JP2006297430A - ロウ材クラッドシートの製造設備及びその製造方法 - Google Patents

ロウ材クラッドシートの製造設備及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 より実用的なロウ材シートの製造設備及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 コイル状に巻回された母材を巻き戻す巻き戻し装置と、母材の表面にロウ材を固着させる圧延機と、該圧延機によって母材表面に固着したロウ材を母材に焼結する焼結炉と、該焼結炉から送り出されたロウ材クラッドシートをコイル状に巻き取る巻き取り機とを備え、圧延機は、上方から下方に搬送される母材に対してロウ材を固着させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ロウ材クラッドシートの製造設備及びその製造方法に関する。
例えば特開2004−25251号公報には、母材とその表面に形成されたロウ材とからなるロウ材複合板の製造方法が開示されている。この製造方法は、粉末圧延法を用いて母材の表面にロウ材粉末からなるロウ材層を形成した後、焼結することによりロウ材粉末の母材に対する付着力を高めるものである。
特開2004−25251号公報
しかしながら、上記従来の製造方法は、実用性の面で十分に検討されたものではなく、実機として構成するためには種々の改良が必要であった。特に、実機としては設置スペースを省スペース化することは極めて重要である。
本発明は、上記事情に鑑みて成されたものであり、より実用的なロウ材シートの製造設備及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明では、ロウ材クラッドシートの製造設備に係る第1の解決手段として、コイル状に巻回された母材を巻き戻す巻き戻し装置と、前記母材の表面にロウ材を固着させる圧延機と、該圧延機によって母材表面に固着したロウ材を母材に焼結する焼結炉と、該焼結炉から送り出されたロウ材クラッドシートをコイル状に巻き取る巻き取り機とを備え、前記圧延機は、上方から下方に搬送される母材に対してロウ材を固着させる、という手段を採用する。
ロウ材クラッドシートの製造設備に係る第2の解決手段として、コイル状に巻回された母材を巻き戻す巻き戻し装置と、該巻き戻し装置によって巻き戻された母材を加熱する加熱炉と、該加熱炉によって加熱された母材の表面にロウ材を固着させる圧延機と、
該圧延機によって母材表面に固着したロウ材を母材に焼結する焼結炉と、該焼結炉から送り出されたロウ材クラッドシートをコイル状に巻き取る巻き取り機とを備え、前記加熱炉は、上方から下方に搬送される母材を加熱する縦型加熱炉であり、前記圧延機は、前記加熱炉の下方に配置され、上方から下方に搬送される母材に対してロウ材を固着させる、という手段を採用する。
ロウ材クラッドシートの製造設備に係る第3の解決手段として、上記第1または第2の手段において、巻き戻し装置と圧延機あるいは加熱炉との間に母材を洗浄する連続洗浄装置が配置される、という手段を採用する。
ロウ材クラッドシートの製造設備に係る第4の解決手段として、上記第2または第3の手段において、加熱炉は、母材の搬送路上に配置/離間可能となるよう移動自在に支持される、という手段を採用する。
一方、本発明では、ロウ材クラッドシートの製造方法に係る第1の解決手段として、コイル状に巻回された母材を巻き戻して上方から下方に搬送し、その搬送過程において、母材の表面に対するロウ材の固着を行い、その後焼結してコイル状に巻き取る、という手段を採用する。
また、ロウ材クラッドシートの製造方法に係る第2の解決手段として、コイル状に巻回された母材を巻き戻して上方から下方に搬送し、その搬送過程において、母材の加熱とその表面に対するロウ材の固着とを行い、その後焼結してコイル状に巻き取る、という手段を採用する。
本発明によれば、母材を上方から下方に搬送し、その搬送途中に圧延機または加熱炉と圧延機とが設けられるので、設置スペースを省スペース化して実用的な製造設備とすることができる。
また、加熱炉から出た母材は曲げられることなく圧延機に直接導入されるため、ロウ材クラッドシートの品質低下を防止することができる。
また、連続洗浄装置によって母材表面の油分を除去することにより、その後の圧延工程でロウ材を母材に確実に固着することができる。
また、加熱炉を母材の搬送路上に配置/離間可能となるよう移動自在に支持することにより、冷間母材にロウ材を固着させる場合または炉メンテナンスの場合には、加熱炉をサイドシフトさせオフライン化できるので使い勝手を向上させることができる。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るロウ材クラッドシートの製造設備の側面図、図2は当該製造設備の一部を拡大した平面図である。
本製造設備1では、巻き戻し装置2、洗浄装置3、加熱炉4、圧延機5、焼結炉6及び巻き取り機7が母材Cの搬送方向に沿って設けられている。巻き戻し装置2は、コイル状に巻回された母材Cを巻き戻す装置であり、該巻き戻し装置2のすぐ下流側には洗浄装置3が設置されている。これら巻き戻し装置2及び洗浄装置3は、例えば3階のフロア20上に並べて設けられている。
洗浄装置3から送り出された母材Cは、ブライドルロール10により搬送方向が水平方向から垂直下方向に変えられ、垂直方向に配置された加熱炉4及び圧延機5に進入する。加熱炉4は、上方から下方に搬送される母材Cを連続的に加熱する縦型加熱炉である。この加熱炉4は、母材Cの搬送路上への配置/離間が可能となるように水平方向に移動可能とするレール4aによって支持されている。
図2は、上記加熱炉4を母材Cの搬送路から離間させた状態を示している。加熱炉4のメンテナンス、または圧延機5によって冷間の母材Cに粉末ロウ材を固着させる場合には、加熱炉4をサイドシフトさせることによりオフライン化することが可能となる。
図3は、このような加熱炉4の詳細を示す側面図である。加熱炉4は、支持台8に固定されており、この支持台8にはフロア20側に固定されたレール4a,4aによって案内される車輪4b、4bが設けられている。これら車輪4b,4bが回転しつつレール4a,4aに沿って移動することにより、支持台8及び加熱炉4は図3の紙面奥行き方向(図2の紙面上下方向)に移動する。また、この加熱炉4は、入側と出側において母材Cをそれぞれ案内するガイド18a,18bを備えている。
圧延機5は、例えば2階のフロア21上に設けられている。この圧延機5は、図4に示すように、一対のホッパ15、15と、当該ホッパ15,15内の粉末ロウ材を母材Cの両面に供給しながら回転するロール16、16とを備える。また、符号17はロール16,16に荷重を与えるシリンダであり、符号18bは加熱炉4から出た母材Cをロール16間に導くガイドである。
圧延機5の出口側から送り出された母材Cは、例えば1階フロア22上に設けられたブライドルロール11a、11bによって搬送方向が再び水平となる。1階フロア22上には、このブライドルロール11a、11bに加え、焼結炉6及び巻き取り機7が水平に並んで設けられており、母材Cは焼結炉6を通過して巻き取り機7により巻き取られる。
このように本製造設備1では、各装置が母材Cの搬送方向に沿ってクランク状に配置され、母材Cは水平、垂直及び水平の搬送経路を辿る。
このように構成された本製造設備1を用いることにより、ロウ材クラッドシートは以下のように製造される。
最初に、巻き戻し装置2から送り出された母材Cが、図2の作業台25及びワークガイド26を経て連続洗浄装置3に導入され、該連続洗浄装置3によって表面の油分が除去される。続いて、母材Cはブライドルロール10によって搬送方向が垂直下向きに変えられ、加熱炉4において加熱される。なお、冷間の母材Cに粉末ロウ材を固着させる場合、加熱炉4はサイドシフトした状態となり、母材Cは加熱炉4内を通過しない。
続いて、母材Cは加熱炉4から直下の圧延機5に導かれ、圧延機5においてロール16間に母材Cが挿入されながら厚み圧下が行われる。母材Cは、加熱炉4において予熱されているため、圧延が容易に行われる。また、この圧延の際には、ホッパ15からロール16上に粉末ロウ材が供給され、ロール16による圧延によって粉末ロウ材が母材Cの両面に固着される。
母材Cは、続いてブライドルロール11a、11bによって搬送方向が再び水平に変更されて焼結炉6に導入され、ロウ材が焼結して母材Cの両面に固着した状態(つまりロウ材クラッドシート)となる。このロウ材クラッドシートは、巻き取り機7によってコイル状に巻き取られて全ての製造工程が終了する。
このような本実施形態によれば、以下のような効果を奏することができる。
(1)各装置が母材Cの搬送方向に沿ってクランク状に配置されているので、設置スペースを省スペース化することが可能である。
(2)加熱炉4から送り出された母材Cが曲げられることなく圧延機5に直接導入されるので、ロウ材のはがれ等を起こすことがない高品質のロウ材クラッドシートを製造することができる。
(3)冷間の母材に粉末ロウ材を固着させる場合あるいは炉メンテナンス時には、加熱炉4をサイドシフトさせることによりオフライン化することができるので、使い勝手を向上させることができる。
なお、上記実施形態における圧延機5は母材Cの両面にロウ材粉末を固着させるものであるが、片面に固着させるものであっても良い。また、この圧延機5は、水平対向の2段あるいは4段、多段ロールでも良い。
本発明の一実施形態として示したロウ材クラッドシートの連続製造設備の側面図である。 本発明の一実施形態において同製造設備の一部を示した平面図である。 本発明の一実施形態において同製造設備の加熱炉を拡大して示した側面図である。 本発明の一実施形態において同製造設備の圧延機を拡大して示した側面図である。
符号の説明
1…製造設備、2…巻き戻し装置、3…洗浄装置、4…加熱炉、4a…レール、5…圧延機、6…焼結炉、7…巻き取り機

Claims (6)

  1. コイル状に巻回された母材を巻き戻す巻き戻し装置と、
    前記母材の表面にロウ材を固着させる圧延機と、
    該圧延機によって母材表面に固着したロウ材を母材に焼結する焼結炉と、
    該焼結炉から送り出されたロウ材クラッドシートをコイル状に巻き取る巻き取り機とを備え、
    前記圧延機は、上方から下方に搬送される母材に対してロウ材を固着させる
    ことを特徴とするロウ材クラッドシートの製造設備。
  2. コイル状に巻回された母材を巻き戻す巻き戻し装置と、
    該巻き戻し装置によって巻き戻された母材を加熱する加熱炉と、
    該加熱炉によって加熱された母材の表面にロウ材を固着させる圧延機と、
    該圧延機によって母材表面に固着したロウ材を母材に焼結する焼結炉と、
    該焼結炉から送り出されたロウ材クラッドシートをコイル状に巻き取る巻き取り機とを備え、
    前記加熱炉は、上方から下方に搬送される母材を加熱する縦型加熱炉であり、
    前記圧延機は、前記加熱炉の下方に配置され、上方から下方に搬送される母材に対してロウ材を固着させる
    ことを特徴とするロウ材クラッドシートの製造設備。
  3. 巻き戻し装置と圧延機あるいは加熱炉との間に母材を洗浄する連続洗浄装置が配置されることを特徴とする請求項1または2記載のロウ材クラッドシートの製造設備。
  4. 加熱炉は、母材の搬送路上に配置/離間可能となるよう移動自在に支持されることを特徴とする請求項2または3に記載のロウ材クラッドシートの製造設備。
  5. コイル状に巻回された母材を巻き戻して上方から下方に搬送し、その搬送過程において、母材の表面に対するロウ材の固着を行い、その後焼結してコイル状に巻き取る
    ことを特徴とするロウ材クラッドシートの製造方法。
  6. コイル状に巻回された母材を巻き戻して上方から下方に搬送し、その搬送過程において、母材の加熱とその表面に対するロウ材の固着とを行い、その後焼結してコイル状に巻き取る
    ことを特徴とするロウ材クラッドシートの製造方法。
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