JP2004361286A - Method of diagnosing deterioration of rotary machine - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転機械の劣化診断方法に係り、更に詳しくは回転機械に取付けた振動検出センサの出力信号を用いて回転機械の劣化状態を評価する際に、劣化に無関係な機械設備特有の出力信号を除去して評価結果の変動を防止する回転機械の劣化診断方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、連鋳機のローラエプロンなどの低速回転機械の異常診断方法では、振動センサによって検出された信号をバンドパスフィルタにかけた後エンベロープ処理を行い、得られた波形信号の所定の時間間隔における上限値と下限値との差を演算し、この差があらかじめ与えられたしきい値を超えたときに異常であると判定していた(例えば、特許文献1参照)。
また、回転機械の劣化診断に使用する診断装置は、振動検出センサにより回転機械から数秒間に渡って連続的に出力信号を取り出して様々な処理、例えば、振動周波数を複数の周波数領域に分割してから、各周波数領域毎に振動振幅値あるいは振動波形の確率密度分布を示す各指標値(以下、単に振動値という)を求め、予め設定しておいた各劣化水準毎の振動値の基準値と対比して劣化水準の判定をしていた。
そして、実際に回転機械の劣化診断を行う場合では、劣化診断の汎用性と効率性を重視するため振動値だけを用いて劣化診断を行ない、回転機械で発生する全ての劣化種類に対して同一基準値で判定を行うのが一般的であった。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−270228号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、回転機械では、負荷や回転数等の運転条件を一定にして使用していても、回転機械の劣化状態が一定と見なせる時間や期間(例えば、日単位)の中では、求めた振動値は、図5に示すように、時間的には激しく変動している。
このため、劣化がある程度進行し振動値が判定基準値に近づいてくると、劣化に無関係な機械設備特有の信号の影響が無視できなくなって、求められる振動値に大きな変動が生じ、測定の度毎に異常判定と正常判定が繰り返されることになる。その結果、劣化判定作業の効率が低下し、劣化判定の精度にも問題が生じていた。また、劣化の早期発見が難しくなって、設備保全の対応を困難にしていた。更に、間欠運転を行う回転機械では、定常運転状態域に到達する前のいわゆる非定常運転状態が頻発するため、劣化診断の判定結果が更に大きく変動する可能性がある。
【0005】
特に、回転機械の劣化診断を行う場合、全ての劣化種類に対して同一基準値で判定を行っているため、判定基準値で示される各劣化水準は極めて粗く設定されることになり、劣化が生じていると判定された場合には、別途、劣化の精密診断を行って劣化の種類を特定する必要があった。そして、精密診断により劣化の種類が特定された後では、振動値の時間変化、例えば、24時間単位で単純に平均化した振動値の推移を基に、人が設備保全のための行動内容を決定していた。
ここで、劣化の精密診断を行うシステムとしては、例えば、振動検出センサにより検出した信号の周波数分析を行って異常の種類や異常レベルを特定し、補修実施の有無及びその実施時期についてのコメントを出力する機能を備えたものが提案されている。しかし、このシステムでは、補修の必要性は判定できても、劣化の種類に応じて有効な保全内容を指示することはできず、例えば、単に給油などの容易な対応で異常状態を解消できる場合であっても、多額の費用と多くの時間を必要とする分解点検等の無意味で非効率的な対応を選択する場合がある。
【0006】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、劣化に無関係な機械設備特有の信号を除去することで劣化状態の評価結果が大きく変動するのを防止し、劣化種類及び劣化水準を特定してそれに応じた最適な保全内容を指示することが可能な回転機械の劣化診断方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的に沿う本発明に係る回転機械の劣化診断方法は、回転機械で発生する振動を該回転機械に取付けた振動検出センサを用いて予め設定した時間間隔毎に所定時間だけ測定し、該回転機械の劣化に関連する振動を抽出しその振幅分布Rをそれぞれ求め、該各振幅分布Rを規定する振幅代表値Aを測定順に並べて第1のデータ群を作成する工程と、
前記第1のデータ群の前記振幅代表値Aから最新の振幅代表値Aを含み測定順に連続した所定個数の振幅代表値Aを抽出して構成される第2のデータ群の分布指標DAを求める工程と、
前記回転機械で発生する振動を前記振動検出センサを用いて予め設定した時間間隔毎に所定時間だけ測定してその振幅分布Sから該振幅分布Sを規定する振幅代表値Bを求め、前記第2のデータ群に加えると共に該第2のデータ群から最も古い振幅代表値Aを除いて新第2のデータ群を構成して、その分布指標DBを求める工程と、
前記第2のデータ群の分布指標DA及び前記新第2のデータ群の分布指標DBが実質的に一致する場合は前記振幅代表値Bを最新の振幅代表値Aとして前記第1のデータ群に加え、前記第2のデータ群の分布指標DA及び前記新第2のデータ群の分布指標DBが実質的に一致しない場合は前記振幅代表値Bを削除する工程とを有する。
【0008】
回転機械で劣化が生じた場合、劣化に起因する振動(振動の周波数領域が可聴音領域の場合異常音として認識される)が発生し、この劣化振動の大きさ(振動振幅)は劣化の進行と共に増大する。
このため、回転機械の運転中に発生する振動の振動振幅を、予め設定した時間間隔(例えば1〜3分間隔)毎に所定時間(例えば、1〜3秒)だけ検出するようにすると、振動振幅の変化過程から劣化の発生とその進行を検知することができる。
ここで、検出した劣化に関連する振動の振動振幅から振幅分布Rを求め、その振幅分布Rの特徴を定量的に表す振幅代表値Aを求めて第1のデータ群を構成することにより、取り扱うデータ数を効率的に減少させることができる。更に、第1のデータ群は振幅代表値Aが測定順に並べて構成されているので、第1のデータ群を用いて劣化の時間的進行を容易に把握することができる。
【0009】
また、振動検出センサは劣化に起因する振動を検知すると共に、劣化に無関係な回転機械に特有の振動も検知する。
このため、第1のデータ群の振幅代表値Aから最新の振幅代表値Aを含み測定順に連続した所定個数(例えば、100個)の振幅代表値Aを抽出して第2のデータ群を構成し、その分布指標DAを求める。分布指標DAを求めることにより、第2のデータ群の分布の特徴を定量的に把握することができる。
次いで、回転機械で発生する振動を振動検出センサを用いて予め設定した時間間隔(例えば1〜3分間隔)毎に所定時間(例えば、1〜3秒)だけ測定してその振幅分布Sから振幅分布Sを規定する振幅代表値Bを求め、振幅代表値Bを第2のデータ群に加えると共に、第2のデータ群から最も古い振幅代表値Aを除いて新第2のデータ群を構成し、その分布指標DBを求める。これによって、新第2のデータ群の分布の特徴を定量的に把握することができる。
【0010】
ここで、振幅代表値Bが劣化に起因する振動から得られたものである場合、新第2のデータ群の分布と第2のデータ群の分布は実質的に同一と考えられる。また、振幅代表値Bが劣化に無関係な回転機械に特有の振動から得られたものである場合、新第2のデータ群の分布と第2のデータ群の分布は別個の分布になると考えられる。
このため、分布指標DAと分布指標DBが実質的に一致する場合は、振幅代表値Bは劣化に起因する振動から得られたものであるとみなされるため、この振幅代表値Bをを最新の振幅代表値Aとして第1のデータ群に加える。
一方、分布指標DAと分布指標DBが一致しない場合は、振幅代表値Bは劣化に無関係な回転機械に特有の振動から得られたものであるとみなされるため、振幅代表値Bを削除して第1のデータ群に追加しない。
【0011】
本発明に係る回転機械の劣化診断方法において、前記各振幅分布R、Sは前記振動を複数の周波数領域に分割し該各周波数領域毎にそれぞれ求めることが好ましい。
回転機械は種々の機械的な構成要素から成り立っているので、各構成要素で劣化が生じた場合、発生する振動は各構成要素に応じた特有の周波数領域に存在する。
このため、各構成要素に応じてそれぞれ周波数領域を設定して、各周波数領域毎に振動の振幅分布を求めるようにすると、どの構成要素で劣化が発生し進行しているかが判り、劣化種類を特定することができる。
【0012】
本発明に係る回転機械の劣化診断方法において、前記各振幅代表値A、Bには前記各振幅分布R、Sの平均値を採用し、前記各分布指標DA、DBには該各平均値のばらつき程度を示す工程能力指数Cpiを採用することが好ましい。
回転機械の各構成要素において劣化が発生していない場合、あるいは劣化が発生していても進行しない場合では、その回転機械から発生する振動を予め設定した時間間隔(例えば1〜3分間隔)毎に所定時間(例えば、1〜3秒)だけ測定して得られる各振幅分布R、Sを正規分布として近似できる。
このため、各振幅分布R、Sの特徴を定量的に表す振幅代表値A、Bとして、振動の測定を行った際に検出される確率が最大となる各振幅分布R、Sの平均値を採用することが好ましい。
【0013】
また、第2のデータ群(新第2のデータ群)を構成した際、各振幅代表値A(各振幅代表値B)は第2のデータ群(新第2のデータ群)の分布の形を反映して上限値と下限値の間でばらついている。
そして、各分布指標DA、DBとして各振幅分布R、Sの平均値のばらつき程度を示す工程能力指数Cpiを採用することにより、上限値と下限値との差(規格幅ともいう)と「ばらつき」の関係を定量的に表現することができる。
ここで、平均値のばらつき程度を示す工程能力指数Cpiは、上限値と下限値の差をT、第2のデータ群(新第2のデータ群)の標準偏差をσとして、次式により算出できる。
Cpi=T/(6σ) ・・・・・(1)
【0014】
本発明に係る回転機械の劣化診断方法において、前記第1のデータ群から連続した所定個数の前記振幅代表値Aを順次抽出し複数の第3のデータ群を構成して該各第3のデータ群毎に代表値及び該各第3のデータ群の分布の統計指標を順次求め、該各代表値の大きさから劣化水準の判定を行ない、該各第3のデータ群の統計指標の変化速度から前記回転機械の保全内容を決定することが好ましい。
【0015】
第1のデータ群から時系列に並んだ複数の第3のデータ群を構成し、各第3のデータ群毎に代表値を求めてこの代表値で劣化水準を表示するので、取り扱うデータ数を効率的に減少させることができると共に、変化挙動を明確化して示すことができる。
また、各第3のデータ群毎に分布の統計指標を求めることにより、例えば、各第3のデータ群の分布の偏り程度を定量的に把握することができる。そこで、第3のデータ群の分布の偏り程度が小さいときに統計指標も小さくなるような統計指標を選定すると、統計指標が増加していく場合は、各第3のデータ群を構成するそれぞれの代表値が徐々に増加していると考えることができ、劣化が進行していると判定できる。このため、統計指標の変化速度から劣化の進行速度を把握することができ、劣化の進行速度に応じて最適な保全行動指針を出すことができる。
【0016】
本発明に係る回転機械の劣化診断方法において、前記各代表値には前記各第3のデータ群のそれぞれの中央値Mを採用し、前記統計指標には前記第3のデータ群の平均値の偏りを考慮した工程能力指数Cpik を採用することが好ましい。
劣化が発生したり、進行する場合、各第3のデータ群を構成する各振幅代表値Aは時間的に増加する傾向を示し、各振幅代表値Aは上限値と下限値の間に対称的には分布しないようになる。
このため、各第3のデータ群の代表値として上限値と下限値で決まる中央値Mを採用する。これによって、各第3のデータ群の間の違いを代表値を用いて明確に表示することができる。
【0017】
各第3のデータ群を構成する各振幅代表値Aが上限値と下限値の間に対称的に分布しないということは、分布の中央値と分布の平均値がずれていることと等価である。
このため、統計指標として平均値の偏りを考慮した工程能力指数Cpik を採用することにより、各第3のデータ群において、中央値と平均値の偏りを定量的に捉えることができる。
ここで、平均値の偏りを考慮した工程能力指数Cpik は、上限値及び下限値をそれぞれSU、SL、第3のデータ群の平均値及び標準偏差をμ、sとして、次式により算出できる。
Cpik =MIN{(SU−μ)/(3s),(μ−SL)/(3s)}・・・・・(2)
但し、MIN{・・・}は、括弧内の最小値を選択する関数である。
【0018】
本発明に係る回転機械の劣化診断方法において、前記工程能力指数Cpik を算出する際に、前記各中央値Mに対してそれぞれ上限値及び下限値を予め設定しておくことが好ましい。
第3のデータ群の分布形状は劣化の進行と共に変化するが、その変化は劣化種類により異なる。例えば、劣化の進行と共に分布形状が広がる傾向を示す場合と狭まる傾向を示す場合とが存在する。
従って、劣化種類毎に、中央値の大きさに対してそれぞれ上限値及び下限値を予め設定しておくことにより、劣化の進行に併せて第3のデータ群の平均値の偏りを考慮した工程能力指数Cpik を厳密に決定することができる。
【0019】
本発明に係る回転機械の劣化診断方法において、前記各中央値Mに対してそれぞれ該中央値Mの属する周波数領域、及び該中央値Mに対応する工程能力指数Cpik の変化速度を求め、
予め設定しておいた(1)各周波数領域と劣化種類との対応関係、(2)各劣化種類に含まれる各劣化水準と中央値の範囲の対応関係、(3)各劣化種類に含まれる各劣化水準内での各保全行動指針と工程能力指数Cpik の変化速度の範囲の対応関係とそれぞれ対比させて、
劣化種類及び前記劣化水準を特定し、具体的な前記保全内容を決定することができる。
【0020】
劣化が進行する程、第3のデータ群の分布の偏りが大きくなって、工程能力指数Cpik が増加する。従って、工程能力指数Cpik の変化速度から劣化の進行速度を把握することができる。
その結果、(1)各周波数領域と劣化種類との対応関係、(2)各劣化種類に含まれる各劣化水準と中央値の範囲の対応関係、(3)各劣化種類に含まれる各劣化水準内での各保全行動指針と工程能力指数Cpik の変化速度の範囲の対応関係をそれぞれ事前に設定しておくと、特定された劣化種類に対して、その劣化水準、劣化の進行速度を把握することにより、現状に応じた最適な保全行動指針を容易に得ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここに、図1は本発明の一実施の形態に係る回転機械の劣化診断方法を適用した回転機械の劣化診断装置の説明図、図2は回転機械に特有の信号を含んだ振動検出センサからの出力信号を示す説明図、図3は2つの劣化種類における中央値の時間的変化に対してそれぞれ設定される上限値及び下限値の関係を示す説明図、図4は工程能力指数Cpik の時間変化を示す説明図である。
図1に示すように、本発明の一実施の形態に係る回転機械の劣化診断方法を適用した回転機械の劣化診断装置10は、回転機械11で発生する振動を検出して劣化診断用のデータを作成するデータ作成系12と、得られた劣化診断用のデータに基づいて劣化診断を行う劣化診断系13とを有している。以下、これらについて詳細に説明する。
【0022】
データ作成系12は、回転機械11の振動を予め設定した時間間隔(例えば1〜3分間隔)毎に所定時間(例えば、1〜3秒)だけ測定する振動検出センサ14と、振動検出センサ14からの出力信号を増幅する増幅器15と、増幅された信号を複数の周波数領域に分割するバンドパスフィルタ16と、周波数領域毎に分割された各信号から振幅分布R、Sをそれぞれ求めその振幅分布R、Sを規定する振幅代表値A、Bの一例である振幅分布R、Sの平均値を算出して出力する機能を備えた平均値出力手段17を有している。
更に、データ作成系12には、第1のデータ群入出力手段18、第1の工程能力指数算出手段19、別の第1の工程能力指数算出手段20、及び第1の工程能力指数の同一性判定手段21が設けられている。
ここで、第1のデータ群入出力手段18は、外部からの指令に基づいて平均値出力手段17から出力される振幅代表値Aとしての平均値を受け入れて測定順に並べて第1のデータ群を作成すると共に、作成した第1のデータ群を出力する機能を備えている。
【0023】
第1の工程能力指数算出手段19は、第1のデータ群入出力手段18から最新の振幅代表値Aとしての平均値を含み測定順に連続した所定個数(例えば、100個)の振幅代表値Aとしての平均値を抽出して第2のデータ群を構成し、第2のデータ群の分布指標DAの一例である平均値のばらつき程度を示す工程能力指数Cpiを算出する機能を備えている。
また、別の第1の工程能力指数算出手段20は、平均値出力手段17から出力される振幅代表値Bとしての平均値、及び第1の工程能力指数算出手段19が作成した第2のデータ群を受け入れ第2のデータ群中で最も古い振幅代表値Aとしての平均値を削除して新第2のデータ群を構成し、新第2のデータ群の分布指標DBの一例である平均値のばらつき程度を示す工程能力指数Cpiを算出する機能を備えている。
【0024】
更に、第1の工程能力指数の同一性判定手段21は、各第1の工程能力指数算出手段19、20で算出された各工程能力指数Cpiの同一性を判定し、各工程能力指数Cpiが実質的に一致する場合は平均値出力手段17から出力された振幅代表値Bとしての平均値を振幅代表値Aとしての最新の平均値として第1のデータ群入出力手段18に向けて出力し、各工程能力指数Cpiが実質的に一致しない場合は平均値出力手段17から出力された振幅代表値Bとしての平均値を削除する機能を備えている。
【0025】
このような構成とすることにより、回転機械11の劣化診断を行う際に、測定した振動の振幅分布Rから第1のデータ群としての初期データを作成することができる。また、測定した振動の振幅分布Sが劣化に起因する振動であるか否かの判定を行って、劣化に起因する振動の振幅代表値Bとしての平均値だけを、第1のデータ群に逐次加えることができる。
ここで、振動検出センサ14、増幅器15、バンドパスフィルタ16には従来から使用されているものを適用することができる。また、平均値出力手段17、第1のデータ群入出力手段18、各第1の工程能力指数算出手段19、20、及び第1の工程能力指数の同一性判定手段21は、前述した各機能を発現するプログラムを、例えば、パーソナルコンピュータに搭載することにより構成することができる。
【0026】
劣化診断系13は、第1のデータ群から連続した所定個数(例えば、200個)の振幅の平均値を順次抽出し複数の第3のデータ群を構成していく機能を備えた第3のデータ群作成手段22と、各第3のデータ群に対してそれぞれ各第3のデータ群の代表値の一例である中央値Mを算出する機能を備えた中央値算出手段23と、各第3のデータ群の分布の統計指標の一例である平均値の偏りを考慮した工程能力指数Cpik を順次求めてその変化速度を算出する機能を備えた第2の工程能力指数の変化速度算出手段24を有している。
また、劣化診断系13は、回転機械11で発生する劣化種類と発生する振動の周波数領域の対応関係、劣化種類毎に含まれる劣化水準と中央値の範囲の対応関係、及び各劣化種類に含まれる劣化水準内での各保全行動指針と工程能力指数Cpik の変化速度の範囲の対応関係を予めそれぞれ作成して保存する機能を備えた劣化判定及び保全行動データベース25と、劣化判定手段26と、保全行動指針判定手段27を有している。
【0027】
ここで、劣化判定手段26は、中央値算出手段23から順次出力される中央値M及びその属する周波数領域を、劣化判定及び保全行動データベース25内に格納している各周波数領域と劣化種類との対応関係、及び各劣化種類に含まれる各劣化水準と中央値の範囲の対応関係とそれぞれ対比させて、劣化発生の有無、劣化種類、及び劣化水準の判定を行う機能を備えている。
また、保全行動指針判定手段27は、第2の工程能力指数の変化速度算出手段24から順次出力される中央値Mに対応する工程能力指数Cpik の変化速度を劣化判定及び保全行動データベース25内に格納している各劣化種類に含まれる各劣化水準内での各保全行動指針と工程能力指数Cpik の変化速度の範囲の対応関係と対比させて、該当する保全行動指針を出力する機能を備えている。
更に、劣化診断系13は、中央値算出手段23から順次出力される中央値M、劣化判定手段26の判定結果、及び保全行動指針判定手段27の判定結果をそれぞれ表示する表示手段28を有している。
【0028】
このような構成とすることにより、第1のデータ群から時系列に並んだ複数の第3のデータ群を構成し、各群毎にその分布の中央値Mを求めるので、取り扱うデータ数を効率的に減少させて劣化の発生及びその変化挙動を明確化して示すことができる。そして、中央値Mの存在する周波数領域から劣化種類、中央値Mの大きさから劣化水準を把握することができる。
また、中央値Mに対応する工程能力指数Cpik の変化速度から劣化の進行速度を把握することができ、劣化種類、劣化水準に応じた最適な保全行動指針を容易に得ることができる。
ここで、第3のデータ群作成手段22、中央値算出手段23、第2の工程能力指数の変化速度算出手段24、劣化判定及び保全行動データベース25、劣化判定手段26、及び保全行動指針判定手段27は、上述の各機能を発現するプログラムを、例えば、パーソナルコンピュータに搭載することにより構成することができる。また、表示手段28としては、市販されているパーソナルコンピュータ用の各種表示装置を使用することができる。
【0029】
次に、本発明の一実施の形態に係る回転機械の劣化診断方法について詳細に説明する。
回転機械11、例えば、モータの出力軸に直接ファンを取付けた送風機の劣化診断を実施した。
先ず、モータの両側の軸受け部に振動検出センサ14(例えば、加速度センサ)を取付け、回転機械11の振動を予め設定した時間間隔(例えば1〜3分間隔)毎に所定時間(例えば、1〜3秒)だけ測定する。振動検出センサ14からの出力信号を増幅器15で増幅した後、バンドパスフィルタ16で複数の周波数領域(例えば、1〜3kHz、3〜40kHz、10〜40kHz)に分割した。ここで、振動検出センサ14から出力される信号には、図2に示すように、回転機械に特有の信号(P、Q、R)が突発的に混入している。このため、分割した各信号を平均値出力手段17に入力して、回転機械11の劣化に関連する振動を抽出しその振幅分布Rを求め、振幅分布Rの振幅代表値Aとしての平均値を算出し、第1のデータ群入出力手段18に順次入力して測定順に並んだ第1のデータ群内での初期データ(例えば、データ数が100〜500個)を作成する。
【0030】
第1のデータ群内での初期データの作成が終了した後、回転機械11の劣化診断を開始した。
第1の工程能力指数算出手段19により、第1のデータ群入出力手段18から最新の平均値を含み測定順に連続した所定個数(例えば、100個)の平均値を抽出して第2のデータ群を構成し、第2のデータ群の分布指標DAとしての工程能力指数Cpiを算出する。
次いで、第1の工程能力指数算出手段20により、平均値出力手段17から出力される振幅代表値Bとしての平均値、及び第1の工程能力指数算出手段19が作成した第2のデータ群を受け入れ、第2のデータ群中で最も古い平均値を削除して新第2のデータ群を構成し、新第2のデータ群の分布指標DBとしての工程能力指数Cpiを算出する。
【0031】
続いて、第1の工程能力指数の同一性判定手段21により、各第1の工程能力指数算出手段19、20で算出された各工程能力指数Cpiの同一性を判定し、各工程能力指数Cpiが実質的に一致する場合は平均値出力手段17から出力された振幅代表値Bとしての平均値を最新の振幅代表値Aとしての平均値として第1のデータ群入出力手段18に出力する。その結果、第1のデータ群には最新の平均値が加わりデータ数は1個増加する。
一方、各工程能力指数Cpiが実質的に一致しない場合は平均値出力手段17から出力された振幅代表値Bとしての平均値を削除する。その結果、第1のデータ群では、データ数は変化しない。
ここで、各工程能力指数Cpiの差が、例えば0.25以下の場合、各工程能力指数Cpiは実質的に一致すると判定し、各工程能力指数Cpiの差が、例えば0.25を超えると各工程能力指数Cpiは実質的に一致しないと判定する。
また、各工程能力指数Cpiの同一性の判定は、測定した振動の各周波数領域毎に求めた各工程能力指数Cpiに対してそれぞれ行ない、全ての周波数領域で各工程能力指数Cpiの同一性が確認された場合にのみ各平均値を第1のデータ群に加えるようにする。
【0032】
第3のデータ群作成手段22により、第1のデータ群入出力手段18内に格納されている第1のデータ群を読み込んで、各周波数領域毎に、測定順に並んでいる各平均値を所定個数(例えば、200個)毎に分割して複数の第3のデータ群を構成する。そして、中央値算出手段23により、各周波数領域毎に、各第3のデータ群に対してそれぞれ中央値Mを算出する。
また、第2の工程能力指数の変化速度算出手段24により、各周波数領域毎に、各第3のデータ群に対してそれぞれ工程能力指数Cpik を順次求めてその変化速度を算出する。
ここで、工程能力指数Cpik の算出は、各周波数領域毎に、各第3のデータ群の中央値Mに対して予め設定されている上限値及び下限値を使用して、前記した(2)式に基づいて行う。図3に、2つの劣化種類における、時間的に変化する中央値Mに対して設定される上限値及び下限値の関係を示す。
【0033】
劣化判定手段26は、劣化判定及び保全行動データベース25内に格納している各周波数領域と劣化種類との対応関係、及び各劣化種類に含まれる各劣化水準と中央値の範囲の対応関係をそれぞれ読み込んで、中央値算出手段23から順次出力される各周波数領域毎の中央値Mと対比させて、劣化種類、及び劣化水準の特定して表示手段28に表示する。
保全行動指針判定手段27は、第2の工程能力指数の変化速度算出手段24が算出した各周波数領域毎の工程能力指数Cpik を、図4に示すような工程能力指数Cpik の時間変化として表示手段28に表示すると共に、劣化判定及び保全行動データベース25内に格納している各劣化種類に含まれる各劣化水準内での各保全行動指針と工程能力指数Cpik の変化速度の範囲の対応関係を読み込んで、第2の工程能力指数の変化速度算出手段24から順次出力される各周波数領域毎の工程能力指数Cpik の変化速度と対比させて該当する保全行動指針を決定し、その内容を表示手段28に表示する。
ここで、保全行動指針とは、例えば、「定常周期監視継続」「短周期毎の監視実施」「定常周期監視に復帰」「点検計画立案」「直ちに運転停止」等の設備管理ガイダンスを指す。
【0034】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲での変更は可能であり、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組み合わせて本発明の回転機械の劣化診断方法を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。例えば、回転機械の振動の測定を1〜3分間隔毎に、1〜3秒の間に渡って行うようにしたが、劣化診断を行う回転機械の対象に合わせて測定周期と測定時間を任意に変更することができる。
バンドパスフィルタでの分割を1〜3kHz、3〜40kHz、10〜40kHzの3分割としたが、回転機械の構成要素の種類に合わせて、周波数領域の幅と分割個数を任意に設定できる。
第2のデータ群のデータ数を100個としたが、劣化診断を行う回転機械の対象に合わせて、データ数を100個未満としても、101個以上としてもよい。また、第3のデータ群のデータ数を200個としたが、劣化診断を行う回転機械の対象に合わせて、データ数を200個未満としても、201個以上としてもよい。
【0035】
【発明の効果】
請求項1〜7記載の回転機械の劣化診断方法においては、回転機械で発生する振動を回転機械に取付けた振動検出センサを用いて予め設定した時間間隔毎に所定時間だけ測定し、回転機械の劣化に関連する振動を抽出しその振幅分布Rをそれぞれ求め、各振幅分布Rを規定する振幅代表値Aを測定順に並べて第1のデータ群を作成する工程と、第1のデータ群の振幅代表値Aから最新の振幅代表値Aを含み測定順に連続した所定個数の振幅代表値Aを抽出して構成される第2のデータ群の分布指標DAを求める工程と、回転機械で発生する振動を振動検出センサを用いて予め設定した時間間隔毎に所定時間だけ測定してその振幅分布Sから振幅分布Sを規定する振幅代表値Bを求め、第2のデータ群に加えると共に第2のデータ群から最も古い振幅代表値Aを除いて新第2のデータ群を構成して、その分布指標DBを求める工程と、第2のデータ群の分布指標DA及び新第2のデータ群の分布指標DBが実質的に一致する場合は振幅代表値Bを最新の振幅代表値Aとして第1のデータ群に加え、第2のデータ群の分布指標DA及び新第2のデータ群の分布指標DBが実質的に一致しない場合は振幅代表値Bを削除する工程とを有するので、回転機械の振動測定を行う際に、劣化に無関係な機械設備特有の信号を除去することが可能になる。
その結果、劣化がある程度進行し判定基準値に近づいてきても、劣化の評価結果に変動が生じることがなく、安定した劣化判定を行うことが可能になる。
【0036】
特に、請求項2記載の回転機械の劣化診断方法においては、各振幅分布R、Sは振動を複数の周波数領域に分割し各周波数領域毎にそれぞれ求めるので、劣化種類の特定が容易になって、劣化に対する保全対応の内容を事前に決定することが可能になる。
【0037】
請求項3記載の回転機械の劣化診断方法においては、各振幅代表値A、Bには各振幅分布R、Sの平均値を採用し、各分布指標DA、DBには各平均値のばらつき程度を示す工程能力指数Cpiを採用するので、第2のデータ群と新第2のデータ群の同一性の有無を定量的に評価することができ、劣化に無関係な機械設備特有の信号を確実に除去することが可能になる。
【0038】
請求項4記載の回転機械の劣化診断方法においては、第1のデータ群から連続した所定個数の振幅代表値Aを順次抽出し複数の第3のデータ群を構成して各第3のデータ群毎に代表値及び各第3のデータ群の分布の統計指標を順次求め、各代表値の大きさから劣化水準の判定を行ない、各第3のデータ群の統計指標の変化速度から回転機械の保全内容を決定するので、劣化の発生と進行を逐次把握することが可能になると共に、劣化に対して早期に対応をとることが可能になる。
【0039】
請求項5記載の回転機械の劣化診断方法においては、各代表値には各第3のデータ群のそれぞれの中央値Mを採用し、統計指標には第3のデータ群の平均値の偏りを考慮した工程能力指数Cpik を採用するので、各第3のデータ群の間の差を明確にして、劣化水準を定量的に表示することが可能になる。
また、統計指標には第3のデータ群の平均値の偏りを考慮した工程能力指数Cpik を採用するので、中央値と平均値の分布の偏りを定量的に捉えることができる、劣化の進行を定量的に評価することが可能になる。
【0040】
請求項6記載の回転機械の劣化診断方法においては、工程能力指数Cpik を算出する際に、各中央値Mに対してそれぞれ上限値及び下限値を予め設定しておくので、劣化の進行に併せて第3のデータ群の平均値の偏りを考慮した工程能力指数Cpik を正確に求めることができ、劣化の進行をより正確に評価することが可能になる。
【0041】
請求項7記載の回転機械の劣化診断方法においては、各中央値Mに対してそれぞれ中央値Mの属する周波数領域、及び中央値Mに対応する工程能力指数Cpik の変化速度を求め、予め設定しておいた(1)各周波数領域と劣化種類との対応関係、(2)各劣化種類に含まれる各劣化水準と中央値の範囲の対応関係、(3)各劣化種類に含まれる各劣化水準内での各保全行動指針と工程能力指数Cpik の変化速度の範囲の対応関係とそれぞれ対比させて、劣化種類及び劣化水準を特定し、具体的な保全内容を決定するので、振幅代表値Aが時間的に激しく変動しても過敏な応答とならず、しかも、確実に劣化の進行を評価することができ、早期の段階で劣化の進行を認識することが可能となる。
更に、劣化種類、劣化水準、及び劣化の進行状況に対応して、具体的な保全行動指針を得ることができるため、専門知識を備えなくても効果的な設備管理を実施することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る回転機械の劣化診断方法を適用した回転機械の劣化診断装置の説明図である。
【図2】回転機械に特有の信号を含んだ振動検出センサからの出力信号を示す説明図である。
【図3】2つの劣化種類における、時間的に変化する中央値Mに対して設定される上限値及び下限値の関係を示す説明図である。
【図4】工程能力指数Cpik の時間変化を示す説明図である。
【図5】従来例における振動値の出力例を示す説明図である。
【符号の説明】
10:回転機械の劣化診断装置、11:回転機械、12:データ作成系、13:劣化診断系、14:振動検出センサ、15:増幅器、16:バンドパスフィルタ、17:平均値出力手段、18:第1のデータ群入出力手段、19、20:第1の工程能力指数算出手段、21:第1の工程能力指数の同一性判定手段、22:第3のデータ群作成手段、23:中央値算出手段、24:第2の工程能力指数の変化速度算出手段、25:劣化判定及び保全行動データベース、26:劣化判定手段、27:保全行動指針判定手段、28:表示手段[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method of diagnosing deterioration of a rotating machine, and more particularly, to evaluating a deterioration state of a rotating machine using an output signal of a vibration detection sensor attached to the rotating machine, an output specific to machine equipment unrelated to deterioration. The present invention relates to a method for diagnosing deterioration of a rotating machine that removes a signal to prevent a change in an evaluation result.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, for example, in a method of diagnosing an abnormality of a low-speed rotating machine such as a roller apron of a continuous casting machine, a signal detected by a vibration sensor is applied to a band-pass filter, and then envelope processing is performed. The difference between the upper limit value and the lower limit value is calculated, and when this difference exceeds a predetermined threshold value, it is determined that there is an abnormality (for example, see Patent Document 1).
In addition, a diagnostic device used for diagnosing deterioration of a rotating machine continuously extracts output signals from the rotating machine for several seconds by a vibration detection sensor and performs various processes, for example, dividing a vibration frequency into a plurality of frequency regions. Then, an index value (hereinafter, simply referred to as a vibration value) indicating a vibration amplitude value or a probability density distribution of a vibration waveform is obtained for each frequency region, and a preset reference value of the vibration value for each deterioration level is set. The deterioration level was determined in comparison with the above.
Then, when actually performing the deterioration diagnosis of the rotating machine, the deterioration diagnosis is performed using only the vibration value in order to emphasize the versatility and efficiency of the deterioration diagnosis, and the same is applied to all the deterioration types generated in the rotating machine. It was common to make a judgment with a reference value.
[0003]
[Patent Document 1]
JP-A-7-270228
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
In general, even if a rotating machine is used under constant operating conditions such as load and rotation speed, the vibration value obtained during a time or period (for example, on a daily basis) in which the deterioration state of the rotating machine can be considered constant. Fluctuates remarkably over time, as shown in FIG.
For this reason, when the deterioration progresses to some extent and the vibration value approaches the judgment reference value, the influence of the signal peculiar to the mechanical equipment irrelevant to the deterioration cannot be ignored, and a large fluctuation occurs in the required vibration value, and the degree of measurement is increased. Each time, the abnormality determination and the normality determination are repeated. As a result, the efficiency of the deterioration determination work has been reduced, and there has been a problem in the accuracy of the deterioration determination. In addition, it is difficult to detect deterioration at an early stage, which makes it difficult to cope with equipment maintenance. Further, in a rotating machine that performs intermittent operation, a so-called unsteady operation state before the stationary operation state area is reached frequently occurs, so that the determination result of the deterioration diagnosis may further fluctuate.
[0005]
In particular, when performing a deterioration diagnosis of a rotating machine, since the judgment is performed using the same reference value for all the deterioration types, the deterioration levels indicated by the judgment reference values are set extremely coarsely, and the deterioration is determined. If it is determined that the deterioration has occurred, it is necessary to separately perform a detailed diagnosis of the deterioration to specify the type of the deterioration. Then, after the type of deterioration is identified by the detailed diagnosis, based on the time change of the vibration value, for example, the transition of the vibration value simply averaged in units of 24 hours, the person can determine the action content for equipment maintenance. Had been decided.
Here, as a system for performing a precise diagnosis of deterioration, for example, a frequency analysis of a signal detected by a vibration detection sensor is performed to specify a type and an abnormal level of an abnormality, and comments on whether or not repair is performed and when the repair is performed. A device having a function of outputting has been proposed. However, in this system, even if the necessity of repair can be determined, effective maintenance contents cannot be instructed according to the type of deterioration.For example, when an abnormal state can be resolved simply by simple measures such as refueling Even in this case, there is a case where a meaningless and inefficient countermeasure such as a disassembly check requiring a large amount of cost and a lot of time is selected.
[0006]
The present invention has been made in view of the above circumstances, to prevent the evaluation result of the deterioration state from largely fluctuating by removing a signal peculiar to mechanical equipment irrelevant to deterioration, and to specify a deterioration type and a deterioration level. It is an object of the present invention to provide a method of diagnosing deterioration of a rotating machine capable of instructing an optimum maintenance content corresponding thereto.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
A method for diagnosing deterioration of a rotating machine according to the present invention, which meets the above-described object, comprises measuring vibration generated in the rotating machine for a predetermined time at predetermined time intervals using a vibration detection sensor attached to the rotating machine. Extracting vibrations related to mechanical deterioration, obtaining respective amplitude distributions R, and arranging amplitude representative values A defining the respective amplitude distributions R in a measurement order to create a first data group;
A distribution index DA of a second data group is obtained by extracting a predetermined number of amplitude representative values A including the latest amplitude representative value A from the amplitude representative value A of the first data group and including the latest amplitude representative value A in measurement order. Process and
The vibration generated by the rotating machine is measured for a predetermined time at predetermined time intervals using the vibration detection sensor, and an amplitude representative value B that defines the amplitude distribution S is obtained from the amplitude distribution S, and the second And forming a new second data group by removing the oldest amplitude representative value A from the second data group and obtaining its distribution index DB;
When the distribution index DA of the second data group substantially matches the distribution index DB of the new second data group, the amplitude representative value B is set as the latest amplitude representative value A in the first data group. A step of deleting the amplitude representative value B when the distribution index DA of the second data group and the distribution index DB of the new second data group do not substantially match.
[0008]
When deterioration occurs in a rotating machine, vibration due to the deterioration (when the frequency range of the vibration is an audible sound range is recognized as an abnormal sound), the magnitude of the deteriorated vibration (vibration amplitude) progresses. Increase with.
For this reason, if the vibration amplitude of the vibration generated during the operation of the rotating machine is detected for a predetermined time (for example, 1 to 3 seconds) at predetermined time intervals (for example, 1 to 3 minutes), the vibration The occurrence and progress of deterioration can be detected from the amplitude change process.
Here, the amplitude distribution R is obtained from the vibration amplitude of the vibration related to the detected deterioration, and an amplitude representative value A that quantitatively represents the characteristics of the amplitude distribution R is obtained to constitute the first data group. The number of data can be reduced efficiently. Furthermore, since the first data group is configured by arranging the amplitude representative values A in the order of measurement, the temporal progress of deterioration can be easily grasped using the first data group.
[0009]
In addition, the vibration detection sensor detects vibration caused by deterioration and also detects vibration peculiar to the rotating machine unrelated to deterioration.
Therefore, a predetermined number (for example, 100) of amplitude representative values A including the latest amplitude representative value A and consecutive in the measurement order is extracted from the amplitude representative value A of the first data group to form the second data group. Then, the distribution index DA is obtained. By obtaining the distribution index DA, the characteristics of the distribution of the second data group can be quantitatively grasped.
Next, vibration generated by the rotating machine is measured for a predetermined time (for example, 1 to 3 seconds) at predetermined time intervals (for example, 1 to 3 minutes) using a vibration detection sensor, and the amplitude distribution S is used to calculate the amplitude. An amplitude representative value B that defines the distribution S is obtained, the amplitude representative value B is added to the second data group, and a new second data group is formed by removing the oldest amplitude representative value A from the second data group. And its distribution index DB. Thereby, the characteristics of the distribution of the new second data group can be grasped quantitatively.
[0010]
Here, when the amplitude representative value B is obtained from the vibration caused by the deterioration, the distribution of the new second data group and the distribution of the second data group are considered to be substantially the same. When the amplitude representative value B is obtained from vibration peculiar to a rotating machine unrelated to deterioration, the distribution of the new second data group and the distribution of the second data group are considered to be different distributions. .
For this reason, when the distribution index DA and the distribution index DB substantially match, the amplitude representative value B is regarded as being obtained from the vibration caused by the deterioration. The amplitude representative value A is added to the first data group.
On the other hand, if the distribution index DA and the distribution index DB do not match, the amplitude representative value B is regarded as being obtained from the vibration peculiar to the rotating machine unrelated to the deterioration. Not added to the first data group.
[0011]
In the method for diagnosing deterioration of a rotating machine according to the present invention, it is preferable that the amplitude distributions R and S are obtained by dividing the vibration into a plurality of frequency regions and for each of the frequency regions.
Since a rotating machine is made up of various mechanical components, when deterioration occurs in each component, the generated vibration exists in a specific frequency region corresponding to each component.
Therefore, if the frequency domain is set according to each component and the amplitude distribution of the vibration is obtained for each frequency domain, it is possible to determine which component is deteriorating and progressing, and to determine the type of degradation. Can be identified.
[0012]
In the method for diagnosing deterioration of a rotating machine according to the present invention, the average values of the amplitude distributions R and S are used as the amplitude representative values A and B, and the average values of the average values are used as the distribution indexes DA and DB. Process capability index C indicating the degree of variation pi It is preferable to employ
When no deterioration occurs in each component of the rotating machine, or when the deterioration does not progress even if the deterioration occurs, the vibration generated from the rotating machine is generated at predetermined time intervals (for example, 1 to 3 minute intervals). Each of the amplitude distributions R and S obtained by measuring only a predetermined time (for example, 1 to 3 seconds) can be approximated as a normal distribution.
Therefore, as the representative amplitude values A and B that quantitatively represent the characteristics of the amplitude distributions R and S, the average value of the amplitude distributions R and S at which the probability of being detected when the vibration is measured is maximized. It is preferable to employ it.
[0013]
When the second data group (new second data group) is formed, each amplitude representative value A (each amplitude representative value B) has the shape of the distribution of the second data group (new second data group). Reflects between the upper and lower limits.
Then, a process capability index C indicating the degree of variation of the average value of each amplitude distribution R, S as each distribution index DA, DB. pi , The relationship between the difference between the upper limit value and the lower limit value (also referred to as a standard width) and the “variation” can be quantitatively expressed.
Here, the process capability index C indicating the degree of variation of the average value pi Can be calculated by the following equation, where T is the difference between the upper limit value and the lower limit value, and σ is the standard deviation of the second data group (new second data group).
C pi = T / (6σ) (1)
[0014]
In the method for diagnosing deterioration of a rotating machine according to the present invention, a predetermined number of the representative amplitude values A successively extracted from the first data group are sequentially extracted to form a plurality of third data groups, and each of the third data groups is formed. The representative value and the statistical index of the distribution of each third data group are sequentially obtained for each group, the deterioration level is determined from the magnitude of each representative value, and the change rate of the statistical index of each third data group is determined. It is preferable to determine the maintenance content of the rotary machine from the following.
[0015]
A plurality of third data groups arranged in chronological order from the first data group are formed, a representative value is obtained for each of the third data groups, and the deterioration level is indicated by the representative value. The change behavior can be efficiently reduced and the change behavior can be clearly shown.
Further, by obtaining a statistical index of distribution for each third data group, for example, it is possible to quantitatively grasp the degree of bias of the distribution of each third data group. Therefore, if a statistical index is selected such that the statistical index is small when the degree of bias of the distribution of the third data group is small, if the statistical index increases, each of the third data group It can be considered that the representative value is gradually increasing, and it can be determined that the deterioration is progressing. For this reason, the progress speed of deterioration can be grasped from the change speed of the statistical index, and an optimal maintenance action guideline can be issued according to the progress speed of deterioration.
[0016]
In the method for diagnosing deterioration of a rotating machine according to the present invention, a median M of each of the third data groups is adopted as each of the representative values, and an average value of the third data group is used as the statistical index. Process capability index C considering bias pik It is preferable to employ
When deterioration occurs or progresses, each amplitude representative value A constituting each third data group tends to increase with time, and each amplitude representative value A is symmetric between the upper limit and the lower limit. Will not be distributed.
For this reason, a central value M determined by the upper limit and the lower limit is adopted as the representative value of each third data group. Thus, the difference between the third data groups can be clearly displayed using the representative values.
[0017]
That each amplitude representative value A constituting each third data group is not symmetrically distributed between the upper limit value and the lower limit value is equivalent to a difference between the median value of the distribution and the average value of the distribution. .
Therefore, as a statistical index, the process capability index C considering the bias of the average value is used. pik By using, the bias between the median and the average in each third data group can be quantitatively grasped.
Here, the process capability index C considering the bias of the average value pik Can be calculated by the following equation, where SU and SL are the upper and lower limits, respectively, and the average and standard deviation of the third data group are μ and s.
C pik = MIN {(SU-μ) / (3s), (μ-SL) / (3s)} (2)
Here, MIN {...} Is a function for selecting the minimum value in parentheses.
[0018]
In the method for diagnosing deterioration of a rotary machine according to the present invention, the process capability index C pik It is preferable to set an upper limit value and a lower limit value for each of the median values M in advance when calculating.
Although the distribution shape of the third data group changes with the progress of deterioration, the change differs depending on the type of deterioration. For example, there are a case where the distribution shape tends to spread and a case where the distribution shape tends to narrow as the deterioration progresses.
Therefore, by setting an upper limit value and a lower limit value for the magnitude of the median in advance for each type of deterioration, a process in which the bias of the average value of the third data group is considered in accordance with the progress of deterioration. Capacity index C pik Can be determined exactly.
[0019]
In the method for diagnosing deterioration of a rotary machine according to the present invention, a frequency range to which the median M belongs and a process capability index C corresponding to the median M for each of the medians M. pik Find the rate of change of
(1) Correspondence between each frequency region and the degradation type, (2) Correspondence between each degradation level included in each degradation type and the range of the median value, (3) Included in each degradation type set in advance Each maintenance action guideline and process capability index C within each deterioration level pik By comparing with the corresponding relationship of the range of change speed of
The deterioration type and the deterioration level can be specified, and the specific maintenance content can be determined.
[0020]
As the deterioration progresses, the bias of the distribution of the third data group increases, and the process capability index C pik Increase. Therefore, the process capability index C pik The rate at which the deterioration proceeds can be ascertained from the rate of change.
As a result, (1) the correspondence relationship between each frequency region and the degradation type, (2) the correspondence relationship between each degradation level included in each degradation type and the range of the median value, and (3) the degradation level included in each degradation type. Action Guidelines and Process Capability Index C pik By setting in advance the correspondence of the range of the change speed of each, the optimum maintenance action guideline according to the current situation can be obtained by grasping the deterioration level and the progression speed of the specified deterioration type. Can be easily obtained.
[0021]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Next, embodiments of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings to provide an understanding of the present invention.
Here, FIG. 1 is an explanatory diagram of a rotating machine deterioration diagnosis apparatus to which a rotating machine deterioration diagnosis method according to an embodiment of the present invention is applied, and FIG. 2 is a diagram illustrating a vibration detection sensor including a signal unique to the rotating machine. FIG. 3 is an explanatory diagram showing an upper limit value and a lower limit value set respectively with respect to a temporal change of a median value of two deterioration types, and FIG. 4 is a process capability index C. pik FIG. 6 is an explanatory diagram showing a time change of the scalar.
As shown in FIG. 1, a rotating machine
[0022]
The
Further, the
Here, the first data group input / output means 18 receives the average value as the amplitude representative value A output from the average value output means 17 based on a command from the outside and arranges the first data group by arranging in order of measurement. It has a function of creating and outputting the created first data group.
[0023]
The first process capability index calculating means 19 calculates a predetermined number (for example, 100) of the amplitude representative values A including the average value as the latest amplitude representative value A and continuing in the measurement order from the first data group input / output means 18. , A second data group is formed by extracting the average value as a process capability index C indicating the degree of variation of the average value, which is an example of the distribution index DA of the second data group. pi Is provided.
Further, another first process capability
[0024]
Further, the first process capability index
[0025]
With such a configuration, when performing the deterioration diagnosis of the rotating
Here, those conventionally used can be applied to the
[0026]
The
Further, the
[0027]
Here, the
Further, the maintenance action guideline determination means 27 determines the process capability index C corresponding to the median M sequentially output from the second process capability index change speed calculating means 24. pik The change rate of the deterioration is stored in the deterioration judgment and
Further, the
[0028]
With such a configuration, a plurality of third data groups arranged in a time series from the first data group are formed, and the median M of the distribution is obtained for each group. It is possible to clearly show the occurrence of deterioration and the change behavior thereof by reducing the amount of deterioration. Then, the type of deterioration can be grasped from the frequency region where the median M exists, and the degradation level can be grasped from the magnitude of the median M.
Also, the process capability index C corresponding to the median M pik It is possible to grasp the progress speed of the deterioration from the change speed of, and it is possible to easily obtain the optimal maintenance action guideline according to the deterioration type and the deterioration level.
Here, the third data group creation means 22, the median value calculation means 23, the second process capability index change speed calculation means 24, the deterioration judgment and
[0029]
Next, a method for diagnosing deterioration of a rotating machine according to one embodiment of the present invention will be described in detail.
The deterioration diagnosis of the rotating
First, vibration detection sensors 14 (for example, acceleration sensors) are attached to bearings on both sides of the motor, and the vibration of the
[0030]
After the creation of the initial data in the first data group was completed, the deterioration diagnosis of the rotating
The first process capability index calculating means 19 extracts a predetermined number (for example, 100) of average values including the latest average value from the first data group input / output means 18 and including the latest average value, and outputs the second data. And a process capability index C as a distribution index DA of the second data group pi Is calculated.
Next, the first process capability
[0031]
Subsequently, each process capability index C calculated by each of the first process capability
On the other hand, each process capability index C pi Do not substantially coincide with each other, the average value as the amplitude representative value B output from the average value output means 17 is deleted. As a result, the number of data does not change in the first data group.
Here, each process capability index C pi Is, for example, 0.25 or less, each process capability index C pi Are determined to be substantially the same, and each process capability index C pi Is greater than 0.25, for example, each process capability index C pi Are determined not to substantially match.
In addition, each process capability index C pi Is determined by each process capability index C obtained for each frequency range of the measured vibration. pi For each process capability index C in all frequency ranges. pi Each average value is added to the first data group only when the identity of is confirmed.
[0032]
The first data group stored in the first data group input / output means 18 is read by the third data group creation means 22, and each average value arranged in the measurement order is determined for each frequency domain. A plurality of third data groups are formed by dividing the data by the number (for example, 200). Then, the median value calculating means 23 calculates the median value M for each third data group for each frequency region.
Further, the second process capability index change speed calculating means 24 calculates the process capability index C for each third data group for each frequency region. pik Are sequentially obtained, and the change speed is calculated.
Here, the process capability index C pik Is calculated based on the above-described equation (2) using an upper limit value and a lower limit value preset for the median M of each third data group for each frequency region. FIG. 3 shows the relationship between the upper limit value and the lower limit value set for the median value M that changes with time in the two types of deterioration.
[0033]
The
The maintenance action guideline determining means 27 calculates the process capability index C for each frequency region calculated by the second process capability index change
Here, the maintenance action guideline indicates, for example, facility management guidance such as "continue regular cycle monitoring", "perform monitoring every short cycle", "return to regular cycle monitoring", "plan an inspection plan", and "stop operation immediately".
[0034]
As described above, the embodiments of the present invention have been described. However, the present invention is not limited to these embodiments, and can be changed without changing the gist of the invention. A case where the method for diagnosing deterioration of a rotating machine of the present invention is configured by combining some or all of the forms and modifications is also included in the scope of the present invention. For example, the measurement of the vibration of the rotating machine is performed at intervals of 1 to 3 minutes and for a period of 1 to 3 seconds. Can be changed to
Although the division by the band-pass filter is made into three divisions of 1 to 3 kHz, 3 to 40 kHz, and 10 to 40 kHz, the width of the frequency domain and the number of divisions can be arbitrarily set according to the type of the component of the rotating machine.
Although the number of data in the second data group is set to 100, the number of data may be set to less than 100 or to 101 or more according to the target of the rotating machine for performing the deterioration diagnosis. In addition, the number of data in the third data group is set to 200, but the number of data may be set to less than 200 or to 201 or more according to the target of the rotating machine for performing the deterioration diagnosis.
[0035]
【The invention's effect】
In the method for diagnosing deterioration of a rotating machine according to any one of claims 1 to 7, vibration generated in the rotating machine is measured for a predetermined time at predetermined time intervals using a vibration detection sensor attached to the rotating machine. Extracting vibrations related to deterioration, obtaining respective amplitude distributions R, and arranging amplitude representative values A defining the respective amplitude distributions R in the order of measurement to create a first data group; A step of obtaining a distribution index DA of a second data group constituted by extracting a predetermined number of amplitude representative values A including the latest amplitude representative value A from the value A and being continuous in the measurement order; The amplitude representative value B that defines the amplitude distribution S is determined from the amplitude distribution S by measuring the amplitude distribution S for a predetermined time using a vibration detection sensor, and is added to the second data group. Oldest from A step of forming a new second data group except for the amplitude representative value A and obtaining its distribution index DB, and the distribution index DA of the second data group and the distribution index DB of the new second data group are substantially Is added to the first data group as the latest amplitude representative value A, the distribution index DA of the second data group and the distribution index DB of the new second data group substantially match. If not, a step of deleting the amplitude representative value B is provided, so that when measuring the vibration of the rotating machine, it is possible to remove a signal peculiar to mechanical equipment unrelated to deterioration.
As a result, even if the deterioration progresses to some extent and approaches the determination reference value, the deterioration evaluation result does not change and stable deterioration determination can be performed.
[0036]
In particular, in the method for diagnosing deterioration of a rotating machine according to the second aspect, since each of the amplitude distributions R and S divides the vibration into a plurality of frequency regions and obtains each for each frequency region, it is easy to specify the type of deterioration. , It is possible to determine in advance the content of the maintenance response to the deterioration.
[0037]
In the method for diagnosing deterioration of a rotating machine according to claim 3, the average values of the amplitude distributions R and S are used for the amplitude representative values A and B, and the degree of variation of the average values is used for the distribution indexes DA and DB. Process capability index C pi Is employed, it is possible to quantitatively evaluate the identity of the second data group and the new second data group, and to reliably remove signals specific to mechanical equipment unrelated to deterioration. Become.
[0038]
In the method for diagnosing deterioration of a rotating machine according to claim 4, a predetermined number of successive amplitude representative values A are sequentially extracted from the first data group to form a plurality of third data groups, and each of the third data groups is formed. For each time, the representative value and the statistical index of the distribution of each third data group are sequentially obtained, the level of deterioration is determined from the magnitude of each representative value, and the rotational speed of the rotating machine is determined from the rate of change of the statistical index of each third data group. Since the maintenance content is determined, it is possible to grasp the occurrence and progress of the deterioration one by one and to take an early response to the deterioration.
[0039]
In the method for diagnosing deterioration of a rotating machine according to the fifth aspect, the median value M of each third data group is adopted as each representative value, and the bias of the average value of the third data group is used as a statistical index. Process capability index C considered pik Is adopted, it is possible to clarify the difference between the respective third data groups and quantitatively display the deterioration level.
In addition, the statistical index includes a process capability index C in consideration of the bias of the average value of the third data group. pik Is employed, the bias of the distribution of the median value and the average value can be quantitatively grasped, and the progress of deterioration can be quantitatively evaluated.
[0040]
In the method for diagnosing deterioration of a rotary machine according to claim 6, the process capability index C pik Is calculated in advance, the upper limit value and the lower limit value are set in advance for each median M, so that the process capability index C considering the deviation of the average value of the third data group in accordance with the progress of deterioration pik Can be accurately obtained, and the progress of deterioration can be more accurately evaluated.
[0041]
In the method for diagnosing deterioration of a rotating machine according to claim 7, a frequency range to which the median M belongs for each median M, and a process capability index C corresponding to the median M. pik (1) Correspondence relationship between each frequency region and degradation type, (2) Correspondence relationship between each degradation level included in each degradation type and the range of median value, (3) Each maintenance action guideline and process capability index C within each deterioration level included in each deterioration type pik Since the type of deterioration and the level of deterioration are specified and specific maintenance contents are determined by comparing with the correspondence relationship of the range of the change speed, a sensitive response is obtained even if the amplitude representative value A fluctuates sharply with time. In addition, the progress of deterioration can be reliably evaluated, and the progress of deterioration can be recognized at an early stage.
Furthermore, since specific maintenance action guidelines can be obtained in accordance with the type of deterioration, deterioration level, and progress of deterioration, it is possible to carry out effective equipment management without having specialized knowledge. Become.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory diagram of a rotating machine deterioration diagnosis apparatus to which a rotating machine deterioration diagnosis method according to an embodiment of the present invention is applied.
FIG. 2 is an explanatory diagram showing an output signal from a vibration detection sensor including a signal unique to a rotating machine.
FIG. 3 is an explanatory diagram showing a relationship between an upper limit value and a lower limit value set with respect to a time-varying median value M in two types of deterioration.
FIG. 4 Process capability index C pik FIG. 6 is an explanatory diagram showing a time change of the scalar.
FIG. 5 is an explanatory diagram showing an output example of a vibration value in a conventional example.
[Explanation of symbols]
10: Deterioration diagnosis device for rotating machine, 11: Rotating machine, 12: Data creation system, 13: Deterioration diagnosis system, 14: Vibration detection sensor, 15: Amplifier, 16: Band pass filter, 17: Average value output means, 18 : First data group input / output means, 19, 20: first process capability index calculation means, 21: first process capability index identity determination means, 22: third data group creation means, 23: center Value calculation means, 24: change rate calculation means for the second process capability index, 25: deterioration judgment and maintenance action database, 26: deterioration judgment means, 27: maintenance action guideline judgment means, 28: display means
Claims (7)
前記第1のデータ群の前記振幅代表値Aから最新の振幅代表値Aを含み測定順に連続した所定個数の振幅代表値Aを抽出して構成される第2のデータ群の分布指標DAを求める工程と、
前記回転機械で発生する振動を前記振動検出センサを用いて予め設定した時間間隔毎に所定時間だけ測定してその振幅分布Sから該振幅分布Sを規定する振幅代表値Bを求め、前記第2のデータ群に加えると共に該第2のデータ群から最も古い振幅代表値Aを除いて新第2のデータ群を構成して、その分布指標DBを求める工程と、
前記第2のデータ群の分布指標DA及び前記新第2のデータ群の分布指標DBが実質的に一致する場合は前記振幅代表値Bを最新の振幅代表値Aとして前記第1のデータ群に加え、前記第2のデータ群の分布指標DA及び前記新第2のデータ群の分布指標DBが実質的に一致しない場合は前記振幅代表値Bを削除する工程とを有することを特徴とする回転機械の劣化診断方法。Vibration generated by the rotating machine is measured for a predetermined time at predetermined time intervals using a vibration detection sensor attached to the rotating machine, and vibration associated with the deterioration of the rotating machine is extracted, and its amplitude distribution R is calculated. Determining and arranging the amplitude representative values A defining the respective amplitude distributions R in the order of measurement to create a first data group;
A distribution index DA of a second data group is obtained by extracting a predetermined number of amplitude representative values A including the latest amplitude representative value A from the amplitude representative value A of the first data group and including the latest amplitude representative value A in measurement order. Process and
The vibration generated by the rotating machine is measured for a predetermined time at predetermined time intervals using the vibration detection sensor, and an amplitude representative value B that defines the amplitude distribution S is obtained from the amplitude distribution S, and the second And forming a new second data group by removing the oldest amplitude representative value A from the second data group and obtaining its distribution index DB;
When the distribution index DA of the second data group substantially matches the distribution index DB of the new second data group, the amplitude representative value B is set as the latest amplitude representative value A in the first data group. A step of deleting the amplitude representative value B when the distribution index DA of the second data group does not substantially match the distribution index DB of the new second data group. A method for diagnosing machine deterioration.
予め設定しておいた(1)各周波数領域と劣化種類との対応関係、(2)各劣化種類に含まれる各劣化水準と中央値の範囲の対応関係、(3)各劣化種類に含まれる各劣化水準内での各保全行動指針と工程能力指数Cpik の変化速度の範囲の対応関係とそれぞれ対比させて、
劣化種類及び前記劣化水準を特定し、具体的な前記保全内容を決定することを特徴とする回転機械の劣化診断方法。7. The method for diagnosing deterioration of a rotating machine according to claim 6, wherein a frequency range to which the median M belongs and a rate of change of a process capability index C pik corresponding to the median M are determined for each of the medians M.
(1) Correspondence between each frequency region and the degradation type, (2) Correspondence between each degradation level included in each degradation type and the range of the median value, (3) Included in each degradation type set in advance Each maintenance action guideline within each deterioration level is compared with the corresponding relationship between the range of the rate of change of the process capability index C pik ,
A method for diagnosing deterioration of a rotating machine, comprising: specifying a deterioration type and the deterioration level; and determining the specific maintenance contents.
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