JP2005294519A - ポンプ並びに冷却装置及び電気機器とパーソナルコンピュータ - Google Patents

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Abstract

【課題】 連結相手部材との連結が、連結部分を鋭角に曲げず、且つ、配管を長くすることなくできるポンプを提供し、併せて、冷却性能を充分に得ることのできる冷却装置を提供する。
【解決手段】 ポンプ21では、吸入口26及び吐出口27を互いに異なる方向に指向させることで、連結相手部材と、連結部分を鋭角に曲げず、且つ、配管を長くすることなく連結できるようになる。それゆえ、冷却装置では、冷却用の流体を、圧力損失少なく、流量及び流速も低下させることなく、受熱部及び放熱部を流通させ得て、冷却性能を充分に得ることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、吸入口及び吐出口構造を改良したポンプ、並びにそれを用いた冷却装置及び電気機器とパーソナルコンピュータに関する。
従来より、ポンプとしては、吸入口及び吐出口を有するケーシングの内部に形成されたポンプ室内に、流体(例えば液体)を運ぶためのポンプ溝を外周部に有する円盤状のインペラを回転可能に配設し、そのインペラを回転させることによって、前記ポンプ溝により、流体を前記吸入口から前記ポンプ室内に吸入して前記吐出口から吐出させるようにしたものが知られている。
特開2001−123978号公報 特開2001−132677号公報
上記従来のポンプを、例えば電気部品等の発熱部材を冷却する冷却装置に用いようとすると、図11及び図12に示す構成が考えられる。このものの場合、ポンプ1は、ケーシング2に、吸入口3及び吐出口4を同一方向に指向させて有する。又、その吸入口3及び吐出口4は、接近して配置される。
これに対して、放熱部5は、ケース主体6とケース蓋体7とで構成されるケース8の内部、特にはケース主体6の内部の上部に放熱器9を配置し、下部にファン10を配置して構成される。
ケース8は、ケース主体6とケース蓋体7のそれぞれファン10と対向する部分(下部)に、吸気口11,12を有し、ケース主体6の上面部に、吐気口13を有する。
放熱器9は、横置きU字形のパイプ14に多数のフィン15を付設して構成され、パイプ14の内部には冷却用の流体、この場合、液体が入れられる。
ファン10は、内蔵したモータ(図示省略)により回転される。
そして、パイプ14の入口部16と出口部17がポンプ1の吐出口4及び吸入口3の位置に合わせて折曲されており、この入口部16と出口部17にそれぞれ連結パイプ18,19によってポンプ1の吐出口4及び吸入口3が連結される。
この構成で、ポンプ1は、ケーシング2の図示しないインペラ(ポンプ溝)と対向した面2aを電気部品等の発熱部材に密接させるようになっており、従って、その面2aを有する部分が発熱部材から熱を受ける受熱部として機能する。
この状態で、ポンプ1を作動させれば、インペラが図示しないモータの駆動力で回転されることにより、放熱器9のパイプ14内にある液体を、矢印Aで示すように、吸入口3からポンプ室内に吸入し、吐出口4から吐出する。これによって、放熱器9のパイプ14内にある液体が、ポンプ1のポンプ室とパイプ14を通じて循環され、その過程で、電気部品等の発熱部材が発した熱をポンプ1のケーシング2(受熱部)を介して奪う。
又、このとき、放熱部5では、ファン10が回転されることにより、ケース8外の空気を、矢印Bで示すように、吸気口11,12からケース8内に吸入し、放熱器9のフィン15の各間を通して吐気口13から吐出する。かくして、放熱器9が冷却され、該放熱器9のパイプ14内を通る液体が冷却される。
そして、その冷却された液体が前記ポンプ1により吸入されるものであり、これを繰り返して、上記電気部品等の発熱部材が冷却される。
しかしながら、こうしたものの場合、ポンプ1と放熱部5との連結部分(図示例ではパイプ14の入口部16と出口部17の部分)がそれぞれ2箇所で鋭角に曲がり、しかも、その配管が長くなることで、流路の圧力損失が増し、流体の流量及び流速が低下するために、冷却性能が充分に得られない。
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、従ってその目的は、連結相手部材との連結が、連結部分を鋭角に曲げず、且つ、配管を長くすることなくできるポンプを提供し、併せて、冷却性能を充分に得ることのできる冷却装置を提供すると共に、発熱部材を充分に冷却することのできる電気機器を提供し、更に、発熱部材としてのCPUを充分に冷却することのできるパーソナルコンピュータを提供するにある。
上記目的を達成するために、本発明のポンプにおいては、内部にポンプ室を有すると共に、そのポンプ室にそれぞれ連通する吸入口及び吐出口を有するケーシングと、前記ポンプ室に回転可能に配設され、回転されることによって、流体を前記吸入口から前記ポンプ室に吸入して前記吐出口から吐出するインペラとを具え、前記吸入口及び吐出口を互いに異なる方向に指向させたことを特徴とする。
本発明の冷却装置においては、上述のポンプと、このポンプが吐出する流体を通す受熱部と、この受熱部を通った流体を通して放熱する放熱部とを具えることを特徴とする。
本発明の電気機器においては、上述のポンプと、このポンプが吐出する流体で熱が奪われる発熱部材を具えると共に、その発熱部材から奪った熱を放出する放熱部を具えることを特徴とする。
本発明のパーソナルコンピュータにおいては、上述のポンプと、このポンプが吐出する流体で熱が奪われる発熱部材としてのCPUを具えると共に、そのCPUから奪った熱を放出する放熱部を具えることを特徴とする。
上記構成のポンプによれば、吸入口及び吐出口が互いに異なる方向に指向していることで、連結相手部材と、連結部分を鋭角に曲げず、且つ、配管を長くすることなく連結できるようになる。
上記構成の冷却装置によれば、ポンプが、連結相手部材と、連結部分を鋭角に曲げず、且つ、配管を長くすることなく連結できるので、流体を冷却用として、圧力損失少なく、流量及び流速も低下させることなく、受熱部及び放熱部を流通させ得ることにより、冷却性能を充分に得ることができる。
上記構成の電気機器によれば、ポンプが、連結相手部材と、連結部分を鋭角に曲げず、且つ、配管を長くすることなく連結できるので、流体を冷却用として、圧力損失少なく、流量及び流速も低下させることなく、発熱部材から熱を奪って、放熱部を流通させ得ることにより、冷却性能を充分に得ることができる。
上記構成のパーソナルコンピュータによれば、ポンプが、連結相手部材と、連結部分を鋭角に曲げず、且つ、配管を長くすることなく連結できるので、流体を冷却用として、圧力損失少なく、流量及び流速も低下させることなく、発熱部材としてのCPUから熱を奪って、放熱部を流通させ得ることにより、冷却性能を充分に得ることができる。
以下、本発明の第1実施例(第1の実施形態)につき、図1ないし図5を参照して説明する。
まず、図1はポンプ21を分解状態で斜視して示し、図2はポンプ21を同じく分解状態で図1とは反対側から斜視して示し、図3はポンプ21を組立て状態で横断して示している。
これらの図に示すように、ポンプ21のケーシング22は、ともに矩形状のケーシング主体23とケーシング蓋体24との組み合わせで構成される。ケーシング主体23には、ポンプ室25を図2に示す円形の凹陥部によって形成すると共に、そのポンプ室25に連通させて吸入口26及び吐出口27をともに外方へ突出するように形成している。この外方へ突出した吸入口26及び吐出口27は、互いに異なる方向に指向しており、この場合、吸入口26は斜め上方に指向し、吐出口27は斜め下方に指向している。
又、ポンプ室25には、吸入口26と吐出口27との間を隔絶する凸部28を形成しており、吸入口26及び吐出口27は、その凸部28を除くポンプ室25の周長を大きく確保するために近接している。
ポンプ室25の内部には、インペラ29を回転可能に配設している。このインペラ29は、図1に示すように、軸方向の一方側の面であるケーシング主体23側の面29aに、ポンプ溝30を多数の放射状リブ31と交互に形成しており、中心部に軸方向の両側に突出する軸32を有している。これに対して、前記ケーシング主体23は、図2に示すように、前記凸部28の端部に軸受部33を有しており、この軸受部33によって軸32の片側(ケーシング主体23側の部位)を支承するようにしている。
一方、インペラ29の軸方向の他方側の面であるケーシング蓋体24側には、円形の凹陥部34を形成しており、前記軸32の残る片側(ケーシング蓋体24側の部位)は、その凹陥部34の中心部に位置している。そして、凹陥部34の内周部には、外周に磁性リング35を一体的に有したリング状の永久磁石36を装着している。なお、永久磁石36は、磁極が周方向に多極となるように着磁している。
ケーシング蓋体24には、ケーシング主体23側とは反対側に円形の凹陥部37を形成し、ケーシング主体23側に、図1に示すように、上記凹陥部37を囲繞するリング状の凹陥部38を形成している。更に、上記凹陥部37の外底部(ケーシング主体23側)の中心部には軸受部39を形成しており、この軸受部39によって前記インペラ29の軸32の残る片側(ケーシング蓋体24側の部位)を支承するようにしている。
ケーシング蓋体24の凹陥部37には、固定子40を装着している。この固定子40は、複数の磁極41aを有する固定子鉄心41と、その各磁極41aに巻回された固定子巻線42とにより構成しており、ケーシング蓋体24をケーシング主体23に組み合わせることによって、図3に示すように、前記永久磁石36がケーシング蓋体24のケーシング主体23側の凹陥部38内に位置し、上記固定子40の各磁極41aの外周面が、ケーシング蓋体24のケーシング主体23側とは反対側の凹陥部37の周壁37aを間に置いて、前記永久磁石36の内周面に径方向の内側より対向している。
かくして、インペラ29と、磁性リング35、及び永久磁石36とで回転子43を構成し、この回転子43と固定子40とでモータ44を構成している。
なお、組み合わせたケーシング主体23とケーシング蓋体24は、図1及び図2に示す複数のねじ45によって結合固定している。ポンプ21は、以上の構成である。
図4及び図5は、以上のポンプ21を使用した冷却装置51を示している。この冷却装置51は、基本的には、先の図11及び図12に示した冷却装置と同じ構成であり、従って、ポンプ21のほか、放熱部52を有している。この放熱部52は、ケース主体53とケース蓋体54とで構成されるケース55の内部、特にはケース主体53の内部の上部に放熱器56を配置し、下部にファン57を配置している。
ケース55は、ケース主体53とケース蓋体54のそれぞれファン57と対向する部分(下部)に、吸気口58,59を有し、ケース蓋体54の上面部に、吐気口60を有している。
放熱器56は、横置きU字形のパイプ61に多数のフィン62を付設して構成しており、パイプ61の内部には冷却用の流体、この場合、液体を入れている。
ファン57は、内蔵したモータ(図示省略)により回転される。
ここで、パイプ61は、その長さをできる限り大きくして放熱効果を高く得るべく、図中上下の間隔を離し、大形化している
そして、そのパイプ61の入口部63と出口部64とを、ポンプ21の吸入口26及び吐出口27の位置及び指向方向に合わせて少し(鈍角に)折曲しており、この入口部63と出口部64とに、それぞれ連結パイプ65,66によってポンプ21の吐出口27及び吸入口26を連結している。従って、この場合、パイプ61の入口部63と出口部64は、ポンプ21と放熱器56との連結部分であり、これらが鈍角を成している。
この構成で、ポンプ21は、ケーシング22のインペラ29(ポンプ溝30)と対向したケーシング主体23の表面23aを電気部品等の発熱部材に密接させるようになっており、従って、その表面23aを有するケーシング主体23が発熱部材から熱を受ける受熱部として機能するもので、要するに、冷却装置51は、上記放熱部52のほかに、受熱部を有し、その受熱部をポンプ21が一体的に有している。又、この関係上、ポンプ21は、ケーシング主体23を熱伝導性の良い部材、特には金属で構成している。
この状態で、ポンプ21におけるモータ44の固定子巻線42に通電すれば、インペラ29を含む回転子43が回転し、そのインペラ29の回転によるポンプ溝30の送液作用により、ポンプ21が、放熱器56のパイプ61内にある液体を、矢印Cで示すように、連結パイプ66を通じて吸入口26からポンプ室25内に吸入し、吐出口27から連結パイプ65を通じて吐出する。これによって、放熱器56のパイプ61内にある液体が、ポンプ21のポンプ室25とパイプ61を通じて循環され、その過程で、電気部品等の発熱部材が発した熱をポンプ21のケーシング主体23(受熱部)を介して奪う。
又、このとき、放熱部52では、ファン57が回転されることにより、ケース55外の空気を、矢印Dで示すように、吸気口58,59からケース55内に吸入し、放熱器56のフィン62の各間を通して吐気口60から吐出する。かくして、放熱器56が冷却され、該放熱器56のパイプ61内を通る液体が冷却される。
そして、その冷却された液体が前記ポンプ21により吸入されるものであり、これを繰り返して、上記電気部品等の発熱部材が冷却される。
なお、ポンプ21による送液の量は、モータ44の回転子43の回転速度を変化させることによって変化させることが可能であり、それによって、上記電気部品等の発熱部材を冷却する性能も変化させることができる。
本構成のポンプ21は、このように、例えば電気部品等の発熱部材を冷却する冷却装置51に使用されるものであるが、吸入口26及び吐出口27が互いに異なる方向に指向するようにしている。これにより、連結相手部材である放熱部52の放熱器56におけるパイプ61の入口部63及び出口部64と、連結部分を鋭角に曲げず(それぞれ1箇所で鈍角に曲げるに留めて)、且つ、配管を長くすることなく連結できる。よって、流路の圧力損失を少なく留め、流体の流量及び流速を低下させることのないようにできる。
又、本構成の冷却装置51によれば、上述のポンプ21を使用して構成しているので、流体を冷却用として、圧力損失少なく、流量及び流速も低下させることなく、受熱部及び放熱部を流通させ得ることになり、よって、冷却性能を充分に得ることができる。
更に、本構成の冷却装置51によれば、受熱部をポンプ21と一体的に有するものであり、その分、冷却装置51をコンパクトに実現できる。なお、このように受熱部をポンプ21と一体的に有する構成としては、ポンプ21のケーシング22に熱伝導性の良い部材を別途装着して、それを発熱部材に密接させるようにしても良い。
以上に対して、図6ないし図10は本発明の第2ないし第6実施例(第2ないし第6の実施形態)を示すもので、第1実施例と同一の部分には同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ述べる。
[第2実施例]
図6に示す第2実施例においては、ポンプ21の吸入口26と吐出口27とを、そのうちの吸入口26のみを斜め下方に指向させることで、互いに異なる方向に指向させている。又、この場合、冷却装置71は、受熱部72を、ポンプ21とは別体で、該ポンプ21(吐出口27)と放熱部52(入口部63)との間に連結パイプ73,74より連結して有している。なお、この場合の受熱部72は、ポンプ21が吐出する流体を通しつつ、発熱部材に密接するものである。又、この場合、ポンプ21(吸入口26)と放熱部52(出口部64)との連結部分である連結パイプ65に鈍角の部分が存している。
このようにしても、ポンプ21においては、連結相手部材である受熱部72及び放熱部52と、それぞれ連結部分を鋭角に曲げず、且つ、配管を長くすることなく連結できる。又、それゆえ、冷却装置71においては、冷却性能を充分に得ることができる。なお、この場合のポンプ21の吸入口26と吐出口27の指向方向は、それらを逆に、又は第1実施例と同じ形態で異ならせるようにしても良い。特に、それら吸入口26と吐出口27の指向方向を逆にした場合には、ポンプ21と受熱部72との連結部分である連結パイプ73に鈍角の部分が存することになる。
[第3実施例]
図7に示す第3実施例においては、ポンプ21が、吸入口26と吐出口27とを両側にそれぞれ有することで、複数有しており、冷却装置81は、その各吸入口26及び吐出口27に放熱部52を連結している。又、この場合、それらの吸入口26と吐出口27は、上記第2実施例の形態で指向方向を異ならせているが、上述同様、それらを逆に、又は第1実施例と同じ形態で指向方向を異ならせていても良い。更に、ポンプ21は受熱部を一体的に有している。又、この場合も、ポンプ21(吸入口26)と放熱部52の出口部64との連結部分に鈍角の部分が存しているが、ポンプ21の吸入口26と吐出口27の指向方向を逆にした場合には、ポンプ21(吐出口27)と放熱部52の入口部63との連結部分に鈍角の部分が存することになる。
このようにすることにより、ポンプ21においては、連結相手部材である複数の放熱部52と、それぞれ連結部分を鋭角に曲げず、且つ、配管を長くすることなく連結できる。又、それゆえ、冷却装置81においては、発熱部材の冷却が、複数の放熱部52を使用して、より効果的にできる。更に、それでいて、ポンプ21が受熱部を一体的に有することで、冷却装置81をコンパクトに実現できる。
[第4実施例]
図8に示す第4実施例においては、ポンプ21が、第3実施例同様に、吸入口26と吐出口27とを両側にそれぞれ有することで、複数有しており、冷却装置91は、その各吸入口26及び吐出口27に放熱部52を連結するもので、更に、ポンプ21の各吐出口27と各放熱部52との間に、それぞれ、ポンプ21とは別体の受熱部72を連結している。又、この場合も、ポンプ21の吸入口26と吐出口27は、前記第2実施例の形態で指向方向を異ならせているが、前述同様、それらを逆に、又は第1実施例と同じ形態で指向方向を異ならせていても良い。又、この場合も、ポンプ21(吸入口26)と放熱部52(出口部64)との連結部分に鈍角の部分が存しているが、ポンプ21の吸入口26と吐出口27の指向方向を逆にした場合には、ポンプ21(吐出口27)と受熱部72との連結部分に鈍角の部分が存することになる。
このようにすることにより、冷却装置91において、複数の発熱部材の冷却が、複数の受熱部72を使用してできる。
[第5実施例]
図9に示す第5実施例においては、ポンプ21が、吸入口26と吐出口27とを、ケーシング22の一面からでなく、隣接する二面から互いに異なる方向に指向するように設けており、冷却装置101は、それらに放熱部52を連結している。又、この場合、ポンプ21は、受熱部を一体的に有するが、別体で有していても良い。
このようにしても、ポンプ21においては、連結相手部材である放熱部52と、それぞれ連結部分を鋭角に曲げず、且つ、配管を長くすることなく連結できる。
[第6実施例]
図10に示す第6実施例においては、ポンプ21を電気機器、中でも、パーソナルコンピュータ111に使用している。詳細には、パーソナルコンピュータ111の本体部112がキーボード(図示省略)を具え、本体部112に開閉回動可能に設けられた蓋部113が液晶による表示部(これも図示省略)を具えた一般的構成に対し、その本体部112の内部(キーボードの下側)に設けられた発熱部材としてのCPU114に、ポンプ21の前記ケーシング本体23(受熱部)を密接させている。
そして、冷却装置115としては、蓋部113の内部(表示部の裏側)に、放熱部116を設けており、これの入口部117と上記ポンプ21の吐出口27とを連結パイプ118により接続し、放熱部116の出口部119とポンプ21の吸入口26とを連結パイプ120により接続している。
従って、この構成でも、ポンプ21を作動させれば、放熱部116内の流体(この場合も、例えば液体)が、連結パイプ120を通じてポンプ21の吸入口26からポンプ室25内に吸入され、吐出口27から連結パイプ118を通じて吐出されることにより、放熱部116内の流体が循環され、その過程で、CPU114が発した熱をポンプ21のケーシング主体23(受熱部)を介して奪う。
又、このとき、放熱部116では、そこを通る液体が冷却され、この冷却された液体が前記ポンプ21により吸入されるものであり、これを繰り返して、上記CPU114(発熱部材)が冷却される。
このものによれば、ポンプ21の吸入口26及び吐出口27の指向方向が互いに異なることに応じて、パーソナルコンピュータ111の蓋部113に設けた放熱部116の入口部117及び出口部119と、ポンプ21の吸入口26及び吐出口27との間を、連結パイプ118、120により、極力鋭角に曲げず、且つ、配管を極力長くすることなく連結できるので、流体を、圧力損失少なく、流量及び流速も低下させることなく流通させることができる。よって、CPU114(発熱部材)の冷却性能を充分に得ることができる。
なお、この場合も、ポンプ21は、受熱部を別体で有していても良い。又、ポンプ21の吸入口26と吐出口27の指向方向は、パーソナルコンピュータ111の本体部112内における連結パイプ118、120の配管事情に合わせて、それらを逆に、又は第1実施例と同じ形態で異ならせるようにしても良い。更に、この場合も、ポンプ21(吸入口26)と放熱部116の出口部119との連結部分である連結パイプ120に鈍角の部分が存しているが、ポンプ21の吸入口26と吐出口27の指向方向を逆にした場合には、ポンプ21(吐出口27)と放熱部116の入口部117との連結部分である連結パイプ118に鈍角の部分が存することになる。
このほか、本発明は上記し且つ図面に示した実施例にのみ限定されるものではなく、例えば、発熱部材の温度又は流体の温度を検知して、モータ44の回転子43の回転速度を変化させることにより、ポンプ21による送液の量を変化させるようにしても良いなど、
要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得る。
本発明の第1実施例を示すポンプの分解斜視図 図1とは反対側から見たポンプの分解斜視図 図1のX−X線に沿うポンプの組立て状態での拡大横断面図 冷却装置の分解斜視図 冷却装置の縦断面図 本発明の第2実施例を示す冷却装置の概略構成図 本発明の第3実施例を示す図6相当図 本発明の第4実施例を示す図6相当図 本発明の第5実施例を示す図6相当図 本発明の第6実施例を示すパーソナルコンピュータの透視斜視図 従来例を示す図4相当図 図5相当図
符号の説明
図面中、21はポンプ、22はケーシング、23はケーシング主体(受熱部)、25はポンプ室、26は吸入口、27は吐出口、29はインペラ、51は冷却装置、52は放熱部、71は冷却装置、72は受熱部、81,91,101は冷却装置、111はパーソナルコンピュータ(電気機器)、114はCPU、115は冷却装置、116は放熱部を示す。

Claims (9)

  1. 内部にポンプ室を有すると共に、そのポンプ室にそれぞれ連通する吸入口及び吐出口を有するケーシングと、
    前記ポンプ室に回転可能に配設され、回転されることによって、流体を前記吸入口から前記ポンプ室に吸入して前記吐出口から吐出するインペラとを具え、
    前記吸入口及び吐出口を互いに異なる方向に指向させたことを特徴とするポンプ。
  2. 吸入口及び吐出口をそれぞれ複数有することを特徴とする請求項1記載のポンプ。
  3. 請求項1又は2記載のポンプと、
    このポンプが吐出する流体を通す受熱部と、
    この受熱部を通った流体を通して放熱する放熱部とを具えることを特徴とする冷却装置
  4. 受熱部がポンプと一体的に存することを特徴とする請求項3記載の冷却装置。
  5. 放熱部が複数存することを特徴とする請求項3又は4記載の冷却装置。
  6. 受熱部が複数存することを特徴とする請求項3又は5記載の冷却装置。
  7. ポンプと放熱部との連結部分、及びポンプと受熱部との連結部分の、少なくともいずれか一方の連結部分に、鈍角を成す部分が存することを特徴とする請求項3ないし6のいずれかに記載の冷却装置。
  8. 請求項1又は2記載のポンプと、
    このポンプが吐出する流体で熱が奪われる発熱部材を具えると共に、
    その発熱部材から奪った熱を放出する放熱部を具えることを特徴とする電気機器。
  9. 請求項1又は2記載のポンプと、
    このポンプが吐出する流体で熱が奪われる発熱部材としてのCPUを具えると共に、
    そのCPUから奪った熱を放出する放熱部を具えることを特徴とするパーソナルコンピュータ。

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