JP2006245093A - 高電圧デバイス並びに静電気保護回路用高電圧デバイス - Google Patents

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智毅 張
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Abstract

【課題】従来の高電圧デバイスよりも高い頑健性を有する静電気放電保護回路のための高電圧デバイスを提供する。
【解決手段】静電気放電保護回路用高電圧デバイスを提供するもので、シリコン層を基板上に配置し、第1タイプウエルと第2タイプウエルを前記シリコン層内に配置する。第2タイプウエルの低ドーピング領域は前記第1タイプウエルの隣に位置させ、前記第2タイプウエルの高ドーピング領域は前記第1タイプウエルの一部と前記低ドーピング領域の下に位置する。ゲート構造を前記第1タイプウエルの一部と前記低ドーピング領域の上に配置し、第2タイプの第1ドーピング領域と第2タイプの第2ドーピング領域は前記低ドーピング領域と前記第1タイプウエル内で前記ゲート構造の両側に配置する。絶縁分離構造を前記低ドーピング領域内に配置し、第1タイプドーピング領域を前記第1タイプウエル内に配置する。
【選択図】図8

Description

本発明は半導体デバイスに関し、特に高電圧デバイス並びに静電気保護回路用高電圧デバイスに関する。
相対湿度(RH)が高い場合にカーペットの床を人間が歩くと、数百から数千ボルトの静電気が発生する。相対湿度が低いと数千ボルトの静電気が発生する。又半導体デバイスのパッケージやテストに用いられる機械も通常、数百から数千ボルトの静電気を発生する。帯電体(人体や機械など)がシリコンウエハーと接触すると、静電気はシリコンウエハーを通って放電する。静電気が放電する時の瞬時電力は、ウエハーを持つ半導体装置を破損させ、その結果デバイス不良となる程の強さである。同種の静電気放電は封止チップをも破損させるおそれがある。
静電気放電(ESD)による破損を防止する多くの方法が開発されている。もっともありふれたESD保護方法は、パッケージの中に特別なハードウエアを組み込むことである。即ち、特別に設計した静電気防止回路を保護されるべき内部回路と各々のボンデイングパッドとの間に組み込む。
米国特許6,624,487でKunzは二つのN型金属酸化物半導体(NMOS)トランジスタ100と102を持った設計を開示した(図1参照)。図1に示すようにトランジスタ100と102のゲートは相互に接続されている。これら二つのトランジスタ100と102のドレイン104aと104bはN型ウエル106の中に形成され、互いに接続されている。更にそのトランジスタ(100または102)の一つは他のトランジスタ102の寄生バイポーラトランジスタの起動に用いられる。
他の米国特許6,365,941でSamsung Electronics Co. Ltd.のRheeは、一つの静電気保護回路を開示した(図2参照)。図2に示す通り、その静電気保護回路は、MOSトランジスタ200とツエナーダイオード202からなる。MOSトランジスタのしきい値電圧は内部回路の動作電圧よりも高いが内部回路内のMOSトランジスタのドレインの接合破壊電圧よりは低い。更に、ボンデイングパッドとツエナーダイオードを一対にして用いる代わりに、複数のボンデイングパッドと大きい接合領域を有する共通の一つのダイオードを使うこともできる。
他の米国特許5,932,914でNECのHoriguchiは、一つの静電気破壊保護回路を開示した(図3参照)。図3に示す通り、そのデバイスは保護ダイオード300、NPN保護バイポーラトランジスタ302、P型ウエル304、N型金属酸化物半導体電界効果型トランジスタ(NMOSFET)306、およびN型埋込層308からなる。Horiguchiによれば、内部回路が注入された電子によって破壊されることを防止するために、保護素子が作動している間N型埋込層がその保護素子から出る電子を吸収する。
更に、米国特許6,365,932(図4参照)でDensoのKouno等は、保護ダイオードを有するパワーMOSを開示した。このパワーMOSは大きな破壊電圧差と小さいシート抵抗を持つ。図4に示す通り、パワーMOSはアップドレイン型MOSFETである。このMOSFETはドレイン側に厚いゲート絶縁分離層を有している。更に、サージバイパス用の保護ダイオードは、P型ドーピング領域400と深いN型ドーピング領域402の間に形成される。
最近、高電圧信号用途として、高電圧用相補型金属酸化物半導体(CMOS)トランジスタを製造できるプロセスが開発された。これらのタイプのトランジスタは、高電圧パワーICやビデオ用インターフェイス回路、またデイスプレードライバIC、電源、電力管理、遠距離通信、自動車用エレクトロニクス、工業用コントローラ等にしばしば応用されている。高電圧のシステム(例えば、10V以上の動作電圧)用途のために、大部分のMOSトランジスタに用いられる製造方法は、破壊電圧を上げるための以下のタイプのデザインを適用している。第1は、破壊電圧と動作電圧を上げる目的で、低目の高濃度ドーピングエピタキシャルシリコン層をデバイス領域のドーピング濃度に戻すように、シリコン基板上に形成する。第2は、接合破壊電圧を上げそれにより動作電圧を上げる目的で、MOSトランジスタのソースとドレインに高濃度ドーピング領域を加える。第3は、ドレインとゲート間の破壊電圧を上げる目的で、フィールド酸化物層をドレインとゲート間に配置する。
図5は、高電圧システムでの従来の対称型NMOSの断面の概略図である。図5に示すとおり、高電圧N型ウエル(HVNW)500と502がソース/ドレインN型高濃度ドーピング領域504と506の下に配置されている。更に、そのN型高濃度ドーピング領域504と高電圧N型ウエル500が一緒にNMOSトランジスタのソースを形成し、N型高濃度ドーピング領域506と高電圧N型ウエル502が一緒にNMOSトランジスタのドレインを形成している。ソースとドレインが対象的に配置されているので、回路応用上ソースとドレインは交換可能である。又、NMOSトランジスタのバルク領域が基本的にP型ウエルの中に形成される。バルクポテンシャルはP型エピタキシャルシリコン層510、P型基板512、P型ウエル514及びP型高濃度ドーピング領域516によってコントロールされる。更にNMOSトランジスタの種々のコンポーネントが、普通のイオンプレーテイング、熱拡散、酸化やフォトリソグラフィー等のCMOSプロセスによって厚膜P型エピタキシャルシリコン層510(厚みは約3〜20μm)の上に形成されている。実際、薄膜P型エピタキシャルシリコン層510は、CMOSプロセス後厚膜P型エピタキシャルシリコン層の残りの部分である。高電圧システムのNMOSトランジスタにおいて、高い破壊電圧を有するP型ウエルと高電圧N型ウエルとの接合はソース/バルク界面を構成する。更にフィールド酸化物絶縁分離構造518がドレインと多結晶シリコンゲート520の間に配置されている。その結果、高い動作電圧をNMOSトランジスタのドレインとゲート間にかけることが可能となる。
図6は高電圧システム用の従来の非対称型NMOSの断面概略図である。図5と異なり、フィールド酸化物絶縁分離構造604がドレイン600とゲート602の間に配置されているが、フィールド酸化物絶縁分離構造604はソース606とゲート602の間には配置されていない。又ソース606の下には高電圧N型ウエル608は配置されていない。NMOSトランジスタのソースとドレインは非対称であるので、回路設計上ソースとドレインを交換して使用することはできない。
前述の記載は常にNMOSトランジスタについて記述しているが、PMOSトランジスタはN型/P型ドーピングを変えることにより同様につくることが可能である。また、前述のデバイスは高電圧システムに適用する場合優れた動作特性を示す。然し、これらのデバイスは、静電気保護回路に用いる場合はさらに高い破壊電圧が必要なため、このデバイスは頑健性が劣る。また、これらのデバイスを装着するためには広い面積が必要である。
図7は、伝送路パルス(TLP)システムで測定した図5の対称型NMOSの特性電流電圧関係のグラフである。一般にTLPによるI−V特性は静電気放電を受けるデバイスの動作状態を説明する。このI−V特性曲線は電圧の上昇と共に点Aで電流が上昇し始め、最終B点(デバイス破損)で最大値となることを示す。図7に示すとおりNMOSトランジスタのみが適度な静電気放電保護能力を有する。パルス電流がNMOSトランジスタを通過すると電圧は上昇し高い瞬時電圧を生じ、その瞬時電圧がデバイスを破損させる。
本発明の少なくとも一つの目的は、従来の高電圧デバイスよりも高い頑健性を有する静電気放電保護回路のための高電圧デバイスを提供することにある。
本発明の少なくとも二つ目の目的は、静電気放電保護回路だけでなく一般的回路にも使える高電圧デバイスを提供することにある。
これらや他のメリットを達成し、そして本発明の目的に従ってここに具体的にまたは広く記載しているように、本発明は静電気放電保護回路用高電圧デバイスを提供する。この高電圧デバイスは、第1タイプ基板、第1タイプエピタキシャルシリコン層、第1タイプウエル、第2タイプウエル、ゲート構造、第2タイプの第1ドーピング領域、第2タイプの第2ドーピング領域、第1絶縁分離構造および第1タイプドーピング領域からなる。第1タイプエピタキシャルシリコン層を第1タイプ基板内に配置する。第1タイプウエルと第2タイプウエルを、各々第1タイプエピタキシャルシリコン層内に配置する。第2タイプウエルは、第2タイプ低濃度ドーピング領域と第2タイプ高濃度ドーピング領域からなる。第2タイプ低濃度ドーピング領域を第1タイプウエルの隣に配置し、第2タイプ高濃度ドーピング領域を第1タイプウエルの一部と第2タイプ低濃度ドーピング領域の下に配置する。ゲート構造を第1タイプウエルの一部と第2タイプ低濃度ドーピング領域に配置する。第2タイプの第1ドーピング領域と第2タイプの第2ドーピング領域を、それぞれ第2タイプ低濃度ドーピング領域と第1タイプウエル内で、ゲート構造の両側に配置する。第1絶縁分離構造を、第2タイプ低濃度ドーピング領域内で且つゲート構造と第2タイプの第1ドーピング領域間に配置する。第1タイプドーピング領域を第1タイプウエル内で且つ第2タイプの第2ドーピング領域に隣接して配置する。
本発明はまたひとつの高電圧デバイスを提供する。この高電圧デバイスは、第1タイプ基板、第1タイプエピタキシャルシリコン層、第1タイプウエル、第2タイプウエル、ゲート構造、第2タイプの第1ドーピング領域、第2タイプの第2ドーピング領域、第1絶縁分離構造および第1タイプドーピング領域からなる。第1タイプエピタキシャルシリコン層を第1タイプ基板内に配置する。第1タイプウエルと第2タイプウエルを第1タイプエピタキシャルシリコン層内に配置する。第2タイプウエルは第2タイプ低濃度ドーピング領域と第2タイプ高濃度ドーピング領域からなる。第2タイプ低濃度ドーピング領域を第1タイプウエルの隣に配置し、第2タイプ高濃度ドーピング領域を第1タイプウエルの一部と第2タイプ低濃度ドーピング領域の下に配置する。ゲート構造を第1タイプウエルの一部と第2タイプ低濃度ドーピング領域に配置する。第2タイプの第1ドーピング領域と第2タイプの第2ドーピング領域を、それぞれ第2タイプ低濃度ドーピング領域と第1タイプウエル内でゲート構造の両側に配置する。第1絶縁分離構造を第2タイプウエルの第2タイプ低濃度ドーピング領域内で、且つゲート構造と第2タイプの第1ドーピング領域間に配置する。第1タイプドーピング領域は第1タイプウエル内で、且つ第2タイプの第2ドーピング領域に隣接して配置する。
本発明の高電圧デバイス内の第2タイプ低濃度ドーピング領域、第1タイプウエル及び第2タイプの第2ドーピング領域は、寄生型バイポーラトランジスタを形成する。同様に、第2タイプ高濃度ドーピング領域、第1タイプウエル及び第2タイプの第2ドーピング領域は共に他の寄生型バイポーラトランジスタを形成する。それ故第2タイプの第1ドーピング領域から入ってくる全てのパルス電流は二つの寄生型バイポーラトランジスタを通過後、第2タイプの第2ドーピング領域を通って回路から排出される。言い換えると、本発明の高電圧デバイスは通常の回路に加え、静電気放電保護回路内に使うことができる。
まとめると、本発明は以下の利点を有する:
1.高電圧デバイスのI−V特性が改善され、より高いパルス電流に耐えることが可能となる。頑健性が増し、このデバイスは静電気放電保護用として、または入出力バッファ用として用いることが可能となる。
2.必要エリアが小さくなるので、別の回路上の要求がある場合には、その減らした分のエリアを使える。
3.静電気放電保護用以外に、この高電圧デバイスは高電圧のパワーIC、ビデオ用インターフェイス回路やデイスプレードライバIC、電源、電力管理、通信、自動車用エレクトロニクスや工業用コントローラなどにも使用可能である。更に、このデバイスは12〜50Vまたはそれ以上のシステム電圧の場合にも正常に動作可能である。
前述の一般的記載と以下の詳細な記載は典型的なものの記載であることを理解すべきであり、また請求項記載の本発明の更なる説明を提供することを意図したものである。添付図面は本発明の更なる理解をするために提供するとともに、本明細書の一部を構成する。これら図面は本発明の実施態様を図によって説明し、同時に明細書記載と共に本発明の考え方の説明に役立たせる。
本発明の現時点での最良の実施態様の詳細を説明するが、その事例を添付図に記載する。同一または類似部品を引用する図面及び記載においては、可能な限り同一参照番号を使う。
以下の実施態様において、本発明の高電圧デバイスは静電気放電保護回路に用いるが、本発明はそれに限定するものではない。本発明の高電圧デバイスは普通の回路にも応用することも可能である。また本発明の高電圧デバイスにおいては、第1タイプとはP型で、第2タイプとはN型を意味している。
図8は本発明の一つの最良の実施態様に従った高電圧デバイスの上面からの図である。図9は、図8の高電圧デバイスにおけるI−I’線に沿っての概略断面図である。図8,9に示すように本発明の高電圧デバイスは、P型基板800、P型エピタキシャルシリコン層802、P型ウエル804、N型ウエル806、ゲート構造808、N型ドーピング領域810,812、絶縁分離構造814、P型ドーピング領域816からなる。更にN型ウエル806はN型低濃度ドーピング領域818とN型高濃度ドーピング領域820からなり、ゲート構造808は底部ゲート絶縁分離層822と上部ゲート824からなる。
P型エピタキシャルシリコン層802をP型基板800内に配置する。P型エピタキシャルシリコン層802のドーパント濃度はP型基板800のドーパント濃度より少ない。P型ウエル804をP型エピタキシャルシリコン層802内に配置する。
N型ウエル806をP型エピタキシャルシリコン層802内に配置する。N型低濃度ドーピング領域818をP型ウエル804の隣に配置する。N型高濃度ドーピング領域820を、P型ウエル804の一部とN型低濃度ドーピング領域818の下に配置する。例えば、N型低濃度ドーピング領域818は高電圧N型ウエル(HVNW)であり、N型高濃度ドーピング領域820はN型埋込層(NBL)である。N型高濃度ドーピング領域820の幅W(図8に示す)に関しては特別な制限はない。唯一の基準は、N型高濃度ドーピング領域820の一部がP型ウエル804の下にあることである。一般的にN型高濃度ドーピング領域820の幅Wが小さければ小さいほど、デバイスが占有する面積は小さくなり、利用できる面積が広くなる。
ゲート構造808をP型ウエル804の一部とN型低濃度ドーピング領域818の上に配置する。N型ドーピング領域810と812をそれぞれN型低濃度ドーピング領域818とP型ウエル804内で、ゲート構造808の両側に位置する。N型ドーピング領域810、N型低濃度ドーピング領域818とN型高濃度ドーピング領域820は一緒にドレインを務め、一方N型ドーピング領域812はソースを務める。言い換えると高電圧デバイスにおけるソースとドレインの配置は非対称である。
絶縁分離構造814は、ドレインとゲート間の破壊電圧を上げるため、N型低濃度ドーピング領域818内で、ゲート構造808とN型ドーピング領域810との間に配置する。絶縁分離構造814は、例えばプロセス上必要となる線幅により、フィールド酸化物またはSTI素子絶縁分離(Shallow Trench Isolation)が可能である。更に複数の高電圧デバイス同士は他の絶縁分離構造826によってお互いに分離されている。
P型ドーピング領域816をP型ウエル804内で、且つN型ドーピング領域812に隣接して配置する。P型ドーピング領域816とN型ドーピング領域812はお互いに隣接しているので、一つの操作でこれら二つの領域での電位をコントロールするように回路設計することができる。更に、P型ドーピング領域816とP型ウエル804はバルク領域を務めることができる。このバルク領域とP型基板800は同一のドーパントを有するため、これらはバルク電位と基板電位が同一となるよう相互に結合する。
前述の高電圧デバイスのN型低濃度ドーピング領域818、P型ウエル804とN型ドーピング領域812はNPN寄生バイポーラトランジスタを形成することに注目すべきである。同様にこの高電圧デバイスのN型高濃度ドーピング領域820、P型ウエル804とN型ドーピング領域812は別のNPN寄生バイポーラトランジスタを形成する。それ故、パルス電流がN型ドーピング領域810に入った場合、ベース−エミッタ間の電圧が寄生バイポーラトランジスタのしきい値電圧より大きくなるようなら、寄生バイポーラトランジスタのエミッタ−コレクチャネルが導通し、二つの寄生バイポーラトランジスタを起動させる。導通した寄生バイポーラトランジスタが静電気の放電をして回路を保護する。言い換えると、N型ドーピング領域810に入ってきたパルス電流は、二つの寄生バイポーラトランジスタを通った後、N型ドーピング領域812を通って回路から排出される。N型ドーピング領域812はシステム電圧VDDまたは接地電圧VSSに更に接続することができる。さらに、N型高濃度ドーピング領域820とP型ウエル804の間のPN接合の破壊電圧は、N型低濃度ドーピング領域818とP型ウエル804の間のPN接合の破壊電圧より小さい。その結果、N型高濃度ドーピング領域820とP型ウエル804の間の低いPN接合の破壊電圧は静電気放電保護用の破壊電圧として用いることができる。
本発明の別の実施態様として、他の絶縁分離構造828(図10参照)をP型ドーピング領域816とN型ドーピング領域812の間に配置する。この場合、バルク領域内のP型ドーピング領域816と、ソースを務めるN型ドーピング領域812はお互いに分離している。それ故、この二つの領域は、デバイスに占有される全体の面積を減らすことができるので、他の高電圧デバイス用に用いることができる。
図11は伝送路パルス(TLP)システムで測定した本発明の一つの最良の実施例に従った高電圧デバイスの特性電流対電圧(I−V)の関係を示すグラフである。図11に示すようにパルス電流が増加すると、例えば、静電気放電の間衝撃的な電流が生成されて、N型高濃度ドーピング領域820とP型ウエル804間のPN接合が低い接合破壊電圧のため(C点で)破壊する。然し、N型低濃度ドーピング領域818、P型ウエル804およびN型ドーピング領域812からなる寄生バイポーラトランジスタと、N型高濃度ドーピング領域820、P型ウエル804とN型ドーピング領域812からなる寄生バイポーラトランジスタがすぐに起動する。こうして、この動作はI−V曲線の反転領域(D−E)に戻り、点Eで破損する。従って、たとえ本発明の高電圧デバイスが静電気放電のような大きなパルス電流を受けても、回路保護のため比較的小さな電圧が現れるに留まる。それ故本発明の高電圧デバイスは従来の高電圧デバイスより本質的により頑健性に優れる。
本発明の範囲、概念から外れることなく構成範囲内でできる種々の修正や変更は当業者にとって容易なものである。上記観点から、本発明は、以下の請求項及びその等価なものの範囲に属するものと認められる本発明の種々の修正や変更をも含んでいることを意図している。
米国特許番号6,624,487に開示された静電気放電保護回路用デバイスの概略断面図である。 米国特許番号6,365,941に開示された静電気放保護回路用デバイスの概略断面図である。 米国特許番号5,932,914に開示された静電気放電保護回路用デバイスの概略断面図である。 は米国特許番号6,365,932に開示された静電気放電保護回路用デバイスの概略断面図である。 高電圧システムにおける従来の対称型NMOSの概略断面図である。 高電圧システムにおける従来の非対称型NMOSトランジスタの概略断面図である。 伝送線路パルス(TLP)システムで測定した図5の対称型NMOSの特性電流対電圧(I−V)の関係を示すグラフである。 本発明の一つの最良の実施例に従った高電圧デバイスの上から見た図である。 図8の高電圧デバイスのI−I’線に沿っての概略断面図である。 本発明の他の最良の実施態様に従った高電圧デバイスの概略断面図である。 伝送路パルス(TLP)システムで測定した本発明の高電圧デバイスの特性電流対電圧(I−V)の関係を示すグラフである。
符号の説明
800・・・P型基板
802・・・P型エピタキシャルシリコン層
804・・・P型ウエル
806・・・N型ウエル
808・・・ゲート構造
810,812・・・N型ドーピング領域
814・・・絶縁分離構造
816・・・P型ドーピング領域
806・・・N型ウエル
818・・・N型低濃度ドーピング領域
820・・・N型高濃度ドーピング領域
808・・・ゲート構造
822・・・底部ゲート絶縁分離層
824・・・上部ゲート
828・・・絶縁分離構造

Claims (20)

  1. 第1タイプ基板;
    前記第1タイプ基板内に配置した第1タイプエピタキシャルシリコン層;
    前記第1タイプエピタキシャルシリコン層内に配置した第1タイプウエル;
    前記第1タイプエピタキシャルシリコン層内に配置した第2タイプウエルで、その第2タイプウエルは、前記第1タイプウエルに隣接する第2タイプ低濃度ドーピング領域と、前記第1タイプウエルの一部と前記第2タイプ低濃度ドーピング領域の下に配置した第2タイプ高濃度ドーピング領域からなるもの;
    前記第1タイプウエルの一部と前記第2タイプ低濃度ドーピング領域の上に配置したゲート構造;
    それぞれ前記第2タイプ低濃度ドーピング領域と前記第1タイプウエル内で且つ前記ゲート構造の両側に配置した第2タイプの第1ドーピング領域と第2タイプの第2ドーピング領域;
    前記第2タイプ低濃度ドーピング領域内で、且つ前記ゲート構造と前記第2タイプの第1ドーピング領域との間に配置した第1絶縁分離構造;並びに、
    前記第1タイプウエル内で、且つ前記第2タイプの第2ドーピング領域に隣接して配置した第1タイプドーピング領域からなる静電気放電保護回路用高電圧デバイス。
  2. 前記第2タイプ低濃度ドーピング領域、前記第1タイプウエルと前記第2タイプの第2ドーピング領域が共に寄生バイポーラトランジスタを構成し、また、前記第2タイプ高濃度ドーピング領域、前記第1タイプウエルと前記第2タイプの第2ドーピング領域が共に他の寄生バイポーラトランジスタを構成し、前記第2タイプの第1ドーピング領域から入ってきたパルス電流が、前記二つの寄生バイポーラトランジスタを通過後、前記第2タイプの第2ドーピング領域を通して回路から排出することができるようにした請求項第1に記載の静電気放電保護回路用高電圧デバイス。
  3. 前記第2タイプ高濃度ドーピング領域と前記第1タイプウエル間のPN接合の破壊電圧が前記第2タイプ低濃度ドーピング領域と前記第1タイプウエル間のPN接合の破壊電圧より小さく、
    また、前記第2タイプ高濃度ドーピング領域と前記第1タイプウエル間の前記PN接合の前記破壊電圧が静電気放電保護回路の破壊電圧である請求項第2に記載の静電気放電保護回路用高電圧デバイス。
  4. 前記第1タイプウエル内で、且つ前記第1タイプドーピング領域と前記第2タイプの第2ドーピング領域間に配置する第2絶縁分離構造からなる請求項第1乃至3のいずれかに記載の静電気放電保護回路用高電圧デバイス
  5. 前記第2絶縁分離構造がフィールド酸化物絶縁分離構造またはSTI素子絶縁分離(Shallow Trench Isolation)構造からなる請求項第4に記載の静電気放電保護回路用高電圧デバイス。
  6. 1絶縁分離構造がフィールド酸化物絶縁分離構造またはSTI素子絶縁分離(Shallow Trench Isolation)構造からなる請求項第1乃至5のいずれかに記載の静電気放電保護回路用高電圧デバイス。
  7. 前記第2タイプの第1ドーピング領域、前記第2タイプ低濃度ドーピング領域と前記第2タイプ高濃度ドーピング領域が一緒にドレインとして務め、前記第2タイプの第2ドーピング領域がソースを務める請求項第1乃至6のいずれかに記載の静電気放電保護回路用高電圧デバイス。
  8. 前記第2タイプ低濃度ドーピング領域が高電圧第2タイプウエルからなる請求項第1乃至7のいずれかに記載の静電気放電保護回路用高電圧デバイス。
  9. 前記第2タイプ高濃度ドーピング領域が第2タイプ埋込層からなる請求項第1乃至8のいずれかに記載の静電気放電保護回路用高電圧デバイス。
  10. 第1タイプがPタイプであり、第2タイプがNタイプである請求項第1乃至9のいずれかに記載の静電気放電保護回路用高電圧デバイス。
  11. 第1タイプ基板;
    前記第1タイプ基板内に配置した第1タイプエピタキシャルシリコン層;
    前記第1タイプエピタキシャルシリコン層内に配置した第1タイプウエル;
    前記第1タイプエピタキシャルシリコン層内に配置した第2タイプウエルで、その第2タイプウエルは、前記第1タイプウエルに隣接する第2タイプ低濃度ドーピング領域と、前記第1タイプウエルの一部と前記第2タイプ低濃度ドーピング領域の下に配置した第2タイプ高濃度ドーピング領域からなるもの;
    前記第1タイプウエルの一部と前記第2タイプ低濃度ドーピング領域の上に配置したゲート構造;
    それぞれ前記第2タイプ低濃度ドーピング領域内および前記第1タイプウエル内で、前記ゲート構造の両側に配置した第2タイプの第1ドーピング領域と第2タイプの第2ドーピング領域;
    前記第2タイプ低濃度ドーピング領域内で、且つ前記ゲート構造と前記第2タイプの第1ドーピング領域との間に配置した第1絶縁分離構造;並びに、
    前記第1タイプウエル内で、且つ前記第2タイプの第2ドーピング領域に隣接して配置した第1タイプドーピング領域からなる高電圧デバイス。
  12. 前記第1タイプウエル内で、且つ前記第1タイプドーピング領域と前記第2タイプの第2ドーピング領域間に配置する第2絶縁分離構造からなる請求項第11に記載の高電圧デバイス。
  13. 前記第2絶縁分離構造がフィールド酸化物絶縁分離構造またはSTI素子絶縁分離(Shallow Trench Isolation)構造からなる請求項第12に記載の高電圧デバイス。
  14. 前記第1絶縁分離構造がフィールド酸化物絶縁分離構造またはSTI素子絶縁分離(Shallow Trench Isolation)構造からなる請求項第11乃至13のいずれかに記載の高電圧デバイス。
  15. 前記高電圧デバイスが回路設計上種々の用途を有する請求項第11乃至14のいずれかに記載の高電圧デバイス。
  16. 前記高電圧デバイスがデイスプレードライバIC、電源、電力管理、遠距離通信、自動車用エレクトロニクス及び工業用コントローラ内部に用いられる請求項第15に記載の高電圧デバイス。
  17. 前記第2タイプの第1ドーピング領域、前記第2タイプ低濃度ドーピング領域と前記第2タイプ高濃度ドーピング領域が一緒にドレインとして務め、前記第2タイプの第2ドーピング領域がソースを務める請求項第11乃至16のいずれかに記載の高電圧デバイス。
  18. 前記第2タイプ低濃度ドーピング領域が高電圧第2タイプウエルからなる請求項第11乃至17のいずれかに記載の高電圧デバイス。
  19. 前記第2タイプ高濃度ドーピング領域が第2タイプ埋込層からなる請求項第11乃至18のいずれかに記載の高電圧デバイス。
  20. 第1タイプがPタイプであり、第2タイプがNタイプである請求項第11乃至19のいずれかに記載の高電圧デバイス。
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