JP2004323043A - 物品貯蔵庫 - Google Patents
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Abstract
【課題】物品貯蔵室の手前側に貯蔵した物品の取り出しを合理的に行えるようにした物品貯蔵庫を提供する。
【解決手段】物品貯蔵庫100は引出型の貯蔵室81Bに物品をそのまま貯蔵または冷却もしくは加温して貯蔵する。貯蔵室81Bの前蓋部分81B1を前傾開き動作が可能な扉81Bxで構成する。前傾開き動作の操作部分w1を扉81Bxに設けたハンドル81g2に配置する。扉81Bxの背面の下方側に支点p1をその上方にロック機構81Kを配置する。操作部分w1によりロック機構81Kのロックを解除して前傾開き動作を行わせる。前傾開き動作によって開扉される距離L1よりも小さい奥行D3の小箱81b2を扉81Bxの背面に設ける。操作部分w1をハンドル81g2の左右中央位置s1に配置する。ロック機構81Kのロックの解除を解除構成によって行うなどにより手前側に貯蔵した物品の取り出しを合理的に行えるようにする。
【選択図】 図1
【解決手段】物品貯蔵庫100は引出型の貯蔵室81Bに物品をそのまま貯蔵または冷却もしくは加温して貯蔵する。貯蔵室81Bの前蓋部分81B1を前傾開き動作が可能な扉81Bxで構成する。前傾開き動作の操作部分w1を扉81Bxに設けたハンドル81g2に配置する。扉81Bxの背面の下方側に支点p1をその上方にロック機構81Kを配置する。操作部分w1によりロック機構81Kのロックを解除して前傾開き動作を行わせる。前傾開き動作によって開扉される距離L1よりも小さい奥行D3の小箱81b2を扉81Bxの背面に設ける。操作部分w1をハンドル81g2の左右中央位置s1に配置する。ロック機構81Kのロックの解除を解除構成によって行うなどにより手前側に貯蔵した物品の取り出しを合理的に行えるようにする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、物品を貯蔵するための引出型の貯蔵室を有する物品貯蔵庫に関するものである。なお、この発明において、物品貯蔵庫とは、物品をそのまま貯蔵する貯蔵室、または、物品を冷却もしくは加温して貯蔵する貯蔵室を有する貯蔵庫などの総称である。
【0002】
また、上記の冷却には、冷却対象とする物品を凍結させない状態の所定の温度に冷却する構成、すなわち、一般に冷蔵と言われるものと、冷却対象とする物品を凍結させるように冷却する構成、すなわち、一般に冷凍と言われるものと、後者の凍結を不完全な冷凍状態に冷却する構成、すなわち、弱冷凍と言われるものとがある。
【0003】
そして、この発明では、これらの冷却のうちの1つの冷却、または、これらのうちの任意の複数の冷却を組み合わせた冷却を総称して冷却というのである。したがって、これらの冷蔵・冷凍・弱冷凍の構成のうちの1つの構成、または、これらのうちの任意の複数の構成を組み合わせた構成をもつ冷却庫は、物品貯蔵庫の一種に属することになるものである。
【0004】
【従来の技術】
こうした物品貯蔵庫の物品貯蔵庫の構成として、図5・図6のような冷却機能をもつ物品貯蔵庫100の構成(以下、第1従来技術という)が周知である。なお、以下に説明する各図において、同一の符号で示す部分は、いずれかの図によって説明する同一符号の部分と同一の機能をもつ部分である。
【0005】
図5・図6において、物品貯蔵庫100は、本体90、すなわち、断熱外箱と適宜に設けられた各仕切壁部分91A・91・92Aによって仕切られた複数の貯蔵室81A・81B・82A・82Bによって構成されている。
【0006】
貯蔵室81Aには、比較的に取出頻度の多い飲物・加工食品などの物品を冷蔵による冷却を行ないながら貯蔵する。貯蔵室81Bには、比較的に取出頻度の少ない野菜類などの物品を冷蔵による冷却を行いながら貯蔵する。貯蔵室82Aには、刺身用魚肉類などを弱冷凍による冷却を行いながら貯蔵する。貯蔵室82Bには、冷凍食品類などを冷凍を行いながら貯蔵する。
【0007】
また、物品の出し入れは、貯蔵室81Aは前側の開閉扉81A1を開閉して行い、貯蔵室81Bは前蓋81B1とともに引き出せる引出によって行い、貯蔵室82Aは前蓋82A1とともに引き出せる引出によって行い、貯蔵室82Bは前蓋82B1とともに引き出せる引出によって行う。なお、本体90・各仕切壁部分91A・91・92A・開閉扉81A1・前蓋81B1・前蓋82A1・前蓋82B1などの断熱を要する部分は外面側を薄い鋼板で形成するとともに、内部に断熱材、例えば、発泡ポリウレタンなどを充填している。なお、必要に応じて、室内に面する内面側を合成樹脂材で構成している。
【0008】
各貯蔵室81A・81B・82A・82Bの内部は、例えば、図8のように、種々の引出箱や棚を設けて構成してあり、各内部は、例えば、圧縮冷媒による冷凍サイクルによって冷却している。
【0009】
この冷却は、貯蔵室81A・81B内の空気は、冷却器21、例えば、圧縮冷媒の蒸発器により冷却された後に送風機61により加勢されて、実線で示す各流路を通って貯蔵している物品を冷却し、点線で示す流路を通って冷却器21に戻るという循環を繰り返す。
【0010】
また、貯蔵室82A・82B内の空気は、冷却器22、例えば、圧縮冷媒の蒸発器により冷却された後に送風機62により加勢されて、実線で示す各流路を通って貯蔵している物品を冷却し、点線で示す流路を通って冷却器22に戻るという循環を繰り返す。
【0011】
そして、各貯蔵室81A・81B・82A・82Bには、図5・図6の各〔グリップハンドル型〕のように、ハンドルを手で握って操作できるようにした構造のグリップハンドル81g1・81g2・82g1・82g2を設けた構成のものと、図5・図7の〔引っ掛けハンドル型〕のように、ハンドルに手先のみを入れて操作できるようにした構造の引っ掛けハンドル81h1・81h2・82h1・82h2を設けた構成のものとが周知である。
【0012】
なお、グリップハンドルは把手とも呼ばれ、また、引っ掛けハンドルは引手とも呼ばれている。なお、この発明において、ハンドルとは、上記のグリップハンドル・引っ掛けハンドルのほか、他の形式のハンドル、例えば、キノコ形のハンドルなどを含むハンドルの総称をいうものである。
【0013】
ここで、この発明における引出型の貯蔵室とは、例えば、上記の貯蔵室のうちの物品の出し入れを引出によって行うようにした各貯蔵室81B・82A・82Bような貯蔵室をいい、物品貯蔵庫とは、そうした貯蔵室を1つまたは複数設けたもの、または、そうした貯蔵室と、他の開閉構造、例えば、貯蔵室81Aのような扉による開閉構造をもつものとを併設したものをいうものである。
【0014】
そして、引出型の各貯蔵室81B・82A・82Bの引き出しと入れ込みの動作は、例えば、貯蔵室81Bを例にして説明すると、図8のように、本体90の側面側の壁部90Aの内側にレール溝R1とローラR2とを設けておき、前蓋81B2の引き出し操作によって引き出される引出部分DW1に設けたレールR3の下縁をローラR2の上に乗せて案内するとともに、引出部分DW1に設けたローラR4をレール溝R1に入れ込んで案内するように構成している。他の各貯蔵室82A・82Bも、ほぼ同様の構成により、引き出しと入れ込みとが行えるように構成している。
【0015】
上記の第1従来技術の構成による引出型の貯蔵室、例えば、貯蔵室81Bを例にして説明すると、貯蔵室81Bの中の前側の部分に物品を出し入れする際にも、図8のように、引出部分を半引き出し状態に引出さなければならないので、冷却機能をもつ貯蔵室の場合には、引き出した部分から外気が入り込んで、内部を加温し、加温機能をもつ貯蔵室の場合には、逆に冷却されてしまうという不都合が生ずる。なお、他の貯蔵室82A・82Bにも、同様のことが生ずる。
【0016】
また、物品をそのまま貯蔵する貯蔵室の場合には、小物の物品と大物の物品とが1つの引出箱の中に入れ込まれるので、小物の物品が大物の物品にまぎれ込んでしまうという不都合が生ずる。
【0017】
このため、図9のように、例えば、貯蔵室81Bの中に、手前側には奥行D1の小さい小箱81b1を、また、奥側には奥行D2の大きい大箱81b2を配置した構成の貯蔵室をもつ貯蔵庫の構成(以下、第2従来技術という)が提案されている。なお、冷却機能をもつ貯蔵庫の場合には、小箱81b1にペットボトル入りの飲料などを入れる場合もある。
【0018】
【特許文献1】
特開2001−280790号公報
特許文献1は第1従来技術を開示している。
【特許文献2】
特開2002−156183号公報
特許文献2は第2従来技術を開示している。
【非特許文献1】
1995年12月本願出願人三洋電機株式会社発行「冷凍冷蔵庫SR−45SKサービス技術資料」
非特許文献1は第1従来技術を開示している。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
上記の第2従来技術による物品貯蔵庫100でも、図9の〔半引き出し状態〕にして手前側のものを取り出すためには、小箱81b1の奥行D1の分だけは引き出さなければならないので、冷却機能・加温機能をもつ貯蔵室の場合には、引き出した奥行D1の下方から上方に通り抜ける外気によって加温・冷却を奪われてしまうという不都合がある。
【0020】
また、物品をそのまま貯蔵する貯蔵室の場合には、小物の物品だけを出し入れしたい場合でも、重い大物の入った大箱81b2をも一緒に引き出さなければならないので、その都度、重い引出の引き出しや入れ込み操作をしなければならないという不都合がある。
このため、これらの不都合をなくした物品貯蔵庫の提供が望まれているという課題がある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記のような物品を貯蔵するための引出型の貯蔵室、例えば、貯蔵室81Bを有する物品貯蔵庫100において、次の構成を設けることにより上記の課題を解決したものである。
【0022】
そして、第1の構成は、
上記の貯蔵室の前蓋部分を前傾開き動作が可能な扉で構成するとともに、上記の前傾開き動作の操作部分を上記の扉に設けたハンドルに配置する前傾開き操作手段を設けて構成したものである。
【0023】
第2の構成は、上記の第1の構成に加えて、
上記の扉の背面の下方側に支点を配置するとともに、この支点よりも上方に配置したロック機構のロックを上記の操作部分により解除して上記の前傾開き動作を行わせる前傾ロック解除手段を設けて構成したものである。
【0024】
第3の構成は、上記の第1の構成・第2の構成において、
上記の前傾開き動作によって開扉される距離よりも小さい奥行の小箱を上記の扉の背面に設けて構成したものである。
【0025】
第4の構成は、上記の第1の構成〜第3の構成において、
上記の操作部分を上記のハンドルの左右中央位置に配置して構成したものである。
【0026】
第5の構成は、上記の第1の構成〜第4の構成において、
上記のロックの解除を機械的な解除構成または電気的な解除構成によって行う構成を設けて構成したものである。
【0027】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態として、この発明を上記の第1従来技術の構成に適用した実施例を説明する。
【0028】
【実施例】
〔第1実施例〕
以下、図1・図2により第1実施例を説明する。この第1実施例の構成が上記の第1従来技術の構成と異なる箇所は次の箇所である。
【0029】
第1には、冷蔵室81Bの引出の前蓋81B1の部分を、図1のように、背面の下方側を支点p1として、矢印m1のように、上方が前側に傾くようにして開く(この発明において、「前傾開き」という)動作が可能な扉81Bxにして構成した箇所である。
【0030】
第2には、支点p1よりも上方にロック機構81Kを扉81Bxの両脇に、左右対称にして、配置するとともに、グリップハンドル81g2にロック機構81Kのロックを解除するための操作部分w1をグリップハンドル81g2に配置した箇所である。
【0031】
なお、ハンドルが引っ掛けハンドル81h2の場合には、図7の〔引っ掛けハンドル型〕における前蓋部分81B1を上記の扉81Bxと同様に構成して、その引っ掛けハンドル81h2に上記の操作部分w1を配置することになるものである。
【0032】
ここで、ロック機構81Kは、例えば、図2のように、扉81Bxの背面側に設けた掛け爪K1と、引出部分DW1を案内するレールR3から張り出させた張出部分U1に設けた掛け穴K2とで構成してある。
【0033】
そして、掛け爪K1を掛け穴K2に入れ込んで引っ掛けることにり、扉81Bxを閉じる際の姿勢、すなわち、図2の〔閉じ状態〕のように、角度θ1を0°にした状態に保持するようにロックを行うものである。
【0034】
また、こうしたロック機構81Kのロックを解除するための操作部分w1は、後記のように、機械的または電気的な解除構成によって、掛け爪K1を扉81Bxの中心側に引いて、掛け穴K2から引き抜く操作を行わせるように構成してある。つまり、ロックを解除することによって、扉81Bxが角度θ1の前傾開き動作を行えるわけである。
【0035】
そして、こうした前傾開き状態から、扉81Bxを前傾開き状態から前傾開きを閉じる動作、すなわち、角度θ1を0°になるように回転する動作を行うと、掛け爪K1の背面側の傾斜面K1aが掛け穴K2の外郭部分K2aの抵抗力によって押し込められた後に掛け穴K2に入れ込まれて前傾開きを閉じた状態に保持されることになる。
【0036】
なお、操作部分w1の配置位置は、好適には、グリップハンドル81g2または引っ掛けハンドル821h2の左右中央位置s1に設けて、左右いずれからでも操作を行い易くするのがよい。ここで、左右中央位置s1とは、貯蔵庫100の幅B1の中心付近の位置をいうものである。
【0037】
第3には、倒れ止め機構81Tを扉81Bxの両脇に、左右対称にして配置することにより、ロック機構81Kのロックの解除によって、扉81Bxが前傾開き動作できる限度の角度θ1を規定づけている箇所である。
【0038】
ここで、倒れ止め機構81は、例えば、図2の〔ニ−ニ横断平面〕のように、扉81Bx側に設けた移動側の制止部分T1を、引出部分DW1側に設けた静止側の制止部分T2で受け止めるように構成してある。
【0039】
そして、制止部分T1は、内側に向けてL字形に形成した部分を硬質の材料、例えば、鋼板で構成して扉81Bxから背面側に張り出した張出部分U3に設けてある。
【0040】
また、制止部分T2は、外側に向けてL字形に形成した部分を硬質の材料、例えば、鋼板で構成して引出部分を案内するためのレールR3から張り出した張出部分U2にして設けてある。
【0041】
なお、上記の支点p1は、例えば、張出部分U2の下端側に設けた軸受穴p11と、扉81Bxの背面側に設けた軸受穴p12とに、支点用の軸p13を通して構成してある。
【0042】
さらに、前傾開き動作を行った際には、図2の〔前傾開き状態〕のように、移動側の制止部分T1の奥側の先端に設けた上曲部分V1の上面が、側面側の壁部90Aに固定されたローラR2の下面に引っ掛けられて、引出動作を制止するように構成した引止機構81Sを設けてある。
【0043】
したがって、前傾開き動作を行った際には、引止機構81Sによって引出部分DW1が引き止められて、扉81Bxの下側が開かないように保持された状態になる。
【0044】
しかし、使用者の都合により、この状態からでも、引出部分DW1を更に引き出して、物品を奥の大箱81b2に物品を出し入れたい場合もあり得る。こうした場合には、多少、力を入れてハンドルを無理に引くと、引止機構81Sの上曲部分V1がローラR2から外されて、引出部分DW1を前に引き出すことができるようになる。
【0045】
なお、上曲部分V1がローラR2から外される際には、前傾開きしている角度θ1が、一旦、僅かに小さくなった後に、元の角度θ1に戻るように扉81Bxが振動するが、この振動量はごく小さいので、貯蔵している物品に対する影響は殆どない。
【0046】
第4には、扉81Bxの背面側に添わせて、扉81Bxが上記の前傾開き動作によって開扉される距離L1よりも小さい奥行D3の小箱81b1を設けた箇所である。
【0047】
そして、扉81Bxの前傾開き動作により、扉81Bxとともに小箱81b1を前傾させることによって、前傾開きによって開口した上方側から小箱81b1に物品の出し入れができるように構成したものである。
さらに、必要に応じて、図1の〔ハ−ハ断面〕のように、小箱81b1の上方側に下向きの溝部分nを設けるとともに、この溝部分nに入れ込むための差込片iを扉81Bxの背面側に固定することにより、小箱81b1を上方に引き抜いて取り外せるように構成することができる。
【0048】
つまり、この第1実施例の構成は、概括的には、上記のような物品を貯蔵するための引出型の貯蔵室、例えば、貯蔵室81Bを有する物品貯蔵庫100において、第1には、
上記の貯蔵室、例えば、貯蔵室81Bの前蓋部分81B1を前傾開き動作が可能な扉81Bxで構成するとともに、上記の前傾開き動作の操作部分w1を上記の扉81Bxに設けたハンドル、例えば、グリップハンドル81g2または引っ掛けハンドル81h2に配置する前傾開き操作手段を設けた上記の第1の構成を構成していることになるものである。
【0049】
第2には、上記の第1の構成に加えて、
上記の扉81Bxの背面の下方側に支点p1を配置するとともに、この支点p1よりも上方に配置したロック機構81Kのロックを上記の操作部分w1により解除して上記の前傾開き動作を行わせる前傾ロック解除手段を設けた上記の第2の構成を構成していることになるものである。
【0050】
第3には、上記の第1の構成・第2の構成において、
上記の前傾開き動作によって開扉される距離L1よりも小さい奥行D3の小箱81b1を上記の扉81Bxの背面に設けた上記の第3の構成を構成していることになるものものである。
【0051】
第4の構成は、上記の第1の構成〜第3の構成において、
上記の操作部分w1を上記のハンドル、例えば、グリップハンドル81g2または引っ掛けハンドル81h2の左右中央位置s1に配置した上記の第4の構成を構成していることになるものである。
【0052】
したがって、この上記の第1の構成〜第4の構成によれば、例えば、貯蔵室81Bのような引出型の貯蔵室の前蓋部分81B1を前傾開き動作できる扉81Bxに構成しているため、冷却機能または加温機能を設けた物品貯蔵庫100では、前傾開き動作によって、扉81Bxの下方側が閉じられた状態で、上方側から物品を出し入れできるので、下方側からの外気の流通を阻止でき、従来のような外気による加温や冷却を極度に低減なし得るという効果が得られる。
【0053】
また、物品をそのまま貯蔵する物品貯蔵庫100では、頻繁に出し入れする小物を扉81Bxの背面側に設けた小箱81b1に貯蔵することにより、引出部分DW1全体を引き出さずに小物の出し入れが行えるので、奥の大箱81b2に重い物品を貯蔵している場合でも、それに無関係に、簡単な前傾開きを行うだけで済ませることができるという効果が得られる。
【0054】
そして、前傾開き動作のためのロック機構81Kのロックを解除するための操作部分w1をハンドル、例えば、グリップハンドル81g2または引っ掛けハンドル81h2に設けているため、引出動作と前傾開き動作とを同一の部分で操作できるので、使用者が操作を簡便に行えるという効果が得られる。
【0055】
さらに、上記の操作部分w1の配置をハンドル、例えば、グリップハンドル81g2または引っ掛けハンドル81h2の左右中央位置s1に配置しているので、物品貯蔵庫100の左右いずれ側からでも、物品貯蔵庫100の左右が囲まれたような狭い場所でも無理な姿勢をすることなく容易に引出動作と前傾開き動作との操作を行えるという効果が得られる。
【0056】
〔第2実施例〕
以下、図3により第2実施例を説明する。この第2実施例の構成は上記の第1実施例におけるロック機構81Kと操作部分w1とを機械的な機構で行う場合の具体的な構成の実施例である。なお、左側の構成部分は記載を省略してあるが、右側の部分と対称な構造になっている。また、図3には、小箱81b1の部分を省略してある。
【0057】
図3において、操作部分w1は、例えば、四角棒状の押しボタンで構成してあり、グリップハンドル81g2の左右中央位置s1に設けたグリップハンドル81g2と扉81Bxとの間を橋絡した橋絡部分Brを貫通して、扉81Bxの中に設けた空洞部分r1内のカム機構K20と連結または一体に形成してある。
【0058】
カム機構K20には、左右対称の傾斜面によるカム面K20aを設けてあり、カム面K20aと接して移動する円柱状の移動子K21に牽引リードK22の一端側をかしめ付けなどにより固定してある。なお、カム機構K20のカム面K20a側を、例えば、テフロン(登録商標)系の合成樹脂材で形成し、移動子K21を、例えば、ステンレス鋼材で形成することにより、移動子K21の滑り移動を容易にしている。
【0059】
牽引リードK22は、例えば、細い鋼索、または、ポリアミド樹脂材の捩り合わせ糸、すなわち、商品名ではナイロン捩り糸とい言われているものなど形成してあり、保護管K23で覆ってある。保護管23は、例えば、螺旋状の鋼線による管状体または鋼線の編み組による管状体を合成樹脂材で被覆したもの、すなわち、合成樹脂被覆管で構成してある。
【0060】
保護管K23の一端側は空洞箱部分r1の壁部に嵌め込み、他端側はロック機構81Kの枠体K27に嵌め込んで保持している。また、牽引リードK22の他端側は、抗圧縮性のコイルばねK24の中を通して、移動子K25の中に配置した終端子K26にかしめ付けなどにより固定してある。
【0061】
掛け爪K1は移動子K25にかしめ止めなどにより固定するとともに、扉81Bxの背面側にねじ止めなどにより固定した枠体K27の案内筒部分K28の中を滑動するように構成してある。移動子K25は枠体K27の案内筒部分K29の中を滑動するとともに、段付部分K30で移動を制止することにより、掛け爪K1の移動を制限している。
【0062】
したがって、操作部分w1の押しボタンを押すと、カム面K20aの傾斜によって、移動子K21がコイルばねK24に抗して右方向に移動するため、牽引リードK22が同様に移動するので、ロック機構81Kの掛け爪K1が右側に移動して掛け穴K2から引き抜かれ、ロックが解除されて扉81Bxが前傾開き動作を行える状態になる。
【0063】
そして、前傾開き状態から、扉81Bxを前傾開き状態から前傾開きを閉じる動作、すならち、角度θ1を0°になるように回転する動作を行うと、掛け爪K1の背面側の傾斜面K1aが掛け穴K2の外郭部分K2aの抵抗力によって押し込められた後に掛け穴K2に入れ込まれて前傾開きを閉じた状態に保持されることになる。
【0064】
〔第3実施例〕
以下、図4により第3実施例を説明する。この第3実施例の構成が上記の第2実施例と異なる箇所は次の箇所である。
【0065】
第1には、カム機構K21・牽引リードK22に代えて、電気的にロック解除を行うための電気スイッチ機構E31を空洞箱部分r1内に設けるとともに、電気配線E32を電気スイッチ機構E31と後記の電気的アクチェータE33に接続配線した箇所である。
【0066】
なお、電気スイッチ機構E31は、例えば、マイクロスイッチであって、右側の電気的アクチェータE33用のものと、左側の電気的アクチェータE33用のものとが上下に重ねて配置してある。なお、冷却や加温を制御する制御部を設けた物品貯蔵庫100の場合には、電気スイッチ機構E31をタッチキー型のスイッチまたはタッチセンサーなどの微小電力スイッチにしておき、その微小電力のスイッチ出力にもとづいて制御部が所要の電力を電気的アクチェータE33に与えるように構成してもよい。
【0067】
電気的アクチェータE33は、例えば、電磁石E33aに電流が与えられたときに磁性材の移動子E33bを電磁石E33a内に引き込むように構成した電磁プランジャーで構成してある。
【0068】
そして、扉81Bxの背面側にねじ止めなどにより固定した枠体K41に電気的アクチェータE33を固定するとともに、移動子E33bの先端に掛け爪K1をねじ止めなどにより固定してある。
【0069】
また、掛け爪K1を枠体K41の案内筒部分K41aに案内させて抗圧縮性のコイルばねK42に抗しながら移動させるとともに、移動子E33bの段付部分E33b1を枠体K41の段付部分K41bで制止することにより掛け爪K1の移動限度を規定している。
【0070】
したがって、操作部分w1の押しボタンを押すと、電気的スイッチ機構E31により電源部分(図示せず)に電気的アクチェータE33が接続されて移動子E33bがコイルばねE42に抗して右方向に移動するため、ロック機構81Kの掛け爪K1が右側に移動して掛け穴K2から引き抜かれるので、ロックが解除されて扉81Bxが前傾開き動作を行える状態になる。
【0071】
そして、前傾開き状態から、扉81Bxを前傾開き状態から前傾開きを閉じる動作、すなわち、角度θ1を0°になるように回転する動作を行うと、掛け爪K1の背面側の傾斜面K1aが掛け穴K2の外郭部分K2aの抵抗力によって押し込められた後に掛け穴K2に入れ込まれて前傾開きを閉じた状態に保持されることになる。
【0072】
以上のように、上記の第2実施例の構成または上記の第3実施例の構成によってロック機構81Kのロックを解除することができるものである。
つまり、上記の第2実施例の構成・第3実施例の構成は、概括的には、上記の第1の構成〜第4の構成において、
上記のロック機構81Kの解除を機械的な解除構成、例えば、第2実施例の構成、または、電気的な解除構成、例えば、第3実施例の構成によって行う上記の第5の構成を構成していることになのものである。
【0073】
したがって、上記の第5の構成によれば、物品の冷却または加温を電気的に行って貯蔵する貯蔵室を有する物品貯蔵庫100の場合には、機械的または電気的いずれかのロック解除を用いて構成し、物品をそのまま貯蔵する冷蔵室による物品貯蔵庫100の場合には、機械的なロック解除を用いて構成することができるので、物品貯蔵庫100の提供を汎用化することができるという効果が得られることになる。
【0074】
なお、引っ掛けハンドル81h2の場合にも、図3・図4の構成と同様に橋絡部分Brを設けて、操作部分w1を配置すれば、グリップハンドル81g2の場合と全く同様に構成できることは言うまでもない。
【0075】
〔変形実施〕
この発明は次のように変形して実施することを含むものである。
(1)ロック機構81Kを、他のロック構成、例えば、図3の〔ロック機構/変形構成〕のように、掛け爪K1と掛け穴K2とに代えて、2つのL字形の掛け爪Kx・Kyを対向させて配置し、一方のL字形の掛け爪Kxを抗圧縮性のコイルばねKzに抗して移動させる構成などに変更して構成する。
【0076】
(2)単一の貯蔵室を設けた物品貯蔵庫100に上記の前傾開き動作を行う構成を適用して構成する。
(3)複数の貯蔵室を設けた物品貯蔵庫100の1つの貯蔵室または任意の複数の貯蔵室に上記の前傾開き動作を行う構成を適用して構成する。
【0077】
【発明の効果】
この発明によれば、以上のように、引出型の貯蔵室の前蓋部分を前傾開き動作が可能な扉で構成いるため、冷却機能または加温機能を設けた物品貯蔵庫では、前傾開き動作によって、扉の下方側が閉じられた状態で、上方側から物品を出し入れできるので、下方側からの外気の流通を阻止でき、外気による加温や冷却を極度に低減なし得る。
【0078】
また、物品をそのまま貯蔵する物品貯蔵庫では、頻繁に出し入れする小物を前傾開き可能な扉の背面側に設けた小箱に貯蔵することにより、引出部分全体を引き出さずに小物の出し入れが行えるので、奥の大箱に重い物品を貯蔵している場合でも、それには無関係に、簡単な前傾開きを行うだけで済ませることができる。
【0079】
さらに、前傾開き動作を行うロック解除の操作部分をハンドルに配置しているため、引出動作と前傾開き動作とを同一の部分で操作できるので、使用者が操作を簡便に行え、また、その配置をハンドルの左右中央位置に配置したものでは、物品貯蔵庫の左右いずれ側からでも、物品貯蔵庫の左右が囲まれたような狭い場所でも無理な姿勢をすることなく容易に引出動作と前傾開き動作との操作を行える。
【0080】
また、前傾開き動作のためのロック解除を機械的な解除動作または電気的な解除動作のいずれかを用いて構成できるので、物品貯蔵庫の提供を汎用化することができるなどの特長が得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
図面中、図1〜図4はこの発明の実施例を、図5〜図9は従来技術を示し、各図の内容は次のとおりである。
【図1】全体構成外観斜視・要部縦断側面図
【図2】要部構成縦断側面図
【図3】要部構成横断平面図
【図4】要部構成横断平面図
【図5】全体構成外観斜視図
【図6】全体縦断側面図
【図7】要部構成縦断側面図
【図8】全体構成縦断側面図
【図9】全体構成外観斜視・要部縦断側面図
【符号の説明】
21 冷却器
22 冷却器
61 送風機
62 送風機
81A 貯蔵室
81A1 開閉扉
81B 貯蔵室
81B1 前蓋
81Bx 扉
81K ロック機構
81S 引止機構
81T 倒れ止め機構
81b1 小箱
81b2 大箱
82A 貯蔵室
82A1 前蓋
82B 貯蔵室
82B1 前蓋
81g1 グリップハンドル
81g2 グリップハンドル
82g1 グリップハンドル
82g2 グリップハンドル
81h1 引っ掛けハンドル
81h2 引っ掛けハンドル
82h1 引っ掛けハンドル
82h2 引っ掛けハンドル
90 本体(断熱外箱)
90A 側面側壁部
91 仕切壁部分
91A 仕切壁部分
92A 仕切壁部分
100 物品貯蔵庫
B1 幅
Br 橋絡部分
D1 奥行
D2 奥行
D3 奥行
DW1 引出部分
E31 電気スイッチ機構
E32 電気配線
E33 電気的アクチェータ
E33a 電磁石
E33b 移動子
E33b1 段付部分
i 差込片
K1 掛け爪
K1a 背面側傾斜面
K2 掛け穴
K2a 外郭部分
K20 カム機構
K20a カム面
K21 移動子
K22 牽引リード
K23 保護管
K24 コイルばね
K25 移動子
K26 終端子
K27 枠体
K28 案内筒部分
K29 案内筒部分
K30 段付部分
Kx 掛け爪
Ky 掛け爪
Kz コイルばね
K41 枠体
K41a 案内筒部分
K41b 段付部分
K42 コイルばね
L1 距離
m1 前傾開き方向
n 溝部分
p1 支点
p11 軸受穴
p12 軸受穴
p13 軸
R1 レール溝
R2 ローラ
R3 レール
R4 ローラ
r1 空洞部分
s1 左右中央位置
T1 移動側制止部分
T2 静止側制止部分
U1 張出部分
U2 張出部分
U3 張出部分
V1 上曲部分
w1 操作部分
θ1 角度
【発明の属する技術分野】
この発明は、物品を貯蔵するための引出型の貯蔵室を有する物品貯蔵庫に関するものである。なお、この発明において、物品貯蔵庫とは、物品をそのまま貯蔵する貯蔵室、または、物品を冷却もしくは加温して貯蔵する貯蔵室を有する貯蔵庫などの総称である。
【0002】
また、上記の冷却には、冷却対象とする物品を凍結させない状態の所定の温度に冷却する構成、すなわち、一般に冷蔵と言われるものと、冷却対象とする物品を凍結させるように冷却する構成、すなわち、一般に冷凍と言われるものと、後者の凍結を不完全な冷凍状態に冷却する構成、すなわち、弱冷凍と言われるものとがある。
【0003】
そして、この発明では、これらの冷却のうちの1つの冷却、または、これらのうちの任意の複数の冷却を組み合わせた冷却を総称して冷却というのである。したがって、これらの冷蔵・冷凍・弱冷凍の構成のうちの1つの構成、または、これらのうちの任意の複数の構成を組み合わせた構成をもつ冷却庫は、物品貯蔵庫の一種に属することになるものである。
【0004】
【従来の技術】
こうした物品貯蔵庫の物品貯蔵庫の構成として、図5・図6のような冷却機能をもつ物品貯蔵庫100の構成(以下、第1従来技術という)が周知である。なお、以下に説明する各図において、同一の符号で示す部分は、いずれかの図によって説明する同一符号の部分と同一の機能をもつ部分である。
【0005】
図5・図6において、物品貯蔵庫100は、本体90、すなわち、断熱外箱と適宜に設けられた各仕切壁部分91A・91・92Aによって仕切られた複数の貯蔵室81A・81B・82A・82Bによって構成されている。
【0006】
貯蔵室81Aには、比較的に取出頻度の多い飲物・加工食品などの物品を冷蔵による冷却を行ないながら貯蔵する。貯蔵室81Bには、比較的に取出頻度の少ない野菜類などの物品を冷蔵による冷却を行いながら貯蔵する。貯蔵室82Aには、刺身用魚肉類などを弱冷凍による冷却を行いながら貯蔵する。貯蔵室82Bには、冷凍食品類などを冷凍を行いながら貯蔵する。
【0007】
また、物品の出し入れは、貯蔵室81Aは前側の開閉扉81A1を開閉して行い、貯蔵室81Bは前蓋81B1とともに引き出せる引出によって行い、貯蔵室82Aは前蓋82A1とともに引き出せる引出によって行い、貯蔵室82Bは前蓋82B1とともに引き出せる引出によって行う。なお、本体90・各仕切壁部分91A・91・92A・開閉扉81A1・前蓋81B1・前蓋82A1・前蓋82B1などの断熱を要する部分は外面側を薄い鋼板で形成するとともに、内部に断熱材、例えば、発泡ポリウレタンなどを充填している。なお、必要に応じて、室内に面する内面側を合成樹脂材で構成している。
【0008】
各貯蔵室81A・81B・82A・82Bの内部は、例えば、図8のように、種々の引出箱や棚を設けて構成してあり、各内部は、例えば、圧縮冷媒による冷凍サイクルによって冷却している。
【0009】
この冷却は、貯蔵室81A・81B内の空気は、冷却器21、例えば、圧縮冷媒の蒸発器により冷却された後に送風機61により加勢されて、実線で示す各流路を通って貯蔵している物品を冷却し、点線で示す流路を通って冷却器21に戻るという循環を繰り返す。
【0010】
また、貯蔵室82A・82B内の空気は、冷却器22、例えば、圧縮冷媒の蒸発器により冷却された後に送風機62により加勢されて、実線で示す各流路を通って貯蔵している物品を冷却し、点線で示す流路を通って冷却器22に戻るという循環を繰り返す。
【0011】
そして、各貯蔵室81A・81B・82A・82Bには、図5・図6の各〔グリップハンドル型〕のように、ハンドルを手で握って操作できるようにした構造のグリップハンドル81g1・81g2・82g1・82g2を設けた構成のものと、図5・図7の〔引っ掛けハンドル型〕のように、ハンドルに手先のみを入れて操作できるようにした構造の引っ掛けハンドル81h1・81h2・82h1・82h2を設けた構成のものとが周知である。
【0012】
なお、グリップハンドルは把手とも呼ばれ、また、引っ掛けハンドルは引手とも呼ばれている。なお、この発明において、ハンドルとは、上記のグリップハンドル・引っ掛けハンドルのほか、他の形式のハンドル、例えば、キノコ形のハンドルなどを含むハンドルの総称をいうものである。
【0013】
ここで、この発明における引出型の貯蔵室とは、例えば、上記の貯蔵室のうちの物品の出し入れを引出によって行うようにした各貯蔵室81B・82A・82Bような貯蔵室をいい、物品貯蔵庫とは、そうした貯蔵室を1つまたは複数設けたもの、または、そうした貯蔵室と、他の開閉構造、例えば、貯蔵室81Aのような扉による開閉構造をもつものとを併設したものをいうものである。
【0014】
そして、引出型の各貯蔵室81B・82A・82Bの引き出しと入れ込みの動作は、例えば、貯蔵室81Bを例にして説明すると、図8のように、本体90の側面側の壁部90Aの内側にレール溝R1とローラR2とを設けておき、前蓋81B2の引き出し操作によって引き出される引出部分DW1に設けたレールR3の下縁をローラR2の上に乗せて案内するとともに、引出部分DW1に設けたローラR4をレール溝R1に入れ込んで案内するように構成している。他の各貯蔵室82A・82Bも、ほぼ同様の構成により、引き出しと入れ込みとが行えるように構成している。
【0015】
上記の第1従来技術の構成による引出型の貯蔵室、例えば、貯蔵室81Bを例にして説明すると、貯蔵室81Bの中の前側の部分に物品を出し入れする際にも、図8のように、引出部分を半引き出し状態に引出さなければならないので、冷却機能をもつ貯蔵室の場合には、引き出した部分から外気が入り込んで、内部を加温し、加温機能をもつ貯蔵室の場合には、逆に冷却されてしまうという不都合が生ずる。なお、他の貯蔵室82A・82Bにも、同様のことが生ずる。
【0016】
また、物品をそのまま貯蔵する貯蔵室の場合には、小物の物品と大物の物品とが1つの引出箱の中に入れ込まれるので、小物の物品が大物の物品にまぎれ込んでしまうという不都合が生ずる。
【0017】
このため、図9のように、例えば、貯蔵室81Bの中に、手前側には奥行D1の小さい小箱81b1を、また、奥側には奥行D2の大きい大箱81b2を配置した構成の貯蔵室をもつ貯蔵庫の構成(以下、第2従来技術という)が提案されている。なお、冷却機能をもつ貯蔵庫の場合には、小箱81b1にペットボトル入りの飲料などを入れる場合もある。
【0018】
【特許文献1】
特開2001−280790号公報
特許文献1は第1従来技術を開示している。
【特許文献2】
特開2002−156183号公報
特許文献2は第2従来技術を開示している。
【非特許文献1】
1995年12月本願出願人三洋電機株式会社発行「冷凍冷蔵庫SR−45SKサービス技術資料」
非特許文献1は第1従来技術を開示している。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
上記の第2従来技術による物品貯蔵庫100でも、図9の〔半引き出し状態〕にして手前側のものを取り出すためには、小箱81b1の奥行D1の分だけは引き出さなければならないので、冷却機能・加温機能をもつ貯蔵室の場合には、引き出した奥行D1の下方から上方に通り抜ける外気によって加温・冷却を奪われてしまうという不都合がある。
【0020】
また、物品をそのまま貯蔵する貯蔵室の場合には、小物の物品だけを出し入れしたい場合でも、重い大物の入った大箱81b2をも一緒に引き出さなければならないので、その都度、重い引出の引き出しや入れ込み操作をしなければならないという不都合がある。
このため、これらの不都合をなくした物品貯蔵庫の提供が望まれているという課題がある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記のような物品を貯蔵するための引出型の貯蔵室、例えば、貯蔵室81Bを有する物品貯蔵庫100において、次の構成を設けることにより上記の課題を解決したものである。
【0022】
そして、第1の構成は、
上記の貯蔵室の前蓋部分を前傾開き動作が可能な扉で構成するとともに、上記の前傾開き動作の操作部分を上記の扉に設けたハンドルに配置する前傾開き操作手段を設けて構成したものである。
【0023】
第2の構成は、上記の第1の構成に加えて、
上記の扉の背面の下方側に支点を配置するとともに、この支点よりも上方に配置したロック機構のロックを上記の操作部分により解除して上記の前傾開き動作を行わせる前傾ロック解除手段を設けて構成したものである。
【0024】
第3の構成は、上記の第1の構成・第2の構成において、
上記の前傾開き動作によって開扉される距離よりも小さい奥行の小箱を上記の扉の背面に設けて構成したものである。
【0025】
第4の構成は、上記の第1の構成〜第3の構成において、
上記の操作部分を上記のハンドルの左右中央位置に配置して構成したものである。
【0026】
第5の構成は、上記の第1の構成〜第4の構成において、
上記のロックの解除を機械的な解除構成または電気的な解除構成によって行う構成を設けて構成したものである。
【0027】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態として、この発明を上記の第1従来技術の構成に適用した実施例を説明する。
【0028】
【実施例】
〔第1実施例〕
以下、図1・図2により第1実施例を説明する。この第1実施例の構成が上記の第1従来技術の構成と異なる箇所は次の箇所である。
【0029】
第1には、冷蔵室81Bの引出の前蓋81B1の部分を、図1のように、背面の下方側を支点p1として、矢印m1のように、上方が前側に傾くようにして開く(この発明において、「前傾開き」という)動作が可能な扉81Bxにして構成した箇所である。
【0030】
第2には、支点p1よりも上方にロック機構81Kを扉81Bxの両脇に、左右対称にして、配置するとともに、グリップハンドル81g2にロック機構81Kのロックを解除するための操作部分w1をグリップハンドル81g2に配置した箇所である。
【0031】
なお、ハンドルが引っ掛けハンドル81h2の場合には、図7の〔引っ掛けハンドル型〕における前蓋部分81B1を上記の扉81Bxと同様に構成して、その引っ掛けハンドル81h2に上記の操作部分w1を配置することになるものである。
【0032】
ここで、ロック機構81Kは、例えば、図2のように、扉81Bxの背面側に設けた掛け爪K1と、引出部分DW1を案内するレールR3から張り出させた張出部分U1に設けた掛け穴K2とで構成してある。
【0033】
そして、掛け爪K1を掛け穴K2に入れ込んで引っ掛けることにり、扉81Bxを閉じる際の姿勢、すなわち、図2の〔閉じ状態〕のように、角度θ1を0°にした状態に保持するようにロックを行うものである。
【0034】
また、こうしたロック機構81Kのロックを解除するための操作部分w1は、後記のように、機械的または電気的な解除構成によって、掛け爪K1を扉81Bxの中心側に引いて、掛け穴K2から引き抜く操作を行わせるように構成してある。つまり、ロックを解除することによって、扉81Bxが角度θ1の前傾開き動作を行えるわけである。
【0035】
そして、こうした前傾開き状態から、扉81Bxを前傾開き状態から前傾開きを閉じる動作、すなわち、角度θ1を0°になるように回転する動作を行うと、掛け爪K1の背面側の傾斜面K1aが掛け穴K2の外郭部分K2aの抵抗力によって押し込められた後に掛け穴K2に入れ込まれて前傾開きを閉じた状態に保持されることになる。
【0036】
なお、操作部分w1の配置位置は、好適には、グリップハンドル81g2または引っ掛けハンドル821h2の左右中央位置s1に設けて、左右いずれからでも操作を行い易くするのがよい。ここで、左右中央位置s1とは、貯蔵庫100の幅B1の中心付近の位置をいうものである。
【0037】
第3には、倒れ止め機構81Tを扉81Bxの両脇に、左右対称にして配置することにより、ロック機構81Kのロックの解除によって、扉81Bxが前傾開き動作できる限度の角度θ1を規定づけている箇所である。
【0038】
ここで、倒れ止め機構81は、例えば、図2の〔ニ−ニ横断平面〕のように、扉81Bx側に設けた移動側の制止部分T1を、引出部分DW1側に設けた静止側の制止部分T2で受け止めるように構成してある。
【0039】
そして、制止部分T1は、内側に向けてL字形に形成した部分を硬質の材料、例えば、鋼板で構成して扉81Bxから背面側に張り出した張出部分U3に設けてある。
【0040】
また、制止部分T2は、外側に向けてL字形に形成した部分を硬質の材料、例えば、鋼板で構成して引出部分を案内するためのレールR3から張り出した張出部分U2にして設けてある。
【0041】
なお、上記の支点p1は、例えば、張出部分U2の下端側に設けた軸受穴p11と、扉81Bxの背面側に設けた軸受穴p12とに、支点用の軸p13を通して構成してある。
【0042】
さらに、前傾開き動作を行った際には、図2の〔前傾開き状態〕のように、移動側の制止部分T1の奥側の先端に設けた上曲部分V1の上面が、側面側の壁部90Aに固定されたローラR2の下面に引っ掛けられて、引出動作を制止するように構成した引止機構81Sを設けてある。
【0043】
したがって、前傾開き動作を行った際には、引止機構81Sによって引出部分DW1が引き止められて、扉81Bxの下側が開かないように保持された状態になる。
【0044】
しかし、使用者の都合により、この状態からでも、引出部分DW1を更に引き出して、物品を奥の大箱81b2に物品を出し入れたい場合もあり得る。こうした場合には、多少、力を入れてハンドルを無理に引くと、引止機構81Sの上曲部分V1がローラR2から外されて、引出部分DW1を前に引き出すことができるようになる。
【0045】
なお、上曲部分V1がローラR2から外される際には、前傾開きしている角度θ1が、一旦、僅かに小さくなった後に、元の角度θ1に戻るように扉81Bxが振動するが、この振動量はごく小さいので、貯蔵している物品に対する影響は殆どない。
【0046】
第4には、扉81Bxの背面側に添わせて、扉81Bxが上記の前傾開き動作によって開扉される距離L1よりも小さい奥行D3の小箱81b1を設けた箇所である。
【0047】
そして、扉81Bxの前傾開き動作により、扉81Bxとともに小箱81b1を前傾させることによって、前傾開きによって開口した上方側から小箱81b1に物品の出し入れができるように構成したものである。
さらに、必要に応じて、図1の〔ハ−ハ断面〕のように、小箱81b1の上方側に下向きの溝部分nを設けるとともに、この溝部分nに入れ込むための差込片iを扉81Bxの背面側に固定することにより、小箱81b1を上方に引き抜いて取り外せるように構成することができる。
【0048】
つまり、この第1実施例の構成は、概括的には、上記のような物品を貯蔵するための引出型の貯蔵室、例えば、貯蔵室81Bを有する物品貯蔵庫100において、第1には、
上記の貯蔵室、例えば、貯蔵室81Bの前蓋部分81B1を前傾開き動作が可能な扉81Bxで構成するとともに、上記の前傾開き動作の操作部分w1を上記の扉81Bxに設けたハンドル、例えば、グリップハンドル81g2または引っ掛けハンドル81h2に配置する前傾開き操作手段を設けた上記の第1の構成を構成していることになるものである。
【0049】
第2には、上記の第1の構成に加えて、
上記の扉81Bxの背面の下方側に支点p1を配置するとともに、この支点p1よりも上方に配置したロック機構81Kのロックを上記の操作部分w1により解除して上記の前傾開き動作を行わせる前傾ロック解除手段を設けた上記の第2の構成を構成していることになるものである。
【0050】
第3には、上記の第1の構成・第2の構成において、
上記の前傾開き動作によって開扉される距離L1よりも小さい奥行D3の小箱81b1を上記の扉81Bxの背面に設けた上記の第3の構成を構成していることになるものものである。
【0051】
第4の構成は、上記の第1の構成〜第3の構成において、
上記の操作部分w1を上記のハンドル、例えば、グリップハンドル81g2または引っ掛けハンドル81h2の左右中央位置s1に配置した上記の第4の構成を構成していることになるものである。
【0052】
したがって、この上記の第1の構成〜第4の構成によれば、例えば、貯蔵室81Bのような引出型の貯蔵室の前蓋部分81B1を前傾開き動作できる扉81Bxに構成しているため、冷却機能または加温機能を設けた物品貯蔵庫100では、前傾開き動作によって、扉81Bxの下方側が閉じられた状態で、上方側から物品を出し入れできるので、下方側からの外気の流通を阻止でき、従来のような外気による加温や冷却を極度に低減なし得るという効果が得られる。
【0053】
また、物品をそのまま貯蔵する物品貯蔵庫100では、頻繁に出し入れする小物を扉81Bxの背面側に設けた小箱81b1に貯蔵することにより、引出部分DW1全体を引き出さずに小物の出し入れが行えるので、奥の大箱81b2に重い物品を貯蔵している場合でも、それに無関係に、簡単な前傾開きを行うだけで済ませることができるという効果が得られる。
【0054】
そして、前傾開き動作のためのロック機構81Kのロックを解除するための操作部分w1をハンドル、例えば、グリップハンドル81g2または引っ掛けハンドル81h2に設けているため、引出動作と前傾開き動作とを同一の部分で操作できるので、使用者が操作を簡便に行えるという効果が得られる。
【0055】
さらに、上記の操作部分w1の配置をハンドル、例えば、グリップハンドル81g2または引っ掛けハンドル81h2の左右中央位置s1に配置しているので、物品貯蔵庫100の左右いずれ側からでも、物品貯蔵庫100の左右が囲まれたような狭い場所でも無理な姿勢をすることなく容易に引出動作と前傾開き動作との操作を行えるという効果が得られる。
【0056】
〔第2実施例〕
以下、図3により第2実施例を説明する。この第2実施例の構成は上記の第1実施例におけるロック機構81Kと操作部分w1とを機械的な機構で行う場合の具体的な構成の実施例である。なお、左側の構成部分は記載を省略してあるが、右側の部分と対称な構造になっている。また、図3には、小箱81b1の部分を省略してある。
【0057】
図3において、操作部分w1は、例えば、四角棒状の押しボタンで構成してあり、グリップハンドル81g2の左右中央位置s1に設けたグリップハンドル81g2と扉81Bxとの間を橋絡した橋絡部分Brを貫通して、扉81Bxの中に設けた空洞部分r1内のカム機構K20と連結または一体に形成してある。
【0058】
カム機構K20には、左右対称の傾斜面によるカム面K20aを設けてあり、カム面K20aと接して移動する円柱状の移動子K21に牽引リードK22の一端側をかしめ付けなどにより固定してある。なお、カム機構K20のカム面K20a側を、例えば、テフロン(登録商標)系の合成樹脂材で形成し、移動子K21を、例えば、ステンレス鋼材で形成することにより、移動子K21の滑り移動を容易にしている。
【0059】
牽引リードK22は、例えば、細い鋼索、または、ポリアミド樹脂材の捩り合わせ糸、すなわち、商品名ではナイロン捩り糸とい言われているものなど形成してあり、保護管K23で覆ってある。保護管23は、例えば、螺旋状の鋼線による管状体または鋼線の編み組による管状体を合成樹脂材で被覆したもの、すなわち、合成樹脂被覆管で構成してある。
【0060】
保護管K23の一端側は空洞箱部分r1の壁部に嵌め込み、他端側はロック機構81Kの枠体K27に嵌め込んで保持している。また、牽引リードK22の他端側は、抗圧縮性のコイルばねK24の中を通して、移動子K25の中に配置した終端子K26にかしめ付けなどにより固定してある。
【0061】
掛け爪K1は移動子K25にかしめ止めなどにより固定するとともに、扉81Bxの背面側にねじ止めなどにより固定した枠体K27の案内筒部分K28の中を滑動するように構成してある。移動子K25は枠体K27の案内筒部分K29の中を滑動するとともに、段付部分K30で移動を制止することにより、掛け爪K1の移動を制限している。
【0062】
したがって、操作部分w1の押しボタンを押すと、カム面K20aの傾斜によって、移動子K21がコイルばねK24に抗して右方向に移動するため、牽引リードK22が同様に移動するので、ロック機構81Kの掛け爪K1が右側に移動して掛け穴K2から引き抜かれ、ロックが解除されて扉81Bxが前傾開き動作を行える状態になる。
【0063】
そして、前傾開き状態から、扉81Bxを前傾開き状態から前傾開きを閉じる動作、すならち、角度θ1を0°になるように回転する動作を行うと、掛け爪K1の背面側の傾斜面K1aが掛け穴K2の外郭部分K2aの抵抗力によって押し込められた後に掛け穴K2に入れ込まれて前傾開きを閉じた状態に保持されることになる。
【0064】
〔第3実施例〕
以下、図4により第3実施例を説明する。この第3実施例の構成が上記の第2実施例と異なる箇所は次の箇所である。
【0065】
第1には、カム機構K21・牽引リードK22に代えて、電気的にロック解除を行うための電気スイッチ機構E31を空洞箱部分r1内に設けるとともに、電気配線E32を電気スイッチ機構E31と後記の電気的アクチェータE33に接続配線した箇所である。
【0066】
なお、電気スイッチ機構E31は、例えば、マイクロスイッチであって、右側の電気的アクチェータE33用のものと、左側の電気的アクチェータE33用のものとが上下に重ねて配置してある。なお、冷却や加温を制御する制御部を設けた物品貯蔵庫100の場合には、電気スイッチ機構E31をタッチキー型のスイッチまたはタッチセンサーなどの微小電力スイッチにしておき、その微小電力のスイッチ出力にもとづいて制御部が所要の電力を電気的アクチェータE33に与えるように構成してもよい。
【0067】
電気的アクチェータE33は、例えば、電磁石E33aに電流が与えられたときに磁性材の移動子E33bを電磁石E33a内に引き込むように構成した電磁プランジャーで構成してある。
【0068】
そして、扉81Bxの背面側にねじ止めなどにより固定した枠体K41に電気的アクチェータE33を固定するとともに、移動子E33bの先端に掛け爪K1をねじ止めなどにより固定してある。
【0069】
また、掛け爪K1を枠体K41の案内筒部分K41aに案内させて抗圧縮性のコイルばねK42に抗しながら移動させるとともに、移動子E33bの段付部分E33b1を枠体K41の段付部分K41bで制止することにより掛け爪K1の移動限度を規定している。
【0070】
したがって、操作部分w1の押しボタンを押すと、電気的スイッチ機構E31により電源部分(図示せず)に電気的アクチェータE33が接続されて移動子E33bがコイルばねE42に抗して右方向に移動するため、ロック機構81Kの掛け爪K1が右側に移動して掛け穴K2から引き抜かれるので、ロックが解除されて扉81Bxが前傾開き動作を行える状態になる。
【0071】
そして、前傾開き状態から、扉81Bxを前傾開き状態から前傾開きを閉じる動作、すなわち、角度θ1を0°になるように回転する動作を行うと、掛け爪K1の背面側の傾斜面K1aが掛け穴K2の外郭部分K2aの抵抗力によって押し込められた後に掛け穴K2に入れ込まれて前傾開きを閉じた状態に保持されることになる。
【0072】
以上のように、上記の第2実施例の構成または上記の第3実施例の構成によってロック機構81Kのロックを解除することができるものである。
つまり、上記の第2実施例の構成・第3実施例の構成は、概括的には、上記の第1の構成〜第4の構成において、
上記のロック機構81Kの解除を機械的な解除構成、例えば、第2実施例の構成、または、電気的な解除構成、例えば、第3実施例の構成によって行う上記の第5の構成を構成していることになのものである。
【0073】
したがって、上記の第5の構成によれば、物品の冷却または加温を電気的に行って貯蔵する貯蔵室を有する物品貯蔵庫100の場合には、機械的または電気的いずれかのロック解除を用いて構成し、物品をそのまま貯蔵する冷蔵室による物品貯蔵庫100の場合には、機械的なロック解除を用いて構成することができるので、物品貯蔵庫100の提供を汎用化することができるという効果が得られることになる。
【0074】
なお、引っ掛けハンドル81h2の場合にも、図3・図4の構成と同様に橋絡部分Brを設けて、操作部分w1を配置すれば、グリップハンドル81g2の場合と全く同様に構成できることは言うまでもない。
【0075】
〔変形実施〕
この発明は次のように変形して実施することを含むものである。
(1)ロック機構81Kを、他のロック構成、例えば、図3の〔ロック機構/変形構成〕のように、掛け爪K1と掛け穴K2とに代えて、2つのL字形の掛け爪Kx・Kyを対向させて配置し、一方のL字形の掛け爪Kxを抗圧縮性のコイルばねKzに抗して移動させる構成などに変更して構成する。
【0076】
(2)単一の貯蔵室を設けた物品貯蔵庫100に上記の前傾開き動作を行う構成を適用して構成する。
(3)複数の貯蔵室を設けた物品貯蔵庫100の1つの貯蔵室または任意の複数の貯蔵室に上記の前傾開き動作を行う構成を適用して構成する。
【0077】
【発明の効果】
この発明によれば、以上のように、引出型の貯蔵室の前蓋部分を前傾開き動作が可能な扉で構成いるため、冷却機能または加温機能を設けた物品貯蔵庫では、前傾開き動作によって、扉の下方側が閉じられた状態で、上方側から物品を出し入れできるので、下方側からの外気の流通を阻止でき、外気による加温や冷却を極度に低減なし得る。
【0078】
また、物品をそのまま貯蔵する物品貯蔵庫では、頻繁に出し入れする小物を前傾開き可能な扉の背面側に設けた小箱に貯蔵することにより、引出部分全体を引き出さずに小物の出し入れが行えるので、奥の大箱に重い物品を貯蔵している場合でも、それには無関係に、簡単な前傾開きを行うだけで済ませることができる。
【0079】
さらに、前傾開き動作を行うロック解除の操作部分をハンドルに配置しているため、引出動作と前傾開き動作とを同一の部分で操作できるので、使用者が操作を簡便に行え、また、その配置をハンドルの左右中央位置に配置したものでは、物品貯蔵庫の左右いずれ側からでも、物品貯蔵庫の左右が囲まれたような狭い場所でも無理な姿勢をすることなく容易に引出動作と前傾開き動作との操作を行える。
【0080】
また、前傾開き動作のためのロック解除を機械的な解除動作または電気的な解除動作のいずれかを用いて構成できるので、物品貯蔵庫の提供を汎用化することができるなどの特長が得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
図面中、図1〜図4はこの発明の実施例を、図5〜図9は従来技術を示し、各図の内容は次のとおりである。
【図1】全体構成外観斜視・要部縦断側面図
【図2】要部構成縦断側面図
【図3】要部構成横断平面図
【図4】要部構成横断平面図
【図5】全体構成外観斜視図
【図6】全体縦断側面図
【図7】要部構成縦断側面図
【図8】全体構成縦断側面図
【図9】全体構成外観斜視・要部縦断側面図
【符号の説明】
21 冷却器
22 冷却器
61 送風機
62 送風機
81A 貯蔵室
81A1 開閉扉
81B 貯蔵室
81B1 前蓋
81Bx 扉
81K ロック機構
81S 引止機構
81T 倒れ止め機構
81b1 小箱
81b2 大箱
82A 貯蔵室
82A1 前蓋
82B 貯蔵室
82B1 前蓋
81g1 グリップハンドル
81g2 グリップハンドル
82g1 グリップハンドル
82g2 グリップハンドル
81h1 引っ掛けハンドル
81h2 引っ掛けハンドル
82h1 引っ掛けハンドル
82h2 引っ掛けハンドル
90 本体(断熱外箱)
90A 側面側壁部
91 仕切壁部分
91A 仕切壁部分
92A 仕切壁部分
100 物品貯蔵庫
B1 幅
Br 橋絡部分
D1 奥行
D2 奥行
D3 奥行
DW1 引出部分
E31 電気スイッチ機構
E32 電気配線
E33 電気的アクチェータ
E33a 電磁石
E33b 移動子
E33b1 段付部分
i 差込片
K1 掛け爪
K1a 背面側傾斜面
K2 掛け穴
K2a 外郭部分
K20 カム機構
K20a カム面
K21 移動子
K22 牽引リード
K23 保護管
K24 コイルばね
K25 移動子
K26 終端子
K27 枠体
K28 案内筒部分
K29 案内筒部分
K30 段付部分
Kx 掛け爪
Ky 掛け爪
Kz コイルばね
K41 枠体
K41a 案内筒部分
K41b 段付部分
K42 コイルばね
L1 距離
m1 前傾開き方向
n 溝部分
p1 支点
p11 軸受穴
p12 軸受穴
p13 軸
R1 レール溝
R2 ローラ
R3 レール
R4 ローラ
r1 空洞部分
s1 左右中央位置
T1 移動側制止部分
T2 静止側制止部分
U1 張出部分
U2 張出部分
U3 張出部分
V1 上曲部分
w1 操作部分
θ1 角度
Claims (5)
- 物品を貯蔵するための引出型の貯蔵室を有する物品貯蔵庫であって、
前記貯蔵室の前蓋部分を前傾開き動作が可能な扉で構成するとともに、前記前傾開き動作の操作部分を前記扉に設けたハンドルに配置する前傾開き操作手段
を具備することを特徴とする物品貯蔵庫。 - 物品を貯蔵するための引出型の貯蔵室を有する物品貯蔵庫であって、
前記貯蔵室の前蓋部分を前傾開き動作が可能な扉で構成するとともに、前記前傾開き動作の操作部分を前記扉に設けたハンドルに配置する前傾開き操作手段と、
前記扉の背面の下方側に支点を配置するとともに、前記支点よりも上方に配置したロック機構のロックを前記操作部分により解除して前記前傾開き動作を行わせる前傾ロック解除手段と
を具備することを特徴とする物品貯蔵庫。 - 前記前傾開き動作によって開扉される距離よりも小さい奥行の小箱を前記扉の背面側に設けたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の物品貯蔵庫。
- 前記操作部分を前記ハンドルの左右中央位置に配置したことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の物品貯蔵庫。
- 前記ロックの解除を機械的な解除構成または電気的な解除構成によって行うことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の物品貯蔵庫。
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