部12は、KCMYインクに対応する記録ヘッド12K,12C,12M,12Yが中間転写体302の移動方向の上流側から順に並べられた構造を有し、駆動ローラ308を時計回り方向に回動させると、中間転写体302は記録部12の直下の記録領域を図24の左から右へ(Kインクの記録ヘッド12KからYインクの記録ヘッド12Yの方向へ)移動する。記録部12の中間転写体302の移動方向の下流側には、中間転写体302の移動速度検出する速度読取装置314が設けられ、速度読取装置314から得られた中間転写体302の速度情報は、制御系(図25のプリント制御部80)に送られる。
記録部12から吐出されたインクによって中間転写体上に画像が形成されると、更に中間転写体302を移動させて、転写ローラ308,310を含む転写部に該画像を移動させる。該画像が転写部に到達すると、給紙ローラ316A,316Bを介して記録紙16が転写部に送られる。転写部の紙搬送方向上流側には、記録紙16の位置を検出する位置検出センサ318が設けられ、位置検出センサ318によって転写部の直前に記録紙16が存在するか否かが検出される。転写部によって中間転写体302に形成された画像が記録紙16に転写されると、記録済みの記録紙16は排紙ローラ320A,320Bを介して排出される。
図25に示すように、システムコントローラ72は、中間転写体302の駆動源となるモータ312を制御する中間転写体駆動制御部330に制御信号を送出する。中間転写体駆動制御部330は、システムコントローラ72から送られた制御信号に基づいて中間転写体302の速度等を制御する。
同様に、記録紙搬送制御部332は、システムコントローラ72から送られる制御信号に基づいて、給紙ローラ316A,316B及び排紙ローラ320A,320Bの駆動モータ334を制御する。
また、中間転写体302の速度検出する速度読取装置314が得られる出力信号は、プリント制御部80の機能ブロックである速度演算部92に送られる。また、記録紙16の位置を検出する位置検出センサ318の出力信号もまた速度演算部92に送られる。
速度演算部92では、中間転写体302の速度情報及び記録紙16の位置情報から、中間転写体と記録紙16が転写ローラ304,306に圧接されるタイミングで中間転写体302に生じる速度変動を検出するとともに、速度変動データを作成する。速度演算部92で作成された速度変動データは速度変動データ記憶部94に記憶され、吐出タイミング補正部96では、速度変動データを随時読み出して、吐出タイミングを補正する。
次に、第3実施形態に係る吐出タイミングの補正について詳述する。先ず、テスト用の記録紙16を搬送する(記録紙搬送工程)。テスト用の記録紙16には、実際の画像記録に用いられる記録紙(例えば、紙種、サイズが同じもの)が適用される。
テスト用の記録紙16と中間転写体302とを転写ローラ308,310で押圧して、その際の中間転写体302の速度(速度変動)を速度読取装置314で測定する。中間転写体302の速度変動の測定には、予め中間転写体302上に形成されたテストパターン(図2参照)をセンサにより検出し(テストパターン読取工程)、その検出結果から中間転写体302の速度変動データが算出される(速度変動データ算出工程)。
また、記録部12を用いて中間転写体上にテストパターンを形成し(図11(a)、図19参照)、速度読取装置314にはCCDセンサなどの撮像装置を適用し、CCDセンサを用いて中間転写体302上のテストパターンを撮像し(テストパターン読取工程)、その撮像結果から中間転写体302の速度変動データが算出される(速度変動データ算出工程)。
なお、記録部12からインクを吐出させてテストパターンを形成する態様では、テストパターンを除去する工程が必要になるので、予め中間転写体302の所定の位置にテストパターンを形成する態様が好ましい。
本実施形態に示す、いわゆる転写方式では、記録紙16を搬送する搬送ベルトが必要としないので、(図24は、記録紙16の搬送系を給紙ローラ316A,316Bと排紙ローラ320A,320Bのみの簡易な構成とする)、給紙ローラ316A,316Bから記録紙16が離間するときや、排紙ローラ320A,320Bに記録紙が圧接されるときに記録紙16に生じる速度変動は、記録紙16の変形によって吸収されるので、中間転写体302の速度変動には影響しない。したがって、記録紙16が転写ローラ304、306に圧接されるとき及び記録紙16が転写ローラ304、306から離間するときに中間転写体302に生じる速度変動のみを考慮すればよい。
転写ローラ304,306から記録部12までの搬送距離は既知であるので、記録紙16が転写ローラ304,306に圧接されるタイミングと、記録紙16の長さと、から中間転写体302の速度変動が発生するタイミングを予測可能である。
上述した本発明の実施形態では、記録紙16上にインク液滴を吐出させて記録紙16上のカラー画像を形成するインクジェット記録装置10を示したが、本発明の適用範囲はインクジェット記録装置に限定されず、ヘッドに設けられた吐出孔(ノズル)から水、薬液、処理液等の液類を吐出させる液吐出装置に適用可能である。また、基板上にレジスト等の記録体を用いて所定のパターンを形成する画像記録装置にも適用可能である。
10,200,200’,300…インクジェット記録装置、12…記録部、16…記録紙、22…吸着ベルト搬送部、25,218,314…テストパターン読取部、33,210…ベルト、38A,38B,316A,316B…給紙ローラ、37,220…テストパターン、40…温度・湿度検出部、45A,45B,320A,320B…排紙ローラ、92…速度演算部、94…速度変動データ記憶部、96…吐出タイミング補正部、202…画像記録ブロック、204…速度検出ブロック
Claims (23)
- 記録媒体上に画像記録体を付与する記録手段と、
記録媒体を保持しながら前記記録媒体を前記記録手段に対して所定の搬送方向に搬送する搬送媒体を有するとともに、前記搬送媒体の前記記録媒体の保持領域の外側に前記搬送方向に沿って形成された読取パターンを有する記録媒体搬送手段と、
前記搬送媒体に記録媒体を保持した状態で前記読取パターンを読み取る読取手段と、
前記読取手段の読取結果から前記搬送媒体の速度変動データを求める演算手段と、
前記演算手段によって求められた速度変動データを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記搬送媒体の速度変動データに基づいて前記記録手段の記録タイミングを補正する記録タイミング補正手段と、
を備えたことを特徴とする画像記録装置。 - 前記記録媒体搬送手段に記録媒体を供給する供給手段と、
前記記録媒体搬送手段から記録媒体を排出する排出手段と、
を備え、
前記読取手段は、前記供給手段から記録媒体が離間するタイミングと、前記排出手段に記録媒体が当接するタイミングを含む期間において前記読取パターンを読み取ることを特徴とする請求項1記載の画像記録装置。 - 前記記録タイミング補正手段は、前記搬送媒体の実際の搬送距離と理論上の搬送距離との誤差を打ち消すように前記記録手段の記録タイミングを補正することを特徴とする請求項1又は2記載の画像記録装置。
- 前記読取手段による読取パターン読取時に前記記録媒体搬送手段により搬送される記録媒体は、実画像記録時に使用される記録媒体と同一種類及び同一サイズであることを特徴とする請求項1、2又は3記載の画像記録装置。
- 前記読取パターンは、写真方式により形成されることを特徴とする請求項1乃至4のうち何れか1項に記載の画像記録装置。
- 記録媒体上に画像記録体を付与する記録手段と、
前記記録媒体を保持しながら前記記録媒体を前記記録手段に対して所定の搬送方向に搬送する記録媒体搬送手段と、
前記記録手段から付与された画像記録体によって記録媒体上に形成された読取パターンを読み取った読取結果に基づいて求められた前記記録媒体の速度変動データを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記記録媒体の速度変動データに基づいて前記記録手段の記録タイミングを補正する記録タイミング補正手段と、
を備えたことを特徴とする画像記録装置。 - 前記記録媒体に形成された読取パターンを読み取る読取手段と、
前記読取パターンが形成された記録媒体と前記読取手段とを相対的に移動させる移動手段と、
前記読取手段の読取結果から前記搬送媒体に保持された状態の記録媒体の速度変動データを求める演算手段と、
を備えた読取装置によって前記記憶手段に記憶される速度変動データが求められることを特徴とする請求項6記載の画像記録装置。 - 前記記録タイミング補正手段は、前記記録媒体の実際の搬送距離と理論上の搬送距離との誤差を打ち消すように前記記録手段の記録タイミングを補正することを特徴とする請求項6又は7記載の画像記録装置。
- 前記記録手段によって読取パターンが形成される記録媒体は、実画像記録時に使用される記録媒体と同一種類及び同一サイズであることを特徴とする請求項6、7又は8記載の画像記録装置。
- 前記記録媒体搬送手段へ記録媒体を供給する供給手段と、
前記記録媒体搬送手段から記録媒体を排出する排出手段と、
を備え、
前記記録手段は、記録媒体の前記記録媒体搬送手段の搬送方向の長さをP、前記記録部の前記排出手段側の端部から前記排出手段までの距離をXa、前記供給手段から前記記録部の前記供給手段側の端部までの距離をXbとするときに、次式
P≧Xa
及び、次式
P≧Xb
のうち少なくとも何れか一方の条件を満たす長さPを有する記録媒体を用いて、前記記録媒体の長さPの全長にわたって読取パターンを形成することを特徴とする請求項6乃至9のうち何れか1項に記載の画像記録装置。 - 前記記録媒体搬送手段へ記録媒体を供給する供給手段と、
前記記録媒体搬送手段から記録媒体を排出する排出手段と、
を備え、
前記記録手段は、前記記録部の前記排出手段側の端部から前記排出手段までの距離をXa、前記供給手段から前記記録部の前記供給手段側の端部までの距離をXb、前記記録部の前記記録媒体搬送手段の搬送方向の長さをW、複数の記録媒体を連続搬送する場合の先行の記録媒体の先端部から前記先行の記録媒体の次に搬送される後続の記録媒体の先端部との距離をQとするときに、次式
Q<W+Xa
及び、次式
Q<W+Xb
のうち何れか一方の条件を満たす複数の記録媒体を用いて、前記複数の記録媒体のそれぞれの前記記録媒体搬送手段の搬送方向の全長にわたって読取パターンを形成することを特徴とする請求項6乃至9のうち何れか1項に記載の画像記録装置。 - 前記記録媒体搬送手段へ記録媒体を供給する供給手段と、
前記記録媒体搬送手段から記録媒体を排出する排出手段と、
を備え、
前記記録手段は、前記記録部の前記排出手段側の端部から前記排出手段までの距離をXa、前記供給手段から前記記録部の前記供給手段側の端部までの距離をXb、前記記録部の前記記録媒体搬送手段の搬送方向の長さをW、n枚(但し、nは2以上の自然数)の記録媒体を連続搬送する場合の最初の記録媒体の先端部から最後の記録媒体の後端部との距離をRnとするときに、次式
Rn<W+Xa
及び、次式
Rn<W+Xb
のうち何れか一方の条件を満たすn枚の記録媒体を用いて、前記n枚の記録媒体のそれぞれの前記記録媒体搬送手段の搬送方向の全長にわたって読取パターンを形成することを特徴とする請求項6乃至9のうち何れか1項に記載の画像記録装置。 - 前記記録媒体搬送手段へ記録媒体を供給する供給手段と、
前記記録媒体搬送手段から記録媒体を排出する排出手段と、
を備え、
前記記録手段は、先行する第1の記録媒体の前記記録媒体搬送手段の搬送方向の長さをP1、前記第1の記録媒体の次に搬送される第2の記録媒体の前記記録媒体搬送手段の搬送方向の長さをP2、前記第1の記録媒体の前記第2の記録媒体側の端部から前記第2の記録媒体の前記第1の記録媒体側の端部までの距離をPd、前記記録部の前記排出手段側の端部から前記排出手段までの距離をXa、前記供給手段から前記記録部の前記供給手段側の端部までの距離をXb、前記記録部の前記記録媒体搬送手段の搬送方向の長さをW、とするときに、
P1≧Xa及びP2≧Xa、P1≧Xb、P2≧Xb、P1+P2+Pd<Xa+Xb+W
を満たす第1の記録媒体及び第2の記録媒体を用いて、前記第1の記録媒体及び前記第2の記録媒体の全長にわたって読取パターンを形成することを特徴とする請求項6乃至9のうち何れか1項に記載の画像記録装置。 - 前記記録手段は、複数の異なる画像記録体に対応する複数の記録ヘッドを備え、
前記記録ヘッドに対応して前記記録媒体の領域を分けて、それぞれの領域に対して対応する記録ヘッドから読取パターンが形成されることを特徴とする請求項6乃至9のうち何れか1項に記載の画像記録装置。 - 前記記録媒体の搬送路上の前記記録手段の位置から前記記録媒体に形成される読取パターンの記録媒体の速度変動に対応する位置を算出する速度変動位置算出手段と、
前記速度変動位置算出手段の算出結果に基づいて前記読取パターンの記録媒体の速度変動に対応する位置を選択的に読み取るように前記読取手段を制御する読取制御手段と、
を備えたことを特徴とする請求項6乃至14のうち何れか1項に記載の画像記録装置。 - 中間転写体上に画像記録体を付与する記録手段と、
前記中間転写体と記録媒体とを押圧しながら相対的に移動させて前記中間転写体上に形成された画像を前記記録媒体に転写する転写手段と、
前記記録手段から付与された画像記録体によって前記中間転写体上に形成された読取パターンを読み取る読取手段と、
前記読取手段の読取結果から前記中間転写体の速度変動データを求める演算手段と、
前記演算手段によって求められた速度変動データを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記中間転写体の速度変動データに基づいて前記記録手段の記録タイミングを補正する記録タイミング補正手段と、
を備えたことを特徴とする画像記録装置。 - 前記記録手段は、前記中間転写体と記録媒体とを押圧しながら相対的に移動させた状態で前記中間転写体上に読取パターンを形成することを特徴とする請求項16記載の画像記録装置。
- 前記記録タイミング補正手段は、前記中間転写体の実際の搬送距離と理論上の搬送距離との誤差を打ち消すように前記記録手段の記録タイミングを補正することを特徴とする請求項16又は17記載の画像記録装置。
- 前記記録手段による読取パターン形成時に用いられる記録媒体は、実画像記録時に使用される記録媒体と同一種類及び同一サイズであることを特徴とする請求項16、17又は18記載の画像記録装置。
- 前記記録媒体の搬送路上の温度及び湿度のうち少なくとも何れか一方を含む環境条件を検出する環境条件検出手段を備え、
前記記憶手段には、環境条件に関連付けされた速度変動データが記憶されるとともに、前記記録タイミング補正手段は、前記環境条件検出手段の検出結果に対応する速度変動データを前記記憶手段から読み出して、前記記録手段の記録タイミングを補正することを特徴とする請求項1乃至19のうち少なくとも何れか1項に記載の画像記録装置。 - 記録媒体上に画像記録体を付与する記録手段と、前記記録媒体を保持しながら前記記録媒体を前記記録手段に対して所定の搬送方向に搬送する搬送媒体を有する記録媒体搬送手段と、を備えた画像記録装置の画像記録方法であって、
前記搬送媒体の前記記録媒体の保持領域の外側に前記搬送方向に沿って形成された読取パターンを読み取るとともに、読取結果から前記搬送媒体の速度変動データを求めて記憶手段に記憶しておき、前記記憶手段に記憶された前記搬送媒体の速度変動データを読み出し、読み出された前記速度変動データに基づいて前記記録手段の記録タイミングを補正し、補正された記録タイミングに基づいて記録媒体上に前記記録手段から画像記録体を付与して画像を形成することを特徴とする画像記録方法。 - 記録媒体上に画像記録体を付与する記録手段と、前記記録媒体を保持しながら前記記録媒体を前記記録手段に対して所定の搬送方向に搬送する搬送媒体を有する記録媒体搬送手段と、を備えた画像記録装置の画像記録方法であって、
前記記録手段から付与された画像記録体によって記録媒体上に形成された読取パターンを読み取るとともに、読取結果から前記記録媒体の速度変動データを求めて記憶手段に記憶しておき、前記記憶手段に記憶された前記記録媒体の速度変動データを読み出し、読み出された前記速度変動データに基づいて前記記録手段の記録タイミングを補正し、補正された記録タイミングに基づいて記録媒体上に前記記録手段から画像記録体を付与して画像を形成することを特徴とする画像記録方法。 - 中間転写体上に画像記録体を付与する記録手段と、前記中間転写体と記録媒体とを押圧しながら相対的に移動させて前記中間転写体上に形成された画像を前記記録媒体に転写する転写手段と、を備えた画像記録装置の画像記録方法であって、
前記記録手段から付与された画像記録体によって中間転写体上に形成された読取パターンを読み取るとともに、読取結果から前記中間転写体の速度変動データを求めて記憶手段に記憶しておき、前記記憶手段に記憶された前記中間転写体の速度変動データを読み出し、読み出された前記速度変動データに基づいて前記記録手段の記録タイミングを補正し、補正された記録タイミングに基づいて中間転写体上に前記記録手段から画像記録体を付与して画像を形成し、前記転写手段によって前記中間転写体から記録媒体へ画像を転写することを特徴とする画像記録方法。
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